実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機の斜視図である。図2は、この室内機の正面図である。図3は、この室内機の右側面図である。図4は、この室内機において化粧パネルを取り外した状態を示す斜視図である。図5は、図1のA−A断面図である。また、図6は、図1のB−B断面図である。
以下、図1〜図6を参照して、本実施の形態1に係る空気調和機の室内機200の全体構造について説明する。
室内機200は、冷媒を循環させる冷凍サイクルを利用することで、部屋等の空調空間に空調空気を供給するものである。この室内機200は、主に、室内空気を内部に吸い込むための吸込口2及び空調空気を空調対象域に供給するための吹出口3が形成されているケーシング1と、このケーシング1内に収納され、吸込口2から室内空気を吸い込み、吹出口3から空調空気を吹き出すファンと、冷媒と室内空気とが熱交換することで空調空気を作り出す熱交換器30と、を有している。
ケーシング1は、吸込口2がケーシング1の上面部6に形成されており、吹出口3が吸込口2よりも下方に形成されている。なお、本実施の形態1では、ケーシング1の前面部4の下部、及び、ケーシング1の下面部9に、吹出口3が形成されている。また、吹出口3には、吹出口から吹き出される空調空気の上下方向の向きを調整する上下風向フラップ12、及び、吹出口から吹き出される空調空気の左右方向の向きを調整する図示しない左右風向フラップが設けられている。また、上下風向フラップ12は、室内機200が停止している状態において、吹出口3を閉塞する構成となっている。
ファン及び熱交換器30は、ケーシング1内において、吸込口2よりも下流側となり吹出口3よりも上流側となる位置に設けられている。本実施の形態1では、ファンとして、例えばプロペラファンである軸流ファン20を用いている。この軸流ファン20は、回転軸となるボス部21と、該ボス部21の外周側に設けられた複数の翼22とを備えている。軸流ファン20は、ボス部21に連結されたファン駆動モーター23によって駆動される。また、軸流ファン20の外周側には、上流側端部が拡径されたダクト状のベルマウス24が設けられている。
ここで、一般的に、空気調和機の室内機は設置スペースに制約があるため、軸流ファン20を大きくできないことが多い。このため、本実施の形態1では、所望の風量を得るために、複数個(実施の形態1では2個)の軸流ファン20をケーシング1の長手方向(左右方向)に並設している。
なお、軸流ファン20の数は、複数個に限定されるものではない。所望の風量を得ることができれば、1個の軸流ファン20のみを室内機200に設けてもよい。また、室内機200に用いられるファンとして、クロスフローファンを採用してもよい。ここで、本実施の形態1では、斜流ファンも軸流ファンに含むこととする。斜流ファンも、全体的な空気の流れは、ファン回転軸に沿ったものになるからである。
熱交換器30は、軸流ファン20の下流側となり吹出口3の上流側となる位置に設けられている。この熱交換器30は、所定の間隔を介して並設された複数のフィン31と、フィン31の並設方向にこれらフィン31を貫通し、内部に冷媒が流入する複数の伝熱管32と、を備えている。本実施の形態1では、熱交換器30の形状を、側面視略W字状に形成している。冷房運転時、熱交換器30で室内空気が冷却される際、熱交換器30に結露が発生する場合がある。このため、本実施の形態1に係る室内機200は、熱交換器30の下端部に、結露を回収するドレンパン14が設けられている。なお、室内機200にクロスフローファンを採用する場合、該クロスフローファンの上流側に熱交換器30を配置してもよい。
また、本実施の形態1に係る室内機200は、軸流ファン20によってケーシング1に吸い込まれる空気から塵埃を除去するフィルター40と、該フィルター40を清掃する清掃機構110と、清掃機構110で除去された塵埃を収容する埃収容部91を有するダストボックス90と、を備えている。フィルター40は、着脱自在にケーシング1の吸込口2に設けられている。本実施の形態1では、フィルター40は、カセット50に移動自在に収容されている。このカセット50は、前後方向に着脱自在にケーシング1の吸込口2に設けられている。また、清掃機構110及びダストボックス90は、ケーシング1内において、軸流ファン20の上流側に設けられている。本実施の形態1では、ダストボックス90が清掃機構110を備えた構成となっている。そして、ダストボックス90は、前後方向に着脱自在にケーシング1に設けられている。
なお、本実施の形態1に係る室内機200は、ケーシング1の前面部4の前方に、意匠パネル11を開閉自在に設けている。そして、意匠パネル11を閉じることにより、カセット50及びダストボックス90の前方を覆う構成としている。これにより、室内機200の意匠性を向上させることができる。
フィルター40、カセット50、清掃機構110及びダストボックス90等の詳細は、後述する。
また、本実施の形態1に係る室内機200は、赤外線センサー151及び制御部150も備えている。赤外線センサー151は、室内の温度分布、及び、室内におけるユーザーの位置等を検知するものである。制御部150は、図示せぬリモコンに入力された運転情報、及び、赤外線センサー151の検知情報等に基づいて、上下風向フラップ12の角度、図示しない左右風向フラップの角度、及び、軸流ファン20(より詳しくは、ファン駆動モーター23)の回転数等を制御するものである。制御部150は、例えばマイコン等で構成されている。
上記のように構成された室内機200は、例えば、室内の壁面に設けられる。そして、室内機200は、軸流ファン20(より詳しくは、ファン駆動モーター23)を回転駆動させることにより、室内空気がフィルター40を通過して、空気中の塵埃が除去され、ケーシング1内の通風路に吸入される。この室内空気は、熱交換器30において伝熱管32の内部を流動する冷媒と熱交換して、空調空気となり、上下風向フラップ12及び図示しない左右風向フラップにより所望の風向に制御され、吹出口3より空調空間に供給される。
[詳細構成]
続いて、フィルター40、カセット50、ダストボックス90及び清掃機構110等の詳細構成について説明する。
(フィルター40)
図7は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機のフィルターを示す図であり、図7(A)がフィルターの平面図を示し、図7(B)がフィルターの側面図を示している。
本実施の形態1に係るフィルター40は、板状に形成されており、外枠41、捕捉部42及び格子47を備えている。外枠41は、フィルター40の外周部を構成するものであり、額縁形状に形成されている。この外枠41の内周側には、網目状部材で形成され、室内空気から塵埃を捕捉する捕捉部42が設けられている。また、外枠41の内周側には、外枠41の変形を抑制する格子47が設けられている。このフィルター40は、左右方向に移動自在にカセット50に収容されている。
(カセット50)
図8は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機のカセットを示す組立斜視図である。図9は、このカセットを示す分解斜視図である。図10は、このカセットを示す平面図である。また、図11は、図10のC−C断面図である。
カセット50は、略直方体形状をしており、ケーシング1の吸込口2に、前後方向に着脱自在に設けられている(図4参照)。このカセット50は、上面部を形成する第1フレーム51、下面部を形成する第3フレーム53、及び、第1フレーム51と第3フレーム53との間に設けられた第2フレーム52を備えている。また、第1フレーム51、第2フレーム52及び第3フレーム53には、軸流ファン20と対向する位置に、通気口54が形成されている。また、第1フレーム51、第2フレーム52及び第3フレーム53に形成された各通気口54には、カセット50の強度を確保するための桟55が設けられている。
