以下に添付図面を参照して、本発明に係る商品収納装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態>
図1の(a)は、本発明の実施の形態である商品収納装置が適用された自動販売機を示す正面図である。ここで例示する自動販売機は、例えばペットボトル入り飲料等の商品を冷却、若しくは加熱した状態で販売するもので、本体キャビネット10を備えている。
ここで収納する商品について説明する。商品1は、図1の(b)に示すように、キャップ(蓋体)2が着脱可能に取り付けられるキャップ取付部3から胴体部4までの間に括れ部分5を有する容器(ペットボトル)の内部に飲料が封入されたものである。
本体キャビネット10は、内部が上下2つに区画されており、上側が収容庫11、下側が機械室12となっている。収容庫11は、その内部を予め設定された温度状態に保持する室であり、該収容庫11を構成する壁部材はそれぞれ断熱材によって構成されている。また収容庫11には、蒸発器等のような収納室の内部空気を冷却するための手段(図示せず)や、電熱ヒータ等のような収納室の内部空気を加熱するための手段(図示せず)が設けられている。
この収容庫11は、前面に形成された開口(以下、前面開口ともいう)が前面扉(扉体)13によって開閉されるものである。前面扉13は断熱材が適宜用いられて構成されており、断熱ガラス等の透明板材を嵌め込んでなる窓部14を有している。従って、収容庫11は、前面扉13の窓部14を介して内部を視認することができる。また前面扉13の右端側前面の中央部には把手15が設けられている。
一方、機械室12には、上記蒸発器とともに冷凍サイクルを構成する冷凍機(図示せず)や各種の制御機器等(図示せず)が設けられている。
上記本体キャビネット10の右側面には、後述するアクチュエータ60等が収容された箱状のサイドキャビネット16が設けられている。
図2は、図1に示した自動販売機の内部構造の要部を示す斜視図である。この図2に示すように、自動販売機の収容庫11には、複数の商品収納装置20が設置されている。より詳細に説明すると、商品収納装置20は、6つが左右に並設されて1つの段を構成し、その段が上下に4つある。つまり、商品収納装置20は、収容庫11の内部において、計24個設置されている。これら商品収納装置20は、収容庫11の内部に立設された左右一対の支持柱17に架設された支持部材18に取り付けられることで設置されている。
図3及び図4は、それぞれ図2に示した商品収納装置20を示すもので、図3は、斜視図であり、図4は、その構成要素を分解して示す斜視図である。これら図3及び図4に示すように、商品収納装置20は、レール部材30及び取出機構40を備えて構成されている。
図5及び図6は、それぞれ図3及び図4に示したレール部材30の要部を示すもので、図5は、正面図であり、図6は、前方側を下方から見た平面図である。これら図5及び図6を適宜用いてレール部材30について説明する。レール部材30は、レール本体部31と、レール摺動部32と、商品選択部33とを備えて構成されている。
レール本体部31は、例えば鋼板等を適宜屈曲等して構成されたもので、前後方向が長手方向となる長尺状のものである。このレール本体部31は、上記支持部材18により、前方に向かうに連れて漸次下方に傾斜する態様で支持されている。
かかるレール本体部31は、レール基部311と、レール左端部312と、レール右端部313とが一体的に形成されて構成されている。レール基部311は、レール本体部31の上面を成す平板状部位である。レール左端部312は、レール基部311の左端縁部に連続するよう一体的に形成された部位である。このレール左端部312は、レール基部311の左端縁部より下方に向けて延在するレール左端下延部312aと、このレール左端下延部312aより右方に向けて延在するレール左端右延部312bとが一体的に形成されて構成されている。
レール右端部313は、レール左端部312と左右一対となるもので、レール基部311の右端縁部に連続するよう一体的に形成された部位である。このレール右端部313は、レール基部311の右端縁部より下方に向けて延在するレール右端下延部313aと、このレール右端下延部313aより左方に向けて延在するレール右端左延部313bとが一体的に形成されて構成されている。
ここでレール左端下延部312aとレール右端下延部313aとは、ともに上下方向の長さが略同じであり、互いの内面が対向している。そのため、レール左端右延部312bとレール右端左延部313bとの延在長さ、並びに高さレベルも略一致している。
このようなレール本体部31には、アタッチメント34が取り付けられている。アタッチメント34は、左右一対のものであり、一方がレール左端部312のレール左端下延部312aにネジ等の締結部材を介して締結されて取り付けられており、他方がレール右端部313のレール右端下延部313aにネジ等の締結部材を介して締結されて取り付けられている。これらアタッチメント34は、上記取出機構40を構成する後述するサブゲート部材44の後方側の所定個所に取り付けられている。
またこれらアタッチメント34は、互いの下端部がレール本体部31から下方に向けて突出しており、これら下端部の相互間の離間距離は、収納対象となっている商品(対象商品)1の容器の幅の最大幅よりも僅かに大きいものである。つまり、アタッチメント34は、予め決められた対象商品1の幅の大きさを超える幅を有する商品1が前後方向に沿って通過することを規制するものである。
レール摺動部32は、2つ設けてあり、それぞれが摺動抵抗の小さい樹脂材から構成されている。これらレール摺動部32は、前後方向が長手方向となる長尺状のものであり、レール本体部31の前後方向よりも大きいものである。これらレール摺動部32には、長手方向に沿って延在する溝部321が形成されている。
そして、一方のレール摺動部32は、レール左端右延部312bを溝部321に進入させるようにして該レール左端右延部312bの右端部側の上面及び下面を覆うように取り付けられている。他方のレール摺動部32は、レール右端左延部313bを溝部321に進入させるようにして該レール右端左延部313bの左端部側の上面及び下面を覆うように取り付けられている。これによりレール摺動部32は、左右一対となる態様でレール本体部31に取り付けられている。
このようなレール部材30においては、レール左端部312とレール右端部313との間における最小の離間距離、つまり、レール左端右延部312bに取り付けられたレール摺動部32と、レール右端左延部313bに取り付けられたレール摺動部32との離間距離は、商品1の容器における括れ部分5の最大幅よりも大きく、かつ該商品1のキャップ取付部3の最大幅よりも小さいものである。
これによりレール部材30は、前方より商品1の括れ部分5が挿入されるよう商品1が起立した姿勢で投入されると、レール部材30における左右一対のレール摺動部32に該商品1のキャップ取付部3の一部が載置させることができる。この結果、レール部材30は、商品1のキャップ取付部3を支持することでこの商品1を吊り下げた状態で支持するとともに、この商品1を前後方向の一列に沿って並ぶよう収納させる商品収納コラム30aを構成する。
また、左右一対のレール摺動部32においては、前端側部分において互いに向けて突出する態様で突起部322が設けられている。これら突起部322は、上記取出機構40を構成する後述する第1メインゲート42aが商品収納コラム30aに対して進出移動する位置と、サブゲート部材44が商品収納コラム30aに対して進出移動する位置との間に設けられている。これら突起部322同士の離間距離は、商品1の容器の括れ部分5の最大幅と略同じである。
商品選択部33は、ボタン収容部331と商品選択ボタン332とを備えて構成されている。ボタン収容部331は、樹脂材から構成されたもので、レール本体部31の前端部を覆うよう取り付けられている。より詳細には、ボタン収容部331は、上端部がレール本体部31のレール基部311の前端部を上方に屈曲させて上延片に取り付けられると共に、下端部がレール本体部31のレール基部311、レール左端部312及びレール右端部313の前端部を覆うように取り付けられている。このボタン収容部331の下端部の開口は、商品収納コラム30aの取出口30bを構成している。
商品選択ボタン332は、ボタン収容部331の上端部に設けられている。この商品選択ボタン332は、商品選択スイッチ55(図45参照)が内蔵されており、押圧操作された場合に商品選択スイッチ55をオン状態にさせる入力手段である。
図7及び図8は、それぞれ図3及び図4に示した取出機構40を示すものであり、図7は、斜視図であり、図8は、分解斜視図である。ここで例示する取出機構40は、レール部材30におけるレール本体部31のレール基部311の上面においてその大部分がカバー部材41に覆われて設けられており、図7及び図8にも示すように、メインゲート部材42、レバー部材43、サブゲート部材44、スライド部材45及び切換部材46を備えて構成されている。
