JP6490940B2 - 摩擦材組成物、摩擦材及び摩擦部材 - Google Patents

摩擦材組成物、摩擦材及び摩擦部材 Download PDF

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本発明は、自動車等の制動に用いられるディスクブレーキパッド等の摩擦材に適した摩擦材組成物及び摩擦材組成物を用いた摩擦材に関し、特にアスベストを含まないノンアスベスト摩擦材組成物に関する。また、該摩擦材組成物を用いた摩擦材及び摩擦部材に関する。
自動車等には、その制動のためにディスクブレーキパッド、ブレーキライニング等の摩擦材が使用されている。摩擦材は、ディスクローター、ブレーキドラム等の対面材と摩擦することにより、制動の役割を果たしている。そのため、摩擦材には、良好な摩擦係数、耐摩耗性(摩擦材の寿命が長いこと)、強度、音振性(ブレーキ鳴きや異音が発生しにくいこと)等が要求される。摩擦係数は車速、減速度やブレーキ温度によらず安定であることが要求される。
摩擦材には、結合材、繊維基材、無機充填材及び有機充填材等を含む摩擦材組成物が用いられ、前記特性を発現させるために、一般的に、各成分を1種又は2種以上を組合せた摩擦材組成物が用いられる。中でも銅は繊維や粉末の形態で摩擦材に配合され、高温での制動条件下での摩擦係数の保持(耐フェード性)や高温での耐摩耗性改善に有効な成分である。しかし、銅を含有する摩擦材は、制動時に生成する摩耗粉に銅を含み、河川、湖や海洋汚染等の原因となる可能性が示唆されているため、使用を制限する動きが高まっている。
このような銅の使用を制限する動きの中、特許文献1には、銅を含有しない組成における強度、耐摩耗性を改善する手法として、複数の凸形状を有するチタン酸カリウムと生体溶解性無機繊維とを含有させることを特徴とする摩擦材が提案されている。
特開2013−76058号公報
特許文献1の摩擦材は、複数の凸形状を有するチタン酸カリウムを用いて、銅を含有しない組成における強度、耐摩耗性を改善するものであるが、複数の凸形状を有するチタン酸カリウムを含有すると、摩擦対面材となる鋳鉄表面への凝着被膜の形成が増え、静摩擦係数が大きくなり、静摩擦係数と動摩擦係数の差から生じるスティックスリップ振動が悪化するという問題があった。このスティックスリップ振動が大きくなると、ブレーキリリース時の異音が発生する。
本発明は、上記事情を鑑みなされたもので、環境負荷の高い銅を含有せず、高温の耐摩耗性に優れ、異音の少ない摩擦材を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、銅を含有せず、複数の凸形状を有するチタン酸カリウムを含有する組成において、高温の耐摩耗性と異音の低減を両立する組成を鋭意検討し、特定量の鉄粉を含有させることが効果的であることを見出した。特定量の鉄粉が摩擦界面を適度にクリーニングすることで、複数の凸形状を有するチタン酸カリウムが原因で発生する静摩擦係数の増大を抑制せしめ、銅を含有しない組成に於いても、高温の耐摩耗性と異音の低減が両立できる。すなわち、本発明の摩擦材組成物は、結合剤、有機充填材、無機充填材および繊維基材を含む摩擦材組成物であって、該摩擦材組成物中に元素としての銅を含まない、または銅の含有量が0.5質量%以下であり、複数の凸部形状を有するチタン酸カリウムと鉄粉を含有することを特徴とする。
本発明の摩擦材組成物においては、前記鉄粉の含有量が1〜7質量%であることが好ましく、前記複数の凸部形状を有するチタン酸カリウムの含有量が2〜30質量%であることが好ましい。
また、本発明の摩擦材は、上記の本発明の摩擦材組成物を成形してなることを特徴とするものであり、本発明の摩擦部材は、上記の本発明の摩擦材組成物を成形してなる摩擦材と裏金とを用いて形成されることを特徴とするものである。
本発明によれば、自動車用ディスクブレーキパッド等の摩擦材に用いた際に、環境負荷の高い銅を用いなくとも、高温の耐摩耗性に優れ、かつ異音の少ない摩擦材組成物、摩擦材及び摩擦部材を提供することができる。
以下、本発明の摩擦材組成物、これを用いた摩擦材及び摩擦部材について詳述する。なお、本発明の摩擦材組成物は、アスベストを含まない、いわゆるノンアスベスト摩擦材組成物である。
[摩擦材組成物]
本実施形態の摩擦材組成物は、銅を含有しない、もしくは銅を含有する場合において銅の含有量が0.5質量%以下であることを特徴とする摩擦材組成物である。
(複数の凸形状を有するチタン酸カリウム)
