JP6486707B2 - 血圧測定装置 - Google Patents

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Description

この発明は、血圧測定装置に関し、特に光電脈拍センサーによる光電脈拍信号を利用した血圧測定装置に関する。
近年、光電脈拍センサーを使用した時計型のウェアラブル・ヘルスケア商品の開発が進んでいる。光電脈拍センサーでは発光素子から腕、指などに光を照射し、その反射光または透過光を受光素子で検出し、受光信号を電気信号に変換して光電脈拍信号(光電脈波信号)を得ることができ、光電脈拍信号に基づき測定した脈拍をLCD等で表示していた。このような態様の光電型の脈拍時計はすでに市場に存在するが、ウェアラブル光電型の血圧計はまだ少ない。
血圧測定技術として、従来、非侵襲血圧測定の方法はカフ式の聴診法(コロトコフ音)と同じカフ式のオシロメトリック法が知られている。前者は病院でよく使われている水銀式の血圧計、後者は家庭用のディジタル自動血圧計である。
近年、心電センサーと光電センサーと組み合わせて血圧を測る研究が行われている。原理は心電図信号(ECG(electrocardiogram)信号)のR波が検出されてから、光電脈拍信号(PPG(Photoplethysmography)信号)の最初のピークが検出されるまでのパルス伝達時間を血圧と関連させ、線形自己回帰モデルで血圧を推定する。この種の血圧測定アルゴリズムは心電図信号と光電脈拍信号を同時に取る必要があるので、ウェアラブルデバイス用には不便がある。
改善策として、PPG信号を心臓収縮期間(systolic upstroke time)と心臓拡張期間(diastolic time)にわけて、前者を圧縮血圧、後者を拡張血圧と対応させ、線形自己回帰モデルで血圧を推定する方法が提案されている。上記方法と類似の技術が、例えば、特許文献1で開示されている。
特開平11−155826号公報
上述した線形自己回帰モデルで血圧を推定する方法において、血圧の線形自己回帰モデル作りにはリファレンス血圧値を用いて被測定者ごとにキャリブレイションしなければ正確な血圧が得られない。すなわち、キャリブレイション用のリファレンス血圧値を得るべく被測定者にカフ型の血圧計等による別の血圧測定装置を用いた血圧測定を強いる手間を要する。この手間は、手軽に血圧を測れるように設計されたウェアラブル血圧計の使い勝手を大幅に劣化させてしまうという問題点があった。
この発明は上記問題点を解決するためになされたもので、使い勝手がよく、かつ正確に血圧測定ができる血圧測定装置を得ることを目的とする。
この発明に係る請求項1記載の血圧測定装置は、被測定者の脈拍を検出して光電脈拍信号を得る光電脈拍センサーと、前記光電脈拍信号に基づき前記被測定者の測定血圧を得る血圧測定部とを備え、前記血圧測定部は、前記光電脈拍信号に基づき時間情報を生成し、パラメータ情報を受け、前記時間情報及び前記パラメータ情報に血圧導出式を適用して前記測定血圧を算出する血圧算出部と、前記被測定者用の基本血圧情報及び前記時間情報を受け、前記時間情報に対し統計処理を実行して得られる統計時間情報及び前記基本血圧情報に学習演算式を適用して前記パラメータ情報を更新する学習処理を行うパラメータ学習部とを備え、前記基本血圧情報は、基準血圧及び前記基準血圧の変動幅である血圧変動幅を含み、前記時間情報は、前記光電脈拍信号の上昇及び下降のうち一方の方向に遷移する時間である遷移時間を含み、前記統計時間情報は、前記遷移時間を複数取り込んで得られる複数の遷移時間の平均値である時間平均値及び前記複数の遷移時間の標準偏差である時間標準偏差を含み、前記パラメータ情報は第1及び第2のパラメータを含み、前記血圧導出式は前記第1のパラメータを前記時間情報に対応する係数とし、前記第2のパラメータを定数項として用いた式を含み、前記基準血圧をSBP、前記血圧変動幅をδ、前記時間平均値をtm、前記時間標準偏差をσ 、前記第1のパラメータをa1、前記第2のパラメータをb1としたとき、前記学習演算式は、以下の式で規定されることを特徴とする
SBP・(1+δ)=a1・(tm−σ )+b1
SBP・(1−δ)=a1・(tm+σ )+b1
請求項1記載の本願発明の血圧測定装置における血圧算出部は、血圧導出式を適用して測定血圧を算出する際、パラメータ学習部により逐次更新される最新のパラメータ情報を用いることにより、正確な測定血圧を得ることができる。この際、パラメータ学習部は被測定者用として受ける基本血圧情報を利用して学習処理を行うため、学習処理時に被測定者に実際の血圧測定を強いる等の手間を省くことができる。
その結果、請求項1記載の本願発明の血圧測定装置は、使い勝手がよく、かつ正確な測定血圧を得ることができる効果を奏する。