ここで、ケーシング1は、吸込口2が大きく開口形成されている。このため、ケーシング1の強度を確保するためには、吸込口2近傍の強度を確保する必要がある。本実施の形態1に係る室内機200は、桟55によって強度が確保されたカセット50によって、吸込口2近傍の強度(つまり、ケーシング1の強度)が確保されている。
また、カセット50(例えば第1フレーム51)には、ケーシング1にカセット50を取り付けた状態において前面部となる位置(例えば図10における下側)に、取手80が設けられている。取手80をカセット50に設けることにより、カセット50のケーシング1からの取り外しが容易になる。なお、本実施の形態1では、ケーシング1に対するカセット50の取り付け及び取り外し方向を限定しないように、つまり、カセット50を図10に示す下側及び上側の双方からケーシング1に取り付けられるように、カセット50を前後対称形状にしている。換言すると、カセット50を、図10に示すC−C線を中心として対称形状としている。このため、本実施の形態1に係るカセット50は、ケーシング1にカセット50を取り付けた状態において前面部となる位置及び背面部となる位置の双方に、取手80を設けている。
上記のようにカセット50を構成することにより、積層された第1フレーム51及び第2フレーム52の間には、フィルター40の上側移動経路50aとなる空間が形成される。また、第2フレーム52と第3フレーム53との間には、フィルター40の下側移動経路50bとなる空間が形成される。
ここで、第1フレーム51が本発明の上フレームに相当し、第2フレーム52が本発明の中間フレームに相当し、第3フレーム53が本発明の下フレームに相当する。
本実施の形態1に係る室内機200においては、運転状態(冷房運転状態及び暖房運転状態)の間、フィルター40は、カセット50の上側移動経路50aに位置する構成となっている。また、フィルター40を清掃する際、フィルター40がカセット50の下側移動経路50bに移動する構成となっている。このため、カセット50は、左右方向の一方の端部に開口部60が形成されている。より詳しくは、カセット50は、左右方向の端部のうち、清掃機構110を有するダストボックス90と対向する側の端部に、開口部60が形成されている。そして、該開口部60からフィルター40を清掃する構成となっている。上側移動経路50aと下側移動経路50bとの間のフィルター40の移動は、例えば次のような駆動機構によって実現できる。
図12は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機におけるカセットのダストボックス側の端部近傍を示す平面図である。図13は、図12に示すフィルター駆動軸のフィルター移動ギヤ体を示す平面図である。図14は、図7(B)のD部を拡大した要部拡大図である。図15は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機のモーターユニットを示す斜視図である。また、図16は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機におけるカセットのダストボックス側の端部近傍を示す正面断面図である。なお、図12は、後述するフィルター押さえ部材58を取り外した状態において、カセット50のダストボックス90側の端部近傍を示している。また、図16は、カセット50をケーシング1に取り付けた状態を示している。
以下、図8〜図11、及び図12〜図16を用いて、フィルター40を移動させる駆動機構について説明する。
本実施の形態1に係るカセット50は、ダストボックス90側の端部(換言すると、開口部60が形成された側の端部)に、円弧形状部59が形成されている。この円弧形状部59には、フィルター40を移動させるフィルター駆動軸67が設けられている。詳しくは、フィルター駆動軸67は、カセット50をケーシング1に取り付けた状態において前後方向に沿うように、設けられている。換言すると、フィルター駆動軸67は、開口部60に対向するように設けられている。このフィルター駆動軸67は、該フィルター駆動軸67の両端に設けられたフィルター移動ギヤ体68と、これらフィルター移動ギヤ体68を連結するシャフト部73とを備えている。
フィルター移動ギヤ体68は、ギヤ69、ボス部70、及び、モーターユニット140に連結される連結部71を備えている。ギヤ69は、フィルター40の側縁部43,44と対向する位置に配置されている。図7及び図14に示すように、側縁部43,44はフィルター40の対向する側縁部であり、これら側縁部43,44には、歯部46が形成されている。つまり、ギヤ69は、フィルター40の歯部46と噛み合うものである。ボス部70は、ギヤ69の内側に設けられたものである。つまり、フィルター移動ギヤ体68は、ボス部70とシャフト部73とが連結される構成となっている。本実施の形態1では、シャフト部73がフィルター移動ギヤ体68のボス部70よりも小径に形成されている。連結部71は、ギヤ69の外側、つまりフィルター駆動軸67の端部に設けられるものである。
このように構成されたフィルター駆動軸67は、以下のように、カセット50の円弧形状部59に回転自在に保持されている。
カセット50の円弧形状部59における前側側面部又は後側側面部となる側面部61には、フィルター移動ギヤ体68の連結部71よりも大径で、フィルター移動ギヤ体68のギヤ69よりも小径の貫通孔62が形成されている。貫通孔62にフィルター移動ギヤ体68の連結部71を挿入することにより、フィルター駆動軸67は、カセット50の円弧形状部59に回転自在に保持される。また、カセット50の例えば第2フレーム52には、フィルター移動ギヤ体68のボス部70と対向する位置にボス保持部65が設けられ、シャフト部73と対向する位置にシャフト保持部63が設けられている。
ボス保持部65には、上方に開口し、ボス部70よりも大径な円弧状に切り欠かれた切欠き66が形成されている。シャフト保持部63には、上方に開口し、シャフト部73よりも大径な円弧状に切り欠かれた切欠き64が形成されている。そして、ボス保持部65の切欠き66によってボス部70が回転自在に保持され、シャフト保持部63によってシャフト部73が回転自在に保持されることによっても、フィルター駆動軸67は、カセット50の円弧形状部59に回転自在に保持される。また、ボス部70の内側端部に対向して設けられたシャフト保持部63の切欠き64は、ボス部70よりも小径に形成されている。このため、フィルター移動ギヤ体68は、当該シャフト保持部63とカセット50の側面部61とによって、フィルター駆動軸67の軸方向への移動が規制されている。
上述のように、フィルター駆動軸67は、モーターユニット140に連結されて駆動される。本実施の形態1では、図4に示すように、カセット50の後方(例えばケーシング1の背面部5)に、モーターユニット140が設けられている。そして、モーターユニット140は、図15に示すような構成となっている。すなわち、モーターユニット140は、モーター141、及び、該モーター141と歯車を介して接続されている出力部142を備えている。また、モーターユニット140は、カセット50と同数、つまりフィルター駆動軸67と同数の出力部142を備えている。
これら出力部142は、フィルター駆動軸67の端部、つまり、フィルター移動ギヤ体68の連結部71が挿入されるものである。本実施の形態1では、フィルター移動ギヤ体68の連結部71の外周部に、少なくとも1つの凸部72が形成されている。また、モーターユニット140の出力部142の内周部には、凸部72と同数以上の凹部143が形成されている。そして、フィルター移動ギヤ体68の連結部71の凸部72がモーターユニット140の出力部142の凹部143に挿入されることにより、フィルター駆動軸67とモーターユニット140の出力部142が連結される構成となっている。
ここで、モーター141が、本発明のフィルター駆動モーターに相当する。また、出力部142が、本発明におけるフィルター駆動モーターの出力部に相当する。
