JP6485312B2 - 電気泳動流路洗浄方法及び電気泳動装置 - Google Patents

電気泳動流路洗浄方法及び電気泳動装置 Download PDF

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Description

本発明は、電気泳動流路内の蛍光色素を除去するための電気泳動流路洗浄方法及び電気泳動装置に関するものである。
核酸、蛋白質、ペプチド又は糖類といった生体由来の成分を分析する際などに、電気泳動法を用いて成分を分離させる場合がある。例えば、極微量のDNAを試料として、PCR(Polymerase Chain Reaction:ポリメラーゼ連鎖反応)を用いてDNAの特定領域を増幅することにより分析を行う場合には、その増幅産物の確認に電気泳動法は欠かすことのできない手法となっている。
電気泳動法では、例えば電気泳動流路内に蛍光色素を含むポリマーが充填された上で、その電気泳動流路内に試料が導入される。このとき、電気泳動流路に電圧が印加されることにより、試料が電気泳動流路内を電気泳動し、その過程で試料中の成分が分離されることとなる。試料中の成分には、ポリマーに含まれる蛍光色素が入り込む現象(インターカレーション)が生じることにより標識される。
電気泳動流路内を電気泳動する試料中の成分は、上記のように蛍光色素により標識されるため、検出器において励起光が照射されることにより励起され、蛍光を発する。したがって、この蛍光を検出器で受光することにより、試料中の成分を検出することができる(例えば、下記特許文献1参照)。
ここでいうポリマーとは、マイクロチップ電気泳動装置において分析に用いる際の分離バッファーのことをいう。
特開2005−214710号公報
上記特許文献1に開示されているような電気泳動装置では、内部に電気泳動流路が形成された板状の流路部材(マイクロチップ)を用いて電気泳動が行われる。このようなマイクロチップを用いた電気泳動法では、マイクロチップを繰り返し使用することができるため、ランニングコストを抑えて高精度の分析を行うことが可能である。
しかしながら、マイクロチップを繰り返し使用していると、電気泳動時の分離性能が徐々に低下するという問題があった。このような分離性能の低下の速度は、試料の状態によっても異なり、生体由来の試料を用いて繰り返し分析を行った場合には、標準試料などを用いる場合と比べて特に分離性能が低下しやすい傾向がある。
マイクロチップを繰り返し使用する際には、例えば1回の分析ごとに水などの洗浄液が電気泳動流路内に導入されることにより、電気泳動流路内が洗浄された上で次の分析が行われる。これにより、電気泳動流路内に吸着した成分を除去し、分析ごとに分離性能を回復することができる。しかし、このような洗浄を繰り返した場合でも、マイクロチップの分離性能は徐々に低下するため、マイクロチップを定期的に交換する必要があった。
上記のような洗浄によってもマイクロチップの分離性能が徐々に低下する原因は、試料中の成分により電気泳動流路内が回復不可能な状態まで汚染されたためか、あるいは、経年劣化によりマイクロチップの使用限界に達してしまったためと従来は考えられていた。しかし、電気泳動流路内に蓄積した蛍光色素が、マイクロチップの分離性能の低下に影響を及ぼしている可能性が考えられる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、流路部材の分離性能を効果的に回復させることができる電気泳動流路洗浄方法及び電気泳動装置を提供することを目的とする。
本発明に係る電気泳動流路洗浄方法は、ポリマー導入ステップと電気泳動ステップとを含む。前記ポリマー導入ステップでは、電気泳動流路内に蛍光色素を含まないポリマーを導入する。前記電気泳動ステップでは、前記ポリマーが充填された前記電気泳動流路に電圧を印加することにより、前記電気泳動流路内の蛍光色素を前記ポリマーによって前記電気泳動流路内から除去する。
