JP2012034987A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】保留中の可変表示に対する期待感だけでなく実行中の可変表示に対する期待感も高めて遊技興趣を向上させる。
【解決手段】今回の可変表示において表示結果が「大当り」になる可能性を示唆する図柄表示予告(予告A)と、可変表示結果が「大当り」に決定される保留データが記憶されている可能性を示唆する保留表示予告(予告B)のうち、いずれの予告演出を実行するかを所定割合で決定する。例えば、飾り図柄などの可変表示を実行中に第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1時点入賞が発生したか、第1時点入賞の発生より後に第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2時点入賞が発生したかに応じて、図柄表示予告と保留表示予告のいずれを実行するかの決定割合を異ならせる。
【選択図】図37
【解決手段】今回の可変表示において表示結果が「大当り」になる可能性を示唆する図柄表示予告(予告A)と、可変表示結果が「大当り」に決定される保留データが記憶されている可能性を示唆する保留表示予告(予告B)のうち、いずれの予告演出を実行するかを所定割合で決定する。例えば、飾り図柄などの可変表示を実行中に第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1時点入賞が発生したか、第1時点入賞の発生より後に第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2時点入賞が発生したかに応じて、図柄表示予告と保留表示予告のいずれを実行するかの決定割合を異ならせる。
【選択図】図37
Description
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に係り、詳しくは、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過した後に、可変表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を開始して表示結果を導出する可変表示手段を備え、予め定められた特定表示結果が導出された場合に所定の遊技価値が付与可能となる遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、入賞領域(通過領域)に遊技媒体が入賞(通過)したことに基づいて識別情報を可変表示(「変動」ともいう)可能な可変表示手段が設けられ、可変表示手段において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御可能になるように構成されたものがある。
このような遊技機において、識別情報を可変表示中に新たな入賞が生じ、複数の保留球に亘って連続演出の実行を設定した時点で、可変表示の残時間に応じた割込み演出を実行するものが提案されている(例えば特許文献1)。
特許文献1に記載された技術では、割込み演出の実行により連続演出開始の予告を行い、以後に開始される保留中の可変表示に対する期待感を高めることができる一方で、実行中の可変表示に対する期待感を高めることができなかった。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、保留中の可変表示に対する期待感だけでなく実行中の可変表示に対する期待感も高めて遊技興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願の請求項に係る遊技機は、遊技領域に設けられた始動領域(例えば普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口など)を遊技媒体(例えば遊技球など)が通過した後に、可変表示の開始を許容する開始条件の成立(例えばステップS231にてNoと判定されることなど)に基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄や飾り図柄など)の可変表示を開始して表示結果を導出する可変表示手段(例えば第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bや、画像表示装置5など)を備え、予め定められた特定表示結果(例えば大当り図柄や大当り組合せの確定飾り図柄など)が導出された場合に所定の遊技価値(例えば大当り遊技状態となることなど)が付与可能となる遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、前記始動領域を遊技媒体が通過したが未だ開始されていない可変表示について、前記所定の遊技価値を付与するか否かを特定するための情報を所定の上限記憶数(例えば「4」など)の範囲内で保留記憶情報として記憶する保留記憶手段(例えば特図保留記憶部151Aなど)と、前記開始条件が成立したときに、前記保留記憶手段から読み出した保留記憶情報に基づいて、前記所定の遊技価値を付与するか否かを、識別情報の表示結果が導出表示される前に決定する事前決定手段(例えばステップS240、S241の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103など)と、前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報のうちに、前記事前決定手段により前記所定の遊技価値を付与すると決定される保留記憶情報があるか否かを判定する保留判定手段(例えばステップS403の処理を実行するCPU103や、ステップS506の保留記憶判定処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記可変表示手段による識別情報の可変表示中に、当該識別情報の可変表示に対応する前記事前決定手段の決定結果に基づいて前記所定の遊技価値が付与される可能性を示唆する第1予告演出(例えば予告Aの図柄表示予告など)を実行可能な第1演出実行手段(例えばステップS463の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記保留判定手段の判定結果に基づいて前記所定の遊技価値を付与すると決定される保留記憶情報が前記保留記憶手段に記憶されている可能性を示唆する第2予告演出(例えば予告Bの保留表示予告など)を実行可能な第2演出実行手段(例えばステップS510の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記可変表示手段による識別情報の可変表示中に前記始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、前記第1予告演出と前記第2予告演出とのうち、いずれの予告演出を実行するかを所定割合で決定する演出決定手段(例えばステップS509の処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備える。なお、演出決定手段は、所定条件の成立(例えば第1時点入賞または第2時点入賞が発生したこと、あるいは第1領域入賞または第2領域入賞が発生したことなど)に基づいて、必ず(100%)第1予告演出を実行することに決定してもよいし、必ず(100%)第2予告演出を実行することに決定してもよい。
このような構成によれば、識別情報の可変表示中に、当該識別情報の可変表示に対応する開始条件が成立したときの決定結果に基づいて所定の遊技価値が付与される可能性を示唆する第1予告演出と、保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報の判定結果に基づいて所定の遊技価値が付与される保留記憶情報が保留記憶手段に記憶されている可能性を示唆する第2予告演出とを実行可能であり、識別情報の可変表示中に始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、いずれの予告演出を実行するかが所定割合で決定される。これにより、所定の遊技価値が付与される保留記憶情報が記憶されている期待感だけでなく実行中の可変表示に対する期待感も高めて遊技興趣を向上させることができる。
前記演出決定手段は、可変表示中に前記始動領域を遊技媒体が通過したことによる第1時点入賞の発生に応じて、第1時点入賞時決定割合でいずれの予告演出を実行するかを決定する一方、当該第1時点入賞の発生より後に前記始動領域を遊技媒体が通過したことによる第2時点入賞の発生に応じて、前記第1時点入賞時決定割合とは異なる第2時点入賞時決定割合で、いずれの予告演出を実行するかを決定する(例えばステップS509にて変動中入賞カウント値が「1」であるか「2」以上であるかに応じて異なる割合で予告パターンを決定する)。
このような構成においては、第1時点入賞の発生より後に第2時点入賞が発生した場合に、第1時点入賞の発生に応じた第1時点入賞時決定割合とは異なる第2時点入賞時決定割合で、いずれの予告演出を実行するかが決定される。これにより、識別情報の可変表示中に始動領域を遊技媒体が通過した回数に応じて第1予告演出と第2予告演出の出現頻度を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
前記演出決定手段は、前記第1時点入賞の発生に応じた前記第1時点入賞時決定割合として、前記第1予告演出と前記第2予告演出とのうち、一方の予告演出を他方の予告演出よりも高い割合で実行する旨の決定を行う一方、前記第2時点入賞の発生に応じた前記第2時点入賞時決定割合として、前記一方の予告演出を前記第1時点入賞時決定割合よりも低い割合で実行する旨の決定を行う(例えば変動開始時決定内容が「確変(大当り)」で保留記憶内容が「確変あり」の場合、ステップS509にて予告Aの決定割合が変動中入賞カウント値が「1」であるときに70%となり変動中入賞カウント値が「2」以上の予告未実行時に70%未満(20%)となる)。
このような構成においては、第1時点入賞の発生に応じて一方の予告演出が他方の予告演出よりも高い第1時点入賞時決定割合で実行すると決定される一方、第2時点入賞の発生に応じて一方の予告演出が第1時点入賞時決定割合よりも低い第2時点入賞時決定割合で実行すると決定される。これにより、識別情報の可変表示中に始動領域を遊技媒体が通過した回数に応じて第1予告演出と第2予告演出の出現頻度を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
前記演出決定手段は、前記第1時点入賞の発生に応じた前記第1時点入賞時決定割合で、前記第1予告演出と前記第2予告演出とのうち、一方の予告演出を実行する旨の決定を行った後に、前記第2時点入賞の発生に応じた前記第2時点入賞時決定割合として、前記一方の予告演出とは異なる他方の予告演出を前記一方の予告演出よりも高い割合で実行する旨の決定を行う(例えば変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」で保留記憶内容が「非確変あり」の場合や変動開始時決定内容が「確変(大当り)」で保留記憶内容が「確変あり」の場合、ステップS509にて変動中入賞カウント値が「2」以上の予告A実行中に予告Bの決定割合(90%)が予告Aの決定割合(10%)よりも高くなる)。
このような構成においては、第1時点入賞の発生に応じた第1時点入賞時決定割合で一方の予告演出を実行すると決定された後に、第2時点入賞の発生に応じた第2時点入賞時決定割合として、他方の予告演出を一方の予告演出よりも高い割合で実行すると決定される。これにより、当該識別情報の可変表示を対象とする第1予告演出と保留記憶情報を対象とする第2予告演出のうちで同一の予告演出が繰り返し実行されてしまうことを防止して、遊技興趣を向上させることができる。
前記演出決定手段は、前記第2時点入賞の発生に応じた前記第2時点入賞時決定割合として、前記第1時点入賞の発生に応じた前記第1時点入賞時決定割合よりも高い割合で、前記第2予告演出を実行する旨の決定を行う(例えば変動開始時決定内容が「確変(大当り)」で保留記憶内容が「確変あり」の場合、ステップS509にて変動中入賞カウント値が「1」であるときに予告Bの決定割合が30%となる一方、変動中入賞カウント値が「2」以上の予告未実行時に予告Bの決定割合が50%となる)。
このような構成においては、第2時点入賞が発生したときに第1時点入賞が発生したときよりも高い割合で、第2予告演出を実行すると決定される。これにより、保留記憶情報が増加したときに第2予告演出の出現頻度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
前記始動領域は複数設けられており(例えば普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口など)、前記演出決定手段は、前記複数の始動領域のうち一の始動領域を遊技媒体が通過して第1領域入賞が発生したか、一の始動領域とは異なる他の始動領域を遊技媒体が通過して第2領域入賞が発生したかに応じて異なる割合で、いずれの予告演出を実行するかを決定する(例えばステップS509にて第1始動入賞時であるか第2始動入賞時であるかに応じて異なる割合で予告パターンを決定する)。
このような構成においては、第1領域入賞が発生したか、第2領域入賞が発生したかに応じて異なる割合で、いずれの予告演出を実行するかが決定される。これにより、遊技媒体が通過した始動領域に応じて第1予告演出と第2予告演出の出現頻度を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
前記演出決定手段は、前記第1領域入賞の発生に応じて、前記第1予告演出と前記第2予告演出とのうち、一方の予告演出を他方の予告演出よりも高い第1領域入賞時決定割合で実行する旨の決定を行う一方、前記第2領域入賞の発生に応じて、前記一方の予告演出を前記第1領域入賞時決定割合よりも低い第2領域入賞時決定割合で実行する旨の決定を行う(例えば変動開始時決定内容が「確変(大当り)」で保留記憶内容が「確変あり」の場合、ステップS509にて予告Aの決定割合が第1始動入賞時に70%となり第2始動入賞時に70%未満(20%)となる)。
このような構成においては、第1領域入賞の発生に応じて一方の予告演出が他方の予告演出よりも高い第1領域入賞時決定割合で実行すると決定される一方、第2領域入賞の発生に応じて一方の予告演出が第1領域入賞時決定割合よりも低い第2領域入賞時決定割合で実行すると決定される。これにより、遊技媒体が通過した始動領域に応じて第1予告演出と第2予告演出の出現頻度を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
前記第1演出実行手段による前記第1予告演出と前記第2演出実行手段による前記第2予告演出の両方を実行する第3予告演出(例えば予告A+予告Bの予告演出など)を実行可能な第3演出実行手段(例えばステップS509における予告A+予告Bの決定結果に基づきステップS510、S463の処理を実行する演出制御用CPU120など)をさらに備え、前記第3演出実行手段は、前記第1予告演出のモチーフと前記第2予告演出のモチーフとを同一の特定モチーフにすることによって前記第3予告演出を実行する。
このような構成においては、第1予告演出のモチーフと第2予告演出のモチーフとが同一の特定モチーフとなることで第3予告演出が実行され、所定の遊技価値が付与される保留記憶情報が記憶されている期待感だけでなく実行中の可変表示に対する期待感も高めて遊技興趣を向上させることができる。
実施の形態1.
