以下の詳細な説明では、本開示の一部を形成する添付の図面を参照する。詳細な説明、図面、および請求項に記述する例示的な実施形態は、限定的であることは意図されていない。本明細書で提示する主題の趣旨または範囲から離れることなく、他の実施形態が利用されてよく、他の変更が行われてよい。本明細書で概して説明し、図に示すような本開示の態様は、多種多様な構成で配置、置換、結合および設計されてよく、それらのすべては、明示的に企図され、本開示の一部を形成することが容易に理解されよう。
ワイヤレス電力伝達は、物理的な導電体を使用することなく、電場、磁場、電磁場などに関連する任意の形態のエネルギーを送電器から受電器に伝達する(たとえば、電力は、自由空間を通って伝達され得る)ことを指し得る。電力伝達を実現するために、ワイヤレス場(たとえば、磁場または電磁場)内に出力された電力は、「受電アンテナ」によって受け取られ、取り込まれ、または結合され得る。
本明細書では、遠隔システムについて説明するために電気車両が使用され、その一例は、その運動能力の一部として、充電可能なエネルギー蓄積デバイス(たとえば、1つまたは複数の再充電可能な電気化学セルまたは他のタイプのバッテリー)から導出された電力を含む車両である。非限定的な例として、いくつかの電気車両は、電気モータ以外に、直接の運動のための、または車両のバッテリーを充電するための従来型の内燃機関を含むハイブリッド電気車両であり得る。他の電気車両は、運動能力のすべてを電力から取り出してよい。電気車両は自動車に限定されず、オートバイ、カート、スクーターなどを含み得る。限定的でない例として、本明細書では、遠隔システムは電気車両(EV)の形で説明される。さらに、充電可能なエネルギー蓄積デバイスを使用して少なくとも部分的に給電され得る他の遠隔システム(たとえば、パーソナルコンピューティングデバイスなどの電子デバイス)も企図される。
本明細書で使用する用語は、具体的な実施形態について説明することのみを目的とするものであり、本開示を限定することは意図されない。特定の数の特許請求要素が意図されている場合、そのような意図は請求項に明示的に記載されることになり、そのような記載がなければ、そのような意図は存在しないことが、当業者によって理解されよう。たとえば、本明細書で使用する単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈がはっきりと別段に指示しない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用する「および/または」という用語は、関連する列挙される項目のうちの1つまたは複数の項目のあらゆる組合せを含む。さらに、本明細書で使用する「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(includes)」、および「含んでいる(including)」という用語は、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を明示するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しないことが理解されよう。「のうちの少なくとも1つ」などの表現は、要素の列挙の後に続くとき、要素の列挙全体を変更するものであり、リストの個別の要素を変更しない。
図1は、一実装形態による、ワイヤレス電力伝達システム100の機能ブロック図である。エネルギー伝達を実行するためのワイヤレス場(たとえば、磁場または電磁場)105を生成するために、電源(この図には示さず)から送電器104に入力電力102を供給することができる。受電器108は、ワイヤレス場105に結合し、出力電力110に結合されるデバイス(この図には示さず)が蓄積または消費するための出力電力110を生成することができる。送電器104と受電器108の両方は、距離112だけ分離される。
一実装形態では、送電器104および受電器108は、相互共振関係に従って構成される。受電器108の共振周波数と送電器104の共振周波数とが、実質的に同じであるか、または非常に近いとき、送電器104と受電器108との間の送電損失は最小である。したがって、非常に近い(たとえば、場合によっては数ミリメートル以内の)大型アンテナコイルを必要とする場合がある純粋に誘導性の解決策とは対照的に、より長い距離にわたって、ワイヤレス電力伝達がもたらされ得る。したがって、共振誘導結合技法は、効率の改善と、様々な距離にわたる、種々の誘導コイル構成による電力伝達とを可能にする場合がある。
受電器108は、送電器104によって生成されるワイヤレス場105内に位置するときに電力を受け取ることができる。ワイヤレス場105は、送電器104によって出力されたエネルギーが受電器108によって取り込まれ得る領域に対応する。ワイヤレス場105は、以下にさらに説明するように、送電器104の「近接場」に対応することができる。送電器104は、エネルギーを受電器108に送るための送電アンテナまたは送電コイル114を含むことができる。受電器108は、送電器104から送られたエネルギーを受け取るか、または取り込むための受電アンテナまたは受電コイル118を含むことができる。近接場は、送電コイル114から電力を最小限に放射する送電コイル114内の電流および電荷から生じる強い反応場が存在する領域に対応することができる。近接場は、送電コイル114の約1波長(または波長の数分の一)内にある領域に対応することができる。
上述のように、効率的なエネルギー伝達は、電磁波のエネルギーの大部分を遠距離場に伝播するのではなく、ワイヤレス場105のエネルギーの大部分を受電コイル118に結合することによって行うことができる。ワイヤレス場105内に位置付けられるとき、送電コイル114と受電コイル118との間に、「結合モード」を発生させることができる。この結合が生じる場合がある、送電アンテナ114および受電アンテナ118の周囲のエリアは、本明細書において結合モード領域と呼ばれる。
図2は、別の実装形態による、ワイヤレス電力伝達システム200の機能ブロック図である。システム200は、送電器204と受電器208とを含む。送電器204は、発振器222とドライバ回路224とフィルタおよび整合回路226とを含み得る送電回路206を含むことができる。発振器222は、周波数制御信号223に応答して調整され得る所望の周波数で信号を生成するように構成され得る。発振器222は、発振器信号をドライバ回路224に与えることができる。ドライバ回路224は、入力電圧信号(VD)225に基づいて、送電アンテナ214をたとえば送電アンテナ214の共振周波数で駆動するように構成されてもよい。ドライバ回路224は、発振器222から方形波を受け取り、正弦波を出力するように構成されたスイッチング増幅器であってもよい。たとえば、ドライバ回路224は、E級増幅器であってもよい。
フィルタおよび整合回路226は、高調波または他の不要な周波数をフィルタ除去し、送電器204のインピーダンスを送電アンテナ214に整合させてもよい。送電アンテナ214を駆動した結果として、送電アンテナ214は、ワイヤレス場205を生成し、たとえば、電気車両405のバッテリー236を充電するのに十分なレベルで電力をワイヤレスに出力してもよい。
受電器208は、整合回路232と整流器回路234とを含み得る受電回路210を含むことができる。整合回路232は、受電回路210のインピーダンスを受電アンテナ218に整合させてもよい。整流器回路234は、図2に示すように、交流(AC)電力入力から直流(DC)電力出力を生成してバッテリー236を充電してもよい。受電器208および送電器204はさらに、別々の通信チャネル219(たとえば、Bluetooth(登録商標)、Zigbee、セルラーなど)上で通信してもよい。代替的には、受電器208および送電器204は、ワイヤレス場205の特性を用いて帯域内シグナリングを介して通信することもできる。
受電器208は、送電器204によって送られ、受電器208によって受け取られる電力量がバッテリー236を充電するのに適しているかどうかを判断するように構成されてもよい。
図3は、例示的な実装形態による、図2の送電回路206または受電回路210の一部分の概略図である。図3に示すように、送電回路または受電回路350は、アンテナ352を含むことができる。アンテナ352は、「ループ」アンテナ352と呼ばれる場合もあるか、または「ループ」アンテナ352として構成される場合もある。また、アンテナ352は、本明細書では、「磁気」アンテナもしくは誘導コイルと呼ばれる場合もあるか、または「磁気」アンテナもしくは誘導コイルとして構成される場合もある。「アンテナ」という用語は、一般に、別の「アンテナ」に結合するためのエネルギーをワイヤレスに出力するか、または受け取ることができる構成要素を指す。アンテナは、電力をワイヤレスに出力するか、または受け取るように構成されるタイプのコイルと呼ばれる場合もある。本明細書で使用するアンテナ352は、電力をワイヤレスに出力し、かつ/または受け取るように構成されるタイプの「電力伝達構成要素」の一例である。
アンテナ352は、空芯、またはフェライトコア(この図には示さず)などの物理的コアを含むことができる。空芯ループアンテナは、コアの近傍に配置された配置された外部の物理デバイスに対してより耐性があり得る。さらに、空芯ループアンテナ352により、コアエリア内に他の構成要素を配置することが可能になる。加えて、空芯ループにより、送電アンテナ214(図2)の結合モード領域がより強力である可能性がある、送電アンテナ214(図2)の平面内に受電アンテナ218(図2)をより容易に配置することが可能になる場合がある。
上記のように、送電器104(図2において参照される送電器204)と受電器108(図2において参照される受電器208)との間の効率的なエネルギー伝達は、送電器104と受電器108との間で整合した共振またはほぼ整合した共振が生じている間に行うことができる。しかしながら、送電器104と受電器108との間の共振が整合しないときであっても、効率に影響が及ぶ場合があるものの、エネルギーを伝達することができる。たとえば、共振が整合しないとき、効率が低くなることがある。エネルギーの伝達は、送電コイル114(図2において参照される送電コイル214)から自由空間にエネルギーを伝搬させる代わりに、送電コイル114のワイヤレス場105(図2において参照されるワイヤレス場205)から、ワイヤレス場105の近傍に存在する受電コイル118(図2において参照される受電コイル218)にエネルギーを結合することによって行われる。
ループアンテナまたは磁気アンテナの共振周波数は、インダクタンスおよびキャパシタンスに基づく。インダクタンスは単にアンテナ352によって生成されたインダクタンスとすることができるのに対して、キャパシタンスは、所望の共振周波数で共振構造を作り出すために、アンテナのインダクタンスに加えられる場合がある。非限定的な例として、共振周波数で信号358を選択する共振回路を作り出すために、送電回路または受電回路350にキャパシタ354およびキャパシタ356が加えられてもよい。したがって、より大きい直径のアンテナでは、共振を持続させるのに必要なキャパシタンスのサイズは、ループの直径またはインダクタンスが大きくなるにつれて小さくなる場合がある。
さらに、アンテナの直径が大きくなるにつれて、近接場の効率的なエネルギー伝達面積が増加する場合がある。他の構成要素を用いて形成される他の共振回路も可能である。別の非限定的な例として、回路350の2つの端子間にキャパシタが並列に配置されてもよい。送電アンテナの場合、アンテナ352の共振周波数に実質的に対応する周波数を有する信号358をアンテナ352への入力とすることができる。
図1では、送電器104は、送電コイル114の共振周波数に対応する周波数を有する時変磁場(または電磁場)を出力することができる。受電器108がワイヤレス場105内にあるとき、時変磁場(または電磁場)は、受電コイル118内に電流を誘導することができる。上述のように、受電コイル118が送電コイル114の周波数で共振するように構成される場合、エネルギーを効率的に伝達することができる。受電コイル118内に誘導されたAC信号は、負荷を充電するかまたは負荷に給電するために供給される場合があるDC信号を生成するために上述のように整流されてもよい。
多くの現在のワイヤレス車両充電システムは、電気車両が充電される際に静止して、すなわちワイヤレス充電システムの近くまたは上に停止して、電荷を伝達するためにワイヤレス充電システムによって生成されたワイヤレス場内に電気車両が存在し続けることを必要とする。したがって、電気車両がそのようなワイヤレス充電システムによって充電されている間、電気車両は輸送に使用することができない。自由空間で電力を伝達することが可能である動的ワイヤレス充電システムは、静止したワイヤレス充電スタンドの欠点のうちのいくつかを克服することができる。
移動経路に沿って直線的に配置された複数のベースパッドを含む動的ワイヤレス充電システムを有する道路上では、電気車両は、道路上を移動している間に複数のベースパッドの近くを移動することがある。電気車両が移動中に電気車両に給電するためにそれのバッテリーまたはソースエネルギーの充電を望むとき、移動範囲を拡張するか、または後で充電する必要性を低減するために、電気車両は、動的ワイヤレス充電システムが電気車両の移動経路に沿ってベースバッドをアクティブ化することを要求し得る。そのような動的充電はまた、電気車両の電気運動システムに加えて補助的または補足的モータシステム(たとえば、ハイブリッド/電気車両の2次ガソリンエンジン)の必要性を低減または除去する役割を果たすことができる。したがって、電気車両の移動経路に沿ってベースバッドを効率的かつ効果的にアクティブ化する動的ワイヤレス充電システムおよび方法が必要とされる。
図4は、動的ワイヤレス充電システム400の様々な構成要素が道路410の下に、または道路410に沿って設置されている場合に、道路410に沿って移動する少なくとも1つの車両パッド406を有する電気車両405の概略図を示す。道路410は、ページの左側からページの右側に延び、移動方向でページの左から右に道路410に沿って車両405が移動しているものとして示されている。図に示すように、電気車両は、道路410に設置されたベースパッド415の上を通っている。代替実施形態では、ベースパッド415は、道路410の表面の上に、道路410の下に、もしくは道路410の表面と同じ平面に、または道路410に沿って移動している電気車両405へのエネルギーのワイヤレス伝達を可能にする任意の実施形態において設置され得る。
ベースパッド415a〜415rは、アクティブ化されたときにワイヤレス場(この図には示さず)を放射し、少なくとも1つの車両パッド406を介して電気車両405に電力をワイヤレスに伝達することができる。いくつかの実施形態では、ベースパッド415a〜415rは、互いから独立してアクティブ化され得る。いくつかの他の実施形態では、ベースパッド415a〜415rは、同時に1つまたは複数のベースパッド415の組合せでアクティブ化され得る。他の実施形態では、ベースパッド415a〜415rは、互いに依存してアクティブ化され得る。図4のベースパッド415a〜415rは、互いに隣接しているものとして示され得る。別の実施形態では、ベースパッド415a〜415rは、(図7aにおいて参照されるように)オーバーラップ様式で設置され得る。いくつかの他の実施形態では、ベースパッド415は、いくつかのベースパッド415が他のベースパッド415とオーバーラップする一方で、他のベースパッド415がオーバーラップすることなく他のベースパッド415に隣接し得る形で設置され得る。図示のように、ベースパッド415、スイッチ420、およびローカルコントローラ425のグループは、ベースアレイネットワーク(BAN:Base Array Network)モジュール450a〜450cの構成要素であり得る。図示のように、BANモジュール450のそれぞれの構成要素は、それぞれの電力経路を示すように陰影が付けられている。
ベースパッド415は、ワイヤレスに電力を伝達するためにワイヤレス場(ここでは図示せず)を生成することが可能なコイルを含むことができる。いくつかの実施形態では、ベースパッド415は、ワイヤレス電力を伝達するためにワイヤレス場を生成するように構成された装置を含むことができ、装置は、ワイヤレス場を生成することが可能な1つまたは複数の誘導コイルまたは他のデバイスを含むことができる。いくつかの他の実施形態では、ベースパッド415は、ワイヤレス電力分配のためにワイヤレス場を生成することが可能な個々の誘導コイルまたは同様のデバイスを指し得る。ワイヤレスに電力を伝達するためにワイヤレス場を生成することが可能な任意の構造は、本明細書で説明するシステムにおいてベースパッド415として機能することができる。同様に、車両パッドは、後述するように、少なくとも1つの誘導コイルもしくは同様のデバイスを含む装置を同様に表すことがあり、または誘導コイルもしくは同様のデバイスを直接示すことがある。