この発明の実施の形態である血圧測定装置の全体構成を示すブロック図である。 図1で示した信号処理部、血圧算出部及びパラメータ学習部それぞれの内部構成を示すブロック図である。 ピーク検出部によるピーク位置の検出状況を示すグラフである。 ピーク検出部によるピーク位置の検出状況を示すグラフである。 単一脈拍信号の波形を示すグラフである。
(1.全体構成)
図1はこの発明の実施の形態である血圧測定装置の全体構成を示すブロック図である。同図に示すように、本実施の形態は光電脈拍センサーであるPPGセンサー1、血圧測定部11及びディスプレイ9から構成される。
PPGセンサー1は、発光素子から腕、指などに光を照射し、その反射光または透過光を受光素子で検出し、受光信号を電気信号に変換して脈拍を検出することにより光電脈拍信号S1(PPG信号)を血圧測定部11に出力する。PPGセンサー1の光電脈拍信号S1のサンプリング周期は100〜300Hz程度である。
血圧測定部11は光電脈拍信号S1に基づき、血圧導出式を用いて最大血圧(値)や最小血圧(値)となる測定血圧を測定し、測定血圧を指示する血圧情報BPを出力する。ディスプレイ9は血圧情報BPの指示する測定血圧を視覚認識可能に表示する。
このような構成の血圧測定装置はPPGセンサー1及びディスプレイ9を搭載した腕等に装着可能なCPU等を内蔵する演算ユニットに血圧測定部11の機能を持たせた例えば腕時計型のコンパクトなウェアラブル装置として実現可能である。
(2.血圧測定部)
血圧測定部11は、ADC2、バッファ3、バッファ4、信号処理部5、血圧算出部6、パラメータ学習部7及びタイミング制御部8から構成される。ウェアラブルな血圧測定装置を実現する場合、血圧測定部11内の上記構成部2〜8はそれぞれ、少なくとも一部はソフトウェアに基づくCPUを用いたプログラム処理によって実行される。
ADC2は光電脈拍信号S1をA/D変換してディジタル化した脈拍信号S2をバッファ3に出力する。バッファ3は脈拍信号S2を30〜60秒周期でバッファリングして脈拍信号S3を出力する。バッファ4は脈拍信号S3を3〜5秒周期でバッファリングして脈拍信号S4を信号処理部5に出力する。信号処理部5は脈拍信号S4に対し種々の信号処理を施して脈拍信号S5を血圧算出部6に出力する。
血圧算出部6は脈拍信号S5に基づき時間情報CTを算出し、受信したパラメータ情報PRと時間情報CTとを後述する血圧導出式に適用して測定血圧を算出する。すなわち、血圧算出部6は、バッファ4でバッファリングされた脈拍信号S4単位(3〜5秒周期)で測定血圧を算出する。
そして、血圧算出部6は、測定血圧を指示する血圧情報BPをディスプレイ9に出力すると共に時間情報CTをパラメータ学習部7に出力する。なお、血圧算出部6はさらに脈拍信号S5に基づき脈拍を測定することにより測定脈拍をさらに算出し、測定脈拍を指示する脈拍情報HRをパラメータ学習部7に出力する脈拍測定機能を有している。
パラメータ学習部7は時間情報CTに対し統計処理を施して統計時間情報TJを得る。そして、統計時間情報TJ及び後述する基本血圧情報JBを学習演算式に適用してパラメータ情報PRを更新し、更新したパラメータ情報PRを血圧算出部6に出力する。
さらに、血圧算出部6は必要に応じて測定脈拍機能により脈拍情報HRを出力し、パラメータ学習部7は必要に応じて、脈拍情報HRに対して統計処理を施して統計脈拍情報PJを得、統計時間情報TJ及び基本血圧情報JBに加え、統計脈拍情報PJを学習演算式に適用してパラメータ情報PRを得る。
タイミング制御部8はバッファ3からの脈拍信号S3の出力と、血圧算出部6の血圧情報BPの出力とのタイミング等を制御する。
(2−1.信号処理部)
図2は図1で示した信号処理部5、血圧算出部6及びパラメータ学習部7それぞれの内部構成を示すブロック図である。同図(a) は信号処理部5の内部構成、同図(b) は血圧算出部6の内部構成、同図(c) はパラメータ学習部7の内部構成を示している。
まず、同図(a) を参照して、信号処理部5の内部構成を説明する。信号処理部5は、オフセット除去部51、リサンプリング部52、ベースライン除去部53及びLPF(Low-pass filter)54から構成される。
オフセット除去部51は、脈拍信号S4の最初の入力レベルが“0”となるようにオフセット除去処理を行い、オフセット除去後の脈拍信号S41をリサンプリング部52に出力する。リサンプリング部52は脈拍信号S41が血圧と脈拍計算に適したデータレートになるようにリサンプリング処理して脈拍信号S42を出力する。ベースライン除去部53は脈拍信号S42からベースラインとなる信号波を除去して脈拍信号S43をLPF54に出力する。LPF54は脈拍信号S43に対し遮断周波数より高い周波数の成分を除去するフィルタリング処理を行って脈拍信号S5を出力する。
(2−2.血圧算出部)
次に、同図(b) 参照して、血圧算出部6の内部構成を説明する。血圧算出部6は、ピーク検出部61、波形選択部62、波形分離部63、時間情報抽出部64及び脈拍・血圧演算部65から構成される。