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5では、可変表示部としての各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが、接着して、あるいは分離して、あるいは接着及び分離が可能に、設けられてもよい。画像表示装置5における表示動作は、図2に示す演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120によって制御される。演出制御用CPU120は、第1特別図柄表示装置4Aで第1特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示装置4Bで第2特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
一例として、始動入賞記憶表示エリア5Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)と第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)のいずれかが成立したときには、例えば左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、青色表示や赤色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた表示部位のうち右端の表示部位)を非表示に戻す。
なお、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
こうして、第1始動条件や第2始動条件が成立したものの、先に開始された特図ゲームが実行中であることや、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームを開始するための開始条件が成立しないときには、特図ゲームに対応した可変表示の保留が発生する。例えば、第1始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
加えて、画像表示装置5の表示領域には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより実行される特図ゲームにて可変表示される特別図柄を、飾り図柄とは別個に特定可能として表示する特別図柄可変表示エリアが設けられていてもよい。一例として、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて特別図柄の可変表示が開始されたことに対応して、特別図柄可変表示エリアにて特別図柄の可変表示に対応した「○」、「×」などを示す演出画像の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が終了して確定特別図柄が停止表示されることに対応して、特別図柄可変表示エリアにて確定特別図柄に対応して予め定められた「○」、「×」などの演出画像を停止表示すればよい。例えば、特図ゲームにおける確定特別図柄が大当り図柄である場合には特別図柄可変表示エリアに「○」を停止表示し、ハズレ図柄である場合には「×」を停止表示すればよい。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(又はLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(又はLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
例えば上皿の上面における手前側の中央位置といった、パチンコ遊技機1の遊技機用枠3における所定位置には、押下操作などにより遊技者が所定の指示操作を可能な操作ボタン30が設置されている。この操作ボタン30は、押下可能であるとともに、回動可能なジョグダイアルになっていてもよい。なお、操作ボタン30は、押下操作や回動操作が可能なものに限定されず、例えばタッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよい。また、操作ボタン30に代えて、例えば赤外線センサやCCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、操作ボタン30は、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。操作ボタン30に対する遊技者の指示操作は、図2に示す操作検出ユニット31によって検出される。
こうした操作ボタン30に代えて、あるいは、操作ボタン30とともに、例えば下皿を形成する部材において、下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラが取り付けられてもよい。スティックコントローラは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。スティックコントローラの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラの取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
スティックコントローラと操作ボタン30の取付位置は、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にあればよい。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、スティックコントローラ及び操作ボタン30の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、スティックコントローラと操作ボタン30の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄は、いずれも15R大当り図柄となる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として15R大当り図柄が停止表示された後に制御される大当り遊技状態(15R大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15R大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1ラウンド数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15R大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。このような15R大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞するたびに所定個数(例えば「15」)の出玉(賞球)が得られる。
なお、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(大入賞口の開放回数)や、各ラウンドにおいて大入賞口が閉鎖状態から開放状態となって再び閉鎖状態に戻るまでの時間(開放時間)は、パチンコ遊技機1の仕様に応じて任意に変更可能である。一例として、15R大当り状態とともに、2R大当り状態を設けて、2R大当り状態となった場合には、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間)が、15R大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となるようにしてもよい。また、2R大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15R大当り状態におけるラウンド数よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となる。なお、2R大当り状態では、ラウンドの実行回数が第2ラウンド数となるように制御されればよく、それ以外の制御は15R大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2R大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。2R大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置において、大入賞口となる所定の入賞口を閉鎖状態から開放状態とすることなどにより、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間又は第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
このような2R大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の出玉(賞球)が得られるが、大入賞口の開放期間が第2期間(0.5秒間)であって、非常に短い。そのため、2R大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、第2特定遊技状態は、第1特定遊技状態に比べてラウンドの実行回数が少ないものに限定されず、例えばラウンドの実行回数は同一である一方で、大入賞口を開放状態とする上限期間(例えば2秒間)が第1特定遊技状態での上限期間(例えば29秒間)に比べて短くなるものであってもよい。第2特定遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を開放状態に変化させる期間が第1特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第1特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
大当り図柄のうちで「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15R大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される大当り図柄は、非確変大当り図柄(「通常大当り図柄」ともいう)と称される。また、大当り図柄のうち非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「非確変大当り」(「通常大当り」ともいう)と称される。
大当り図柄のうちで「5」または「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける特別図柄として停止表示されたことに基づき15R大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮される時間短縮制御とともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続すればよい。確変状態における時短制御は、時短状態の場合と同様に、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたときに、終了してもよい。あるいは、確変状態における時短制御は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続してもよい。
一例として、「5」または「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変状態となって確変制御と時短制御がともに開始され、可変表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときには、時短制御を終了させる。その一方で、確変制御は、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続させる。
他の一例として、「5」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変状態となって確変制御と時短制御がともに開始され、可変表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときには、時短制御を終了させる。その一方で、確変制御は、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続させる。また、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変状態となって確変制御と時短制御がともに開始され、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御と時短制御をともに継続させる。
確変制御とともに時短制御が行われる確変状態は、高確高ベース状態とも称される。また、確変制御のみが行われて時短制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。さらに、確変制御が行われずに時短制御のみが行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御と時短制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。このように、確変状態のうちには、確変制御とともに時短制御が行われる高確高ベース状態の他に、確変制御のみが行われて時短制御が行われない高確低ベース状態が含まれていてもよい。
「5」の数字を示す特別図柄は、第1確変大当り図柄と称される。また、大当り図柄のうち第1確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「第1確変大当り」と称される。「7」の数字を示す特別図柄は、第2確変大当り図柄と称される。また、大当り図柄のうち第2確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「第2確変大当り」と称される。なお、非確変大当り図柄「3」や第1確変大当り図柄「5」、および第2確変大当り図柄「7」は、一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(例えば「コ」など)にしてもよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。時短制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に(連動して)行われる一方で、確変制御の開始と終了は、時短制御や高開放制御の開始や終了と必ずしも連動するものでなくてもよい。時短制御と高開放制御がともに行われている遊技状態を、高ベース状態ともいい、高ベース状態であることを高ベース中であるともいう。
パチンコ遊技機1では、可変表示結果が「大当り」となったことに基づき、大当り遊技状態に制御されてラウンドが実行され、開放状態となった大入賞口に遊技球を入賞させて遊技者が多数の賞球を容易に得られるという、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される。また、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態になりやすくなるという、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される。その他にも、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「2」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となることや、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることといった、様々な遊技価値が付与されることがある。こうした所定の遊技価値が付与されるか否かは、例えば特図ゲームにおける可変表示結果となる確定大当り図柄といった、所定図柄の表示結果に応じて定められるものであればよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることといった、所定の遊技価値が付与される可能性があることなどを、遊技者に示唆するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
この実施の形態では、特別図柄や飾り図柄の可変表示を実行中に、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過して第1始動条件や第2始動条件が成立すると、実行中の可変表示における表示結果(特図表示結果)に基づいて所定の遊技価値が付与される可能性や、第1始動条件や第2始動条件の成立に基づき保留されている可変表示のうちに所定の遊技価値が付与されるものがある可能性を、遊技者に報知するための予告演出が実行される。このような予告演出は「変動中入賞時予告演出」ともいう。
変動中入賞時予告演出となる演出動作は、例えば画像表示装置5の表示領域に所定の演出画像(キャラクタ画像など)を表示すること、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定の点灯態様で点灯させること、遊技領域の内部または外部に設けられた所定の可動部材を所定の動作態様で動作させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることにより、実行中の可変表示における表示結果や始動条件の成立に基づく可変表示における表示結果を予告できればよい。
この実施の形態では、変動中入賞時予告演出として、図柄表示予告と保留表示予告を実行することができる。図柄表示予告は、飾り図柄の可変表示中に画像表示装置5の画面上で表示される飾り図柄を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、実行中の可変表示における表示結果に基づいて可変表示結果が「大当り」となる可能性などといった、所定の遊技価値が付与される可能性を予告する。一例として、通常時には単一色で表示されている飾り図柄を、花柄に変化させることにより、今回の可変表示における表示結果に基づいて所定の遊技価値が付与される可能性が高められていることを示唆すればよい。保留表示予告は、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて特図保留記憶数を特定可能に表示する表示部位を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、複数回の可変表示にわたり可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告する。一例として、通常時には丸形の形状で表示されている表示部位のいずれかを、花形に変化させることにより、その変化した保留位置(保留記憶情報)に対応する可変表示における表示結果に基づいて所定の遊技価値が付与される可能性が高められていることを示唆すればよい。
図柄表示予告を実行するために、予告Aの予告パターンが予め用意されていればよい。保留表示予告を実行するために、予告Bの予告パターンが予め用意されていればよい。また、予告Aと予告Bの予告パターンを併せた予告A+予告Bの予告パターンを用いることにより、図柄表示予告とともに保留表示予告を実行できるようにしてもよい。
なお、変動中入賞時予告演出となる予告演出における演出動作は、特図表示結果が「大当り」となる可能性などを遊技者が認識可能に示唆する任意の動作であればよい。例えば、図柄表示予告では、飾り図柄の可変表示中における変動速度を変更することや、仮停止表示における表示態様(例えば揺れ変動表示の方向や揺れ幅、揺れの速さなど)を変更すること、あるいは、これらを組み合わせることなどにより、飾り図柄の表示態様を通常時の表示態様から変化させてもよい。また、保留表示予告では、保留記憶の表示部位を変動(例えば上下に揺れ変動など)させることにより、保留記憶表示の表示態様を通常時の表示態様から変化させてもよい。
その他にも、例えば「演出画像表示」や「操作時予告」といった、複数種類の予告演出が実行可能に設定されてもよい。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)に変化が生じないものであればよい。「演出画像表示」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示領域にて、予め用意された複数種類の演出画像のいずれかを表示させる演出表示が行われる。「操作時予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、遊技者による操作ボタン30に対する所定操作が検出されたことに応じて、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示を変更することや、スピーカ8L、8Rから出力させる音声などを変更することにより、演出動作を変化させる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せともいう)となる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄と、リーチ組合せとなる確定飾り図柄は、まとめてハズレ組合せ(非特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄のうち非確変大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の非確変大当り組合せ(「通常大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように非確変大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄(「通常図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が非確変大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、非確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変大当り」の可変表示態様と称され、大当り種別が「非確変」であるともいう。こうして「非確変大当り」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態が終了すると、時短状態に制御される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄のうち第1確変大当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。また、この場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
この実施の形態では、特図ゲームにおける確定特別図柄として第1確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示中に非確変大当り組合せとなる飾り図柄が一旦表示されて、可変表示中に再抽選演出が実行されたり、その後の大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に大当り中昇格演出が実行されたりして、確変状態に制御されることが報知される。こうした飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」で「再抽選・昇格あり」となる場合に対応した「第1確変大当り」の可変表示態様と称され、大当り種別が「第1確変」であるともいう。再抽選演出や大当り中昇格演出のように、確変状態に制御されるか否かを報知するために実行される演出は、確変昇格演出ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄のうち第2確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。こうした飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」で「直当り」となる場合に対応した「第2確変大当り」の可変表示態様と称され、大当り種別が「第2確変」であるともいう。
なお、「直当り」とは、可変表示時間が経過したときに、飾り図柄の可変表示結果として確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されることを直ちに(大当り遊技状態の開始前に)認識可能とするものである。これに対して、再抽選演出や大当り中昇格演出が実行される場合には、飾り図柄の可変表示中に非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを直ちには認識不能とし、再抽選演出(例えば飾り図柄の再変動)が実行されて確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることが報知されたり、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に大当り中昇格演出を実行することによって確変状態に制御されることが報知される。また、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」である場合には、可変表示時間の経過時に、飾り図柄の可変表示結果として非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示され、「第1確変」の場合と同様に大当り遊技状態中に大当り中昇格演出が実行される場合がある。さらに、飾り図柄の可変表示中にも、「第1確変」の場合と同様に再抽選演出が実行される場合がある。ただし、「非確変」の場合には、可変表示中に再抽選演出が実行されたり、大当り遊技状態中に大当り中昇格演出が実行されても、確変状態に制御されることは報知されない。
再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに非確変大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、非確変大当り組合せとなる飾り図柄(非確変図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する再抽選失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「第1確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する再抽選成功演出が行われる。なお、大当り種別が「第1確変」である場合でも、再抽選失敗演出が行われるようにしてもよい。
このように、再抽選演出は、可変表示結果が「大当り」となることが事前に決定されている場合に、飾り図柄の可変表示時間が経過して確定飾り図柄が導出表示される以前に、確変状態に制御されるか否かを報知する演出である。なお、飾り図柄の可変表示時間が経過して確定飾り図柄が導出表示された後、大当り遊技状態が開始されるより前に、例えば大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)の実行中に、再抽選演出が実行されるようにしてもよい。再抽選演出の具体的な演出態様としては、飾り図柄の再変動表示を行うものに限定されず、例えば、非確変大当り組合せの飾り図柄を仮停止表示するなどして、一旦「非確変」であると思わせておいてから、演出用模型を可動させたり、画像表示装置5の表示領域に所定のキャラクタ画像を表示させたり、遊技効果ランプ9を所定のパターンで点灯又は点滅させたり、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたりすることにより、再抽選演出を実行してもよい。
大当り中昇格演出では、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時における演出動作の一環として、あるいは別個の演出動作として、遊技状態が確変状態となるか否かを報知する演出動作が行われる。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄を可変表示させて非確変図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させることにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に大当り中昇格演出が実行されるときには、その大当り中昇格演出として、飾り図柄の演出表示結果が非確変図柄となる大当り中昇格失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「第1確変」である場合に大当り中昇格演出が実行されるときには、その大当り中昇格演出として、飾り図柄の演出表示結果が確変図柄となる大当り中昇格成功演出が行われる。
このように、大当り中昇格演出は、可変表示結果が「大当り」となることが事前に決定されている場合に、飾り図柄の可変表示時間が経過して確定飾り図柄が導出表示された後、大当り遊技状態が開始された後の所定期間にて、確変状態に制御されるか否かを報知する演出である。大当り中昇格演出の具体的な演出態様としては、飾り図柄の可変表示を行うものに限定されず、例えば、飾り図柄とは異なる演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させたり、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定のパターンで点灯又は点滅させたり、演出用模型を可動させたりすることにより、大当り中昇格演出を実行してもよい。
確変状態や時短状態では、例えば「確変中」や「時短中」といった確変状態や時短状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、画像表示装置5の表示領域における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、確変状態や時短状態であることを遊技者が認識できる演出モードとなるようにしてもよい。あるいは、確変状態では、例えば通常状態と同様の演出モードとなることにより、確変状態であることを遊技者が認識不可能あるいは認識困難になることがあってもよい(いわゆる潜伏確変)。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11の側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図3(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
