JP6484817B2 - 部品実装システムおよび部品実装方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板に部品を実装する部品実装システムおよび部品実装方法に関するものである。
はんだ印刷装置、はんだ印刷後検査装置、部品実装装置、部品実装後検査装置など複数の処理装置を連結して構成される部品実装ラインでは、基板に部品を実装した実装基板が製造される。このような部品実装ラインでは、部品補給、装置エラー対応などの各種現場作業を行うために処理装置に設けられた操作パネルを現場作業者が直接操作する現場操作の他、処理装置以外の外部のPC等の管理装置からリモート作業者が処理装置を操作するリモート操作ができる部品実装システムが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2003−204199号公報
しかしながら、特許文献1を含む従来の部品実装システムでは、リモート操作による具体的な運用方法が開示されておらず、部品実装ラインを構成する処理装置に対する現場作業者による現場操作とリモート作業者による管理装置からのリモート操作が混在して実施される実運用を考えた場合、改善の余地があった。
そこで本発明は、部品実装ラインを構成する処理装置に対する現場操作とリモート操作を適切に運用することができる部品実装システムおよび部品実装方法を提供することを目的とする。
本発明の部品実装システムは、複数の処理装置が連結して構成された部品実装ラインと、前記部品実装ラインとネットワークで接続された管理装置と、を含む部品実装システムであって、前記管理装置の備える入力部により前記ネットワークを介して前記複数の処理装置をそれぞれリモート操作可能とするリモート操作制御部と、前記管理装置の備える前記入力部による前記処理装置の前記リモート操作を可能な状態とするリモート操作権を前記管理装置に対して設定する操作権設定部と、前記処理装置で発生したエラーの種類を判定するエラー種判定部と、を備え、前記エラー種判定部は、前記処理装置で発生した前記エラーが前記管理装置によるリモート操作によって対応する対象のエラーであるリモート対応エラーか否かを判定し、前記操作権設定部は、前記エラーが前記リモート対応エラーである場合、前記管理装置に対して前記リモート操作権を設定する。
本発明の部品実装方法は、複数の処理装置が連結して構成された部品実装ラインと、前記部品実装ラインとネットワークで接続された管理装置とを含み、前記管理装置の備える入力部により前記ネットワークを介して前記複数の処理装置をそれぞれリモート操作可能とする部品実装システムにおける部品実装方法であって、前記処理装置で発生したエラーが前記管理装置によるリモート操作によって対応する対象のエラーであるリモート対応エラーか否かを判定し、前記エラーの種類の判定結果に基づき、前記エラーの種類が前記リモート対応エラーの場合、前記管理装置に対して前記管理装置の備える前記入力部により前記処理装置をリモート操作可能な状態とするリモート操作権を設定する。
本発明によれば、部品実装ラインを構成する処理装置に対する現場操作とリモート操作を適切に運用することができる。
本発明の一実施の形態の部品実装システムの構成説明図 本発明の一実施の形態の部品実装システムが備える部品実装装置の構成説明図 本発明の一実施の形態の部品実装システムの制御系の構成を示すブロック図 本発明の一実施の形態の部品実装システムが備える管理コンピュータに表示されるリモート操作画面の一例を示す説明図 本発明の一実施の形態の部品実装システムにおけるシステム運用方法の第1実施例のフローチャート 本発明の一実施の形態の部品実装システムにおけるシステム運用方法の第2実施例のフローチャート 本発明の一実施の形態の部品実装システムにおけるシステム運用方法の第3実施例のフローチャート 本発明の一実施の形態の部品実装システムにおけるシステム運用方法の第4実施例のフローチャート 本発明の一実施の形態の部品実装システムにおけるシステム運用方法の第5実施例のフローチャート 本発明の一実施の形態の部品実装システムにおけるシステム運用方法の第6実施例のフローチャート 本発明の一実施の形態の部品実装システムの制御系の他の実施例の構成を示すブロック図
以下に図面を用いて、本発明の一実施の形態を詳細に説明する。以下で述べる構成、形状等は説明のための例示であって、部品実装システムの仕様に応じ、適宜変更が可能である。以下では、全ての図面において対応する要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
まず図1を参照して、部品実装システム1の構成を説明する。部品実装システム1は、部品実装ラインL1を通信ネットワーク2によって接続し、全体を管理コンピュータ3によって制御される構成となっている。部品実装ラインL1は、基板搬送方向の上流側から下流側に向けて、基板供給装置M1、はんだ印刷装置M2、はんだ印刷後検査装置M3、基板受渡装置M4、部品実装装置M5〜M8、基板受渡装置M9、部品実装後検査装置M10、リフロー装置M11及び基板回収装置M12を直列に連結して構成されている。
図1において、基板供給装置M1は実装対象の基板を供給する機能を、基板受渡装置M4,M9は基板を上流側の装置から受け取って下流側の装置に受け渡す機能を、基板回収装置M12は部品が実装された基板を回収する機能をそれぞれ有している。このように、基板供給装置M1、基板受渡装置M4,M9、及び基板回収装置M12は、部品実装ラインL1内を搬送される基板に対する部品実装用作業は実行せずに、以下に説明する処理装置MPに基板を供給し、受け渡しし、回収する。はんだ印刷装置M2は、はんだ印刷作業部(作業部)によって実装対象の基板にはんだを印刷するはんだ印刷作業(部品実装用作業)を実行する。
はんだ印刷後検査装置M3は、はんだ検査カメラを含むはんだ印刷後検査作業部(作業部)によって基板に印刷された半田の状態を検査する半田印刷後検査作業(部品実装用作業)を実行する。部品実装装置M5〜M8は、それぞれ部品実装作業部(作業部)によって基板に部品を搭載する部品実装作業(部品実装用作業)を実行する。部品実装後検査装置M10は、部品検査カメラを含む部品実装後検査作業部(作業部)によって基板に搭載された部品の状態を検査する部品実装後検査作業(部品実装用作業)を実行する。リフロー装置M11は、装置内に搬入された基板を基板加熱部(作業部)によって基板を加熱して、基板上のはんだを硬化させ、基板の電極部と電子部品とを接合する基板加熱作業(部品実装用作業)を実行する。
