JP6480994B1 - テント - Google Patents
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Abstract
【課題】耐風性に優れ、意匠性を備えたテントを提供することを目的とする。
【解決手段】矩形の各隅に配置される支柱と、矩形の辺をなすように隣合う支柱同士を連結する梁と、支柱間に張設される面状の天幕と、を備え、支柱は、短支柱と、短支柱よりも長い長支柱と、を含み、天幕は、各隅部が各支柱の上端に張設され、矩形の一つの対角線方向について、他の対角線方向とは異なる張力が付与されるように張設可能であるテント。
【選択図】図1
【解決手段】矩形の各隅に配置される支柱と、矩形の辺をなすように隣合う支柱同士を連結する梁と、支柱間に張設される面状の天幕と、を備え、支柱は、短支柱と、短支柱よりも長い長支柱と、を含み、天幕は、各隅部が各支柱の上端に張設され、矩形の一つの対角線方向について、他の対角線方向とは異なる張力が付与されるように張設可能であるテント。
【選択図】図1
Description
本発明は、日除けや雨除けのために用いられる、テントに関する。
イベント会場等に設置されるテントは、突風によってテントが変形し、さらには吹き飛ばされると、テントの内外の人及び機材に被害が及ぶことから、テントには耐風性が要求される。
また、イベント会場等に設置されるテントは、設置のし易さ、出入りのし易さ、さらには意匠性を備えるものが製品競争上の優位を得ることができる。
特許文献1は、テントの棟の両脇と妻にそれぞれ通風口を設けることで、屋根(天幕)の内側に吹き込む風の一部を逃がして耐風性を高めたテントを開示している。
特許文献2は、巻き取り可能な天幕を水平方向のみに張るため、横風の影響を受けにくい巻き取り式タープを開示している。
特許文献1に開示のテントは、屋根(天幕)の内側に空気の貯まり場が出来ることから、屋根の内側に向けて吹き込む風量が大きい場合には、通風口から一部の風を逃がしてもテントの変形や吹き飛ばしを防ぐことが出来ない。
特許文献2に開示のタープは、空気の貯まり場が生じないため横風に対する耐風性に優れるが、タープの内側へと吹き込み、タープを下から上へと持ちあげる風については、水平に張る天幕に風の分散機能がないため、天幕にかかる力によってタープの変形や吹き飛ばしに繋がるおそれがある。
そこで、本発明は、耐風性に優れ、意匠性を備えたテントを提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、矩形の各隅に配置される支柱と、前記矩形の辺をなすように隣合う前記支柱同士を連結する梁と、前記支柱間に張設される面状の天幕と、を備え、前記支柱は、短支柱と、前記短支柱よりも長い長支柱と、を含み、前記矩形の一つの対角線方向に前記短支柱が配置され、他の対角線方向に長支柱が配置され、前記天幕は、各隅部が前記各支柱に張設され、前記矩形の一つの対角線方向について、他の対角線方向とは異なる張力が付与されるように張設可能である。
上記の態様によれば、耐風性に優れ、意匠性を備えたテントを提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係るテント1を説明する。天幕10については、天側を表側、地側を裏側とする。テント1は、側面に幕を取り付けない外周開放型であり、天幕10を谷形(バタフライ型)又は山形に取り付けられることが特徴のひとつとなる。
まず、テント1の骨組みを説明する。図1、図2(A)に示すように、テント1は、平面視で矩形のテントであり、四隅に支柱2が配置される。支柱2は、大人の身長よりも長い短支柱3と、短支柱よりも長い長支柱4と、を含む。本実施形態では、平面視の形状を正方形として例示する。長支柱4は、例えば、短支柱3の約1.5倍の長さであるが、短支柱3、長支柱4の長さの比は一例である。