この実施の形態では、第1及び第2変動開始コマンドと、変動パターン指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1特図及び第2特図のいずれが変動開始となるかの指定内容と、変動パターンの指定内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)と変動パターンとの組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを特定できるようにしてもよい。ここで、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)に応じた2種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動開始となる特別図柄を指定する演出制御コマンドと、変動パターンを指定する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動開始となる特別図柄に対応した2種類の演出制御コマンドと、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別(飾り図柄の可変表示態様)を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果に対応して「非確変大当り」を通知する第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果に対応して「第1確変大当り(再抽選・昇格あり)」を通知する第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果に対応して「第2確変大当り(直当り)」を通知する第4可変表示結果通知コマンドである。
コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば15R大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、大当り遊技状態の開始時点から、あるいは、飾り図柄の可変表示開始時点から、大当り遊技状態の終了時点まで、継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかに応じて、異なる演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。大当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや大当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや大当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドB1XXHは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB2XXHは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時に、所定の数値データを用いた判定結果を通知する演出制御コマンドとしても用いられる。また、第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、所定の数値データを用いた判定結果を通知する演出制御コマンドとしても用いられる。
例えば図3(C)に示すように、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドでは、可変表示結果を「大当り」とするか否かの決定に用いる所定の決定用数値(例えば特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データ)により、可変表示結果が「大当り」となる大当り遊技状態に制御すると決定される旨の判定がなされたか否かに応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドB100HやコマンドB200Hは、可変表示結果が「大当り」に決定される旨の判定がなされなかった場合の「大当り判定なし」を通知する一方で、コマンドB101H、コマンドB102H、コマンドB201H及びコマンドB202Hは、可変表示結果が「大当り」に決定される旨の判定がなされたことを通知する。また、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドでは、可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を複数種別のいずれかに決定するために用いられる所定の決定用数値(例えば大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データ)により、特別条件が成立して大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御される旨の判定がなされたか否かに応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドB101HやコマンドB201Hは、大当り種別が「非確変」に決定されて大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されない場合の「非確変大当り判定」を通知する一方で、コマンドB102HやコマンドB202Hは、大当り種別が「第1確変」または「第2確変」に決定されて大当り遊技状態の終了後に確変状態へと制御される場合の「確変大当り判定」を通知する。
コマンドC0XXHは、始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。保留記憶数通知コマンドでは、例えば図11に示す特図保留記憶部151Aにおける保留記憶情報(保留データ)の総記憶数(例えば「0」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときや、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立して特図ゲームの実行が開始されるときなどに、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、特図保留記憶部151Aにおける保留記憶情報(保留データ)の総記憶数を特定することができる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、乱数回路104やI/O105は、外付けであってもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100ではCPU103がROM101に格納されている遊技制御用のプログラムを実行して遊技制御を行うので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100(又はCPU103)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU103がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11とは異なる他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
主基板11では、例えば図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図11に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR5を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路104により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM101等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ100の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路104が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行うことにより、乱数回路104が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「第1確変」、「第2確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しがたい状態(通常開放状態)から遊技球が通過(進入)しやすい状態(拡大開放状態)へと変化させるか否かなどの決定を行うために用いられる。
図5は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
図5に示すように、この実施の形態では、非リーチ変動パターンとして、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−4と、変動パターンPB1−1及び変動パターンPB1−2とが、予め用意されている。また、リーチ変動パターンとして、変動パターンPA2−1、変動パターンPA2−2、変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した大当り変動パターンとしては、変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPA6−1、変動パターンPA6−2、変動パターンPA7−1、変動パターンPA7−2が、予め用意されている。
図6は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図5に示す各変動パターンは、図6に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作などに基づいて分類(グループ化)された1つ又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチα(スーパーリーチα1又はスーパーリーチα2)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチβ(スーパーリーチβ1又はスーパーリーチβ2)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。他の一例として、複数の変動パターンを飾り図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図6に示す例では、可変表示結果が「ハズレ」で「非リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3が、予め用意されている。また、可変表示結果が「ハズレ」で「リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3が、予め用意されている。
各変動パターン種別には、可変表示態様や可変表示の内容などに応じて、1つまたは複数の変動パターンが分類される。図5に示す変動パターンの具体的な分類については、例えば図10に示すような変動パターン決定テーブル133の設定から、特定することができる。すなわち、変動パターン決定テーブル133において、各変動パターン種別に応じて決定値が割り当てられた変動パターンは、その変動パターン種別に含まれるように分類されている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図7は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立したときや、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立したときに、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、同一の特図表示結果決定テーブル130を参照して特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。
図8は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御することが決定(事前決定)されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、可変表示態様を「非確変」や「第1確変」や「第2確変」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
大当り種別決定テーブル131では、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「第1確変」や「第2確変」などの大当り種別に割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通の大当り種別決定テーブル131におけるテーブルデータを参照して大当り種別が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、大当り種別に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「非確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「第1確変」や「第2確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「2」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。また、大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、例えば大当り遊技状態において実行可能なラウンドの上限回数や、時短状態において実行可能な特図ゲームの上限回数といった、可変表示結果が「大当り」となることなどに基づいて所定の遊技価値を付与するか否かの決定結果に対応した決定用データを含んでいてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドの実行態様(実行回数や大入賞口の開放時間など)と、確変状態に制御するか否かのうち、いずれか一方又は両方が特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて決定されるようにしてもよい。例えば、特図表示結果決定テーブル130では、「大当り」の特図表示結果となる場合に、「非確変大当り」とするか「確変大当り」とするかの決定結果に対して、決定値が割り当てられていてもよい。あるいは、特図表示結果決定テーブル130では、「大当り」の特図表示結果となる場合に、複数種類の大当り種別に対して決定値が割り当てられており、乱数値MR1のみを用いて大当り種別を決定できるようにしてもよい。
図9は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図9(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図9(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Bと、図9(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(第1短縮用)132Cと、図9(D)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(第2短縮用)132Dとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」、「第1確変」、「第2確変」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」である場合と「第1確変」及び「第2確変」のいずれかである場合とでは、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかにかかわらず、各変動パターン種別に決定される割合が同一となるように、決定値が割り当てられている部分があってもよい。例えば、変動パターン種別CA3−1に対しては、大当り種別が「非確変」、「第1確変」、「第2確変」のいずれであるかにかかわらず、同一範囲となる「1」〜「11」の決定値が対応付けられるように割り当てられてもよい。また、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分があってもよい。これにより、特図表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせた部分があってもよいし、異なる変動パターン種別に決定値を割り当てた部分があってもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることや、異なる変動パターン種別に決定することができる。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Bと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第1短縮用)132Cと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第2短縮用)132Dは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Bは、例えば遊技状態が通常状態で合計保留記憶数が「3」未満であるときや、遊技状態が時短状態または確変状態で合計保留記憶数が「0」であるときといった、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されない場合に使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第1短縮用)132Cは、例えば遊技状態が通常状態で合計保留記憶数が「3」以上であるときや、遊技状態が時短状態または確変状態で合計保留記憶数が「1」〜「3」のいずれかであるときといった、所定の第1短縮条件成立時に使用テーブルとして選択される。また、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第2短縮用)132Dは、例えば遊技状態が時短状態または確変状態で合計保留記憶数が「4」以上であるときといった、所定の第2短縮条件成立時に使用テーブルとして選択される。なお、第1短縮条件や第2短縮条件といった、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮される条件は、パチンコ遊技機1の仕様に応じて任意に設定されたものであればよい。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第1短縮用)132C、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第2短縮用)132Dでは、互いに異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Bのみにおいて変動パターン種別CA1−1に決定値が割り当てられ、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第1短縮用)132Cのみにおいて変動パターン種別CA1−2に決定値が割り当てられ、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第2短縮用)132Dのみにおいて変動パターン種別CA1−3に決定値が割り当てられている。これにより、第1短縮条件や第2短縮条件といった所定の短縮条件が成立したか否かに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第1短縮用)132C、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第2短縮用)132Dでは、共通の変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3に対しては、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第1短縮用)132C、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第2短縮用)132Dのいずれにおいても決定値が割り当てられている。もっとも、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように決定値が割り当てられてもよい。これにより、第1短縮条件や第2短縮条件といった所定の短縮条件が成立したか否かに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
この実施の形態では、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第1短縮用)132C、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第2短縮用)132Dのいずれかを参照することにより、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3や変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに決定することができる。ここで、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3は、図5に示すように、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。また、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。したがって、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Bやハズレ変動パターン種別決定テーブル(第1短縮用)132C、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第2短縮用)132Dを参照して変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定することができる。
図10は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブル133の構成例を示している。変動パターン決定テーブル133は、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。変動パターン決定テーブル133では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、1つ又は複数の変動パターンに割り当てられている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図11に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図11に示す遊技制御用データ保持エリア150は、特図保留記憶部151Aと、普図保留記憶部151Bと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生することにより第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データや、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生することにより第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口や第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第1始動条件や第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
また、この実施の形態では、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データも保留データに含まれ、保留番号と対応付けて特図保留記憶部151Aに記憶される。一例として、特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞を示す「第1」の始動口データ、あるいは第2始動入賞口への入賞を示す「第2」の始動口データを、各遊技球の入賞順に従った保留番号と対応付けて記憶する。
なお、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留データ(第1保留データ)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動条件の成立に基づく保留データ(第2保留データ)とを、別個の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、始動口データを各遊技球の入賞順に従った保留番号と対応付けて記憶する始動口データ記憶部を設けて、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。あるいは、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、有効な第2保留データが記憶されていれば、その第2保留データに対応する特図ゲームを実行し、有効な第2保留データが記憶されていない場合にのみ、第1保留データに対応する特図ゲームを実行すればよい。この場合には、始動口データ記憶部が設けられなくてもよい。
普図保留記憶部151Bは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Bは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。あるいは、演出制御用CPU120は演出制御用マイクロコンピュータに内蔵される一方で、ROM121やRAM122の少なくともいずれか一方は、演出制御用マイクロコンピュータに外付けされてもよい。乱数回路124も、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵又は外付けされるものであればよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、操作ボタン30に対する遊技者の指示操作(押下操作や回動操作など)を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、操作検出ユニット31から伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出における演出表示動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して、飾り図柄の可変表示中などに実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
図12(A)は、各種の演出制御パターンの構成例を示している。図12(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。
演出制御プロセスタイマ判定値は、図13(A)に示す演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の画面上における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば操作ボタン30に対する指示操作を有効に検出する操作有効期間や、指示操作を有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、遊技者による指示操作に応じた演出動作態様を示すデータが含まれている。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用模型が備える可動部材における動作態様を示す演出用模型制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図12(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させるための制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させるための制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9等の発光体を点滅させるための制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にて操作ボタン30に対する指示操作を受け付けて演出内容を決定するための制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の発光体など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図13(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図13(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
この実施の形態では、例えば演出制御バッファ設定部194などに、図13(B)に示すような始動入賞時判定結果バッファ140が設けられている。始動入賞時判定結果バッファ140には、主基板11から伝送された第1始動口入賞指定コマンドによる通知内容などが記憶される。一例として、始動入賞時判定結果バッファ140は、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを受信した順(遊技球の検出順)に記憶番号と関連付けて、「大当り判定なし」、「非確変大当り判定」、「確変大当り判定」といった通知内容などを、保留記憶情報として記憶する。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の画面上に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドや操作検出ユニット31から伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図14のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図14に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図15は、特別図柄プロセス処理として、図14に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図16は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じて、保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。このときには、始動口バッファ値に応じた始動口データが設定される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには「第1」の始動口データが設定される一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには「第2」の始動口データが設定される。
