JP6487371B2 - 心拍測定装置、心拍測定方法、及び記録媒体 - Google Patents

心拍測定装置、心拍測定方法、及び記録媒体 Download PDF

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Description

本開示は、心拍測定装置、心拍測定方法、及び記録媒体に関する。
特許文献1には、検知対象から反射したマイクロ波を含む電波を用いて、心拍を検出する技術が開示されている。
特許第5467395号公報 特許第5198603号公報
しかしながら、特許文献1に開示される従来技術では、反射波がサイン波の合成であることを前提として、その反射波に対する周波数解析を行うことにより、検知対象の心拍を計測するため、正確な心拍タイミングを検出することは困難である。
本開示の非限定的で例示的な一態様は、そこで、正確な心拍タイミングを検出する。
本開示の非限定的で例示的な一態様は、ユーザで反射したミリ波信号を受信する受信部と、前記受信したミリ波信号から、前記ミリ波信号の極大点と前記ミリ波信号の極小点と、前記ミリ波信号の傾きの正負の情報及び前記ミリ波信号の3階微分の正負の情報で規定される変曲点とを含む複数の特徴点を、時系列に特定する特定部と、第1極大点に続く負の傾き及び正の3階微分を有する第1変曲点と、前記第1変曲点に続く第1極小点と、前記第1極小点に続く正の傾き及び負の3階微分を有する第2変曲点と、前記第2曲極点に続く第2極大点が規定されている心拍特徴点パターンが記憶されている記憶部と、前記特定した複数の特徴点から、前記心拍特徴点パターンの前記特徴点群と同じ順番で位置する複数の特徴点を含む第1の特徴点の組を取得する取得部と、前記取得した第1の特徴点の組の特徴点に基づく時刻を含むユーザの心拍情報を出力する出力部とを備える心拍測定装置である。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能な記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えばCD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)などの不揮発性の記録媒体を含む。
本開示によれば、正確な心拍タイミングを測定することが可能である。
本開示の一態様の付加的な恩恵及び有利な点は本明細書及び図面から明らかとなる。この恩恵及び/又は有利な点は、本明細書及び図面に開示した様々な態様及び特徴により個別に提供され得るものであり、その1以上を得るために全てが必要ではない。
図1は、心拍データと心臓の拍動との関係を示す図である。 図2は、実施の形態1における心拍測定装置の構成を示すブロック図である。 図3は、実施の形態1における心拍測定装置の外観図である。 図4は、実施の形態1における、心拍タイミングの算出の原理を示す説明図である。 図5は、実施の形態1におけるミリ波信号の一例を示す図である。 図6は、実施の形態1におけるミリ波信号に含まれる1秒間の波形を示す図である。 図7は、実施の形態1における心拍特徴点パターンに含まれる心拍の複数の特徴点の具体例を示す図である。 図8は、実施の形態1における、心拍の特徴点のトポロジー情報を示す図である。 図9は、実施の形態1における心拍特徴点パターンと、ミリ波信号に含まれる複数の特徴点との一例を示す図である。 図10は、実施の形態1における複数の特徴点の取得の一例を示す図である。 図11は、実施の形態1における、位相を示す心拍特徴点系列の説明図である。 図12は、実施の形態1における心拍タイミングの説明図である。 図13は、実施の形態1における出力された心拍タイミングの間隔と、心電計で取得されたR波の間隔とを示す図である。 図14は、実施の形態1における提示部の説明図である。 図15は、実施の形態1における心拍測定装置の処理のフローチャートである。 図16は、実施の形態1における複数の心拍特徴点パターンの説明図である。 図17は、実施の形態2における心拍測定装置の構成を示すブロック図である。 図18は、実施の形態2における心拍間隔の算出の説明図である。 図19は、実施の形態2における、一拍目の特徴点ごとに算出された、その一拍目の特徴点に対応する二拍目の特徴点を示す図である。 図20は、実施の形態2における、平均時間と心拍間隔の算出の説明図である。 図21は、実施の形態2における、各特徴点における平均時間と心拍間隔の算出の説明図である。 図22は、実施の形態2における心拍測定装置の処理のフローチャートである。 図23は、実施の形態2における心拍測定装置の一部の処理の詳細を示すフローチャートである。 図24は、実施の形態2の変形例における、相関値を用いた対応特徴点の算出の説明図である。 図25は、実施の形態2の変形例における一部の処理の詳細を示すフローチャートである。
(本開示の基礎となった知見)
検知対象の胸部で反射したミリ波又はマイクロ波を含む電波には、検知対象の心拍の情報が含まれる。しかし、この電波は心拍の情報以外にもノイズを含む様々な情報が含むため、心拍の情報の信号強度が低い。
また、上記電波によって得られる心拍データ(心拍波形)には、心臓の拍動とともに周期的な振動が得られる。
従来技術では、この心拍波形を周波数解析して所定時間の平均である心拍数を算出していた。しかし、この周波数解析は、心拍波形は正弦波の合成であることを前提とする解析のため、心拍データの極大点が鈍化される場合がある。
従来技術では、心拍波形をフィルタリング処理し、心拍波形の極大値を抽出することで心拍タイミングを算出していた。しかし、このフィルタリング処理による位相ずれによって極大値の位置がずれる場合があった。
一方、実際の心拍波形は、正弦波のような、単なる山と谷の振動の繰り返しではなく、心臓の拍動に基づいた特徴的な形状をしている。
図1は、心拍データと心臓の拍動との関係を示す図である。
図1に示すように、心拍データは一心拍において近接する2つの極大点を示す形状を有する。この形状をダブルピーク形状と呼ぶ。これは、心臓の拍動動きが心拍データに現れているためである。心臓の拍動は図1に示すように4つの動きを有し、まず、心房が収縮し(図1中の[1])、その後、拡張する(図1中の[2])。さらに続いて、心室が収縮し(図1中の[3])、その後、拡張する(図1中の[4])。これら心臓の動きが心拍データに現れている。このような波形(心拍データ)に対し、一般的な周波数解析、またはフィルタリング処理を行って極大点抽出したのでは、二つの極大点は一つの極大点として検出されてしまう。さらに位相ずれによって、極大点がずれ、測定されるタイミングが実際の心拍のタイミングから大きくずれてしまうことにもなる。
そこで、本発明者らは、心拍の特徴を表す心拍特徴点パターンを見出した。本開示では、その心拍特徴点パターンを用いることにより、高い精度で心拍の情報を取得することができる。
つまり、本開示の一態様に係る心拍測定装置は、ユーザで反射したミリ波信号を受信する受信部と、前記受信したミリ波信号から、前記ミリ波信号の極大点と前記ミリ波信号の極小点と、前記ミリ波信号の傾きの正負の情報及び前記ミリ波信号の3階微分の正負の情報で規定される変曲点とを含む複数の特徴点を、時系列に特定する特定部と、第1極大点に続く負の傾き及び正の3階微分を有する第1変曲点と、前記第1変曲点に続く第1極小点と、前記第1極小点に続く正の傾き及び負の3階微分を有する第2変曲点と、前記第2曲極点に続く第2極大点が規定されている心拍特徴点パターンが記憶されている記憶部と、前記特定した複数の特徴点から、前記心拍特徴点パターンの前記特徴点群と同じ順番で位置する複数の特徴点を含む第1の特徴点の組を取得する取得部と、前記取得した第1の特徴点の組の特徴点に基づく時刻を含むユーザの心拍情報を出力する出力部とを備える。
これにより、心拍特徴点パターンに対応する第1の特徴点の組が心拍として取得され、その第1の特徴点の組の特徴点に基づく時刻が心拍タイミングとして測定される。したがって、従来技術の周波数解析による極大点の鈍化、及び、従来技術のフィルタリング処理による位相ずれによる極大点の位置がずれを抑えることができる。その結果、正確な心拍タイミングを測定することができる。
例えば、前記取得部は、さらに、前記特定した複数の特徴点から、前記心拍特徴点パターンの前記特徴点群と同じ順番で位置する複数の特徴点を含む、前記第1の特徴点の組の複数の特徴点と異なる複数の特徴点を含む第2の特徴点の組を取得し、前記出力部は、前記第1の特徴点の組の特徴点に基づく時刻と、前記第2の特徴点の組の特徴点に基づく時刻との差分である時間差をさらに含む、前記ユーザの心拍情報を出力する。
これにより、正確な心拍タイミングの時間差として心拍間隔が出力されるため、この心拍間隔も正確に測定することができる。