なお、モーターユニット140の出力部142の凹部143の数を、フィルター移動ギヤ体68の連結部71の凸部72の数よりも大きくすることにより、フィルター駆動軸67とモーターユニット140との連結を容易にすることができる。また、フィルター移動ギヤ体68の連結部71に凹部143を形成し、モーターユニット140の出力部142に凸部72を形成してもよい。また、モーターユニット140の設置位置は、カセット50の後方に限定されるものではない。しかしながら、本実施の形態1のようにカセット50及び後述のダストボックス90をモーターユニット140の前方に配置することで、モーター141の駆動音をカセット50及びダストボックス90で遮断することができる。
フィルター駆動軸67とモーターユニット140の出力部142とを連結した状態でモーター141を駆動すると、該モーター141と歯車を介して連結された出力部142が回転駆動する。また、出力部142と連結されたフィルター駆動軸67も、回転駆動することとなる。これにより、フィルター駆動軸67のギヤ69と歯部46が噛み合ったフィルター40が、カセット50内において左右方向に移動できる。つまり、図16に示すように、上側移動経路50aに位置するフィルター40は、円弧形状部59で反転して下側移動経路50bに移動することができる。また、下側移動経路50bに位置するフィルター40は、円弧形状部59で反転して上側移動経路50aに移動することができる。このとき、カセット50の円弧形状部59に形成された開口部60から露出したフィルター40部分が、ダストボックス90の清掃機構110によって清掃される。
なお、本実施の形態1では、フィルター40が円弧形状部で反転する際、後述するダストボックス90のガイド部99でフィルター40がガイドされ、上側移動経路50aと下側移動経路50bとの移動をより確実に行えるようにしている。また、モーター141の回転制御は、制御部150が行う。
ここで、本実施の形態1に係る室内機200は、カセット50内でのフィルター40の誤動作の防止、及び、フィルター40をカセット50内に収容していない状態での室内機200の運転の防止を図るため、以下のような構成を採用している。
フィルター駆動軸67のギヤ69とフィルター40の歯部46との間で歯飛びが発生した場合、フィルター40が誤動作してしまう場合がある。例えば、フィルター40の側縁部43,44の移動量が異なった場合、フィルター40が移動経路内において引っ掛かってしまうことがある。このため、図8〜図11等に示すように、本実施の形態1に係るカセット50には、フィルター駆動軸67の上方に、フィルター押さえ部材58を設けている。このフィルター押さえ部材58は、カセット50の開口部60の一部を開閉自在に覆うものである。また、このフィルター押さえ部材58は、開口部60の一部を塞いでいる状態において、フィルター40がフィルター駆動軸67が逃げる方向に移動しないように、フィルター40の動きを規制するものである。フィルター押さえ部材58を設けることにより、フィルター駆動軸67のギヤ69とフィルター40の歯部46との間で歯飛びが発生することを防止でき、フィルター40が誤動作してしまうことを防止できる。
また、本実施の形態1に係るカセット50は、桟55によって区画された空間の大きさが略同じ大きさになっている。このため、フィルター40が移動経路内において引っ掛かってしまうことをより防止できる。
上側移動経路50a又は下側移動経路50bに配置されているフィルター40を円弧形状部59(ダストボックス90と対向する側)とは反対側の端部に移動させる際、当該端部にフィルター40が到達した後もフィルター40を移動させようとすると、上側移動経路50a又は下側移動経路50b内でフィルター40が変形し、フィルター40が上側移動経路50a又は下側移動経路50b内で引っ掛かってしまう場合がある。このため、図14に示すように、本実施の形態1に係るフィルター40には、側縁部43,44に形成された歯部46の端部にストッパー部48を形成している。ストッパー部48がフィルター駆動軸67の位置に到達することにより、フィルター駆動軸67がフィルター40を移動させられなくなるため、フィルター40の過度の移動を防止でき、フィルター40が上側移動経路50a又は下側移動経路50b内で引っ掛かってしまうことを防止できる。
図17及び図18は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機におけるカセットの、ダストボックスとは反対側の端部近傍を示す正面断面図である。
図8〜図11等に示すように、本実施の形態1に係るカセット50の例えば上面部には、上側移動経路50a内のフィルター40が正規の位置(フィルター40が通気口54を完全に覆う位置)に配置されている状態において、フィルター40と対向する位置に、フィルター検出用開口部である開口部75が形成されている。また、図17及び図18に示すように、ケーシング1には、カセット50がケーシング1の正規の位置(フィルター駆動軸67とモーターユニット140とが連結される位置)に配置されている状態において、カセット50の開口部75と一方の端部が対向する位置に、フィルター検知レバー76が設けられている。このフィルター検知レバー76は、回転軸77を揺動中心として、上下方向に揺動自在に設けられている。また、ケーシング1には、フィルター検知レバー76の他方の端部と対向する位置に、フィルター検知スイッチ74が設けられている。
図18に示すように、フィルター検知レバー76は、該フィルター検知レバー76がフィルター検知スイッチ74を押さない方向に、例えばバネ等によって付勢されている。図17に示すように、正規の位置に取り付けられたカセット50内において、フィルター40が正規の位置に配置された際、フィルター検知レバー76の一方の端部がフィルター40によって押し上げられ、フィルター検知レバー76の他方の端部でフィルター検知スイッチ74が押される。つまり、正規の位置に取り付けられたカセット50内において、フィルター40が正規の位置に配置された際、フィルター40が開口部75を介してフィルター検知スイッチ74を押す構成となっている。ここで、本実施の形態1に係る制御部150は、フィルター検知スイッチ74が押されていない状態では、室内機200の運転(軸流ファン20の回転駆動等)を行わない構成となっている。このため、本実施の形態1に係る室内機200は、フィルター40をカセット50内に収容していない状態での室内機200の運転を防止できる。
なお、本実施の形態1に係るカセット50は、上記の構成に限定されるものではない。図4に示すように、本実施の形態1では、ケーシング1にカセット50が載置される載置部15を設け、該載置部15によってカセット50を下方から支持する構成となっている。このように載置部15が設けられている場合、カセット50の第3フレーム53を載置部15と一体形成してもよい。この場合、第1フレーム51と第2フレーム52との間に上側移動経路50aが形成され、第2フレーム52と載置部15との間に下側移動経路50bが形成されることとなる。そして、第1フレーム51及び第2フレーム52が、ケーシング1から着脱自在な構成になる。この場合、第1フレーム51が本発明の上フレームに相当し、第2フレーム52が本発明の下フレームに相当する。
また、本実施の形態1に係る室内機200は、上述のように軸流ファン20を用いている。このような場合、以下のようにカセット50の桟55を構成してもよい。
図19は、本発明の実施の形態1に係るカセットの別の一例を示す組立斜視図である。図20は、このカセットをケーシングに取り付けた状態を示す平面図である。また、図21は、図20のE−E断面図である。
カセット50の桟55は、平面視において軸流ファン20の回転軸(ボス部21)から放射状に延設された複数の第1の桟56を備えている。これら複数の第1の桟56は、等ピッチ又は不等ピッチで配置されている。そして、軸流ファン20に起因する騒音を抑制するため、平面視において、軸流ファン20の回転軸(ボス部21)側から外周側に向かって、軸流ファン20の回転方向(図20では時計回り方向)とは逆向きに傾く直線形状又は円弧形状となるように、これら第1の桟56を形成している。
