JP6482047B1 - 人工股関節置換術用具及びこれらを用いた人工股関節置換手術システム - Google Patents

人工股関節置換術用具及びこれらを用いた人工股関節置換手術システム Download PDF

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Abstract

【課題】より効率の良い人工股関節置換術を行うための人工股関節置換術用具を提供する。
【解決手段】本発明に係るキャナルファインダーは、先端部、中間部及び把持部がそれぞれ屈曲部を介して接続されており、先端部、中間部、及び、先端部及び中間部の間の屈曲部に、切り溝が形成されたものである。また、本発明に係る股関節手術用開創器は、歯車溝が形成された棒状部材、及び、棒状部材に固定される第一の腕部材、を有する第一のフレームと、第一のフレームにおける棒状部材の歯車溝にかみ合わされる移動部材、移動部材に固定される第二の腕部材、を有する第二のフレームと、第一の腕部材及び第二の腕部材のそれぞれの先端に取り付けられる一対の爪部材、を備えるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、人工股関節置換術用具及びこれらを用いた人工股関節置換手術用システムに関する。より具体的には、開創器、キャナルファインダー、ラスプホルダ及び人工関節置換用カップ等人工股関節置換術に用いられる器具に関する。
人工股関節置換術は、股関節の変形によって日常生活に支障が生じている場合に、当該股関節を人工的な関節に置換することで、この支障を和らげようとする手術である。一般的な人工股関節置換術としては、例えば、下記非特許文献1にその記載がある。
一般的な人工股関節置換術は、大腿骨の骨頭を切除し、大腿骨内にステムと呼ばれる部材を挿入してヘッドをかぶせる一方、骨盤の寛骨臼に人工股関節置換用のカップを固定し、カップ内に上記ヘッドを配置することで股関節が滑らかに摺動できるようにする。
https://www.kansetsu-itai.com/about/hip/artificial/kind/kin002.php
ところで、現在、人工股関節置換術は一般的に行われているものの、当該手術における器具の各々には様々な課題が存在する。
例えば、人工股関節置換術において患者の股関節を置換するために患者の大腿骨近傍の脚部において開創する必要があるが、人工股関節置換術では様々な機械器具を用いるため、開創器自体が大型ではこの開創器による干渉を受ける場合も少なくなく、効率の良い手術において課題がある。
また例えば、大腿骨の骨頭を切除した後髄腔の方向を確認するために用いられるキャナルファインダーは、使用している際に先端がどの方向に向いているのかが分かりにくいといった問題がある。
また、上記キャナルファインダーは先端部で切削することを前提に形成されており、切削態勢及び切削領域が制限され効率が良くないといった課題もある。
また例えば、大腿骨の骨頭を切除した後大腿骨内にステムを挿入する場合において、この事前の作業として、ラスプ(やすり)を大腿骨内に挿入し、ステムを挿入することができる程度の大きさを確保する必要があるが、患者の体の位置から少なくない制限を受ける。
また例えば、寛骨臼に人工股関節置換用カップを挿入する場合において、骨母床とカップをボルト(螺子)で固定する必要があるが、ボルト固定用孔が適切な位置に配置されていない場合がある。また、カップとボルトの間にロッキング機構がなく、ボルトを締めることで骨とボルトを圧着させ、間接的にカップを固定するような様式では、骨とボルトの固定性が弱い場合がある。このようにカップの固定性に懸念が生ずると、結果として手術効率の制限となりうる。患者の負担をできる限り少なくするためにはこれら制限をできるだけ減らし、効率の良い手術を行う必要がある。
そこで、本発明は上記課題に鑑み、より効率の良い人工股関節置換術を行うための人工股関節置換術用具を提供することを目的とする。
上記課題を解決する一の観点に係るキャナルファインダーは、先端部、中間部及び把持部がそれぞれ屈曲部を介して接続されており、先端部、中間部、及び、先端部及び中間部の間の屈曲部に、切り溝が形成されたものである。
また、上記課題を解決する他の一観点に係る股関節手術用開創器は、歯車溝が形成された棒状部材、及び、棒状部材に固定される第一の腕部材、を有する第一のフレームと、第一のフレームにおける棒状部材の歯車溝にかみ合わされる移動部材、移動部材に固定される第二の腕部材、を有する第二のフレームと、第一の腕部材及び第二の腕部材のそれぞれの先端に取り付けられる一対の爪部材、を備えるものである。