また、前記出力部は、前記特定した複数の特徴点のうち前記第1の特徴点の組に含まれる複数の特徴点以外から、前記第1の特徴点の組に含まれる複数の特徴点の一つである参照点と同一の種類の複数の特徴点を検索して、前記参照点の信号強度と、前記検索した複数の特徴点のそれぞれの信号強度とに基づいて、前記種類が同じの複数の特徴点のうち、前記参照点に対応する、前記第1の特徴点の組の心拍と異なる心拍の特徴点の組に含まれる特徴点を対応特徴点として算出し、前記参照点と前記対応特徴点との時刻の差分である時間差をさらに含む、前記ユーザの心拍情報を出力し、前記特徴点の種類は、極大点、極小点、負の傾き及び正の3階微分を有する変曲点、負の傾き及び負の3階微分を有する変曲点、正の傾き及び正の3階微分を有する変曲点、正の傾き及び負の3階微分を有する変曲点であってもよい。
これにより、第1の特徴点の組の心拍における複数の特徴点のそれぞれに対して、上述の時間差である心拍間隔を正確に測定することができる。さらに、先に、参照点と同一の種類の複数の特徴点が検索され、それらの特徴点の信号強度に基づいて、対応特徴点が算出されるため、参照点と異なる種類の特徴点の信号強度も考慮して対応特徴点の算出を行う必要がなく、計算量の削減を図ることができる。
前記時間差は、前記取得した第1の特徴点の組および第2の特徴点の組における、第1極大値点、第1変曲点と、極小点と、第2変曲点と、第2極大点とのいずれかの特徴点の時刻の差分であってもよい。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図2は、本実施の形態における心拍測定装置110の構成を示すブロック図である。図2に示すように、心拍測定装置110は、受信部101と、送信部102と、特定部103と、記憶部104と、取得部105と、出力部106と、提示部107とを備える。
図3は、本実施の形態における心拍測定装置110の外形の一例を示す。図3に示すように、心拍測定装置110は、例えば1つの筐体に機能ブロックが配置されている。心拍測定装置110の筐体の前面には、ミリ波の送信部102および受信部101と、情報を提示する提示部107とが備えられている。
心拍測定装置110は、送信部102からミリ波を発し、人に反射し、反射してきたミリ波信号を受信部101で受信することで、人または人の動きを検知する。本開示では、心拍測定装置110は、人の胸部から反射してきたミリ波信号をもとに、心臓の収縮、拡張に起因する心拍を検知する。
(送信部102)
送信部102は、対象の胸部に向かって、ミリ波を送信する。対象は、例えばユーザである人、および脊椎動物を含む。なお、本実施の形態における心拍測定装置110は、送信部102を備えていなくてもよい。この場合には、受信部101は、他の装置から送信されて対象の胸部で反射したミリ波信号を受信する。
(受信部101)
受信部101は、ユーザで反射したミリ波信号を受信する。具体的には、受信部101は、対象となるユーザの胸部で反射したミリ波信号を取得する制御回路である。つまり、受信部101は、対象の胸部で反射したミリ波を受信する受信アンテナを有する。または、受信部101は、他の装置等により受信された電波信号のデータを受け付ける。
対象の心臓が拍動することによる対象および受信部101の間の距離の変化に依存して、ミリ波信号の位相は変化する。取得されたミリ波信号は、対象および受信部101間の距離に依存する時系列の情報を含む。なお、受信部101は、ミリ波と異なる周波数帯域を有する電波を受信しても良い。具体的な電波の例は、マイクロ波である。
受信部101は、ミリ波信号に基づいて、対象および受信部101の間の距離、位相、信号強度の少なくとも一つを取得しても良い。距離、位相、および信号強度は、時間と対応付けられていてもよい。ここでの時間は、時刻であっても良いし、所定の起点からの経過時間であっても良い。
受信部101は、送信部102によってミリ波が送信された時刻と、受信アンテナ又は他の装置が反射したミリ波を受信した時刻との時間差から、対象と受信部101間の距離を検出する。また、受信部101は、送信部102が送信したミリ波と、受信したミリ波信号の直交検波等で得た情報を用いて、位相差又は周波数差を算出し、対象の移動検出又は移動速度を取得しても良い。
また、受信部101は、複数の受信アンテナを有し、各受信アンテナにミリ波が到達した時間差から、受信部101から対象の方位、又は受信部101から対象までの距離を検出してもよい。
なお、受信部101のミリ波信号の受信と、距離、位相、および信号強度の算出については、特許文献2が参照される。
図4は、本実施の形態における心拍タイミングの算出の原理を示す説明図である。
送信部102は、所定の周波数を有する信号あるいはパルス波である送信波(具体的には、ミリ波)を送信する。受信部101は、対象の胸部で反射された信号を受信する。送信波として送信される送信信号は、周波数、振幅、位相、または符号で変調されてもよい。また、送信信号は、送信部102が送信信号を送信した時刻の情報が含んでもよい。
受信部101が複数の受信アンテナを有する場合、それぞれの受信アンテナで受信したミリ波信号の到達時間差によって受信部101と対象間の距離を計測できる。
人の胸部で反射したミリ波信号から、心臓の収縮又は拍動に起因して生じる胸部の体動の変化を取得できる。心拍または呼吸を含む体動は、非常に小さいので、到達時間差、およびミリ波信号の位相差を用いて距離変化を求めても良い。受信したミリ波信号をr(t)とすると、以下の(式1)〜(式5)を用いて、対象と受信部101間の距離dが算出される。なお、cは光の速さ、fは波長である。
Figure 0006487371
この信号の同相成分(I)及び直交成分(Q)は、それぞれ、(式2)及び(式3)となり、(式4)により位相が算出される。
Figure 0006487371
Figure 0006487371
Figure 0006487371
(式5)により距離dが算出される。位相の変化が大きい場合、アンラッピング処理を施してもよい。
Figure 0006487371
図5は、本実施の形態における受信部101で受信したミリ波信号の一例を示す。以下、受信部101で受信したミリ波信号は、ミリ波信号または心拍データとも表記する。図5に示すミリ波信号は、受信部101として、26GHz帯を用いたスペクトル拡散型レーダを用いて測定された。
図5の縦軸は、対象および受信部101の間の距離(位相差)であり、横軸は、時間である。対象および受信部101の間の距離の変化は、対象の胸部の体動の変化に相当する。つまり、ミリ波信号の変化は、対象の心臓の動きの情報を含む。なお、心拍データは、受信されたミリ波信号からトレンド除去を行い、正規化した値を用いて表現されてもよい。
スペクトル拡散型レーダは、PN符号のチップ・レートと符号周期とを調整することで、距離分解能と最大探知距離との関係を自由に設定することができる。例えば、胸部にレンジを合わせることで微弱な胸部の変化を捉えることが可能となる。
(特定部103)
特定部103は、ミリ波信号から、極大点と、極小点と、傾きの正負の情報及び3階微分の正負の情報が対応付けられた変曲点とを含む複数の特徴点を、時系列に特定する。なお、特定部103は、これらの複数の特徴点を特定するときには、記憶部104に格納されている後述の特徴系列情報(図7)を参照する。
なお、極大点はピークの極大値を示す点、極小点は谷の極小値を示す点であってもよい。
図6は、図5に示すミリ波信号に含まれる、ある1秒間(心臓のおよそ一拍分が含まれる)の波形を示す。図6に示す波形において、複数の特徴点は白い三角、黒い三角、白い丸、黒い丸、白い四角、または、黒い四角の記号で示されている。各記号の意味は、後述する。複数の特徴点のそれぞれは、白い三角は極大点、黒い三角は極小点、または白い丸、黒い丸、白い三角、黒い三角は変曲点を示す。
(記憶部104)
記憶部104は、心拍特徴点パターンを記憶する。心拍特徴点パターンは、複数の特徴点と、それらの特徴点の順番とを含む。
図7は、心拍特徴点パターンに含まれる複数の特徴点を説明する図である。複数の特徴点のそれぞれは、その特徴点におけるミリ波信号の一次微分の値(1階微分)、二次微分の値(2階微分)が特定の値を有する。複数の特徴点のいくつかはその特徴点におけるミリ波信号の三次微分の値(3階微分)が特定の値を有する。特定の値は、具体的な数値に限らず、少なくとも正、負、および0のいずれかを示す情報であれば良い。
図7に示すように、複数の特徴点のそれぞれは、特徴点IDによって示される。また、図7に示すように、複数の特徴点は6種類である。
特徴点PK(peaks)は、微分値(ds(t)/dt)が0、かつ二次微分(ds(t)/dt)が0未満の点である。この点は、ミリ波信号の波形における局所的な上に凸(とつ)の区間での極大点である。後の説明のため、この点は、グラフ上では、白い三角の記号で表わされる。