短支柱3は、上記矩形の一方の対角線方向に配置され、長支柱4は、他方の対角線方向に配置される。短支柱3と、長支柱4とは、梁(横桟)5によって連結される。梁5は、短支柱3の上端部脇及び長支柱4の上端部脇にそれぞれ設けられる中空状の梁支持部6に支持されて、斜めに架け渡される。梁5は、平面視において上記矩形の辺部をなし、隣合う支柱2を連結させるように、四辺にそれぞれ個別に架け渡される。梁5の長さは、例えば、短支柱3よりも長く、例えば、四本とも同じ長さである。
短支柱3及び長支柱4は、立設時の安定性を高めるために下端部に脚座7をそれぞれ備え、長支柱4は、ロープ13を係止するロープ係止部8を立設時に手の届く高さとなる位置に備える。ロープ係止部8は、全ての長支柱4に設けられてもよいし、一対の長支柱4のどちらかのみに設けられてもよく、また短支柱3に設けられてもよい。
また、短支柱3及び長支柱4は、それぞれ上端部の側面に天幕10を張設するためのリング9を備える。リング9は、リング9の径方向が支柱2の長手方向に直交するように取り付けられ、支柱2の立設時に、径方向が水平となる。
次に、天幕10について説明する。平面視におけるテント1の一隅を拡大した図2(B)に示すように、天幕10の四隅には、それぞれリング状の天幕側係止部11が設けられる。このうち天幕10の三隅の天幕側係止部11は、係合部材12によってリング9と係合される。係合部材12は、例えば、カラビナである。
天幕10の残り一隅の天幕側係止部11には、ロープ13が取り付けられ、図3に示すように、長支柱4のリング9に通過させたロープ13をロープ係止部8に係止することで、天幕10が骨組みに張設される。
本実施形態に係るテント1では、ロープ13に掛ける力加減によって、一定の張力が掛る短支柱3同士を結ぶ対角線方向(短支柱方向)の張力よりも、長支柱4同士を結ぶ対角線方向(長支柱方向)の張力を大きくすることや、短支柱方向の張力よりも長支柱方向の張力を小さくすることができる。そのため、天幕10が備える生地の伸縮性とあいまって天幕10を谷形(正確には、谷形を基調とした鞍型形状)に張設するか、山形(正確には、山形を基調とした鞍型形状)に張設するかを張り分けることができる。図1では、短支柱方向の張力が長支柱方向の張力よりも大きくなるようにロープ13が係止されており、天幕10は短支柱方向を谷底とする谷形に張設されている。
図2(A)に示すように、天幕10は、矩形(例えば、略正方形、略菱形)を基調として各辺が緩やかな湾曲状(例えば、カテナリー状)によって内側へ切り欠かれた切り欠き10aが形成される。張設された天幕10の1辺の長さL1を100とした場合、対向するアーチの頂部同士の長さL2は約92である。天幕10は、約8%の割合で切り欠かれた切り欠き10aによって、各辺にしなやかな曲線がもたらされ、見る者の心を和ませるとともに、力学的安定性を持つカテナリー曲線が備える安定性によって、見る者の心が落ち着く意匠を備える。日射によって切り欠き10aが作り出す日影の線も見る者に同様の心理的効果をもたらす。
また、アーチによる力の分散機能によって、切り欠き10aは、ロープ13への力加減によって短支柱方向と長支柱方向とで異なる張力を掛けたときや、天幕10が風を受けたときでも、天幕10の一部に過度な張力がかからないように張力を分散させるため、天幕10の一部が突っ張って、他の部分が弛まないようにできる。つまり、切り欠き10aは、天幕10にかかる張力を分散し、天幕10全体がしわにならず緩やかな曲面を保持させる機能を有する。
なお、図示を省略するが、天幕10の裏側には、照明、ファン等を吊り下げる吊下部やケーブルを通過させるためのケーブル通過部が設けられてもよい。
天幕10を取り付けたテント1は、短支柱3と、長支柱4と、梁5と、地面と、に囲まれる面が、テント1の内外を分ける境界部となり、当該境界部である四面のそれぞれが入口及び出口となる。
テント1は、側面に取り付ける幕がない外周開放型であり、後述するように、天幕10の最低部は、大人の身長よりも高いため、テント1への出入りに際して腰を屈める必要がない。そのため、テント1は、出入りが容易である。