メインゲート部材42は、第1メインゲート42a及び第2メインゲート42bを備えて構成されている。
第1メインゲート42aは、図9に示すように、例えば樹脂材から構成されるもので、第1先端部421と第1腕部422とを有している。第1先端部421は、前方側に位置している。第1腕部422は、第1先端部421の後端部における左右両端の上部分より後方に向けて延在する左右一対のものである。これら第1腕部422の後端部には、第1軸孔422aが形成されているとともに、その後端縁部には第1ギア部422bが形成されている。
このような第1メインゲート42aは、各第1腕部422の第1軸孔422aを、左右方向が軸方向となるロッド状の軸部材47が挿通することで該軸部材47の中心軸回りに揺動するものである。ここで軸部材47の左右両端部は、上記カバー部材41に形成された支持孔411を挿通して軸支されている。
また、第1メインゲート42aにおける左側の第1腕部422には、ゲートスプリング423の一端が係止されている。このゲートスプリング423の他端は、カバー部材41の内部の上面に係止されている。これにより、第1メインゲート42aは、レール基部311に形成された開口を通じて商品収納コラム30aに対して第1先端部421が進退移動する態様で揺動可能に設けられており、ゲートスプリング423の付勢力のみが作用する常態においては、第1先端部421が商品収納コラム30aに進出移動している。
第2メインゲート42bは、図9に示すように、例えば樹脂材から構成されるもので、第2先端部424と第2腕部425とを有している。第2先端部424は、前方側に位置しており、その左右方向の長さが上記第1メインゲート42aの第1先端部421の左右方向の長さよりも大きいものである。
第2腕部425は、第2先端部424の後端部における左右両端の上部分より後方に向けて延在する左右一対のものである。これら第2腕部425は、前後方向の延在長さが上記第1腕部422の前後方向の延在長さよりも大きく、各後端部に第2軸孔425aが形成されている。これら第2腕部425同士の幅は、第1腕部422同士の幅よりも大きいものである。また、これら第2腕部425の後端部において、第2軸孔425aを構成する上端縁部には第2係止部426が設けられている。第2係止部426は、該上端縁部より前方に向かうに連れて漸次上方に傾斜する態様で延在する部位である。
このような第2メインゲート42bは、各第2腕部425が上記第1腕部422の外側に位置した状態で、各第2軸孔425aを軸部材47が挿通することで該軸部材47の中心軸回りに揺動するものである。そして、第2メインゲート42bにおける第2係止部426の先端部分がカバー部材41の内部の上面に当接することで、第2メインゲート42bは、自身の弾性復元力により、常態においては第2先端部424が商品収納コラム30aに進出移動している。ここで、第2メインゲート42bは、上述したように第2腕部425の前後方向の延在長さが第1腕部422の前後方向の延在長さよりも大きいから、常態においては、第2先端部424は、第1先端部421よりも前方側に進出移動することとなる。
レバー部材43は、図9に示すように、例えば樹脂材から構成されるもので、レバー基部431と、レバー腕部432と、レバーヒレ部433とを有している。レバー基部431は、上記第1腕部422の相互間の左右幅よりも小さい左右幅を有する部位であり、その前端部分にはレバー係止片431aが設けられている。レバー係止片431aは、レバー基部431の前端部分より下方に突出する部位である。また、レバー基部431の上部の前端部分にはレバー突部431bが設けられている。レバー突部431bは、上方に向けて突出する態様で設けられている。このレバー突部431bは、その延在端部がカバー部材41に形成された孔部412を貫通して該カバー部材41の上方に突出している。
レバー腕部432は、レバー基部431の後端部における左右両端より後方に向けて延在する左右一対のものである。これらレバー腕部432の後端部にレバー軸孔432aが形成されている。これらレバー腕部432同士の幅は、第1腕部422同士の幅よりも小さいものである。
このようなレバー部材43は、第1腕部422の相互間において、各レバー腕部432のレバー軸孔432aを軸部材47が挿通することで該軸部材47の中心軸回りに揺動するものである。
レバーヒレ部433は、レバー基部431の上部の左右両端に設けられた左右一対の平板状部位である。これらレバーヒレ部433は、一方がレバー基部431の上部の左端部より左方に向けて突出する態様で設けられており、他方がレバー基部431の上部の右端部より右方に向けて突出する態様で設けられている。
このようなレバー部材43においては、左側のレバーヒレ部433及びレバー基部431の一部に、上記ゲートスプリング423が貫通する貫通孔434が形成されているとともに、右側のレバーヒレ部433には、レバースプリング435の一端が係止されている。このレバースプリング435の他端は、カバー部材41の内部の上面に係止されている。
これによりレバー部材43は、左側のレバーヒレ部433が左側の第1腕部422の上面に接するとともに右側のレバーヒレ部433が右側の第1腕部422の上面に接した状態で、前端部が下方に向けて常時付勢されている。
サブゲート部材44は、図9に示すように、例えば樹脂材から構成されるもので、サブゲート先端部441及びサブゲート後端部442を有している。
サブゲート先端部441は、前方側の部位であり、レバー腕部432の相互間の左右幅よりも小さい左右幅を有している。このサブゲート先端部441には、サブゲート軸孔441aが形成されているとともに、その上端縁部にはサブゲートギア部441bが形成されている。
このようなサブゲート部材44は、レバー腕部432の相互間において、サブゲート軸孔441aを軸部材47が挿通することで該軸部材47の中心軸回りに揺動するものである。
このサブゲート部材44のサブゲートギア部441bは、カバー部材41に自身の軸状部の軸心回りに揺動可能に配設された連係部材48の第1連係ギア部481に噛合している。ここで連係部材48は、左右方向が長手方向となるものであり、第1連係ギア部481の左右両端には第2連係ギア部482が形成されている。これら第2連係ギア部482は、第1メインゲート42aの第1ギア部422bに噛合している。
つまり、サブゲート部材44は、連係部材48を介して第1メインゲート42aに連係しており、第1メインゲート42a(の第1先端部421)が商品収納コラム30aに進出移動する場合には、サブゲート後端部442がレール基部311に形成された開口を通じて商品収納コラム30aから退行移動する一方、第1メインゲート42a(の第1先端部421)が商品収納コラム30aから退行移動する場合には、サブゲート後端部442が上記開口を通じて商品収納コラム30aに進出移動するものである。
ところで、上記サブゲート部材44においては、サブゲート先端部441とサブゲート後端部442とは、サブゲート先端部441の後端部分の上端に形成された先端フック部441cと、サブゲート後端部442の前端部分の上端に形成された後端フック部442cとが互いに離隔した状態で、互いの下端部同士が平板状のサブゲート連結部443により連結されている。
そのため、サブゲート部材44は、図10に示すように、サブゲート後端部442が商品収納コラム30aに進出移動した状態において、後方側より商品1に当接された場合には、先端フック部441cと後端フック部442cとが互いに当接するよう弾性変形して該商品1が前方に向けて移動することを規制するものである。その一方、図11に示すように、サブゲート後端部442が商品収納コラム30aに進出移動した状態において、前方側より商品1に当接された場合には、サブゲート部材44は、後端フック部442cが先端フック部441cから更に離隔する態様でサブゲート後端部442が上方に向けて弾性変形して該商品1が後方に向けて移動することを許容するものである。
図12は、図7及び図8に示したスライド部材45を示す斜視図である。スライド部材45は、例えば樹脂材から構成されるものであって、一部がカバー部材41から露出した状態で前後方向(商品収納コラム30aの商品1の収納方向)に沿ってスライド移動可能に設けられている。このスライド部材45は、スライド基部451及びスライド係止部452を備えて構成されている。
スライド基部451は、略平板状の部位であり、上記サブゲート部材44の進入を許容する開口451aが形成されている。このスライド基部451の左右両端部の後端部分には上方に突出する第1スプリング係止部451bが設けられている。これら第1スプリング係止部451bには、それぞれ一端がカバー部材41の後面に係止された第1スライドスプリング453の他端が係止されている。これによりスライド部材45は、第1スライドスプリング453により常時前方に向けて付勢されている。
