JP6481964B2 - 電線接続具 - Google Patents

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Description

本発明は、事故によって断線した高圧線を接続する電線接続具に係り、特に、取り扱いが容易で安価に製造することが可能な電線接続具に関する。
山間部で高圧線の断線事故が発生した場合、復旧工具や材料を人力で運搬しなければならないため、従来、復旧作業に多大な労力と時間を要していた。また、作業で使用する材料や工具は多岐にわたるため、必要な工具等の持ち出しを忘れる可能性が高く、復旧作業に支障が出るといった問題も生じていた。
電線の接続に用いられる器具や装置には、いろいろな種類がある。例えば、特許文献1には、一端に電線挿入穴が設けられたスリーブと、このスリーブの他端に接続される通電接続部を一対ずつ備え、通電接続部同士がボルトによって連結された「大容量電線の接続装置」が開示されている。
このような構造であれば、量産化に適している。したがって、本発明の「接続装置」においては、均質で大量に安いコストで製造することが可能である。
また、特許文献2には、「電線接続器具」という名称で、高圧架空電線と高圧引下電線などを接続する器具に関する発明が開示されている。
この発明は、電線接続器具に関する押さえ部に、引下電線挿入孔と、これに直交する方向から連通する固定用貫通孔が設けられるとともに、引下電線挿入孔に挿入された高圧引下電線の芯線が固定用貫通孔に螺合された固定用ネジによって固定される構造を備えたことを特徴としている。
このような構造の電線接続器具を用いて電線同士の接続作業を行う場合、作業者は、まず、固定部によって高圧引下電線の先端部が押さえ部に固定された状態の電線接続器具をフック部によって高圧架空電線に吊り下げる。その後、把持部を所定の工具を用いて操作することにより、固定用ネジの螺合状態を調整し、押さえ部とフック部との間に高圧架空電線を挟み込むようにする。これにより、電線接続器具から高圧引下電線が脱落することなく、高圧架空電線に電線接続器具が取り付けられる。この場合、高圧引下電線の先端が作業者や周囲の設備に接触する等の事故や、接続作業のやり直しが発生し難いため、作業性や安全性が向上する。
さらに、特許文献3には、「電線接続装置」という名称で、圧縮工具を用いずに電線同士を接続することが可能な構造を備えた発明が開示されている。
特許文献3に開示された発明は、第一のテーパ片及び第二のテーパ片をそれぞれ有し、これら第一のテーパ片及び第二のテーパ片の内側に電線の端部を進入可能にそれぞれ形成される筒状の第一の締結部及び第二の締結具と、これら第一の締結具及び第二の締結具をそれぞれ挿入可能であって、かつ、第一のテーパ片及び第二のテーパ片とそれぞれ対向するように形成される第一のテーパー穴及び第二のテーパー穴を有する接続管本体と、この接続管本体に軸方向へ移動可能に螺されるとともに、接続管本体に挿入された第一の締結具及び第二の締結具を軸方向へ押圧して第一のテーパー片及び第二のテーパー片を半径方向の内側へ向けて変位させる押圧ネジを備えたことを特徴としている。
このような構造の電線接続装置においては、第一の締結具と第二の締結具が押圧ネジによって軸方向へ押圧されると、各締結具のテーパー片が各テーパー穴の内面に食い込むことにより半径方向の内側へ向かって変位し、各電線の端部に対し、強力に押し付けられるため、各電線は接続管本体を介して強固に接続されるという作用を有する。すなわち、本発明によれば、スリーブを圧縮することなく、電線同士が接続されるため、重量物である圧縮装置を運搬する必要がない。したがって、山間部等においても電線の接続作業を容易に行うことができる。
特開2011−222359号公報 特開2010−198900号公報 特開2010−102979号公報
特許文献1に記載された発明では、電線挿入穴に電線が挿入された状態のスリーブを加圧工具によって加圧圧縮することによって、電線をスリーブに対して固定する構造となっている。したがって、スリーブが十分に圧縮されていない場合、スリーブの電線挿入穴から電線が抜けてしまうおそれがある。また、断線した電線の復旧作業を行う際に、加圧工具の持ち出しを忘れると、現場で作業を行うことができないという課題があった。さらに、本発明の「接続装置」は、一度、スリーブを加圧圧縮してしまうと、再利用ができなくなるため、経済的とは言えない。