こうして抽出した各乱数値を示す数値データや、始動口バッファ値に応じて設定された始動口データが、保留データとして特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS211)。その後、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。また、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS213)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図14に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、始動入賞判定処理を終了する。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合には、2ミリ秒内で実行される処理によって、双方のスイッチが有効な遊技球の始動入賞を検出したことに基づく処理が実行される。すなわち、ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオンであるときには、ステップS202、S203の処理を実行してから、ステップS207〜S213の処理を実行した後、ステップS214にて始動口バッファ値が「1」であることに対応して、ステップS215の処理を実行してから、ステップS204の処理に進む。そして、ステップS204にて第2始動口スイッチ22Bがオンであるときには、ステップS205〜S213の処理を実行した後、ステップS214にて始動口バッファ値が「2」であることに対応して、ステップS216の処理を実行してから、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図17は、図16のステップS212にて実行される入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図15のステップS110、図18)において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定や、大当り種別の決定が行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)したことに基づいて、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果が「大当り」に決定される乱数値MR1であるか否かや、特図表示結果が「大当り」に決定される場合に確変状態に制御するための特別条件が成立するか否かなどを、予め特定する。これにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づく飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となることや、大当り種別を予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより予告演出を実行するか否かなどを決定することができる。
図17に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態をチェックすることなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。時短フラグは、遊技状態が時短状態であるときや、確変状態にて時短制御が行われるときなどに、オン状態にセットされる。確変フラグは、遊技状態が確変状態であるときに、オン状態にセットされる。したがって、CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップS401の処理に続いて、現在の遊技状態を特定した結果に応じた大当り判定範囲を設定する(ステップS402)。例えば、ステップS402の処理では、特図表示結果決定テーブル130を構成するテーブルデータから、現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられる特図表示結果決定用テーブルデータを選択し、選択されたテーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた決定値の範囲を、大当り判定範囲として設定する。なお、現在の遊技状態の特定結果に応じた大当り判定範囲を設定するものに限定されず、遊技状態が通常状態又は時短状態である場合に応じたテーブルデータを常に選択することで、現在の遊技状態にかかわらず共通の大当り判定範囲を設定してもよい。
その後、図16のステップS209にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS403)。このとき、大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS403;No)、「大当り判定なし」と判定されたときに始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行ってから(ステップS404)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
ステップS404の処理では、例えば始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、「大当り判定なし」を通知する始動口入賞指定コマンドを送信するための設定が行われるようにすればよい。より具体的に、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1始動入賞時に「大当り判定なし」を通知する第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100H(図3(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2始動入賞時に「大当り判定なし」を通知する第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200H(図3(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる。
ステップS403にて大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS403;Yes)、図16のステップS209にて抽出された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づく大当り種別を特定する(ステップS405)。例えば、ステップS405の処理では、図8に示す大当り種別決定テーブル131を選択し、使用テーブルにセットする。続いて、この大当り種別決定テーブル131を参照することにより、ステップS209にて抽出された乱数値MR2に応じて決定される大当り種別を特定する。
ステップS405の処理に続いて、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS406)。そして、特定された大当り種別が「非確変」であるときには(ステップS406;Yes)、「非確変大当り判定」がなされたときに始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行ってから(ステップS407)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
ステップS407の処理では、例えば始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、「非確変大当り判定」を通知する始動口入賞指定コマンドを送信するための設定が行われるようにすればよい。より具体的に、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1始動入賞時に「非確変大当り判定」を通知する第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB101H(図3(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2始動入賞時に「非確変大当り判定」を通知する第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB201H(図3(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる。
ステップS406の処理により特定された大当り種別が「非確変」ではないときには(ステップS406;No)、「確変大当り判定」がなされたときに始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行ってから(ステップS408)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
ステップS408の処理では、例えば始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、「確変大当り判定」を通知する始動口入賞指定コマンドを送信するための設定が行われるようにすればよい。より具体的に、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1始動入賞時に「確変大当り判定」を通知する第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB102H(図3(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2始動入賞時に「確変大当り判定」を通知する第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB202H(図3(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる。
以上のような入賞時乱数値判定処理が実行されることにより、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)した第1始動入賞時や、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した第2始動入賞時に、特図表示結果が「大当り」に決定されて大当り遊技状態に制御されるか否かや、特別条件が成立して確変状態に制御されるか否かを判定し、その判定結果に応じて異なる第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して伝送させることができる。
図15に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄やハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」や「第1確変」や「第2確変」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、15R大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り種別に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図18は、図15のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。合計保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数(第1特図保留記憶数)と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数(第2特図保留記憶数)との合計値である。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて合計保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データと、始動口データとを、それぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「8」に対応するエントリ)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。このときには、ステップS232にて読み出した保留データに含まれる始動口データに示される始動口が、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかを判定する(ステップS234)。
ステップS234にて、例えば始動口データが「第1」であり、第1始動入賞口であると判定されたときには(ステップS234;「1」)、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新する(ステップS235)。このときには、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値を「1」に更新する(ステップS236)。
ステップS234にて、例えば始動口データが「第2」であり、第2始動入賞口であると判定されたときには(ステップS234;「2」)、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新する(ステップS237)。このときには、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値を「2」に更新する(ステップS238)。
ステップS236、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」や「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。このとき、CPU103は、特図表示結果決定テーブル130を構成するテーブルデータのうちで、現在の遊技状態に対応する決定用データを選択する。例えば、現在の遊技状態が通常状態又は時短状態であるときには、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が通常状態又は時短状態の場合に対応するテーブルデータが、通常決定用データとして選択される。これに対して、現在の遊技状態が確変状態であるときには、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が確変状態の場合に対応するテーブルデータが、特別決定用データとして選択される。
CPU103は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、「大当り」や「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、特図表示結果を「大当り」や「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。このときには、ステップS240にて決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。ステップS240にて特図表示結果を決定することにより、特図ゲームにおける確定特別図柄を大当り図柄として大当り遊技状態に制御するか否かが決定される。
ステップS241にて「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが、「非確変」や「第1確変」や「第2確変」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を「非確変」や「第1確変」や「第2確変」のいずれとするかを決定する(ステップS244)。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「第1確変」であれば「1」とし、「第2確変」であれば「2」とすればよい。
ステップS244にて大当り種別を決定することにより、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が導出表示されることに基づく大当り遊技状態の終了後に、特別遊技状態としての確変状態に制御するための特別条件が成立するか否かが決定されることになる。すなわち、ステップS244にて大当り種別が「第1確変」または「第2確変」に決定された場合には、特別条件が成立して、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態とすることが決定される。これに対して、ステップS244にて大当り種別が「非確変」に決定された場合には、特別条件が成立せず、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を時短状態(または通常状態)として確変状態にはしないことが決定される。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合や(ステップS241;No)、ステップS245の処理を実行した後には、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS246)。一例として、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、非確変大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「第1確変」とする決定結果に応じて、第1確変大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「第2確変」とする決定結果に応じて、第2確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS246にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS231にて合計保留記憶数が「0」である場合には(ステップS231;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図19は、図15のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」や「第1確変」、「第2確変」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、予め定められた第2短縮条件が成立しているか否かを判定する(ステップS264)。一例として、遊技状態が時短状態または確変状態で合計保留記憶数が「4」以上であるときには、第2短縮条件が成立したと判定すればよい。第2短縮条件が成立していないときには(ステップS264;No)、予め定められた第1短縮条件が成立しているか否かを判定する(ステップS265)。一例として、遊技状態が通常状態で合計保留記憶数が「3」以上であるときや、遊技状態が時短状態または確変状態で合計保留記憶数が「1」〜「3」のいずれかであるときには、第1短縮条件が成立したと判定すればよい。
第1短縮条件が成立していないときには(ステップS265;No)、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Bを選択して、使用テーブルにセットする(ステップS266)。これに対して、第1短縮条件が成立しているときには(ステップS265;Yes)、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第1短縮用)132Cを選択して、使用テーブルにセットする(ステップS267)。また、第2短縮条件が成立しているときには(ステップS264;Yes)、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(第2短縮用)132Dを選択して、使用テーブルにセットする(ステップS268)。
ステップS263、S266〜S268の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。ここで、ステップS269の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。
大当りフラグがオンであるときには、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを構成するテーブルデータのうちから、ステップS263の処理により特定された大当り種別に対応するテーブルデータを選択し、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターン種別を決定できればよい。こうして、CPU103は、特図表示結果を「大当り」にする決定結果に対応して予め複数用意された変動パターン種別のうちから、いずれかの変動パターン種別に決定できればよい。
大当りフラグがオフであるときには、ステップS266にて選択したハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132B、ステップS267にて選択したハズレ変動パターン種別決定テーブル(第1短縮用)132C、またはステップS268にて選択したハズレ変動パターン種別決定テーブル(第2短縮用)132Dのうちから、可変表示の開始時における合計保留記憶数に対応するテーブルデータを選択し、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターン種別を決定できればよい。こうして、CPU103は、特図表示結果を「ハズレ」にする決定結果に対応して予め複数用意された変動パターン種別のうちから、いずれかの変動パターン種別に決定できればよい。
特図表示結果が「ハズレ」に決定された場合には、ステップS269の処理にて変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とするか「リーチ」とするかが決定される。すなわち、ステップS269の処理には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップS269にて変動パターン種別を決定した後には、変動パターン決定テーブル133を選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS270)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS270にてセットした変動パターン決定テーブル133を参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS271)。変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS271の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3とともに、特図保留記憶部151Aにおける保留データとして記憶しておいてもよい。
ステップS271の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS271の処理では、ステップS269における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS271にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS272)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。ステップS272の処理を実行した後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS273)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS273の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS274)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS274での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図16に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS275)、変動パターン設定処理を終了する。
図20は、図15のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。ここで、特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、後述するステップS295の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS291;No)、確定特別図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS292)。このときには、図柄確定指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。また、特図確定表示時間として予め定められた一定時間(例えば1000ミリ秒)を設定する(ステップS294)。例えば、ステップS294の処理では、特図確定表示時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。そして、特図確定表示中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS295)、特別図柄停止処理を終了する。こうして、ステップS292の処理により確定特別図柄が導出表示された後に、ステップS294にて設定された特図確定表示時間が経過するまでは、タイマ割込みの発生に応じた特別図柄プロセス処理にて特別図柄停止処理が実行されるごとに、ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであると判定されることになる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS291;Yes)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS296)。例えば、ステップS296の処理では、ステップS294の処理によりタイマ初期値が設定された遊技制御プロセスタイマの格納値である遊技制御プロセスタイマ値を読み取り、そのタイマ値が「0」となったか否かに応じて、特図確定表示時間が経過したか否かを判定すればよい。なお、遊技制御プロセスタイマ値は、そのタイマ値が「0」以外の値であれば、タイマ割込みの発生に基づき遊技制御用タイマ割込み処理が実行されるごとに、1減算されるように更新すればよい。ステップS296にて特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS296;No)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS296にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップS296;Yes)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS297)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS298)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS298;Yes)、大当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS299)。また、大当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS300)。例えば、ステップS300の処理では、大当り種別バッファ値に応じた大当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された大当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。
ステップS300の処理に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS301)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS302)。例えば、ステップS302の処理として、遊技制御フラグ設定部151などに設けられた確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、時短制御や高開放制御が行われる特図ゲームの残り回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理などが実行されればよい。その後、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS303)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS298にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS298;No)、高ベース中における時短制御や高開放制御などを終了させるか否かの判定を行う(ステップS304)。ステップS304の処理では、例えば時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値を、例えば1減算するなどして更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が所定の時短終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かの判定を行う。このとき、時短終了判定値と合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、高ベース中における時短制御や高開放制御などを終了すればよい。他方、時短終了判定値と合致しなければ、時短フラグの状態を維持して、ステップS304の処理を終了すればよい。なお、遊技状態が確変状態であるときでも時短フラグがオンであれば時短制御を終了するか否かの判定を行い、終了するとの判定結果に基づき時短制御を終了するようにしてもよい。こうして時短制御を終了する一方で、確変制御については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは、さらに所定回数の特図ゲームが実行されるまで、継続させてもよい。これにより、遊技状態が潜伏確変中となることができる。あるいは、時短フラグがオンであるとともに確変フラグがオンとなっている確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して時短制御が行われるようにしてもよい。あるいは、時短制御を終了するときには、確変制御も終了するようにしてもよい。その後、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS305)、特別図柄停止処理を終了する。