このスライド基部451の前端部の中央部分には前方に向けて突出するスライド突部451cが形成されている。また、スライド基部451の後端中央部の下部には、第2スプリング係止部451dが形成されている。この第2スプリング係止部451dには、一端が連結部材49に係止された第2スライドスプリング(図示せず)の他端が係止されている。この連結部材49は、スライド部材45に対して近接離反する態様で前後方向に沿ってスライド移動可能なものであり、第2スライドスプリングにより常時前方に向けて付勢されている。かかる連結部材49の後端部には、一端に連結具492が取り付けられた第1駆動用索条体491の他端が取り付けられている。この第1駆動用索条体491の連結具492には、図2に示すアクチュエータ60のいずれかのリンク部材66に接続されたワイヤーケーブルが連結されることになる。このアクチュエータ60について後述する。
スライド係止部452は、スライド基部451の前端部の上面において左右一対となる態様で立設されたスライド突板454を互いに連結するスライド連結部455の中央部分に設けられている。より詳細には、スライド係止部452は、スライド連結部455の中央部分より前方に向けて突出する態様で設けられており、その先端部に上方に向けて突出するスライド係止突部452aが形成されている。
図13及び図14は、それぞれ図7及び図8に示した切換部材46を示すもので、図13は、右側上方より見た場合を示す斜視図であり、図14は、右側下方より見た場合を示す斜視図である。
切換部材46は、例えば樹脂材から構成される平板状のものである。この切換部材46は、右端部において上方に向けて突出する態様で形成された係合突出片461及び係合突部462が、図15に示すように、カバー部材41の上方に配置される切換板50の係合孔51に挿入して係合することで、カバー部材41から一部が露出される態様で左右方向に沿ってスライド移動可能に設けられている。ここで、切換板50は、左右方向が長手方向となる長尺板状部材であり、1つの段を構成する複数(6つ)の商品収納装置20のカバー部材41の上方域を跨るよう配置されている。この切換板50は、図2に示す切換駆動機構70により左右方向に沿ってスライド移動するものである。この切換駆動機構70については後述する。
この切換部材46には、切欠部463及び切換係止突部464が形成されている。切欠部463は、切換部材46の後端側の中央部分に形成されている。切換係止突部464は、切換部材46の下面の前端側であって、切欠部463よりも右方側に下方に突出する態様で形成されている。
次に、上記アクチュエータ60について説明する。図16及び図17は、それぞれ図2に示したアクチュエータ60を示すものであり、図16は、斜視図であり、図17は、内部構造を示す斜視図である。尚、かかるアクチュエータ60は、本実施の形態の一例であり、発明の要部を構成するものではないから簡単に説明する。
アクチュエータ60は、上述したようにサイドキャビネット16に収容されたもので、ユニット本体61を備えている。ユニット本体61は、左面にユニット開口61aが形成され、かかるユニット開口61aがユニット蓋体62により閉塞されることで該ユニット蓋体62とともに筐体を構成している。このユニット本体61の内部には、回転板63、リンク部材66、フック部材67が配設されている。
回転板63は、円板状を成す板状体であり、ユニット本体61の左方部に収納されている。この回転板63の中心部分には、貫通孔631が形成されており、該貫通孔631を左右方向に沿って延在する駆動シャフト64が貫通している。貫通孔631の内壁面には、図には明示しないが、内方に向けて突出する凸部が形成されており、かかる凸部が駆動シャフト64の外周面において該シャフトの延在方向(左右方向)に沿って形成されたシャフト凹部(図示せず)に進入している。
これにより回転板63は、駆動シャフト64が該駆動シャフト64の中心軸回りに回転する場合には該駆動シャフト64とともに回転することができ、しかも該駆動シャフト64に対してその延在方向、すなわち左右方向に移動可能に該駆動シャフト64に係合している。ユニット本体61の右方部には、駆動シャフト64を回転させるための回転駆動部(図示せず)と、回転板63を左方若しくは右方に向けて移動させる移動駆動部(図示せず)とが収容されている。尚、図17中の符号65は、押圧スプリングである。押圧スプリングは、ユニット蓋体62と回転板63との間に介在し、自身の弾性復元力にて回転板63を常時右方に向けて押圧するものである。
このようなアクチュエータ60においては、回転駆動部により回転板63を時計回り又は反時計回りの方向に回転させることができるとともに、移動駆動部により回転板63を3つの位置レベル(左方レベル、中央レベル、右方レベル)のいずれかに移動させることができる。
リンク部材66は、回転板63の周囲となる径外域において、駆動シャフト64の中心軸(回転板63の中心軸)を中心として円環状に等間隔に設けられている。リンク部材66は、自身に形成された挿通孔661(図18等参照)をユニット本体61に形成された挿通軸611に挿通されることで該挿通軸611を軸心としてその軸心回りに揺動可能に設けられている。1つの挿通軸611には3つのリンク部材66が異なる位置レベルとなるよう挿通されているので、これにより異なる3つの位置レベルでリンク部材66が設けられている。つまり、リンク部材66は、周方向に16個設けられており、1つの挿通軸611に3つの位置レベルとなるよう設けられていることから、計48個のリンク部材66が設けられている。
リンク部材66は、リンク作用部662及びリンク当接部663を備えている。リンク作用部662は、挿通孔661の径外方向に向けて延在するもので、より詳細には、リンク部材66を左方から見た場合に反時計回りの方向に隣接する他のリンク部材66に向けて延在している。このリンク作用部662の延在端部には、作用孔662aが形成されており、かかる作用孔662aには、一端に連結具682が取り付けられた第2駆動用索条体681の他端が通過して取り付けられている。
リンク当接部663は、挿通孔661の径外方向に向けて延在するもので、より詳細には、回転板63の中心軸に向けて延在している。このリンク当接部663の延在端部においては、自身のリンク部材66に形成されたリンク作用部662を臨む面が平面となっており、該当接部の反対側が湾曲面となっている。
上述したように商品収納装置20は計24個設けられており、リンク部材66は計48個設けられていることから、左方レベルの16個のリンク部材66と、中央レベルの8個のリンク部材66とに取り付けられた第2駆動用索条体681の連結具682が、それぞれ予め割り付けられた第1駆動用索条体491の連結具492にワイヤーケーブルを介して連結されている。つまり、中央レベルの残り8個のリンク部材66と、右方レベルの16個のリンク部材66とについては、商品収納装置20と連結されていない。
そして、商品収納装置20とワイヤーケーブルを介して連結されているリンク部材66では、常態においては、第1スライドスプリング453に付勢されることで基準姿勢となっている。その際、リンク作用部662に設けられたリンク作用片662bがユニット本体61の内壁面に接している。
フック部材67は、回転板63に設けられている。フック基部671の先端部分にフック先端部672が設けられて構成されている。このようなフック部材67は、回転板63の左面に形成された収納域632に一部が収納された状態でフック先端部672が回転板63の径外域に進出した姿勢となっている。より詳細に説明すると、フック先端部672は、収納域632を構成する周縁部の壁部に形成された開放部633を貫通する態様で回転板63の径外域に進出しており、開放部633の一方の縁部に当接している。このフック先端部672においては、リンク部材66のリンク当接部663の平面を臨む部位が平坦状に形成され、かつリンク部材66のリンク当接部663の湾曲面を臨む部位が湾曲状に形成されている。
次に、アクチュエータ60の動作について説明する。図18に示すように、3つのリンク部材66のうち真ん中のリンク部材66が対象のリンク部材66であって、フック先端部672が、対象のリンク部材66と、左側から見て対象のリンク部材66に対して時計回りの方向に隣接する他のリンク部材66との間の中間位置にいるものとする。また、回転板63は、移動駆動部により左方レベル若しくは中央レベルに移動しているものとする。
かかる状態から、回転駆動部により回転板63が反時計回りに回転すると、フック部材67のフック先端部672が、基準姿勢となる対象のリンク部材66のリンク当接部663に接することとなる。この場合において、フック先端部672のリンク部材66(リンク当接部663)の湾曲面を臨む部位は湾曲状を成しているの、フック先端部672は、図19に示すように、リンク当接部663に摺接しながら弾性変形して回転する。そして、回転板63の回転によりリンク当接部663との摺接が解除されたら、フック先端部672は、フック基部671の弾性復元力により回動し、開放部633の一方の縁部に再び当接した姿勢となる。
