通信ネットワーク上でモバイル・デバイスに向かってデータ・パケットをルーティングするための効率的な概念を提供することが本発明の目的である。
この目的は、独立請求項の特徴により達成される。さらなる実装形式は従属請求項、説明、図面から明らかである。
本発明の諸実施形態は、データ・パケットの地理的ルーティングを使用できるという発見に基づく。当該データ・パケットは、モバイル・デバイスの識別およびモバイル・デバイスの地理的位置を示す地理座標を含む。
データ・パケットを受信するネットワーク・エンティティは、モバイル・デバイスの識別を当該データ・パケットから抽出でき、モバイル・デバイスの識別を当該ネットワーク・エンティティの地理的な/無線の近傍内部で配置された幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別と比較することができる。当該ネットワーク・エンティティはさらに、モバイル・デバイスのより最新の地理座標によりデータ・パケット内の地理座標を置き換えることができ、当該更新された地理座標に基づいてデータ・パケットをモバイル・デバイスに向かってルーティングすることができる。ゲートウェイ・エンティティを使用して、モバイル・デバイスへ向かって地理的にルーティングするためのデータ・パケットを提供することができる。
第1の態様によれば、本発明は、通信ネットワーク上でモバイル・デバイスに向かってデータ・パケットを地理的にルーティングするためのネットワーク・エンティティに関し、データ・パケットは、モバイル・デバイスの識別およびモバイル・デバイスの地理的位置を示す地理座標を含み、当該ネットワーク・エンティティは、通信ネットワーク上でデータ・パケットを受信し、モバイル・デバイスの識別をデータ・パケットから抽出するように構成された通信インタフェースと、幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別を当該幾つかのモバイル・デバイスの地理的位置を示す幾つかの地理座標とともに格納するように構成されたデータベースであって、各識別は地理座標に関連付けられる、データベースと、モバイル・デバイスの当該抽出された識別を当該幾つかの識別と比較して、当該抽出された識別が当該識別に対応する場合、当該データ・パケット内の地理座標を当該識別に関連付けられた地理座標により置き換えて、修正されたデータ・パケットを取得するように構成されたプロセッサであって、当該通信インタフェースは、当該修正されたデータ・パケットをモバイル・デバイスに向かって送信するように構成される、プロセッサとを備える。したがって、通信ネットワーク上でモバイル・デバイスに向かってデータ・パケットをルーティングするための効率的な概念を実現することができる。
ネットワーク・エンティティは、アクセス・ノードおよびバックホール・ノード、または、結合されたアクセス・ノードおよびバックホール・ノードを備えることができる。当該ネットワーク・エンティティは、ルータ、またはスイッチを備えることができる。当該ネットワーク・エンティティは、例えば、発展型ノードB(eNodeB)、基地局、または(例えば、小型セルをカバーするための)小型低電力アクセス・ノードを備えることができる。データ・パケットは、モバイル・デバイスの識別およびモバイル・デバイスの地理的位置を示す地理座標を含むデータ・パケット・ヘッダを備えることができる。モバイル・デバイスを例えば、ユーザ・ノード(UNd)、ユーザ機器(UE)、またはユーザ端末により形成することができる。モバイル・デバイスの識別はモバイル・デバイスの識別子またはidエンティティであることができる。
通信インタフェースをさらに、地理座標をデータ・パケットから抽出するように構成することができる。プロセッサを、当該抽出された地理座標と当該識別に関連付けられた地理座標が異なる場合、データ・パケット内の地理座標を当該識別に関連付けられた地理座標により置き換えるように構成することができる。
ネットワーク・エンティティのデータベースを、ローカル・データベースと称することができる。幾つかのモバイル・デバイスの地理的位置は、当該幾つかのモバイル・デバイスの現在の地理的位置または当該幾つかのモバイル・デバイスに関連付けられたローカル・クラスタの中心の地理的位置であることができる。モバイル・デバイスの地理的位置または地理座標が既知ではないかまたは利用可能でない場合には、データ・パケットを、モバイル・デバイスに関連付けられたローカル・クラスタの中心の地理的位置に向かって送信することができる。モバイル・デバイスに関連付けられたローカル・クラスタは、安定なネットワーク・エンティティを備えることができる。当該幾つかのモバイル・デバイスは、少なくとも1つのモバイル・デバイスに関連することができる。
通信ネットワークは、上流の通信ネットワークおよび下流の通信ネットワークを備えることができる。通信ネットワークはさらに、バックホールまたはバックボーンの通信ネットワークおよびモバイル通信ネットワークを備えることができる。モバイル・デバイスに向かう修正されたデータ・パケットの送信は、更新された地理座標に関連付けられた別のネットワーク・エンティティに向かって当該修正されたデータ・パケットをルーティングすることを含むことができる。
当該地理的ルーティングを、地理的ルーティング・プロトコルに基づいて実施することができる。当該地理的ルーティング・プロトコルは、データ・パケット配送のためにデータ・パケット内の地理座標を使用することができる。当該地理的ルーティング・プロトコルは、結合された地理的およびトポロジ的なルーティング・プロトコルを含むことができる。当該地理的ルーティング・プロトコルを、地理的転送プロトコルと称することができる。当該地理的ルーティング・プロトコルは、貪欲転送プロトコル、フェース・ルーティング・プロトコル、貪欲境界ステートレス・ルーティング(GPSR)プロトコル、制限方向フラッディング・プロトコル、および/または結合された地理的およびトポロジ的なルーティング・プロトコルを含むことができる。
全体的なアプローチは、基盤となるルーティング戦略および/または地理的情報を用いたルーティング・プロトコルによりデータ・パケットを成功裏にモバイル・デバイスに配送するための地理的位置を提供することができる。異なるタイトルのこれらのプロトコル、例えば、貪欲転送、またはフェース・ルーティングがある。ルーティングおよび転送という用語は均等に適用することができる。位置管理方式は、基盤となるデータ・パケット・ルーティングおよび/または転送戦略の視点から透過的および/または直交的であることができる。
上記第1の態様に従うネットワーク・エンティティの第1の実装形式では、通信インタフェースは、抽出された識別が幾つかの識別のうち1つの識別に対応しない場合、データ・パケットをモバイル・デバイスに向かって送信するように構成される。したがって、モバイル・デバイスに向かう未修正のデータ・パケットの地理的ルーティングを実現することができる。
上記第1の態様または第1の態様の第1の実装形式に従うネットワーク・エンティティの第2の実装形式では、モバイル・デバイスは別のネットワーク・エンティティに関連付けられる。通信インタフェースは、修正されたデータ・パケットを当該他のネットワーク・エンティティに向かって送信するように構成される。したがって、データ・パケットのモバイル・デバイスへ向かう地理的ルーティングを、例えば、パケット迂回により、効率的に実施することができる。
上記第1の態様または第1の態様の任意の先行する実装形式に従うネットワーク・エンティティの第3の実装形式では、通信インタフェースは、幾つかのビーコン信号を幾つかのモバイル・デバイスから受信するように構成され、プロセッサは、当該幾つかのビーコン信号に基づいて当該幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別を当該幾つかのモバイル・デバイスの地理的位置を示す幾つかの地理座標とともに決定するように構成され、当該プロセッサは、当該決定された幾つかの識別を当該決定された幾つかの地理座標とともにデータベースに格納するように構成される。したがって、当該データベースの更新を効率的に実現することができる。当該データベースを、ローカル・データベースと称することができる。
当該プロセッサを、幾つかのビーコン信号に基づいて幾つかのモバイル・デバイスを識別および/または局所化するように構成することができる。
上記第1の態様または第1の態様の任意の先行する実装形式に従うネットワーク・エンティティの第4の実装形式では、通信ネットワークはゲートウェイ・エンティティを含み、当該プロセッサは、識別を地理座標とともにデータベースから取り出すように構成され、当該通信インタフェースは、当該取り出された識別を当該取り出された地理座標とともに当該ゲートウェイ・エンティティに向かって送信するように構成される。したがって、当該ゲートウェイ・エンティティに関連付けられたデータベースの更新を効率的に実現することができる。
当該ネットワーク・エンティティは、プライマリ・ネットワーク・エンティティ、例えば、プライマリ・アクセス・ノードおよび対応するプライマリ・バックホール・ノードを備えることができる。当該プライマリ・ネットワーク・エンティティを、ゲートウェイ・エンティティにより複数のネットワーク・エンティティから選択することができる。
第1の態様の第4の実装形式に従うネットワーク・エンティティの第5の実装形式では、通信インタフェースは、要求信号をゲートウェイ・エンティティから受信するように構成され、プロセッサは、当該要求信号を受信した際に識別を地理座標とともにデータベースから取り出すように構成され、当該通信インタフェースは、当該要求信号を受信した際に当該取り出された識別を当該取り出された地理座標とともに当該ゲートウェイ・エンティティに向かって送信するように構成される。したがって、当該ゲートウェイ・エンティティに関連付けられたデータベースの更新を効率的に実現することができる。
当該ゲートウェイ・エンティティに関連付けられた当該データベースの更新をトリガするために当該要求信号を使用することができる。当該ネットワーク・エンティティのデータベースおよび当該ゲートウェイ・エンティティに関連付けられたデータベースは、更新するための異なるトリガ条件を有することができる。通信ネットワークを通じたシグナリング・オーバヘッドを減らすために、当該ゲートウェイ・エンティティに関連付けられたデータベースを、当該ネットワーク・エンティティのデータベースよりも少ない頻度で更新することができる。
第1の態様の第4の実装形式に従うネットワーク・エンティティの第6の実装形式では、プロセッサは、識別を地理座標とともにデータベースから周期的に取り出すように構成され、通信インタフェースは、当該取り出された識別を当該取り出された地理座標とともにゲートウェイ・エンティティに向かって周期的に送信するように構成される。したがって、当該ゲートウェイ・エンティティに関連付けられたデータベースの更新を効率的に実現することができる。
上記第1の態様または第1の態様の任意の先行する実装形式に従うネットワーク・エンティティの第7の実装形式では、通信ネットワークは複数の別のネットワーク・エンティティを含み、プロセッサは、識別を地理座標とともにデータベースから取り出すように構成され、当該通信インタフェースは、当該取り出された識別を当該取り出された地理座標とともに当該複数の別のネットワーク・エンティティの別のネットワーク・エンティティに向かって送信するように構成される。したがって、当該別のネットワーク・エンティティに関連付けられたデータベースの更新を効率的に実現することができる。
当該ネットワーク・エンティティおよび当該別のネットワーク・エンティティは、モバイル・デバイスに関連付けられたローカル・クラスタを形成することができる。当該ローカル・クラスタは、幾つかのモバイル・デバイスの地理的なおよび/または無線の近傍内のネットワーク・エンティティを備えることができる。当該ローカル・クラスタを、当該幾つかのモバイル・デバイスからの受信されたビーコン信号の信号強度に基づいて決定することができる。モバイル・デバイスが移動する場合、関連付けられたローカル・クラスタは、当該モバイル・デバイスとともに移動することができる。当該モバイル・デバイスの近傍内のネットワーク・エンティティは、変化することができる。
上記第1の態様または第1の態様の任意の先行する実装形式に従うネットワーク・エンティティの第8の実装形式では、通信ネットワークは複数の別のネットワーク・エンティティを含み、当該通信インタフェースは、識別を地理座標とともに当該複数の別のネットワーク・エンティティの別のネットワーク・エンティティから受信するように構成され、プロセッサは、当該受信された識別を当該受信された地理座標とともにデータベースに格納するように構成される。したがって、当該別のネットワーク・エンティティによる当該ネットワーク・エンティティのデータベースの更新を効率的に実現することができる。当該ネットワーク・エンティティおよび当該別のネットワーク・エンティティは、モバイル・デバイスに関連付けられたローカル・クラスタを形成することができる。
上記第1の態様または第1の態様の任意の先行する実装形式に従うネットワーク・エンティティの第9の実装形式では、当該ネットワーク・エンティティはバックホール・ノードおよびアクセス・ノードを含み、当該バックホール・ノードは、通信ネットワークの複数の別のネットワーク・エンティティまたはゲートウェイ・エンティティと通信するように構成され、当該アクセス・ノードは幾つかのモバイル・デバイスと通信するように構成される。したがって、当該ネットワーク・エンティティの、当該複数の別のネットワーク・エンティティ、当該ゲートウェイ・エンティティ、および当該幾つかのモバイル・デバイスとの通信を効率的に実施することができる。
当該バックホール・ノードおよび当該アクセス・ノードを論理的におよび/または物理的に関連付けることができる。当該バックホール・ノードおよび当該アクセス・ノードを有線接続および/または無線接続により接続することができる。当該アクセス・ノードおよび当該関連するバックホール・ノード(複数可)を、1つの物理的機器内で物理的に実装することができる。