また、上記課題を解決する他の一観点に係るラスプホルダは、先端にラスプ保持部が形成された折曲部と、折曲部に接続される把持部と、把持部に接続される角丸多角形の打ち込み部を備えるものである。
また、上記課題を解決する他の一観点に係る人工股関節置換用カップは、寛骨臼に固定される人工股関節置換用カップであって、カップの中心を対称にして複数のボルト固定用孔が形成されてなり、ボルト固定用孔の側面に螺子溝が形成されてなるものである。
以上、本発明によって、より効率の良い人工股関節置換術を行うための人工股関節置換術用具を提供することができる。
実施形態に係る開創器の概略を示す図である。 実施形態に係る開創器の爪部材のイメージを示す図である。 実施形態に係る開創器の移動部材のイメージを示す図である。 実施形態に係るキャナルファインダーの概略を示す図である。 実施形態に係るキャナルファインダーの中間部の断面形状概略を示す図である。 実施形態に係るキャナルファインダーの概略を示す図である。 実施形態に係るキャナルファインダーの返し部を設けた場合の概略を示す図である。 実施形態に係るキャナルファインダーの返し部の概略を示す図である。 実施形態に係るラスプホルダの概略を示す図である。 実施形態に係るラスプホルダがラスプを保持した状態の概略を示す図である。 実施形態に係るラスプホルダのラスプ保持部の概略を示す図である。 実施形態に係るラスプホルダの屈曲部の概略(上面)を示す図である。 実施形態に係るラスプホルダの打ち込み部の形状の概略を示す図である。 実施形態に係るラスプホルダの他の例(熟練者用のラスプホルダ)の概略を示す図である。 実施形態に係るステムの概略を示す図である。 実施形態に係るカップの概略を示す図である。 実施形態に係るカップの断面の概略を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る人工股関節置換術用具について、手術の具体的な流れとともに図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態の具体的な例示にのみ限定されるわけではない。
(開創器)
図1は、本実施形態に係る開創器1の概略を示す図である。本開創器1は、歯車溝1111が形成された棒状部材111、及び、棒状部材111に固定される第一の腕部材112、を有する第一のフレーム11と、第一のフレーム11における棒状部材111の歯車溝1111にかみ合わされる移動部材121、移動部材121に固定される第二の腕部材122、を有する第二のフレーム12と、第一の腕部材112及び第二の腕部材122のそれぞれの先端に取り付けられる一対の爪部材131、132と、を備える。
本開創器1において第一のフレーム11は、本開創器1の骨格となる主要な部材であり、上記の通り、棒状部材111と第一の腕部材112とを有して構成されている。第一の部材112と棒状部材111は、略直角に接続されている。第一の部材112と棒状部材111は、限定されるわけではないが、機械的強度を確保する観点から一体に構成されていることが好ましい。棒状部材111、第一の腕部材112の材質としては特に制限されるわけではないが、ステンレス等の金属や、ポリカーボネート等の樹脂であることが好ましい。
本開創器1における棒状部材111の長さは創の大きさによって適宜調整可能であるが、例えば10cm以上30cm以下の範囲であることが好ましく、第一の腕部材112の長さとしても適宜調整可能であるが10cm以上20cm以下の範囲であることが好ましい。
また本開創器1において棒状部材111には、歯車溝1111が形成されている。これは移動部材121がかみ合わされるための溝であり、詳細は後述するが、移動部材121における歯車がこの歯車溝1111にかみ合うことで確実な移動及び固定を可能とする。
また本開創器1における第一の腕部材112は、棒状の部材であり、爪部材131を保持することができるものである。第一の腕部材112は、直線状であることが好ましいが一部において折れ曲がり部を有していてもよい。なお、第一の腕部材112の先端には一体となるよう爪部材が固定されていてもよいが、例えばロッキング機構等により、爪部材131を着脱可能に固定することができるようになっていることが好ましい。爪部材のイメージ図を図2に示しておく。このようにすることで、取り外しが可能となり、爪部材の固定方向によって、上面と下面をひっくり返すことで左右対称の設置、開創が可能となる。なお図2(a)は爪部材を第一及び第二の腕部材の延伸方向から見た図であり、(b)はこれを側面から見た図である。