はんだ印刷装置M2、はんだ印刷後検査装置M3、部品実装装置M5〜M8、部品実装後検査装置M10、及びリフロー装置M11は、装置ブザー4及びシグナルタワー5をそれぞれ備えている。装置ブザー4は、主に部品実装ラインL1において装置の操作や部品補給などの各種作業を行う現場作業者に、各装置における装置エラーの発生を音によって報知する機能を有する。シグナルタワー5は、現場作業者に各装置の装置エラーをシグナルランプの点灯、消灯、点滅などの視覚表現によって報知する機能を有する。
このように、はんだ印刷装置M2、はんだ印刷後検査装置M3、部品実装装置M5〜M8、部品実装後検査装置M10、及びリフロー装置M11は、作業部によって部品実装ラインL1内を搬送される基板に対して部品実装用作業を実行する処理装置MPとなる。すなわち部品実装システム1は、複数の処理装置MP(はんだ印刷装置M2、はんだ印刷後検査装置M3、部品実装装置M5〜M8、部品実装後検査装置M10、及びリフロー装置M11)が連結して構成された部品実装ラインL1と、部品実装ラインL1と通信ネットワーク2(ネットワーク)で接続された管理コンピュータ3(管理装置)を含んでいる。
部品実装システム1では、部品実装ラインL1内を搬送される基板に対し、処理装置MPによって順に、はんだ印刷作業、はんだ印刷後検査作業、部品実装作業、部品実装後検査作業、基板加熱作業が実行されて、基板にはんだを介して部品を実装した実装基板が製造される。
なお、部品実装ラインL1は上記の構成に限定されることなく、部品実装装置M5〜M8が1台であっても5台以上であってもよい。また、部品実装システム1は、複数の部品実装ラインL1を同一の管理コンピュータ3で制御する構成であってもよい。
次に図2を参照して、部品実装装置M5〜M8の構成を説明する。部品実装装置M5〜M8は同様の構成をしており、以下、部品実装装置M5について説明する。部品実装装置M5には装置ブザー4が内蔵されており、部品実装装置M5の上面にはシグナルタワー5が配設されている。部品実装装置M5において現場作業者が現場作業を行う前面の右上部には、操作パネルPが設けられている。操作パネルPには、タッチパネル6および各種の操作ボタンBが設けられている。タッチパネル6は、液晶パネルに部品実装装置M5の操作画面などを表示する表示機能と、表示された操作画面を操作することによりコマンドや各種情報などを入力する入力機能を有している。
操作ボタンBは、開始ボタンB1、停止ボタンB2、取得ボタンB3、緊急停止ボタンB4を含んでいる。開始ボタンB1が操作されると、部品実装装置M5は部品実装作業(運転)を開始する。停止ボタンB2が操作されると、部品実装装置M5は部品実装作業(運転)を停止する。取得ボタンB3が操作されると、後述する現場操作権RLが取得されてタッチパネル6による部品実装装置M5の操作などの現場操作が可能となる。緊急停止ボタンB4が操作されると、部品実装装置M5は電源が切断されて緊急停止する。
部品実装装置M5の前面中央の上方には、部品実装装置M5の運転中に、基板に部品を搭載する実装ヘッド(図示省略)、実装ヘッドを水平移動させるヘッド移動機構(図示省略)などの可動部に現場作業者が誤って触れないように保護する安全カバー7が配設されている。部品実装装置M5には、安全カバーの開閉を検出するセンサ(図示省略)が設けられており、センサからの出力信号によって安全カバーの開閉状態が監視されている。
部品実装装置M5の前面中央の下方(安全カバー7の下方)には、上部に複数のテープフィーダ8(部品供給装置)を並列に保持する一括交換台車9が装着されている。テープフィーダ8は、部品供給テープに収納される部品を部品実装装置M5に供給する。一括交換台車9が部品実装装置M5に装着された状態で、一括交換台車9に保持されるテープフィーダ8と部品実装装置M5が電気的に接続される。部品実装装置M5では、テープフィーダ8との電気的な接続状態によってテープフィーダ8の部品実装装置M5への着脱状態が監視されている。
一括交換台車9は、部品実装装置M5に着脱自在である。現場作業者は、部品実装装置M5から取り外された状態の一括交換台車9に対し、次の部品実装作業で使用される部品を供給するテープフィーダ8を装着する準備作業を行う。そして現場作業者は、部品実装ラインL1の段取り替え時に装着されている一括交換台車9を取り外し、準備した一括交換台車9を装着することで、テープフィーダ8を一括交換することができる。部品実装装置M5には、一括交換台車9の着脱を検出するセンサ(図示省略)が設けられており、センサからの出力信号によって一括交換台車9の着脱状態が監視されている。
なお、テープフィーダ8の交換は、一括交換台車9を部品実装装置M5に装着した状態でも可能である。このように、部品実装装置M5において、実装ヘッド、ヘッド移動機構、テープフィーダ8は、基板に部品を搭載する部品実装作業を実行する部品実装作業部を構成している。
次に図3を参照して、部品実装システム1の制御系の構成について説明する。ここでは部品実装システム1のうち、部品実装用作業を実行する処理装置MPと、処理装置MPが連結して構成された部品実装ラインL1と通信ネットワーク2によって接続されて部品実装システム1を統括制御する管理コンピュータ3の制御系について説明する。処理装置MPである、はんだ印刷装置M2、はんだ印刷後検査装置M3、部品実装装置M5〜M8、部品実装後検査装置M10、リフロー装置M11は、部品実装用作業を実行する作業部21が、それぞれはんだ印刷作業部、はんだ印刷後検査作業部、部品実装作業部、部品実装後検査作業部、基板加熱部である他は、同様の制御系の構成をしている。以下、処理装置MPを代表して部品実装装置M5を用いて説明する。
処理装置MP(部品実装装置M5)は、作業制御部20、作業部21、装置記憶部22、装置監視部23、装置側報知制御部24、入力部25、表示部26、装置ブザー4、シグナルタワー5、通信部27を備えている。作業制御部20は、装置記憶部22が記憶する部品実装用データに基づいて作業部21を制御することにより、処理装置MPによる部品実装用作業を制御する。すなわち作業制御部20は、はんだ印刷装置M2では半田印刷作業、はんだ印刷後検査装置M3でははんだ印刷後検査作業、部品実装装置M5〜M8では部品実装作業、部品実装後検査装置M10では部品実装後検査作業を制御する。
装置記憶部22は、部品実装用データの他、エラー情報22a、操作権情報22bを記憶する。操作権情報22bには、その処理装置MPが現場操作権RLを保持しているか、管理コンピュータ3がリモート操作権RRを保持しているかの情報が記憶されている。現場操作権RLとは、その処理装置MPにおいて現場作業者が現場操作を行うことが可能となる権利である。リモート操作権RRとは、主に処理装置MPから離れた管理コンピュータ3において操作作業を行うリモート作業者が、管理コンピュータ3(管理装置)において、通信ネットワーク2を介して処理装置MPをリモート操作することが可能となる権利である。