このような構成によれば、電気泳動流路内に導入された蛍光色素を含まないポリマーによって、電気泳動流路内に蓄積した蛍光色素を除去することができる。すなわち、ある程度の粘性を有するポリマーによって、電気泳動流路内に蓄積した蛍光色素を粘着させて電気泳動流路内から除去することができる。これにより、単に水などの洗浄液で電気泳動流路内を洗浄するような構成と比較して、流路部材の分離性能を効果的に回復させることができる。
前記電気泳動流路洗浄方法は、試料導入ステップと、蛍光検出ステップとをさらに含んでいてもよい。前記試料導入ステップでは、前記ポリマー導入ステップにより前記ポリマーが充填された前記電気泳動流路内に試料を導入する。前記蛍光検出ステップでは、試料が導入された前記電気泳動流路に前記電気泳動ステップで電圧が印加されることにより電気泳動する前記試料からの蛍光を検出する。
このような構成によれば、蛍光色素を含まないポリマーが電気泳動流路内に充填された状態で、電気泳動流路内に試料が導入されて電気泳動される。このとき、まだ電気泳動流路内に蛍光色素が残っている場合には、電気泳動流路内に導入された試料中の成分に蛍光色素が入り込んで標識されるため、試料からの蛍光を検出することにより電気泳動流路内の蛍光色素の存在を確認することができる。これにより、電気泳動流路内に蛍光色素が残っているか否かを容易に確認することができる。
前記電気泳動流路洗浄方法は、蛍光判定ステップをさらに含んでいてもよい。前記蛍光判定ステップでは、前記蛍光検出ステップにより検出される蛍光量を閾値と比較する。この場合、前記蛍光判定ステップにより蛍光量が前記閾値未満と判定されるまで、前記ポリマー導入ステップ、前記試料導入ステップ及び前記電気泳動ステップが繰り返されてもよい。
このような構成によれば、試料からの蛍光を検出し、その蛍光量を閾値と比較することにより、電気泳動流路内に一定量以上の蛍光色素が存在しているか否かを確認することができる。そして、電気泳動流路内に存在する蛍光色素が上記一定量未満になるまで、電気泳動流路内に蛍光色素を含まないポリマーが繰り返し導入されるため、電気泳動流路内から蛍光色素を良好に除去することができる。
本発明に係る電気泳動装置は、流路部材と、ポリマー収容部と、ポリマー導入制御部と電気泳動制御部とを備える。前記流路部材には、電気泳動流路が形成されている。前記ポリマー収容部は、蛍光色素を含まないポリマーを収容する。前記ポリマー導入制御部は、前記ポリマー収容部から前記電気泳動流路内に前記ポリマーを導入させる。前記電気泳動制御部は、前記ポリマーが充填された前記電気泳動流路に電圧を印加することにより、前記電気泳動流路内の蛍光色素を前記ポリマーによって前記電気泳動流路内から除去する。
前記電気泳動装置は、試料導入制御部と、蛍光検出部とをさらに備えていてもよい。前記試料導入制御部は、前記ポリマー導入制御部により前記ポリマーが充填された前記電気泳動流路内に試料を導入させる。前記蛍光検出部は、試料が導入された前記電気泳動流路に前記電気泳動制御部で電圧が印加されることにより電気泳動する前記試料からの蛍光を検出する。
前記電気泳動装置は、蛍光判定部をさらに備えていてもよい。前記蛍光判定部は、前記蛍光検出部により検出される蛍光量を閾値と比較する。この場合、前記蛍光判定部により蛍光量が前記閾値未満と判定されるまで、前記ポリマー導入制御部、前記試料導入制御部及び前記電気泳動制御部による処理が繰り返されてもよい。
本発明によれば、ある程度の粘性を有するポリマーによって、電気泳動流路内に蓄積した蛍光色素を粘着させて電気泳動流路内から除去することができるため、流路部材の分離性能を効果的に回復させることができる。
本発明の一実施形態に係る電気泳動装置の構成例を示した概略図である。 制御部の構成例を示したブロック図である。 洗浄モードでの制御部による処理の一例を示したフローチャートである。
図1は、本発明の一実施形態に係る電気泳動装置の構成例を示した概略図である。本実施形態に係る電気泳動装置は、マイクロチップ1を用いて試料の電気泳動を行うためのマイクロチップ電気泳動装置である。試料とはタンパク質、核酸、糖などの生体高分子であり、純度としては90%以上の精製度の高いものが好ましい。この電気泳動装置には、上記マイクロチップ1以外に、ポリマー導入部2、ポンプ3、バルブ4、ポリマー収容部51,52、プローブ6、プローブ駆動部7、高圧電源8及び蛍光検出器9などが備えられている。