本発明の摩擦材組成物は、複数の凸形状を有するチタン酸塩を含む。本発明の複数の凸形状を有するチタン酸カリウムとは、不規則な方向に複数の凸部が延びる形状を有する不定形のチタン酸カリウムのことで、摩擦調整剤として用いることができることが知られている(特許文献1)。例えば、大塚化学株式会社製「テラセスJP」が挙げられる。このような不規則な方向に複数の凸部が延びる形状を有する不定形のチタン酸カリウムは、凸部が摩擦材中でアンカーとなり脱落しにくいこと、凸部が相手材となるディスクに当接するので高温下においてもほどよい摩擦係数が得られることの効果を得ることができる。本発明の摩擦材組成物中における複数の凸形状を有するチタン酸カリウムの含有量は、耐摩耗性向上や異音低減の観点で1〜30質量%が好ましく、1〜20質量%であることがより好ましい。
(鉄粉)
本発明の摩擦材組成物は、上記の複数の凸形状を有するチタン酸カリウムとともに、鉄粉を含む。鉄粉は、不定形のチタン酸カリウムの添加により増大する摩擦対面材への凝着被膜をクリーニングし、スティックスリップ現象を低減する効果を有するため、上記の不規則な方向に複数の凸部が延びる形状を有する不定形のチタン酸カリウムと組み合わせて用いる。鉄粉の含有量は、異音および高温の耐摩耗性の観点で1〜7質量%が好ましい。
(結合材)
結合剤は、摩擦材用組成物に含まれる有機充填材、無機充填材及び繊維基材などを一体化し、強度を与えるものである。本発明の摩擦材用組成物に含まれる結合材としては特に制限は無く、通常、摩擦材の結合材として用いられる熱硬化性樹脂を用いることができる。
上記熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂;アクリルエラストマー分散フェノール樹脂及びシリコーンエラストマー分散フェノール樹脂などの各種エラストマー分散フェノール樹脂;アクリル変性フェノール樹脂、シリコーン変性フェノール樹脂、カシュー変性フェノール樹脂、エポキシ変性フェノール樹脂及びアルキルベンゼン変性フェノール樹脂などの各種変性フェノール樹脂などが挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。特に、良好な耐熱性、成形性及び摩擦係数を与えることから、フェノール樹脂、アクリル変性フェノール樹脂、シリコーン変性フェノール樹脂、アルキルベンゼン変性フェノール樹脂を用いることが好ましい。
本発明の摩擦材組成物中における、結合材の含有量は、5〜20質量%であることが好ましく、5〜10質量%であることがより好ましい。結合材の含有量を5〜20質量%の範囲とすることで、摩擦材の強度低下をより抑制でき、また、摩擦材の気孔率が減少し、弾性率が高くなることによる鳴きなどの音振性能悪化をより抑制できる。
(有機充填剤)
有機充填材は、摩擦材の音振性能や耐摩耗性などを向上させるための摩擦調整剤として含まれるものである。本発明の摩擦材組成物に含まれる有機充填材としては、上記性能を発揮できるものであれば特に制限はなく、通常、有機充填材として用いられる、カシューダストやゴム成分などを用いることができる。
上記カシューダストは、カシューナッツシェルオイルを硬化させたものを粉砕して得られる、通常、摩擦材に用いられるものであればよい。
上記ゴム成分としては、例えば、タイヤゴム、アクリルゴム、イソプレンゴム、NBR(ニトリルブタジエンゴム)、SBR(スチレンブタジエンゴム)、塩素化ブチルゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、などが挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
本発明の摩擦材組成物中における、有機充填材の含有量は、1〜20質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましく、3〜8質量%であることが特に好ましい。有機充填材の含有量を1〜20質量%の範囲とすることで、摩擦材の弾性率が高くなること、鳴きなどの音振性能の悪化を避けることができ、また耐熱性の悪化、熱履歴による強度低下を避けることができる。
(無機充填材)
無機充填材は、摩擦材の耐熱性の悪化を避けるためや、耐摩耗性を向上させるため、摩擦係数を向上する目的で添加される摩擦調整剤として含まれるものである。本発明のノンアスベスト摩擦材用組成物は、通常、摩擦材に用いられる無機充填剤であれば特に制限はない。
上記無機充填材としては、例えば、硫化錫、二硫化モリブデン、硫化鉄、三硫化アンチモン、硫化ビスマス、硫化亜鉛、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、硫酸バリウム、コークス、黒鉛、マイカ、バーミキュライト、硫酸カルシウム、タルク、クレー、ゼオライト、ムライト、クロマイト、酸化チタン、酸化マグネシウム、シリカ、ドロマイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、γアルミナ、珪酸ジルコニウム、二酸化マンガン、酸化亜鉛、四三酸化鉄、酸化セリウム、ジルコニアなどを用いることができ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。また、前記複数の凸形状を有するチタン酸カリウムの他に粒状または板状のチタン酸塩を組合わせて用いることができる。粒状または板状のチタン酸塩としては、6チタン酸カリウム、8チタン酸カリウム、チタン酸リチウムカリウム、チタン酸マグネシウムカリウム、チタン酸ナトリウムなどを用いることができる。