フック先端部672が、対象のリンク部材66と、左側から見て対象のリンク部材66に対して反時計回りの方向に隣接する他のリンク部材66との中間位置に移動した場合に、図19に示すように、回転駆動部により回転板63が左側から見て時計回りに回転する。
このように回転板63が時計回りに回転すると、フック先端部672が、図20に示すように基準姿勢である対象のリンク部材66に近接する。その後に、図21に示すようにフック先端部672が対象のリンク部材66のリンク当接部663に当接すると、対象のリンク部材66は、挿通軸611の軸心回りに反時計回りに回転し、図22に示すように伝達姿勢となる。
つまり、アクチュエータ60においては、対象のリンク部材66を基準姿勢から伝達姿勢にさせる場合には、回転板63を左側から見て反時計回りに回転させ、該対象のリンク部材66の位置レベルまで回転板63を左右方向に沿って移動させる。そして、フック先端部672が対象のリンク部材66のリンク当接部663と摺接した後、該対象のリンク部材66と、この対象のリンク部材66に対して左側から見て反時計回りに方向に隣接する他のリンク部材66との間の中間位置に移動したら回転板63を左側から見て時計回りに回転させる。これにより、フック先端部672が基準姿勢である対象のリンク部材66のリンク当接部663に当接し、対象のリンク部材66を伝達姿勢にさせることができる。
このように伝達姿勢にさせた対象のリンク部材66と離隔したフック先端部672が、該対象のリンク部材66と、この対象のリンク部材66に対して左側から見て時計回りに方向に隣接する他のリンク部材66との間の中間位置に移動したら回転板63の駆動を停止させる。
かかるアクチュエータ60では、回転板63を対象のリンク部材66の位置レベルにまで移動させた後は、この対象のリンク部材66を基準姿勢から伝達姿勢に揺動させる以外は、回転板63を左側から見て反時計回りに回転させるようにしている。
ところで、リンク部材66が伝達姿勢となると、第2駆動用索条体681に連結されたワイヤーケーブルを引っ張ることとなり、結果的に第1駆動用索条体491を後方に向けて引っ張ることとなる。
次に、切換駆動機構70について説明する。図23〜図25は、それぞれ図2に示した切換駆動機構70を示すもので、図23は、右側から見た側面図であり、図24及び図25は、分解斜視図である。ここで例示する切換駆動機構70は、切換スライダ71と切換カム72とを備えて構成されている。
切換スライダ71は、上下方向が長手方向となる略平板状部材であり、収納ケース70aの内部において上下方向に沿ってスライド移動可能に設けられている。この切換スライダ71の表面となる右面には、販売用連結部711と補充用連結部712とが設けられている。
販売用連結部711は、切換スライダ71の上方側に設けられており、一端に連結具732が取り付けられた4つの第1販売切換用索条体731の他端が連結されている。第1販売切換用索条体731の連結具732は、段毎に設置された切換板50(図15参照)に取り付けられた第2販売切換用索条体521の連結具522にワイヤーケーブルを介して連結されている。
補充用連結部712は、切換スライダ71の下方側に設けられており、一端に連結具742が取り付けられた4つの第1補充切換用索条体741の他端が連結されている。第1補充切換用索条体741の連結具742は、段毎に設置された切換板50(図15参照)に取り付けられた第2補充切換用索条体531の連結具532にワイヤーケーブルを介して連結されている。
切換カム72は、円板状の形態を成しており、表面となる右面にカム溝721が形成されている一方、裏面となる左面に左側に向けて突出し、かつ外周面に第1伝達部が形成された円筒状突起部722が形成されている。そして、この円筒状突起部722が、駆動モータ等を内蔵する切換駆動ユニット75の貫通孔751を貫通し、該貫通孔751の内周面に形成された第2伝達部と第1伝達部とが噛合することで、切換カム72は、切換駆動ユニット75により右側から見て時計回りの方向に自身の中心軸回りに回転するものである。
切換カム72のカム溝721には、切換スライダ71の裏面となる左面の下方より左方に向けて突出する態様で形成された円柱状突部713が進入している。
ここで切換カム72のカム溝721は、図26に示すように、第1販売位置変位部721a、第1補充位置変位部721b、第2販売位置変位部721c及び第2補充位置変位部721dを有している。
第1販売位置変位部721aは、切換カム72の周縁に近接する部分に設けられており、該切換カム72の中心軸を中心として円弧状に延在する部位である。
第1補充位置変位部721bは、第1販売位置変位部721aよりも切換カム72の中心軸に近接する部分に設けられており、第1切換部721eを通じて第1販売位置変位部721aに連通している。
第2販売位置変位部721cは、第1販売位置変位部721aと同一の円周上に設けられており、該切換カム72の中心軸を中心として円弧状に延在している部位である。この第2販売位置変位部721cは、第2切換部721fを通じて第1補充位置変位部721bに連通している。
第2補充位置変位部721dは、第1補充位置変位部721bと同一の円周上に設けられており、該切換カム72の中心軸を中心として円弧状に延在している部位である。この第2補充位置変位部721dは、第3切換部721gを通じて第2販売位置変位部721cに連通しているとともに、第4切換部721hを通じて第1販売位置変位部721aに連通している。
このような切換カム72が、図26に示すように、初期姿勢となる場合には、カム溝721の第1販売位置変位部721aに円柱状突部713が進入している。このように円柱状突部713が第1販売位置変位部721aに進入している場合には、切換スライダ71は、下方に向けてスライド移動しており、ワイヤーケーブルを介して各段に設置された切換板50を右側に向けてスライド移動させる。
切換カム72が、継続して右側から見て時計回りに回転することにより、図27に示すように、第1販売位置変位部721aにいた円柱状突部713が第1切換部721eを通過して第1補充位置変位部721bに進入する。このように円柱状突部713が第1補充位置変位部721bに進入する場合には、切換スライダ71は、上方に向けてスライド移動しており、ワイヤーケーブルを介して各段に設置された切換板50を左側に向けてスライド移動させる。
切換カム72が、継続して右側から見て時計回りに回転することにより、図28に示すように、第1補充位置変位部721bにいた円柱状突部713が第2切換部721fを通過して第2販売位置変位部721cに進入する。このように円柱状突部713が第2販売位置変位部721cに進入する場合には、切換スライダ71は、下方に向けてスライド移動しており、ワイヤーケーブルを介して各段に設置された切換板50を右側に向けてスライド移動させる。
切換カム72が、継続して右側から見て時計回りに回転することにより、図29に示すように、第2販売位置変位部721cにいた円柱状突部713が第3切換部721gを通過して第2補充位置変位部721dに進入する。このように円柱状突部713が第2補充位置変位部721dに進入する場合には、切換スライダ71は、上方に向けてスライド移動しており、ワイヤーケーブルを介して各段に設置された切換板50を左側に向けてスライド移動させる。その後、切換カム72が右側から見て時計回りに回転することで第2補充位置変位部721dにいた円柱状突部713が第4切換部721hを通過して第1販売位置変位部721aに進入し、図26に示したように該切換カム72が初期姿勢に戻る。
このように切換駆動機構70は、切換カム72を右側から見て時計回りに回転させることにより、各段の切換板50を左右方向に沿って一緒に移動させるものであり、これにより切換板50に係合する切換部材46を左右方向に沿って移動させるものである。
ところで、第1補充位置変位部721bは、第2補充位置変位部721dのように円弧状に延在せずに点で存在している。そのため、初期姿勢にある切換カム72を右側から見て時計回りに回転させると、円柱状突部713が第1切換部721e、第1補充位置変位部721b及び第2切換部721fの順に移動することで、すべての切換スライダ71を短時間で上方に変位させて、すべての切換板50を一時的に左側にスライド移動させることができる。
次に、商品収納装置20の動作について説明する。図30は、図3及び図4に示した商品収納装置20がロック状態にある場合の要部を模式的に示す断面図である。
このように商品収納装置20がロック状態にある場合には、アクチュエータ60及び切換駆動機構70は、駆動していない。そのため、上述したように切換駆動機構70を構成する切換カム72は初期姿勢にあるから、円柱状突部713がカム溝721の第1販売位置変位部721aに進入しており、これにより切換板50が右側に向けてスライド移動した位置にいることで、切換部材46は販売位置にいる。