マイクロチップ1は、例えば板状の流路部材であり、内部に電気泳動流路11が形成されている。マイクロチップ1の表面には、電気泳動流路11の流入口12及び流出口13が形成されており、これらの流入口12及び流出口13を接続する屈曲形状の電気泳動流路11がマイクロチップ1内に形成されている。電気泳動流路11は、マイクロチップ1内に1つだけ設けられていてもよいし、複数設けられていてもよい。
ポリマー導入部2は、流入口12から電気泳動流路11内にポリマーを導入するための機構を備えている。当該ポリマーは、電気泳動流路11内に充填されて使用されるものであり、本実施形態では、蛍光色素を含む分離用のポリマーと、蛍光色素を含まない洗浄用のポリマーとが用いられる。
洗浄用のポリマーとしては、分離用のポリマーよりも安価なポリマーを使用することができるが、分離用のポリマーと同種のポリマーを蛍光色素が含まれない状態で使用してもよい。これらのポリマーとしては、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの誘導体化セルロースが挙げられる。上記蛍光色素としては、蛍光波長500〜650nmの蛍光試薬が挙げられる。
蛍光色素を含む分離用のポリマーは、ポリマー収容部51に収容されている。また、蛍光色素を含まない洗浄用のポリマーは、ポリマー収容部52に収容されている。各ポリマー収容部51,52には、バルブ4を介してポンプ3が接続されており、バルブ4を切り替えることにより、各ポリマー収容部51,52のいずれか一方からポンプ3にポリマーを吸引し、ポリマー導入部2へと導くことができる。ただし、洗浄用のポリマーを収容するための専用のポリマー収容部52を設けるのではなく、例えば予備のポリマー収容部を用いるような構成であれば、既存の電気泳動装置を利用することも可能である。
分析時には、ポリマー収容部51に収容されている分離用のポリマーが、ポリマー導入部2から電気泳動流路11内に導入され、電気泳動流路11内に当該ポリマーが充填される。この状態で、プローブ6から電気泳動流路11内に試料が導入されることにより、試料の電気泳動が行われる。
プローブ駆動部7は、モータ及びポンプ(いずれも図示せず)などを備えている。このプローブ駆動部7の駆動によって、プローブ6が移動されるとともに、プローブ6内への試料の吸引、及び、プローブ6からの試料の吐出が行われる。すなわち、プローブ駆動部7の駆動によってプローブ6が試料容器(図示せず)内へと移動し、試料容器内の試料がプローブ6に吸引された後、プローブ6が電気泳動流路11の流入口12へと移動し、当該流入口12から電気泳動流路11内に試料が吐出される。
このとき、高圧電源8からマイクロチップ1に電圧が印加されることにより、電気泳動流路11内に導入された試料が、流入口12側から流出口13側へと電気泳動流路11内を電気泳動する。試料としては、核酸を例示することができるが、これに限らず、蛋白質、ペプチド又は糖類といった他の成分を含む試料であってもよい。
試料が電気泳動流路11内を電気泳動する過程で、試料中の各成分が分離されるとともに、分離用のポリマーに含まれる蛍光色素が各成分に入り込むことにより標識される。蛍光検出器9は、電気泳動流路11の下流側において、各成分に入り込んだ蛍光色素からの蛍光を検出する。
具体的には、蛍光検出器9は、電気泳動流路11内に励起光を照射する発光部と、電気泳動流路11内からの蛍光を受光する受光部とを備えている(いずれも図示せず)。電気泳動流路11内を電気泳動する試料中の各成分は、蛍光色素により標識されているため、上記発光部からの励起光で励起されて蛍光を発し、その蛍光が上記受光部で受光されることにより、試料中の各成分が検出される。
分析が終了すると、例えば水などの洗浄液が電気泳動流路11内に導入されることにより、電気泳動流路11内のポリマー及び試料が押し流され、電気泳動流路11内が洗浄される。これにより、電気泳動流路11内に吸着した成分を除去することができるが、分離用のポリマーに含まれる蛍光色素や、その蛍光色素が入り込んだ試料中の成分が、洗浄後も電気泳動流路11内に残るおそれがある。
