JP6485180B2 - 摩擦ローラ式減速機 - Google Patents

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Description

本発明は、摩擦ローラ式減速機に関する。
近年普及し始めている電気自動車、ハイブリッド自動車、電動四輪駆動車等においては、利便性を向上させるため、電動モータの効率を上げ、充電1回当たりの走行可能距離を延ばす要望が高まっている。電動モータの効率を上げるには、高速回転する小型の電動モータを使用し、モータ出力軸の回転を減速してから車両の駆動輪に伝達することが望ましい。その場合、モータ出力軸に接続される減速機は、運転速度が非常に速くなり、振動や騒音を発しやすくなる。
そこで、摩擦ローラ式減速機を使用して、運転時の振動や騒音を抑えることが検討されている。従来の摩擦ローラ式減速機としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この摩擦ローラ式減速機は、サンローラと、サンローラと同心に配置されるリングローラと、サンローラの外周面とリングローラとの内周面との間で、回転自在に支持される複数の中間ローラと、を備える。
サンローラは、一対のサンローラ素子からなり、互いに対面する側の端面に近づくほど、外周面の直径が小さくなる環状傾斜面を有する。これらのサンローラ素子同士を、軸方向へ接近又は離反させることで、サンローラ素子の傾斜環状面と中間ローラとの接触点がサンローラの径方向に移動する。これにより、中間ローラが径方向に変位し、サンローラ素子、中間ローラ、リングローラの各面圧が変更される。
特開2012−193794号公報
上記従来の摩擦ローラ式減速機においては、図11に示すように、中間ローラ311が径方向(図中D1,D2方向)に直線運動可能に支持される。すなわち、中間ローラ311の両端部に設けられた支持軸は、それぞれスライドブロック313、313に支持される。これらのスライドブロック313,313は、ガイドブロック315,315に形成されたガイド凹部317,317に、滑り板319を介して摺動可能に係合される。
これにより、中間ローラ311は、減速機の伝達トルクに応じて径方向に移動可能となる。ところが、図12(A)に示すように、互いに逆向きの外力Q1,Q2がスライドブロック313,313に作用すると、中間ローラ311が傾斜する。また、図12(B)に示すように、互いに逆向きのモーメントM1,M2がスライドブロック313に作用すると、中間ローラ311が上記同様に傾斜する。このように、中間ローラ311にチルトが発生すると、中間ローラ311の外周のトラクション面における接触楕円内の滑りが増加して、動力伝達効率が低下することになる。なお、ここでいうチルトとは、サンローラ回転軸と中間ローラ回転軸がなす平面内でローラが傾斜することを意味する。
本発明は、上記事項に鑑みてなされたものであり、その目的は、中間ローラの軸方向両脇側の各支持軸に、径方向位置の相対差を生じさせずに、中間ローラのチルトの発生を防止し、優れた動力伝達効率を得ることができる摩擦ローラ式減速機を提供することにある。
本発明は下記構成からなる。
(1) 入力軸と同心に配置されるサンローラと、
前記サンローラの外周側に前記サンローラと同心に配置され、出力軸に連結されるリングローラと、
前記サンローラの外周面と前記リングローラの内周面に転がり接触する複数の中間ローラと、
複数の前記中間ローラにそれぞれ設けられ、前記中間ローラの自転軸を支持する複数のホルダと、
前記サンローラと前記リングローラとの間に配置され、複数の前記ホルダが支持されるキャリアと、
を備える摩擦ローラ式減速機であって、
前記キャリアは、前記サンローラの回転中心から径方向外側に向かう方向に沿って形成されたガイド溝を有し、
前記ホルダは、
前記中間ローラの前記自転軸を支持し、互いに平行な一対のガイド平面が外周面に形成された一対の軸受部と、
一対の前記軸受部を一体に連結する架橋部と、
を備え、
前記一対のガイド平面が前記ガイド溝に摺動可能に挟持されることを特徴とする摩擦ローラ式減速機。
(2) 前記架橋部は、前記中間ローラの両端面から外周面を跨いで配置されることを特徴とする(1)に記載の摩擦ローラ式減速機。
(3) 前記中間ローラは、内径部を軸方向に貫通する軸孔に前記自転軸が挿通され、
