JP6494972B2 - 熱電対ケーブル固定用治具、タービンロータの軸受構造および熱電対ケーブル固定方法 - Google Patents

熱電対ケーブル固定用治具、タービンロータの軸受構造および熱電対ケーブル固定方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱電対のケーブルの破損を防止するように熱電対のケーブルを固定する熱電対ケーブル固定用治具、タービンロータの軸受構造および熱電対ケーブル固定方法に関する。
蒸気タービンに設けられているロータを回転可能に支持する軸受が知られている。このような軸受は、熱電対により軸受メタル温度が測定されているものがある。熱電対の測温部に接続されるケーブルは、軸受のサイドプレートに設けられるプラグを介して軸受の外部に取り出されている。熱電対ケーブルは、外部から印加される応力により破断することが知られている。たとえば、特許文献1には、シース熱電対を固定体に支持部材を介して固定する場合で、シース熱電対が固定体から浮き上がるときに、シース熱電対が他物と接触して、不都合を招くことが記載されている。特許文献2には、ガスタービン等の回転機械に施設されたケーブルが、振動等により断線する可能性があることが記載されている。このため、熱電対ケーブルは、軸受端面に適切に固定されることが望まれている。
特開2000−81353号公報 特開2000−137890号公報
熱電対ケーブルの振動を抑えるために、熱電対ケーブルを固定するケーブルクリップが軸受のサイドプレート自体に設置される軸受が知られている。ケーブルクリップは、平坦な板状に形成される固定部と、固定部から延在して屈曲した板状に形成される支持部とを備えている。固定部は、サイドプレートに形成されたビス穴に嵌まるボルトを介してサイドプレートに固定される。支持部は、熱電対ケーブルの周囲を囲んで熱電対ケーブルを支持する。しかしながら、このようなケーブルクリップが設置されていない既設の軸受または設計時にケーブルクリップを設置することが計画されていない軸受では、ケーブルクリップを追設しようとするとケーブルクリップをサイドプレートに固定するためのビス穴を軸受端面に加工する必要がある。軸受端面にビス穴を加工する場合には、既設の軸受においては、治具を用いてロータを浮かせて軸受台から軸受を外す必要があり、多くの作業時間と作業費とがかかる。このため、軸受に設置される熱電対ケーブルの切断が防止されつつ、熱電対のケーブルを軸受に固定する作業を容易化することが望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、熱電対のケーブルの破損が防止されるように熱電対のケーブルを軸受端面に固定する作業を容易化する熱電対ケーブル固定用治具、タービンロータの軸受構造および熱電対ケーブル固定方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の熱電対ケーブル固定用治具は以下の手段を採用する。
本発明による熱電対ケーブル固定用治具は、少なくとも1つの熱電対のケーブルが通り、前記熱電対を保持する貫通孔が形成されるプラグと、前記プラグが固定される固定プレートと前記プラグとの間に挟まれることにより、前記固定プレートに沿って配置されるように固定される固定用金具と、一端部に固定部があり、他端部に前記ケーブルの外周を押えるケーブルクリップとを備え、前記ケーブルの一部を少なくとも1つの前記ケーブルクリップが前記プラグに固定し、前記ケーブルの一部を少なくとも1つの前記ケーブルクリップが前記固定用金具に固定する。
このような熱電対ケーブル固定用治具は、固定プレートに沿うように熱電対のケーブルを固定することにより、熱電対のケーブルの浮遊部分に固定プレートからもたらされる振動発生を少なくすることができ、熱電対のケーブルの破断を効果的に防止することができる。このような熱電対ケーブル固定用治具は、プラグにより固定プレートに固定された固定用金具に熱電対のケーブルが固定されることにより、固定プレートを直接に加工することなく、熱電対のケーブルが固定プレートに沿うように熱電対のケーブルを容易に固定プレートに固定することができる。
前記固定プレートは、前記固定用金具に面する側に突起物が存在する。
このとき、固定用金具は、突起物(たとえば、固定ボルトの頭部またはナット)を回避するように固定プレートに配置される。
本発明による熱電対ケーブル固定用治具は、前記ケーブルクリップの一端部を前記固定用金具に固定するボルトをさらに備えている。本発明による熱電対ケーブル固定用治具は、前記ケーブルクリップの一端部に延在して、前記ボルト頭部に接触して前記ボルト頭部の回転と干渉し、前記ボルト頭部に引っ掛かる緩み止め部分が形成されている。
このような熱電対ケーブル固定用治具は、ケーブルクリップの緩み止め部分がボルト頭部の回転と干渉することにより、熱電対のケーブルが固定プレートに固定された状態を維持することができる。
前記ケーブルクリップの他端部は、前記ケーブルの外周を囲むように形成されている。
このような熱電対ケーブル固定用治具は、ケーブルクリップが熱電対のケーブルの外周を囲むことにより、熱電対のケーブルの移動方向が拘束されるように固定用金具に固定することができ、熱電対のケーブルの保持安定性が高い。
本発明による熱電対ケーブル固定用治具は、前記ケーブルクリップの一端部を前記固定用金具に固定するボルトをさらに備えている。前記ケーブルクリップの他端部は、前記ケーブルクリップの一端部から延在し、前記ケーブルの外周を囲むとともに再び一端部へと延在し、前記ボルトにより締め付けられることにより、前記ケーブルを締め込む。