また、特許文献2に記載された発明は、フック部によって高圧架空電線に吊り下げられる構造となっているため、断線しており、フック部を吊り下げられない状態にある電線に対しては適用できない。また、押さえ部とフック部との間に高圧架空電線を挟み込むためには把持部を回転させる必要があるが、作業員が間接活線工具等を用いずに、本発明の「電線接続器具」を直に手で持って作業を行うような場合には、把持部を回転させるという上述の操作は極めて煩雑であり、効率的とは言えない。加えて、本発明では、引下電線挿入孔に挿入された高圧引下電線は固定用ネジの押し付け力のみによって押さえ部に固定される構造であるため、高圧引下電線が引下電線挿入孔から抜けてしまう可能性がある。
さらに、特許文献3に記載された発明は、接続管本体に挿入された第一の締結具及び第二の締結具を軸方向へ押圧して第一のテーパー穴及び第二のテーパー穴へ第一のテーパー片及び第二のテーパー片を押し込むことにより、第一のテーパー片及び第二のテーパー片を半径方向の内側へ向けて変位させ、この第一のテーパー片及び第二のテーパーによって電線を接続管本体から抜けないように固定する構造となっている。しかし、第一の締結具及び第二の締結具の接続管本体に対する固定は、押圧ネジのみによって行われているため、押圧ネジが弛むと、第一の締結具及び第二の締結具が接続管本体に対して長手方向へ移動し、電線が接続管本体から抜けてしまうおそれがある。また、第一のテーパー穴及び第二のテーパー穴や第一のテーパー片及び第二のテーパー片は形状が複雑であり、加工が容易でないため、安価に製造することができない。
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであって、使用する工具の数が少なく、操作や持ち運びが容易であり、しかも簡単な操作で2本の電線同士を確実に接続できるとともに、壊れ難く、かつ、安価に製造することが可能な電線接続具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明は、導電性部材からなり、2本の電線が一端からそれぞれ挿入される一対の電線挿通穴が設けられた接続具本体と、この接続具本体に一端が連結された固定用ワイヤーと、を備え、接続具本体には、電線挿通穴に対し、その長手方向と直交し、かつ、連通するようにボルト穴が設けられ、このボルト穴に対して、電線挿通穴に挿入された電線を先端部で押圧可能にそれぞれボルトが螺入されたことを特徴とするものである。
このような構造の電線接続具においては、接続具本体が導電性を有することから、2本の電線について、絶縁被覆を取り除いて裸線部分を露出し、この裸線部分を一対の電線挿通穴にそれぞれ挿入した場合、その電線同士が接続具本体を介して電気的に接続されるという作用を有する。そして、これらの電線の裸線部分が電線挿通穴に挿入された状態で、ボルト穴に螺入されたボルトを先端部によって電線が押圧されるまで捻じ込むと、ボルトの先端部と裸線部分との摩擦力によって電線が接続具本体に固定され、電線挿通穴から容易には抜けなくなるという作用を有する。なお、ボルトが導電性を有する場合には、電線の裸線部分がボルトを介して電気的に接続されるため、電線と接続具本体の導通性が高まるというメリットがある。
さらに、電線挿通穴に裸線部分が挿入された電線の被覆部分に対し、一端が接続具本体に連結された固定用ワイヤーを巻き付けると、固定用ワイヤーによって、上記電線は裸線部分が電線挿通穴から抜けないように接続具本体に固定されるという作用を有する。
また、第2の発明は、第1の発明において、一対の電線挿通穴は、互いに平行をなし、2本の電線を対向した状態で挿入可能に形成されたことを特徴とするものである。
このような構造の電線接続具においては、第1の発明の作用を有することに加えて、例えば、元々1本であったものが断線して2本になった電線同士を接続する場合などに、裸線部分を電線挿通穴に挿入したり、ボルトや固定用ワイヤーを用いて固定したりする際に各電線に対して余計な力が加わらないというメリットがある。
第3の発明は、第1の発明において、接続具本体は、導電性部材に代えて絶縁性部材によって形成され、一対の電線挿通穴に代えて、2本の電線が両端からそれぞれ挿入される一の電線挿通穴が設けられるとともに、導電性を有して2本の電線が両端からそれぞれ挿入されるスリーブが、この電線挿通穴の内部に設置され、スリーブは、導電性を有し、ボルトの先端部で外周面が押圧された際に圧潰するように薄肉円筒状に形成されることを特徴とするものである。
