まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。尚、以下の説明にて、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を後方(背面)側として説明する。尚、本実施例でパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、フローチャートの各ステップの説明にて、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。また、本実施例で『実行』と『実施』とは同義である。
図1は、本実施例のパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1(以下、遊技機と略記する場合がある)は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2(ゲージ盤)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3(台枠)とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。遊技領域には、遊技球が打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDで点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示器4Aにて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。尚、本実施例では、特別図柄を文字や記号等の各々を識別可能な複数種類の識別情報とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、特別図柄を複数のドット表示の組み合わせにより一定の法則性を有さない識別困難なもの、或いは識別不能なものとしてもよい。
第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよいし、これら「00」〜「99」を示す各セグメントが、「00」〜「99」を視認不能にランダムに配置された表示器により変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2の遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄(飾り図柄ともいう)が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、第1特別図柄表示器4Aでの第1特図の変動と第2特別図柄表示器4Bでの第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて演出図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、演出表示装置5の「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aでの第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bでの第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、演出図柄の変動表示中に変動表示が仮停止するようにしても良い。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、「大当り」となる組合せや「はずれ」となる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5R、または、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)にて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態等に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示と、を丸型の白色表示とする。
尚、以下の説明では、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでの表示を保留表示と総称することがある。
図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態にて、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する所定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)し易くする。このように、大入賞口は、遊技球が通過(進入)し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を開放状態であるときよりも通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
尚、本実施例では、所定領域である大入賞口を大入賞口扉が閉鎖状態と開放状態とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技球の流路に出没自在に設けられた可動部材が流路に突出することで、大入賞口に遊技球が入賞可能な遊技者にとって有利な状態となり、可動部材が流路から没することで、大入賞口に遊技球が入賞困難な遊技者にとって不利な状態となるものであっても良い。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、開放状態となった特別可変入賞球装置7の大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、他の入賞口(例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口)を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7の大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7の大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成されている。普図保留表示器25Cは、演出表示装置5の左右側方に配置された通過ゲート51A,51Bを通過する遊技球がゲートスイッチ21a,21bにて検出されることで有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
尚、特別可変入賞球装置7や普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6Bの左右側方位置には、複数の普通入賞口40が設けられている。これら複数の普通入賞口40のうち、普通可変入賞球装置6Bの左側方位置に設けられた普通入賞口40に入賞した遊技球は、これら普通入賞口40の背面側に設けられた普通入賞口スイッチ24aにて検出され、普通可変入賞球装置6Bの右側方位置に設けられた普通入賞口40に入賞した遊技球は、これら普通入賞口40の背面側に設けられた普通入賞口スイッチ24bにて検出される。普通入賞口スイッチ24a,24bで遊技球が検出された場合は、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果LED9が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域下方の遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や貸し出しによって払い出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが設けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検出するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検出するコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、コントローラセンサユニット35Aは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下動作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの配置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