図4の電気車両405は、1つまたは複数の車両パッド406を含むことがあり、ベースパッド415の上の道路410に沿って移動していることがある。ベースパッド415a〜415rの各々は、スイッチ420a〜420rに接続され得、スイッチ420a〜420rは、分配回路421a〜421fを介してローカルコントローラ425a〜425fにベースパッド415a〜415rの各々を結合し得る。ローカルコントローラ425a〜425fの各々は、バックボーン430に接続され得、バックボーン430自体は、電源/インバータ435に接続され得る。電源/インバータ435は、電源440に接続され得る。さらに、ローカルコントローラ425a〜425fおよび電源/インバータ435は、通信および制御のための分配コントローラ445に接続され得る。別の実施形態では、分配コントローラ445が電気車両405に接続されることもある。いくつかの実施形態では、分配コントローラ445、ローカルコントローラ425、電源/インバータ435、および電気車両405の間の通信および制御接続はワイヤレスであり得、それにより分配コントローラ445および電気車両405は、物理的に接続または配線される必要はない。いくつかの追加の実施形態では、分配コントローラ445はローカルコントローラ425または発電デバイス(電源/インバータ435および電源440)のいずれかに組み込まれ得る。
上記で説明したように、図4の電気車両405は、少なくとも1つの車両パッド406を含むことができる。少なくとも1つの車両パッドは、ベースパッド415に結合されたときにワイヤレス電力を受け取るように構成され得る。いくつかの実施形態では、車両パッド406は、電気車両405がベースパッド415からワイヤレス電力を受け取ることを可能にする電気車両405の装置を指し得る。いくつかの実施形態では、車両パッド406は、電気車両405の特定の位置に位置する1つまたは複数のコイルを指し得る。たとえば、車両パッド406は、ダブルDコイルおよび直交コイルを含むことができる。他の実施形態では、車両パッド406は、電気車両405へのワイヤレス電力伝達を可能にするためにベースパッド415と結合する1つまたは複数のコイルを特に指すことがある。車両パッド406を介して受け取られたワイヤレス電力は、エネルギー蓄積デバイス(たとえば、バッテリー)(この図には示さず)を充電するために、または電気車両405のパワーエレクトロニクス(この図には示さず)に給電するために、または電気車両405に運動エネルギーを供給するために利用され得る。ベースパッド415a〜415rの各々は、ワイヤレス場(この図には示さず)を生成することができる。ベースパッド415a〜415rは、ベースパッド415によって生成されたワイヤレス場を通過する車両パッド406と結合することができ、ベースパッド415から車両パッド406に電力をワイヤレスに伝達することができ、そのワイヤレス電力は、電気車両405のシステムによって使用され得る。一実施形態では、車両パッド406は、電気車両405に沿った1つまたは複数のロケーションに位置付けられた1つまたは複数の車両パッド406を含むことができる。一実施形態では、電気車両405上の車両パッド406の位置は、道路410に対するベースパッド415の位置付けおよび電気車両405の移動経路によって判断され得る。いくつかの実施形態では、車両パッド406は、偏光結合システム(polarized coupling system)(たとえば、ダブルDコイル)および直交コイルのうちの少なくとも1つを含むことができる。別の実施形態では、車両パッド406は、複合型ダブルD直交コイルを含むことができる。いくつかの他の実施形態では、車両パッド406は、別のタイプのコイルを含むことができる。いくつかの他の実施形態では、車両パッド406は、円形コイルおよびソレノイド巻きコイルのうちの1つ、または前述のコイルのいずれかの組合せを含むことができる。
ベースパッド415a〜415rの各々は、スイッチ420a〜420rに接続され得、スイッチ420a〜420rは、分配回路421a〜421fを介してローカルコントローラ425a〜425fにベースパッド415a〜415rの各々を結合し得る。分配回路421は、ローカルコントローラ425a〜425fおよびスイッチ420a〜420rおよびベースパッド415a〜415rを物理的に接続し、電気車両405に充電電力を供給するために必要に応じてローカルコントローラ425がベースパッド415に電流を分配することを可能にする必要な配線または他の回路を含むことができる。スイッチ420a〜420rは、ローカルコントローラ425からの電流を、スイッチ420が接続されるベースパッド415a〜415rに渡すことを可能にするデバイスまたは回路を含むことができる。一実施形態では、ローカルコントローラ425が、接続されたベースパッド415のうちの1つに電流を分配するためにバックボーン430から電流を引き出したとき、ローカルコントローラ425は、分配回路421全体に電流を分配することができる。結果として、ベースパッド415を分配回路421に接続するスイッチ420は、電流を受け取り、ワイヤレス場を生成して、通過する電気車両にワイヤレスに電力を送るために、ベースパッド415a〜415rを分配回路421a〜421fに結合するようスイッチ420a〜420rのうちの1つに指示するローカルコントローラ425からの信号を受け取るように構成され得る。ローカルコントローラ425a〜425fの各々は、バックボーン430に接続され得、バックボーン430自体は、電源/インバータ435に接続され得、電源/インバータ435は、電源440に接続され得る。さらに、ローカルコントローラ425a〜425fおよび電源/インバータ435は、分配コントローラ445に接続され得る。別の実施形態では、分配コントローラ445が電気車両405に接続されることもある。いくつかの実施形態では、分配コントローラ445と電気車両405との間の接続(この図には示さず)はワイヤレスであり得、それにより分配コントローラ445および電気車両405は、物理的に接続または配線される必要はない。
動作中、電気車両405は、ベースパッド415から電力を受け取るようにそれの車両パッド406を位置付けて、道路410に沿って移動することができる。ベースパッド415は、車両パッド406と結合することができ、ベースパッド415から車両パッド406に電力をワイヤレスに伝達することができる。ベースパッド415と車両パッド406との間の結合のレベルは、伝達される電力の量または電力がワイヤレス場を介して電気車両405に伝達される際の効率性に影響を与え得る。
ベースパッド415a〜415rは、ワイヤレス場を生成し、ワイヤレス場を通過する車両パッド406と結合することができる。車両パッド406に結合されたとき、ベースパッド415は、車両パッド406に電力をワイヤレスに伝達することができる。
スイッチ420a〜420rは、分配回路421a〜421fおよびローカルコントローラ425a〜425fから、スイッチ420a〜420rのダウンストリームに接続されたそれぞれのベースパッド415a〜415rへの電流フローを制御することができる。スイッチ420a〜420rは、ローカルコントローラ425からの信号に基づいて、ローカルコントローラ425からの電流を、スイッチ420が接続されるそれぞれのベースパッド415a〜415rに渡すことを可能にするデバイスまたは回路を含むことができる。別の実施形態では、スイッチ420は、分配コントローラ445からの信号に応答して、接続されたベースパッド415に電流を渡すことができる。いくつかの実施形態では、スイッチ420は、別のデバイスから信号を受け取ることなく、デフォルトでベースパッド415に電流を渡すことができる。一実施形態では、ローカルコントローラ425が、接続されたベースパッド415のうちの1つに電流を分配するためにバックボーン430から電流を引き出したとき、ローカルコントローラ425は、分配回路421全体に電流を分配することができる。その実施形態では、スイッチ420は、信号またはデフォルト条件に基づいて、分配回路421の電流に特定のベースパッド415を結合するために使用され得る。別の実施形態では、分配回路421は、どのベースパッド415が電流を受け取るべきかに基づいて、個々のスイッチ420をローカルコントローラ425に接続するために必要な配線または他の回路を含むことができる。分配回路421は、ローカルコントローラ425a〜425fをスイッチ420a〜420rおよびベースパッド415a〜415rに物理的に接続し、電気車両405に充電電力を供給するために必要に応じてローカルコントローラ425がベースパッド415a〜415rに電流を分配することを可能にする必要な配線および/または回路を含むことができる。一実施形態では、ローカルコントローラ425a〜425fは、ベースパッド415a〜415rへの電流フローを制御することができ、ベースパッド415a〜415rを通る電流フローの方向を制御することができる。代替実施形態では、スイッチ420a〜420rは、ベースパッド415a〜415rを通る電流フローの方向、振幅、および/または位相を制御することができる。
ローカルコントローラ425a〜425fは、バックボーン430から電流を受け取ることができ、バックボーン430は、ローカルコントローラを電源/インバータ435および電源440に接続することができる。バックボーン430からベースパッド415に電流を分配することに加えて、ローカルコントローラ425は、分配回路421および接続されたベースパッド415への対応する出力電流をチューニングすることができる。いくつかの実施形態では、各BANモジュール450におけるローカルコントローラ425は、互いから独立した制御が可能な個々の制御ユニットを含むことができる。いくつかの他の実施形態では、各BANモジュール450におけるローカルコントローラ425は、ローカルコントローラ425の両方を制御する単一の共有制御ユニットまたはプロセッサを含むことができ、各ローカルコントローラは、独立した電力分配構成要素、およびバックボーン430からの電力入力、および単一のプロセッサを共有するが他方のローカルコントローラ425の動作から独立して動作し機能する能力を維持する。各BANモジュール450a〜450cにおける2つのローカルコントローラ425、それぞれペア425aおよび425b、425cおよび425d、ならびに425eおよび425fは、BANモジュール450a、450bおよび450c内への並列電力分配経路をもたらすことができ、それにより、各BANモジュール450内の2つのローカルコントローラ425によって制御される2つのベースパッド415は、単一のローカルコントローラ425が所与の瞬間に2つ以上のベースパッド415に電力を供給する必要なく、同時にアクティブ化され得る。
バックボーン430は、複数のローカルコントローラ425に1本の道路410に沿って電源/インバータ435からの電流を分配することができる。分配コントローラ445は、動的ワイヤレス充電システム400を使用する道路410に沿って電気車両405が移動しているときに、個々のベースパッド415のアクティブ化を制御するように動作することができる。分配コントローラ445は、ベースパッド415の需要および所与の瞬間に電力の伝達をもたらす必要性に基づいて、電源440および電源/インバータ435に対する制御を行うことができる。別の実施形態では、分配コントローラ445は単に、BANモジュール450またはローカルコントローラ425の間の通信を調整することがある。いくつかの他の実施形態では、分配コントローラ445は、BANモジュール450をアクティブ化するが、ベースパッド415のアクティブ化のタイミングをローカルコントローラ425に任せることがある。代替的に、分配コントローラ445は、重要でない情報のみをローカルコントローラ425に通信し、ベースパッド415のアクティブ化情報を提供しないことがある。
いくつかの実施形態では、ベースパッドのアクティブ化の順序は、電気車両405のパラメータに基づいて事前設定されたシーケンスまたはアルゴリズムに従うことがあり、ローカルコントローラ425または分配コントローラ445は、電気車両405のパラメータに従って確立されたシーケンスの間で選択することができる。電気車両405のパラメータのいくつかの例としては、充電要件、車両パッド406の構成またはタイプ、車両パッドのサイズまたは高さ、電気車両405の速さ、位置、速度および方向があり得る。いくつかの他の実施形態では、ローカルコントローラ425または分配コントローラ445は、確立されたシーケンスのステップを通して、動的に順序付けることができ、シーケンスを選択するが、次いで即時の必要性ならびに電気車両405および動的ワイヤレス充電システム400の更新済みパラメータに従って、シーケンスの様々なステップにジャンプすることが可能である。いくつかの他の実施形態では、ベースパッド415のアクティブ化のシーケンスは、動的ワイヤレス充電システム400が電気車両405を充電する準備をする間、充電されるべき電気車両405のパラメータに従って作成され得るアルゴリズムに従って生成され得る。実施形態では、アルゴリズムは、電気車両405へのワイヤレス電力伝達を最大化するように機能することができる。いくつかの実施形態では、ローカルコントローラ425または分配コントローラ445は、現在のシーケンスの異なるステップにジャンプすること、または電気車両405のアルゴリズムおよびパラメータに基づいて新しいシーケンスを作成することができる。いくつかの実施形態では、シーケンスは、複数の個々のステップを含むことができ、各個々のステップは、1つまたは複数のベースパッド415からなる1つのセットが一度にアクティブ化されることを含む。
上記で説明したような設置および接続のパターンは、2つの連続的なベースパッド415が同時にアクティブである場合でも、各ローカルコントローラ425が所与の瞬間に1つのベースパッド415のみに電流を供給することを可能にし得る。ローカルコントローラ425のペアから電力を受け取るベースパッド415は、どのローカルコントローラ425も任意の2つの連続的なベースパッド415に電力を分配することのないように、インターリーブされ得る。バックボーン430は、複数のローカルコントローラ425に1本の道路410に沿って電源/インバータ435からの電流を分配することができる。分配コントローラ445は、動的ワイヤレス充電システム400に沿って電気車両405が移動しているとき、個々のベースパッド415のアクティブ化を制御するように動作することができる。分配コントローラ445は、ベースパッド415の需要および所与の瞬間に電力の伝達をもたらす必要性に基づいて、電源440および電源/インバータ435に対する制御を行うことができる。
動作中、電気車両405またはそれの操作者は、動的ワイヤレス充電システム400を利用することが有益であると判断し得る。いくつかの実施形態では、動的ワイヤレス充電システム400を利用することは、電気車両405と充電システム400との間の予備通信を必要とし得る。これらの初期通信は、分配コントローラ445を関与させ得る。これらの通信は、電気車両405と動的ワイヤレス充電システム400の両方のための充電手順を開始し、電気車両405が動的ワイヤレス充電システム400を使用できることを確認し得る。さらに、予備通信は、電気車両405の車両パッド406をアクティブ化すること、および電気車両405またはそれの操作者に、ベースパッド415a〜415rの上を移動することができるように電気車両405の移動経路の適切な位置合わせを指示することを伴い得る。電気車両405が各ベースパッド415a〜415rの上を通るとき、電気車両405の車両パッド406は、ベースパッド415a〜415rによって生成されたワイヤレス場を通過し得る。代替実施形態では、分配コントローラ445は、初期通信に関与しないことがあり、代わりに電気車両405との通信にのみ関与して、電気車両405がベースパッド415a〜415rの上を移動するときに動的ワイヤレス充電システム400内の電気車両405の位置を判断することがある。
ワイヤレス場を通過する間、車両パッド406は、車両パッド406によって受け取られたエネルギーを使用して蓄積デバイスを充電するように構成された充電回路(この図には示さず)に選択的に接続され、また電気車両405に直接接続されて、選択的に電気車両405の電子機器に給電し、運動のための電力を供給することがある。これらの選択は、電気車両405の操作者によって、電気車両405によって、または動的ワイヤレス充電システム400によって行われ得る。したがって、車両パッド406によって受け取られたワイヤレス電力は、電気車両405がそれの移動範囲を拡張し、後続充電サイクルの必要性を最小化することを可能にし得る。ベースパッド415と車両パッド406との間の結合のレベルは、伝達される電力の量または電力がワイヤレス場を介して電気車両405に伝達される際の効率性に影響を与え得る。