本発明の摩擦材組成物中における、無機充填材の含有量は、30〜80質量%であることが好ましく、40〜70質量%であることがより好ましく、50〜60質量%であることが特に好ましい。無機充填材の含有量を30〜80質量%の範囲とすることで、耐熱性の悪化を避けることができ、摩擦材のその他成分の含有量バランスの点でも好ましい。
(繊維基材)
繊維基材は、摩擦材において補強作用を示すものである。
本発明の摩擦材組成物は、通常、繊維基材として用いられる、無機繊維、金属繊維、有機繊維、炭素系繊維などを用いることができ、これらを単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。
上記無機繊維としては、セラミック繊維、生分解性セラミック繊維、鉱物繊維、ガラス繊維、シリケート繊維などを用いることができ、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これら、無機繊維の中では、SiO、Al、CaO、MgO、FeO、NaOなどを任意の組み合わせで含有した生分解性鉱物繊維が好ましく、市販品としてはLAPINUS FIBERS B.V製のRoxulシリーズなどが挙げられる。
上記金属繊維としては、通常、摩擦材に用いられるものであれば特に制限はないが、例えば、アルミ、鉄、亜鉛、錫、チタン、ニッケル、マグネシウム、シリコンなどの銅および銅合金以外の金属単体又は合金形態の繊維や、鋳鉄繊維などの金属を主成分とする繊維が挙げられる。
なお、本発明品は、環境有害性の高い銅及び銅合金を実質的に含有せず、元素としての銅の含有量が0.5重量%以下であり、好ましくは含有量0質量%である。
上記有機繊維としては、アラミド繊維、セルロース繊維、アクリル繊維、フェノール樹脂繊維などを用いることができ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
上記炭素系繊維としては、耐炎化繊維、ピッチ系炭素繊維、PAN系炭素繊維、活性炭繊維などを用いることができ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の摩擦材組成物における、繊維基材の含有量は、摩擦材組成物において5〜40質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましく、5〜15質量%であることが特に好ましい。繊維基材の含有量を5〜40質量%の範囲とすることで、摩擦材としての最適な気孔率が得られ、鳴き防止ができ、適正な材料強度が得られ、耐摩耗性を発現し、成形性をよくすることができる。
[摩擦材]
本実施形態の摩擦材は、本発明の摩擦材組成物を一般に使用されている方法で成形して製造することができ、好ましくは加熱加圧成形して製造される。詳細には、例えば、本発明の摩擦材組成物をレーディゲミキサー(「レーディゲ」は登録商標)、加圧ニーダー、アイリッヒミキサー(「アイリッヒ」は登録商標)等の混合機を用いて均一に混合し、この混合物を成形金型にて予備成形し、得られた予備成形物を成形温度130〜160℃、成形圧力20〜50MPa、成形時間2〜10分間の条件で成形し、得られた成形物を150〜250℃で2〜10時間熱処理することで製造される。また更に、必要に応じて塗装、スコーチ処理、研磨処理を行うことで製造される。
[摩擦部材]
本実施形態の摩擦部材は、上記の本実施形態の摩擦材を摩擦面となる摩擦材として用いてなる。上記摩擦部材としては、例えば、下記の構成が挙げられる。
(1)摩擦材のみの構成
(2)裏金と、該裏金の上に摩擦面となる本発明の摩擦材組成物からなる摩擦材とを有する構成
(3)上記(2)の構成において、裏金と摩擦材との間に、裏金の接着効果を高めるための表面改質を目的としたプライマー層、及び、裏金と摩擦材との接着を目的とした接着層を更に介在させた構成
上記裏金は、摩擦部材の機械的強度の向上のために、通常、摩擦部材として用いるものであり、材質としては、金属又は繊維強化プラスチック等、具体的には、鉄、ステンレス、無機繊維強化プラスチック、炭素繊維強化プラスチック等が挙げられる。プライマー層及び接着層は、通常、ブレーキシュー等の摩擦部材に用いられるものであればよい。