このような構造の電線接続具においては、第1の発明の作用に加え、2本の電線同士が導電性を有するスリーブによって電気的に接続されるという作用を有する。
第4の発明は、第1の発明乃至第3の発明のいずれかにおいて、ボルト穴が、電線挿通穴を挟んで対称に少なくとも一対設けられたことを特徴とするものである。
このような構造の電線接続具においては、第1の発明乃至第3の発明のいずれかの作用に加え、電線挿通穴を挟んで対称に設けられた2つのボルトによって、電線の裸線部分が両側から挟み付けられる状態となるため、電線の接続具本体への固定状態がさらに強固になるという作用を有する。
第5の発明は、第1の発明乃至第4の発明のいずれかにおいて、固定用ワイヤーは、電線挿通穴の開口部近傍に一端が連結されたことを特徴とするものである。
このような構造の電線接続具では、第1の発明乃至第4の発明のいずれかの作用に加え、電線に対して固定用ワイヤーが略平行な状態で巻き付けられるという作用を有する。さらに、固定用ワイヤーが巻き付けられた状態において、電線に長手方向以外の方向へ引っ張られるような力が加わらないという作用を有する。
第6の発明は、第1の発明乃至第5の発明のいずれかにおいて、固定用ワイヤーの一端が固定されるワッシャーを備え、このワッシャーが、接続具本体へボルトを用いて着脱可能に連結されたことを特徴とするものである。
このような構造の電線接続具においては、第1の発明乃至第5の発明のいずれかの作用に加え、固定用ワイヤーの交換が容易であるという作用を有する。
第1の発明においては、電線挿通穴に挿入された2本の電線が接続具本体を介して電気的に接続されるとともに、各電線がボルトと固定用ワイヤーによって接続具本体に固定されるという簡単な構造であることから、操作や持ち運びが容易であり、壊れ難く、かつ、安価に製造することが可能である。
また、ボルトと固定用ワイヤーを扱うための工具のみを使用し、それ以外の工具は不要であるため、操作が簡単である。そして、現場に持っていく工具の数が少なくて済む。加えて、ボルトの先端部で裸線部分が押圧された電線に対し、さらに、固定用ワイヤーが巻き付けられることで、接続具本体に対する電線の固定状態が一層強固なものとなる。したがって、本発明によれば、2本の電線同士を確実に接続することが可能である。
第2の発明によれば、第1の発明の効果に加え、例えば、元々1本であった電線が断線して2本になった電線を接続する場合などに、作業性が良いため、断線した電線の復旧作業を効率よく行うことができるという効果を有する。
第3の発明によれば、第1の発明の効果を奏することに加え、接続具本体が絶縁性を有し、感電事故が起こり難いため、断線した電線の復旧作業を行う際の作業効率と安全性が一層高まるという効果を奏する。
第4の発明によれば、第1の発明乃至第3の発明のいずれかの効果を奏することに加え、電線同士の導通性が高まるとともに、各電線が電線挿通穴から一層抜け難くなるため、作業時の安全性及び作業後の信頼性が向上するという効果を奏する。
第5の発明によれば、第1の発明乃至第4の発明のいずれかの効果に加え、固定用ワイヤーを電線と略平行にすることで、その巻き付け作業を容易に行うことができるという効果を奏する。また、固定用ワイヤーが巻き付けられた状態において、電線に長手方向以外の方向へ引っ張られるような力が発生しないため、固定用ワイヤーの巻き付け状態が安定する。したがって、本発明の電線接続具によれば、長期間にわたって安全に使用することができる。
第6の発明によれば、第1の発明乃至第5の発明のいずれかの効果に加え、例えば、長さの異なる数種類の固定用ワイヤーを予め用意しておけば、接続する電線の状態に応じて、適切な長さの固定用ワイヤーを選択して取り付けることができるという効果を奏する。また、一度使用した電線接続具であっても固定用ワイヤーを交換することにより再利用が可能となる。
