以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像読取装置21を備えた画像形成装置100の内部構成を示す正面断面図であり、図2は、本発明の第1実施形態の画像読取装置21の内部構成を示す正面断面図であり、図3は、本発明の第1実施形態の画像読取装置21の上面図である。
図1に示すように、画像形成装置100は、いわゆる胴内排出型のデジタル複写機であって、大きくは、本体ハウジング20と、その上部に配設された画像読取装置21とから構成されている。画像読取装置21内には、原稿の画像を電気信号として読み取るための後述する各種機構が設けられ、他方、本体ハウジング20内には、画像読取装置21で読み取られた原稿画像の電気信号に基づいて用紙に画像を転写するための後述する各種機構が設けられる。
本体ハウジング20は、下ハウジング20aと、その上方で左側部に沿って位置し画像読取装置21に連結される連結ハウジング20bと、で構成され、下ハウジング20aには、用紙を収容し給紙するための給紙部や、用紙上にトナー画像を形成する画像形成部や、用紙上のトナー画像を定着するための定着部等が設けられ、他方、連結ハウジング20bには、定着後の用紙を搬送して排出するための用紙排出部が設けられている。また、画像読取装置21の直下における連結ハウジング20bの右側方には、右側面及び正面に向けて大きく開放された胴内排紙空間22が形成されており、この胴内排紙空間22には、連結ハウジング20bの右側面から水平方向に排出される用紙を受け取って積載するための用紙排出トレイ23が設けられている。
画像読取装置21の上面には、コンタクトガラス25や、正面側に表出した操作パネル(図示せず)が配設されている。更に、画像読取装置21の上方には、コンタクトガラス25における第1画像読取部R1にシート状の原稿を搬送する原稿搬送装置27を搭載した原稿押さえ28が、画像読取装置21の背面にヒンジ部によって開閉可能に支持されている。
原稿押さえ28は、コンタクトガラス25に対して閉じて原稿の読取動作がなされる閉状態と、コンタクトガラス25に対して開いた開状態とを取り得る。そして、原稿搬送装置27を用いない原稿固定方式では、読み取る毎に原稿押さえ28を開閉してコンタクトガラス25の第2画像読取部R2に原稿を1枚ずつ取り替えて読み取りを行う。
原稿搬送装置27は、複数枚の原稿を整合して積載する原稿ガイド29aを備えた原稿給紙トレイ29と、コンタクトガラス25における第1画像読取部R1の上方に位置し原稿給紙トレイ29が突設された原稿カバー30と、この原稿カバー30の側方で原稿押さえ28の上面の一部に直付けで形成された原稿排出トレイ31とを含み、原稿給紙トレイ29から原稿カバー30内を経て原稿排出トレイ31に至る原稿搬送路dが形成されている。
原稿カバー30内には、原稿搬送路dに沿って上流側から順に、ピックアップローラー32、搬送ローラー対33、レジストローラー対34、及び排出ローラー対35から成る原稿搬送部が設けられている。これらのうちで搬送ローラー対33は、駆動ローラー33aと分離ローラー33bとから構成されていて、分離ローラー33bは回転負荷が所定トルクを下回る場合のみ駆動ローラー33aと逆方向に回転し、回転負荷が所定トルクを上回る場合には駆動ローラー33aと従動回転するようになっている。
レジストローラー対34と排出ローラー対35の間には、コンタクトガラス25における第1画像読取部R1に対向して配置され、原稿を第1画像読取部R1に向けて押圧するための原稿押圧部36と、第1及び第2画像読取部R1、R2の間に配置された白色基準板55と、が設けられている。白色基準板55は、後述する位置決め部材57に嵌め込まれた状態で第1及び第2画像読取部R1、R2の間に配置されている。なお、原稿搬送路dは搬送ローラー対33から第1画像読取部R1に至る間において反転するように湾曲している。
原稿給紙トレイ29上にセットされた原稿は、原稿搬送部によって1枚ずつ順次、原稿搬送路dを通して搬送され、第1画像読取部R1を通過した後に原稿排出トレイ31上に順次排出される。原稿排出トレイ31上に排出された原稿はユーザーの手によって取り出される。
画像読取装置21には図2に示すように、原稿Qの画像面(図2の下面)に光を照射する照明部2と、原稿Qからの反射光(画像光)を受光して電気信号に変換するCCDセンサー(光電変換部)16と、が設けられており、原稿Qの画像を読み取ることが可能である。なお、原稿反射光の光路を一点鎖線で示している。画像読取装置21の詳細構造については、後述する。