特徴点VL(valleys)は、微分値(ds(t)/dt)が0、かつ二次微分(ds(t)/dt)が0より大きい点である。この点は、ミリ波信号の波形における局所的な下に凸(とつ)の区間での極小点である。この点は、グラフ上では、黒い三角の記号で表わされる。
特徴点RDP(rising derivative peak)は、微分値(ds(t)/dt)が0より大きく、かつ二次微分(d2s(t)/dt2)が0、三次微分(d3s(t)/dt3)が0未満の点である。この点は、ミリ波信号の波形において、時間の経過とともに信号値が上っている際に、その増加度合いが変化する変曲点を意味する。この点は、グラフ上では、白い丸の記号で表わされる。
特徴点RDV(rising derivative valley)は、微分値(ds(t)/dt)が0より大きく、かつ二次微分(d2s(t)/dt2)が0、三次微分(d3s(t)/dt3)が0より大きい点である。この点は、ミリ波信号の波形において、時間の経過とともに信号値が上っている際に、その増加度合いが変化する変曲点を意味する。この点は、グラフ上では、黒い丸の記号で表わされる。
特徴点FDP(falling derivative peak)は、微分値(ds(t)/dt)が0より小さく、かつ二次微分(d2s(t)/dt2)が0、三次微分(d3s(t)/dt3)が0未満の点である。この点は、ミリ波信号の波形において、時間の経過とともに信号値が下がっている際に、その減少度合いが変化する変曲点を意味する。この点は、グラフ上では、黒い四角の記号で表わされる。
特徴点FDV(falling derivative valley)は、微分値(ds(t)/dt)が0より小さく、かつ二次微分(d2s(t)/dt2)が0、三次微分(d3s(t)/dt3)が0より大きい点である。この点は、ミリ波信号の波形において、時間の経過とともに信号値が下がっている際に、その減少度合いが変化する変曲点を意味する。この点は、グラフ上では、白い四角の記号で表わされる。
なお、上述の6つの特徴点をそれぞれ定義づける、微分値、二次微分値、および三次微分値の条件は、特徴系列情報として記憶部104に格納されている。
心拍特徴点パターンは、図7に示す6つの特徴点を全て有する必要はない。たとえば、心拍特徴点パターンは、第1の極大値を示す点(特徴点PK)と、負の傾き値及び正の3階微分値を示す第1の変曲点(特徴点FDV)と、極小値を示す点(特徴点VL)と、正の傾き及び負の3階微分を示す第2の変曲点(特徴点RDP)と、第2の極大値を示す点(特徴点PK)である特徴点を用いて記述され、この順番で規定されてもよい。ここで、「この順」とは特定部103が特定した特徴点の順のことであり、特徴点の順は以下に示す順であってもよい。
・第1極大値を示す点の直後に第1の変曲点が続く(第1極大値を示す点と第1の変曲点の間には特徴点が存在しない)
・第1の変曲点の直後に極小値を示す点が続く(第1の変曲点と極小値を示す点の間には特徴点が存在しない)
・極小値を示す点の直後に第2の変曲点が続く(極小値を示す点と直後に第2の変曲点の間には特徴点が存在しない)
・第2の変曲点の直後に第2極大値を示す点が続く(第2の変曲点と第2極大値を示す点の間には特徴点が存在しない)
なお、ミリ波信号には、ある特徴点と他の特徴点の間(例えば、極小値を示す点と第2の変曲点の間)には、特徴点でない点が存在しもよい。
図8は、心拍の各特徴点「VL、RDP、FDP、PK、FDV、RDV」を複素平面に割り当てた例を示す。これらの各特徴点の複素平面での座標値は、VLが(1,0)、RDPが(0,1)、FDPが(0,1/2)、PKが(−1,0)、FDVが(0,−1)、RDVが(0,−1/2)である。各特徴点の位相θは、各特徴点の座標を(a,b)とすると、θ=tan−1(b/a)である。
心拍特徴点パターンに含まれる複数の特徴点の順番は、図8に示すように表現される。心拍特徴点パターンがPKを二つ、FDV、VL、RDPをそれぞれ一つ含む場合は、図8に示す、最も外周の矢印と特徴点の順に従ってまずPK」が記述され、この「PK」に「FDV」「VL」「RDP」「PK」の順番に従う。
(取得部105)
取得部105は、心拍特徴点パターンを参照して、特定部103が特定した複数の特徴点から、その心拍特徴点パターンの特徴点と同じ順番で位置する複数の特徴点の第1の特徴点の組を取得する。
図9は、心拍特徴点パターンと、ミリ波信号に含まれる複数の特徴点との一例を示す。図9の(a)は、心拍特徴点パターンの一例である、「RDP,RDV,RDP,PK,FDV,VL,RDP,PK,FDV,FDP」を示す。取得部105は、心拍特徴点パターンを参照して、特定部103によって特定された、ミリ波信号に含まれる複数の特徴点に対して、パターンマッチング等を行う。これによって、図9の(b)に示すように、取得部105は、一拍に含まれる複数の特徴点を取得する。言い換えれば、取得部105は、上述の第1の特徴点の組を心拍(一拍)として取得する。
図10は、複数の特徴点の取得の一例を示す。図10には、一拍を含む1秒間のミリ波信号の波形と、次の一拍を含む1秒間のミリ波信号の波形とが上下に併記されている。
それぞれの波形(心拍の一拍)は、近接する2つの極大点を示す形状をしていることが分かる。この形状をダブルピーク形状と呼ぶ。また、それぞれの波形における複数の特徴点は、ともに「RDP,RDV,RDP,PK,FDV,VL,RDP,PK,FDV,FDP」の系列をしていることが分かる。一方、ダブルピークを有する領域以外の領域、例えば、最小値を示す点を含む領域である裾部分、における複数の特徴点の系列に着目すると、一拍目と二拍目では系列が異なっていることが分かる。そこで、心拍特徴点パターンを参照したパターンマッチング(マッチング演算ともいう)を行うことで、心拍の誤検出を抑制しつつ、精度よく一拍一拍の心拍を取得することができる。
取得部105は、図8に示すトポロジー情報を参照して、心拍の複数の特徴点の順番を規定しもよい。その規定された順番の複数の特徴点を心拍特徴点パターンとして用いても良い。
取得部105は、トポロジー情報に示された複素平面の座標値を用いて、心拍データを、位相を用いて記述された心拍特徴点系列へと変換する。
図11は、位相を用いて記述された心拍特徴点系列を説明する図である。図11(b)は、心拍データを示し、図11(a)は、変換によって得られた心拍特徴点系列とその値を示す。心拍データ上の各特徴点の振幅値は位相の値へと変換される。例えば、心拍データ上の特徴点RDV1の振幅値が−π/2に、特徴点RDP1の振幅値がπ/2に、特徴点PK1の振幅値がπに、特徴点FDV1の振幅値が−π/2に、特徴点VL1の振幅値が0に、特徴点RDP2の振幅値がπ/2に、特徴点PK2の振幅値がπに変換される。取得部105は、この位相値をもとに心拍特徴点パターンに含まれる特徴点と心拍データ上の特徴点の相関をとり、心拍特徴点パターンに含まれる特徴点に対応する複数の特徴点を取得する。心拍特徴点パターンに含まれる特徴点に対応する特徴点を心拍データから取得する場合、心拍データに含まれる特徴点の位相値を用いると、心拍データに含まれる特徴点の実際の値、つまり振幅値を用いるより、よい結果が得られる。例えば、心拍データにおける心拍の特徴である近接する2つの極大点を有するダブルピークの形状を有する箇所、例えば、特徴点RDP1が特徴点PK1、特徴点FDV1,特徴点VL1、特徴点RDP2、特徴点PK2を経て、特徴点FDV2と変化する箇所では、心拍データの値(振幅値)では、微弱な変化として現れるが、本トポロジー情報における位相では、非常に顕著な特徴として現れる。つまり、位相値π/2が、π、−π/2、0、π/2、πを経て−π/2へと変化する、非常に顕著な特徴が現れる。これにより、より精度のよい心拍、相関による心拍特徴点パターンに対応する心拍、ならびに心拍間隔のそれぞれの抽出が可能となる。さらに、心拍データの値ではなく、位相値を用いるため、計算の容易化、または計算量の削減の効果も有する。
なお、取得部105は、さらに、上述の第1の特徴点の組と、ミリ波信号での時間が異なる第2の特徴点の組を取得してもよい。つまり、取得部105は、心拍特徴点パターンを参照して、特定部103が特定した複数の特徴点から、心拍特徴点パターンの特徴点群と同じ順番で位置する複数の特徴点を含む、第1の特徴点の組と異なる第2の特徴点の組を取得する。取得部105は異なる心拍、つまり第1の特徴点の組と第2の特徴点の組を取得できる。つまり、取得部105は、一拍一拍のそれぞれの心拍が取得される。
(出力部106)
