以下、図面を参照しつつ、本発明の第一の実施の形態を説明する。図1に示す情報管理装置としてのホールコンピュータ2000は、遊技場において複数配置された遊技島に並設される遊技機としてのパチンコ遊技機1における遊技にて発生した遊技情報を管理する。遊技情報は、パチンコ遊技機1や、該パチンコ遊技機1に対応して設けられているアウト玉計数器2001等から出力される各種信号に基づいて集計される。
まず、パチンコ遊技機1の構成について説明する。図2はパチンコ遊技機1の遊技盤1100の正面図であり、図3は、パチンコ遊技機の主要な基板構成例を示すブロック図である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠(図示せず)と、前記遊技枠に取り付けられた遊技盤1100で構成される。前記遊技枠には、遊技盤1100の前面に設けられた遊技領域1107に向けて遊技球を発射する発射装置(図示せず)が設けられている。
遊技領域1107の中央付近には、後述の始動条件の成立に基づいて各々を識別可能な複数種類の演出用の演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)し表示結果を導出表示する演出表示装置1109が配置されている。本実施例では、演出表示装置1109は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアL、C、R(演出図柄表示エリア)に演出図柄が表示制御されるように構成されている。
また、遊技領域1107には、第一始動口1111が設けられている。第一始動口1111を通過した遊技球は、第一始動口スイッチ1112によって検出された後、遊技領域1107に戻ることなくパチンコ遊技機1の内部に回収されるようになっている。
さらに、遊技領域1107には、第二始動口1121が設けられている。第二始動口1121を通過した遊技球は、第二始動口スイッチ1122によって検出された後、遊技領域1107に戻ることなくパチンコ遊技機1の内部に回収されるようになっている。
さらに、遊技領域1107には、第二始動口1121の入口の大きさを変化させることができる普通電動役物1120が設けられている。
さらに、遊技領域1107には、ゲート1131,1132が設けられている。ゲート1131,1132を通過した遊技球は、ゲートスイッチ1133,1133によって検出された後、ゲート1131,1132の下方の遊技領域に流下するようになっている。
さらに、遊技領域1107には、第一大入賞口1141と第二大入賞口1151が設けられている。第一大入賞口1141を通過した遊技球は、大入賞口スイッチ1142によって検出された後、遊技領域1107に戻ることなくパチンコ遊技機1の内部に回収されるようになっている。また、第二大入賞口1151を通過した遊技球は、大入賞口スイッチ1152によって検出された後、遊技領域1107に戻ることなくパチンコ遊技機1の内部に回収されるようになっている。
さらに、遊技領域1107には、前記第一大入賞口1141の入口の大きさを変化させる第一特別電動役物1140と、前記第二大入賞口1151の入口の大きさを変化させる第二特別電動役物1150と、が設けられている。
パチンコ遊技機1には、例えば、図3に示すような主基板1200、払出制御基板1300、演出制御基板1900といった各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板1200と演出制御基板1900との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板1500及び主基板1200からホールコンピュータ2000に対して所定の信号を出力するためのターミナル中継基板1600が搭載されている。
ここで、主基板1200は、メインとなる制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行に関連する各種回路が接続されている。また、主基板1200は、主として、パチンコ遊技において用いる乱数の設定機能、所定位置に配設された各種スイッチ等からの信号を受信する機能、演出制御基板1900に宛てて指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールコンピュータ2000に対して各種情報を出力する機能を備えている。
前記遊技の進行に関連する各種回路としての払出制御基板1300は、予め定められた条件が成立した際に、遊技球を払出す球払出装置1301が作動するように制御するものとして主基板1200に接続されている。
また、前記遊技の進行に関連する各種回路としてのゲートスイッチ1133,1133、第一始動口スイッチ1112、第二始動口スイッチ1122及び大入賞口スイッチ1142,1152は、遊技球が前記ゲート1131、1132や前記した各種入賞口を通過したか否かの判定処理を行うために、主基板1200に接続されている。なお、前記した各種スイッチは、主基板1200に設けられたスイッチ回路1220を介して主基板1200に接続されている。
さらに、前記遊技の進行に関連する各種回路としての第一特別図柄表示装置1701、第二特別図柄表示装置1702及び普通図柄表示装置1800は、前記乱数を用いた各種の抽選処理の結果を表示するものとして主基板1200に接続されている。
さらに、前記遊技の進行に関連する各種回路としてのソレノイド1123は、普通電動役物1120の可動部を可動させるための駆動源として主基板1200に接続されている。また、ソレノイド1143は、第一特別電動役物1140の可動部を可動させるための駆動源として主基板1200に接続されている。さらに、ソレノイド1153は、第二特別電動役物1150の可動部を可動させるための駆動源として主基板1200に接続されている。なお、前記した各種ソレノイドは、主基板1200に設けられたソレノイド回路1230を介して主基板1200に接続されている。
主基板1200に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ1210は、例えばワンチップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM1211と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM1212と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU1213と、CPU1213とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路1214と、I/O1215と、を備えている。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ1210では、CPU1213がROM1211から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU1213がROM1211から固定データを読み出す固定データ読出動作、CPU1213がRAM1212に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU1213がRAM1212に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU1213がI/O1215を介して遊技制御用マイクロコンピュータ1210の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU1213がI/O1215を介して遊技制御用マイクロコンピュータ1210の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
遊技制御用マイクロコンピュータ1210が備えるRAM1212は、その一部又は全部が所定の電源基板(図示せず)において生成させるバックアップ電源によってバックアップされるものとなっている。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、RAM1212に一時記憶されている変動データの一部又は全部は所定期間は、一時記憶された状態に維持される。
演出制御基板1900には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU1901等が搭載されており、演出制御基板1900は、演出表示装置1109、演出発光装置(図示せず)、演出音響装置(図示せず)及び演出役物装置(図示せず)を用いた様々な演出が予め定められた条件時に開始及び終了するように制御するようになっている。
次に、図2、図3を用いてパチンコ遊技機1の遊技動作を変化させる各種条件について説明する。まず、発射装置(図示せず)から遊技領域1107に向けて発射された遊技球は、遊技領域1107を流下していくことになる。
ここで、第一始動条件の成立とは、遊技領域1107を流下した遊技球が第一始動口1111に進入し、当該遊技球が図3に示す第一始動口スイッチ1112に検出されることとなっている。パチンコ遊技機1はこの第一始動条件が成立したことを条件に、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選処理等を行い、その抽選結果を第一始動条件の成立後から所定期間経過後に第一特別図柄表示装置1701を用いて表示するようになっている。この抽選処理から抽選結果を第一特別図柄表示装置1701に表示するまでの事象を、以下では「第一特図ゲーム」と称することとする。また、第一始動条件が成立した場合、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選に用いる数値データである第一保留情報を、パチンコ遊技機1は、取得するようになっている。取得された第一保留情報は、第1特図保留記憶部に記憶されるようになっている。第1特図保留記憶部は、一の遊技球により第一始動条件が成立し、当該第一始動条件に基づく第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選結果が表示されるまでの間等に、他の遊技球により第一始動条件が成立した場合に予め定められた上限個数分だけ第一保留情報を記憶できるようになっている。第1特図保留記憶部に記憶された第一保留情報は、当該第一保留情報を用いた第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選が行われると、第1特図保留記憶部から消去されるようになっている。なお、本実施例のパチンコ遊技機1には、第1特図保留記憶部に記憶された第一保留情報の数である第一特図保留記憶数を特定可能に表示するための第一保留数表示器(図示せず)が備えられている。
また、第一始動条件の成立時に第1特図保留記憶部に記憶される第一保留情報は、第一特別図柄表示装置1701に表示する抽選結果を決定するための特別図柄表示結果用の乱数値を示す数値データと大当り種別決定用の乱数値を示す数値データと第一特図ゲームの変動時間等を選択するために用いる数種類のリーチ乱数値を示す数値データとで構成されたものとなっている。特別図柄表示結果用の乱数値は当該抽選結果を「大当り」に対応するものにするか「ハズレ」に対応するものにするかを決定するために用いるものとなっており、大当り種別決定用の乱数値は、当該抽選結果が「大当り」の場合、どのように第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか決定するために用いるものとなっている。
ここで、第二始動条件の成立とは、遊技領域1107を流下した遊技球が第二始動口1121に進入し、当該遊技球が図3に示す第二始動口スイッチ1122に検出されることとなっている。パチンコ遊技機1はこの第二始動条件が成立したことを条件に、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選処理等を行い、その抽選結果を第二始動条件の成立後から所定期間経過後に第二特別図柄表示装置1702を用いて表示するようになっている。この抽選処理から抽選結果を第二特別図柄表示装置1702に表示するまでの事象を、以下では「第二特図ゲーム」と称することとする。また、第二始動条件が成立した場合、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選に用いる数値データである第二保留情報を、パチンコ遊技機1は、取得するようになっている。取得された第二保留情報は、第2特図保留記憶部に記憶されるようになっている。第2特図保留記憶部は、一の遊技球により第二始動条件が成立し、当該第二始動条件に基づく第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選結果が表示されるまでの間等に、他の遊技球により第二始動条件が成立した場合に予め定められた上限個数分だけ第二保留情報を記憶できるようになっている。第2特図保留記憶部に記憶された第二保留情報は、当該第二保留情報を用いた第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選が行われると、第2特図保留記憶部から消去されるようになっている。なお、本実施例のパチンコ遊技機1には、第2特図保留記憶部に記憶された第二保留情報の数である第二特図保留記憶数を特定可能に表示するための第二保留数表示器(図示せず)が備えられている。
また、第二始動条件の成立時に第2特図保留記憶部に記憶される第二保留情報は、第二特別図柄表示装置1702に表示する抽選結果を決定するための特別図柄表示結果用の乱数値を示す数値データと大当り種別決定用の乱数値を示す数値データと第二特図ゲームの変動時間等を選択するために用いる数種類のリーチ乱数値を示す数値データとで構成されたものとなっている。
さらに、一の遊技球により第一始動条件又は第二始動条件が成立し、当該第一始動条件又は第二始動条件に基づく第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選結果が表示されるまでの間等に、他の遊技球により第一始動条件又は第二始動条件が成立した場合に、第一始動条件が成立したか第二始動条件が成立したかを特定可能な始動口種別情報を予め定められた上限個数分だけ記憶できる始動データ記憶部が、パチンコ遊技機1に設けられている。この始動データ記憶部は、第一始動条件が成立した場合に「第1」という情報と、第二始動条件が成立した場合に「第2」という情報とを、第一始動条件及び第二始動条件が成立した順に記憶するものとなっている。ここで、始動データ記憶部は、「1」から「8」までの保留番号で管理されており、最先に取得された始動口種別情報を保留番号「1」として管理するようになっている。なお、始動データ記憶部に記憶された一の始動口種別情報は、当該始動口種別情報が生成されたのと同一の第一始動条件又は第二始動条件の成立時に生成された第一保留情報又は第二保留情報を用いた第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選が行われると、始動データ記憶部から消去されるようになっている。
ここで、普図始動条件の成立とは、遊技領域1107を流下した遊技球がゲート1131,1132のいずれかに進入し、当該遊技球が図3に示すゲートスイッチ1133,1133に検出されることとなっている。パチンコ遊技機1はこの普図始動条件が成立したことを条件に、普通電動役物1120を作動させるか否かの抽選処理等を行い、その抽選結果を普図始動条件の成立後から所定期間経過後に普通図柄表示装置1800を用いて、表示するようになっている。この抽選処理から抽選結果を普通図柄表示装置1800に表示するまでの事象を、以下では「普図ゲーム」と称することとする。なお、本実施例のパチンコ遊技機1には、普図保留記憶数を特定可能に表示するための普図保留数表示器(図示せず)が備えられている。普図保留数表示器は、普図保留記憶数を特定可能に表示するものとなっている。この普図保留記憶数とは、一の遊技球により普図始動条件が成立し、当該普図始動条件に基づく普通電動役物1120を作動させるか否かの抽選結果が表示されるまでの間に、他の遊技球により普図始動条件が成立した場合に1加算されるものとなっている。また、普図保留記憶数とは、普図始動条件の1回分の成立に起因する普通電動役物1120を作動させるか否かの抽選処理が行われると1減算されるものとなっている。
パチンコ遊技機1は、第一始動条件が成立してからその抽選結果が第一特別図柄表示装置1701にて表示されるまでの期間の一部又は全部において、所定の演出を演出表示装置1109を用いて行うようになっている。また、パチンコ遊技機1は、第二始動条件が成立してからその抽選結果が第二特別図柄表示装置1702にて表示されるまでの期間の一部又は全部において、所定の演出を演出表示装置1109を用いて行うようになっている。具体的には、演出表示装置1109に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアL、C、Rのそれぞれに表示される飾り図柄を用いた演出が、第一始動条件又は第二始動条件が成立した後に、演出表示装置1109にて行われるようになっている。
ここで、普通電動役物作動条件とは、普通図柄表示装置1800に普通電動役物1120を作動させるという抽選結果が表示されることとなっている。パチンコ遊技機1は、この普通電動役物作動条件が成立したことに基づいて、普通電動役物1120を作動させるようになっている。普通電動役物1120が作動することにより第二始動口1121の入口の大きさが普通電動役物1120の作動前に比べて大きくなり、遊技領域1107を流下した遊技球が、第二始動口1121に進入しやすい状態に変化することになる。なお、第二始動口1121に遊技球が進入しやすい状態は、後述する普通電動役物停止条件の成立に基づいて終了するようになっている。
ここで、第一の条件装置作動条件の成立とは、第一特別図柄表示装置1701に第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるという抽選結果が表示されることとなっている。また、第二の条件装置作動条件の成立とは、第二特別図柄表示装置1702に第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるという抽選結果が表示されることとなっている。また、パチンコ遊技機1は、この第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件が成立したことに基づいて、後述する役物連続作動装置を作動させるようになっている。そして、パチンコ遊技機1は、この第一の条件装置又は第二の条件装置作動条件及び役物連続作動装置の作動により、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるようになっている。第一特別電動役物1140が作動することにより第一大入賞口1141の入口の大きさが第一特別電動役物1140の作動前に比べて大きくなり、遊技領域1107を流下した遊技球が、第一大入賞口1141に進入しやすい状態に変化することになる。また、第二特別電動役物1150が作動することにより第二大入賞口1151の入口の大きさが第二特別電動役物1150の作動前に比べて大きくなり、遊技領域1107を流下した遊技球が、第二大入賞口1151に進入しやすい状態に変化することになる。なお、第一大入賞口1141及び第二大入賞口1151に遊技球が進入しやすい状態は、後述する特別電動役物停止条件の成立に基づいて終了するようになっている。
ここで、普図高確条件の成立とは、第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に、前記した普通電動役物作動条件が成立しやすい状態(以下、単に「時短状態」と称する)に変化させるという抽選結果が表示されることとなっている。パチンコ遊技機1は、この普図高確条件が成立したことを条件に、所定の開始タイミングから普通電動役物作動条件が成立しやすい状態に変化するようになっている。なお、普通電動役物作動条件が成立しやすい状態は、後述の時短フラグで管理されるものとなっており、後述する普図高確終了条件の成立に基づいて終了するようになっている。