電気車両405および車両パッド406が動的ワイヤレス充電システム400を通って、個々のベースパッド415a〜415rの上を移動するとき、分配コントローラ445は、電気車両405、電源/インバータ435、およびローカルコントローラ425a〜425fと通信することができる。動的ワイヤレス充電システム400に対する電気車両405の位置に応じて、分配コントローラ445は電源/インバータ435に、電流を生成し、それをバックボーン430に分配するよう命令することができる。バックボーン430は、すべての接続されたローカルコントローラ425a〜425fに電流を供給する役割を果たすことができ、その電流がベースパッド415a〜415rにさらに分配されて、電力が電気車両405にワイヤレスに伝達され得る。電気車両405が動的ワイヤレス充電システム400に近づいているか、またはその近傍内にあるとき、分配コントローラ445は電源/インバータ435に、バックボーン430中に電流を生成するよう命令することができる。いくつかの実施形態では、バックボーン430は、高周波(HF)電力を分配するループ導体であり得、単相に対して互いに近くにあるベースパッドを同期化することが可能であり得る。一実施形態では、バックボーン430は、ローカルコントローラ425およびバックボーン430から電力を調達する任意の他のデバイスがバックボーン430とワイヤレスに結合するように構成され得る。このワイヤレス結合は、トランスフォーマまたはワイヤレス充電において見られる結合と同様であり得る。バックボーン430とローカルコントローラ425との間のワイヤレス接続は、バックボーン430に沿ってあらゆる場所でローカルコントローラ425を位置特定するか、またはいずれかの構成要素の物理的変更を必要とすることなくローカルコントローラ425を容易に移動させる能力をもたらすことができる。別の実施形態では、バックボーン430は、ローカルコントローラ425およびバックボーン430から電力を調達する任意の他のデバイスが電気接続を介してバックボーンに物理的に接続するように構成され得る。代替実施形態は、バックボーン430とローカルコントローラ425との間のワイヤレス接続および物理的接続の組合せを利用することができる。バックボーン430の長さは、接続されたBANモジュール450/ローカルコントローラ425の電流需要および電源440の出力によってのみ限定され得る。したがって、バックボーン430は、ローカルコントローラ425に供給される電流が伝送の干渉もしくは距離に起因して、ローカルコントローラ425、スイッチ420もしくはベースパッド415によって電流が使用できなくなるほど悪化もしくは劣化することのないような、またはベースパッド415に供給される電流が、たとえば必要電圧があまりにも高くなった場合に電流によりワイヤレス場を生成するのを困難にすることのないような、任意の長さを有し得る。バックボーン430は、高周波(HF)電力を分配するループ導体であり得、単相に対して近傍にあるベースパッドを同期化することが可能であり得る。バックボーン430は、電力も分配する位相基準と考えられ得る。したがって、バックボーン430は、位相測定に、または位相整合状態に関連構成要素(たとえば、ローカルコントローラ425)を維持するために使用され得る。さらに、バックボーン430は、関連構成要素の実際の電力ドローなどの測定を可能にし得る一定の振幅を有し得る。
電源/インバータ435をアクティブ化した後、分配コントローラ445は、電気車両405のベクトルまたは経路および電気車両405の速さに関する情報を取得することができる。分配コントローラ445は、この情報を電気車両405自体から、またはベースパッド415の様々なセンサーもしくは負荷分析から取得することができる。電気車両405および車両パッド406のロケーションに関係して、分配コントローラ445は、ある時点における電気車両405のロケーションに応じて特定のベースパッド415をアクティブ化するための信号を、電気車両405の近傍にあるローカルコントローラ425に送ることができる。たとえば、図4において捕捉された瞬間によって示されているように、分配コントローラ445は、車両パッド406に電力をワイヤレスに伝達するためにベースパッド415jおよび415kをアクティブ化するようローカルコントローラ425cおよび425dに命令するために、動的ワイヤレス充電システム400、ローカルコントローラ425cおよび425dに対する車両パッド406の位置を判断するために電気車両405と通信していることがある。電気車両405がページの右側に向かって道路を走り続けているとき、分配コントローラ445は電気車両405と通信し続け、いつ電気車両405がそれぞれのベースパッド415の上にあるかに従って適切な時間にベースパッド415l〜415rをアクティブ化するようローカルコントローラ425c〜425fにコマンドを連続的に送ることができる。代替実施形態では、分配コントローラ445は、電気車両405への電力伝達を調整するために、道路410にわたってローカルコントローラ425と通信することができる。別の代替として、BANモジュール450の各々は、電気車両405の存在を感知し、電気車両405の検出された存在に基づいて、ベースパッド415のうちの1つを自律的かつ選択的にアクティブ化することができる。別の実施形態では、BANモジュール450は、近隣BANモジュール450から信号を受け取ることができる。この信号は、電気車両405の速さ、位置および方向に関する情報を含むことができ、またはアクティブ化するための信号を含むことができる。受信信号は、直接的に近隣BANモジュール450から、または分配コントローラ445を介して来ることがある。別の代替では、BANモジュール450におけるローカルコントローラ425は、いつベースパッド415をアクティブ化および非アクティブ化すべきかを判断するために、近隣BANモジュール450中のローカルコントローラ425との間で信号を送受信することができる。
ローカルコントローラ425a〜425fが特定のベースパッド415をアクティブ化するための信号を分配コントローラ445から受け取ったとき、アクティブ化されるべきベースパッド415に接続されたそれぞれのローカルコントローラ425は、アクティブ化されるべきベースパッド415とローカルコントローラ425との間にあるスイッチ420への信号を生成することができる。たとえば、図4に示される瞬間に、ローカルコントローラ425cは、ベースパッド415iをアクティブ化するための信号を分配コントローラ445から受け取ることがある。この信号が受け取られる一方、ローカルコントローラ425cは、分配回路421cにベースパッド415iを接続するようスイッチ420iに命令するためのスイッチ420iへの信号を生成するように構成され得る。別の実施形態では、ローカルコントローラ425は、受け取られた信号をスイッチ420に送ることができる。いくつかの他の実施形態では、分配コントローラ445は、スイッチ420およびローカルコントローラ425と直接通信することができる。同時に、ローカルコントローラ425dは分配コントローラ445から、分配回路421dにベースパッド415jを接続するようスイッチ420jに命令するためのスイッチ420jへの信号をローカルコントローラ425dに生成させ得る信号を受け取っていることがある。車両405が移動方向で走り続けるとき、ローカルコントローラ425d〜425fは分配コントローラ445から、特定のベースパッド415k〜415rをアクティブ化するためのコマンドを受け取ることができる。コマンドに応答して、示されたベースパッド415に電力を分配する特定のローカルコントローラ425は、ベースパッド415に対応するスイッチ420に、それぞれの分配回路421d〜421fにベースパッド415を接続するよう命令することができる。ローカルコントローラ425a〜425fは、バックボーン430からの電流をさらに制御することができ、またはバックボーン430からの電流を調節することができる。さらに、ローカルコントローラ425は、バックボーン430電流からの可変出力電流を生成することができる。たとえば、ローカルコントローラは、ベースパッド415に供給するためにバックボーン430において利用可能なゼロから最大電流の間の任意の量の出力電流を生成することができ、たとえば、ローカルコントローラは、ベースパッド415に供給するためにバックボーン430からの結合電圧または電流の0%から100%の間のいずれかで生成することができる。
いくつかの実施形態では、ローカルコントローラ425aおよび425bは、分配信号を受け取らないことがあり、代わりに、ダウンストリーム構成要素に電流を分配すべきであるときに電流のみを受け取ることがある。いくつかの他の実施形態では、ローカルコントローラ425aおよび425bは、電流を受け取らず、分配信号に応答して、または供給されている入力電力に応答して、入力電力から電流を生成するように構成され得る。いくつかの他の実施形態では、ローカルコントローラ425は、電源/インバータ435および電流分配機器の組合せであり得、(たとえば、負荷監視または電気車両405との直接通信を使用して)いつベースパッド415をアクティブ化すべきかのローカルコントローラ425自体の判断に基づいてベースパッド415に電力を供給するように構成され得る。追加の実施形態では、ローカルコントローラ425は、電気車両405からの信号に応答して、ベースパッド415に電力を供給するように構成され得る。電気車両405からの信号は、ワイヤレス通信(たとえば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fiなど)を介した電気車両405からローカルコントローラ425への直接通信を含むことができる。別の実施形態では、ローカルコントローラ425は、負荷監視通信または信号に応答してベースパッド415に電力を供給するように構成され得、ベースパッド415は、ベースパッド415における車両パッド406を介した電気車両405の負荷に基づいて、電気車両405の存在または位置を判断することができる。いくつかの他の実施形態では、ローカルコントローラ425は、現在のローカルコントローラ425に通信される先行BANモジュール450の構成要素(たとえば、先行BANモジュール450のベースパッド415またはローカルコントローラ425)によって生成され得る電力をベースパッド415に供給するための信号を受け取ることができる。この通信は、任意の有線通信またはワイヤレス通信の方法を用いることができる。この通信は、いつ電力を供給し始めるべきかを現在のローカルコントローラ425に知らせる情報を含むことができ、または電気車両405の位置、速さおよび/もしくは方向に関する情報を含むことができる。これらの通信は、同じもしくは異なるBANモジュール450のローカルコントローラ425の間でダイレクトすることができ、または分配コントローラ445を通して、次いで他のローカルコントローラ425にダイレクトされ得る。たとえば、一実施形態では、BANモジュール450a内のローカルコントローラ425aは、充電を開始するために、BANモジュール450a内のローカルコントローラ425bまたはBANモジュール450b内のローカルコントローラ425cに通信することができる。別の実施形態では、同じローカルコントローラ425aは、ローカルコントローラ425bまたはローカルコントローラ425cに、電気車両405の速さ、位置または方向に関する情報を通信することができる。
電流および分配信号を受け取ると、ローカルコントローラ425aは、バックボーンから受け取られた電流を分配回路421aに伝送することができる。同様に、分配コントローラ445から受け取られた分配信号は、所与の瞬間にどのベースパッド415a〜415fがアクティブ化されるべきかを示す信号を含むことができる。
次いで分配回路421aは、図4を参照しながら説明するように、分配回路421aが接続されるすべてのスイッチ420、たとえば、スイッチ420a、420cおよび420eに電流を伝送することができる。いくつかの実施形態では、分配回路421a自体は、内部制御部を含まないことがあり、または所定の経路もしくはベースパッドアクティブ化シーケンス以外で電流をダイレクトすることが不可能なことがある。別の実施形態では、分配回路421aは、分配回路421aが制御し得る動的経路に沿って電流を選択的に分配することを可能にするための制御部および構成要素を含むことができる。スイッチ420a、420cおよび420eは、受け取られた電流をそれぞれのベースパッド415a、415cおよび415eに分配することができる。スイッチ420は、スイッチ420が接続されるベースパッド415をアクティブ化するための分配コントローラ445のローカルコントローラ425からの信号に応答することができる。
上記で説明したような設置および接続のパターンは、2つの連続的なベースパッド415が同時にアクティブである場合でも、各ローカルコントローラ425が所与の瞬間に1つのベースパッド415のみに電流を供給することを可能にし得る。ローカルコントローラのペアから電力を受け取るベースパッド415は、どのローカルコントローラ425も任意の2つの連続的なベースパッド415に電力を分配することのないように、インターリーブされ得る。これは、より低い定格の(rated)構成要素を使用して複数のベースパッド415にわたって円滑な電力伝達をもたらす上で有益であり得る。ベースパッド415のインターリービングは、交互のベースパッド415が異なるローカルコントローラ425によって給電され、1つのローカルコントローラが2つのベースパッド415に給電する必要が決してないことを意味する。複数のベースパッド415に給電し得る複数のローカルコントローラ425を提供することは、ローカルコントローラ425が複数のベースパッド415に電流を供給していて使用中である場合に、ローカルコントローラ425がより効率的な方法で利用され得る、よりコスト効果的なシステムを実現し得る。さらに、単一のローカルコントローラ425が連続的なベースパッド415に電流を供給するのを防ぐことで、バックボーン430とベースパッド415との間のすべての構成要素の電力定格要件は、中にある各構成要素が単一のベースパッド415の電流負荷に対処することが可能であることだけを必要とするので、緩和が促される。並列ではなくインターリーブされない分配システムでは、2つ以上のベースパッド415に電流を供給することができる任意のデバイスは、複数のベースパッド415にわたる円滑な電力伝達をもたらすために必要な、同時に2つ以上のベースパッド415に給電するために求められるより高い電流で定格される必要があり得る。
この時間中、分配コントローラ445は、ワイヤレス場を生成し、電力をワイヤレスに送るためにベースパッド415によって使用可能な高周波電流を生成し得る、電源/インバータ435および/または電源440への信号を継続的に送っていることがある。別の実施形態では、電源/インバータ435は、オン/オフ信号を必要とするだけであることがあり、その結果、分配コントローラ445は、電気車両405が動的ワイヤレス充電システム400の近傍にある時間全体で継続的信号を送る必要がない。
ベースパッド415は、少なくとも1つのローカルコントローラ425に接続され得る。ローカルコントローラ425は、ベースパッド415への電流フローおよび/またはベースパッド415を通る電流フローを制御することができる。ローカルコントローラ425は、任意の所与の瞬間に単一のベースパッド415にのみ電流フローを提供するように構成され得る。各ベースパッド415は、それとローカルコントローラ425との間に少なくとも1つのスイッチ420を有することができ、スイッチ420は、ワイヤレス場を生成するために、それぞれのスイッチ420に接続されたベースパッド415が電流を受け取るべきであるとローカルコントローラ425が判断したときにアクティブ化され得る。さらに、ローカルコントローラ425、スイッチ420、ベースパッド415または分配回路421のうちの少なくとも1つは、接続されたベースパッド415を通る電流フローの方向、振幅および/または位相を制御するように構成され得る。分配回路421、ローカルコントローラ425またはスイッチ420によるそのような制御により、ベースパッド415によって生成されるワイヤレス場の操作を行うことができる。いくつかの実施形態では、接続されたベースパッド415を通る電流フローの位相は、ゼロまたは180度のうちの1つに限定され得る。いくつかの他の実施形態では、電流フローの位相は、ゼロから360度の間の任意の値であり得る。ベースパッド415を通る電流フロー方向の制御により、同時にアクティブ化されたベースパッド415および隣接ベースパッド415の間の相互結合および交差結合を最小限に抑えることができる。