続いて、画像読取装置21で読み取った原稿画像の電気信号に基づいてシートに画像を転写するために、本体ハウジング20内に設けられた各種機構の構成について、図1を参照しながら以下に説明する。先ず、シートの給紙部について述べる。下ハウジング20aの下部には、種々サイズのシート(主として用紙)を収納し、正面から出し入れ可能な給紙カセット40が配設されていて、この給紙カセット40に収納されているシートPは、繰り出しコロ40aにより1枚ずつ送り出される。また、下ハウジング20aの下部における左側面には、必要に応じて引き倒される開閉可能な手差しトレイ41が設けられていて、この手差しトレイ41にセットされているシート(用紙やOHPシート)P′は、繰り出しコロ41aにより1枚ずつ送り出される。
次に、シート上にトナー画像を形成する画像形成部、及びシート上のトナー画像を定着するための定着部について述べる。下ハウジング20a内における給紙カセット40の上方には、主たる画像形成部を構成する感光体ドラム42をはじめ、この感光体ドラム42の周囲に、帯電装置43、レーザー露光ユニット44、現像装置45、転写ローラー46、及びクリーニング装置47が配設されている。また、下ハウジング20a内における転写ローラー46の上方且つ連結ハウジング20bの直下には定着装置48が配設されている。
感光体ドラム42は、駆動時には所定の周速度で図1中時計回り方向に回転する。感光体ドラム42の表面は、帯電装置43によって一様に帯電された後、CCDセンサー16からの原稿画像の電気信号に基づくレーザー露光ユニット44からのビーム光の照射によって、所定の明電位と暗電位の部分からなる静電潜像が形成される。
現像装置45の現像ローラー45aは、感光体ドラム42と所定の間隙をもって回転可能に支持され、駆動時には感光体ドラム42と同一方向に所定の周速度で回転する。現像ローラー45aの表面のトナーは、感光体ドラム42に飛翔し、トナー像が形成(現像)される。
ここで、給紙カセット40(又は手差しトレイ41)から1枚ずつ繰り出されてレジストローラー対49に到達したシートP(又はP′)は、感光体ドラム42上のトナー像が転写ローラー46に接近するのに同期して、レジストローラー対49で搬送タイミングが調整されながら上方に向けて送り出され、搬送路T1を通じて感光体ドラム42と転写ローラー46との間に搬送される。そして、そのシートPの先端とトナー像の先端が一致して転写ローラー46を通過することにより、トナー像中のトナーのほとんどがシートP上に転写される。
シートP上に転写されずに感光体ドラム42の表面に残留したトナーは、クリーニング装置47によって感光体ドラム42から除去される。一方、トナー像が転写されたシートPは定着装置48へ送られる。定着装置48は、加熱ローラー48a及び加圧ローラー48bからなる定着ローラー対を有していて、この定着ローラー対によって定着ニップ部を通過するシートP上のトナー像を加熱・加圧して定着させ、これによりシートPには定着された転写画像が形成される。
定着装置48を通過したシートPは、そのまま垂直上方に向く垂直搬送路T2に沿って連結ハウジング20b内に搬送される。この連結ハウジング20b内には、垂直搬送路T2に連結された搬送ローラー対50、用紙排出トレイ23にシートPを排出するための排出ローラー対51が配設されている。搬送ローラー対50から送り出されシートPは、搬送路T3を通って排出ローラー対51に達し、排出ローラー対51から用紙排出トレイ23へ排出される。
次に、画像読取装置21の詳細構造について説明する。画像読取装置21の上面には図2および図3に示すように、原稿固定方式で原稿Qを読み取る際に原稿Qの左端(副走査方向(矢印Y方向)の一方端、図2の左端)を突き当てて位置決めするための位置決め部材(副走査方向位置決め部材)57と、原稿の奥端(主走査方向(矢印X方向)の一方端、図3の上端)を突き当てて位置決めするための位置決め部材(主走査方向位置決め部材)58と、が設けられている。
コンタクトガラス25の下方には図2に示すように、照明部2を有し、副走査方向に往復移動可能な光学ユニット1と、原稿Qからの反射光を反射するとともに、副走査方向に往復移動可能な反射ユニット11と、反射ユニット11からの光を受光するCCDセンサー16を有する光電変換ユニット15と、光学ユニット1および反射ユニット11を副走査方向に移動させる駆動モーター53aを有する駆動機構53(図7参照)と、等が設けられている。
光学ユニット1は、照明部2の他に、照明部2から出射し原稿Qで反射された反射光を直接受けて所定方向(図2の左方向)に反射する第1ミラー6を有する。