また、上皿を形成する部材には、スピーカ8L,8Rから出力される音量を変更するための2つの音量変更ボタン41,42が設けられている。これら音量変更ボタン41,42は、左右に並んで配置され、右側に配置された音量変更ボタン42を押圧操作するとスピーカ8L,8Rから出力される音量が大きくなり、左側に配置された音量変更ボタン41を押圧操作するとスピーカ8L,8Rから出力される音量が小さくなる。この音量変更ボタン41,42を操作することで、遊技者が適宜音量を変更(設定)することができる。尚、上皿を形成する部材の内部において、音量変更ボタン41,42の部分に対応する位置には、音量変更ボタン41,42に対する押圧操作を検出するボタンスイッチユニット43(図2参照)が設けられていればよい。ボタンスイッチユニット43は、音量変更ボタン41に対応する透過形フォトセンサと音量変更ボタン42に対応する透過形フォトセンサとを含んで構成され、これら透過形フォトセンサにてどちらの音量変更ボタンが押圧操作されたかを検知可能であればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1での遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの出力信号を入力可能とする機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、外部に各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号や、電源断信号やクリア信号、リセット信号等の各種信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する入力回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び遊技効果LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、演出表示装置5の表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果LED9などの点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ(音番号や音量レベル等)などに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。LED制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたLED出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果LED9などの点灯/消灯駆動を行うLEDドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21a,21b、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23,普通入賞口スイッチ24a,24bからの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21a,21b、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23,普通入賞口スイッチ24a,24bは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図3は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。尚、図3に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じた値であればよい。
コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器4Aでの変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器4Bでの変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドであり、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。尚、コマンド8C00Hは、「はずれ」となる旨の事前決定結果を示すコマンドである。コマンド8C01Hは、「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨を通知するコマンドである。コマンド8C02Hは、「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨を通知するコマンドである。コマンド8C03Hは、「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨を通知するコマンドである。
コマンド8F00Hは、演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、その時点の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態にて、大入賞口が開放状態となったこと及び大入賞口が開放状態である期間であることを通知する大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態にて、大入賞口が開放状態から閉鎖状態となったこと及び大入賞口が閉鎖状態である期間であることを通知する大入賞口開放後指定コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
尚、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態のラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」または「1」〜「8」)に対応したEXTデータが設定される。
コマンドA400(H)は、大入賞口への遊技球の入賞が発生したこと通知する大入賞口入賞指定コマンドである。このコマンドは、後述するように、大当り開放中処理中にカウントスイッチ23で遊技球が検出されたことに応じて送信設定される。尚、大入賞口入賞指定コマンドは、遊技状態に関係なく、例えば、スイッチ処理においてカウントスイッチ23にて遊技球が検出されたことに応じて送信設定されるようにしても良い。
尚、本実施例では、カウントスイッチ23で遊技球が検出されたことに応じて大入賞口入賞指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に送信する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、カウントスイッチ23からの信号を、演出制御基板12にも主基板11と平行して入力するように構成し、演出制御基板12側においてカウントスイッチ23にて遊技球が検出されたか否かを判定することにより、主基板11から演出制御基板12に大入賞口入賞指定コマンドを送信しないようにしても良い。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口への入賞によって第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞によって第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドB300Hは、普通入賞口40を通過した遊技球が普通入賞口スイッチ24a,24bにより検出されたこと(遊技球が普通入賞口40に入賞したことを)通知する普通入賞口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。
コマンドD100Hは、電源断復旧時に後述する昇格示唆演出の実行可能な期間に電源断が発生したことを通知するための電源断時昇格示唆演出期間指定コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(Read Only Memory 101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(Random Access Memory 102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(Central Processing Unit 103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport 105)とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御するための各種処理が実行される。
主基板11では、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4等の各種乱数値の数値データが、カウント可能に制御される。尚、乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントできるものであればよく、乱数回路104にてカウントしない乱数値については、CPU103が、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することでカウントするようにすればよい。