このようなロック状態においては、メインゲート部材42を構成する第1メインゲート42aは、ゲートスプリング423に付勢されることで商品収納コラム30aに進出移動しており、第1先端部421が商品収納コラム30aの最も下流側に位置する最前商品(最下流商品)1よりも取出口30b側の進出位置にいる。
またメインゲート部材42を構成する第2メインゲート42bは、自身の弾性復元力により、商品収納コラム30aに進出移動しており、第2先端部424が第1先端部421よりも前方側にいる。
スライド部材45は、第1スライドスプリング453により付勢されて前方の規制位置におり、スライド突部451cが第1メインゲート42aの第1先端部421の窪部分421bの上部に位置している。これにより、第1メインゲート42aは、商品収納コラム30aから退行移動することがスライド部材45により規制されている。
レバー部材43は、レバースプリング435に付勢されることでレバーヒレ部433が第1メインゲート42aの第1腕部422に接して第1メインゲート42aを商品収納コラム30aに進出移動するよう押圧した待機姿勢となっている。レバー部材43は、かかる待機姿勢となる場合、レバー突部431bが切換部材46の切欠部463に進入しており、レバー係止片431aがスライド突部451cの上面に当接して、スライド部材45が規制位置にいることを許容している。ところで、サブゲート部材44は、第1メインゲート42aが商品収納コラム30aに進出移動しているので、商品収納コラム30aから退行移動している。
このようなロック状態において、アクチュエータ60が駆動して当該商品収納コラム30aに対応するリンク部材66が基準姿勢から伝達姿勢になると、当該リンク部材66にワイヤーケーブルを介して連結される連結部材49が後方に向けてスライド移動することで、図31及び図32に示すように、かかる連結部材49と第2スライドスプリングを介して連結されるスライド部材45も規制位置から後方の揺動許容位置までスライド移動する。
ここで、リンク部材66の回転に伴うワイヤーケーブルの変位量は、スライド部材45の規制位置から揺動許容位置までの移動量よりも大きく設定されている。そのため、リンク部材66が基準姿勢から伝達姿勢に回転する場合には、スライド部材45は規制位置から揺動許容位置まで確実にスライド移動し、スライド部材45が揺動許容位置まで移動した後は、連結部材49が第2スライドスプリングの付勢力に抗してスライド部材45から離隔するよう後方に向けてスライド移動して、ワイヤーケーブルの変位量のうちスライド部材45の移動量よりも大きい分を吸収する。
このようにしてスライド部材45が揺動許容位置までスライド移動すると、スライド突部451cが第1メインゲート42aの第1先端部421の窪部分421bの上部から離脱して第1メインゲート42aは、上方に向けて揺動可能な状態となる。このとき、レバー部材43は、スライド突部451cが離脱することで前方に向けて揺動に向けて揺動して待機姿勢から規制姿勢となり、レバー係止片431aがスライド突部451cに当接してスライド部材45が揺動許容位置から規制位置に戻ることを規制している。このようにスライド部材45が規制位置から後方にスライド移動して揺動許容位置におり、レバー部材43が規制姿勢となることで、商品収納装置20はロック状態から販売可能状態になる。
そして、図33に示すように、最前商品1が取出操作により前方に向けて引き出されると、第1メインゲート42aが進出位置からゲートスプリング423の付勢力に抗して揺動して商品収納コラム30aから退行移動する。このとき、第1メインゲート42aに対して連係部材48を介して連係するサブゲート部材44は、商品収納コラム30aに進出移動し、サブゲート後端部442が最前商品1の後方側に隣接する商品(以下、次商品ともいう)1の前方側に進出する。ここで、サブゲート部材44は、上述したように次商品1が前方に向けて移動することを規制する。
また、第1メインゲート42aが商品収納コラム30aから退行移動することで、レバー部材43もレバースプリング435の付勢力に抗して上方に向けて揺動する。レバー部材43が上方に向けて揺動することでレバー突部431bが切換部材46の切欠部463から離脱するとともにレバー係止片431aがスライド突部451cの前方から離脱する。これにより、スライド部材45は、第1スライドスプリング453に付勢されて前方に向けてスライド移動することが可能になる。
取出操作により最前商品1が更に前方に向けて引き出されると、図34に示すように、第2メインゲート42bが最前商品1に押圧されて自身の弾性復元力に抗して商品収納コラム30aから退行移動する。この結果、最前商品1は、取出口30bを通じて前方に向けて取り出すことができる。
このように最前商品1が取出口30bを通じて取り出されると、図35に示すように、第1メインゲート42a及び第2メインゲート42bは、それぞれ商品収納コラム30aに進出移動する。第1メインゲート42aが商品収納コラム30aに進出移動することでサブゲート部材44は、商品収納コラム30aから退行移動する。
そして、図36に示すように、第1メインゲート42aの第1先端部421が進出位置に位置して、該第1先端部421の下方後端部421aが新たな最前商品1のキャップ2に当接する。このとき、前方に向けてスライド移動するスライド部材45は、スライド突部451cが窪部分421bの上部に位置する規制位置に戻り、レバー部材43が待機姿勢となって、上述したロック状態に戻る。
上述したロック状態において、切換駆動機構70が駆動して切換カム72が右側から見て時計回りに例えば180°〜200°程度回転して停止することで、円柱状突部713が第2補充位置変位部721dに進入すると、切換スライダ71が上方にスライド移動して、切換板50が左側に向けてスライド移動する。これにより切換部材46が販売位置から補充位置に移動する。このように切換部材46が補充位置に移動すると、図37及び図38に示すように、レバー部材43のレバー突部431bが切換部材46の切欠部463から離脱して切換部材46の後縁部に当接した状態となり、スライド部材45におけるスライド係止部452のスライド係止突部452aが切換部材46の切換係止突部464の前方側に位置する。
そして、アクチュエータ60が駆動して当該商品収納コラム30aに対応するリンク部材66が基準姿勢から伝達姿勢になると、当該リンク部材66にワイヤーケーブルを介して連結される連結部材49が後方に向けてスライド移動することで、かかる連結部材49と第2スライドスプリングを介して連結されるスライド部材45も規制位置から後方の揺動許容位置までスライド移動する。
このように、スライド部材45が規制位置から揺動許容位置までスライド移動することで、図39及び図40に示すように、スライド係止部452のスライド係止突部452aが切換係止突部464を乗り越えて、スライド係止突部452aの前端面が切換係止突部464の後端面に当接し、スライド部材45は、揺動許容位置までスライド移動した状態に保持される。このとき、レバー部材43は、レバー突部431bが切換部材46の後縁部に当接していることから前方への揺動が規制されており、待機姿勢及び規制姿勢になることが規制されている。ここで、スライド部材45が揺動許容位置にスライド移動することで、第1メインゲート42a及び第2メインゲート42bは、上方への揺動可能な状態、すなわち商品収納コラム30aから退行移動可能な状態となる。
図41に示すように、補充用の商品1が取出口30bを通じて後方に向けて移動させられると、当該商品1に当接された第2メインゲート42bは、自身の弾性復元力に抗して商品収納コラム30aから退行移動する。そして、補充用の商品1が更に後方に向けて移動することで、図42に示すように、第1メインゲート42aがゲートスプリング423の付勢力に抗して商品収納コラム30aから退行移動する。このときレバー部材43もレバースプリング435の付勢力に抗して第1メインゲート42aとともに上方に向けて揺動する。
このように第1メインゲート42aが商品収納コラム30aから退行移動すると、サブゲート部材44が商品収納コラム30aに進出移動する。このサブゲート部材44は、上述したように、商品1に前方から当接された場合には、弾性変形して該商品1が後方に向けて移動することを許容しているので、サブゲート部材44が商品収納コラム30aに進出移動しても取出口30bを介して補充される商品1がサブゲート部材44により阻害される虞れがない。
補充用の商品1が後方に向けて移動することで、該商品1との当接関係が解消された第2メインゲート42bは、図43に示すように、自身の弾性復元力により商品収納コラム30aに進出移動し、続いて該商品1との当接関係が解消された第1メインゲート42aが、図44に示すように、ゲートスプリング423に付勢されて商品収納コラム30aに進出移動する。これにより、補充用の商品1が商品収納コラム30aに収納され、商品1の補充が完了する。