ピーク検出部61は、脈拍信号S5から最大あるいは最小を示すピーク位置PKを検出する。図3及び図4はピーク検出部61によるピーク位置PKの検出状況を示すグラフである。図3及び図4の横軸はサンプル数を示しており、光電脈拍信号S1のサンプリング周波数100Hzに対応すべく、単位を(ms(ミリ秒)×10)として図示している。一方、図3及び図4の縦軸はスペクトル強度を示している。スペクトル強度は相対的な大きさとして示している。
ピーク検出部61は、図3に示す検出波形W1の脈拍信号S5が得られた場合、例えば負の方向におけるピーク位置PK1〜PK6を検出する。これらピーク位置PK1〜PK6それぞれのスペクトル強度及び時間を指示する情報を含むピーク情報JP1及び脈拍信号S5を波形選択部62に出力する。同様にして、ピーク検出部61は、図4に示す検出波形W2の脈拍信号S5が得られた場合、例えば、負の方向におけるピーク位置PK11〜PK15を検出する。
波形選択部62は各ピーク位置PKi間の時間距離(隣接するピーク位置PKi(PK1i),PK(i+1)(PK1(i+1))間の差分時間;以下、「ピーク間距離」と略記する。)のバラツキの大きさによって正常波形かどうかを判断し、異常波形は棄却する。
例えば、図3で示す検出波形W1のピーク位置PK1〜PK6間のピーク間距離はバラツキが少ないため正常波形と判定し、図4で示す検出波形W2のピーク位置PK11〜PK15間のピーク間距離はバラツキが大きいため異常波形と判定する。
さらに、棄却されず正常波形と認めた脈拍信号S5の波形のピーク間距離の平均値が許容範囲内であれば、当該平均値を測定脈拍pの計算用に利用可能な正常波形とし、許容範囲でない場合、以降の処理に使用することなく棄却する。なお、許容範囲として許容最小値と許容最大値とが通常設定され、平均値が許容最小値以上でかつ、許容最大値以下であれば許容範囲内となる。
このように、波形選択部62は、受信した脈拍信号S5に対し、ピーク情報JP1に基づき、条件(1)「ピーク間距離のバラツキが異常波形でないこと」、条件(2)「ピーク間距離の平均値が許容範囲内にあること」を共に満足する脈拍信号S5を選択脈拍信号S52として波形分離部63に出力する。
以下、波形選択部62の上記判条件(1),(2)に沿った処理を具体的に説明する。バッファ4でバッファリングされた5秒間分の脈拍信号S5において、ピーク位置PKを検出し、各ピーク間距離を算出する。例えば、ピーク距離として{t1,t2,t3,t4,t5}が得られたする。その中の最大値t_max=max(t1,t2,t3,t4,t5)、最小値t_min=min(t1,t2,t3,t4,t5)とのバラツキ差が20サンプル(光電脈拍信号S1が100Hzでサンプリングされる場合、200ms相当)以上であれば、条件(1)を満足しない異常波形として棄却する。すなわち、上述したバラツキ差が20サンプル以上ある場合、光電脈拍信号S1に基づき得られた脈拍信号S5に0.2秒以上のジッタが存在するため、異常波形と判定する。
一方、バラツキ差(t_max−t_min)が20サンプル未満の場合、条件(1)を満足すると判定する。条件(1)を満足すると、{t1,t2,t3,t4,t5}の平均値t_meanを取り、平均値t_meanが30〜150(ms×10)(脈拍200bpm(Beats Per Minute)〜40bpm相当)内であれば、条件(2)を満足する脈拍信号S5であると判定し、当該脈拍信号S5を選択脈拍信号S52として出力し、条件(2)を満足しない場合、脈拍信号S5は棄却される。このように、波形選択部62脈拍信号S5に対し、条件(1)及び条件(2)による脈拍測定用の合格基準を課している。
なお、波形選択部62は選択脈拍信号S52を出力する際、ピーク情報JP1のうち選択脈拍信号S52に対応するピーク情報をピーク情報JP2として併せて出力する。
波形分離部63は選択脈拍信号S52からピーク間距離によって規定される1波長分の単一脈拍信号S53を順次抽出して出力する。なお、単一脈拍信号S53の出力に際し対応するピーク情報JP2も併せて出力される。
時間情報抽出部64は受信する単一脈拍信号S53に対し、アップ時間st(上昇時間)及びダウン時間dt(下降時間)を測定する。光電脈拍信号S1における単一脈拍信号S53において、アップ時間stは上昇方向に遷移する遷移時間となり、ダウン時間dtは下降方向に遷移する遷移時間となる。
図5は単一脈拍信号S53の波形を示すグラフである。図5の横軸は図3及び図4と同様、時間単位(ms×10)で示し、縦軸はスペクトル強度を示している。
同図に示すように、時間情報抽出部64は、単一脈拍信号S53の単一波形SWから、単一脈拍信号S53が正のピーク位置PKに向けて常に上昇する時間であるアップ時間st、正のピーク位置PKから常に下降する時間であるダウン時間dtを算出する。