図4は、本実施例の変動パターンを示している。本実施例では、図4に示すような複数の変動パターンが予め用意されている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図4に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図5は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施例では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bの特図ゲームにおいて確定特別図柄が導出表示される前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施例の表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果判定テーブルでは、図6に示すように、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に対して判定用データが割り当てられている。具体的に、本実施例では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施例では約1/30)。即ち、表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
尚、ROM101には、大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照される大当り種別判定テーブルや、乱数値MR3に基づいて変動パターンを、前述した図4に示す変動パターンのいずれかに決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されている。
図6(A)に示す設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」と「確変大当りB」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。つまり、変動特図が第2特図である場合には、ラウンド数の少ない「確変大当りB」の大当り種別に割り当てがなく、第2特図の変動表示では「確変大当りB」が発生しないようにすることで、時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態中に、得られる賞球が少ない「確変大当りB」が頻発して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態と「非確変大当り」による大当り遊技状は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが8回(いわゆる8ラウンド)、繰返し実行される短期開放大当りである。よって、「確変大当りA」を16ラウンド(16R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を8ラウンド(8R)確変大当りと呼称する場合がある。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される確変制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、確変制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施例では100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
尚、図6(A)に示す設定例は一例に過ぎず、図6(A)に示す以外の大当り種別を設けるようにしても良いし、それぞれの大当りの決定割合や決定の有無等は、適宜に設定すれば良い。
本実施例における大当り遊技においては、各ラウンドにおいて大当り中演出を実行する。これら大当り中演出は、後述するROM121に格納されている大当り中演出用の動画データに基づいて演出表示装置5に表示される動画演出である。具体的には、図7に示すように、第1ラウンド目〜第6ラウンド目、第9ラウンド目〜第16ラウンド目においては、大当り中演出として、当該パチンコ遊技機1の演出に登場するキャラクタやストーリー等を紹介する動画を演出表示装置5において各ラウンドで最長29秒間に亘って実行する。
尚、詳細は後述するが、本実施例では、大当りを示す演出図柄の組み合わせとして、「111」や「777」等の確変大当りを示す奇数の演出図柄の組み合わせと、「222」や「444」等の非確変大当りを示す偶数の演出図柄の組み合わせが予め用意されている。これら大当りを示す図柄のうち、非確変大当りを示す偶数の演出図柄の組み合わせは、確変大当りである場合にも停止表示される場合がある。
これら大当りを示す図柄のうち、「222」や「444」等の非確変大当りを示す偶数の演出図柄が揃って(停止表示されて)大当り遊技が開始された場合は、7ラウンド目の開始時から、当該大当り遊技の終了後に確変状態(高確高ベース状態)に制御されるか否か、つまり、非確変大当りを示す演出図柄の組合せで実行されている大当り遊技が確変大当りAまたは確変大当りBの大当り遊技に昇格するか否かを報知するための昇格用演出を大当り中演出として最長7秒間に亘って実行する。本実施例における昇格用演出は、味方キャラクタと敵キャラクタが戦う動画を演出表示装置5に表示するバトル演出であり、最長7秒間に亘ってバトルの決着直前までを表示する。尚、本実施例における昇格用演出の最長演出期間である7秒は、遊技球が打ち出される間隔が0.6秒であること、大当り遊技における各ラウンドは遊技球が大入賞口に9球入賞することで終了すること、及び大当り遊技における各ラウンド中に打ち出された遊技球のうち1球〜2球は大入賞口に入賞せずに流下することにより1ラウンドあたりに遊技者が打ち出す遊技球を11球(0.6秒×11球=6.6秒)と想定し、更に11球目の遊技球が大入賞口に入賞してからカウントスイッチ23によって検出されるまでの期間を0.4秒(6.6秒+0.4秒=7.0秒)と想定して設定された期間である。尚、昇格用演出の開始時から7秒が経過するより前に大入賞口に遊技球が9球入賞した場合は、該大入賞口に遊技球が9球入賞したことにより7ラウンド目が終了するので、昇格用演出は途中で終了する。
尚、本実施例では、昇格用演出の演出期間を最長で7秒とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格用演出の1ラウンドあたりの演出期間は、大入賞口を開放状態とする期間の上限である29秒未満であれば任意の期間でよい。
本実施例では、昇格用演出の動画データはROM121に1種類のみ格納されている。この昇格用演出の動画データは、他の大当り中演出が29秒の動画データであるのに対して7秒の動画データであるので、ROM121に占める記憶容量が他の大当り中演出の動画データよりも少なくなっている。
尚、本実施例では、ROM121に1種類の昇格用演出の動画データのみを格納する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ROM121に格納されている他の演出データと合わせてROM121の記憶容量を超えない範囲であれば、ROM121に昇格用演出の動画データを複数種類格納してもよい。
また、本実施例では、昇格用演出を含む大当り中演出を動画演出とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら昇格用演出を含む大当り中演出は、スピーカ8L,8Rから特定の音声を出力する演出であってもよい。更に、パチンコ遊技機1にモータ等の駆動力により動作する可動役物(可動体)を設ける場合は、昇格用演出を含む大当り中演出として、該可動役物を動作させる演出を実行してもよい。このように昇格用演出として可動役物を動作させる場合は、本実施例と同様に昇格用演出の最長演出期間を7秒間とすることで、ROM121に格納する昇格用演出のデータ量を抑えることができるとともに、可動役物を動作させるモータの駆動による発熱を抑えることができる。
そして、「222」や「444」等の非確変大当りを示す偶数の演出図柄が揃って(停止表示されて)大当り遊技が開始された場合は、8ラウンド目の開始時から、7ラウンド目にて実行した昇格用演出の結果(バトル結果)を報知する結果報知演出を大当り中演出として実行する。この結果報知演出は、実行中の大当り遊技の種別が確変大当りAまたは確変大当りBであれば、バトル結果として味方キャラクタが敵キャラクタに勝利した後に大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)に制御されることを報知する動画を演出表示装置5にて表示する。一方、実行中の大当り種別が非確変大当りであれば、バトル結果として味方キャラクタが敵キャラクタに敗北した後に大当り遊技終了後に遊技状態が時短状態(低確低ベース状態)に制御されることを報知する動画を演出表示装置5に表示する。