いくつかの実施形態では、車両パッド406は、電気車両405の車軸の近く、正面および後ろに設置され得る。これらの設置ポイントは、車両パッド406の物理的空間要件および車両パッド406が互いに干渉しないように離れて電力放出を分配したいという望みのために実際的であり得る。いくつかの実施形態では、車両パッドのピッチは、約2.5メートルであり得る。他の実施形態では、車両パッドのピッチは、電気車両405に応じて、わずか1.75メートルであるか、または4メートルもあることがある。
上記で説明したように、BANモジュール450内の説明した並列電力分配構造は、BANモジュール450内のローカルコントローラ425が同時に少なくとも2つの車両パッド406に電力を供給することを、単一のローカルコントローラ425が2つ以上のベースパッド415に電力を供給することができないので、制限することができる。したがって、BANモジュール450の長さは、複数の車両パッドの間のピッチの長さよりも短くなり得る。さらに、BANモジュール450の設計は、システムをコスト効果的かつ効率的にすることにさらに依存し得る。BANモジュール450は、ベースパッド415に給電する電力分配構成要素のコストおよび投資を最適化するために最小数のベースパッド415を含み得る。たとえば、1つのスイッチ420、1つの分配回路421および1つのローカルコントローラ425と単一のベースパッド415のみ、または場合によっては2つのベースパッド415を有するBANモジュール450を構成することは、コスト効果的ではないことがある(並列分配構造のために、2つのベースパッドは依然として2つのスイッチ420、2つの分配回路421、および2つのローカルコントローラ425を必要とし得る)。各ローカルコントローラ425がそれぞれBANモジュール450あたり1つまたは2つのベースパッド415を制御するにすぎない場合、BANモジュール450あたり最低3つまたは4つのベースパッド415は、構成要素のコストを大幅には最適化しないことがあるが、この設計は、ベースパッド415のサイズに応じて、車両パッドピッチ未満となる可能性が高い、合理的なBANモジュール450の長さをもたらすことがある。BANモジュール450あたり8個のベースパッド415は、電力を制御および分配するために各ローカルコントローラ425に4個のベースパッド415を提供し、各BANモジュール450をよりコスト効率的にする一方、2.5メートルの車両パッドピッチを上回り得るほどBANモジュール450の長さを大幅に増大させ得る。代替的に、車両パッドピッチを下回る長さのBANモジュール450あたり8個のベースパッド415に対応するようにベースパッド415のサイズを縮小することは、電力を伝達する際のベースパッド415の効果を低下させ、したがって、ベースパッド415およびBANモジュールの効率性およびコスト効果を低下させることがある。したがって、一実施形態の一例では、6個のベースパッド415が、各BANモジュール450に設置するのに理想的な数のベースパッド415であり得、構成要素のコストおよび定格、電流要件、相互インダクタンス、および1メートルあたりのパッドの間の最適な比較をもたらす一方、車両パッドピッチの制限内で合理的なBANモジュール450の長さを維持することができる。別の実施形態では、車両パッドピッチが2.5mを上回るか、または下回る場合、車両パッドピッチの制約を満たすように、より多い量またはより少ない量のベースパッド415がBANモジュール450に設置され得る。
2つ以上の車両パッド406を位置付けるとき、車両パッド406間のピッチは、所与の瞬間または位置におけるベースパッド415と車両パッド406との間の複合電力伝達全体の効果に影響を与え得る。いくつかの実施形態では、車両パッド406が、ベースパッドピッチの倍数に等しい車両パッドピッチにより離間され、たとえば、車両パッドピッチはベースパッドピッチの4倍であり得る。ベースパッドピッチに対する車両パッドピッチのこの比率により、車両パッド406は、ベースパッド415の上のそれらのロケーションに関して常に調整される。たとえば、第1の車両パッド406bがベースパッド415aの上にあり、車両パッドピッチがベースパッドピッチの4倍であるとき、車両パッド406aは、4ベースパッド離れたベースパッド415eの上の同じポイントにある。したがって、2つの車両パッド406は、同時にベースパッド415の同じポイントの上にあるとき、低電力伝達および高電力伝達の同じポイントを有することになる。したがって、車両パッド406からの両方の複合電力伝達は、それらが各々同時に最大電力伝達をもたらす場合(たとえば、両方の車両パッド406が、それらのそれぞれのベースパッド415の端の上にある場合)、および同時に最小電力伝達をもたらす場合(たとえば、両方の車両パッド406が、それらのそれぞれのベースパッド415の中心の上にある場合)があり、大きく変動する。したがって、複合車両パッド406の電力伝達カーブは、両方の車両パッド406がそれらの最大値をもたらす場合に高値を有し、両方の車両パッド406がそれらの最小値をもたらす場合に低値を有し、円滑な電力伝達をもたらさないことがある。
別の実施形態では、車両パッドピッチ間の比率は、ベースパッドピッチの倍数とベースパッドピッチの半分との和(たとえば、ベースパッドピッチの4.5倍)に等しくなるように変えられることがあり、それにより、車両パッド406は、所与の瞬間に電力を受け取るときにベースパッドの異なるポイントの上にあるので、相補的に動作する、すなわち、一方が最大結合位置にあるとき、他方は最小結合位置にある。したがって、車両パッド406aが(それのベースパッド415の端の上で)それの最大電力伝達をもたらしている場合、車両パッド406bは、(それのベースパッド415の中心の上で)それの最小電力伝達をもたらしていることがあり、車両パッド406aが(今度は、ベースパッド415の中心の上で)最小電力伝達をもたらしているとき、車両パッド406bは、(ベースパッド415の端の上で)それの最大電力伝達をもたらしていることがある。したがって、この実施形態の最大電力伝達は、達成可能な最高値ではないことがあるが、電力伝達は円滑であることがあり、その場合に車両パッド406は、最大電力寄与と最小電力寄与とを互い違いにし、ベースパッドピッチの整数の比率に等しい車両パッドピッチにより離間された車両パッド406で発生し得るのと同じ電力伝達の山および谷を経験しない。したがって、理想的な車両パッドピッチおよびベースパッドピッチの比率は以下のようになり得る。
[車両パッドピッチ=(N+0.5)*ベースパッドピッチ]
BANモジュール450間の中断および移行なしに、BANモジュール450におけるベースパッド415がオーバーラップ可能であるのが理想である。しかしながら、車両パッド406は、BANモジュール450間で移行しなければならず、したがって、ベースパッド415と車両パッド406との間の電力伝達が移行を通して維持されなければならない。BANモジュール450のいくつかの実施形態では、BANモジュール450の端部にあるベースパッド415は、BANモジュール450の端部にないベースパッド415とは異なる設計を有し得る。いくつかの実施形態では、BANモジュール450の端部に位置するベースパッド415は、複合車両パッド406からの電力出力全体が、車両パッド406のうちの少なくとも1つがBANモジュール450間で移行しているときに、十分に高くなるように設計され得る。BAN移行時の複合車両パッド406からの十分に高い電力出力は、BANモジュール450間で移行していないときに取得される電力出力全体の80%の複合電力伝達を含むことができる。代替的に、十分に高い電力出力は、50%以上の複合電力伝達を含むことができる。いくつかの実施形態では、BANモジュール450の端部のベースパッド415は、BANモジュール450の中央にあるベースパッド415よりも小さいサイズを有するように設計され得る。
端部のベースパッド415は、BANモジュール450の端部のベースパッド415と車両パッド406との間の結合が、BANモジュール450のフルサイズのベースパッド415と同様の電力伝達をもたらすことを保証するように設計され得る。いくつかの実施形態では、端部のベースパッド415の設計は、ベースパッドピッチの2倍であるフルサイズのベースパッド415の間の距離に基づき得、これは、BANモジュール450aの最後のフルサイズのベースパッド415とBANモジュール450bの最初のフルサイズのベースパッド415との間の距離が、2つのフルサイズのベースパッドピッチに等しいことを意味する。したがって、端部のベースパッド415を、それと他のベースパッド415との間の交差結合および他の潜在的に有害な影響を最小限に抑えるように設計する場合、端部のベースパッド415は、フルサイズのベースパッド415と比較して十分な結合を有しないほど非実用的に小さくなり得る。
いくつかの他の実施形態では、端部のベースパッド415の設計は、ベースパッドピッチの3倍であるフルサイズのベースパッド415の間の距離に基づき得、これは、BANモジュール450aの最後のフルサイズのベースパッド415とBANモジュール450bの最初のフルサイズのベースパッド415との間の距離が、3つのフルサイズのベースパッドピッチに等しいことを意味する。ここでは、交差結合および他のベースパッド415に対する他の潜在的に有害な影響を最小限に抑えるように設計された端部のベースパッド415は、BANモジュール450間での移行を通じてフルサイズのベースパッド415と比較して十分な結合を維持するようにサイズ決定され、離間され得る。
いくつかの他の実施形態では、端部のベースパッド415の設計は、ベースパッドピッチの4倍であるフルサイズのベースパッド415の間の距離に基づき得、これは、BANモジュール450aの最後のフルサイズのベースパッド415とBANモジュール450bの最初のフルサイズのベースパッド415との間の距離が、4つのフルサイズのベースパッドピッチに等しいことを意味する。ここでは、交差結合および他のベースパッド415に対する他の潜在的に有害な影響を最小限に抑えるように設計された端部のベースパッド415は、BANモジュール450の移行を通じて不十分な結合を有するようにサイズ決定され、離間され得、移行の近くで端部のベースパッド415がオーバーラップしない空白領域が存在し得る。
図5は、オーバーラップ様式でベースパッド415a〜415eを設置するための3つの潜在的レイアウトの透視図、および近隣ベースパッド415間のピッチに対する当該ベースパッド415間の結果として生じる交差結合のグラフを示す。図示のレイアウトは、例であることが意図されており、好ましい設置方位を示すものではない。さらに、レイアウトに示すオーバーラップの様式は、好ましい設置方位を示すことが意図されていない。随意のレイアウト505aがページの左側に垂直に示されている。随意のレイアウト505bがページの右側に垂直に示されている。随意のレイアウト505cがページの下に水平に示されている。簡単にするために、電気車両405の移動方向は、ページの上からページの下、およびページの左から右であり得る。
随意のレイアウト505a〜505cの各々は、5つのベースパッド415a〜415eおよびレイアウト505の上の中心に置かれた車両パッド406を示す。レイアウトの各々に示されるベースパッド415は、円形-長方形/両極性(CR)ベースパッドであり得る。代替実施形態では、ベースパッド415は、円形、または長方形、または楕円形のベースパッドであり得る。いくつかの他の実施形態では、ベースパッド415は任意の形状を有し得る。レイアウト505a〜505cの各々では、ベースパッド415a〜415eは近隣ベースパッド415とオーバーラップしている。ベースパッド415aは、移動方向における最初のベースパッド415であり得、ベースパッド415bとオーバーラップし得る。ベースパッド415aは、ベースパッド415のレイアウトの端部にあるので、単一の他のベースパッド415とオーバーラップするだけであり得る。ベースパッド415bは、移動方向における次のベースパッド415であり得る。上記で説明したように、ベースパッド415bはベースパッド415aとオーバーラップし得る。さらに、ベースパッド415bは、ベースパッド415c、すなわち移動方向における後続ベースパッド415とオーバーラップし得る。ベースパッド415cは、上記で説明したように、ベースパッド415bとオーバーラップし、ベースパッド415d、すなわち移動方向における後続ベースパッド415とオーバーラップし得る。ベースパッド415dは、ベースパッド415cとベースパッド415eの両方とオーバーラップし得る。ベースパッド415eは、移動方向における次の最終ベースパッド415であるので、たった1つの他のベースパッド415とオーバーラップし得る。代替実施形態では、動的ワイヤレス充電システム400は、5個未満のベースパッド415を含むことができる。いくつかの他の実施形態では、動的ワイヤレス充電システム400は、5個を超えるベースパッド415を含むことができる。留意すべき重要なこととして、随意のレイアウト505a〜505cの各々において、レイアウトはそれぞれ、各ベースパッド415間の異なるピッチおよびベースパッド415の異なるサイズ(たとえば、長さ、直径など)を示し得る。たとえば、レイアウト505aにおけるベースパッド415a〜415e間のピッチは、随意のレイアウト505bおよび505cにおけるものよりも小さいことがある。レイアウト505bにおけるピッチが最大であり得、レイアウト505cにおけるピッチは、505aのピッチと505bのピッチとの間である。
ページの中央にグラフ404が示されている。グラフ404は、x軸に沿ってコイルピッチの範囲、およびy軸に沿って連続的なオーバーラップするベースパッド415の間の交差結合を示す。グラフは、ベースパッド415の間のピッチに対するベースパッド415の間の交差結合を示す。グラフは、ベースパッドピッチ417が増大するのに伴って結合係数が直線的に減少し、ゼロを通り越して、負の結合係数を生成し続けることを示している。グラフはさらに、オーバーラップするベースパッドのペア(たとえば、ベースパッド415a〜415b、415b〜415c、415c〜415d、および415d〜415e)ごとにベースパッドピッチ417に対する結合係数の比率を示している。さらに、グラフは、オーバーラップしないベースパッド415bおよび415dのベースパッドピッチ417に対する結合係数の比率を示している。
図5は、同時にアクティブ化され得る連続的なベースパッド415の間の充電ベースパッドピッチ417と結果として生じる結合係数との間の相関を示す役割を果たし得る。図5によって示されるように、随意のレイアウト505aは、同時にアクティブ化され得る連続的なオーバーラップするベースパッド415の間の高い正の結合係数を生成するレイアウトにおけるベースパッド415を表し得る。同様に、随意のレイアウト505bは、同時にアクティブである連続的なオーバーラップするベースパッド415の間の高い負の結合係数をベースパッド415が生成するレイアウトを表し得る。随意のレイアウト505cは、同時にアクティブである連続的なオーバーラップするベースパッド415の間のゼロに近い結合係数を有するベースパッド415を示し得る。最小化された結合係数を伴う、連続的なオーバーラップするベースパッド415をアクティブ化する利点は、オーバーラップするパッドの間の誘導された電圧および電流を後で最小化することを含むことができ、これはチューニングおよび制御を容易にする。
図6aは、ベースパッド415a〜415eの上のダブルD(DD)車両パッド(この図には示さず)位置に対するベースパッド415a〜415eの各々とDD車両パッドとの間の結合のグラフを示す。x軸が車両パッドの位置を示し得る一方、y軸は、ベースパッド415a〜415eとDD車両パッドとの間の結果として生じる結合を示し得る。さらに、x軸はまた、ベースパッド415a〜415eの設置ロケーションの一実施形態を示す。
図6aは、DD車両パッドがベースパッド415a〜415eの各々の上を移動するときの、DD車両パッドと5つのベースパッド415a〜415eの各々との間の個々の結合に対応する5つの線を示している。たとえば、線610は、DD車両パッドとベースパッド415aとの間の結合を表し、線611は、DD車両パッドとベースパッド415bとの間の結合、線612は、DD車両パッドとベースパッド415cとの間の結合、線613は、DD車両パッドとベースパッド415dとの間の結合、そして線614は、DD車両パッドとベースパッド415eとの間の結合を表し得る。図示のように、DD車両パッドとベースパッド415aとの間の結合は、ベースパッド415aの上のDD車両パッドのロケーションとともに変わり得る。DD車両パッドがベースパッド415aの中心のほぼ上にあるとき、2つのパッドの間の結合はほぼゼロであり得る。これは、DD車両パッドが、アクティブなベースパッド415によって生成された水平フラックスを受け取るように構成され得、ベースパッド415aによって生成された水平フラックスが、ベースパッド415の中心の上で低くなり得るためであり得る。x軸に沿ってベースパッド415aの上をDD車両パッドが進む中、DD車両パッドとベースパッド415aとの間の結合は、ベースパッド415aの端部近くで最大値に達し得、その後、車両パッドがベースパッド415aの端部を通り、ベースパッド415aの端部から離れるのに伴って、結合はゼロに近づくように示されている。したがって、線610は、DD車両パッドとベースパッド415aとの間の結合が、ベースパッド415の後部端の上で最大となり得ることを示す。本明細書で使用する、ベースパッド415の前部端は、車両パッド406が上を通ることのあるベースパッド415の第1の端を指し得、後部端は、車両パッド406が上を通る第2の端を指し得る。