そして、時間情報抽出部64は、アップ時間st及びダウン時間dtそれぞれのバラツキが閾値以下であり、かつ、アップ時間stの平均値とダウン時間dtの平均値との比である、アップ・ダウン(平均)時間比st/dtが許容範囲内にある場合、当該単一波形SWを合格波形とし、合格波形のアップ時間st及びダウン時間dtを指示する時間情報CTとして出力する。なお、時間情報CTの出力に際し、ピーク情報JP2のうち合格波形に対応するピーク情報であるピーク情報JP4が併せて出力される。
一方、時間情報抽出部64は、アップ時間st及びダウン時間dtそれぞれのバラツキが閾値を超える、あるいは、アップ・ダウン時間比st/dtが許容範囲外にある場合、当該単一波形SWは異常波形とし、異常波形のアップ時間st及びダウン時間dtは棄却され、時間情報CTとして出力されることはない。
以下、時間情報抽出部64の合格波形の判定処理について具体的に説明する。時間情報抽出部64は、波形分離部63から一単位の脈拍信号S5から得られた複数の単一脈拍信号S53を得る。そして、時間情報抽出部64は、複数の単一脈拍信号S53におけるアップ時間stの最大値st_maxと最小値st_minとの差、及びダウン時間dtの最大値dt_maxと最小値dt_minの差が共に20サンプル以内の場合、かつ、複数の時間情報抽出部64におけるアップ時間stの平均値st_meanとダウン時間dtの平均値dt_meanとの比st_mean/dt_mean<0.4であれば、血圧計算用の波形として合格波形とする。そして、時間情報抽出部64は、合格波形の複数の単一脈拍信号S53におけるアップ時間st及びダウン時間dtを指示する時間情報CTを次段の脈拍・血圧演算部65に出力する。
脈拍・血圧演算部65は時間情報抽出部64より得た時間情報CT及びパラメータ学習部7より得たパラメータ情報PRに血圧導出式を適用し測定血圧(最大血圧,最小血圧)を算出し、測定血圧を指示する血圧情報BPをディスプレイ9に出力する。この際、血圧情報BPの算出に用いた時間情報CTをパラメータ学習部7に出力する。
さらに、脈拍・血圧演算部65は、必要に応じて、ピーク情報JP4に指示されたピーク間距離の平均値に基づき、測定脈拍pを算出し、測定脈拍を指示する脈拍情報HRをパラメータ学習部7に出力する。なお、測定脈拍pはある期間(たとえば5秒間)内の各ピーク間距離それぞれから算出した各脈拍を平均するようにしても良い。
(2−2−1.血圧導出式:演算モデルI)
血圧導出式における演算モデルIは、測定血圧をbp、アップ時間stの平均値stgあるいはダウン時間dtの平均値dtgである遷移時間平均値tg、パラメータ情報PRにより指示される第1及び第2のパラメータをパラメータa1及びb1としたとき、以下の式(a) で規定される。なお、平均値stg及び平均値dtgは、バッファ4でバッファリングされた脈拍信号S4に準拠した脈拍信号S5から抽出したM個の単一脈拍信号S53におけるM個のアップ時間stの平均値及びM個のダウン時間dtの平均値を意味する。
bp=a1・tg+b1…(a)
上記式(a) は線形自己回帰モデルである。 なお、例えば、バッファ4のバッファリング期間を5秒とした場合、Mは5,6個程度となる(図3,4参照)。
このように、血圧導出式の演算モデルIである式(a) は時間情報である遷移時間平均値tgに対応する係数であるパラメータa1(第1のパラメータ)と、定数項となるパラメータb1(第2のパラメータ)とを用いて設定されている。
上述したように、遷移時間平均値tgとしてM個のアップ時間stの平均値stgあるいはM個のダウン時間dtの平均値dtgが用いられる。アップ時間平均値stgに基づく測定血圧bpが最大血圧(値)bpMAXとなり、ダウン時間平均値dtgに基づく測定血圧bpが最小血圧(値)bpMinとなる。すなわち、式(a) は正確には以下の式(as) 及び式(ad) に細分化される。
bpMAX=a1s・stg+b1s…(as)
bpMin=a1d・dtg+b1d…(ad)
このように、第1のパラメータであるパラメータa1はパラメータa1s及びパラメータa1dに細分化され、第2のパラメータであるパラメータb1はパラメータb1s及びパラメータb1dに細分化される。
(2−2−2.血圧導出式:演算モデルII)
血圧導出式における線形自己回帰モデルである演算モデルIIは、測定血圧をbp、測定脈拍をp、遷移時間平均値をtg、パラメータ情報PRより指示される第1、第2及び第3のパラメータをa2、b2及びc2としたとき、以下の式(b)で規定される。
bp=a2・tg+b2・p+c2…(b)
上記式(b) は線形自己回帰モデルである。このように、血圧導出式の演算モデルIIである式(b) は時間情報である遷移時間平均値tgに対応する係数であるパラメータa2(第1のパラメータ)と、脈拍情報である測定脈拍pに対応する係数であるパラメータb2(第2のパラメータ)と、定数項となるパラメータc2(第3のパラメータ)とを用いて設定されている。