尚、「111」や「777」等の確変大当りを示す奇数の演出図柄が揃って(停止表示されて)大当り遊技が開始された場合は、7ラウンド目と8ラウンド目では、1ラウンド目〜6ラウンド目、9ラウンド目〜16ラウンド目と同じく、大当り中演出として、当該パチンコ遊技機1の演出に登場するキャラクタやストーリー等を紹介する動画を演出表示装置5において各ラウンドで最長29秒間に亘って表示する。
このように、本実施例では、図8(A)及び図8(B)に示すように、奇数の演出図柄が揃って大当り遊技が開始された場合、7ラウンド目では、最長29秒間に亘って1ラウンド目〜第6ラウンド目、9ラウンド目〜16ラウンド目と同じく当該パチンコ遊技機1の演出に登場するキャラクタやストーリー等を紹介する演出を大当り中演出として実行する一方で、偶数の演出図柄が揃って大当り遊技が開始された場合、7ラウンド目では、昇格用演出が最長7秒に亘って実行される。
しかしながら、大入賞口を開放状態とする期間の上限は29秒に設定されているため、昇格用演出終了後は、最長22秒に亘って昇格用演出として最後に表示された画像が7ラウンド目の終了まで継続して表示される。本実施例では、この7ラウンド目の昇格用演出終了から7ラウンド目の終了までの最長22秒の期間において、大当り遊技の終了後に確変状態(高確高ベース状態)に制御されるか否か、つまり、非確変大当りを示す演出図柄の組合せで実行されている大当り遊技が確変大当りAまたは確変大当りBの大当り遊技に昇格するか否かを示唆する昇格示唆演出を実行可能となっている。尚、本実施例では5ラウンド目と電源断からの復旧中においても昇格示唆演出を実行可能となっている。
また、ROM101に記憶されている変動パターン判定テーブルとしては、「大当り」とすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。尚、本実施例では、はずれのときよりも大当りとなるときの方がリーチの変動パターンが決定されやすくなり、リーチが発生した場合の方が大当りなる可能性(信頼度や期待度)が高くなるとともに、同じリーチの変動パターンであっても、ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当りなる可能性(信頼度や期待度)が高く、同じスーパーリーチであってもスーパーリーチβの変動パターンの方が、確変大当りなる可能性(信頼度や期待度)が高くなるように、大当り用変動パターン判定テーブルとはずれ用変動パターン判定テーブルにおいて、各変動パターンに対応する判定値が設定されている。
尚、はずれ用変動パターン判定テーブルは、合計保留記憶数や時短状態に対応した複数のテーブルを含んでおり、保留記憶数や時短状態に応じて、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)や、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)や、短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)を、合計保留記憶数や遊技状態(時短状態)に応じて決定することで、合計保留記憶数が多くなる程、短い変動パターンが実行され易い、つまり、単位時間当りの変動回数が高まることで、無駄な始動入賞の発生を防ぐことが可能であるとともに、時短制御中(時短状態中)では、時短制御が実行されていないときよりも、短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)が多く決定されて単位時間当りの変動回数が高まることで、次の大当りまでの期間を短縮でき、遊技者の連荘感を向上できるようになっている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板からのバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存され、再度の電源投入にて、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータ等の遊技の進行状態を示すデータを引き継ぐようにすればよい。
このようなRAM102には、遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない第1特図を用いた特図ゲームの保留データとして、乱数値MR1、乱数値MR2、乱数値MR3を示す数値データなどを記憶する第1特図保留記憶部と、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない第2特図を用いた特図ゲームの保留データとして、乱数値MR1、乱数値MR2、乱数値MR3を示す数値データなどを記憶する第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、特図プロセスフラグ等の遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている遊技制御フラグ設定部と、遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている遊技制御タイマ設定部と、遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている遊技制御カウンタ設定部と、遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている遊技制御バッファ設定部とを備えている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5での表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。特に、前述したように、本実施例におけるROM121には、大当り遊技中の各ラウンドに対応した大当り中演出の動画データが格納されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種処理が実行される。例えば、これら演出動作を制御するための処理として、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信処理、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信処理なども行われる。
尚、演出制御基板12の側でも、主基板11と同様に、例えば、各種演出の実行、非実行や、演出の種別等を決定するための各種の乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。また、ROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のテーブルデータ、例えば、各種演出の実行、非実行や、演出の種別等を決定するための複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各変動パターンに対応する演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
演出制御パターンのうち、特図変動時演出制御パターンは、各変動パターンに対応して、特別図柄の変動が開始されてから確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出等の様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。
また、RAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図示しない演出制御用データ保持エリアが設けられている。演出制御用データ保持エリアは、演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている演出制御フラグ設定部と、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマやカウンタが設けられている演出制御タイマ設定部や演出制御カウンタ設定部と、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている演出制御バッファ設定部とを備えている。
尚、本実施例では、演出制御バッファ設定部の所定領域に、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)が設けられ、その時点の保留記憶の状況を特定可能な保留記憶バッファを構成するデータが記憶されており、該保留記憶バッファのデータに基づいて、第1保留記憶表示エリア5Dと第2保留記憶表示エリア5Uの保留表示が表示される。