図21は、図15のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図15に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS322)、大当り種別が「非確変」、「第1確変」、「第2確変」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS323)。
ステップS323にて大当り種別が「非確変」であると判定された場合には(ステップS323;Yes)、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS324)。例えば、CPU103は、遊技制御フラグ設定部151などに設けられた時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)を、遊技制御カウンタ設定部154などに設けられた時短回数カウンタに設定する。その一方で、大当り種別が「第1確変」または「第2確変」と判定された場合には(ステップS323;No)、遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。例えば、CPU103は、遊技制御フラグ設定部151などに設けられた確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットする。
なお、大当り種別が「第1確変」と判定された場合と、大当り種別が「第2確変」と判定された場合とで、種類が異なる確変状態へと制御するための設定を行うようにしてもよい。一例として、大当り種別が「第2確変」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短回数カウント値の初期値設定は行わず、次に特図表示結果が「大当り」となるまで、確変制御と時短制御の双方が継続して行われるように設定する。これに対して、大当り種別が「第1確変」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短状態に制御される場合と同様に時短回数カウント値の初期値設定を行い、確変制御は次に特図表示結果が「大当り」となるまで継続して行われる一方、時短制御は特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば「100」)に達するまで継続するように設定してもよい。あるいは、時短制御を終了するとともに、確変制御も終了するようにしてもよい。
ステップS324、S325の処理のいずれかを実行した後には、大当り終了指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS326)。なお、大当り終了指定コマンドを送信するタイミングは、大当り終了時演出待ち時間が経過した以後でなくてもよく、例えば図15に示すステップS116の大当り開放後処理で特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときなどに、大当り終了指定コマンドを送信するための設定が行われてもよい。
ステップS326の処理に続いて、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行ってもよい(ステップS327)。これにより、パチンコ遊技機1において大当り遊技状態が終了した後の遊技状態を、演出制御基板12の側に対して通知することができる。ステップS327の処理を実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS328)、大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図22のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図22に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び演出用点灯役物90や装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型が備える可動部材の駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図23は、コマンド解析処理として、図22のステップS74にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図23に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介した主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS151)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS151;No)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS151にて受信コマンドがある場合には(ステップS151;Yes)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS152)。そして、受信コマンドが変動パターン指定コマンドであるときには(ステップS152;Yes)、例えば受信コマンドのEXTデータを演出制御バッファ194に設けられた変動パターンバッファに格納することなどにより、変動開始時決定内容の1つとなる変動パターンを記憶させる(ステップS153)。ステップS153の処理を実行した後には、ステップS151の処理に戻る。
ステップS152にて受信コマンドが変動パターン指定コマンドではない場合には(ステップS152;No)、その受信コマンドは可変表示結果通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS154)。そして、受信コマンドが可変表示結果通知コマンドであるときには(ステップS154;Yes)、例えば受信コマンドのEXTデータを演出制御バッファ194に設けられた可変表示結果バッファに格納することなどにより、変動開始時決定内容の1つとなる特図表示結果等を記憶させる(ステップS155)。ステップS155の処理にて可変表示結果通知コマンドのEXTデータを可変表示結果バッファに格納すれば、特図表示結果を「大当り」や「ハズレ」のいずれとするかの事前決定結果とともに、特図表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別の決定結果を、記憶させることができる。ステップS153の処理を実行した後には、ステップS151の処理に戻る。
ステップS154にて受信コマンドが可変表示結果通知コマンドではない場合には(ステップS154;No)、その受信コマンドは第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS156)。また、受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS156;No)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS157)。ステップS156にて第1始動口入賞指定コマンドであるときや(ステップS156;Yes)、ステップS157にて第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS157;Yes)、所定の始動入賞時演出処理を実行してから(ステップS158)、ステップS151の処理に戻る。
ステップS157にて第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS157;No)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップS159)、ステップS151の処理に戻る。
図24は、図23のステップS158にて実行される始動入賞時演出処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す始動入賞時演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドによる通知内容を、始動入賞時判定結果バッファ140に記憶させる(ステップS501)。続いて、飾り図柄の可変表示を実行中であるか否かを判定する(ステップS502)。一例として、演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値が“2”である場合に、飾り図柄の可変表示を実行中であると判定すればよい。他の一例として、例えば特図変動時演出制御パターンといった、飾り図柄の可変表示を実行するための演出制御パターンを演出動作の制御に使用している場合に、飾り図柄の可変表示を実行中であると判定してもよい。
ステップS502にて飾り図柄の可変表示を実行中と判定された場合には(ステップS502;Yes)、実行中の可変表示に対応した変動パターンが非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS503)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターンバッファの記憶データを読み取ることで、変動パターンが非リーチ変動パターンであるか否かを判定すればよい。なお、ステップS502、S503の処理に代えて、飾り図柄の可変表示を実行中であるときに、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となっているか否かを判定してもよい。そして、リーチ状態であるときには、ステップS503にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合と同様に処理が進むようにすればよい。その一方で、リーチ状態ではないときには、ステップS503にて非リーチ変動パターンであると判定された場合と同様に処理が進むようにすればよい。
ステップS503にて非リーチ変動パターンではないときには(ステップS503;No)、例えば演出制御カウンタ設定部153に設けられた変動中入賞カウンタの格納値である変動中入賞カウント値を1加算するように更新する(ステップS504)。変動中入賞カウンタは、飾り図柄の可変表示を実行中に第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生した回数をカウントするためのものである。飾り図柄の可変表示が終了するときには、後述する図33に示すステップS469の処理により変動中入賞カウンタがクリアされて、そのカウント値が「0」に初期化される。
ステップS504の処理に続いて、予告Aと予告Bの予告パターンを併せた予告A+予告Bの予告パターンを用いた予告演出として、図柄表示予告とともに保留表示予告が実行されているか否かを判定する(ステップS505)。そして、予告A+予告Bの予告パターンを用いた予告演出が実行されていないときには(ステップ505;No)、所定の保留記憶判定処理を実行する(ステップS506)。
図25は、図24のステップS506にて実行される保留記憶判定処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す保留記憶判定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時判定結果バッファ140の記憶内容をチェックするために用意された変数Nに、初期値となる「1」を設定する(ステップS601)。続いて、変数Nに対応する記憶番号が付された判定結果を、始動入賞時判定結果バッファ140から読み出す(ステップS602)。そして、ステップS602での読出結果が、「確変大当り判定」を示す記憶データであるか否かを判定する(ステップS603)。
ステップS603にて「確変大当り判定」である場合には(ステップS603;Yes)、例えば演出制御バッファ設定部194などに、保留記憶内容として「確変あり」を設定してから(ステップS604)、保留記憶判定処理を終了する。ステップS603にて「確変大当り判定」ではない場合には(ステップS603;No)、ステップS602での読出結果が「非確変大当り判定」であるか否かを判定する(ステップS605)。
ステップS605にて「非確変大当り判定」である場合には(ステップS605;Yes)、保留記憶内容として「非確変あり」を設定してから(ステップS606)、保留判定処理を終了する。ステップS605にて「非確変大当り判定」ではない場合には(ステップS605;No)、変数Nが始動入賞前の始動入賞時判定結果バッファ140における判定結果の記憶数に達したか否かを判定する(ステップS607)。
ステップS607にて変数Nが判定結果の記憶数に達していない場合には(ステップS607;No)、変数Nを1加算するように更新してから(ステップS608)、ステップS602の処理に戻り、さらに始動入賞時判定結果バッファ140から判定結果を読み出すようにする。ステップS607にて変数Nが判定結果の記憶数に達した場合には(ステップS607;Yes)、保留記憶内容として「大当り判定なし」を設定してから(ステップS609)、保留記憶判定処理を終了する。
図24のステップS506にて以上のような保留記憶判定処理を実行した後には、予告実行の有無を決定する(ステップS507)。このときには、例えば図26に示すように、変動開始時決定内容や保留記憶内容に応じて、予告演出を実行するか否かが決定されればよい。
ステップS507における処理の一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新される予告実行決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の予告実行決定テーブルを参照することなどにより、変動中入賞時予告演出となる予告演出を実行するか否かを決定すればよい。予告実行決定テーブルでは、特図表示結果や可変表示態様(「大当り」の場合には大当り種別)などを示す変動開始時決定内容と、「大当り判定なし」や「非確変あり」や「確変なし」などを示す保留記憶内容とに応じて、予告実行決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、予告演出を実行するか否かの決定結果に対して割り当てられていればよい。そして、予告実行決定用の乱数値と合致する決定値が「予告なし」と「予告あり」のいずれに割り当てられているかに対応して、予告演出の有無を決定できればよい。
図26に示す決定割合の設定例では、変動開始時決定内容や保留記憶内容に応じて、予告演出を実行するか否かの決定割合が異なっている。例えば、変動開始時決定内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」または「スーパーリーチ(ハズレ)」であり、しかも保留記憶内容が「大当り判定なし」である場合には、その他の場合よりも、「予告あり」に決定される割合が低くなるように設定されている。すなわち、変動開始時決定内容と保留記憶内容のうち少なくともいずれか一方に特図表示結果が「大当り」となるものが含まれている場合には、含まれていない場合よりも高い割合で、予告演出を実行する旨の決定がなされる。したがって、予告演出が実行されることにより、実行中の可変表示あるいは保留記憶されている可変表示において表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される可能性(大当り信頼度)が高められる。
また、同一の保留記憶内容で比べたときに、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、変動開始時決定内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」または「スーパーリーチ(ハズレ)」である場合よりも、「予告あり」に決定される割合が高くなるように設定されている。すなわち、変動開始時決定内容として特図表示結果が「大当り」となる場合には、特図表示結果が「ハズレ」となる場合よりも高い割合で、予告演出を実行する旨の決定がなされる。したがって、予告演出が実行されることにより、実行中の可変表示において表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される可能性(大当り信頼度)が高められる。
同一の変動開始時記憶内容で比べたときに、保留記憶内容が「非確変あり」または「確変あり」である場合には、保留記憶内容が「大当り判定なし」である場合よりも、「予告あり」に決定される割合が高くなるように設定されている。したがって、予告演出が実行されることにより、保留データが記憶されている可変表示において表示結果が「大当り」となる大当り遊技状態に制御される可能性(大当り信頼度)が高められる。
また、同一の保留記憶内容で比べたときに、変動開始時決定内容が「確変(大当り)」である場合には、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」である場合よりも、「予告あり」に決定される割合が高くなるように設定されている。すなわち、変動開始時決定内容として特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる場合には、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる場合よりも高い割合で、予告演出を実行する旨の決定がなされる。したがって、予告演出が実行されることにより、実行中の可変表示において表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態の終了後に確変状態となる可能性が高められる。
同一の変動開始時決定内容で比べたときに、保留記憶内容が「確変あり」である場合には、保留記憶内容が「非確変あり」である場合よりも、「予告あり」に決定される割合が高くなるように設定されている。したがって、予告演出が実行されていることにより、保留データが記憶されている可変表示において表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態の終了後に確変状態となる可能性が高められる。
ステップS507における決定に続いて、その決定結果が予告演出を実行する「予告あり」か否かを判定する(ステップS508)。そして、予告ありの場合には(ステップS508;Yes)、変動中入賞時予告演出となる予告演出における演出態様に対応した予告パターンを決定する(ステップS509)。このときには、例えば図27〜図30に示すように、変動開始時決定内容や保留記憶内容とともに、変動中入賞カウント値や、各予告パターンに対応する予告演出が実行中であるか否かなどに応じて、予告パターンが決定されればよい。
ステップS509における処理の一例として、演出制御用CPU120は、変動中入賞カウント値が「1」であるか「2」以上であるかを判定する。そして、変動中入賞カウント値が「2」以上であるときには、変動中入賞時予告演出となる予告演出を実行中であるか否かや、実行中である場合に予告Aまたは予告Bの予告パターンのいずれによる予告演出を実行しているかを判定する。ROM121などには、これらの判定結果に対応した予告パターン決定テーブルが予め記憶されていればよい。演出制御用CPU120は、こうした判定結果に対応して、複数種類の予告パターン決定テーブルのいずれかを選択し、使用テーブルにセットする。なお、複数種類の予告パターン決定テーブルから使用テーブルを選択するものに限定されず、単一の予告パターン決定テーブルを構成するテーブルデータのうちから、予告パターンの決定に用いる決定用データとなるテーブルデータを選択するものであってもよい。そして、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新される予告パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、使用パターンとしてセットした予告パターン決定テーブルなどを参照して、変動中入賞時予告演出となる予告演出の予告パターンを決定すればよい。
各々の予告パターン決定テーブルでは、変動開始時決定内容や保留記憶内容に応じて、予告パターン決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、例えば予告Aや予告Bや予告A+予告Bといった複数の予告パターンに対して割り当てられていればよい。そして、予告パターン決定用の乱数値と合致する決定値がいずれの予告パターンに割り当てられているかに対応して、予告パターンを決定できればよい。ここで、予告Aの予告パターンでは、飾り図柄の表示態様(図柄表示)を変化させる図柄表示予告の演出動作が実行される。予告Bの予告パターンでは、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示の表示態様(保留表示)を変化させる保留表示予告の演出動作が実行される。予告A+予告Bの予告パターンでは、予告Aと予告Bとを組み合わせて、飾り図柄の表示態様を変化させる図柄表示予告の演出動作とともに、保留記憶表示の表示態様を変化させる保留表示予告の演出動作が実行される(図柄+保留)。
一例として、予告Aの予告パターンでは、通常時に単一色で表示されている飾り図柄を、花柄に変化させることにより、今回の可変表示における表示結果が「大当り」となることなどにより大当り遊技状態に制御されるといった所定の遊技価値が付与される可能性が高められていることを示唆する。予告Bの予告パターンでは、始動入賞記憶エリア5Hにおいて、通常時には丸形の形状で表示されている表示部位のいずれかを、花形に変化させることにより、その変化した保留位置(保留記憶情報)に対応する可変表示における表示結果が「大当り」となることなどにより大当り遊技状態に制御されるといった所定の遊技価値が付与される可能性が高められていることを示唆する。予告A+予告Bの予告パターンでは、飾り図柄の表示態様を花柄に変化させるとともに、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示部位のいずれかを花形に変化させることにより、今回の可変表示における表示結果とともに保留記憶情報に対応する可変表示における表示結果に対する期待感を高めることができればよい。このように、予告Aの予告パターンによる図柄表示予告と予告Bの予告パターンによる保留表示予告とでは、いずれも「花」に関連した表示態様に変化するなどして、遊技者に同一の「花」という概念を想起させる同一の特定モチーフとなる。なお、予告Aの予告パターンのみによる図柄表示予告と、予告Bの予告パターンのみによる保留表示予告とでは、遊技者に異なる概念を想起させる別個の所定モチーフとなる一方で、予告A+予告Bの予告パターンにより図柄表示予告とともに保留表示予告が実行されるときには、双方の予告演出により遊技者に同一の概念を想起させる同一の特定モチーフとなるようにしてもよい。
図27に示す決定割合の設定例では、変動開始時決定内容や保留記憶内容に応じて、予告パターンの決定割合が異なっている。例えば、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、保留記憶内容に応じて決定割合が異なるものの、いずれの保留記憶内容であっても予告Aの予告パターンに決定することができる。これに対して、変動開始時決定内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」または「スーパーリーチ(ハズレ)」である場合のうち、保留記憶内容が「非確変あり」または「確変あり」の場合には、予告Aの予告パターンに決定されることがない。そのため、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に予告Aの予告パターンにより図柄表示予告のみが実行(開始)されたにもかかわらず、今回の可変表示結果が「ハズレ」となり、その後の保留データに基づく可変表示結果が「大当り」となることがない。したがって、図柄表示予告は、特図ゲームなどの変動開始時における決定結果(事前決定結果)に基づいて今回の可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆する一方で、保留データのうちに可変表示結果が「大当り」となるものがある可能性を示唆するものではない。
また、保留記憶内容が「非確変あり」または「確変あり」である場合には、変動開始時決定内容に応じて決定割合が異なるものの、いずれの変動開始時決定内容であっても予告Bの予告パターンに決定することができる。これに対して、保留記憶内容が「大当り判定なし」である場合のうち、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」の場合には、予告Bの予告パターンに決定されることがない。そのため、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に予告Bの予告パターンにより保留表示予告のみが実行(開始)されたにもかかわらず、今回の可変表示結果が「大当り」となり、その後の保留表示予告に対応する保留データに基づく可変表示結果が「ハズレ」となることがない。したがって、保留表示予告は、保留データのうちに可変表示結果が「大当り」となるものがある可能性を示唆する一方で、今回の可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆するものではない。
図28〜図30に示す決定割合の設定例においても、図柄表示予告は今回の可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆する一方で、保留表示予告は保留データのうちに可変表示結果が「大当り」となるものがある可能性を示唆するものとなるように、決定割合が設定されていればよい。
図27に示す決定割合の設定例と、図28〜図30に示す決定割合の設定例を比較すると、変動中入賞カウント値が「1」であるか「2」以上であるかに応じて、予告パターンの決定割合を異ならせている。変動中入賞カウント値は、図24に示すステップS503の処理により非リーチ変動パターンではないと判定されたときに、ステップS504の処理により1加算されるように更新される。すなわち、変動中入賞カウント値は、非リーチ変動パターンとは異なる変動パターンによる可変表示中に第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の個数を示している。したがって、可変表示中に第1始動入賞口や第2始動入賞口を1個目の遊技球が通過(進入)したことによる第1時点入賞の発生に応じて、第1時点入賞時決定割合で予告A(図柄表示)や予告B(保留表示)あるいは予告A+予告B(図柄+保留)といった、いずれの予告パターンによる予告演出を実行するかを決定する一方、第1時点入賞の発生より後に2個目以上の遊技球が通過(進入)したことによる第2時点入賞の発生に応じて、第1時点入賞時決定割合とは異なる第2時点入賞時決定割合で、いずれの予告パターンによる予告演出を実行するかを決定する。
図27に示す決定割合の設定例において、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」で保留記憶内容が「非確変あり」または「確変あり」である場合はそれぞれ、予告Aの予告パターンに70%の割合で決定され、予告Bの予告パターンに30%の割合で決定される。これに対して、図28に示す決定割合の設定例において、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」で保留記憶内容が「確変あり」である場合や、変動開始時決定内容が「確変(大当り)」で保留記憶内容が「非確変あり」または「確変あり」である場合はそれぞれ、予告Aの予告パターンに決定される割合が70%よりも低くなっている。すなわち、第1時点入賞の発生に応じた第1時点入賞時決定割合として、予告Aの予告パターンは予告Bの予告パターンよりも高い割合で使用パターンに決定される一方で、第2時点入賞の発生に応じた第2時点入賞時決定割合として、予告Aの予告パターンは第1時点入賞時決定割合よりも低い割合で使用パターンに決定される。
また、図28に示す決定割合の設定例において、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」で保留記憶内容が「確変あり」である場合や、変動開始時決定内容が「確変(大当り)」で保留記憶内容が「非確変あり」または「確変あり」である場合はそれぞれ、予告Bの予告パターンに決定される割合が30%よりも高くなっている。すなわち、第2時点入賞の発生に応じた第2時点入賞時決定割合として、第1時点入賞の発生に応じた第1時点入賞時決定割合よりも高い割合で、予告Bの予告パターンに対応した保留表示予告を実行する旨の決定が行われる。変動中入賞カウント値が「2」以上であるときには、変動中入賞カウント値が「1」であるときよりも特図ゲームの保留記憶数(合計保留記憶数など)が増加しており、図24に示すステップS506の保留記憶判定処理にて、図25のステップS603により「確変大当り判定」であると判定される可能性や、ステップS605により「非確変大当り判定」であると判定される可能性が高められる。したがって、特図ゲームの保留記憶数が増加したときに保留表示予告の出現頻度が高められ、また保留表示予告が実行されたときに可変表示結果が「大当り」となる保留データが記憶されている可能性も高められる。
図28に示す決定割合の設定例では、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」で保留記憶内容が「確変あり」の場合に、予告A+予告Bの予告パターンに決定することができる。したがって、第1時点入賞の発生に応じて予告演出を実行しないと決定された後、第2時点入賞の発生に応じて予告A+予告Bの予告パターンに決定されたときには、今回の可変表示結果が「大当り」となり、しかも保留データのうちに可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となるものがあると確定する。このように、可変表示中に第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の個数と、それに対応して実行される予告演出の演出態様(演出内容)に応じて、特別の遊技価値が付与されることを報知できるようにしてもよい。