第2の態様によれば、本発明は、通信ネットワーク上でモバイル・デバイスに向かってデータ・パケットを地理的にルーティングするためのゲートウェイ・エンティティに関する。当該データ・パケットはモバイル・デバイスの識別を含み、当該ゲートウェイ・エンティティは、データ・パケットを受信し、モバイル・デバイスの識別をデータ・パケットから抽出するように構成された通信インタフェースと、モバイル・デバイスの当該抽出された識別を幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別と比較し、当該抽出された識別が当該識別に対応する場合に、地理座標を当該識別に関連付けられたデータ・パケットに追加して、修正されたデータ・パケットを取得するように構成されたプロセッサとを備え、当該通信インタフェースは、当該データ・パケットに追加された地理座標に基づいて当該修正されたデータ・パケットをモバイル・デバイスに向かって送信するように構成される。したがって、通信ネットワーク上でモバイル・デバイスに向かってデータ・パケットをルーティングするための効率的な概念を実現することができる。
当該通信インタフェースを、当該修正されたデータ・パケットを複数のネットワーク・エンティティに向かって送信するように構成することができる。当該プロセッサを、モバイル・デバイスの当該抽出された識別に関連付けられた地理座標を導出するように構成することができる。データ・パケットは、ゲートウェイ・エンティティで外部IPネットワークから到着することができる。
上記第2の態様に従うゲートウェイ・エンティティの第1の実装形式では、当該ゲートウェイ・エンティティはさらに、当該幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別を当該幾つかのモバイル・デバイスの地理的位置を示す幾つかの地理座標とともに格納するように構成されたデータベースであって、各識別は地理座標に関連付けられる、データベースを備える。したがって、当該幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別を当該幾つかの地理座標とともに効率的に提供することができる。
当該データベースをリモート・データベースと称することができる。当該幾つかのモバイル・デバイスの地理的位置は現在の地理的位置であることができる。当該幾つかのモバイル・デバイスの地理的位置は古い可能性がある。
第2の態様の第1の実装形式に従うゲートウェイ・エンティティの第2の実装形式では、通信ネットワークは複数のネットワーク・エンティティを含み、当該通信インタフェースは、識別を地理座標とともに当該複数のネットワーク・エンティティのうちの1つのネットワーク・エンティティから受信するように構成され、プロセッサは、当該受信された識別を当該受信された地理座標とともに当該データベースに格納するように構成される。したがって、当該ネットワーク・エンティティにより当該ゲートウェイ・エンティティに関連付けられた当該データベースの更新を効率的に実現することができる。
第2の態様の第2の実装形式に従うゲートウェイ・エンティティの第3の実装形式では、通信インタフェースは、要求信号を複数のネットワーク・エンティティの当該ネットワーク・エンティティに向かって送信するように構成され、当該通信インタフェースは、当該要求信号を送信する際に、識別を地理座標とともに当該複数のネットワーク・エンティティの当該ネットワーク・エンティティから受信するように構成され、プロセッサは、当該要求信号を送信する際に当該受信された識別を当該受信された地理座標とともに当該データベースに格納するように構成される。したがって、当該ゲートウェイ・エンティティに関連付けられた当該データベースの更新を、当該ゲートウェイ・エンティティによりトリガすることができる。
第2の態様の第1の実装形式乃至第3の実装形式に従うゲートウェイ・エンティティの第4の実装形式では、プロセッサは、幾つかのモバイル・デバイスの将来の地理的位置を示す幾つかの将来の地理座標を当該幾つかの地理座標に基づいて決定し、当該決定された幾つかの将来の地理座標をデータベースに格納するように構成され、各識別は将来の地理座標に関連付けられる。したがって、将来の地理座標を、データ・パケットをモバイル・デバイスに向かってルーティングすることに対して考慮することができる。
当該幾つかの将来の地理座標を、位置予測技術を用いて決定することができる。当該幾つかの将来の地理座標をさらに、当該幾つかのモバイル・デバイスの移動方向および/または移動速度に基づいて決定することができる。
第2の態様の第4の実装形式に従うゲートウェイ・エンティティの第5の実装形式では、プロセッサは、モバイル・デバイスの抽出された識別を幾つかの識別と比較し、当該抽出された識別が当該識別に対応する場合に、当該識別に関連付けられた将来の地理座標をデータ・パケットに追加して、さらに修正されたデータ・パケットを取得するように構成される。通信インタフェースは、データ・パケットに追加された将来の地理座標に基づいて、当該修正されたデータ・パケットに加えて当該さらに修正されたデータ・パケットをモバイル・デバイスに向かって送信するように構成される。したがって、データ・パケットの迂回を効率的に実現することができる。
データ・パケットをプロセッサにより複製することができる。当該修正されたデータ・パケットを、モバイル・デバイスの現在の地理的位置に向かってルーティングすることができる。当該さらに修正されたデータ・パケットを、モバイル・デバイスの将来の地理的位置に向かってルーティングすることができる。
第3の態様によれば、本発明は、通信ネットワーク上でモバイル・デバイスに向かってデータ・パケットを地理的にルーティングするための方法に関する。当該データ・パケットは、モバイル・デバイスの識別およびモバイル・デバイスの地理的位置を示す地理座標を含み、当該方法は、通信ネットワーク上でデータ・パケットを受信するステップと、モバイル・デバイスの識別をデータ・パケットから抽出するステップと、幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別を当該幾つかのモバイル・デバイスの地理的位置を示す幾つかの地理座標とともに格納するステップであって、各識別は地理座標に関連付けられる、ステップと、モバイル・デバイスの当該抽出された識別を当該幾つかの識別と比較するステップと、当該抽出された識別が当該識別に対応する場合に、データ・パケット内の地理座標を当該識別に関連付けられた地理座標により置き換えて、修正されたデータ・パケットを取得するステップと、当該修正されたデータ・パケットをモバイル・デバイスに向かって送信するステップとを含む。したがって、通信ネットワーク上でモバイル・デバイスに向かってデータ・パケットをルーティングするための効率的な概念を実現することができる。
当該方法をネットワーク・エンティティにより実施することができる。当該方法のさらなる特徴は、当該ネットワーク・エンティティの機能から直接もたらされうる。
上記第3の態様に従う方法の第1の実装形式では、当該方法は、当該抽出された識別が当該幾つかの識別の或る識別に対応しない場合に、データ・パケットをモバイル・デバイスに向かって送信するステップを含む。したがって、モバイル・デバイスに向かう未修正のデータ・パケットの地理的ルーティングを実現することができる。
上記第3の態様または第3の態様の第1の実装形式に従う方法の第2の実装形式では、モバイル・デバイスは別のネットワーク・エンティティに関連付けられ、当該方法は、修正されたデータ・パケットを当該他のネットワーク・エンティティに向かって送信するステップを含む。したがって、データ・パケットのモバイル・デバイスへ向かう地理的ルーティングを効率的に実施することができる。
上記第3の態様または第3の態様の任意の先行する実装形式に従う方法の第3の実装形式では、当該方法は、幾つかのビーコン信号を幾つかのモバイル・デバイスから受信するステップと、当該幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別を当該幾つかのモバイル・デバイスの地理的位置を示す幾つかの地理座標とともに当該幾つかのビーコン信号に基づいて決定するステップと、当該決定された幾つかの識別を当該決定された幾つかの地理座標とともにデータベースに格納するステップとを含む。したがって、当該データベースの更新を効率的に実現することができる。
上記第3の態様または第3の態様の任意の先行する実装形式に従う方法の第4の実装形式では、通信ネットワークは、ゲートウェイ・エンティティを含み、当該方法は、識別を地理座標とともにデータベースから取り出すステップと、当該取り出された識別を当該取り出された地理座標とともに当該ゲートウェイ・エンティティに向かって送信するステップとを含む。したがって、当該ゲートウェイ・エンティティに関連付けられたデータベースの更新を効率的に実現することができる。
第3の態様の第4の実装形式に従う方法の第5の実装形式では、当該方法は、要求信号をゲートウェイ・エンティティから受信するステップと、当該要求信号を受信した際に識別を地理座標とともにデータベースから取り出すステップと、当該要求信号を受信した際に当該取り出された識別を当該取り出された地理座標とともに当該ゲートウェイ・エンティティに向かって送信するステップとを含む。したがって、当該ゲートウェイ・エンティティに関連付けられたデータベースの更新を効率的に実現することができる。
第3の態様の第4の実装形式に従う方法の第6の実装形式では、当該方法は、識別を地理座標とともにデータベースから周期的に取り出すステップと、当該取り出された識別を当該取り出された地理座標とともにゲートウェイ・エンティティに向かって周期的に送信するステップとを含む。したがって、当該ゲートウェイ・エンティティに関連付けられたデータベースの更新を効率的に実現することができる。
上記第3の態様または第3の態様の任意の先行する実装形式に従う方法の第7の実装形式では、通信ネットワークは複数の別のネットワーク・エンティティを含み、当該方法は、識別を地理座標とともにデータベースから取り出すステップと、当該取り出された識別を当該取り出された地理座標とともに当該複数の別のネットワーク・エンティティの別のネットワーク・エンティティに向かって送信するステップとを含む。したがって、当該別のネットワーク・エンティティに関連付けられたデータベースの更新を効率的に実現することができる。
上記第3の態様または第3の態様の任意の先行する実装形式に従う方法の第8の実装形式では、通信ネットワークは複数の別のネットワーク・エンティティを含み、当該方法は、識別を地理座標とともに当該複数の別のネットワーク・エンティティの別のネットワーク・エンティティから受信するステップと、当該受信された識別を当該受信された地理座標とともにデータベースに格納するステップとを含む。したがって、当該別のネットワーク・エンティティによる当該ネットワーク・エンティティの当該データベースの更新を効率的に実現することができる。
上記第3の態様または第3の態様の任意の先行する実装形式に従う方法の第9の実装形式では、当該方法は、通信ネットワークの複数の別のネットワーク・エンティティまたはゲートウェイ・エンティティと通信するステップと、当該幾つかのモバイル・デバイスと通信するステップとを含む。したがって、当該複数の別のネットワーク・エンティティ、当該ゲートウェイ・エンティティ、および当該幾つかのモバイル・デバイスとの通信を効率的に実施することができる。
第4の態様によれば、本発明は、通信ネットワーク上でモバイル・デバイスに向かってデータ・パケットを地理的にルーティングするための方法に関する。データ・パケットはモバイル・デバイスの識別を含み、当該方法は、データ・パケットを受信するステップと、モバイル・デバイスの識別をデータ・パケットから抽出するステップと、モバイル・デバイスの当該抽出された識別を幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別と比較するステップと、当該抽出された識別が当該識別に対応する場合に、地理座標を当該識別に関連付けられたデータ・パケットに追加して、修正されたデータ・パケットを取得するステップと、データ・パケットに追加された地理座標に基づいて当該修正されたデータ・パケットをモバイル・デバイスに向かって送信するステップとを含む。したがって、通信ネットワーク上でモバイル・デバイスに向かってデータ・パケットをルーティングするための効率的な概念を実現することができる。
当該方法をゲートウェイ・エンティティにより実施することができる。当該方法のさらなる特徴は、当該ゲートウェイ・エンティティの機能から直接もたらされうる。
上記第4の態様に従う方法の第1の実装形式では、当該方法は、当該幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別を当該幾つかのモバイル・デバイスの地理的位置を示す幾つかの地理座標とともに格納するステップであって、各識別は地理座標に関連付けられる、ステップを含む。したがって、当該幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別を当該幾つかの地理座標とともに効率的に提供することができる。
第4の態様の第1の実装形式に従う方法の第2の実装形式では、通信ネットワークは複数のネットワーク・エンティティを含む。当該方法は、識別を地理座標とともに当該複数のネットワーク・エンティティの或るネットワーク・エンティティから受信するステップと、当該受信された識別を当該受信された地理座標とともにデータベースに格納するステップとを含む。したがって、当該ネットワーク・エンティティによりゲートウェイ・エンティティに関連付けられた当該データベースの更新を効率的に実現することができる。
第4の態様の第2の実装形式に従う方法の第3の実装形式では、当該方法は、要求信号を当該複数のネットワーク・エンティティの当該ネットワーク・エンティティに向かって送信するステップと、当該要求信号を送信する際に当該識別を当該地理座標とともに当該複数のネットワーク・エンティティの当該ネットワーク・エンティティから受信するステップと、当該要求信号を送信する際に当該受信された識別を当該受信された地理座標とともにデータベースに格納するステップとを含む。したがって、ゲートウェイ・エンティティに関連付けられた当該データベースの更新を当該ゲートウェイ・エンティティによりトリガすることができる。