また本開創器1において第一の腕部材112の断面は、四角形、六角形等の多角形状となっていることが好ましい。このようにすることで、爪部材131を着脱可能とした場合に、爪部材131がこの第一の腕部材112を中心に回転してしまうことを防止することができる。
また、本開創器1において、第二のフレーム12も、上記第一のフレーム11と同様、開創器1の主要な骨格となる部材であり、上記の通り、第一のフレーム11における棒状部材111の歯車溝1111にかみ合わされる移動部材121、移動部材121に固定される第二の腕部材122、を有する。
本開創器1の移動部材121は、歯車溝1111にかみ合わされ、回転することで棒状部材111上を移動可能とする部材である。このようにすることで、第一の腕部材と第二の腕部材の間の距離を所望の長さに調整、確保することができる。
本開創器1の移動部材121は、歯車溝1111にかみ合わせることが可能である限りにおいて限定されるわけではないが、歯車と、この歯車に接続されるつまみ部材を備えていることが好ましい。このようにすることで、歯車と歯車溝とを組み合わせるとともに、つまみ部材を回転させることで移動を簡単に行うことができるようになる。
またこの場合において、移動部材121は、更に、解放及び固定を制御可能な歯止め部材を備えており、いわゆるラチェット機構となっていることも好ましい。このようにすることで、歯止め部材の解放及び固定を制御することで、第一の腕部材と第二の腕部材の距離を容易に調節可能となる一方、所望の状態で安定的に固定することができる。
また、本開創器1において移動部材121では、つまみ部材14を第二のフレーム12に対し着脱可能とし、つまみ部材14を第二のフレーム12に装着した場合には回転して移動可能とするとともに、外した場合は回転できない構成としておくことも好ましい。このようにすることで、固定した後はつまみ部材14を外しておくことで、つまみ部材14による凹凸を減らすことができ、左右対称の設置、開創が可能となり、手術効率向上に寄与することができる。この場合のイメージを図3に示しておく。
また、本開創器1の第二の腕部材122は、上記第一の腕部材112と同様、棒状の部材であり、爪部材131、132を保持することができるものである。また、第二の腕部材122は、第一の腕部材112と略平行な部分をもって配置される。なお、第二の腕部材122の先端には一体となるよう爪部材131、132が固定されていてもよいが、例えばロッキング機構により、爪部材を着脱可能に固定することができるようになっていることも好ましい。このようにすることで、取り外しが可能となり、爪部材の固定方向によって、左右対称の設置、開創が可能となる。
なお、本開創器1における移動部材121と第二の腕部材122は、歯車等の小部品以外は一体に形成されていることが好ましい。このようにすることで、十分な強度を確保することができる。なお、第二のフレームを構成する材質としては、上記第一のフレームと同様、ステンレス等の金属やポリカーボネート等の樹脂であることが好ましい一例である。
また本開創器1の爪部材131、132は、上記の記載から明らかであるが、上記第一の腕部材112、第二の腕部材122に固定可能のものである。着脱可能である場合、腕部材の先端を挿入可能な腕部材挿入部と、深さを調整するとともに創口を安定的に保持し確保するための板状部と、深く爪が形成された爪、を備えて構成されている。板状部の深さ(長さ)としては適宜調整可能であるが2cm以上10cm以下であることが好ましく、その幅は1cm以上5cm以下であることが好ましい。また、この爪部材としては、患者の体の大きさ、開創の大きさ等から適宜調整可能とすべく、複数異なる深さの板状部を備える組となっていることが好ましい。
また爪部材の爪の形状は、上記図で示すように、切込がないものであってもよいが、切込部が形成され櫛歯状となって押当部及び折返部を備えているものであってもよい。切込部を形成することで患者の体組織が必要以上に固着してしまうことを防止することができるとともに、押当部によって患者の創部を下向きに押し当てる力を得ることができる。
また、爪部材の爪は、患者の創部を必要以上に傷つけないよう、幅方向に曲湾して(撓んで)窪んだ部分(創部側に曲湾して突き出た部分)を備えていることが好ましい(例えば図3(c)参照)。このようにすることで、患者の創部の形状に合わせて創部を安定的に押し広げることが可能となるとともに、上記の通り患者の創部を必要以上に傷つける恐れが少なくなる。
(キャナルファインダー)
また、人工股関節置換術では、開創後、大腿骨を露出させ、大腿骨の骨頭をボーンソー等により切断し、大腿骨の髄腔にステムを挿入する準備を行う。このステムを挿入する作業は、大腿骨にキャナルファインダーを挿入し、大腿骨における髄腔の向き等を確認することにより行う。
