JP6488829B2 - タッチパネル付表示装置及び光学フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、タッチパネル付表示装置及び光学フィルムに関する。
従来、液晶ディスプレイ等の表示パネル上にタッチパネルを配置したタッチパネル付表示装置が知られている。このようなタッチパネル付表示装置においては、画像表示面を指などで触れることにより情報を直接入力することができる。
タッチパネルを表示パネル上に固定する際、表示パネルとタッチパネルとは離間して配置されることが多い。すなわち、表示パネルとタッチパネルとは、空気層(エアギャップ)を介して固定されることが多い(例えば、特許文献1参照)。
タッチパネル付表示装置の画像表示面は、その性質上、指などで触れる程度のみならず、指などで強く押されることがある。画像表示面が強く押された場合、タッチパネルが変形するので、タッチパネルと表示パネルの間の距離が狭くなり(空気層の厚みが薄くなり)、タッチパネルの表示パネル側の表面で反射される光と、表示パネルのタッチパネル側の表面で反射される光とが干渉して、ニュートンリングが発生して画面の視認性を低下させるという問題があった。
近年、タッチパネル付表示装置の薄型化及び大面積化が進んでいる。タッチパネル付表示装置の薄型化が進むにつれて、タッチパネルと表示パネルとの間の距離がより狭くなり、また、タッチパネル付表示装置の大面積化が進むにつれて、タッチパネルが変形しやすくなっている。このため、ニュートンリングの問題がより顕著になってきている。
なお、以下、タッチパネルの変形に伴って発生するニュートンリングを特にウォーターマークともいう。
このようなウォーターマークの問題に対し、例えば、特許文献2には、タッチパネルと液晶表示パネルとの隙間に樹脂材料を充填して樹脂層とし、これによりタッチパネル及び液晶表示パネルの隙間との界面における反射をなくすことを提案している。
しかしながら、樹脂材料を充填して最終的な製品を製造することは、最終製品を製造した後にタッチパネルに不具合が見つかったとしても、該タッチパネルのみを交換することはできない。また、樹脂材料をタッチパネルと液晶表示パネルとの隙間に完全に充填することは困難であり、気泡が含まれた状態となると表示画像の欠陥の原因となるものであった。
ここで、表示パネルとタッチパネルとが離間して配置された表示装置において、表示パネルの表面に凹凸面を設け、該凹凸面で入射光を拡散させてニュートンリングの発生を抑制する方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、このような凹凸面を表示パネルの表面に設けたタッチパネル付表示装置では、該凹凸面により映像光が散乱し、いわゆるギラツキが生じてしまうことがあった。
このようなギラツキの問題に対しては、例えば、凹凸面の凹凸間隔(Sm)を画素のサイズに比べて半分以下にする方法等、凹凸の間隔を小さくする方向で検討されてきた。
また、表示パネルの内部ヘイズを高めてギラツキを抑制する方法も知られている。
ここで、近年、スマートフォンやタブレット端末といったタッチパネル搭載の小型モバイルが急速に普及してきているが、このような小型モバイルにおいては、表示画像の超高精細化のために、ギラツキの問題がより顕著になる一方、画像表示装置の今まで以上の輝度や光透過性が求められる。
しかしながら、超高精細な画像表示装置に対しては、従来の凹凸の間隔を小さくする方法では充分にギラツキを抑制できないことがあった。また、ギラツキの抑制のため全ヘイズや内部ヘイズを高めた表示パネルは、輝度や光透過性の低下を引き起こしてしまうため、表示パネルの内部ヘイズを高める方法は採用できなかった。
特開2010−15412号公報 特開2004−077887号公報 特開2002−189565号公報
本発明は、上記現状に鑑み、ウォーターマーク及びギラツキの発生を充分に抑制することができるタッチパネル付表示装置、該タッチパネル付表示装置に用いられる光学フィルムを提供することを目的とするものである。
本発明は、光透過性基材上に、表面に凹凸形状を有する光学層が積層された光学フィルムと、タッチパネルとが対向配置された構成を有するタッチパネル付表示装置であって、前記光学フィルムの表面における表面高さ分布の半値幅が60nm以上200nm未満であり、表面凹凸の平均曲率が0.30mm−1以下であることを特徴とするタッチパネル付表示装置である。
また、上記光学層は、バインダー樹脂と微粒子とを含むことが好ましい。
また、上記微粒子は、無機酸化物微粒子であることが好ましい。
上記無機酸化物微粒子の平均一次粒径が1nm以上100nm以下であることが好ましく、また、上記無機酸化物微粒子は、表面が疎水化処理された無機酸化物微粒子であることが好ましい。
また、本発明のタッチパネル付表示装置において、上記光学フィルムの全ヘイズ値が0%以上5%以下であり、上記光学フィルムの内部ヘイズ値が0%以上5%以下であることが好ましい。
また、本発明のタッチパネル付表示装置において、上記光学フィルムと上記タッチパネルとは、互いに隙間を持った状態で上記光学フィルムの光学層と上記タッチパネルとが向き合うように対向配置されていることが好ましい。
また、本発明のタッチパネル付表示装置において、上記光学フィルムと上記タッチパネルとは、樹脂層を介して、上記光学フィルムの光学層と上記タッチパネルとが向き合うように対向配置されていることが好ましい。
また、本発明は、光透過性基材上に、表面に凹凸形状を有する光学層が積層された光学フィルムであって、上記光学フィルムの表面における表面高さ分布の半値幅が60nm以上200nm未満であり、表面凹凸の平均曲率が0.30mm−1以下であることを特徴とする光学フィルムでもある。
以下に、本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書において、「樹脂」とは、特に言及しない限り、モノマー、オリゴマー等も包含する概念である。
上述したように、タッチパネル付表示装置において、タッチパネルと光学フィルムとの間に隙間を設けた構成(以下、エアギャップタイプともいう。)とした場合には、ウォーターマーク及びギラツキの発生といった問題が生じていた。
その一方で、タッチパネルと光学フィルムとが、樹脂層を介して固定されたタッチパネル付表示装置(以下、ボンディングタイプともいう。)では、透明性を確保するために、低屈折率層を積層しない構成の光学フィルムを用いるのが一般的である。しかしながら、上記低屈折率層を積層しない構成の光学フィルムをエアギャップタイプに適用すると、該光学フィルムのタッチパネル側表面に大きな凹凸形状を有する場合、上記凹凸形状によって生じるブツブツ感が目視においても確認できてしまうという問題があった。
本発明者らは、鋭意検討した結果、タッチパネルと対向配置された構成を有する光学フィルムの該タッチパネル側表面を特定の凹凸形状とすることで、ウォーターマークの発生を高度に抑制することができ、光学フィルムの内部ヘイズによらずギラツキの発生を高度に抑制することができ、良好な表示画像を得ることができることを見出し、更に、上記凹凸形状によって生じるブツブツ感が確認できないことを見出し、エアギャップタイプ、及び、ボンディングタイプの両タイプにおいて好適に用いることができ、製造加工面、及び、保管管理面にも優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明のタッチパネル付表示装置において、光学フィルムの表面における表面高さ分布の半値幅が60nm以上200nm未満である。
ここで、上記光学フィルムの表面における表面高さ分布の半値幅を60nm以上としたのは、この範囲であれば、エアギャップタイプにおいては、人間の目にはウォーターマークは観察されない、すなわち、ウォーターマークを不可視化できるからであり、200nm未満としたのは、200nm以上であると後述のような平均曲率としたときに大きな凸部が生じやすくなり、目視によるブツブツ感が観察されるからである。ウォーターマークを不可視化できる理由としては種々の理論が考えられるが、例えば、以下に示す理論が挙げられる。
図2は、本発明のタッチパネル付表示装置に入射した光が反射する様子を示した模式図である。図2に示したように、タッチパネル25側から入射した光は、光学層23側の隙間26との界面で反射する光と、隙間26へ透過し光学層23の表面(凹凸形状24)で反射する光とで干渉が生じるが、タッチパネル25と光学層23の表面(凹凸形状24)との間の隙間26の各位置における厚みに応じて、各位置における干渉色が変化する。なお、図2においては、可視光波長全域で干渉が生じる場合を示しており、最も隙間26が厚い部分の光(A)における干渉色は赤色系であり、最も隙間26が薄い部分の光(C)における干渉色は青色系であり、光(B)における干渉色は、緑色系である。ただし、必ずしも可視光波長全域での干渉を考慮する必要はなく、人間の視感度がある程度高い500〜620nmの範囲が重要であることが分かった。
そして、このような干渉色の変化が人間には認識できないような微小な領域で生じていれば、各干渉色が混色されて、人間の眼には干渉縞(ウォーターマーク)とは認識されない。すなわち、隙間26の厚み変化は、凹凸形状24の高さ分布に対応しているので、上記高さ分布が人間の眼には認識できない領域で形成され、かつ、500〜620nmの波長範囲で干渉色が充分に生じるような分布となっていればよい。ここで、上記波長範囲の下限波長の干渉色が生じる光学距離と可視光波長の上限波長の干渉色が生じる光学距離との差は、光学距離が1波長分となるときが最大で、その際の光学距離の差は120nm(620nm−500nm)となる。従って、光学距離の差が120nm以上存在し、その間の凹凸形状24の高さ分布がなるべく均等であれば、上記波長範囲に干渉色を充分に生じさせることができる。そして、上記光学距離は、隙間26の厚みの2倍であるから、隙間26の厚み変化としては60nm以上であればよいこととなる。これは言い換えると、凹凸形状24を表面に有する光学層23の表面高さが60nm以上の範囲になるべく均等な分布が存在していればよいこととなる。従って、光学フィルム11の表面における表面高さ分布の半値幅が60nm以上であれば、凹凸形状24は、上述の表面高さが60nm以上の範囲になるべく均等な分布が存在したものとなり、上記波長範囲で干渉色が充分に生じるような高さ分布が存在していることになって、ウォーターマークは不可視化できると言える。
また、この際、隙間26の厚みの変化、すなわち、光学層23の表面における表面高さが微小な領域で分布していることを担保するためには、大きな間隔の凹凸をあらかじめ除去した表面プロファイルから表面高さ分布を算出すればよい。すなわち、長波長カットフィルターを適用した表面プロファイルを用いればよい。人間の目には認識できなくするとの観点から、長波長カットフィルターの波長としては800μmとするのが好適である。