出力部106は、上述の取得した第1の組の特徴点に基づく時刻を含む情報を、ユーザの心拍情報として出力する。つまり、出力部106は、取得された心拍(第1の特徴点の組)をもとに、心拍が現れた時刻である心拍タイミングを含む情報を、心拍情報として出力する。例えば、出力部106は、記憶部104に心拍特徴点パターンとともに蓄積さているタイミングに関する情報(以下、タイミング情報という)を参照し、心拍タイミングを出力する。例えば、図9に示すように、記憶部104には、心拍特徴点パターン「RDP,RDV,RDP,PK,FDV,VL,RDP,PK,FDV,FDP」と極小値を示す点である特徴点「VL」が現れる時刻を、心拍タイミングとするタイミング情報のペアの情報が蓄積されている。出力部106は、この記憶部104に蓄積されているタイミング情報に基づいて、取得された第1の特徴点の組に含まれる特徴点VLの時刻を心拍タイミングとして出力する。また、取得部105によって第2の特徴点の組も取得されている場合には、出力部106は、その第2の特徴点の組の特徴点に基づく時刻も含む心拍情報を出力してもよい。これにより、出力部106は一拍一拍のそれぞれの心拍タイミングが出力できる。
図12は、心拍タイミングを説明する図である。出力部106は、タイミング情報によって示される特徴点(図12中に示す白い丸印)が現れた時刻を心拍タイミングとして出力する。図13は、心電計で取得されたR波(心拍)の間隔と、出力された心拍タイミングの間隔とを示した図である。図12に示されるように、心拍の時間間隔(いわゆるRRI(R−R Interval))は一定ではなく、約600msから950msまでの間で変動していることが分かる。また、図13に示すように、心拍測定装置110によって出力された心拍タイミングの間隔は、心電計によって測定されたRRIと非常に高い時間相関を有する。すなわち、本実施の形態における心拍測定装置110では、正確な心拍タイミングが出力されていることが分かる。
また、取得部105が第1の特徴点の組の特徴点と第2の特徴点の組の特徴点を取得する場合には、出力部106は、それらの心拍タイミングの差分である心拍間隔を出力してもよい。具体的には、出力部106は、第1の特徴点の組の特徴点における特徴点PKの時刻と第2の特徴点の組における特徴点PKの時刻の差分、または、第1の特徴点の組の特徴点における特徴点VLの時刻と第2の特徴点の組における特徴点VLの時刻の差分、または、第1の特徴点の組の特徴点における特徴点RDPの時刻と第2の特徴点の組における特徴点RDPの時刻の差分、または、第1の特徴点の組の特徴点における特徴点RDVの時刻と第2の特徴点の組における特徴点RDVの時刻の差分、または、第1の特徴点の組の特徴点における特徴点FDPの時刻と第2の特徴点の組における特徴点FDPの時刻の差分、または、第1の特徴点の組の特徴点における特徴点FDVの時刻と第2の特徴点の組における特徴点FDVの時刻の差分を時間差として含む、ユーザの心拍情報を出力する。このように、出力部106は、第1の特徴点の組の特徴点に関する時刻と、第2の特徴点の組の特徴点に関する時刻との差分である時間差をさらに含む、ユーザの心拍情報を出力する。
(提示部107)
提示部107は、出力されたユーザの心拍情報(心拍タイミングに関する情報)を提示する。
図14は、提示部107の一例を説明する図である。例えば、提示部107は、図14の(a)に示すように、1分間の平均である心拍数(bpm)を提示する。または、提示部107は、図14の(b)に示すように、心拍の間隔(heart rate variability(HRV))を提示する。なお、本実施の形態における心拍測定装置110は、提示部107を備えていなくてもよい。この場合には、出力部106から出力された心拍情報は、例えば他の装置によって提示される。
(心拍測定装置110の動作)
図15は、本実施の形態における心拍測定装置110の処理のフローチャートである。
受信部101は、ユーザで反射したミリ波信号(心拍データ)を受信する(ステップS101)。
次に、特定部103は、記憶部104に蓄積された特徴系列情報を参照する(ステップS102)。なお、特定部103に特徴系列情報が予め設定されている場合には、このような特徴系列情報の参照は行わなくてもよい。特定部103は、その特徴系列情報に基づいて、取得したミリ波信号から複数の特徴点を時系列に特定する(ステップS103)。
取得部105は、記憶部104に蓄積された心拍特徴点パターンを参照し(ステップS104)、心拍特徴点パターンに対応する複数の特徴点を含む第1の特徴点の組を心拍として取得する(ステップS105)。つまり、取得部105は、ステップS103で特定した複数の特徴点から、心拍特徴点パターンの特徴点群と同じ順番で位置する複数の特徴点を含む第1の特徴点の組を取得する。
さらに、出力部106は、その取得した第1の特徴点の組の特徴点に基づく時刻(心拍タイミング)を含む情報を、ユーザの心拍情報として出力する(ステップS106)。提示部107は、出力部106から出力された、心拍タイミングを含むユーザの心拍情報を提示する(ステップS107)。なお、この情報の提示は行われなくてもよい。
なお、本実施の形態では、心拍特徴点パターンの一例として、図9に示すパターンをあげて説明を行ったが、心拍特徴点パターンは、これに限ったものではない。取得部105は、記憶部104に蓄積されている他の心拍特徴点パターンを参照して、パターンマッチングを行うことで、上述の特徴点の組を取得してもよい。
図16は、複数の心拍特徴点パターンを説明する図である。図16に示すように、記憶部104には、心拍特徴点パターンNo.1「RDP,RDV,RDP,PK,FDV,VL,RDP,PK,FDV,FDP」に加え、他の心拍特徴点パターンNo.2〜4なども蓄積されている。
心拍データは、特徴のある形状、近接する2つの極大点を有するダブルピーク形状を有する。この形状はRDP,PK,FDV,VL,RDP,PK,FDVを用いて記述できる。これらの特徴点を使用せずに規定されるミリ波信号の部分は、ノイズ等の影響で変化する場合もある。そこで、取得部105は、ダブルピーク形状に関連する特徴点を含み、他の特徴点を含まない心拍特徴点パターンNo.2「RDP,PK,FDV,VL,RDP,PK,FDV」を参照し、これとのパターンマッチングを行ってもよい。これにより、よりノイズにロバストな心拍データの取得が可能となる。
また、記憶部104は、ダブルピークの1つ目の極大点が緩やかになった場合の心拍特徴点パターン、例えば、心拍特徴点パターンNo.3「RDP,RDV,RDP,RDV,RDP,PK,FDV,FDP」を蓄積してもよい。被験者によって、あるいは同じ被験者であっても、心拍データの形状が一拍一拍異なり、ダブルピークを検出できる場合と、できない場合がある。ダブルピークの1つ目のピークが緩やかになった場合の心拍特徴点パターン(心拍特徴点パターンNo.3)が記憶部104に蓄積されることで、精度よく心拍の取得を行うことが可能となる。
さらに、取得部105は、パターンマッチングの際に、重み付け演算を行ってもよい。例えば、取得部105は、心拍特徴点パターンに一致する複数の特徴点の総和が閾値以上の場合に、それらの複数の特徴点を含む特徴点の組を心拍として取得してもよい。あるいは、取得部105は、特徴ある系列(例えばダブルピーク形状部分)に高い重みを付与し、複数の特徴点に対する重み付き一致度の総和を算出し、閾値以上の場合に、それらの複数の特徴点を含む特徴点の組を心拍として取得してもよい。例えば、上述の重みはw=0から1までの係数であって、総和は、Σwi×Kによって算出される。ここで、心拍特徴点パターに含まれる特徴点と、心拍データに含まれる特徴点が一致の場合には、Kは1であり、不一致の場合には、Kは0である。
なお、本実施の形態において、心拍タイミングは、ダブルピーク形状の近接する2つの極大点の間にある極小点(特徴点VL)が現れた時刻として説明を行ったが、心拍タイミングはこれに限ったものではない。複数の特徴点の系列から、谷(特徴点VL)に対応する点を推定し、その点が現れた時刻を心拍タイミングとして用いてもよい。以下、具体的に説明する。
心拍特徴点パターンNo.3は、ダブルピークの一つ目のピークが緩やかになった場合のパターンである。このパターンでは、極小点(特徴点VL)は存在しない。しかしながら、心拍特徴点パターンNo.3には、特徴点VLに対応する特徴点が存在する。この特徴点は、変曲点であって、心拍特徴点パターンNo.3に含まれる4つ目の特徴点RDV(図16に示す黒丸の記号、またはアンダーバーが付されたRDV)である。したがって、記憶部104には、この特徴点RDV(アンダーバー)が現れる時刻を心拍タイミングとして出力する旨のタイミング情報が蓄積されている。これにより、ロバストな心拍タイミングの出力が可能となる。
あるいは、特徴点VL以外の他の特徴点から、その特徴点VLに対応する心拍タイミングを算出してもよい。つまり、取得部105は、記憶部104に蓄積されている心拍特徴点パターンNo.4「RDV,RDP,PDV,RDP,PK,FDV」を参照し、これとマッチングする心拍を取得する。記憶部104には、例えば「RDV,RDP,PDV,RDP,PK,FDVの時刻の平均」を示すタイミング情報が蓄積されている。したがって、出力部106は、特徴点「RDV,RDP,PDV,RDP,PK,FDV」のそれぞれが現れた時刻の平均時刻を、心拍タイミングとして算出する。したがって、特徴点VLが得られない場合であっても、よりロバストな心拍タイミングを出力ことが可能となる。