装置監視部23は、処理装置MPの作業部21の動作状態、検査結果、各種センサの出力信号などを監視し、装置エラーを検出するとエラー情報22aに記憶させるとともに、通信部27を介して管理コンピュータ3に送信する。装置エラーとして、例えば部品実装装置M5では、テープフィーダ8が供給する部品が消費され尽くされる部品切れエラー、搬送された基板が所定の基板停止位置からずれて停止する基板位置ずれエラー、吸着ノズルが保持していることが期待される部品が検出されない部品認識エラーなどがある。また、はんだ印刷後検査装置M3では、印刷されたはんだが所定の形状規格外であるはんだ検査エラーなど、部品実装後検査装置M10では部品が基板の所定の位置にない実装検査エラーなどが、装置エラーとして検出される。
また装置監視部23は、処理装置に対して予め設定された所定の特定動作が行われていないかを監視する。特定動作は、例えば部品実装装置M5では、安全カバー7の開閉、停止ボタンB2の操作、緊急停止ボタンB4の操作、装着されたテープフィーダ8(部品供給装置)の着脱動作、一括交換台車9の着脱動作など、現場作業者の安全に関連する動作である。装置監視部23は特定動作を検出すると、その旨を報告する信号を通信部27を介して管理コンピュータ3に送信する。
装置側報知制御部24は、管理コンピュータ3から送信される報知パターンに従って、装置ブザー4及びシグナルタワー5による報知動作を制御する。装置側報知制御部24は装置ブザー4(第1報知部)を制御して、音による報知を行う。なお処理装置MPは、音により報知することができるものであれば、チャイムやサイレンなどを第1報知部として備えてもよい。また装置側報知制御部24はシグナルタワー5(第2報知部)を制御して、視覚表現(シグナルランプの点灯、消灯、点滅など)による報知を行う。また装置側報知制御部24は表示部26を制御して、表示部26の表示画面を点滅させるなどの視覚表現による報知を行うこともできる。なお処理装置MPは、視覚表現により報知することができるものであれば、回転灯、フラッシュランプなどを第2報知部として備えてもよい。
具体的な動作を説明すると、後述するリモート対応エラーERであることを報知する際には管理コンピュータ3が指示する第1報知パターンを受信すると、装置側報知制御部24は、装置ブザー4(第1報知部)による報知は行わずにシグナルタワー5(第2報知部)による報知を行う。また、後述する現場対応エラーELであることを報知する際には管理コンピュータ3が指示する第2報知パターンを受信すると、装置側報知制御部24は、装置ブザー4(第1報知部)とシグナルタワー5(第2報知部)とのそれぞれによる報知を行う。
入力部25は、キーボード、タッチパネル、マウスなどの入力装置であり、現場作業者による操作コマンドやデータ入力時に用いられる。部品実装装置M5では、タッチパネル6の入力機能が入力部25となる。表示部26は液晶パネルなどの表示装置であり、入力部25による現場操作のための操作画面などの各種画面の表示を行う。部品実装装置M5では、タッチパネル6の表示機能が表示部26となる。通信部27は通信インターフェースであり、通信ネットワーク2(ネットワーク)を介して他の処理装置MPや管理コンピュータ3との間で信号の授受を行う。
図3において、管理コンピュータ3は、管理制御部30、管理記憶部31、リモート操作制御部32、エラー種判定部33、操作権設定部34、操作監視部35、管理側報知制御部36、入力部37、表示部38、管理ブザー39、通信部40を備えている。入力部37は、キーボード、タッチパネル、マウスなどの入力装置であり、操作コマンドやデータ入力時、処理装置MPのリモート操作などに用いられる。表示部38は液晶パネルなどの表示装置であり、各種データの他、リモート操作のための各処理装置MPの操作画面などを表示する。管理ブザー39は、音によってリモート作業者に処理装置MPの装置エラー等を報知する機能を有する。通信部40は通信インターフェースであり、通信ネットワーク2を介して処理装置MPとの間で信号、データの授受を行う。
管理制御部30はCPUなどの演算装置であり、管理記憶部31が記憶する情報に基づいて部品実装システム1を制御する。管理記憶部31は記憶装置であり、部品実装データの他、エラー情報31a、操作権情報31bなどを記憶する。エラー情報31aには、各処理装置MPの装置監視部23によって検出されて送信された各処理装置MPで発生した装置エラーが各処理装置MPに紐付けられて記憶されている。操作権情報31bは、各処理装置MPについて、その処理装置MPが現場操作権RLを保持しているか、もしくは管理コンピュータ3がその処理装置MPのリモート操作権RRを保持しているかの情報が記憶されている。
リモート操作制御部32は、リモート操作権RRを保持している複数の処理装置MPに対して、管理コンピュータ3の表示部38に各処理装置MPの操作画面を表示して、管理コンピュータ3の入力部37により通信ネットワーク2を介してその処理装置MPをリモート操作できるように制御する。すなわちリモート操作制御部32は、管理コンピュータ3(管理装置)の備える入力部37(入力部)により通信ネットワーク2(ネットワーク)を介して複数の処理装置MPをそれぞれリモート操作可能とする。
ここで、図4を参照して管理コンピュータ3の表示部38に表示される、リモート操作のための処理装置MPの操作画面の例を説明する。図4において、表示部38の表示画面51には、部品実装ラインL1の部品実装装置M5をリモート操作するための操作画面52が表示されている。操作画面52には、画面表示枠53と各種のリモート操作スイッチSが表示されている。画面表示枠53の左上部には、リモート操作される処理装置MPを特定する文字53a(ここでは「L1―M5」)が表示されている。画面表示枠53内の画面表示領域53bには、部品実装装置M5のタッチパネル6(図2参照)に表示される画面情報と同じ画面情報が表示される。
リモート操作スイッチSは、リモート開始スイッチS1、リモート停止スイッチS2、リモート取得スイッチS3を含んでいる。各リモート操作スイッチSは、部品実装装置M5の各操作ボタンBにそれぞれ対応している。すなわち、管理コンピュータ3の入力部37によって操作画面52に表示されるリモート開始スイッチS1が操作されると、部品実装装置M5において開始ボタンB1が操作された時と同様の操作が実行される。同様に、リモート停止スイッチS2が操作されると停止ボタンB2が操作された時と同様の操作が、リモート取得スイッチS3が操作されると取得ボタンB3が操作された時と同様の操作が部品実装装置M5において実行される。