このような熱電対ケーブル固定用治具は、ケーブルクリップが熱電対のケーブルを締め込むことにより、熱電対のケーブルの固定をより確実することができ、熱電対のケーブルの保持安定性が高い。
前記固定用金具の一端は、前記プラグに固定される所定の幅があり、前記固定用金具の他端は、前記プラグに固定される所定の幅より小さい幅の形状に形成されている。
このような熱電対ケーブル固定用治具は、プラグに固定される一端の反対側の他端の幅が小さい形状に固定用金具が形成されていることにより、固定プレートのうちの固定用金具が設置される場所の限定を少なくすることができ、固定プレートに設けられる突起(たとえば、固定ボルトの頭部またはナット)を回避するように固定用金具を固定プレートに配置することができる。
前記固定用金具は、一端を固定する前記プラグの中心を通り前記固定用金具の長手方向へと延びる直線に関して対称でない形状に形成されている。
このような熱電対ケーブル固定用治具は、固定用金具が非対称な形状に形成されていることにより、固定プレートに設けられる突起(固定ボルトの頭部またはナット)を回避するように固定用金具を固定プレート配置することができない場合でも、固定用金具を裏返して固定プレートに固定することができることがあり、固定プレートのうちの固定用金具が設置される場所の限定を少なくすることができる。
前記固定用金具の少なくとも片側表面には、前記ケーブルが沿う溝が形成されている。
このような熱電対ケーブル固定用治具は、固定用金具の溝に熱電対のケーブルが沿うことにより、熱電対のケーブルの移動が溝に拘束され、熱電対のケーブルの固定をさらに確実にすることができ、熱電対のケーブルの保持安定性が高い。
前記プラグは、前記固定プレートの反対側の上面と、前記上面に隣り合う周縁との間に丸みが形成されている。
このような熱電対ケーブル固定用治具は、プラグの縁に丸みが形成されていることにより、プラグの周縁と上面とに沿って熱電対のケーブルが曲げられて固定されても、ケーブルの曲げ半径が小さくなり過ぎず、熱電対のケーブルの振動も抑制されるので、熱電対のケーブルの曲げ部分の破損を防止することができる。
本発明によるタービンロータの軸受構造は、本発明による熱電対ケーブル固定用治具を備え、前記熱電対は、ロータを回転可能に支持する軸受の温度を測定する。
本発明による熱電対ケーブル固定方法は、熱電対のケーブルが通る孔が形成されるプラグを用いて、固定用金具を固定プレートに固定することと、前記ケーブルを前記固定用金具に固定することとを備えている。
このような熱電対ケーブル固定方法は、固定プレートに沿うように熱電対のケーブルを固定することにより、熱電対のケーブルの浮遊部分に固定プレートからもたらされる振動発生を少なくすることができ、熱電対のケーブルの破断を効果的に防止することができる。このような熱電対ケーブル固定方法は、プラグにより固定プレートに固定された固定用金具に熱電対のケーブルが固定されることにより、固定プレートを加工することなく、熱電対のケーブルが固定プレートに沿うように熱電対のケーブルを容易に固定プレートに固定することができる。
本発明による熱電対ケーブル固定方法は、本発明による熱電対ケーブル固定用治具を用いて前記ケーブルを前記固定プレートに固定する方法である。熱電対ケーブル固定用治具は、本発明による熱電対ケーブル固定用治具は、温度を測定する熱電対のケーブルが通る孔が形成されるプラグと、固定プレートに前記プラグが固定されるときに、前記プラグと前記固定プレートとの間に挟まれることにより、前記固定プレートに沿って配置されるように前記固定プレートに固定される固定用金具と、前記ケーブルを前記固定用金具に固定するケーブルクリップと、前記ケーブルクリップを前記固定用金具に固定するボルトとを備えている。前記ケーブルクリップは、前記ボルトの緩みを止めるように前記ボルトに引っ掛かる緩み止め部分が形成されている。本発明による熱電対ケーブル固定方法は、前記ボルトを前記固定用金具に締め付けることにより、前記ケーブルクリップを前記固定用金具に固定することと、前記ボルトを前記固定用金具に締め付けた後に、前記ケーブルクリップの一部を折り曲げることにより前記緩み止め部分を形成することとを備えている。
このような熱電対ケーブル固定方法は、ケーブルクリップにボルトの緩み止めが形成されることにより、熱電対のケーブルを容易に確実に固定用金具に固定することができ、熱電対のケーブルを確実に固定プレートに固定することができる。
本発明による熱電対ケーブル固定方法は、固定用金具をプラグと固定プレートとの間に挟んで前記プラグが前記固定プレートに固定されることにより、前記固定用金具が前記固定プレートに沿って配置されるように前記固定用金具を固定する固定用治具取付ステップと、前記固定用金具のうちの前記プラグにより固定される一端の反対側の他端に前記ケーブルクリップを取り付けるケーブルクリップ取付ステップと前記プラグに形成される貫通孔に挿入されて保持される熱電対のケーブルを、前記ケーブルクリップを介して前記固定用金具に固定する熱電対取付ステップとを備え、前記ケーブルの最小曲率半径の部分が所定の破損応力に至らない。
このような熱電対ケーブル固定方法は、プラグにより固定プレートに固定された固定用金具に熱電対のケーブルが固定されることにより、固定プレートを加工することなく、熱電対のケーブルを容易に固定プレートに固定することができる。このような熱電対ケーブル固定方法は、さらに、ケーブルの最小曲率半径の部分が所定の破損応力に至らないように、ケーブルが固定プレートに取り付けられることにより、さらに、熱電対のケーブルの破断を効果的に防止することができる。
本発明による熱電対ケーブル固定用治具、タービンロータの軸受構造および熱電対ケーブル固定方法は、プラグにより固定プレートに固定された固定用金具を介して熱電対のケーブルを固定することにより、固定プレートに直接加工することなく、固定プレートに沿うように熱電対のケーブルを容易に軸受に固定することができる。