次に、遊技機の動作について説明する。図9は、主基板11における遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行するメイン処理を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、Sa1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU103は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(Sa1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(Sa2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(Sa3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)及びPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(Sa4)、RAM102をアクセス可能状態に設定する(Sa5)。尚、割込モード2は、CPU103が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU103は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(Sa6)。その確認においてオンを検出した場合(Sa6;Y)には、CPU103は、通常の初期化処理(Sa10〜Sa15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合(Sa6;N)には、バックアップ処理として、後述する電源断検出処理(図11参照)におけるSd2及びSd3の処理が実行されているか否かを、所定のバックアップ領域にチェックデータが格納されているか否かに基づいて判定する(Sa7)。
バックアップ処理が実行されていない場合(チェックデータが格納されていない場合)は(Sa7;N)、Ss11に進み、バックアップ処理が実行されている場合(チェックデータが格納されている場合)は(Sa7;Y)、RAM102の所定領域に設けられたバックアップデータ記憶領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(Sa8)。よって、Sa8では、算出したチェックサムと、電源断検出処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば(Sa8;Y)、CPU103は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(Sa41〜Sa46の処理)を行う。具体的には、ROM101に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(Sa41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM102内の領域)に設定する(Sa42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。Sa41及びSa42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、昇格示唆演出が実行可能であることを示す昇格用演出実行期間経過フラグ(後述)など)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU103は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信するための設定を行う(Sa43)。そして、バックアップデータ内に後述する昇格用演出実行期間経過フラグが有るか否かを判定する(Sa44)。バックアップデータ内に昇格用演出実行期間経過フラグがある場合は、演出制御基板12に電源断時昇格示唆演出期間指定コマンドを送信するための設定を行い(Sa45)、Sa46に進む。尚、バックアップデータ内に昇格用演出実行期間経過フラグが無い場合は、Sa45を実行せずにSa46に進む。Sa46では、CPU103は、コマンド送信待ちタイマに演出制御基板12側でコマンドを受信可能となるまでの期間に応じた値をセットしてSa14に進む。尚、コマンド送信待ちタイマは、後述するコマンド制御処理において減算更新を行う。よって、Sa43およびSa45にて送信設定された各コマンドは、演出制御基板12側でコマンドを受信可能となってから送信されることになる。
尚、本実施例では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU103は、まず、RAMクリア処理を行う(Sa10)。尚、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM102の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM101に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(Sa11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(Sa12)。
Sa11及びSa12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU103は、演出制御基板12(主基板11以外のマイクロコンピュータが搭載された基板)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ100が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある)を演出制御基板12に送信するための設定を行い、Sa13aに進む。Sa13aでは、CPU103は、コマンド送信待ちタイマに演出制御基板12側でコマンドを受信可能となるまでの期間に応じた値をセットしてSa14に進む。尚、コマンド送信待ちタイマは、後述するコマンド制御処理において減算更新を行う。例えば、演出制御用CPU120は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(Sa14)。CPU103は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路104に乱数値MR1の値を更新させるための設定を行う。
そして、Sa15において、CPU103は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(Sa10〜Sa15)が完了すると、CPU103は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(Sa17)及び初期値用乱数更新処理(Sa18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理及び初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(Sa16)、表示用乱数更新処理及び初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(Sa19)。この実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。
こうしたメイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図10のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図10に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S10)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU103は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための処理を実行する。
具体的には、図11に示すように、電源断検出処理においてCPU103は、先ず、電源基板(図示略)からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号の入力が有るか否かを判定する(Sd1)。電源断信号の入力が無い場合は(Sd1;N)、処理を終了し、電源断信号の入力が有る場合は(Sd1;Y)、後述する昇格用演出実行期間経過フラグを含むバックアップデータを特定し(Sd2)、該特定したバックアップデータをRAM102に設けられたバックアップデータ記憶領域に格納する(Sd3)。そして、バックアップデータを復旧させるときに用いるチェックデータを作成し、バックアップデータ記憶領域に格納した後(Sd4)、パチンコ遊技機1が電源断するまでいずれの処理も実行しないループ処理に移行する。詳細は後述するが、本実施例では、電力供給の停止から復旧したときに、バックアップデータとして昇格用演出実行期間経過フラグが記憶されていれば、大当り遊技の7ラウンド目に昇格示唆演出を実行することが可能となっている。尚、電源断信号は電源電圧が所定値以下に低下した場合に継続して出力されるので、本実施例における電源断検出処理では、チェックデータの作成後(Sd4の実行後)にループ処理に移行することで、新たなバックアップデータをバックアップデータ格納領域に格納しないようになっている。このため、例えば、新たなバックアプデータの格納中に電源電圧が更に低下することで正常にバックアップデータ格納領域に新たなバックアップデータが格納されなくなってしまうことが防止されている。