第4の態様の第1の実装形式乃至第3の実装形式に従う方法の第4の実装形式では、当該方法は、当該幾つかのモバイル・デバイスの将来の地理的位置を示す幾つかの将来の地理座標を当該幾つかの地理座標に基づいて決定するステップと、当該決定された幾つかの将来の地理座標をデータベースに格納するステップであって、各識別は将来の地理座標に関連付けられる、ステップとを含む。したがって、将来の地理座標を、データ・パケットをモバイル・デバイスに向かってルーティングすることに対して考慮することができる。
第4の態様の第4の実装形式に従う方法の第5の実装形式では、当該方法は、モバイル・デバイスの当該抽出された識別を当該幾つかの識別と比較するステップと、当該抽出された識別が当該識別に対応する場合に当該識別に関連付けられた将来の地理座標をデータ・パケットに追加して、さらに修正されたデータ・パケットを取得するステップと、データ・パケットに追加された将来の地理座標に基づいて当該修正されたデータ・パケットに加えて当該さらに修正されたデータ・パケットをモバイル・デバイスに向かって送信するステップとを含む。したがって、データ・パケットの迂回を効率的に実現することができる。
第5の態様によれば、本発明は、コンピュータで実行されたときに第3の態様または第4の態様に従う方法を実施するためのプログラム・コードを含むコンピュータ・プログラムに関する。したがって、当該方法を自動的かつ反復可能な方式で実施することができる。
ネットワーク・エンティティおよびゲートウェイ・エンティティを、当該コンピュータ・プログラムを実施するようにプログラム的に構成することができる。当該ネットワーク・エンティティおよび当該ゲートウェイ・エンティティをハードウェアおよび/またはソフトウェアで実装することができる。
本発明のさらなる実施形態を以下の図に関して説明する。
図1は、1実施形態に従う通信ネットワーク上でモバイル・デバイスに向かってデータ・パケットを地理的にルーティングするためのネットワーク・エンティティ100の図を示す。当該データ・パケットは、モバイル・デバイスの識別およびモバイル・デバイスの地理的位置を示す地理座標を含む。
ネットワーク・エンティティ100は、通信ネットワーク上でデータ・パケットを受信し、モバイル・デバイスの識別をデータ・パケットから抽出するように構成された通信インタフェース101と、幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別を当該幾つかのモバイル・デバイスの地理的位置を示す幾つかの地理座標とともに格納するように構成されたデータベース103であって、各識別は地理座標に関連付けられる、データベース103と、モバイル・デバイスの当該抽出された識別を当該幾つかの識別と比較して、当該抽出された識別が当該識別に対応する場合、データ・パケット内の地理座標を当該識別に関連付けられた地理座標により置き換えて修正されたデータ・パケットを取得するように構成されたプロセッサ105であって、通信インタフェース101は、当該修正されたデータ・パケットをモバイル・デバイスに向かって送信するように構成される、プロセッサ105とを備える。
1実施形態では、通信インタフェース101は、幾つかのビーコン信号を幾つかのモバイル・デバイスから受信するように構成される。プロセッサ105は、当該幾つかのビーコン信号に基づいて当該幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別を当該幾つかのモバイル・デバイスの地理的位置を示す幾つかの地理座標とともに決定するように構成され、プロセッサ105は、当該決定された幾つかの識別を当該決定された幾つかの地理座標とともにデータベース103に格納するように構成される。
さらなる実施形態では、通信ネットワークはゲートウェイ・エンティティを含む。プロセッサ105は、識別を地理座標とともにデータベース103から取り出すように構成され、通信インタフェース101は、当該取り出された識別を当該取り出された地理座標とともに当該ゲートウェイ・エンティティに向かって送信するように構成される。1実施形態では、通信ネットワークは別のゲートウェイ・エンティティを含む。通信インタフェース101は、当該取り出された識別を当該取り出された地理座標とともに当該他のゲートウェイ・エンティティに向かって送信するように構成される。
図2は、1実施形態に従う通信ネットワーク上でモバイル・デバイスに向かってデータ・パケットを地理的にルーティングするためのゲートウェイ・エンティティ200の図を示す。データ・パケットはモバイル・デバイスの識別を含む。
ゲートウェイ・エンティティ200は、データ・パケットを受信し、モバイル・デバイスの識別を当該データ・パケットから抽出するように構成された通信インタフェース201と、モバイル・デバイスの当該抽出された識別を幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別と比較し、当該抽出された識別が当該識別に対応する場合に、地理座標を当該識別に関連付けられたデータ・パケットに追加して、修正されたデータ・パケットを取得するように構成されたプロセッサ203であって、通信インタフェース201は、データ・パケットに追加された当該地理座標に基づいて当該修正されたデータ・パケットをモバイル・デバイスに向かって送信するように構成された、プロセッサ203とを備える。
1実施形態では、ゲートウェイ・エンティティ200はさらに、当該幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別を当該幾つかのモバイル・デバイスの地理的位置を示す幾つかの地理座標とともに格納するように構成されたデータベースであって、各識別は地理座標に関連付けられる、データベースを備える。
さらなる実施形態では、通信ネットワークは複数のネットワーク・エンティティを含む。通信インタフェース201は、識別を地理座標とともに当該複数のネットワーク・エンティティの或るネットワーク・エンティティから受信するように構成され、プロセッサ203は、当該受信された識別を当該受信された地理座標とともに当該データベースに格納するように構成される。
図3は、1実施形態に従う、データ・パケットをモバイル・デバイス301に向かって地理的にルーティングするための通信ネットワーク303の図を示す。
通信ネットワーク303は、ネットワーク・エンティティ100、ゲートウェイ・エンティティ200、および複数の別のネットワーク・エンティティ305、307、309を含む。モバイル・デバイス301は別のネットワーク・エンティティ305に関連付けられる。
ネットワーク・エンティティ100は、図1と関連して説明したネットワーク・エンティティ100の可能な実装を形成する。ゲートウェイ・エンティティ200は、図2と関連して説明したゲートウェイ・エンティティ200の可能な実装を形成する。複数の別のネットワーク・エンティティ305、307、309は、図1と関連して説明したネットワーク・エンティティ100の可能な実装を形成する。
図4は、1実施形態に従う通信ネットワーク上でモバイル・デバイスに向かってデータ・パケットを地理的にルーティングするための方法400の図を示す。当該データ・パケットは、モバイル・デバイスの識別およびモバイル・デバイスの地理的位置を示す地理座標を含む。
方法400は、通信ネットワーク上でデータ・パケットを受信するステップ(401)と、モバイル・デバイスの識別を当該データ・パケットから抽出するステップ(403)と、幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別を当該幾つかのモバイル・デバイスの地理的位置を示す幾つかの地理座標とともに格納するステップであって、各識別は地理座標に関連付けられる、ステップ(405)と、モバイル・デバイスの当該抽出された識別を当該幾つかの識別と比較するステップ(407)と、当該抽出された識別が当該識別に対応する場合に、データ・パケット内の地理座標を当該識別に関連付けられた地理座標により置き換えて、修正されたデータ・パケットを取得するステップ(409)と、当該修正されたデータ・パケットをモバイル・デバイスに向かって送信するステップ(411)とを含む。方法400をネットワーク・エンティティ100により実施することができる。
図5は、1実施形態に従う通信ネットワーク上でモバイル・デバイスに向かってデータ・パケットを地理的にルーティングするための方法500の図を示す。データ・パケットはモバイル・デバイスの識別を含む。
方法500は、データ・パケットを受信するステップ(501)と、モバイル・デバイスの識別を当該データ・パケットから抽出するステップ(503)と、モバイル・デバイスの当該抽出された識別を幾つかのモバイル・デバイスの幾つかの識別と比較するステップ(505)と、当該抽出された識別が当該識別に対応する場合に地理座標を当該識別に関連付けられたデータ・パケットに追加して、修正されたデータ・パケットを取得するステップ(507)と、データ・パケットに追加された当該地理座標に基づいて当該修正されたデータ・パケットをモバイル・デバイスに向かって送信するステップ(509)とを含む。
図6は、1実施形態に従うデータ・パケットをモバイル・デバイス301に向かってルーティングするための通信ネットワーク303の図を示す。当該図は、ロング・ターム・エボリューション(LTE)/発展型パケット・コア(EPC)通信ネットワークの簡略化されたアーキテクチャを示す。
通信ネットワーク303は、外部IPネットワーク601、コア・ネットワーク603、アクセス・ネットワーク605、およびモバイル通信ネットワーク607を含む。コア・ネットワーク603は、パケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ609およびサービング・ゲートウェイ/可動性管理エンティティ611を含む。アクセス・ネットワーク605は、複数の発展型ノードB(eNB)613乃至623を含む。モバイル通信ネットワーク607は幾つかのユーザ機器(UE)625乃至647を含む。
ネットワーク・エンティティ100は、発展型ノードB、例えば、発展型ノードB613を含むことができる。別のネットワーク・エンティティ305は、発展型ノードB、例えば、発展型ノードB615を備えることができる。別のネットワーク・エンティティ307は、発展型ノードB、例えば、発展型ノードB617を備えることができる。別のネットワーク・エンティティ309は、発展型ノードB、例えば、発展型ノードB619を備えることができる。ゲートウェイ・エンティティ200は、サービング・ゲートウェイを例えば可動性管理エンティティ611と組み合わせて備えることができる。ゲートウェイ・エンティティ200はさらにパケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ609を備えることができる。サービング・ゲートウェイ/可動性管理エンティティ611およびパケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ609を1つの物理的機器において実装することができる。モバイル・デバイス301は、ユーザ機器、例えば、ユーザ機器631であることができる。
ネットワーク・エンティティ100は、図1と関連して説明したネットワーク・エンティティ100の可能な実装を形成する。ゲートウェイ・エンティティ200は、図2と関連して説明したゲートウェイ・エンティティ200の可能な実装を形成する。複数の別のネットワーク・エンティティ305、307、309は、図1と関連して説明したネットワーク・エンティティ100の可能な実装を形成する。
現在のLTE/EPC通信ネットワークを、外部IPネットワーク601に向かって、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、発展型ノードB(eNB)613乃至623、およびゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ/可動性管理エンティティ(S−GW/MME)611の間に多対1関係があり、ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ/可動性管理エンティティ(S−GW/MME)611および別のゲートウェイ・エンティティ、例えば、パケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ(PDN−GW)609の間に1対1関係がある、階層ネットワークとして設計することができる。
通信ネットワーク303に対する可動性管理、特にアクセス・ネットワーク605およびコア・ネットワーク603に対する可動性管理を、例えば、第3世代パートナシップ・プロジェクト(3GPP)標準化団体の技術的仕様で定義することができる。特に、当該可動性管理機能は、通信ネットワーク303が、モバイル・デバイス301に到達して、例えば、入ってくるデータ・パケットまたは呼に関してモバイル・デバイス301に通知できることを保証する責任を負うことができる。無線モバイル通信ネットワーク、特にアクセス・ネットワーク605によりカバーされる全領域を、例えば、第2世代(2G)/第3世代(3G)の技術用語に従って追跡領域または位置領域に細分割することができる。これらの領域の各々は、連続的な物理的カバレッジを提供できる幾つかのネットワーク・エンティティ100、305、307、309を含むことができる。
送信または受信すべきアプリケーションまたはユーザのデータがないとき、モバイル・デバイス301は、大部分の時間、エネルギを節約するためにアイドル・モードにあることができる。当該モードでは、モバイル・デバイス301の無線回路、例えば、送受信器はエネルギ節約または休眠状態にあることができ、ページング・メッセージを受信するためにのみ起きてもよい。
ページングを、アイドルなモバイル・デバイス301を検索しシグナリング接続リンクを確立する目的のために使用することができる。当該ページング・メッセージを、共通ページング・チャネル上で周期的にブロードキャストすることができる。当該ページング・メッセージは、モバイル・デバイス、例えば、モバイル・デバイス301の幾つかの追跡領域および識別を含むことができ、モバイル・デバイスがその追跡領域内にあるかまたはその追跡領域内にあってもよく、当該追跡領域に対して入ってくるトラフィックがある。