リモート作業者は、管理コンピュータ3(管理装置)の入力部37(入力部)によって、管理コンピュータ3の操作画面52に表示される部品実装装置M5の操作画面、及び各リモート操作スイッチSを操作して、部品実装装置M5(処理装置MP)をリモート操作することができる。このように、部品実装システム1は、複数の処理装置MPが連結して構成された部品実装ラインL1と、部品実装ラインL1とネットワーク(管理ネットワーク2)で接続された管理装置(管理コンピュータ3)とを含み、管理装置の備える入力部(入力部37)によりネットワークを介して複数の処理装置MPをそれぞれリモート操作可能である。
図3において、エラー種判定部33は、エラー情報31aに記憶される各処理装置MPの装置エラーが、リモート対応エラーERであるか、現場対応エラーELであるかなど、処理装置MPで発生した装置エラー(エラー)の種類を判定する。リモート対応エラーERは、リモート作業者が管理コンピュータ3によるリモート操作によって対応可能な装置エラーである。現場対応エラーELは、現場作業者が処理装置MPに対して現場操作することによってのみ対応可能な装置エラーであり、例えばエラーの処理に安全カバー7の開閉を伴うものや、部品供給装置の着脱を伴うものが挙げられる。すなわち、エラー種判定部33は、処理装置MPで発生した装置エラー(エラー)が管理コンピュータ3(管理装置)によるリモート操作によって対応する対象のエラーであるリモート対応エラーERか否かを判定する。
部品実装装置M5〜M8で発生するリモート対応エラーERには、基板認識カメラによって撮像されて認識された基板位置ずれエラー、部品認識カメラによって撮像されて認識された部品認識エラーなどがある。はんだ印刷後検査装置M3で発生するリモート対応エラーERには、はんだ検査カメラによって撮像されて認識されたはんだ検査エラーがある。部品実装後検査装置M10で発生するリモート対応エラーERには、部品検査カメラによって撮像されて認識された実装検査エラーなどがある。これらのリモート対応エラーERは、各カメラが撮像して各処理装置MPの表示部26に表示される画像と同じ画像を管理コンピュータ3の表示部38に表示し、状況を把握したリモート作業者が適切なリモート操作を行うことで、そのリモート対応エラーERを解消することが可能である。
部品実装装置M5〜M8で発生する現場対応エラーELには、テープフィーダ8の部品切れエラーなどがある。また現場対応エラーELには、一旦、リモート対応エラーERとして判定されたエラーが、リモート作業者の判断によって現場対応エラーELに変更される装置エラーもある。例えば、リモート対応エラーERであった部品認識エラーが、管理コンピュータ3の表示部38に表示された画像を見たリモート作業者によって、部品が吸着ノズルに保持されておらず部品実装装置M5〜M8の中に部品を落とした可能性があって現場作業が必要な部品落としエラーと判断されて現場対応エラーELに変更される場合などがある。
図3において、操作権設定部34は、エラー種判定部33によって判定された装置エラーの種類に基づいて、管理コンピュータ3の操作権情報31b及び処理装置MPの操作権情報22bを更新する。具体的には、操作権設定部34は、エラー種判定部33によって判定された装置エラーがリモート対応エラーERである場合、その処理装置MPに対する管理コンピュータ3によるリモート操作権RRを設定して管理コンピュータ3の操作権情報31b及び処理装置MPの操作権情報22bを更新する。
すなわち操作権設定部34は、管理コンピュータ3(管理装置)の備える入力部37(入力部)による処理装置MPのリモート操作を可能な状態とするリモート操作権RRを管理コンピュータ3(管理装置)に対して設定する機能を有し、エラー種判定部33が判定したエラーがリモート対応エラーERである場合、管理コンピュータ3(管理装置)に対してリモート操作権RRを設定する。
また操作権設定部34は、エラー種判定部33によって判定された装置エラーが現場対応エラーELである場合、その処理装置MPに対する管理コンピュータ3によるリモート操作権RRを解除する。そして操作権設定部34は、その処理装置MPに現場操作権RLを設定して管理コンピュータ3の操作権情報31b及び処理装置MPの操作権情報22bを更新する。
また操作権設定部34は、管理コンピュータ3(管理装置)に対してリモート操作権RRが設定されている状態において、処理装置MPの備える取得ボタンB3の操作などによって処理装置MPの備える入力部25(入力部)による操作(現場操作)の要求があった場合、管理コンピュータ3(管理装置)に対して設定されたリモート操作権RRを解除する。そして操作権設定部34は、その処理装置MPに現場操作権RLを設定して管理コンピュータ3の操作権情報31b及び処理装置MPの操作権情報22bを更新する。
また操作権設定部34は、管理コンピュータ3(管理装置)に対してリモート操作権RRが設定されている状態において、処理装置MPの装置監視部23が処理装置MPに対して予め設定された特定動作が行われたことを検出した場合、管理コンピュータ3(管理装置)に対して設定されたリモート操作権RRを解除する。そして操作権設定部34は、その処理装置MPに現場操作権RLを設定して管理コンピュータ3の操作権情報31b及び処理装置MPの操作権情報22bを更新する。
図3において、操作監視部35は、管理コンピュータ3にリモート操作権RRが設定されている間、処理装置MPに対してリモート作業者が管理コンピュータ3によるリモート操作を実行していないアイドル時間TA、すなわち最終のリモート操作からの経過時間を計測監視する。アイドル時間TAが所定の時間を超過すると、操作権設定部34は、その処理装置MPに対して設定されているリモート操作権RRを解除する。すなわち、操作権設定部34は、管理コンピュータ3(管理装置)によるリモート操作が所定時間(所定のアイドル時間TA)に間に行われなかった場合に、リモート操作権RRを解除する。そして操作権設定部34は、その処理装置MPに現場操作権RLを設定して管理コンピュータ3の操作権情報31b及び処理装置MPの操作権情報22bを更新する。
管理側報知制御部36は、エラー種判定部33によって判定された装置エラーに基づいて、所定の報知パターンを処理装置MPの装置側報知制御部24に指示するとともに、管理コンピュータ3の管理ブザー39及び表示部38による報知動作を制御する。管理側報知制御部36は管理ブザー39(第3報知部)を制御して、音による報知を行う。なお管理コンピュータ3は、音により報知することができるものであれば、チャイムやサイレンなどを第3報知部として備えてもよい。