図45は、本発明の実施の形態である商品収納装置20の特徴的な制御系を模式的に示すブロック図である。この図45に示すように、商品収納装置20は、商品選択スイッチ55、第1メインゲートスイッチ56、第2メインゲートスイッチ57、販売位置検出スイッチ58、補充位置検出スイッチ59及び商品収納制御部80を備えている。
商品選択スイッチ55は、商品選択ボタン332に内蔵されており、商品選択ボタン332が押圧操作されることによってオン状態となって、商品選択オン信号を商品収納制御部80に与えるものである。
第1メインゲートスイッチ56は、取出機構40に設けられており、図8等に示すように、レバー部材43の揺動域に設けられている。この第1メインゲートスイッチ56は、第1メインゲート42aが進出位置からゲートスプリング423の付勢力に抗して上方に向けて揺動する場合に、該第1メインゲート42aとともに上方に揺動するレバー部材43に接触子56a(図37参照)が押圧されることでオン状態となって、オン信号を商品収納制御部80に与えるものである。つまり、第1メインゲートスイッチ56は、第1メインゲート42aが商品収納コラム30aから退避していなくても、進出位置から上方に揺動したことを検出する第1検出手段である。
第2メインゲートスイッチ57は、取出機構40に設けられており、図8等に示すように、第2メインゲート42bの揺動域に設けられている。この第2メインゲートスイッチ57は、第2メインゲート42bが商品収納コラム30aから退行移動する場合に、該第2メインゲート42bに接触子57aが押圧されることでオン状態となって、オン信号を商品収納制御部80に与えるものである。つまり、第2メインゲートスイッチ57は、第2メインゲート42bが商品収納コラム30aから退行移動したことを検出する第2検出手段である。
販売位置検出スイッチ58は、図23等に示すように切換駆動機構70の収納ケース70aに設けられている。この販売位置検出スイッチ58は、切換スライダ71が下方にスライド移動する場合に、該切換スライダ71に接触子58aが押圧されることでオン状態となって、オン信号を商品収納制御部80に与えるものである。つまり、販売位置検出スイッチ58は、切換スライダ71が下方にスライド移動したことを検出することで、切換部材46が販売位置にいることを推定させる検出手段である。
補充位置検出スイッチ59は、図23等に示すように切換駆動機構70の収納ケース70aに設けられている。この補充位置検出スイッチ59は、切換スライダ71が上方にスライド移動する場合に、該切換スライダ71に接触子59aが押圧されることでオン状態となって、オン信号を商品収納制御部80に与えるものである。つまり、補充位置検出スイッチ59は、切換スライダ71が上方にスライド移動したことを検出することで、切換部材46が補充位置にいることを推定させる検出手段である。
商品収納制御部80は、メモリ85に記憶されたプログラムやデータに従って、商品収納装置20における動作を統括的に制御するもので、通信処理部81、入力処理部82、減算処理部83及び出力処理部84を備えて構成されている。通信処理部81は、商品収納装置20が適用された自動販売機の動作を制御する自販機制御部9との間で通信を行うものである。
入力処理部82は、商品選択スイッチ55、第1メインゲートスイッチ56、第2メインゲートスイッチ57等からのオン信号を入力するものである。減算処理部83は、商品1の取り出しが検出された場合に減算処理を行うものである。出力処理部84は、アクチュエータ60や切換駆動機構70に対して駆動指令や駆動停止指令を与えるものである。
図46は、図45に示した商品収納制御部80が実施する販売制御処理の処理内容を示すフローチャートである。かかる販売制御処理を説明しながら商品収納装置20の動作について説明する。
この販売制御処理において商品収納制御部80は、通信処理部81を通じて自販機制御部9より販売指令が与えられた場合(ステップS101:Yes)、すなわち所望の金銭の投入等により自販機制御部9から販売指令が与えられた場合、商品選択スイッチ55からの商品選択オン信号の入力待ちとなる(ステップS102)。
入力処理部82を通じて商品選択スイッチ55からの商品選択オン信号を入力した場合(ステップS102:Yes)、商品収納制御部80は、出力処理部84を通じてアクチュエータ60に駆動指令を与え、該当するリンク部材66を基準姿勢から伝達姿勢に回転させるべく、アクチュエータ60を駆動させる(ステップS103)。
このようにアクチュエータ60が駆動することで、上述したように商品収納装置20では、ロック状態から販売可能状態となる。アクチュエータ60に駆動指令を与えた商品収納制御部80は、予め設定された所定時間が経過するまでに最前商品1が取り出された否かを検出する(ステップS104,ステップS105)。
上述したように商品収納装置20では、販売可能状態から商品1が取り出される場合には、最前商品1が前方に向けて通過することで第1メインゲート42aが先に商品収納コラム30aから退行移動し、次いで第2メインゲート42bが商品収納コラム30aから退行移動する。従って、所定時間内に、第1メインゲートスイッチ56からオン信号を入力した後に第2メインゲートスイッチ57からオン信号を入力したか否かを検出する。
この結果、所定時間内に商品1の取り出しが検出された場合(ステップS104:Yes,ステップS105:No)、商品収納制御部80は、減算処理部83を通じて減算処理を行う(ステップS106)。
このように減算処理を行った商品収納制御部80は、通信処理部81を通じて自販機制御部9に販売完了信号を送出して(ステップS107)、その後に手順をリターンして今回の処理を終了する。
これによれば、当該商品収納装置20から商品1が取り出されたことを自販機制御部9に知らせることができ、おつりの支払い等の金銭処理を行うことができる。
一方、所定時間内に商品1の取り出しが検出されない場合(ステップS104:No,ステップS105:Yes)、商品収納制御部80は、異常が発生したものと判断し(ステップS108)、通信処理部81を通じて自販機制御部9に販売停止信号を送出して(ステップS109)、その後に手順をリターンして今回の処理を終了する。
これによれば、当該商品収納装置20から商品1が取り出されていないことを自販機制御部9に知らせることができ、投入金額の返金等の金銭処理を行うことができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態である商品収納装置20においては、第1メインゲート42aとともに揺動可能に設けられたレバー部材43が、待機姿勢となる場合にはスライド部材45が規制位置にいることを許容するので、第1メインゲート42aが商品収納コラム30aから退行移動して退避することを規制させることができ、商品収納コラム30aに収納された商品1が取り出されることを抑制できる。そして、スライド部材45が規制位置からスライド移動した場合には、レバー部材43が、スライド部材45が規制位置に戻ることを規制する規制姿勢となるので、商品収納コラム30aに収納された最前商品1が取り出されることを許容する。このとき、最前商品1の後方に隣接する商品1は、サブゲート部材44により前方への移動が規制されており、複数の商品1が取り出される虞れがない。その後、最前商品1の取出操作により第1メインゲート42aが商品収納コラム30aから退行移動したときには、レバー部材43は、該第1メインゲート42aが商品収納コラム30aに進出移動することで待機姿勢となってスライド部材45が規制位置に戻ることを許容するので、一旦取出操作が行われた後は、商品収納コラム30aに収納された商品1が取り出されることを抑制できる。
このように上記商品収納装置20では、該商品収納装置20の構成要素である取出機構40により商品1が1つ取り出されることを許容しており、従来のように複数の商品収納装置の集合体である商品ラック毎に商品の選択が許容されるわけではないので、同一の価格の商品1を収納する他の商品収納装置20と同一の段で設置される必要がなく、同一の段の他の商品収納装置20とは異なる価格の商品1を収納することができる。
従って、上記商品収納装置20によれば、設置の自由度及び収納する商品1の自由度を向上させることができる。
上記商品収納装置20によれば、商品収納コラム30aを構成するレール部材30に左右一対となる態様で取り付けられたアタッチメント34が、相互間に予め決められた対象商品1の幅の大きさを超える幅を有する商品が前後方向に沿って通過することを規制するので、対象商品1よりも大きい幅を有する商品が収納されて取り出されてしまうことを抑制できる。
特に、アタッチメント34は、サブゲート部材44の後方側に設けられているので、最前商品1の取出操作や、補充用の商品1の補充操作においてアタッチメント34が作業者の手指に干渉してこれらの操作を邪魔する虞れがない。