照明部2は、第1ミラー6に対して位置決め部材57側(副走査方向一方側)に配置されている。照明部2は図3に示すように、主走査方向に延びる棒状(ここでは略円柱状)の導光部材3と、導光部材3の両端面に対向配置される光源4および5と、を有する。導光部材3は、位置決め部材58側(主走査方向一方側)に配置される第1端面Saと、第1端面Saとは反対側(主走査方向他方側)に配置される第2端面Sbと、を有する。光源4および5は、LEDなどの発光素子からなるとともに、導光部材3の第1端面Saおよび第2端面Sbにそれぞれ対向配置され、第1端面Saおよび第2端面Sbに向かって光を出射する。導光部材3の下面には、光を原稿Qに向かって反射させる多数のプリズムが形成されており、導光部材3は、第1端面Saおよび第2端面Sbから入射した光を主走査方向に沿って導光しながら原稿Qに向かって出射する。
反射ユニット11は図2に示すように、第1ミラー6からの反射光を受けて反射する第2ミラー12と、第2ミラー12からの反射光を受けて光電変換ユニット15に向かって反射する第3ミラー13と、を有する。
光電変換ユニット15は、反射ユニット11からの反射光を導入して集光するレンズ群17と、このレンズ群17で集光された原稿反射光を受けて電気信号に変換するCCDセンサー16と、を有し、画像読取装置21のフレーム21aに固定されている。
ここで、照明部2及び第1ミラー6は光学ユニット1の筐体(図示せず)に一体的に固定され、また、第2ミラー12および第3ミラー13は反射ユニット11の筐体(図示せず)に一体的に固定されており、これらの光学ユニット1と反射ユニット11は、相互に独立しているが連携して往復移動可能になっている。
つまり、上記のシートスルー方式で原稿画像の読取動作が行われる際は、光学ユニット1が第1画像読取部R1の直下に移動し、原稿反射光の光路長は所定長さに保持される。他方、原稿固定方式の際は、光学ユニット1と反射ユニット11は相互に原稿反射光の光路長を上記所定長さに維持しながら第2画像読取部R2を往復移動する。
このような構成のもと、照明部2から照射されて原稿Qの画像面で反射した原稿反射光は、第1ミラー6、第2ミラー12および第3ミラー13で反射してレンズ群17に導入され、レンズ群17で集光されてCCDセンサー16上に結像する。CCDセンサー16は、受光した反射光を電気信号に変換して出力する。そして、原稿Qのサイズを検出する場合には、後述する制御部60がCCDセンサー16の出力に基づいて原稿Qのサイズを検出する。
この画像読取装置21では、原稿Qの主走査方向(矢印X方向)のサイズを検出する場合、導光部材3の第2端面Sbに対向配置された光源5のみが発光する。これにより、図4に示すように、原稿Qが位置決め部材58に突き当てられていない場合、原稿Qの主走査方向の一方端(位置決め部材58側の端部、図4の左端)に、副走査方向に延びる影G1が発生する。このため、CCDセンサー16から影G1に応じた電気信号が出力され、この出力に基づいて原稿Qの主走査方向の一方端の位置が検出される。また、導光部材3の第1端面Saに対向配置された光源4のみが発光する。これにより、図5に示すように、原稿Qの主走査方向の他方端(位置決め部材58とは反対側の端、図5の右端)に、副走査方向に延びる影G2が発生する。このため、CCDセンサー16から影G2に応じた電気信号が出力され、この出力に基づいて原稿Qの主走査方向の他方端の位置が検出される。そして、原稿Qの主走査方向の一方端の位置と、原稿Qの主走査方向の他方端の位置と、に基づいて、原稿Qの主走査方向のサイズが検出される。
また、原稿Qの副走査方向(矢印Y方向)のサイズを検出する場合、導光部材3の第1端面Saに対向配置された光源4のみ(又は、第2端面Sbに対向配置された光源5のみ)を発光させた状態で光学ユニット1を副走査方向に移動させる。これにより、図6に示すように、原稿Qの副走査方向の他方端(位置決め部材57とは反対側の端、図6の右端)に、主走査方向に延びる影G3が発生する。このため、CCDセンサー16から影G3に応じた電気信号が出力され、この出力に基づいて原稿Qの副走査方向の他方端の位置が検出される。そして、原稿Qの副走査方向の他方端の位置と、位置決め部材57の位置と、に基づいて、原稿Qの副走査方向のサイズが検出される。なお、光源4および5の両方を発光させても、原稿Qの副走査方向の他方端に影G3が発生するので、原稿Qの副走査方向のサイズを検出することは可能である。