そこで、本実施形態では、分析時以外のタイミングで、ポリマー収容部51に収容されている分離用のポリマーではなく、ポリマー収容部52に収容されている洗浄用のポリマーを電気泳動流路11内に導入することができるようになっている。すなわち、バルブ4を切り替えてポンプ3を駆動することにより、蛍光色素を含まない洗浄用のポリマーがポリマー収容部52から電気泳動流路11内に導入される。そして、ポリマーが充填された電気泳動流路11に電圧が印加されることにより、電気泳動流路11内の蛍光色素がポリマーによって電気泳動流路11内から除去される。
より具体的には、分離用のポリマーを用いて分析を行う分析モード以外に、洗浄用のポリマーを用いて電気泳動流路11を洗浄する洗浄モードを実行することができるようになっている。洗浄モードは、作業者が操作部(図示せず)を操作することにより任意のタイミングで実行されてもよいし、各分析の終了時、一定回数の分析終了時、一定時間経過時、あるいは電源投入時など、予め設定されたタイミングで実行されてもよい。
洗浄モードを実行することにより、電気泳動流路11内に導入された蛍光色素を含まないポリマーによって、電気泳動流路11内に蓄積した蛍光色素を除去することができる。すなわち、ある程度の粘性を有するポリマーによって、電気泳動流路11内に蓄積した蛍光色素を粘着させて電気泳動流路11内から除去することができると考えられる。これにより、単に水などの洗浄液で電気泳動流路11内を洗浄するような構成と比較して、マイクロチップ1の分離性能を効果的に回復させることができる。
図2は、制御部10の構成例を示したブロック図である。本実施形態に係る電気泳動装置の動作は、例えばCPU(Central Processing Unit)を含む制御部10によって制御される。制御部10は、CPUがプログラムを実行することにより、ポリマー導入制御部111、試料導入制御部112、電気泳動制御部113、検出制御部114及び蛍光判定部115などとして機能する。
ポリマー導入制御部111は、ポリマー導入部2、ポンプ3及びバルブ4の動作を制御することにより、各ポリマー収容部51,52のいずれかから電気泳動流路11内にポリマーを導入させる。すなわち、分析モードではポリマー収容部51から分離用のポリマーが電気泳動流路11内に導入され、洗浄モードではポリマー収容部52から洗浄用のポリマーが電気泳動流路11内に導入されるように、ポリマー導入制御部111による制御が行われる。これにより、分析モードでは電気泳動流路11内に蛍光色素を含むポリマーを充填することができる一方で、洗浄モードでは電気泳動流路11内に蛍光色素を含まないポリマーを導入させることができる。
試料導入制御部112は、プローブ駆動部7の動作を制御することにより、電気泳動流路11内に試料を導入させる。すなわち、分析モードでは、蛍光色素を含むポリマーが充填された電気泳動流路11内に、試料導入制御部112の制御によってプローブ6から試料が導入される。また、本実施形態では、洗浄モードにおいても、蛍光色素を含まないポリマーが充填された電気泳動流路11内に、試料導入制御部112の制御によってプローブ6から試料を導入することができるようになっている。
電気泳動制御部113は、高圧電源8からマイクロチップ1に印加する電圧を制御することにより、電気泳動流路11内で試料を電気泳動させる。すなわち、試料が導入された電気泳動流路11の流入口12側と流出口13側との間に電圧が印加されることにより、流入口12側から流出口13側へと試料が電気泳動流路11内を電気泳動するようになっている。洗浄モードでは、蛍光色素を含まないポリマーが充填された電気泳動流路11に電気泳動制御部113が電圧を印加することにより、電気泳動流路11内の蛍光色素を当該ポリマーによって除去することができる。
検出制御部114は、蛍光検出器9の動作を制御することにより、蛍光検出器9から電気泳動流路11内に励起光を照射させて試料を蛍光させるとともに、試料からの蛍光の検出信号を受信する。これにより、蛍光検出器9からの検出信号に基づいて、試料の蛍光量を検出することができる。検出制御部114及び蛍光検出器9は、試料からの蛍光を検出する蛍光検出部を構成している。