詳しくは、桟55の後流(下流側の気流)には、速度欠損域(流速の遅い領域)が発生する。このため、軸流ファン20の翼22の前縁部22aが桟55の後流と干渉した際、急激な圧力変動が生じる。このため、翼22の前縁部22aと桟55の後流との干渉範囲が大きい程、換言すると、平面視において桟55と翼22の前縁部22aとの重なる範囲が大きい程、騒音が大きくなる。
ここで、軸流ファン20の翼22の前縁部22aは、平面視(軸流ファン20の回転軸方向に観察した状態)において、軸流ファン20の回転軸側から外周側に向かって、軸流ファン20の回転方向に傾いた直線形状又は円弧形状に形成される。一方、カセット50の第1の桟56は、平面視において、軸流ファン20の回転軸側から外周側に向かって、軸流ファン20の回転方向とは逆向きに傾いた直線形状又は円弧形状に形成されている。このため、本実施の形態1に係るカセット50は、翼22の前縁部22aと第1の桟56の後流との干渉範囲を小さくできるので、換言すると、平面視において第1の桟56と翼22の前縁部22aとの重なる範囲を小さくできるので、軸流ファン20に起因する騒音を抑制することができる。
特に、図20に示すように、翼22の前縁部22aが軸流ファン20の回転方向とは逆向きに凸の円弧形状に形成されている場合、軸流ファン20の回転方向に凸の円弧形状に第1の桟56を形成するとよい。このように構成することにより、平面視において、第1の桟56と翼22の前縁部22aとは、より垂直に近い状態で重なることとなる。このため、軸流ファン20に起因する騒音をより抑制することができる。
また、カセット50の桟55として第1の桟56を採用する場合、第1の桟56の数と軸流ファン20の翼22の数とを、互いに素の関係にしてもよい。翼22の前縁部22aと第1の桟56の後流とが干渉している箇所を少なくできるため、軸流ファン20に起因する騒音をより抑制することができる。
また、カセット50の桟55として第1の桟56を採用する場合、図19,20に示すように、桟55は、平面視において軸流ファン20の回転軸(ボス部21)を中心とする円形状の第2の桟57を少なくとも1つ備えてもよい。カセット50の強度、換言すると通気口54近傍の強度を向上させることができる。
また、第2の桟57を設ける場合、少なくとも1つの第2の桟57において、その内周側と外周側とで第1の桟の本数を異ならせることが好ましい。例えば、第2の桟57の内周側及び外周側に第1の桟56を形成する場合、第2の桟57の外周側に設けられた第1の桟56の本数を、第2の桟57の内周側に設けられた第1の桟56の本数よりも多くすることが好ましい。第1の桟56及び第2の桟57によって区画された空間の大きさを略同じ大きさにできるため、フィルター40が移動経路内において引っ掛かってしまうことを防止できる。なお、カセット50の強度が確保されているのであれば、第2の桟57の外周側のみに第1の桟56を形成してもよい。なお、第2の桟57は、隣接する第1の桟56間を直線状の桟で接続して形成してもよい。このように形成された第2の桟57は、近似的に円形状となる。本実施の形態1では、このような近似的に円形状も「円形状」と称することとする。
また、室内機200のファンとして軸流ファン20を採用している場合、カセット50の下面部に形成された通気口54の外周側に、換言すると当該通気口54に設けられた桟55の外周側に、ベルマウス24の上部開口部以上の直径で円形状に形成されたフランジ部78を、ベルマウス24に向かって突設してもよい。ベルマウス24を上下方向(軸流ファン20の回転軸方向)に伸ばしたのと同様の効果が得られるため、軸流ファン20に起因する騒音をより抑制することができる。このとき、カセット50の下面部に、通気口54以外の開口部を形成しないことが好ましい。換言すると、フランジ部78の外周側に開口部を形成しないことが好ましい。吸込口2以外からカセット50内に空気を吸い込むことが無くなり、ベルマウス24内にきれいに空気が流れるため、軸流ファン20に起因する騒音をさらに抑制することができる。なお、これらの騒音抑制効果は、格子状に形成された桟55を採用した場合でも得ることができる。
(ダストボックス90及び清掃機構110)
図22は、本発明に係る空気調和機の室内機のダストボックスを示す組立斜視図である。図23は、このダストボックスを示す分解斜視図である。図24は、図22のF−F断面図であり、蓋部が閉じた状態を示す図である。図25は、図22のF−F断面図であり、蓋部が開いた状態を示す図である。図26は、図1のG−G断面図であり、ストッパーが閉じた状態を示す図である。また、図27は、図1のG−G断面図であり、ストッパーが開いた状態を示す図である。
ダストボックス90は、清掃機構110によってフィルター40から除去された塵埃を収容する埃収容部91を備えたものである。このダストボックス90は、カセット50の左右方向の一方の端部側に設けられている。また、本実施の形態1に係る室内機200は、2つのカセット50に収容されたフィルター40から除去された塵埃を1つのダストボックスに収容する構成となっている。このため、本実施の形態1に係る室内機200は、左右方向に対向する2つのカセット50の間に設けられている。また、上述のように、本実施の形態1では、ダストボックス90が清掃機構110を備える構成となっている。このため、2つのカセット50は、フィルター40を露出させる開口部60が形成された側の端部と、ダストボックス90とが対向するように設けられている。換言すると、2つのカセット50は、互いに対向する側の左右方向の端部に開口部60が形成されている。
上述のように配置されるダストボックス90は、ケーシング1に対して前後方向に着脱自在に設けられており、埃収容部91、該埃収容部91の上部に設けられた上面部101、該埃収容部91の下部開口を開閉自在に閉塞する蓋部93、及び、清掃機構110を備えている。
埃収容部91は、本体部92、及び、該埃収容部91の背面部の下部を構成する支持部材97により、下部が開口した略箱型形状に形成されている。この埃収容部91は、内部に溜まった塵埃の量が視認できるように、透明樹脂で形成されている。また、埃収容部91には、カセット50と対向する側の側面部に、断面円弧形状のガイド部99が前後方向に沿って形成されている。なお、本実施の形態1に係るダストボックス90は、2つのカセット50の間に設けられている。このため、埃収容部91は、両側面部にガイド部99が形成されている。このガイド部99は、カセット50の円弧形状部59の形状に対応した形状となっており、ダストボックス90がケーシング1に取り付けられた状態において、カセット50をケーシング1に取り付ける際、カセット50を正規の取付位置に導くガイドとして機能する。また、このガイド部99は、カセット50内においてフィルター40が上側移動経路50aと下側移動経路50bとの間を移動する際、換言するとフィルター40がカセット50の円弧形状部59を通過する際、フィルター40をガイドする機能も有している。
また、埃収容部91のガイド部99には、カセット50の開口部60と対向する位置に、開口部100が形成されている。つまり、ダストボックス90に設けられた後述する清掃機構110は、該開口部100及びカセット50の開口部60を介してフィルター40を清掃する構成になっている。
上面部101は、本実施の形態1においては、ケーシング1の上面部6の一部を構成する。ダストボックス90の上方を覆う天板が不要となるため、部品点数を削減することができる。また、上面部101は、埃収容部91とは別部品として形成され、ケーシング1と同色となっている。このように構成することで、室内機200の意匠性を向上させることができる。
蓋部93は、埃収容部91に回転自在に取り付けられる回転軸94を有し、該回転軸94を介して埃収容部91に回転自在に取り付けられている。これにより、蓋部93は、埃収容部91の下部開口を開閉自在に閉塞する。つまり、ダストボックス90は、蓋部93を開くことにより、埃収容部91に溜まった塵埃を取り出せる構成になっている。