変動中入賞カウント値が「1」であるときに、図27に示すような決定割合で予告Aの予告パターンが使用パターンに決定されて図柄表示予告が実行(開始)された後、変動中入賞カウント値が「2」以上であるときには、図29に示すような決定割合で予告パターンが決定される。このとき、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」で保留記憶内容が「非確変あり」の場合や、変動開始時決定内容が「確変(大当り)」で保留記憶内容が「確変あり」の場合に、予告Aの予告パターンに10%の割合で決定され、予告Bの予告パターンに90%の割合で決定される。すなわち、第1時点入賞の発生に応じた第1時点入賞時決定割合で予告Aの予告パターンに決定された後に、第2時点入賞の発生に応じた第2時点入賞時決定割合として、予告Aとは異なる予告Bの予告パターンは、予告Aの予告パターンよりも高い割合で使用パターンに決定される。
こうして、第1時点入賞に応じて予告Aの予告パターンに基づき図柄表示予告が実行(開始)され、第2時点入賞に応じて予告Bの予告パターンに基づき保留表示予告が実行(開始)されることにより、予告Aと予告Bの予告パターンを併せた予告A+予告Bの予告パターンと同様の演出態様(演出内容)で予告演出が実行されればよい。
図29に示す決定割合の設定例では、変動開始時決定内容が「確変(大当り)」で保留記憶内容が「大当り判定なし」または「非確変あり」の場合に、必ず(100%)予告Aの予告パターンに決定される。すなわち、第1時点入賞の発生に応じて図柄予告演出が実行(開始)された後、さらに第2時点入賞の発生に応じて図柄予告演出が実行(開始)された場合には、今回の可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる可能性が高い。なお、予告Aの予告パターンが繰り返し使用パターンに決定された場合には、例えば予告パターンが決定されるごとに飾り図柄の表示色を異ならせるように変化(青色→黄色→赤色→金色など)させるといったいように、図柄表示予告における演出態様(演出内容)を変化させればよい。また、予告Aの予告パターンに決定されたときの変動開始時決定内容や保留記憶内容の組合せに応じて異なる割合で、図柄表示予告における演出態様(演出内容)が複数種類のいずれかに決定されるようにしてもよい。一例として、第1時点入賞の発生に応じて図柄表示予告が実行(開始)された後、さらに第2時点入賞の発生に応じて図柄表示予告が実行(開始)されるときに、変動開始時決定内容が「確変(大当り)」で保留記憶内容が「大当り判定なし」または「非確変あり」の場合には、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」で保留記憶内容が「大当り判定なし」または「非確変あり」の場合に比べて高い割合で、飾り図柄の表示色が「金色」に変化しやすくなるようにしてもよい。こうして、第1時点入賞の発生に応じて予告Aの予告パターンによる図柄表示予告を実行することにより今回の可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆した後、第2時点入賞の発生に応じて予告Aの予告パターンが繰り返し使用パターンに決定された場合の図柄表示予告における演出態様(演出内容)に応じて、今回の可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1確変」または「第2確変」となって確変状態に制御される可能性といった、第1時点入賞に基づく図柄表示予告とは異なる遊技価値が付与される可能性を示唆することができるようにしてもよい。
変動中入賞カウント値が「1」であるときに、図27に示すような決定割合で予告Bの予告パターンが使用パターンに決定されて保留表示予告が実行(開始)された後、変動中入賞カウント値が「2」以上であるときには、図30に示すような決定割合で予告パターンが決定される。このとき、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」で保留記憶内容が「非確変あり」の場合や、変動開始時決定内容が「確変(大当り)」で保留記憶内容が「確変あり」の場合に、予告Aの予告パターンに90%の割合で決定され、予告Bの予告パターンに10%の割合で決定される。すなわち、第1時点入賞の発生に応じた第1時点入賞時決定割合で予告Bの予告パターンに決定された後に、第2時点入賞の発生に応じた第2時点入賞時決定割合として、予告Bとは異なる予告Aの予告パターンは、予告Bの予告パターンよりも高い割合で使用パターンに決定される。
こうして、第1時点入賞に応じて予告Bの予告パターンに基づき保留表示予告が実行(開始)され、第2時点入賞に応じて予告Aの予告パターンに基づき図柄表示予告が実行(開始)されることにより、予告Aと予告Bの予告パターンを併せた予告A+予告Bの予告パターンと同様の演出態様(演出内容)で予告演出が実行されればよい。
図30に示す決定割合の設定例では、変動開始時決定内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」または「スーパーリーチ(ハズレ)」または「非確変(大当り)」で保留記憶内容が「確変あり」の場合に、必ず(100%)予告Bの予告パターンに決定される。すなわち、第1時点入賞の発生に応じて保留表示予告が実行(開始)された後、さらに第2時点入賞の発生に応じて保留表示予告が実行(開始)された場合には、今回の可変表示より後の保留データに基づく可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる可能性が高い。なお、予告Bの予告パターンが繰り返し使用パターンに決定された場合には、例えば予告パターンが決定されるごとに始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示部位の表示色を異ならせるように変化(青色→黄色→赤色→金色など)させるといったように、保留表示予告における演出態様(演出内容)を変化させればよい。また、予告Bの予告パターンに決定されたときの変動開始時決定内容や保留記憶内容の組合せに応じて異なる割合で、保留表示予告における演出態様(演出内容)が複数種類のいずれかに決定されるようにしてもよい。一例として、第1時点入賞の発生に応じて保留表示予告が実行(開始)された後、さらに第2時点入賞の発生に応じて保留表示予告が実行(開始)されるときに、変動開始時決定内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」または「スーパーリーチ(ハズレ)」または「非確変(大当り)」で保留記憶内容が「確変あり」の場合には、変動開始時決定内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」または「スーパーリーチ(ハズレ)」または「非確変(大当り)」で保留記憶内容が「非確変あり」の場合に比べて高い割合で、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示部位の表示色が「金色」に変化しやすくなるようにしてもよい。こうして、第1時点入賞の発生に応じて予告Bの予告パターンによる保留表示予告を実行することにより今回の可変表示より後の保留データに基づく可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆した後、第2時点入賞の発生に応じて予告Bの予告パターンが繰り返し使用パターンに決定された場合の保留表示予告における演出態様(演出内容)に応じて、今回の可変表示より後の保留データに基づく可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1確変」または「第2確変」となって確変状態に制御される可能性といった、第1時点入賞に基づく保留表示予告とは異なる遊技価値が付与される可能性を示唆することができるようにしてもよい。
なお、第1時点入賞または第2時点入賞が発生したときには、図柄表示予告または保留表示予告のいずれか一方のみが実行可能となるようにしてもよい。一例として、図24に示すステップS509にて予告パターンを決定するときに、変動中入賞カウント値が「1」である場合には、変動開始時決定内容や保留記憶内容にかかわらず、必ず(100%)予告Aの予告パターンに決定されることで図柄表示予告のみが実行されるようにしてもよいし、必ず(100%)予告Bの予告パターンに決定されることで保留表示予告のみが実行されるようにしてもよい。こうして第1時点入賞の発生に基づいて図柄表示予告または保留表示予告のいずれか一方のみを実行可能とした場合には、第2時点入賞の発生に基づいて他方の予告演出のみを実行可能としてもよいし、図柄表示予告と保留表示予告の両方を実行可能としてもよい。また、第1時点入賞の発生に基づいて図柄表示予告と保留表示予告の両方が実行可能であるのに対して、第2時点入賞の発生に基づいて図柄表示予告または保留表示予告のいずれか一方のみを実行可能としてもよい。
図24に示すステップS509にて予告パターンを決定した後には、図柄表示予告や保留表示予告といった変動中入賞時予告演出となる予告演出を開始するための設定を行う(ステップS510)。例えば、ステップS510の処理では、予告Bの予告パターンが使用パターンに含まれる場合に、保留表示予告の実行を開始するための設定が行われればよい。より具体的には、ステップS506における保留記憶判定処理の実行結果に基づき、変数Nに対応する保留番号の保留記憶表示を、通常時とは異なる表示態様に変化させる。なお、ステップS510の処理が実行されたときに、直ちに保留記憶表示を変化させるようにしてもよいし、所定時間が経過して保留表示変更タイミングとなったときに、保留記憶表示を変化させるようにしてもよい。また、ステップS510の処理では、図柄表示予告の実行を開始するための設定が行われてもよい。より具体的には、予告Aの予告パターンに対応した表示態様で飾り図柄を表示させるために、所定の表示制御指令を作成して表示制御部123へと伝送させる。なお、ステップS510の処理が実行されたときに、直ちに飾り図柄の表示態様を変化させるようにしてもよいし、所定時間が経過して図柄表示変更タイミングとなったときに、後述する図33に示すステップS463の処理により飾り図柄の表示態様を変化させてもよい。
このように、保留表示予告や図柄表示予告の実行が開始されるタイミングは、可変表示中に第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されてから、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)が導出表示されるより前の任意のタイミングとすることができればよい。また、予告A+予告Bの予告パターンが使用パターンに決定された場合に、図柄表示予告の実行が開始されるタイミングは、保留表示予告の実行が開始されるタイミングと相違していてもよい。図柄表示予告や保留表示予告の実行が開始されるタイミングに応じて、今回の可変表示で表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)や可変表示結果が「大当り」に決定される保留データが記憶されている可能性を異ならせるようにしてもよい。
予告Aの予告パターンに対応する図柄表示予告とともに、予告Bの予告パターンに対応する保留表示予告が実行されるときには、図柄表示予告のモチーフと保留表示予告のモチーフとを同一の特定モチーフとすることによって変動中入賞時予告演出となる演出動作が実行されてもよい。あるいは、第1時点入賞または第2時点入賞が1回発生したことに基づき、予告A+予告Bの予告パターンに決定されたときにのみ、図柄表示予告のモチーフと保留表示予告のモチーフとを同一の特定モチーフとすることによって変動中入賞時予告演出となる演出動作が実行されてもよい。ここで、予告演出のモチーフは、例えば模様などの何らかの概念を遊技者に想起させるものであり、複数種類の予告演出により想起させる概念に共通性があれば、それぞれの予告演出のモチーフは同一となる。一例として、図柄表示予告では飾り図柄の表示態様を花柄に変化させるとともに、保留表示予告では保留記憶表示の表示態様を花形に変化させればよい。
ステップS502にて飾り図柄の可変表示中ではない場合や(ステップS502;No)、ステップS503にて非リーチ変動パターンである場合(ステップS503)、ステップS505にて予告A+予告Bの予告パターンを用いた予告演出が実行されている場合(ステップS505;Yes)、ステップS508にて「予告なし」と判定された場合(ステップS508;No)、あるいはステップS510の処理を実行した後には、第1始動入賞口や第2始動入賞口といった始動口への入賞時に対応して保留表示を更新する設定を行ってから(ステップS511)、始動入賞時演出処理を終了する。例えば、ステップS511の処理において、画像表示装置5の画面上に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hで非表示(透過表示)となっている表示部位のうちの1つを、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出による第1始動条件や第2始動条件の成立に応じて、所定の表示色に変化させるための表示設定などが行われればよい。このとき、ステップS509の処理により予告Bの予告パターンを含む所定の予告パターンが使用パターンに決定され、ステップS510の設定に基づき保留表示予告を実行(開始)する場合には、使用パターンとなった予告パターンに応じた演出態様(演出内容)で表示部位を変化させる処理が実行されればよい。
ステップ505にて予告A+予告Bの予告パターンを用いた予告演出が実行されているときには、ステップS506〜S510の処理が行われず、さらなる予告演出が実行されないように制限(禁止)される。これにより、過剰な予告演出の実行を防止して、遊技者の期待感が過剰に高められてしまうことを防止できる。なお、ステップS509の処理にて、予告Aと予告Bの予告パターンのうちいずれか一方に決定された後、さらに第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づき、ステップS509の処理にて他方の予告パターンに決定された場合にも、予告A+予告Bの予告パターンを用いた予告演出が実行されているとしてもよい。また、予告Aと予告Bの予告パターンのうち、いずれか一方に決定された回数が所定回数(例えば「4」など)に達したときには、ステップS506〜S510の処理が行われないようにして、さらなる予告演出が実行されないように制限(禁止)してもよい。
図31は、演出制御プロセス処理として、図22のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S176の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。そして、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などに基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したことなどに基づいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出制御プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS176の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図32(A)は、図31のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図32(A)に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS431)。このとき、演出制御用CPU120は、変動パターンバッファに格納されているデータや、可変表示結果バッファに格納されているデータを読み出し、変動開始時決定内容に応じた最終停止図柄を決定する。
図32(B)は、ステップS431の処理における最終停止図柄となる飾り図柄の決定例を示している。この例では、変動開始時決定内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、例えば演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
変動開始時決定内容が「リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、例えば演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」や「第1確変(大当り)」や「第2確変(大当り)」である場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、例えば演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」と「第1確変」または「第2確変」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄と確変図柄のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。具体的には、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、大当り種別が「第1確変」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときや、大当り種別が「第2確変」であるときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、大当り種別が「第1確変」である場合であっても、大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにする。
ステップS431の処理では、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」または「第1確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。演出制御用CPU120は、例えば演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される昇格演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された再抽選決定テーブルや大当り中昇格決定テーブルを参照することなどにより、再抽選演出や大当り中昇格演出を実行するか否かを決定できればよい。また、例えば再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
続いて、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS432)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS432の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS433)。そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS434)。このときには、例えばステップS432にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。また、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための設定を行う(ステップS435)。例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて保留番号が「1」に対応した表示部位を消去するとともに、全体の表示部位を1つずつ左方向に移動させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS436)、可変表示開始設定処理を終了する。
図33は、図31のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS461)。一例として、ステップS461の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS461にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS461;No)、図柄表示予告として飾り図柄の表示態様を変更させる図柄表示変更タイミングとなったか否かを判定する(ステップS462)。そして、図柄表示変更タイミングとなったときには、飾り図柄の表示態様を変更させるための演出動作制御を行う(ステップS463)。一例として、ステップS463の処理では、使用パターンに決定された予告Aの予告パターンに対応して、飾り図柄の表示態様を変化させるために、所定の表示制御指令を作成して表示制御部123などに対して伝送させればよい。このときには、音声制御基板13やランプ制御基板14に対して所定の制御指令を伝送することにより、効果音の出力やランプの点灯といった、所定の演出動作を行うことができるようにしてもよい。
ステップS462にて図柄表示変更タイミングではないときや(ステップS462;No)、ステップS463の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応した特図変動時演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他の演出動作制御を行ってから(ステップS464)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS461にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS461;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS465)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS465;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS465にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS465;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS466)。また、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS467)。そして、演出プロセスフラグの値を可変表示停止処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS468)、可変表示中演出処理を終了する。
次に、パチンコ遊技機1において実行される変動中入賞時予告演出となる予告演出の具体例について説明する。図34は、変動中入賞時予告として図柄表示予告を実行する演出動作例を示している。この演出動作例では、図34(A)に示すように、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が変動する可変表示が開始される。この可変表示が開始されるときには、図18に示すステップS240の処理により特図表示結果が「大当り」に決定されるとともに、ステップS244の処理により大当り種別が「第2確変」に決定されたものとする。
図34(A)に示すような可変表示に続いて、例えば図34(B)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄が順次に揃って停止表示される。これにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。このとき、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1時点入賞が発生したものとする。そして、図16のステップS209にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データなどに基づき、ステップS212にて入賞時乱数値判定処理が実行される。なお、図34に示す演出動作例では、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示動作は示していない。
図17に示す入賞時乱数値判定処理において、例えばステップS403にて乱数値MR1が大当り判定範囲内ではないと判定された場合には、ステップS404での送信設定に基づき、「大当り判定なし」を通知する第1始動口入賞指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が、図23のステップS156にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したと判定した後、図24のステップS503にて非リーチ変動パターンではないと判定したときに、ステップS504の処理により変動中入賞カウント値が1加算されて「1」となる。そして、ステップS506の保留記憶判定処理に続いて、ステップS507の処理により変動中入賞時予告演出となる予告演出を実行するか否かの決定を行う。この場合、変動開始時決定内容は「確変(大当り)」であり、ステップS506の保留記憶判定処理により保留記憶内容として「大当り判定なし」が設定される。
図26に示す決定割合の設定例では、変動開始時決定内容が「確変(大当り)」であり保留記憶内容が「大当り判定なし」であれば、20%の割合で「予告あり」に決定される一方、80%の割合で「予告なし」に決定される。そして、「予告あり」に決定されると、さらに図24のステップS509にて予告パターンの決定が行われる。このときには、変動中入賞カウント値が「1」であることから、図27に示すような決定割合で予告パターンが決定される。
図27に示す決定割合の設定例では、変動開始時決定内容が「確変(大当り)」であり保留記憶内容が「大当り判定なし」であれば、90%の割合で予告Aの予告パターンに決定される。こうして決定された予告パターンに基づき、図24のステップS510にて予告演出を開始させる設定が行われる。そして、図33のステップS462にて図柄表示変更タイミングであるときには、ステップS463にて飾り図柄の表示態様を変更するための演出動作制御が行われる。これにより、例えば図34(C)に示すように、飾り図柄の表示色が通常時の単一色から花柄に変化するといった飾り図柄の表示態様を通常時とは異ならせる予告Aの予告パターンに対応した演出動作が実行される。その後に、例えば図34(D)に示すように「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて確変図柄となる「7」の数字を示す飾り図柄が停止表示されることにより、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄(確定飾り図柄)が導出表示されて、飾り図柄の可変表示が終了する。
これに対して、図34(A)〜(D)に示す飾り図柄の可変表示とは別個の可変表示として、図34(A)及び(B)に示す飾り図柄の可変表示が行われ、第1時点入賞が発生したとする。このとき、変動開始時決定内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」または「スーパーリーチ(ハズレ)」であることや、保留記憶内容として「大当り判定なし」が設定されたことなどに基づいて、図24のステップS507にて「予告なし」に決定された場合には、例えば図34(E)に示すように、飾り図柄の表示態様が通常時のまま変化せずに、飾り図柄の可変表示が終了する。図34(E)に示す表示例では、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示されることにより、リーチ組合せを構成する最終停止図柄(確定飾り図柄)が導出表示されて、飾り図柄の可変表示が終了する。
図35は、変動中入賞時予告として保留表示予告を実行する演出動作例を示している。この演出動作例では、図35(A)に示すように、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が変動する可変表示が開始される。この可変表示が開始されるときには、図18に示すステップS240の処理により特図表示結果が「ハズレ」に決定され、図19に示すステップS271の処理によりリーチ変動パターンに決定されたものとする。また、特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶数(合計保留記憶数)が「1」であり、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、1つの表示部位が青色表示となっている。
図35(A)に示すような飾り図柄の可変表示が開始された後、例えば図35(B)に示すように第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1時点入賞が発生したものとする。このとき、合計保留記憶数が1加算されて「2」となる。また、主基板11から演出制御基板12に対して「大当り判定なし」を通知する第1始動口入賞指定コマンドが伝送され、図24に示すステップS504の処理により変動中入賞カウント値が1加算されて「1」となる。そして、ステップS506の保留記憶判定処理では、変数N=1であるときに、図25に示すステップS603の処理により「確変大当り判定」であると判定され、ステップS604の処理により保留記憶内容として「確変あり」が設定される。図24に示すステップS507の処理で「予告あり」に決定されたことに基づいて、ステップS509の処理により予告パターンが決定される。
図27に示す決定割合の設定例では、変動開始時決定内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」または「スーパーリーチ(ハズレ)」であり保留記憶内容が「確変あり」であれば、100%の割合で予告Bの予告パターンに決定される。こうして決定された予告パターンに基づき、例えば図35(C)に示すように、変数N=1に対応して保留番号が「1」の保留記憶表示における形状が通常時の丸形から花形に変化するといった、保留記憶表示の表示態様を通常時とは異ならせる予告Bの予告パターンに対応した演出動作が実行される。その後、図35(D)に示すように、可変表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)が導出表示されることで、可変表示が終了する。
続いて、合計保留記憶数が「2」であることから、特図ゲームの開始を許容する開始条件が成立して特別図柄の可変表示が開始される。このときには、例えば図35(E)に示すように飾り図柄の可変表示が開始され、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、保留番号が「1」に対応した表示部位が消去されるとともに全体の表示部位が1つずつ左方向に移動する。こうして保留表示予告の予告対象となる可変表示が開始された後、例えば図35(F)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて「7」の数字を示す同一の飾り図柄が揃って停止表示されることなどにより、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄(確定飾り図柄)が導出表示されて、飾り図柄の可変表示が終了する。