また管理側報知制御部36は表示部38(第4報知部)を制御して、表示部38の表示画面51の全体、または一部を点滅させるなどの視覚表現による報知を行う。なお管理コンピュータ3は、視覚表現により報知することができるものであれば、シグナルタワー、回転灯、フラッシュランプなどを第4報知部として備えてもよい。
具体的な動作を説明すると、管理側報知制御部36は、エラー種判定部33によって装置エラーがリモート対応エラーERであると判定されると、第1報知パターンをその装置エラーが発生した処理装置MPの装置側報知制御部24に指示する。そして管理側報知制御部36は、管理ブザー39(第3報知部)と表示部38(第4報知部)とのそれぞれによる報知を行う。
また、管理側報知制御部36は、エラー種判定部33によって装置エラーがリモート対応エラーERではなくて現場対応エラーELであると判定されると、第2報知パターンをその装置エラーが発生した処理装置MPの装置側報知制御部24に指示する。そして管理側報知制御部36は、管理ブザー39(第3報知部)と表示部38(第4報知部)とのいずれも報知を行わない。
このように、処理装置MPの装置ブザー4(第1報知部)とシグナルタワー5(第2報知部)、管理コンピュータ3の管理ブザー39(第2報知部)と表示部38(第4報知部)は、エラー種判定部33の判定結果に基づき、処理装置MPでのエラーの発生を報知する報知部AMとなる。そして報知部AMは、処理装置MPで発生したエラーがリモート対応エラーERである場合、第1報知パターンで報知し、エラーが現場対応エラーELであってリモート対応エラーERではない場合、第2報知パターンで報知する。
すなわち、報知部AMは、処理装置MPのそれぞれに設けられ、音による報知を行う第1報知部(装置ブザー4)と、視覚表現による報知を行う第2報知部(シグナルタワー5)とを少なくとも備え、第1報知パターンでは、第1報知部による報知を行わずに第2報知部による報知を行い、第2報知パターンでは、第1報知部と第2報知部とのそれぞれにより報知を行う。
また報知部AMは、管理装置(管理コンピュータ3)に設けられ、音による報知を行う第3報知部(管理ブザー39)と、視覚表現による報知を行う第4報知部(表示部38)とをさらに備え、第1報知パターンでは、第3報知部と第4報知部とのそれぞれにより報知を行い、第2報知パターンでは、第3報知部と第4報知部とのいずれも報知を行わない。
次に図5のフローに則して、部品実装システム1における部品実装方法であって、処理装置MPにおいて発生した装置エラーに応じて管理コンピュータ3と処理装置MPとを適切に運用するシステム運用方法の第1実施例について説明する。システム運用方法の第1実施例は、装置エラーに応じた適切な報知制御方法である。処理装置MPの装置監視部23が装置エラーを検出すると、管理コンピュータ3のエラー種判定部33は、装置エラーがリモート対応エラーERか否かを判定する(ST1:エラー種判定工程)。すなわち、エラー種判定部33は、処理装置MPで発生した装置エラーが管理装置(管理コンピュータ3)によるリモート操作によって対応する対象の装置エラーであるリモート対応エラーERか否かを判定する。
装置エラーの種類がリモート対応エラーERの場合(ST1においてYes)、報知部AMは第1報知パターンで報知する(ST2:第1報知工程)。具体的には、報知部AMは、処理装置MPの装置ブザー4(第1報知部)による報知を行わずにシグナルタワー5(第2報知部)による報知を行い、さらに管理コンピュータ3の管理ブザー39(第3報知部)と表示部38(第4報知部)による報知を行う。すなわち第1報知パターンでは、処理装置MPは音による報知は行わずに視覚表現による報知を行い、管理コンピュータ3(管理装置)は音による報知と視覚表現による報知とを行う。
装置エラーの種類が現場対応エラーELであってリモート対応エラーERではない場合(ST1においてNo)、報知部AMは第2報知パターンで報知する(ST3:第2報知工程)。具体的には、報知部AMは、処理装置MPの装置ブザー4(第1報知部)とシグナルタワー5(第2報知部)による報知を行うが、管理コンピュータ3の管理ブザー39(第3報知部)と表示部38(第4報知部)のいずれも報知を行わない。
すなわち第2報知パターンでは、処理装置MPは音による報知と視覚表現による報知とを行い、管理コンピュータ3(管理装置)は音による報知と視覚表現による報知とのいずれも行わない。なお、第2報知パターンとして、音による報知は行わずに、視覚表現による報知のみ行うようにしても良い。このようにすることでも、リモート作業者がリモート対応エラーERでなく現場対応エラーELが発生していることを適切に認識することができる。
このように報知部AMは、エラー種判定工程(ST1)における装置エラーの種類の判定結果に基づき、装置エラーの種類がリモート対応エラーERの場合、第1報知パターンで報知し、装置エラーの種類がリモート対応エラーERではない場合、第2報知パターンで報知する。
第1報知工程(ST2)において装置エラーが報知されると、次いで管理コンピュータ3における報知に気づいたリモート作業者によって、装置エラーが発生した処理装置MPに対するリモート操作が実施される(ST4:リモート操作工程)。次いでリモート作業者によるリモート操作によって、処理装置MPの装置エラーが解消したか否かが判定される(ST5:エラー解消判定工程)。すなわち、エラー種判定部33によって、処理装置MPの装置エラーが解消して管理記憶部31が記憶するエラー情報31aからその装置エラーがなくなったか否かが判定される。
エラー解消判定工程(ST5)において装置エラーが解消していないと判定された場合(No)、第2報知工程(ST3)に進んで第2パターンでの報知が行われる。すなわち、装置エラーがリモート対応エラーERであり、管理装置(管理コンピュータ3)が第1報知パターンでの報知を行った後、管理装置によるリモート操作が終了してもなお装置エラーが解消していない場合に、処理装置MPは、第2報知パターンで報知する。つまり報知部AMは、装置エラーがリモート対応エラーERであり、第1報知パターンで報知した後、管理装置によるリモート操作が終了してもなお装置エラーが解消していない場合に、第2報知パターンで報知を行う。これによって、リモート作業者によるリモート操作で装置エラーが解消できない場合でも、現場作業者による現場操作を促す報知を適切に実施することができる。
第2報知工程(ST3)において装置エラーが報知されると、次いで処理装置MPにおける報知に気づいた現場作業者によって装置エラーが発生した処理装置MPに対する現場操作が実施される(ST6:現場操作工程)。これによって、リモート作業者によるリモート操作で装置エラーが解消できない場合でも、現場作業者による現場操作によって装置エラーの解消を適切に実施することができる。