同様に、線611は、DD車両パッドとベースパッド415bとの間の結合が、ベースパッド415bの前部端の上で、またベースパッド415bの後部端の上で最大となり得ることを示し得る。線611は、ベースパッド415bの中心の上におけるゼロの結合を示し得、DD車両パッドが後部端を通り、ベースパッド415bから離れるのに伴って、再びゼロに近づき得る。
同様に、線612は、DD車両パッドとベースパッド415cとの間の結合が、DD車両パッドがベースパッド415cの前部端に近づくのに伴って増大し得、ベースパッド415cの前部端の上で、またベースパッド415cの後部端の上で最大となり得ることを示し得る。線612は、ベースパッド415cの中心の上におけるゼロの結合を示し得、DD車両パッドが後部端を通り、ベースパッド415cから離れるのに伴って、再びゼロに近づき得る。
同様に、線613は、DD車両パッドとベースパッド415dとの間の結合が、DD車両パッドがベースパッド415dの前部端に近づくのに伴って増大し得、ベースパッド415dの前部端の上で、またベースパッド415dの後部端の上で最大となり得ることを示す。線613は、ベースパッド415dの中心の上におけるゼロの結合を示し得、DD車両パッドが後部端を通り、ベースパッド415dから離れるのに伴って、再びゼロに近づき得る。
最後に、線614は、DD車両パッドとベースパッド415eとの間の結合が、DD車両パッドがベースパッド415eの前部端に近づくのに伴って増大し得、ベースパッド415eの前部端の上で、またベースパッド415eの後部端の上で最大となり得ることを示し得る。線614は、ベースパッド415eの中心の上におけるゼロの結合を示し得、DD車両パッドが後部端を通り、ベースパッド415eから離れるのに伴って、再びゼロに近づき得る。
上記で説明したように、図6aは、それぞれのベースパッド415の上の車両パッド位置に対する、車両パッドとベースパッド415との間の結合を示し得る。図6aは、水平フラックス、したがって、DD車両パッドとベースパッド415との間の結合が、車両パッドがベースパッド415の端の真上にあるときに最大値となり得ることを示し得る。水平フラックスは、車両パッドがベースパッド415の中心の上にあるときに最小値となり得る。
図6bは、ベースパッド415a〜415eの上の直交(Q)車両パッド(この図には示さず)位置に対するベースパッド415a〜415eの各々とQ車両パッドとの間の結合のグラフを示す。一実施形態では、Q車両パッドは、電気車両405の図6aで述べたDDコイルと同じロケーションに設置され得る。いくつかの他の実施形態では、Q車両パッドは、DDコイルとは異なるロケーションに設置され得る。x軸が車両パッドの位置を示し得る一方、y軸は、ベースパッド415a〜415eとQ車両パッドとの間の結果として生じる結合を示し得る。さらに、x軸はまた、ベースパッド415a〜415eの設置ロケーションの一実施形態を示す。ベースパッド415a〜415eのロケーションは、図6aのロケーションとほぼ同じであり得、再び説明する必要はない。
図6bは、Q車両パッドがベースパッド415a〜415eの各々の上を移動するときの、Q車両パッドと5つのベースパッド415a〜415eの各々との間の個々の結合に対応する5つの線を示している。たとえば、線620は、Q車両パッドとベースパッド415aとの間の結合を表し、線621は、Q車両パッドとベースパッド415bとの間の結合、線622は、Q車両パッドとベースパッド415cとの間の結合、線623は、Q車両パッドとベースパッド415dとの間の結合、そして線624は、Q車両パッドとベースパッド415eとの間の結合を表し得る。
図示のように、Q車両パッドとベースパッド415aとの間の結合は、ベースパッド415aの上のQ車両パッドのロケーションとともに変わり得る。Q車両パッドがベースパッド415aの中心のほぼ上にあるとき、2つのパッドの間の結合は最大値に近くなり得る。これは、Q車両パッドが、アクティブなベースパッド415によって生成された垂直フラックスを受け取るように構成され得、ベースパッド415aによって生成された垂直フラックスが、ベースパッド415aの中心の上で高くなり得るためであり得る。x軸に沿ってベースパッド415aの上をQ車両パッドが進む中、Q車両パッドとベースパッド415aとの間の結合は、ベースパッド415aの後部端の上でゼロに達し、続いて、ベースパッド415aの後部端を越えた後に負の結合値に至ることがあり、その後、結合は再び増大し、そしてゼロに近づく。したがって、線620は、Q車両パッドとベースパッド415aとの間の結合が、ベースパッド415aの中心の上で最大となり得ることを示す。
同様に、線621は、Q車両パッドとベースパッド415bとの間の結合を表す。図示のように、Q車両パッドとベースパッド415bとの間の結合は、ベースパッド415bの上のQ車両パッドのロケーションとともに変わる。Q車両パッドがベースパッド415bに近づくにつれて、結合値はマイナス値からゼロに近づき得る。Q車両パッドがベースパッド415bの端のほぼ上にあるときに、結合値はほぼゼロになる。ここから、結合値は、ベースパッド415bの中心の上における最大値に向かって上昇し続ける。x軸に沿ってベースパッド415bの上をQ車両パッドが移動する中、Q車両パッドとベースパッド415bとの間の結合は、車両パッドがベースパッド415bの後部端に近づくにつれて、ゼロに近づき得る。Q車両パッドがベースパッド415bの後部端を通った後、Q車両パッドがベースパッド415bの後部端を過ぎたときに結合は最大の負の結合値に近づき得、その後、Q車両パッドとベースパッド415bとの間の結合値は、Q車両パッドがベースパッド415bから離れるのに伴って、ゼロに近づく。
同様に、線622は、Q車両パッドとベースパッド415cとの間の結合を表す。図示のように、Q車両パッドとベースパッド415cとの間の結合は、ベースパッド415cの上のQ車両パッドのロケーションとともに変わる。線622は、Q車両パッドがベースパッド415cに近づくにつれて、2つのパッドの間の結合が、ベースパッド415cの前部端の前における最大の負の値に近づき始めることを示す。Q車両パッドがベースパッド415cに近づき続ける中、結合はゼロに近づき、ベースパッド415cの中心の上における最大値に向かって上昇し続ける。次いで、Q車両パッドとベースパッド415cとの間の結合は、車両パッドがベースパッド415cの後部端に近づくにつれて、ゼロに近づき得、その後、Q車両パッドがベースパッド415cの後部端を過ぎたときに結合は再び最大の負の結合値に近づき得、その後、Q車両パッドとベースパッド415cとの間の結合値は、Q車両パッドがベースパッド415cから離れるのに伴って、ゼロに近づく。
同様に、線623は、Q車両パッドとベースパッド415dとの間の結合を表す。図示のように、Q車両パッドとベースパッド415dとの間の結合は、ベースパッド415dの上のQ車両パッドのロケーションとともに変わり得る。線623は、Q車両パッドがベースパッド415dに近づくにつれて、2つのパッドの間の結合が、ベースパッド415dの前部端の前における最大の負の値に近づき始めることを示す。Q車両パッドがベースパッド415dに近づき続ける中、結合はゼロに近づき、ベースパッド415dの中心の上における最大値に向かって上昇し続ける。次いで、Q車両パッドとベースパッド415dとの間の結合は、車両パッドがベースパッド415dの後部端に近づくにつれて、ゼロに近づき得、その後、Q車両パッドがベースパッド415cの後部端を過ぎたときに結合は再び最大の負の結合に近づき得、その後、Q車両パッドとベースパッド415dとの間の結合値は、Q車両パッドがベースパッド415dから離れるのに伴って、ゼロに近づく。
同様に、線624は、Q車両パッドとベースパッド415eとの間の結合を表す。図示のように、Q車両パッドとベースパッド415eとの間の結合は、ベースパッド415eの上のQ車両パッドのロケーションとともに変わり得る。線624は、Q車両パッドがベースパッド415eに近づくにつれて、2つのパッドの間の結合が、ベースパッド415eの前部端の前における最大の負の値に近づき始めることを示す。Q車両パッドがベースパッド415eに近づき続ける中、結合はゼロに近づき、ベースパッド415eの中心の上における最大値に向かって上昇し続ける。次いで、Q車両パッドとベースパッド415eとの間の結合は、車両パッドがベースパッド415eの後部端に近づくにつれて、ゼロに近づき得、結合はゼロに近づいているように見えるが、グラフは終わっている。
上記で説明したように、図6bは、それぞれのベースパッド415の上のQ車両パッド位置に対する、Q車両パッドとベースパッド415との間の結合を示し得る。図6bは、垂直フラックス、したがって、Q車両パッドとベースパッド415との間の結合が、車両パッドがベースパッド415の中心の真上にあるときに最大値となり得ることを示し得る。垂直フラックスは、車両パッドがベースパッド415の中心の上にあるとき、および車両パッドがベースパッド415の端を越えたときに、最小値となり得る。ベースパッド415の垂直フラックスは、ベースパッド415の真上にないときに最大であり、ベースパッド415のコイル構造の周りの磁場によって生成されたフラックスの垂直成分から成る。
図7aは、道路410の幅がy軸に沿っており、z軸に沿ってベースパッド415の上に車両パッド406が示されている、道路410の移動方向にあるx軸に沿って離間されたベースパッド415のオーバーラップするレイアウトの透視図を示す。ベースパッド415a〜415eは、オーバーラップするものとして示されている。上記で説明したように、オーバーラップするベースパッド415は、同時にアクティブ化され得るオーバーラップする連続的なベースパッド415の間の交差結合の低減をもたらし得る。交差結合(相互結合)は、1つのベースパッド415を通る電流フローが別のベースパッド415を通る電流フローに影響を与えるときに発生し得る。たとえば、いずれもアクティブ化されている互いに隣接して設置された2つのベースパッド415は、交差結合することがあり、それらの電流フローが互いに影響を与えることになる。そのような交差結合は、ビアローディング(via loading)または反射性インダクタンスを生成することがあり、ベースパッド415の回路のチューニングを難しくし得る。オーバーラップするベースパッド415のピッチとピッチとの間の間隔(pitch-to-pitch spacing)は、直面する交差結合の量を決定し得る。ただし、上記で説明したように、オーバーラップしないベースパッド415が同時にアクティブ化された場合、間隔に関係なく2つのベースパッド415間に交差結合が存在し得る。
図7bは、道路410の幅がy軸に沿っており、z軸に沿ってベースパッド415の上に車両パッド406が示されている、道路410の移動方向にあるx軸に沿って離間されたベースパッド415のオーバーラップしない隣接レイアウトの透視図を示す。ベースパッド415a〜415eは隣接しているものとして示されており、1つの他のベースパッド415のみとそれぞれ隣接する、動的ワイヤレス充電システム400の端部にある2つのベースパッド415を除いて、ベースパッド415の各々が2つの他のベースパッド415の間にあり得る。隣接するベースパッド415のピッチとピッチとの間の間隔は、直面する交差結合の量を決定し得る。ただし、上記で説明したように、オーバーラップしないベースパッド415が同時にアクティブ化された場合、間隔に関係なく2つのベースパッド415間に交差結合が存在し得る。
図7aと図7bの両方に関して、電気車両405が道路410に沿って移動する中、車両パッド406は、電気車両405の移動方向において連続的に、ベースパッド415a〜415eの各々と結合することができる。車両パッド406がベースパッド415の各々と結合するとき、上述のように電気車両405による使用のためにベースパッド415a〜415eから車両パッド406に電力が伝達され得る。以下でより詳細に説明するように、車両パッド406は、ダブルD(DD)車両パッドまたは直交(Q)車両パッドのうちの少なくとも1つを含むことができる。水平フラックスが吸収される対象とされる状況においてDD車両パッドが利用され得る一方、垂直フラックスが対象とされるときにQ車両パッドが利用され得る。
図8〜図16の各々は、類似の要素であるチャート、シーケンスステップを示すベースパッドレイアウト(各ベースパッドレイアウトは同じであるが、アクティブなベースパッド415の異なる組合せを有する)、および電気車両405と車両パッド406とがベースパッド415の上を移動するときの結合カーブを示すグラフを示している。チャートは、ページの左側に沿っており、各ベースパッドレイアウトに対応する行(各行は、行の右にある充電ベースレイアウトに対応し得る)およびベースパッドレイアウトに示す各ベースパッド415に対応する列を有し得る。チャートに含まれるデータは、特定のベースパッドレイアウトにおけるベースパッド415の状態および電流フロー方向を表し得る。「0」の値は、ベースパッド415がオフであることを示すことができ、「1」の値は、ベースパッド415がアクティブであり、電流フローが反時計回りの方向にあることを示すことができ、「-1」の値は、ベースパッド415がアクティブであり、電流フローが時計回りの方向にあることを示すことができる。したがって、チャートの(上から)行2、(右から)列1における「1」は、上から2番目のレイアウトにおけるベースパッド415aがアクティブであり、電流フローが反時計回りの方向にあることを示すことができる。
いくつかの実施形態では、接続されたベースパッド415を通る電流フローの方向、振幅および/または位相は、事前設定されたシーケンスに従って設定されることがあり、単一のベースパッド415に対して個々に制御または調整されないことがある。他の実施形態では、接続されたベースパッド415を通る電流フローの方向、振幅および/または位相は、ローカルコントローラ425または分配コントローラ445の決定に応じて、少なくとも3つの状態、すなわち順方向(ベースパッドを通して時計回り)、逆方向(ベースパッドを通して反時計回り)およびオフの間で調整可能であり得る。ベースパッド415を通る電流フローの方向、振幅および/または位相を制御する能力は、ベースパッド415と車両パッド406との間のワイヤレス電力伝達を制御するために必要であり得る。いくつかの実施形態では、以下で説明するように、電流フローの方向、振幅および位相の様々な組合せが、システムによってワイヤレスに充電されるべき電気車両405のパラメータに従って望まれ得る多様な電力伝達をもたらし得る。
さらに、ベースパッドレイアウトは、ベースパッド415の組合せを包含するボックスを示し得、ベースパッド415の組合せのどれがアクティブ化されているかが示され、ベースパッド415における電流フローの方向を示すアクティブなベースパッド415上の矢印が示されている。グラフは、車両パッド406と関連ベースパッドレイアウトに示されるアクティブなベースパッド415との結合に対応し得る様々な線を含むことができる。グラフのx軸上には位置が示されており、y軸は、車両パッド406において決定された電力を生成するためにベースパッド415によって使用される電流を示している。グラフはまた、x軸の上のグラフ下部にベースパッド415a〜415eのロケーションを示す。
図8〜図12の各々は、動的ワイヤレス充電システム400におけるベースパッド415が、複数のベースパッド415にわたって最も効率的かつ円滑な電力伝達をもたらすように、移動方向でそれらの上を電気車両405が移動する間に制御およびアクティブ化され得るレイアウトおよびシーケンスを示し得る。一連の図8〜図12を通して示す様々なレイアウト、チャート、およびグラフは、ベースパッド415がアクティブ化されるシーケンスおよびベースパッド415における電流フローの方位が、ベースパッド415と車両パッドとの間の電力の伝達に著しく影響を与え得ることを示し得る。様々なレイアウトおよびチャートは、アクティブなベースパッド415の異なる組合せおよびシーケンスならびにアクティブなベースパッド415の各々を通る電流フローの方向を示している。