ここで、特図高確条件の成立とは、第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に、前記した第一の条件装置作動条件及び第二の条件装置作動条件が成立しやすい状態に変化させるという抽選結果が表示されることとなっている。パチンコ遊技機1は、この特図高確条件が成立したことを条件に、所定の開始タイミングから第一の条件装置作動条件及び第二の条件装置作動条件が成立しやすい状態(以下、単に「確変状態」と称する)に変化するようになっている。なお、第一の条件装置作動条件及び第二の条件装置作動条件が成立しやすい状態は、後述の高確率フラグで管理されるものとなっており、後述する特図高確終了条件の成立に基づいて終了するようになっている。
ここで、不正検出条件の成立とは、不正行為が不正検出装置(図示せず)に検出されることとなっている。パチンコ遊技機1は、この不正検出条件が成立したことを条件に、、不正行為が行われた旨を報知する状態へ変化するようになっている。なお、不正行為が行われた旨を報知する状態は、後述する不正終了条件の成立に基づいて終了するようになっている。
次に、図1を用いてパチンコ遊技機1からホールコンピュータ2000へ出力する遊技情報について説明する。
パチンコ遊技機1は、第一始動口1111又は第二始動口1121へ遊技球が進入したことを条件に所定のタイミングから出力を開始し、所定期間経過後に当該出力を終了するという構成となっている始動口信号を、ホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
また、パチンコ遊技機1は、前述した第一特図ゲーム又は第二特図ゲームのいずれかが終了したことを条件に所定のタイミングから出力を開始し、所定期間経過後に当該出力を終了するという構成となっている図柄確定信号を、ホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
パチンコ遊技機1は、第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件が成立したこと等を条件に出力を開始し、特別電動役物停止条件が成立したことを条件に当該出力を終了するという構成となっている大当り1信号を、ホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
また、パチンコ遊技機1は、普図高確条件及び特図高確条件が非成立の際に第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件等が成立した場合であって、普図高確条件又は特図高確条件の少なくとも一方が成立したことを条件に出力を開始し、特別電動役物停止条件が成立した後に普図高確終了条件及び特図高確終了条件が成立したことを条件に当該出力を終了するという構成となっている大当り2信号をホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
さらに、パチンコ遊技機1は、特図高確条件が非成立の際に第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件等が成立した場合であって、普図高確条件又は特図高確条件の少なくとも一方が成立したことを条件に出力を開始し、特別電動役物停止条件が成立した後に特図高確終了条件が成立したことを条件に当該出力を終了するという構成となっている大当り3信号をホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
さらに、パチンコ遊技機1は、不正検出条件が成立したことを条件に出力を開始し、不正終了条件が成立したことを条件に当該出力を終了するという構成となっているセキュリティ信号をホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
上述したパチンコ遊技機1の下方には、遊技領域1107を流下した遊技球がパチンコ遊技機1によって回収され、該パチンコ遊技機1の外部に排出された遊技球を計数するアウト玉計数器2001が設けられている。
ここで、打込条件の成立とは、パチンコ遊技機1によって回収され、該パチンコ遊技機1の外部に排出された遊技球が、アウト玉計数器2001に備えられたアウト玉スイッチ(図示せず)により検出され、その検出数が所定数(例えば10玉)に達することとなっている。アウト玉計数器2001は、この打込条件が成立したことを条件に打込信号をホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
また、パチンコ遊技機1の近傍には、遊技場に設置されている複数の遊技機から上述したパチンコ遊技機1を特定する台端末装置2002が設けられている。台端末装置2002には、ターミナル中継基板1600を介してパチンコ遊技機1から出力される始動口信号、図柄確定信号、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号およびセキュリティ信号、ならびに、アウト玉計数器2001から出力される打込信号が、入力されるようになっている。
ホールコンピュータ2000には、台端末装置2002から通信ケーブル等を介して前記各種信号が入力される通信部2101が設けられている。また、台端末装置2002は自身を特定する台端末情報を出力することができるようになっており、通信部2101には、通信ケーブル等を介して台端末情報が入力されるようになっている。
これにより、ホールコンピュータ2000においては、台端末情報に対応している遊技機毎の遊技情報を管理することが可能となる。本実施の形態では、ホールコンピュータ2000は、台端末装置2002を介して接続される各パチンコ遊技機1の遊技情報を集計する情報管理装置として機能を有している。
次に、図4を用いてパチンコ遊技機1の動作について説明する。まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されることで、以下の処理を実行する。パチンコ遊技機1に対して電源が投入され電力供給が開始されると、図3に示されるステップS1以降の電源投入時処理を開始する。
電源投入時処理において、CPU1213は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS2)。次いで、割込許可(ステップS15;YES)となった際のスタートアドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの設定(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、スタートアドレスとは、後述するステップS15の割込許可となった場合に、CPU1213が最初にアクセスするアドレスとなっている。
次いで、CPU1213は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(図4のクリアスイッチ信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてONを検出した場合には、CPU1213は、通常の電源投入時処理を実行する。なお、通常の電源投入時処理とは、電源投入前の所定の状態を電源投入後に引き継がないようにする処理となっている(S10〜S17)。
クリアスイッチがONの状態でない場合には、チェックサム判定前処理(ステップS7)を行うようになっている。このチェックサム判定前処理は、電力供給停止時に算出したチェックサムをバックアップRAM領域から読み出すという第1ステップと、当該処理時に新たなチェックサムを、電力供給停止時と同一の処理によって算出しなおすという第2ステップと、から構成されている。
チェックサム判定前処理が行われたことを確認したら、CPU1213は、電力供給停止時に算出したチェックサムと、新たに算出しなおしたチェックサムとが一致しているか否かのデータチェックを行う(ステップS8)。このデータチェックにより、不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果は一致(正常)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、通常の電源投入時処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、電源投入後、CPU1213は、パチンコ遊技機1の各制御状態を電力供給停止時の状態に戻すためのバックアップ時処理を行う(ステップS41)。このバックアップ時処理は、ROM1211に格納されているバックアップ時のコマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定する第一処理と、電源投入後の遊技状態の設定を行う第二処理と、から構成されている。ここで、バックアップ時のコマンド送信テーブルには、電源投入後に主基板1200から他の制御基板に送信するコマンド群が指定されるものとなっている。また、第二処理は、電力供給停止前における遊技状態を示すデータ(特図プロセスフラグ、普通図柄プロセスフラグ、高確率フラグ、時短フラグ、出力待機フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域のデータ(出力ポートバッファ)、待機期間タイマを示すデータ又は賞球が未払出となっていることを示すデータの中で、いずれのデータを電源投入後に再び用いるかを指定するものとなっている。
また、CPU1213は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを、演出制御基板1900等に送信する(ステップS42)。例えば、演出制御用CPU1901は、停電復旧指定コマンドを受信すると、演出表示装置1109等を用いて、電力供給停止時の状態に戻すことを報知する。
通常の電源投入時処理では、CPU1213は、まず、バックアップRAM領域のデータを消去するRAMクリアを行う(ステップS10)。次いで、RAMクリア時処理を行う(ステップS11)。このRAMクリア時処理は、ROM1211に格納されている初期化時のコマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定する第一処理と、電源投入後の遊技状態を初期設定にする第二処理と、から構成されている。ここで、RAMクリア時のコマンド送信テーブルには、RAMクリア時に主基板1200から他の制御基板に送信するコマンド群が指定されるものとなっている。また、この初期設定とは、予め定められた初期の遊技状態を出現させるため、各種フラグ等(特図プロセスフラグ、普通図柄プロセスフラグ、高確率フラグ、時短フラグ及び出力待機フラグ等)の値を初期値に設定することとなっている。
また、CPU1213は、複数のサブ基板(主基板1200以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ1200がRAMクリアを実行したことを示すコマンドでもある。)を複数のサブ基板に送信する(ステップS12)。例えば、演出制御用CPU1901は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置1109等を用いて、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知する。
また、CPU1213は、乱数回路1214を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS13)。
そして、ステップS14において、CPU1213は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ1210に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。
初期化処理の実行(ステップS10〜S14)が完了すると、CPU1213は、割込許可に設定し(ステップS15)、タイマ割込が発生するのを待つ(ステップS16)。そして、タイマ割込が発生(S16のYES)したら、後述のタイマ割込時処理(ステップS17)を実行する。
タイマ割込が発生すると、CPU1213は、図5に示すステップS21〜S35のタイマ割込時処理を実行する。タイマ割込時処理において、まず、電源確認信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS21)。電源確認信号は、例えば電源基板(図示せず)に搭載されている電圧低下監視回路が、パチンコ遊技機1に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU1213は、電源確認信号が出力されていることを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。
次いで、スイッチ回路1220を介して、ゲートスイッチ1133,1133、大入賞口スイッチ1142,1152、第一始動口スイッチ1112及び第二始動口スイッチ1122の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS22)。
次に、CPU1213は、第一特別図柄表示装置1701、第二特別図柄表示装置1702及び普通図柄表示装置1800の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS23)。第一特別図柄表示装置1701、第二特別図柄表示装置1702及び普通図柄表示装置1800については、ステップS33,34で設定される出力バッファの内容に応じて各表示装置に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次に、遊技制御に用いられる普図表示結果決定用の乱数値を示す数値データ、特別図柄表示結果用の乱数値及び大当り種別決定用の乱数値を示す数値データ等の各判定用乱数を生成する乱数回路1214から各種乱数を取得する(各種乱数取得処理:ステップS24)。ここで、普図表示結果決定用の乱数値とは、前述した普図ゲームに用いるものであり、特別図柄表示結果用の乱数値及び大当り種別決定用の乱数値とは、前述した第一特図ゲーム及び第二特図ゲームに用いるものとなっている。
また、CPU1213は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス処理は、特図プロセスフラグの値に従って、第一特別図柄表示装置1701、第二特別図柄表示装置1702、第一特別電動役物1140及び第二特別電動役物1150を制御する処理となっている。なお、特図プロセスフラグの値は、遊技状態に応じてCPU1213によって更新されるものとなっている。
さらに、CPU1213は、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。普通図柄プロセス処理は、普通図柄プロセスフラグの値に従って、普通図柄表示装置1800及び普通電動役物1120を制御する処理となっている。なお、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じてCPU1213によって更新されるものとなっている。
さらに、CPU1213は、演出表示装置1109における演出図柄の表示制御等に関する演出制御コマンドなどを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS27)。
さらに、CPU1213は、当該パチンコ遊技機1における当該パチンコ遊技機1の遊技状態を特定可能とする大当り1信号〜大当り3信号、及び当該パチンコ遊技機1において磁気異常や電波異常が検出されたことを特定可能とするセキュリティ信号等のデータをホールコンピュータ2000に対して出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
さらに、CPU1213は、大入賞口スイッチ1142,1152、第一始動口スイッチ1112及び第二始動口スイッチ1122の検出信号に基づく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、大入賞口スイッチ1142,1152、第一始動口スイッチ1112及び第二始動口スイッチ1122のいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板1300に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御基板1300に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置1301を駆動する。例示すると、CPU1213は、大入賞口スイッチ1142がオンとなった場合に球払出装置1301に対して遊技球を10玉払い出すことを示す賞球個数信号を出力し、第二始動口スイッチ1122がオンとなった場合に球払出装置1301に対して遊技球を1玉払い出すことを示す賞球個数信号を出力する。
本実施例では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているが、CPU1213は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS32:出力処理)。
また、CPU1213は、特図プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。
さらに、CPU1213は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS34)。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS35)、処理を終了する。以上の制御によって、本実施例では、タイマ割込時処理は4ms毎に起動されることになる。
図6は、ステップS25の特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理においてCPU1213は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS100)。図7は、ステップS100にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図7に示す始動入賞判定処理において、CPU1213は、まず、図3に示す第一始動口スイッチ1112と第二始動口スイッチ1122のうち第一始動口1111に対応して設けられた第一始動口スイッチ1112からの検出信号がON状態であるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第一始動口スイッチ1112からの検出信号がON状態であれば(ステップS201;YES)、第1特図保留記憶部に記憶されている第一保留情報の個数に対応した前記第一特図保留記憶数が所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU1213は、RAM1212に設けられた第一特図保留記憶数に対応するカウンタの値を読み取ること等により、第一特図保留記憶数を特定できればよい。
ステップS202にて第一特図保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS202;NO)、例えば、第一特図保留記憶数に対応するカウント値を1加算すること等により、第一特図保留記憶数を1加算する(ステップS203)。ここで、前述した第一始動条件の成立とは、本フローチャートのステップS201;YES、ステップS202;NO、ステップS204、ステップS203及びステップS205となっている。そして、乱数回路1214やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特別図柄表示結果用の乱数値や大当り種別決定用の乱数値を示す数値データ等を抽出する(ステップS204)。このとき抽出した各乱数値を示す数値データが第一保留情報として第1特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS205)。続いて、例えば、ROM1211における第一始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットとすること等により、演出制御基板1900に対してコマンドを送信するための設定を行う(ステップS206)。この第一始動口入賞指定コマンドテーブルには、第一始動条件の成立時に主基板1200から他の制御基板に送信するコマンド群が指定されるものとなっている。こうして設定された第一始動口入賞指定コマンドは、第一特図保留記憶数に対応するカウント値を主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送するものであり、例えば、特別図柄プロセス処理が終了した後のコマンド制御処理で実行されるようになっている。