アイドル・モードにあるモバイル・デバイス301が、様々な方法で当該ページング・メッセージに応答してもよい。最初に、モバイル・デバイス301の識別が当該ページング・メッセージ内に存在する場合、入ってくるデータ・パケットまたはトラフィックがありうる。次いで、モバイル・デバイス301は、当該入ってくるデータ・パケットまたはトラフィックを受信するために通信ネットワーク303とのデータ接続性をサポートするための手続きを開始することができる。第2に、モバイル・デバイス301がそのトラフィック領域が変化したことを通知する場合、例えば、最後から二番目のページング・メッセージ内の追跡領域フィールドを最新のページング・メッセージ内の追跡領域フィールドと比較することによって、モバイル・デバイス301は位置更新メッセージを通信ネットワーク303に送信することができる。
当該ページング手続きを、例えば、別のゲートウェイ・エンティティ、例えば、パケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ(PDN−GW)609からゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ(S−GW)に到着するダウンリンク・データ・パケットによりトリガすることができる。ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ(S−GW)がアイドルなモバイル・デバイス301宛てのダウンリンク・データ・パケットを受信するとき、ゲートウェイ・エンティティ200が、ゲートウェイ・エンティティ200がデータ・パケットを送信できるネットワーク・エンティティのアドレス、例えば、eNBのアドレスを有さなくてもよい。ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ(S−GW)はその代り、ダウンリンク・データ・パケットが到着したことを、例えば、ダウンリンク・データ通知メッセージを用いて可動性管理エンティティ(MME)に知らせることができる。可動性管理エンティティ(MME)は、可動性およびセキュリティに関するシグナリングを制御するための他の機能のうち、追跡領域(TA)管理およびページングに対するサポートを含めて、アイドル・モードにある全てのモバイル・デバイスを管理することができる。可動性管理エンティティ(MME)は、追跡領域(TA)モバイル・デバイス301がどこにあるかを知ることができ、当該追跡領域(TA)リスト内の全てのネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、発展型ノードB613乃至623にページング要求を送信することができる。ページング・メッセージを受信した際、モバイル・デバイス301は可動性管理エンティティ(MME)に応答することができ、モバイル・デバイス301が取り付けられるネットワーク・エンティティ305、例えば、発展型ノードB615に、換言すれば、モバイル・デバイス301に現在サービス提供しているネットワーク・エンティティ305にダウンリンク・データ・パケットを転送できるように、可動性管理エンティティ(MME)はサービング・ゲートウェイ(S−GW)に知らせることができる。
ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、小型低電力アクセス・ノードの大規模デプロイメントは、特に密集した都市環境におけるモバイル・トラフィックの増大に対処するための有望な解決策であることができる。ネットワーク・エンティティ100、305、307、309を、マクロカバレッジ有りおよび無しの両方で展開することができる。さらに、柔軟な構成ならびに動作および保守に対するより低いコストをサポートするためのプラグ・アンド・プレイのプロビジョニングのような自動機構を、これらのデプロイメントに対して無線計画がない可能性を考慮して、オペレータ展開型およびユーザ展開型のシナリオの両方に対して考慮することができる。
将来のアーキテクチャは、街灯デプロイメント・シナリオにおいて50乃至150メートルまたは20乃至50メートルのエンティティ間距離を有する、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノードの屋外デプロイメントの密度が高まることにより特徴付けることができる。これは、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、小型のアクセス・ノードを、マクロネットワーク・エンティティまたはマクロ基地局よりも何十倍または何百倍ものオーダで密に分散できることを意味しうる。各ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、発展型ノードB613乃至623がコア・ネットワーク603のゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ/可動性管理エンティティ(S−GW/MME)611に対して1対1の関係を有する従来のアーキテクチャと比較して、これらのネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば小型のアクセス・ノードはコア・ネットワーク603に無線および/または有線のメッシュ・バックホール・ネットワークを通じて接続できることが広く受け入れられている。
大規模に展開されたネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノードを含む無線アクセス・ネットワーク(RAN)、および大規模メッシュ・バックホール・ネットワークを動作的に効率的とすることは、現在の位置管理原理をこれらの環境において分かりやすく適用できない可能性があるので、困難な作業でありうる。100倍密に分散したネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノードを考慮すると、これは、ブロードキャスト・ページングまたは追跡領域(TA)更新登録メッセージに関する通信ネットワーク303にわたる大規模なシグナリング・オーバヘッドにつながりうる。前者は追跡領域(TA)が多数のセルを説明する場合に発生する可能性があり、したがって、モバイル・デバイス301を見つけ出すためのページング・コストおよび遅延が増大する。反対に、より少数のセルを説明するために追跡領域(TA)がより小型とされている場合には、モバイル・デバイスが当該追跡領域(TA)を変更する可能性がより高く、したがって、追跡領域(TA)更新シグナリングが増大する。さらに、モバイル・デバイスに対してページングを任意とする可能性を、モバイル・デバイス301のエネルギ消費を減らすための将来の無線アクセス・ネットワークにおける望ましい特徴と考えることができる。結果として、位置管理に対する新たなアプローチが望まれている可能性がある。
図7は、1実施形態に従う地理的にデータ・パケットをモバイル・デバイス301に向かってルーティングするための通信ネットワーク303の図を示す。当該図は、通信ネットワーク303の参照アーキテクチャを示す。説明した可動性管理機構を当該参照アーキテクチャ内部で適用することができる。
通信ネットワーク303は、外部IPネットワーク701、コア・ネットワーク703、メッシュ・バックホール・ネットワーク(BNw)705、およびアクセス・ネットワーク(ANw)707を含む。メッシュ・バックホール・ネットワーク705は、複数のバックホール・ノード(BNd)709乃至729、複数のバックホール境界ゲートウェイ(bGW)731乃至735、および複数の接続バックホール・ノード(CBNd)737乃至743を含む。アクセス・ネットワーク707は複数のアクセス・ノード(ANd)745乃至765を含む。ユーザ・ノード(UNd)767乃至769はアクセス・ネットワーク707に取り付けられる。図7は、第1の位置(参照符号767)および第2の位置(参照符号769)にある参照符号767および769により示された1つのユーザ・ノードを示すことは指摘されるべきである。
バックホール・ノード709およびアクセス・ノード745は、例えば、ネットワーク・エンティティ100により備えられることができる。バックホール・ノード711およびアクセス・ノード747は、例えば、別のネットワーク・エンティティ305により備えられることができる。バックホール・ノード713およびアクセス・ノード749は、例えば、別のネットワーク・エンティティ307により備えられることができる。バックホール・ノード715およびアクセス・ノード751は、例えば、別のネットワーク・エンティティ309により備えられることができる。複数のバックホール境界ゲートウェイ731乃至735は、例えば、ゲートウェイ・エンティティ200により備えられることができる。
ユーザ・ノード767乃至769は、例えば、モバイル・デバイス301により備えられることができる。当該図において、モバイル・デバイス301が移動し、結果として、その地理的位置は変化している。ユーザ・ノード767乃至769は、或る地理的位置(参照符号767)から別の地理的位置(参照符号769)に移動する1つのモバイル・デバイス301を参照する。
ネットワーク・エンティティ100は、図1と関連して説明したネットワーク・エンティティ100の可能な実装を形成する。ゲートウェイ・エンティティ200は、図2と関連して説明したゲートウェイ・エンティティ200の可能な実装を形成する。複数の別のネットワーク・エンティティ305、307、309は、図1と関連して説明したネットワーク・エンティティ100の可能な実装を形成する。
当該アプローチは位置または位置管理の態様をカバーする。目的は、密に展開されたネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、屋外アクセス・ノード745乃至765、および大規模メッシュ・バックホール・ネットワーク705を含む無線アクセス・ネットワーク(RAN)に対して効率的なデータ・パケット配送を提供することである。モバイル・デバイス301の現在のおよび予測された位置情報を、ページング手続きなしに、コア・ネットワーク703、メッシュ・バックホール・ネットワーク705、およびアクセス・ネットワーク707を通じたデータ・パケット配送に使用することができる。当該アプローチは、モバイル・デバイス301の地理的位置に向かう適切なデータ・パケットのルーティングおよび/または転送に当該地理的位置情報を使用できる基盤となるルーティング・プロトコルに対して最新の位置情報を提供できる、位置管理機構の利用に基づくことができる。これにより、モバイル・デバイス301のエネルギ消費を減らし、この密な環境におけるページングを回避することができる。加えて、当該位置管理機構により、通信ネットワーク303にわたるシグナリング・オーバヘッド、および通信ネットワーク303にわたる遅延またはレイテンシを最小化することができる。
当該アプローチは、密な屋外無線アクセス・ネットワークにおけるモバイル・デバイス301への効率的なデータ・パケット配送のための可動性管理機構または位置管理機構を実現することができる。異なるアプローチと対照的に、通信ネットワーク303がページング手続きを使用しなくてもよい。当該機構は、通信ネットワーク303におけるモバイル・デバイスの現在のおよび予測された地理的位置に関する位置更新および位置ルックアップ手続きを含む。
アイドル・モードのモバイル・デバイス301、例えば、ユーザ・ノード767に対してアドレス指定された新たなデータ・パケットが通信ネットワーク303内、特にコア・ネットワーク703内にあり、例えばモバイル・デバイス301が移動したためモバイル・デバイス301、例えば、ユーザ・ノード767がどこにいるかが知られていないとき、通信ネットワーク303が、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765にページング・メッセージを送り付けなくてもよい。その代り、これらのデータ・パケットを受信したネットワーク・エンティティ100、305、307、309を、モバイル・デバイス301、例えば、ユーザ・ノード767の最後に知られた位置にリダイレクトすることができる。ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765は、その位置の周囲で、以前に遭遇したモバイル・デバイスに関する情報を、何等かの時間だけ、例えば、図1と関連して説明したデータベース103に格納することができる。この情報は、モバイル・デバイス301が移動した方向を推論するのに十分でありうる。したがって、当該宛先に接近するデータ・パケットを、移動するモバイル・デバイス301がそれに到達するための痕跡上の次のホップに転送することができる。
通信ネットワーク303は、モバイル・デバイス301、例えば、ユーザ・ノード767の位置、およびモバイル・デバイス301、例えば、ユーザ・ノード767が移動する方向を大よそ知ることができるので、通信ネットワーク303はモバイル・デバイス301の将来の位置を予測することができる。モバイル・デバイス301の将来の位置はユーザ・ノード769により示される。システムの堅牢性を高めるために、通信ネットワーク303に到着したデータ・パケットを、移動するモバイル・デバイス301に前面から出会うための予測された位置に向かって、例えば、図1と関連して説明した通信インタフェース101により送信するために複製することができる。
当該アプローチの基本動作を、モバイル・デバイスに近いネットワーク・エンティティがそのモバイル・デバイスの周囲で、例えば、モバイル・デバイスからのアップリンク・ビーコン信号に基づいて形成するローカル・クラスタにより、実装することができる。当該ローカル・クラスタは、例えば、アクセス・ノード755、745、749および関連するバックホール・ノード719、709、713を備えることができる。モバイル・デバイス、例えば、ユーザ・ノード767が移動するとき、これらのノードは変化することができる。モバイル・デバイスが移動すると、当該ローカル・クラスタはモバイル・デバイスとともに移動することができる。即ち、例えば当該ローカル・クラスタ内部のアクセス・ノードを含むネットワーク・エンティティは変化することができる。
当該図は、複数のアクセス・ノード745乃至765および大規模メッシュ・バックホール・ネットワーク705を含むアクセス・ネットワーク707を示す。メッシュ・バックホール・ネットワーク705は、バックホール・ノードまたはメッシュ・ルータ、およびバックホール・ゲートウェイを含む。2種類のバックホール・ノードを考慮することができる。第1のタイプは対応するアクセス・ノード745乃至765に関連付けられたバックホール・ノード(BNd)709乃至729を含み、第2のタイプは主に接続の目的のために使用されるバックホール・ノードを含む。当該バックホール・ノードは接続バックホール・ノード(CBNd)737乃至743である。アクセス・ノード745乃至765とバックホール・ノード709乃至729の間の論理的関連付けを図12に示す。
各ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、バックホール・ノード709乃至729は、地理的(x、y)座標の点でその位置、例えば、その地理的位置を知ることができる。例えば全地球測位システム(GPS)を用いることで、仮想座標空間、またはさらなる技術によりバックホール・ノード識別に位置を割り当てることができる座標空間がありうる。エネルギを節約するために、モバイル・デバイス301は、その居場所で通信ネットワーク303にわたるシグナリングからモバイル・デバイス301を解放するアイドル・モードに入ることができる。ページング手続きは任意選択であることができる。
諸実施形態は、密に展開されたネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765、および有線および/または無線のメッシュ・バックホール・ネットワーク705を含む無線アクセス・ネットワーク(RAN)内の可動性管理または位置管理および効率的なデータ・パケット配送をサポートするためのローカル・クラスタの概念に基づくことができる。当該ローカル・クラスタ(LoCluster)は、モバイル・デバイス301のビーコン・サービス範囲内の、ネットワーク・エンティティ、例えば、アクセス・ノードのサブセットにより形成されたモバイル・デバイス301周囲の地理的なおよび/または無線の近傍を示すことができ、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、関連するバックホール・ノード709乃至729は、モバイル・デバイス301に対する位置テーブルを扱うことができ、ルーティングおよび/または転送機能を有することができる。
モバイル・デバイス301が移動するとき、そのローカル・クラスタはそれとともに移動することができる。即ち、モバイル・デバイス301の近傍の内部のネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765および関連するバックホール・ノード709乃至729は、このデプロイメント・シナリオにおいて、変化することができる。当該ローカル・クラスタは、ネットワーク・エンティティ、例えば、バックホール・ノード709乃至729によりデータ・パケットを、宛先に接近する際に適切な位置に迂回させることによって効率的なデータ・パケット配送をサポートすることができる。
モバイル・デバイス301とともに移動するローカル・クラスタ(LoCluster)の概念をまた、可動性管理の目的のために他の通信ネットワークのデプロイメント・シナリオに適用することができる。例えば、当該ローカル・クラスタ(LoCluster)が、例えば、モバイル通信ネットワーク内のアクセス・ノードのみ、またはリモート・データ・センタ、所謂クラウド無線アクセス・ネットワーク(クラウドRAN)内のアクセス・ノードおよび関連する仮想ネットワーク要素を備えてもよい。
諸実施形態は、モバイル通信ネットワーク内で大規模メッシュ・バックホール・ネットワーク705を通じてデータ・パケットを配送するための位置ベースの、例えば、地理的ルーティング・プロトコルの利用に基づくことができる。
位置ベースのルーティング・プロトコルを、トポロジ的ルーティング・プロトコルと比較して、大規模ネットワークのスケーラビリティを高めるために、大規模無線メッシュ・ネットワークおよびアドホック・ネットワークで使用することができる。加えて、可動性の問題に関して、アーキテクチャ・レベルで、研究組織における共通の信念は、インターネット・プロトコル(IP)のコンテキストとは異なり、モバイル・デバイスの通信ネットワーク303における識別および/またはアドレス、例えば、現在の地理座標を単一の識別に統合すべきではないということである。この主な目的は、効率的な可動性管理方式を設計できるようにすることである。これは、2つのビルディング・ブロック、即ち位置ベースのルーティングおよび/または転送自体および当該位置情報を提供できる位置管理および/またはサービスを備えうる、位置ベースのルーティングの概念によく適合することができる。
例えば、地理座標系の観点からの地理座標をデータ・パケットのデータ・パケット・ヘッダに含めることができ、位置ベースのルーティングは、修正されたデータ・パケットを宛先に向かってルーティングおよび/または転送することができる。位置決めは、モバイル・デバイスを含む、通信に関与する全てのエンティティに対する座標空間を提供するための、将来の通信ネットワーク内のデフォルトの機能であることができる。この視点から、この通信ネットワーク機能に対するアプリケーションとして位置ベースのルーティング・プロトコルを使用することも現実的であるかもしれない。
緯度、経度および高度を表現できる1組の数字または文字により地理的位置を示す様々な地理座標系がありうる。様々な座標形式、例えば、度、分、秒、即ち、60°10′15″N、24°56′15″E、十進角、即ち、60.170833、24.9375、または、例えば、RFC5870のインターネット技術タスク・フォースで定義された、ジオURI方式、即ち、60.170833、24.9375を当該地理座標系で使用することができる。形式間の変換を、空間にわたり、かつ、時間とともに当該形式を使用するのが望ましい場合には、実施することができる。
諸実施形態は、プロトコルデータ・パケット・ヘッダで使用され、モバイル・デバイス301の識別、例えば、モバイル・デバイス識別(ID)、例えば現在の位置アドレス(CPA)を用いた通信ネットワーク303内のその現在の地理的位置、および、例えば、通信ネットワーク303が予測された可動性機構をサポートする場合には予測された位置アドレス(PPA)を用いたその予測された地理的位置の間の位置データベース内部のマッピングにより取得された地理座標に基づくことができる。
諸実施形態は、ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ611またはバックホール・ゲートウェイ731、733、735に配置されたリモート位置データベース、および、モバイル・デバイス301のローカル・クラスタに属する、ネットワーク・エンティティ内に配置されたローカル位置データベース、例えば、図1と関連して説明したデータベース103に送信できる位置更新に基づくことができる。位置更新をリモートおよびローカルのデータベースに送信するための閾値およびトリガが、シグナリングにおいて節約するために異なることができる。
諸実施形態は、モバイル・デバイス識別(ID)、モバイル・デバイス301の現在の地理的位置、当該現在の地理的位置に対するタイムスタンプ、モバイル・デバイス301の予測された地理的位置、当該予測された地理的位置に対するタイムスタンプ、無線リンク品質測定値、および別のパラメータを含みうる位置更新に基づくことができる。モバイル・デバイス301の現在のおよび予測された地理的位置を、モバイル・デバイス301、および/または無線環境マップから受信したビーコン信号に基づくネットワーク・レベルで推定することができる。当該ビーコン信号を、例えば、図1と関連して説明した通信インタフェース101により受信することができる。
諸実施形態は、プライマリ・ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、ローカル・クラスタ(LoCluster)のプライマリ・アクセス・ノード745、749または755により送信できるゲートウェイ・エンティティ200のリモート位置データベースに対する位置更新に基づくことができる。プライマリ・ネットワーク・エンティティ100、305、307、309は、例えば、モバイル・デバイス301により送信されネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、ローカル・クラスタ(LoCluster)内部のアクセス・ノード745乃至765により受信されるアップリンク・ビーコン信号の無線品質(RQ)測定値の分析に基づいて、ネットワーク側により選択することができる。当該ビーコン信号を、例えば、図1と関連して説明した通信インタフェース101により受信することができる。
実施形態は、成功裏のデータ・パケット配送を保証するための、モバイル・デバイス301の現在のおよび予測された地理的位置と並行したデータ・パケット配送に基づくことができる。無線メッシュ・ネットワークにおける位置サービス概念原理を、将来の通信ネットワークの仕様に対して、適用し、拡張し、適合させることができる。
以下では、機能エンティティおよびコンポーネントをより詳細に説明する。モバイル・デバイス301のローカル・クラスタ(LoCluster)は、エンドユーザのモバイル・デバイス301周囲のクラスタの観点から地理的なおよび/または無線の近傍を形成する、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765および関連するバックホール・ノード709乃至729のサブセットであることができる。したがって、各モバイル・デバイス301はその独自のローカル・クラスタ(LoCluster)を有することができる。
1例として、モバイル・デバイス301の周囲のローカル・クラスタ(LoCluster)の形成を無線条件に基づいて決定することができる。モバイル・デバイス301に対して、ダウンリンク参照信号に十分な信号強度、または他の基準を提供するネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765が、このモバイル・デバイス301に対してローカル・クラスタ(LoCluster)を構成することができる。別の例として、十分な品質でアップリンク参照信号またはビーコン信号を受信する1組のネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765が、このモバイル・デバイス301に対して実現可能なローカル・クラスタ(LoCluster)を構成してもよい。
ローカル・クラスタ(LoCluster)内部の全てのネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765に関連付けられたバックホール・ノード709乃至729は、モバイル・デバイス301に対して、それらのローカル位置データベースまたは位置サーバ内の、例えば、図1と関連して説明したデータベース103内のエントリを有することができる。それらは、位置情報およびローカル情報更新を、例えば、近傍内部の別のローカル位置データベースまたは位置サーバを含む、別のネットワーク・エンティティ100、305、307、309に広めることができる。モバイル・デバイス301が移動する場合、そのローカル・クラスタ(LoCluster)はそれとともに移動することができる。即ち、モバイル・デバイス301の近傍内部のネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765およびバックホール・ノード709乃至729は変化する。
各モバイル・デバイス301は、モバイル・デバイス301がアクセス・ネットワーク707内を移動するとき変化できないモバイル・デバイス識別(ID)を有することができ、即ち、この意味で永続的な識別または識別子を形成する。モバイル・デバイス301の一時的な地理的位置を現在の位置アドレス(CPA)により定義することができる。モバイル・デバイス301の将来の予測された地理的位置を予測された位置アドレス(PPA)により定義することができる。
ローカル位置データベース、例えば、図1と関連して説明したデータベース103は、エントリを含む位置テーブルを含むことができる。即ち、モバイル・デバイス301のローカル・クラスタ(LoCluster)内部のネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、バックホール・ノード709乃至729は、対応する位置テーブルを含む、ローカル位置データベースまたは位置サーバ、例えば、図1と関連して説明したデータベース103を含むと考えることができる。当該位置テーブルの各エントリに格納されたフィールドは、モバイル・デバイス識別(ID)、モバイル・デバイス301の現在の地理的位置、例えば、ID−CPAペア、および位置更新に関連するタイムスタンプを備えることができる。加えて、無線リンク品質測定値を、例えば、リモート位置更新の目的のために当該フィールドに含めることができる。ルーティングが、ローカル・クラスタ内部の位置データベースまたは位置サーバへの到達を可能とすることを仮定しうる。
リモート位置データベースをゲートウェイ・エンティティ200内に配置することができる。実装オプション、ネットワーク・デプロイメント・シナリオ、および接続モード、例えば、接続指向またはコネクションレス接続モードに応じて、当該リモート位置データベースを、例えば、サービング・ゲートウェイ(S−GW)またはバックホール境界ゲートウェイ731乃至735に配置することができる。当該リモート位置データベースを、通信ネットワーク303にわたってシグナリング・オーバヘッドを最小化するために当該ローカル位置データベースより低い頻度で更新することができる。即ち、異なる方式を更新のトリガに使用することができる。
当該リモート位置データベースの各エントリに格納されたフィールドは、位置更新が送信されたローカル・クラスタ(LoCluster)内部の、モバイル・デバイス識別(ID)、モバイル・デバイス301の現在の地理的位置、およびモバイル・デバイス301が移動するとき予測された位置機構が通信ネットワーク303によりサポートされる場合には、モバイル・デバイス301の予測された地理的位置、現在のおよび予測された地理的位置に対するタイムスタンプ、および例えばバックホール・ノード709乃至729内のローカル・データベースまたはローカル・データベース・サーバの識別および位置を含むことができる。任意選択で、どれくらい長くモバイル・デバイス301がアクティブ状態または受信状態にあるかを知らせる妥当性時間を使用して、例えば当該データベースから古いエントリを除去し、モバイル・デバイス301がもはやアクティブでない場合にこれらのデータ・パケットをモバイル・デバイス301に転送するのを回避することができる。