(a)及び(b)はそれぞれ本発明の実施の形態に係る電線接続具の実施例1の正面図及び側面図であり、(c)は同図(a)におけるA−A線矢視断面図であり、(d)は固定用ワイヤーの外観を示した図である。 (a)は実施例1の電線接続具の平面図であり、(b)及び(c)はそれぞれ同図(a)におけるB−B線矢視断面図及びC−C線矢視断面図である。 (a)及び(b)は実施例1の電線接続具によって2本の電線が接続される様子を示した図である。 (a)乃至(c)は実施例1の電線接続具によって2本の電線が接続される様子を示した図である。 (a)及び(b)はそれぞれ本発明の実施の形態に係る電線接続具の実施例2の正面図及び側面図であり、(c)は同図(a)におけるD−D線矢視断面図である。 (a)は実施例2の電線接続具の平面図であり、(b)は同図(a)におけるE−E線矢視断面図である。 (a)乃至(c)は実施例2の電線接続具によって2本の電線が接続される様子を示した図である。
本発明の電線接続具について図1〜図7を用いて説明する。具体的には、図1〜図4を参照しながら、実施例1の電線接続具1aの構造とそれを用いて2本の電線7,7を接続する方法について説明し、図5〜図7を参照しながら、実施例2の電線接続具1bの構造とそれを用いて2本の電線7,7を接続する方法について説明する。
図1(a)及び図1(b)はそれぞれ実施例1の電線接続具1aの正面図及び側面図であり、図1(c)は図1(a)におけるA−A線矢視断面図であり、図1(d)は固定用ワイヤー3の外観を示した図である。図2(a)は電線接続具1aの平面図であり、図2(b)及び図2(c)はそれぞれ図2(a)におけるB−B線矢視断面図及びC−C線矢視断面図である。
なお、図1(a)〜図1(c)と図2(a)〜図2(c)では固定用ワイヤー3の図示を省略している。また、図1(b)は正確には左側面図であるが、右側面図も電線挿通穴2aの位置を除けば、左側面図と同一であるため、両者を合わせて側面図としている。
図1及び図2に示すように、電線接続具1aは、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス鋼又はそれらの合金、あるいは導電性樹脂などの導電性部材からなる接続具本体2と、一端がワッシャー4に固定された固定用ワイヤー3を備えている。
接続具本体2には、2本の電線を一端から対向した状態でそれぞれ挿入可能に一対の電線挿通穴2a,2aが互いに平行をなすように設けられるとともに、この一対の電線挿通穴2a,2aのそれぞれに対し、長手方向と直交した状態で連通する二対のボルト穴2b,2b及びボルト穴2c、2cが、それらを挟んで対称に設けられている。
ボルト穴2b,2b及びボルト穴2c,2cには、電線挿通穴2aの内部に挿入された電線を先端部で押圧可能にボルト5がそれぞれ螺入されている。
固定用ワイヤー3は、螺旋状に成形された複数本の亜鉛めっき鋼線が撚り合わされた構造であり、電線挿通穴2aの近くに設けられたボルト穴2dに螺入されるボルト6によって、ワッシャー4を介して接続具本体2に一端が固定されている。
次に、電線接続具1aを用いて2本の電線を接続する方法について説明する。
図3(a)及び図3(b)は接続具本体2の電線挿通穴2aに対し、電線7が挿入される前と電線7が挿入された後の状態をそれぞれ示す電線接続具1aの断面図であり、図4(a)は接続具本体2の電線挿通穴2aに挿入された電線7に固定用ワイヤー3が巻き付けられた状態を示す電線接続具1aの断面図である。ただし、これらの図では、電線7を識別し易いように、電線接続具1aのみを断面図としている。これに対し、図4(b)及び図4(c)は、接続具本体2の電線挿通穴2a,2aにそれぞれ挿入された2本の電線7,7に固定用ワイヤー3がそれぞれ巻き付けられた状態を示す電線接続具1aの外観図である。
なお、図3(a)及び図3(b)と図4(a)は図2(b)に対応し、図4(b)及び図4(c)は図1(a)及び図2(a)にそれぞれ対応している。そこで、図1及び図2に示した構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の電線接続具1aを用いて、2つの電線7,7を接続する手順は以下のとおりである。なお、以下の説明では、便宜上、電線接続具1aに対して2本の電線7,7を1本ずつ接続する方法を示しているが、電線7を電線挿通穴2aに挿入して固定する作業は必ずしもこのような手順に限定されるものではない。すなわち、接続具本体2の電線挿通穴2aへの挿入作業やボルト5や固定用ワイヤー3を用いた固定作業は、2本の電線7,7について同時に行っても良い。
(1)まず、1本目の電線7について、絶縁被覆7aを取り除いて裸線部分7bを露出させ、図3(a)に示すように、その裸線部分7bを接続具本体2の一方の電線挿通穴2aに挿入する。