なお、出力部106は、ダブルピークの1つ目のピークの特徴点PK、2つ目のピークの特徴点PK、あるいは他の特徴点が現れる時刻を心拍タイミングとして出力してもよい。さらには、出力部106は、複数の特徴点のそれぞれが現れた時刻の平均など、アプリケーションごとに必要とされる時刻を心拍タイミングとして算出してもよい。例えば、心室拡張の終了時のタイミングが必要の場合は、出力部106は、ダブルピークの1つ目のピークの特徴点PKが現れた時刻を心拍タイミングとし出力する。または、心房収縮の終了時のタイミングが必要の場合は、出力部106は、ダブルピークの谷の特徴点VLが現れた時刻を心拍タイミングとして出力する。または、心房拡張の終了時のタイミングが必要の場合は、出力部106は、ダブルピークの2つ目のピークの特徴点PKが現れた時刻を心拍タイミングとして出力する。これにより、必要とされる心拍の拍動の詳細なタイミングごとに、適切な心拍タイミングを出力することが可能となる。
なお、本実施の形態では、予め蓄積された心拍特徴点パターンを用いて説明を行ったが、心拍特徴点パターンは予め蓄積されていなくてもよい。例えば、心拍測定装置110は、心拍データに含まれる複数の特徴点(ID)の時系列から、頻出のパターンを自動的に抽出する。この抽出には、例えばFP−growth法などの手法が用いられる。心拍測定装置110は、この手法によって抽出されたパターンを、心拍特徴点パターンとして用いる。図10を用いて説明を行う。図10に示すように、一拍目と二拍目のそれぞれにおいて、複数の特徴点の系列が特定されている。ここで、約0.6から0.8秒の時間に着目すると、一拍目と二拍目でともに、複数の特徴点が(RDP,RDV,RDP,PK,FDV,VL,RDP,PK,FDV,FDP)という系列になっていることが分かる。一方、約0.1から0.5秒の時間では、一拍目と二拍目で、系列のパターンに統一性がないことが分かる。そこで、心拍測定装置110は、頻出パターン抽出法である上述のFP−growth法を用い、複数の特徴点の時系列から、(RDP,RDV,RDP,PK,FDV,VL,RDP,PK,FDV,FDP)を頻出のパターンとして抽出する。そして、心拍測定装置110は、抽出したパターンを心拍特徴点パターンとして用い、心拍を取得する。これにより、個々の心拍データに応じた心拍特徴点パターンの抽出と、心拍の取得が可能となる。
このように本実施の形態における心拍測定装置110は、受信部101、特定部103、記憶部104、取得部105および出力部106を備える。受信部101は、ユーザで反射したミリ波信号を受信する。特定部103は、受信したミリ波信号から、極大点と、極小点と、傾きの正負の情報及び3階微分の正負の情報が対応付けられた変曲点とを含む複数の特徴点を、時系列に特定する。記憶部104は、心拍特徴点パターンを記憶している。この心拍特徴点パターンは、第1極大値を示す点と、負の傾き及び正の3階微分を有する第1の変曲点と、極小値を示す点と、正の傾き及び負の3階微分を有する第2の変曲点と、第2極大値を示す点とを含む特徴点群とで構成され、この順番で規定されている。取得部105は、その心拍特徴点パターンを参照して、特定した複数の特徴点から、心拍特徴点パターンの特徴点群と同じ順番で位置する複数の特徴点を含む第1の特徴点の組を取得する。出力部106は、取得した第1の特徴点の組の特徴点に基づく時刻を含む情報を、ユーザの心拍情報として出力する。
ここで、第1極大値を示す点と第2極大値を示す点は、上述の特徴点PKであり、谷の極小値を示す点は、上述の特徴点VLである。また、傾きの正負の情報及び3階微分の正負の情報が対応付けられた変曲点は、上述の特徴点RDP、RDV、FDP、およびFDVである。また、負の傾き及び正の3階微分を有する第1の変曲点は、特徴点FDVである。正の傾き及び負の3階微分を有する第2の変曲点は、特徴点RDPである。
このような本実施の形態では、心拍特徴点パターンに対応する第1の特徴点の組が心拍として取得され、その第1の特徴点の組の特徴点に基づく時刻が心拍タイミングとして測定される。したがって、本実施の形態の開示では従来技術の周波数解析による極大点の鈍化、及び、従来技術のフィルタリング処理による位相ずれによる極大点の位置がずれを抑えることができる。その結果、正確な心拍タイミングを測定することができる。
また、本実施の形態では、取得部105は、さらに、その心拍特徴点パターンを参照して、特定した複数の特徴点から、心拍特徴点パターンの特徴点群と同じ順番で位置する複数の特徴点を含む、第1の特徴点の組と、ミリ波信号での時間が異なる第2の特徴点の組を取得してもよい。この場合、出力部106は、第1の特徴点の組の特徴点に基づく時刻と、第2の特徴点の組の特徴点に基づく時刻との差分である時間差をさらに含む、ユーザの心拍情報を出力する。
例えば、出力部106は、第1の特徴点の組の第1の極大値を示す点の時刻と第2の特徴点の組の第1の極大値を示す点の時刻の差分、または、第1の特徴点の組の第1の変曲点を示す点の時刻と第2の特徴点の組の第1の変曲点を示す点の時刻の差分、または、第1の特徴点の組の極小値を示す点の時刻と第2の特徴点の組の極小値を示す点の時刻の差分、または、第1の特徴点の組の第2の変曲点を示す点の時刻と第2の特徴点の組の第2の変曲点を示す点の時刻の差分、または、第1の特徴点の組の第2の極大値を示す点の時刻と第2の特徴点の組の第2の極大値を示す点の時刻の差分を上述の時間差として含む、ユーザの心拍情報を出力してもよい。
これにより、正確な心拍タイミングの時間差が出力されるため、この心拍間隔も正確に測定することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、高精度に一拍一拍の心拍を取得して心拍タイミングを出力する装置について説明を行った。一方、日常的な心拍測定においては、一拍一拍の心拍の取得、心拍の間隔の変動を用いる場合がある。心拍の間隔の変動は、ユーザのストレス、健康、または心理状態を表す指標と考えられている。そこで、本実施の形態では、より高精度な心拍間隔を測定する心拍測定装置について説明する。
本実施の形態に係る心拍測定装置111について説明する。
図17は、本実施の形態における心拍測定装置の構成を示すブロック図である。
本実施の形態における心拍測定装置111は、受信部101と、送信部102と、特定部103と、記憶部104と、取得部105と、出力部108と、提示部107とを備える。図17に示す各構成要素のうち、図2に示す構成要素と同一の要素に対しては、図2に示す符号と同一の符号を付与し、説明を省略する。つまり、本実施の形態における心拍測定装置111は、実施の形態1の心拍測定装置110の出力部106の代わりに、出力部108を備えている。
本実施の形態における取得部105は、実施の形態1と同様に、心拍特徴点パターンを参照して、特定した複数の特徴点から、心拍特徴点パターンの特徴点群と同じ順番で位置する複数の特徴点を含む上述の第1の特徴点の組を取得する。つまり、取得部105は、その第1の特徴点の組に対応する一拍目の心拍を取得する。
本実施の形態における出力部108は、特定した複数の特徴点から、その第1の特徴点の組の心拍における特徴点である参照点に対応する、その第1の特徴点の組の心拍(一拍目)と異なる心拍(二拍目)における特徴点を、対応特徴点として算出する。そして、出力部108は、その参照点と対応特徴点との時刻の差分である時間差をさらに含む、ユーザの心拍情報を出力する。この時間差は心拍間隔である。具体的には、出力部108は、特定部103によって特定された各心拍に含まれる複数の特徴点から、一拍目の特徴点に対応する二拍目の特徴点を対応特徴点として算出する。そして、出力部108は、これらの特徴点が現れた時間的な間隔を用いて心拍間隔を算出する。出力部108は、このように算出された心拍間隔を提示部107に出力する。
心拍間隔の変動は、ユーザのストレス、健康、または心理状態を示す指標と考えられ、正確な心拍間隔の算出が求められる。従来技術では、得られた心拍データに対して周波数解析またはフィルタリング処理を行い、ピークを抽出することで一拍の心拍タイミングを算出する。このような算出は各ピークに対して行われる。そして、算出された2つの心拍タイミングの間隔を心拍間隔とし、その変動を算出していた。しかしながら、これら従来技術における周波数解析またはフィルタリング処理では、ピークが鈍化したり、フィルタリング処理の位相ずれによってピークの位置がずれ、正確な心拍間隔の変動の算出が困難であった。また、各ピークに対して算出された心拍間隔のみを用いていたため、正確な心拍間隔の変動の算出が困難であった。