図8は、1実施形態に従う通信ネットワーク303のゲートウェイ・エンティティ200に関連付けられたデータベースの更新の図を示す。当該図は、ユーザ・ノード(767、769)が移動しそのローカル・クラスタが変化するときの、ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、バックホール・ゲートウェイに配置されたリモート位置データベースの位置更新手続きを示す。
通信ネットワーク303は、外部IPネットワーク701、コア・ネットワーク703、メッシュ・バックホール・ネットワーク(BNw)705、およびアクセス・ネットワーク(ANw)707を含む。メッシュ・バックホール・ネットワーク705は、複数のバックホール・ノード(BNd)709乃至729、複数のバックホール境界ゲートウェイ(bGW)731乃至735、および複数の接続バックホール・ノード(CBNd)737乃至743を含む。アクセス・ネットワーク707は、複数のアクセス・ノード(ANd)745乃至765を含む。ユーザ・ノード(UNd)767乃至769はアクセス・ネットワーク707に取り付けられる。
バックホール・ノード709およびアクセス・ノード745は、例えば、ネットワーク・エンティティ100により備えられることができる。バックホール・ノード711およびアクセス・ノード747は、例えば、別のネットワーク・エンティティ305により備えられることができる。バックホール・ノード713およびアクセス・ノード749は、例えば、別のネットワーク・エンティティ307により備えられることができる。バックホール・ノード715およびアクセス・ノード751は、例えば、別のネットワーク・エンティティ309により備えられることができる。
複数のバックホール境界ゲートウェイ731乃至735は、例えば、ゲートウェイ・エンティティ200により備えられることができる。ユーザ・ノード767乃至769は、例えば、モバイル・デバイス301により備えられることができる。2つの地理的位置にあるモバイル・デバイス301の対応するローカル・クラスタは図8における円で示される。この例では、モバイル・デバイスが、アクセス・ノード745、749、755により形成されたローカル・クラスタを有する第1の位置(767)からアクセス・ノード749、751、757により形成されたローカル・クラスタを有する第2の位置(769)に移動すると仮定する。
ネットワーク・エンティティ100は、図1と関連して説明したネットワーク・エンティティ100の可能な実装を形成する。ゲートウェイ・エンティティ200は、図2と関連して説明したゲートウェイ・エンティティ200の可能な実装を形成する。複数の別のネットワーク・エンティティ305、307、309は、図1と関連して説明したネットワーク・エンティティ100の可能な実装を形成する。
以下では、リモート位置データベースの位置更新手続きをより詳細に説明する。ゲートウェイ・エンティティ200に関連付けられたリモート位置データベースに向かうモバイル・デバイスの位置の位置更新を、例えば、以下のケースで開始することができる。最初に、モバイル・デバイス301がオンにされた場合。第2に、モバイル・デバイス301が移動している場合。第3に、モバイル・デバイス301が移動しないが、ソフト状態リフレッシュが望まれる場合。
位置更新を、選択された方式に応じてトリガすることができる。実際、位置更新の開始に使用できる幾つかの方式、例えば、距離ベースの方式、タイマ・ベースの方式、移動ベースの方式、および/または速度ベースの方式がありうる。1例として、移動ベースの方式の場合、ローカル・クラスタ(LoCluster)のローカル・データベース、例えば、図1と関連して説明したデータベース103内の異なるタイムスタンプに対するモバイル・デバイスのエントリに関連付けられた無線品質(RQ)測定値を、例えば、通信ネットワーク側で分析することができる。後続の無線品質(RQ)測定値が単調な変化、例えば、厳密に増大または減少することを示す場合、これが、モバイル・デバイス301がこの特定の領域に向かってまたはこの特定の領域から離れて移動しており、リモート位置データベースを更新すべきとの指示を与えてもよい。次いで、例えばゲートウェイ・エンティティ200または制御エンティティを備える通信ネットワーク303は、例えば最大信号強度を有するローカル・クラスタ(LoCluster)内のプライマリ・ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、プライマリ・アクセス・ノード745乃至765を選択して、対応する別のネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、バックホール・ノード709乃至729を通じてゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイまたはバックホール・ゲートウェイ内のリモート位置データベースに対する位置更新を開始することができる。
リモート位置更新は、通信ネットワーク303がモバイル・デバイス301の宛先を予測するための機構をサポートする場合には、モバイル・デバイス301の現在の地理的位置およびモバイル・デバイス301の予測された位置に関する情報を含むことができる。例えば、現在のおよび予測された地理的位置を、モバイル・デバイス301から受信したビーコン信号を用いて、例えば、図1と関連して説明した通信インタフェース101および/または無線環境マップにより、推定することができる。任意選択として、予測機構はまた、どのペースおよび方向でモバイル・デバイス301が移動するかを示す、ローカル・クラスタ(LoCluster)の異なるネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765から受信した無線品質(RQ)測定値に基づくことができる。
堅牢性を増大させることが望ましいケースでは、プライマリ・ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、プライマリ・アクセス・ノード745乃至765により初期化された更新メッセージを、図8で点線および鎖線で示すように、リモート位置データベースに向かう並列な2つまたはそれより多くの経路においてプライマリ・ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、関連するバックホール・ノード709乃至729により分割できるが、これは追加のシグナリング・オーバヘッドにつながりうる。
図8は、改善された信頼性のために、ゲートウェイ・エンティティ200に関連付けられたリモート・データベースが異なるエンティティ、例えば、バックホール境界ゲートウェイ731乃至735内で複製される位置更新手続きを示す。任意選択として、異なるエンティティ、例えば、バックホール境界ゲートウェイ731乃至735の間の協調および/または同期を、本図における実線により示すように、対応する位置テーブル内に同一の最新のエントリを有するように構成することができる。
以下では、ローカル位置データベース、例えば、図1と関連して説明したデータベース103の位置更新をより詳細に説明する。ローカル・クラスタ(LoCluster)内部の、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765および対応するバックホール・ノード709乃至729のローカル位置テーブルの位置情報の更新またはリフレッシュの手続きは、ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、バックホール境界ゲートウェイ731乃至735またはサービング・ゲートウェイ内に配置されたリモート位置テーブルの手続きと異なることができる。当該ローカル・クラスタ(LoCluster)内部で、モバイル・デバイス301は、本図の下部に示すように、近傍またはビーコン・サービスの範囲内で、アップリンク・ビーコン信号をネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765にブロードキャストすることができる。当該ビーコン信号は、例えば、図1と関連して説明した通信インタフェース101により受信することができる。モバイル・デバイスの位置は、例えば、受信されたビーコン信号および/または無線環境マップ上の情報を用いて、通信ネットワーク・レベルで推定することができる。結果として、当該ローカル・クラスタ(LoCluster)内のネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、関連するバックホール・ノード709乃至729は、対応するローカル位置データベース、例えば、図1と関連して説明したデータベース103内のそれらのローカル位置テーブルを更新することができる。
通信ネットワーク303にわたる位置更新オーバヘッドを制限するために、位置更新手続きを局所化することができる。即ち、ローカル・クラスタ(LoCluster)内部のネットワーク・エンティティ100、305、307、309を、ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、バックホール境界ゲートウェイ731乃至735またはサービング・ゲートウェイに関連付けられたリモート位置データベースまたは位置サーバよりも、それらのローカル位置データベース、例えば、図1と関連して説明したデータベース103に関して頻繁に更新することができる。換言すれば、異なる閾値を、ローカルおよびリモートの位置データベースに対する更新をトリガするために使用することができる。モバイル・デバイス301が移動しない場合、当該ローカル・クラスタ(LoCluster)のリフレッシュ手続きを、モバイル・デバイス301がスイッチオフされておらず到達可能でありうることを通信ネットワーク303に通知するために、ビーコン信号を用いて周期的に実行することができる。モバイル・デバイス301のローカル・クラスタ(LoCluster)を、ゲートウェイ・エンティティ200に関連付けられたリモート位置データベースよりも頻繁にリフレッシュすることができる。
図9は、1実施形態に従う通信ネットワーク303のゲートウェイ・エンティティ200によるデータ・パケットの提供の図を示す。当該図はルックアップ手続きを示す。
通信ネットワーク303は、外部IPネットワーク701、コア・ネットワーク703、メッシュ・バックホール・ネットワーク(BNw)705、およびアクセス・ネットワーク(ANw)707を含む。コア・ネットワーク703は、パケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ771、サービング・ゲートウェイ773、および可動性管理エンティティ775を含む。メッシュ・バックホール・ネットワーク705は、複数のバックホール・ノード(BNd)709乃至729、複数のバックホール境界ゲートウェイ(bGW)731乃至735、および複数の接続バックホール・ノード(CBNd)737乃至743を含む。アクセス・ネットワーク707は複数のアクセス・ノード(ANd)745乃至765を含む。ユーザ・ノード(UNd)767乃至769はアクセス・ネットワーク707に取り付けられる。
バックホール・ノード709およびアクセス・ノード745は、例えば、ネットワーク・エンティティ100により備えられることができる。バックホール・ノード711およびアクセス・ノード747は、例えば、別のネットワーク・エンティティ305により備えられることができる。バックホール・ノード713およびアクセス・ノード749は、例えば、別のネットワーク・エンティティ307により備えられることができる。バックホール・ノード715およびアクセス・ノード751は、例えば、別のネットワーク・エンティティ309により備えられることができる。
複数のバックホール境界ゲートウェイ731乃至735、パケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ771、サービング・ゲートウェイ773、および可動性管理エンティティ775は、例えば、ゲートウェイ・エンティティ200により備えられることができる。ユーザ・ノード767乃至769は、例えば、モバイル・デバイス301により備えられることができる。2つの地理的位置にあるモバイル・デバイス301の対応するローカル・クラスタは図9における円で示される。
ネットワーク・エンティティ100は、図1と関連して説明したネットワーク・エンティティ100の可能な実装を形成する。ゲートウェイ・エンティティ200は、図2と関連して説明したゲートウェイ・エンティティ200の可能な実装を形成する。複数の別のネットワーク・エンティティ305、307、309は、図1と関連して説明したネットワーク・エンティティ100の可能な実装を形成する。
以下では、ルックアップ手続きをより詳細に説明する。特定のモバイル・デバイス識別(ID)に対するデータ・パケットがゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ773および/またはサービング・ゲートウェイ773とコロケートされたリモート位置データベースに到着したとき、ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ773は、モバイル・デバイス301の現在の地理的位置および予測された地理的位置をゲートウェイ・エンティティ200に関連付けられたリモート・データベースのその独自の位置テーブルから知ることができ、プロアクティブなアプローチを実現する。ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ773に関連付けられたリモート・データベースの位置テーブルのエントリは、モバイル・デバイス301のモバイル・デバイス識別(ID)、現在の地理的位置、および/または予測された地理的位置の間のマッピングを含むことができる。