その一方、原稿Qの画像を読み取る場合、導光部材3の第1端面Saに対向配置された光源4と第2端面Sbに対向配置された光源5との両方を発光させた状態で光学ユニット1を副走査方向に移動させる。そして、CCDセンサー16から原稿画像に応じた電気信号が出力され、原稿画像が読み取られる。
図7は、画像読取装置21の制御経路の一例を示すブロック図である。なお、画像読取装置21を使用する上で画像形成装置100各部の様々な制御がなされるため、全体の制御経路は複雑なものとなる。そこで、ここでは制御経路のうち、本発明の実施に必要となる部分についてのみ説明する。
制御部60は、例えばCPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置)であり、画像読取装置21全体を制御する。例えば、制御部60は、設定されたプログラムに従い駆動機構53の駆動モーター53aに制御信号を送信して光学ユニット1及び反射ユニット11の駆動を制御するとともに、照明部2の光源4および5の発光タイミングを個別に制御する。制御部60は、CCDセンサー16から送信される電気信号(データ)に基づいて、原稿Qのサイズを検出する。また、制御部60は、CCDセンサー16からの電気信号を、必要に応じて解像度処理、変倍処理或いは階調処理して画像データを作成する。
記憶部61は、画像メモリー70、ROM(Read Only Memory)71、RAM(Random Access Memory)72を備えており、画像メモリー70は制御部60において作成された画像データをデジタル信号に変換して記憶する。ROM71、RAM72は制御部60において用いられる基本プログラムや処理内容等を格納する。その他、ROM71、RAM72には、CCDセンサー16から送信される電気信号(データ)、位置決め部材57および58の位置情報等が記憶される。
次に、本実施形態の画像読取装置21の原稿固定方式における原稿読取動作および原稿サイズ検出動作について説明する。
第2画像読取部R2に原稿Qを載置した状態でユーザーの入力操作により操作パネル(図示せず)のコピー開始ボタンがオンされると、まず原稿読取動作が開始される。この原稿読取動作では、照明部2の光源4および5の両方が発光(点灯)した状態で、光学ユニット1が第2画像読取部R2の副走査方向の一方端部(図3の左端部)から他方端部(図3の右端部)まで移動する。これにより、CCDセンサー16から原稿画像に応じた電気信号が出力され、原稿画像が読み取られる。なお、本実施形態では、原稿読取解像度および出力解像度が600dpiであるため、光学ユニット1が副走査方向に約42μm移動する毎にCCDセンサー16から電気信号が出力される。
そして、光学ユニット1が元の位置(第2画像読取部R2の副走査方向の一方端部、図3の左端部)に戻ることによって、原稿読取動作が終了する。
その後、原稿サイズ検出動作が開始される。この原稿サイズ検出動作では、照明部2の光源5のみが発光(点灯)した状態と光源4のみが発光(点灯)した状態とを交互に繰り返しながら、光学ユニット1が第2画像読取部R2の副走査方向の一方端部(図3の左端部)から他方端部(図3の右端部)まで移動する。
このとき、原稿Qの主走査方向の一方端(位置決め部材58側の端)に、副走査方向に延びる影G1が発生する状態と、原稿Qの主走査方向の他方端(位置決め部材58とは反対側の端)に、副走査方向に延びる影G2が発生する状態と、が交互に繰り返され、原稿Qの主走査方向の一方端の位置と、原稿Qの主走査方向の他方端の位置と、が検出される。なお、原稿Qが位置決め部材58に突き当てられている場合、原稿Qの主走査方向の一方端に影G1は発生しないが、位置決め部材58の位置に基づいて原稿Qの主走査方向の一方端の位置を検出することは可能である。また、原稿Qの副走査方向の他方端では、主走査方向に延びる影G3が発生し、原稿Qの副走査方向の他方端の位置が検出される。これにより、原稿Qの主走査方向の一方端の位置(又は、位置決め部材58の位置)と、原稿Qの主走査方向の他方端の位置と、に基づいて、原稿Qの主走査方向のサイズが検出されるとともに、原稿Qの副走査方向の他方端の位置と、位置決め部材57の位置と、に基づいて、原稿Qの副走査方向のサイズが検出される。
そして、光学ユニット1が元の位置(第2画像読取部R2の副走査方向の一方端部、図3の左端部)に戻ることによって、原稿サイズ検出動作が終了する。
その後、原稿読取動作によって読み取られた原稿画像に関するデータ、及び原稿サイズ検出動作によって検出された原稿サイズに関するデータに基づいて、本体ハウジング20内で画像形成処理が行われる。