演算モデルIIにおいても、演算モデルIと同様に、アップ時間平均値stgに基づく測定血圧bpが最大血圧(値)bpMAXとなり、ダウン時間平均値dtgに基づく測定血圧bpが最小血圧(値)bpMinとなる。すなわち、式(b) は以下の式(bs) 及び式(bd) に細分化される。
bpMAX=a2s・stg+b2s・p+c2s…(bs)
bpMIN=a2d・dtg+b2d・p+c2d…(bd)
このように、第1のパラメータであるパラメータa2はパラメータa2s及びパラメータa2dに細分化され、第2のパラメータであるパラメータb2はパラメータb2s及びパラメータb2dに細分化され、第3のパラメータであるパラメータc2はパラメータc2s及びパラメータc2dに細分化される。
上述したように、脈拍・血圧演算部65は、時間情報CTにおける遷移時間平均値tg(アップ時間平均値stg及びダウン時間平均値dtg)を、式(a)(式(as) 及び式(ad)) あるいは式(b)(式(bs) 及び式(bd))で規定される血圧導出式に適用することにより、測定血圧bp(bpMAX,bpMin)を算出することができる。
(2−3.従来のキャリブレイション)
上述したパラメータa1及びb1、パラメータa2〜c2は測定血圧bpを導出する際の重要な値であり、パラメータの決定方法はキャリブレイションと呼ばれる。
まず、従来のキャリブレイション方法を演算モデルIの式(a) を例に挙げて説明する。正確なパラメータa1及びb1を得るべく、被測定者は本血圧測定装置以外の実際の血圧計(リファレンス血圧計)を用いて血圧を測定してリファレンス血圧を得る必要がある。例えば、本実施の形態の血圧測定装置が用いたn個の遷移時間平均値tg1〜tgnを測定すると共に、上記リファレンス血圧計を用いてn個の遷移時間平均値tg1〜tgn対応するn個のリファレンス血圧bp1〜bpnを得る。その結果、以下の式(3)(式(31)〜式(3n))に示すように、n本の連立方程式を立てることができる。
Figure 0006486707
そして、n個の遷移時間平均値tg1〜tgn及びリファレンスbp1〜bpnを式(3)に代入し、左辺(リファレンス血圧計の実測値)と右辺(式(a) により求めた測定血圧)との自乗誤差が最小となるように、LS(Least Square)アルゴリズムで計算して、最終的にパラメータa1及びb1を決定する。
従来のキャリブレイションでは被測定者ごとに本実施の形態の血圧測定装置とは別のリファレンス血圧計を使って、式(3)の連立方程式を得るべく、n回(数十回)の血圧測定を予め行う必要性がある。この必要性はウェアラブル用で手軽に血圧を測ることを主目的とした血圧測定装置の使い勝手を大幅に低下させてしまうことになる。このような従来のキャリブレイションの問題解消を図ったのが以下で述べる、本実施の形態の血圧測定装置におけるパラメータ学習部7である。
(2−4.パラメータ学習部)
図2(c) に示すように、パラメータ学習部7は時間情報蓄積部71、パラメータ変更部72及び時間情報保存部73から構成される。
時間情報蓄積部71は血圧算出部6より時間情報CTを受け、必要に応じて脈拍情報HRも受信する。すなわち、血圧算出部6が式(b)で規定する演算モデルIIを用いて測定血圧を得る場合は脈拍情報HRも併せて受信する。
時間情報蓄積部71は内部に時間情報CTが指示する遷移時間t(アップ時間st及びダウン時間dt)及び脈拍情報HRが指示する測定脈拍pを統計処理に必要なK個分格納するレジスタ(図示せず)を有している。なお、Kとしては例えば“30”個程度が想定され、血圧算出部6による遷移時間平均値tg用のM個より十分大きな値に設定される。
レジスタ内にK個の遷移時間t(アップ時間stまたはダウン時間dt)及び測定脈拍pが格納されるまでは、予め設定した遷移時間t及び測定脈拍p、あるいは後述する時間情報保存部73に保存された過去の時間情報CTが指示する遷移時間t、測定脈拍pを利用して、K個の遷移時間t及びK個の測定脈拍pを準備する。
K個の遷移時間t及び測定脈拍pが準備されると、取り込んだK個の遷移時間t(複数の遷移時間)に基づき、K個の遷移時間tにおける平均値である時間平均値tm、及び標準偏差である時間標準偏差σ を求める第1の統計処理を行う。
さらに、時間情報蓄積部71は必要に応じてK個の遷移時間tにおける最大値である最大時間tmax(時間最大値)、最小値である最小時間tmin(時間最小値)を求める第2の統計処理を行う。
加えて、時間情報蓄積部71は、必要に応じてK個の測定脈拍pに基づき、K個の測定脈拍pにおける平均値である脈拍平均値pm、及び標準偏差である脈拍標準偏差σ 、最大値である最大脈拍pmax(脈拍最大値)、最小値である最小脈拍pmin(脈拍最小値)を求める第3の統計処理を行う。