当該現在の地理的位置および当該予測された地理的位置が一致する場合、これは、モバイル・デバイス301が移動せず、ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ773がデータ・パケットを単一のまたは一意な宛先に送信すべきであることを意味することができる。当該地理的位置が異なる場合、ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ773は、複製されたデータ・パケットを、通信ネットワーク303、例えば、メッシュ・バックホール・ネットワーク705を通じて、2つの宛先に向かって送信することができる。これを、例えば、図2と関連して説明した通信インタフェース201により実施することができる。
位置データベースがゲートウェイ・エンティティ200、例えば、バックホール境界ゲートウェイ731乃至735内に配置される場合、ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ773は、制御エンティティ、例えば、可動性管理エンティティ775に位置情報を提供するよう問い合わせることができる(1)。この場合、データ・パケットを送信して、反応的なアプローチを実現するべきである。当該制御エンティティは、その機能を例えば可動性管理エンティティ(MME)775内で追加でき、ユニキャスト位置要求をバックホール境界ゲートウェイ731乃至735に送信し、位置応答を受信し、それをサービング・ゲートウェイ773に転送することができる。例えばゲートウェイ・エンティティ200のバックホール境界ゲートウェイ731乃至735内に複数のデータベースがある場合、位置要求(2)を、本図に示すように、改善した堅牢性が望まれる場合は並列に送信することができる。当該制御エンティティ、例えば、可動性管理エンティティ(MME)775が異なる位置応答(3)を受信した場合、当該制御エンティティは、より最新のものを選択してサービング・ゲートウェイ773(4)に知らせることができる。
図10は、1実施形態に従う通信ネットワーク303上でデータ・パケットをモバイル・デバイス301に配送することの図を示す。当該図は、データ・パケット配送プロセスを示す。
通信ネットワーク303は、コア・ネットワーク703、メッシュ・バックホール・ネットワーク(BNw)705、およびアクセス・ネットワーク(ANw)707を含む。コア・ネットワーク703は、サービング・ゲートウェイ773および可動性管理エンティティ775を含む。メッシュ・バックホール・ネットワーク705は、複数のバックホール・ノード(BNd)709乃至729、および複数のバックホール境界ゲートウェイ(bGW)731乃至735を含む。アクセス・ネットワーク707は複数のアクセス・ノード(ANd)745乃至765を含む。ユーザ・ノード(UNd)767乃至769はアクセス・ネットワーク707に取り付けられる。
バックホール・ノード709およびアクセス・ノード745は、例えば、ネットワーク・エンティティ100により備えられることができる。バックホール・ノード711およびアクセス・ノード747は、例えば、別のネットワーク・エンティティ305により備えられることができる。バックホール・ノード713およびアクセス・ノード749は、例えば、別のネットワーク・エンティティ307により備えられることができる。バックホール・ノード715およびアクセス・ノード751は、例えば、別のネットワーク・エンティティ309により備えられることができる。
複数のバックホール境界ゲートウェイ731乃至735、サービング・ゲートウェイ773、および可動性管理エンティティ775は、例えば、ゲートウェイ・エンティティ200により備えられることができる。ユーザ・ノード767乃至769は、例えば、モバイル・デバイス301により備えられることができる。2つの地理的位置にあるモバイル・デバイス301の対応するローカル・クラスタは図10における円で示される。
ネットワーク・エンティティ100は、図1と関連して説明したネットワーク・エンティティ100の可能な実装を形成する。ゲートウェイ・エンティティ200は、図2と関連して説明したゲートウェイ・エンティティ200の可能な実装を形成する。複数の別のネットワーク・エンティティ305、307、309は、図1と関連して説明したネットワーク・エンティティ100の可能な実装を形成する。
プライマリ・ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、プライマリ・アクセス・ノード745乃至765は、図10において点線で示される位置更新パケットによりゲートウェイ・エンティティ200に関連付けられたリモート・データベースに、モバイル・デバイス301の位置に関する情報を送信することができる。これを、例えば、図1と関連して説明した通信インタフェース101により実施することができる。この例では、位置データベースは、ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ773とコロケートされる。
モバイル・デバイス301が移動すると、その周囲のオリオールとしてのローカル・クラスタ(LoCluster)は、本図において点線の円で示すようにそれとともに移動することができる。即ち、モバイル・デバイス301のオリオール内部の、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765および関連するバックホール・ノード709乃至729は変化することができる。このように、当該ローカル・クラスタ(LoCluster)は、ゲートウェイ・エンティティ200に関連付けられたリモート位置データベースから受信された潜在的に古い情報を補償するためのルーティング機能を有する、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、バックホール・ノード709乃至729により、データ・パケット迂回を可能とすることができる。即ち、効果的なデータ・パケット配送を当該ローカル・クラスタ(LoCluster)によりサポートすることができる。
ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ773が、例えば、図2と関連して説明した通信インタフェース201により、アイドルなモバイル・デバイス301宛てのダウンリンク・データ・パケットを受信すると、ゲートウェイ・エンティティ200は、ゲートウェイ・エンティティ200に関連付けられたリモート・データベースのリモート位置データベース・エントリから宛先の地理座標を使用することができる。ゲートウェイ・エンティティ200を、例えば、モバイル・デバイス識別(ID)に対応して、サービング・ゲートウェイ773内またはバックホール境界ゲートウェイ731乃至735内に配置することができる。ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ773は、当該地理座標をデータ・パケットのデータ・パケット・ヘッダに追加して、修正されたデータ・パケットを取得し、基盤となる地理的および/またはトポロジ的なルーティング・プロトコルを用いて、中間ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、バックホール・ノード709乃至729、および/またはバックホール境界ゲートウェイ731、733、735を通じて、当該修正されたデータ・パケットをモバイル・デバイス301に向かって送信することができる。当該修正されたデータ・パケットを、ゲートウェイ・エンティティ200とモバイル・デバイス301の間の複数のノード上で送信することができる。モバイル・デバイス301の現在の地理的位置および予測された地理的位置の両方が利用可能であり同一でない場合、データ・パケットを、図10において実線および鎖線として示したように、信頼性を高めるために、例えば、それぞれ当該現在の地理的位置および当該予測された地理的位置に向けられた当該修正されたデータ・パケットおよびさらに修正されたデータ・パケットを用いて、2つの異なる宛先に送信することができる。
モバイル・デバイス301の現在の地理的位置へのデータ・パケット配送の手続きは以下の通りであることができる。中間ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、バックホール・ノード709乃至729が、例えば、図1と関連して説明した通信インタフェース101により、データ・パケットを受信すると、中間ネットワーク・エンティティ100、305、307、309は、先ず、当該宛先がそのインラインされたアクセス・ノード745乃至765に追加されたモバイル・デバイス301の地理的位置に対応するかどうかをチェックすることができる。そうである場合、データ・パケットを配送することができる。そうでない場合、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、バックホール・ノード709乃至729は、当該宛先のモバイル・デバイス識別(ID)がローカル位置データベース、例えば、図1と関連して説明したデータベース103のそのローカル位置テーブル・エントリの間にあるかどうかをチェックして、データ・パケットを適切に迂回させることができる。この場合、データ・パケットのデータ・パケット・ヘッダ内の宛先地理座標フィールドを、当該ローカル位置データベース・テーブル内の当該エントリから取得されたより最新の値で置換および/または上書きすることができる。次いで、地理的ルーティングおよび/または地理的転送は、モバイル・デバイス301、例えば、ユーザ・ノード767、および/またはそのローカル・クラスタ(LoCluster)の痕跡を辿ることによって正確な宛先にデータ・パケットを配送することができる。他方、当該ローカル位置データベース・テーブル内に当該宛先のモバイル・デバイス識別(ID)に対するエントリがない場合には、データ・パケットを、ゲートウェイ・エンティティ200に関連付けられたリモート位置データベースから取得されたデータ・パケット・ヘッダ内のその現在の地理座標に基づいてルーティングおよび/または転送することができる。
モバイル・デバイス301の予測された地理的位置へのデータ・パケット配送の手続きは以下の通りであることができる。データ・パケットが当該予測された地理的位置に到達し、モバイル・デバイス301および/またはそのローカル・クラスタ(LoCluster)が当該領域に到達したとき、データ・パケットを、上述したのと同一の方法により配送することができる。そうでない場合、データ・パケットは、モバイル・デバイス301がその後配送されるために到着できる特定の時間だけ、例えば図1と関連して説明したプロセッサ105に配置された、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、バックホール・ノード709乃至729の最も近いバッファ内で待機することができる。タイマが切れ、モバイル・デバイス301がまだ到着していない場合には、データ・パケットを破棄することができる。データ・パケット・ヘッダが、予測された地理座標だけでなく、ゲートウェイ・エンティティ200に関連付けられたリモート・データベースから取得された現在の地理座標も含む場合には、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、バックホール・ノード709乃至729は、当該バッファ内にデータ・パケットを保持するのではなく、移動するモバイル・デバイス301に出会うために、それを現在の地理的位置にルーティングおよび/または転送することができる。データ・パケットがモバイル・デバイス301のローカル・クラスタ(LoCluster)に到達するとすぐに、データ・パケットを配送することができる。
モバイル・デバイス301がデータ・パケットを受信した後、モバイル・デバイス301および対応するエンティティ、例えば、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309またはゲートウェイ・エンティティ200の間の通信リンクを確立することができる。モバイル・デバイス301が、現在の位置および予測された位置のデータ・パケット配送手続きにより同一のデータ・パケットを2回受信した場合、データ・パケットのうち一方を破棄することができる。モバイル・デバイス301および当該対応するエンティティ、例えば、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309またはゲートウェイ・エンティティ200が互いに通信するとき、位置追跡をゲートウェイ・エンティティ200または通信ネットワーク303により使用することができる。
ネットワーク・エンティティ100、305、307、309および/またはゲートウェイ・エンティティ200は、ページング手続きを用いることなく、通信ネットワーク303内部でモバイル・デバイス301への効率的なデータ・パケット配送を可能とすることができる。モバイル通信ネットワークを、高いデータ速度をエンドユーザに提供して無制限の容量の認識を生成するように展開することができる。モバイル・デバイスのユーザの体感品質(QoE)は、現在のホーム・ファイバ・ネットワーク環境と同様であるべきである。密集した都市環境におけるネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、小型低電力アクセス・ノード745乃至765の大規模デプロイメントはこれらの仕様を満たすことができる。
ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、小型屋外アクセス・ノード745乃至765が、街灯デプロイメント・シナリオにおいて、各50乃至150メートル離れて、または20乃至50メートル離れて配置されてもよく、マクロネットワーク・エンティティ、例えば、マクロ基地局の支援とともにまたは当該支援なしに動作することができる。かかる多数のネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、小型のアクセス・ノード745乃至765をコア・ネットワークに接続する方法の1つは、有線および/または無線のメッシュ・バックホール・ネットワーク705を通じたものであることができる。これらの通信ネットワークのドメインを動作的に効率的とすることは困難な作業でありうる。特に、特定のセルラ通信ネットワーク内とは異なり、ページング手続きは、アーキテクチャを簡略化しモバイル・デバイス301のエネルギ消費を減らすために将来の無線アクセス・ネットワーク(RAN)においては任意選択的でありうるという、研究組織における共通信念を考慮する。結果として、新たな可動性管理およびデータ・パケット配送方式が望まれる。