前記自転軸の両端部に前記軸受部がそれぞれ固定されて前記架橋部を構成することを特徴とする(1)に記載の摩擦ローラ式減速機。
本発明によれば、中間ローラの軸方向両脇側の各支持軸に、径方向位置の相対差を生じさせずに、中間ローラのチルトの発生を防止する。これにより、優れた動力伝達効率が得られる。
本発明の実施形態を説明するための図で、摩擦ローラ式減速機の一部断面斜視図である。 図1に示す摩擦ローラ式減速機の要部拡大断面図である。 ローディングカム機構のカム溝を示す可動リングローラ素子の平面図である。 図3のA−A断面図であって、ローディングカム機構が軸方向推力を発生していない状態(A)と、軸方向推力を発生している状態(B)とをそれぞれ示す断面図である。 中間ローラを支持するホルダの外観斜視図である。 キャリアの分解斜視図である。 中間ローラがキャリアに収容される様子を示す斜視図である。 キャリアの側面図である。 ホルダとこれを支持するキャリアの一部断面斜視図である。 中間ローラとホルダの変形例の構成を示す一部断面斜視図である。 従来の中間ローラの支持形態を示す模式的な構成図である。 (A)、(B)は、図11に示す中間ローラにチルトが生じた状態を示す説明図である。
<摩擦ローラ式減速機の基本構成>
図1は本発明の実施形態を説明するための図で、摩擦ローラ式減速機の一部断面斜視図、図2は摩擦ローラ式減速機の要部拡大断面図である。図1及び図2に示すように、摩擦ローラ式減速機100は、入力軸11と出力軸13とが同芯に配置され、入力軸11から入力される回転を出力軸に減速して伝達する。この摩擦ローラ式減速機100は、入力軸11と同心に配置されるサンローラ15と、リングローラ17と、複数の中間ローラ19と、リングローラ17と出力軸13とを連結する連結部21と、ローディングカム機構23と、を備える。
また、本構成の摩擦ローラ式減速機100は、詳細を後述するが、複数の中間ローラ19にそれぞれ設けられ、図2に示す中間ローラ19の一対の支持軸(自転軸)19B,19Bを回転自在に支持するホルダ71と、ホルダ71を支持するキャリア89と、を備える。
ホルダ71は、支持軸19B,19Bをそれぞれ支持する一対の軸受部73を有する。この軸受部73は、キャリア89に形成される溝部に挿入され、軸受部73が溝部内で径方向に摺動可能に支持される。
ホルダ71は、一対の軸受部73が後述する架橋部によって一体に連結される。これにより、軸受部73,73の相対ねじれが抑制される。
以下、摩擦ローラ式減速機100の各部構成を順次説明する。
サンローラ15は、図2に示す入力軸11の一端に、入力軸11と一体形成された中実構造のローラである。サンローラ15の外周面15aは、軸断面の外縁形状が単一円弧状の凹曲線となる凹曲面に形成される。
リングローラ17は、軸方向に並設された一対のリングローラ素子であって、固定リングローラ素子29と、軸方向に移動自在な可動リングローラ素子31とを有する。これら各リングローラ素子29,31は、カップ状の連結部21内において、サンローラ15と同心に、サンローラ15の外周側に配置される。
固定リングローラ素子29及び可動リングローラ素子31は、内周面29a,31aが、環状の傾斜面となっている。これら傾斜面は、各リングローラ素子29,31同士の互いに対向する対向側端面33,35から軸方向反対側の外側端面37,39に向かうに従って中間ローラ19の自転中心までの距離が短くなる傾斜面である。この傾斜面は、中間ローラ19が転動する転がり接触面となる。なお、内周面29a,31aは、上記傾斜面に限らず、軸断面の外縁形状が単一円弧状の凹曲線となる凹曲面であってもよい。
複数の中間ローラ19は、サンローラ15の外周面15aとリングローラ17の内周面17aとの間の環状空間に配置される。
中間ローラ19の外周面19aは、軸断面の外縁形状が単一円弧状の凸曲線となる凸曲面である。この外周面19aは、それぞれサンローラ15の外周面15aとリングローラ17の内周面17aに転がり接触するトラクション面となる。
連結部21は、略円板状に形成され中心部が出力軸13に連結される基端部41と、基端部41の外周縁から軸方向に延設され、内径側にリングローラ17等が保持される円筒状のローラ保持部43と、を有する。
基端部41は、例えば、旋盤加工等の切削加工により形成され、ローラ保持部43は、プレス成形等の塑性加工により形成される。これにより、基端部41とローラ保持部43の軸心を、低コストで高精度に一致させている。