ここで、表面高さ分布の半値幅は、接触式表面粗さ計や非接触式の表面粗さ計(例えば、干渉顕微鏡、共焦点顕微鏡、原子間力顕微鏡等)によって得られた表面プロファイルから、Histogram Plotにより、横軸に凹凸高さ(単位:nm)、縦軸に頻度(単位:Counts)をプロットした凹凸分布における半値幅(ピーク位置における分布の高さの、半分の高さの位置における分布の幅)(単位:nm)を示す。上記表面高さ分布の半値幅の下限は、80 nmであることが好ましく、100nmであることがより好ましい。また、上記表面高さ分布の半値幅の上限は、180nmであることが好ましく、150nmであることがより好ましい。
上記表面プロファイルは、簡便性から干渉顕微鏡を用いて測定することが好ましい。このような干渉顕微鏡としては、例えば、Zygo社製の「New View」シリーズ等が挙げられる。
上記光学フィルムの表面における、表面凹凸の平均曲率は0.30mm−1以下である。
本発明のタッチパネル付表示装置において、上記光学フィルムは、ウォーターマークを防止する等の目的で光学層の表面に凹凸形状を形成するが、この凹凸形状における凹凸がレンズのように作用してしまうことがある(レンズ効果)。そして、このようなレンズ効果が生じると、液晶ディスプレイ等の画素を仕切るブラックマトリクスや画素からの透過光がランダムに強調されてしまい、これによりギラツキが生じるものと考えられる。本発明者らが研究したところ、凹凸形状の曲率が大きくなるほど、レンズ効果が大きくなりギラツキが生じやすくなることを見出した。したがって、光学フィルムの表面における、表面凹凸の平均曲率を0.30mm−1以下とすることで、凹凸形状を形成してもギラツキを極めて効果的に防止できる。表面凹凸の平均曲率は0.25mm−1以下とすることが好ましく、0.20mm−1以下とすることがより好ましい。また、表面凹凸の平均曲率は0.05mm−1以上であることが好ましい。平均曲率が0.05mm−1未満であると、ウォーターマーク防止性が劣る恐れがある。
ここで、表面凹凸の平均曲率は以下のようにして求める。
図1は、上記光学フィルムの表面プロファイルであり、図1に示すように、光学フィルム表面プロファイルにA(x、y)、B(x、y)及びC(x、y)が与えられた場合、B点における曲率はA点、B点、C点の3点を通る円の半径の逆数として求めることができ、以下の式により表される。
Figure 0006488829
上述の表面高さ分布を算出する際と同様にして得られた表面プロファイルにおいて、横方向をx方向、高さ方向をy方向とおき、横方向の測定間隔をdとすると、x−x=x−x=dであり、y、y、yは、それぞれの点における高さとみなして、上式は以下のように書き直すことができる。
Figure 0006488829
表面プロファイルから上記のような計算を各点ごとに行うことで各点ごとの曲率を計算し、それらを平均することで表面凹凸の平均曲率を算出することができる。この際、極微小な凹凸は、レンズ効果に寄与せず、曲率の計算には含めない方が好ましいので、表面プロファイルを求める際、短波長カットフィルターを適用して極微小な凹凸成分を除去するのが好ましい。この観点からは、短波長カットフィルターの波長としては25μmとするのが好適である。
なお、通常、当業者であれば、ギラツキを抑制する観点からは、表面凹凸の平均間隔(Sm)の値は小さい方がよく、この値が大きいと、ギラツキが悪化すると予測する(例えば、特開2010−191412号公報等参照)。
しかしながら、表面凹凸の平均間隔が小さくなることは、平均曲率は大きくなることを意味する。従って、上記表面高さ分布の半値幅の値と、表面凹凸の平均曲率とが、上記で特定した数値範囲を満たす光学フィルムは、従来公知の光学フィルムの技術水準に照らして、予測され得る範囲を超えたものであると言える。
本発明のタッチパネル付表示装置において、上記光学フィルムは、光透過性基材上に、表面に凹凸形状を有する光学層が積層されている。
上記光透過性基材としては、光透過性を有すれば特に限定されないが、例えば、セルロースアシレート基材、シクロオレフィンポリマー基材、ポリカーボネート基材、アクリレート系ポリマー基材、ポリエステル基材、又は、ガラス基材等が挙げられる。
上記セルロースアシレート基材としては、例えば、セルローストリアセテート基材、セルロースジアセテート基材等が挙げられる。
また、上記シクロオレフィンポリマー基材としては、例えば、ノルボルネン系モノマー及び単環シクロオレフィンモノマー等の重合体からなる基材等が挙げられる。
また、上記ポリカーボネート基材としては、例えば、ビスフェノール類(ビスフェノールA等)をベースとする芳香族ポリカーボネート基材、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等の脂肪族ポリカーボネート基材等が挙げられる。
また、上記アクリレート系ポリマー基材としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸メチル基材、ポリ(メタ)アクリル酸エチル基材、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体基材等が挙げられる。なお、本明細書において(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
上記ポリエステル基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートの少なくとも1種を構成成分とする基材等が挙げられる。
上記ガラス基材としては、例えば、ソーダライムシリカガラス、ホウ珪酸塩ガラス、無アルカリガラス等のガラス基材が挙げられる。
これらの中でも、リタデーションに優れ、かつ、偏光子との接着が容易であることからセルロースアシレート基材が好ましく、更にセルロースアシレート基材の中でもトリアセチルセルロース基材(TAC基材)が好ましい。トリアセチルセルロース基材は、可視光域380〜780nmにおいて、平均光透過率を50%以上とすることが可能な光透過性基材である。上記トリアセチルセルロース基材の平均光透過率は70%以上、更に85%以上であることが好ましい。
なお、上記トリアセチルセルロース基材としては、純粋なトリアセチルセルロース以外に、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートの如くセルロースとエステルを形成する脂肪酸として酢酸以外の成分も併用した物であってもよい。また、これらトリアセチルセルロースには、必要に応じて、ジアセチルセルロース等の他のセルロース低級脂肪酸エステル、或いは可塑剤、紫外線吸収剤、易滑剤等の各種添加剤が添加されていてもよい。
リタデーション及び耐熱性に優れる面からは、シクロオレフィンポリマー基材が好ましく、また機械特性及び耐熱性の面からは、ポリエステル基材が好ましい。
上記光透過性基材の厚みはとしては特に限定されないが、5μm以上1000μm以下とすることが可能であり、上記光透過性基材の厚みの下限はハンドリング性等の観点から15μm以上が好ましく、25μm以上がより好ましい。上記光透過性基材の厚みの上限は薄膜化の観点から80μm以下であることが好ましい。
上記光学フィルムは、上記光透過性基材の光学層との界面部分に、上記光透過性基材と、重量平均分子量が1000以下の光重合性モノマーをモノマー単位として含む樹脂とが混在した混在領域を有することが好ましい。上記混在領域を有することで、上記光透過性基材と光学層との界面反射に起因した干渉縞の抑制を図ることができる。
上記光重合性モノマーは、光学層の後述するバインダー樹脂にモノマー単位として含まれている重量平均分子量が1000以下の光重合性モノマーと同じものである。
上記混在領域の厚みはとしては、0.01μm以上1μm以下であることが好ましい。本発明のタッチパネル付表示装置は、光学層の後述する凹凸面によって充分に干渉縞の発生を抑制できるので、上記混在領域の厚みがこのように薄い場合であっても、干渉縞の発生を抑制できる。なお、従来公知の反射防止フィルムでも上記混在領域と同様の混在領域を形成することで干渉縞を抑制することが行われているが、従来の公知の反射防止フィルムで形成される混在領域の厚みは、3μm以上と厚く、本発明において形成される混在領域の厚みは、従来の反射防止フィルムで形成される混在領域に比べて充分に薄いと言える。
また、上記混在領域を形成することにより、光透過性基材と光学層との密着性をより向上させることができる。
なお、上記したように、光学層の凹凸面によって充分に干渉縞の発生を抑制できるので、光学フィルムにこのような混在領域を形成しなくともよい。このように混在領域を形成しない場合であっても、干渉縞の発生を抑制できるので、例えば、アクリル基材、シクロオレフィンポリマー基材やポリエステル基材等の混在領域の形成が困難な基材であっても、光透過性基材として用いることができる。
上記光学層としては、例えば、反射防止性、ハードコート性、防眩性、帯電防止性、又は、防汚性等の機能を発揮する層等が挙げられる。
上記光学層が、反射防止性の他にハードコート性を発揮する層である場合、光学層は、JIS K5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験(4.9N荷重)で「H」以上の硬度を有することが好ましい。
上記光学層の表面は、上述したように凹凸形状が形成された凹凸面となっている。なお、上記「光学層の表面」とは、光学層における光透過性基材側の面(光学層の裏面)とは反対側の面を意味するものとする。
また、内部ヘイズ値が0%以上5%以下の範囲内であれば、光学フィルムの内部ヘイズがギラツキの発生に影響を及ぼすことがない。また、上記範囲内の内部ヘイズであることで、光学フィルムの表面の凹凸形状がギラツキの発生に影響を及ぼす。以下、本発明における上述した要件を満たすような光学フィルムの凹凸面を「特異な凹凸面」とも称する。
上記特異な凹凸面は、凹凸の数、凹凸の大きさ、又は、凹凸の傾斜角等を適宜調整することにより形成することができるが、これらを調整する方法としては、例えば、硬化後バインダー樹脂となる光重合性化合物及び微粒子を含む光学層用組成物を用いて凹凸面を形成する方法等が挙げられる。
上記凹凸面を形成する方法においては、光重合性化合物が重合(架橋)して、バインダー樹脂となる際に、微粒子が存在しない部分においては、光重合性化合物が硬化収縮を起こすため全体的に収縮する。これに対し、微粒子が存在する部分においては、微粒子は硬化収縮を起こさないため、微粒子の上下に存在する光重合性化合物のみ硬化収縮を起こす。これにより、微粒子が存在する部分は微粒子が存在しない部分に比べて光学層の膜厚が厚くなるので、光学層の表面が凹凸面となる。したがって、微粒子の種類や粒径及び光重合性化合物の種類を適宜選択し、塗膜形成条件を調整することにより、特異な凹凸面を有する光学層を形成することができる。
上記光学層は、バインダー樹脂及び微粒子を含んでおり、上述した方法によって形成されていることが好ましい。