実施の形態1では、一拍一拍の心拍タイミングを測定し、それらの心拍タイミングの間隔に基づいて心拍間隔を測定することができる。つまり、実施の形態1では、一拍ごとに心拍間隔を測定することができる。一方、本実施の形態では、特徴点ごとに心拍間隔を測定する。つまり、本実施の形態では、一拍目の特徴点に対応する二拍目の特徴点を対応特徴点として算出し、その特徴点と対応特徴点との時間間隔を心拍間隔として測定する。これにより、より正確な心拍間隔を測定することができる。
図18は、心拍間隔の算出を説明するための図である。図18には、受信部101で得られた心拍データと、特定部103によって特定された特徴点の系列とが示されている。出力部108は、まず、一拍目の特徴点ごとに、その特徴点に対応する二拍目の特徴点を対応特徴点として算出する。
人の心拍間隔は、日常生活時では約80bpm(間隔=750ms)であり、通常40bpmから180bmp内で変動する。したがって、出力部108は、所定の閾値を用いて、特徴点を算出する。例えば、その所定の閾値は、心拍間隔の最小値を示す500ms、または心拍間隔の最大値を示す1200msである。
具体的には、図18に示すように、出力部108は、一拍目の参照点となる特徴点PK1に一致するIDを有する特徴点を検索する。その結果、出力部108は、図18中では、特徴点PK1に一致するIDを有する特徴点として特徴点PK2,PK3,PK4を見つける。ここで、特徴点PK2と、参照点である特徴点PK1との間隔は閾値(500ms)未満である。したがって、出力部108は、特徴点PK1に対応する特徴点(対応特徴点)の候補から特徴点PK2を外し、特徴点PK3,PK4をその候補とする。次に、出力部108は、候補とされた特徴点の前後にある特徴点の系列と、参照点となる特徴点PK1の前後にある特徴点の系列との一致度合いから、対応特徴点を算出する。例えば、出力部108は、特徴点PK1と候補となる特徴点とのそれぞれにおける前後2つの特徴点を用いて、上述の一致度合いを算出する。なお、この一致度合いは、特徴点のIDの一致度合いである。特徴点PK1の前後を含めた系列は「VL1、RDP1、PK1、FDV1,FDP1」である。これに対して、候補となる特徴点PK3の前後を含めた系列は「RDV3、RDP3、PK3、FDV3、VL4」である。これらの系列では、最初の特徴点VL1と特徴点RDV3とのIDが異なり、最後の特徴点FDP1と特徴点VL4とのIDが異なる。一方、これらの系列では、最初から2番目の特徴点RDP1と特徴点RDP3とのIDが一致し、最初から3番目の特徴点PK1と特徴点PK3とのIDが一致し、最初から4番目の特徴点FDV1と特徴点FDV3とのIDが一致する。したがって、この場合には、出力部108は、これらの系列の一致度合いとして、0.6(=3÷5)を算出する。一方、候補となる特徴点PK4の前後を含めた系列は「VL4、RDP4、PK4、FDV4,FDP4」である。したがって、この場合には、出力部108は、特徴点PK1の前後を含めた系列と、特徴点PK4の前後を含めた系列との一致度合いとして、1(=5÷5)を算出する。そこで、出力部108は、候補となる特徴点PK3,PK4のうち、特徴点PK4を、特徴点PK1に対応する特徴点(対応特徴点)として算出する。出力部108は、上記算出を特徴点ごとに行う。
図19は、一拍目の特徴点ごとに算出された、その一拍目の特徴点に対応する二拍目の特徴点を示す。一拍目の特徴点PK1に対応する二拍目の特徴点として、特徴点PK4が算出され、一拍目の特徴点FDV1に対応する特徴点として、特徴点FDV4が算出される。また、一拍目の特徴点FDP1に対応する二拍目の特徴点として、特徴点FDP4が算出される。このように、一拍目の特徴点ごとに、その一拍目の特徴点(参照点)に対応する特徴点が対応特徴点として算出される。
さらに、出力部108は、参照点とされる特徴点と、その参照点に対応する特徴点(対応特徴点)との時間の差である間隔を、特徴点の平均時間における心拍間隔として算出する。
図20は、特徴点PK1,PK4における平均時間と心拍間隔の算出を説明するための図である。参照点である特徴点PK1の時刻をT1、対応特徴点である特徴点PK4の時刻をT4とする。出力部108は、これらの特徴点の平均時間を(T1+T4)÷2によって算出し、その平均時間(T1+T4)÷2における心拍間隔をT4−T1(=D1)として算出する。
図21は、各特徴点における平均時間と心拍間隔の算出を説明するための図である。上述のように、特徴点PK1に加えて、特徴点FDV1および特徴点FDP1などに対応する特徴点も算出されている。つまり、特徴点FDV1に対応する特徴点FDV4が算出され、特徴点FDP1に対応する特徴点FDP4が算出されている。出力部108は、特徴点FDV1と特徴点FDV4の平均時間をTnとして算出し、特徴点FDP1と特徴点FDP4の平均時間をTn+1として算出する。そして、出力部108は、平均時間Tnにおける心拍間隔をD2として算出し、平均時間Tn+1における心拍間隔をD3として算出する。このように、出力部108は、互いに対応する特徴点の組ごとに、心拍間隔を算出する。
図22は、本実施の形態における心拍測定装置111の処理のフローチャートである。
心拍測定装置111は、実施の形態1における心拍測定装置110と同様に、ステップS101〜S105の処理を実行する。
次に、出力部108は、第1の特徴点の組の心拍(一拍目)の特徴点である参照点に対応する、第1の特徴点の組の心拍とは異なる心拍(二拍目)の特徴点を、対応特徴点として算出する(ステップS111)。そして、出力部108は、参照点と対応特徴点との時刻の差分である時間差(時間間隔)を心拍間隔として算出する(ステップS112)。その結果、出力部108は、心拍間隔をさらに含む、ユーザの心拍情報を出力する(ステップS113)。
提示部107は、出力部108から出力されたユーザの心拍情報を提示する(ステップS114)。
図23は、図22のステップS111の処理を詳細に示すフローチャートである。
まず、出力部108は、参照点とIDが一致する各特徴点を、対応特徴点の候補として検索する(ステップS112a)。次に、出力部108は、参照点から各候補までの時間に基づいて、それらの候補を絞り込む(ステップS112b)。そして、出力部108は、参照点を含む系列と、絞り込んだ候補を含む系列との一致度合いに基づいて、対応特徴点を算出する(ステップS112c)。
このように、本実施の形態では、ピークによらず、特徴点ごとに心拍間隔を算出する。心拍の鼓動に伴う心拍データにおいて、ピークを用いた場合、ノイズまたは測定状況によって精度よく心拍間隔を検出できない場合がある。本実施の形態では、一拍に伴う心拍データの形状の類似性を考慮し、特徴点ごとに心拍間隔を検出するため、よりロバストかつ高精度の心拍間隔の測定が可能となる。
(変形例)
実施の形態2では、一拍目の特徴点に対応する特徴点の算出に、上述の所定の閾値を用いた。この所定の閾値は、一拍目の特徴点を基準とする時間である。しかし、このような閾値を用いずに、一拍目の特徴点を含む波形の信号強度を基準とする相関値を用いてもよい。本変形例では、この相関値を用いて、一拍目の特徴点に対応する二拍目の特徴点(対応特徴点)を算出する。
図24は、相関値を用いた対応特徴点の算出を説明するための図である。図24の(b)に示す点線のグラフは心拍データである。
出力部108は、特定した複数の特徴点のうち、第1の特徴点の組の心拍における特徴点である参照点と同一の種類の複数の特徴点を検索する。具体的には、出力部108は、図23のステップS112aのように、参照点とIDが一致する各特徴点を、対応特徴点の候補として検索する。
次に、出力部108は、その参照点の信号強度と、検索した複数の特徴点(上述の候補)のそれぞれの信号強度とに基づいて、対応特徴点を算出する。つまり、出力部108は、それらの信号強度に基づいて、検索した複数の特徴点のうち、その参照点に対応する、第1の特徴点の組の心拍と異なる心拍における特徴点を対応特徴点として算出する。第1の特徴点の組の心拍が一拍目の心拍であれば、上述の第1の特徴点の組の心拍と異なる心拍は、二拍目の心拍である。また、信号強度は、特徴点の信号強度だけでなく、その特徴点を含むミリ波信号の一部の波形の信号強度であってもよい。つまり、出力部108は、第1の特徴点の組の心拍における特徴点である参照点を含むミリ波信号の一部の波形の信号強度と、検索した複数の特徴点のそれぞれの、その特徴点を含むミリ波信号の一部の波形の信号強度との相関値に基づいて、対応特徴点を算出する。