ローラ保持部43の内部には、基端部41側から順に、波板状の予圧スプリング45、カムリング49、転動体である玉51、可動リングローラ素子31、固定リングローラ素子29、止め輪53が配置される。
ローラ保持部43の内周部には、軸方向に沿って凹溝55が形成される。凹溝55は、ローラ保持部43の内周部の円周方向に沿った複数箇所に形成される。これら凹溝55には、固定リングローラ素子29の外周部の複数箇所に形成された、径方向外側に突出する突起58がそれぞれ収容される。
また、ローラ保持部43の基端部41とは反対側の端部には、端部の内周面に円周方向に沿ってリング溝57(図1参照)が形成される。このリング溝57には、止め輪53が嵌入される。止め輪53は、固定リングローラ素子29を、軸方向位置を規制した状態でローラ保持部43に固定する。
カムリング49は、その外周部から径方向外側に突出する複数の突起59を有する。カムリング49の突起59、及び固定リングローラ素子29の突起58は、それぞれローラ保持部43の凹溝55に、回転方向のがたつきがない状態で係合する。これにより、ローラ保持部43と、リングローラ17及びカムリング49との間で、回転トルクの伝達を可能にする。
カムリング49は、出力軸13側の外側端面に、外径側の一部を環状に切欠いた切欠き部63が形成される。この切欠き部63に、カムリング49を軸方向へ押圧する予圧スプリング45が装着される。
<ローディングカム機構>
次に、ローディングカム機構について説明する。
図2に示す可動リングローラ素子31と、カムリング49と、玉51は、ローディングカム機構23を構成する。このローディングカム機構23は、サンローラ15、リングローラ17、及び中間ローラ19の各転がり接触面の接触面圧を変更する。
図3はローディングカム機構23のカム溝を示す可動リングローラ素子31の平面図である。なお、図3に示すカム溝の形状や配置は、カムリング49についても同様である。
可動リングローラ素子31の外側端面39には、円周方向に沿って複数(図示例では3箇所)の第1カム溝65が形成される。カムリング49の可動リングローラ素子31に対面する端面に対しても同様に、第2カム溝67が形成される。すなわち、第2カム溝67は、可動リングローラ素子31の第1カム溝65に対面配置され、第1カム溝65に対応するカムリング49の円周方向位置に複数(図示例では3箇所)形成される。これら第1カム溝65と第2カム溝67との間には、それぞれ玉51が挟持される。
第1カム溝65及び第2カム溝67の軸方向の溝深さは、円周方向に関して中央部で最も深く、円周方向に沿って漸次変化して、各カム溝65,67の円周方向端部に向かうに従って浅くなる。
図4は図3のA−A断面図であって、ローディングカム機構23が軸方向推力を発生していない状態(A)と、軸方向推力を発生している状態(B)とをそれぞれ示す断面図である。入力軸11が停止した状態では、図4(A)に示すように、各玉51は各カム溝65,67の最も深くなった部分に配置される。この状態では、カムリング49は、予圧スプリング45(図2参照)の弾性力により、可動リングローラ素子31側に向けて押圧される。
入力軸11が回転駆動されると、図4(B)に示すように、各玉51が各カム溝65,67の浅くなった部分に移動する。これにより、可動リングローラ素子31を固定リングローラ素子29に向けて押圧する軸方向推力が発生する。
ローディングカム機構23が軸方向推力を発生すると、図2に示す可動リングローラ素子31が固定リングローラ素子29側に移動して、固定リングローラ素子29と可動リングローラ素子31との間隔が縮まる。すると、リングローラ17の内周面29a,29bの傾斜面と、中間ローラ19の凸曲面の外周面19aとの接触位置が変化して、リングローラ17,中間ローラ19、及びサンローラ15の転がり接触部の面圧がそれぞれ上昇する。その結果、伝達トルクが大きくなるほど、入力軸11と出力軸13との間に存在する複数の転がり接触部の面圧が上昇することになる。
上記のように、ローディングカム機構23が軸方向推力を発生すると、各転がり接触部の面圧が上昇して、各ローラが弾性変形する。また、中間ローラ19は、可動リングローラ素子31の軸方向変位に伴って、固定リングローラ素子29側へ変位する。
<中間ローラのキャリアへの支持形態>