電源断検出処理の実行後は、図10に示すように、入力回路110を介して、ゲートスイッチ21a,21b、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23,普通入賞口スイッチ24a,24bの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:S11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行する(S13)。
次に、乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、図12に示す特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄表示器20での表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bの可動翼片の傾動動作設定などを行う普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。その後、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信(出力)する(S17)。尚、コマンド制御処理では、CPU103は、コマンド送信待ちタイマがセットされている場合は、該コマンド送信待ちタイマの値を−1(減算更新)し、コマンド開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する。そして、コマンド開始待ちタイマがタイマアウトした場合には、送信設定されているコマンドを演出制御基板12に対して送信(出力)する。
図12は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理では、まず、始動入賞判定処理を実行する(S21)。その後、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S29の処理のいずれかを選択して実行する。
S21の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、乱数値MR1、MR2、MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部の空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部の空きエントリの最上位に格納する。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。特別図柄通常処理では、保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、乱数値MR1を示す数値データに基づき、変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。更に、変動表示結果に対応して確定特別図柄(大当り図柄やはずれ図柄のいずれか)が設定される。そして、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。そして、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。尚、特別図柄の変動経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態にてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。具体的には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「非確変大当り」または「確変大当りA」である場合には、「16回」に設定する。一方、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「8回」に設定する。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知するエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
尚、大当り終了処理では、遊技制御バッファ設定部に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。
また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタにセット)を行う。
図13は、大当り開放中処理として図12のS27にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す大当り開放中処理において、CPU103は、先ず、開放時間タイマを−1し(S411)、開放時間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S412)。開放時間タイマがタイマアウトした場合は(S412;Y)S424に進み、開放時間タイマがタイマアウトしていない場合は(S412;N)、S413に進む。
S413においてCPU103は、大当り遊技のラウンドが昇格用演出を実行可能なラウンドである7ラウンド目であるか否かを判定する。7ラウンド目である場合は(S413;Y)、S414に進み、7ラウンド目でない場合は(S414;N)、S420に進む。
S414においてCPU103は、昇格用演出及び結果報知演出の実行が決定されている場合、すなわち、演出図柄が偶数揃いの組合せで停止表示されて大当りとなった場合の昇格用演出の実行期間であることを示す昇格用演出実行タイマが既にセットされているか否かを判定する。既に昇格用演出実行タイマがセットされている場合は(S414;Y)、S416に進み、昇格用演出実行タイマがセットされていない場合は(S414;N)、昇格用演出実行タイマに昇格用演出の最長実行期間である7秒に応じた値をセットして該昇格用演出実行タイマをスタートする(S415)。そして、S420に進む。尚、本実施例では、演出制御基板12側ではデータのバックアップを行っていないため、電源断が発生した場合には主基板11側から演出制御コマンドを受信するまでは遊技の状況が不明となる。このため、本実施例では、CPU103が該昇格用演出実行タイマ及び昇格用演出実行期間経過フラグによって昇格示唆演出が実行可能な期間であるか否かを演出制御基板12側に通知するようになっている。
S416においてCPU103は、昇格用演出実行タイマが既にタイマアウトしているか否かを判定する。昇格用演出実行タイマが既にタイマアウトしている場合は(S416;Y)、S420に進み、昇格用演出実行タイマがタイマアウトしていない場合は(S416;N)、S417に進む。
S417においてCPU103は、昇格用演出実行タイマの値を−1する。そして、昇格用演出実行タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S418)。昇格用演出実行タイマがタイマアウトした場合は(S418;Y)、S419に進み、昇格用演出実行タイマがタイマアウトしていない場合は(S418;N)、S420に進む。
S419においてCPU103は、昇格用演出実行タイマがタイマアウトしたことに応じて7ラウンド目の開始時から昇格用演出の実行期間である7秒が経過したことを示す昇格用演出実行期間経過フラグをセットし、S420に進む。
S420においてCPU103は、カウントスイッチ23がオンとなったか否か、つまり、大入賞口に遊技球が入賞したか否かを判定する。カウントスイッチ23がオンとなっている場合は(S420;Y)、S421に進み、カウントスイッチ23がオンとなっていない場合は(S420;N)、大当り開放中処理を終了する。
S421においてCPU103は、カウントスイッチ23がオンとなったことに応じて入賞個数カウント値を+1する。そして、大入賞口入賞指定コマンドの送信設定を行い(S422)、入賞個数カウント値が最大入賞判定値である9、つまり、1のラウンド中に遊技球が大入賞口に9球入賞したか否かを判定する(S423)。入賞個数カウント値が9である場合は(S423;Y)、S424に進み、入賞個数カウント値が9でない場合は(S423;N)、大当り中開放処理を終了する。