(2)次に、図3(b)に示すように、ボルト穴2b,2b及びボルト穴2c,2cに螺入された二対のボルト5,5をそれぞれ捻じ込み、電線挿通穴2aに挿入された電線7の裸線部分7bをそれらの先端部によって押圧する。
(3)さらに、図4(a)に示すように、電線7の電線挿通穴2aに挿入されていない部分に固定用ワイヤー3,3を巻き付ける。
2本目の電線7について、1本目の電線7の場合と同様に(1)〜(3)の作業を行うと、2本の電線7,7は図4(b)及び図4(c)に示した状態となる。このとき、導電性を有する接続具本体2は2本の電線7,7を導通させる作用を有する。また、電線7の裸線部分7bが電線挿通穴2aに挿入された状態で、ボルト穴2b,2b及びボルト穴2c,2cに螺入されたボルト5を先端部によって電線7が押圧されるまで捻じ込むと、ボルト5の先端部と裸線部分7bとの摩擦力によって電線7が接続具本体2に固定され、電線挿通穴2aから容易には抜けなくなるという作用を有する。さらに、電線挿通穴2aを挟んで対称に配置される二対のボルト5,5によって、電線7の裸線部分7bは両側から挟み付けられる状態となり、電線7の接続具本体2への固定状態がさらに強固なものとなる。その結果、電線7,7の導通性が高まるとともに、電線7,7が電線挿通穴2a,2aから一層抜け難くなるため、作業時の安全性及び作業後の信頼性が向上する。
また、電線7に巻き付けられた固定用ワイヤー3は、電線7を接続具本体2に固定し、電線挿通穴2aから抜け難くするという作用を有する。さらに、固定用ワイヤー3は一端が電線挿通穴2aの開口部近傍に連結されているため、電線7に対して略平行な状態で巻き付けられるという作用を有する。これにより、電線7に固定用ワイヤー3を巻き付ける作業を容易に行うことができる。そして、固定用ワイヤー3が巻き付けられた状態において、電線に長手方向以外の方向へ引っ張られるような力が発生しないため、固定用ワイヤー3の巻き付け状態が安定する。したがって、長期間にわたって安全に使用することができる。
なお、本発明の電線接続具1aにおいては、一対の固定用ワイヤー3,3が電線挿通穴2aの開口部を挟んで略対称に配置されているため、電線7が長手方向以外の方向へ引っ張られることがなく、固定用ワイヤー3の巻き付け状態が安定し、長期にわたって安全に使用できるという上述の作用及び効果がより一層発揮される。
このように、本発明の電線接続具1aにおいては、電線挿通穴2a,2aに挿入された2本の電線7,7が接続具本体2を介して電気的に接続されるとともに、電線7,7がボルト5と固定用ワイヤー3によって接続具本体2に固定されるという簡単な構造であることから、操作や持ち運びが容易であり、壊れ難く、かつ、安価に製造することが可能である。
また、ボルト5の締め付けや固定用ワイヤー3の巻き付けを行うための工具のみを必要とし、それ以外の工具は不要であることから、操作が簡単であり、かつ、現場に持っていく工具の数が少なくて済むというメリットがある。加えて、ボルト5の先端部で裸線部分7bが押圧された電線7に対し、さらに、固定用ワイヤー3が巻き付けられることで、接続具本体2に対する電線7の固定状態が一層強固なものとなる。したがって、2本の電線7,7を確実に接続することができる。
さらに、固定用ワイヤー3は、一端に取り付けられたワッシャー4を介して、ボルト5により接続具本体2に対して着脱可能に連結されているため、交換が容易である。したがって、例えば、長さの異なる数種類の固定用ワイヤー3を予め用意しておけば、接続する電線の状態に応じて、適切な長さの固定用ワイヤー3を選択して取り付けることができる。また、一度使用した電線接続具1aであっても固定用ワイヤー3を交換することにより再利用することが可能である。
なお、ワッシャー4を用いずに、固定用ワイヤー3の一端を接続具本体2の一部に巻き付けて固定しても良いが、接続具本体2に対する固定用ワイヤー3の連結が確実なものとなり、接続具本体2からの固定用ワイヤー3の取り外しが容易になるという点で、本発明のように固定用ワイヤー3の一端にワッシャー4を取り付け、このワッシャー4を接続具本体2にボルト5で固定する方が望ましい。