図4に、本実施形態に係るキャナルファインダー2の概略を示す。本図で示すように、本キャナルファインダー2は、先端部21、中間部22及び把持部23がそれぞれ屈曲部24、25を介して接続されている。
本実施形態のキャナルファインダー2は、髄腔の形成された方向を確認するとともに骨を切削することができるものであるため、硬質な部材で構成されていることが好ましく、具体的には鋼等の金属で構成されていることが好ましいが、硬質のプラスチックで構成されていてもよい。
本実施形態のキャナルファインダー2は、上記の通り、先端部21、中間部22及び把持部23が屈曲部24、25を介して接続されて構成されている限りにおいて、複数の部材を接合することで製造されたものとなっていてもよいが、一体の部材で構成されていることが製造を容易に行う観点及び強度の観点から好ましい。
本実施形態のキャナルファインダー2において、先端部21は、髄腔中心軸を確認するために使用される部分であり、棒状の部分である。本実施形態に係るキャナルファインダー2において、先端部21は、先端に近づくに従い細くなっていることが好ましい。このようにすることで、より髄腔に挿入しやすくなる。
また先端部21、中間部22、及び先端部21と中間部22の間の屈曲部24には、削り溝が形成されている。削り溝が形成されることで、髄腔内に挿入し、髄腔中心軸を確認しながら、骨を切削することが可能となる。
また本実施形態のキャナルファインダー2における把持部23は、文字通り、使用者がキャナルファインダーを安定的に把持することができるようにするための部分である。把持部23も棒状の部材であり、芯は硬質部材で構成されている必要はあるがその周囲にはゴム等の弾性部材でおおわれていることが好ましい。これによって、滑りにくくなり、より握りやすくなる。
また本実施形態のキャナルファインダーにおける中間部22は、先端部21と把持部23の中間に配置され長さ及び角度を調節するために用いられるものであり、屈曲部を介してそれぞれと接続されている。
またここで中間部の断面は、角丸多角形、より具体的には角丸三角形となっていることが好ましい。このようにすることで、使用者は、現在キャナルファインダーがどの方向に、どの角度になっているのかを容易に確認することができるようになる。より具体的には、角丸多角形の稜線がキャナルファインダーの挿入方向に沿った面と略平行となるように配置することで、使用時において常時このキャナルファインダーの延伸方向がどの方向となっているのかを容易に確認することが可能となる。この場合のイメージ図を図5に示しておく。
また、本実施形態のキャナルファインダーにおいて、先端部21、中間部22、及び把持部23は平面上でジグザグに折れ曲がっており、先端部と中間部の折れ曲がり角度Aよりも、中間部3と把持部4の折れ曲がり角度Bの方が大きいことが好ましい。より具体的に上記折れ曲がり角度A、Bは、それぞれ鈍角であることが好ましく、折れ曲がり角度Aは、100度以上130度以下、折れ曲がり角度Bは110度以上140度以下となっていることが好ましい。このようにすることで、使用者はキャナルファインダー2を上側から挿入する一方、キャナルファインダーの先端部を水平に保つことができるようになる(図6参照)。
また本実施形態に係るキャナルファインダー2の先端部21と中間部22の間の屈曲部24には、上記の通り、切削するための溝が設けられている。
また、本実施形態に係るキャナルファインダー2においては、先端部21と中間部22の間の屈曲部24に、切削するための返し部27が設けられていてもよい。この場合の図を図7に示しておく。また、この返し部27については本図においては中央部に設けられているが、端の両角部に設けられていてもよい。
本図で示すように、返し部(突起)を設けることで、本実施形態に係るキャナルファインダー2は、キャナルファインダー2を引く場合においても、骨を切削することが可能となる。この結果、先端だけでなく、この返し部27でも切削ができることとなり、より多くの切削態勢及び切削領域が可能となる。なお、返し部27には、切削の効率を上げる観点から、切削溝が形成されていることも好ましい。
また返し部の幅は、先端部、中間部、屈曲部の幅よりも狭くなっていることも好ましい。このようにすることで返し部の先端をより鋭利にし、切削効率を上げることができるといった利点がある。この場合のイメージ図を図8に示しておく。
以上、より高い切削機能を有し、方向の確認を行いやすいキャナルファインダーを提供することができる。
(ラスプ及びラスプホルダ)