ステップS206の処理を実行した後には、ステップS204にて抽出した各乱数値を示す数値データをステップS110の特別図柄通常処理に先立って読み出す(S207)。続いて、例えばROM1211における先読み結果通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすること等により、演出制御基板1900に対してコマンドを送信するための設定を行う(ステップS208)。この先読み結果通知コマンドテーブルには、ステップS204にて抽出した各数値データを用いた特別図柄通常処理等で後に決定される各種抽選結果に関連する情報を主基板1200から他の制御基板に送信するためのコマンド群が指定されるものとなっている。このコマンド群の一部は主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるものであり、例えば、特別図柄プロセス処理が終了した後のコマンド制御処理で前記伝送が実行されるようになっている。
なお、ステップS207の処理では、ステップS204にて抽出した各乱数値を示す数値データに基づいて決定される特別図柄表示結果や大当り種別等が、ステップS110の特別図柄通常処理に先立って判定される。具体的には、まず、ステップS204にて抽出した特別図柄表示結果用の乱数値に対応する特別図柄表示結果が「大当り」、「ハズレ」のいずれとなるかが判定される。このとき、特別図柄表示結果が「大当り」となると判定された場合には、大当り種別決定用の乱数値に対応して、大当り種別が第1大当り及び第2大当りのいずれとなるかが特定される。そして、ステップS208の処理では、ステップS207にて特定された特別図柄表示結果や大当り種別に対応する先読み結果に関するコマンドを送信するための設定が行われる。これにより、第一始動口1111に進入した遊技球が第一始動口スイッチ1112にて検出された時点で、第一特別図柄表示装置1701に「大当り」を示す表示結果が表示されるか否かや、大当り種別が第1大当り及び第2大当りのいずれとなるかを判定し、判定結果に応じて異なる先読み結果に関するコマンドを、主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送させることができる。そして、演出制御基板1900は、演出制御用CPU1901等が、第一始動口1111に進入した遊技球の検出に基づく飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、第一特別図柄表示装置1701に「大当り」を示す表示結果が表示されるか否かや、大当り種別が第1大当り及び第2大当りのいずれとなるかを特定することができる。
ステップS208の処理を実行した後には、RAM1212に設けれ、始動データ記憶部に記憶されている前述の始動口種別情報の個数に対応した合計保留記憶数に対応するカウンタの値を1加算すること等により、合計保留記憶数を1加算する(ステップS209)。そして、RAM1212に設けられた始動データ記憶部における空きエントリの先頭に、第一始動口1111への入賞に対応した「第1」という始動口種別情報を記憶させる(ステップS210)。なお、この「第1」という始動口種別情報は、ステップS205にて第1特図保留記憶部に記憶された第一保留情報と関連付けされて、始動データ記憶部に記憶されるようになっている。続いて、例えば、ROM1211における保留記憶数通知コマンドデーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすること等により、演出制御基板1900等に対してコマンドを送信するための設定を行う(ステップS211)。この保留記憶数通知コマンドデーブルには、保留記憶数に関連する情報を主基板1200から他の制御基板に送信するためのコマンド群が指定されるものとなっている。このコマンド群の一部は主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるものであり、例えば、特別図柄プロセス処理が終了した後のコマンド制御処理で前記伝送が実行されるようになっている。
ステップS201にて第一始動口スイッチ1112からの検出信号がオフ状態である場合や(ステップS201;NO)、ステップS202にて第一特図保留記憶数が上限値に達している場合(ステップS202;YES)、あるいはステップS211の処理を実行した後には、第二始動口1121に対応して設けられた第二始動口スイッチ1122からの検出信号がON状態であるか否かを判定する(ステップS212)。このとき、第二始動口スイッチ1122からの検出信号がOFF状態であれば(ステップS212;NO)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第二始動口スイッチ1122からの検出信号がON状態である場合には(ステップS212;YES)、第2特図保留記憶部に記憶されている第二保留情報の個数に対応した第二特図保留記憶数が所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS213)。このとき、CPU1213は、RAM1212に設けられた第二特図保留記憶数に対応するカウンタの値を読み取ること等により、第二特図保留記憶数を特定できればよい。
ステップS213にて第二特図保留記憶数が上限値に達していれば(ステップS213;YES)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第二特図保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS213;NO)、例えば、第二特図保留記憶数に対応するカウント値を1加算すること等により、第二特図保留記憶数を1加算する(ステップS214)。ここで、前述した第二始動条件の成立とは、本フローチャートのステップS212;YES、ステップS213;NO、ステップS214及びステップS215、ステップS216となっている。そして、乱数回路1214やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特別図柄表示結果用の乱数値や大当り種別決定用の乱数値を示す数値データ等を抽出する(ステップS215)。このとき抽出した各乱数値を示す数値データが第二保留情報として第2特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS216)。続いて、例えば、ROM1211における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすること等により、演出制御基板1900に対してコマンドを送信するための設定を行う(ステップS217)。この第二始動口入賞指定コマンドテーブルには、第二始動条件の成立時に主基板1200から他の制御基板に送信するコマンド群が指定されるものとなっている。こうして設定された第二始動口入賞指定コマンドは、第二特図保留記憶数に対応するカウント値を主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送するものであり、例えば、特別図柄プロセス処理が終了した後のコマンド制御処理で実行されるようになっている。
ステップS217の処理を実行した後には、ステップS215にて抽出した各乱数値を示す数値データを、ステップS110の特別図柄通常処理に先立って読み出す(ステップS218)。続いて、ROM1211における第2先読み結果通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットする等により、演出制御基板1900等に対してコマンドを送信するための設定を行う(ステップS219)。この第2先読み結果通知コマンドテーブルには、ステップS215にて抽出した各数値データを用いた特別図柄通常処理等で後に決定される各種抽選結果に関連する情報を主基板1200から他の制御基板に送信するためのコマンド群が指定されるものとなっている。このコマンド群の一部は主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるものであり、例えば、特別図柄プロセス処理が終了した後のコマンド制御処理で前記伝送が実行されるようになっている。
ステップS218の処理では、ステップS215にて抽出した各乱数値を示す数値データに基づいて決定される特別図柄表示結果や大当り種別等が、ステップS110の特別図柄通常処理に先立って判定される。具体的には、まず、ステップS215にて抽出した特別図柄表示結果用の乱数値に対応する特別図柄表示結果が「大当り」、「ハズレ」のいずれとなるかが判定される。このとき、特別図柄表示結果が「大当り」となると判定された場合には、大当り種別決定用の乱数値に対応して、大当り種別が第1大当り及び第3大当りのいずれとなるかが特定される。そして、ステップS219の処理では、ステップS218にて特定された特別図柄表示結果や大当り種別に対応する先読み結果に関するコマンドを送信するための設定が行われる。これにより、第二始動口1121に進入した遊技球が第二始動口スイッチ1122て検出された時点で、第二特別図柄表示装置1702に「大当り」を示す表示結果が表示されるか否かや、大当り種別が第1大当り及び第3大当りのいずれかとなるかを判定し、判定結果に応じて異なる先読み結果に関するコマンドを、主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送させることができる。そして、演出制御基板1900の側では、演出制御用CPU1901等が第二始動口1121に進入した遊技球の検出に基づく飾り図柄の可変表示が、開始されるより前に、第二特別図柄表示装置1702に「大当り」を示す表示結果が表示されるか否かや、大当り種別が第1大当り及び第3大当りのいずれとなるかを特定することができる。
ステップS219の処理を実行した後には、前述の合計保留記憶数に対応するカウンタの値を1加算すること等により、合計保留記憶数を1加算する(ステップS220)。そして、始動データ記憶部における空きエントリの先頭に、第二始動口1121への入賞に対応した「第2」という始動口種別情報を記憶させる(ステップS221)。なお、この「第2」という始動口種別情報は、ステップS216にて第2特図保留記憶部に記憶された第二保留情報と関連付けされて、始動データ記憶部に記憶されるようになっている。続いて、例えばROM1211における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすること等により、演出制御基板1900等に対してコマンドを送信するための設定を行う(ステップS222)。以上のような始動入賞判定処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値に応じて、図6に示すステップS110〜S116の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”の時に実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている第一保留情報及び第二保留情報の有無等に基づいて、第一特別図柄表示装置1701や第二特別図柄表示装置1702による特別図柄に関する遊技を開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特別図柄表示結果用の乱数値を示す数値データに基づき、抽選結果を「大当り」とするか「ハズレ」とするかと、抽選結果が「大当り」の場合にその大当り種別を第一特別図柄表示装置1701や第二特別図柄表示装置1702に導出表示させる以前に決定するようになっている。さらに、特別図柄通常処理では、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの変動時間を決定するようになっている。そして、抽選結果、大当り種別及び前記変動時間の決定がなされたら特図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS111の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“1”の時に実行される。この特別図柄変動処理には、第一特別図柄表示装置1701や第二特別図柄表示装置1702において、抽選結果が表示されるまでの設定を行う処理や、その抽選結果が表示されるまで時間を管理する処理等が含まれている。例えば、ステップS111の特別図柄変動処理が実行される毎に、RAM1212に設けられたタイマにおける格納値であるタイマ値を1減算あるいは1加算することで前記時間を管理する。また、計測された時間が予め定められた時間に達したか否かの判定も行われる。そして、予め定められた時間に達した時に特図プロセスフラグの値を“2”に更新する。
ステップS112の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“2”の時に実行される。この特別図柄停止処理には、第一特別図柄表示装置1701や第二特別図柄表示装置1702にて、抽選結果を表示させるため処理が含まれている。そしてRAM1212に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定処理等が行われる。ここで、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“3”に更新するが、大当りフラグがオフである場合には特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。なお、特図プロセスフラグの値が“2”から特図プロセスフラグの値が“3”に更新されることを「役物連続作動装置の作動」と称することとする。
ステップS113の大入賞口開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この大入賞口開放前処理には、抽選結果が「大当り」となったこと等に基づき、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150をどのように作動させるか等の作動態様の設定を行う処理等が含まれている。この作動態様の設定を行った後、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。
ステップS114の大入賞口開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放中処理には、設定された前記作動態様に基づいて、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させる処理等が含まれている。設定された作動態様にて第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150の作動が完了した後に、特図プロセスフラグの値を“5” に更新する。
ステップS115の大入賞口開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放後処理には、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を、再び作動させるか否かの判定処理等が含まれている。この判定処理において、再び第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させると判定された場合は、特図プロセスフラグの値を“3” に更新し、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させないと判定された場合は、大当り終了表示を行う設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“6” に更新する。ここで、この大当り終了表示を行う設定とは、特図プロセスフラグの値が“6”に更新されたことを演出制御基板1900に通知するための設定となっており、演出制御基板1900は演出表示装置1109や他の演出装置を用いて遊技者に、特図プロセスフラグの値が“6”に更新されたこと報知するようになっている。
ステップS116の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り終了処理には、「大当り」が終了したことを報知する時間を管理する処理や、「大当り」が終了した後のパチンコ遊技機1の状態をどのような状態にするかを設定する処理等が行われる。この大当り終了処理が完了した場合は、特図プロセスフラグの値を“0” に更新する。なお、このタイミングで、特図プロセスフラグの値を“0”に更新することは、作動していた役物連続作動装置を停止させることと同値となっている。
図8は、図6のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す特別図柄通常処理においてCPU1213は、まず、例えばRAM1212に記憶されている合計保留記憶数カウント値等に基づき、第一特図保留記憶数と第二特図保留記憶数の合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。このとき、合計保留記憶数が「0」以外であれば(ステップS231;NO)、始動データ記憶部から保留番号「1」として管理されている始動口種別情報を読み出す(ステップS232)。
ステップS232の処理に続いて、合計保留記憶数カウント値を1減算すること等により、合計保留記憶数を1減算するように更新する。ここで、始動データ記憶部は、1から8までの保留番号で管理されており、始動データ記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された始動データ記憶の内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS233)。そして、ステップS232にて読み出した始動口種別情報が「第1」と「第2」のいずれであるかを判定する(ステップ234)。
ステップS234にて始動口種別情報が「第1」であると判定された場合には(ステップS234;第1)、この保留番号「1」で管理されている始動口種別情報と関連付けられて第1特図保留記憶部に記憶されている第一保留情報として、特別図柄表示結果用の乱数値と、大当り種別決定用の乱数値を示す数値データとを、それぞれ読み出す(ステップS235)。このときには、第一特図保留記憶数カウント値を1減算すること等により、第一特図保留記憶数が1減算された値に更新され、第1特図保留記憶部に記憶された第一保留情報の記憶内容を上位にシフトさせることで、下位に空きエントリが作成されるようになっている(ステップS236)。そして、第一特別図柄表示装置1701により第一特図ゲームを開始することに対応して、RAM1212に設けられた変動特図指定バッファの値を「1」に設定する(ステップS237)。
ステップS234にて始動口種別情報が「第2」であると判定された場合には(ステップS234;第2)、この保留番号「1」で管理されている始動口種別情報と関連付けられて第2特図保留記憶部に記憶されている第二保留情報として、特別図柄表示結果用の乱数値と、大当り種別決定用の乱数値を示す数値データとを、それぞれ読み出す(ステップS245)。このときには、第二特図保留記憶数カウント値を1減算すること等により、第二特図保留記憶数が1減算された値に更新され、第2特図保留記憶部に記憶された第二保留情報の記憶内容を上位にシフトさせることで、下位に空きエントリが作成されるようになっている(ステップS246)。そして、第二特別図柄表示装置1702により第二特図ゲームを開始することに対応して、RAM1212に設けられた変動特図指定バッファの値を「2」に設定する(ステップS247)。