続けて、テント1の構造及び特徴を説明する。図4、図5は、天幕10を谷形に張設したテント1の正面図、右側面図である。テント1の背面は正面と対称であり、左側面は右側面と対称である。図4、図5に示すように、短支柱3は、脚座7側から所定長となる分割部3aにおいて脚部と頭部とに分けることができ、長支柱4は、同様に脚座7側から所定長となる分割部4aにおいて脚部と頭部に分けることができる。そのため、短支柱3及び長支柱4は、分割して保管、運搬が可能であり、短支柱3及び長支柱4の脚部は共通化することができる。脚部と頭部とは、分離せずに折り曲げて収容可能であってもよい。
また、短支柱3及び長支柱4の頭部は、脚部と連結しない状態において、高さを低く抑えられるため、梁支持部6に梁5を接続する、リング9に天幕10の三隅を取り付ける、リング9にロープ13を通過させる、ことが容易である。撤収時は設置時と逆さの作業を行うため、撤収時も同様の効果がもたらされる。このように、テント1は、支柱を分割することができるため、長さ方向にかさばらず、保管、運搬に有利であり、高さを抑えた状態で設置作業や撤収作業を進められるため、設置、撤収が容易である。梁5も分割可能であるか折り曲げ可能であってもよい。
そして、短支柱方向の張力が長支柱方向の張力よりも大きくなるように引張された天幕10は、短支柱方向を谷底として両側の長支柱方向に向けてそれぞれ斜面が形成される谷形状に張設される。そして、当該谷底は、長支柱方向からもたらされる張力によって横から見ると中央部が上方へ持ちあがっており、張設された天幕10は、全体として谷形の鞍状形状となる。
ここで、テント1の耐風性について説明する。一般にテントは天幕を備え、天幕の裏側に向けて吹き込む風があると、天幕を下から上へと持ちあげる力が働く。この時、天幕が屋根型に取り付けられているか、水平に取り付けられていると、天幕に向けた上向きの風が外側に分散されず、テントは上向きの力をそのまま受けることになる。さらに、テントの側面に取り付ける幕があると、天幕との間に空気の貯まり場が生じるため、下から天幕に吹き付ける風は外側に逃げ場がなく、テントにかかる上向きの力は側面の幕からももたらされる。
それに対して、本実施形態のように、テント1は、側面に幕を取り付けないため、天幕10との間に空気の貯まり場が生じず、側面に幕を取り付けるテントに比べて耐風性が高い。また、天幕10を谷形に取り付けると、天幕10の裏側に吹き込む上向きの風は、天幕10の谷(上向きの風側からすると山)を境にして分けられ分散される。また、天幕10の裏側は斜面となっているため、上向きの風による力は、斜面に平行な分力と斜面に垂直な分力に分解されて、上向きの力が弱まる。そのため、天幕10谷形に取り付けたテント1は、天幕が水平に取り付けられるか屋根形に取り付けられるテントよりも上向きの風に対して耐風性が高く、浮き上がり難い(吹き飛ばされ難い)。
なお、天幕10の三隅を支柱2から外し、残る一隅と係合している長支柱4に天幕10を巻きつける等によって固定することで、テント1の耐風性を超える強風が吹きつける場合であってもテント1の骨組みを解体、撤去する必要がない。この場合において、短支柱3と係合している天幕10の二隅は手を伸ばせば届く高さであるため、すぐさま係合部材12を天幕側係止部11または短支柱3のリング9から外すことができ、ロープ係止部8から解除したロープ13を持って一気に向かいの長支柱4に天幕10を固定することができる。
次に、テント1が備える意匠及び当該意匠が奏する効果について説明する。対角線上に谷が形成されるように天幕10を張設されたテント1は、テント1の中心部から四方のいずれに向かう方向であっても、長支柱4へ向けた上り傾斜によって開放感がもたらされる。つまり、テント1は、テント1の内側から外側へ向けた開放感を備える。加えて、天幕10の各四辺の湾曲と、谷底の中央部が持ち上がる湾曲10bとが、テント1に伸びやかな開放感をもたらす。