蒸気タービンに設けられる軸受を示す横断面図である。 軸受を示す縦断面図である。 軸受サイドプレートを示す平面図である。 第1実施形態の熱電対ケーブル固定用治具を示す断面図である。 プラグを示し、固定用金具の一端を示す平面図である。 固定用金具を示す斜視図である。 固定用金具の他端を示す平面図である。 ケーブル固定具を示す斜視図である。 第2実施形態の熱電対ケーブル固定用治具に設けられる固定用金具を示す斜視図である。 第3実施形態の熱電対ケーブル固定用治具に設けられる固定用金具を示す斜視図である。 第4実施形態の熱電対ケーブル固定用治具に設けられる固定用金具を示す斜視図である。 第5実施形態の熱電対ケーブル固定用治具に設けられるケーブルクリップを示す斜視図である。 第6実施形態の熱電対ケーブル固定用治具に設けられるケーブルクリップを示す斜視図である。 第7実施形態の熱電対ケーブル固定用治具に設けられるケーブルクリップを示す斜視図である。 第8実施形態の熱電対ケーブル固定用治具に設けられるプラグを示す平面図である。 図15のプラグを示す断面図である。
以下に、本発明の実施形態にかかる熱電対ケーブル固定用治具について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
熱電対ケーブル固定用治具は、蒸気タービンの軸受に設けられているものを事例として説明する。蒸気タービンは、複数の軸受を介して回転可能に支持されているロータと、蒸気を用いてロータを回転させる複数の蒸気タービン本体と、ロータの回転を用いて発電する発電機とを備えている。複数の蒸気タービン本体は、高圧の蒸気が導かれる高圧タービン部を備えたHPタービンと、高圧タービン部から排気される中圧の蒸気が導かれる中圧タービン部を備えたIPタービンと、IPタービンから排気される低圧の蒸気を用いてロータを回転させるLPタービンとを含んでいる。複数の軸受のうちのLPタービンに隣接する軸受1は、図1に示されるように、軸受箱2の内部空間3に配置されている。軸受箱2は、内部空間3に真空雰囲気を形成している。
軸受1は、図2に示されるように、2つのサイドプレート5−1〜5−2とキャリアリング6と複数の半リング7−1〜7−2とを備えている。2つのサイドプレート5−1〜5−2は、それぞれ、円板状に形成され、中央に孔が形成されている。2つのサイドプレート5−1〜5−2は、ロータ8が中央の孔に挿入され、ロータ8の軸方向に垂直な平行面にそれぞれ沿うように配置されている。キャリアリング6は、筒状に形成されている。キャリアリング6は、蒸気タービンのロータ8を囲むように2つのサイドプレート5−1〜5−2の間に配置され、軸受箱2に支持されている。キャリアリング6は、さらに、2つのサイドプレート5−1〜5−2を支持している。複数の半リング7−1〜7−2は、それぞれ、リングを概ね半分に分割した形状に形成されている。複数の半リング7−1〜7−2は、それぞれ、外部から供給される潤滑油を介して摺動可能にロータ8の外周面に接触するように、キャリアリング6とロータ8との間のうちの上半部に配置され、キャリアリング6に支持されている。
軸受1は、図3に示されるように、さらに、複数のパッド11−1〜11−2を備えている。複数のパッド11−1〜11−2は、それぞれ、筒状のものが円周方向に複数に分割された形状に形成され、円周内側に円筒面の一部が形成されている。複数のパッド11−1〜11−2は、それぞれ、外部から供給される潤滑油を介して、円周内側の円筒面の一部が摺動可能にロータ8の外周面に接触するようにキャリアリング6とロータ8との間のうちの下半部に配置され、2つのサイドプレート5−1〜5−2に支持されている。軸受1は、このように形成されることにより、ロータ8を回転可能に支持している。
軸受1は、さらに、複数のパッド11−1〜11−2に対応する複数の熱電対を備えている。複数の熱電対のうちのパッド11−i(i=1,2)に対応する熱電対12−iは、図2に示されるように、ケーブル14と測温部15とを備えている。ケーブル14は、内部に2種類の異なった金属素線が通されMgOなどの絶縁物を介して外側をシースで覆っている。測温部15は、ケーブル14の一端に形成されている。測温部15は、パッド11−iのうちのロータ8の軸方向の概ね中央に埋め込まれるように配置され、パッド11−iに熱的に接触している。ケーブル14を通る2種類の異なった金属素線は、測温部15で接続して接点を形成している。
軸受1は、さらに、図3に示されるように、複数の熱電対12−1〜12−2に対応する複数の熱電対ケーブル固定用治具21−1〜21−2を備えている。複数の熱電対ケーブル固定用治具21−1〜21−2のうちの熱電対12−iに対応する熱電対ケーブル固定用治具21−iは、図4に示されるように、プラグ22と固定用金具23と金具側ケーブルクリップ24とプラグ側ケーブルクリップ25とを備えている。プラグ22は、円筒部26と頭部27とを備えている。円筒部26は、概ね円筒状に形成され、外側面に雄ねじが形成されている。頭部27は、円筒部26の一端に接合され、図5に示されるように、幅が円筒部26の外径より大きい正八角柱状に形成されている。