ステップS237又はS247の処理を実行した後には、抽選結果を「ハズレ」と「大当り」のいずれとするかを判定する特別図柄大当り判定処理(ステップS238)を実行する。この特別図柄大当り判定処理は、ステップS235で読み出した特別図柄表示結果用の乱数値を示す数値データ又はステップS245で読み出した特別図柄表示結果用の乱数値を示す数値データが、抽選結果決定用のテーブルにおける「ハズレ」と「大当り」の各抽選結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、抽選結果を「大当り」や「ハズレ」のいずれとするかを決定するものとなっている。
図9はステップS238の特別図柄大当り判定処理の一例を示すフローチャートである。まず、抽選結果が大当りの場合にセットされる大当りフラグをクリアする(ステップS250)。
次に、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルをセットする(ステップS251)。次いで、高確率フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS252)。ここで、高確率フラグがセットされていると判定された場合(ステップS252;YES)は、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルをセットした状態を維持する。また、高確率フラグがセットされていないと判定された場合(ステップS252;NO)は、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルに替えて低確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルをセットする(ステップS253)。
次いで、ステップS235で読み出した特別図柄表示結果用の乱数値を示す数値データ又はステップS245で読み出した特別図柄表示結果用の乱数値を示す数値データが、セットされている高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブル又は低確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルにおける「ハズレ」と「大当り」の各抽選結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、抽選結果を「大当り」や「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS254)。ここで、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルは、低確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルよりも「大当り」に割り当てられた決定値の数が多くなっており、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルがセットされている状態では、低確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルがセットされている状態に比べて、前述した第一の条件装置作動条件及び第二の条件装置作動条件が成立しやすい状態になっている。このように高確率フラグがセットされている場合に高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルを用いてステップS254を行うことを、「特別図柄確率変動機能の作動」と称することとする。
続いて、ステップS255にて「大当り」であると判定された場合には(ステップS255;YES)、RAM1212に設けられた大当りフラグをセットする(ステップS256)。なお、ステップS254にて「大当り」でないと判定された場合には(ステップS255;NO)、RAM1212に設けられた大当りフラグをセットすることなく処理を終了する。
図8において、ステップS238の特別図柄大当り判定処理を実行した後には、大当り種別を複数種類のいずれとするかを判定する大当り種別判定処理(ステップS239)を実行する。この大当り種別判定処理は、ステップS235で読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データが特図1大当り種別決定用のテーブルにおける「第1大当り」や「第2大当り」といった予め複数用意された各種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別をいずれとするかを決定するものとなっている。また、この大当り種別判定処理は、ステップS245で読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データが特図2大当り種別決定用のテーブルにおける「第1大当り」や「第3大当り」といった予め複数用意された各種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別をいずれとするかを決定するものとなっている。
図10はステップS239の大当り種別判定処理の一例を示すフローチャートである。まず、特別図柄大当り判定処理にて、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS260)。大当りフラグがセットされている場合は(ステップS260;YES)、第一特別図柄表示装置1701による第一特図ゲームに基づいて大当りフラグがセットされたか、第二特別図柄表示装置1702による第二特図ゲームに基づいて大当りフラグがセットされたかを判定するために、変動特図指定バッファ値の読み出しを行う(ステップS261)。
次いで、読み出した変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかの判定行う(ステップS262)。読み出した変動特図指定バッファ値が「1」である場合は(ステップS262;「1」)、大当り種別を複数種類のいずれとするかを判定するために、特図1用大当り種別決定用のテーブルをセットする(ステップS263)。また、読み出した変動特図指定バッファ値が「2」である場合は(ステップS262;「2」)、大当り種別を複数種類のいずれとするかを判定するために、特図2用大当り種別決定用のテーブルをセットする(ステップS264)。
次いで、ステップS235で読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データ又はステップS245で読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データが、特図1大当り種別決定用のテーブル又は特図2大当り種別決定用のテーブルにおける「第1大当り」、「第2大当り」や「第3大当り」といった予め複数用意された各種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を決定する(ステップS265)。
こうして決定された大当り種別を大当り種別バッファ値を更新することに等により、決定された大当り種別値をセットし(ステップS266)、大当り種別判定処理を終了する。なお、大当り種別が第1大当りであれば、大当り種別値を「1」、第2大当りであれば「2」、第3大当りであれば「3」として、大当り種別バッファ値にセットされるようになっている。
また、ステップS260にて、大当りフラグがセットされていないと判定された場合(ステップS260;NO)は、抽選結果が「ハズレ」であることから、大当り種別値をセットすることなく、処理を終了する。
図8において、ステップS239の大当り種別判定処理を実行した後には、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの変動時間等をいずれとするかを判定する変動パターン設定処理(ステップS240)を実行する。この変動パターン設定処理は、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの変動時間等を選択するために用いる数種類のリーチ乱数値等を用いて、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの変動時間等をいずれとするかを決定するものとなっている。
図11はステップS240の変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。まず、特別図柄大当り判定処理にて、大当りフラグがセットされたか否かを判定する(ステップS270)。大当りフラグがセットされている場合は(ステップS270;YES)、大当り時用変動パターン種別決定テーブルを決定するための大当り時用変動パターン種別決定テーブル選択処理(ステップS271)を実行する。
この大当り時用変動パターン種別決定テーブル選択処理では、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが行われる際の遊技状態指定バッファの値に基づいて、複数の大当り時用変動パターン種別決定テーブルの中から一のテーブルを決定するようになっている。そして決定された大当り時用変動パターン種別決定テーブルをセットする(ステップS272)。この遊技状態指定バッファの値で管理される遊技状態は、後述の高確率フラグのセット状態と時短フラグのセット状態との組合せで区別されるものとなっている。本実施例では、高確率フラグ及び時短フラグがともにセットされている状態である場合、遊技状態指定バッファの値に「1」がセットされるようになっている。また、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態である場合、遊技状態指定バッファの値に「2」がセットされるようになっている。さらに、高確率フラグがセットされていない状態で且つ時短フラグがセットされている状態である場合、遊技状態指定バッファの値に「3」がセットされるようになっている。さらに、高確率フラグがセットされている状態で且つ時短フラグがセットされていない状態である場合、遊技状態指定バッファの値に「4」がセットされるようになっている。
次に、ステップS266にてセットされている大当り種別値を読み出す(ステップS273)。次にステップS235又はステップS245にて読みだした第一保留情報又は第二保留情報における一のリーチ乱数値と大当り時用変動パターン種別決定テーブルと大当り種別値とに基づいて、一の大当り時用変動パターンカテゴリ決定テーブルを決定するため大当り時用変動パターンカテゴリ決定テーブル選択処理を実行する。(ステップS274)。
この大当り時用変動パターンカテゴリ決定テーブル選択処理では、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが実行されている間に演出表示装置1109等をどのような態様で作動させるかという変動パターンがカテゴリ毎に分類されている複数の大当り時用変動パターンカテゴリテーブルの中から一のテーブルを決定するようになっている。そして決定された大当り時用変動パターンカテゴリ決定テーブルをセットする(ステップS275)。
また、ステップS270にて、大当りフラグがセットされていない場合は(ステップS270;NO)、ハズレ時用変動パターン種別決定テーブルを決定するためのハズレ時用変動パターン種別決定テーブル選択処理(ステップS276)を実行する。
このハズレ時用変動パターン種別決定テーブル選択処理では、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが行われる際の遊技状態指定バッファの値に基づいて複数のハズレ時用変動パターン種別決定テーブルの中から一のテーブルを決定するようになっている。そして決定されたハズレ時用変動パターン種別決定テーブルをセットする(ステップS277)。
次に、ハズレ時用変動パターン大カテゴリ決定テーブル選択処理を実行する(ステップS278)。このハズレ時用変動パターン大カテゴリ決定テーブル選択処理では、ステップS235又はステップS245にて読みだした第一保留情報又は第二保留情報における一のリーチ乱数等と、ステップS277にてセットされているハズレ時用変動パターン種別決定テーブルとに基づいて、演出表示装置1109等を、リーチ演出を実行させない態様で作動させるのか、リーチ演出を実行させる態様で作動させるのか又は遊技者にリーチ演出よりも大当りが発生することを期待させるSPリーチ演出を実行させる態様で作動させるのか、という事項で分類された3つのハズレ時用変動パターン大カテゴリ決定テーブルの中から一のテーブルを決定するようになっている。そして決定されたハズレ時用変動パターン大カテゴリ決定テーブルをセットする(ステップS279)。
次に、合計保留記憶数に対応するカウンタの値を読み出す(ステップS280)。次に、ステップS235又はステップS245にて読みだした第一保留情報又は第二保留情報における他のリーチ乱数と、ハズレ時用変動パターン大カテゴリ決定テーブルと、合計保留記憶数に対応するカウンタの値と、に基づいて、一のハズレ時用変動パターンカテゴリ決定テーブルを決定するためハズレ時用変動パターンカテゴリ決定テーブル選択処理を実行する。(ステップS281)。
このハズレ時用変動パターンカテゴリ決定テーブル選択処理では、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが実行されている間に演出表示装置1109等をどのような態様で作動させるかという変動パターンがカテゴリ毎に分類されている複数のハズレ時用変動パターンカテゴリ決定テーブルの中から一のテーブルが決定するようになっている。そして決定されたハズレ時用変動パターンカテゴリ決定テーブルをセットする(ステップS282)。
次に、セットされている大当り時用変動パターンカテゴリ決定テーブル又はハズレ時用変動パターンカテゴリ決定テーブルと、ステップS235又はステップS245にて読みだした第一保留情報又は第二保留情報における変動パターン決定用のリーチ乱数値等とに基づいて、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの変動時間が特定されている変動パターンを決定する変動パターン決定処理を実行する(ステップS283)。そして、決定された変動パターンをセットする(ステップS284)。このステップS284にて変動パターンをセットした後、その決定された変動パターンに応じて、第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に抽選結果を表示させるタイミングを特定する特図ゲームの変動時間を設定する(ステップS285)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第一特図ゲームと第二特図ゲームのいずれかを開始させるかを設定する(ステップS286)。
ここで、遊技状態指定バッファの値が「2」以外である場合にステップS271及びステップS276で決定される大当り時用変動パターン種別決定テーブル及びハズレ時用変動パターン種別決定テーブルを用いて、ステップS283で決定される可能性のある最も短い変動時間は、遊技状態指定バッファの値が「2」である場合、ステップS283では決定されないようになっている。これは遊技状態指定バッファの値が「2」以外である場合において所定回数分の第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが行われた際の総時間を、遊技状態指定バッファの値が「2」である場合において前記所定回数分の第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが行われた際の総時間よりも短くさせるための構成となっている。以下において、前記構成を「変動時間短縮機能」と称することとし、高確率フラグ又は時短フラグの少なくとも一方がセットされることを、「変動時間短縮機能の作動」と称することとする。
ステップS286の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS287)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU1213は、主基板1200から演出制御基板1900に対して遊技状態指定コマンド、第一特図ゲーム開始コマンド、変動パターン指定コマンド、大当り種別結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM1211における記憶アドレスを示す設定データをRAM1212に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU1213は、主基板1200から演出制御基板1900に対して遊技状態指定コマンド、第二特図ゲーム開始コマンド、変動パターン指定コマンド、大当り種別結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM1211における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしてコマンド制御処理が実行される毎に主基板1200から演出制御基板1900に対して遊技状態指定コマンド、第一特図ゲーム開始コマンド又は第二特図ゲーム開始コマンド、変動パターン指定コマンド、大当り種別結果通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンド送信される順番は任意に変更可能となっている。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS241)、特別図柄通常処理を終了する。
図12は図6のステップS112にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す特別図柄停止処理において、CPU1213は、まず、特別図柄停止期間判定処理を行う(ステップS300)。この特別図柄停止期間判定処理は、第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に抽選結果が表示されてから、当該抽選結果を継続して表示し続ける期間を決定する第一ステップと、前記した期間が終了したか否かを判定する第2ステップと、を少なくとも含む処理となっている。
次に、ステップS300にて決定された期間が終了したと判定された後、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS301)。このとき大当りフラグがオンであれば(ステップS301;YES)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS302)。この大当り開始時演出待ち時間は、前記期間が終了してから第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるまでの時間となっている。なお、このステップS301にてYESと判定されることが、条件装置及び役物連続作動装置の作動の契機となっている。
ステップS302の処理に続いて、当り開始指定コマンドを主基板1200から演出制御基板1900に対して送信するための設定を行う(ステップS303)。例えば、ステップS303の処理では、大当り種別バッファ値に応じた当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM1211における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されえばよい。これにより、特別図柄停止処理が終了してからコマンド制御処理が実行されたときに、主基板1200から演出制御基板1900に対して、大当り種別に応じた当り開始指定コマンドが送信される。