下のシーケンスは、個々のステップ(たとえば、906〜909)の組合せであり得、所与の瞬間に車両パッド406への効率的な電力伝達が可能なベースパッド415をアクティブ化するだけによって、電力の効果的かつ効率的な伝達をもたらすように、ベースパッド415の様々な組合せがアクティブ化され得る。個々のステップは、異なる時間および/または位置と相関することができ、シーケンスは、経過した時間または車両位置または他の車両検出方法に基づいて、ステップ間で反復することができる。一実施形態では、シーケンスおよび/またはシーケンスのステップは、分配コントローラ445、ローカルコントローラ425および電気車両405のうちの1つによって制御され得る。たとえば、分配コントローラ445またはローカルコントローラ425は、車両パッド406を有する電気車両405と通信することができ、電気車両405の方向および速さを判断することができる。通信された情報を使用して、分配コントローラ445またはローカルコントローラ425または電気車両405は、所定のシーケンスをアクティブ化すること、またはパラメータに基づいて新しいシーケンスを作成することができる。これらのパラメータは、少なくとも、車両パッド406の数、車両パッドピッチ705、車両の速さ、車両の方向、車両の現在の電荷、車両の電流負荷、または車両の電流需要のうちの少なくとも1つであり得る。分配コントローラ445またはローカルコントローラ425または電気車両405は、電気車両405の要件およびパラメータ向けにカスタマイズされたシーケンスを作成することができ、電気車両405のパラメータに基づいてシーケンスを通して反復することができる。別の実施形態では、分配コントローラ445またはローカルコントローラ425または電気車両は、複数の所定のシーケンスのうちの1つを選択し、電気車両405のパラメータに基づいてシーケンスを通して反復することができる。
図8は、DD車両パッドを伴い、逆電流フローを伴う(たとえば、ベースパッド415を通る電流フロー方向が、ともにアクティブ化される他のベースパッド415の組合せに応じて、アクティブ化の異なる時間に逆転し得る)、オーバーラップするベースパッド415を非連続的にアクティブ化するための(たとえば、各ベースパッド415が、移動方向で連続的に次々にアクティブ化されることのない)シーケンス800の一実施形態を示す。シーケンス800のステップ806〜809は、所与の瞬間にアクティブな2つのベースパッド415を示すだけであるが、他の実施形態は、所与の瞬間にアクティブな任意の数のベースパッド415を有し得る。ステップ806〜809は、図7aのオーバーラップするベースパッドレイアウトを含む。ステップ806〜809の各々は、移動方向にシーケンシャルに配置された5つのベースパッド415a〜415eを含む。ステップ806〜809の各々は、アクティブ化シーケンスにおける単一の段階またはステップを表し、ベースパッド415の組合せのどれがそのステップでアクティブであり得、アクティブなベースパッド415の各々を通る電流がどの方向に流れ得るかを示す。たとえば、ステップ806は、図8によって示されるシーケンス800における第1のステップを表し得る。このステップ806の間、ベースパッド415aはアクティブで、反時計回りの電流フローを有し得、ベースパッド415bはアクティブで、時計回りの電流フローを有し得る。したがって、ステップ807はシーケンス800における第2のステップ、808は第3のステップ、そして809は第4のステップを表し得る。ステップ807である第2のステップにおいて、ベースパッド415aはまたしてもアクティブで、反時計回りの電流フローを有することになり、ベースパッド415cはアクティブで、時計回りの電流フローを有することになる。ステップ808は、ベースパッド415bおよび415cがアクティブで、それぞれ反時計回りおよび時計回りの電流フローを有することを示す一方、第4のステップ809は、ベースパッド415bおよび415dがアクティブで、415bが反時計回りの電流フローを有し、415dが時計回りの電流フローを有することを示す。いくつかの実施形態では、シーケンス800全体に追加ステップが含まれ得る。他の実施形態では、図8によって表されるシーケンス800に、より少ないステップが含まれ得る。図8に示すステップ/段階の数は、一例であることが意図されており、限定的であることは意図されていない。
図8の左側のチャート803は、各行がシーケンス800のステップ806〜809に対応し得る4つの行812〜815、および各列がベースパッド415のうちの1つに対応する5つの列を含む。チャートに示す情報は、ステップ806〜809、ならびにアクティブなベースパッド415および電流フロー方向の組合せに関する上記の説明に対応する。グラフは、シーケンス800の図示の各ステップ806〜809に関して、車両パッド406において電力を生成するためにベースパッド415によって使用される電流を示す。
オーバーラップするベースパッド415と組み合わせたDD車両パッドおよび逆電流フロー方向を伴う非シーケンシャルアクティブ化シーケンスの使用は、少しの量だけ変動(図9〜図12におけるグラフの各々の中で最も少ない変動)する電力伝達をもたらす。さらに、車両パッドにおいて電力を生成するために必要とされる平均電流は、図9〜図12におけるレイアウトおよびアクティブ化シーケンスの組合せの大部分の電流を下回り、この効率的かつ円滑な伝達は、DD車両パッドのみを使用して達成される。DD車両パッドのみを利用することは、システムのコストを最小化することによって有益であり得、Q車両パッドを使用しないことによって車両パッドを縮小することは有益であり得る。しかしながら、このレイアウトおよびアクティブ化シーケンス800は、(非シーケンシャルベースパッド415をアクティブ化することによって引き起こされる)交差結合問題をもたらすことがあり、電流フロー方向の逆転は、ベースパッド415、スイッチ420またはローカルコントローラ425のうちの1つにおけるさらなる複雑性を必要とする。上記で説明したように、交差結合を有するベースパッド415の組合せをアクティブ化することは、ビアローディングおよび反射性インダクタンスを生成することがあり、ベースパッド415およびシステムのチューニングをより難しくし得る。
図9は、DDQ車両パッドを伴い、逆電流フローを伴わない(たとえば、電流フロー方向を制御する必要なしに、ベースパッド415がオンまたはオフのいずれかである)、オーバーラップするベースパッド415を連続的にアクティブ化するための(たとえば、各ベースパッド415が、隣接ベースパッド415と組み合わせてアクティブ化される)シーケンス900の一実施形態を示す。ステップ906〜909は、所与の瞬間にアクティブな2つのベースパッド415を示すだけであるが、他の実施形態は、所与の瞬間にアクティブな任意の数のベースパッド415を有し得る。ステップ906〜909は、図7aのオーバーラップするベースパッドレイアウトを含む。ステップ906〜909は、移動方向にシーケンシャルに配置された5つのベースパッド415a〜415eを含む。ステップ906〜909の各々は、アクティブ化シーケンス900における単一の段階またはステップを表し、ベースパッド415の組合せのどれがそのステップでアクティブであり得、アクティブなベースパッド415の各々を通る電流がどの方向に流れ得るかを示す。たとえば、ステップ906は、図9によって示されるシーケンス900における第1のステップを表し得る。このステップの間、ベースパッド415aはアクティブで、反時計回りの電流フローを有し得、ベースパッド415bはアクティブで、時計回りの電流フローを有し得る。したがって、ステップ907はシーケンス900における第2のステップ、908は第3のステップ、そして909は第4のステップを表し得る。ステップ907である第2のステップにおいて、ベースパッド415bはまたしてもアクティブで、時計回りの電流フローを有し得、ベースパッド415cはアクティブで、反時計回りの電流フローを有することになる。ステップ908は、ベースパッド415cおよび415dがアクティブで、それぞれ反時計回りおよび時計回りの電流フローを有することを示す一方、第4のステップ909は、ベースパッド415dおよび415eがアクティブで、415dが時計回りの電流フローを有し、415eが反時計回りの電流フローを有することを示す。いくつかの実施形態では、シーケンス全体に追加ステップが含まれ得る。他の実施形態では、図9によって表されるシーケンス900に、より少ないステップが含まれ得る。図9に示すステップ/段階の数は、一例であることが意図されており、限定的であることは意図されていない。
図9の左側のチャートは、各行がシーケンス900のステップ906〜909に対応し得る4つの行912〜915、および各列がベースパッド415のうちの1つに対応する5つの列を含む。チャートに示す情報は、ステップ906〜909、ならびにアクティブなベースパッド415および電流フロー方向の組合せに関する上記の説明に対応する。グラフは、図示の各ステップ906〜909に関して、車両パッド406において電力を生成するためにベースパッド415によって使用される電流を示す。
オーバーラップするベースパッド415と合わせたDD車両パッドとQ車両パッドの両方および逆電流フローを伴わないシーケンシャルアクティブ化シーケンス900の使用は、ごくわずかに変動(図8のセットアップを若干上回る変動)する電力伝達をもたらす。したがって、平均電流ドローは、図8〜図12におけるレイアウトおよびアクティブ化シーケンスの組合せすべての中で最低である。しかしながら、この効率的かつ円滑な伝達は、DD車両パッドとQ車両パッドの両方を必要とし得る。DDQ車両パッドを利用することは、電気車両405が追加構成要素(DDコイルとQコイルの両方)を有することを必要とすることによって、システムのコストを増大させ得る。しかしながら、このレイアウトおよびアクティブ化シーケンス900は、(非シーケンシャルベースパッド415の組合せが同時にアクティブ化されることはないので)交差結合問題を低減することができ、ベースパッド415は、電流フロー方向を逆転させる能力を必要とすることなく、オンまたはオフにされるだけである。これは、システム構成要素(ベースパッド415、スイッチ420、またはローカルコントローラ425のうちの1つであり、特定のベースパッド415内の電流フロー方向がシーケンスステップに従って変わることはない)の複雑性を低減するのを助ける。さらに、上記で説明したように、アクティブ化されたベースパッド415の組合せが交差結合を生成することがないので、システムのチューニングがさほど困難ではなくなり得、ビアローディングおよび反射性インダクタンスはさほど懸念されなくなり得る。
図10は、DD車両パッドを伴い、逆電流フローを伴わない(たとえば、電流フロー方向を制御する必要なしに、ベースパッド415がオンまたはオフのいずれかである)、オーバーラップするベースパッド415を連続的にアクティブ化するための(たとえば、各ベースパッド415が、隣接ベースパッド415と組み合わせてアクティブ化される)シーケンス1000の一実施形態を示す。シーケンス1000のステップ1006〜1009は、所与の瞬間にアクティブな2つのベースパッド415を示すだけであるが、他の実施形態は、所与の瞬間にアクティブな任意の数のベースパッド415を有し得る。ベースパッドステップ1006〜1009は、図7aのオーバーラップするベースパッドレイアウトを含む。ステップ1006〜1009は、移動方向にシーケンシャルに配置された5つのベースパッド415a〜415eを含む。ステップ1006〜1009の各々は、アクティブ化シーケンスにおける単一の段階またはステップを表し、ベースパッド415の組合せのどれがそのステップでアクティブになり、アクティブなベースパッド415の各々を通る電流がどの方向に流れ得るかを示す。たとえば、ステップ1006は、図10によって示されるシーケンスにおける第1のステップを表し得る。このステップの間、ベースパッド415aはアクティブで、反時計回りの電流フローを有し得、ベースパッド415bはアクティブで、時計回りの電流フローを有し得る。したがって、ステップ1007はシーケンス1000における第2のステップ、1008は第3のステップ、そして1009は第4のステップを表し得る。ステップ1007である第2のステップにおいて、ベースパッド415bはまたしてもアクティブで、時計回りの電流フローを有し得、ベースパッド415cはアクティブで、反時計回りの電流フローを有することになる。ステップ1008は、ベースパッド415cおよび415dがアクティブで、それぞれ反時計回りおよび時計回りの電流フローを有することを示す一方、第4のステップ1009は、ベースパッド415dおよび415eがアクティブで、415dが時計回りの電流フローを有し、415eが反時計回りの電流フローを有することを示す。いくつかの実施形態では、シーケンス1000全体に追加ステップが含まれ得る。他の実施形態では、図10によって表されるシーケンスに、より少ないステップが含まれ得る。図10に示すステップ/段階の数は、一例であることが意図されており、限定的であることは意図されていない。
図10の左側のチャートは、各行がシーケンス1000のステップ1006〜1009に対応し得る4つの行1012〜1015、および各列がベースパッド415のうちの1つに対応する5つの列を含む。チャートに示す情報は、ステップ1006〜1009、ならびにアクティブなベースパッド415および電流フロー方向の組合せに関する上記の説明に対応する。グラフは、図示の各ステップ1006〜1009に関して、車両パッド406において電力を生成するためにベースパッド415によって使用される電流を示す。
オーバーラップするベースパッド415と合わせたDD車両パッドのみおよび逆電流フローを伴わないシーケンシャルアクティブ化シーケンスの使用は、図8および図9の組合せよりも5倍近く大きく変動する電流負荷をもたらす。この組合せと図9の組合せとの間の主な相違は、この組合せにQ車両パッドが欠如していることである。平均電流負荷は、図8〜図12におけるレイアウトおよびアクティブ化シーケンスの組合せすべての中で最高である。さらに、電流変動はあまり円滑ではない。したがって、DD車両パッドのみを利用することは、システムのコストを最小限に抑えることによって有益であり得、Q車両パッドを使用しないことによって車両パッドのコストを低減することは有益であるが、このレイアウトおよびアクティブ化シーケンス1000により、Q車両パッドを除去することは、システムの効率性を大きく低下させるように見える。しかしながら、アクティブなベースパッド415のこの組合せにより、交差結合はさほど懸念されなくなり(非シーケンシャルベースパッド415の組合せが同時にアクティブ化されることはない)、ベースパッド415は、電流フロー方向を逆転させる能力を必要とすることなくオンまたはオフにされるだけであり、システム構成要素(ベースパッド415、スイッチ420またはローカルコントローラ425のうちの1つ)の複雑性が低減される。さらに、上記で説明したように、アクティブ化されたベースパッド415の組合せがない(相互に分離されたコイルのみがアクティブである)ので、システムのチューニングがさほど困難ではなくなり得、ビアローディングおよび反射性インダクタンスはさほど懸念されなくなり得る。
図11は、DDQ車両パッドを伴い、逆電流フローを伴わない(たとえば、電流フロー方向を制御する必要なしに、ベースパッド415がオンまたはオフのいずれかである)、オーバーラップしないベースパッド415を連続的にアクティブ化するための(たとえば、各ベースパッド415が、隣接ベースパッド415と組み合わせてアクティブ化される)シーケンス1100の一実施形態を示す。ステップ1106〜1109は、所与の瞬間にアクティブな2つまたは3つのいずれかのベースパッド415を示すが、他の実施形態は、所与の瞬間にアクティブな任意の数のベースパッド415を有し得る。シーケンス1100のステップ1106〜1109は、図7bのオーバーラップしないベースパッドレイアウトを含む。ステップ1106〜1109は、移動方向にシーケンシャルに配置された5つのベースパッド415a〜415eを含む。ステップ1106〜1109の各々は、アクティブ化シーケンスにおける単一の段階またはステップを表し、ベースパッド415の組合せのどれがそのステップでアクティブになり、アクティブなベースパッド415の各々を通る電流がどの方向に流れ得るかを示す。たとえば、ステップ1106は、図11によって示されるシーケンス1100における第1のステップを表し得る。このステップの間、ベースパッド415aはアクティブで、時計回りの電流フローを有し得、ベースパッド415bはアクティブで、反時計回りの電流フローを有し得、ベースパッド415cはアクティブで、時計回りの電流フローを有し得る。したがって、ステップ1107はシーケンス1100における第2のステップ、1108は第3のステップ、そして1109は第4のステップを表し得る。ステップ1107である第2のステップにおいて、ベースパッド415bはまたしてもアクティブで、反時計回りの電流フローを有し得、ベースパッド415cはアクティブで、時計回りの電流フローを有することになる。ステップ1108は、ベースパッド415b、415cおよび415dがアクティブで、それぞれ反時計回り、時計回りおよび反時計回りの電流フローを有することを示す。第4のステップ1109は、ベースパッド415cおよび415dがアクティブで、415cが時計回りの電流フローを有し、415dが反時計回りの電流フローを有することを示す。いくつかの実施形態では、シーケンス1100全体に追加ステップが含まれ得る。他の実施形態では、図11によって表されるシーケンスに、より少ないステップが含まれ得る。図11に示すステップ/段階の数は、一例であることが意図されており、限定的であることは意図されていない。