上記商品収納装置20によれば、更に以下の作用効果を奏する。
レール部材30を構成する左右一対のレール摺動部32においては、前端側部分において互いに向けて突出する突起部322が、第1メインゲート42aが商品収納コラム30aに対して進出移動する位置と、サブゲート部材44が商品収納コラム30aに対して進出移動する位置との間に設けられており、これら突起部322同士の離間距離は、商品1の容器の括れ部分5の最大幅と略同じであるので、レール部材30を構成するレール本体部31が前方に向かうに連れて漸次下方に傾斜していることにより、後方から前方に向けて移動する商品1が突起部322間で減速され、メインゲート部材42(第1メインゲート42a及び第2メインゲート42b)に衝突して商品1が損傷してしまうことを抑制することができる。
第1メインゲート42aが商品収納コラム30aに進出移動している場合において、第1先端部421の下方後端部421aが最前商品1のキャップ2に当接しているので、第1メインゲート42aの揺動軸となる軸部材47の中心軸と、下方後端部421aとキャップ2との当接部分との上下方向の長さを十分に確保することができ、最前商品1を前方に引き出すときの第1メインゲート42aに与える回転モーメント力を増加させることができ、結果的に、少ない力で第1メインゲート42aを揺動させることができる。
上述したように1つの商品収納装置20の構成要素で他の商品収納装置20とは関係なく、商品1の取出操作等を行うことができるので、収納する商品1の大きさ等に応じて、それぞれの商品収納装置20の設置高さを変えたり、設置幅を変えることができ、レイアウトの自由度の向上を図ることができる。
次に、本発明の実施の形態である商品収納装置20の変形例について説明する。
<変形例1>
上記レール本体部31には、図47〜図49に示すように、調整部材(調整手段)350が取り付けられていてもよい。
調整部材350は、左右一対となる左側調整部材350L及び右側調整部材350Rを備えて構成してある。左側調整部材350Lは、例えば鋼板等を適宜屈曲等して構成されたもので、前後方向が長手方向となる長尺状のものである。この左側調整部材350Lは、左側右延部350L−1及び左側上延部350L−2を有している。
左側右延部350L−1は、上記レール左端右延部312bよりも左右方向の長さが大きいものであり、その右端部は、下方に延在した後に右方に向けて延在するよう屈曲されている。そして、この右端部には摺動抵抗の小さい樹脂材から構成される左側摺動部350L−3が取り付けられている。
左側上延部350L−2は、左側右延部350L−1の左端縁部より上方に向けて延在する部分である。この左側上延部350L−2には、左面に複数の左側係止突起351aが形成されているとともに、上端部に複数の左側係止片351bが形成されている。
右側調整部材350Rは、右側左延部350R−1及び右側上延部350R−2を有している。右側左延部350R−1は、上記レール右端左延部313bよりも左右方向の長さが大きいものであり、その左端部は、下方に延在した後に左方に向けて延在するよう屈曲されている。そして、この左端部には摺動抵抗の小さい樹脂材から構成される右側摺動部350R−3が取り付けられている。
右側上延部350R−2は、右側左延部350R−1の右端縁部より上方に向けて延在する部分である。この右側上延部350R−2には、右面に複数の右側係止突起352aが形成されているとともに、上端部に複数の右側係止片352bが形成されている。
このような調整部材350においては、左側係止突起351aがレール左端下延部312aに形成された第1左端係止孔312a1に進入し、かつ左側係止片351bがレール左端下延部312aに形成された第2左端係止孔312a2に進入することで左側調整部材350Lが使用姿勢としてレール左端部312に取り付けられる。また、右側係止突起352aがレール右端下延部313aに形成された第1右端係止孔313a1に進入し、かつ右側係止片352bがレール右端下延部313aに形成された第2右端係止孔313a2に進入することで右側調整部材350Rが使用姿勢としてレール右端部313に取り付けられている。
このようにしてレール左端部312に使用姿勢として取り付けられた左側調整部材350Lと、レール右端部313に使用姿勢として取り付けられた右側調整部材350Rとにおいては、相互間の最小の離間距離、つまり、左側右延部350L−1に取り付けられた左側摺動部350L−3と、右側左延部350R−1に取り付けられた右側摺動部350R−3との離間距離は、レール左端部312とレール右端部313との相互間の最小離間距離よりも小さい。従って、蓋取付部3の幅の大きさが小さい商品1に対しては、調整部材350が該商品1を吊り下げた状態で支持することができる。
ところで、左側調整部材350Lは、左側係止突起351aを第1左端係止孔312a1から離脱させるとともに、左側係止片351bを第2左端係止孔312a2から離脱させることでレール左端部312から取り外すことが可能である。また、右側調整部材350Rは、右側係止突起352aを第1右端係止孔313a1から離脱させるとともに、右側係止片352bを第2右端係止孔313a2から離脱させることでレール右端部313から取り外すことが可能である。つまり、調整部材350はレール本体部31に対して着脱可能に設けられている。
そして、レール左端部312から取り外した左側調整部材350Lを上下反転させて、左側調整部材350Lの左側係止突起351aをレール右端下延部313aの第2右端係止孔313a2に進入させるとともに、左側係止片351bを第1右端係止孔313a1に進入させることで、図50及び図51に示すように、左側調整部材350Lを収納姿勢としてレール右端部313に取り付けることができる。また、レール右端部313から取り外した右側調整部材350Rを上下反転させて、右側調整部材350Rの右側係止突起352aをレール左端下延部312aの第2左端係止孔312a2に進入させるとともに、右側係止片352bを第1左端係止孔312a1に進入させることで、右側調整部材350Rを収納姿勢としてレール左端部312に取り付けることができる。
このように左側調整部材350L及び右側調整部材350Rが互いに収納姿勢としてレール本体部31に取り付けられる場合には、図52に示すように、左側右延部350L−1及び右側右延部がレール基部311の下面に接した状態となっており、レール部材31のレール摺動部32間にて商品1を吊り下げた状態で収納することを許容する。
かかる変形例1によれば、左側調整部材350L及び右側調整部材350Rが、レール部材30に対して使用姿勢と収納姿勢との間で着脱可能に設けてあり、かつ使用姿勢では自身が商品1を起立姿勢に吊り下げた状態で支持する一方、収納姿勢ではレール部材30に取り付けられた状態で収納されるので、商品1の蓋取付部3の幅が大きい場合にはレール部材30で支持し、蓋取付部3の幅が小さい商品1に対しては調整部材350で支持することができる。従って、レール部材30の交換等を行うことなく、蓋取付部3の幅が異なる商品を良好に支持することができる。
尚、上記調整部材350は、レール部材30に対して着脱可能なものであったが、本発明においては、調整手段はレール部材に着脱されるものではなく、スライド移動するものであってもよい。また、調整手段のみで商品を支持する必要ななく、調整手段とレール部材とで商品を支持してもよい。
上述した変形例1では、調整部材350を本発明の調整手段の一例として説明したが、本発明においては、図53に示すように、上記レール摺動部32よりも左右方向の長さが大きいレールガイド部360を調整手段としてレール摺動部32に代えて設けてもよい。
レールガイド部360は、2つ設けてあり、それぞれが摺動抵抗の小さい樹脂材から構成されている。これらレールガイド部360は、前後方向が長手方向となる長尺状のものである。これらレールガイド部360には、長手方向に沿って延在する溝部361が形成されている。
そして、一方のレールガイド部360は、レール左端右延部312bを溝部361に進入させるようにして該レール左端右延部312bの右端部側の上面及び下面を覆うように取り付けられている。他方のレールガイド部360は、レール右端左延部313bを溝部361に進入させるようにして該レール右端左延部313bの左端部側の上面及び下面を覆うように取り付けられている。これによりレールガイド部360は、左右一対となる態様でレール本体部31に取り付けられている。
このような構成によれば、レール左端部312とレール右端部313との間における最小の離間距離、つまり、レール左端右延部312bに取り付けられたレールガイド部360と、レール右端左延部313bに取り付けられたレールガイド部360との離間距離は、レール左端右延部312bに取り付けられたレール摺動部32と、レール右端左延部313bに取り付けられたレール摺動部32との離間距離よりも小さくなる。これにより、キャップ取付部3及び括れ部分5の最大幅が比較的小さい商品1に対しても良好に吊り下げた状態で支持することができる。