ステップS303の設定を行った後には、特図プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“3”に更新する(ステップS304)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS305)。例えば、ステップS305の処理において、CPU1213は、高確率フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、確変状態における特図ゲームの残存回数をカウントするための確変回数カウンタや、時短状態における特図ゲームの残存回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理等を実行する。また、ステップS305でのクリア処理に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする処理も実行する(ステップS306)。
ステップS301にて、大当りフラグがオフである場合には(ステップS301;NO)、当り終了後の変動回数判定処理(ステップS307)を行う。このステップS307の処理では、大当り終了後から特別図柄の変動回数をカウントする処理を少なくとも含む処理であり、例えば、前記変動回数のカウント値が予め定められた既定値に達したか否かを判定する処理及び前記既定値に達した場合、演出に関する設定を変更する処理等と組み合わせて実行される処理となっている。
ステップS307の処理を実行した後には、確変状態を終了させるか否かの判定を行う確変終了判定処理(ステップS308)を行う。このステップS308の処理では、大当り終了後から確変状態中における特別図柄の変動回数をカウントする処理を少なくとも含む処理であり、例えば、前記変動回数のカウント値が予め定められた確変終了既定値に達したか否かを判定する処理及び前記既定値に達した場合、確変状態を終了させるため高確率フラグをオフ状態に変更する処理等と組み合わせて実行される処理となっている。
ステップS308の処理を実行した後には、時短状態を終了させるか否かの判定を行う時短終了判定処理(ステップS309)を行う。このステップS309の処理では、大当り終了後から時短状態中における特別図柄の変動回数をカウントする処理を少なくとも含む処理であり、例えば、前記変動回数のカウント値が予め定められた時短終了既定値に達したか否かを判定する処理及び前記既定値に達した場合、時短状態を終了させるため時短フラグをオフ状態に変更する処理等と組み合わせて実行される処理となっている。
ここで、本実施例では、ステップS301にてNOと判定される毎に、変動回数カウンタの格納値である変動回数のカウント値を1減算するなどして更新する。そして、更新後の変動回数のカウント値が既定値と合致するか否かの判定を行う。このとき、確変終了既定値とカウント値が合致すれば、高確率フラグをクリアしてオフ状態にし、時短終了既定値と前記カウント値が合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態にするようになっている。他方、確変状態を終了させる既定値と合致しなければ高確率フラグの状態を維持し、時短状態を終了させる既定値と合致しなければ時短フラグの状態を維持するようになっている。
ステップS309の処理を実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する(ステップS310)。ステップS306又はステップS310の処理を実行した後は、次変動遊技状態値判定処理(ステップS311)を実行し、特別図柄停止処理を終了する。
ここで、この次変動遊技状態値判定処理は、次回の特図ゲームがどのような遊技状態で行われるかを判定するとともに、判定された遊技状態を遊技状態指定バッファに遊技状態値として記憶する処理となっている。
また、ステップS301にて大当りフラグがONの場合における前述の次回の特図ゲームがどのような遊技状態で行われるかの判定は、ステップS266にてセットされている指定バッファから大当り種別値を読み出し、当該大当り種別値と所定の判定テーブルとを用いて行われるようになっている。本実施例では、大当り種別値が「1」の場合、前記所定の判定テーブルから「前記時短終了既定値が0回、前記確変終了既定値が0回」と決定されるようになっており、大当り後の最初の特図ゲームの遊技状態は、時短フラグ及び高確率フラグがともにオフ状態とされるようになっている。また、大当り種別値が「2」の場合、前記所定の判定テーブルから「前記時短終了既定値が0回、前記確変終了既定値が50回」と決定されるようになっており、大当り後の最初の特図ゲームの遊技状態は、時短フラグがオフ状態且つ高確率フラグがオン状態とされるようになっている。さらに、大当り種別値が「3」の場合、前記所定の判定テーブルから「前記時短終了既定値が100回、前記確変終了既定値が50回」と決定されるようになっており、大当り後の最初の特図ゲームの遊技状態は、時短フラグ及び高確率フラグがともにオン状態とされるようになっている。
なお、ステップS301にて大当りフラグがONでない場合における前述の次回の特図ゲームがどのような遊技状態で行われるかの判定は、前述したようにステップS308及びステップS309の判定処理にて行われている。
図13は、図6のステップS116にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す大当り終了処理において、CPU1213は、まず、大当り終了表示期間判定処理を行う(ステップS400)。この大当り終了表示期間判定処理は、演出表示装置1109又は他の演出装置にて実行されている前述の大当り終了表示に関連した報知演出を終了させる時期を決定する第一ステップと、前記した時期に到達したか否かを判定する第2ステップと、を少なくとも含む処理となっている。
次に、ステップS400にて決定された時期に到達したと判定された後、特図2用大当り終了時状態データ指定テーブルをセットする(ステップS401)。この特図2用大当り終了時状態データ指定テーブルは、第二特図ゲームに基づく抽選結果が「大当り」の場合に参照されるテーブルとなっている。
次に、ステップS237又ステップS247にてセットされた変動特図指定バッファ値を読み出す(ステップS402)。そして、読み出した変動特図指定バッファ値が、「1」であるか「2」であるかの判定を行う(ステップS403)。
ステップS403にて読み出した変動特図指定バッファ値が、「1」である場合は、特図2用大当り終了時状態データ指定テーブルに替えて特図1用大当り終了時状態データ指定テーブルをセットする(ステップS404)。この特図1用大当り終了時状態データ指定テーブルは、第一特図ゲームに基づく抽選結果が「大当り」の場合に参照されるテーブルとなっている。また、ステップS403にて読み出した変動特図指定バッファ値が、「2」である場合は、特図2用大当り終了時状態データ指定テーブルをセットした状態を維持する。
次に、ステップS311にて遊技状態指定バッファに記憶された遊技状態値の読み出し(ステップS405)を行うと共に、ステップS266にてセットされている大当り種別値を読み出す(ステップS406)。そして、セットされている特図1用大当り終了時状態データ指定テーブル又は特図2用大当り終了時状態データ指定テーブルと、読み出した遊技状態値及び大当り種別値と、を用いて後述のステップS407〜ステップS409で構成される大当り後の状態設定を行う。
まず、大当り後の状態設定の一つとして、大当り終了後に、特別図柄通常処理内の特別図柄大当り判定処理にて、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルを用いるか低確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルを用いるのかの判定に用いる前述した高確率フラグをセットするか否かの判定処理等を行う高確率フラグセット処理を行う(ステップS407)。
また、大当り後の状態設定の一つとして、大当り終了後に、ステップS26の普通図柄プロセス処理内にて、後述の時短時用の抽選結果決定用のテーブルを用いるか通常時用の抽選結果決定用のテーブルを用いるのかの判定に用いる前述した時短フラグをセットするか否かの判定処理等を行う時短フラグセット処理を行う(ステップS408)。
さらに、大当り後の状態設定の一つとして、大当り終了後に、特別図柄停止処理内のステップS307で用いる演出に関する設定を変動する既定値、ステップS308で用いる確変状態を終了させる既定値及びステップS309で用いる時短状態を終了させる既定値をセットする処理等を行うストーリー設定処理を行う(ステップS409)。
次いで、ステップS407、ステップS408及びステップS409にて、設定された大当り後の状態を指定する大当り後演出状態指定コマンドをセットする(ステップS410)。この大当り後演出状態指定コマンドは演出制御基板1900に送信され、演出制御基板1900は、当該コマンドに対応した各種演出を演出表示装置1109等に行わせるようになっている(ステップS410)。
次いで、大入賞口開放前処理にて第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150をどのように作動させるか等の作動態様の設定内容や大当り種別値等の大当りに関する各種記憶内容をクリアする(ステップS411)。
ステップS411の処理を実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化し(ステップS412)、特別図柄停止処理を終了する。
図14は、図13のステップS407にて実行される高確率フラグセット処理の一例を示すフローチャートである。本実施例のパチンコ遊技機1は、いわゆるリミッタ機となっている。
まず、連チャン回数カウンタ値を1加算する処理を行う(ステップS500)。このステップS500では、本実施例では、RAM1212に設けられた連チャン回数指定バッファの値を1増加させた値に更新する処理を行うようになっている。
次に、ステップS500にて更新された連チャン回数カウンタ値を読み出す(ステップS501)。ここで、本実施例のパチンコ遊技機1は3回リミッタ機となっている。具体的には、パチンコ遊技機1は、連チャン回数カウンタ値が「3」というリミット値に達した場合、高確率フラグセット処理にて高確率フラグをセットしないように制御するものとなっている。
次に、ステップS501にて読み出した連チャン回数カウンタ値が、リミット値に達したか否かを判定する(ステップS502)。そして、連チャン回数カウンタ値がリミット値に達していないと判定された場合に(ステップS502;NO)、大当り終了時状態判定処理(ステップS503)を実行する。
この大当り終了時状態判定処理は、ステップS401にてセットされている特図2用大当り終了時状態データ指定テーブル又はテップS404にてセットされている特図1用大当り終了時状態データ指定テーブルにおいて、ステップS405にて読み出した遊技状態値と、ステップS406にて読み出した大当り種別値と、で特定される大当り終了時状態が確変状態か否かを判定する処理となっている。
次いで、この大当り終了時状態判定処理の判定結果が確変状態であるか否かを判定し(ステップS504)、確変状態と判定された場合は(ステップS504;YES)、前述の高確率フラグをセットし(ステップS505)、高確率フラグセット処理を終了する。
また、連チャン回数カウンタ値がリミット値に達していると判定された場合に(ステップS502;YES)や、大当り終了時状態判定処理の判定結果が確変状態でないと判定された場合は(ステップS504;NO)、特別図柄停止処理のステップS305で、高確率フラグをクリアした状態に維持させるとともに前記連チャン回数カウンタ値をクリアして、高確率フラグセット処理を終了する。
本実施例では、前記連チャン回数カウンタ値がリミット値に達していない場合であって大当り種別値が「2」、「3」の場合は、高確率フラグがステップS505でセットされるようになっているが、前記連チャン回数カウンタ値がリミット値に達している場合は、大当り種別値が「2」、「3」の場合であっても、高確率フラグはセットされないようになっている。また、大当り種別値が「1」の場合は、前記リミット値に達しているか否かにかかわらず、高確率フラグはセットされないようになっている。
図15は、図13のステップS408にて実行される時短フラグフラグセット処理の一例を示すフローチャートである。
まず、回数Aカウンタ値を1加算する処理を行う(ステップS600)。本実施例において、このステップS600では、RAM1212に設けられた回数A指定バッファの値を1増加させた値に更新する処理を行うようになっている。
次に、ステップS600にて更新された回数Aカウンタ値を読み出す(ステップS601)。
このステップS601にて読み出した回数Aカウンタ値が「1」であるか否かを判定する(ステップS602)。この回数カウンタ値が「1」であるか否かという判定は、換言すると、いわゆる初回大当りが発生したか否かという判定を行うことであり、回数Aカウンタ値が「1」であると判定された場合に(ステップS602;YES)、初回大当り終了時状態判定処理(ステップS603)を実行する。
この初回大当り終了時状態判定処理は、ステップS401にてセットされている特図2用大当り終了時状態データ指定テーブル又はテップS404にてセットされている特図1用大当り終了時状態データ指定テーブルにおいて、ステップS405にて読み出した遊技状態値と、ステップS406にて読み出した大当り種別値と、で特定される大当り終了時状態が時短状態か否かを判定する処理と、大当り後の演出内容を決定する処理と、から構成されている。ここで、この大当り後の演出内容を決定する処理では、例えば、初回大当り後に演出表示装置1109をどのような態様で作動させるかを指定するコマンド等を決定するようになっている。
また、回数Aカウンタ値が「1」でないと判定された場合に(ステップS602;NO)、次に、読み出した回数Aカウンタ値がリミット値である「3」であるか否かを判定する(ステップS604)。そして、回数Aカウンタ値が「3」でないと判定された場合に(ステップS604;NO)、リミット到達前大当り終了時状態判定処理(ステップS605)を実行する。
このリミット到達前大当り終了時状態判定処理は、ステップS401にてセットされている特図2用大当り終了時状態データ指定テーブル又はテップS404にてセットされている特図1用大当り終了時状態データ指定テーブルにおいて、ステップS405にて読み出した遊技状態値と、ステップS406にて読み出した大当り種別値と、で特定される大当り終了時状態が時短状態か否かを判定する処理と、大当り後の演出内容を決定する処理と、から構成されている。
また、回数Aカウンタ値がリミット値の「3」であると判定された場合に(ステップS604;YES)、まず回数Aカウンタ値をクリアし(ステップS606)、リミット到達時大当り終了時状態判定処理(ステップS607)を実行する。
このリミット到達時大当り終了時状態判定処理は、ステップS401にてセットされている特図2用大当り終了時状態データ指定テーブル又はテップS404にてセットされている特図1用大当り終了時状態データ指定テーブルにおいて、ステップS405にて読み出した遊技状態値と、ステップS406にて読み出した大当り種別値と、で特定される大当り終了時状態が時短状態か否かを判定する処理と、大当り後の演出内容を決定する処理と、から構成されている。ここで、この大当り後の演出内容を決定する処理では、例えば、リミット到達で高確率フラグがセットされない大当り後において、演出表示装置1109をどのような態様で作動させるかを指定するコマンド等を決定するようになっている。
次に、初回大当り終了時状態判定処理、リミット到達前大当り終了時状態判定処理又はリミット到達時大当り終了時状態判定処理における判定結果が、時短状態であるか否かを判定し(ステップS608)、時短状態と判定された場合は(ステップS608;YES)、前述の時短フラグをセットし(ステップS609)、時短フラグセット処理を終了する。
また、ステップS608にて時短状態でないと判定された場合は(ステップS608;NO)、前述の時短フラグをセットすることなく、時短フラグセット処理を終了する。なお、本実施例では、大当り種別値が「3」の場合は、前記回数Aカウンタ値に関わりなく時短フラグがステップS605でセットされるようになっているとともに、大当り種別値が「1」、「2」の場合は、前記回数Aカウンタ値に関わりなく時短フラグがセットされないようになっている。
このように高確率フラグセット処理及び時短フラグセット処理を行うことから、ステップS502において連チャン回数カウンタ値がリミット値に到達した際の大当り種別値が「1」、「2」の場合、ステップS311にて「前記時短終了既定値が0回、前記確変終了既定値が0回」と決定されるようになっており、大当り後の最初の特図ゲームの遊技状態は、時短フラグ及び高確率フラグがともにオフ状態とされるようになっている。また、ステップS502において連チャン回数カウンタ値がリミット値に到達した際の大当り種別値が「3」の場合、ステップS311にて「前記時短終了既定値が100回、前記確変終了既定値が0回」と決定されるようになっており、大当り後の最初の特図ゲームの遊技状態は、時短フラグがオン状態とされ高確率フラグがオフ状態とされるようになっている。
図16は、図13のステップS409にて実行されるストーリー設定処理の一例を示すフローチャートである。まず、本処理では回数Bカウンタ値を1加算する処理を行う(ステップS700)。このステップS700では、本実施例では、RAM1212に設けられた回数B指定バッファの値を1増加させた値に更新する処理を行うようになっている。また、前述したように本実施例のパチンコ遊技機1は、連チャン回数カウンタ値がリミット値に達した場合、高確率フラグがセットされないようになっているが、本実施例のストーリー設定処理では、連チャン回数カウンタ値のリミット値と同じ回数にそのリミット値が設定された回数Bカウンタ値を用いて以下の処理を行うようになっている。
ステップS700に続いて、更新された回数Bカウンタ値を読み出す(ステップS701)。次に、ステップS701にて読み出した回数Bカウンタ値が、リミット値に達したか否かを判定する(ステップS702)。そして、回数Bカウンタ値がリミット値に達していないと判定された場合に(ステップS702;NO)、リミット到達前大当り終了状態判定処理(ステップS703)を実行して、ストーリー設定処理を終了する。
このリミット到達前大当り終了時状態判定処理は、ステップS401にてセットされている特図2用大当り終了時状態データ指定テーブル又はテップS404にてセットされている特図1用大当り終了時状態データ指定テーブルにおいて、ステップS405にて読み出した遊技状態値と、ステップS406にて読み出した大当り種別値と、から特別図柄停止処理内のステップS307で用いる演出に関する設定を変動する既定値、ステップS308で用いる確変状態を終了させる既定値及びステップS309で用いる時短状態を終了させる既定値をそれぞれ特定し、RAM1212に設けられた所定の記憶領域にセットする処理となっている。
また、回数Bカウンタ値がリミット値に達していると判定された場合に(ステップS702;YES)、リミット到達時大当り終了時状態判定処理(ステップS704)を実行した後、回数Bカウンタ値をクリアし(ステップS705)、ストーリー設定処理を終了する。
このリミット到達時大当り終了状態判定処理は、ステップS401にてセットされている特図2用大当り終了時状態データ指定テーブル又はテップS404にてセットされている特図1用大当り終了時状態データ指定テーブルにおいて、ステップS405にて読み出した遊技状態値と、ステップS406にて読み出した大当り種別値と、から特別図柄停止処理内のステップS307で用いる演出に関する設定を変動する既定値、ステップS308で用いる確変状態を終了させる既定値及びステップS309で用いる時短状態を終了させる既定値をそれぞれ特定し、RAM1212に設けられた所定の記憶領域にセットする処理となっている。