本実施形態の摩擦材組成物は、異音が少なく、耐摩耗性等に優れるため、自動車等のディスクブレーキパッドやブレーキライニング等の上張り材として特に有用であるが、摩擦部材の下張り材として成形して用いることもできる。なお、「上張り材」とは、摩擦部材の摩擦面となる摩擦材であり、「下張り材」とは、摩擦部材の摩擦面となる摩擦材と裏金との間に介在する、摩擦材と裏金との接着部付近のせん断強度、耐クラック性向上等を目的とした層のことである。
以下、本発明の摩擦材組成物、摩擦材及び摩擦部材について、実施例及び比較例を用いて更に詳細に説明するが、本発明は何らこれらに制限されるものではない。
[実施例1〜5及び比較例1〜3]
(ディスクブレーキパッドの作製)
表1に示す配合比率に従って材料を配合し、実施例1〜5及び比較例1〜3の摩擦材組成物を得た。実施例および比較例にて用いた複数の凸部形状を有するチタン酸カリウムは、大塚化学株式会社製「テラセスJP」を用いた。また、実施例で用いた鉄粉は、JFEスチール製「JIP 270M」を用いた。なお、表中の配合比率は質量%である。この摩擦材組成物をレーディゲミキサー(株式会社マツボー製、商品名:レーディゲミキサーM20)で混合し、得られた混合物を成形プレス(王子機械工業株式会社製)で予備成形した。得られた予備成形物を成形温度140〜160℃、成形圧力30MPa、成形時間5分間の条件で、成形プレス(三起精工株式会社製)を用いて鉄製の裏金(日立オートモティブシステムズ株式会社製)と共に加熱加圧成形した。得られた成形品を200℃で4.5時間熱処理し、ロータリー研磨機を用いて研磨し、500℃のスコーチ処理を行って、実施例1〜4及び比較例1〜2のディスクブレーキパッドを得た。なお、実施例及び比較例では、裏金の厚さ6mm、摩擦材の厚さ11mm、摩擦材投影面積52cmのディスクブレーキパッドを作製した。
Figure 0006490940
(異音の評価)
ブレーキリリース時の異音が顕著に大きくなる、一晩放置後の評価を行った。市内走行1000km後、夜間一晩駐車し、翌朝エンジン始動直後にブレーキリリースし、発生した異音(クリープグローン)の車内音圧を評価した。
(高温での耐摩耗性の評価)
高温での耐摩耗性は、自動車技術会規格JASO C427に基づき測定し、ブレーキ温度500℃、車速50km/h、減速度0.3Gの制動1000回相当の摩擦材の摩耗量を評価し、高温での耐摩耗性とした。なお、上記耐摩耗性の評価はダイナモメーターを用い、イナーシャ7kgf・m・secで評価を行った。また、ベンチレーテッドディスクロータ((株)キリウ製、材質FC190)、一般的なピンスライド式のコレットタイプのキャリパを用いて実施した。
実施例1〜5は、銅を含有する比較例1より高温の耐摩耗性が優れ、かつ異音の発生音圧が小さい。また、実施例1〜5は、銅を含有せず、複数の凸部形状を有するチタン酸カリウム、鉄粉も含有しない比較例2に対して高温の耐摩耗性に優れる。また、実施例1〜5は、複数の凸部形状を有するチタン酸カリウムを含有し、かつ銅や小粒径の鉄粉を含有しない比較例3に対して異音の発生音圧が小さいことは明らかである。
本発明の摩擦材組成物は、従来品と比較して、環境負荷の高い銅を用いなくとも、高温の耐摩耗性に優れ、かつ異音の発生が少ないため、該摩擦材組成物は乗用車用ブレーキパッド等の摩擦材及び摩擦部材に好適である。

Claims (7)

  1. 結合剤、有機充填材、無機充填材および繊維基材を含む摩擦材組成物であって、
    該摩擦材組成物中に元素としての銅を含まない、または銅の含有量が0.5質量%以下であり、
    複数の凸部形状を有するチタン酸カリウムと、鉄粉とを含有することを特徴とする摩擦材組成物。
  2. 前記鉄粉の含有量が1〜7質量%であることを特徴とする請求項1記載の摩擦材組成物。
  3. 前記複数の凸部形状を有するチタン酸カリウムの含有量が2〜30質量%であることを特徴とする請求項1または2記載の摩擦材組成物。
  4. 前記結合材の含有量が5〜20質量%であり、前記無機充填材の含有量が30〜80質量%であり、前記有機充填材の含有量が1〜20質量%であり、前記繊維基材の含有量が5〜40質量%である、請求項1〜3のいずれかに記載の摩擦材組成物。
  5. 銅を含有しない、請求項1〜4のいずれかに記載の摩擦材組成物。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の摩擦材組成物を成形してなる摩擦材。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の摩擦材組成物を成形してなる摩擦材と裏金を用いて形成される摩擦部材。
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