<変形例2>
上記レール本体部31には、図55及び図56に示すように、ストッパ部材(姿勢調整手段)370が取り付けられていてもよい。
ストッパ部材370は、ストッパ支持部材371を介してレール本体部31に設けられている。ここでストッパ支持部材371は、左方に向けて突出する支持係止部3711がレール左端下延部312bに形成された支持開口312b1を貫通し、かつ上方に向けて突出する支持突部3712がレール基部311に形成された支持孔311aを貫通することでレール本体部31に取り付けられている。
ストッパ部材370は、図57及び図58に示すように、ストッパ基部3701と、ストッパ前端部3702と、ストッパ後端部3703とが一体的に形成されて構成されている。
ストッパ基部3701は、上下方向に沿って延在する部分であり、その上面及び下面には上方及び下方に向けて突出するストッパ軸状部3701aが形成されている。このストッパ軸状部3701aは、ストッパ支持部材371に形成された軸孔3713に挿通されており、これによりストッパ部材370は、ストッパ軸状部3701aの軸心回りに揺動可能なものである。つまり、ストッパ部材370は、商品収納コラム30aに対して進退移動する態様で揺動可能なものである。
ストッパ前端部3702は、ストッパ基部3701より前方に向かうに連れて漸次右方に傾斜する第1前端傾斜部3702aと、この第1前端傾斜部3702aの延在端部より前方に向かうに連れて漸次左方に傾斜する第2前端傾斜部3702bとを有している。
ストッパ後端部3703は、ストッパ基部3701より後方に向かうに連れて漸次右方に傾斜する第1後端傾斜部3703aと、この第1後端傾斜部3703aの延在端部より後方に向かうに連れて漸次左方に傾斜する第2後端傾斜部3703bとを有している。尚、ストッパ後端部3703は、延在長さがストッパ前端部3703の延在長さよりも短いものである。
このようなストッパ部材370と、ストッパ支持部材371との間には、ストッパスプリング372が介在している。ストッパスプリング372は、ストッパ前端部3702が商品収納コラム30aに進出移動する態様で付勢する付勢手段である。
つまり、ストッパ部材370は、常態においては、ストッパスプリング372に付勢されることによりストッパ前端部3702が商品収納コラム30aに進出移動するとともにストッパ後端部3703が商品収納コラム30aから退行移動した待機姿勢に配置されている。このとき、ストッパ前端部3702における第1前端傾斜部3702aと第2前端傾斜部3702bとの連続部分3703cは、商品1の中心軸よりも右方に配置されている。
一方、ストッパ部材370は、図59に示すように、取出機構40を構成するメインゲート部材42により商品収納コラム30aの取出口30aへの移動が規制された最前の第1商品1に押圧された場合には、ストッパスプリング372による付勢力に抗して揺動することによりストッパ前端部3702が商品収納コラム30aから退行移動するとともにストッパ後端部3703が商品収納コラム30aに進出移動した規制姿勢に配置されて第1商品1の後方側に隣接する第2商品1が第1商品1に当接することを規制するものである。
このような構成においては、取出操作により第1商品1が前方に引き出される場合、ストッパ部材370は、ストッパスプリング372の付勢力のみが作用してストッパ前端部3702が商品収納コラム30aに進出移動するとともにストッパ後端部3703が商品収納コラム30aから退行移動した待機姿勢に配置される。
また、補充用の商品1が取出口30bを通じて後方に向けて移動させられる場合、当該商品1に当接された第2メインゲート42bは、自身の弾性復元力に抗して商品収納コラム30aから退行移動する。この補充用の商品1が後方に向けて移動すると、ストッパ前端部3702が商品収納コラム30aに進出移動した待機姿勢のストッパ部材370に当接することとなる。ここでストッパ部材370は、待機姿勢においては、ストッパ前端部3702における第1前端傾斜部3702aと第2前端傾斜部3702bとの連続部分3703cは、商品1の中心軸よりも右方に配置されているので、補充用の商品1に当接されることで、ストッパスプリング372の付勢力に抗してストッパ前端部3702が商品収納コラム30aから退行移動して該商品1の通過を許容する。
このような構成によれば、常態においてはストッパスプリング372に付勢されることによりストッパ前端部3702が商品収納コラム30aに進出移動するとともにストッパ後端部3703が商品収納コラム30aから退行移動した待機姿勢に配置されるストッパ部材370が、ストッパ前端部3702が第1商品1に押圧された場合には、ストッパスプリング372による付勢力に抗して揺動することによりストッパ前端部3702が商品収納コラム30aから退行移動するとともにストッパ後端部3703が商品収納コラム30aに進出移動した規制姿勢に配置されて第2商品1が第1商品1に当接することを規制するので、第1商品1が、胴体部4が蓋取付部3よりも前方側に位置する後傾姿勢で吊り下げられることを抑制できる。これにより、商品の収納状態の見た目を良好なものとすることができる。
上述した変形例2では、ストッパ部材370を本発明の姿勢調整手段の一例として説明したが、本発明においては、図60に示すように、メインゲート部材42の下方域において架設されたシャフト部材380により姿勢調整手段が構成されていてもよい。シャフト部材380は、左右方向が長手方向となる長尺状部材であり、図61に示すように、左右一対のシャフト支持部材3801の異形孔3802を移動可能に挿通してシャフト支持部材3801に架設されている。このようなシャフト部材380が、第1商品1の胴体部4の下部に当接することで、該第1商品1が後傾姿勢となることを抑制することができる。
また姿勢調整手段が、図62に示すような当接部材381により構成されていてもよい。当接部材381は、例えば透明な樹脂材から構成される長尺状部材であり、前面扉13の窓部14を構成する透明板材の後面に取り付けられており、その中央部分が透明板材から離隔する態様で屈曲している。
このような構成によれば、図63に示すように、前面扉13を閉じた場合に、当接部材381の中央部分が第1商品1の胴体部4の下部に当接して、該第1商品1が後傾姿勢となることを抑制することができる。
更に姿勢調整手段が、図64に示すような姿勢アタッチメント部材390により構成されていてもよい。姿勢アタッチメント部材390は、例えば樹脂材から構成されたブロック状のものであり、レール本体部31の上面であるレール基部311に、商品収納コラム30aに向かうよう下方に突出して装着されている。
この姿勢アタッチメント部材390は、図65に示すように、第1商品1のキャップ取付部3に取り付けられたキャップ2の上面に当接するものである。
このように姿勢アタッチメント部材390が、第1商品1のキャップ取付部3に取り付けられたキャップ2の上面に当接することにより、該第1商品1が後傾姿勢となることを抑制することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態及びその変形例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
上述した実施の形態では、商品収納装置20を構成するスライド部材45を規制位置から後方にスライド移動させるための駆動源としてアクチュエータ60を用いていたが、本発明においては、ソレノイドであってもよいし、同一の段を構成する他の商品収納装置20と共通の駆動源によりスライド移動させるようにしてもよい。
上述した実施の形態では、アクチュエータ60の回転板63は、対象となるリンク部材66を基準姿勢から伝達姿勢に回転させる以外は、左側から見て反時計回りの方向に回転させていたが、本実施の形態では、右方レベルのリンク部材66は、一切商品収納装置20と連結されていないので、回転板63を右方レベルまで移動させた後に回転板63を左側から見て適宜時計回りの方向に回転させるようにして、本来対象となるリンク部材66の近傍にフック部材67のフック先端部672を移動させる時間の短縮化を図るようにしてもよい。
本発明においては、商品収納装置20の前方側の下端部に左右方向に沿って延在するシャフトを設けるようにしてもよい。かかるシャフトを設けることにより、最前商品1を前方に引き出す際に、該シャフトに商品1の胴体部4が当接して当該商品1を前傾姿勢で商品収納コラム30aから取り出させることができる。
本発明においては、レール部材30を構成するレール本体部31は、その上下方向の長さ、及び左右方向の長さを、収納商品1のキャップ2の上下方向長さや、括れ部分5の径に応じて適宜他の部材を交換できることが好ましい。これにより、様々な商品1を収納対象として収納することができ、商品1の販売機会の向上を図ることができる。