清掃機構110は、フィルター40を清掃するブラシ111、及び、該ブラシ111が取り付けられて該ブラシ111を回転又は揺動させるブラシ駆動軸112を備えている。このブラシ駆動軸112は、埃収容部91の前面部及び背面部に回転自在に保持されている。詳しくは、埃収容部91の本体部92の前面部には、ブラシ駆動軸112の前端部が挿入される挿入孔95が形成されている。この挿入孔95により、ブラシ駆動軸112の前端部が回転自在に保持される。また、本体部92の背面部の下端には、円弧状の切欠き96が形成されており、本体部92の背面部の下方に設けられた支持部材97の上端には、切欠き96と対向する位置に円弧状の切欠き98が形成されている。切欠き96と切欠き98とでブラシ駆動軸112の後端部を回転自在に挟み込むことで、ブラシ駆動軸112の後端部が回転自在に保持される。
上記のブラシ駆動軸112は、モーターユニット140に連結され、該モーターユニット140によって駆動される。詳しくは、図15に示すように、モーターユニット140には、出力部142に加え、出力部144を備えている。この出力部144は、歯車を介してモーター141と接続されており、モーター141が回転することで揺動又は回転する構成となっている。この出力部144は、ブラシ駆動軸112の後端部が挿入されるものである。
ここで、モーター141が、本発明のブラシ駆動モーターに相当する。また、出力部144が、本発明におけるブラシ駆動モーターの出力部に相当する。
本実施の形態1では、モーターユニット140の出力部144の内周部に少なくとも1つの凸部145が形成されている。また、ブラシ駆動軸112の後端部の外周部には、凸部145と同数以上の凹部113が形成されている(なお、本実施の形態1に係るブラシ駆動軸112は、前後対称形状に形成されている。このため、図23では、ブラシ駆動軸112の前端部において、凹部113を指し示している)。そして、出力部144の凸部145がブラシ駆動軸112の凹部113に挿入されることにより、ブラシ駆動軸112とモーターユニット140の出力部144が連結される構成となっている。ここで、ブラシ駆動軸112の凹部113の数を、モーターユニット140の出力部144の凸部145の数よりも大きくすることにより、ブラシ駆動軸112とモーターユニット140との連結を容易にすることができる。なお、モーターユニット140の出力部142に凹部113を形成し、ブラシ駆動軸112に凸部145を形成してもよい。
ブラシ駆動軸112とモーターユニット140の出力部144とを連結した状態でモーター141を駆動すると、該モーター141と歯車を介して連結された出力部144が揺動又は回転する。これに伴って、ブラシ駆動軸112及びブラシ111も揺動又は回転することとなる。これにより、図16に示すように、ダストボックス90の開口部100から突出したブラシ111が、カセット50の開口部60から露出したフィルター40部分から塵埃を除去する。
この塵埃はブラシ111に付着するため、ダストボックス90の埃収容部91には、ブラシ111に付着した塵埃を掻き落とすスクレーパー114が少なくとも1つ設けられている。このスクレーパー114は、前後方向に沿って延設されており、先端部には延設方向に沿って凹凸部115が連設されている。
このように、本実施の形態1に係る室内機200は、ダストボックス90及び清掃機構110をカセット50の左右方向の端部側に設けているので、ダストボックス90及び清掃機構110を熱交換器30の上方に配置することができる。このため、本実施の形態1に係る室内機200は、フィルター40の自動清掃機能を有しつつ、室内機200の前後方向の寸法が大きくなることを防止でき、熱交換器30の形状及び大きさが制限されることを防止できる。
なお、本実施の形態1では、ブラシ111に付着した塵埃をより確実に掻き落とすため、複数のスクレーパー114を設けている。そして、隣接するスクレーパー114は、凹凸部115の凹部と凸部とがずれて形成されている。
ここで、図16に示すように、本実施の形態1では、1つのブラシ111で2つのフィルター40を清掃する構成となっている。このとき、ブラシ111を揺動させて2つのフィルター40を清掃する場合には、図24に示すように、フィルター40の清掃箇所(開口部100)の間、及び、ブラシ111の揺動端2箇所の合計3箇所にスクレーパー114を設けることが好ましい。このように構成することにより、各フィルター40の清掃前に、ブラシ111とスクレーパー114とが接触するため、ブラシ111で除去した塵埃がフィルター40に再度付着してしまうことを抑制でき、フィルター40の清掃性能を向上させることができる。
上述のダストボックス90には、ダストボックス90をケーシング1の正規の位置(ブラシ駆動軸112とモーターユニット140とが連結される位置)で固定するため、固定レバー120が設けられている。この固定レバー120は、左右方向に突設された回転軸121を有している。そして、回転軸121は、蓋部93の下部と固定レバー用蓋124との間で回転自在に保持されている。これにより、固定レバー120は、前端部及び後端部が上下方向に揺動自在になっている。また、固定レバーの後端部には、固定レバーフック部122が形成されている。この固定レバーフック部122は、ダストボックス90がケーシング1の正規の位置に配置された状態において、ケーシング1(例えば載置部15)に形成された開口部であるダストボックス用係合部125に係合するものである。また、固定レバー120の後端部、つまり、固定レバーフック部122は、上方からバネ123で押されている。このため、固定レバーフック部122がダストボックス用係合部125に係合している状態が、保持される。なお、固定レバー120の前端部を押し下げることにより、固定レバーフック部122とダストボックス用係合部125との係合が解除され、ダストボックス90をケーシング1から取り外すことが可能となる。このようにダストボックス90をケーシング1に固定することにより、フィルター40の自動清掃中、ブラシ駆動軸112の後端部がモーターユニット140の出力部144から抜けることを防止できる。
なお、本実施の形態1では1つのブラシ111で2つのフィルター40を清掃する構成としたが、各フィルター40に対応して、ダストボックス90内に2つのブラシ111及びブラシ駆動軸112を設けてもよい。また、各カセット50毎にダストボックス90を設けてもよい。ここで、本実施の形態1のように軸流ファン20を用いる場合、隣接する軸流ファン20の間は、風路として用いられないデッドスペースとなる。このため、各軸流ファン20に対応して(各軸流ファン毎に)カセット50を設ける場合、本実施の形態1のように隣接するカセット50間にダストボックス90を設けることにより、デッドスペースを有効利用でき、室内機200を小型化することができる。
(ストッパー130)
図28及び図29は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機のストッパーを示す斜視図である。なお、図28は、ストッパー130が開いた状態を示している。また、図29は、ストッパー130が閉じた状態を示している。
本実施の形態1に係るストッパー130は、略四角形状の板状部材であり、ダストボックス90の前方に配置されている。このストッパー130は、下端部が回転軸131を介してケーシング1に回転自在に取り付けられている。また、ストッパー130の上端部は、ケーシング1に対して、直接又は間接的に着脱自在に固定されている。つまり、ストッパー130をケーシング1に固定した状態(図29に示すストッパー130を閉じた状態)では、ストッパー130は、ダストボックス90が正規の位置から前方へ移動してしまうことを規制できる。このため、フィルター40の自動清掃中、ブラシ駆動軸112の後端部がモーターユニット140の出力部144から抜けることを防止できる。