また、図4、図5に示すとおり、テント1の四方のいずれから見ても、天幕10の表側と裏側とが視認でき、日中であれば、天幕10の表側の明るさと天幕10の裏側の暗さとのコントラストがテント1の意匠性を引き立てる。このような天幕10の表裏がもたらすコントラストとテント1が備える開放感は、例えば、自然や開放感を楽しむ海水浴場、プールサイド、BBQ会場、ゴルフ場等のリゾート空間における親和性が高い。また、人が集まるイベント会場、商店街等においては、テント1によって開放感を演出することができ、出入りのし易い構造から人の往来を促し活気をもたらすことができる。
そして、短支柱3は、大人の身長より長いため(短支柱の長さは、例えば、2m以上である)、張設された天幕10の最低部は大人の身長よりも高い。そのため、テント1内のどの場所においても、天幕10に接することなく大人が立つことができ、例えば、立食形式の会食が可能である。谷形に張設された天幕10は、空気、煙、音が上方にも抜け易いため、テント1内で飲食物を調理するにあたっては、熱や煙が籠り難いという利点がある。
また、正面/背面のように、テント1には対称性が含まれるものの、四面に形成される入口は、短支柱3と長支柱4との高さの違いによって敢えて対称性が崩されているため、対称性と非対称性とが混在し、非日常感を演出する等のイベント性を高める効果がもたらされる。
また、テント1を複数設置する場合、入口の面形状を合わせるように、テント1を隣合わせに複数設置すると、天幕10が波打つように連続した空間を作り出すことができ、入口の面形状を合わせずに設置すると、変則的な空間を作り出すことができるため、テント1は面白さを感じる空間を提供することができる。
次に、テント1において、天幕10を山形に張設する場合について説明する。図6は、天幕10を山形に張設した場合のテント1である。短支柱方向の張力よりも長支柱方向の張力が大きくなるように引張された天幕10は、長支柱方向を峰として、その両側の短支柱3へ向けて下り傾斜する。当該峰は、短支柱方向からもたらされる張力によって横から見ると下方へ湾曲して落ち込んでおり、峰の線は緩やかな双曲線状となる。そのため、張設された天幕10は、全体として山形の鞍状形状となる。
図6に示すように、天幕10を山形に取り付けた場合は、テント1の中心部の空間を高くとることができる。そのため、テント1の中心部に向けた開放感がもたらされ、テント1の外側から内側に向けた開放感を備える。また、谷形に取り付けた場合に比べて、斜めから射す日差しの遮断量が増える。
耐風性については、山形であっても、峰の中心部に向けて峰が湾曲しているため、峰の中心部から外側に向けて(つまり、長支柱4へ向けて)斜面が高くなり、上向きの風が周囲に抜けやすくなる。このため、天幕10を谷形に張設する場合と同じように、天幕10を山形に張設してもテント1の浮き上がりが抑制される。
以上のように、天幕10を山形に張るか、谷形に張るかは、ロープ13に掛ける力加減によって変更できるため、テント1を設置する場所の状況変化に合わせて天幕10の張設状態を変更することができる。
次に、図7から図9を参照して支柱2と梁5との接続について説明する。図7は、本実施形態に係るテント1の支柱2と梁5との接続箇所の拡大図である。梁5は、両端部に鎌状に設けられる円柱状の梁接続部5aを備え、梁接続部5aは、支柱2に設けられる梁支持部6に上方から挿入されて支柱2と連結される。
ただし、梁支持部6は、各支柱2の上端脇に設けられるため、美感を損なうおそれがある。そのため、支柱2と梁5との接続構造が変更されたテント1について以下に二つの変形例を示す。
変形例1は、円柱状の梁接続部5aに替えて半円柱状の梁接続部5bを用いて直接支柱2と梁5とを接続する方法である。図8(A)は、変形例1に係るテント1の梁5であって、直交する角度に配置した二本の梁5の端部を合わせるように近づけた状態を図示している。
変形例1のテント1に用いられる梁5の端部は、長手方向に対して約45度の角度の面が形成されるように端面5cが形成される。そのため、端面5cを別の梁5の端面5cと対向して接面させると、二本の梁5が90度の角度で当接する。
