以下、図面を参照しつつ、本発明の第一の実施の形態のパチンコ遊技機1を説明する。図1は、遊技場においてパチンコ遊技機1の周辺に設置される複数の装置を説明するものとなっている。まず、パチンコ遊技機1は、台端末装置2001を介してホールコンピュータ2000と通信可能に接続されるものとなっている。このようにパチンコ遊技機1と通信可能に接続されたホールコンピュータ2000は、情報管理装置として機能するものとなっている。
図2及び図3はパチンコ遊技機1の構成を説明するものとなっている。図2はパチンコ遊技機1の遊技盤1100の正面図となっている。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠(図示せず)と、前記遊技枠に取り付けられた遊技盤1100で構成される。前記遊技枠には、遊技盤1100の前面に設けられた遊技領域1107に向けて遊技球を発射する発射装置(図示せず)が設けられている。
ここで、本実施形態の発射装置は、ステッピングモータとカム機構と前記カム機構の作用により作動するハンマとで構成されている。また、前記発射装置は、発射制御手段として機能する発射制御基板(図示せず)に接続され、前記発射制御基板は、前記ステッピングモータに通電するか否かを管理するものとなっている。具体的には、本実施形態のステッピングモータは300ステップで1回転する仕様となっており、ステッピングモータを1回転させることにより、1個の遊技球を発射するようになっている。つまり、前記ステッピングモータが前記発射制御基板により通電され続けた場合、前記発射装置は、所定間隔をおいて連続して遊技球を発射するようになっている。この所定間隔は、前記ステッピングモータの回転速度と同値であり、本実施形態の回転速度は、発射制御基板に実装された発射制御用水晶発振器の周波数をハードウエアにより分周した値とステッピングモータ1回転あたりのステップ数から算出されるものとなっており、1分間に約100回転となっている。そのため本実施形態の前記所定間隔は、約0.6秒となっている。また、前記発射制御基板には、遊技者が操作可能な単発発射スイッチ(図示せず)が接続されており、単発発射スイッチが遊技者により操作された場合に前記発射制御基板に単発発射スイッチ信号が入力されるようになっている。この単発発射スイッチ信号が入力された場合、前記発射制御基板は、前記ステッピングモータへの通電を停止するようになっている。つまり、前記発射制御手段は、前記単発発射スイッチが操作された場合に前記所定間隔おきに遊技球を発射していた前記発射装置を停止する機能を有していることになり、前記単発発射スイッチを上手く操作することにより、約0.6秒間隔で行われる遊技球の発射間隔ひいては遊技球1球の発射タイミングを、遊技者が調整できるようになっている。なお、ステッピングモータを用いた発射装置に替えて、ソレノイドを用いて前記所定間隔おきに1個の遊技球を発射可能とする発射装置を用いて良い。
遊技領域1107の中央付近には、後述の始動条件の成立に基づいて各々を識別可能な複数種類の演出用の演出図柄を可変表示(変動表示ともいう)し表示結果を導出表示する演出表示装置1109が配置されている。本実施形態では、演出表示装置1109は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアL、C、R(演出図柄表示エリア)に演出図柄が表示制御されるように構成されている。本実施形態では、各飾り図柄表示エリアL、C、Rは、それぞれフルカラー7セグメントLEDディスプレイで構成されている。
また、遊技領域1107には、第一始動口1111が設けられている。第一始動口1111を通過した遊技球は、第一始動口スイッチ1112によって検出された後、遊技領域1107に戻ることなくパチンコ遊技機1の内部に回収されるようになっている。
さらに、遊技領域1107には、第二始動口1121が設けられている。第二始動口1121を通過した遊技球は、第二始動口スイッチ1122によって検出された後、遊技領域1107に戻ることなくパチンコ遊技機1の内部に回収されるようになっている。
さらに、遊技領域1107には、第二始動口1121の入口の大きさを変化させることができる普通電動役物1120が設けられている。
さらに、遊技領域1107には、ゲート1131,1132が設けられている。ゲート1131,1132を通過した遊技球は、ゲートスイッチ1133,1133によって検出された後、ゲート1131,1132の下方の遊技領域に流下するようになっている。
さらに、遊技領域1107には、第一大入賞口1141と第二大入賞口1151が設けられている。第一大入賞口1141を通過した遊技球は、大入賞口スイッチ1142によって検出された後、遊技領域1107に戻ることなくパチンコ遊技機1の内部に回収されるようになっている。また、第二大入賞口1151を通過した遊技球は、大入賞口スイッチ1152によって検出された後、遊技領域1107に戻ることなくパチンコ遊技機1の内部に回収されるようになっている。
さらに、遊技領域1107には、第一大入賞口1141の入口の大きさを変化させる第一特別電動役物1140と、第二大入賞口1151の入口の大きさを変化させる第二特別電動役物1150と、が設けられている。
さらに、遊技領域1107の下方には、第一始動口1111、第二始動口1121、第一大入賞口1141、第二大入賞口1151や図示しない入賞口によってパチンコ遊技機1の内部に回収されなかった遊技球を、パチンコ遊技機1の内部に回収するためのアウト口1160が設けられている。ここで、遊技領域1107の裏面には、第一始動口1111、第二始動口1121、第一大入賞口1141、第二大入賞口1151や図示しない入賞口によってパチンコ遊技機1の内部に回収された遊技球とアウト口1160によってパチンコ遊技機1の内部に回収された遊技球とが進入する打込玉進入路(図示せず)が設けられている。この打込み玉進入路には、進入した遊技球を検出するアウトスイッチ(図示せず)が備えられている。
図3は、パチンコ遊技機の主要な基板構成例を示すブロック図である。パチンコ遊技機1には、例えば、主基板1200、払出制御基板1300、演出制御基板1900といった各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板1200と演出制御基板1900との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板1500及び主基板1200からホールコンピュータ2000に対して所定の信号を出力するためのターミナル中継基板1600が搭載されている。
ここで、主基板1200は、メインとなる制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行に関連する各種回路が接続されている。また、主基板1200は、主として、パチンコ遊技において用いる乱数の設定機能、所定位置に配設された各種スイッチ等からの信号を受信する機能、演出制御基板1900に宛てて指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として送信する機能、ホールコンピュータ2000に宛てて図1に示す各種情報を送信する機能を備えている。
前記遊技の進行に関連する各種回路としての払出制御基板1300は、予め定められた条件が成立した際に、遊技球を払出す球払出装置1301が作動するように制御するものとして主基板1200に接続されている。
また、前記遊技の進行に関連する各種回路としての前記したゲートスイッチ1133,1133、第一始動口スイッチ1112、第二始動口スイッチ1122、大入賞口スイッチ1142,1152及びアウトスイッチは、遊技球が前記した各種スイッチで検出されたか否かの判定処理を行うために、主基板1200に接続されている。なお、前記した各種スイッチは、主基板1200に設けられたスイッチ回路1220を介して主基板1200に接続されている。
さらに、前記遊技の進行に関連する各種回路としての第一特別図柄表示装置1701、第二特別図柄表示装置1702及び普通図柄表示装置1800は、前記乱数を用いた各種の抽選処理の結果を表示するものとして主基板1200に接続されている。
さらに、前記遊技の進行に関連する各種回路としての普電ソレノイド1123は、普通電動役物1120の可動部を可動させるための駆動源として主基板1200に接続されている。また、第一ソレノイド1143は、第一特別電動役物1140の可動部を可動させるための駆動源として主基板1200に接続されている。ここで、主基板1200が指定する時間だけ第一ソレノイド1143が励磁されることにより、第一特別電動役物1140の可動部は、前記時間だけ前記第一大入賞口1141の入口の大きさを拡大させるように可動するようになっている。さらに、第二ソレノイド1153は、第二特別電動役物1150の可動部を可動させるための駆動源として主基板1200に接続されている。ここで、主基板1200が指定する時間だけ第二ソレノイド1153が励磁されることにより、第二特別電動役物1150の可動部は、前記時間だけ前記第二大入賞口1151の入口の大きさを拡大させるように可動するようになっている。
主基板1200に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ1210は、例えばワンチップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM1211と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM1212と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU1213と、CPU1213とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路1214と、I/O1215と、を備えている。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ1210では、CPU1213がROM1211から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU1213がROM1211から固定データを読み出す固定データ読出動作、CPU1213がRAM1212に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU1213がRAM1212に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU1213がI/O1215を介して遊技制御用マイクロコンピュータ1210の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU1213がI/O1215を介して遊技制御用マイクロコンピュータ1210の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
遊技制御用マイクロコンピュータ1210が備えるRAM1212は、その一部又は全部が所定の電源基板(図示せず)において生成させるバックアップ電源によってバックアップされるものとなっている。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、RAM1212に一時記憶されている変動データの一部又は全部は所定期間は、一時記憶された状態に維持される。
図4(A)は、本実施形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ1210の外部へ出力される信号のうちの一つである演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。
図4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第一特別図柄表示装置1701における後述の第一特図ゲームの変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第二特別図柄表示装置1702における後述の第二特図ゲームの変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、第一特図ゲーム中及び第二特図ゲーム中に飾り図柄表示エリアL、C、Rにて実行される演出動作(以下、「変動パターン」ともいう。)の内容を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、第一特別図柄表示装置1701に表示する抽選結果及び第二特別図柄表示装置1702に表示する抽選結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかや後述する大当り種別に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8F00Hは、画飾り図柄表示エリアL、C、Rで可変表示される演出図柄(「飾り図柄」ともいう)の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態を開始する際に演出表示装置1109などで行う演出動作の内容を指定する当り開始指定コマンド(「オープニングコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。ここで大入賞口開放中通知コマンドは、後述の連続作動回数に対応して異なるEXTデータが設定されるようになっている。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。ここで大入賞口開放後通知コマンドは、後述の連続作動回数に対応して異なるEXTデータが設定されるようになっている。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態が終了したことを通知する当り終了指定コマンドである。
コマンドB100Hは、後述の第一始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、後述の第二始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、後述の第一特図保留記憶数を通知する第一保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、後述の第二特図保留記憶数を通知する第二保留記憶数通知コマンドである。コマンドC3XXHは、後述の合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドである。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、後述する先読み結果通知コマンドである。このうち、コマンドC4XXHは、第一特別図柄表示装置1701に表示する抽選結果及び第二特別図柄表示装置1702に表示する抽選結果が「大当り」となるか否かや、「大当り」となる場合の大当り種別を通知する図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、第一特図ゲーム中及び第二特図ゲーム中に実行される変動パターンの種類がどの分類に属しているかを通知する変動カテゴリコマンドである。
図5−1は、主基板1200の乱数回路1214においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、本実施形態では、主基板1200の側において、第一特別図柄表示装置1701及び第二特別図柄表示装置1702に表示する抽選結果を決定するために用いる乱数値MR1、大当り種別を決定するために用いる乱数値MR2、変動パターンの種類をどの分類に属種するものにするか、つまり変動パターンのカテゴリを決定するために用いる乱数値MR3、普図表示結果決定用の乱数値MR4、変動パターンの内容を決定するために用いる乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。
図5−2(A)は、ROM1211に記憶された第1特図表示結果決定テーブルを例示する図であり、第一特別図柄表示装置1701に表示する抽選結果を決定するために用いる乱数値MR1を説明するものとなっている。
図5−2(B)は、ROM1211に記憶された第2特図表示結果決定テーブルを例示する図であり、第二特別図柄表示装置1702に表示する抽選結果を決定するために用いる乱数値MR1を説明するものとなっている。
また、第1特図表示結果決定テーブル及び第2特図表示結果決定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が、後述の高確率フラグがセットされているか否かに応じて、取得した乱数値MR1と比較される数値(決定値)が異なるようになっている。
第1特図表示結果決定テーブル及び第2特図表示結果決定テーブルの設定例では、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確率フラグがセットされていない場合は、所定範囲の決定値(「8000」〜「8661」の範囲の値)に「大当り」という抽選結果が割り当てられており、高確率フラグがセットされている場合は、所定範囲の決定値(「8000」〜「13461」の範囲の値)に「大当り」という抽選結果が割り当てられている。このような設定により、パチンコ遊技機1において高確率フラグがセットされている場合の方が、高確率フラグがセットされていない場合よりも「大当り」という抽選結果が選択される確率が高くなっている。
図5−2(C)は、ROM1211に記憶された大当り種別決定テーブルを例示する図であり、大当り種別を決定するために用いる乱数値MR2を説明するもとなっている。大当り種別決定テーブルは、「大当り」という抽選結果を第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に表示すると決定されたときに、如何なる大当り種別にすべきかを乱数値MR2に基づいて決定するために参照されるテーブルとなっている。大当り種別決定テーブルの設定例では、第一特図ゲームを実行する場合、所定範囲の決定値(「0」〜「35」の範囲の値)が「第1大当り」の大当り種別に割り当てられている。また、第二特図ゲームを実行する場合、所定範囲の決定値(「0」〜「35」の範囲の値)が「第2大当り」の大当り種別に割り当てられている。また、第一特図ゲーム及び第二特図ゲームを実行する場合、所定範囲の決定値(「36」〜「127」の範囲の値)が「第3大当り」の大当り種別に割り当てられている。
図5−2(D)は、ROM1211に記憶された普図表示結果決定テーブルを例示する図であり、普図表示結果決定用の乱数値MR4を説明するもとなっている。普図表示結果決定テーブルは、「普図当り」という抽選結果を普通図柄表示装置1800に表示させるか否かを乱数値MR4に基づいて決定するために参照されるテーブルとなっている。普図表示結果決定テーブルの設定例では、後述する時短フラグがセットされていない場合は所定範囲の決定値(「0」〜「9」の範囲の値)が「普図当り」に割り当てられている。また、後述する時短フラグがセットされている場合は所定範囲の決定値(「0」〜「98」の範囲の値)が「普図当り」に割り当てられている。このような設定により、パチンコ遊技機1において時短フラグがセットされている場合の方が、時短フラグがセットされていない場合よりも「普図当り」という抽選結果が選択される確率が高くなっている。そのため、時短フラグがセットされている状態は、時短フラグがセットされていない状態に比べて、遊技球が第二始動口1121に進入しやすくなっている。このように「普図当り」に割り当てられた決定値の数が多い状態を以下において、「普通図柄表示装置の確率変動機能の作動状態」と称することとする。また、時短フラグがセットされていない状態は、「普通図柄表示装置の確率変動機能の停止状態」と称することとする。
まず、以下において、抽選結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンの内容を「ハズレ変動パターン」と称する。ハズレ変動パターンには、抽選結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した「非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」とも称する)」や、抽選結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した「リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」とも称する)」が含まれる。また、抽選結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンの内容を「大当り変動パターン」と称する。この大当り変動パターンとして、大当り種別に対応した複数の大当り変動パターンが用意されている。
図6は、変動パターンのカテゴリ及び変動パターンの内容を例示する説明図である。図6において、まず、「低低」とは高確率フラグ及び時短フラグがいずれもセットされていない遊技状態を説明するものとなっており、「低高」とは、高確率フラグがセットされていないが時短フラグがセットされている状態を説明するものとなっている。次いで「高低」とは、前記高確率フラグがセットされているが時短フラグがセットされていない遊技状態を説明するものとなっており、「高高」とは高確率フラグ及び時短フラグがいずれもセットされている遊技状態を説明するものとなっている。そして「○」とは、前記した遊技状態で選択される可能性があることを示す記号となっており、「×」は、前記した遊技状態で選択される可能性が無いことを示す記号となっている。
さて、図6において、変動カテゴリ「PA1」は、超短縮変動又は短縮変動を行った後にリーチが発生しない変動パターンのカテゴリ(以下、「大カテゴリ」ともいう。)である。本カテゴリ「PA1」には、変動パターン「PA1−1」が属している。この変動パターン「PA1−1」は、後述する合計保留記憶数が8個時にのみ採用される可能性のある。また、変動パターン「PA1−1」は、高確率フラグ及び時短フラグがともにセットされていない遊技状態では選択されないものとなっている。また、本カテゴリ「PA1」には、変動パターン「PA1−2」が属している。この変動パターン「PA1−2」は、如何なる遊技状態であっても選択される可能性があるものとなっている。
次に、図6において、変動カテゴリ「PA2」は、非リーチハズレの変動パターンのカテゴリである。本カテゴリ「PA2」には、変動パターン「PA2−1」と「PA2−2」が属している。ここで、変動パターン「PA2−2」は、如何なる遊技状態であっても選択される可能性があるものとなっているが、変動パターン「PA2−1」は、時短フラグがセットされている遊技状態であるとき(「低高」、「高高」とき)にのみ選択される可能性があるものとなっている。
次に、図6において、変動カテゴリ「PA3」は、リーチハズレの変動パターンのカテゴリである。本カテゴリ「PA3」には、変動パターン「PA3−1」と「PA3−2」が属している。ここで、変動パターン「PA3−2」は、如何なる遊技状態であっても選択される可能性があるものとなっているが、変動パターン「PA3−1」は、時短フラグがセットされている遊技状態であるとき(「低高」、「高高」とき)にのみ選択される可能性があるものとなっている。
次に、図6において、変動カテゴリ「PA4」は、スーパーリーチハズレの変動パターンのカテゴリである。本カテゴリ「PA4」には、変動パターン「PA4−1」と「PA4−2」が属している。ここで、変動パターン「PA4−2」は、如何なる遊技状態であっても選択される可能性があるものとなっているが、変動パターン「PA4−1」は、時短フラグががセットされている遊技状態であるとき(「低高」、「高高」とき)にのみ選択される可能性があるものとなっている。
次に、図6において、変動カテゴリ「PB1」は、リーチ当りの変動パターンのカテゴリである。本カテゴリ「PB1」には、変動パターン「PB1−1」が属している。変動パターン「PB1−1」は、如何なる遊技状態であっても選択される可能性があるものとなっているが、後述する第2大当りの際には選択されないもととなっている。
次に、変動カテゴリ「PB2」は、スーパーリーチ当りの変動パターンのカテゴリである。本カテゴリ「PB2」には、変動パターン「PB2−1」、「PB2−2」、「PB2−3」が属している。ここで、変動パターン「PB2−2」、「PB2−3」は、如何なる遊技状態であっても選択される可能性があるものとなっているが、変動パターン「PB2−1」は、時短フラグがセットされている遊技状態であるとき(「低高」、「高高」とき)にのみ選択される可能性があるものとなっている。なお、変動パターン「PB2−2」を実行するか、それとも変動パターン「PB2−3」を実行するか、は、乱数値MR5に基づいて決定されるようになっている。
前述したように変動パターンのカテゴリを決定するために如何なる変動パターンのカテゴリにすべきかが、ROM1211に記憶された図示しない変動パターンカテゴリ決定テーブルと、乱数値MR3に基づいて決定されるようになっている。また、前述したように変動パターンの内容を決定するために如何なる変動パターンの内容にすべきかが、ROM1211に記憶された図示しない変動パターン内容決定テーブルと、乱数値MR5に基づいて決定されるようになっている。
ここで、演出制御基板1900には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU1901等が搭載されており、演出制御基板1900は、演出表示装置1109、演出発光装置(図示せず)、演出音響装置(図示せず)及び演出役物装置(図示せず)を用いた様々な演出を、予め定められた条件時に開始及び終了するように制御するようになっている。なお、演出表示装置1109の演出図柄表示エリアで実行される演出動作は、前記した変動パターン指定コマンドに対応したものとなっている。
次に、図2、図3を用いてパチンコ遊技機1の遊技動作を変化させる各種条件について説明する。まず、発射装置(図示せず)から遊技領域1107に向けて発射された遊技球は、遊技領域1107を流下していくことになる。
まず、第一始動条件の成立とは、遊技領域1107を流下した遊技球が第一始動口1111に進入し、当該遊技球が図3に示す第一始動口スイッチ1112に検出されることとなっている。パチンコ遊技機1はこの第一始動条件が成立したことを条件に、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選処理を行い、その抽選結果を第一始動条件の成立後から所定期間経過後に第一特別図柄表示装置1701を用いて表示するようになっている。この抽選処理から抽選結果を第一特別図柄表示装置1701に表示するまでの事象を、以下では「第一特図ゲーム」と称することとする。また、第一始動条件が成立した場合、パチンコ遊技機1は、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選に用いる数値データとして、前述した乱数値MR1、乱数値MR2、乱数値MR3、乱数値MR5を取得するようになっている。取得された数値データは第一保留情報として、第1特図保留記憶部に記憶されるようになっている。第1特図保留記憶部は、一の遊技球により第一始動条件が成立し、当該第一始動条件に基づく第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選結果が表示されるまでの間等に、他の遊技球により第一始動条件が成立した場合に予め定められた上限個数分だけ第一保留情報を記憶できるようになっている。第1特図保留記憶部に記憶された第一保留情報は、当該第一保留情報を用いた第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選が行われると、第1特図保留記憶部から消去されるようになっている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1には、第1特図保留記憶部に記憶された第一保留情報の数である第一特図保留記憶数を特定可能に表示するための第一保留数表示器(図示せず)が備えられている。