また、ストッパー130は、ダストボックス90の埃収容部91と同様に、透明樹脂で形成されている。このため、ユーザーは、ストッパー130越しからでも、埃収容部91に溜まった塵埃の量を確認することができる。
また、ストッパー130は、その左右方向の幅がダストボックス90の左右方向の幅よりも大きくなっている。このため、ダストボックス90に隣接して設けられたカセット50の前面部の一部は、ストッパー130で覆われることとなる。したがって、ストッパー130をケーシング1に固定することにより、カセット50を正規の位置に固定することができる。さらに、フィルター40の自動清掃中、フィルター駆動軸67の後端部がモーターユニット140の出力部142から抜けることも防止できる。
また、ストッパー130は、上述のように構成されているため、ストッパー130の上端部をケーシング1に固定する際、つまり、ストッパー130を閉じる際、上端部が前方から後方へ移動することとなる。このため、ストッパー130を閉じる際、ストッパー130でダストボックス90及びカセット50を前方から後方へ押し込むこととなる。したがって、ダストボックス90及びカセット50が正規の位置まで挿入されていない場合であっても、ストッパー130を閉じることにより、ダストボックス90及びカセット50を押し込むことができ、ダストボックス90及びカセット50を正規の位置に配置することができる。
また、ストッパー130には、ダストボックス90の固定レバー120(換言すると固定レバーフック部122)の操作を規制するための開口部133が形成されている。この開口部133は、ダストボックス90の固定レバー120の固定レバーフック部122がケーシング1のダストボックス用係合部125に係合している状態において、つまり、ダストボックス90が正規の位置に配置されている状態においてストッパー130を閉じた際、固定レバー120の前端部が挿入される位置に形成されている。固定レバー120の前端部が開口部133に挿入された状態においては、固定レバー120の先端部を押し下げて、固定レバーフック部122とダストボックス用係合部125との係合状態を解除しようとしても、固定レバー120が開口部133の下縁部に干渉し、固定レバー120を押し下げることができない。このため、ストッパー130を閉じた状態において、ダストボックス90を誤って取り外してしまうことを防止できる。
また、ストッパー130には、フィルター駆動軸67の前端部(フィルター移動ギヤ体68の連結部71)を回転自在に保持する軸受部134、及び、ブラシ駆動軸112の前端部を回転自在に保持する軸受部135を備えている。そして、ストッパー130を閉じた際、フィルター駆動軸67の前端部が軸受部134で回転自在に保持され、ブラシ駆動軸112の前端部が軸受部135で回転自在に保持される構成となっている。このように構成することにより、フィルター駆動軸67を回転させた際、フィルター駆動軸67の前端部の振れを抑制することができる。また、ブラシ駆動軸112を揺動又は回転させた際、ブラシ駆動軸112の前端部の振れを抑制することができる。つまり、フィルター駆動軸67及びブラシ駆動軸112の駆動時、フィルター駆動軸67及びブラシ駆動軸112の間隔を一定に保つことができる。これにより、ブラシ111とフィルター40との距離を一定に保つことができ、塵埃の除去性能を向上させることができる。
なお、軸受部134が本発明の第1軸受部に相当し、軸受部135が本発明の第2軸受部に相当する。
ここで、本実施の形態1では、ストッパー130の上端部を、間接的にケーシング1に固定している。詳しくは、ストッパー130の上端部には、ストッパーフック部132が設けられている。また、ダストボックス90の上面部101には、ストッパーフック部132と係合する開口部であるストッパー用係合部102が形成されている。そして、ダストボックス90が正規の位置で固定されている状態において、ストッパーフック部132がストッパー用係合部102に係合することにより、ストッパー130の上端部がケーシング1に間接的に固定される構成となっている。
なお、ケーシング1がダストボックス90及びカセット50の上方に天板を有する場合、該天板にストッパー用係合部102を形成し、ストッパー130の上端部をケーシング1に直接固定してもよい。また、該天板を有する場合、ケーシング1の上端部を回転自在に該天板に取り付けてもよい。この場合、ケーシング1の前面部4におけるダストボックス90の下方となる位置にストッパー用係合部102を形成し、ストッパー130の下端部にストッパーフック部132を形成し、ケーシング1の下端部をケーシング1に固定する構成になる。
[動作説明]
続いて、フィルター40の清掃動作、並びに、フィルター40、カセット50及びダストボックス90の着脱動作(取り付け及び取り外し動作)について説明する。
(清掃動作)
フィルター40を清掃する際、制御部150は、モーターユニット140のモーター141を回転させる。つまり、制御部150は、各カセット50内においてフィルター駆動軸67を回転させる。これにより、図16に示すように、カセット50の上側移動経路50aに配置されていたフィルター40は、開口部60へ向かって、つまりダストボックス90へ向かって移動する。また、開口部60部分では、フィルター40は、ダストボックス90のガイド部99にガイドされて、円弧状に曲げられる。そして、フィルター40は、下側移動経路50bに確実に挿入されていく。
一方、制御部150がモーター141を回転させることにより、清掃機構110のブラシ111及びブラシ駆動軸112は、例えば揺動する。これにより、図16に示すように、ダストボックス90の開口部100から突出したブラシ111が、カセット50の開口部60から露出したフィルター40部分から塵埃を除去する。また、フィルター40から除去されてブラシ111に付着した塵埃は、スクレーパー114で掻き落とされ、ダストボックス90の埃収容部91に溜められる。なお、図16に示す符号「160」は、塵埃を示している。
清掃機構110で清掃されたフィルター40は、清掃位置である開口部60を通り過ぎ、下側移動経路50bに配置された状態となる。この状態になると、制御部150は、モーター141を反転させる。これにより、下側移動経路50bに配置されていたフィルター40は、開口部60へ向かって移動し、ダストボックス90のガイド部にガイドされて円弧状に曲げられ、上側移動経路50aに戻る。このフィルター40の移動動作中、清掃機構110でフィルター40の清掃を行ってもよい。フィルター40からより確実に塵埃を除去することができる。
なお、本実施の形態1では、軸流ファン20に対応して、各軸流ファン20の上方にカセット50を配置している。吸込口2を複数のカセット50で覆うことにより、カセット50内のフィルター40を清掃する際、フィルター40の移動距離を小さくすることができ、フィルター40の清掃時間を短縮することができる。
ここで、本実施の形態1のようにフィルター40を清掃する場合、上側移動経路50a及び下側移動経路50bにおける開口部60とは反対側端部を接続して、カセット50内に環状のフィルター移動経路を形成し、カセット50内に環状のフィルターを収容することも可能である。しかしながら、このように構成した場合、ケーシング1内に吸い込まれる室内空気はあたかも2枚のフィルターを通過するような状態となり、カセット50内での通風抵抗が大きくなってしまう。このため、本実施の形態1では、板状に形成されたフィルター40をカセット内に収容する構成としている。
(フィルター40、カセット50及びダストボックス90の着脱動作)
フィルター40を手動で清掃する場合には、カセット50をケーシング1から取り外すこととなる。また、ダストボックス90の埃収容部91に溜まった塵埃を廃棄する場合には、ダストボックス90をケーシング1から取り外すこととなる。
本実施の形態1に係る室内機200においては、カセット50をケーシング1から取り外す際、ケーシング1の前面側に設けられた意匠パネル11を開き、ストッパー130も開くこととなる。これにより、カセット50は前方へ移動可能となるため、カセット50を前方へ引き抜くことにより、カセット50をケーシング1から取り外すことができる(図4参照)。