図11の左側のチャートは、各行がシーケンス1100のステップ1106〜1109に対応し得る4つの行1112〜1115、および各列がベースパッド415のうちの1つに対応する5つの列を含む。チャートに示す情報は、ステップ1106〜1109、ならびにアクティブなベースパッド415および電流フロー方向の組合せに関する上記の説明に対応する。グラフは、図示の各ステップに関して、車両パッド406において電力を生成するためにベースパッド415によって使用される電流を示す。
一定の電流方向を伴ってシーケンシャルにステップごとに2つまたは3つのベースパッド415がアクティブ化されるアクティブ化シーケンス1100を利用する、オーバーラップしないベースパッド415と組み合わせたDDQ車両パッドの使用は、図8および図9に示す組合せほど円滑ではない、また図8および図9ほど効率的ではない電力伝達をもたらす。この組合せと図8および図9の組合せとの間の主な相違は、ベースパッド415のレイアウトである。平均電流負荷は、図8および図9におけるレイアウトおよびアクティブ化シーケンスの組合せの場合よりも高く、図10の場合よりも低く、図12の場合とほぼ同じである。さらに、電流変動はいくらか円滑であり、電流負荷のスパイクによって分離された、低い変動の部分を有する。したがって、DD車両パッドとQ車両パッドの両方の利用は、効率的で円滑な電力伝達をもたらす上であまり有益ではないことがあり、両方のパッドを必要とすることによってシステムのコストを最小化しないことがある。さらに、ベースパッド415のこのレイアウトにより、上述のように、交差結合が懸念され、その理由は、ベースパッド415間のピッチ増大が交差結合の増大につながることがあり、それによりシステムのチューニングがより困難になり得、ビアローディングおよび反射性インダクタンスがより大きく懸念され得ることにある。さらに、いくつかのステップにおいて第3のベースパッド415をアクティブ化することは、結果を図12と比較するとわかるように有益に見えず、一方で追加電力を必要とする。しかしながら、電流フロー方向を逆転させる能力を必要とすることなくベースパッド415がオンまたはオフにされるだけであり、システム構成要素(ベースパッド415、スイッチ420またはローカルコントローラ425のうちの1つ)の複雑性が低減されることに利点がある。
図12は、DDQ車両パッドを伴い、逆電流フローを伴わない(たとえば、電流フロー方向を制御する必要なしに、ベースパッド415がオンまたはオフのいずれかである)、オーバーラップしないベースパッド415を連続的にアクティブ化するための(たとえば、各ベースパッド415が、隣接ベースパッド415と組み合わせてアクティブ化される)シーケンス1200の一実施形態を示す。ステップ1206〜1209は、所与の瞬間にアクティブな2つのベースパッド415を示すだけであるが、他の実施形態は、所与の瞬間にアクティブな任意の数のベースパッド415を有し得る。シーケンス1200のステップ1206〜1209は、図7bのオーバーラップするベースパッドレイアウトを含む。ステップ1206〜1209は、移動方向にシーケンシャルに配置された5つのベースパッド415a〜415eを含む。ステップ1206〜1209の各々は、アクティブ化シーケンスにおける単一の段階またはステップを表し、ベースパッド415の組合せのどれがそのステップでアクティブになり、アクティブなベースパッド415の各々を通る電流がどの方向に流れ得るかを示す。たとえば、ステップ1206は、図12によって示されるシーケンス1200における第1のステップを表し得る。このステップの間、ベースパッド415aはアクティブで、反時計回りの電流フローを有し得、ベースパッド415bはアクティブで、時計回りの電流フローを有し得る。したがって、ステップ1207はシーケンスにおける第2のステップ、1208は第3のステップ、そして1209は第4のステップを表し得る。ステップ1207である第2のステップにおいて、ベースパッド415bはまたしてもアクティブで、時計回りの電流フローを有し得、ベースパッド415cはアクティブで、反時計回りの電流フローを有することになる。ステップ1208は、ベースパッド415cおよび415dがアクティブで、それぞれ反時計回りおよび時計回りの電流フローを有することを示す一方、第4のステップ1209は、ベースパッド415dおよび415eがアクティブで、415dが時計回りの電流フローを有し、415eが反時計回りの電流フローを有することを示す。いくつかの実施形態では、シーケンス1200全体に追加ステップが含まれ得る。他の実施形態では、図12によって表されるシーケンスに、より少ないステップが含まれ得る。図12に示すステップ/段階の数は、一例であることが意図されており、限定的であることは意図されていない。
図12の左側のチャートは、各行がシーケンス1200のステップ1206〜1209に対応し得る4つの行1212〜1215、および各列がベースパッド415に対応する5つの列を含む。チャートに示す情報は、ステップ1206〜1209、ならびにアクティブなベースパッド415および電流フロー方向の組合せに関する上記の説明に対応する。グラフは、図示の各ステップに関して、車両パッド406において電力を生成するためにベースパッド415によって使用される電流を示す。
一定の電流方向を伴ってシーケンシャルにステップごとに2つのベースパッド415がアクティブ化されるアクティブ化シーケンス1200を利用する、オーバーラップしないベースパッド415と組み合わせたDDQ車両パッドの使用は、円滑性が図8および図9に示す組合せを下回り(ただし、図10よりも良好で、図11と同じ)、また効率性が図8および図9を下回るが、図10よりも良好で、図11と同じである電力伝達をもたらす。この組合せと図8および図9の組合せとの間の主な相違は、ベースパッド415のレイアウトである。平均電流負荷は、図8および図9におけるレイアウトおよびアクティブ化シーケンスの組合せの場合よりも高く、図10の場合よりも低く、図11の場合とほぼ同じである。さらに、電流変動はいくらか円滑であり、電流負荷のスパイクによって分離された、低い変動の部分を有する。したがって、DD車両パッドとQ車両パッドの両方の利用は、効率的で円滑な電力伝達をもたらす上であまり有益ではないことがあり、両方のパッドを必要とすることによってシステムのコストを最小化しないことがある。さらに、隣接ベースパッド415のこのレイアウトにより、上述のように、交差結合が懸念され、その理由は、ベースパッド415間のピッチ増大が交差結合の増大につながることがあり、それによりシステムのチューニングがより困難になり得、ビアローディングおよび反射性インダクタンスがより大きく懸念され得ることにある。しかしながら、電流フロー方向を逆転させる能力を必要とすることなくベースパッド415がオンまたはオフにされるだけであり、システム構成要素(ベースパッド415、スイッチ420またはローカルコントローラ425のうちの1つ)の複雑性が低減されることに利点がある。
図13は、DDQ車両パッドを伴い、逆電流フローを伴わない(たとえば、ベースパッド415を通る電流フロー方向が、ともにアクティブ化される他のベースパッド415の組合せに関係なく、アクティブ化の異なる時間に一定に維持される)、オーバーラップするベースパッド415を非連続的にアクティブ化するための(たとえば、各ベースパッド415が、移動方向で連続的に次々にアクティブ化されることのない)シーケンス1300の一実施形態を示す。シーケンス1300のステップ1306〜1309は、所与の瞬間にアクティブな2つのベースパッド415を示すだけであるが、他の実施形態は、所与の瞬間にアクティブな任意の数のベースパッド415を有し得る。ステップ1306〜1309は、図7aのオーバーラップするベースパッドレイアウトを含む。ステップ1306〜1309の各々は、移動方向にシーケンシャルに配置された5つのベースパッド415a〜415eを含む。ステップ1306〜1309の各々は、アクティブ化シーケンスにおける単一の段階またはステップを表し、ベースパッド415の組合せのどれがそのステップでアクティブであり得、アクティブなベースパッド415の各々を通る電流がどの方向に流れ得るかを示す。たとえば、ステップ1306は、図13によって示されるシーケンス1300における第1のステップを表し得る。このステップ1306の間、ベースパッド415aはアクティブで、反時計回りの電流フローを有し得、ベースパッド415cはアクティブで、時計回りの電流フローを有し得る。したがって、ステップ1307はシーケンス1300における第2のステップ、1308は第3のステップ、そして1309は第4のステップを表し得る。ステップ1307である第2のステップにおいて、ベースパッド415bはまたしてもアクティブで、反時計回りの電流フローを有することになり、ベースパッド415dはアクティブで、時計回りの電流フローを有することになる。ステップ1308は、ベースパッド415cおよび415eがアクティブで、それぞれ時計回りおよび反時計回りの電流フローを有することを示す一方、第4のステップ1309は、ベースパッド415dがアクティブで、415dが時計回りの電流フローを有することを示す。いくつかの実施形態では、シーケンス1300全体に追加ステップが含まれ得る。他の実施形態では、図13によって表されるシーケンス1300に、より少ないステップが含まれ得る。図13に示すステップ/段階の数は、一例であることが意図されており、限定的であることは意図されていない。
図13の左側のチャート1303は、各行がシーケンス1300のステップ1306〜1309に対応し得る4つの行1312〜1315、および各列がベースパッド415のうちの1つに対応する5つの列を含む。チャートに示す情報は、ステップ1306〜1309、ならびにアクティブなベースパッド415および電流フロー方向の組合せに関する上記の説明に対応する。グラフは、シーケンス1300の図示の各ステップ1306〜1309に関して、車両パッド406において電力を生成するためにベースパッド415によって使用される電流を示す。
オーバーラップするベースパッド415と組み合わせたDDQ車両パッドおよび逆電流フロー方向を伴う非シーケンシャルアクティブ化シーケンスの使用は、少しの量だけ変動(図8〜図16におけるグラフの各々の中で最も少ない変動)する電力伝達をもたらす。さらに、車両パッド406において電力を生成するために必要とされる平均電流は、図8〜図16におけるレイアウトおよびアクティブ化シーケンスの組合せのうちの1つ(図14)を除くすべての場合よりも低く、この伝達は、一度に2つのベースパッド415だけアクティブ化し、一定の電流フロー方向を維持している(すなわち、各ベースパッド415を通る電流フローは、シーケンス1300の様々なステップを通じて常に同じである)間に発生する。しかしながら、この効率的かつ円滑な伝達は、DDQ車両パッドを使用して達成され、DDQ車両パッドを利用することは、2つのタイプの車両パッド406を必要とすることによって、システムのコストを増大させ得る。さらに、このレイアウトおよびアクティブ化シーケンス1300は、(非シーケンシャルベースパッド415をアクティブ化することによって引き起こされる)交差結合問題をもたらし得る。上記で説明したように、交差結合を有するベースパッド415の組合せをアクティブ化することは、ビアローディングおよび反射性インダクタンスを生成することがあり、ベースパッド415およびシステムのチューニングをより難しくし得る。
図14は、DD車両パッドを伴い、逆電流フローを伴わない(たとえば、ベースパッド415を通る電流フロー方向が、ともにアクティブ化される他のベースパッド415の組合せに関係なく、アクティブ化の異なる時間に一定に維持される)、オーバーラップするベースパッド415の1つのペアを非連続的にアクティブ化するための(たとえば、各ベースパッド415が、移動方向で連続的に次々にアクティブ化されることのない)シーケンス1400の一実施形態を示す。シーケンス1400のステップ1406〜1409は、所与の瞬間にアクティブな2つのベースパッド415を示すだけであるが、他の実施形態は、所与の瞬間にアクティブな任意の数のベースパッド415を有し得る。ステップ1406〜1409は、図7aのオーバーラップするベースパッドレイアウトを含む。ステップ1406〜1409の各々は、移動方向にシーケンシャルに配置された5つのベースパッド415a〜415eを含む。ステップ1406〜1409の各々は、アクティブ化シーケンスにおける単一の段階またはステップを表し、ベースパッド415の組合せのどれがそのステップでアクティブであり得、アクティブなベースパッド415の各々を通る電流がどの方向に流れ得るかを示す。たとえば、ステップ1406は、図14によって示されるシーケンス1400における第1のステップを表し得る。このステップ1406の間、ベースパッド415aはアクティブで、反時計回りの電流フローを有し得、ベースパッド415cはアクティブで、時計回りの電流フローを有し得る。したがって、ステップ1407はシーケンス1400における第2のステップ、1408は第3のステップ、そして1409は第4のステップを表し得る。ステップ1407である第2のステップにおいて、ベースパッド415bはまたしてもアクティブで、反時計回りの電流フローを有することになり、ベースパッド415dはアクティブで、時計回りの電流フローを有することになる。ステップ1408は、ベースパッド415cおよび415eがアクティブで、それぞれ時計回りおよび反時計回りの電流フローを有することを示す一方、第4のステップ1409は、ベースパッド415dがアクティブで、415dが時計回りの電流フローを有することを示す。いくつかの実施形態では、シーケンス1400全体に追加ステップが含まれ得る。他の実施形態では、図14によって表されるシーケンス1400に、より少ないステップが含まれ得る。図14に示すステップ/段階の数は、一例であることが意図されており、限定的であることは意図されていない。
図14の左側のチャート1403は、各行がシーケンス1400のステップ1406〜1409に対応し得る4つの行1412〜1415、および各列がベースパッド415のうちの1つに対応する5つの列を含む。チャートに示す情報は、ステップ1406〜1409、ならびにアクティブなベースパッド415および電流フロー方向の組合せに関する上記の説明に対応する。グラフは、シーケンス1400の図示の各ステップ1406〜1409に関して、車両パッド406において電力を生成するためにベースパッド415によって使用される電流を示す。
オーバーラップするベースパッド415と組み合わせたDD車両パッドおよび逆電流フロー方向を伴う非シーケンシャルアクティブ化シーケンスの使用は、少しの量だけ変動(図8〜図16におけるグラフの各々の中で最も少ない変動)する電力伝達をもたらす。さらに、車両パッド406において電力を生成するために必要とされる平均電流は、図8〜図16におけるレイアウトおよびアクティブ化シーケンスの組合せのうちのいくつかよりも低く、この伝達は、一度に2つのベースパッド415だけアクティブ化し、一定の電流フロー方向を維持している(すなわち、各ベースパッド415を通る電流フローは、シーケンス1400の様々なステップを通じて常に同じである)間に発生する。さらに、この伝達は、DD車両パッドのみを使用して達成される。DD車両パッドのみを利用することは、システムのコストを最小化することによって有益であり得、Q車両パッドを必要としないことによって車両パッド406のコストを低減することは有益であり得る。しかしながら、このレイアウトおよびアクティブ化シーケンス1400は、(非シーケンシャルベースパッド415をアクティブ化することによって引き起こされる)交差結合問題をもたらし得る。上記で説明したように、交差結合を有するベースパッド415の組合せをアクティブ化することは、ビアローディングおよび反射性インダクタンスを生成することがあり、ベースパッド415およびシステムのチューニングをより難しくし得る。