本実施形態では、上記のように、光学ユニット1の照明部2は、主走査方向に延びる導光部材3と、導光部材3の両端面に対向配置される光源4および5と、を有する。そして、制御部60は、導光部材3の第2端面Sbに対向配置された光源5のみを発光させることにより原稿Qの主走査方向の一方端に発生する影G1に応じたCCDセンサー16の出力に基づいて原稿Qの主走査方向の一方端の位置を検出する。また、制御部60は、導光部材3の第1端面Saに対向配置された光源4のみを発光させることにより原稿Qの主走査方向の他方端に発生する影G2に応じたCCDセンサー16の出力に基づいて原稿Qの主走査方向の他方端の位置を検出する。そして、検出した原稿Qの主走査方向の一方端の位置と他方端の位置とに基づいて、原稿Qの主走査方向のサイズを検出する。これにより、原稿Qの主走査方向のサイズの検出精度を向上させることができる。
また、原稿Qの主走査方向の一方端の位置と他方端の位置とを検出するので、原稿Qの奥端(主走査方向の一方端)が位置決め部材58に突き当てられていない場合であっても、原稿Qの主走査方向のサイズを検出することができる。
また、上記のように、照明部2は、第1ミラー6に対して位置決め部材57側に配置されている。これにより、原稿Qの副走査方向のサイズを検出する場合、原稿Qの副走査方向の他方端には主走査方向に延びる影G3が発生するので、原稿Qの副走査方向の他方端の位置を検出することができる。このため、原稿Qの副走査方向の他方端の位置と、位置決め部材57の位置と、に基づいて、原稿Qの副走査方向のサイズを検出することができる。
また、上記のように、原稿Qの画像を読み取る場合、第1端面Saに対向配置された光源4と第2端面Sbに対向配置された光源5との両方が発光する。これにより、原稿折れやシワによる影の無い画像を得ることができる。
(第2実施形態)
この第2実施形態では、原稿Qの副走査方向の他方端の位置だけでなく、原稿Qの副走査方向の一方端(位置決め部材57側の端)の位置も検出する例について説明する。
本実施形態では図8および図9に示すように、光学ユニット1には、照明部2と同様の構造を有する第1照明部2aおよび第2照明部2bが設けられている。第1照明部2aは、照明部2と同様、第1ミラー6に対して位置決め部材57側(副走査方向一方側)に配置されている。第2照明部2bは、第1ミラー6に対して位置決め部材57とは反対側(副走査方向他方側)に配置されている。
第1照明部2aは、第1導光部材3aと、第1導光部材3aの両端面に対向配置される第1光源4aおよび5aと、を有する。第2照明部2bは、第2導光部材3bと、第2導光部材3bの両端面に対向配置される第2光源4bおよび5bと、を有する。
第2実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
本実施形態の画像読取装置21では、原稿Qの主走査方向(矢印X方向)のサイズを検出する場合、第1導光部材3aの第2端面Sbに対向配置された第1光源5aのみが発光する。これにより、図10に示すように、原稿Qの主走査方向の一方端(位置決め部材58側の端、図10の左端)に、副走査方向に延びる影G1が発生する。このため、原稿Qの主走査方向の一方端の位置が検出される。また、第1導光部材3aの第1端面Saに対向配置された第1光源4aのみが発光する。これにより、図11に示すように、原稿Qの主走査方向の他方端(位置決め部材58とは反対側の端、図11の右端)に、副走査方向に延びる影G2が発生する。このため、原稿Qの主走査方向の他方端の位置が検出される。そして、原稿Qの主走査方向の一方端の位置と、原稿Qの主走査方向の他方端の位置と、に基づいて、原稿Qの主走査方向のサイズが検出される。なお、第2導光部材3bの第2端面Sbに対向配置された第2光源5bのみ(又は、第1光源5aおよび第2光源5bの両方)を発光させても、原稿Qの主走査方向の一方端に影G1が発生するので、原稿Qの主走査方向の一方端の位置を検出することは可能である。また、第2導光部材3bの第1端面Saに対向配置された第2光源4bのみ(又は、第1光源4aおよび第2光源4bの両方)を発光させても、原稿Qの主走査方向の他方端に影G2が発生するので、原稿Qの主走査方向の他方端の位置を検出することは可能である。