そして術者は、上記キャナルファインダー2によって髄腔の方向について確認を行った後、ステムを挿入する空間の大きさを確保するためにラスプ4を挿入し、髄腔内を切削する。図9は、本実施形態に係るラスプホルダ3の概略を示す図であり、図10はラスプ4を保持した状態のラスプホルダ3の概略を示す図である。
これらの図で示すように、本実施形態に係るラスプホルダ3は、先端にラスプ保持部311が形成された折曲部31と、折曲部31に接続される把持部32を備えている。また、本ラスプホルダ3は、把持部32に接続される打ち込み部33を備えている。
本ラスプホルダ3におけるラスプ保持部311は、ラスプ3に形成される挿入穴に挿入される部分を備えたものであり、挿入された後、安定的にラスプを保持することができるよう構成されている。具体的には、ラスプ保持部311は、挿入穴に挿入される突起3112と、突起3112と同様にラスプに挿入されるとともに引掛けるための爪3111と、を備えており、この突起3112及び爪3111の出し入れを制御することで、ラスプ内の凹部にひっかける又は開放し、ラスプの着脱を可能とする。なおこの爪3111は、折曲部31及び把持部32内に設けられる機構によって制御されていることが好ましい。すなわち、ラスプ保持部311は、折曲部31及び把持部32内に設けられる着脱機構3113によって制御される。この場合のイメージを図11に示しておく。本ラスプホルダ3のように、突起3112と爪3111の双方を設けることで、術中の旋回等の動作に対してラスプを安定的に保持する力を強くすることができるといった利点がある。
また、本ラスプホルダ3におけるラスプ保持部は、ラスプに挿入された場合、接合部内(挿入穴内)に収まり、外へ張り出さないよう構成されていることが好ましい。
また、本ラスプホルダにおいて折曲部は、側面から見た場合及び上面から見た場合それぞれにおいて折れ曲っている。側面から見た場合は上記記載の通りであるが、図12に、上面から見た場合の概略を示しておく。なお、この図は右用のラスプホルダであるが、左用のラスプホルダの場合はこれと左右対称とすればよい。
本ラスプホルダは、いわゆる縦方向(側面から見た場合)において折れ曲っているだけでなく、横方向(上面から見た場合)においても折れ曲っている。これは、通常、手術中、患者の大腿骨は骨盤と同じ高さにあり、大腿骨の髄腔の方向も骨盤の高さに近い位置にある。したがって、直線状のラスプホルダを用いる場合、どうしても患者の骨盤等体にラスプホルダが近い状態となる。これは患者の体を押してしまうことで患者の体を圧迫してしまうおそれがあるため、本ラスプホルダのように、折れ曲ったラスプホルダを用いることで、患者の体に負担をかけてしまうおそれをより少なくすることができる。なお右用と左用のラスプホルダがそれぞれ必要となる。
ところで、本ラスプホルダでは、ラスプを保持した状態において、把持部の軸方向と、ラスプの挿入軸方向が略平行となっている。ラスプホルダは、ラスプを挿入するために、把持部の後端部分に接続される打ち込み部をハンマーで叩くことがある。この場合において、打ち込み部の軸方向とラスプの挿入軸方向を略平行とすることで、ラスプに対する力を確実に伝えることができるとともに、挿入方向も安定させることができる。後端部分の形状は角丸多角形、特に角丸三角形で頂点が挿入軸方向と略平行であることが好ましい。この場合のイメージを図13に示しておく。
ラスプとラスプホルダの嵌合部にはハンマーによる衝撃が働くため強固に固定されている必要がある。ラスプホルダのレバー(ハンドル)を握ることでラスプとの着脱が可能であるが、ハンマーによる衝撃により意図せずに外れてしまわないように、レバー自体を固定する二段階ロッキング機構を備える。これにより、より強い衝撃に耐えることが可能となる。ラスプホルダの挿入にはハンマーで叩くほかウッドペッカーのように気動式もしくは電動式の器械を取り付けられることが望ましい。
ただし、上記のように、より患者の体から離れたほうが患者に対する負担を軽減することができるため、ラスプを保持した状態において、把持部の軸方向と、ラスプの挿入軸方向のなす角度が140度以上160度以下の範囲内にあることとしてもよい。この場合のイメージ図を図14に示しておく。このようにすることで、より患者の体からラスプホルダを離すことが可能になり、腸骨や腸骨翼の衝突を回避することで、ラスプの出し入れがより容易になる。なお、この角度範囲にすると把持部材に力を加える方向とラスプに力が加わる方向に差異が生じるため、この使用者としてはある程度熟練した術者であることが好ましい。ラスプホルダの挿入は、通常は術者が患者の頭側に立ち位置を移動して、患者の足側に向かって挿入する必要がある。しかしながら、「把持部の軸方向と、ラスプの挿入軸方向のなす角度が140度以上160度以下の範囲内」にすると術者は患者の足側に立ったままで患者の足側に向かって挿入することが可能になる。大腿骨操作で術者が立ち位置を移動する必要がなくなるので、効率よく手術を行うことが可能になる。