図15は、DDQ車両パッドを伴い、逆電流フローを伴わない(たとえば、ベースパッド415を通る電流フロー方向が、ともにアクティブ化される他のベースパッド415の組合せに関係なく、アクティブ化の異なる時間に一定に維持される)、最大4つのオーバーラップするベースパッド415を非連続的にアクティブ化するための(たとえば、各ベースパッド415が、移動方向で連続的に次々にアクティブ化されることのない)シーケンス1500の一実施形態を示す。シーケンス1500のステップ1506〜1509は、所与の瞬間にアクティブな2つのベースパッド415を示すだけであるが、他の実施形態は、所与の瞬間にアクティブな任意の数のベースパッド415を有し得る。ステップ1506〜1509は、図7aのオーバーラップするベースパッドレイアウトを含む。ステップ1506〜1509の各々は、移動方向にシーケンシャルに配置された5つのベースパッド415a〜415eを含む。ステップ1506〜1509の各々は、アクティブ化シーケンスにおける単一の段階またはステップを表し、ベースパッド415の組合せのどれがそのステップでアクティブであり得、アクティブなベースパッド415の各々を通る電流がどの方向に流れ得るかを示す。たとえば、ステップ1506は、図15によって示されるシーケンス1500における第1のステップを表し得る。このステップ1506の間、ベースパッド415bはアクティブで、時計回りの電流フローを有し得、ベースパッド415cはアクティブで、時計回りの電流フローを有し得る。したがって、ステップ1507はシーケンス1500における第2のステップ、1508は第3のステップ、そして1509は第4のステップを表し得る。ステップ1507である第2のステップにおいて、ベースパッド415aはアクティブで、反時計回りの電流フローを有することになり、ベースパッド415cはアクティブで、時計回りの電流フローを有することになり、ベースパッド415dはアクティブで、時計回りの電流フローを有することになる。ステップ1508は、ベースパッド415a、415b、415dおよび415eがアクティブで、それぞれ反時計回り、反時計回り、時計回りおよび時計回りの電流フローを有することを示す一方、第4のステップ1509は、ベースパッド415b、415cおよび415eがアクティブで、415bが反時計回りの電流フローを有し、415cが反時計回りの電流フローを有し、415eが時計回りの電流フローを有することを示す。いくつかの実施形態では、シーケンス1500全体に追加ステップが含まれ得る。他の実施形態では、図15によって表されるシーケンス1500に、より少ないステップが含まれ得る。図15に示すステップ/段階の数は、一例であることが意図されており、限定的であることは意図されていない。
図15の左側のチャート1503は、各行がシーケンス1500のステップ1506〜1509に対応し得る4つの行1512〜1515、および各列がベースパッド415のうちの1つに対応する5つの列を含む。チャートに示す情報は、ステップ1506〜1509、ならびにアクティブなベースパッド415および電流フロー方向の組合せに関する上記の説明に対応する。グラフは、シーケンス1500の図示の各ステップ1506〜1509に関して、車両パッド406において電力を生成するためにベースパッド415によって使用される電流を示す。
オーバーラップするベースパッド415と組み合わせたDDQ車両パッドおよび逆電流フロー方向を伴わない4つのベースパッド415の非シーケンシャルアクティブ化シーケンスの使用は、少しの量だけ変動(図8〜図16におけるグラフの各々の中で最も少ない変動)する電力伝達をもたらす。さらに、車両パッド406において電力を生成するために必要とされる平均電流は、図8〜図16におけるレイアウトおよびアクティブ化シーケンスの組合せのすべての中で最も低いが、この伝達は、一度に4つのベースパッド415をアクティブ化し、一定の電流フロー方向を維持している(すなわち、各ベースパッド415を通る電流フローは、シーケンス1500の様々なステップを通じて常に同じである)間に発生する。しかしながら、この効率的かつ円滑な伝達は、DDQ車両パッドを使用して達成され、DDQ車両パッドを利用することは、2つのタイプの車両パッド406を必要とすることによって、システムのコストを増大させ得る。さらに、このレイアウトおよびアクティブ化シーケンス1500は、(非シーケンシャルベースパッド415をアクティブ化することによって引き起こされる)交差結合問題をもたらし得る。上記で説明したように、交差結合を有するベースパッド415の組合せをアクティブ化することは、ビアローディングおよび反射性インダクタンスを生成することがあり、ベースパッド415およびシステムのチューニングをより難しくし得る。
図16は、DD車両パッドを伴い、逆電流フローを伴う(たとえば、ベースパッド415を通る電流フロー方向が、ともにアクティブ化される他のベースパッド415の組合せに応じて、アクティブ化の異なる時間に逆転し得る)、最大4つのオーバーラップするベースパッド415を非連続的にアクティブ化するための(たとえば、各ベースパッド415が、移動方向で連続的に次々にアクティブ化されることのない)シーケンス1600の一実施形態を示す。シーケンス1600のステップ1606〜1609は、所与の瞬間にアクティブな2つのベースパッド415を示すだけであるが、他の実施形態は、所与の瞬間にアクティブな任意の数のベースパッド415を有し得る。ステップ1606〜1609は、図7aのオーバーラップするベースパッドレイアウトを含む。ステップ1606〜1609の各々は、移動方向にシーケンシャルに配置された5つのベースパッド415a〜415eを含む。ステップ1606〜1609の各々は、アクティブ化シーケンスにおける単一の段階またはステップを表し、ベースパッド415の組合せのどれがそのステップでアクティブであり得、アクティブなベースパッド415の各々を通る電流がどの方向に流れ得るかを示す。たとえば、ステップ1606は、図16によって示されるシーケンス1600における第1のステップを表し得る。このステップ1606の間、ベースパッド415bはアクティブで、時計回りの電流フローを有し得、ベースパッド415cはアクティブで、時計回りの電流フローを有し得る。したがって、ステップ1607はシーケンス1600における第2のステップ、1608は第3のステップ、そして1609は第4のステップを表し得る。ステップ1607である第2のステップにおいて、ベースパッド415aはアクティブで、反時計回りの電流フローを有することになり、ベースパッド415cはアクティブで、時計回りの電流フローを有することになり、ベースパッド415dはアクティブで、時計回りの電流フローを有することになる。ステップ1608は、ベースパッド415a、415b、415dおよび415eがアクティブで、それぞれ反時計回り、反時計回り、時計回りおよび時計回りの電流フローを有することを示す一方、第4のステップ1609は、ベースパッド415b、415cおよび415eがアクティブで、415bが反時計回りの電流フローを有し、415cが反時計回りの電流フローを有し、415eが時計回りの電流フローを有することを示す。いくつかの実施形態では、シーケンス1600全体に追加ステップが含まれ得る。他の実施形態では、図16によって表されるシーケンス1600に、より少ないステップが含まれ得る。図16に示すステップ/段階の数は、一例であることが意図されており、限定的であることは意図されていない。
図16の左側のチャート1603は、各行がシーケンス1600のステップ1606〜1609に対応し得る4つの行1612〜1615、および各列がベースパッド415のうちの1つに対応する5つの列を含む。チャートに示す情報は、ステップ1606〜1609、ならびにアクティブなベースパッド415および電流フロー方向の組合せに関する上記の説明に対応する。グラフは、シーケンス1600の図示の各ステップ1606〜1609に関して、車両パッド406において電力を生成するためにベースパッド415によって使用される電流を示す。
オーバーラップするベースパッド415と組み合わせたDD車両パッドおよび逆電流フロー方向を伴う4つのベースパッド415の非シーケンシャルアクティブ化シーケンスの使用は、図8〜図16におけるグラフの大部分よりも少なく変動する電力伝達をもたらす。さらに、車両パッド406において電力を生成するために必要とされる平均電流は、図8〜図16におけるレイアウトおよびアクティブ化シーケンスの組合せの大部分よりも低いが、この伝達は、一度に4つのベースパッド415をアクティブ化し、電流フロー方向を変更している(すなわち、各ベースパッド415を通る電流フロー方向は、シーケンス1600のステップに依存する)間に発生する。しかしながら、この伝達は、DD車両パッドを使用して達成される。DD車両パッドのみを利用することは、システムのコストを最小化することによって有益であり得、Q車両パッドを必要としないことによって車両パッドを縮小することは有益であり得る。さらに、このレイアウトおよびアクティブ化シーケンス1600は、(非シーケンシャルベースパッド415をアクティブ化することによって引き起こされる)交差結合問題をもたらし得る。上記で説明したように、交差結合を有するベースパッド415の組合せをアクティブ化することは、ビアローディングおよび反射性インダクタンスを生成することがあり、ベースパッド415およびシステムのチューニングをより難しくし得る。
図17は、ベースパッドを使用して電気車両を充電する1つの方法を示すフローチャートである。
方法1700のブロック1705は、充電コイルアクティブ化ステップの複数のシーケンスから第1のシーケンスを選択する。充電コイルアクティブ化ステップは、図8〜図16に関して上述したベースパッド415のシーケンスをアクティブ化するステップまたは順序に関係し得る。シーケンスは、ベースパッド415のレイアウトをアクティブ化するためのシーケンスに関係し得、シーケンスは、ベースパッド415のアクティブ化の個々のステップを含む。第1のシーケンスは、ローカルコントローラ425または分配コントローラ445または電気車両405によって選択され得る。この選択は、車両パッド406のタイプ、電気車両405の方向および/もしくは速さ、または電気車両405の充電要件に基づいて行われ得る。いくつかの実施形態では、電流フローの方向、振幅、および/または位相は、スイッチ420、ローカルコントローラ425、分配回路421、またはベースパッド415自体によって制御され得る。
方法1700のブロック1710において、第1のシーケンスに基づいて電流フローの第1の方向により第1の順序で、複数のベースパッド415(充電コイル)のうちの少なくとも1つのベースパッド415がアクティブ化され、充電コイルアクティブ化ステップの複数のシーケンスのシーケンスの各々は、複数のシーケンスの充電コイルアクティブ化ステップの他のシーケンスとは異なる順序または電流フローの異なる方向のうちの少なくとも1つにより、少なくとも1つの充電コイルをアクティブ化することを含む。少なくとも1つのベースパッド415をアクティブ化することは、少なくとも1つのベースパッド415に電力を供給することを含み得る。電力は、ローカルコントローラ425によってそれぞれのスイッチ420および分配回路421を介して供給され得る。電力は、バックボーン430から調達されることがあり、またはローカルコントローラ425がそれを自ら生成することがある。
方法1700は、動的ワイヤレス充電システム400の全体を通じてステップ1705〜1710を反復し得る。しかしながら、全体でステップが反復される場合、選択するステップ、判断するステップ、および供給するステップは、分配コントローラ445(選択すること、および判断すること)またはローカルコントローラ425によって、アクティブ化され得るベースパッド415ごとに実行され得る。
上で説明された方法の様々な動作は、様々なハードウェア構成要素および/もしくはソフトウェア構成要素、回路、ならびに/またはモジュールのような、動作を実行することが可能な任意の適切な手段によって実行され得る。一般に、図に示される任意の動作は、動作を実行することが可能な対応する機能的手段によって実行され得る。
様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して、情報および信号が表され得る。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表され得る。
本明細書で開示する実施形態に関して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方の組合せとして実装される場合がある。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、一般にそれらの機能に関して上述された。そのような機能が、ハードウェアとして実装されるのか、それともソフトウェアとして実装されるのかは、特定の適用例およびシステム全体に課された設計制約によって決まる。説明された機能は特定の適用例ごとに様々な方法で実装され得るが、そのような実装の決定は、本発明の実施形態の範囲からの逸脱を生じるものと解釈されるべきではない。
本明細書で開示する実施形態に関して説明する様々な例示的なブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または、本明細書に説明された機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せで、実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替として、プロセッサは、任意の従来型プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえばDSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連結した1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装される場合もある。
本明細書で開示する実施形態に関して説明する方法またはアルゴリズムおよび機能のステップは、直接ハードウェアで具現化されても、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで具現化されても、またはその2つの組合せで具現化されてもよい。ソフトウェアで実装される場合、それらの機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして有形の非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶されるか、または有形の非一時的コンピュータ可読媒体を介して送信され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野において既知の任意の他の形の記憶媒体内に存在する場合がある。記憶媒体は、プロセッサが情報を記憶媒体から読み取り、記憶媒体に書き込むことができるようにプロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体であり得る。ディスク(disk)およびディスク(disc)は、本明細書において使用されるときに、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生するが、ディスク(disc)は、レーザを用いてデータを光学的に再生する。上記のものの組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICに存在し得る。ASICは、ユーザ端末に存在し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、個別構成要素としてユーザ端末に存在し得る。
本開示の概要を示すために、本発明のいくつかの態様、利点、および新規の特徴が本明細書において説明されてきた。本発明の任意の特定の実施形態に従って、そのような利点の必ずしもすべてが実現され得るとは限らないことを理解されたい。したがって、本発明は、本明細書に教示された1つの利点または利点のグループを、本明細書で教示または示唆され得る他の利点を必ずしも実現することなく、実現または最適化するように具現化または実行することができる。
上記で説明した実施形態への様々な修正が容易に明らかになり、本明細書で定義する一般原理は、本発明の趣旨または範囲を逸脱することなく他の実施形態に適用され得る。したがって、本発明は、本明細書に示された実施形態に限定されることを意図したものではなく、本明細書に開示された原理および新規の特徴に一致する最も広い範囲を与えられるものである。