頭部27は、さらに、図4に示されるように、中央に貫通孔28が形成されている。2つのサイドプレート5−1〜5−2のうちのLPタービンに近い側のサイドプレート5−1には、複数のパッド11−1〜11−2に対応する複数の貫通孔29−1〜29−2が形成されていて、後述するようにプラグ22を取付ることで、熱電対12−iのケーブル14を取り出して固定される。複数の貫通孔29−1〜29−2には、それぞれ、雌ねじが形成されている。複数の貫通孔29−1〜29−2のうちのパッド11−iに対応する貫通孔29−iは、サイドプレート5−1のうちのパッド11−iに近接する部分に形成されている。プラグ22は、サイドプレート5−1に形成される貫通孔29−iに円筒部26が締め付けられ、サイドプレート5−1に固定されている。プラグ22は、さらに、貫通孔28にケーブル14が挿入されている。プラグ22は、サイドプレート5−1の貫通孔29−iを異物が通過しないように、軸受1のサイドプレート5−1の内側と外側とをシールしている。
プラグ22の頭部27は円筒部26と反対側に上面32があり、貫通孔28には円筒部26と反対側の端に曲面31が形成されている。曲面31は、緩やかに屈曲する面から形成され、貫通孔28の内側の面から頭部27の上面32かけて、になだらかに繋がるように形成されている。貫通孔28の軸を含む平面が曲面31と交差する交線の曲率半径は、ケーブル14の許容する最小曲げ半径より大きくなるように設計される。最小曲げ半径はケーブル14の外径とほぼ同じとすることができ、たとえば、ケーブル14の外径が3mmであるときは、最小曲げ半径が3mmとして、曲率半径を3mm以上になるように設計されている。
プラグ22は、上面32と貫通孔28の内側の面との間に曲面31が形成されていることにより、ケーブル14は曲面31の曲率半径より小さく折曲がることが無く、また仮に上面32と貫通孔28の内側の面との間にケーブル14が押し当てられたり、ケーブル14が引っ張られたりした場合でも、ケーブル14が曲面31に接する部分のケーブル14の曲げ半径は、曲面31の曲率半径より小さく折り曲がることはない。このためケーブル14には最少曲げ半径に発生する以上の応力が印加されず、ケーブル14の曲面31に接する部分に発生する応力集中を低減してケーブル14の破損を防止することができる。その結果、プラグ22は、ケーブル14を固定する部分に発生する応力集中を許容応力以下へ低減し、ケーブル14を適切に固定することができる。
固定用金具23は、通常の金属板で形成され、使用環境やサイズから、たとえばSS400、Al合金板、SUS304などが例示される。図6に示されるように、平坦な帯状に形成され、一端に取付孔41が形成されている。固定用金具23は、さらに、帯の一方の側の縁に切り欠き42が形成されている。切り欠き42は、取付孔41が形成される部分の幅に比較して、取付孔41が形成されない他の部分の幅が小さくなるように、形成されている。切り欠き42は、さらに、固定用金具23の長手方向に平行な直線に関して非対称になるように形成されている。
固定用金具23は、図4に示されているように、サイドプレート5−1のLPタービンに近い側の面である軸受フランジ上面33に沿って配置されている。固定用金具23は、取付孔41にプラグ22が挿入され、プラグ22の頭部27とサイドプレート5−1の軸受フランジ上面33とに挟まれることにより、サイドプレート5−1に固定されている。
すなわち、固定用金具23は、サイドプレート5−1に予め形成される貫通孔29−iにプラグ22の円筒部26が締め付けられる際に、プラグ22の頭部27により、サイドプレート5−1に固定されている。
金具側ケーブルクリップ24は、図7に示されるように、固定用金具23のうちの取付孔41が形成される一端の反対側の他端に取り付けられている。金具側ケーブルクリップ24は、SS400やSUS304などに例示される薄板状の金属材料から形成される。図8に示されるように、金具側ケーブルクリップ24は、屈曲部分34と取付部分35とが形成されている。屈曲部分34は、屈曲されて形成され、内側に溝36が形成されている。取付部分35は、平坦に形成され、略中央に貫通孔が形成されている。金具側ケーブルクリップ24は、ケーブル14を屈曲部分34の溝36に沿わして屈曲部分34と固定用金具23とにより囲まれた状態で、取付部分35の貫通孔にボルト37を挿入して、固定用金具23に形成された雌ねじに締め付けられることにより、固定用金具23に固定される。金具側ケーブルクリップ24は、このように、ケーブル14の一部を屈曲部分34で固定用金具23に固定している。
プラグ側ケーブルクリップ25は、金具側ケーブルクリップ24と同様に形成され、すなわち、屈曲された帯状の板材に形成されている。プラグ側ケーブルクリップ25は、ケーブル14をプラグ側ケーブルクリップ25の屈曲部分34と固定用金具23とプラグ22の上面32とにより囲まれた状態で、プラグ側ケーブルクリップ25の他部に形成された貫通孔にボルトを挿入して、プラグ22の上面32に形成された雌ねじに締め付けられることにより、プラグ22に固定される。プラグ側ケーブルクリップ25は、図5に示されているように、ケーブル14の一部を屈曲部分34でプラグ22の上面32に固定している。
このように、熱電対12−iのケーブル14は、熱電対ケーブル固定用治具21−iの固定用金具23に、プラグ側ケーブルクリップ25と金具側ケーブルクリップ24により固定される。金具側ケーブルクリップ24はプラグ側ケーブルクリップ25と離れた位置でケーブル14を固定することが好ましいが、他部位との干渉を防止するために、固定用金具23はサイドプレート5−iから必要以上にはみ出さない長さとされている。
なお、ケーブル14は、熱電対ケーブル固定用治具21−iに固定するにあたり、プラグ側ケーブルクリップ25と金具側ケーブルクリップ24により固定される間に、さらに金具側ケーブルクリップ24を追加して固定用金具23との固定箇所を増加させても良い。