(ステム挿入)
ラスプにより大腿骨内を切削した後、このラスプによって切削された髄腔内にステム5を挿入する。この場合のイメージ図を図15に示しておく。
本図で示すように、ステムは、ネック及びヘッドを備えて構成されており、ネックの向き及び高さ、いわゆるオフセットは患者の股関節の状態により適宜選択される。
(カップ設置)
次に、寛骨の寛骨臼にカップを固定する。カップの概略について図16に示しておく。カップは半球状であり、中心に一つ、その周囲に複数のボルト固定用孔(スクリューホール)が形成されている。本工程では、カップの固定に先立ち、カップと同様の形状で刃が付された球型ドリルを寛骨臼に押し当て、カップと同様の形状の凹部を形成しておく。
そして、形成した上記凹部にカップを挿入し、寛骨臼内に固定する。なお、カップの外表面は荒い凹凸加工が施されており、この凹凸による抵抗を用いることで寛骨臼内でのずれを防止することができる。
また、カップの中心位置には上記の通り孔が形成されており、カップを寛骨臼に固定する際、この孔にカップホルダーを接続し、寛骨臼に押し当てることで寛骨臼内にカップを固定する。
そして、ドリルの回転軸を抜いた後、周囲の複数の孔に螺子部材を挿入し、カップと骨とを螺子部材で強固に固定する。これにより、より確実にカップを寛骨臼に固定することができる。
なおこの場合において、複数のボルト固定用孔の位置は中心から対称性に形成されていることが好ましく、また、それぞれのボルト固定用孔は強度の点から1.5cm以上離れていることが好ましい。例えば、外径40mmと42mmのカップでは球の中心から45度の振り幅の円周上で90度間隔で4穴を形成する、または、外径44mmと46mmカップでは球の中心から45度の振り幅の円周上で60度間隔で6穴を形成する、または、外径48mm以上のカップでは球の中心から45度の振り幅の円周上で45度間隔で8穴を形成することが好ましい。また、それぞれのボルト固定用孔の側面には螺子溝が形成されていることが好ましい。このようにロッキング機構とすることで、カップとボルトが一体化し、より確実にカップと骨とを強固に固定することができる。なお、本図の例では8孔の例を示しているが、孔の数は上記の機能を有する限りにおいて限定されるわけではない。
またこの場合において、中心の孔も、ロッキング機構とし、ロッキングスクリューを固定できるようにしておくことが好ましい。この部位はBoneStok(骨量)があり、骨母床の厚みが十分あることからスクリューの固定性が得られやすい。また、カップの軸の中心であることからスクリューを締めていく際に無理なトルクがかかってカップが動いてしまうリスクが少ない。こうすることにより、前記複数のボルト固定用孔と合わせて、例えば、外径40mmと42mmのカップでは5穴、外径44mmと46mmのカップでは7穴、外径48mm以上のカップでは9穴が形成される。この場合のイメージを図17に示しておく。
そして、カップの内側に樹脂製又はセラミック製の受け部材を挿入し、固定させる。これにより、カップの設置を完了させることができる。
(ステム嵌合)
そして、上記カップを設置した後、ステムのネックにヘッドを被せ、このヘッドと上記カップの受け部材とを嵌め合わせる。これにより、人工股関節の置換が完了する。なおこの嵌め合わせにおいては、簡単に脱臼しないよう、十分な動作確認を行うことが必要である。
(縫合)
そして、上記一連の流れが完了したことを確認した後、開創した部位を縫合し人工関節置換術を完了する。
以上、本実施形態の人工股関節置換術用具及びこれらを組み合わせたシステムを提供することで、より効率の良い人工股関節置換術を行うことができる。
本発明は、人工股関節置換術用具として産業上の利用可能性がある。

Claims (2)

  1. 先端部、中間部、及び把持部がそれぞれ屈曲部を介して接続されており、
    前記先端部と前記中間部、及び、前記先端部及び中間部の間の屈曲部に切り溝が形成され、前記中間部の断面が角丸多角形となっているキャナルファインダーであって、
    前記先端部、中間部、及び把持部は同一平面上でジグザグに折れ曲がっており、
    前記先端部と前記中間部の折れ曲がり角度よりも、前記中間部と前記把持部の折れ曲がり角度の方が大きいキャナルファインダー。
  2. 前記先端部と前記中間部の間の屈曲部に切削するための折り返し部が設けられた請求項1記載のキャナルファインダー。
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