S424においてCPU103は、大入賞口を閉鎖するために、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止する。そして、大入賞口開放後指定コマンドの送信設定を行い(S425)、特図プロセスフラグを大当り開放後処理に対応した値である“6”に更新する(S426)。また、CPU103は、大当り遊技のラウンドが昇格用演出を実行可能なラウンドであった7ラウンド目であるか否かを判定する(S427)。7ラウンド目である場合は(S427;Y)、CPU103は昇格用演出実行期間経過フラグと昇格用演出実行用タイマをクリアして大当り開放中処理を終了し(S428、S429)、7ラウンド目でない場合は(S427;N)、大当り開放中処理を終了する。
つまり、本実施例では、7ラウンド目で昇格用演出実行タイマがタイマアウトすると、7ラウンド目が終了するまで昇格用演出実行期間経過フラグがセットされた状態となる。そして、昇格用演出実行期間経過フラグがセットされた状態で電源断が発生すると、昇格用演出実行期間経過フラグがバックアップデータの一部として保持されるため、バックアップデータに昇格用演出実行期間経過フラグが含まれている場合、CPU103は演出制御用CPU120に対して昇格示唆演出を実行可能であることを電源断時昇格示唆演出期間指定コマンドによって通知することが可能となっている。尚、CPU103が演出制御用CPU120に対して昇格示唆演出を実行可能であることを電源断時昇格示唆演出期間指定コマンドによって通知するのは、前述したように、本実施例の演出制御基板12側ではデータのバックアップを行っていないため、電源断が発生した場合は、演出制御用CPU120が昇格示唆演出を実行可能な期間中であるか否かを判別不能となるからである。
尚、本実施例では、主基板11側で昇格用演出実行期間経過フラグをバックアップデータとしてRAM102に形成されたバックアップデータ記憶領域に保持することで電源断が発生した場合であっても昇格示唆演出が実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御基板12において昇格示唆演出を実行するためのデータ(例えば、後述する昇格示唆演出開始待ちタイマの値や昇格示唆演出実行中フラグ)をバックアップデータとしてRAM122の所定領域に保持することで、電源断が発生した場合であっても主基板11側から電源断時昇格示唆演出期間指定コマンドを受信せずに昇格示唆演演出を実行可能としてもよい。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、図14に示す演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S51)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理によりタイマ割込フラグをセットする。メイン処理で、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、コマンド解析処理を行う(S54)。コマンド解析処理では、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドが、どのコマンド(図3参照)であるのか解析する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM122に形成されているバッファ領域に保存されている。そして、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う。
例えば、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドである場合には、大入賞口入賞指定コマンド受信フラグをセットするとともに、バッファ領域から解析した大入賞口入賞指定コマンドを削除する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理(S56)とスピーカ8L,8Rから出力する音の音量を変更するための音量変更処理(S57)を実行し、S52に進む。
図15は、演出制御メイン処理の音量変更処理(S57)を示すフローチャートである。音量変更処理では、演出制御用CPU120は、音量変更ボタン41,42のいずれかの操作が有りか否かを判定する(S801)。音量変更ボタン41,42のいずれかの操作が有る場合は(S801;Y)、S802に進み、音量変更ボタン41,42のどちらの操作も無い場合は(S801;N)、音量変更処理を終了する。
S802において演出制御用CPU120は、音量の変更操作を規制するための音量変更操作規制フラグがセットされているか否かを判定する。尚、音量変更操作規制フラグは、後述する昇格示唆演出関連処理において、7ラウンド目における昇格用演出の終了時から該7ラウンド目が終了するまでの期間、すなわち7ラウンド目の昇格示唆演出が実行可能な期間中に、音量の変更操作により昇格示唆演出が阻害されてしまうことを防ぐためにセットされるフラグである。尚、本実施例では、音量変更操作規制フラグがセットされている場合は(S802;Y)、音量変更処理を終了し、音量変更操作規制フラグがセットされていない場合は(S802;N)、S803に進む。そして、演出制御用CPU120は、S803において、音量変更ボタン41,42の操作に応じた音量を設定し、音量変更処理を終了する。
尚、S803においては、遊技者が設定(変更)可能な音量として、複数段階の音量(例えば、最小音量の1から2、3、4、最大音量の5までの5段階)を設けておき、音量変更ボタン41が操作された場合は現在設定されている音量を1段階小さい音量に更新設定し、音量変更ボタン42が操作された場合は現在設定されている音量を1段階大きい音量に更新設定すればよい。また、既に最小音量に設定されているときに音量変更ボタン41が操作された場合は最小音量を再設定し、既に最大音量に設定されているときに音量変更ボタン42が操作された場合は最大音量を再設定すればよい。また、ROM121に予め初期音量を記憶しておき、パチンコ遊技機1に電源が投入された際には、該初期音量を設定することでスピーカ8L,8Rから音を出力可能とすればよい。
尚、本実施例では、遊技中の背景音としてのBGM(バックグラウンドミュージック)、遊技中の効果音としてのSE(サウンドエフェクト)、遊技中に登場するキャラクタの音声の3種類の音をスピーカ8L,8Rから出力可能となっている。これらBGM、SE、音声のうちBGMは、大当り遊技中のラウンドに関わらず継続してスピーカ8L,8Rから出力される音であり、SEや音声は特定の演出やキャラクタが登場したときのみスピーカ8L,8Rから出力される音である。
これらBGM、SE、音声は、昇格示唆演出の実行可能期間ではない7ラウンド目の昇格用演出の終了時から7ラウンド目の終了までの期間以外では、音量変更処理において設定した音量でスピーカ8L,8Rから出力されるが、図16に示すように、昇格示唆演出の実行可能期間内である7ラウンド目の昇格用演出の終了時から7ラウンド目の終了までの期間では、SEと音声はスピーカ8L,8Rから出力されないようになっている。尚、BGMについては、昇格示唆演出の実行可能期間内である7ラウンド目の昇格用演出の終了時から7ラウンド目の終了までの期間においても音量変更処理において設定した音量にてスピーカ8L,8Rから出力される。
このように、BGM、SE、音声のうち、SEと音声は特定の演出やキャラクタが登場したときのみ出力される音声であるため、昇格示唆演出がこれらSEと音声に妨げられてしまうことを防ぐために、本実施例では既に昇格用演出が終了したが未だ7ラウンド目が終了していない昇格示唆演出の実行可能期間ではSEと音声の出力を規制している。しかしながら、該昇格示唆演出の実行可能期間にBGM、SE、音声の全ての出力を規制してしまうとスピーカ8L,8Rからいずれの音も出力されることがない無音状態となってしまうことで遊技の興趣が低下してしまうため、本実施例では、大当り遊技中のラウンドに関わらず継続して出力されているBGMについては昇格示唆演出の実行可能期間であっても出力が規制されないようになっている。更に、前述したように、本実施例では大当り遊技中のラウンドに関わらず継続してBGMを出力することによりラウンドに応じて新たなBGMに切り替える必要が無いので、ROM121に格納するBGMのデータ容量を抑えることができる。
尚、本実施例では、昇格示唆演出を実行可能な期間にスピーカ8L,8Rからの少なくともいずれか1の音の出力を制限する形態として、昇格示唆演出を実行可能な期間にスピーカ8L,8RからSEと音声を出力しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格示唆演出を実行可能な期間にスピーカ8L,8Rからの少なくともいずれか1の音の出力を制限する形態としては、昇格示唆演出を実行可能な期間では、スピーカ8L,8RからSEと音声を音量変更処理において設定した音量よりも小音で出力してもよい。