分析モードでは、蛍光色素を含むポリマーが電気泳動流路11内に充填された状態で、電気泳動流路11内に試料が導入されて電気泳動される。したがって、電気泳動により分離された試料中の各成分が蛍光色素で標識され、その標識された成分からの蛍光を検出制御部114で検出することにより、試料中の各成分が検出される。
一方、洗浄モードでは、蛍光色素を含まないポリマーが電気泳動流路11内に充填された状態で、電気泳動流路11内に試料が導入されて電気泳動される。このとき、まだ電気泳動流路11内に蛍光色素が残っている場合には、電気泳動流路11内に導入された試料中の成分に蛍光色素が入り込んで標識されるため、試料からの蛍光を検出制御部114で検出することにより、電気泳動流路11内の蛍光色素の存在を確認することができる。これにより、電気泳動流路11内に蛍光色素が残っているか否かを容易に確認することができる。
本実施形態では、洗浄モードにおいて、蛍光判定部115が検出制御部114により検出される蛍光量を閾値と比較する処理を行うようになっている。これにより、電気泳動流路11内に一定量以上の蛍光色素が存在しているか否かを確認することができる。そして、蛍光判定部115により蛍光量が閾値以上と判定された場合には、蛍光量が閾値未満と判定されるまで、ポリマー導入制御部111、試料導入制御部112及び電気泳動制御部113による処理が繰り返される。
すなわち、電気泳動流路11内に蛍光色素を含まないポリマーが再度充填された上で、電気泳動流路11内に試料が導入されて電気泳動される動作が繰り返される。これにより、電気泳動流路11内に存在する蛍光色素が上記一定量未満になるまで、電気泳動流路11内に蛍光色素を含まないポリマーが繰り返し導入されるため、電気泳動流路11内から蛍光色素を良好に除去することができる。
図3は、洗浄モードでの制御部10による処理の一例を示したフローチャートである。洗浄モードでは、まず、ポリマー導入制御部111がポリマー導入部2、ポンプ3及びバルブ4を制御することにより、ポリマー収容部52から電気泳動流路11内に蛍光色素を含まないポリマーが導入される(ステップS101:ポリマー導入ステップ)。
これにより、電気泳動流路11内は蛍光色素を含まないポリマーが充填された状態となり、試料導入制御部112がプローブ駆動部7を制御することにより、ポリマーが充填された電気泳動流路11内に試料が導入される(ステップS102:試料導入ステップ)。このとき、電気泳動制御部113が高圧電源8を制御することにより、試料が導入された電気泳動流路11に電圧が印加され、電気泳動流路11内で試料が電気泳動する(ステップS103:電気泳動ステップ)。
電気泳動流路11内で試料が電気泳動している間、蛍光検出器9からの検出信号に基づいて、検出制御部114により試料からの蛍光が検出され、これにより電気泳動流路11内に残存する蛍光色素が検出される(ステップS104:蛍光検出ステップ)。このようにして、一定時間(例えば1分程度)だけ試料を電気泳動させた後、水などの洗浄液が電気泳動流路11内に導入されることにより、電気泳動流路11内のポリマー及び試料が押し流され、電気泳動流路11内が洗浄される(ステップS105:洗浄ステップ)。
このように、電気泳動流路11内のポリマーが押し流されることにより、電気泳動流路11内に蓄積した蛍光色素をポリマーに粘着させて電気泳動流路11内から除去することができる。その後、ステップS104で検出された蛍光量が閾値と比較され(ステップS106:蛍光判定ステップ)、蛍光量が閾値未満であれば(ステップS106でYes)、そのまま洗浄モードが終了する。
一方、蛍光量が閾値以上である場合には(ステップS106でNo)、ステップS101〜S105の処理が再度実行される。このようにして、蛍光量が閾値未満と判定されるまで(ステップS106でYesとなるまで)、ステップS101〜S105の処理が繰り返されることにより電気泳動流路11内の蛍光色素が徐々に減少し、蛍光量が閾値未満となった時点で(ステップS106でYes)、洗浄モードが終了する。