次いで、第二始動条件の成立とは、遊技領域1107を流下した遊技球が第二始動口1121に進入し、当該遊技球が図3に示す第二始動口スイッチ1122に検出されることとなっている。パチンコ遊技機1は、この第二始動条件が成立したことを条件に、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選処理を行い、その抽選結果を第二始動条件の成立後から所定期間経過後に第二特別図柄表示装置1702を用いて表示するようになっている。この抽選処理から抽選結果を第二特別図柄表示装置1702に表示するまでの事象を、以下では「第二特図ゲーム」と称することとする。また、第二始動条件が成立した場合、パチンコ遊技機1は、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選に用いる数値データとして、前述した乱数値MR1、乱数値MR2、乱数値MR3、乱数値MR5を取得するようになっている。取得された数値データは、第二保留情報として、第2特図保留記憶部に記憶されるようになっている。この第2特図保留記憶部は、一の遊技球により第二始動条件が成立し、当該第二始動条件に基づく第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選結果が表示されるまでの間等に、他の遊技球により第二始動条件が成立した場合に予め定められた上限個数分だけ第二保留情報を記憶できるようになっている。第2特図保留記憶部に記憶された第二保留情報は、当該第二保留情報を用いた第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選が行われると、第2特図保留記憶部から消去されるようになっている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1には、第2特図保留記憶部に記憶された第二保留情報の数である第二特図保留記憶数を特定可能に表示するための第二保留数表示器(図示せず)が備えられている。
さらに、一の遊技球により第一始動条件又は第二始動条件が成立し、当該第一始動条件又は第二始動条件に基づく第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選結果が表示されるまでの間等に、他の遊技球により第一始動条件又は第二始動条件が成立した場合に、第一始動条件が成立したか第二始動条件が成立したかを特定可能な始動口種別情報を予め定められた上限個数分だけ記憶できる始動データ記憶部が、パチンコ遊技機1に設けられている。この始動データ記憶部は、第一始動条件が成立した場合には「第1」という情報を、第二始動条件が成立した場合には「第2」という情報を、第一始動条件及び第二始動条件が成立した順に記憶するものとなっている。ここで、始動データ記憶部は、「1」から「8」までの保留番号で管理されており、最先に取得された始動口種別情報を保留番号「1」として管理するようになっている。なお、始動データ記憶部に記憶された一の始動口種別情報は、当該始動口種別情報が生成されたのと同一の第一始動条件又は第二始動条件の成立時に生成された第一保留情報又は第二保留情報を用いた第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるか否かの抽選が行われると、始動データ記憶部から消去されるようになっている。
ここで、パチンコ遊技機1は、第一始動条件が成立してからその抽選結果が第一特別図柄表示装置1701にて表示されるまでの期間の一部又は全部において、所定の演出を演出表示装置1109を用いて行うようになっている。また、パチンコ遊技機1は、第二始動条件が成立してからその抽選結果が第二特別図柄表示装置1702にて表示されるまでの期間の一部又は全部において、所定の演出を演出表示装置1109を用いて行うようになっている。具体的には、演出表示装置1109に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアL、C、Rのそれぞれに表示される飾り図柄を用いた演出が、第一始動条件又は第二始動条件が成立した後に、演出表示装置1109にて行われるようになっている。
次に、普図始動条件の成立とは、遊技領域1107を流下した遊技球がゲート1131,1132のいずれかに進入し、当該遊技球が図3に示すゲートスイッチ1133,1133に検出されることとなっている。パチンコ遊技機1は、この普図始動条件が成立した場合、普通電動役物1120を作動させるか否かの抽選に用いる数値データとして、前述した乱数値MR4を取得するようになっている。取得された数値データは、普図保留情報として普図保留記憶部に記憶されるようになっている。なお、普通電動役物1120を作動させるか否かの抽選処理等を行い、その抽選結果を普図始動条件の成立後から所定期間経過後に普通図柄表示装置1800を用いて、表示するようになっている。この抽選処理から抽選結果を普通図柄表示装置1800に表示するまでの事象を、以下では「普図ゲーム」と称することとする。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1には、普図保留記憶数を特定可能に表示するための普図保留数表示器(図示せず)が備えられている。普図保留数表示器は、普図保留記憶数を特定可能に表示するものとなっている。この普図保留記憶数とは、一の遊技球により普図始動条件が成立し、当該普図始動条件に基づく普通電動役物1120を作動させるか否かの抽選結果が表示されるまでの間に、他の遊技球により普図始動条件が成立した場合に1加算されるものとなっている。また、普図保留記憶数とは、普図始動条件の1回分の成立に起因する普通電動役物1120を作動させるか否かの抽選処理が行われると1減算されるものとなっている。
次に、普通電動役物作動条件の成立とは、普通図柄表示装置1800に普通電動役物1120を作動させるという抽選結果が表示されることとなっている。パチンコ遊技機1は、この普通電動役物作動条件が成立したことに基づいて、普通電動役物1120を作動させるようになっている。普通電動役物1120が作動することにより第二始動口1121の入口の大きさが普通電動役物1120の作動前に比べて大きくなり、遊技領域1107を流下した遊技球が、第二始動口1121に進入しやすい状態に変化することになる。なお、第二始動口1121に遊技球が進入しやすい状態は、後述する普通電動役物停止条件の成立に基づいて終了するようになっている。
次に、第一の条件装置作動条件の成立とは、第一特別図柄表示装置1701に第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるという抽選結果が表示されることとなっている。また、第二の条件装置作動条件の成立とは、第二特別図柄表示装置1702に第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるという抽選結果が表示されることとなっている。
また、パチンコ遊技機1は、この第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件が成立したことに基づいて、後述する役物連続作動装置を作動させるようになっている。そして、パチンコ遊技機1は、この第一の条件装置又は第二の条件装置作動条件の成立及び役物連続作動装置の作動により、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させるようになっている。そして、第一特別電動役物1140が作動することにより第一大入賞口1141の入口の大きさが第一特別電動役物1140の作動前に比べて大きくなり、遊技領域1107を流下した遊技球が、第一大入賞口1141に進入しやすい状態に変化するようになっている。また、第二特別電動役物1150が作動することにより第二大入賞口1151の入口の大きさが第二特別電動役物1150の作動前に比べて大きくなり、遊技領域1107を流下した遊技球が、第二大入賞口1151に進入しやすい状態に変化するようになっている。なお、第一大入賞口1141及び第二大入賞口1151に遊技球が進入しやすい状態は、後述する特別電動役物停止条件の成立に基づいて終了するようになっている。
次に、普図高確条件の成立とは、第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に、前記した普通電動役物作動条件が成立しやすい状態(以下、単に「時短状態」と称する)に変化させるという抽選結果が表示されることとなっている。パチンコ遊技機1は、この普図高確条件が成立したことを条件に、所定の開始タイミングから普通電動役物作動条件が成立しやすい状態に変化するようになっている。なお、普通電動役物作動条件が成立しやすい状態は、後述の時短フラグで管理されるものとなっており、後述する普図高確終了条件の成立に基づいて終了するようになっている。
次に、特図高確条件の成立とは、第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に、前記した第一の条件装置作動条件及び第二の条件装置作動条件が成立しやすい状態に変化させるという抽選結果が表示されることとなっている。パチンコ遊技機1は、この特図高確条件が成立したことを条件に、所定の開始タイミングから第一の条件装置作動条件及び第二の条件装置作動条件が成立しやすい状態(以下、単に「確変状態」と称する)に変化するようになっている。なお、第一の条件装置作動条件及び第二の条件装置作動条件が成立しやすい状態は、後述の高確率フラグで管理されるものとなっており、後述する特図高確終了条件の成立に基づいて終了するようになっている。
次に、不正検出条件の成立とは、不正行為が不正検出装置(図示せず)に検出されることとなっている。パチンコ遊技機1は、この不正検出条件が成立したことを条件に、不正行為が行われた旨を報知する状態へ変化するようになっている。なお、不正行為が行われた旨を報知する状態は、後述する不正終了条件の成立に基づいて終了するようになっている。
次に、打込条件の成立とは、前述したアウトスイッチ(図示せず)により検出された遊技球が所定数(例えば10玉)に達することとなっている。パチンコ遊技機1は、この打込条件が成立したことを条件に打込信号をホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
次に、図1を用いてパチンコ遊技機1からホールコンピュータ2000に宛てて出力する遊技情報について説明する。パチンコ遊技機1は、第一始動口1111又は第二始動口1121へ遊技球が進入したことを条件に所定のタイミングから出力を開始し、所定期間経過後に当該出力を終了するという構成となっている始動口信号を、ホールコンピュータ2000に宛てて出力するようになっている。
また、パチンコ遊技機1は、前述した第一特図ゲーム又は第二特図ゲームのいずれかが終了したことを条件に所定のタイミングから出力を開始し、所定期間経過後に当該出力を終了するという構成となっている図柄確定信号を、ホールコンピュータ2000に宛てて出力するようになっている。
また、パチンコ遊技機1は、第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件が成立したこと等を条件に出力を開始し、特別電動役物停止条件が成立したことを条件に当該出力を終了するという構成となっている大当り1信号を、ホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
また、パチンコ遊技機1は、第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件等が成立したこと等を条件に出力を開始し、普図高確終了条件及び特図高確終了条件が成立したことを条件に当該出力を終了するという構成となっている大当り2信号をホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
また、パチンコ遊技機1は、第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件等が成立したこと等を条件に出力を開始し、特図高確終了条件が成立したことを条件に当該出力を終了するという構成となっている大当り3信号をホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
また、パチンコ遊技機1は、不正検出条件が成立したことを条件に出力を開始し、不正終了条件が成立したことを条件に当該出力を終了するという構成となっているセキュリティ信号をホールコンピュータ2000へ向けて出力するようになっている。
ここで、上述した台端末装置2001は、パチンコ遊技機1の近傍に設けられた装置であり、ターミナル中継基板1600を介してパチンコ遊技機1から出力される始動口信号、図柄確定信号、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、セキュリティ信号および打込信号が入力されるようになっている。
また、上述したホールコンピュータ2000は、台端末装置2001と通信ケーブル等を介して接続される通信部2101を備える装置となっている。そして、台端末装置2001は、自身を特定する台端末情報、パチンコ遊技機1から入力された始動口信号、図柄確定信号、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、セキュリティ信号および打込信号をホールコンピュータ2000に向けて出力するようになっている。このような各種情報が入力されるホールコンピュータ2000は、台端末情報に対応している遊技機の遊技情報を管理することが可能となっている。つまり、ホールコンピュータ2000は、台端末装置2001を介して接続される各パチンコ遊技機1の遊技情報を集計する情報管理装置としての機能を有するものとなっている。
次に、図7を用いてパチンコ遊技機1の動作について説明する。まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されることで、以下の処理を実行する。パチンコ遊技機1に対して電源が投入され電力供給が開始されると、図7に示されるステップS1以降の電源投入時処理を開始する。
電源投入時処理において、CPU1213は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS2)。次いで、割込許可(ステップS15;YES)となった際のスタートアドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの設定(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、スタートアドレスとは、後述するステップS15の割込許可となった場合に、CPU1213が最初にアクセスするアドレスとなっている。
次いで、CPU1213は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(図3のクリアスイッチ信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてONを検出した場合には、CPU1213は、通常の電源投入時処理を実行する。なお、通常の電源投入時処理とは、電源投入前の所定の状態を電源投入後に引き継がないようにする処理となっている(S10〜S17)。
クリアスイッチがONの状態でない場合には、チェックサム判定前処理(ステップS7)を行うようになっている。このチェックサム判定前処理は、電力供給停止時に算出したチェックサムをバックアップRAM領域から読み出すという第1ステップと、当該処理時に新たなチェックサムを、電力供給停止時と同一の処理によって算出しなおすという第2ステップと、から構成されている。
チェックサム判定前処理が行われたことを確認したら、CPU1213は、電力供給停止時に算出したチェックサムと、新たに算出しなおしたチェックサムとが一致しているか否かのデータチェックを行う(ステップS8)。このデータチェックにより、不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果は一致(正常)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、通常の電源投入時処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、電源投入後、CPU1213は、パチンコ遊技機1の各制御状態を電力供給停止時の状態に戻すためのバックアップ時処理を行う(ステップS41)。このバックアップ時処理は、ROM1211に格納されているバックアップ時のコマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定する第一処理と、電源投入後の遊技状態の設定を行う第二処理と、から構成されている。ここで、バックアップ時のコマンド送信テーブルには、電源投入後に主基板1200から他の制御基板に送信するコマンド群が指定されるものとなっている。また、第二処理は、電力供給停止前における遊技状態を示すデータ(特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、高確率フラグ、時短フラグ、出力待機フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域のデータ(出力ポートバッファ)、待機期間タイマを示すデータ又は賞球が未払出となっていることを示すデータの中で、いずれのデータを電源投入後に再び用いるかを指定するものとなっている。
また、CPU1213は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを、演出制御基板1900等に送信する(ステップS42)。例えば、演出制御用CPU1901は、停電復旧指定コマンドを受信すると、演出表示装置1109等を用いて、電力供給停止時の状態に戻すことを報知する。
通常の電源投入時処理では、CPU1213は、まず、バックアップRAM領域のデータを消去するRAMクリアを行う(ステップS10)。次いで、RAMクリア時処理を行う(ステップS11)。このRAMクリア時処理は、ROM1211に格納されている初期化時のコマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定する第一処理と、電源投入後の遊技状態を初期設定にする第二処理と、から構成されている。ここで、RAMクリア時のコマンド送信テーブルには、RAMクリア時に主基板1200から他の制御基板に送信するコマンド群が指定されるものとなっている。また、この初期設定とは、予め定められた初期の遊技状態を出現させるため、各種フラグ等(特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、高確率フラグ、時短フラグ及び出力待機フラグ等)の値を初期値に設定することとなっている。
また、CPU1213は、複数のサブ基板(主基板1200以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ1200がRAMクリアを実行したことを示すコマンドでもある。)を複数のサブ基板に送信する(ステップS12)。例えば、演出制御用CPU1901は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置1109等を用いて、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知する。
また、CPU1213は、乱数回路1214を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS13)。
そして、ステップS14において、CPU1213は、所定時間(例えば4mS)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ1210に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。
初期化処理の実行(ステップS10〜S14)が完了すると、CPU1213は、割込許可に設定し(ステップS15)、タイマ割込が発生するのを待つ(ステップS16)。そして、タイマ割込が発生(S16のYES)したら、後述のタイマ割込時処理(ステップS17)を実行する。
タイマ割込が発生すると、CPU1213は、図8に示すステップS21〜S35のタイマ割込時処理を実行する。タイマ割込時処理において、まず、電源確認信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS21)。電源確認信号は、例えば電源基板(図示せず)に搭載されている電圧低下監視回路が、パチンコ遊技機1に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU1213は、電源確認信号が出力されていることを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。
また、電源断検出処理において、CPU1213は、電源確認信号が出力されていないと判定した場合、スイッチ処理を実行する(ステップS22)。このスイッチ処理は、スイッチ回路1220を介して、ゲートスイッチ1133,1133、大入賞口スイッチ1142,1152、第一始動口スイッチ1112、第二始動口スイッチ1122及びアウトスイッチの状態をCPU1213が判定するものとなっている。具体的には各スイッチからの検出信号がON状態であるか否かをCPU1213は判定するようになっている。
次に、CPU1213は、第一特別図柄表示装置1701、第二特別図柄表示装置1702及び普通図柄表示装置1800の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS23)。第一特別図柄表示装置1701、第二特別図柄表示装置1702及び普通図柄表示装置1800については、ステップS33,34で設定される出力バッファの内容に応じて各表示装置に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次に、CPU1213は、遊技制御に用いられる普図表示結果決定用の乱数値を示す数値データ、特別図柄表示結果決定用の乱数値及び大当り種別決定用の乱数値を示す数値データ等の各判定用乱数を生成する乱数回路1214から各種乱数を取得する(各種乱数取得処理:ステップS24)。ここで、普図表示結果決定用の乱数値とは、前述した普図ゲームに用いるものであり、特別図柄表示結果決定用の乱数値及び大当り種別決定用の乱数値とは、前述した第一特図ゲーム及び第二特図ゲームに用いるものとなっている。
次に、CPU1213は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス処理は、特図プロセスフラグの値に従って、第一特別図柄表示装置1701、第二特別図柄表示装置1702、第一特別電動役物1140及び第二特別電動役物1150を制御する処理となっている。なお、特図プロセスフラグの値は、遊技状態に応じてCPU1213によって更新されるものとなっている。
さらに、CPU1213は、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。普通図柄プロセス処理は、普図プロセスフラグの値に従って、普通図柄表示装置1800及び普通電動役物1120を制御する処理となっている。なお、普図プロセスフラグの値は、遊技状態に応じてCPU1213によって更新されるものとなっている。
さらに、CPU1213は、演出表示装置1109における演出図柄の表示制御等に関する演出制御コマンドなどを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS27)。
さらに、CPU1213は、当該パチンコ遊技機1における当該パチンコ遊技機1の遊技状態を特定可能とする大当り1信号〜大当り3信号、及び当該パチンコ遊技機1において磁気異常や電波異常が検出されたことを特定可能とするセキュリティ信号等のデータをホールコンピュータ2000に宛てて出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
さらに、CPU1213は、大入賞口スイッチ1142,1152、第一始動口スイッチ1112及び第二始動口スイッチ1122の状態を判定した結果、いくつの賞球を発生させるかという賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、大入賞口スイッチ1142,1152、第一始動口スイッチ1112及び第二始動口スイッチ1122のいずれかがオンしたという状態に変化したとCPU1213が判定した場合に、払出制御基板1300に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力するようになっている。なお、払出制御基板1300に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置1301を駆動する。例示すると、CPU1213は、大入賞口スイッチ1142がオンとなった場合に球払出装置1301に対して遊技球を10玉払い出すことを示す賞球個数信号を出力し、第二始動口スイッチ1122がオンとなった場合に球払出装置1301に対して遊技球を1玉払い出すことを示す賞球個数信号を出力するようになっている。
本実施形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているが、CPU1213は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS32:出力処理)。
また、CPU1213は、特図プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。
さらに、CPU1213は、普図プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS34)。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS35)、処理を終了する。以上の制御によって、本実施形態では、タイマ割込時処理は4mS毎に起動されることになる。
図9は、ステップS25の特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理においてCPU1213は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS100)。図10は、ステップS100にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図10に示す始動入賞判定処理において、CPU1213は、まず、図3に示す第一始動口スイッチ1112と第二始動口スイッチ1122のうち第一始動口1111に対応して設けられた第一始動口スイッチ1112からの検出信号がON状態であるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第一始動口スイッチ1112からの検出信号がON状態であれば(ステップS201;YES)、第1特図保留記憶部に記憶されている第一保留情報の個数に対応した前記第一特図保留記憶数が所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。本実施形態では、CPU1213は、RAM1212に設けられた第一特図保留記憶数カウンタ用バッファの第一特図保留記憶数に対応するカウンタの値を読み取ることにより、第一特図保留記憶数を特定するようになっている。
ステップS202にて第一特図保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS202;NO)、例えば、第一特図保留記憶数に対応するカウント値を1加算すること等により、第一特図保留記憶数を1加算する(ステップS203)。そして、乱数回路1214やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特別図柄表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データ等を抽出する(ステップS204)。このとき抽出した各乱数値を示す各数値データは、第一保留情報として第1特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶されるようになっている(ステップS205)。なお、第1特図保留記憶部としての第1特図保留記憶用バッファ(後述する図29−2(A))には、バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域が設けられているとともに、バッファ番号「1」〜「4」には、それぞれの乱数値に対応する格納領域が設けられている。
ステップS205の処理を実行した後には、RAM1212に設けられた始動データ記憶部における空きエントリの先頭に、第一始動口1111への入賞に対応した「第1」という始動口種別情報を記憶させる(ステップS206)。なお、この「第1」という始動口種別情報は、ステップS205にて第1特図保留記憶部に記憶された第一保留情報と関連付けされて、始動データ記憶用バッファ(後述する図29−2(C))に記憶されるようになっている。ここで、前述した第一始動条件の成立とは、本実施形態では、本フローチャートのステップS201;YES、ステップS202;NO、ステップS203、ステップS204、ステップS205及びステップS206となっている。しかしながら本フローチャートのステップS201;YES、ステップS202;NO、ステップS203、ステップS204及びステップS205を前述した第一始動条件の成立としても良い。