このように部品実装システム1では、処理装置MPで発生した装置エラーがリモート対応エラーERか否かを判定し、報知部AMは、装置エラーがリモート対応エラーERである場合、第1報知パターンで報知し、装置エラーがリモート対応エラーERではない場合、第2報知パターンで報知している。これによって、部品実装ラインL1を構成する処理装置MPに対する装置エラーを対処すべき現場作業者またはリモート作業者に適切に報知し、現場作業者による現場操作とリモート作業者によるリモート操作を適切に運用することができる。
次に図6のフローに則して、部品実装システム1における部品実装方法であって、処理装置MPにおいて発生した装置エラーに応じて管理コンピュータ3と処理装置MPとを適切に運用するシステム運用方法の第2実施例について説明する。システム運用方法の第2実施例は、装置エラーが検出された際の処理装置MPの現場操作権RLの有無によって報知パターンを判断するところが第1実施例と異なる。以下、第1実施例と同じ工程には同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
処理装置MPの装置監視部23が装置エラーを検出すると、管理コンピュータ3のエラー種判定部33は、装置エラーがリモート対応エラーERか否かを判定する(ST1:エラー種判定工程)。装置エラーの種類がリモート対応エラーERの場合(ST1においてYes)、管理側報知制御部36は、管理記憶部31が記憶する操作権情報31bを参照し、処理装置MPに現場操作権RLが設定されているか否かを判定する(ST11:現場操作権判定工程)。
処理装置MPに現場操作権RLが設定されていない場合(ST11においてNo)、報知部AMは第1報知パターンで報知する(ST2:第1報知工程)。処理装置MPに現場操作権RLが設定されている場合(ST11においてYes)、報知部AMは第2報知パターンで報知する(ST3:第2報知工程)。すなわち、装置エラーがリモート対応エラーERである場合で、かつ装置エラーの発生時に処理装置MPの備える入力部(入力部25)が操作状態にある場合には、報知部AMは第2報知パターンで報知する。
エラー種判定工程(ST1)において装置エラーの種類がリモート対応エラーERではないと判定された場合(No)、報知部AMは第2報知パターンで報知する(ST3:第2報知工程)。第1報知工程(ST2)において装置エラーが報知されると、次いでリモート作業者によって処理装置MPに対するリモート操作が実施される(ST4:リモート操作工程)。
次いでリモート操作によって、処理装置MPの装置エラーが解消したか否かが判定される(ST5:エラー解消判定工程)。エラー解消判定工程(ST5)において装置エラーが解消していないと判定された場合(No)、第2報知工程(ST3)に進んで第2パターンでの報知が行われる。第2報知工程(ST3)において装置エラーが報知されると、次いで現場作業者によって処理装置MPに対する現場操作が実施される(ST6:現場操作工程)。
このように部品実装システム1では、処理装置MPで発生した装置エラーがリモート対応エラーERか否かを判定し、報知部AMは、装置エラーがリモート対応エラーERである場合、第1報知パターンで報知し、装置エラーがリモート対応エラーERではない場合、第2報知パターンで報知している。そして、装置エラーがリモート対応エラーERである場合で、かつ装置エラーの発生時に処理装置MPの備える入力部(入力部25)が操作状態にある場合には、報知部AMは第2報知パターンで報知している。
すなわち、装置エラーがリモート対応エラーERであっても、処理装置MPにおいて現場操作が行われている場合には、リモート作業者には報知せずに現場作業者に現場操作で対応するように報知している。これによって、部品実装ラインL1を構成する処理装置MPに対する装置エラーを対処すべき現場作業者またはリモート作業者に適切に報知し、現場作業者による現場操作とリモート作業者によるリモート操作を適切に運用することができる。
次に図7のフローに則して、部品実装システム1における部品実装方法であって、処理装置MPにおいて発生した装置エラーに応じて管理コンピュータ3と処理装置MPとを適切に運用するシステム運用方法の第3実施例について説明する。システム運用方法の第3実施例は、装置エラーに応じた適切な操作権制御方法であって、リモート操作権RRまたは現場操作権RLを管理コンピュータ3または処理装置MPに設定しているところが第1実施例と異なる。以下、第1実施例と同じ工程には同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
処理装置MPの装置監視部23が装置エラーを検出すると、管理コンピュータ3のエラー種判定部33は、装置エラーがリモート対応エラーERか否かを判定する(ST1:エラー種判定工程)。装置エラーの種類がリモート対応エラーERの場合(ST1においてYes)、操作権設定部34は、管理コンピュータ3に対してリモート操作権RRを設定する(ST21:リモート操作権設定工程)。すなわち、操作権設定部34は、装置エラーの種類がリモート対応エラーERの場合、管理装置(管理コンピュータ3)に対して管理装置の備える入力部(入力部37)により処理装置MPをリモート操作可能な状態とするリモート操作権RRを設定する。
次いでリモート操作権設定工程(ST21)によって管理コンピュータ3に対してリモート操作権RRが設定されている状態において、処理装置MPの取得ボタンB3が操作されて現場操作権RLを要求されると(ST22においてYes)、操作権設定部34は、リモート操作権RRを解除する(ST23:リモート操作権解除工程)。すなわち操作権設定部34は、管理装置(管理コンピュータ3)の備える入力部(入力部37)により処理装置MPをリモート操作可能な状態とするリモート操作権RRを管理装置に対して設定する。そして、管理装置に対してリモート操作権RRが設定されている状態において、処理装置MPの備える入力部(入力部25)による操作の要求があった場合、管理装置に対して設定されたリモート操作権RRを解除する。
次いで操作権設定部34は、処理装置MPに対して現場操作権RLを設定する(ST24:現場操作権設定工程)。このように、装置エラーがリモート対応エラーERと判定されて、一旦、リモート操作権RRが設定された後も、現場作業者によって現場操作権RLが要求されるとリモート操作権RRを解除して現場操作権RLを設定している。これによって、現場作業者による現場操作とリモート作業者によるリモート操作を適切に運用することができる。エラー種判定工程(ST1)において装置エラーの種類がリモート対応エラーERではないと判定された場合(No)、現場操作権設定工程(ST24)に進んで処理装置MPに対して現場操作権RLが設定される。