図36に示す演出動作例では、図36(A)に示すように飾り図柄の可変表示が開始された後、図36(B)に示すように第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したときに、図24に示すステップS506の保留記憶判定処理において変数N=2で「確変大当り判定」となり、図24に示すステップS507の処理で「予告あり」に決定される。そして、ステップS509の処理により予告Bの予告パターンに決定され、例えば図36(C)に示すように、変数N=2に対応して保留番号が「2」の保留記憶表示における形状が花形に変化するといった、保留表示予告が実行される。その後、図36(D)に示すように、可変表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)が導出表示されることで、可変表示が終了する。
続いて、合計保留記憶数が「2」であることから、例えば図36(E)に示すように飾り図柄の可変表示が開始され、保留記憶表示が更新される。その後、例えば図36(F)に示すように、可変表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)が導出表示されることで、可変表示が終了する。
さらに、合計保留記憶数が「1」であることから、例えば図36(G)に示すように飾り図柄の可変表示が開始され、保留記憶表示が更新される。こうして保留表示予告の予告対象となる可変表示が開始された後、例えば図36(H)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて「7」の数字を示す同一の飾り図柄が揃って停止表示されることなどにより、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄(確定飾り図柄)が導出表示されて、飾り図柄の可変表示が終了する。
図37に示す演出動作例では、図37(A)に示すように飾り図柄の可変表示が開始された後、図37(B)に示すように飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。このとき、図37(C)に示すように第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1時点始動入賞が発生し、変動中入賞カウント値が「1」に対応して、図24に示すステップS509の処理により予告Aの予告パターンに決定される。これにより、例えば図37(D)に示すように、飾り図柄が花柄に変化するといった図柄表示予告が実行される。
続いて、図37(E)に示すように第1始動入賞口をさらに遊技球が通過(進入)して第2時点始動入賞が発生し、変動中入賞カウント値が「2」に対応して、図24に示すステップS509の処理により予告パターンが決定される。このときには、予告Aの予告パターンによる図柄表示予告が実行中であることから、図29に示すような決定割合で予告パターンが決定される。
図29に示す決定割合の設定例では、変動開始時決定内容が「確変(大当り)」であり保留記憶内容が「確変あり」であれば、90%の割合で予告Bの予告パターンに決定される。こうして決定された予告パターンに基づき、例えば図37(F)に示すように、変数N=1に対応して保留番号が「1」の保留記憶表示における形状が花形に変化するといった、保留表示予告が実行される。これにより、図柄表示予告のモチーフと保留表示予告のモチーフとが同一の特定モチーフ(いずれも「花」という共通の概念を想起させる)になる。その後、図37(G)に示すように、可変表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)が導出表示されることで、可変表示が終了する。
以上説明したように、上記実施の形態1におけるパチンコ遊技機1では、飾り図柄などの可変表示を実行中に第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1時点入賞が発生したときに、図24に示すステップS509の処理により、予告Aの図柄表示予告と予告Bの保留表示予告のうちいずれの予告演出を実行するかを、例えば図27に示すような決定割合で決定する。その後、さらに第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2時点入賞が発生したときには、いずれの予告演出を実行するかを、例えば図28〜図30に示すような決定割合で決定する。このように、第1時点入賞の発生に応じて、第1時点入賞時決定割合でいずれの予告演出を実行するかを決定する一方、第2時点入賞の発生に応じて、第1時点入賞時決定割合とは異なる第2時点入賞時決定割合でいずれの予告演出を実行するかを決定する。
図柄表示予告は、今回の可変表示において表示結果が「大当り」になる可能性を示唆する予告演出となる。その一方で、保留表示予告は、可変表示結果が「大当り」に決定される保留データが記憶されている可能性を示唆する予告演出となる。そして、第1時点入賞時決定割合や第2時点入賞時決定割合でいずれの予告演出を実行するかを決定することにより、可変表示結果が「大当り」に決定される保留データが記憶されている期待感だけでなく実行中の可変表示に対する期待感も高めて遊技興趣を向上させることができる。
また、第1時点入賞時決定割合と第2時点入賞時決定割合とを異ならせることにより、飾り図柄などの可変表示中に第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した回数に応じて図柄表示予告と保留表示予告の出現頻度を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
図27に示す決定割合の設定例では、第1時点入賞の発生に応じた第1時点入賞時決定割合として、予告Aの予告パターンは予告Bの予告パターンよりも高い割合で使用パターンに決定されることがある。その一方で、図28に示す決定割合の設定例では、第2時点入賞の発生に応じた第2時点入賞時決定割合として、予告Aの予告パターンは第1時点入賞時決定割合よりも低い割合で使用パターンに決定されることがある。これにより、飾り図柄などの可変表示中に第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した回数に応じて図柄表示予告と保留表示予告の出現頻度を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
図29や図30に示す決定割合の設定例では、第1時点入賞の発生に応じた第1時点入賞時決定割合で予告Aや予告Bの予告パターンが使用パターンに決定された後、第2時点入賞の発生に応じた第2時点入賞時決定割合として、既に決定された使用パターンとは異なる他方の予告パターンを高い割合で使用パターンに決定することがある。これにより、図柄表示予告と保留表示予告のうちで同一の予告演出が繰り返し実行されてしまうことを防止して、遊技興趣を向上させることができる。
図28に示す決定割合の設定例では、第2時点入賞の発生に応じた第2時点入賞時決定割合として、第1時点入賞の発生に応じた第1時点入賞時決定割合よりも高い割合で、予告Bの予告パターンを使用パターンに決定することがある。これにより、特図ゲームの保留記憶数が増加したときに保留表示予告の出現頻度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、飾り図柄などの可変表示中に第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した第1時点入賞の発生に応じた第1時点入賞時決定割合と、第1時点入賞よりも後に第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した第2時点入賞の発生に応じた第2時点入賞時決定割合とを異ならせて、図柄表示予告と保留表示予告のいずれを実行するかを決定した。これに対して、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかに応じて異なる割合で、図柄表示予告と保留表示予告のいずれを実行するかを決定する実施の形態としてもよい。
実施の形態1では、飾り図柄などの可変表示中に第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した第1時点入賞の発生に応じた第1時点入賞時決定割合と、第1時点入賞よりも後に第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した第2時点入賞の発生に応じた第2時点入賞時決定割合とを異ならせて、図柄表示予告と保留表示予告のいずれを実行するかを決定した。これに対して、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかに応じて異なる割合で、図柄表示予告と保留表示予告のいずれを実行するかを決定する実施の形態としてもよい。
図38は、実施の形態2において、図23に示すステップS158の始動入賞時演出処理として実行される処理の一例を示すフローチャートである。図38に示す始動入賞時演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、図23に示した始動入賞時演出処理と同様に、ステップS501〜S503の処理を実行する。そして、ステップS503にて非リーチ変動パターンではない場合には(ステップS503;No)、ステップS506の保留記憶判定処理に進む。そして、ステップS507の処理により予告実行の有無を決定する。その後、ステップS508にて「予告あり」と判定されたときには(ステップS508;Yes)、ステップS509にて予告パターンの決定を行う。
この実施の形態2では、ステップS509の処理において、遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)した第1領域入賞の発生であるか、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)した第2領域入賞の発生であるかに応じて、異なる決定割合で予告パターンが決定される。例えば、第1領域入賞の発生に応じた第1領域入賞時決定割合として、図39(A)に示すような決定割合で予告パターンが決定される一方、第2領域入賞の発生に応じた第2領域入賞時決定割合として、図39(B)に示すような決定割合で予告パターンが決定される。
ステップS509における処理の一例として、演出制御用CPU120は、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのうちいずれを受信したかを判定する。ROM121などには、この判定結果に対応した予告パターン決定テーブルが予め記憶されていればよい。演出制御用CPU120は、こうした判定結果に対応して、複数種類の予告パターン決定テーブルのいずれかを選択し、使用テーブルにセットする。なお、複数種類の予告パターン決定テーブルから使用テーブルを選択するものに限定されず、単一の予告パターン決定テーブルを構成するテーブルデータのうちから、予告パターンの決定に用いる決定用データとなるテーブルデータを選択するものであってもよい。そして、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新される予告パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、使用パターンとしてセットした予告パターン決定テーブルなどを参照して、変動中入賞時予告演出となる予告演出の予告パターンを決定すればよい。
図39(A)及び(B)に示す決定割合の設定例では、変動開始時決定内容や保留記憶内容に応じて、予告パターンの決定割合が異なっている。例えば、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、保留記憶内容に応じて決定割合が異なるものの、いずれの保留記憶内容であっても予告Aの予告パターンに決定することができる。これに対して、変動開始時決定内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」または「スーパーリーチ(ハズレ)」である場合のうち、保留記憶内容が「非確変あり」または「確変あり」の場合には、予告Aの予告パターンに決定されることがない。そのため、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に予告Aの予告パターンにより図柄表示予告のみが実行(開始)されたにもかかわらず、今回の可変表示結果が「ハズレ」となり、その後の保留データに基づく可変表示結果が「大当り」となることがない。したがって、図柄表示予告は、特図ゲームなどの変動開始時における決定結果(事前決定結果)に基づいて今回の可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆する一方で、保留データのうちに可変表示結果が「大当り」となるものがある可能性を示唆するものではない。
また、保留記憶内容が「非確変あり」または「確変あり」である場合には、変動開始時決定内容に応じて決定割合が異なるものの、いずれの変動開始時決定内容であっても予告Bの予告パターンに決定することができる。これに対して、保留記憶内容が「大当り判定なし」である場合のうち、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」の場合には、予告Bの予告パターンに決定されることがない。そのため、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に予告Bの予告パターンにより保留表示予告のみが実行(開始)されたにもかかわらず、今回の可変表示結果が「大当り」となり、その後の保留表示予告に対応する保留データに基づく可変表示結果が「ハズレ」となることがない。したがって、保留表示予告は、保留データのうちに可変表示結果が「大当り」となるものがある可能性を示唆する一方で、今回の可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆するものではない。
図39(A)及び(B)に示す決定割合の設定例を比較すると、遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)した第1始動入賞時(第1領域入賞時)であるか第2始動入賞口を通過(進入)した第2始動入賞時(第2領域入賞時)であるかに応じて、予告パターンの決定割合を異ならせている。したがって、可変表示中に第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1領域入賞の発生に応じて、第1領域入賞時決定割合で予告A(図柄表示)や予告B(保留表示)あるいは予告A+予告B(図柄+保留)といった、いずれの予告パターンによる予告演出を実行するかを決定する一方、可変表示中に第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2領域入賞の発生に応じて、第1領域入賞時決定割合とは異なる第2領域入賞時決定割合で、いずれの予告パターンによる予告演出を実行するかを決定する。
図39(A)に示す決定割合の設定例において、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」で保留記憶内容が「非確変あり」または「確変あり」である場合はそれぞれ、予告Aの予告パターンに70%の割合で決定され、予告Bの予告パターンに30%の割合で決定される。これに対して、図39(B)に示す決定割合の設定例において、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」で保留記憶内容が「非確変あり」または「確変あり」である場合はそれぞれ、予告Aの予告パターンに決定される割合が70%よりも低くなっている。すなわち、第1領域入賞の発生に応じた第1領域入賞時決定割合として、予告Aの予告パターンは予告Bの予告パターンよりも高い割合で使用パターンに決定される一方で、第2領域入賞の発生に応じた第2領域入賞時決定割合として、予告Aの予告パターンは第1領域入賞時決定割合よりも低い割合で使用パターンに決定される。
なお、第1領域入賞または第2領域入賞が発生したときには、図柄表示予告または保留表示予告のいずれか一方のみが実行可能となるようにしてもよい。一例として、図38に示すステップS509にて予告パターンを決定するときに、遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)した第1始動入賞時(第1領域入賞時)である場合には、変動開始時決定内容や保留記憶内容にかかわらず、必ず(100%)予告Aの予告パターンに決定されることで図柄表示予告のみが実行されるようにしてもよいし、必ず(100%)予告Bの予告パターンに決定されることで保留表示予告のみが実行されるようにしてもよい。こうして第1領域入賞の発生に基づいて図柄表示予告または保留表示予告のいずれか一方のみを実行可能とした場合には、第2領域入賞の発生に基づいて他方の予告演出のみを実行可能としてもよいし、図柄表示予告と保留表示予告の両方を実行可能としてもよい。また、第1領域入賞の発生に基づいて図柄表示予告と保留表示予告の両方が実行可能であるのに対して、第2領域入賞の発生に基づいて図柄表示予告または保留表示予告のいずれか一方のみを実行可能としてもよい。
図40及び図41は実施の形態2において変動中入賞時予告演出となる予告演出を実行する演出動作例を示している。図40に示す演出動作例では、まず、図40(A)に示すように、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が変動する可変表示が開始される。この可変表示が開始されるときには、図18に示すステップS240の処理により特図表示結果が「大当り」に決定されるとともに、ステップS244の処理により大当り種別が「第2確変」に決定されたものとする。
図40(A)に示すような可変表示に続いて、例えば図40(B)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄が順次に揃って停止表示される。これにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。このとき、図40(C)に示すように、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1時点入賞が発生したものとする。そして、図16のステップS209にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データなどに基づき、ステップS212にて入賞時乱数値判定処理が実行される。
図17に示す入賞時乱数値判定処理において、例えばステップS403にて乱数値MR1が大当り判定範囲内ではないと判定された場合には、ステップS404での送信設定に基づき、「大当り判定なし」を通知する第1始動口入賞指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が、図23のステップS156にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したと判定した後、図38のステップS503にて非リーチ変動パターンではないと判定したときに、ステップS506の保留記憶判定処理に続いて、ステップS507の処理により変動中入賞時予告演出となる予告演出を実行するか否かの決定を行う。この場合、変動開始時決定内容は「確変(大当り)」であり、ステップS506の保留記憶判定処理により保留記憶内容として「確変あり」が設定されるものとする。
ステップS507の処理では、例えば図26に示すような決定割合で予告演出の有無が決定されればよい。このとき、変動開始時決定内容が「確変(大当り)」であり保留記憶内容が「確変あり」であれば、90%の割合で「予告あり」に決定される一方、10%の割合で「予告なし」に決定される。そして、「予告あり」に決定されると、さらに図38のステップS509にて予告パターンの決定が行われる。このときには、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1領域入賞の発生に応じて、図39(A)に示すような決定割合で予告パターンが決定される。
図39(A)に示す決定割合の設定例では、変動開始時決定内容が「確変(大当り)」であり保留記憶内容が「確変あり」であれば、70%の割合で予告Aの予告パターンに決定される。こうして決定された予告パターンに基づき、図38のステップS510にて予告演出を開始させるための設定が行われる。そして、図33のステップS462にて図柄表示変更タイミングであるときには、ステップS463にて飾り図柄の表示態様を変更するための演出動作制御が行われる。これにより、例えば図40(D)に示すように、飾り図柄の表示色が通常時の単一色から花柄に変化するといった飾り図柄の表示態様を通常時とは異ならせる予告Aの予告パターンに対応した演出動作が実行される。
続いて、図40(E)に示すように、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2領域入賞が発生し、図38に示すステップS509の処理により予告パターンが決定される。このときには、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2領域入賞の発生に応じて、図39(B)に示すような決定割合で予告パターンが決定される。
図39(B)に示す決定割合の設定例では、変動開始時決定内容が「確変(大当り)」であり保留記憶内容が「確変あり」であれば、60%の割合で予告Bの予告パターンに決定される。こうして決定された予告パターンに基づき、例えば図40(F)に示すように、変数N=1に対応して保留番号が「1」の保留記憶表示における形状が花形に変化するといった、保留表示予告が実行される。これにより、図柄表示予告のモチーフと保留表示予告のモチーフとが同一の特定モチーフ(いずれも「花」という共通の概念を想起させる)になる。その後、図40(G)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて「7」の数字を示す同一の飾り図柄が揃って停止表示されることなどにより、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄(確定飾り図柄)が導出表示されて、飾り図柄の可変表示が終了する。
図41に示す演出動作例では、図41(A)に示すように飾り図柄の可変表示が開始された後、図41(B)に示すように第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1領域入賞が発生し、図38に示すステップS509の処理の処理により予告Bの予告パターンに決定される。これにより、例えば図41(D)に示すように、変数N=1に対応して保留番号が「1」の保留記憶表示における形状が花形に変化するといった、保留表示予告が実行される。
続いて、図41(E)に示すように第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2領域入賞が発生し、図38に示すステップS509の処理により予告Aの予告パターンに決定される。これにより、例えば図41(F)に示すように、飾り図柄が花柄に変化するといった図柄表示予告が実行される。このときには、図柄表示予告のモチーフと保留表示予告のモチーフとが同一の特定モチーフ(いずれも「花」という共通の概念を想起させる)になる。その後、図41(G)に示すように、可変表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)が導出表示されることで、可変表示が終了する。
以上説明したように、上記実施の形態2におけるパチンコ遊技機1では、飾り図柄などの可変表示を実行中に第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1領域入賞が発生したときに、図38に示すステップS509の処理により、予告Aの図柄表示予告と予告Bの保留表示予告のうちいずれの予告演出を実行するかを、例えば図39(A)に示すような決定割合で決定する。また、飾り図柄などの可変表示を実行中に第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2領域入賞が発生したときには、いずれの予告演出を実行するかを、例えば図39(B)に示すような決定割合で決定する。このように、第1領域入賞の発生に応じて、第1領域入賞時決定割合でいずれの予告演出を実行するかを決定する一方、第2領域入賞の発生に応じて、第1領域入賞時決定割合とは異なる第2領域入賞時決定割合でいずれの予告演出を実行するかを決定する。
こうした第1領域入賞時決定割合や第2領域入賞時決定割合で図柄表示予告と保留表示予告のいずれを実行するかを決定することにより、可変表示結果が「大当り」となる保留データが記憶されている期待感だけでなく実行中の可変表示に対する期待感も高めて遊技興趣を向上させることができる。
また、第1領域入賞時決定割合と第2領域入賞時決定割合とを異ならせることにより、飾り図柄などの可変表示中に第1始動入賞口や第2始動入賞口といった複数の始動入賞口のうちいずれを遊技球が通過(進入)したかに応じて図柄表示予告と保留表示予告の出現頻度を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
図39(A)に示す決定割合の設定例では、第1領域入賞の発生に応じた第1領域入賞時決定割合として、予告Aの予告パターンは予告Bの予告パターンよりも高い割合で使用パターンに決定されることがある。その一方で、図39(B)に示す決定割合の設定例では、第2領域入賞の発生に応じた第2領域入賞時決定割合として、予告Aの予告パターンは第1領域入賞時決定割合よりも低い割合で使用パターンに決定されることがある。これにより、飾り図柄などの可変表示中に遊技球が第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを通過(進入)したかに応じて図柄表示予告と保留表示予告の出現頻度を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
実施の形態3.
実施の形態2では、飾り図柄などの可変表示中に第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した回数にかかわらず、遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)した第1領域入賞の発生に応じた第1領域入賞時決定割合と、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)した第2領域入賞の発生に応じた第2領域入賞時決定割合とを異ならせて、図柄表示予告と保留表示予告のいずれを実行するかを決定した。これに対して、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した回数とともに、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかに応じて異なる割合で、図柄表示予告と保留表示予告のいずれを実行するかを決定する実施の形態としてもよい。
実施の形態2では、飾り図柄などの可変表示中に第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した回数にかかわらず、遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)した第1領域入賞の発生に応じた第1領域入賞時決定割合と、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)した第2領域入賞の発生に応じた第2領域入賞時決定割合とを異ならせて、図柄表示予告と保留表示予告のいずれを実行するかを決定した。これに対して、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した回数とともに、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかに応じて異なる割合で、図柄表示予告と保留表示予告のいずれを実行するかを決定する実施の形態としてもよい。
図42は、実施の形態3において、図23に示すステップS158の始動入賞時演出処理として実行される処理の一例を示すフローチャートである。図42に示す始動入賞時演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、図23に示した始動入賞時演出処理と同様に、ステップS501〜S504の処理を実行する。そして、ステップS504にて変動中入賞カウント値を1加算するように更新した後には、ステップS506の保留記憶判定処理に進む。こうして、予告A+予告Bの予告パターンにより図柄表示予告と保留表示予告がともに実行されているときでも、さらに図柄表示予告や保留表示予告を実行することができるようにしてもよい。ステップS507の処理により予告演出を実行する旨の「予告あり」に決定されたときには(ステップS508;Yes)、ステップS509にて予告パターンの決定を行う。
この実施の形態3では、ステップS509の処理において、遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)した第1領域入賞の発生であるか、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)した第2領域入賞の発生であるかとともに、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した回数を示す変動中入賞カウント値に応じて、異なる決定割合で予告パターンが決定される。例えば、変動中入賞カウント値が「1」であるときには、第1領域入賞の発生に応じた第1領域入賞時決定割合として、図43(A)に示すような決定割合で予告パターンが決定される一方、変動中入賞カウント値が「2」以上であるときには、第1領域入賞時決定割合として図43(B)に示すような決定割合で予告パターンが決定される。また、変動中入賞カウント値が「1」であるときに、第2領域入賞の発生に応じた第2領域入賞時決定割合として、図44(A)に示すような決定割合で予告パターンが決定される一方、変動中入賞カウント値が「2」以上であるときには、第2領域入賞時決定割合として図44(B)に示すような決定割合で予告パターンが決定される。