軸受1の複数のパッド11−1〜11−2に取り付けた熱電対12−iのケーブル14は、図1に示されるように、熱電対ケーブル固定用治具21−iを介して軸受1から取り出された後、軸受箱2の内部空間3の底を通り、軸受箱2の側壁に設けられた大気側プラグ10を介して軸受箱2の外部に取り出されている。
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
このような熱電対ケーブル固定用治具21−iは、プラグ22を介して軸受1から取り出された熱電対12−iのケーブル14がサイドプレート5−1に沿うように、ケーブル14を軸受1に固定している。熱電対12−iのケーブル14は、サイドプレート5−1からロータ8の軸方向に離れた位置に配置されるときに、ケーブル14が固定されずに浮遊した部分に軸受1から垂れる潤滑油滴がかかることや軸受1の振動が伝わることにより、ケーブル14に振動を発生する要因になることがある。熱電対12−iのケーブル14は、長期間にわたり振動することにより、ケーブル14をプラグ22で固定した部分で応力集中部分により破断することがある。
ここで、プラグ22は、貫通孔28に曲面31を形成して、ケーブル14を固定する部分に発生する応力集中を低減し、適切に固定している。
さらに、熱電対ケーブル固定用治具21−iは、熱電対12−iのケーブル14がサイドプレート5−1の近傍に配置することにより、熱電対12−iのケーブル14に潤滑油滴がかかったり、軸受1からの振動が伝わっても、ケーブル14に発生する振動を大幅に低減することができる。
したがい、熱電対ケーブル固定用治具21−iは、熱電対12−iのケーブル14の振動を抑制することができるので、ケーブル14がプラグ22で固定された部分で応力集中により破断することを効果的に防止することができる。
熱電対ケーブル固定用治具21−iは、さらに、プラグ22によりサイドプレート5−1に固定された固定用金具23に熱電対12−iのケーブル14が適切に固定されることにより、サイドプレート5−1を直接に加工することなく、熱電対12−iのケーブル14がサイドプレート5−1に沿うようにケーブル14を容易にサイドプレート5−1に固定することができる。
既存のサイドプレート5−1に対しても、プラグ22によりサイドプレート5−1に固定された固定用金具23を設けることで、熱電対12−iのケーブル14を適切に固定することができる。
サイドプレート5−1には、突起が付着されていることがある。突起としては、サイドプレート5−1とキャリアリング6とを固定するボルトの頭、サイドプレート5−1と複数のパッド11−1〜11−2とを固定するボルトの頭やナットなどが例示される。固定用金具23は、金具側ケーブルクリップ24を介してケーブル14を固定する部分の幅が小さく形成されていることにより、このような突起を効果的に回避してサイドプレート5−1に沿って配置されることができる。このため、熱電対ケーブル固定用治具21−iは、このような突起がサイドプレート5−1に形成されている場合でも、ケーブル14をサイドプレート5−1に沿うように固定することができる。
固定用金具23は、取付孔41と金具側ケーブルクリップ24とを通る直線に関して対称でない形状に形成されていることから、表側から見た形状と裏側から見た形状とが異なっている。このため、固定用金具23は、突起のためにサイドプレート5−1に沿うように配置することができない場合でも、裏返しすることにより、切り欠き42の位置が反対側になるためサイドプレート5−1に沿うように配置することができることがある。また、金具側ケーブルクリップ24を取り付けるボルト37を締めこむ雌ねじは、固定用金具23の表裏いずれからも締め込みが可能となっている。このため、熱電対ケーブル固定用治具21−iは、固定用金具23が非対称な形状に形成されていることにより、サイドプレート5−1のうちの固定用金具23が配置される場所の限定を少なくすることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態における熱電対ケーブル固定用治具は、既述の第1実施形態における固定用金具23が他の固定用金具に置換されている。その固定用金具51は、図9に示されているように、長方形の板状に形成され、一端に取付孔52が形成されている。
固定用金具51は、サイドプレート5−1に付着される突起が少ない場合や突起を回避してサイドプレート5−1に沿うように配置されることができるときに、既述の第1実施形態における固定用金具23と同様にして、取付孔52にプラグ22が挿入され、プラグ22の頭部27とサイドプレート5−1の軸受フランジ上面33とに挟まれることにより、サイドプレート5−1に固定される。固定用金具51は、さらに、取付孔52が形成される一端の反対側の他端に金具側ケーブルクリップ24を介してケーブル14が固定される。
このような固定用金具51を備える熱電対ケーブル固定用治具は、既述の第1実施形態における熱電対ケーブル固定用治具21−iと同様にして、熱電対12−iのケーブル14の破損を防止することができ、サイドプレート5−1を加工することなく、ケーブル14を容易にサイドプレート5−1に固定することができる。
固定用金具51は、長方形状に形成されていることにより、既述の第1実施形態における固定用金具23に比較して、加工が容易であり、容易に作製される。このため、固定用金具51を備える熱電対ケーブル固定用治具は、既述の第1実施形態における熱電対ケーブル固定用治具21−iに比較にして、容易に作製される。
逆に、既述の第1実施形態における固定用金具23は、第2実施形態における固定用金具51に比較して、金具側ケーブルクリップ24が取り付けられる部分の幅が小さく形成されていることにより、サイドプレート5−1における配置場所の限定をより少なくすることができ、サイドプレート5−1に沿ってより適切に配置されることができる。