本実施例では、電線挿通穴2a,2aが互いに平行をなし、2本の電線7,7を対向した状態で挿入可能に形成される構造となっているが、本発明の電線接続具は、このような構造に限定されるものではない。すなわち、電線挿通穴2a,2aは必ずしも互いに平行でなくとも良く、両者のなす角度は、接続しようとする2本の電線7,7が設置される方向に応じて適宜変更可能である。ただし、元々1本の電線であったものが断線して2本になった場合には、本実施例で示したように、接続具本体2の両端にそれぞれの開口部を有し、互いに平行をなすように電線挿通穴2a,2aを形成することが望ましい。この場合、裸線部分7bを電線挿通穴2aに挿入したり、ボルト5や固定用ワイヤー3を用いて固定したりする際に各電線に対して余計な力が加わらないため、作業性が良い。したがって、断線した電線の復旧作業を効率よく行うことができる。
また、本実施例では、電線挿通穴2aを一端のみが開口した構造としているが、接続具本体2を貫通し、両端が開口した構造とすることもできる。このような構造であれば、加工が容易なため、製造コストを安くすることができる。ただし、電線に取り付けた場合に、電線挿通穴2aに雨水等が進入するおそれがあるため、電線が挿入されていない側の開口部にキャップ等を取り付けて電線挿通穴2aの一端を塞ぐことが望ましい。
本実施例では、ボルト5の材質については限定していないが、例えば、ボルト5が導電性を有する場合には、電線7の裸線部分7bがボルト5を介して電気的に接続されるため、電線7と接続具本体2の導通性が高まるというメリットがある。
また、固定用ワイヤー3の本数や配置についても本実施例に示した場合に限らず、適宜変更可能である。さらに、固定用ワイヤー3の材質は、亜鉛めっき鋼線に限定されるものではない。そして、必ずしも螺旋状に成形された金属線が撚り合わされた構造でなくとも良い。
図5(a)及び図5(b)はそれぞれ実施例1の電線接続具1aの変形例を示す正面図及び側面図であり、図5(c)は図5(a)におけるD−D線矢視断面図である。また、図6(a)は図5(a)に示した電線接続具1bの平面図であり、図6(b)は図6(a)におけるE−E線矢視断面図である。
なお、図1〜図4に示した構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図5及び図6に示すように、電線接続具1bは、実施例1の電線接続具1aにおいて、接続具本体2が絶縁性樹脂や絶縁性ゴムなどの絶縁性部材からなり、この接続具本体2に対し、一対の電線挿通穴2a,2aの代わりに、2本の電線を両端からそれぞれ挿入可能に電線挿通穴2eが設けられるとともに、スリーブ8がその両端から2本の電線を挿入可能に電線挿通穴2eの内部に設置された構造となっている。
なお、スリーブ8は、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス鋼又はそれらの合金、あるいは導電性樹脂などの導電性部材からなり、ボルト5の先端部で外周面が押圧された際に圧潰するように薄肉円筒状に形成されている。また、二対のボルト穴2b,2b及びボルト穴2c,2cは、電線挿通穴2eを中心として対称に配置され、かつ、電線挿通穴2eにそれぞれ直交した状態で連通するように設けられている。そして、ボルト穴2b,2b及びボルト穴2c,2cには、電線挿通穴2eの内部に挿入された電線7を先端部で押圧可能にボルト5がそれぞれ螺入されている。
次に、電線接続具1bを用いて2本の電線を接続する方法について、図7を参照しながら説明する。
図7(a)は接続具本体2の電線挿通穴2eに挿入された電線7に固定用ワイヤー3が巻き付けられた状態を示す電線接続具1bの断面図であり、図7(b)及び図7(c)は、接続具本体2の電線挿通穴2eにそれぞれ挿入された2本の電線7,7に固定用ワイヤー3がそれぞれ巻き付けられた状態を示す電線接続具1bの外観図である。ただし、図7(a)では、電線7,7を識別し易いように、電線接続具1bのみを断面図としている。
なお、図7(a)は図6(b)に対応し、図7(b)及び図7(c)は図5(a)及び図6(a)にそれぞれ対応している。そこで、図5及び図6に示した構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の電線接続具1bを用いて、2つの電線7,7を接続する手順は以下のとおりである。
(1)まず、2本の電線7,7について、絶縁被覆7aを取り除いて裸線部分7bを露出させた後、それらの裸線部分7b,7bを接続具本体2の電線挿通穴2eの両端からスリーブ8の内部へそれぞれ挿入する。