時間情報蓄積部71は、血圧算出部6が式(b)で規定する演算モデルIIを用いて測定血圧を得る場合は、上述した第1〜第3の統計処理を全て行い、血圧算出部6が式(a)で規定する演算モデルIを用いて測定血圧を得る場合は、上述した第1の統計処理のみを行う。
これらK個の遷移時間tに基づき得られた情報(時間平均値tm、時間標準偏差σ 、最大時間tmax、最小時間tmin)が統計時間情報TJとなり、測定脈拍pに基づき得られた情報(脈拍平均値pm、脈拍標準偏差σ 、最大脈拍pmax、最小脈拍pmin)が統計脈拍情報PJとなる。
なお、上記では、第1及び第2の統計処理に用いる遷移時間tの個数と、第3の統計処理に用いる測定脈拍pの個数とを同数のK個の場合を示したが、統計処理に用いる遷移時間tの個数と測定脈拍pの個数を異なる値に設定しても良い。
時間情報蓄積部71は、時間情報CT(必要に応じて脈拍情報HR)、統計時間情報TJ(及び必要に応じて統計脈拍情報PJ)を次段のパラメータ変更部72に出力する。
時間情報蓄積部71はさらに外部より受信した基本血圧情報JBを他のレジスタに格納しており、基本血圧情報JBをそのままパラメータ変更部72に出力する。
パラメータ変更部72は、時間情報蓄積部71より、時間情報CT、基本血圧情報JB、及び統計時間情報TJと、必要に応じて脈拍情報HR及び統計脈拍情報PJを受け、基本血圧情報JB、統計時間情報TJ(及び必要に応じて統計脈拍情報PJ)を学習演算式に適用して、血圧導出式用のパラメータを更新し、更新したパラメータを指示するパラメータ情報PRを血圧算出部6の脈拍・血圧演算部65に出力する。
(2−4−1.学習演算式:演算モデルI対応)
式(a) の演算モデルIに対応する学習演算式は、以下の式(1) で規定される。式(1)は式(11)と式(12)との組み合わせにより構成される。なお、式(1)におけるSBPは基準血圧、δは基準血圧SBPの血圧変動幅δであり、基準血圧SBP及び血圧変動幅δは基本血圧情報JBによって指示される。
Figure 0006486707
なお、時間平均値tmとして具体的にはアップ時間平均値stmあるいはダウン時間平均値dtmが用いられ、血圧導出式である式(as)に用いられるパラメータa1s及びb1sに対応して以下の式(1s)が用いられ、血圧導出式である式(ad)に用いられるパラメータa1d及びb1dに対応して以下の式(1d)が用いられる。すなわち、式(1) は正確には以下の式(1s)及び式(1d) に細分化される。
Figure 0006486707
Figure 0006486707
このように、式(1)のパラメータa1は式(1d)及び式(1s)のパラメータa1s及びパラメータa1dに細分化され、式(1)のパラメータb1は式(1d)及び式(1s)のパラメータb1s及びパラメータb1dに細分化される。
パラメータ変更部72は、上述した式(1)(式(1s)及び式(1d))の連立方程式を解法する学習処理を実行することにより、パラメータa1(a1s,a1d)及びパラメータb1(b1s,b1d)を求め、求めたパラメータa1及びパラメータb1を指示するパラメータ情報PRを血圧算出部6の脈拍・血圧演算部65に出力する。
(2−4−2.学習演算式:演算モデルII対応)
式(b)の演算モデルIIに対応する学習演算式は、以下の式(2)で規定される。式(2)は、式(21)と式(22)の組み合わせにより構成される。
Figure 0006486707
なお、演算モデルIIは、演算モデルI対応の場合と同様、時間平均値tmとして具体的にはアップ時間平均値stmあるいはダウン時間平均値dtmが用いられ、血圧導出式である式(bs)に用いられるパラメータa1s〜c1sに対応して以下の式(2s)が用いられ、血圧導出式である式(bd)に用いられるパラメータa1d〜c1dに対応して以下の式(2d)が用いられる。すなわち、式(2) は正確には以下の式(2s)及び式(2d) に細分化される。
Figure 0006486707
Figure 0006486707
このように、式(2)のパラメータa2は式(2s)及び式(2d)のパラメータa2s及びパラメータa2dに細分化され、式(2)のパラメータb2は式(2s)及び式(2d)のパラメータb2s及びパラメータb2dに細分化され、式(2)のパラメータc2は式(2s)及び式(2d)のパラメータc2s及びパラメータc2dに細分化される。
パラメータ変更部72は、上述した式(2)(式(2s)及び式(2d))の連立方程式を解法する学習処理を実行することにより、パラメータa2(a2s,a2d)、パラメータb2(b2s,b2d)及びパラメータc2(c2s,c2d)を求め、求めたパラメータa2、パラメータb2及びパラメータc2を指示するパラメータ情報PRを血圧算出部6の脈拍・血圧演算部65に出力する。
(2−4−3.時間情報保存部)