上記バインダー樹脂は、光重合性化合物の重合物(架橋物)を含むものである。
上記バインダー樹脂は、光重合性化合物の重合物(架橋物)の他、溶剤乾燥型樹脂や熱硬化性樹脂を含んでいてもよい。
上記光重合性化合物は、光重合性官能基を少なくとも1つ有するものである。なお、本明細書における、「光重合性官能基」とは、光照射により重合反応し得る官能基である。
このような光重合性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合が挙げられる。なお、「(メタ)アクリロイル基」とは、「アクリロイル基」及び「メタクリロイル基」の両方を含む意味である。
また、上記光重合性化合物を重合する際に照射される光としては、可視光線、並びに、紫外線、X線、電子線、α線、β線及びγ線のような電離放射線が挙げられる。
上記光重合性化合物としては、例えば、光重合性モノマー、光重合性オリゴマー、又は、光重合性ポリマーが挙げられ、これらを適宜調整して用いることができる。
上記光重合性化合物としては、光重合性モノマーと、光重合性オリゴマー又は光重合性ポリマーとの組み合わせが好ましい。なお、上記混在領域を形成する場合には、光重合性化合物として少なくとも光重合性モノマーを含ませる。
上記光重合性モノマーは、重量平均分子量が1000以下のものであることが好ましい。上記光重合性モノマーの重量平均分子量が1000以下であることによって、光透過性基材に浸透する溶剤とともに光透過性基材に光重合性モノマーを浸透させることが可能となる。これにより、上記光透過性基材における光学層の界面付近に、該光透過性基材と光学層との屈折率を緩和するための、光透過性基材とこの光重合性モノマーをモノマー単位として含む樹脂とが混在した混在領域を形成することができる。なお、このような光重合性モノマーを、1種類のみならず、複数種類用いてもよい。
上記光重合性モノマーとしては、光重合性官能基を2つ(すなわち、2官能)以上有する多官能モノマーが好ましい。
上記2官能以上のモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ポリエステルトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、アダマンチルジ(メタ)アクリレート、イソボロニルジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートや、これらをPO、EO等で変性したものが挙げられる。
これらの中でも硬度が高い光学層を得る観点から、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)等が好ましい。
上記光重合性オリゴマーは、重量平均分子量が1000を超え10000以下のものである。
上記光重合性オリゴマーとしては、2官能以上の多官能オリゴマーが好ましく、光重合性官能基が3つ(3官能)以上の多官能オリゴマーが好ましい。
上記多官能オリゴマーとしては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記光重合性ポリマーは、重量平均分子量が1万を超えるものであり、重量平均分子量としては1万を超え8万以下が好ましく、1万を超え4万以下がより好ましい。重量平均分子量が8万を超える場合は、粘度が高いため塗工適性が低下してしまい、得られる光学フィルムの外観が悪化するおそれがある。
上記多官能ポリマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記溶剤乾燥型樹脂は、熱可塑性樹脂等、塗工時に固形分を調整するために添加した溶剤を乾燥させるだけで、被膜となるような樹脂である。溶剤乾燥型樹脂を添加した場合、光学層を形成する際に、塗液の塗布面の被膜欠陥を有効に防止することができる。溶剤乾燥型樹脂としては特に限定されず、一般に、熱可塑性樹脂を使用することができる。
上記熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース誘導体、シリコーン系樹脂及びゴム又はエラストマー等を挙げることができる。
上記熱可塑性樹脂は、非結晶性で、かつ有機溶媒(特に複数のポリマーや硬化性化合物を溶解可能な共通溶媒)に可溶であることが好ましい。特に、透明性や耐候性という観点から、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース誘導体(セルロースエステル類等)等が好ましい。
上記熱硬化性樹脂としては特に限定されず、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等を挙げることができる。
上記微粒子は、無機微粒子又は有機微粒子のいずれであってもよいが、なかでも、例えば、シリカ(SiO)微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子、酸化スズ微粒子、アンチモンドープ酸化スズ(略称;ATO)微粒子、酸化亜鉛微粒子等の無機酸化物微粒子が好ましい。上記無機酸化物微粒子は、光学層中で凝集体を形成することが可能となり、この凝集体の凝集度合により特異な凹凸面を形成することが可能となる。
上記有機微粒子としては、例えば、プラスチックビーズを挙げることができる。プラスチックビーズとしては、具体例としては、ポリスチレンビーズ、メラミン樹脂ビーズ、アクリルビーズ、アクリル−スチレンビーズ、シリコーンビーズ、ベンゾグアナミンビーズ、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合ビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ等が挙げられる。
上記有機微粒子は、上述した硬化収縮において、微粒子が有する硬化収縮に対する抵抗力を適度に調整されていることが好ましい。この収縮に対する抵抗力を調整するには、事前に、三次元架橋の程度を変えて作成した、硬さの異なる有機微粒子を含む光学フィルムを複数作成し、光学フィルムの透過像鮮明度を評価することによって、特異な凹凸面となるに適した架橋度合いを選定しておくことが好ましい。
上記微粒子として無機酸化物粒子を用いる場合、無機酸化物粒子は表面処理が施されていることが好ましい。上記無機酸化物微粒子に表面処理を施すことにより、微粒子の光学層中での分布を好適に制御することができ、また、微粒子自体の耐薬品性及び耐鹸化性の向上を図ることもできる。
上記表面処理としては、微粒子の表面を疎水性にする疎水化処理が好ましい。このような疎水化処理は、微粒子の表面にシラン類やシラザン類等の表面処理剤を化学的に反応させることにより、得ることができる。具体的な表面処理剤としては、例えば、ジメチルジクロロシランやシリコーンオイル、ヘキサメチルジシラザン、オクチルシラン、ヘキサデシルシラン、アミノシラン、メタクリルシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。微粒子が無機酸化物微粒子の場合、無機酸化物微粒子の表面には水酸基が存在しているが、上記のような疎水化処理を施すことにより、無機酸化物微粒子の表面に存在する水酸基が少なくなり、無機酸化物微粒子のBET法により測定される比表面積が小さくなるとともに、無機酸化物微粒子が過度に凝集することを抑制でき、特異な凹凸面を有する光学層を形成することができる。
上記微粒子として無機酸化物粒子を用いる場合、無機酸化物微粒子は非晶質であることが好ましい。これは、無機酸化物粒子が結晶性である場合、その結晶構造中に含まれる格子欠陥により、無機酸化物微粒子のルイス酸塩が強くなってしまい、無機酸化物微粒子の過度の凝集を制御できなくなるおそれがあるからである。
上記光学層に対する微粒子の含有量は特に限定されないが、0.1質量%以上3.0質量%以下であることが好ましい。微粒子の含有量が0.1質量%以上となっているので、特異な凹凸面をより確実に形成することができ、また微粒子の含有量が3.0質量%以下となっているので、凝集体が過度に生じることもなく、光学層の表面に大きな凹凸が生じることを抑制でき、これにより白濁感を抑制できる。微粒子の含有量の下限は0.2質量%以上であることがより好ましく、微粒子の含有量の上限は1.0質量%以下であることがより好ましい。
上記微粒子は、単粒子状態での形状が球状であることが好ましい。微粒子の単粒子がこのような球状であることにより、光学フィルムを画像表示装置の画像表示面に配置したときに、コントラストに優れた画像を得ることができる。ここで、「球状」とは、例えば、真球状、楕円球状等が含まれるが、いわゆる不定形のものは含まれない意味である。
上記微粒子として有機微粒子を用いる場合、屈折率の異なる樹脂の共重合比率を変えることでバインダー樹脂との屈折率差を小さく、例えば、0.01未満とすることが、微粒子による光の拡散を抑制できる点で好ましい。有機微粒子の平均一次粒径は8.0μm未満であることが好ましく、5.0μm以下であることがより好ましい。
上記光学層は、上記の方法の中でも、緩やかな凝集体を形成する微粒子を用いて形成されたものであることが好ましい。「緩やかな凝集体」とは、微粒子の凝集体が塊状ではなく、一次粒子が連なることによって形成された屈曲部と、屈曲部で挟まれた内側領域とを含む構造を有する凝集体を意味する。ここで、本明細書においては、「屈曲部」とは、湾曲部をも含む概念である。屈曲部を有する形状としては、例えば、V字状、U字状、円弧状、C字状、糸毬状、籠状等が挙げられる。上記屈曲部の両端は、閉じていてもよく、例えば、屈曲部を有する環状構造であってもよい。
上記屈曲部は、一次粒子が連なることによって形成され、かつ屈曲している1本の微粒子の凝集体から構成されていてもよいが、一次粒子が連なることによって形成された幹部と、幹部から分岐し、かつ一次粒子が連なることによって形成された枝部とによって構成されていてもよく、また幹部から分岐し、かつ幹部において連結した2本の枝部によって構成されていてもよい。上記「幹部」とは、微粒子の凝集体において最も長い部分である。
上記内側領域は、バインダー樹脂で埋められている。上記屈曲部は、内側領域を光学層の厚み方向から挟むように存在していることが好ましい。
塊状に凝集している凝集体は、硬化後にバインダー樹脂となる光重合性化合物の硬化収縮(重合収縮)に際して単一の固体として作用するので、光学層の凹凸面は凝集体の形状に対応する。これに対し、微粒子が緩やかに凝集した凝集体は、屈曲部と、屈曲部によって挟まれた内側領域とを有しているので、硬化収縮に際して緩衝作用を有する固体として作用する。従って、微粒子が緩やかに凝集した凝集体は、硬化収縮の際に、容易に、かつ、均一性を持って潰れる。これにより、凹凸面の形状は、微粒子が塊状に凝集している場合に比べて緩やかであり、また、一部に大きな凹凸形状が生じにくくなる。