図17は、ステップS26の普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この普通図柄プロセス処理においてCPU1213は、まず、ゲート通過判定処理を実行する(ステップS1000)。例えばステップS1000のゲート通過判定処理では、ゲートスイッチ1133,1133からの検出信号に基づき、ゲートスイッチ1133,1133がオンであるか否かを判定し、オフであれば、そのままゲート通過判定処理を終了する。これに対して、ゲートスイッチ1133,1133がオンであるときには、所定の普通図保留記憶部における保留データの記憶数である普図保留記憶数を示す普図保留記憶カウント値が普図保留上限値に達していれば、通過ゲートにおける今回の遊技球の通過を無効として、ゲート通過判定処理を終了する。その一方で普図保留上限値に達していない場合には、例えば、乱数回路1214やRAM1212に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、普図表示結果決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。このとき抽出した乱数値を示す数値データが、保留データとして所定の普図保留記憶部における空きエントリに先頭にセットされることで乱数値が記憶される。この場合には、普図保留記憶カウント値を1加算するように更新してから、ゲート通過判定処理を終了する。
ステップS1000のゲート通過判定処理を実行した後、CPU1213はRAM1212に設けられた普通図柄プロセスフラグの値に応じて、図17に示すステップS1100〜S1400の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS1100の普通図柄通常処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、所定の普通保留記憶部に格納された保留データの有無等に基づいて、普通図柄表示器1800による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。このとき、例えば、所定の普図保留記憶部に格納された保留データが存在する場合には、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果である普図表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかを決定する普図表示決定処理を実行してから、普通図柄プロセスフラグの値を“1”に更新する。
普図表示結果決定処理では、所定の普図保留記憶部から読み出した保留データに含まれる普図表示結果決定用の乱数値を示す数値データ等に基づき、後述の時短時用の抽選結果決定用のテーブル又は通常時用の抽選結果決定用のテーブルを参照して、普図表示結果を決定する。
ここで、時短時用の抽選結果決定用のテーブルは時短フラグがオンである場合に参照されるものであり、通常時用の抽選結果決定用のテーブルは時短フラグがオフである場合に参照されるものとなっている。また、時短時用の抽選結果決定用のテーブルは、通常時用の抽選結果決定用のテーブルよりも「普図当り」に割り当てられた決定値の数が多くなっており、時短時用の抽選結果決定用のテーブルが参照される状態では、通常時用の抽選結果決定用のテーブルが参照される状態に比べて、前述した普通電動役物作動条件が成立しやすい状態になっている。つまり、時短フラグがオンの状態は、時短フラグがオフの状態に比べて、普通電動役物1120が第二始動口1121の入口の大きさを拡大させる頻度が高まるようになっている。そのため、時短フラグがオンの状態は、時短フラグがオフの状態に比べて、遊技球が第二始動口1121に進入しやすくなっている。このように「普図当り」に割り当てられた決定値の数が多い時短時用の抽選結果決定用のテーブルを用いることを以下において、「普通図柄表示装置の確率変動機能の作動」と通常時用の抽選結果決定用のテーブルを用いることを以下において、「普通図柄表示装置の確率変動機能の停止」と称することとする。
また、普図表示結果決定処理では、普図表示結果に対応する普図変動時間の決定も行われる。このとき、時短フラグがオンである場合には、時短フラグがオフである場合よりも普図変動時間が短くなるように設定されており、「普図当り」の可変表示結果が導出表示される間隔は、時短フラグがオンである場合の方が、時短フラグがオフである場合よりも短くなるようになっている。これにより、時短フラグがオンの状態は、時短フラグがオフの状態に比べて、普通電動役物1120が第二始動口1121の入口の大きさを拡大させる頻度が高まるようになっている。そのため、時短フラグがオンの状態は、時短フラグがオフの状態に比べて、遊技球が第二始動口1121に進入しやすくなっている。このように普図変動時間が短くなるように設定することを以下において、「普通図柄表示装置の変動時間短縮機能の作動」と称することとする。
更に、普図表示結果決定処理では、普図表示結果を「普図当り」とする場合に、第二始動口1121の入口を拡大したままにする時間である傾動制御時間の決定も行われる。このとき、時短フラグがオンである場合には、時短フラグがオフである場合よりも傾動制御時間が長くなるように設定されている。これにより、時短フラグがオンの状態は、時短フラグがオフの状態に比べて、普通電動役物1120が第二始動口1121の入口の大きさが拡大している時間が長くなっている。そのため、時短フラグがオンの状態は、時短フラグがオフの状態に比べて、遊技球が第二始動口1121に進入しやすくなっている。このように傾動制御時間が長くなるように設定することを以下において、「普通電動役物の開放延長機能」と称することとする。
なお、本実施例のパチンコ遊技機1は、時短フラグがオン状態の際に、普通図柄表示装置の確率変動機能を作動させるとともに普通図柄表示装置の変動時間短縮機能を作動させ、さらに普通電動役物の開放延長機能も作動させることとなっているが、時短フラグがオン状態の際に、普通図柄表示装置の変動時間短縮機能、普通図柄表示装置の確率変動機能又は普通電動役物の開放延長機能の少なくともいずれか一つが作動するようにしてもよい。
ステップS1200の普通図柄変動処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄表示装置1800において普通図柄を変動させるための設定が行われると共に、その普通図柄が変動を開始してからの経過時間が計測される。また、こうして計測された経過時間が所定の普図変動時間に達したか否かの判定が行われる。ステップS1200の普通図柄変動処理が完了すると、普通図柄プロセスフラグの値を“2”に更新する。
ステップS1300の普通図柄停止処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普図変動時間が経過したことに基づき、普通図柄表示装置1800にて、普通図柄の変動を停止させ、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示させるための設定を行う。ステップS1300の普通図柄停止処理にて「普図ハズレ」の場合の処理が完了すると普通図柄プロセスフラグの値を“0”に更新し、「普図当り」の場合の処理が完了すると普通図柄プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS1400の普通電動役物作動処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通電動役物作動処理では、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通電動役物1120を前述の傾動制御時間等の予め定められた態様で作動させる処理となっている。ステップS1400の普通電動役物作動処理が完了すると、普通図柄プロセスフラグの値を“0”に更新する。
図18は、ステップS30の情報出力処理の一例を示すフローチャートである。まず、情報出力処理において、CPU1213は、始動口関連出力処理(ステップS2000)を行う。この始動口関連出力処理は、第一始動口1111又は第二始動口1121へ遊技球が進入した旨をホールコンピュータ2000へ伝達するための始動口信号の出力に関する処理となっている。本実施例では、この始動口関連出力処理は、第一始動口スイッチ1112又は第二始動口スイッチ1122が遊技球を検出した場合にCPU1213はレジスタの始動口信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの始動口信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。なお、この始動口関連出力処理は、所定期間内で、複数個の遊技球が第一始動口スイッチ1112又は第二始動口スイッチ1122にて検出された場合、CPU1213はレジスタの始動口信号に対応するビット位置に「1」をセットした後、予め定められた条件が成立するまで前記ビット位置に「0」をセットする動作を、第一始動口スイッチ1112又は第二始動口スイッチ1122にて検出された遊技球の数だけ繰り返すようになっている。
次に、CPU1213は、図柄確定関連出力処理(ステップS2100)を行う。この図柄確定関連出力処理は、前述した第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの1回分が終了したという旨をホールコンピュータ2000へ伝達するための図柄確定信号の出力に関する処理となっている。本実施例では、この図柄確定関連出力処理は、特別図柄停止期間判定処理(ステップS300)において、第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に抽選結果を継続して表示し続ける期間が終了した場合にCPU1213はレジスタの図柄確定信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの図柄確定信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。なお、CPU1213は、前記ビット位置に「1」をセットした後、所定期間経過後に前記ビット位置に「0」をセットするようになっている。
次に、CPU1213は、大当り関連出力処理(ステップS2201〜ステップS2208)を行う。この大当り関連出力処理は、前述した大当り1信号〜大当り3信号をホールコンピュータ2000へ出力するための処理となっている。この大当り関連出力処理において、最初に特図プロセスフラグの値を読み出す(ステップS2201)。次いで、特図プロセスフラグの値と大入賞口開放前処理指定値(「3」)を比較する(ステップS2202)。そして、特図プロセスフラグの値が3未満であるかどうかを判定する(ステップS2203)。なお、このステップS2203は、前述した第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件が成立したか否かを判定する処理と同値となっている。換言すると、第一の条件装置及び第二の条件装置が作動するタイミングは、特図プロセスフラグの値が「3」に更新されたタイミングと同値となっている。
特図プロセスフラグの値が3以上であるときは(ステップS2203;NO)、大当り1信号出力開始処理(ステップS2204)を行う。この大当り1信号出力開始処理では、CPU1213はレジスタの大当り1信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り1信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。
大当り1信号出力開始処理に続いて、その他大当り信号出力開始処理(ステップS2205)を行う。このその他大当り信号出力開始処理では、まず、前述のステップS311にてセットされた遊技状態指定バッファの値を読み出す。次いで、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態を示す「2」であるか否かの判定を行う。そして、「2」である場合は、CPU1213はレジスタの大当り2信号及び大当り3信号に対応するそれぞれのビット位置に「0」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り2信号及び大当り3信号に対応するそれぞれのビット位置に「0」をセットする。また、読み出した遊技状態指定バッファの値が「2」でない場合は、CPU1213はレジスタの大当り2信号及び大当り3信号に対応するそれぞれのビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り2信号及び大当り3信号に対応するそれぞれのビット位置に「1」をセットする。なお、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態を示す「2」であるか否かの判定は、前述した第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件が成立した際に普図高確条件又は特図高確条件の少なくとも一方が成立したか否かを判定する処理と同値となっている。
また、特図プロセスフラグの値が3未満であるときは(ステップS2203;YES)、次に、大当り1信号出力終了処理(ステップS2206)を行う。この大当り1信号出力終了処理は、CPU1213はレジスタの大当り1信号に対応するビット位置に「0」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り1信号に対応するビット位置に「0」をセットする処理となっている。つまり、ステップS2203の判定処理は、前述した特別電動役物停止条件が成立したか否かの判定する処理と同値となっている。
大当り1信号出力終了処理に続いて、大当り2信号出力終了処理(ステップS2207)を行う。この大当り2信号出力終了処理では、まず、前述のステップS311にてセットされた遊技状態指定バッファの値を読み出す。次いで、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態を示す「2」であるか否かの判定を行う。そして、「2」である場合は、CPU1213はレジスタの大当り2信号に対応するビット位置に「0」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り2信号に対応するビット位置に「0」をセットする。また、「2」でない場合は、CPU1213はレジスタの大当り2信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り2信号に対応するビット位置に「1」をセットする。なお、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態を示す「2」であるか否かの判定処理は、特別電動役物停止条件が成立した後に普図高確終了条件及び特図高確終了条件が成立したか否かを判定する処理と同値となっている。
大当り2信号出力終了処理に続いて、大当り3信号出力終了処理(ステップS2208)を行う。この大当り3信号出力終了処理では、まず、前述のステップS311にてセットされた遊技状態指定バッファの値を読み出す。次いで、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグがセットされていない状態を示す「2」又は「3」であるか否かの判定を行う。そして、「2」又は「3」である場合は、CPU1213はレジスタの大当り3信号に対応するビット位置に「0」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り3信号に対応するビット位置に「0」をセットする。また、遊技状態指定バッファの値が「1」又は「4」である場合は、CPU1213はレジスタの大当り3信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り3信号に対応するビット位置に「1」をセットする。なお、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグがセットされていない状態を示す「2」又は「3」であるか否かの判定処理は、特別電動役物停止条件が成立した後に特図高確終了条件が成立したか否かを判定する処理と同値となっている。
ステップS2205又はステップS2208の処理を完了させた後、CPU1213は、セキュリティ関連出力処理(ステップS2300)を行う。このセキュリティ関連出力処理は、前述したセキュリティ信号をホールコンピュータ2000へ出力するための処理となっている。本実施例では、所定の異常状態が発生した場合にCPU1213はレジスタのセキュリティ信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファのセキュリティ信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。なお、CPU1213は、前記ビット位置に「1」をセットした後、予め定められた条件が成立すると前記ビット位置に「0」をセットするようになっている。
出力ポートバッファの各ビット位置に対応付けられた前記各信号(始動口信号、図柄確定信号、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、セキュリティ信号)は、前述のタイマ割込み毎に情報出力回路1260及びターミナル中継基板1600を介してホールコンピュータ2000へ出力されるようになっている(ステップS2400)。
図19は、大当り1信号、大当り2信号及び大当り3信号の出力タイミングを示す説明図である。まず、大当り1信号は、第1大当り、第2大当り及び第3大当りに関連する条件装置が作動したタイミングで出力を開始するようになっている。このように大当り1信号が出力を開始できるようになっているのは、ステップS412にて、特図プロセスフラグが“0”に更新された後にタイマ割込みが発生すると、ステップS2206にて大当り1信号の出力が終了されるためとなっている。
大当り2信号は、第1大当りに関連する条件装置が作動したとしても出力が開始されないようになっている。これは、ステップS2205にて大当り2信号の出力開始条件が、「読み出した遊技状態指定バッファの値が「2」でない場合」となっているためである。また、大当り2信号は、すでに大当り2信号が出力されていない条件下において第2大当り及び第3大当りに関連する条件装置が作動したタイミングで出力を開始するようになっている。このような大当り2信号の出力条件となっているのは、ステップS2207にて、読み出した遊技状態指定バッファの値が「2」である場合に大当り2信号の出力が終了されるためとなっている。
さらに、ステップS502において連チャン回数カウンタ値がリミット値に到達する前であって、第2大当りに関連する条件装置が作動したタイミングで出力が開始された大当り2信号は、読み出した遊技状態指定バッファの値が「2」である場合、つまり、高確率フラグ及び時短フラグがともにオフとなった場合に、その出力が停止されるようになっている。
また、ステップS502において連チャン回数カウンタ値がリミット値に到達する前であって、第3大当りに関連する条件装置が作動したタイミングで出力が開始された大当り2信号は、読み出した遊技状態指定バッファの値が「2」である場合、つまり、高確率フラグ及び時短フラグがともにオフとなった場合に、その出力が停止されるようになっている。
また、図示していないが、ステップS502において連チャン回数カウンタ値がリミット値に到達した場合であって、第2大当りに関連する条件装置が作動したタイミングで出力が開始された大当り2信号は、読み出した遊技状態指定バッファの値が「2」である場合、つまり、高確率フラグ及び時短フラグがともにオフとなった場合に、その出力が停止されるようになっているが、ステップS311にて「前記時短終了既定値が0回、前記確変終了既定値が0回」と決定されるため、結果として、特図プロセスフラグが“0”に更新された後にタイマ割込みが発生すると、第2大当りが終了したタイミングと同様にステップS2207にて大当り2信号の出力が終了されることととなっている。
また、図示していないが、ステップS502において連チャン回数カウンタ値がリミット値に到達した場合であって、第3大当りに関連する条件装置が作動したタイミングで出力が開始された大当り2信号は、読み出した遊技状態指定バッファの値が「2」である場合、つまり、高確率フラグ及び時短フラグがともにオフとなった場合に、その出力が停止されるようになっているが、ステップS311にて「前記時短終了既定値が100回、前記確変終了既定値が0回」と決定されるため、第2大当りが終了したタイミングでその出力が停止されないようになっている。