ステップS206の処理を実行した後には、RAM1212に設けられ、始動データ記憶部に記憶されている前述の始動口種別情報の個数に対応した合計保留記憶数に対応するカウンタの値を1加算する(ステップS207)。本実施形態では、CPU1213は、RAM1212に設けられた合計保留記憶数カウンタ用バッファの合計保留記憶数に対応するカウンタの値を読み取ることにより、合計保留記憶数を特定するようになっている。
続いて、例えば、ROM1211における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットとすること等により、第一始動口1111への入賞に関連したコマンドを送信するための設定を行う(ステップS208)。この第一始動口入賞指定コマンドテーブルには、第一始動条件の成立時に主基板1200から他の制御基板に送信するコマンド群が指定されている。なお、指定されるコマンド群の中には、第1始動口入賞指定コマンドB1XXHや第一保留記憶数通知コマンドC1XXHが含まれ、コマンドB1XXHとコマンドC1XXHは主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。
ステップS208の処理を実行した後には、ステップS204にて抽出した各乱数値を示す数値データをステップS110の特別図柄通常処理に先立って、第1特図保留記憶用バッファ又は始動データ記憶用バッファから読み出す(S209)。続いて、例えばROM1211における先読み結果通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすること等により、第一始動口1111への入賞時に取得した乱数値に関連したコマンドを送信するための設定を行う(ステップS210)。この先読み結果通知コマンドテーブルには、ステップS204にて抽出した各数値データを用いた特別図柄通常処理等で後に決定される各種抽選結果に関連する情報を主基板1200から他の制御基板に送信するためのコマンド群が指定されている。なお、指定されるコマンド群の中には、図柄指定コマンドC4XXHや変動カテゴリコマンドC6XXHが含まれ、コマンドC4XXHやコマンドC6XXHは主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。
ここで、コマンドC4XXHやコマンドC6XXHを受信した演出制御基板1900は、飾り図柄の可変表示を開始させるより前に、第一特別図柄表示装置1701に「大当り」を示す抽選結果が表示されるか否かや、大当り種別が第1大当り及び第2大当りのいずれとなるかを、前記飾り図柄の可変表示を開始させるより前に把握することできるようになっている。
続いて、例えば、ROM1211における保留記憶数通知コマンドデーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすること等により、合計保留記憶数に関連したコマンドを送信するための設定を行う(ステップS211)。この保留記憶数通知コマンドデーブルには、合計保留記憶数に関連する情報を主基板1200から他の制御基板に送信するためのコマンド群が指定されている。なお、指定されるコマンド群の中には、合計保留記憶数通知コマンドC3XXHが含まれ、コマンドC3XXHは主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。
ステップS201にて第一始動口スイッチ1112からの検出信号がオフ状態である場合や(ステップS201;NO)、ステップS202にて第一特図保留記憶数が上限値に達している場合(ステップS202;YES)、あるいはステップS211の処理を実行した後には、第二始動口1121に対応して設けられた第二始動口スイッチ1122からの検出信号がON状態であるか否かを判定する(ステップS212)。このとき、第二始動口スイッチ1122からの検出信号がOFF状態であれば(ステップS212;NO)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第二始動口スイッチ1122からの検出信号がON状態である場合には(ステップS212;YES)、第2特図保留記憶部に記憶されている第二保留情報の個数に対応した第二特図保留記憶数が所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS213)。本実施形態では、CPU1213は、RAM1212に設けられた第二特図保留記憶数カウンタ用バッファの第二特図保留記憶数に対応するカウンタの値を読み取ることにより、第二特図保留記憶数を特定するようになっている。
ステップS213にて第二特図保留記憶数が上限値に達していれば(ステップS213;YES)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第二特図保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS213;NO)、例えば、第二特図保留記憶数に対応するカウント値を1加算すること等により、第二特図保留記憶数を1加算する(ステップS214)。そして、乱数回路1214やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特別図柄表示結果決定用の乱数値や大当り種別決定用の乱数値を示す数値データ等を抽出する(ステップS215)。このとき抽出した各乱数値を示す数値データが第二保留情報として第2特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶されるようになっている(ステップS216)。なお、第2特図保留記憶部としての第2特図保留記憶用バッファ(後述する図29−2(B))には、バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域が設けられているとともに、バッファ番号「1」〜「4」には、それぞれの乱数値に対応する格納領域が設けられている。
ステップS216の処理を実行した後には、始動データ記憶部における空きエントリの先頭に、第二始動口1121への入賞に対応した「第2」という始動口種別情報を記憶させる(ステップS217)。なお、この「第2」という始動口種別情報は、ステップS216にて第2特図保留記憶部に記憶された第二保留情報と関連付けされて、前述の始動データ記憶用バッファに記憶されるようになっている。
ここで、前述した第二始動条件の成立とは、本フローチャートのステップS212;YES、ステップS213;NO、ステップS214、ステップS215、ステップS216及びステップS217となっている。しかしながら、本フローチャートのステップS212;YES、ステップS213;NO、ステップS214、ステップS215及びステップS216を前述した第二始動条件の成立としても良い。
ステップS217の処理を実行した後には、RAM1212に設けられ、始動データ記憶部に記憶されている前述の始動口種別情報の個数に対応した合計保留記憶数に対応するカウンタの値を1加算する(ステップS218)。
続いて、例えば、ROM1211における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすること等により、第二始動口1121への入賞に関連したコマンドを送信するための設定を行う(ステップS219)。この第2始動口入賞指定コマンドテーブルには、第二始動条件の成立時に主基板1200から他の制御基板に送信するコマンド群が指定されている。なお、指定されるコマンド群の中には、第2始動口入賞指定コマンドB2XXHや第二保留記憶数通知コマンドC2XXHが含まれ、コマンドB2XXHとコマンドC2XXHは主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。
ステップS219の処理を実行した後には、ステップS215にて抽出した各乱数値を示す数値データをステップS110の特別図柄通常処理に先立って、第2特図保留記憶用バッファ又は始動データ記憶用バッファ読み出す(S220)。続いて、例えばROM1211における先読み結果通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすること等により、第二始動口1121への入賞時に取得した乱数値に関連したコマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。この先読み結果通知コマンドテーブルには、ステップS215にて抽出した各数値データを用いた特別図柄通常処理等で後に決定される各種抽選結果に関連する情報を主基板1200から他の制御基板に送信するためのコマンド群が指定されている。なお、指定されるコマンド群の中には、図柄指定コマンドC4XXHや変動カテゴリコマンドC6XXHが含まれ、コマンドC4XXHやコマンドC6XXHは主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。
ここで、コマンドC4XXHやコマンドC6XXHを受信した演出制御基板1900は、飾り図柄の可変表示を開始させるより前に、第二特別図柄表示装置1702に「大当り」を示す抽選結果が表示されるか否かや、大当り種別が第1大当り及び第3大当りのいずれとなるかを、前記飾り図柄の可変表示を開始させるより前に把握することできるようになっている。
続いて、例えばROM1211における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすること等により、合計保留記憶数に関連したコマンドを送信するための設定を行う(ステップS222)。この保留記憶数通知コマンドデーブルには、合計保留記憶数に関連する情報を主基板1200から他の制御基板に送信するためのコマンド群が指定されている。なお、指定されるコマンド群の中には、合計保留記憶数通知コマンドC3XXHが含まれ、コマンドC3XXHは主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。以上のような始動入賞判定処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値に応じて、図9に示すステップS110〜S116の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”の時に実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている第一保留情報及び第二保留情報の有無等に基づいて、第一特別図柄表示装置1701や第二特別図柄表示装置1702による特別図柄に関する遊技を開始するか否かの判定が行われる。また、この特別図柄通常処理では、特別図柄表示結果決定用の乱数値を示す数値データに基づき、抽選結果を「大当り」とするか「ハズレ」とするかと、抽選結果が「大当り」の場合にその大当り種別を第一特別図柄表示装置1701や第二特別図柄表示装置1702に導出表示させる以前に決定するようになっている。さらに、この特別図柄通常処理では、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの変動時間を決定するようになっている。そして、抽選結果、大当り種別及び前記変動時間の決定がなされたら特図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS111の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“1”の時に実行される。この特別図柄変動処理には、第一特別図柄表示装置1701や第二特別図柄表示装置1702において、抽選結果が表示されるまでの設定を行う処理や、その抽選結果が表示されるまで時間を管理する処理等が含まれている。例えば、ステップS111の特別図柄変動処理が実行される毎に、RAM1212に設けられたタイマにおける格納値であるタイマ値を1減算あるいは1加算することで前記時間を管理する。また、計測された時間が予め定められた時間に達したか否かの判定も行われる。そして、予め定められた時間に達した時に特図プロセスフラグの値を“2”に更新する。
ステップS112の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“2”の時に実行される。この特別図柄停止処理には、第一特別図柄表示装置1701や第二特別図柄表示装置1702にて、抽選結果を表示させるため処理が含まれている。そしてRAM1212に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定処理等が行われる。ここで、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“3”に更新するが、大当りフラグがオフである場合には特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。なお、特図プロセスフラグの値が“2”から特図プロセスフラグの値が“3”に更新されることを「役物連続作動装置の作動」と称することとする。また、役物連続作動装置が作動している状態は、特図プロセスフラグの値が“3以上”となっている状態と同値であり、役物連続作動装置が作動している状態時にのみ出現する動作を「当り動作」と称することとする。
ステップS113の大入賞口開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この大入賞口開放前処理には、抽選結果が「大当り」となったこと等に基づき、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150をどのように作動させるか等の作動態様の設定を行う処理や、「大当り」が開始する旨ことを報知するオープニング演出の時間を管理する処理等が含まれている。この作動態様の設定を行った後、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。なお、ステップS113の大入賞口開放前処理は、大当りフラグがオンである場合にのみ実行されるため、ステップS113の大入賞口開放前処理は、当り動作の一つとなっている。
ステップS114の大入賞口開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放中処理には、設定された前記作動態様に基づいて、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させる処理等が含まれている。設定された作動態様にて第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150の作動が完了した後に、特図プロセスフラグの値を“5” に更新する。なお、ステップS114の大入賞口開放中処理は、大当りフラグがオンである場合にのみ実行されるため、ステップS114の大入賞口開放中処理は、当り動作の一つとなっている。
ステップS115の大入賞口開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放後処理には、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を、再び作動させるか否かの判定処理等が含まれている。この判定処理において、再び第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させると判定された場合は、特図プロセスフラグの値を“3” に更新するが、第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150を作動させないと判定された場合は、大当り終了表示を行う設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“6” に更新する。ここで、この大当り終了表示を行う設定とは、特図プロセスフラグの値が“6”に更新されたことを演出制御基板1900に通知するための設定となっており、演出制御基板1900は演出表示装置1109や他の演出装置を用いて遊技者に、特図プロセスフラグの値が“6”に更新されたこと、つまり、「大当り」が終了したことを報知するようになっている。なお、ステップS115の大入賞口開放後処理は、大当りフラグがオンである場合にのみ実行されるため、ステップS115の大入賞口開放後処理は、当り動作の一つとなっている。
ステップS116の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り終了処理には、「大当り」が終了した旨を報知する時間を管理する処理や、「大当り」が終了した後のパチンコ遊技機1の状態をどのような遊技状態にするかを設定する処理等が行われる。この大当り終了処理が完了した場合は、特図プロセスフラグの値を“0” に更新する。なお、このタイミングで、特図プロセスフラグの値を“0”に更新することは、作動していた役物連続作動装置を停止させることと同値となっている。なお、ステップS116の大当り終了処理は、大当りフラグがオンである場合にのみ実行されるため、ステップS116の大当り終了処理は、当り動作の一つとなっている。
図11は、図9のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す特別図柄通常処理においてCPU1213は、まず、例えばRAM1212に記憶されている合計保留記憶数カウント値等に基づき、第一特図保留記憶数と第二特図保留記憶数の合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。このとき、合計保留記憶数が「0」以外であれば(ステップS231;NO)、始動データ記憶部から保留番号「1」として管理されている始動口種別情報を読み出す(ステップS232)。
ステップS232の処理に続いて、合計保留記憶数カウント値を1減算すること等により、合計保留記憶数を1減算するように更新する。ここで、始動データ記憶部は、1から8までの保留番号で管理されており、始動データ記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された始動データ記憶の内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS233)。そして、ステップS232にて読み出した始動口種別情報が「第1」と「第2」のいずれであるかを判定する(ステップ234)。
ステップS234にて始動口種別情報が「第1」であると判定された場合には(ステップS234;第1)、この保留番号「1」で管理されている始動口種別情報と関連付けられて第1特図保留記憶部に記憶されている第一保留情報として、特別図柄表示結果決定用の乱数値を示す数値データ(MR1)と、大当り種別決定用の乱数値を示す数値データ(MR2)を、第一特図ゲームの変動時間等を選択するために用いる数種類のリーチ乱数値を示す数値データ(MR3、MR5)と、をそれぞれ読み出す(ステップS235)。このときには、第一特図保留記憶数カウント値を1減算すること等により、第一特図保留記憶数が1減算された値に更新され、第1特図保留記憶部に記憶された第一保留情報の記憶内容を上位にシフトさせることで、下位に空きエントリが作成されるようになっている(ステップS236)。そして、第一特別図柄表示装置1701により第一特図ゲームを開始することに対応して、RAM1212に設けられた変動特図指定バッファの値を「1」に設定する(ステップS237)。
ステップS234にて始動口種別情報が「第2」であると判定された場合には(ステップS234;第2)、この保留番号「1」で管理されている始動口種別情報と関連付けられて第2特図保留記憶部に記憶されている第二保留情報として、特別図柄表示結果決定用の乱数値を示す数値データ(MR1)と、大当り種別決定用の乱数値を示す数値データ(MR2)を、第二特図ゲームの変動時間等を選択するために用いる数種類のリーチ乱数値を示す数値データ(MR3、MR5)と、をそれぞれ読み出す(ステップS245)。このときには、第二特図保留記憶数カウント値を1減算すること等により、第二特図保留記憶数が1減算された値に更新され、第2特図保留記憶部に記憶された第二保留情報の記憶内容を上位にシフトさせることで、下位に空きエントリが作成されるようになっている(ステップS246)。そして、第二特別図柄表示装置1702により第二特図ゲームを開始することに対応して、RAM1212に設けられた変動特図指定バッファの値を「2」に設定する(ステップS247)。
ステップS237又はS247の処理を実行した後には、抽選結果を「ハズレ」と「大当り」のいずれとするかを判定する特別図柄大当り判定処理(ステップS238)を実行する。この特別図柄大当り判定処理は、ステップS235で読み出した特別図柄表示結果決定用の乱数値を示す数値データ又はステップS245で読み出した特別図柄表示結果決定用の乱数値を示す数値データが、抽選結果決定用のテーブルにおける「ハズレ」と「大当り」の各抽選結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、抽選結果を「大当り」や「ハズレ」のいずれとするかを決定するものとなっている。
図12はステップS238の特別図柄大当り判定処理の一例を示すフローチャートである。まず、抽選結果が大当りの場合にセットされる大当りフラグをクリアする(ステップS250)。
次に、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルをセットする(ステップS251)。次いで、高確率フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS252)。ここで、高確率フラグがセットされていると判定された場合(ステップS252;YES)は、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルをセットした状態を維持する。また、高確率フラグがセットされていないと判定された場合(ステップS252;NO)は、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルに替えて低確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルをセットする(ステップS253)。
次いで、ステップS235で読み出した特別図柄表示結果決定用の乱数値を示す数値データ又はステップS245で読み出した特別図柄表示結果決定用の乱数値を示す数値データが、セットされている高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブル又は低確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルにおける「ハズレ」と「大当り」の各抽選結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、抽選結果を「大当り」や「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS254)。ここで、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルは、低確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルよりも「大当り」に割り当てられた決定値の数が多くなっており、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルがセットされている状態では、低確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルがセットされている状態に比べて、前述した第一の条件装置作動条件及び第二の条件装置作動条件が成立しやすい状態になっている。このように高確率フラグがセットされている場合に高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルを用いてステップS254を行うことを、「特別図柄確率変動機能の作動」と称することとする。
続いて、ステップS255にて「大当り」であると判定された場合には(ステップS255;YES)、RAM1212に設けられた大当りフラグをセットする(ステップS256)。なお、ステップS254にて「大当り」でないと判定された場合には(ステップS255;NO)、RAM1212に設けられた大当りフラグをセットすることなく処理を終了する。
図11において、ステップS238の特別図柄大当り判定処理を実行した後には、大当り種別を複数種類のいずれとするかを判定する大当り種別判定処理(ステップS239)を実行する。この大当り種別判定処理は、ステップS235で読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データが特図1大当り種別決定用のテーブルにおける「第1大当り」や「第2大当り」といった予め複数用意された各種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別をいずれとするかを決定するものとなっている。また、この大当り種別判定処理は、ステップS245で読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データが特図2大当り種別決定用のテーブルにおける「第1大当り」や「第3大当り」といった予め複数用意された各種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別をいずれとするかを決定するものとなっている。
図13はステップS239の大当り種別判定処理の一例を示すフローチャートである。まず、特別図柄大当り判定処理にて、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS260)。大当りフラグがセットされている場合は(ステップS260;YES)、第一特別図柄表示装置1701による第一特図ゲームに関連する大当りフラグがセットされたか、第二特別図柄表示装置1702による第二特図ゲームに関連する大当りフラグがセットされたかを判定するために、変動特図指定バッファ値の読み出しを行う(ステップS261)。
次いで、読み出した変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかの判定を行う(ステップS262)。読み出した変動特図指定バッファ値が「1」である場合は(ステップS262;「1」)、大当り種別を複数種類のいずれとするかを判定するために、特図1用大当り種別決定用のテーブルをセットする(ステップS263)。また、読み出した変動特図指定バッファ値が「2」である場合は(ステップS262;「2」)、大当り種別を複数種類のいずれとするかを判定するために、特図2用大当り種別決定用のテーブルをセットする(ステップS264)。
次いで、ステップS235で読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データ又はステップS245で読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データが、特図1大当り種別決定用のテーブル又は特図2大当り種別決定用のテーブルにおける「第1大当り」、「第2大当り」や「第3大当り」といった予め複数用意された各種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を決定する(ステップS265)。
こうして決定された大当り種別は、RAM1212等に設けられた記憶領域に記憶されるようになっている(ステップS266)。そしてステップS266を実行した後に、大当り種別判定処理を終了するようになっている。具体的には、大当り種別が第1大当りであれば大当り種別値を「1」とし、第2大当りであれば「2」とし、第3大当りであれば「3」として、指定バッファに大当り種別値がセットされるようになっている。
また、ステップS260にて、大当りフラグがセットされていないと判定された場合(ステップS260;NO)は、抽選結果が「ハズレ」であることから、大当り種別値をセットすることなく、処理を終了する。
図11において、ステップS239の大当り種別判定処理を実行した後には、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの変動時間等をいずれとするかを判定する変動パターン設定処理(ステップS240)を実行する。この変動パターン設定処理は、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの変動時間等を選択するために用いる数種類のリーチ乱数値等を用いて、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの変動時間等をいずれとするかを決定するものとなっている。
図14はステップS240の変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。まず、特別図柄大当り判定処理にて、大当りフラグがセットされたか否かを判定する(ステップS270)。大当りフラグがセットされている場合は(ステップS270;YES)、大当り時用変動パターン種別決定テーブルを決定するための大当り時用変動パターン種別決定テーブル選択処理(ステップS271)を実行する。