上記光学層が緩やかに凝集した凝集体により形成されている場合、膜厚を調整することによって緩やかに凝集した凝集体の大きさを調整することも可能である。すなわち、膜厚が大きいと緩やかに凝集した凝集体の大きさがより大きくなりやすい。それにより、凹凸の大きさをより大きく、凹凸の間隔をより広くすることができる。
また、緩やかな凝集体を形成する微粒子としては、例えば、平均一次粒径が1nm以上100nm以下の無機酸化物微粒子が好ましい。微粒子の平均一次粒径が1nm以上となっているので、特異な凹凸面を有する光学層をより容易に形成することができ、また、平均一次粒径が100nm以下となっているので、微粒子による光の拡散を抑制でき、全ヘイズおよび内部ヘイズが低く、優れた暗室コントラストを得ることができる。微粒子の平均一次粒径の下限は5nm以上であることがより好ましく、微粒子の平均一次粒径の上限は50nm以下であることがより好ましい。なお、微粒子の平均一次粒径は、断面電子顕微鏡(TEM、STEM等の透過型で倍率が5万倍以上のものが好ましい)の画像から、画像処理ソフトウェアを用いて測定される値である。
上記緩やかな凝集体を形成する微粒子として無機酸化物微粒子を用いる場合、光学層の凹凸面における凹凸は、無機酸化物微粒子のみに起因して形成されていることが好ましい。「光学層の凹凸面における凹凸が無機酸化物微粒子のみに起因して形成されている」とは、光学層の凹凸面における凹凸が、無機酸化物微粒子の他に、無機酸化物微粒子以外の微粒子に起因して形成されている場合は実質的に含まれないという意味である。ここでいう、「実質的に含まれない」とは、光学層の凹凸面における凹凸を形成しないような微粒子であるか、凹凸を形成するとしても反射防止性に影響しないような僅かな量であれば、光学層は、無機酸化物微粒子以外の他の微粒子を含んでいてもよいことを意味する。
上記無機酸化物微粒子の中でも、緩やかな凝集体を形成し、容易に特異な凹凸面を形成することができる観点から、フュームドシリカが特に好ましい。
上記フュームドシリカとは、乾式法で作製された200nm以下の粒径を有する非晶質のシリカであり、ケイ素を含む揮発性化合物を気相で反応させることにより得ることができる。具体的には、例えば、四塩化ケイ素(SiCl)等のケイ素化合物を酸素と水素の炎中で加水分解して生成されたもの等が挙げられる。上記フュームドシリカの市販品としては、例えば、日本アエロジル社製のAEROSIL R805等が挙げられる。
上記フュームドシリカには、親水性を示すものと、疎水性を示すものがあるが、これらの中でも、水分吸収量が少なくなり、光学層用組成物中に分散し易くなる観点から、疎水性を示すものが好ましい。
疎水性のフュームドシリカは、フュームドシリカの表面に存在するシラノール基に上記のような表面処理剤を化学的に反応させることにより得ることができる。上記のような凝集体を容易に得るという観点からは、フュームドシリカはオクチルシラン処理されていることが最も好ましい。また、異なる表面処理がされたフュームドシリカを併用することも好ましい。
上記フュームドシリカのBET比表面積は、100m/g以上200m/g以下が好ましい。フュームドシリカのBET比表面積を100m/g以上とすることにより、フュームドシリカが分散しすぎず、適度な凝集体を形成させやすくなり、またフュームドシリカのBET比表面積が200m/g以下とすることにより、フュームドシリカが過剰に大きな凝集体を形成しにくくなる。フュームドシリカのBET比表面積の下限は、より好ましくは120m/gであり、さらに好ましくは140m/gである。フュームドシリカのBET比表面積の上限は、より好ましくは180m/gであり、さらに好ましくは165m/gである。
このような光学層は、例えば、以下の方法によって形成することができる。
まず、上記光透過性基材の表面に、以下の光学層用組成物を塗布する。
上記光学層用組成物を塗布する方法としては、例えば、スピンコート、ディップ法、スプレー法、スライドコート法、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、ダイコート法等の公知の塗布方法が挙げられる。
上記光学層用組成物は、少なくとも、上記光重合性化合物、上記微粒子を含むものである。その他、必要に応じて、光学層用組成物に、上記熱可塑性樹脂、上記熱硬化性樹脂、溶剤、重合開始剤を添加してもよい。さらに、光学層用組成物には、光学層の硬度を高くする、硬化収縮を抑える、屈折率を制御する等の目的に応じて、従来公知の分散剤、界面活性剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、増粘剤、着色防止剤、着色剤(顔料、染料)、消泡剤、レベリング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、接着付与剤、重合禁止剤、酸化防止剤、表面改質剤、易滑剤等を添加していてもよい。
上記溶剤は、上記光学層用組成物を塗布しやすくするために粘度を調整する目的や、蒸発速度や微粒子に対する分散性を調整して、光学層形成時における微粒子の凝集度合を調整して特異な凹凸面を形成させやすくする目的で使用されうる。
このような溶剤としては、例えば、アルコール(例、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ベンジルアルコール、PGME、エチレングリコール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、シクロヘプタノン、ジエチルケトン等)、エーテル類(1,4−ジオキサン、ジオキソラン、テトラヒドロフラン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン等)、脂環式炭化水素類(シクロヘキサン等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭素類(ジクロロメタン、ジクロロエタン等)、エステル類(蟻酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等)、セロソルブアセテート類、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)等が例示でき、これらの混合物であってもよい。
また、上述したように、光透過性基材における光学層との界面付近に混在領域を形成する場合には、上記溶剤として、光透過性基材に対して浸透性が高く、光透過性基材を溶解又は膨潤させる浸透性溶剤を含むものを用いるとともに、光重合性化合物として、少なくとも重量平均分子量が1000以下の光重合性モノマーを含むものを用いる。
上記浸透性溶剤及び光重合性モノマーを用いることにより、光透過性基材に浸透性溶剤のみならず、光重合性モノマーも浸透するので、光透過性基材における光学層との界面付近に光透過性基材と、光重合性モノマーをモノマー単位として含む樹脂とが混在した混在領域を形成できる。
上記浸透性溶剤としては、例えば、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、シクロヘプタノン、ジエチルケトン)、エステル類(蟻酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル等)、エーテル類(1,4−ジオキサン、ジオキソラン、テトラヒドロフラン等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等)、セロソルブアセテート類、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、フェノール類(フェノール、オルトクロロフェノール)等が挙げられる。また、これらの混合物であってもよい。光透過性基材としてトリアセチルセルロース基材を用いる場合にあっては、これらの中でも、浸透性溶剤としては、例えば、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、また光透過性基材としてポリエステル基材を用いる場合にあっては、オルトクロロフェノールが好ましい。
上記重合開始剤は、光照射により分解されて、ラジカルを発生して光重合性化合物の重合(架橋)を開始または進行させる成分である。
このような重合開始剤は、光照射によりラジカル重合を開始させる物質を放出することが可能であれば特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、具体例には、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、チオキサントン類、プロピオフェノン類、ベンジル類、ベンゾイン類、アシルホスフィンオキシド類が挙げられる。また、光増感剤を混合して用いることが好ましく、その具体例としては、例えば、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホスフィン等が挙げられる。
上記重合開始剤としては、上記バインダー樹脂がラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合して用いることが好ましい。
光学層用組成物における重合開始剤の含有量は、光重合性化合物100質量部に対して、0.5質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。重合開始剤の含有量をこの範囲内にすることにより、ハードコート性能が充分に保つことができ、かつ硬化阻害を抑制できる。
光学層用組成物中における原料の含有割合(固形分)としては特に限定されないが、通常は5質量%以上70質量%以下が好ましく、25質量%以上60質量%以下とすることがより好ましい。
上記レベリング剤としては、例えば、シリコーンオイル、フッ素系界面活性剤等が、光学層がベナードセル構造となることを回避することから好ましい。溶剤を含む樹脂組成物を塗工し、乾燥する場合、塗膜内において塗膜表面と内面とに表面張力差等を生じ、それによって塗膜内に多数の対流が引き起こされる。この対流により生じる構造はベナードセル構造と呼ばれ、形成する光学層にゆず肌や塗工欠陥といった問題の原因となる。
上記ベナードセル構造は、光学層の表面の凹凸が大きくなりすぎてしまうおそれがある。前述のようなレベリング剤を用いると、この対流を防止することができるため、欠陥やムラのない光学層が得られるだけでなく、光学層の表面の凹凸形状の調整も容易となる。
上記光学層用組成物の調製方法としては、各成分を均一に混合できれば特に限定されず、例えば、ペイントシェーカー、ビーズミル、ニーダー、ミキサー等の公知の装置を使用して行うことができる。
上記光透過性基材の表面に、光学層用組成物を塗布した後、塗膜状の光学層用組成物を乾燥させるために加熱されたゾーンに搬送し、各種の公知の方法で光学層用組成物を乾燥させ溶剤を蒸発させる。ここで、溶剤相対蒸発速度、固形分濃度、塗布液温度、乾燥温度、乾燥風の風速、乾燥時間、乾燥ゾーンの溶剤雰囲気濃度等を選定することにより、微粒子の凝集状態や分布状態を調整できる。