また、原稿Qの副走査方向(矢印Y方向)のサイズを検出する場合、第2導光部材3bの第1端面Saに対向配置された第2光源4bのみ(又は、第2端面Sbに対向配置された第2光源5bのみ)を発光させた状態で光学ユニット1を副走査方向に移動させる。これにより、図12に示すように、原稿Qが位置決め部材57に突き当てられていない場合、原稿Qの副走査方向の一方端(位置決め部材57側の端、図12の左端)に、主走査方向に延びる影G4が発生する。このため、原稿Qの副走査方向の一方端の位置が検出される。また、第1導光部材3aの第1端面Saに対向配置された第1光源4aのみ(又は、第2端面Sbに対向配置された第1光源5aのみ)を発光させた状態で光学ユニット1を副走査方向に移動させる。これにより、図13に示すように、原稿Qの副走査方向の他方端(位置決め部材57とは反対側の端、図13の右端)に、主走査方向に延びる影G3が発生する。このため、原稿Qの副走査方向の他方端の位置が検出される。そして、原稿Qの副走査方向の一方端の位置と、原稿Qの副走査方向の他方端の位置と、に基づいて、原稿Qの副走査方向のサイズが検出される。なお、第2光源4bおよび5bの両方を発光させても、原稿Qの副走査方向の一方端に影G4が発生するので、原稿Qの副走査方向の一方端の位置を検出することは可能である。同様に、第1光源4aおよび5aの両方を発光させても、原稿Qの副走査方向の他方端に影G3が発生するので、原稿Qの副走査方向の他方端の位置を検出することは可能である。
その一方、原稿Qの画像を読み取る場合、第1光源4aおよび5aと第2光源4bおよび5bとの全てを発光させた状態で光学ユニット1を副走査方向に移動させる。そして、CCDセンサー16から原稿画像に応じた電気信号が出力され、原稿画像が読み取られる。
次に、本実施形態の画像読取装置21の原稿固定方式における原稿読取動作および原稿サイズ検出動作について説明する。
第2画像読取部R2に原稿Qを載置した状態でユーザーの入力操作により操作パネル(図示せず)のコピー開始ボタンがオンされると、まず原稿読取動作が開始される。この原稿読取動作では、第1照明部2aの第1光源4aおよび5aと第2照明部2bの第2光源4bおよび5bとの全てが発光(点灯)した状態で、光学ユニット1が第2画像読取部R2の副走査方向の一方端部(図9の左端部)から他方端部(図9の右端部)まで移動する。これにより、CCDセンサー16から原稿画像に応じた電気信号が出力され、原稿画像が読み取られる。
そして、光学ユニット1が元の位置(第2画像読取部R2の副走査方向の一方端部、図9の左端部)に戻ることによって、原稿読取動作が終了する。
その後、原稿サイズ検出動作が開始される。この原稿サイズ検出動作では、第2光源5bのみが発光(点灯)した状態と第2光源4bのみが発光(点灯)した状態とを交互に繰り返しながら、光学ユニット1が第2画像読取部R2の副走査方向の一方端部(図9の左端部)から他方端部(図9の右端部)に向かって移動する。このとき、原稿Qの副走査方向の一方端(位置決め部材57側の端)では、主走査方向に延びる影G4が発生し、原稿Qの副走査方向の一方端の位置が検出される。なお、原稿Qが位置決め部材57に突き当てられている場合、原稿Qの副走査方向の一方端に影G4は発生しないが、位置決め部材57の位置に基づいて原稿Qの副走査方向の一方端の位置を検出することは可能である。
その後、第1光源5aのみが発光(点灯)した状態と第1光源4aのみが発光(点灯)した状態とを交互に繰り返しながら、光学ユニット1が第2画像読取部R2の副走査方向の他方端部(図9の右端部)まで移動する。このとき、原稿Qの主走査方向の一方端(位置決め部材58側の端)に、副走査方向に延びる影G1が発生する状態と、原稿Qの主走査方向の他方端(位置決め部材58とは反対側の端)に、副走査方向に延びる影G2が発生する状態と、が交互に繰り返され、原稿Qの主走査方向の一方端の位置と、原稿Qの主走査方向の他方端の位置と、が検出される。なお、原稿Qが位置決め部材58に突き当てられている場合、原稿Qの主走査方向の一方端に影G1は発生しないが、位置決め部材58の位置に基づいて原稿Qの主走査方向の一方端の位置を検出することは可能である。また、原稿Qの副走査方向の他方端では、主走査方向に延びる影G3が発生し、原稿Qの副走査方向の他方端の位置が検出される。これにより、原稿Qの主走査方向の一方端の位置(又は、位置決め部材58の位置)と、原稿Qの主走査方向の他方端の位置と、に基づいて、原稿Qの主走査方向のサイズが検出されるとともに、原稿Qの副走査方向の一方端の位置(又は、位置決め部材57の位置)と、原稿Qの副走査方向の他方端の位置と、に基づいて、原稿Qの副走査方向のサイズが検出される。
そして、光学ユニット1が元の位置(第2画像読取部R2の副走査方向の一方端部、図9の左端部)に戻ることによって、原稿サイズ検出動作が終了する。