この大当り時用変動パターン種別決定テーブル選択処理では、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが行われる際の遊技状態指定バッファの値に基づいて、複数の大当り時用変動パターン種別決定テーブルの中から一のテーブルを決定するようになっている。そして決定された大当り時用変動パターン種別決定テーブルをセットする(ステップS272)。この遊技状態指定バッファの値で管理される遊技状態は、高確率フラグのセット状態と時短フラグのセット状態との組合せで区別されるものとなっている。本実施形態では、高確率フラグ及び時短フラグがともにセットされている状態である場合(図6では「高高」と称した)、遊技状態指定バッファの値に「1」がセットされるようになっている。また、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態である場合(図6では「低低」と称した)、遊技状態指定バッファの値に「2」がセットされるようになっている。さらに、高確率フラグがセットされていない状態で且つ時短フラグがセットされている状態である場合(図6では「低高」と称した)、遊技状態指定バッファの値に「3」がセットされるようになっている。さらに、高確率フラグがセットされている状態で且つ時短フラグがセットされていない状態である場合(図6では「高低」と称した)、遊技状態指定バッファの値に「4」がセットされるようになっている。
次に、ステップS266にてセットされている大当り種別値を読み出す(ステップS273)。次にステップS235又はステップS245にて読みだした第一保留情報又は第二保留情報における一のリーチ乱数値MR3と大当り時用変動パターン種別決定テーブルと大当り種別値とに基づいて、一の大当り時用変動パターンカテゴリ決定テーブルを決定するため大当り時用変動パターンカテゴリ決定テーブル選択処理を実行する。(ステップS274)。なお、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが実行されている間に演出表示装置1109等をどのような態様で作動させるかという変動パターンが複数のカテゴリ(図6におけるPB1、PB2)に分類されている
この大当り時用変動パターンカテゴリ決定テーブル選択処理では、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが実行されている間に演出表示装置1109等をどのような態様で作動させるかという変動パターンがカテゴリ毎に分類されている複数の大当り時用変動パターンカテゴリテーブルの中から一のテーブルを決定するようになっている。そして決定された大当り時用変動パターンカテゴリ決定テーブルをセットする(ステップS275)。
また、ステップS270にて、大当りフラグがセットされていない場合は(ステップS270;NO)、ハズレ時用変動パターン種別決定テーブルを決定するためのハズレ時用変動パターン種別決定テーブル選択処理(ステップS276)を実行する。
このハズレ時用変動パターン種別決定テーブル選択処理では、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが行われる際の遊技状態指定バッファの値に基づいて複数のハズレ時用変動パターン種別決定テーブルの中から一のテーブルを決定するようになっている。そして決定されたハズレ時用変動パターン種別決定テーブルをセットする(ステップS277)。
次に、ハズレ時用変動パターンカテゴリ決定テーブル選択処理を実行する(ステップS278)。このハズレ時用変動パターンカテゴリ決定テーブル選択処理では、ステップS235又はステップS245にて読みだした第一保留情報又は第二保留情報における一のリーチ乱数値MR3と、ステップS277にてセットされているハズレ時用変動パターン種別決定テーブルとに基づいて、演出表示装置1109等を、短縮変動を経てリーチ演出を実行させない態様(図6におけるPA1)で作動させるのか、短縮変動を経ることなくリーチ演出を実行させない態様(図6におけるPA2)で作動させるのか、リーチ演出を実行させる態様(図6におけるPA3)で作動させるのか又は遊技者にリーチ演出よりも大当りが発生することを期待させるスーパーリーチ演出(図6におけるPA4)を実行させる態様で作動させるのか、という事項で分類されたハズレ時用変動パターンカテゴリ決定テーブルの中から一のテーブルを決定するようになっている。そして決定されたハズレ時用変動パターンカテゴリ決定テーブルをセットする(ステップS279)。
次に、合計保留記憶数に対応するカウンタの値を読み出す(ステップS280)。次に、ステップS235又はステップS245にて読みだした第一保留情報又は第二保留情報における他のリーチ乱数と、ハズレ時用変動パターンカテゴリ決定テーブルと、合計保留記憶数に対応するカウンタの値と、に基づいて、一のハズレ時用変動パターン小カテゴリ決定テーブルを決定するためハズレ時用変動パターン小カテゴリ決定テーブル選択処理を実行する。(ステップS281)。
このハズレ時用変動パターン小カテゴリ決定テーブル選択処理では、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが実行されている間に演出表示装置1109等をどのような態様で作動させるかという変動パターンが合計保留記憶数にて分類されている複数のハズレ時用変動パターン小カテゴリ決定テーブルの中から一のテーブルを決定するようになっている。そして決定されたハズレ時用変動パターン小カテゴリ決定テーブルをセットする(ステップS282)。
次に、セットされている大当り時用変動パターンカテゴリ決定テーブル又はハズレ時用変動パターン小カテゴリ決定テーブルと、ステップS235又はステップS245にて読みだした第一保留情報又は第二保留情報における変動パターン決定用の一のリーチ乱数値MR5とに基づいて、第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの変動時間が特定されている変動パターンを決定する変動パターン決定処理を実行する(ステップS283)。そして、決定された変動パターンをセットする(ステップS284)。このステップS284にて変動パターンをセットした後、その決定された変動パターンに応じて、第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に抽選結果を表示させるタイミングを特定する特図ゲームの変動時間を設定する(ステップS285)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第一特図ゲームと第二特図ゲームのいずれかを開始させるかを設定する(ステップS286)。
ここで、遊技状態指定バッファの値が「2」以外である場合にステップS271及びステップS276で決定される大当り時用変動パターン種別決定テーブル及びハズレ時用変動パターン種別決定テーブルを用いて、ステップS283で決定される可能性のある最も短い変動時間は、遊技状態指定バッファの値が「2」である場合、ステップS283では決定されないようになっている。これは遊技状態指定バッファの値が「2」以外である場合において所定回数分の第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが行われた際の総時間を、遊技状態指定バッファの値が「2」である場合において前記所定回数分の第一特図ゲーム又は第二特図ゲームが行われた際の総時間よりも短くさせるための構成となっている。以下において、前記構成を「変動時間短縮機能」と称することとし、高確率フラグ又は時短フラグの少なくとも一方がセットされることを、「変動時間短縮機能の作動」と称することとする。
ステップS286の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS287)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU1213は、主基板1200から演出制御基板1900に対して遊技状態指定コマンド(前述したコマンド95XXH)、第一特図ゲーム開始コマンド(前述したコマンド8001H)、変動パターン指定コマンド(前述したコマンド81XXH)、可変表示結果通知コマンド(前述したコマンド8CXXH)、保留記憶数通知コマンド(前述したコマンドC1XXH、コマンドC2XXH、コマンドC3XXH)を順次送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM1211における記憶アドレスを示す設定データをRAM1212に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU1213は、主基板1200から演出制御基板1900に対して遊技状態指定コマンド(前述したコマンド95XXH)、第二特図ゲーム開始コマンド(前述したコマンド8002H)、変動パターン指定コマンド(前述したコマンド81XXH)、可変表示結果通知コマンド(前述したコマンド8CXXH)、保留記憶数通知コマンド(前述したコマンドC1XXH、コマンドC2XXH、コマンドC3XXH)を順次送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM1211における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。このように格納された遊技状態指定コマンド、第一特図ゲーム開始コマンド又は第二特図ゲーム開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド及び保留記憶数通知コマンドは、主基板1200から演出制御基板1900に対して遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンド、第一特図ゲーム開始コマンド又は第二特図ゲーム開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドの順に送信されるようになっている。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能となっている。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS241)、特別図柄通常処理を終了する。
図9のステップS111にて実行される特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“1”の際に実行されるものであり、変動パターン指定コマンドにて指定した変動時間が経過したか否かを判定する第一ステップと、第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に抽選結果が表示されてから当該抽選結果を継続して表示し続ける時間(以下、単に「特別図柄停止期間」という。)を決定するとともに決定した特別図柄停止期間をRAM1212に設けられたタイマ記憶領域TMへセットする第二ステップと、変動パターン指定コマンドにて指定した変動時間が経過した際に特図プロセスフラグの値を特別図柄停止処理に対応した値である“2”に更新する第三ステップと、から構成されており、第三ステップを行うことで特別図柄停止処理を終了する。
図15は図9のステップS112にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。特図プロセスフラグの値が“2”の際に実行される特別図柄停止処理において、CPU1213は、まず、前述したタイマ記憶領域TMの値を1減算する処理を行う(ステップS300)。次いで、タイマ記憶領域TMの値が0であるか否かを判定する(ステップS301)。ここで、タイマ記憶領域TMの値が0でないと判定された場合(ステップS301;NO)は、特別図柄停止処理を終了する。
また、タイマ記憶領域TMの値が0と判定された場合(ステップS301;YES)は、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS302)。このとき大当りフラグがオンであれば(ステップS302;YES)、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ(PT)を設定する最初の大入賞口開放前プロセスタイマ設定処理を行う(ステップS303)。
図16−1は、図15のステップS303にて実行される最初の大入賞口開放前プロセスタイマ設定処理の一例を示すフローチャートである。この最初の大入賞口開放前プロセスタイマ設定処理では、まず、現状の遊技状態指定バッファ値の読み出しを行う(ステップS350)。次いで、合計保留記憶数に対応するカウンタの値の読み出しを行う(ステップS351)。
ここで、図16−2(A)、図16−2(B)は、ステップS350にて読み出された遊技状態指定バッファ値と、ステップS351にて読み出された合計保留記憶数と、を用いて最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値及び当り開始指定コマンドA0XXHのEXT部分を決定するために用いる最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルを例示する説明図である。ここで図16−2(A)に例示した最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルは、遊技状態指定バッファ値が「2」の場合に用いるテーブルとなっている。また図16−2(B)に例示した最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルは、遊技状態指定バッファ値が「2」以外の場合に用いるテーブルとなっている。
さて、ステップS350及びステップS351の処理が行われると、読み出した現状の遊技状態指定バッファ値が「2」である場合は、読み出された合計保留記憶数と、図16−2(A)に示した遊技状態指定バッファ値が「2」である場合に用いる最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルと、に基づいて最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値及び当り開始指定コマンドA0XXHのEXT部分を決定するとともに、読み出した現状の遊技状態指定バッファ値が「2」以外である場合は、読み出された合計保留記憶数と、図16−2(B)に示した遊技状態指定バッファ値が「2」以外である場合に用いる最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルと、に基づいて大入賞口開放前プロセスタイマ値及び当り開始指定コマンドA0XXHのEXT部分を決定する最初の大入賞口開放前プロセスタイマの決定処理(当り開始指定コマンド決定処理ともいう。)を行う(ステップS352)。
次いで、決定された最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値をRAM1212に設けられたプロセスタイマ記憶領域PTにセットし(ステップS353)、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ設定処理を終了する。ステップ353でセットされた最初の大入賞口開放前プロセスタイマは、ステップS113の大入賞口開放前処理で用いられるものであり、この最初の大入賞口開放前プロセスタイマで設定された期間が終了したことを契機に図9に示したステップS114の大入賞口開放中処理に移行するようになっている。
ここで、合計保留記憶数を読み出すタイミングは、ステップS351のタイミング以外にも多数存在する。しかしながら、ステップS351のタイミングは、読み出した合計保留記憶数が多くなる可能性が高いタイミングであることから、本タイミングにて合計保留記憶数を読み出すこととした。
さて、ステップS303の処理に続いて、大入賞口開放回数カウンタの値に初期値である「1」をセットするとともに開放パターンカウンタの値にも初期値である「1」をセットする(ステップS304)。大入賞口開放回数カウンタの値及び開放パターンカウンタの値は、図17−1〜図17−3に示す特別電動役物作動態様テーブル1〜特別電動役物作動態様テーブル3とともに用いられるものとなっている。具体的には、ステップS266にてセットされている大当り種別値が「1」の場合には、図17−1に示される特別電動役物作動態様テーブル1が使用されるようになっており、ステップS266にてセットされている大当り種別値が「2」の場合には、図17−2に示される特別電動役物作動態様テーブル2が使用されるようになっており、ステップS266にてセットされている大当り種別値が「3」の場合には、図17−3に示される特別電動役物作動態様テーブル3が使用されるようになっている。そして、特別電動役物作動態様テーブル1〜特別電動役物作動態様テーブル3の連続作動回数は、前記大入賞口開放回数カウンタの値に対応したものとなっており、特別電動役物作動態様テーブル1〜特別電動役物作動態様テーブル3の開放パターンにおいて何ステップ目を実行するのかが、前記開放パターンカウンタの値に対応したものとなっている。
ステップS304の処理に続いて、当り開始指定コマンドA0XXHを主基板1200から演出制御基板1900に対して送信するための設定処理を行う(ステップS305)。ステップS305の処理は、ステップS303にて決定された当り開始指定コマンドを特定する処理と、複数種類の当り開始指定コマンドが規定された当り開始指定コマンドテーブルにおける送信すべき当り開始指定コマンドのROM1211における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する処理とから構成されている。
ステップS305を行った後には、特図プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“3”に更新する(ステップS306)。次いで、前述したバッファ領域に格納されている設定データを用いて、主基板1200から演出制御基板1900に対して当り開始指定コマンドを送信する(ステップS307)。なお、当り開始指定コマンドを送信する際に、第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部及び始動データ記憶部に記憶されているデータのすべて又は一部を主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送してもよい。
次いで、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS308)。例えば、ステップS308の処理において、CPU1213は、高確率フラグや時短フラグがセットされない状態とする処理や、確変状態における特図ゲームの残存回数をカウントするための確変回数カウンタ、時短状態における特図ゲームの残存回数をカウントするための時短回数カウンタ、及び後述する変動回数のカウント値をクリアする処理等を実行する。また、ステップS308でのクリア処理に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする処理も実行(ステップS309)し、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS302にて、大当りフラグがオフである場合には(ステップS302;NO)、当り終了後の変動回数判定処理(ステップS310)を行う。このステップS310の処理は、大当りフラグがオフとされる特図ゲームの実行回数をカウントする第一ステップと、後述するステップS489ストーリー設定処理にて設定された演出に関する設定を変動させる既定値に前記第一ステップでカウントした特図ゲームの実行回数が到達したか否かを判定する第二ステップと、前記既定値に達したと判定された場合には演出に関する設定を変更するとともに前記既定値に達していないと判定された場合には現状の演出に関する設定を維持する第三ステップと、から構成されている。
ステップS310の処理を実行した後には、高確率フラグがセットされた状態(以下、「確変状態」ともいう。)から高確率フラグがセットされていない状態に移行させるか否かの判定を行う確変終了判定処理(ステップS311)を行う。このステップS311の処理は、高確率フラグがセットされている状態の時に実行された特図ゲームの実行回数をカウントする第一ステップと、後述するステップS489ストーリー設定処理にて設定された確変状態を終了させる既定値に前記第一ステップでカウントした特図ゲームの実行回数が到達したか否かを判定する第二ステップと、前記既定値に達したと判定された場合には高確率フラグがセットされない状態に変更するとともに前記既定値に達していないと判定された場合には高確率フラグがセットされた状態に維持する第三ステップと、から構成されている。
ステップS311の処理を実行した後には、時短フラグがセットされた状態(以下、「時短状態」ともいう。)から時短フラグがセットされていない状態に移行させるか否かの判定を行う時短終了判定処理(ステップS312)を行う。このステップS312の処理は、時短フラグがセットされている状態の時に実行された特図ゲームの実行回数をカウントする第一ステップと、後述するステップS489ストーリー設定処理にて設定された時短状態を終了させる既定値に前記第一ステップでカウントした特図ゲームの実行回数が到達したか否かを判定する第二ステップと、前記既定値に達したと判定された場合には時短フラグがセットされない状態に変更するとともに前記既定値に達していないと判定された場合には時短フラグがセットされた状態に維持する第三ステップと、から構成されている。
ステップS312の処理を実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する(ステップS313)。ステップS313の処理を実行した後は、次変動遊技状態値判定処理(ステップS314)を実行し、特別図柄停止処理を終了する。
ここで、この次変動遊技状態値判定処理は、次回の特図ゲームがどのような遊技状態で行われるかを判定する処理となっており、具体的には、ステップS310にて変更又は維持された演出に関する設定状態、ステップS311にて変更又は維持された高確率フラグのセット状態及びステップS312にて変更又は維持された時短フラグのセット状態が如何なる状態であるかがステップS314にて判定される。なお、ステップS314では、判定された状態のうち高確率フラグと時短フラグとのセット状態に対応した遊技状態値を遊技状態指定バッファに記憶するようになっている。
図18は図9のステップS113にて実行される大入賞口開放前処理の一例を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU1213は、前述のステップS303又は後述のステップS455等にてプロセスタイマ記憶領域PTにセットした大入賞口開放前プロセスタイマ(以下、単に「PT」と表記する。)の値を1減算する(ステップS400)。そして、PTの値が0であるか否かを判定し(ステップS401)、PTの値が0でなければ(ステップS401;NO)、大入賞口開放前処理を終了する。
また、PTの値が0になっている場合(ステップS401;YES)には、CPU1213は、まず、特図プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理に対応した値である“4”に更新する(ステップS402)。
次いで、ステップS266にてセットされている指定バッファから大当り種別値の読み出しを行う(ステップS403)。次いで、ステップS304又はステップS407にて更新される大入賞口開放回数カウンタの値及びステップS304又は後述のステップS416にて更新される開放パターンカウンタの値の読み出しを行う(ステップS404)。
次いで、第一大入賞口フラグ又は第二大入賞口フラグの設定処理を行う(ステップS405)。このステップS405は、まず、ステップS403で読み出した大当り種別値を用いて、使用する特別電動役物作動態様テーブルがどれであるかを特定する第一ステップと、ステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値と前記第一ステップで特定された特別電動役物作動態様テーブルとから第一特別電動役物1140と第二特別電動役物1150のいずれを作動させるかを特定する第二ステップと、第二ステップにて第一特別電動役物1140を作動させることとした場合に第一大入賞口フラグをセットする第三ステップと、第二ステップにて第二特別電動役物1150を作動させることとした場合に第二大入賞口フラグをセットする第四ステップと、から構成される。
例示すると、ステップS403で読み出した大当り種別値が「1」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「1」である場合は、図17−1に示すように特別電動役物作動態様テーブル1の連続作動回数が1回目をCPU1213は参照し、第一大入賞口フラグをセットするようになっている。また、ステップS403で読み出した大当り種別値が「2」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「5」である場合は、図17−2に示すように特別電動役物作動態様テーブル2の連続作動回数が5回目をCPU1213は参照し、第二大入賞口フラグをセットするようになっている。また、ステップS403で読み出した大当り種別値が「3」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「6」である場合は、図17−3に示すように特別電動役物作動態様テーブル3の連続作動回数が6回目をCPU1213は参照し、第一大入賞口フラグをセットするようになっている。
次いで、大入賞口開放中プロセスタイマ及び開放パターンタイマ(T)の設定処理を行う(ステップS406)。このステップS406は、まず、ステップS403で読み出した大当り種別値を用いて、使用する特別電動役物作動態様テーブルがどれであるかを特定する第一ステップと、ステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値と前記第一ステップで特定された特別電動役物作動態様テーブルとから大入賞口開放中プロセスタイマの値がいくつであるかを特定する第二ステップと、ステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値及び開放パターンカウンタの値と前記第一ステップで特定された特別電動役物作動態様テーブルとから開放パターンタイマの値がいくつであるかを特定する第三ステップと、から構成される。
例示すると、ステップS403で読み出した大当り種別値が「1」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「1」そして開放パターンカウンタの値が「1」である場合は、図17−1に示すように特別電動役物作動態様テーブル1の連続作動回数が1回目をCPU1213は参照し、大入賞口開放中プロセスタイマの値が1.848秒であること及び開放パターンの第1ステップとして規定されて開放パターンタイマ(T)の値が1.848秒であること特定するようになっている。また、ステップS403で読み出した大当り種別値が「2」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「5」そして開放パターンカウンタの値が「1」である場合は、図17−2に示すように特別電動役物作動態様テーブル2の連続作動回数が5回目をCPU1213は参照し、大入賞口開放中プロセスタイマの値が29.000秒であること及び開放パターンの第1ステップとして規定されて開放パターンタイマ(T)の値が29.000秒であること特定するようになっている。また、ステップS403で読み出した大当り種別値が「3」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「6」そして開放パターンカウンタの値が「3」である場合は、図17−3に示すように特別電動役物作動態様テーブル3の連続作動回数が6回目をCPU1213は参照し、大入賞口開放中プロセスタイマの値が28.848秒であること及び開放パターンの第3ステップとして規定されて開放パターンタイマ(T)の値が25.000秒であること特定するようになっている。
次に、大入賞口開放回数カウンタの値に+1を行う(ステップS407)。そして、ステップS405にて、第一大入賞口フラグがセットされているのであれば第一ソレノイド1143を、第二大入賞口フラグがセットされているのであれば第二ソレノイド1153を駆動する特別電動役物作動処理を行う(ステップS408)。