カセット50からフィルター40の取り外す場合、まず、カセット50のフィルター押さえ部材58を開く。これにより、フィルター40の歯部46とフィルター移動ギヤ体68のギヤ69との噛み合いが解除され、フィルター40が取り外し可能な状態となる。この状態において、フィルター40をカセット50の開口部60から引き抜くことにより、フィルター40をカセット50から取り外すことができる。
フィルター40をカセット50に取り付ける場合、フィルター押さえ部材58が開いた状態において、開口部60からカセット50の上側移動経路50aにフィルター40を挿入する。その後、フィルター押さえ部材58を閉じることにより、フィルター40の歯部46とフィルター移動ギヤ体68のギヤ69とが噛み合わされる。
ここで、ケーシングの上面部に吸込口が形成された空気調和機の室内機は、部屋等の空調空間の壁面に取り付けられることが多い。このように空調空間の壁面に室内機が取り付けられた場合、室内機は高い位置に配置されることとなる。このため、ケーシングの上面部に吸込口が形成され、フィルターの自動清掃機能を有する従来の空気調和機の室内機においては、フィルターをケーシングに再度取り付ける際、フィルターを移動手段に正確に取り付けることが困難となり、フィルターが誤動作してしまうという課題があった。例えば、フィルターの一方の側縁部の歯部のみに移動手段のギヤが噛み合った状態にフィルターが取り付けられた場合、フィルターは、当該一方の側縁部側のみが移動することとなり、フィルターの移動経路内において引っ掛かってしまう。
しかしながら、本実施の形態1に係る室内機200は、カセット50をケーシング1から取り外すことにより、フィルター40の歯部46とフィルター移動ギヤ体68のギヤ69との噛み合わせを、作業しやすい場所で行うことができる。このため、本実施の形態1に係る室内機200は、フィルター40をフィルター移動ギヤ体68のギヤ69に正確に取り付けることが容易となる。
特に、本実施の形態1に係る室内機200は、フィルター40を自動清掃する際、該フィルター40を左右方向に移動させる構成となっている。このため、フィルター40をカセット50に収容し、該カセット50をケーシング1に対して着脱自在にした本実施の形態1の構成は、特に有用である。詳しくは、従来の室内機においてフィルターを左右方向に移動させる場合、ケーシングに設けられる移動手段のギヤは、少なくとも前後に2つ配置され、これらギヤの歯溝の形成方向が前後方向となる。通常、フィルターはケーシングの前方から着脱する構成となっているので、ケーシングの前方からフィルターを取り付けようとした際、前後2つのギヤの双方の歯溝に、フィルターの歯部を挿入しなければならない。このような作業は、非常に困難である。
一方、ダストボックス90をケーシング1から取り外す際にも、まず、ケーシング1の前面側に設けられた意匠パネル11を開き、ストッパー130も開く。ストッパー130を開くことにより、ダストボックス90の固定レバー120の操作が可能となる。固定レバー120の前端部を押し下げ、固定レバーフック部122とダストボックス用係合部125との係合を解除した状態において、ダストボックス90を前方へ引き抜くことにより、ダストボックス90をケーシング1から取り外すことができる(図4参照)。その後、ダストボックス90の蓋部93を開き、ダストボックス90の埃収容部91に溜まった塵埃を廃棄する。
なお、カセット50及びダストボックス90は、それぞれ独立して着脱可能となっている。つまり、カセット50のみをケーシング1から取り外すこともできるし、ダストボックス90のみをケーシング1から取り外すこともできる。このため、本実施の形態1に係る室内機200は、メンテナンス性を向上させることができる。
カセット50及びダストボックス90は、前方からケーシング1に押し込み、該ケーシング1に取り付けることとなる。ここで、上述のように、カセット50及びダストボックス90は、それぞれ独立して着脱可能となっている。このため、本実施の形態1に係る室内機200においては、ダストボックス90がケーシング1に取り付けられている状態でカセット50をケーシング1に取り付ける場合と、ダストボックス90がケーシング1に取り付けられていない状態でカセット50をケーシング1に取り付ける場合とがある。
図30は、本発明に係る空気調和機の室内機において、ダストボックスがケーシングに取り付けられている状態でカセットをケーシングに取り付ける方法を説明するための斜視図である。なお、図30は、ケーシング1の右側面部7側(図1参照)に配置されるカセット50の取り付けを示している。ケーシング1の左側面部8側(図1参照)に配置されるカセット50の取り付け方法も、同様である。
ダストボックス90がケーシング1に取り付けられている状態においては、カセット50を前方からケーシング1に押し込むと、カセット50の左側端部(円弧形状部59)が、ダストボックス90のガイド部99にガイドされる。また、カセット50の右側端部が、ケーシング1に前後方向に形成された側壁部10aにガイドされる。これにより、カセット50を前方からケーシング1に押し込むと、カセット50は正規の取付位置に導かれる。そして、カセット50に設けられたフィルター駆動軸67の後端部(フィルター移動ギヤ体68の連結部71)と、モーターユニット140の出力部142とが連結される。本実施の形態1のようにダストボックス90にカセット50のガイド機能を持たせることにより、カセット50におけるダストボックス90側の端部をガイドするガイド部材を別途設ける必要がないため、部品点数を削減することができる。
なお、正規の取付位置に配置されたカセット50は、側壁部10aからカセット50側に突設された押さえ板10cと、ダストボックス90のガイド部99の上部とによって、上方向への移動が規制される。
図31は、本発明に係る空気調和機の室内機において、ダストボックスがケーシングに取り付けられていない状態でカセットをケーシングに取り付ける方法を説明するための斜視図である。また、図32は、図31のH−H断面図である。なお、図31及び図32は、ケーシング1の右側面部7側(図1参照)に配置されるカセット50の取り付けを示している。ケーシング1の左側面部8側(図1参照)に配置されるカセット50の取り付け方法も、同様である。
ダストボックス90がケーシング1に取り付けられていない状態においては、カセット50の左側端部(円弧形状部59)をダストボックス90のガイド部99でガイドすることができない。このため、本実施の形態1に係る室内機200は、ケーシング1にガイド溝10が形成されている。このガイド溝10は、例えば、側壁部10aと載置部15に設けられた凸部10bとの間に形成される。また、このガイド溝10は、後側から前側へ向かうほど左右方向の幅が大きくなるように形成されている。また、カセット50には、ガイド溝10と対向する位置に凸部79が設けられている。
ダストボックス90がケーシング1に取り付けられていない場合、カセット50を前方からケーシング1に押し込む際、カセット50の凸部79をガイド溝10に挿入させる。このとき、ガイド溝10の前方は左右方向の幅が大きくなっているので、カセット50の凸部79をガイド溝10に容易に挿入させることができる。この状態でカセット50をさらに後方へ押し込んでいくと、カセット50の凸部79は、ガイド溝10の側壁(側壁部10a又は凸部10b)に案内されることとなる。ここで、図32に示すように、ガイド溝10の後方は、その左右方向の幅がカセット50の凸部79の左右方向の幅よりも若干大きい程度に形成されている。このため、カセット50は正規の取付位置に導かれる。そして、カセット50に設けられたフィルター駆動軸67の後端部(フィルター移動ギヤ体68の連結部71)と、モーターユニット140の出力部142とが連結される。このように、本実施の形態1に係る室内機200は、ダストボックス90がケーシング1に取り付けられていない場合でも、カセット50を容易にケーシング1に取り付けることができる。
実施の形態2.