具体的には、図24に示すように、出力部108は、参照点となる特徴点PK1における時刻の前後を含む所定時間の心拍データと、候補となる各特徴点PK2〜PK4について、その特徴点における時刻の前後を含む所定時間の心拍データとの相関値を算出する。上述の所定時間は、例えば100msである。なお、これらの特徴点PK1を含む各特徴点の時刻の周辺の心拍データは、図24の(b)において、太実線によって示される。図24の(a)に示す点線のグラフは、特徴点PK1の時刻周辺の心拍データと、各時刻におけるその時刻周辺の心拍データとの相関値を示す。なお、時刻周辺とは、その時刻の前後を含む上記所定時間である。
図24の(a)に示すように、特徴点PK1の時刻における相関値は1と高く、時刻が経過するにつれて、相関値は下がっている。特徴点PK1の時刻の前後を含む100msの心拍データと、特徴点PK2の時刻の前後を含む100msの心拍データとの相関値は0.8である。その特徴点PK1の100msの心拍データと、特徴点PK3の時刻の前後を含む100msの心拍データとの相関値は約1であり、非常に高い。特徴点PK1の100msの心拍データと、特徴点PK4の時刻の前後を含む100msの心拍データとの相関値は−0.3である。したがって、各候補のうち、特徴点PK3の心拍データの相関値が最も高い。これは、特徴点PK3の時刻の前後を含む100msの心拍データの形状が、特徴点PK1の時刻の前後を含む100msの心拍データの形状に最も類似しているためである。なお、この心拍データの形状は、信号強度を含む形状である。その結果、出力部108は、特徴点PK3を対応特徴点として算出する。
出力部108は、参照点である特徴点PK1と対応特徴点であるPK3との時刻の差分である時間差をさらに含む、ユーザの心拍情報を出力する。
このように、本変形例では、参照点となる特徴点を含む心拍データを基準とし、候補となる各特徴点における心拍データの相関値を算出することによって、参照点に対応する特徴点(対応特徴点)を算出する。本実施の形態では、心拍データにおける全ての時刻における相関値を算出することなく、候補となる各特徴点の時刻における相関値を算出するため、計算量の削減の効果を有する。
図25は、本実施の形態の変形例におけるステップS111の詳細を示すフローチャートである。
まず、出力部108は、参照点とIDが一致する各特徴点を、対応特徴点の候補として検索する(ステップS112a)。次に、出力部108は、参照点を含む波形の信号強度と、それぞれの候補について、その候補を含む波形の信号強度との相関値に基づいて、対応特徴点を算出する(ステップS112d)。出力部108は、算出されたこれらの相関値に基づいて、検索した複数の特徴点(候補)のうち、参照点に対応する、第1の特徴点の組の心拍と異なる心拍における特徴点を対応特徴点として算出する。
このように本変形例では、出力部108は、特定した複数の特徴点のうち、第1の特徴点の組の心拍における特徴点である参照点と同一の種類の複数の特徴点を検索する。そして、出力部108は、その参照点の信号強度と、検索した複数の特徴点のそれぞれの信号強度とに基づいて、対応特徴点を算出する。つまり、出力部108は、それらの信号強度に基づいて、検索した複数の特徴点のうち、上述の参照点に対応する、第1の特徴点の組の心拍と異なる心拍における特徴点を対応特徴点として算出する。そして、出力部108は、その参照点と対応特徴点との時刻の差分である時間差をさらに含む、ユーザの心拍情報を出力する。
これにより、第1の特徴点の組の心拍における複数の特徴点のそれぞれに対して、上述の時間差である心拍間隔を正確に測定することができる。さらに、先に、参照点と同一の種類の複数の特徴点が検索され、それらの特徴点の信号強度に基づいて、対応特徴点が算出されるため、参照点と異なる種類の特徴点の信号強度も考慮して対応特徴点の算出を行う必要がなく、計算量の削減を図ることができる。
以上、本開示に係る心拍測定装置について、上記各実施の形態および変形例に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態および変形例に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を上記各実施の形態または変形例に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示に含まれてもよい。
例えば、実施の形態2の変形例では、信号強度を対応特徴点の算出に用いたが、二拍目の特徴点の組(第2の特徴点の組)の取得に信号強度を用いてもよい。つまり、取得部105は、第1の特徴点の組を一拍目の心拍として取得すると、その一拍目の特徴点である参照点と同一の種類の複数の特徴点を検索する。そして、取得部105は、上記変形例と同様に、その参照点の信号強度と、検索した複数の特徴点のそれぞれの信号強度とに基づいて、対応特徴点を算出する。例えば、取得部105は、参照点である特徴点PK1と、検索した複数の特徴点PK2、PK3およびPK4とに基づいて、特徴点PK1に対応する特徴点を算出する。その結果、取得部105は、複数の対応特徴点として特徴点PK2およびPK3を算出する。この場合、取得部105は、その対応特徴点である特徴点PK2およびPK3のそれぞれの周囲にある特徴点の系列と、記憶部104に蓄積されている心拍特徴点パターンの系列とのパターンマッチングを行う。その結果、取得部105は、特徴点PK3の周囲にある特徴点の系列を、第2の特徴点の組として取得する。これにより、対応特徴点の周囲のパターンマッチングを行えばよいため、計算量の削減を図ることができる。
また、本開示は、上記コンピュータプログラム又はデジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送するものとしてもよい。
本開示において、ユニット、デバイスの全部又は一部、又は図2および図17に示されるブロック図の機能ブロックの全部又は一部は、半導体装置、半導体集積回路(IC)、又はLSI(large scale integration)を含む一つ又は一つ以上の電子回路によって実行されてもよい。LSI又はICは、一つのチップに集積されてもよいし、複数のチップを組み合わせて構成されてもよい。例えば、記憶素子以外の機能ブロックは、一つのチップに集積されてもよい。ここでは、LSI又はICと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(very large scale integration)、若しくはULSI(ultra large scale integration)と呼ばれるかもしれない。LSIの製造後にプログラムされる、Field Programmable Gate Array(FPGA)、又はLSI内部の素子の接合関係の再構成又はLSI内部の回路区画のセットアップができるreconfigurable logic deviceも同じ目的で使うことができる。
さらに、ユニット、装置、又は装置の一部の、全部又は一部の機能又は操作は、ソフトウエア処理によって実行することが可能である。この場合、ソフトウエアは一つ又は一つ以上のROM、光学ディスク、ハードディスクドライブ、などの非一時的記録媒体に記録され、ソフトウエアが、処理装置(processor)によって実行された場合に、ソフトウエアは、処理装置(processor)はソフトウエア内の特定の機能を周辺のデバイスに実行させる。システム又は装置は、ソフトウエアが記録されている一つ又は一つ以上の非一時的記録媒体、処理装置(processor)、及び必要とされるハードウエアデバイス、例えばインターフェース、を備えていても良い。
また、本開示は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、上記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、上記マイクロプロセッサは、上記コンピュータプログラムを実行するとしてもよい。
また、上記プログラム又は上記デジタル信号を上記記録媒体に記録して移送することにより、又は上記プログラム又は上記デジタル信号を、上記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記各実施の形態の心拍測定装置などを実現するソフトウエアは、次のようなプログラムである。
すなわち、このプログラムは、コンピュータによって実行されるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータに、(a)ユーザで反射したミリ波信号を受信させ、(b)前記受信したミリ波信号から、前記ミリ波信号の極大点と、前記ミリ波信号の極小点と、前記ミリ波信号の傾きの正負の情報及び3階微分の正負の情報で規定される変曲点とを含む複数の特徴点を、時系列に特定させ、(c)記憶部に記憶されている、第1極大点に続く負の傾き及び正の3階微分を有する第1変曲点と、前記第1変曲点に続く極小点と、前記極小点続く正の傾き及び負の3階微分を有する第2変曲点と、前記第2曲極点に続く第2極大点で規定されている心拍特徴点パターンを参照して、前記特定した複数の特徴点から、前記心拍特徴点パターンの前記特徴点群と同じ順番で位置する複数の特徴点を含む第1の特徴点の組を取得させ、(d)前記取得した第1の特徴点の組の特徴点に基づく時刻を含むユーザの心拍情報を出力させる。