一般に、可動性管理を、2つの主な機能、即ちハンドオフまたはハンドオーバ管理、および位置管理に分割することができる。前者は、新たなネットワーク・エンティティまたは接続ポイントに取り付けまたは再取り付けしつつモバイル・デバイスのシームレスな通信を維持するのを扱うことができ、一方で、後者は、通信が確立または再確立されるべきとき、即ち、モバイル・デバイス301がアイドル・モードでありうるときに、通信ネットワーク303内にモバイル・デバイスを配置することを扱うことができる。
諸実施形態は、ページング手続きを用いることなく、密に展開されたネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、小型のアクセス・ノード745乃至765および大規模メッシュ・バックホール・ネットワーク705を含む無線アクセス・ネットワーク(RAN)内のアイドル・モードのモバイル・デバイス301に対する効率的なデータ・パケット配送を可能とすることができる。モバイル・デバイス301に関連付けられたローカル・クラスタ内部のネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765のページングおよびアプリケーションが無いことにより、この密集した都市環境におけるモバイル・デバイス301のエネルギ消費を減らすことができる。加えて、提案した位置管理機構は、通信ネットワーク303にわたる位置更新シグナリング・オーバヘッドを最小化することができる。当該アプローチは、例えば車またはバスに取り付けられたモバイル・ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765を有するシナリオで動作することもできる。この場合、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765の機能を、例えば図1と関連して説明した通信インタフェース101により、ダウンリンク・ビーコン信号を送信するように少々拡張して、近傍のネットワーク・エンティティ100、305、307、309からローカル・クラスタ(LoCluster)を形成することができる。
諸実施形態は、モバイル・デバイスへのデータ・パケット配送を可能としうる密な屋外無線アクセス通信ネットワーク内の位置管理に対するアプローチを実現することができる。通信ネットワーク303が採用するページング手続きが任意選択的であってもよい。アイドル・モードのモバイル・デバイス301宛ての新たなデータ・パケットが通信ネットワーク303内にあり、かつ、例えばモバイル・デバイス301が移動したためにモバイル・デバイス301がどこにあるか分からないとき、通信ネットワーク303は、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765にページング・メッセージを送り付けなくてもよい。その代り、これらのデータ・パケットを受信したネットワーク・エンティティ100、305、307、309は、それらをモバイル・デバイス301の最後に知られた位置へリダイレクトすることができる。ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765は、その位置の周囲で、以前に遭遇したモバイル・デバイスに関する情報を幾つかの時間だけ、例えば図1と関連して説明したデータベース103に格納することができる。この情報は、モバイル・デバイス301が移動した方向を推論するのに十分でありうる。したがって、当該宛先に接近するデータ・パケットを、移動するモバイル・デバイス301がそれに到達するための痕跡上の次のホップにルーティングおよび/または転送することができる。
位置管理をより効率的にするために、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765は、ゲートウェイ・エンティティ200に関連付けられたリモート位置管理データベース内のモバイル・デバイス301の最後に知られた位置を周期的に更新することができる。モバイル・デバイス301宛ての新たなデータ・パケットが密な屋外無線アクセス・ネットワークに到達したときに、このデータベースを参照することができる。最後の更新から経過した時間に加えて、当該位置更新は、例えば、モバイル・デバイス301により到達された距離および/または速度に基づくことができる。当該更新のためのトリガを、アップリンク・ビーコン信号を用いて、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765により受信されたモバイル・デバイス301からの無線信号の強度から推論することができる。ゲートウェイ・エンティティ200または通信ネットワーク303は、モバイル・デバイス301の位置およびモバイル・デバイス301が移動する方向を大よそ知ることができるので、ゲートウェイ・エンティティ200または通信ネットワーク303は、モバイル・デバイス301の将来の地理的位置を予測することができる。堅牢性を高めるために、ゲートウェイ・エンティティ200または通信ネットワーク303に到着したデータ・パケットをまた、予測された地理的位置に向かって送信されるように複製して、移動するモバイル・デバイス301に前面から出会うようにすることができる。上述の動作を、モバイル・デバイス301に近いネットワーク・エンティティ100、305、307、309がモバイル・デバイス301の周囲に形成する、ローカル・クラスタ(LoCluster)により実装することができる。
モバイル・デバイス301が移動すると、当該ローカル・クラスタは、モバイル・デバイス301とともに移動することができる。即ち、当該ローカル・クラスタ内部のネットワーク・エンティティ100、305、307、309が変化することができる。デプロイメント・シナリオおよび所望の目的に依存して、当該ローカル・クラスタが、ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、アクセス・ノード745乃至765および関連するバックホール・ノード709乃至729、例えばクラウド無線アクセス・ネットワーク(クラウドRAN)の観点からリモート・データ・センタ内のアクセス・ノード745乃至765のみ、および/またはアクセス・ノード745乃至765および関連する仮想ネットワーク要素を含んでもよい。当該ローカル・クラスタは、モバイル・デバイス301の現在の地理的位置を含む、ローカル位置データベースを有するネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、図1と関連して説明したデータベース103を備えることができる。ネットワーク・エンティティ100、305、307、309のローカル・データベースおよびゲートウェイ・エンティティ200に関連付けられたリモート・データベースに対する位置更新のための閾値およびトリガは、通信ネットワーク303にわたってシグナリング・オーバヘッドを制限するために異なることができる。
ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ773がアイドルなモバイル・デバイス301宛てのダウンリンク・データ・パケットを受信すると、ゲートウェイ・エンティティ200は、モバイル・デバイス301の地理的位置をゲートウェイ・エンティティ200に関連付けられたリモート位置データベースのリモート位置データベース・エントリから導出することができる。ゲートウェイ・エンティティ200を、モバイル・デバイス識別(ID)に対応して、例えば、サービング・ゲートウェイ773内またはバックホール境界ゲートウェイ731乃至735内に配置してもよい。ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ773は、地理座標をデータ・パケット・ヘッダに追加して、修正されたデータ・パケットを取得することができ、基盤となる地理的ルーティング・プロトコルを用いて、中間ネットワーク・エンティティ100、305、307、309、例えば、バックホール・ノード709乃至729を通じて、当該修正されたデータ・パケットをモバイル・デバイス301に向かって送信することができる。データ・パケットが無線アクセス・ネットワーク外から、例えば、外部インターネット・プロトコル(IP)ネットワークから到着し、当該到着したデータ・パケットのヘッダ内にモバイル・デバイス301の地理的座標がない、例えば、モバイル・デバイス301の識別のみがデータ・パケット・ヘッダ内に存在するとき、ゲートウェイ・エンティティ200、例えば、サービング・ゲートウェイ773は、モバイル・デバイス301の地理座標をデータ・パケット・ヘッダに挿入することができる。
図11は、1実施形態に従うネットワーク・エンティティ100、305、307、309およびモバイル・デバイス301のデプロイメント・シナリオの図を示す。当該図は、モバイル・デバイス301がそれに沿って移動しうる可能な経路を有するデプロイメント・シナリオを示す。
当該図は、複数のアクセス・ノード(ANd)745乃至761、およびユーザ・ノード(UNd)767を含む。ネットワーク・エンティティ100はアクセス・ノード、例えば、アクセス・ノード745を備えることができる。別のネットワーク・エンティティ305は、アクセス・ノード、例えば、アクセス・ノード747を備えることができる。別のネットワーク・エンティティ307は、アクセス・ノード、例えば、アクセス・ノード749を備えることができる。別のネットワーク・エンティティ309は、アクセス・ノード、例えば、アクセス・ノード751を備えることができる。モバイル・デバイス301をユーザ・ノード767により形成することができる。
ネットワーク・エンティティ100は、図1と関連して説明したネットワーク・エンティティ100の可能な実装を形成する。複数の別のネットワーク・エンティティ305、307、309は、図1と関連して説明したネットワーク・エンティティ100の可能な実装を形成する。
通信ネットワーク内に予測可動性機構がある場合には、モバイル・デバイス301が移動するとき、モバイル・デバイス301の予測された地理的位置を、例えば、モバイル・デバイス301の速度、および/またはモバイル・デバイス301の移動方向に応じて推定することができる。図11は、モバイル・デバイス301がそれに沿って移動しうる可能な経路を有するデプロイメント・シナリオを示す。
モバイル・デバイス301が真っすぐ移動するシナリオを考える。モバイル・デバイス301が最初に通信ネットワークに参加するとき、モバイル・デバイス301は、アップリンク・ビーコン信号をその近傍にあるネットワーク・エンティティ、例えばアクセス・ノード(ANd)745、747、757に送信することができる。当該アップリンク・ビーコン信号を、例えば、図1と関連して説明した通信インタフェース101により受信することができる。即ち、ネットワーク・エンティティ、例えば、アクセス・ノードANd1 745、アクセス・ノードANd2 747、アクセス・ノードANd7 757、および関連するバックホール・ノードは、モバイル・デバイス301の現在のローカル・クラスタ(LoCluster)を形成することができる。通信ネットワークまたは当該通信ネットワークのゲートウェイ・エンティティは、プライマリ・ネットワーク・エンティティ、例えば、アクセス・ノードを当該ローカル・クラスタ(LoCluster)から選択することができる。これを、最も強いビーコン信号を受信するネットワーク・エンティティ、例えば、アクセス・ノード、例えば、アクセス・ノードANd7 757、または、幾つかの時間間隔内での無線経路損失が最小であると予測されたネットワーク・エンティティ、例えば、アクセス・ノードを選択することにより実現することができる。
モバイル・デバイス301の経路が右を向いて停止するシナリオでは、アクセス・ノード745、747、749が、ローカル・クラスタ(LoCluster)により含まれてもよい。モバイル・デバイス301の経路が左を向くシナリオでは、アクセス・ノード745、747、753、755が当該ローカル・クラスタ(LoCluster)により含まれてもよい。モバイル・デバイス301の経路が真っすぐ進むシナリオでは、アクセス・ノード745、747、753、757、759、761が当該ローカル・クラスタ(LoCluster)により含まれてもよい。当該ローカル・クラスタ(LoCluster)が全ての示されたアクセス・ノードを同時に含まなくてもよい。最初に、当該ローカル・クラスタ(LoCluster)はアクセス・ノード745、747、757を備えることができる。次いで、当該ローカル・クラスタ(LoCluster)が移動すると、当該ローカル・クラスタ(LoCluster)は、アクセス・ノード747、757、759を備えることができる。その後、当該ローカル・クラスタ(LoCluster)はアクセス・ノード757、759、761等を備えることができる。当該ローカル・クラスタ(LoCluster)が、所定数のアクセス・ノード、例えば、3つのアクセス・ノードを備えてもよい。
図12は、諸実施形態に従うアクセス・ノード745、747およびバックホール・ノード709を備えたネットワーク・エンティティ100の図を示す。左の図は、アクセス・ノード745とバックホール・ノード709の間の論理的関連付けを示す。残りの図は、アクセス・ノード745、747とバックホール・ノード709の間の物理的関連付けを示す。
ネットワーク・エンティティ100は、図1と関連して説明したネットワーク・エンティティ100の可能な実装を形成する。
通信ネットワークにおいて、アクセス・ノード745、747とバックホール・ノード709の物理的実装を、異なる変形を用いて実現することができる。可能な実装の幾つかの例を図12に示す。例えば、対応するアクセス・ノード745およびバックホール・ノード709がコロケート、即ち、同一の物理的なインフラストラクチャ機器に存在してもよく、1対多の関係を有してもよく、または中継関係を有してもよい。データ・パケットが対応するバックホール・ノード709、例えば、ルータに到達すると、バックホール・ノード709は、どのように当該データ・パケットを関連するアクセス・ノード745または関連するアクセス・ノード745、747に配送するかを知ることができ、その逆も成り立つ。