次に、大当り3信号は、第1大当りに関連する条件装置が作動したとしても出力が開始されないようになっている。これは、ステップS2205にて大当り3信号の出力開始条件が、「読み出した遊技状態指定バッファの値が「2」でない場合」となっているためである。また、大当り3信号は、すでに大当り3信号が出力されていない条件下において第2大当り及び第3大当りに関連する条件装置が作動したタイミングで出力を開始するようになっている。このような大当り3信号の出力条件となっているのは、ステップS2208にて、読み出した遊技状態指定バッファの値が「2」又は「3」である場合に大当り3信号の出力が終了されるためとなっている。
さらに、ステップS502において連チャン回数カウンタ値がリミット値に到達する前であって、第2大当りに関連する条件装置が作動したタイミングで出力が開始された大当り3信号は、読み出した遊技状態指定バッファの値が「2」又は「3」である場合、つまり、高確率フラグがオフとなった場合に、その出力が停止されるようになっている。
また、ステップS502において連チャン回数カウンタ値がリミット値に到達する前であって、第3大当りに関連する条件装置が作動したタイミングで出力が開始された大当り3信号は、読み出した遊技状態指定バッファの値が「2」又は「3」である場合、つまり、高確率フラグがオフとなった場合に、その出力が停止されるようになっている。
また、図示していないが、ステップS502において連チャン回数カウンタ値がリミット値に到達した場合であって、第2大当りに関連する条件装置が作動したタイミングで出力が開始された大当り3信号は、読み出した遊技状態指定バッファの値が「2」又は「3」である場合、つまり、高確率フラグがオフとなった場合に、その出力が停止されるようになっているが、ステップS311にて「前記時短終了既定値が0回、前記確変終了既定値が0回」と決定されるため、結果として、特図プロセスフラグが”0”に更新された後にタイマ割込みが発生すると、第2大当りが終了したタイミングと同様にステップS2207にて大当り2信号の出力が終了されることととなっている。
また、図示していないが、ステップS502において連チャン回数カウンタ値がリミット値に到達した場合であって、第3大当りに関連する条件装置が作動したタイミングで出力が開始された大当り3信号は、読み出した遊技状態指定バッファの値が「2」又は「3」である場合、つまり、高確率フラグ及び時短フラグがともにオフとなった場合に、その出力が停止されるようになっているが、ステップS311にて「前記時短終了既定値が100回、前記確変終了既定値が0回」と決定されるため、結果として、特図プロセスフラグが”0”に更新された後にタイマ割込みが発生すると、第3大当りが終了したタイミングと同様にステップS2208にて大当り3信号の出力が終了されることととなっている。
次に、図20のタイミングチャートを参照して、本実施例のパチンコ遊技機1の動作について説明する。まず、パチンコ遊技機1は、いわゆる3回リミッタ機となっており、高確率フラグがオン状態の際に、第3大当りが2回連続して発生した場合、2回目の第3大当りの終了後、高確率フラグがオン状態となることが制限されるようになっている。この制限はいわゆるリミッタ機能の作動によってなされるものとなっている。具体的には、図20のタイミングチャートに示したように、高確率フラグがオフ状態の際に、第2大当りが発生した場合は当該第2大当りの終了後は高確率フラグがオン状態とされ、当該高確率フラグがオン状態とされている間に第3大当りが発生した場合は、当該第3大当りの終了後は高確率フラグがオン状態とされ、さらに、当該高確率フラグがオン状態とされている間に第3大当りが発生した場合は、当該第3大当りの終了後は高確率フラグがオフ状態とされるようになっている。つまり、初回の大当りが第2大当り、2回目の大当りが第3大当り、そして3回目の大当りが第3大当りとなった場合にリミッタ機能が作動するようになっている。
このような状況において、大当り1信号は、第2大当り及び第3大当りに関連する条件装置が作動した際にその出力が開始され、第2大当り及び第3大当りに関連する役物連続作動装置が停止した際にその出力が停止されるようになっている。
また、このような状況において、大当り2信号は、第2大当りに関連する条件装置が作動した際にその出力を開始し、第2大当り及び第3大当りに関連する役物連続作動装置が停止した際であっても、その出力が停止されなく、高確率フラグ及び時短フラグが共にオフ状態となった際に、その出力が停止されるようになっている。
さらに、このような状況において、大当り3信号は、第2大当りに関連する条件装置が作動した際にその出力を開始し、高確率フラグがオフ状態となった際、つまり、リミッタ機能が作動した際に、その出力が停止されるようになっている。
また、前記したように3回目の大当りが第3大当りであった場合であって、当該第3大当りの終了後から前記変動回数のカウント値が時短終了既定値の「100回」に到達する前に、再び第3大当りが発生した場合、大当り1信号は、第3大当りに関連する条件装置が作動した際にその出力が開始され、第3大当りに関連する役物連続作動装置が停止した際にその出力が停止されるようになっている。
また、前記したように3回目の大当りが第3大当りであった場合であって、当該第3大当りの終了後から前記変動回数のカウント値が時短終了既定値の「100回」に到達する前に、再び第3大当りが発生した場合は、時短フラグがオン状態であるときの大当りであるから、大当り信号2は、前記した初回の大当り時から継続して出力されたままとなるようになっている。
また、前記したように3回目の大当りが第3大当りであった場合であって、当該第3大当りの終了後から前記変動回数のカウント値が時短終了既定値の「100回」に到達する前に、再び第3大当りが発生した場合は、リミッタ機能が作動した後の大当りであるから高確率フラグがオフ状態のときの大当りとなる。そのため、大当り3信号は、新たにその出力を開始するようになっている。
ここで、上記で説明した大当り1信号は、役物連続作動装置が作動していること、つまり、大当りが発生していることをホールコンピュータ2000が把握するために出力されるものとなっている。また、上記で説明した大当り2信号は、高確率フラグ又は時短フラグの少なくとも一方が後にセットされる大当りが発生していること及び高確率フラグ又は時短フラグの少なくとも一方がセットされていること、つまり、遊技者に有利な状態が発生していることをホールコンピュータ2000が把握するために出力されるものとなっている。そして、大当り1信号と大当り2信号とを組み合わせて用いると、ホールコンピュータ2000は、遊技者に有利な状態中に連続して何回の大当りが発生したのか把握することができるようになっている。
また、ホールコンピュータ2000は、大当り1信号を用いて、大当りの発生状況を把握することができるようになっている。具体的には、大当り1信号は、大当りが発生した時にその出力が開始されるものであるから、それぞれの大当り1信号が出力を開始された時刻の間隔が短いか否かを把握することができるようになっている。ここで、前記間隔が短い場合は、前記間隔が長い場合に比べて、ぱちんこ遊技機に対して不正行為が行われている可能性が高く、前記間隔が短いぱちんこ遊技機は、前記間隔が長いぱちんこ遊技機に比べて監視を強化すべき対象となっている。
このように様々な用途に活用できる大当り1信号が故障により出力できない状況になってしまった場合、高確率フラグ及び時短フラグがともにセットされていない遊技状態(遊技状態指定バッファの値が「2」)の際中に第2大当り又は第3大当りが発生したことを、大当り2信号だけでホールコンピュータ2000は把握できるようになっている。これは、高確率フラグ及び時短フラグがともにセットされていない遊技状態中は、大当り2信号はホールコンピュータ2000に向けて出力されておらず、第2大当り及び第3大当りが発生した時に大当り2信号がホールコンピュータ2000に向けて出力されるようになっているため、ホールコンピュータ2000は、その出力が開始されたことで、第2大当り及び第3大当りが発生したことを把握できるようになっている。
しかし、時短フラグがセットされている遊技状態(遊技状態指定バッファの値が「1」又は「3」)の際中に第2大当り及び第3大当りが発生したことは、大当り2信号だけでは、ホールコンピュータ2000は把握できないようになっている。これは、時短フラグがセットされている遊技状態中は、すでに大当り2信号はホールコンピュータ2000に向けて出力されているため、第2大当り及び第3大当りが発生する前後で、大当り2信号の出力状況に変化はなく、ホールコンピュータ2000は、大当り2信号だけでは、第2大当りが発生したことを把握できないようになっている。
このような特性のある大当り2信号であるため、大当り2信号だけでは大当りの発生間隔をホールコンピュータ2000は把握できないようになっている。特にホールコンピュータ2000が把握したいのは、高確率フラグがセットされていない際にそれぞれ発生した大当りの発生間隔となっている。これは、大当りが発生し難い状態であるときに、短い間隔で大当りが発生した場合、前記間隔が長い場合に比べて、ぱちんこ遊技機に対して不正行為が行われている可能性が高く、前記間隔が短いぱちんこ遊技機は、前記間隔が長いぱちんこ遊技機に比べて監視を強化すべき対象となっているためである。
そのため、本実施例のパチンコ遊技機1は、大当り3信号をホールコンピュータ2000に向けて出力できるようになっている。この大当り3信号は、高確率フラグがセットされておらず時短フラグがセットされている遊技状態(遊技状態指定バッファの値が「4」)の際中に第2大当り及び第3大当りが発生した際にホールコンピュータ2000に向けてその出力が開始される信号となっている。これは、高確率フラグがセットされておらず時短フラグがセットされている遊技状態中は、大当り3信号はホールコンピュータ2000に向けて出力されておらず、第2大当り及び第3大当りが発生した時に大当り3信号がホールコンピュータ2000に向けて出力されるようになっているため、ホールコンピュータ2000は、その出力が開始されたことで、第2大当り及び第3大当りが発生したことを把握できるようになっている。
このような特性のある大当り3信号を大当り2信号とともに用いることで、ホールコンピュータ2000は、高確率フラグがセットされていない際にそれぞれ発生した第2大当り及び第3大当りの発生間隔を把握することができるようになっている。具体的には、高確率フラグ及び時短フラグがともにセットされていない遊技状態中に第2大当り又は第3大当りが発生した場合は、大当り2信号及び大当り3信号がともに第2大当り又は第3大当り発生のタイミングでその出力が開始されるようになっているとともに、高確率フラグがセットされておらず時短フラグがセットされている遊技状態中に第2大当り又は第3大当りが発生した場合は、大当り3信号が第2大当り及び第3大当り発生のタイミングでその出力が開始されるようになっており、ホールコンピュータ2000は、大当り2信号及び大当り3信号の出力が開始されたことで高確率フラグがセットされていない際にそれぞれ発生した大当りの発生間隔を把握することができるようになっている。
前記したように本件実施例のパチンコ遊技機1は、
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
遊技の状況を判定する遊技状況判定手段(主基板1200)と、
遊技者にとって有利な特定遊技状態(第2大当り及び第3大当りに関連する役物連続作動装置が作動した状態)に制御するか否かと当該特定遊技状態の終了後に通常状態(遊技状態指定バッファの値が「2」の状態)とするか遊技者にとって前記通常状態よりも有利な有利状況であり前記特定遊技状態に制御される確率が前記通常状態と同一とされる第一有利状況(遊技状態指定バッファの値が「3」の状態)と前記特定遊技状態に制御される確率が前記通常状態よりも高くされる第二有利状況(遊技状態指定バッファの値が「1」又は「4」の状態)とに分類される有利状態に制御するか否かを決定する遊技状態決定手段と、
前記第一有利状況を発生させることとなる第一開始状況(リミット到達時の第3大当りの開始状況)と前記第二有利状況を発生させることとなる第二開始状況(リミット到達前の第3大当り又は第2大当りの開始状況)とに分類される前記特定遊技状態が開始する状況であると前記遊技状況判定手段により判定された場合に、外部装置(ホールコンピュータ2000)に向けて、前記特定遊技状態が開始したことを示す大状況発生信号(大当り1信号)の出力を開始することができる大状況出力開始手段(主基板1200)と、
前記特定遊技状態(第2大当り及び第3大当りに関連する役物連続作動装置が作動した状態)が終了する状況であると前記遊技状況判定手段により判定された場合に、前記大状況発生信号の出力を停止することができる大状況出力停止手段(主基板1200)と、
前記通常状態(遊技状態指定バッファの値が「2」の状態)の時に、前記第一開始状況又は前記第二開始状況のいずれかであると前記遊技状況判定手段により判定された場合に、外部装置に向けて、前記第一開始状況又は前記第二開始状況のいずれかが発生したことを示す高状況発生信号(大当り2信号)の出力を開始することができる高状況出力開始手段(主基板1200)と、前記有利状態(遊技状態指定バッファの値が「1」、「3」又は「4」の状態)に制御しない状況であると前記遊技状況判定手段により判定された場合に、前記高状況発生信号の出力を停止することができる高状況出力停止手段(主基板1200)と、
前記通常状態(遊技状態指定バッファの値が「2」の状態)及び前記第一有利状況(遊技状態指定バッファの値が「3」の状態)に分類される有利状態の時に、前記第一開始状況(リミット到達時の第3大当りの開始状況)又は前記第二開始状況(リミット到達前の第3大当り又は第2大当りの開始状況)であると前記遊技状況判定手段により判定された場合に、外部装置に向けて、前記第一開始状況又は前記第二開始状況のいずれかが発生したことを示す準高状況発生信号(大当り信号3)の出力を開始する(「図20の第2大当りが開始する時」及び「図20の3回目の第3大当りが開始する時」)ことができる準高状況出力開始手段(主基板1200)と、
前記通常状態が開始する状況(遊技状態指定バッファの値が「2」)又は前記第一開始状況で開始された前記特定遊技状態が終了する状況(遊技状態指定バッファの値が「3」)であると前記遊技状況判定手段により判定された時に、前記準高状況発生信号(大当り3信号)の出力を停止する(「図20の2回目の第3大当りが終了した時」及び「図20の3回目の第3大当りが終了した後であって特図高確終了条件成立時」)ことができる準高状況出力停止手段(主基板1200)と、
を備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、役物連続作動装置が作動した際にホールコンピュータ2000へ向けて出力が開始される大当り1信号がホールコンピュータ2000へ向けて出力できないという故障が生じた場合であっても、特定遊技状態の終了後、遊技状態指定バッファの値が「3」の状態の場合に役物連続作動装置の作動の条件を満たした場合、当該役物連続作動装置が作動した際にホールコンピュータ2000へ向けて出力が開始される役物連続作動関連情報(大当り3信号)をパチンコ遊技機1からホールコンピュータ2000へ向けて出力しているため、遊技状態指定バッファの値が「3」の状態の場合であっても当該役物連続作動装置が作動したことをホールコンピュータ2000が把握することができるようになっている。
前記したように本件実施例のパチンコ遊技機1は、
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
遊技の状況を判定する遊技状況判定手段(主基板1200)と、
遊技者にとって有利な特定遊技状態(第2大当り及び第3大当りに関連する役物連続作動装置が作動した状態)に制御するか否かと当該特定遊技状態の終了後に通常状態(遊技状態指定バッファの値が「2」の状態)とするか遊技者にとって前記通常状態よりも有利な有利状況であり前記特定遊技状態に制御される確率が通常状態とされる第一有利状況(遊技状態指定バッファの値が「3」の状態)と前記特定遊技状態に制御される確率が通常状態よりも高くされる第二有利状況(遊技状態指定バッファの値が「1」又は「4」の状態)とに分類される有利状態に制御するか否かを決定する遊技状態決定手段と、
所定条件成立時(ステップS504;YESなど連チャン回数カウンタ値が「3」というリミット値に達した場合の処理)に前記第二有利状況に替えて前記第一有利状況を発生させるように制御するリミッタ機能作動手段(主基板1200)と、
前記第一有利状況を発生させることとなる第一開始状況(リミット到達時の第3大当りの開始状況)と前記第二有利状況を発生させることとなる第二開始状況(リミット到達前の第3大当り又は第2大当りの開始状況)とに分類される前記特定遊技状態が開始する状況であると前記遊技状況判定手段により判定された場合に、外部装置(ホールコンピュータ2000)に向けて、前記特定遊技状態が開始したことを示す大状況発生信号(大当り1信号)の出力を開始することができる大状況出力開始手段(主基板1200)と、
前記特定遊技状態(第2大当り及び第3大当りに関連する役物連続作動装置が作動した状態)が終了する状況であると前記遊技状況判定手段により判定された場合に、前記大状況発生信号の出力を停止することができる大状況出力停止手段(主基板1200)と、
前記通常状態(遊技状態指定バッファの値が「2」の状態)の時に、前記第一開始状況又は前記第二開始状況のいずれかであると前記遊技状況判定手段により判定された場合に、外部装置に向けて、前記第一開始状況又は前記第二開始状況のいずれかが発生したことを示す高状況発生信号(大当り2信号)の出力を開始することができる高状況出力開始手段(主基板1200)と、前記有利状態(遊技状態指定バッファの値が「1」、「3」又は「4」の状態)に制御しない状況であると前記遊技状況判定手段により判定された場合に、前記高状況発生信号の出力を停止することができる高状況出力停止手段(主基板1200)と、
前記通常状態(遊技状態指定バッファの値が「2」の状態)及び前記第一有利状況(遊技状態指定バッファの値が「2」の状態)に分類される有利状態の時に、前記第一開始状況(リミット到達時の第3大当りの開始状況)又は前記第二開始状況(リミット到達前の第3大当り又は第2大当りの開始状況)であると前記遊技状況判定手段により判定された場合に、外部装置に向けて、前記第一開始状況又は前記第二開始状況のいずれかが発生したことを示す準高状況発生信号(大当り信号3)の出力を開始する(「図20の第2大当りが開始する時」及び「図20の3回目の第3大当りが開始する時」)ことができる準高状況出力開始手段(主基板1200)と、
前記第二有利状況に分類される前記有利状態(遊技状態指定バッファの値が「1」)に制御しない状況であると前記遊技状況判定手段により判定された場合に、前記準高状況発生信号(大当り3信号)の出力を停止する(「図20の2回目の第3大当りが終了した時」及び「図20の2回目の第3大当りが終了した後であって特図高確終了条件成立時」)ことができる準高状況出力停止手段(主基板1200)と、
を備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、大当り1信号がホールコンピュータ2000へ向けて出力できないという故障が生じているか否かにかかわらず、特別図柄確率変動機能が作動した回数(図20では計2回)を、大当り3信号でホールコンピュータ2000ホールコンピュータ2000は把握することができるようになっており、大当り3信号を大当り1信号の故障時以外でも有効に活用することができるようになっている。
次に、図21及び図22を参照しつつ、本発明の第二の実施の形態について説明する。第二の実施の形態のパチンコ遊技機1は、第一の実施の形態で説明した大当り1信号、大当り2信号及び大当り3信号に加えて、大当り4信号を出力できるようになっている。