次に、大入賞口開放回数カウンタの値に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中コマンドの設定処理を行う(ステップS409)。こうして設定された大入賞口開放中コマンドA1XXHは、前記連続作動回数が何回目であるかを主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。なお、大入賞口開放中コマンドA1XXHのEXTデータは、連続作動回数に応じて異なる値が設定されるようになっている。。
図19−1、図19−2は、図9のステップS114にて実行される大入賞口開放中処理の一例を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU1213は、前述のステップS406にてセットされている開放パターンタイマ(以下、単に「T」と表記する。)の値を1減算する(ステップS410)。そして、Tの値が0であるか否かを判定し(ステップS411)、Tの値が0でなければ(ステップS411;NO)、前述のステップS406等にてセットされている大入賞口開放中プロセスタイマ(PT)の値を1減算する処理を実行する(ステップS417)。
また、ステップS410にて、Tの値が0であると判定された場合(ステップS411;YES)、次ステップの開放パターンの有無を判定する処理を行う(ステップS412)。このステップS412は、ステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値、開放パターンカウンタの値及び使用する特別電動役物作動態様テーブルから開放パターンに次ステップが存在するか否かを判定する処理となっている。例示すると、ステップS403で読み出した大当り種別値が「1」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「6」、そして開放パターンカウンタの値が「1」である場合は、次ステップの開放パターンとして「第2ステップ」が設定されていることから、このような状況においては、ステップS412にて、次ステップの開放パターンが「有」と判定されることになる。また、ステップS403で読み出した大当り種別値が「3」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「6」そして開放パターンカウンタの値が「3」である場合は、次ステップの開放パターンが設定されていないことから、このような状況においては、ステップS412にて、次ステップの開放パターンが「無」と判定されることになる。
そして、次ステップの開放パターンが「無」と判定されると(ステップS412;NO)、前述のステップS406等にてセットされている大入賞口開放中プロセスタイマの値を1減算する処理を実行する(ステップS417)。
また、次ステップの開放パターンが「有」と判定されると(ステップS412;YES)、特別電動役物が作動中であるか否かの判定を行う。例示すると、ステップS403で読み出した大当り種別値が「1」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「6」そして開放パターンカウンタの値が「1」である場合は、開放パターンとして「第1ステップ:1.848秒開放」という状態であるから、ステップS412にて第一特別電動役物1140が作動状態と判定されることになる。また、ステップS403で読み出した大当り種別値が「2」であるとともにステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値が「6」そして開放パターンカウンタの値が「2」である場合は、開放パターンとして「第2ステップ:2.000秒閉鎖」という状態であるから、ステップS412にて第一特別電動役物1140が未作動状態と判定されることになる。
そして、特別電動役物が作動中であると判定された場合(ステップS413;YES)は、特別電動役物の作動を停止する処理を行う(ステップS414)。また、特別電動役物が未作動中であると判定された場合(ステップS413;NO)は、ステップS405にて第一大入賞口フラグがセットされているのであれば第一ソレノイド1143を、第二大入賞口フラグがセットされているのであれば第二ソレノイド1153を駆動する特別電動役物作動処理を行う(ステップS415)。
ステップS414及びステップS415の処理が行われたことに続いて、次ステップ開放パターン設定処理を行う(ステップS416)。このステップS416は、開放パターンタイマTに特別電動役物作動態様テーブルに定義されている次ステップの開放パターンタイマ値をセットする第一ステップと、開放パターンカウンタの値に+1を行う第二ステップと、次ステップが特別電動役物作動態様テーブルに定義されている第2ステップであれば第2ステップ開始指定コマンドをセットするとともに次ステップが特別電動役物作動態様テーブルに定義されている第3ステップであれば第3ステップ開始指定コマンドをセットする第三ステップと、から構成されている。なお、前記第三ステップにてセットされた第2ステップ開始指定コマンド又は第3ステップ開始指定コマンドは、主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。そして、このステップS416に続いて、前述のステップS406にてセットされている大入賞口開放中プロセスタイマの値を1減算する処理を実行する(図19−2のステップS417)。
ステップS417の処理に続いて、PTが0になったか否かを判定する(ステップS418)。そして、PTが0でないと判定された場合(S418;NO)は、第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151に遊技球が入賞したか否かに関連する処理が実行される(ステップS419〜ステップS424)。また、PTが0であると判定された場合(S418;YES)は、大入賞口開放中処理を終了させるための処理が実行される(ステップS425〜ステップS427)。
まず、PTが0でないと判定された場合(S418;NO)は、ステップS405にてセットされているのが第一大入賞口フラグであるか否かの判定が行われる(ステップS419)。そして、第一大入賞口フラグがセットされている場合(ステップS419;YES)は、第一大入賞口スイッチ1142がON状態となったか否かを判定するようになっている(ステップS420)。ここで、第一大入賞口スイッチ1142がON状態に変化していなければ(ステップS420;NO)、大入賞口開放中処理を終了させるようになっている。また、第二大入賞口フラグがセットされている場合(ステップS419;NO)は、第二大入賞口スイッチ1152がON状態となったか否かを判定するようになっている(ステップS421)。ここで、第二大入賞口スイッチ1152がON状態に変化していなければ(ステップS421;NO)、大入賞口開放中処理を終了させるようになっている。
次に、ステップS420にて第一大入賞口スイッチ1142がON状態となっていると判定された場合(ステップS420;YES)、及びステップS421にて第二大入賞口スイッチ1152がON状態となっていると判定された場合(ステップS421;YES)は、第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151への遊技球の入賞個数をカウントするためにRAM1212に設けれた入賞個数カウンタを+1する(ステップS422)。また、大入賞口開放中処理の実行中に第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151への遊技球の入賞が発生したことを示す大入賞口開放中入賞コマンドをセットする(ステップS423)。こうしてセットされた大入賞口開放中入賞コマンドは、主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。
ステップS423に続いて、入賞個数カウンタの値が規定値(例えば10)になっているか否か確認する処理を実行する(ステップS424)。そして、入賞個数カウンタの値が規定値になっていなければ(ステップS424;NO)、大入賞口開放中処理を終了する。
また、入賞個数カウンタの値が規定値に到達している場合(ステップS424;YES)は、ステップS403で読み出した大当り種別値から特定された特別電動役物作動態様テーブルと、ステップS404で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値と、から大入賞口開放後プロセスタイマの値を特定する大入賞口開放後プロセスタイマ設定処理を実行する(ステップS425)。
ステップS425に続いて、特別電動役物の作動を停止する処理を行う(ステップS426)。具体的には、ステップS405にてセットされているのが第一大入賞口フラグであった場合は、第一ソレノイド1143を、第二大入賞口フラグがセットされているのであれば第二ソレノイド1153を駆動して、第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151へ遊技球が進入しないように可変入賞装置である第一特別電動役物1140又は第二特別電動役物1150の作動を停止するようになっている。その後、特図プロセスフラグの値を大入賞口開放後処理に対応した値である“5”に更新してから(ステップS427)、大入賞口開放中処理を終了する。
図20−1、図20−2は、図9のステップS115にて実行される大入賞口開放後処理の一例を示すフローチャートである。大入賞口開放後処理において、CPU1213は、前述のステップS425等にてセットされている大入賞口開放後プロセスタイマの値を1減算する(ステップS450)。そして、大入賞口開放後プロセスタイマの値が0であるか否かを判定し(ステップS451)、大入賞口開放後プロセスタイマの値が0でなければ(ステップS451;NO)、第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151に遊技球が入賞したか否かに関連する処理(ステップS461〜ステップS464)が実行される。また、大入賞口開放後プロセスタイマが0であると判定された場合(S451;YES)は、大入賞口開放後処理を終了させるための処理(ステップS452〜ステップS460)が実行された後に、第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151に遊技球が入賞したか否かに関連する処理(ステップS461〜ステップS464)が実行される。
ここで、大入賞口開放後プロセスタイマが0であると判定された場合(S451;YES)は、入賞個数カウンタをクリアする(ステップS452)。次いで、ステップS407にて更新された大入賞口開放回数カウンタの値を読み出す(ステップS453)。
次に、ステップS403で読み出した大当り種別値から特定された特別電動役物作動態様テーブルに定義された連続作動回数の最大値と、ステップS453で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値と、の比較が行われる(ステップS454)。
そして、前記大入賞口開放回数カウンタの値が前記最大値を超えていると判定された場合は(ステップS454;YES)、ステップS116の大当り終了処理にて用いる大当り終了プロセスタイマの設定処理を行う(ステップS458)。次に、大当りが終了したことを示す大当り終了コマンド(前述したコマンドA3XXH)が複数用意されており、何れの大当り終了コマンドをセットするかを大当り種別値等を用いて特定する処理を実行する(ステップS459)。こうしてセットされた大当り終了コマンドA3XXHは、主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。その後、特図プロセスフラグの値を大当り終了処理に対応した値である“6”に更新してから(ステップS460)、第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151に遊技球が入賞したか否かに関連する処理(ステップS461〜ステップS464)に移行する。
また、前記大入賞口開放回数カウンタの値が前記最大値を超えていないと判定された場合は(ステップS454;NO)、ステップS113の大入賞口開放前処理にて用いる大入賞口開放前プロセスタイマの設定処理を行う(ステップS455)。このステップS455では、ステップS403で読み出した大当り種別値から特定された特別電動役物作動態様テーブルと、ステップS453で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値と、に基づいて、ステップS113の大入賞口開放前処理にて用いる大入賞口開放前プロセスタイマの値を設定する処理となっている。次に、特別電動役物作動態様テーブルの連続作動回数毎に大入賞口開放後コマンドが複数用意されており、何れの大入賞口開放後コマンドをセットするかをステップS453で読み出した大入賞口開放回数カウンタの値等に基づいて特定する処理を実行する(ステップS456)。こうしてセットされた大入賞口開放後コマンドA2XXHは、主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。その後、特図プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS4457)、第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151に遊技球が入賞したか否かに関連する処理(ステップS461〜ステップS464)に移行する。
前述したようにステップS451;NO、ステップS457又はステップS460の処理を実行した後、ステップS405にてセットされているのが第一大入賞口フラグであるか否かの判定が行われる(ステップS461)。そして、第一大入賞口フラグがセットされている場合(ステップS461;YES)は、第一大入賞口スイッチ1142がON状態となったか否かを判定するようになっている(ステップS462)。ここで、第一大入賞口スイッチ1142がON状態に変化していなければ(ステップS462;NO)、大入賞口開放後処理を終了させるようになっている。また、第二大入賞口フラグがセットされている場合(ステップS461;NO)は、第二大入賞口スイッチ1152がON状態となったか否かを判定するようになっている(ステップS463)。ここで、第二大入賞口スイッチ1152がON状態に変化していなければ(ステップS463;NO)、大入賞口開放後処理を終了させるようになっている。
次に、ステップS462にて第一大入賞口スイッチ1142がON状態となっていると判定された場合(ステップS462;YES)及びステップS463にて第二大入賞口スイッチ1152がON状態となっていると判定された場合(ステップS463;YES)は、大入賞口開放後処理の実行中に第一大入賞口1141又は第二大入賞口1151への遊技球の入賞が発生したことを示す大入賞口開放後入賞コマンドをセットする(ステップS464)。こうしてセットされた大入賞口開放後入賞コマンドは、主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。
図21は、図9のステップS116にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す大当り終了処理において、CPU1213は、まず、大当り終了表示期間判定処理を行う(ステップS480)。この大当り終了表示期間判定処理は、ステップS458にて設定された大当り終了プロセスタイマの時間が経過したか否かを判定する処理となっている。なお、大当り終了プロセスタイマの時間が経過していないとステップS480で判定された場合は、大当り終了処理を終了させるようになっている。
次に、ステップS458にて設定された大当り終了プロセスタイマの時間が経過したと判定された後、特図2用大当り終了時状態データ指定テーブルをセットする(ステップS481)。この特図2用大当り終了時状態データ指定テーブルは、第二特図ゲームに基づく抽選結果が「大当り」の場合に参照されるテーブルとなっている。
次に、ステップS237又ステップS247にてセットされた変動特図指定バッファ値を読み出す(ステップS482)。そして、読み出した変動特図指定バッファ値が、「1」であるか「2」であるかの判定を行う(ステップS483)。
ステップS483にて読み出した変動特図指定バッファ値が、「1」である場合は、特図2用大当り終了時状態データ指定テーブルに替えて特図1用大当り終了時状態データ指定テーブルをセットする(ステップS484)。この特図1用大当り終了時状態データ指定テーブルは、第一特図ゲームに基づく抽選結果が「大当り」の場合に参照されるテーブルとなっている。また、ステップS483にて読み出した変動特図指定バッファ値が、「2」である場合は、特図2用大当り終了時状態データ指定テーブルをセットした状態を維持する。
次に、ステップS314にて遊技状態指定バッファに記憶された遊技状態値の読み出し(ステップS485)を行うと共に、ステップS266にてセットされている大当り種別値を読み出す(ステップS486)。そして、セットされている特図1用大当り終了時状態データ指定テーブル又は特図2用大当り終了時状態データ指定テーブルと、読み出した遊技状態値及び大当り種別値と、を用いて後述のステップS487〜ステップS489で構成される大当り後の状態設定を行う。
まず、大当り後の状態設定の一つとして、大当り終了後に、ステップS110の特別図柄通常処理内のステップS238の特別図柄大当り判定処理にて、高確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルを用いるか低確率状態時用の抽選結果決定用のテーブルを用いるのかの判定に用いる前述した高確率フラグをセットするか否かの判定処理等を行う高確率フラグセット処理を行う(ステップS487)。
また、大当り後の状態設定の一つとして、大当り終了後に、ステップS26の普通図柄プロセス処理内にて、後述の時短時用の抽選結果決定用のテーブルを用いるか通常時用の抽選結果決定用のテーブルを用いるのかの判定に用いる前述した時短フラグをセットするか否かの判定処理等を行う時短フラグセット処理を行う(ステップS488)。
さらに、大当り後の状態設定の一つとして、大当り終了後に、ステップS112の特別図柄停止処理内のステップS310で用いる演出に関する設定を変動させる既定値、ステップS311で用いる確変状態を終了させる既定値及びステップS312で用いる時短状態を終了させる既定値をセットする処理等を行うストーリー設定処理を行う(ステップS489)。
次いで、ステップS487、ステップS488及びステップS489にて、設定された大当り後の状態を指定する大当り後演出状態指定コマンドを演出制御基板1900に送信するため所定のバッファ領域に所定の情報をセットする(ステップS490)。この大当り後演出状態指定コマンドは主基板1200から演出制御基板1900に対して伝送されるようになっている。
次いで、大入賞口開放前処理にて用いた大入賞口開放回数カウンタの値などの第一特別電動役物1140及び/又は第二特別電動役物1150をどのように作動させるかの設定内容や大当り種別値等の大当りに関する各種記憶内容をクリアする(ステップS491)。
ステップS491の処理を実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化し(ステップS493)、大当り終了処理を終了する。
図22は、図21のステップS487にて実行される高確率フラグセット処理の一例を示すフローチャートである。本実施形態のパチンコ遊技機1は、いわゆるリミッタ機となっている。
まず、連チャン回数カウンタ値を1加算する処理を行う(ステップS500)。このステップS500では、本実施形態では、RAM1212に設けられた連チャン回数指定バッファの値を1増加させた値に更新する処理を行うようになっている。
次に、ステップS500にて更新された連チャン回数カウンタ値を読み出す(ステップS501)。ここで、本実施形態のパチンコ遊技機1は50回リミッタ機となっている。具体的には、パチンコ遊技機1は、連チャン回数カウンタ値が「50」というリミット値に達した場合、高確率フラグセット処理にて高確率フラグをセットしないように制御するものとなっている。
次に、ステップS501にて読み出した連チャン回数カウンタ値が、リミット値に達したか否かを判定する(ステップS502)。そして、連チャン回数カウンタ値がリミット値に達していないと判定された場合に(ステップS502;NO)、大当り終了時状態判定処理(ステップS503)を実行する。
この大当り終了時状態判定処理は、ステップS481にてセットされている特図2用大当り終了時状態データ指定テーブル又はステップS484にてセットされている特図1用大当り終了時状態データ指定テーブルにおいて、ステップS485にて読み出した遊技状態値と、ステップS486にて読み出した大当り種別値と、で特定される大当り終了時状態が確変状態か否かを判定する処理となっている。
次いで、この大当り終了時状態判定処理の判定結果が確変状態であるか否かを判定し(ステップS504)、確変状態と判定された場合は(ステップS504;YES)、前述の高確率フラグをセットし(ステップS505)、高確率フラグセット処理を終了する。
また、連チャン回数カウンタ値がリミット値に達していると判定された場合(ステップS502;YES)や、大当り終了時状態判定処理の判定結果が確変状態でないと判定された場合(ステップS504;NO)は、高確率フラグがセットされない状態に維持させるとともに前記連チャン回数カウンタ値をクリア(ステップS506)して、高確率フラグセット処理を終了する。
本実施形態では、前記連チャン回数カウンタ値がリミット値に達していない場合であって大当り種別値が「2」、「3」の場合は、高確率フラグがステップS505でセットされるようになっているが、前記連チャン回数カウンタ値がリミット値に達している場合は、大当り種別値が「2」、「3」の場合であっても、高確率フラグはセットされないようになっている。また、大当り種別値が「1」の場合は、前記リミット値に達しているか否かにかかわらず、高確率フラグはセットされないようになっている。
図23は、図21のステップS488にて実行される時短フラグフラグセット処理の一例を示すフローチャートである。まず、回数Aカウンタ値を1加算する処理を行う(ステップS600)。本実施形態において、このステップS600では、RAM1212に設けられた回数A指定バッファの値を1増加させた値に更新する処理を行うようになっている。
次に、ステップS600にて更新された回数Aカウンタ値を読み出す(ステップS601)。このステップS601にて読み出した回数Aカウンタ値が「1」であるか否かを判定する(ステップS602)。この回数Aカウンタ値が「1」であるか否かという判定は、換言すると、いわゆる初回大当りが発生したか否かという判定を行うことであり、回数Aカウンタ値が「1」であると判定された場合に(ステップS602;YES)、初回大当り終了時状態判定処理(ステップS603)を実行する。
この初回大当り終了時状態判定処理は、ステップS481にてセットされている特図2用大当り終了時状態データ指定テーブル又はステップS484にてセットされている特図1用大当り終了時状態データ指定テーブルにおいて、ステップS485にて読み出した遊技状態値と、ステップS486にて読み出した大当り種別値と、で特定される大当り終了時状態が時短状態か否かを判定する処理と、大当り後の演出内容を決定する処理と、から構成されている。ここで、この大当り後の演出内容を決定する処理では、例えば、初回大当り後に演出表示装置1109をどのような態様で作動させるかを指定するコマンド等を決定するようになっている。
また、回数Aカウンタ値が「1」でないと判定された場合に(ステップS602;NO)、次に、読み出した回数Aカウンタ値がリミット値である「50」であるか否かを判定する(ステップS604)。そして、回数Aカウンタ値が「50」でないと判定された場合に(ステップS604;NO)、リミット到達前大当り終了時状態判定処理(ステップS605)を実行する。
このリミット到達前大当り終了時状態判定処理は、ステップS481にてセットされている特図2用大当り終了時状態データ指定テーブル又はステップS484にてセットされている特図1用大当り終了時状態データ指定テーブルにおいて、ステップS485にて読み出した遊技状態値と、ステップS486にて読み出した大当り種別値と、で特定される大当り終了時状態が時短状態か否かを判定する処理と、大当り後の演出内容を決定する処理と、から構成されている。
また、回数Aカウンタ値がリミット値の「50」であると判定された場合に(ステップS604;YES)、まず回数Aカウンタ値をクリアし(ステップS606)、リミット到達時大当り終了時状態判定処理(ステップS607)を実行する。
このリミット到達時大当り終了時状態判定処理は、ステップS481にてセットされている特図2用大当り終了時状態データ指定テーブル又はステップS484にてセットされている特図1用大当り終了時状態データ指定テーブルにおいて、ステップS485にて読み出した遊技状態値と、ステップS486にて読み出した大当り種別値と、で特定される大当り終了時状態が時短状態か否かを判定する処理と、大当り後の演出内容を決定する処理と、から構成されている。ここで、この大当り後の演出内容を決定する処理では、例えば、リミット到達で高確率フラグがセットされない大当り後において、演出表示装置1109をどのような態様で作動させるかを指定するコマンド等を決定するようになっている。
次に、初回大当り終了時状態判定処理、リミット到達前大当り終了時状態判定処理又はリミット到達時大当り終了時状態判定処理における判定結果が、時短状態であるか否かを判定し(ステップS608)、時短状態と判定された場合は(ステップS608;YES)、前述の時短フラグをセットし(ステップS609)、時短フラグセット処理を終了する。
また、ステップS608にて時短状態でないと判定された場合は(ステップS608;NO)、前述の時短フラグをセットすることなく、時短フラグセット処理を終了する。なお、本実施形態では、大当り種別値が「3」の場合は、前記回数Aカウンタ値に関わりなく時短フラグがステップS605でセットされるようになっているとともに、大当り種別値が「1」、「2」の場合は、前記回数Aカウンタ値に関わりなく時短フラグがセットされないようになっている。
図24は、図21のステップS489にて実行されるストーリー設定処理の一例を示すフローチャートである。まず、本処理では回数Bカウンタ値を1加算する処理を行う(ステップS700)。このステップS700では、本実施形態では、RAM1212に設けられた回数B指定バッファの値を1増加させた値に更新する処理を行うようになっている。また、前述したように本実施形態のパチンコ遊技機1は、連チャン回数カウンタ値がリミット値に達した場合、高確率フラグがセットされないようになっているが、本実施形態のストーリー設定処理では、連チャン回数カウンタ値のリミット値と同じ回数に、回数Bカウンタ値のリミット値が設定されている。
ステップS700に続いて、更新された回数Bカウンタ値を読み出す(ステップS701)。次に、ステップS701にて読み出した回数Bカウンタ値が、リミット値に達したか否かを判定する(ステップS702)。そして、回数Bカウンタ値がリミット値に達していないと判定された場合に(ステップS702;NO)、リミット到達前大当り終了状態判定処理(ステップS703)を実行して、ストーリー設定処理を終了する。
このリミット到達前大当り終了時状態判定処理は、ステップS481にてセットされている特図2用大当り終了時状態データ指定テーブル又はステップS484にてセットされている特図1用大当り終了時状態データ指定テーブルにおいて、ステップS485にて読み出した遊技状態値と、ステップS486にて読み出した大当り種別値と、から特別図柄停止処理内のステップS310で用いる演出に関する設定を変動させる既定値、ステップS311で用いる確変状態を終了させる既定値及びステップS312で用いる時短状態を終了させる既定値をそれぞれ特定し、RAM1212に設けられた所定の記憶領域にセットする処理となっている。
また、回数Bカウンタ値がリミット値に達していると判定された場合に(ステップS702;YES)、リミット到達時大当り終了時状態判定処理(ステップS704)を実行した後、回数Bカウンタ値をクリアし(ステップS705)、ストーリー設定処理を終了する。
なお、本実施形態では、回数Bカウンタ値がリミット値である「50回」に到達していない場合に行われるリミット到達前大当り終了時状態判定処理(ステップS704)でセットされる既定値は、結果としてステップS486にて読み出した大当り種別値のみで区別されるものとなっている。具体的には、大当り種別値が「1」の場合は「前記時短終了既定値が0回、前記確変終了既定値が0回」と決定されるようになっており、大当り後の最初の特図ゲームの遊技状態は、時短フラグ及び高確率フラグがともにセットされない状態となっている。また、大当り種別値が「2」の場合は、「前記時短終了既定値が0回、前記確変終了既定値が50回」と決定されるようになっており、大当り後の最初の特図ゲームの遊技状態は、時短フラグがセットされない状態であるが高確率フラグはセットされる状態となっている。さらに、大当り種別値が「3」の場合は、「前記時短終了既定値が100回、前記確変終了既定値が50回」と決定されるようになっており、大当り後の最初の特図ゲームの遊技状態は、時短フラグ及び高確率フラグがともにセットされた状態となっている。