次に、中間ローラ19の支持形態について説明する。図5は中間ローラ19を支持するホルダ71の外観斜視図である。
中間ローラ19は、トラクション面となる外周面19aを有するローラ本体19Aと、ローラ本体19Aの両端面19b,19bから軸方向に延設される一対の支持軸19B,19Bと、を有する。中間ローラ19は、ローラ本体19Aと一対の支持軸19B,19Bとが一体に形成された中実体である。
一対の支持軸19B,19Bは、それぞれホルダ71に支持される。ホルダ71は、複数の中間ローラ19に対して、それぞれ独立して設けられ、各ホルダ71に一つの中間ローラ19が支持される。また、ホルダ71は、支持軸19B,19Bが入力軸11と平行になるように配置される。
ホルダ71は、支持軸19B,19Bの外径部をそれぞれ支持する一対の軸受部73,73を有する。軸受部73,73の各外周面は、軸断面が略円形に形成され、互いに平行な一対のガイド平面74a,74bを有する。一対のガイド平面74a,74bは、支持軸19Bの中心を挟んで、中間ローラ19の中心軸AXRと平行に形成される。
軸受部73,73の端面には、開口孔117がそれぞれ形成され、支持軸19Bの端面が露呈される。また、軸受部73の端面には、詳細を後述する油溝131が形成され、ガイド平面74,74にも油溝133が形成される。油溝131は、軸受部73,73の径方向に形成され、外周縁部において油溝133と接続される。
一対の軸受部73,73は、中間ローラ19の端面19bに対面する内側から径方向外側に向けて、それぞれアーム部75,75が延設される。また、各アーム部75,75の軸受部73,73とは反対側の先端部には、連結柱77,77が設けられる。連結柱77,77は、アーム部75の延設方向とは直交して、軸方向に沿って互いに対向して設けられる。
各軸受部73,73から延設されるアーム部75と連結柱77は、連結柱77に形成された固定孔111(図9参照)に挿入される固定用ボルト113により締結される。これにより、各軸受部73,73が一体化される。
一対のアーム部75,75及び一対の連結柱77,77は、中間ローラ19の両端面19b,19bから外周面19aを跨いで配置される架橋部79を構成する。架橋部79は、一対の軸受部73,73を一体に連結し、これら軸受部73,73の相対ねじれを抑制する。架橋部79が、中間ローラ19の外周面19aの径方向外側で、外周面19aを跨いで形成されることで、各軸受部73,73に生じるねじれを小さい力で抑えることができる。この架橋部79は、軸受部73,73の任意の周位置に設けることができる。
図6はキャリア89の分解斜視図である。キャリア89は、第1キャリア部材91と、第2キャリア部材93とを有する。第1キャリア部材91と第2キャリア部材93は、円輪状の底部95と、底部95の円周方向に等間隔となる複数箇所(図示例では3箇所)に立設された柱部97とを有する。
第1キャリア部材91の柱部97と、第2キャリア部材93の柱部97は、軸方向に沿って挿通孔99,101が貫通される。各挿通孔99,101には、図示しないボルトが挿通される。挿通孔99,101に挿入されたボルトは、各柱部97,97の対応する先端部同士を互いに突き当てた状態にして、キャリア89を図示しないモータ本体に固定する。
円周方向に並ぶ柱部97同士の間には、中間ローラ19を支持する前述のホルダ71が配置される。
図7は中間ローラ19がキャリア89に収容される様子を示す斜視図である。
ホルダ71の軸受部73,73は、第2キャリア部材93に形成されたガイド溝135Aと、第1キャリア部材91に形成されたガイド溝135Bにそれぞれ挿入される。
ガイド溝135A,135Bは、キャリア89の中心軸(サンローラ15の回転中心)から径方向外側に向かう方向に沿って形成される。ガイド溝135Aには、一対の平行な平面部137a,137bと、これら平面部137a,137bの軸方向外側端部に形成される溝壁部139とを有する。平面部137a,137bは、軸受部73のガイド平面74a,74bと摺動可能に形成される。
つまり、ガイド溝135A,135Bの各平面部137a,137bと、ガイド平面74a,74bとは、互いに面接触する。これにより、中間ローラ19は、図中キャリア89の径方向であるV1方向視において、中心軸AXRとキャリア89の中心軸(サンローラ15の回転中心)とが平行になる。