第2実施形態の画像読取装置21の原稿読取動作および原稿サイズ検出動作のその他の動作は、上記第1実施形態と同様である。
本実施形態では、上記のように、光学ユニット1には、第1ミラー6に対して位置決め部材57側(副走査方向一方側)に配置される第1導光部材3aと、第1ミラー6に対して位置決め部材57とは反対側(副走査方向他方側)に配置される第2導光部材3bと、第1導光部材3aの主走査方向の端面に対向配置される第1光源4aおよび5aと、第2導光部材3bの主走査方向の端面に対向配置される第2光源4bおよび5bと、が設けられている。これにより、原稿Qの副走査方向のサイズを検出する場合、第1照明部2a(第1導光部材3a、第1光源4aおよび5a)を用いることによって原稿Qの副走査方向の他方端に影G3を発生させ、原稿Qの副走査方向の他方端の位置を検出することができるとともに、第2照明部2b(第2導光部材3b、第2光源4bおよび5b)を用いることによって原稿Qの副走査方向の一方端に影G4を発生させ、原稿Qの副走査方向の一方端の位置を検出することができる。このため、原稿Qの副走査方向の他方端の位置と、原稿Qの副走査方向の一方端の位置と、に基づいて、原稿Qの副走査方向のサイズを検出することができる。すなわち、原稿Qの左端(副走査方向の一方端)が位置決め部材57に突き当てられていない場合であっても、原稿Qの副走査方向のサイズを検出することができる。
第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
この第3実施形態では、光学ユニット1を副走査方向に一往復させる間に原稿読取動作および原稿サイズ検出動作の両方を実行する場合について説明する。ここでは、上記第1実施形態の画像読取装置21を用いて説明するが、上記第2実施形態の画像読取装置21を用いても同様に実行することが可能である。
第2画像読取部R2に原稿Qを載置した状態でユーザーの入力操作により操作パネル(図示せず)のコピー開始ボタンがオンされ原稿読取動作が開始されると、照明部2の光源4および5の両方が発光(点灯)した状態で、光学ユニット1が第2画像読取部R2の副走査方向の一方端部から他方端部まで移動し、原稿画像が読み取られる。これにより、原稿読取動作が終了する。
その後、光学ユニット1が第2画像読取部R2の副走査方向の他方端部に配置された状態で、原稿サイズ検出動作が開始される。この原稿サイズ検出動作では、光学ユニット1が第2画像読取部R2の副走査方向の他方端部から一方端部まで移動することによって、原稿Qの副走査方向の他方端の位置と、原稿Qの主走査方向の一方端の位置と、原稿Qの主走査方向の他方端の位置と、が検出される。これにより、原稿Qの主走査方向のサイズが検出されるとともに、原稿Qの副走査方向のサイズが検出され、原稿サイズ検出動作が終了する。
このように、光学ユニット1を副走査方向に一往復させる間に、原稿読取動作および原稿サイズ検出動作の両方を実行することが可能である。
本実施形態では、上記のように、光学ユニット1がコンタクトガラス25の下方を副走査方向に往復移動する場合、往路時に原稿Qの画像の読み取り動作を行い、復路時に原稿Qのサイズの検出動作を行う。これにより、光学ユニット1を副走査方向に一往復させる間に、原稿Qのサイズの検出動作と原稿Qの画像の読み取り動作との両方を行うことができるので、処理時間を短縮することができる。
第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態および第2実施形態と同様である。
(第4実施形態)
この第4実施形態では、光学ユニット1を第2画像読取部R2の副走査方向の一方端部から他方端部まで移動させる間に原稿読取動作および原稿サイズ検出動作の両方を実行する場合について説明する。ここでは、上記第1実施形態の画像読取装置21を用いて説明するが、上記第2実施形態の画像読取装置21を用いても同様に実行することが可能である。
第2画像読取部R2に原稿Qを載置した状態でユーザーの入力操作により操作パネル(図示せず)のコピー開始ボタンがオンされると、原稿読取動作および原稿サイズ検出動作が開始される。具体的には、光学ユニット1が第2画像読取部R2の副走査方向の一方端部から他方端部まで移動する際(往路時)に、照明部2の光源4および5の両方が発光(点灯)した状態と、光源4のみが発光(点灯)した状態と、光源4および5の両方が発光(点灯)した状態と、光源5のみが発光(点灯)した状態と、が繰り返される。これにより、CCDセンサー16から原稿画像に応じた電気信号が出力され、原稿画像が読み取られる動作と、原稿Qの主走査方向の他方端の位置および副走査方向の他方端の位置を検出する動作と、原稿画像が読み取られる動作と、原稿Qの主走査方向の一方端の位置および副走査方向の他方端の位置を検出する動作と、が繰り返される。これにより、原稿読取動作および原稿サイズ検出動作の両方が終了する。