さらに、上記各実施の形態及び変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本開示は、特に、心拍測定装置等に利用可能である。
101 受信部
102 送信部
103 特定部
104 記憶部
105 取得部
106,108 出力部
107 提示部
110,111 心拍測定装置

Claims (11)

  1. ユーザで反射したミリ波信号を受信する受信部と、
    前記受信したミリ波信号から、前記ミリ波信号の極大点と前記ミリ波信号の極小点と、前記ミリ波信号の傾きの正負の情報及び前記ミリ波信号の3階微分の正負の情報で規定される変曲点とを含む複数の特徴点を、時系列に特定する特定部と、
    第1極大点に続く負の傾き及び正の3階微分を有する第1変曲点と、前記第1変曲点に続く第1極小点と、前記第1極小点に続く正の傾き及び負の3階微分を有する第2変曲点と、前記第2変曲点に続く第2極大点とを含む特徴点群が規定されている心拍特徴点パターンが記憶されている記憶部と、
    前記特定した複数の特徴点から、前記心拍特徴点パターンの前記特徴点群と同じ順番で位置する複数の特徴点を含む第1の特徴点の組を取得する取得部と、
    前記取得した第1の特徴点の組の特徴点に基づく時刻を含むユーザの心拍情報を出力する出力部とを備える、
    心拍測定装置。
  2. 前記取得部は、さらに、
    前記特定した複数の特徴点から、前記心拍特徴点パターンの前記特徴点群と同じ順番で位置する複数の特徴点を含む、前記第1の特徴点の組の複数の特徴点と異なる複数の特徴点を含む第2の特徴点の組を取得し、
    前記出力部は、
    前記第1の特徴点の組の特徴点に基づく時刻と、前記第2の特徴点の組の特徴点に基づく時刻との差分である時間差をさらに含む、前記ユーザの心拍情報を出力する
    請求項1に記載の心拍測定装置。
  3. 前記出力部は、
    前記特定した複数の特徴点のうち前記第1の特徴点の組に含まれる複数の特徴点以外から、前記第1の特徴点の組に含まれる複数の特徴点の一つである参照点と同一の種類の複数の特徴点を検索して、
    前記参照点の信号強度と、前記検索した複数の特徴点のそれぞれの信号強度とに基づいて、前記種類が同じの複数の特徴点のうち、前記参照点に対応する、前記第1の特徴点の組の心拍と異なる心拍の特徴点の組に含まれる特徴点を対応特徴点として算出し、
    前記参照点と前記対応特徴点との時刻の差分である時間差をさらに含む、前記ユーザの心拍情報を出力し、
    前記特徴点の種類は、極大点、極小点、負の傾き及び正の3階微分を有する変曲点、負の傾き及び負の3階微分を有する変曲点、正の傾き及び正の3階微分を有する変曲点、正の傾き及び負の3階微分を有する変曲点である
    請求項1に記載の心拍測定装置。
  4. 前記時間差は、
    前記取得した第1の特徴点の組および第2の特徴点の組における、第1極大値点、第1変曲点と、極小点と、第2変曲点と、第2極大点とのいずれかの特徴点の時刻の差分である
    請求項2に記載の心拍測定装置。
  5. (a)ユーザで反射したミリ波信号を受信し、
    (b)前記受信したミリ波信号から、前記ミリ波信号の極大点と、前記ミリ波信号の極小点と、前記ミリ波信号の傾きの正負の情報及び3階微分の正負の情報で規定される変曲点とを含む複数の特徴点を、時系列に特定し、
    (c)記憶部に記憶されている、第1極大点に続く、負の傾き及び正の3階微分を有する第1変曲点と、前記第1変曲点に続く第1極小点と、前記第1極小点に続く正の傾き及び負の3階微分を有する第2変曲点と、前記第2変曲点に続く第2極大点とを含む特徴点群が規定されている心拍特徴点パターンを参照して、前記特定した複数の特徴点から、前記心拍特徴点パターンの前記特徴点群と同じ順番で位置する複数の特徴点を含む第1の特徴点の組を取得し、
    (d)前記取得した第1の特徴点の組の特徴点に基づく時刻を含むユーザの心拍情報を出力する、
    心拍測定方法。
  6. 前記取得において、さらに、
    前記特定した複数の特徴点から、前記心拍特徴点パターンの前記特徴点群と同じ順番で位置する複数の特徴点を含む、前記第1の特徴点の組と異なる第2の特徴点の組を取得し、
    前記出力において、
    前記第1の特徴点の組の特徴点に基づく時刻と、前記第2の特徴点の組の特徴点に基づく時刻との差分である時間差をさらに含む、前記ユーザの心拍情報を出力する
    請求項5に記載の心拍測定方法。
  7. 前記出力において、
    前記特定した複数の特徴点のうち、前記第1の特徴点の組に含まれる複数の特徴点以外から、前記第1の特徴点の組に含まれる複数の特徴点の一つである参照点と同一の種類の複数の特徴点を検索し、
    前記参照点の信号強度と、前記検索した複数の特徴点のそれぞれの信号強度とに基づいて、前記種類が同じの複数の特徴点のうち、前記参照点に対応する、前記第1の特徴点の組の心拍と異なる心拍の特徴点の組に含まれる特徴点を対応特徴点として算出し、
    前記参照点と前記対応特徴点との時刻の差分である時間差をさらに含む、前記ユーザの心拍情報を出力し、
    前記特徴点の種類は、極大点、極小点、負の傾き及び正の3階微分を有する変曲点、負の傾き及び負の3階微分を有する変曲点、正の傾き及び正の3階微分を有する変曲点、正の傾き及び負の3階微分を有する変曲点である
    請求項5に記載の心拍測定方法。
  8. 前記時間差は、
    前記取得した第1の特徴点の組および第2の特徴点の組における、第1極大点と、第1変曲点と、極小点と、第2変曲点と、第2極大点とのいずれかの特徴点の時刻の差分である
    請求項6に記載の心拍測定方法。
  9. プロセッサを備える機器に、処理を実行させるための制御プログラムを備えた記録媒体であって、
    前記記録媒体は不揮発性で、コンピュータ読み取り可能あり、
    前記処理は、
    (a)ユーザで反射したミリ波信号を受信させ、
    (b)前記受信したミリ波信号から、前記ミリ波信号の極大点と、前記ミリ波信号の極小点と、前記ミリ波信号の傾きの正負の情報及び3階微分の正負の情報で規定される変曲点とを含む複数の特徴点を、時系列に特定させ、
    (c)記憶部に記憶されている、第1極大点に続く負の傾き及び正の3階微分を有する第1変曲点と、前記第1変曲点に続く極小点と、前記極小点に続く正の傾き及び負の3階微分を有する第2変曲点と、前記第2変曲点に続く第2極大点とを含む特徴点群で規定されている心拍特徴点パターンを参照して、前記特定した複数の特徴点から、前記心拍特徴点パターンの前記特徴点群と同じ順番で位置する複数の特徴点を含む第1の特徴点の組を取得させ、
    (d)前記取得した第1の特徴点の組の特徴点に基づく時刻を含むユーザの心拍情報を出力させる、
    記録媒体。
  10. 前記処理は、
    前記取得において、
    前記特定した複数の特徴点から、前記心拍特徴点パターンの前記特徴点群と同じ順番で位置する複数の特徴点を含む、前記第1の特徴点の組と異なる第2の特徴点の組を取得させ、
    前記出力において、
    前記第1の特徴点の組の特徴点に基づく時刻と、前記第2の特徴点の組の特徴点に基づく時刻との差分である時間差をさらに含む、前記ユーザの心拍情報を出力させる
    請求項9に記載の記録媒体。
  11. 前記出力において、
    前記特定した複数の特徴点のうち、前記第1の特徴点の組に含まれる複数の特徴点以外から、前記第1の特徴点の組に含まれる複数の特徴点の一つである参照点と同一の種類の複数の特徴点を検索させ、
    前記参照点の信号強度と、前記検索した複数の特徴点のそれぞれの信号強度とに基づいて、前記種類が同じの複数の特徴点のうち、前記参照点に対応する、前記第1の特徴点の組の心拍と異なる心拍の特徴点の組に含まれる特徴点を対応特徴点として算出させ、
    前記参照点と前記対応特徴点との時刻の差分である時間差をさらに含む、前記ユーザの心拍情報を出力させ、
    前記特徴点の種類は、極大点、極小点、負の傾き及び正の3階微分を有する変曲点、負の傾き及び負の3階微分を有する変曲点、正の傾き及び正の3階微分を有する変曲点、正の傾き及び負の3階微分を有する変曲点である
    請求項9に記載の記録媒体。
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