本実施の形態2では、実施の形態1で示した室内機200の変形例について説明する。なお、本実施の形態2において、特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図33は、本発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機の一例を示す斜視図である。
実施の形態1では、ケーシング1の吸込口2に複数のカセット50が設けられていた。一方、図33に示す室内機200は、ケーシング1の吸込口2に1つのカセット50を備えている。つまり、図33に示す室内機200は、1つのフィルター40で吸込口2を覆う構成となっている。また、図33に示す室内機200においては、カセット50は右側端部に開口部60が形成されており、ダストボックス90はカセット50の右側端部と対向して設けられている。
図33のように室内機200を構成した場合、隣接する軸流ファン20間のデッドスペースを有効活用するという効果は得られないものの、実施の形態1で示したその他の効果については得ることができる。
図34は、本発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機の別の一例を示す斜視図である。また、図35は、この室内機において化粧パネルを取り外した状態を示す斜視図である。
例えば、フィルター40の手動清掃はメンテナンス業者が行い、ユーザーはフィルター40の自動清掃のみを行う場合も想定される。このような場合、カセット50を用いる必要は特にない。つまり、フィルター駆動軸67をケーシング1に直接設ける構成にしてもよい。
図34及び図35のように室内機200を構成した場合、フィルター40の歯部46とフィルター移動ギヤ体68のギヤ69との噛み合わせを作業しやすい場所で行うことができるという効果は得られないものの、実施の形態1で示したその他の効果については得ることができる。
図36は、本発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機の別の一例を示す斜視図であり、化粧パネルを取り外した状態を示すものである。
カセット50を用いないように室内機200を構成した場合でも、図33で示した室内機200と同様に、1枚のフィルター40で吸込口2を覆い、該フィルター40の左右方向の一方側にダストボックス90を配置することができる。
図36のように室内機200を構成した場合、隣接する軸流ファン20間のデッドスペースを有効活用するという効果以外、図34及び図35で示した室内機200と同様の効果を得ることができる。
図37は、本発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機の別の一例を示す斜視図である。
フィルター40と清掃機構とが相対的に移動することにより、フィルター40を自動清掃することができる。このため、図34〜図36で示したようにカセット50を用いずに室内機200を構成した場合、実施の形態1で示した清掃機構110に換えて、図37に示す清掃機構110aを用いることができる。詳しくは、図37に示す室内機200は、フィルター40の左右方向の一方側にダストボックス90を配置している。そして、この室内機200の清掃機構110aは、ファン(図37は軸流ファン20を例示)の上方に設けられ、左右方向に移動自在なブラシ等を備えている。なお、図37に示す室内機200は、清掃機構110aが移動するため、フィルター40を移動させる必要がない。このため、図37に示す室内機200には、フィルター駆動軸67は設けられていない。
図37のように室内機200を構成しても、ダストボックス90及び清掃機構110aを熱交換器30の上方に配置することができる。このため、フィルター40の自動清掃機能を有しつつ、室内機200の前後方向の寸法が大きくなることを防止でき、熱交換器30の形状及び大きさが制限されることを防止できる。
図38は、本発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機の別の一例を示す斜視図である。
実施の形態1では、桟55によって強度が確保されたカセット50によって、吸込口2近傍の強度(つまり、ケーシング1の強度)を確保していた。しかしながら、カセット50を用いずに室内機200を構成する場合、実施の形態1においてカセット50に設けられていた桟55を、ケーシング1の吸込口2に直接設け、吸込口2近傍の強度(つまり、ケーシング1の強度)を確保してもよい。
このとき、室内機200のファンとして軸流ファン20を採用する場合、図38に示すように、第1の桟56で構成された桟55、あるいは第1の桟56及び第2の桟57で構成された桟55を吸込口2(軸流ファン20と対向する位置)に直接設けるとよい。翼22の前縁部22aと第1の桟56の後流との干渉範囲を小さくできるので、軸流ファン20に起因する騒音を抑制することができる。
なお、カセット50を用いずに室内機200を構成する場合とは、例えば、図34〜図37で示したような場合、及び、フィルター40の自動清掃機能を備えないように室内機200を構成した場合等である。
ここで、桟55は、フィルター40の上流側及び下流側のうちの少なくとも一方に設けられていればよい。フィルター40の下流側、つまりフィルター40と軸流ファン20との間に桟55を設ける場合、桟55の外周側に、ベルマウス24の上部開口部以上の直径で円形状に形成されたフランジ部78(図21で示したフランジ部78)を、ベルマウス24に向かって突設してもよい。ベルマウス24を上下方向(軸流ファン20の回転軸方向)に伸ばしたのと同様の効果が得られるため、軸流ファン20に起因する騒音をより抑制することができる。このとき、フランジ部78の外周側に開口部を形成しないことが好ましい。ベルマウス24内にきれいに空気が流れるため、軸流ファン20に起因する騒音をさらに抑制することができる。
図39は、本発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機の別の一例を示す分解斜視図である。
図39に示す室内機200のカセット50は、前後方向に移動自在にフィルター40を収容する構成となっている。換言すると、図39に示す室内機200は、平面視において、実施の形態1で示したカセット50を90度回転させて取り付けられる構成となっている。このため、図39に示す室内機200は、カセット50の前後方向の一方の端部に開口部60が形成されており、該端部と対向してダストボックス90が設けられている。なお、図39では、カセット50の前側端部と対向してダストボックス90が配置されている例を示している。
図39のように室内機200を構成しても、カセット50をケーシング1から取り外すことにより、フィルター40の歯部46とフィルター移動ギヤ体68のギヤ69との噛み合わせを、作業しやすい場所で行うことができる。このため、実施の形態2に係る室内機200は、フィルター40をフィルター移動ギヤ体68のギヤ69に正確に取り付けることが容易となる。
なお、図39では、室内機200にクロスフローファン25を採用した例を示しているが、軸流ファン20を採用しても勿論よい。