このように部品実装システム1では、処理装置MPで発生した装置エラーがリモート対応エラーERか否かを判定し、装置エラーの種類がリモート対応エラーERの場合、管理装置(管理コンピュータ3)に対してリモート操作権RRを設定している。これによって、現場操作権RLまたはリモート操作権RRが適切に設定され、現場作業者による現場操作とリモート作業者によるリモート操作を適切に運用することができる。
また部品実装システム1では、管理装置(管理コンピュータ3)に対してリモート操作権RRが設定されている状態において、現場操作の要求があった場合、管理装置に対して設定されたリモート操作権RRを解除している。これによって、現場操作権RLまたはリモート操作権RRが適切に設定され、現場作業者による現場操作とリモート作業者によるリモート操作を適切に運用することができる。
次に図8のフローに則して、部品実装システム1における部品実装方法であって、処理装置MPにおいて発生した装置エラーに応じて管理コンピュータ3と処理装置MPとを適切に運用するシステム運用方法の第4実施例について説明する。システム運用方法の第4実施例は、リモート操作権RRが設定された状態で、アイドル時間TAが所定時間を超過した場合に現場操作権RLを処理装置MPに設定しているところが第3実施例と異なる。以下、第1実施例、第3実施例と同じ工程には同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
処理装置MPの装置監視部23が装置エラーを検出すると、管理コンピュータ3のエラー種判定部33は、装置エラーがリモート対応エラーERか否かを判定する(ST1:エラー種判定工程)。装置エラーの種類がリモート対応エラーERの場合(ST1においてYes)、操作権設定部34は、管理コンピュータ3に対してリモート操作権RRを設定する(ST21:リモート操作権設定工程)。
リモート操作権設定工程(ST21)によって管理コンピュータ3に対してリモート操作権RRが設定されている状態において、操作監視部35によってアイドル時間TAが所定時間を超過し、最後のリモート操作から所定時間が経過したことが検出されると(ST31においてYes)、操作権設定部34は、リモート操作権RRを解除する(ST23:リモート操作権解除工程)。すなわち操作権設定部34は、管理コンピュータ3に対してリモート操作権RRが設定されている状態において、管理装置(管理コンピュータ3)によるリモート操作が所定時間の間に行われなかった場合に、リモート操作権RRを解除する。
次いで操作権設定部34は、処理装置MPに対して現場操作権RLを設定する(ST24:現場操作権設定工程)。このように、装置エラーがリモート対応エラーERと判定されて、一旦、リモート操作権RRが設定された後も、リモート作業者によるリモート操作が所定時間の間に行われなかった場合はリモート操作権RRを解除して現場操作権RLを設定している。これによって、現場作業者による現場操作とリモート作業者によるリモート操作を適切に運用することができる。エラー種判定工程(ST1)において装置エラーの種類がリモート対応エラーERではないと判定された場合(No)、現場操作権設定工程(ST24)に進んで処理装置MPに対して現場操作権RLが設定される。
このように部品実装システム1では、処理装置MPで発生した装置エラーがリモート対応エラーERか否かを判定し、装置エラーの種類がリモート対応エラーERの場合、管理装置(管理コンピュータ3)に対してリモート操作権RRを設定している。そして、管理装置によるリモート操作が所定時間の間に行われなかった場合に、リモート操作権RRを解除している。これによって、現場操作権RLまたはリモート操作権RRが適切に設定され、現場作業者による現場操作とリモート作業者によるリモート操作を適切に運用することができる。
次に図9のフローに則して、部品実装システム1における部品実装方法であって、処理装置MPにおいて発生した装置エラーに応じて管理コンピュータ3と処理装置MPとを適切に運用するシステム運用方法の第5実施例について説明する。システム運用方法の第5実施例は、リモート操作権RRが設定された状態で、処理装置MPにおいて特定動作が行われた場合に現場操作権RLを処理装置MPに設定しているところが第3実施例と異なる。以下、第1実施例、第3実施例と同じ工程には同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
処理装置MPの装置監視部23が装置エラーを検出すると、管理コンピュータ3のエラー種判定部33は、装置エラーがリモート対応エラーERか否かを判定する(ST1:エラー種判定工程)。装置エラーの種類がリモート対応エラーERの場合(ST1においてYes)、操作権設定部34は、管理コンピュータ3に対してリモート操作権RRを設定する(ST21:リモート操作権設定工程)。
リモート操作権設定工程(ST21)によって管理コンピュータ3に対してリモート操作権RRが設定されている状態において、装置監視部23によって処理装置MPにおいて予め設定された特定動作が実施されたことが検出されると(ST41においてYes)、操作権設定部34は、リモート操作権RRを解除する(ST23:リモート操作権解除工程)。すなわち操作権設定部34は、管理装置(管理コンピュータ3)に対してリモート操作権RRが設定されている状態において、処理装置MPに対して予め設定された特定動作が行われた場合、管理装置(管理コンピュータ3)に対して設定されたリモート操作権RRを解除する。
なお、所定の特定動作は、処理装置MP(部品実装装置M5〜M8)の備える安全カバー7の開閉、処理装置MPの停止ボタンB2の操作、処理装置MPに装着されたテープフィーダ8(部品供給装置)又は一括交換台車9の着脱動作のうち少なくともいずれかで、現場作業者の安全に関連する動作である。
次いで操作権設定部34は、処理装置MPに対して現場操作権RLを設定する(ST24:現場操作権設定工程)。このように、装置エラーがリモート対応エラーERと判定されて、一旦、リモート操作権RRが設定された後も、処理装置MPにおいて所定の特定動作が行われた場合はリモート操作権RRを解除して現場操作権RLを設定している。これによって、現場作業者による現場操作とリモート作業者によるリモート操作を適切に運用することができる。エラー種判定工程(ST1)において装置エラーの種類がリモート対応エラーERではないと判定された場合(No)、現場操作権設定工程(ST24)に進んで処理装置MPに対して現場操作権RLが設定される。