また、各ガイド溝135A,135Bの溝壁部139が、軸受部73の各端面141に当接することで、V1方向に直交する図中V2方向視において、中心軸AXRとキャリア89の中心軸(サンローラ15の回転中心)とが平行になる。
よって、中間ローラ19は、キャリア89の軸方向に高い精度で平行に配置された状態で、ガイド溝135A,135Bに沿って径方向へ摺動自在となる。
上記の軸受部73,73には、中間ローラ19の支持軸19Bが挿入される軸孔81が、それぞれ同軸上に形成される。各軸孔81には、ニードル軸受27を介して支持軸19Bが軸支される。ニードル軸受27は、針状ころ83と保持器85と外輪87とを有するシェル型ニードル軸受、又はソリッド型ニードル軸受である。ニードル軸受27は、中間ローラ19を回転自在に、且つ軸方向へ移動自在に支持する。
図8はキャリア89の側面図である。図示例は、ホルダ71の軸受部73,73が、第2キャリア部材93(及び第1キャリア部材91)のガイド溝135A,135Bに挿入され、中間ローラ19をサンローラ15に当接させた状態を示す。
ここで、サンローラ15の中心OSを通る、サンローラ15と中間ローラ19との接触点Pにおける法線をLとする。法線Lは接線Lに対して垂直な線である。支持軸19Bの中心Oは、法線L上に配置される。
中間ローラ19は、軸受部73がガイド溝135A(及び135B)内で径方向に摺動することにより、中間ローラ19の外周面19aの径方向位置が変化する。これにより、減速機の伝達トルクに応じて、中間ローラ19がキャリア89の径方向(図中法線L方向)へ出没自在となる。
<中間ローラの軸方向変位>
次に、中間ローラ19の軸方向変位について説明する。
本構成の摩擦ローラ式減速機100は、図1、図2に示すように、ローディングカム機構23が、リングローラ素子29,31のうち一方の軸方向外側にのみ配置される。ローディングカム機構23は、入力軸11からの回転トルクに応じて、可動リングローラ素子31を固定リングローラ素子29に向けて変位させる。すると、中間ローラ19には軸方向力が作用する。
中間ローラ19は、この軸方向力を受けて軸方向にスライドする。このスライド動作は、ニードル軸受27によって実現される。ニードル軸受27は、中間ローラ19の軸方向変位を阻害せず、低抵抗でスムーズなスライド動作を可能にする。これによって、中間ローラ19がローディングカム機構23から軸方向力を受けた場合に、円滑にスライドし、摩耗やフリクションの発生を抑制する。
なお、中間ローラ19は、軸方向移動が可能なようにホルダ71に支持される。ローラ本体19Aの一方及び他方の端面19bと、ホルダ71のホルダ内面との間、すなわち、端面19bと一対のアーム部75,75の対面する内面との間には、それぞれ隙間δ(図2参照)が形成される。これらの隙間δによって中間ローラ19の軸方向移動が可能となる。
<中間ローラの支持構造による作用効果>
以上説明した中間ローラ19の支持構造によれば、次の作用効果が得られる。
図5に示すように、一対の軸受部73,73が、架橋部79により連結されることで一体化される。これにより、軸受部73,73の径方向位置の相対差が生じることを抑制でき、軸受部73,73同士の相対ねじれを防止できる。その結果、中間ローラ19の姿勢を常に安定して維持できる。
また、中間ローラ19は、中間ローラ19の回転軸AXRとキャリア89の中心軸とが常に平行に保持される。そして、軸受部73,73が、キャリア89のガイド溝135A,135Bに径方向へ摺動自在に支持される。この構成によっても、中間ローラ19にチルトを生じさせることがなく、トラクション面における接触楕円内の滑りの増加を防止できる。また、動力伝達効率を低下させることがない。
図11に示す従来の揺動ホルダにおいては、軸受部となるスライドブロック313を独立して配置し、自転軸321の支持軸受をニードル軸受としている。この場合、各スライドブロック313を、ガイド凹部317の延設方向と直交する方向の位置を保持する必要がある。そのため、ガイドブロック315には、ガイド凹部317のような鍔部を有する溝形状にする必要がある。このような鍔部を有する溝形状を前述のキャリア89に形成する場合、加工が複雑になり、ガイド溝の精度を確保し難く、コスト高となる要因となる。