ただし、洗浄モードにより図3の各ステップS101〜S106が自動的に実行されるような構成に限らず、作業者の操作によって各ステップS101〜S106の少なくとも1つが個別に実行されるような構成であってもよい。また、各ステップS101〜S106の少なくとも1つが作業者により手作業で行われるような構成であってもよい。
ステップS101〜S105の処理は、蛍光量が閾値未満と判定されるまで(ステップS106でYesとなるまで)繰り返されるような構成に限らず、予め定められた回数だけ繰り返されるような構成であってもよい。上記予め定められた回数は、一定の回数であってもよいし、ユーザが任意に設定できてもよい。
また、ステップS101〜S105の処理は、繰り返し行われるような構成に限らず、ステップS103の電気泳動を長時間かけて行い、その間に蛍光検出器9で蛍光を検出しながら、検出された蛍光量が閾値未満となるか否かを監視してもよい。この場合、検出された蛍光量が閾値未満と判定された時点で電気泳動が終了し、電気泳動流路11内が洗浄されてもよい。
以上の実施形態では、マイクロチップ1を備えたマイクロチップ電気泳動装置に本発明が適用された場合について説明した。しかし、本発明は、例えばキャピラリー管を備えた電気泳動装置など、マイクロチップ電気泳動装置以外の電気泳動装置にも適用可能である。
1 マイクロチップ
2 ポリマー導入部
3 ポンプ
4 バルブ
6 プローブ
7 プローブ駆動部
8 高圧電源
9 蛍光検出器
10 制御部
11 電気泳動流路
12 流入口
13 流出口
51 ポリマー収容部
52 ポリマー収容部
111 ポリマー導入制御部
112 試料導入制御部
113 電気泳動制御部
114 検出制御部
115 蛍光判定部

Claims (6)

  1. 電気泳動流路内に蛍光色素を含まないポリマーを導入するポリマー導入ステップと、
    前記ポリマーが充填された前記電気泳動流路に電圧を印加することにより、前記電気泳動流路内の蛍光色素を前記ポリマーによって前記電気泳動流路内から除去する電気泳動ステップとを含むことを特徴とする電気泳動流路洗浄方法。
  2. 前記ポリマー導入ステップにより前記ポリマーが充填された前記電気泳動流路内に試料を導入する試料導入ステップと、
    試料が導入された前記電気泳動流路に前記電気泳動ステップで電圧が印加されることにより電気泳動する前記試料からの蛍光を検出する蛍光検出ステップとをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電気泳動流路洗浄方法。
  3. 前記蛍光検出ステップにより検出される蛍光量を閾値と比較する蛍光判定ステップをさらに含み、
    前記蛍光判定ステップにより蛍光量が前記閾値未満と判定されるまで、前記ポリマー導入ステップ、前記試料導入ステップ及び前記電気泳動ステップが繰り返されることを特徴とする請求項2に記載の電気泳動流路洗浄方法。
  4. 電気泳動流路が形成された流路部材と、
    蛍光色素を含まないポリマーを収容するポリマー収容部と、
    前記ポリマー収容部から前記電気泳動流路内に前記ポリマーを導入させるポリマー導入制御部と、
    前記ポリマーが充填された前記電気泳動流路に電圧を印加することにより、前記電気泳動流路内の蛍光色素を前記ポリマーによって前記電気泳動流路内から除去する電気泳動制御部とを備えたことを特徴とする電気泳動装置。
  5. 前記ポリマー導入制御部により前記ポリマーが充填された前記電気泳動流路内に試料を導入させる試料導入制御部と、
    試料が導入された前記電気泳動流路に前記電気泳動制御部で電圧が印加されることにより電気泳動する前記試料からの蛍光を検出する蛍光検出部とをさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載の電気泳動装置。
  6. 前記蛍光検出部により検出される蛍光量を閾値と比較する蛍光判定部をさらに備え、
    前記蛍光判定部により蛍光量が前記閾値未満と判定されるまで、前記ポリマー導入制御部、前記試料導入制御部及び前記電気泳動制御部による処理が繰り返されることを特徴とする請求項5に記載の電気泳動装置。

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