[第3実施形態]
第3実施形態における熱電対ケーブル固定用治具は、既述の第1実施形態における固定用金具23がさらに他の固定用金具に置換されている。その固定用金具53は、図10に示されているように、平坦な帯状に形成され、一端に取付孔54が形成され、他端の両方の側の縁に切り欠き55が形成されている。固定用金具53は、両方の側の縁に切り欠き55が形成されていることにより、表側から見た形状と裏側から見た形状とが概ね等しい。
固定用金具53は、既述の第1実施形態における固定用金具23と同様にして、取付孔54にプラグ22が挿入され、プラグ22の頭部27とサイドプレート5−1の軸受フランジ上面33とに挟まれることにより、サイドプレート5−1に固定される。固定用金具53は、さらに、取付孔54が形成される一端の反対側の他端に金具側ケーブルクリップ24を介してケーブル14が固定される。
このような固定用金具53を備える熱電対ケーブル固定用治具は、既述の第1実施形態における熱電対ケーブル固定用治具21−iと同様にして、熱電対12−iのケーブル14の破損を防止することができ、サイドプレート5−1を加工することなく、ケーブル14を容易にサイドプレート5−1に固定することができる。
固定用金具53は、切り欠き55が形成されていることにより、第1実施形態における固定用金具53と同様にして、金具側ケーブルクリップ24が取り付けられる部分の幅が小さいことにより、サイドプレート5−1のうちの配置される場所の限定をより少なくすることができ、サイドプレート5−1に沿ってより適切に配置されることができる。
また固定用金具53を表裏いずれでも使用できるので、取り付け作業に間違いが生じることがなく作業が容易化する。
逆に、既述の第1実施形態における固定用金具23は、裏返すことで切り欠き42の位置が反対側になるためサイドプレート5−1に沿わせることができる場合があることにより、本実施形態における固定用金具53に比較して、サイドプレート5−1の配置される場所の限定をより少なくすることができ、サイドプレート5−1に沿ってより適切に配置されることができる。既述の第1実施形態における固定用金具23は、片側だけに切り欠き42が形成されていることにより、さらに、本実施形態における固定用金具53に比較して、加工が容易であり、容易に作製される。
[第4実施形態]
第4実施形態における熱電対ケーブル固定用治具は、既述の第1実施形態における固定用金具23がさらに他の固定用金具に置換されている。その固定用金具56は、図11に示されているように、固定用金具23にさらに溝57が形成されている。溝57は、ケーブル14が嵌まるように形成され、取付孔41から、取付孔41が形成される一端の反対側の他端までを繋ぐように形成されている。
固定用金具56は、既述の第1実施形態における固定用金具23と同様にして、取付孔41にプラグ22が挿入され、プラグ22の頭部27とサイドプレート5−1の軸受フランジ上面33とに挟まれることにより、サイドプレート5−1に固定される。固定用金具56は、さらに、ケーブル14を溝57に沿わせ、取付孔41が形成される一端の反対側の他端に金具側ケーブルクリップ24を介してケーブル14が固定される。
また、溝57は、固定用金具56の表裏ともにケーブル14が嵌まるように形成されていることが好ましい。サイドプレート5−1の突起の状況に合わせて固定用金具56を表裏いずれかを選びサイドプレート5−1に沿わせることが可能となる。
このような固定用金具56を備える熱電対ケーブル固定用治具は、既述の第1実施形態における熱電対ケーブル固定用治具21−iと同様にして、熱電対12−iのケーブル14の破損を防止することができ、サイドプレート5−1を直接に加工することなく、ケーブル14を容易にサイドプレート5−1に固定することができる。このような固定用金具56を備える熱電対ケーブル固定用治具は、固定用金具56の溝57にケーブル14を沿わせることにより、さらに、既述の第1実施形態における熱電対ケーブル固定用治具21−iに比較して、ケーブル14の移動が溝57に拘束されることで、ケーブル14全体の固定を更に確実にすることで、ケーブル14をより安定して固定用金具56に固定することができ、ケーブル14がサイドプレート5−1に固定されるときの保持安定性が向上する。
[第5実施形態]
第5実施形態における熱電対ケーブル固定用治具は、既述の第1実施形態における金具側ケーブルクリップ24が他のケーブルクリップに置換されている。そのケーブルクリップ61は、図12に示されるように、既述の第1実施形態における金具側ケーブルクリップ24に緩み止め部分62がさらに形成されている。緩み止め部分62は、取付部分35の屈曲部分34に接合される側と反対側に設けられ、取付部分35が沿う平面に垂直な平面に沿うように、かつ、ボルト37の外周の複数の平坦側面のうちの1つの側面に密着するように、形成されている。
ケーブルクリップ61は、取付部分35が沿う平面に緩み止め部分62が沿うように形成されている状態で、取付部分35の貫通孔に挿入されるボルト37が、固定用金具23に形成された雌ねじに締め付けられることにより、固定用金具23に固定される。ケーブルクリップ61は、ボルト37が固定用金具23に締め付けられた後に、ボルト37の外周の複数の平坦側面のうちの1つの側面に緩み止め部分62が密着するように、曲げ加工され、緩み止め部分62が形成される。
ケーブルクリップ61は、このような緩み止め部分62が形成されることにより、ボルト37により固定用金具23に確実に固定された状態を維持することができる。このため、ケーブルクリップ61を備える熱電対ケーブル固定用治具は、ケーブルクリップ61が固定用金具23に確実に固定が維持されることにより、熱電対12−iのケーブル14を確実に固定用金具23に固定を維持することができる。緩み止め部分62は、ケーブルクリップ61の一部を曲げ加工することにより、容易に形成されることができる。このため、ケーブルクリップ61は、さらに、ボルト37の容易に緩み止めすることができる。