また、本実施形態では、回数Bカウンタ値がリミット値である「50回」に到達した場合に行われるリミット到達時大当り終了時状態判定処理(ステップS705)でセットされる既定値は、結果としてステップS486にて読み出した大当り種別値のみで区別されるものとなっている。具体的には、大当り種別値が「1」、「2」の場合は、「前記時短終了既定値が0回、前記確変終了既定値が0回」と決定されるようになっており、大当り後の最初の特図ゲームの遊技状態は、時短フラグ及び高確率フラグがともにオフ状態とされるようになっている。また、大当り種別値が「3」の場合は、「前記時短終了既定値が100回、前記確変終了既定値が0回」と決定されるようになっており、大当り後の最初の特図ゲームの遊技状態は、時短フラグがオン状態とされ高確率フラグがオフ状態とされるようになっている。
図25は、ステップS26の普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この普通図柄プロセス処理においてCPU1213は、まず、ゲート通過判定処理を実行する(ステップS1000)。例えばステップS1000のゲート通過判定処理では、ゲートスイッチ1133,1133からの検出信号に基づき、ゲートスイッチ1133,1133がオンであるか否かを判定し、オフであれば、そのままゲート通過判定処理を終了する。これに対して、ゲートスイッチ1133,1133がオンであるときには、所定の普通図保留記憶部における保留データの記憶数である普図保留記憶数を示す普図保留記憶カウント値が普図保留上限値に達していれば、通過ゲートにおける今回の遊技球の通過を無効として、ゲート通過判定処理を終了する。その一方で普図保留上限値に達していない場合には、例えば、乱数回路1214やRAM1212に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、普図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データを抽出する。このとき抽出した乱数値を示す数値データが、保留データとして所定の普図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで乱数値が記憶される。この場合には、普図保留記憶カウント値を1加算するように更新してから、ゲート通過判定処理を終了する。
ステップS1000のゲート通過判定処理を実行した後、CPU1213はRAM1212に設けられた普図プロセスフラグの値に応じて、図25に示すステップS1100〜S1400の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS1100の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、所定の普通保留記憶部に格納された保留データの有無等に基づいて、普通図柄表示器1800による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。このとき、例えば、所定の普図保留記憶部に格納された保留データが存在する場合には、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果である普図表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかを決定する普図表示決定処理を実行してから、普図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
普図表示結果決定処理では、所定の普図保留記憶部から読み出した保留データに含まれる普図表示結果決定用の乱数値を示す数値データMR4に基づき、図5(E)に示した普図表示結果決定テーブルを参照して、普図表示結果を決定する。
また、普図表示結果決定処理では、普図表示結果に対応する普図変動時間の決定も行われる。このとき、時短フラグがセットされている場合には、時短フラグがセットされていない場合よりも普図変動時間が短くなるように設定されており、「普図当り」の可変表示結果が導出表示される間隔は、時短フラグがセットされている場合の方が、時短フラグがセットされていない場合よりも短くなるようになっている。これにより、時短フラグがセットされている状態は、時短フラグがセットされていない状態に比べて、普通電動役物1120が第二始動口1121の入口の大きさを拡大させる頻度が高まるようになっている。そのため、時短フラグがセットされている状態は、時短フラグがセットされていない状態に比べて、遊技球が第二始動口1121に進入しやすくなっている。このように普図変動時間が短くなるように設定されている状態を以下において、「普通図柄表示装置の変動時間短縮機能の作動状態」と称することとする。
更に、普図表示結果決定処理では、普図表示結果を「普図当り」とする場合に、第二始動口1121の入口を拡大したままにする時間である傾動制御時間の決定も行われる。このとき、時短フラグがセットされている場合には、時短フラグがセットされていない場合よりも傾動制御時間が長くなるように設定されている。これにより、時短フラグがセットされている状態は、時短フラグがセットされていない状態に比べて、普通電動役物1120が第二始動口1121の入口の大きさが拡大している時間が長くなっている。そのため、時短フラグがセットされている状態は、時短フラグがセットされていない状態に比べて、遊技球が第二始動口1121に進入しやすくなっている。このように傾動制御時間が長くなるように設定した状態を以下において、「普通電動役物の開放延長機能作動状態」と称することとする。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1は、時短フラグがセットされている状態の際に、普通図柄表示装置の確率変動機能を作動させるとともに普通図柄表示装置の変動時間短縮機能を作動させ、さらに普通電動役物の開放延長機能も作動させることとなっているが、時短フラグがセットされている状態の際に、普通図柄表示装置の変動時間短縮機能、普通図柄表示装置の確率変動機能又は普通電動役物の開放延長機能の少なくともいずれか一つが作動するようにしてもよい。
ステップS1200の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、ステップS1100内で行われる普図表示結果決定処理にて決定された普図表示結果に対応する普図変動時間だけ、普通図柄表示装置1800において普通図柄を変動させるための設定が行われると共に、その普通図柄が変動を開始してからの経過時間が計測される。また、こうして計測された経過時間が所定の普図変動時間に達したか否かの判定が行われる。ステップS1200の普通図柄変動処理が完了すると、普図プロセスフラグの値を“2”に更新する。
ステップS1300の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、前述した普図変動時間が経過したことに基づき、普通図柄表示装置1800にて、普通図柄の変動を停止させ、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示させるための設定を行う。ステップS1300の普通図柄停止処理にて「普図ハズレ」の場合の処理が完了すると、普図プロセスフラグの値を“0”に更新し、「普図当り」の場合の処理が完了すると普図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS1400の普通電動役物作動処理は、普図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通電動役物作動処理では、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通電動役物1120を前述の傾動制御時間等の予め定められた態様で作動させる処理となっている。ステップS1400の普通電動役物作動処理が完了すると、普図プロセスフラグの値を“0” に更新する。
図26は、ステップS30の情報出力処理の一例を示すフローチャートである。まず、情報出力処理において、CPU1213は、始動口関連出力処理(ステップS2000)を行う。この始動口関連出力処理は、第一始動口1111又は第二始動口1121へ遊技球が進入した旨をホールコンピュータ2000へ伝達するための始動口信号の出力に関する処理となっている。本実施形態では、この始動口関連出力処理は、第一始動口スイッチ1112又は第二始動口スイッチ1122が遊技球を検出した場合にCPU1213はレジスタの始動口信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの始動口信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。なお、この始動口関連出力処理は、所定期間内で、複数個の遊技球が第一始動口スイッチ1112又は第二始動口スイッチ1122にて検出された場合、CPU1213はレジスタの始動口信号に対応するビット位置に「1」をセットした後、予め定められた条件が成立するまで前記ビット位置に「0」をセットする動作を、第一始動口スイッチ1112又は第二始動口スイッチ1122にて検出された遊技球の数だけ繰り返すようになっている。
次に、CPU1213は、図柄確定関連出力処理(ステップS2100)を行う。この図柄確定関連出力処理は、前述した第一特図ゲーム又は第二特図ゲームの1回分が終了したという旨をホールコンピュータ2000へ伝達するための図柄確定信号の出力に関する処理となっている。本実施形態では、この図柄確定関連出力処理は、特別図柄停止処理(ステップS112)において、第一特別図柄表示装置1701又は第二特別図柄表示装置1702に抽選結果を継続して表示し続ける期間が終了した場合(S301;YES)にCPU1213はレジスタの図柄確定信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの図柄確定信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。なお、CPU1213は、前記ビット位置に「1」をセットした後、所定期間経過後に前記ビット位置に「0」をセットするようになっている。
次に、CPU1213は、大当り関連出力処理(ステップS2201〜ステップS2209)を行う。この大当り関連出力処理は、前述した大当り1信号〜大当り3信号をホールコンピュータ2000へ出力するための処理となっている。この大当り関連出力処理において、最初に現在の特図プロセスフラグの値を読み出す(ステップS2201)。次いで、現在の特図プロセスフラグの値と大入賞口開放前処理を指定する特図プロセスフラグの値(「3」)と、を比較する(ステップS2202)。そして、特図プロセスフラグの値が3未満であるかどうかを判定する(ステップS2203)。なお、このステップS2203は、前述した第一の条件装置作動条件又は第二の条件装置作動条件が成立したか否かを判定する処理と同値となっている。換言すると、第一の条件装置及び第二の条件装置が作動するタイミングは、特図プロセスフラグの値が「3」に更新されたタイミングと同値となっている。
特図プロセスフラグの値が3以上であるときは(ステップS2203;NO)、大当り1信号出力開始処理(ステップS2204)を行う。この大当り1信号出力開始処理では、CPU1213はレジスタの大当り1信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り1信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。
大当り1信号出力開始処理に続いて、その他大当り信号出力開始処理(ステップS2205)を行う。このその他大当り信号出力開始処理では、CPU1213はレジスタの大当り2信号及び大当り3信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り2信号及び大当り3信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。
また、特図プロセスフラグの値が3未満であるときは(ステップS2203;YES)、次に、大当り1信号出力終了処理(ステップS2206)を行う。この大当り1信号出力終了処理は、CPU1213はレジスタの大当り1信号に対応するビット位置に「0」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り1信号に対応するビット位置に「0」をセットする処理となっている。つまり、ステップS2203の判定処理は、前述した特別電動役物停止条件が成立したか否かの判定する処理と同値となっている。
大当り1信号出力終了処理に続いて、大当り2信号出力終了処理(ステップS2207)を行う。この大当り2信号出力終了処理では、まず、前述のステップS314にてセットされた遊技状態指定バッファの値を読み出す。次いで、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態を示す「2」であるか否かの判定を行う。そして、「2」である場合は、CPU1213はレジスタの大当り2信号に対応するビット位置に「0」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り2信号に対応するビット位置に「0」をセットする。また、「2」でない場合は、CPU1213はレジスタの大当り2信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り2信号に対応するビット位置に「1」をセットする。なお、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態を示す「2」であるか否かの判定処理は、特別電動役物停止条件が成立した後に普図高確終了条件及び特図高確終了条件が成立したか否かを判定する処理と同値となっている。
大当り2信号出力終了処理に続いて、大当り3信号出力終了処理(ステップS2208)を行う。この大当り3信号出力終了処理では、まず、前述のステップS314にてセットされた遊技状態指定バッファの値を読み出す。次いで、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグがセットされていない状態を示す「2」又は「3」であるか否かの判定を行う。そして、「2」又は「3」である場合は、CPU1213はレジスタの大当り3信号に対応するビット位置に「0」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り3信号に対応するビット位置に「0」をセットする。また、遊技状態指定バッファの値が「1」又は「4」である場合は、CPU1213はレジスタの大当り3信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファの大当り3信号に対応するビット位置に「1」をセットする。なお、読み出した遊技状態指定バッファの値が、高確率フラグがセットされていない状態を示す「2」又は「3」であるか否かの判定処理は、特別電動役物停止条件が成立した後に特図高確終了条件が成立したか否かを判定する処理と同値となっている。
ステップS2205又はステップS2208の処理を完了させた後、CPU1213は、セキュリティ関連出力処理(ステップS2300)を行う。このセキュリティ関連出力処理は、前述したセキュリティ信号をホールコンピュータ2000へ出力するための処理となっている。本実施形態では、所定の異常状態が発生した場合にCPU1213はレジスタのセキュリティ信号に対応するビット位置に「1」をセットし、次いで、RAM1212に設けられた出力ポートバッファのセキュリティ信号に対応するビット位置に「1」をセットする処理となっている。なお、CPU1213は、前記ビット位置に「1」をセットした後、予め定められた条件が成立すると前記ビット位置に「0」をセットするようになっている。
出力ポートバッファの各ビット位置に対応付けられた前記各信号(始動口信号、図柄確定信号、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、セキュリティ信号)は、前述のタイマ割込み毎に情報出力回路1260及びターミナル中継基板1600を介してホールコンピュータ2000へ出力されるようになっている(ステップS2400)。
次に、演出制御基板1900における動作を説明する。演出制御基板1900では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU1901が起動して、図27のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図27に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU1901は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS5000)、演出制御用RAM1903のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板1900に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS5001)、演出制御に用いる演出用乱数のうち演出制御用RAM1903に設けられたランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。続いて、タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態のセットされる。
また、演出制御基板1900の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板1200から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば、主基板1200からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みとなっている。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU1901は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU1901は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して演出制御用I/O1905に含まれる入力ポートのうちで、中継基板1500を介して主基板1200から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、演出制御用RAM1903に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。本実施形態では、演出制御コマンドが2バイト構成となっており、1バイト目と2バイト目を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU1901は、割込み許可に設定してからコマンド受信割込処理を終了する。
ステップS5002にてタイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS5002;NO)、ステップS5001の処理に戻る。他方、ステップS5002にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS5002;YES)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に(ステップS5003)、コマンド解析処理を実行する(ステップS5100)。ステップS5100にて実行されるコマンド解析処理では、例えば、主基板1200の遊技制御用マイクロコンピュータ1210から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
図28は、図27のステップS5100にて行われるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。図28に示すコマンド解析処理においてまず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板1500を介して伝送された主基板1200からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS5101)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS5101;NO)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS5101にて受信コマンドがある場合には(ステップS5101;YES)、本実施形態では、受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが始動入賞時系の指定コマンドであるか否かの判定を行う(ステップS5102)。ここで始動入賞時系の指定コマンドとは、図4(A)にて説明した第1始動口入賞指定コマンドB100H、第2始動口入賞指定コマンドB200H、第一保留記憶数通知コマンドC1XXH、第二保留記憶数通知コマンドC2XXH、合計保留記憶数通知コマンドC3XXH、図柄指定コマンドC4XXH、変動カテゴリコマンドC6XXHとなっている。
ステップS5102にて受信コマンドが始動入賞時系の指定コマンドであった場合には(ステップS5102;YES)、演出制御用RAM1903に設けらた始動入賞時受信コマンドバッファに受信コマンドを格納する処理を行う(ステップS5103)。
図29−1(A)は、演出制御用RAM1903に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファに格納されるデータについての説明図である。本実施形態の始動入賞時受信コマンドバッファには、合計保留記憶数の最大値「8」に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「8」に対応した領域)が設けられている。ここで、第一始動条件又は第二始動条件が成立したときに、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドB100又は第2始動口入賞指定コマンドB200)、図柄指定コマンドC4XXH、変動カテゴリコマンドC6XXH、合計保留記憶数通知コマンドC3XXHという4つのコマンドが、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、合計保留記憶数通知コマンドの順で主基板1200から演出制御基板1900へと送信される。そして、演出制御用CPU1901が、始動条件が成立した順番で、各コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファの空き領域における先頭から格納していく処理がステップS5103の処理となっている。なお、コマンド受信が正常に行われれば、図29−1(A)に示すバッファ番号「1」〜「8」のそれぞれのコマンドに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、合計保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。つまり、始動入賞時受信コマンドバッファに格納されるデータは、始動条件(バッファ番号「1」〜「8」)によって、各コマンドデータが分類されたものとなっている。
また、ステップS5102にて受信コマンドが始動入賞時系の指定コマンドではなかった場合には(ステップS5102;NO)、受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが特図ケーム系の指定コマンドであるか否かの判定を行う(ステップS5104)。ここで特図ゲーム系の指定コマンドとは、図4(A)にて説明した第1変動開始コマンド8001H、第2変動開始コマンド8002H、変動パターン指定コマンド81XXH、可変表示結果通知コマンド8CXXH、遊技状態指定コマンド95XXHとなっている。
ステップS5104にて受信コマンドが特図ゲーム系の指定コマンドであった場合には(ステップS5104;YES)、演出制御用RAM1903に設けらた特図ゲーム系受信コマンドバッファに受信コマンドを格納する処理を行う(ステップS5105)。
図29−1(B)は、演出制御用RAM1903に設けられた特図ゲーム系受信コマンドバッファに格納されるデータについての説明図である。ここで、前述した特図プロセスフラグの値が“0”から“1”に変化したことを条件に変動開始指定コマンド(第1変動開始コマンド8001又は第2変動開始コマンド8002)、変動パターン指定コマンド81XXH、可変表示結果通知指定コマンド8CXXH、遊技状態指定コマンド95XXHという4つのコマンドが、変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知指定コマンド、遊技状態指定コマンドの順で主基板1200から演出制御基板1900へと送信される。そして、前記コマンド群の送信がなされた演出制御用CPU1901は、変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知指定コマンド、遊技状態指定コマンドを図29−1(B)に示す特図ゲーム系受信コマンドバッファに格納していくようになっている。
また、ステップS5104にて受信コマンドが特図ゲーム系の指定コマンドではなかった場合には(ステップS5104;NO)、演出制御用RAM1903に設けられ受信コマンドのMODEデータ毎に区別された受信コマンドバッファに受信コマンドを格納する処理を行う(ステップS5106)。なお、前記MODEデータ毎に区別されて受信コマンドバッファに格納されるコマンドは、本実施形態おいては図柄確定コマンド8F00H、当り開始指定コマンドA0XXH、大入賞口開放中通知コマンドA1XXH、大入賞口開放後通知コマンドA2XXH、当り終了指定コマンドA3XXHとなっている。
図29−1(C)は、演出制御用RAM1903に設けられた受信コマンドバッファに格納されるデータについての説明図である。ここで、それぞれのコマンド送信条件が成立した際に図柄確定コマンド(8F00、当り開始指定コマンドA0XXH、大入賞口開放中通知コマンドA1XXH、大入賞口開放後通知コマンドA2XXH、当り終了指定コマンドA1XXHが主基板1200から演出制御基板1900へと送信される。そして、演出制御用CPU1901は、図柄確定コマンド、大入賞口開放中通知コマンド、大入賞口開放後通知コマンド、当り終了指定コマンドを、図29−1(C)に示す受信コマンドバッファに格納していくようになっている。
また、ステップS5101にて受信コマンドがない場合(ステップS5101;NO)や、ステップS5103、ステップS5105及びステップS5106の処理が完了した場合には、コマンド解析処理を終了させる。
ステップS5100にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行してから(ステップS6000)、ステップS5001の処理に戻る。ステップS6000の演出制御プロセス処理では、例えば、演出表示装置1109などの各種演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板1200から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定などが行われる。
ここで、図29−1(A)に示した始動入賞時受信コマンドバッファに格納されるデータは、第一始動条件又は第二始動条件の成立の際に取得された乱数値(MR1、MR2、MR3、MR5)に基づいて生成されるデータであるとともに、始動条件によって分類されて格納されるデータとなっている。また、第一始動条件又は第二始動条件の成立の際に取得された乱数値(MR1、MR2、MR3、MR5)に基づいて生成されるとともに始動条件によって分類されて格納されるデータとしては、他に、RAM1212の第1特図保留記憶用バッファに格納されるデータや、RAM1212の第2特図保留記憶用バッファに格納されるデータ、そしてRAM1212の始動データ記憶バッファに格納されるデータなどが存在する。ここで、第一始動条件又は第二始動条件の成立の際に取得された乱数値(MR1、MR2、MR3、MR4)に基づいて生成されるデータであるとともに、始動条件によって分類されて格納されるデータは、保留情報とも称されるようになっている。