ステップS509における処理の一例として、演出制御用CPU120は、変動中入賞カウント値が「1」であるか「2」以上であるかを判定する。また、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのうちいずれを受信したかを判定する。ROM121などには、これらの判定結果に対応した予告パターン決定テーブルが予め記憶されていればよい。演出制御用CPU120は、こうした判定結果に対応して、複数種類の予告パターン決定テーブルのいずれかを選択し、使用テーブルにセットする。なお、複数種類の予告パターン決定テーブルから使用テーブルを選択するものに限定されず、単一の予告パターン決定テーブルを構成するテーブルデータのうちから、予告パターンの決定に用いる決定用データとなるテーブルデータを選択するものであってもよい。そして、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新される予告パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、使用パターンとしてセットした予告パターン決定テーブルなどを参照して、変動中入賞時予告演出となる予告演出の予告パターンを決定すればよい。
図43(A)及び(B)や図44(A)及び(B)に示す決定割合の設定例では、変動開始時決定内容や保留記憶内容に応じて、予告パターンの決定割合が異なっている。例えば、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、保留記憶内容に応じて決定割合が異なるものの、いずれの保留記憶内容であっても予告Aの予告パターンに決定することができる。これに対して、変動開始時決定内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」または「スーパーリーチ(ハズレ)」である場合のうち、保留記憶内容が「非確変あり」または「確変あり」の場合には、予告Aの予告パターンに決定されることがない。そのため、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に予告Aの予告パターンにより図柄表示予告のみが実行(開始)されたにもかかわらず、今回の可変表示結果が「ハズレ」となり、その後の保留データに基づく可変表示結果が「大当り」となることがない。したがって、図柄表示予告は、特図ゲームなどの変動開始時における決定結果(事前決定結果)に基づいて今回の可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆する一方で、保留データのうちに可変表示結果が「大当り」となるものがある可能性を示唆するものではない。
また、保留記憶内容が「非確変あり」または「確変あり」である場合には、変動開始時決定内容に応じて決定割合が異なるものの、いずれの変動開始時決定内容であっても予告Bの予告パターンに決定することができる。これに対して、保留記憶内容が「大当り判定なし」である場合のうち、変動開始時決定内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」の場合には、予告Bの予告パターンに決定されることがない。そのため、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に予告Bの予告パターンにより保留表示予告のみが実行(開始)されたにもかかわらず、今回の可変表示結果が「大当り」となり、その後の保留表示予告に対応する保留データに基づく可変表示結果が「ハズレ」となることがない。したがって、保留表示予告は、保留データのうちに可変表示結果が「大当り」となるものがある可能性を示唆する一方で、今回の可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆するものではない。
図43(A)及び(B)に示す決定割合の設定例を比較すると、変動中入賞カウント値が「1」であるか「2」以上であるかに応じて、予告パターンの決定割合を異ならせている。したがって、可変表示中に第1始動入賞口を1個目の遊技球が通過(進入)したことによる第1領域入賞(第1時点入賞)の発生に応じて、所定割合で予告A(図柄表示)や予告B(保留表示)あるいは予告A+予告B(図柄+保留)といった、いずれの予告パターンによる予告演出を実行するかを決定する一方、2個目以上の遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことによる第1領域入賞(第2時点入賞)の発生に応じて、所定割合とは異なる割合で、いずれの予告パターンによる予告演出を実行するかを決定する。
図44(A)及び(B)に示す決定割合の設定例を比較すると、変動中入賞カウント値が「1」であるか「2」以上であるかに応じて、予告パターンの決定割合を異ならせている。したがって、可変表示中に第2始動入賞口を1個目の遊技球が通過(進入)したことによる第2領域入賞(第1時点入賞)の発生に応じて、所定割合で予告A(図柄表示)や予告B(保留表示)あるいは予告A+予告B(図柄+保留)といった、いずれの予告パターンによる予告演出を実行するかを決定する一方、2個目以上の遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)したことによる第2領域入賞(第2時点入賞)の発生に応じて、所定割合とは異なる割合で、いずれの予告パターンによる予告演出を実行するかを決定する。
また、図43(A)及び図44(A)に示す決定割合の設定例を比較すると、変動中入賞カウント値が「1」である場合に、遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したか第2始動入賞口を通過(進入)したかに応じて、予告パターンの決定割合を異ならせている。したがって、可変表示中に1個目の遊技球が通過(進入)した場合に、その遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことによる第1領域入賞(第1時点入賞)の発生に応じて、所定割合で予告A(図柄表示)や予告B(保留表示)あるいは予告A+予告B(図柄+保留)といった、いずれの予告パターンによる予告演出を実行するかを決定する一方、その遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)したことによる第2領域入賞(第1時点入賞)の発生に応じて、所定割合とは異なる割合で、いずれの予告パターンによる予告演出を実行するかを決定する。
図43(B)及び図44(B)に示す決定割合の設定例を比較すると、変動中入賞カウント値が「2」以上である場合に、遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したか第2始動入賞口を通過(進入)したかに応じて、予告パターンの決定割合を異ならせている。したがって、可変表示中に2個目以上の遊技球が通過(進入)した場合に、その遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことによる第1領域入賞(第2時点入賞)の発生に応じて、所定割合で予告A(図柄表示)や予告B(保留表示)あるいは予告A+予告B(図柄+保留)といった、いずれの予告パターンによる予告演出を実行するかを決定する一方、その遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)したことによる第2領域入賞(第2時点入賞)の発生に応じて、所定割合とは異なる割合で、いずれの予告パターンによる予告演出を実行するかを決定する。
なお、第1始動入賞口にて第1時点入賞または第2時点入賞が発生したときや、第2始動入賞口にて第1時点入賞または第2時点入賞が発生したときには、図柄表示予告または保留表示予告のいずれか一方のみが実行可能となるようにしてもよい。一例として、図42に示すステップS509にて予告パターンを決定するときに、第1始動入賞時で変動中入賞カウント値が「1」である場合には、変動開始時決定内容や保留記憶内容にかかわらず、必ず(100%)予告Aの予告パターンに決定されることで図柄表示予告のみが実行されるようにしてもよいし、必ず(100%)予告Bの予告パターンに決定されることで保留表示予告のみが実行されるようにしてもよい。こうして第1始動入賞口にて第1時点入賞の発生に基づいて図柄表示予告または保留表示予告のいずれか一方のみを実行可能とした場合には、第1始動入賞口における第2時点入賞の発生や、第2始動入賞口における第1時点入賞または第2時点入賞の発生に基づいて、他方の予告演出のみを実行可能としてもよいし、図柄表示予告と保留表示予告の両方を実行可能としてもよい。また、第1始動入賞口にて第1時点入賞の発生に基づいて図柄表示予告と保留表示予告の両方が実行可能であるのに対して、第1始動入賞口における第2時点入賞の発生や、第2始動入賞口における第1時点入賞または第2時点入賞の発生のうち、少なくとも1の始動入賞の発生に基づいて図柄表示予告または保留表示予告のいずれか一方のみを実行可能としてもよい。
以上説明したように、上記実施の形態3におけるパチンコ遊技機1では、飾り図柄などの可変表示を実行中に1個目の遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)して第1領域入賞(第1時点入賞)が発生したときに、図42に示すステップS509の処理により、予告Aの図柄表示予告と予告Bの保留表示予告のうちいずれの予告演出を実行するかを、例えば図43(A)に示すような決定割合で決定する。また、1個目の遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)して第2領域入賞(第1時点入賞)が発生したときには、いずれの予告演出を実行するかを、例えば図44(A)に示すような決定割合で決定する。その後、さらに2個目以上の遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)して第1領域入賞(第2時点入賞)が発生したときに、いずれの予告演出を実行するかを、例えば図43(B)に示すような決定割合で決定する。また、2個目以上の遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)して第2領域入賞(第2時点入賞)が発生したときには、いずれの予告演出を実行するかを、例えば図44(B)に示すような決定割合で決定する。
こうした多様な決定割合で図柄表示予告と保留表示予告のいずれを実行するかを決定することにより、可変表示結果が「大当り」となる保留データが記憶されている期待感だけでなく実行中の可変表示に対する期待感も高めるとともに、飾り図柄などの可変表示中に第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)した回数や、複数の始動入賞口のうちいずれを遊技球が通過(進入)したかに応じて図柄表示予告と保留表示予告の出現頻度を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、パチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。具体的な一例として、図24に示すステップS509の処理では、変動開始時決定内容や保留記憶内容にかかわらず、変動中入賞カウント値のみに応じて異なる決定割合で、いずれの予告演出を実行するかが決定されてもよい。
また、飾り図柄などの可変表示を実行中に遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過した回数や、その遊技球が第1始動入賞口と第2始動入賞口のうちいずれを通過(進入)したかにかかわらず、図柄表示予告と保留表示予告のうちいずれを実行するかを所定割合で決定するようにしてもよい。すなわち、可変表示結果が「大当り」となる保留データが記憶されている期待感だけでなく実行中の可変表示に対する期待感も高めて遊技興趣を向上させることができればよい。このように、図24などのステップS509において予告パターンを決定する割合は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更が可能である。
予告パターンを決定する割合は、遊技者による所定の選択結果に対応して変更可能なものであってもよい。一例として、パチンコ遊技機1における演出態様が互いに異なる複数種類の演出モードを設けて、デモ画面表示の実行中といった所定期間において、操作ボタン30に対する遊技者の操作に応じていずれかの演出モードを選択可能にする。そして、図24に示すステップS509などでは、演出モードの選択結果に応じて異なる予告パターン決定テーブルを使用テーブルとして参照する。これにより、演出モードの選択結果に応じて異なる割合で、予告Aの予告パターンや予告Bの予告パターン、あるいは予告A+予告Bの予告パターンに決定することができるようにすればよい。また、例えば飾り図柄の可変表示が開始されることといった、所定条件が成立するごとに、所定の予告パターンの決定割合を増加または減少させる指示を操作ボタン30に対する遊技者の操作などにより入力可能とし、遊技者の操作結果に応じて異なる割合で、予告Aの予告パターンや予告Bの予告パターン、あるいは予告A+予告Bの予告パターンに決定することができるようにすればよい。あるいは、デモ画面表示の実行中といった所定期間において、操作ボタン30などを用いて演出画像の表示を変化させる操作演出(例えば操作ボタン30の操作に応じて飛行機を撃ち落とすゲームなど)を実行し、その操作結果(例えばゲームの得点など)に応じて異なる割合で、予告Aの予告パターンや予告Bの予告パターン、あるいは予告A+予告Bの予告パターンに決定することができるようにすればよい。
図24のステップS506にて図25に示すような保留記憶判定処理を実行するものに限定されず、今回受信した第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドにより通知された判定結果に基づいて、予告演出を実行するか否かの決定や、予告演出を実行する場合における予告パターンの決定などが行われるようにしてもよい。この場合、図26〜図30に示す「保留記憶内容」を、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドにより通知された判定結果に置き換えて、ステップS507やステップS509の処理が実行されるようにすればよい。
図24などのステップS507において予告実行の有無を決定する割合も、図26に示すような決定割合の設定例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更が可能である。
また、任意の通過領域を遊技球が通過したことに基づいて所定図柄の可変表示を行う場合に、通過領域を遊技球が通過した回数や、複数の通過領域のうちいずれを遊技球が通過したかなどに応じて異なる割合で、複数種類の予告演出のうちいずれを実行するかが決定されるものであればよい。一例として、普通図柄を用いた普図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示を行う場合に、第1通過ゲートや第2通過ゲートとなる複数の通過ゲートを設け、遊技球が第1通過ゲートや第2通過ゲートを通過した回数や、第1通過ゲートと第2通過ゲートのうちいずれを遊技球が通過したかなどに応じて異なる割合で、図柄表示予告と保留表示予告のうちいずれを実行するかが決定されてもよい。
図24に示す始動入賞時演出処理において、予告A+予告Bの予告パターンを用いた予告演出が実行されているときでも、ステップS506〜S510の処理を実行して、さらに図柄表示予告や保留表示予告となる予告演出を実行できるようにしてもよい。
変動中入賞カウント値が「1」となるときの始動入賞を第1時点入賞とし、変動中入賞カウント値が「2」以上となるときの始動入賞を第2時点入賞とするものに限定されず、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでの期間(可変表示中)にて複数回の始動入賞が発生した場合に、先に発生した任意の始動入賞を第1時点入賞とし、第1時点入賞よりも後に発生したいずれかの始動入賞を第2時点入賞とすることができればよい。一例として、第1開始条件または第2開始条件が1回成立したことに基づく飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる最終停止図柄が導出表示されるまでの期間において、図24に示すステップS507で最初に予告演出を実行する「予告あり」に決定された始動入賞を第1時点入賞とし、その後にステップS507にて再び「予告あり」に決定された始動入賞を第2時点入賞としてもよい。その他にも、飾り図柄の可変表示中に第1始動入賞口や第2始動入賞口を所定個数(例えば「3」)の遊技球が通過(進入)したときに第1時点入賞が発生し、所定個数より多くの遊技球が通過(進入)したときに第2時点入賞が発生するようにしてもよい。
予告Aの予告パターンによる図柄表示予告や、予告Bの予告パターンによる保留表示予告、さらには予告A+予告Bの予告パターンによる図柄表示予告と保留表示予告の組合せのうち、一部または全部の予告演出は、変動中入賞時予告演出として飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄が導出表示される以前に実行されるものに限定されず、例えば大当り遊技状態におけるラウンドの実行中といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行に関連した任意のタイミングで実行されてもよい。一例として、通常図柄が大当り組合せとなって導出表示されたことにより可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態に制御された後に、大当り中昇格演出が実行されるより前に第1時点入賞や第2時点入賞、あるいは第1領域入賞や第2領域入賞が発生したときには、図柄表示予告を実行することにより今回の大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御されるといった所定の遊技価値が付与される可能性が高められていることを示唆する一方で、保留表示予告を実行することにより保留記憶情報に対応する可変表示における表示結果が「大当り」となることなどにより大当り遊技状態に制御されるといった所定の遊技価値が付与される可能性が高められていることを示唆するようにしてもよい。
また、第1時点入賞や第2時点入賞、あるいは第1領域入賞や第2領域入賞といった、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)したことに基づいて図柄表示予告や保留表示予告を実行するものに限定されず、例えば飾り図柄の可変表示中に可変表示状態がリーチ状態となったこと、あるいは大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が所定回数に達したことといった、所定条件の成立に基づいて図柄表示予告や保留表示予告を実行するものであってもよい。この場合、第1時点入賞や第2時点入賞、あるいは第1領域入賞や第2領域入賞といった、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した入賞時には、入賞時以外の所定条件が成立したタイミングよりも高い割合で、図柄表示予告や保留表示予告を実行すると決定されるように、予告実行決定テーブルなどにて決定値が予告実行の有無を示す決定結果に割り当てられていればよい。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が、図23のステップS158や図24、図38、図42に示す始動入賞時演出処理、図24のステップS506や図25に示す保留記憶判定処理、図31のステップS171や図32(A)に示す可変表示開始設定処理、図31のステップS172や図33に示す可変表示中演出処理を実行することにより、各種演出動作の決定や制御を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、各種演出動作の制御内容を分担して決定するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、表示制御基板を設ける。表示制御基板には、表示制御用CPUと、ROMと、RAMと、乱数回路と、I/Oとが搭載されていればよい。この場合、表示制御基板に搭載された表示制御用CPUが画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、表示制御基板に搭載されればよい。表示制御基板では、例えば表示制御用CPUがROMから読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPUは、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図23のステップS158や図24、図38、図42に示す始動入賞時演出処理、図24のステップS506や図25に示す保留記憶判定処理、図31のステップS171や図32(A)に示す可変表示開始設定処理、図31のステップS172や図33に示す可変表示中演出処理の一部又は全部を実行してもよい。なお、表示制御用CPUは、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。また、音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの制御指令を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
あるいは、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。この場合には、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、前述したような表示制御基板を設け、演出制御用CPU120により図32(A)のステップS432にて決定した演出制御パターンなどに応じた表示制御コマンドが、演出制御基板12から表示制御基板に対して伝送されるようにしてもよい。図2に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
上記実施の形態では、可変表示結果が「大当り」または「ハズレ」に決定されるものとして説明した。これに対して、可変表示結果を「小当り」にも決定可能とし、このときには小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われないようにしてもよい。また、可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別を「突確」にも決定可能とし、このときには2R大当り状態に制御され、2R大当り状態が終了した後には、確変状態に制御されるようにしてもよい。
2R大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間)が、上記実施の形態における大当り遊技状態での第1期間(例えば29秒間)よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2R大当り状態では、ラウンドの実行回数が、上記実施の形態における大当り遊技状態での第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となる。なお、2R大当り状態では、ラウンドの実行回数が第2ラウンド数となるように制御されればよく、それ以外の制御は上記実施の形態における大当り遊技状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2R大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。2R大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置において、大入賞口となる所定の入賞口を閉鎖状態から開放状態とすることなどにより、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間又は第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
小当り遊技状態では、2R大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が、第2回数(第2ラウンド数に等しい実行回数)に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2R大当り状態と同様に、特別可変入賞球装置7を第1状態とする期間が第2期間となることと、第1状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。可変入賞動作により特別可変入賞球装置7を第1状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2R大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2R大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2R大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
さらに、大当り種別が「突確」となる場合や可変表示結果が「小当り」となる場合に代えて、あるいは、これらの場合に加えて、「突然時短」や「突然通常」となる場合を設けるようにしてもよい。一例として、「突然時短」と「突然通常」は、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別に含まれるものとする。この場合、大当り種別決定テーブル131は、変動特図指定バッファ値(例えば図18のステップS236、S238を参照)に応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)を、「突確」や「突然時短」、「突然通常」の大当り種別に割り当てるテーブルデータが含まれるように構成されればよい。そして、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然時短」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2R大当り状態に制御され、2R大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり時短状態(低確高ベース状態)に制御される。他方、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然通常」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2R大当り状態に制御され、2R大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり通常状態(低確低ベース状態)に制御される。これにより、2R大当り状態の終了後に制御される遊技状態に対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
このような「突然時短」や「突然通常」を設ける場合には、「突然時短」及び「突然通常」以外である場合とは異なる変動パターン種別や変動パターンに決定するようにしてもよい。これにより、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」であることにより2R大当り状態に制御されるにもかかわらず、上記実施の形態における大当り遊技状態に制御される場合と同様の演出動作が行われて遊技者に不信感を与えてしまうことを防止できる。また、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合には、可変表示結果が「小当り」となる場合、あるいは、大当り種別が「突確」となる場合と、共通の変動パターン種別に決定可能としてもよい。これにより、変動パターンを決定する際には、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合であるか、可変表示結果が「小当り」となる場合あるいは大当り種別が「突確」となる場合であるかにかかわらず、共通の変動パターン決定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 普通入賞球装置
6B … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
30 … 操作ボタン
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 普通入賞球装置
6B … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
30 … 操作ボタン
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部
Claims (1)
- 遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過した後に、可変表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を開始して表示結果を導出する可変表示手段を備え、予め定められた特定表示結果が導出された場合に所定の遊技価値が付与可能となる遊技機であって、
前記始動領域を遊技媒体が通過したが未だ開始されていない可変表示について、前記所定の遊技価値を付与するか否かを特定するための情報を所定の上限記憶数の範囲内で保留記憶情報として記憶する保留記憶手段と、
前記開始条件が成立したときに、前記保留記憶手段から読み出した保留記憶情報に基づいて、前記所定の遊技価値を付与するか否かを、識別情報の表示結果が導出表示される前に決定する事前決定手段と、
前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報のうちに、前記事前決定手段により前記所定の遊技価値を付与すると決定される保留記憶情報があるか否かを判定する保留判定手段と、
前記可変表示手段による識別情報の可変表示中に、当該識別情報の可変表示に対応する前記事前決定手段の決定結果に基づいて前記所定の遊技価値が付与される可能性を示唆する第1予告演出を実行可能な第1演出実行手段と、
前記保留判定手段の判定結果に基づいて前記所定の遊技価値を付与すると決定される保留記憶情報が前記保留記憶手段に記憶されている可能性を示唆する第2予告演出を実行可能な第2演出実行手段と、
前記可変表示手段による識別情報の可変表示中に前記始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、前記第1予告演出と前記第2予告演出とのうち、いずれの予告演出を実行するかを所定割合で決定する演出決定手段とを備える、
ことを特徴とする遊技機。
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- 2010-08-11 JP JP2010180141A patent/JP2012034987A/ja active Pending
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