なお、本実施形態では、光学ユニット1が副走査方向に約21μm移動する毎にCCDセンサー16から電気信号が出力され、1200dpiの解像度で読み取りが行われる。そして、原稿サイズ検出動作のために原稿読み取りを行わなかった部分については、隣接する領域(原稿読み取りが行われた領域)の読取データが補完されて画像形成処理される。
そして、光学ユニット1が元の位置(第2画像読取部R2の副走査方向の一方端部)に戻り、次回の原稿読取動作および原稿サイズ検出動作に備える。
本実施形態では、上記のように、光学ユニット1がコンタクトガラス25の下方を副走査方向に往復移動する場合、往路時に原稿Qのサイズの検出動作と原稿Qの画像の読み取り動作とを交互に繰り返し行う。これにより、光学ユニット1を副走査方向に一往復させる間に、原稿Qのサイズの検出動作と原稿Qの画像の読み取り動作との両方を行うことができるので、処理時間を短縮することができる。
また、往路時に原稿Qのサイズの検出動作と原稿Qの画像の読み取り動作との両方を行うことによって、光学ユニット1の往路移動動作が終了した時点で(光学ユニット1を元の位置(第2画像読取部R2の副走査方向の一方端部)に戻す前に)、画像形成処理に取りかかることも可能であるので、処理時間をより短縮することが可能である。
第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態および第2実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、本発明の画像読取装置が搭載される画像形成装置として、ここではデジタル複合機についてのみ示したが、本発明はアナログ方式の複写機やカラー複写機等の、他のタイプの画像形成装置、或いは画像形成装置と別体のイメージスキャナーにも適用できるのはもちろんである。
また、例えば上記第1〜第3実施形態では、原稿読取動作の後に原稿サイズ検出動作を行う例について示したが、原稿読取動作の前に原稿サイズ検出動作を行ってもよい。
また、上記第2実施形態では、第1導光部材3aの両端面および第2導光部材3bの両端面の全てに光源を配置した例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば上記第2実施形態において、第1光源4aおよび第2光源5bだけを設けてもよいし、第1光源5aおよび第2光源5aだけを設けてもよい。この場合にも、原稿Qの主走査方向の一方端の位置および他方端の位置と、原稿Qの副走査方向の一方端の位置および他方端の位置と、を検出することは可能である。
また、上記実施形態では、原稿Qの主走査方向の一方端を位置決めするための位置決め部材58を設けた例について示したが、位置決め部材58を設けなくてもよい。
また、上記第2実施形態では、第1導光部材3aおよび第2導光部材3bを設けるとともに、原稿Qの副走査方向の一方端を位置決めするための位置決め部材57を設けた例について示したが、第1導光部材3aおよび第2導光部材3bを設ける場合は位置決め部材57を設けなくてもよい。
また、上記第2実施形態では、原稿Qの副走査方向のサイズを検出する際に、第2照明部2bを用いて原稿Qの副走査方向の一方端の位置を検出した後は、第1照明部2aを用いて原稿Qの副走査方向の他方端の位置を検出する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、第1照明部2aと第2照明部2bとを交互に発光(点灯)させても、原稿Qの副走査方向の一方端の位置および他方端の位置を検出することができる。
また、上記第4実施形態では、原稿読取動作および原稿サイズ検出動作の両方が終了した後に光学ユニット1を元の位置に戻した例について示したが、本発明はこれに限らない。原稿読取動作および原稿サイズ検出動作の両方が終了した後は光学ユニット1をその位置で待機させ、次回の原稿読取動作および原稿サイズ検出動作は光学ユニット1を逆方向へ移動(復路移動動作)することによって行ってもよい。
また、上述した実施形態および変形例の構成を適宜組み合わせて得られる構成についても、本発明の技術的範囲に含まれる。