図29−2(A)は、RAM1212に設けられた第1特図保留記憶用バッファに格納されるデータについての説明図である。本実施形態の第1特図保留記憶用バッファには、第1特図保留記憶数の最大値「4」に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられている。この第1特図保留記憶用バッファには第一始動条件が成立したときに取得された複数の乱数値(MR1、MR2、MR3、MR5)が始動条件(バッファ番号「1」〜「4」)によって分類されて格納されるようになっている。
図29−2(B)は、RAM1212に設けられた第2特図保留記憶用バッファに格納されるデータについての説明図である。本実施形態の第2特図保留記憶用バッファには、第2特図保留記憶数の最大値「4」に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられている。この第2特図保留記憶用バッファには第二始動条件が成立したときに取得された複数の乱数値(MR1、MR2、MR3、MR5)が始動条件(バッファ番号「1」〜「4」)によって分類されて格納されるようになっている。
図29−2(C)は、RAM1212に設けられた始動データ記憶用バッファに格納されるデータについての説明図である。本実施形態の始動データ記憶用バッファには、合計保留記憶数の最大値「8」に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「8」に対応した領域)が設けられている。この始動データ記憶用バッファには第一条件又は第二始動条件が成立したときに取得された複数の乱数値(MR1、MR2、MR3、MR5)が始動条件(バッファ番号「1」〜「8」)によって分類されて格納されるようになっている。
なお、始動データ記憶用バッファの始動口種別情報を記憶する記憶領域には「第1」と「第2」とが区別できるデータが格納されるようになっている。また、第1特図保留記憶用バッファ、第2特図保留記憶用バッファ及び始動データ記憶用バッファのMR1、MR2、MR3及びMR5の乱数値を記憶する記憶領域には、乱数値を区別できるデータが格納されるようになっている。
図30は、図27のステップS6000にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU1901は、まず始動入賞時演出処理を実行する(ステップS6100)。この始動入賞時演出処理は、図29−1(A)を用いて説明した始動入賞時受信コマンドバッファにおける記憶内容をチェックする第一ステップと、演出表示装置1109などの各種演出装置を用いた演出動作を発生させる前記記憶内容が存在するか否かを判定する第二ステップと、前記第二ステップにて発生させる演出動作が存在すると判定された場合に、当該演出動作に関する制御を行う第三ステップとから構成されている。
ステップS6100の始動入賞時演出処理を実行した後には、演出制御用CPU1901は、演出制御用RAM1903に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS6200〜ステップS6700の処理のいずれかの処理を実行するようになっている。
ステップS6200の飾り図柄変動開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動開始待ち処理には、主基板1200から伝送される変動開始コマンドとして、第1変動開始コマンド(前述したコマンド8001)と第2変動開始コマンド(前述したコマンド8002)のいずれかを受信したか否かに応じて、演出表示装置1109に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアL、C、Rにおける飾り図柄の可変表示を開始するか否かの判定を行う処理等が含まれている。このとき、可変表示を開始する旨の判定がなされたことに対応して、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS6300の飾り図柄変動設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動設定処理には、第一特別図柄表示装置1701を用いた第一特図ゲームの開始タイミングや第二特別図柄表示装置1702を用いた第二特図ゲームの開始タイミングに合わせて開始される飾り図柄の可変表示を含めた各種の演出動作等の設定が行われる。本実施形態では、受信した前述のコマンド81XXHとコマンド8CXXに基づいて演出動作を実行する期間や最終停止図柄となる確定飾り図柄や、仮停止図柄、予告パターン等が決定されるようになっている。ここで、飾り図柄変動設定処理では、前述した演出動作を実行する期間を演出制御プロセスタイマ値として演出制御用RAM1903の所定の記憶領域にセットする処理も含んでいる。この飾り図柄変動設定処理が完了した後には、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS6400の飾り図柄変動中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動中処理には、前述の演出制御プロセスタイマ値を時間経過とともに減算する処理と、減算された演出制御プロセスタイマ値が所定のタイマ値になった際に前記所定のタイマ値に対応した演出制御を行う処理と、が含まれている。こうした演出制御を行った後、主基板1200から伝送される飾り図柄停止コマンド8F00を受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS6500の飾り図柄変動終了時処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動終了時処理には、主基板1200から伝送された当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する処理が含まれている。このとき、当り開始指定コマンドを受信した旨の判定がなされると演出プロセスフラグの値が“4”に更新されるが、当り開始指定コマンドを受信していない旨の判定がなされと演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS6600のオープニング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。このオープニング演出処理は、受信した当り開始指定コマンドに対応する時間が経過したか否かを判定する処理が含まれており、前記時間が経過したときに演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。また、このオープニング演出処理には、受信した当り開始指定コマンドに対応した演出動作等を設定し、その設定内容に基づて各種の演出装置の演出動作を制御する処理が含まれている。
ステップS6700の大当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り制御中演出処理には、例えば、可変表示結果が「大当り」となったこと等に対応した当り時演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置1109の表示画面に表示させることなどといった大当り遊技状態における各種の演出装置の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、例えば、主基板1200から伝送される当り終了指定コマンドを受信したこと等に対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS6700のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理には、大当り遊技状態が終了すること等に対応した当り時演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出を演出表示装置1109を用いて実行させることなどといった大当り遊技状態の終了に対応した各種の演出装置の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、こうした演出動作が終了したこと等に対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図31は、図30のステップS6600にて実行されるオープニング演出処理の一例を示すフローチャートである。このオープニング演出処理において、まず、演出制御用CPU1901は、オープニング演出タイマがセットされてるか否かの判定を行う(ステップS6502)。このオープニング演出タイマの詳細については後述する。ステップS6502にてオープニング演出タイマがセットされていないと判定された場合には(ステップS6502;NO)、当り開始指定コマンドの解析処理を行う(ステップS6503)。
ここでステップS352で決定される当り開始指定コマンドは、図16−2(A)及び図16−2(B)のように分類されており、大当りとなった際の遊技状態がいずれであるか、現在の合計保留記憶数が何個であるか、及びステップ353でセットされた最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値がいずれであるか、を演出制御基板1900の側で判別できるように機能するコマンドとなっている。例えば、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態且つ合計保留記憶数が7個の状態で第1大当りが発生した場合の当り開始指定コマンドは、コマンドA002となっている。高確率フラグと時短フラグがともにセットされている状態且つ合計保留記憶数が4個の状態で第3大当りが発生した場合の当り開始指定コマンドは、コマンドA004となっている。さらに、高確率フラグがセットされていない状態で且つ時短フラグがセットされている状態且つ合計保留記憶数が8個の状態で第2大当りが発生した場合の当り開始指定コマンドは、コマンドA005となっている。
つまり、ステップS6503の処理は格納されている当り開始指定コマンドに基づいて、現状の合計保留記憶数が何個であるのかと、ステップ353でセットされた最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値が何秒であるのかとを特定する処理となっている。
ステップS6503の処理を実行した後、図29−1(A)を用いて説明した始動入賞時受信コマンドバッファに格納されているコマンドの解析処理を行う(ステップS6504)。
このステップS6504の処理は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファについて、何番目のバッファ番号まで各コマンドが格納されているかを解析することにより、主基板1200にて記憶されている合計保留記憶数がいくつであるかを演出制御基板1900側で特定する処理となっている。また、このステップS6504の処理は、始動入賞時受信コマンドバッファに格納されている図柄指定コマンド又は変動カテゴリコマンドを解析することにより、主基板1900にて記憶されている保留情報の中に抽選結果が「大当り」となる保留情報が何個分存在するか否かを演出制御基板1900側で特定する処理となっている。
ステップS6504の処理を実行した後、ステップS6503にて特定した最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値及びステップS6504にて特定した「大当り」となる保留情報の個数(以下、「大当り数」という。)と図32−1に示すオープニング演出動作決定テーブルとを用いて、実行するべき演出動作を決定する第一ステップと、前記第一ステップにて決定した演出動作と図32−2に示すオープニング演出ステップ管理テーブルとを用いて最初に出現させる演出(本実施形態では演出A)を特定する第二ステップと、前記第二ステップにて特定した演出を演出表示装置1109等で開始させる第三ステップと、から構成されたオープニング演出設定処理を行う(ステップS6505)。例示すると、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値が703.000秒で大当り数が0個の場合には、前記第一ステップにて、演出動作2を行うと決定するようになっている。また、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値が3.000秒で大当り数が3個の場合には、前記第一ステップにて、演出動作6を行うと決定するようになっている。さらに、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値が2.000秒の場合には、大当り数に関わらず演出動作4を行うようになっている。
なお、本実施形態ではステップS6504にて、演出制御用RAM1903に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファに格納されているデータに基づいて大当り数を特定する構成としたが、これに限定されない。例えば、RAM1212に設けられた第1特図保留記憶用バッファ、第2特図保留記憶用バッファ及び始動データ記憶用バッファに格納されているデータに基づいて大当り数を特定する構成としてもよい。
ステップS6505の処理を実行した後、前述のステップS6502にて用いるオープニング演出タイマを演出制御用RAM1903のオープニング演出タイマ用の記憶領域にセットする(ステップS6506)。このステップS6506の処理にてセットするオープニング演出タイマの値は、ステップS6503にて特定した最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値と同値となっている。
ステップS6506の処理を実行した後、ステップS6505の前記第一ステップにて決定された演出動作において最初に行う演出(以下、「ステップ1」という。)の演出時間を、演出制御用RAM1903の演出ステップタイマ用の記憶領域にセットするとともに、演出制御用RAM1903に設けられた演出ステップ数を特定する特定記憶領域にステップ1を示す「1」をセットする(ステップS6507)。例示すると、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値が703.000秒で大当り数が0個の場合には、演出制御用RAM1903の演出ステップタイマ用の記憶領域に2.000秒という演出時間をセットするようになっている。また、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値が3.000秒で大当り数が3個の場合には、演出制御用RAM1903の演出ステップタイマ用の記憶領域に2.000秒という演出時間をセットするようになっている。さらに、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値が2.000秒の場合には、演出制御用RAM1903の演出ステップタイマ用の記憶領域に2.000秒という演出時間をセットするようになっている。
ステップS6507の処理を実行した後、前述した受信コマンドバッファから当り開始指定コマンドを消去して(ステップS6508)、オープニング演出処理を終了する。
さて、ステップS6502にてオープニング演出タイマがセットされていると判定された場合には(ステップS6502;YES)、演出制御用RAM1903の演出ステップタイマ用の記憶領域に記憶されている演出ステップタイマの値から1減算する(ステップS6509)。次に演出制御用RAM1903の演出ステップタイマ用の記憶領域に記憶されている演出ステップタイマの値が0未満となったか否かを判定する(ステップS6510)。
そして、演出ステップタイマの値が0未満と判定された場合(ステップS6510;YES)は、オープニング演出次ステップ演出処理(ステップS6520)を実行する。
図33は、図31のステップS6520にて実行されるオープニング演出次ステップ演出処理の一例を示すフローチャートである。まず、図31のステップS6507等で更新された演出ステップ数の値に1加算する処理を行う(ステップS6521)。
ステップS6521の処理を行った後、図31のステップS6505にて用いると決定された図32−2のオープニング演出ステップ管理テーブルを読み出しを行い(ステップS6522)、前記演出ステップ数と前記オープニング演出ステップ管理テーブルとを用いて、次の演出ステップが存在するか否かの判定を行う(ステップS6523)。例示すると、ステップS6505にて演出動作1を行うことが決定されていた場合であって、ステップS6521の処理後の演出ステップ数が“2”であった場合には、図32−2の演出動作1に対応するオープニング演出ステップ管理テーブルにステップ2の演出Bの実行が既定されていることからステップS6523にて、次の演出ステップが存在する(S6523:YES)と判定されるようになっている。また、ステップS6505にて演出動作4を行うことが決定されていた場合であって、ステップS6521の処理後の演出ステップ数が“2”であった場合には、図32−2の演出動作4に対応するオープニング演出ステップ管理テーブルから、ステップ2の演出の不存在が既定されていることからステップS6523にて、次の演出ステップが存在しない(S6523:NO)と判定されるようになっている。さらに、ステップS6505にて演出動作8を行うことが決定されていた場合であって、ステップS6521の処理後の演出ステップ数が“4”であった場合には、図32−2の演出動作1に対応するオープニング演出ステップ管理テーブルから、ステップ4の演出Hの実行が既定されていることからステップS6523にて、次の演出ステップが存在する(S6523:YES)と判定されるようになっている。
ステップS6523にて、次の演出ステップが存在する(S6523:YES)と判定した場合には、ステップS6521の処理後の演出ステップ数に対応した演出時間を演出制御用RAM1903の演出ステップタイマ用の記憶領域にセットする(ステップS6524)。例示すると、ステップS6505にて演出動作2を行うことが決定されていた場合であって、ステップS6521の処理後の演出ステップ数が“3”であった場合は、図32−2の演出動作2に対応するオープニング演出ステップ管理テーブルのステップ3にて、演出時間が700.000秒と既定されていることから、ステップS6524にて、700.000秒という値が演出制御用RAM1903の演出ステップタイマ用の記憶領域にセットされるようになっている。また、ステップS6505にて演出動作8を行うことが決定されていた場合であって、ステップS6521の処理後の演出ステップ数が“4”であった場合は、図32−2の演出動作8に対応するオープニング演出ステップ管理テーブルのステップ4にて、演出時間が100.000秒と既定されていることから、ステップS6524にて、100.000秒という値が演出制御用RAM1903の演出ステップタイマ用の記憶領域にセットされるようになっている。
ステップS6524の処理に続いて、オープニング演出次ステップ演出設定処理を行う(ステップS6525)。このステップS6525は、ステップS6505にて行うことが決定された演出動作と、ステップS6521の処理後の演出ステップ数と、図32−2に示したオープニング演出ステップ管理テーブルと、を用いて出現させる演出を特定する第一ステップと、前記第一ステップにて特定した演出を演出表示装置1109等で開始させる第二ステップと、から構成されたオープニング演出次ステップ演出設定処理を行い(ステップS6525)、オープニング演出次ステップ演出処理を終了させる。例示すると、本実施形態では、ステップS6505にて演出動作2を行うと決定され、ステップS6521の処理後の演出ステップ数が“2”であった場合は、ステップS6525にて演出Bを演出表示装置1109等で開始させるようになっている。また、本実施形態では、ステップS6505にて演出動作8を行うと決定され、ステップS6521の処理後の演出ステップ数が“3”であった場合は、ステップS6525にて演出Cを演出表示装置1109等で開始させるようになっている。
さて、ステップS6523にて、次の演出ステップが存在しない(S6523:NO)と判定した場合には、オープニング演出ステップ初期化処理を行い(ステップS6526)、オープニング演出次ステップ演出処理を終了させる。このオープニング演出ステップ初期化処理は、演出制御用RAM1903のオープニング演出タイマ用の記憶領域に記憶されているオープニング演出タイマの値と、演出制御用RAM1903に設けられた演出ステップ数を特定する特定記憶領域の値と、にそれぞれ初期値である“0”をセットする処理となっている。
さて、オープニング演出次ステップ演出処理(ステップS6520)及び演出ステップタイマの値が0以上と判定された場合には(ステップS6510;NO)、演出制御用RAM1903のオープニング演出タイマ用の記憶領域に記憶されているオープニング演出タイマの値から1減算する(ステップS6511)。次に演出制御用RAM1903のオープニング演出タイマ用の記憶領域に記憶されているオープニング演出タイマの値が0未満となったか否かを判定する(ステップS6512)。
そして、オープニング演出タイマの値が0未満と判定された場合(ステップS6512;YES)は、前述した当り開始指定コマンドに対応する時間が経過したこととなることから演出プロセスフラグの値を“4”に更新(ステップS6513)する。
ステップ6513の処理を行った後は、演出制御用RAM1903の演出ステップタイマ用の記憶領域に記憶されている演出ステップタイマの値に初期値である“0”をセットし(ステップS6514)、オープニング演出処理を終了させる。また、オープニング演出タイマの値が0以上と判定された場合(ステップS6512;NO)は、オープニング演出処理を終了させる。
次に、演出表示装置1109等で開始させる図32−2に示した演出A〜演出Hについて、図34〜図41を用いて説明する。まず、図34は、図32−2を用いて説明した演出Aの流れの一例を示すものとなっている。演出Aは、2.000秒の時間をかけて演出表示装置1109にて行われる演出となっており、演出Aは、当り動作を開始するという旨を遊技者に告知するための演出となっている。ここで、図34(a)は、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるそれぞれのフルカラー7セグメントLEDの所定セグメントのみを、同一色(本実施形態では「赤色」)にて発光させ、前記所定セグメント以外は消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図34(b)は、図34(a)にて発光させていた所定セグメントのみを図34(a)とは別の同一色(本実施形態では「白色」)にて発光させ、前記所定セグメント以外は消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図34(c)は、図34(b)にて発光させていた所定セグメントのみを図34(a)と同一色にて発光させ、前記所定セグメント以外を消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。つまり、演出Aは、2.000秒をかけて図34(a)の表示態様から図34(b)の表示態様を経て図34(c)の表示態様に変化するという流れとなっている。なお、演出Aにおける飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様は、大当り種別が如何なるものであるかを遊技者が区別できるようなものとなっている。本実施形態では、第1大当りである場合は、飾り図柄表示エリアL、C、Rのそれぞれに同一の偶数数字を表示するようになっており、第2大当りである場合は、飾り図柄表示エリアLに「1」の数字を、飾り図柄表示エリアCに「3」の数字を、飾り図柄表示エリアRに「5」の数字を表示するようになっている。第3大当りである場合は、飾り図柄表示エリアL、C、Rのそれぞれに同一の奇数数字を表示するようになっている。また、演出Aが開始される際は、当り動作を開始するという旨を遊技者に告知するために、演出音発生装置1110を用いて「大当り」という音声演出を行うようになっている。
次に、図35は、図32−2を用いて説明した演出Bの流れの一例を示すものとなっている。演出Bは、1.000秒の時間をかけて演出表示装置1109にて行われる演出となっている。ここで、図35(a)は、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるそれぞれのフルカラー7セグメントLEDの所定セグメントのみを、同一色(本実施形態では「赤色」)にて発光させ、前記所定セグメント以外を消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図35(b)は、すべてのセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。つまり、演出Bは、1.000秒をかけて図35(a)の表示態様から図35(b)の表示態様に変化するという流れとなっている。ここで、図35(b)の飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様は、遊技者に対して当り動作を開始するという旨の告知が終了したことを告知する機能を有している。
次に、図36は、図32−2を用いて説明した演出Cの流れの一例を示すものとなっている。演出Cは、700.000秒の時間をかけて演出表示装置1109にて行われる演出となっている。ここで、図36(a)は、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの第一箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図36(b)は、前記第一箇所は前記他の発光色にて発光した状態が維持されている状態で、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの前記第一箇所とは異なる第二箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所及び前記第二箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図36(c)は、前記第一箇所及び前記第二箇所は前記他の発光色にて発光した状態が維持されている状態で、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの前記第一箇所及び第二箇所とは異なる第三箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所、前記第二箇所及び第三箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図36(d)は、前記第一箇所、前記第二箇所及び第三箇所は前記他の発光色にて発光した状態が維持されている状態で、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの前記第一箇所、前記第二箇所及び第三箇所とは異なる第四箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所、前記第二箇所、第三箇所及び第四箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図36(e)は、すべてのセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。つまり、演出Cは、700.000秒をかけて図36(a)の表示態様から図36(b)の表示態様、図36(c)の表示態様、そして図36(d)の表示態様を経て図36(e)の表示態様に変化するという流れとなっている。