まず、第二の実施の形態は、図18で説明した第一の実施の形態の情報出力処理(ステップS30)に関して一部の形態を変更した構成となっている。以下、図21の情報出力処理の一例を示すフローチャートを用いて説明する。まず、情報出力処理において、CPU1213は、始動口関連出力処理(ステップS2000)を行う。この始動口関連出力処理は、第一始動口1111又は第二始動口1121へ遊技球が進入した旨をホールコンピュータ2000へ伝達するための始動口信号の出力に関する処理となっている。本実施例では、この始動口関連出力処理は、第一始動口スイッチ1112又は第二始動口スイッチ1122が遊技球を検出した場合にCPU1213はレジスタの始動口信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの始動口信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。なお、この始動口関連出力処理は、所定期間内で、複数個の遊技球が第一始動口スイッチ1112又は第二始動口スイッチ1122にて検出された場合、CPU1213はレジスタの始動口信号に対応するビット位置に「1」をセットした後、予め定められた条件が成立するまで前記ビット位置に「0」をセットする動作を、第一始動口スイッチ1112又は第二始動口スイッチ1122にて検出された遊技球の数だけ繰り返すようになっている。
次に、CPU1213は、図柄確定関連出力処理(ステップS2100)を行う。この図柄確定関連出力処理は、前述した第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの1回分が終了したという旨をホールコンピュータ2000へ伝達するための図柄確定信号の出力に関する処理となっている。本実施例では、この図柄確定関連出力処理は、特別図柄停止期間判定処理(ステップS300)において、第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に抽選結果を継続して表示し続ける期間が終了した場合にCPU1213はレジスタの図柄確定信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの図柄確定信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。なお、CPU1213は、前記ビット位置に「1」をセットした後、所定期間経過後に前記ビット位置に「0」をセットするようになっている。
次に、CPU1213は、大当り関連出力処理(ステップS2201〜ステップS2209)を行う。この大当り関連出力処理は、前述した大当り1信号〜大当り4信号をホールコンピュータ2000へ出力するための処理となっている。この大当り関連出力処理において、最初に特図プロセスフラグの値を読み出す(ステップS2201)。次いで、特図プロセスフラグの値と大入賞口開放前処理指定値(「3」)を比較(ステップS2202)する。そして、特図プロセスフラグの値が3未満であるかどうかを判定する(ステップS2203)。なお、このステップS2203は、前述した第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件が成立したか否かを判定する処理と同値となっている。換言すると、第一の条件装置及び第二の条件装置が作動するタイミングは、特図プロセスフラグの値が「3」に更新されたタイミングと同値となっている。
特図プロセスフラグの値が3以上であるときは(ステップS2203;NO)、大当り1信号出力開始処理(ステップS2204)を行う。この大当り1信号出力開始処理では、CPU1213はレジスタの大当り1信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り1信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。
大当り1信号出力開始処理に続いて、その他大当り信号出力開始処理(ステップS2205)を行う。このその他大当り信号出力開始処理では、まず、前述のステップS311にてセットされた遊技状態指定バッファの値を読み出す。次いで、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態を示す「2」であるか否かの判定を行う。そして、「2」である場合は、CPU1213はレジスタの大当り2信号、大当り3信号及び大当り4信号に対応するそれぞれのビット位置に「0」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り2信号、大当り3信号及び大当り4信号に対応するそれぞれのビット位置に「0」をセットする。また、読み出した遊技状態指定バッファの値が「2」でない場合は、CPU1213はレジスタの大当り2信号、大当り3信号及び大当り4信号に対応するそれぞれのビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り2信号、大当り3信号及び大当り4信号に対応するそれぞれのビット位置に「1」をセットする。なお、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態を示す「2」であるか否かの判定は、前述した第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件が成立した際に普図高確条件又は特図高確条件の少なくとも一方が成立したか否かを判定する処理と同値となっている。
また、特図プロセスフラグの値が3未満であるときは(ステップS2203;YES)、次に、大当り1信号出力終了処理(ステップS2206)を行う。この大当り1信号出力終了処理は、CPU1213はレジスタの大当り1信号に対応するビット位置に「0」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り1信号に対応するビット位置に「0」をセットする処理となっている。つまり、ステップS2203の判定処理は、前述した特別電動役物停止条件が成立したか否かの判定する処理と同値となっている。
大当り1信号出力終了処理に続いて、大当り2信号出力終了処理(ステップS2207)を行う。この大当り2信号出力終了処理では、まず、前述のステップS311にてセットされた遊技状態指定バッファの値を読み出す。次いで、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態を示す「2」であるか否かの判定を行う。そして、「2」である場合は、CPU1213はレジスタの大当り2信号に対応するビット位置に「0」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り2信号に対応するビット位置に「0」をセットする。また、「2」でない場合は、CPU1213はレジスタの大当り2信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り2信号に対応するビット位置に「1」をセットする。なお、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態を示す「2」であるか否かの判定処理は、特別電動役物停止条件が成立した後に普図高確終了条件及び特図高確終了条件が成立したか否かを判定する処理と同値となっている。
大当り2信号出力終了処理に続いて、大当り3信号出力終了処理(ステップS2208)を行う。この大当り3信号出力終了処理では、まず、前述のステップS311にてセットされた遊技状態指定バッファの値を読み出す。次いで、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグがセットされていない状態を示す「2」又は「3」であるか否かの判定を行う。そして、「2」又は「3」である場合は、CPU1213はレジスタの大当り3信号に対応するのビット位置に「0」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り3信号に対応するビット位置に「0」をセットする。また、遊技状態指定バッファの値が「1」又は「4」である場合は、CPU1213はレジスタの大当り3信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り3信号に対応するビット位置に「1」をセットする。なお、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグがセットされていない状態を示す「2」又は「3」であるか否かの判定処理は、特別電動役物停止条件が成立した後に特図高確終了条件が成立したか否かを判定する処理と同値となっている。
大当り3信号出力終了処理に続いて、大当り4信号出力終了処理(ステップS2209)を行う。この大当り4信号出力終了処理は、CPU1213はレジスタの大当り4信号に対応するビット位置に「0」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り4信号に対応するビット位置に「0」をセットする処理となっている。つまり、ステップS2203の判定処理は、前述した特別電動役物停止条件が成立したか否かを判定する処理と同値となっている。
ステップS2205又はステップS2209の処理を完了させた後、CPU1213は、セキュリティ関連出力処理(ステップS2300)を行う。このセキュリティ関連出力処理は、前述したセキュリティ信号をホールコンピュータ2000へ出力するための処理となっている。本実施例では、所定の異常状態が発生した場合にCPU1213はレジスタのセキュリティ信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファのセキュリティ信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。なお、CPU1213は、前記ビット位置に「1」をセットした後、予め定められた条件が成立すると前記ビット位置に「0」をセットするようになっている。
出力ポートバッファの各ビット位置に対応付けられた前記各信号(始動口信号、図柄確定信号、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、セキュリティ信号)は、前述のタイマ割込み毎に情報出力回路1260及びターミナル中継基板1600を介してホールコンピュータ2000へ出力されるようになっている(ステップS2400)。
次に、図22のタイミングチャートを参照して、本実施例のパチンコ遊技機1の動作について説明する。まず、パチンコ遊技機1は、いわゆる3回リミッタ機となっており、高確率フラグがオン状態の際に、第3大当りが2回連続して発生した場合、2回目の第3大当りの終了後、高確率フラグがオン状態となることが制限されるようになっている。この制限はいわゆるリミッタ機能の作動によってなされるものとなっている。具体的には、図22のタイミングチャートに示したように、、高確率フラグがオフ状態の際に、第2大当りが発生した場合は当該第2大当りの終了後は高確率フラグがオン状態とされ、当該高確率フラグがオン状態とされている間に第3大当りが発生した場合は、当該第3大当りの終了後は高確率フラグがオン状態とされ、さらに、当該高確率フラグがオン状態とされている間に第3大当りが発生した場合は、当該第3大当りの終了後は高確率フラグがオフ状態とされるようになっている。つまり、初回の大当りが第2大当り、2回目の大当りが第3大当り、そして3回目の大当りが第3大当りとなった場合にリミッタ機能が作動するようになっている。
このような状況において、大当り1信号及び大当り4信号は、第2大当り及び第3大当りに関連する条件装置が作動した際にその出力が開始され、第2大当り及び第3大当りに関連する役物連続作動装置が停止した際にその出力が停止されるようになっている。
また、このような状況において、大当り2信号は、第2大当りに関連する条件装置が作動した際にその出力を開始し、第2大当り及び第3大当りに関連する役物連続作動装置が停止した際であっても、その出力が停止されなく、高確率フラグ及び時短フラグが共にオフ状態となった際に、その出力が停止されるようになっている。
さらに、このような状況において、大当り3信号は、第2大当りに関連する条件装置が作動した際にその出力を開始し、高確率フラグがオフ状態となった際、つまり、リミッタ機能が作動した際に、その出力が停止されるようになっている。
また、前記したように3回目の大当りが第3大当りであった場合であって、当該第3大当りの終了後から前記変動回数のカウント値が時短終了既定値の「100回」に到達する前に、再び第3大当りが発生した場合、大当り1信号は、第3大当りに関連する条件装置が作動した際にその出力が開始され、第3大当りに関連する役物連続作動装置が停止した際にその出力が停止されるようになっている。
また、前記したように3回目の大当りが第3大当りであった場合であって、当該第3大当りの終了後から前記変動回数のカウント値が時短終了既定値の「100回」に到達する前に、再び第3大当りが発生した場合は、時短フラグがオン状態であるときの大当りであるから、大当り信号2は、前記した初回の大当り時から継続して出力されたままとなるようになっている。
また、前記したように3回目の大当りが第3大当りであった場合であって、当該第3大当りの終了後から前記変動回数のカウント値が時短終了既定値の「100回」に到達する前に、再び第3大当りが発生した場合は、リミッタ機能が作動した後の大当りであるから高確率フラグがオフ状態のときの大当りとなる。そのため、大当り3信号は、新たにその出力を開始するようになっている。
ここで、上記で説明した大当り1信号は、役物連続作動装置が作動していること、つまり、大当りが発生していることをホールコンピュータ2000が把握するために出力されるものとなっている。また、上記で説明した大当り2信号は、高確率フラグ又は時短フラグの少なくとも一方が後にセットされる大当りが発生していること及び高確率フラグ又は時短フラグの少なくとも一方がセットされていること、つまり、遊技者に有利な状態が発生していることをホールコンピュータ2000が把握するために出力されるものとなっている。そして、大当り1信号と大当り2信号とを組み合わせて用いると、ホールコンピュータ2000は、遊技者に有利な状態中に連続して何回の大当りが発生したのか把握することができるようになっている。
また、ホールコンピュータ2000は、大当り1信号を用いて、大当りの発生状況を把握することができるようになっている。具体的には、大当り1信号は、大当りが発生した時にその出力が開始されるものであるから、それぞれの大当り1信号が出力を開始された時刻の間隔が短いか否かを把握することができるようになっている。ここで、前記間隔が短い場合は、前記間隔が長い場合に比べて、ぱちんこ遊技機に対して不正行為が行われている可能性が高く、前記間隔が短いぱちんこ遊技機は、前記間隔が長いぱちんこ遊技機に比べて監視を強化すべき対象となっている。
このように様々な用途に活用できる大当り1信号が故障により出力できない状況になってしまった場合、高確率フラグ及び時短フラグがともにセットされていない遊技状態(遊技状態指定バッファの値が「2」)の際中に第2大当り又は第3大当りが発生したことを、大当り2信号だけでホールコンピュータ2000は把握できるようになっている。これは、高確率フラグ及び時短フラグがともにセットされていない遊技状態中は、大当り2信号はホールコンピュータ2000に向けて出力されておらず、第2大当り及び第3大当りが発生した時に大当り2信号がホールコンピュータ2000に向けて出力されるようになっているため、ホールコンピュータ2000は、その出力が開始されたことで、第2大当り及び第3大当りが発生したことを把握できるようになっている。
しかし、時短フラグがセットされている遊技状態(遊技状態指定バッファの値が「1」又は「3」)の際中に第2大当り及び第3大当りが発生したことは、大当り2信号だけでは、ホールコンピュータ2000は把握できないようになっている。これは、時短フラグがセットされている遊技状態中は、すでに大当り2信号はホールコンピュータ2000に向けて出力されているため、第2大当り及び第3大当りが発生する前後で、大当り2信号の出力状況に変化はなく、ホールコンピュータ2000は、大当り2信号だけでは、第2大当りが発生したことを把握できないようになっている。
このような特性のある大当り2信号であるため、大当り2信号だけでは大当りの発生間隔をホールコンピュータ2000は把握できないようになっている。特にホールコンピュータ2000が把握したいのは、高確率フラグがセットされていない際にそれぞれ発生した大当りの発生間隔となっている。これは、大当りが発生し難い状態であるときに、短い間隔で大当りが発生した場合、前記間隔が長い場合に比べて、ぱちんこ遊技機に対して不正行為が行われている可能性が高く、前記間隔が短いぱちんこ遊技機は、前記間隔が長いぱちんこ遊技機に比べて監視を強化すべき対象となっているためである。
そのため、本実施例のパチンコ遊技機1は、大当り3信号をホールコンピュータ2000に向けて出力できるようになっている。この大当り3信号は、高確率フラグがセットされておらず時短フラグがセットされている遊技状態(遊技状態指定バッファの値が「4」)の際中に第2大当り及び第3大当りが発生した際にホールコンピュータ2000に向けてその出力が開始される信号となっている。これは、高確率フラグがセットされておらず時短フラグがセットされている遊技状態中は、大当り3信号はホールコンピュータ2000に向けて出力されておらず、第2大当り及び第3大当りが発生した時に大当り3信号がホールコンピュータ2000に向けて出力されるようになっているため、ホールコンピュータ2000は、その出力が開始されたことで、第2大当り及び第3大当りが発生したことを把握できるようになっている。
このような特性のある大当り3信号を大当り2信号とともに用いることで、ホールコンピュータ2000は、高確率フラグがセットされていない際にそれぞれ発生した第2大当り及び第3大当りの発生間隔を把握することができるようになっている。具体的には、高確率フラグ及び時短フラグがともにセットされていない遊技状態中に第2大当り又は第3大当りが発生した場合は、大当り2信号及び大当り3信号がともに第2大当り又は第3大当り発生のタイミングでその出力が開始されるようになっているとともに、高確率フラグがセットされておらず時短フラグがセットされている遊技状態中に第2大当り又は第3大当りが発生した場合は、大当り3信号が第2大当り発生及び第3大当りのタイミングでその出力が開始されるようになっており、ホールコンピュータ2000は、大当り2信号及び大当り3信号の出力が開始されたことで高確率フラグがセットされていない際にそれぞれ発生した大当りの発生間隔を把握することができるようになっている。
また、本実施例のパチンコ遊技機1は、大当り4信号をホールコンピュータ2000に向けて出力できるようになっている。この大当り4信号は、いかなる遊技状態であっても第2大当り及び第3大当りが発生した際にホールコンピュータ2000に向けてその出力が開始される信号となっている。そのためホールコンピュータ2000は、その出力が開始されたことで、第2大当り及び第3大当りが発生したことを把握できるようになっている。
このような特性のある大当り4信号を用いることで、大当り1信号が故障して出力できない状況となっても第2大当り及び第3大当りの発生間隔をホールコンピュータ2000は把握することができるようになっている。
また、このような特性のある大当り3信号及び大当り4信号を大当り2信号とともの用いることで、ホールコンピュータ2000は、高確率フラグがセットされていない際にそれぞれ発生した第2大当り及び第3大当りの発生間隔を把握することができるようになっている。具体的には、高確率フラグ及び時短フラグがともにセットされていない遊技状態中に第2大当り又は第3大当りが発生した場合は、大当り2信号及び大当り3信号がともに第2大当り又は第3大当り発生のタイミングでその出力が開始されるようになっているとともに、高確率フラグがセットされておらず時短フラグがセットされている遊技状態中に第2大当り又は第3大当りが発生した場合は、大当り3信号が第2大当り及び第3大当り発生のタイミングでその出力が開始されるようになっており、ホールコンピュータ2000は、大当り2信号及び大当り3信号の出力が開始されたことで高確率フラグがセットされていない際にそれぞれ発生した大当りの発生間隔を把握することができるようになっている。