そして、梁5の端部から下垂するように設けられる梁接続部5bは、端面5cの延長面となる合わせ面5dを備える。梁接続部5bの断面は半円状であり、二本の梁5の合わせ面5dを対向して接面させると、当接した二本の梁接続部5bは合わさってちょうど円柱となる。
そして、図8(B)に示すように、当接した二本の梁接続部5bが支柱2の上端部に上方から挿入されて、支柱2と二本の梁5とが接続される。
このように、変形例1のテントは、二本の梁5を合わせて支柱2の上端に挿し込むことができるため、支柱2に梁支持部6を設ける必要がなく、テント1全体では、八個の梁支持部6が省かれることでよりシンプルな外観となる。
変形例2は、部材のほとんどが支柱2の内空及び梁5の内空に覆われる接続部材30によって支柱2と梁5とを連結する方法である。図9は、変形例2に係るテント1の支柱と梁5との接続箇所の拡大図である。変形例2では、梁5と支柱2とを接続するために、接続部材30が用いられる。
接続部材30は、三股状に分かれた部材であり、円柱状の胴30aと、円柱状の二本の腕30bと、を備える。胴30aの外周は、支柱2の内周と係合するように形成され、腕30bの外周は、梁5の内周と係合するように形成される。梁5は、梁接続部5aを備えずに端部は中空を開放しており、梁5の端部は、腕30bを覆うようにして接続部材30と接続することができる。
腕30bの表面には、例えば、弾性部材によって外に突き出すように付勢され、押下げ可能な突起部30cが一個または複数設けられ、梁5の端部には、当該突起部30cと係合する係合孔5eが対応するように設けられる。そのため、係合孔5eに突起部30cが係合することで、腕30bと梁5とは強固に接続される。同様に、胴30aにも突起部が設けられ、支柱2の上端部にも対応する係合孔が設けられてもよい。
このように、変形例2に係るテント1は、梁5と支柱2の接続に接続部材30を用いるため、梁5は、長手方向とは異なる方向に突き出す梁接続部5aを備える必要がない。そのため、運搬、設置、撤収に際して、梁接続部5aによって他の物をひっかける事故を未然に防ぐことができる。また、変形例1のテント1と同様に、支柱2には梁支持部6を設ける必要がないため、よりシンプルな外観となる。
次に、テント1の剛性を高めた変形例3に係るテント1を説明する。図10は、実施形態の変形例3に係るテント1の斜視図である。変形例3に係るテント1では、梁5と支柱2との間に筋交い40が取り付けられる。
本実施形態に係るテント1では、骨組みを変形させる力がテント1に加わった場合に、支柱2と梁5との接続箇所のみで当該力を吸収する必要があったが、筋交い40がテント1に取り付けられると、支柱2と梁5との接続箇所が増えるため、当該力が分散され、テント1の剛性を高めることができる。
テント1の重心は所定の高さとなるところ、横風や斜め下方からの風によってテント1にかかる転倒モーメントは、短支柱3よりも長支柱4に向かう力の方が大きいため、長支柱4と梁5との梁接続部5aは特に強度が必要となる。中でも、長支柱4に接続する梁5の梁接続部5aは、梁5に対して90度よりも小さい鋭角に設けられるため、長支柱4と接続する梁接続部5aは、テント1を変形する力が集中し易い。
それに対して、図10に示すように、八個の筋交い40(四個の長支柱側筋交い40aと四個の短支柱側筋交い40b)が取り付けられることで、長支柱4と梁接続部5aとを折り曲げようとする力の一部は、長支柱側筋交い40aに分散され、また、短支柱側筋交い40bによる張力によって力を弱めることができる。
このように、変形例3に係るテント1では、筋交い40を取り付けることにより、効果的に剛性が高められる。
なお、筋交い40は、梁5と梁5との間に取り付けられてもよい。また、筋交い40は、直線状ではなく、意匠性を持たせるために曲線状や波状等であってもよい。