時間情報保存部73はパラメータ変更部72より得た時間情報CT(必要に応じて脈拍情報HR)を内部のフラッシュメモリ等に保存する。この保存する情報した情報は、レジスタ内にK個の遷移時間t(K個の測定脈拍p)が格納されていない場合、時間情報蓄積部71の第1〜第3の統計処理に用いられる。
(3.効果)
このように、本実施の形態の血圧測定装置における血圧算出部6は、式(a) あるいは式(b)で規定される血圧導出式を適用して測定血圧を算出する際、パラメータ学習部7により逐次更新される最新のパラメータ情報PRを用いることにより、正確な測定血圧を得ることができる。この際、パラメータ学習部7は被測定者用として受ける基本血圧情報JBを利用して式(1)あるいは式(2)の連立方程式を解法する学習処理を行うため、学習処理時に被測定者に本実施の形態の血圧測定装置以外の血圧計を用いた実際の血圧測定を強いる等の手間を省くことができる。
その結果、本実施の形態の血圧測定装置は、使い勝手がよく、かつ正確な測定血圧を得ることができる効果を奏する。
本実施の形態の血圧測定装置における血圧算出部6は、上述した演算モデルIを採用する場合、第1及び第2のパラメータであるパラメータa1及びb1並びに時間情報である時間平均値tgに式(a) で規定する血圧導出式を適用することにより、時々刻々得られる光電脈拍信号S1に基づき算出された時間平均値tgから測定血圧をリアルタイムに得ることができる。
この際、パラメータ学習部7は、基準血圧SBP及び血圧変動幅δ、並びに統計時間情報TJである時間平均値tm及び時間標準偏差σ に上記式(1)(式(1s)及び式(1d))で規定された学習演算式を適用する学習処理を行う。そして、パラメータ学習部7は、式(1)の連立方程式を解法してパラメータa1及びb1を適宜更新することにより、式(a) で規定される血圧導出式の信頼度を高く維持することができる。
本実施の形態の血圧測定装置における血圧算出部6は、演算モデルIIを採用する場合、第1〜第3のパラメータでるパラメータa2〜c2、時間情報である時間平均値tg、及び脈拍情報である測定脈拍pに式(b)で規定される血圧導出式を適用することにより、時々刻々取得する光電脈拍信号S1に基づき算出された時間平均値tg及び測定脈拍pから測定血圧をリアルタイムに得ることができる。
この際、パラメータ学習部7は、基準血圧SBP及び血圧変動幅δ、統計時間情報TJである時間平均値tm、最大時間tmax(時間最大値)、最小時間tmin(時間最小値)、時間標準偏差σ 、並びに統計脈拍情報PJである脈拍平均値pm、最大脈拍pmax(脈拍最大値)、最小脈拍pmin(脈拍最小値)及び脈拍標準偏差σ に、上記式(2)で規定された学習演算式を適用する学習処理を行う。そして、パラメータ学習部7は、式(2)の連立方程式を解法してパラメータa2〜c2を適宜更新することにより、式(b)で規定される血圧導出式の信頼度を高く維持することができる。
加えて、本実施の形態1の血圧算出部6は、アップ時間st(上昇時間)に対応する最大血圧導出式である式(as) あるいは式(bs)により最大血圧を指示する測定血圧である最大血圧(値)bpMAXを取得する。
この際、パラメータ学習部7により、最大血圧学習演算式である式(1s)あるいは式(2s)を適用することにより、最大血圧導出式用のパラメータであるパラメータa1s及びb1sあるいはパラメータa2s〜c2sを適宜更新することにより、最大血圧導出式(式(as) あるいは式(bs))の信頼度を高く維持することができる。
さらに、血圧測定部11は、ダウン時間dt(下降時間)に対応する最小血圧導出式である式(ad) あるいは式(bd)により最小血圧を指示する測定血圧である最小血圧bpMinを取得する。
この際、パラメータ学習部7により、最小血圧学習演算式である式(1d)あるいは式(2ds)を適用することにより、最小血圧導出式用のパラメータであるパラメータa1d及びb1dあるいはパラメータa2d〜c2dを適宜更新することにより、最小血圧導出式(式(ad) あるいは式(bd))の信頼度を高く維持することができる。
(4.その他)
図2(b) で示した、血圧算出部6の波形選択部62は条件(1)及び条件(2)を脈拍測定用の合格基準として課しているが、測定脈拍pを必要としない演算モデルI(式(a) )を採用する場合、波形選択部62による条件(1)及び条件(2)を課すことなく、脈拍信号S5をそのまま選択脈拍信号S52として出力するようにしても良い。
図2(c) で示したパラメータ学習部7において、基本血圧情報JBは時間情報蓄積部71を経由してパラメータ変更部72に伝達するように構成したが、基本血圧情報JBを直接、パラメータ変更部72に出力するように構成しても良い。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 PPGセンサー
3,4 バッファ
5 信号処理部
6 血圧算出部
7 パラメータ学習部
9 ディスプレイ
11 血圧測定部