(2)次に、ボルト穴2b,2b及びボルト穴2c,2cに螺入された二対のボルト5,5をそれぞれ捻じ込み、電線7,7の裸線部分7b,7bが両端からそれぞれ挿入されたスリーブ8の外周面を圧潰するまで、それらの先端部によって押圧する(図7(a)参照)。
(3)さらに、電線7,7の電線挿通穴2eに挿入されていない部分に対して固定用ワイヤー3,3をそれぞれ巻き付け、図7(a)及び図7(b)に示した状態にする。
このとき、2本の電線7,7は導電性を有するスリーブ8によって電気的に接続される。そして、電線挿通穴2eに挿入された電線7の裸線部分7bは、ボルト穴2b,2b及びボルト穴2c,2cに螺入された二対のボルト5,5の先端部によって両側から挟み付けられるようにして固定され、2本の電線7,7は電線挿通穴2eから抜けないように固定用ワイヤー3によって接続具本体2に固定される。
そして、本発明の電線接続具1bにおいては、電線接続具1aと同様に構造が簡単であるため、操作や持ち運びが容易であり、壊れ難く、かつ、安価に製造することが可能である。また、ボルト5の締め付けや固定用ワイヤー3の巻き付けを行う際に必要とする工具が少ないため、操作が簡単であり、かつ、現場に持っていく工具の数が少なくて済む。そして、電線接続具1aの場合と同様に、ボルト5の先端部で裸線部分7bが押圧された電線7に対し、さらに、固定用ワイヤー3が巻き付けられることで、接続具本体2に対して電線7が一層強固に固定されるという作用及び2本の電線7,7を確実に接続できるという効果を有する。
一方、電線接続具1bでは、接続具本体2が絶縁性を有することに加え、上述したように、2本の電線7,7が導電性を有するスリーブ8によって電気的に接続されるという作用を有しているため、感電事故が起こり難い。したがって、本発明の電線接続具1bによれば、断線した電線の復旧作業の効率と安全性を一層高めることができる。
本発明は、山間部で高圧線の断線事故が発生した場合の復旧作業において利用可能である。
1a,1b…電線接続具 2…接続具本体 2a…電線挿通穴 2b〜2d…ボルト穴 2e…電線挿通穴 3…固定用ワイヤー 4…ワッシャー 5,6…ボルト 7…電線 7a…絶縁被覆 7b…裸線部分 8…スリーブ

Claims (5)

  1. 導電性部材からなり、2本の電線が一端からそれぞれ挿入される一対の電線挿通穴が設けられた接続具本体と、
    一対の前記電線挿通穴のそれぞれに対し、その開口部近傍に一端が連結された一対の固定用ワイヤーと、を備え、
    前記接続具本体には、前記電線挿通穴に対し、その長手方向と直交し、かつ、連通するようにボルト穴が設けられ、
    このボルト穴に対して、前記電線挿通穴に挿入された前記電線を先端部で押圧可能にそれぞれボルトが螺入され
    一対の前記固定用ワイヤーは、前記開口部を挟んで対称に配置されたことを特徴とする電線接続具。
  2. 一対の前記電線挿通穴は、互いに平行をなし、2本の前記電線を対向した状態で挿入可能に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の電線接続具。
  3. 前記接続具本体は、前記導電性部材に代えて絶縁性部材によって形成され、
    一対の前記電線挿通穴に代えて、2本の前記電線が両端からそれぞれ挿入される一の電線挿通穴が設けられるとともに、
    導電性を有して2本の前記電線が両端からそれぞれ挿入されるスリーブが、この電線挿通穴の内部に設置され、
    前記スリーブは、導電性を有し、前記ボルトの先端部で外周面が押圧された際に圧潰するように薄肉円筒状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の電線接続具。
  4. 前記ボルト穴が、前記電線挿通穴を挟んで対称に少なくとも一対設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電線接続具。
  5. 前記固定用ワイヤーの一端が固定されるワッシャーを備え、
    このワッシャーが、前記接続具本体へボルトを用いて着脱可能に連結されたことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の電線接続具。
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