一方、本構成によれば、一対の軸受部73,73が架橋部79により連結されるため、各軸受部73,73をそれぞれキャリア89に位置決めする必要がない。そのため、より簡単な構造にできる。
<中間ローラ支持軸受への給油路>
次に、中間ローラ19に潤滑油を供給する給油路について説明する。
図9はホルダ71とこれを支持するキャリア89の一部断面斜視図である。キャリア89は、軸孔81に連通する油路143が形成される。この油路143を通じて軸孔81に潤滑油が供給される。
潤滑油は、軸孔81の内周面とホルダ71の軸受部73の外周面との間に供給されて、摺動面となるガイド平面74bへの潤滑油が確保される。そして、ガイド平面74bに形成された油溝133の潤滑油は、軸受部73の端面に形成された油溝131(図5参照)を通じて、軸受部73の軸方向外側端面に形成された開口孔117内に供給される。そして、開口孔117内の潤滑油がニードル軸受27に供給される(図中矢印P1)。
<中間ローラ及びホルダの変形例>
次に、中間ローラとホルダの変形例を説明する。
図10は中間ローラとホルダの変形例の構成を示す一部断面斜視図である。以下の説明では、前述した部材と同一の部材又は対応する部材に対しては、同一の符号を付与することで、その説明を簡略化、又は省略する。
中間ローラ20は、外周面20aにトラクション面を有し、内径部に軸孔121が貫通される。軸孔121には、ニードル軸受27Aを介して軸体状の架橋部123が挿通される。ニードル軸受23Aは、針状ころ83と保持器85とを有するケージ&ローラであり、本構成例では軸方向に2列配置される。
架橋部123の両端部には、軸受部73A,73Aがそれぞれ固定される。軸受部73A,73Aは、軸断面が略円形の外周面を有し、前述同様の互いに平行な一対のガイド平面76A,76Bが外周面に形成される。
上記構成によれば、前述のホルダ71と同様に、軸受部73A,73Bを架橋部123によって連結することで、前述同様の効果が得られる。また、本構成は、架橋部123が中間ローラ20の内径部を貫通する構造のため、中間ローラ20の外径側のスペースを必要としない。そのため、減速比が大きく、中間ローラ20間のクリアランスが小さい減速機に対しても、本構成の中間ローラ20の支持構造が適用可能である。
以上説明したように、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
11 入力軸
13 出力軸
15 サンローラ
15a 外周面
17 リングローラ
17a 内周面
19,20 中間ローラ
19a,20a 外周面
19A ローラ本体
19B 支持軸(自転軸)
23 ローディングカム機構
27 ニードル軸受
71 ホルダ
73 軸受部
74a,74b ガイド平面
79 架橋部
89 キャリア
100 摩擦ローラ式減速機
135A,135B ガイド溝
137a,137b 平面部

Claims (3)

  1. 入力軸と同心に配置されるサンローラと、
    前記サンローラの外周側に前記サンローラと同心に配置され、出力軸に連結されるリングローラと、
    前記サンローラの外周面と前記リングローラの内周面に転がり接触する複数の中間ローラと、
    複数の前記中間ローラにそれぞれ設けられ、前記中間ローラの自転軸を支持する複数のホルダと、
    前記サンローラと前記リングローラとの間に配置され、複数の前記ホルダが支持されるキャリアと、
    を備える摩擦ローラ式減速機であって、
    前記キャリアは、前記サンローラの回転中心から径方向外側に向かう方向に沿って形成されたガイド溝を有し、
    前記ホルダは、
    前記中間ローラの前記自転軸を支持し、互いに平行な一対のガイド平面が外周面に形成された一対の軸受部と、
    一対の前記軸受部を一体に連結する架橋部と、
    を備え、
    前記一対のガイド平面が前記ガイド溝に摺動可能に挟持されることを特徴とする摩擦ローラ式減速機。
  2. 前記架橋部は、前記中間ローラの両端面から外周面を跨いで配置されることを特徴とする請求項1に記載の摩擦ローラ式減速機。
  3. 前記中間ローラは、内径部を軸方向に貫通する軸孔に前記自転軸が挿通され、
    前記自転軸の両端部に前記軸受部がそれぞれ固定されて前記架橋部を構成することを特徴とする請求項1に記載の摩擦ローラ式減速機。
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