なお、ケーブルクリップ61は、プラグ側ケーブルクリップ25に置換されることができる。このとき、ケーブルクリップ61は、プラグ22の上面32に形成された雌ねじにボルト37が締め付けられた後に、ケーブルクリップ61の一部を曲げ加工することにより、緩み止め部分62が形成される。この場合も、ケーブルクリップ61は、プラグ22の上面32に締め付けられたボルト37を容易に緩み止めすることができ、ケーブル14を容易に確実にプラグ22に固定を維持することができる。
[第6実施形態]
図13は、第6実施形態における熱電対ケーブル固定用治具が備えるケーブルクリップ63を示している。ケーブルクリップ63は、既述の第5実施形態におけるケーブルクリップ61に追加部分64が形成されている。追加部分64は、屈曲部分34の取付部分35が接合されている側の反対側に接合され、ケーブルクリップ61が固定用金具23に取り付けられているときに、ケーブル14と固定用金具23との間に配置されるように形成されている。
ケーブルクリップ63は、屈曲部分34と追加部分64とがケーブル14を取り囲むように曲げ加工された後に、ボルト37を介して固定用金具23に固定される。
ケーブルクリップ63は、屈曲部分34と追加部分64とがケーブル14を取り囲んだ状態で固定用金具23に固定されていることにより、ケーブル14の周囲を固定金具23で締め込むことで、ケーブル14の固定をより確実にすることで、安定して固定用金具23に固定することができる。すなわち、ケーブルクリップ63を備える熱電対ケーブル固定用治具は、ケーブルクリップ63に追加部分64が形成されることにより、ケーブル14がサイドプレート5−1に固定されるときの保持安定性が向上する。
[第7実施形態]
図14は、第7実施形態における熱電対ケーブル固定用治具が備えるケーブルクリップ65を示している。ケーブルクリップ65は、既述の第5実施形態におけるケーブルクリップ61に他の取付部分66が形成されている。取付部分66は、屈曲部分34の取付部分35が接合されている側の反対側に接合され、ケーブルクリップ61が固定用金具23に取り付けられているときに、ケーブル14と固定用金具23との間に配置されるように、かつ、取付部分35と固定用金具23との間に配置されるように、形成されている。
ケーブルクリップ65は、屈曲部分34と取付部分66とがケーブル14を取り囲むように、かつ、取付部分66が取付部分35に沿うように、曲げ加工された後に、ボルト37により取付部分35と取付部分66とが固定用金具23に密着するように、固定用金具23に固定される。
ケーブルクリップ65は、屈曲部分34と取付部分66とがケーブル14を取り囲んだ状態で固定用金具23に固定されていることにより、ケーブル14を安定して固定用金具23に固定することができる。ケーブルクリップ65は、さらに、ボルト37が取付部分35と取付部分66とを固定用金具23に締め付けることにより、ケーブル14が取付部分35と取付部分66とにより締め付けられ、ケーブル14をさらに安定して固定用金具23に固定することができる。すなわち、ケーブルクリップ65を備える熱電対ケーブル固定用治具は、ケーブルクリップ65の周囲を固定金具23で締め込むことで、ケーブル14の固定をより確実にすることで、取付部分66が形成されることにより、ケーブル14がサイドプレート5−1に固定されるときの保持安定性が向上する。
[第8実施形態]
図15は、第8実施形態における熱電対ケーブル固定用治具が備えるプラグ71を示している。プラグ71は、第1実施形態におけるプラグ22の頭部27が他の頭部72に置換されている。頭部72は、概ね正八角柱状に形成されている。頭部72は、図16に示されるように、中央に貫通孔73が形成されている。頭部72は、さらに、円筒部26に接合している側の反対側の上面74と貫通孔73との間に内側曲面75が形成され、上面74の縁(すなわち、上面74と側面76との間であり、上面74が形成する八角形の辺の部分)に外側曲面77が形成されている。
内側曲面75は、緩やかに屈曲する面から形成され、貫通孔73の内側の面から上面74になだらかに繋がるように、形成されている。貫通孔73の軸を含む平面が内側曲面75と交差する交線の曲率半径は、ケーブル14の最小曲げ半径より大きくなるように設計されている。
外側曲面77は、緩やかに屈曲する面から形成され、側面76になだらかに繋がるように、かつ、上面74になだらかに繋がるように、形成されている。貫通孔73の軸を含む平面が外側曲面77と交差する交線の曲率半径は、ケーブル14の許容する最小曲げ半径より大きくなるように設計される。最小曲げ半径はケーブル14の外径とほぼ同じとすることができ、たとえば、ケーブル14の外径が3mmであるときは、最小曲げ半径が3mmとして、曲率半径を3mm以上になるように設計されている。
プラグ71の上面74と側面76との間の角部分が鋭角で角張っている場合には、ケーブル14がこの角部分に押し当てられたときやケーブル14を引っ張ったときに、ケーブル14は許容の最少曲げ半径より小さく折曲がる可能性があり、この角部分に接するケーブル14の部分に応力集中が発生しケーブル14が破損する可能性がある。