このように部品実装システム1では、管理装置(管理コンピュータ3)に対してリモート操作権RRが設定されている状態において、処理装置MPに対して予め設定された特定動作が行われた場合、管理装置に対して設定されたリモート操作権RRを解除している。これによって、現場操作権RLまたはリモート操作権RRが適切に設定され、現場作業者による現場操作とリモート作業者によるリモート操作を適切に運用することができる。
次に図10のフローに則して、部品実装システム1における部品実装方法であって、処理装置MPにおいて発生した装置エラーに応じて管理コンピュータ3と処理装置MPとを適切に運用するシステム運用方法の第6実施例について説明する。システム運用方法の第6実施例は、リモート操作権RRが設定された状態で、リモート作業者が管理コンピュータ3側から意図的に自身に設定されたリモート操作権RRを解除し、現場操作権RLを処理装置MPに設定しているところが第3実施例と異なる。以下、第1実施例、第3実施例と同じ工程には同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
処理装置MPの装置監視部23が装置エラーを検出すると、管理コンピュータ3のエラー種判定部33は、装置エラーがリモート対応エラーERか否かを判定する(ST1:エラー種判定工程)。装置エラーの種類がリモート対応エラーERの場合(ST1においてYes)、操作権設定部34は、管理コンピュータ3に対してリモート操作権RRを設定する(ST21:リモート操作権設定工程)。
リモート操作権設定工程(ST21)によって管理コンピュータ3に対してリモート操作権RRが設定されている状態において、リモート作業者がリモート操作ではエラー解消できない等の理由で処理装置MPに操作権を譲渡したい場合、リモート作業者による管理コンピュータ3の操作(ST51)により、操作権設定部34は、リモート操作権RRを解除する(ST23:リモート操作権解除工程)。
次いで操作権設定部34は、処理装置MPに対して現場操作権RLを設定する(ST24:現場操作権設定工程)。このように運用することで、現場作業者による現場操作とリモート作業者によるリモート操作を適切に運用することができる。エラー種判定工程(ST1)において装置エラーの種類がリモート対応エラーERではないと判定された場合(No)、現場操作権設定工程(ST24)に進んで処理装置MPに対して現場操作権RLが設定される。
なお、本実施の形態では、エラー種判定部33、操作権設定部34は管理コンピュータ3にのみ設けられている態様を説明したが、図11に示すように、同様の機能をエラー種判定部33P、操作権設定部34Pとして各処理装置MPに設けるようにしても良い。また、各処理装置MPの装置記憶部22に報知パターンを記憶させておき、各処理装置MPのエラー種判定部33Pの判定結果に基づいて、各処理装置MPが自身の装置記憶部22に記憶される報知パターンに基づき報知を行うとともに、管理コンピュータ3に対して報知パターンを指示し、必要に応じて操作権設定部34Pにより操作権を設定するようにしても良い。
また、各処理装置MP及び管理コンピュータ3のそれぞれがエラー情報31aに基づいて、自身に備えるエラー種判定部33またはエラー種判定部33Pにより判定を行い、自身が行うべき報知パターンを判断するようにしても良い。
なお、本実施の形態では、緊急停止ボタンB4が操作されると、処理装置MPは電源が切断されて緊急停止する、旨の説明をしたが、これに限られず、例えば、電源は切断されずに、処理装置MPの動作が停止するようにしても良い。また、なお、本実施の形態では、部品供給装置として、テープフィーダ8を示したが、これに限られず、トレイフィーダ、スティックフィーダ、ボウルフィーダ等の種々の部品供給装置であっても良い。そして、これらの部品供給装置は、処理装置MPに直接着脱されるものでも良いし、一括交換台車9を介して着脱されるものでも良い。当然、特定動作としては、これらの部品供給装置の着脱を含む。
本発明の部品実装システムおよび部品実装方法は、部品実装ラインを構成する処理装置に対する現場操作とリモート操作を適切に運用することができるという効果を有し、部品を基板に実装する部品実装分野において有用である。
1 部品実装システム
2 通信ネットワーク(ネットワーク)
3 管理コンピュータ(管理装置)
L1 部品実装ライン
MP 処理装置

Claims (4)

  1. 複数の処理装置が連結して構成された部品実装ラインと、前記部品実装ラインとネットワークで接続された管理装置と、を含む部品実装システムであって、
    前記管理装置の備える入力部により前記ネットワークを介して前記複数の処理装置をそれぞれリモート操作可能とするリモート操作制御部と、
    前記管理装置の備える前記入力部による前記処理装置の前記リモート操作を可能な状態とするリモート操作権を前記管理装置に対して設定する操作権設定部と、
    前記処理装置で発生したエラーの種類を判定するエラー種判定部と、を備え、
    前記エラー種判定部は、前記処理装置で発生した前記エラーが前記管理装置によるリモート操作によって対応する対象のエラーであるリモート対応エラーか否かを判定し、
    前記操作権設定部は、前記エラーが前記リモート対応エラーである場合、前記管理装置に対して前記リモート操作権を設定する、部品実装システム。
  2. 前記操作権設定部は、前記管理装置に対して前記リモート操作権が設定されている状態において、前記処理装置の備える入力部による操作の要求があった場合、前記管理装置に対して設定された前記リモート操作権を解除する、請求項1に記載の部品実装システム。
  3. 複数の処理装置が連結して構成された部品実装ラインと、前記部品実装ラインとネットワークで接続された管理装置とを含み、前記管理装置の備える入力部により前記ネットワークを介して前記複数の処理装置をそれぞれリモート操作可能とする部品実装システムにおける部品実装方法であって、
    前記処理装置で発生したエラーが前記管理装置によるリモート操作によって対応する対象のエラーであるリモート対応エラーか否かを判定し、
    前記エラーの種類の判定結果に基づき、
    前記エラーの種類が前記リモート対応エラーの場合、前記管理装置に対して前記管理装置の備える前記入力部により前記処理装置をリモート操作可能な状態とするリモート操作権を設定する、部品実装方法。
  4. 前記管理装置に対して前記リモート操作権が設定されている状態において、前記処理装置の備える入力部による操作の要求があった場合、前記管理装置に対して設定された前記リモート操作権を解除する、請求項3に記載の部品実装方法。
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