65 脈拍・血圧演算部
71 時間情報蓄積部
72 パラメータ変更部

Claims (3)

  1. 被測定者の脈拍を検出して光電脈拍信号を得る光電脈拍センサーと、
    前記光電脈拍信号に基づき前記被測定者の測定血圧を得る血圧測定部とを備え、
    前記血圧測定部は、
    記光電脈拍信号に基づき時間情報を生成し、パラメータ情報を受け、前記時間情報及び前記パラメータ情報に血圧導出式を適用して前記測定血圧を算出する血圧算出部と、
    前記被測定者用の基本血圧情報及び前記時間情報を受け、前記時間情報に対し統計処理を実行して得られる統計時間情報及び前記基本血圧情報に学習演算式を適用して前記パラメータ情報を更新する学習処理を行うパラメータ学習部とを備え
    前記基本血圧情報は、基準血圧及び前記基準血圧の変動幅である血圧変動幅を含み、
    前記時間情報は、前記光電脈拍信号の上昇及び下降のうち一方の方向に遷移する時間である遷移時間を含み、
    前記統計時間情報は、前記遷移時間を複数取り込んで得られる複数の遷移時間の平均値である時間平均値及び前記複数の遷移時間の標準偏差である時間標準偏差を含み、
    前記パラメータ情報は第1及び第2のパラメータを含み、
    前記血圧導出式は前記第1のパラメータを前記時間情報に対応する係数とし、前記第2のパラメータを定数項として用いた式を含み、
    前記基準血圧をSBP、前記血圧変動幅をδ、前記時間平均値をtm、前記時間標準偏差をσ 、前記第1のパラメータをa1、前記第2のパラメータをb1としたとき、
    前記学習演算式は、以下の式(1)で規定されることを特徴とする
    Figure 0006486707
    血圧測定装置。
  2. 被測定者の脈拍を検出して光電脈拍信号を得る光電脈拍センサーと、
    前記光電脈拍信号に基づき前記被測定者の測定血圧を得る血圧測定部とを備え、
    前記血圧測定部は、
    前記光電脈拍信号に基づき時間情報を生成し、パラメータ情報を受け、前記時間情報及び前記パラメータ情報に血圧導出式を適用して前記測定血圧を算出する血圧算出部と、
    前記被測定者用の基本血圧情報及び前記時間情報を受け、前記時間情報に対し統計処理を実行して得られる統計時間情報及び前記基本血圧情報に学習演算式を適用して前記パラメータ情報を更新する学習処理を行うパラメータ学習部とを備え
    前記血圧算出部は、前記光電脈拍信号に基づき、前記被測定者の脈拍を測定して測定脈拍をさらに算出し、
    前記血圧導出式は前記測定脈拍に基づく脈拍情報をさらに適用し、
    前記パラメータ学習部は、前記脈拍情報に対し統計処理を実行して統計脈拍情報をさらに取得し、
    前記基本血圧情報は、基準血圧及び前記基準血圧の変動幅である血圧変動幅を含み、
    前記時間情報は、各々が前記光電脈拍信号の上昇及び下降のうち一方の方向に遷移する時間である遷移時間を含み、
    前記統計時間情報は、前記遷移時間を複数取り込んで得られる複数の遷移時間の最大値、最小値及び平均値である時間最大値、時間最小値、時間平均値並びに前記複数の遷移時間の標準偏差である時間標準偏差を含み、
    前記統計脈拍情報は、前記測定脈拍を複数取り込んで得られる複数の測定脈拍の最大値、最小値及び平均値である脈拍最大値、脈拍最小値、及び脈拍平均値並びに前記複数の測定脈拍の標準偏差である脈拍標準偏差を含み、
    前記パラメータ情報は、第1、第2及び第3のパラメータを含み、
    前記血圧導出式は前記第1のパラメータを前記時間情報に対応する係数とし、前記第2のパラメータを前記脈拍情報に対応する係数とし、前記第3のパラメータを定数項として用いた式を含み、
    前記基準血圧をSBP、前記血圧変動幅をδ、前記時間最小値をtmin、前記時間最大値をtmax、前記時間平均値をtm、前記時間標準偏差をσ、前記脈拍最小値をpmin、前記脈拍最大値をpmax、前記脈拍平均値をpm、前記脈拍標準偏差をσ、前記第1のパラメータをa2、前記第2のパラメータをb2、前記第3のパラメータをc2としたとき、
    前記学習演算式は、以下の式(2)で規定されること特徴とする、
    Figure 0006486707
    血圧測定装置。
  3. 請求項または請求項記載の血圧測定装置であって、
    前記複数の遷移時間は、前記光電脈拍信号が上昇する方向に遷移する複数の上昇時間と、前記光電脈拍信号が下降する方向に遷移する複数の下降時間とを含み、
    前記血圧導出式は前記上昇時間に対応する最大血圧導出式と、前記下降時間に対応する最小血圧導出式とを含み、
    前記学習演算式は前記上昇時間に対応する最大血圧学習演算式と、前記下降時間に対応する最小血圧学習演算式とを含む、
    血圧測定装置。
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