次に、図37は、図32−2を用いて説明した演出Dの流れの一例を示すものとなっている。演出Dは、100.000秒の時間をかけて演出表示装置1109にて行われる演出となっている。ここで、図37(a)は、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの第一箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図37(b)は、前記第一箇所は前記他の発光色にて発光した状態が維持されている状態で、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの前記第一箇所とは異なる第二箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所及び前記第二箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図37(c)は、前記第一箇所及び前記第二箇所は前記他の発光色にて発光した状態が維持されている状態で、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの前記第一箇所及び第二箇所とは異なる第三箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所、前記第二箇所及び第三箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図37(d)は、前記第一箇所、前記第二箇所及び第三箇所は前記他の発光色にて発光した状態が維持されている状態で、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの前記第一箇所、前記第二箇所及び第三箇所とは異なる第四箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所、前記第二箇所、第三箇所及び第四箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図37(e)は、すべてのセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。つまり、演出Dは、100.000秒をかけて図37(a)の表示態様から図37(b)の表示態様、図37(c)の表示態様、そして図37(d)の表示態様を経て図37(e)の表示態様に変化するという流れとなっている。なお、演出Cは、演出Dを7回分実行することにしてもよい。この7回という数値は、合計保留記憶数に対応した数値であり、演出Dを7回分実行することは、合計保留記憶数に対応した数の演出を遊技者に与えることとなるため、遊技興趣を向上させることができるという効果を得ることができる構成となっている。
次に、図38は、図32−2を用いて説明した演出Eの流れの一例を示すものとなっている。演出Eは、0.900秒の時間をかけて演出表示装置1109にて行われる演出となっている。ここで、図38(a)は、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるそれぞれのフルカラー7セグメントLEDの所定セグメントのみを、同一色(本実施形態では「赤色」)にて発光させ、前記所定セグメント以外を消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図38(b)は、すべてのセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。つまり、演出Eは、0.900秒をかけて図38(a)の表示態様から図38(b)の表示態様に変化するという流れとなっている。ここで、図38(b)の飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様は、遊技者に対して当り動作を開始するという旨の告知が終了したことを告知する機能を有している。
次に、図39は、図32−2を用いて説明した演出Fの流れの一例を示すものとなっている。演出Fは、1.000秒の時間をかけて演出表示装置1109にて行われる演出となっている。ここで、図39(a)は、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるそれぞれのフルカラー7セグメントLEDの所定セグメントのみを、同一色(本実施形態では「赤色」)にて発光させ、前記所定セグメント以外を消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図39(b)は、すべてのセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図39(c)は、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの所定箇所のセグメントを同一色(本実施形態では「緑色」)にて発光させ、前記所定箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。つまり、演出Fは、1.000秒をかけて図39(a)の表示態様から図39(b)の表示態様を経て、図39(c)の表示態様に変化するという流れとなっている。なお、図39(c)にて示した表示態様は、前述した大当り数が1個以上であることを遊技者に告知するための表示態様となっているとともに前述した演出Aでは表示されない表示態様となっている。これは、すでに行われた抽選の結果を示すものではないことを遊技者に認識させやすくするという効果を得ることができる構成となっている。ここで、図35(b)の飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様は、遊技者に対して当り動作を開始するという旨の告知が終了したことを告知する機能を有している。
次に、図40は、図32−2を用いて説明した演出Gの流れの一例を示すものとなっている。演出Gは、700.000秒の時間をかけて演出表示装置1109にて行われる演出となっている。ここで、図40(a)は、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの第一箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図40(b)は、前記第一箇所は前記他の発光色にて発光した状態が維持されている状態で、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの前記第一箇所とは異なる第二箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所及び前記第二箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図40(c)は、前記第一箇所及び前記第二箇所は前記他の発光色にて発光した状態が維持されている状態で、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの前記第一箇所及び第二箇所とは異なる第三箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所、前記第二箇所及び第三箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図40(d)は、前記第一箇所、前記第二箇所及び第三箇所は前記他の発光色にて発光した状態が維持されている状態で、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの前記第一箇所、前記第二箇所及び第三箇所とは異なる第四箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所、前記第二箇所、第三箇所及び第四箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図40(e)は、前記第一箇所、前記第二箇所、第三箇所及び第四箇所は前記他の発光色にて発光した状態が維持されている状態で、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの前記第一箇所、前記第二箇所、第三箇所及び第四箇所とは異なる第五箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所、前記第二箇所、第三箇所、第四箇所及び第五箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。つまり、演出Gは、700.000秒をかけて図40(a)の表示態様から図40(b)の表示態様、図40(c)の表示態様、そして図40(d)の表示態様を経て図40(e)の表示態様に変化するという流れとなっている。なお、図40(e)にて示した表示態様は、前述した大当り数が1個以上であることを遊技者に告知するための表示態様となっているとともに前述した演出Aでは表示されない表示態様となっている。これは、すでに行われた抽選の結果を示すものではないことを遊技者に認識させやすくするという効果を得ることができる構成となっている。
次に、図41は、図32−2を用いて説明した演出Hの流れの一例を示すものとなっている。演出Hは、100.000秒の時間をかけて演出表示装置1109にて行われる演出となっている。ここで、図41(a)は、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの第一箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図41(b)は、前記第一箇所は前記他の発光色にて発光した状態が維持されている状態で、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの前記第一箇所とは異なる第二箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所及び前記第二箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図41(c)は、前記第一箇所及び前記第二箇所は前記他の発光色にて発光した状態が維持されている状態で、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの前記第一箇所及び第二箇所とは異なる第三箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所、前記第二箇所及び第三箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図41(d)は、前記第一箇所、前記第二箇所及び第三箇所は前記他の発光色にて発光した状態が維持されている状態で、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの前記第一箇所、前記第二箇所及び第三箇所とは異なる第四箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所、前記第二箇所、第三箇所及び第四箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。また、図41(e)は、前記第一箇所、前記第二箇所、第三箇所及び第四箇所は前記他の発光色にて発光した状態が維持されている状態で、飾り図柄表示エリアL、C、Rにおけるフルカラー7セグメントLEDの前記第一箇所、前記第二箇所、第三箇所及び第四箇所とは異なる第五箇所のセグメントのみを、一の発光色(本実施形態では「白色」)にて発光させた後に他の発光色(本実施形態では「赤色」)にて発光させた状態であって、前記第一箇所、前記第二箇所、第三箇所、第四箇所及び第五箇所以外のセグメントを消灯させたままの状態にした飾り図柄表示エリアL、C、Rでの表示態様を示したものとなっている。つまり、演出Hは、100.000秒をかけて図41(a)の表示態様から図41(b)の表示態様、図41(c)の表示態様、そして図41(d)の表示態様を経て図41(e)の表示態様に変化するという流れとなっている。なお、図41(e)にて示した表示態様は、前述した大当り数が1個以上であることを遊技者に告知するための表示態様となっているとともに前述した演出Aでは表示されない表示態様となっている。これは、すでに行われた抽選の結果を示すものではないことを遊技者に認識させやすくするという効果を得ることができる構成となっている。
なお、演出Hは、演出Dを6回分実行し、演出Hを1回分実行することにしてもよい。この7回という数値は、合計保留記憶数に対応した数値であり、演出Dと演出Hをあわせて7回分実行することは、合計保留記憶数に対応した数の演出を遊技者に与えることとなるため、遊技興趣を向上させることができるという効果を得ることができる構成となっている。
次に、オープニング期間中における演出動作1〜8について、図32−1、図32−2を用いて説明する。まず、演出動作1は、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値が3.000秒且つ大当り数が0個の際に実行されるものとなっており、演出Aが実行された後に演出Bが実行されるという演出の流れとなっている。次に、演出動作2は、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値が703.000秒且つ大当り数が0個の際に実行されるものとなっており、演出Aが実行された後に演出Bが実行され、演出Bが実行された後に演出Cが実行されるという演出の流れとなっている。次に、演出動作3は、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値が803.000秒且つ大当り数が0個の際に実行されるものとなっており、演出Aが実行された後に演出Bが実行され、演出Bが実行された後に演出Cが実行され、演出Cが実行された後に演出Dが実行されるという演出の流れとなっている。演出動作4は、大当り数に関わらず、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値が2.000秒の際に実行されるものとなっており、演出Aのみが実行されるという演出の流れとなっている。次に、演出動作5は、大当り数に関わらず、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値が2.900秒の際に実行されるものとなっており、演出Aが実行された後に演出Eが実行されるという演出の流れとなっている。
次に、演出動作6は、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値が3.000秒且つ大当り数が1個以上の際に実行されるものとなっており、演出Aが実行された後に演出Fが実行されるという演出の流れとなっている。次に、演出動作7は、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値が703.000秒且つ大当り数が1個以上の際に実行されるものとなっており、演出Aが実行された後に演出Bが実行され、演出Bが実行された後に演出Gが実行されるという演出の流れとなっている。次に、演出動作8は、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値が803.000秒且つ大当り数が1個以上の際に実行されるものとなっており、演出Aが実行された後に演出Bが実行され、演出Bが実行された後に演出Cが実行され、演出Cが実行された後に演出Dが実行されるという演出の流れとなっている。
図42−1、図42−2は、前述した最初の大入賞口開放前プロセスタイマ設定処理の第2実施形態を説明するためのものであり、図42−1は、図15のステップS303にて実行される最初の大入賞口開放前プロセスタイマ設定処理の第2実施形態の一例を示すフローチャートである。この第2実施形態の最初の大入賞口開放前プロセスタイマ設定処理では、まず、現状の遊技状態指定バッファ値の読み出しを行う(ステップS360)。次いで、始動データ記憶用バッファ(図29−2(C))から保留情報の読み出しを行う(ステップS361)。次いで、読み出した保留情報から前述の大当り数がいくつであるかのを判定する処理を行う(ステップS362)。また、ステップS362の処理とともに読み出した保留情報から合計保留記憶数がいくつであるかのを判定する処理を行う(ステップS363)。
ここで、図42−2(A)、図42−2(B)は、ステップS360にて読み出された遊技状態指定バッファ値と、ステップS362にて読み出された大当り数と、ステップS363にて読み出された合計保留記憶数と、を用いて最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値及び当り開始指定コマンドA0XXHのEXT部分を決定するために用いる第2実施形態の最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルを例示する説明図である。ここで図42−2(A)に例示した最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルは、遊技状態指定バッファ値が「2」の場合に用いるテーブルとなっている。また図42−2(B)に例示した最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルは、遊技状態指定バッファ値が「2」以外の場合に用いるテーブルとなっている。
さて、ステップS360、ステップS362及びステップS363の処理が行われると、読み出した現状の遊技状態指定バッファ値が「2」である場合は、読み出された大当り数と、読み出された合計保留記憶数と、図42−2(A)に示した遊技状態指定バッファ値が「2」である場合に用いる最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルと、に基づいて最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値及び当り開始指定コマンドA0XXHのEXT部分を決定するとともに、読み出した現状の遊技状態指定バッファ値が「2」以外である場合は、読み出された大当り数と、読み出された合計保留記憶数と、図42−2(B)に示した遊技状態指定バッファ値が「2」以外である場合に用いる最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルと、に基づいて大入賞口開放前プロセスタイマ値及び当り開始指定コマンドA0XXHのEXT部分を決定する最初の大入賞口開放前プロセスタイマの決定処理(当り開始指定コマンド決定処理ともいう。)を行う(ステップS364)。
ここでステップS352で決定される当り開始指定コマンドは、図42−2(A)及び図42−2(B)のように分類されており、大当りとなった際の遊技状態がいずれであるか、大当り数がいくつであるか、現在の合計保留記憶数が何個であるか、を演出制御基板1900の側で判別できるように機能するコマンドとなっている。例えば、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態且つ合計保留記憶数が3個の状態で、大当り数が1個以上の場合の当り開始指定コマンドは、コマンドA010となっている。また、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態且つ合計保留記憶数が7個の状態で、大当り数が1個以上の場合の当り開始指定コマンドは、コマンドA011となっている。また、高確率フラグと時短フラグがともにセットされていない状態且つ合計保留記憶数が7個の状態で、大当り数が1個以上の場合の当り開始指定コマンドは、コマンドA012となっている。また、高確率フラグと時短フラグがともにセットされている状態且つ合計保留記憶数が4個の状態で、大当り数が1個以上の場合の当り開始指定コマンドは、コマンドA004となっている。さらに、高確率フラグがセットされていない状態で且つ時短フラグがセットされている状態且つ合計保留記憶数が8個の状態で、大当り数が1個以上の場合の当り開始指定コマンドは、コマンドA005となっている。
ここで、第2実施形態における図31のステップS6505の処理では、図32−1にて説明したオープニング演出動作決定テーブルを用いることなく、演出動作を決定するようになっている。具体的には、第2実施形態における図31のステップS6505の処理では、前述した受信コマンドバッファに当り開始指定コマンドとしてA001が格納されている場合は演出動作1を、前述した受信コマンドバッファに当り開始指定コマンドとしてA002が格納されている場合は演出動作2を、前述した受信コマンドバッファに当り開始指定コマンドとしてA003が格納されている場合は演出動作3を、前述した受信コマンドバッファに当り開始指定コマンドとしてA004が格納されている場合は演出動作4を、前述した受信コマンドバッファに当り開始指定コマンドとしてA005が格納されている場合は演出動作5を、前述した受信コマンドバッファに当り開始指定コマンドとしてA010が格納されている場合は演出動作6を、前述した受信コマンドバッファに当り開始指定コマンドとしてA011が格納されている場合は演出動作7を、前述した受信コマンドバッファに当り開始指定コマンドとしてA012が格納されている場合は演出動作8を、それぞれ実行すべき演出動作として決定するようになっている。
第2実施形態におけるステップS6505の処理では、実行すべき演出動作を決定した後、前記決定した演出動作と図32−2に示すオープニング演出ステップ管理テーブルとを用いて最初に出現させる演出(本実施形態では演出A)を特定する第二ステップと、前記第二ステップにて特定した演出を演出表示装置1109等で開始させる第三ステップと、から構成されたオープニング演出設定処理を行うようになっている(ステップS6505)。
次いで、決定された最初の大入賞口開放前プロセスタイマ値をRAM1212に設けられたプロセスタイマ記憶領域PTにセットし(ステップS365)、最初の大入賞口開放前プロセスタイマ設定処理を終了する。ステップ353でセットされた最初の大入賞口開放前プロセスタイマは、ステップS113の大入賞口開放前処理で用いられるものであり、この最初の大入賞口開放前プロセスタイマで設定された期間が終了したことを契機に図9に示したステップS114の大入賞口開放中処理に移行するようになっている。
ここで、合計保留記憶数を読み出すタイミングは、ステップS361のタイミング以外にも多数存在する。しかしながら、ステップS361のタイミングは、読み出した合計保留記憶数が多くなる可能性が高いタイミングであることから、本タイミングにて合計保留記憶数を読み出すこととした。
なお、第2実施形態は、主基板1200のみで、オープニング演出の時間及び内容を決定することとなっているため、演出制御基板1900のROMに記憶された制御プログラムの簡素化を実現したものとなっている。
前述したように本実施形態のパチンコ遊技機1は、始動入賞が発生する毎に取得される当否判定情報(MR1、MR2、MR3)を保留情報(図29−1(A)、図29−2(A)、図29−2(B)、図29−2(C))として記憶し、前記保留情報に基づいて当りか否かの当否判定(ステップS238、239)を行い、前記当否判定の結果が当りである場合に(ステップS302;YES)、当り動作(ステップS302;YES以降の処理)を実行するパチンコ遊技機であって、前記当否判定の結果が当りである場合に複数個設定された変動時間の中から一の当り時変動時間を決定する当り時変動時間決定手段(ステップS240)と、前記当り時変動時間が経過した後に、前記当り動作の一つとして行うオープニング演出を実行するオープニング演出実行手段(ステップS113、ステップS6500)と、前記オープニング演出が行われる時間(最初の大入賞口開放前プロセスタイマ)を決定するオープニング演出時間決定手段(図16−2又は図42−2の最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルを用いたステップS303)と、前記オープニング演出時間決定手段によって決定された前記時間の中で行う前記オープニング演出の内容を決定するオープニング演出内容決定手段(ステップS6505又はステップS364)と、前記オープニング演出が実行された後に、前記当り動作の一つとして行う大当り動作(第一大入賞口1141の入口の大きさを拡大させる動作又は第二大入賞口1151の入口の大きさを拡大させる動作)を実行する大当り遊技実行手段(ステップS114)と、を備え、前記オープニング演出内容決定手段は、前記オープニング演出の内容を決定する際に記憶されている前記保留情報(図29−1(A)、図29−2(A)、図29−2(B)、図29−2(C))に基づいて、前記オープニング演出の内容を決定することを特徴とする。
このような構成によれば、前記大当り動作が実行されることが決定された後から前記大当り動作が実行されるまでの間の遊技者の興趣を向上させることができる。
また、前述したように第2実施形態のパチンコ遊技機1は、始動入賞が発生する毎に取得される当否判定情報(MR1、MR2、MR3)を保留情報(図29−1(A)、図29−2(A)、図29−2(B)、図29−2(C))として記憶し、前記保留情報に基づいて当りか否かの当否判定(ステップS238、239)を行い、前記当否判定の結果が当りである場合に(ステップS302;YES)、当り動作(ステップS302;YES以降の処理)を実行するパチンコ遊技機であって、前記当否判定の結果が当りである場合に複数個設定された変動時間の中から一の当り時変動時間を決定する当り時変動時間決定手段(ステップS240)と、前記当り時変動時間が経過した後に、前記当り動作の一つとして行うオープニング演出を実行するオープニング演出実行手段(ステップS113、ステップS6500)と、前記オープニング演出が行われる時間とオープニング演出の内容とを決定するオープニング演出決定手段(図42−2の最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルを用いたステップS303)と、前記オープニング演出が実行された後に、前記当り動作の一つとして行う大当り動作(第一大入賞口1141の入口の大きさを拡大させる動作又は第二大入賞口1151の入口の大きさを拡大させる動作)を実行する大当り遊技実行手段(ステップS114)と、を備え、前記オープニング演出決定手段は、前記オープニング演出の内容を決定する際に記憶されている前記保留情報(図29−2(A)、図29−2(B)、図29−2(C))に基づいて、前記オープニング演出が行われる時間とオープニング演出の内容と、を決定することを特徴とする。
このような構成によれば、より簡易な構成で、前記大当り動作が実行されることが決定された後から前記大当り動作が実行されるまでの間の遊技者の興趣を向上させることができる。
また、前述したように本実施形態のパチンコ遊技機1は、始動入賞が発生する毎に取得される当否判定情報(MR1、MR2、MR3)を保留情報(図29−1(A)、図29−2(A)、図29−2(B)、図29−2(C))として記憶し、前記保留情報に基づいて当りか否かの当否判定(ステップS238、239)を行い、前記当否判定の結果が当りである場合に(ステップS302;YES)、当り動作(ステップS302;YES以降の処理)を実行するパチンコ遊技機であって、前記当否判定の結果が当りである場合に複数個設定された変動時間の中から一の当り時変動時間を決定する当り時変動時間決定手段(ステップS240)と、前記当り時変動時間が経過した後に、前記当り動作の一つとして行うオープニング演出を実行するオープニング演出実行手段(ステップS113、ステップS6500)と、前記オープニング演出が行われるオープニング演出時間(最初の大入賞口開放前プロセスタイマ)を決定するオープニング演出時間決定手段(図16−2又は図42−2の最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルを用いたステップS303)と、前記オープニング演出時間決定手段によって決定された前記時間の中で行う前記オープニング演出の内容を決定するオープニング演出内容決定手段(ステップS6505又はステップS364)と、前記オープニング演出が実行された後に、前記当り動作の一つとして行う大当り動作(第一大入賞口1141の入口の大きさを拡大させる動作又は第二大入賞口1151の入口の大きさを拡大させる動作)を実行する大当り遊技実行手段(ステップS114)と、を備え、特定の時間に設定された前記オープニング演出時間(図16−2又は図42−2の最初の大入賞口開放前プロセスタイマ及び当り開始指定コマンド決定テーブルに既定されている703.000秒等)は、前記オープニング演出の内容を決定する際に記憶されている前記保留情報(図29−1(A)、図29−2(A)、図29−2(B)、図29−2(C))の個数が所定個数以上であった場合(図16−2(A)又は図42−2(A)の合計保留記憶数が7個又は8個と場合)の方が、前記保留情報の個数が所定個数未満であった場合(図16−2(A)又は図42−2(A)の合計保留記憶数が7個未満の場合)の場合よりも前記オープニング演出時間決定手段によって決定されやすくなっており、オープニング演出内容決定手段は、前記オープニング演出の内容を決定する際に記憶されている前記保留情報(図29−1(A)、図29−2(A)、図29−2(B)、図29−2(C))に基づいて、前記オープニング演出の内容を決定することを特徴とする。
このような構成によれば、前記大当り動作が実行されることが決定された後から前記大当り動作が実行されるまでの興趣にかけた時間を保留情報の数に応じて変化させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、前述したように本実施形態のパチンコ遊技機1の前記オープニング演出は、前記当否判定の結果に関する演出(演出A)が実行された後に前記保留情報に関する演出(演出C、演出D、演出G、演出H)が実行されることを特徴とする。
このような構成によれば、前記大当り動作が実行されることを遊技者が理解した後から前記大当り動作が実行されるまでの興趣にかけた時間に、保留情報に関する演出が加えられため、遊技者の興趣を向上させることができる。