特に、乾燥条件の選定によって微粒子の分布状態を調整する方法が簡便で好ましい。
例えば、上記乾燥条件として、乾燥温度を低く、及び/又は、乾燥風速を小さくすることで、乾燥速度を遅くすることにより、微粒子がより凝集しやすくなるため、凹凸が大きくかつ凹凸の間隔が広い形状としやすくすることができる。
具体的な乾燥温度としては、30〜120℃、乾燥風速では0.2〜50m/sであることが好ましく、この範囲内で適宜調整した乾燥処理を、1回又は複数回行うことで微粒子の分布状態を所望の状態に調整することができる。
また、光学層用組成物を乾燥させると、光透過性基材に浸透した浸透性溶剤は蒸発するが、光重合性化合物は光透過性基材中に残存する。
その後、塗膜状の光学層用組成物に紫外線等の光を照射して、光重合性化合物を重合(架橋)させることにより光学層用組成物を硬化させて、光学層を形成するとともに、混在領域を形成する。
上記光学層用組成物を硬化させる際の光として、紫外線を用いる場合には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等から発せられる紫外線等が利用できる。また、紫外線の波長としては、190〜380nmの波長域を使用することができる。電子線源の具体例としては、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、又は直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が挙げられる。
なお、バインダー樹脂を形成する材料として、光重合性化合物と溶剤乾燥型樹脂とを用いることによっても、特異な凹凸面を有する光学層を形成することができる。
具体的には、例えば、光重合性化合物、溶剤乾燥型樹脂、及び、微粒子を含む光学層用組成物を用いて、上記と同様の方法により光透過性基材上に光学層用組成物の塗膜を形成し、上記と同様に光学層用組成物を硬化させる。
上記バインダー樹脂を形成する材料として、光重合性化合物と溶剤乾燥型樹脂とを併用した場合、光重合性化合物のみを用いた場合に比べて粘度を上昇させることができ、また、硬化収縮(重合収縮)を少なくすることができるので、乾燥時及び硬化時に、光学層の凹凸面が微粒子の形状に追随することなく形成され、特異な凹凸面を形成することができる。ただし、光学層の凹凸面の凹凸形状は、光学層の膜厚等の影響を受けるので、このような方法で光学層を形成する場合であっても、光学層の膜厚等を適宜調整する必要があることは言うまでもない。
また、本発明においては、上記光学層は、上述した表面高さ分布の半値幅、表面凹凸の平均曲率を満たせば、1層構造となっていても、2層以上の多層構造となっていてもよい。具体的には、光学層は、表面が凹凸面となった下地凹凸層と、下地凹凸層上に形成された表面調整層とからなる2層構造となっていてもよい。
上記下地凹凸層は、光学層であってもよい。
上記表面調整層は、上記下地凹凸層の表面に存在する微細な凹凸を埋めて、滑らかな凹凸面を得るため、及び/又は、凹凸層の表面に存在する凹凸の間隔、大きさ等を調整するための層である。上記表面調整層は、表面が凹凸面となっており、該表面調整層の凹凸面が特異な凹凸面となっている。ただし、光学層が多層構造の場合には、製造工程が複雑となり、また製造工程の管理が1層構造の場合に比べて困難となるおそれがあるので、光学層は1層構造が好ましい。
上記表面調整層の膜厚は、凹凸を調整する観点から、0.5μm以上20μm以下であることが好ましい。表面調整層の膜厚の上限は、12μm以下であることがより好ましく、8μm以下であることがさらに好ましい。表面調整層の膜厚の下限は、3μm以上であることが好ましい。
上記下地凹凸層及び表面調整層からなる光学層は、光学層用組成物として、下地凹凸層用組成物及び表面調整層用組成物を用いて、以下の方法によって形成することが可能である。
上記下地凹凸層用組成物としては、上記光学層用組成物の欄で説明した光学層用組成物と同様の組成物を用いることができる。また、表面調整層用組成物としては、上記バインダー樹脂の欄で説明した光重合性化合物と同様の光重合性化合物を少なくとも含む組成物を用いることができる。表面調整層用組成物は、光重合性化合物の他、上記光学層用組成物の欄で説明したレベリング剤や溶剤と同様のレベリング剤や溶剤等が含まれていてもよい。
上記下地凹凸層及び表面調整層からなる光学層を形成する際には、まず、透過性基材上に下地凹凸層用組成物を塗布して、光透過性基材上に下地凹凸層用組成物の塗膜を形成する。
そして、この塗膜を乾燥した後に、塗膜に紫外線等の光を照射して、光重合性化合物を重合(架橋)させることにより下地凹凸層用組成物を硬化させて、下地凹凸層を形成する。
その後、下地凹凸層上に、表面調整層用組成物を塗布し、表面調整層用組成物の塗膜を形成する。そして、この塗膜を乾燥した後、塗膜に紫外線等の光を照射して、光重合性化合物を重合(架橋)させることにより表面調整層用組成物を硬化させて、表面調整層を形成する。これにより、緩やかな凝集体を形成する微粒子を用いなくとも、特異な凹凸面を有する光学層を形成することができる。ただし、光学層の凹凸面の凹凸形状は、塗膜の乾燥条件、並びに、下地凹凸層及び表面調整層の膜厚等によっても影響を受けるので、このような方法で光学層を形成する場合であっても、塗膜の乾燥条件および下地凹凸層および表面調整層の膜厚等を適宜調整する必要があることは言うまでもない。
上記光学フィルムは、全光線透過率が85%以上であることが好ましい。全光線透過率が85%以上であると、光学フィルムを画像表示装置の表面に装着した場合において、色再現性や視認性をより向上させることができる。上記全光線透過率は、90%以上であることがより好ましい。全光線透過率は、ヘイズメーター(村上色彩技術研究所製、製品番号;HM−150)を用いてJIS K7361に準拠した方法により測定することができる。
上記光学フィルムの表面においては、該表面を構成する凹凸の三次元平均傾斜角θa3Dが0.12°以上0.5°以下となっていることが好ましく、0.15°以上0.4°以下となっていることがより好ましい。
上記光学フィルムの表面においては、この表面を構成する凹凸の平均山間隔Smpが0.05mm以上0.3mm以下となっていることが好ましく、0.10mm以上0.25mm以下となっていることがより好ましい。
上記光学フィルムの表面においては、この表面を構成する凹凸の算術平均粗さRaが0.01μm以上0.11μm以下となっていることが好ましく、0.035μm以上0.08μm以下となっていることがより好ましい。
上記光学フィルムの表面においては、この表面を構成する凹凸の10点平均粗さRzが0.10μm以上0.30μm以下となっていることが好ましく、0.12μm以上0.28μm以下となっていることがより好ましい。
上記「θa3D」、「Smp」、「Ra」及び「Rz」は、接触式表面粗さ計や非接触式の表面粗さ計(例えば、干渉顕微鏡、共焦点顕微鏡、原子間力顕微鏡等)の測定により得られた三次元粗さ曲面から算出できる。上記三次元粗さ曲面のデータは、基準面(横方向をx軸、縦方向をy軸とする)において、間隔dで格子状に配置した点と、その点の位置における高さとで表される。
すなわち、x軸方向にi番目、y軸方向にj番目の点の位置(以降(i,j)と表記する)における高さをZi,jとすると、任意の位置(i,j)において、x軸に対するx軸方向の傾きSx、y軸に対するy軸方向の傾きSyは、以下のように算出される。
Sx=(Zi+1,j−Zi−1,j)/2d
Sy=(Zi,j+1−Zi,j−1)/2d
更に、(i,j)における基準面に対する傾きStは、下記式で算出される。
Figure 0006488829
そして(i,j)における傾斜角度は、tan−1(St)で算出される。
上記三次元粗さ曲面は、簡便性から干渉顕微鏡を用いて測定することが好ましい。このような干渉顕微鏡としては、例えば、Zygo社製の「New View」シリーズ等が挙げられる。
そして、上記三次元平均傾斜角θa3Dは、各点の傾斜角度の平均値により算出される。
また、本発明における上記凹凸の平均山間隔Smpは、次のように求める。
上記3次元粗さ曲面から基準面より高い部分で一つの領域で囲まれた部分を一つの山としたきの山の個数をPsとし、測定領域全体(基準面)の面積をAとすると、Smpは下記式で算出される。
Figure 0006488829
また、本発明における上記凹凸の算術平均粗さRaは、JIS B0601:1994に記載されている2次元粗さパラメータであるRaを3次元に拡張したものであり、基準面に直交座標軸X、Y軸を置き、粗さ曲面をZ(x,y)、基準面の大きさをLx、Lyとすると下記式で算出される。
Figure 0006488829
A=Lx×Ly
また、上述のZi,jを用いると、上記凹凸の算術平均粗さRaは、下記式で算出される。
Figure 0006488829
N:全点数
本発明における上記10点平均粗さRzは、JIS B0601:1994に記載されている2次元粗さパラメータであるRzを3次元に拡張したものである。
すなわち、基準面上に該基準面の中心を通る直線を、全域を網羅するように360度放射状に多数置き、3次元粗さ曲面から各直線に基づいて切断した断面曲線を得て、該断面曲線における十点平均粗さ(最高の山頂から高い順に5番目までの山高さの平均と最深の谷底から深い順に5番目までの谷深さの平均との和)を求める。そのようにして得られた多数の十点平均粗さのうち、上位50%を平均することにより算出される。
また、本発明のタッチパネル付表示装置において、上記光学フィルムが、表面に凹凸形状を有する凹凸層上に低屈折率層が積層された構成であると、ウォーターマークの発生をより好適に防止できる。
なお、上記光学フィルムをエアギャップタイプ、及び、ボンディングタイプの両タイプに適用可能とするためには、透明性を確保する観点から、低屈折率層を積層しない構成とすることが好ましい。
上記凹凸層としては、上述したバインダー樹脂及び微粒子を含んでなる光学層と同様のもの組成及び方法で形成されたものが挙げられる。
上記低屈折率層は、外部からの光(例えば蛍光灯、自然光等)が光学フィルムの表面にて反射する際、その反射率を低くするという役割を果たす層である。低屈折率層としては、好ましくは1)シリカ、フッ化マグネシウム等の低屈折率粒子を含有する樹脂、2)低屈折率樹脂であるフッ素系樹脂、3)シリカ又はフッ化マグネシウムを含有するフッ素系樹脂、4)シリカ、フッ化マグネシウム等の低屈折率物質の薄膜等のいずれかで構成される。フッ素系樹脂以外の樹脂については、上述した光学層を構成するバインダー樹脂と同様の樹脂を用いることができる。
また、上述したシリカは、中空シリカ微粒子であることが好ましく、このような中空シリカ微粒子は、例えば、特開2005−099778号公報の実施例に記載の製造方法にて作製できる。
これらの低屈折率層は、その屈折率が1.45以下、特に1.42以下であることが好ましい。
また、低屈折率層の厚みは限定されないが、通常は30nm〜1μm程度の範囲内から適宜設定すれば良い。