プラグ71は、上面74と側面76との間に外側曲面77で丸みが形成され、ケーブル14の最少曲げ半径より大きな曲率を設けていることにより、上面74と側面76との間の外側曲面77にケーブル14の外側曲面77に接する部分をケーブル14の最小曲げ半径より小さく折り曲げることがなく、ケーブル14の外側曲面77に接する部分に発生する応力集中を許容応力以下へ低減する。その結果、プラグ71を備える熱電対ケーブル固定用治具は、ケーブル14を適切に固定することができる。
1 :軸受
5−1〜5−2:2つのサイドプレート(固定プレート)
8 :ロータ
11−1〜11−2:複数のパッド
12−i:熱電対
14:ケーブル
15:測温部
21−1〜21−2:複数の熱電対ケーブル固定用治具
22:プラグ
23:固定用金具
24:金具側ケーブルクリップ(ケーブルクリップ)
25:プラグ側ケーブルクリップ(ケーブルクリップ)
26:円筒部
27:頭部
28:貫通孔
31:曲面
32:上面
34:屈曲部分(保持部)
35:取付部分(固定部)
37:ボルト
41:取付孔
42:切り欠き
51:固定用金具
53:固定用金具
56:固定用金具
57:溝
61:ケーブルクリップ
62:緩み止め部分
63:ケーブルクリップ
65:ケーブルクリップ
71:プラグ
74:上面
76:側面(周縁)
77:外側曲面

Claims (15)

  1. 少なくとも1つの熱電対のケーブルが通り、前記熱電対を保持する貫通孔が形成されるプラグと、
    前記プラグが固定される固定プレートと前記プラグとの間に挟まれることにより、前記固定プレートに沿って配置されるように固定される固定用金具と、
    記ケーブルの外周を押えるケーブルクリップと
    を備え
    記ケーブルの一部が少なくとも1つの前記ケーブルクリップで前記固定用金具に固定される熱電対ケーブル固定用治具。
  2. 前記ケーブルクリップは、一端部に固定部があり、他端部に前記ケーブルの外周を押える保持部がある請求項1に記載される熱電対ケーブル固定用治具。
  3. 前記ケーブルの一部が少なくとも1つの前記ケーブルクリップで前記プラグに固定される請求項1又は2に記載される熱電対ケーブル固定用治具。
  4. 前記固定プレートは、前記固定用金具に面する側に突起物が存在する請求項1から請求項3のうちのいずれか一項に記載される熱電対ケーブル固定用治具。
  5. 前記ケーブルクリップの一端部を前記固定用金具に固定するボルトをさらに備え、
    前記ケーブルクリップの一端部に延在して、前記ボルト頭部に接触して前記ボルト頭部の回転と干渉し、前記ボルト頭部に引っ掛かる緩み止め部分が形成される請求項に記載される熱電対ケーブル固定用治具。
  6. 前記ケーブルクリップの他端部は、前記ケーブルの外周を囲むように形成される請求項に記載される熱電対ケーブル固定用治具。
  7. 前記ケーブルクリップの一端部を前記固定用金具に固定するボルトをさらに備え、
    前記ケーブルクリップの他端部は、前記ケーブルクリップの一端部から延在し、前記ケーブルの外周を囲むとともに再び前記ケーブルクリップの一端部の側へと延在し、前記ボルトにより締め付けられることにより、前記ケーブルを締め込む請求項に記載される熱電対ケーブル固定用治具。
  8. 前記固定用金具の一端は、前記プラグで固定される所定の幅があり、
    前記固定用金具の他端は、前記プラグに固定される所定の幅より小さい幅の形状に形成される請求項1から請求項のうちのいずれか一項に記載される熱電対ケーブル固定用治具。
  9. 前記固定用金具は、一端を固定する前記プラグの中心を通り前記固定用金具の長手方向へと延びる直線に関して対称でない形状に形成される請求項1から請求項のうちのいずれか一項に記載される熱電対ケーブル固定用治具。
  10. 前記固定用金具の少なくとも片側表面には、前記ケーブルが沿う溝が形成される請求項1から請求項のうちのいずれか一項に記載される熱電対ケーブル固定用治具。
  11. 前記プラグは、前記固定プレートの反対側の上面と、前記上面に隣り合う周縁との間に丸みが形成される請求項1から請求項のうちのいずれか一項に記載される熱電対ケーブル固定用治具。
  12. 請求項1から請求項3のうちのいずれか一項に記載される熱電対ケーブル固定用治具を備え、
    前記熱電対は、ロータを回転可能に支持する軸受の温度を測定するタービンロータの軸受構造。
  13. 熱電対のケーブルが通る貫通孔が形成されるプラグを用いて、固定用金具を固定プレートに固定することと、
    前記ケーブルを前記固定用金具に固定することと
    を備える熱電対ケーブル固定方法。
  14. 請求項に記載される熱電対ケーブル固定用治具を用いて前記ケーブルを前記固定プレートに固定する熱電対ケーブル固定方法であり、
    前記ボルトを前記固定用金具に締め付けることにより、前記ケーブルクリップを前記固定用金具に固定することと、
    前記ボルトを前記固定用金具に締め付けた後に、前記ケーブルクリップの一部を折り曲げることにより前記緩み止め部分を形成することと
    を備える熱電対ケーブル固定方法。
  15. 固定用金具をプラグと固定プレートとの間に挟んで前記プラグが前記固定プレートに固定されることにより、前記固定用金具が前記固定プレートに沿って配置されるように前記固定用金具を固定する固定用治具取付ステップと、
    前記固定用金具のうちの前記プラグにより固定される一端の反対側の他端にケーブルクリップを取り付けるケーブルクリップ取付ステップと、
    前記プラグに形成される貫通孔に挿入されて保持される熱電対のケーブルを、前記ケーブルクリップを介して前記固定用金具に固定する熱電対取付ステップとを備え、
    前記ケーブルの最小曲率半径の部分が所定の破損応力に至らない熱電対ケーブル固定方法。
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