なお、上述の形態は、本発明を実施する際の好適な形態の一例ではあるものの、本発明の実施の形態が上述のものに限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において本発明は種々変形実施可能である。
例えば、天幕10の支持方法は、本実施形態における支持方法に限られず、その他周知の方法が採用可能である。天幕10は、梁5に支持されてもよい。また、天幕10は、正方形を基調としたものに限られず、三角形を基調とした幕が複数枚取り付けられてもよいし、円形や多角形を基調とした幕が取り付けられてもよい。
また、天幕10は、例えば、天幕10の一方の対角線方向に伸縮性を備える(伸縮性に富む)ものでもよく、天幕10の張設にあたっては、伸縮性を備える方向を、短支柱方向に合わせて張設するか、長支柱方向に合わせて張設するかによって、天幕10を谷形か山形かに張り分けることができる。また、例えば、支柱2が略正方形に配置された場合において、伸縮性が乏しい生地の略菱形の天幕10では、菱形の長軸方向を短支柱方向に合わせるか、長軸方向を長支柱方向に合わせるかによって、谷形に張設するか、山形に張設するかを張り分けてもよい。
また、天幕10は、梁5を超えて側面に垂れてもよく、垂れる部分にはスリットが設けられてもよい。この場合、側面に垂れる幕によって横風を受け易くなるが、側面に垂れる部分は、側部や下部が固定されなければ、柳のように風を受け流すことができる。
梁支持部6、リング9は、支柱2に多数設けられてもよい。例えば、1本の支柱2の上端部近傍の外周に、90度ごとに梁支持部6、リング9がそれぞれ4個ずつ設けられると、1本の支柱2によって4方向へ梁5を連結することができ、また、4方向に天幕10を張設することができる。これによって、複数のテント1を隣合わせに設置するに際して、支柱2の立設数を減らすことができる。
リング9は、リング9の径方向が支柱2の長手方向と揃う様に取り付けられてもよいし、支柱2に沿って上下可能でもよい。また、天幕側係止部11自体がカラビナ状に開閉可能なリング部材であってもよい。
1 テント
3 短支柱
4 長支柱
5 梁(横桟)
10 天幕
3 短支柱
4 長支柱
5 梁(横桟)
10 天幕
Claims (2)
- 矩形の各隅に配置される支柱と、
前記矩形の辺をなすように隣合う前記支柱同士を連結する梁と、
前記支柱間に張設される面状の天幕と、を備え、
前記支柱は、短支柱と、前記短支柱よりも長い長支柱と、を含み、
前記矩形の一つの対角線方向に前記短支柱が配置され、他の対角線方向に長支柱が配置され、
前記天幕は、各隅部が前記各支柱に張設され、
前記矩形の一つの対角線方向について、他の対角線方向とは異なる張力が付与されるように張設可能である
ことを特徴とするテント。 - 前記天幕は、全体として矩形平面であり、各辺には緩やかな湾曲状の切り欠きが形成される
請求項1に記載のテント。
Priority Applications (1)
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JP2017168733A JP6480994B1 (ja) | 2017-09-01 | 2017-09-01 | テント |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017168733A JP6480994B1 (ja) | 2017-09-01 | 2017-09-01 | テント |
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Family Applications (1)
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JP2017168733A Active JP6480994B1 (ja) | 2017-09-01 | 2017-09-01 | テント |
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