また、上記低屈折率層は単層で効果が得られるが、より低い最低反射率、あるいはより高い最低反射率を調整する目的で、低屈折率層を2層以上設けることも適宜可能である。上記2層以上の低屈折率層を設ける場合、各々の低屈折率層の屈折率及び厚みに差異を設けることが好ましい。
上記フッ素系樹脂としては、少なくとも分子中にフッ素原子を含む重合性化合物又はその重合体を用いることができる。重合性化合物としては特に限定されないが、例えば、電離放射線で硬化する官能基、熱硬化する極性基等の硬化反応性の基を有するものが好ましい。また、これらの反応性の基を同時に併せ持つ化合物でもよい。この重合性化合物に対し、重合体とは、上記のような反応性基などを一切もたないものである。
上記電離放射線で硬化する官能基を有する重合性化合物としては、エチレン性不飽和結合を有するフッ素含有モノマーを広く用いることができる。より具体的には、フルオロオレフィン類(例えばフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロブタジエン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール等)を例示することができる。(メタ)アクリロイルオキシ基を有するものとしては、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロデシル)エチル(メタ)アクリレート、α−トリフルオロメタクリル酸メチル、α−トリフルオロメタクリル酸エチルのような、分子中にフッ素原子を有する(メタ)アクリレート化合物;分子中に、フッ素原子を少なくとも3個持つ炭素数1〜14のフルオロアルキル基、フルオロシクロアルキル基又はフルオロアルキレン基と、少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステル化合物等もある。
上記熱硬化する極性基として好ましいのは、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基等の水素結合形成基である。これらは、塗膜との密着性だけでなく、シリカ等の無機超微粒子との親和性にも優れている。熱硬化性極性基を持つ重合性化合物としては、例えば、4−フルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体;フルオロエチレン−炭化水素系ビニルエーテル共重合体;エポキシ、ポリウレタン、セルロース、フェノール、ポリイミド等の各樹脂のフッ素変性品等が挙げられる。
上記電離放射線で硬化する官能基と熱硬化する極性基とを併せ持つ重合性化合物としては、アクリル又はメタクリル酸の部分及び完全フッ素化アルキル、アルケニル、アリールエステル類、完全又は部分フッ素化ビニルエーテル類、完全又は部分フッ素化ビニルエステル類、完全又は部分フッ素化ビニルケトン類等を例示することができる。
また、フッ素系樹脂としては、例えば、次のようなものを挙げることができる。
上記電離放射線硬化性基を有する重合性化合物の含フッ素(メタ)アクリレート化合物を少なくとも1種類含むモノマー又はモノマー混合物の重合体;上記含フッ素(メタ)アクリレート化合物の少なくとも1種類と、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートの如き分子中にフッ素原子を含まない(メタ)アクリレート化合物との共重合体;フルオロエチレン、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、1,1,2−トリクロロ−3,3,3−トリフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレンのような含フッ素モノマーの単独重合体又は共重合体など。これらの共重合体にシリコーン成分を含有させたシリコーン含有フッ化ビニリデン共重合体も用いることができる。この場合のシリコーン成分としては、(ポリ)ジメチルシロキサン、(ポリ)ジエチルシロキサン、(ポリ)ジフェニルシロキサン、(ポリ)メチルフェニルシロキサン、アルキル変性(ポリ)ジメチルシロキサン、アゾ基含有(ポリ)ジメチルシロキサン、ジメチルシリコーン、フェニルメチルシリコーン、アルキル・アラルキル変性シリコーン、フルオロシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、脂肪酸エステル変性シリコーン、メチル水素シリコーン、シラノール基含有シリコーン、アルコキシ基含有シリコーン、フェノール基含有シリコーン、メタクリル変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が例示される。なかでも、ジメチルシロキサン構造を有するものが好ましい。
更には、以下のような化合物からなる非重合体又は重合体も、フッ素系樹脂として用いることができる。すなわち、分子中に少なくとも1個のイソシアナト基を有する含フッ素化合物と、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基のようなイソシアナト基と反応する官能基を分子中に少なくとも1個有する化合物とを反応させて得られる化合物;フッ素含有ポリエーテルポリオール、フッ素含有アルキルポリオール、フッ素含有ポリエステルポリオール、フッ素含有ε−カプロラクトン変性ポリオールのようなフッ素含有ポリオールと、イソシアナト基を有する化合物とを反応させて得られる化合物等を用いることができる。
また、上記したフッ素原子を持つ重合性化合物や重合体とともに、上記光学層に記載したような各バインダー樹脂を混合して使用することもできる。更に、反応性基等を硬化させるための硬化剤、塗工性を向上させたり、防汚性を付与させたりするために、各種添加剤、溶剤を適宜使用することができる。
上記低屈折率層の形成においては、低屈折率剤及び樹脂等を添加してなる低屈折率層用組成物の粘度を好ましい塗布性が得られる0.5〜5mPa・s(25℃)、好ましくは0.7〜3mPa・s(25℃)の範囲のものとすることが好ましい。可視光線の優れた光学層を実現でき、かつ、均一で塗布ムラのない薄膜を形成することができ、かつ、密着性に特に優れた低屈折率層を形成することができる。
樹脂の硬化手段は、上述した光学層で説明したものと同様であってよい。硬化処理のために加熱手段が利用される場合には、加熱により、例えばラジカルを発生して重合性化合物の重合を開始させる熱重合開始剤がフッ素系樹脂組成物に添加されることが好ましい。
低屈折率層の層厚(nm)dAは、下記式(1):
dA=mλ/(4nA) (1)
(上記式中、
nAは低屈折率層の屈折率を表し、
mは正の奇数を表し、好ましくは1を表し、
λは波長であり、好ましくは480〜580nmの範囲の値である)
を満たすものが好ましい。
また、本発明にあっては、低屈折率層は下記式(2):
120<nAdA<145 (2)
を満たすことが低反射率化の点で好ましい。
本発明によれば、光学フィルムの表面における表面高さ分布の半値幅の値、上記表面凹凸の平均曲率が上記特定の数値範囲を満たすとき、光学フィルムの表面における凹凸形状が特定の凹凸形状となるため、光学フィルムが、0%以上5%以下という低い全ヘイズを有し、かつ0%以上5%以下という低い内部ヘイズを有していたとしても、上述した理由から、ギラツキを抑制しかつウォーターマークを制御することができる。
ここで、全ヘイズ値及び内部ヘイズ値は、光学フィルム全体として測定したときの値である。なお、上記全ヘイズ値及び内部ヘイズ値は、ヘイズメーター(HM−150、村上色彩技術研究所製)を用いてJIS K7136に準拠した方法により測定することができる。具体的には、ヘイズメーターを用いて、JIS K7136に従って光学フィルムの全ヘイズ値を測定する。その後、光学フィルムの表面に、透明光学粘着層を介してトリアセチルセルロース基材(富士フイルム社製、TD60UL)を貼り付ける。これによって、光学フィルムの表面の凹凸形状が潰れ、光学フィルムの表面が平坦になる。そして、この状態で、ヘイズメーター(HM−150、村上色彩技術研究所製)を用いて、JIS K7136に従ってヘイズ値を測定することで内部ヘイズ値を求める。この内部ヘイズは、光学フィルムにおける表面の凹凸形状を加味しないものである。
本発明のタッチパネル付表示装置において、光学フィルムの全ヘイズ値は1%以下であることが好ましく、0.3%以上0.5%以下であることがより好ましい。内部ヘイズ値は実質的に0%であることが好ましい。ここで、「内部ヘイズ値が実質的に0%である」とは、内部ヘイズ値が完全に0%である場合に限定されず、内部ヘイズ値が0%を超える場合であっても、測定誤差の範囲内であり、内部ヘイズ値がほぼ0%とみなせる範囲(例えば、0.3%以下の内部ヘイズ値)を含む意味である。
上記光学フィルムの全ヘイズ値が0%以上5%以下であり、内部ヘイズ値が0%以上5%以下である場合には、光学フィルムの表面ヘイズ値は0%以上5%以下となっている。光学フィルムの表面ヘイズ値は0%以上1%以下が好ましく、0%以上0.3%以下がより好ましい。表面ヘイズ値は、光学フィルムにおける表面の凹凸形状のみに起因するものであり、全ヘイズ値から内部ヘイズ値を差し引くことにより、光学フィルムにおける表面の凹凸形状のみに起因する表面ヘイズ値が求められる。
上記微粒子として、平均一次粒径が1nm以上100nm以下の無機酸化物微粒子(例えば、フュームドシリカ)を用いて、光学層を形成した場合には、より低い全ヘイズ値(例えば、1%以下の全ヘイズ値)及びより低い内部ヘイズ値(例えば、実質的に0%の内部ヘイズ値)を有する光学フィルムを得ることができる。すなわち、光学フィルムの全ヘイズ及び内部ヘイズは、光学フィルムを透過する透過光のうち、前方散乱によって、入射光から2.5°以上逸れた透過光の割合であるので、入射光から2.5°以上逸れた透過光の割合を低下させることができれば、全ヘイズ値及び内部ヘイズは低くなる。一方、平均一次粒径が100nm以下の無機酸化物微粒子が、光学層中においては塊状に凝集せずに、緩やかな凝集体を形成するので、光学層を透過する光は、光学層中において拡散しにくい。従って、平均一次粒径が1nm以上100nm以下の無機酸化物微粒子を用いて、光学層を形成した場合には、入射光から2.5°以上逸れた透過光の発生を抑制することができ、これにより、全ヘイズ値及び内部ヘイズ値がより低い光学フィルムを得ることができる。
上記光学層の凹凸面における凹凸を無機酸化物微粒子のみに起因して形成した場合には、ウォーターマーク防止性を得ることができる曲率の小さな凹凸を有する凹凸面を形成しやすくなる。そのため、全ヘイズ値及び内部ヘイズ値が低く、かつギラツキをさらに抑制できる光学フィルムを得ることができる。
本発明によれば、光学フィルムは、全ヘイズ値が0%以上5%以下となっており、かつ、内部ヘイズ値が0%以上5%以下となっているので、輝度や光透過性の低下を抑制できる。また、光学フィルムの内部における映像光の拡散を抑制できるので、一部の映像光が迷光となることもなく、その結果、暗室コントラストが低下するおそれもなく、また、画像がぼけてしまうおそれもない。これにより、上記光学フィルムを、例えば300ppi以上の超高精細化された小型モバイルや、4K2K(水平画素数3840×垂直画素数2160)のような水平画素数が3000以上の超高精細な画像表示装置に組み込んで使用することができる。
上記画像表示装置は、公知のバックライトユニット備えた液晶表示装置が好適であるが、上記バックライトとしては、量子ドットLEDを用いることもできる。
本発明のタッチパネル付表示装置において、上記光学フィルムと上記タッチパネルとは、互いに隙間を持った状態で上記光学フィルムの光学層と上記タッチパネルとが向き合うように対向配置されている構成(エアギャップタイプ)であってもよく、樹脂層を介して、上記光学フィルムの光学層と上記タッチパネルとが向き合うように対向配置されている構成(ボンディングタイプ)であってもよい。
上記光学フィルムのタッチパネルに対向する表面に、特定の凹凸形状が形成されているため、ウォーターマーク及びギラツキの発生を充分に抑制することができ、更に、光学フィルムのタッチパネル側表面の凹凸形状によって生じるブツブツ感が確認されないので、エアギャップタイプ、及び、ボンディングタイプの両タイプにおいて好適に用いることができる。
エアギャップタイプにおける上記光学フィルムと上記タッチパネルとの間に有する隙間は、0.1〜1.0mmであることが好ましい。
ボンディングタイプにおける上記樹脂層としては、ウレタン系(メタ)アクリレート、ポリブタジエン系(メタ)アクリレート、及び、イソプレン系(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系化合物と、フォスフィンオキサイド系開始剤等の光重合開始剤を含むものが好ましい。
本発明によれば、光学フィルムが凹凸面を有する光学層を備えているので、光透過性基材と光学層との界面で反射する光と、光学層の凹凸面で反射する光との干渉を抑制できる。これにより、干渉縞の発生を抑制できる。また、混在領域を形成した場合には、光透過性基材と光学層との界面での反射を抑制できるので、干渉縞の発生をより抑制できる。
上記光学層の凹凸面における凹凸を無機酸化物微粒子のみに起因して形成した場合、凹凸面を構成する凹凸の傾斜角度が大きくならないようにすることも容易となる。これにより、外光の過度な拡散を生ずることもないので、明室コントラストの低下を抑制できる。また、映像光が迷光となることも防止することができるので、良好な暗室コントラストをも得ることができる。更に、適度な正反射成分を有するので、動画像を表示したとき、画像の照りや輝きが増し、躍動感を得ることができる。これにより、優れたコントラストと躍動感とを兼ね備えた黒彩感を得ることができる。
なお、上記光学フィルムの表面における表面高さ分布の半値幅が60nm以上200nm未満で、表面凹凸の平均曲率が0.30mm−1以下であることを満たす光学フィルムによって、ギラツキ及びウォーターマークを改善することが可能であり、光学フィルムのタッチパネル側表面の凹凸形状によって生じるブツブツ感が確認されないので、エアギャップタイプ、及び、ボンディングタイプの両タイプにおいて好適に用いることが可能である。
上記光学フィルムは、例えば、解像度が300ppi以上の超高精細な画像表示装置に組み込んで使用することができる。画像表示装置としては、例えば液晶ディスプレイ(LCD)、陰極線管表示装置(CRT)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、タッチパネル、タブレットPC、電子ペーパー等が挙げられる。
上記画像表示装置は、解像度が300ppi以上の液晶ディスプレイが好適である。画像表示装置は、バックライトユニットと、バックライトユニットよりも観察者側に配置された、光学フィルムを備える液晶パネルとから構成されている。バックライトユニットとしては、公知のバックライトユニットが使用できる。
上述した本発明のタッチパネル付表示装置に用いられる光学フィルムもまた、本発明の一つである。
すなわち、本発明の光学フィルムは、光透過性基材上に、表面に凹凸形状を有する光学層が積層された光学フィルムであって、上記光学フィルムの表面における表面高さ分布の半値幅が60nm以上200nm未満で、表面凹凸の平均曲率が0.30mm−1以下であることを特徴とする光学フィルムである。
上述した本発明の光学フィルムを構成する各材料等は、上述した本発明のタッチパネル付表示装置で説明した光学フィルムと同様のものが挙げられる。
本発明のタッチパネル付表示装置は、光学フィルムのタッチパネルに対向する表面に、特定の凹凸形状が形成されているため、ウォーターマーク及びギラツキの発生を充分に抑制することができ、高品位の表示画像を得ることができ、更に、光学フィルムのタッチパネル側表面の凹凸形状によって生じるブツブツ感が確認されないので、エアギャップタイプ、及び、ボンディングタイプの両タイプにおいて好適に用いることができる。
本発明のタッチパネル付表示装置の光学フィルムの表面プロファイルである。 本発明のタッチパネル付表示装置に入射した光が反射する様子を示した模式図である。
本発明の内容を下記の実施例により説明するが、本発明の内容はこれらの実施態様に限定して解釈されるものではない。特別に断りの無い限り、「部」及び「%」は質量基準である。
(実施例1)
(光学フィルムの作製)
光透過性基材(セルローストリアセテートフィルム、厚み40μm、コニカミノルタ社製、KC4UAW)を準備し、該光透過性基材の片面に、下記に示した組成の光学層用組成物を塗布し、塗膜を形成した。
次いで、形成した塗膜に対して、0.5m/sの流速で70℃の乾燥空気を15秒間流通させた後、更に10m/sの流速で70℃の乾燥空気を30秒間流通させて乾燥させることにより塗膜中の溶剤を蒸発させた。
その後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて、紫外線を窒素雰囲気(酸素濃度200ppm以下)下にて積算光量が100mJ/cmになるように照射して塗膜を硬化させることにより、厚さ4.0μm(硬化時)の光学層を形成し、光学フィルムを作製した。
(光学層用組成物)
シリカ微粒子(オクチルシラン処理フュームドシリカ、平均一次粒子径12nm)
0.3質量部
シリカ微粒子(メチルシラン処理フュームドシリカ、平均一次粒子径12nm)
0.2質量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)(製品名「PETA」、ダイセル・サイテック社製) 60質量部
ウレタンアクリレート(製品名「V−4000BA」、DIC社製) 40質量部
重合開始剤(イルガキュア184、BASFジャパン社製) 5質量部
ポリエーテル変性シリコーン(製品名「TSF4460」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製) 0.025質量部
トルエン 100質量部
イソプロピルアルコール 35質量部
シクロヘキサノン 15質量部
得られた光学フィルムとタッチパネルとを、光学層とタッチパネルとの隙間が0.3mmなるように対向配置させる工程を含む方法によりタッチパネル付表示装置を製造する。
(実施例2)
光学層用組成物におけるトルエンの配合量を90質量部、シクロヘキサノンの配合量を25質量部とし、塗膜の乾燥条件を0.2m/sの流速で50℃の乾燥空気を15秒間流通させた後、更に10m/sの流速で70℃の乾燥空気を30秒間流通させて乾燥させるものとした以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムを作製した。
(実施例3)
光学層用組成物におけるトルエンの配合量を90質量部、シクロヘキサノンの配合量を25質量部とし、塗膜の乾燥条件を0.5m/sの流速で50℃の乾燥空気を15秒間流通させた後、更に10m/sの流速で70℃の乾燥空気を30秒間流通させて乾燥させるものとし、硬化時の厚さを5.0μmとした以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムを作製した。
(実施例4)
光学層用組成物に、有機粒子(アクリル−スチレン共重合体粒子、平均粒子径:2.0μm、屈折率:1.52)を0.5質量部含有させた以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムを作製した。
(実施例5)
光学層用組成物における、シリカ微粒子(オクチルシラン処理フュームドシリカ)の配合量を0.2質量部、シリカ微粒子(メチルシラン処理フュームドシリカ)の配合量を0.4質量部とした以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムを作製した。
(比較例1)
光学層用組成物における、シリカ微粒子(オクチルシラン処理フュームドシリカ)の配合量を0.5質量部とし、シリカ微粒子(メチルシラン処理フュームドシリカ)を配合しないものとし、硬化時の厚さを5.0μmとした以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムを作製した。
(比較例2)
光学層用組成物に、有機粒子(アクリル−スチレン共重合体粒子、平均粒子径:2.0μm、屈折率:1.52)を1.0質量部含有させた以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムを作製した。
(比較例3)
光学層用組成物における、シリカ微粒子(オクチルシラン処理フュームドシリカ)の配合量を0.1質量部、シリカ微粒子(メチルシラン処理フュームドシリカ)の配合量を0.3質量部とした以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムを作製した。
<ウォーターマークの有無>
各実施例及び比較例で作製した光学フィルムを、透明粘着剤を介して、凹凸面が表面になるように黒アクリル板に貼り付けた。
また、厚さが0.7mmであり、かつ大きさが10cm×10cmのガラス板の両端にテープを貼り付けた。そして、光学フィルムとガラス板とが離間するように、ガラス板のテープを貼り付けた面を光学フィルムが向き合うように配置して評価用サンプルとした。光学フィルムの表面とガラス板との間のエアギャップの間隔は0.3mmであった。そして、ガラス板を指で押した状態で、ガラス上に配置されたナトリウムランプから光を照射し、ウォーターマークが確認されるか否か調べた。評価基準は以下の通りとした。結果を表1に示した。
◎:ウォーターマークが確認されなかった。
○:若干ウォーターマークが観察されたが問題のないレベルであった。
×:ウォーターマークが明確に確認された。
<光学フィルム表面のブツブツ感評価>
上記ウォーターマークの評価と同様の評価用サンプルを用い、照度約1000lxの蛍光灯照明の明室下にて、光学フィルムのブツブツ感(異物が混入しているような外観上の違和感)が確認されるか否かを評価した。評価基準は以下の通りとした。結果を表1に示した。
◎:ブツブツ感が確認されなかった。
○:若干ブツブツ感が確認されたが問題の無いレベルであった。
×:ブツブツ感が明確に確認された。
<表面高さ分布の半値幅>
実施例及び比較例で得られた各光学フィルムの光学層が形成されている面とは反対側の面に、透明粘着剤を介して、ガラス板に貼付してサンプルとし、白色干渉顕微鏡(New View7300、Zygo社製)を用いて、以下の条件にて、光学フィルムの表面プロファイルを得た。なお、測定・解析ソフトにはMetroPro ver8.3.2のMicroscope Applicationを用いた。
(測定条件)
対物レンズ:10倍
Zoom:1倍
測定領域:2.71mm×2.71mm
解像度(1点当たりの間隔):2.18μm
(解析条件)
Removed:None
Filter:BandPass
FilterType:GaussSpline
Low wavelength:800μm
High wavelength:25μm
Remove spikes:on
Spike Height(xRMS):2.5
なお、Low wavelengthが長波長カットフィルターの波長であり、High wavelengthが短波長カットフィルターの波長に相当する。
次に、上記解析ソフト(MetroPro ver8.3.2−Microscope Application)にてSurface Map画面を表示し、前記画面中でヒストグラムを区間幅が約10nmとなるように表示させ、表面高さ分布のヒストグラムデータを得た。得られたヒストグラムデータから、そのピーク位置における分布の高さの、半分の高さの位置における分布の幅を読み取り、表面高さ分布の半値幅とした。
なお、半値幅の算出においては、得られたヒストグラムデータの各階級の値の直線補間による近似曲線を作成し、該曲線から算出した。
<表面凹凸の平均曲率>
上記と同様にして得られた表面プロファイルからx方向について各点とその前後の点の3点から上述の式に従って、曲率を計算し、全ての点における曲率の平均を計算することにより、表面凹凸の平均曲率を算出した。
<ギラツキ評価(1)>
実施例及び比較例で得られた各光学フィルムにおいて、光学フィルムの光学層が形成されていない面と、350ppiのブラックマトリクス(ガラス厚み0.7mm)のマトリクスが形成されていないガラス面とを粘着剤で貼り合わせた。こうして得られた試料に対し、ブラックマトリクス側に白色面光源(HAKUBA製LIGHTBOX、平均輝度1000cd/m)を設置することで、疑似的にギラツキ発生させた。これを光学フィルム側からCCDカメラ(KP−M1、Cマウントアダプタ、接写リング;PK−11A ニコン、カメラレンズ;50mm,F1.4s NIKKOR)で撮影した。CCDカメラと光学フィルムの距離は250mmとし、CCDカメラのフォーカスは光学フィルムに合うように調節した。CCDカメラで撮影した画像をパーソナルコンピュータに取り込み、画像処理ソフト(ImagePro Plusver.6.2;Media Cybernetics社製)で次のように解析を行った。まず、取り込んだ画像から200×160ピクセルの評価箇所を選び、該評価箇所において、16bitグレースケールに変換した。
次に、フィルタコマンドの強調タブからローパスフィルタを選択し3×3、回数3、強さ10の条件でフィルタをかけた。これによりブラックマトリクスパターン由来の成分を除去した。
次に、平坦化を選択し、背景:暗い、オブジェクト幅10の条件でシェーディング補正を行った。
次に、コントラスト強調コマンドでコントラスト:96、ブライトネス:48としてコントラスト強調を行った。得られた画像を8ビットグレースケールに変換し、その中の150×110ピクセルについてピクセルごとの値のばらつきを標準偏差値として算出することにより、ギラツキを数値化した。この数値化したギラツキ値が小さいほど、ギラツキが少ないと言える。結果を表1に示した。
<ギラツキ評価(2)>
実施例及び比較例で得られた各光学フィルムにおいて、以下のようにしてギラツキを評価した。輝度1500cd/mのライトボックス(白色面光源)、350ppiのブラックマトリクスガラス、光学フィルムの順に下から重ねた状態にし、30cm程度の距離から上下、左右様々な角度から、被験者15人が目視評価を行った。ギラツキが気になるか否かを判定し、下記の基準により評価した。結果を表1に示した。
◎:良好と答えた人が13人以上
○:良好と答えた人が10〜12人
△:良好と答えた人が7〜9人
×:良好と答えた人が6人以下
<全ヘイズ、内部ヘイズ、表面ヘイズ測定>
上記実施例及び比較例で得られた各光学フィルムについて、以下のようにして、全ヘイズ、内部ヘイズ、表面ヘイズを測定した。結果を表1に示した。
まず、ヘイズメーター(HM−150、村上色彩技術研究所製)を用いて、JIS K7136に従って光学フィルムの全ヘイズ値を測定した。
その後、光学層の表面に、透明光学粘着層を介してトリアセチルセルロース基材(コニカミノルタ社製、KC4UAW)を貼り付けた。これによって、光学層における凹凸面の凹凸形状が潰れ、光学フィルムの表面が平坦になった。この状態で、ヘイズメーター(HM−150、村上色彩技術研究所製)を用いて、JIS K7136に従ってヘイズ値を測定して内部ヘイズ値を求めた。そして、全ヘイズ値から内部ヘイズ値を差し引くことにより、表面ヘイズ値を求めた。
<三次元平均傾斜角θa3D、Smp、Ra、Rzの測定>
実施例及び比較例で得られた各光学フィルムの表面において、上記表面高さ分布と同一の測定条件で測定し、「Filter」を「High Pass」とした以外は同一の解析条件で解析して得られた3次元曲面粗さデータを用いて、上記解析ソフト(MetroPro ver8.3.2−Microscope Application)にてSlope Mag Map画面上に「Ra」を表示させ、その数値を三次元平均傾斜角θa3Dとした。
次に、Surface Map画面上に「Ra」を表示させ、その数値を光学フィルムのRaとした。
次に、「Mask Editor」にて、直径800μmの円を解析対象にするような条件とし、Surface Map画面上に「SRz」を表示させて、その数値を読み取った。以上の作業を9か所の円で行い、それぞれのSRzの数値の平均値を、光学フィルムのRzとした。
次に、上記Surface Map画面中に「Save Data」ボタンを表示させ、解析後の3次元曲面粗さデータを保存した。そして、Advanced Texture Applicationにて、上記の保存データを読み込み以下の解析条件を適用した。
(解析条件)
High FFT Filter:off
Low FFT Filter:off
Remove:Plane
次に、Peak/Valleys画面を表示し「Peaks Stats」から山の個数をカウントした。ただし、有意でない山を除くために、面積がLow wavelengthを直径とする円の面積(400μm×400μm×π)の1/10000以上、かつ、高さがRtmの1/10以上の山をカウント対象とした。なお、Rtmは「Roughness/Waviness Map」画面から読み取ることができ、全測定領域を3×3に分割したときの各区域毎の最大高さの平均を表す。そして、上述した方法にて、すなわち、下記式に基づき、Smpを算出した。
各結果を表1に示した。
Figure 0006488829
Figure 0006488829
表1に示したように、実施例に係る光学フィルムは、ウォーターマーク、ギラツキ(1)、(2)の各評価に優れており、また、全ヘイズ、内部ヘイズ、表面ヘイズの各値も充分に低く、更に、光学フィルム表面のブツブツ感も確認されなかった。
一方、比較例1に係る光学フィルムでは、表面高さ分布の半値幅が大きく、光学フィルム表面のブツブツ感が明確に確認された。また、比較例2に係る光学フィルムでは、表面凹凸形状の平均曲率が大きく、表面凹凸形状によるレンズ効果が大きくなり、ギラツキの評価に劣っていた。また、比較例3に係る光学フィルムでは、表面高さ分布の半値幅が小さく、ウォーターマークの評価に劣っていた。
本発明のタッチパネル付表示装置は、上述した構成からなるため、ウォーターマーク及びギラツキの発生を充分に抑制することができ、高品位の表示画像を得ることができ、更に、光学フィルムのタッチパネル側表面の凹凸形状によって生じるブツブツ感が確認されないので、エアギャップタイプ、及び、ボンディングタイプの両タイプにおいて好適に用いることができる。
そのため、本発明のタッチパネル付表示装置は、陰極線管表示装置(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、電子ペーパー、タブレットPC等に好適に適用することができる。
23 光学層
24 凸凹形状
25 タッチパネル
26 隙間

Claims (9)

  1. 光透過性基材上に、表面に凹凸形状を有する光学層が積層された光学フィルムと、タッチパネルとが対向配置された構成を有するタッチパネル付表示装置であって、
    前記光学フィルムの表面における表面高さ分布の半値幅が60nm以上200nm未満であり、
    表面凹凸の平均曲率が0.30mm−1以下である
    ことを特徴とするタッチパネル付表示装置。
  2. 光学層は、バインダー樹脂と微粒子とを含む請求項1記載のタッチパネル付表示装置。
  3. 微粒子は、無機酸化物微粒子である請求項2記載のタッチパネル付表示装置。
  4. 無機酸化物微粒子の平均一次粒径が1nm以上100nm以下である請求項3記載のタッチパネル付表示装置。
  5. 無機酸化物微粒子は、表面が疎水化処理された無機酸化物微粒子である請求項3又は4記載のタッチパネル付表示装置。
  6. 光学フィルムの全ヘイズ値が0%以上5%以下であり、前記光学フィルムの内部ヘイズ値が0%以上5%以下である請求項1、2、3、4又は5記載のタッチパネル付表示装置。
  7. 光学フィルムとタッチパネルとは、互いに隙間を持った状態で前記光学フィルムの光学層と前記タッチパネルとが向き合うように対向配置されている請求項1、2、3、4、5又は6記載のタッチパネル付表示装置。
  8. 光学フィルムとタッチパネルとは、樹脂層を介して、前記光学フィルムの光学層と前記タッチパネルとが向き合うように対向配置されている請求項1、2、3、4、5又は6記載のタッチパネル付表示装置。
  9. 光透過性基材上に、表面に凹凸形状を有する光学層が積層された光学フィルムであって、
    前記光学フィルムの表面における表面高さ分布の半値幅が60nm以上200nm未満であり、
    表面凹凸の平均曲率が0.30mm−1以下である
    ことを特徴とする光学フィルム。
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