また、本実施例では、昇格示唆演出を実行可能な期間にスピーカ8L,8Rからの少なくともいずれか1の音の出力を制限する形態として、昇格示唆演出を実行可能な期間では、スピーカ8L,8RからSEと音声を出力しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格示唆演出を実行可能な期間にスピーカ8L,8Rからの少なくともいずれか1の音の出力を制限する形態としては、昇格示唆演出を実行可能な期間では、BGM、SE、音声のうち全ての音をスピーカ8L,8Rから出力しないようにしてもよいし、また、BGM、SE、音声のうち1または2の音をスピーカ8L,8Rから出力しないようにしてもよい。
また、本実施例では、昇格示唆演出を実行可能な期間では、スピーカ8L,8Rから出力される音量を変更する処理を規制する形態として、遊技者によって音量変更ボタン41,42が操作されたこと自体は検出するが、スピーカ8L,8Rから出力される音量を変更する処理を実行しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者によって音量変更ボタン41,42が操作されたこと自体を検出しないことや、遊技者によって音量変更ボタン41,42が操作されたことを検出しても、該検出を無効とすることでスピーカ8L,8Rから出力される音量を変更する処理を規制してもよい。
また、本実施例では、遊技に関連する処理としてスピーカ8L,8Rから出力する音量を変更する処理を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技に関連する処理は、遊技効果LED9等の輝度を変更する処理や、これら音量を変更する処理や輝度を変更する処理を行うためのメニュー画面を演出表示装置5に表示する処理であってもよい。
図17は、演出制御メイン処理の演出制御プロセス処理(S55)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uでの保留記憶表示を、保留記憶バッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S72)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S80のうちのいずれかの処理を行う。各処理においては、以下のような処理を実行する。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理で変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。また、変動パターン指定コマンド受信待ち処理は、後述する電源断復旧処理の実行中に大当り終了指定コマンドや図柄確定コマンドを受信することで実行される処理でもある。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことに基づいて、演出図柄の変動を停止し変動表示結果(停止図柄)を停止表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。また、昇格用演出、昇格示唆演出及び結果報知演出を実行するための処理を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
電源断復旧表示処理(S80);演出制御プロセスフラグの値が変動パターン指定コマンド受信待ち処理、演出図柄変動開始処理、演出図柄変動中処理、演出図柄変動停止処理、大当り表示処理、大当り遊技中処理、大当り終了処理のいずれかに対応した値ではない場合に実行される処理であり、電源断復旧時に演出表示装置5において電源断が発生した状態から復旧中であることを、演出制御コマンドのいずれかを受信するまで遊技者に報知する表示制御を行う。また、電源断の発生時に昇格示唆演出を実行可能な期間であった場合は、電源断が発生した状態から復旧中であることを遊技者に報知する表示制御の実行中に昇格示唆演出を実行可能となる。そして、演出制御プロセスフラグの値を受信した演出制御コマンドに対応した値に更新する。
図18は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S74)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において演出制御用CPU120は、先ず、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(S321)。そして、表示結果通知コマンド格納領域に格納されているデータ(表示結果通知コマンド)に応じて演出図柄の停止図柄(「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rに停止する各図柄の組み合せ)を決定し、該決定した停止図柄を更新記憶する(S322)。
具体的には、図19に示すように、表示結果通知コマンドが非リーチはずれを示す場合は、演出図柄の組合せを100%の割合で「138」や「277」等の左右の図柄が一致しない組合せに決定する。また、表示結果通知コマンドがリーチはずれを示す場合は、演出図柄の組合せを100%の割合で「121」や「232」等の左右の図柄のみが一致する組合せに決定する。そして、表示結果通知コマンドが確変大当りAを示す場合は、演出図柄の組合せを50%の割合で確変大当りAを示す「333」または「777」の組合せに決定し、50%の割合で非確変大当りを示す「222」や「444」等の偶数揃いの組合せに決定する。表示結果通知コマンドが確変大当りBを示す場合は、演出図柄の組合せを50%の割合で確変大当りAを示す組合せ(「333」と「777」)以外の「111」や「555」等の奇数の組合せに決定し、50%の割合で非確変大当りを示す「222」や「444」等の偶数揃いの組合せに決定する。表示結果通知コマンドが非確変大当りを示す場合は、演出図柄の組合せを100%の割合で非確変大当りを示す「222」や「444」等の偶数揃いの組合せに決定する。
このように、本実施例では大当り種別が確変大当りAや確変大当りBであっても非確変大当りを示す組合せで演出図柄が停止表示される場合があるため、演出図柄が非確変大当りを示す組合せで停止表示されて大当り遊技が開始される場合であっても、遊技者に実際は大当り種別が確変大当りAや確変大当りBであると期待感を抱かせながら昇格用演出と結果報知演出とに遊技者を注目させることができるようになっている。
S322の実行後、演出制御用CPU120は、S321において読み出した変動パターン指定コマンドに応じた変動パターン用プロセステーブルを選択し(S323)、選択した変動パターン用プロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S324)。尚、変動パターン用プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのLED制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音を制御するための音制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、LED制御実行データ1、音制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種LED及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R等)の制御を実行する(S325)。例えば、演出表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種LEDを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(LED制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。尚、本実施例では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S326)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(S327)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の演出図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置5に出力し、演出表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって演出図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値にする(S328)。
図20は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(S77)を示すフローチャートである。大当り表示処理において演出制御用CPU120は、先ず、後述するファンファーレ演出プロセスタイマがセットされているか否かを判定する(S331)。ファンファーレ演出プロセスタイマがセットされている場合は(S331;Y)、S345に進み、ファンファーレ演出プロセスタイマがセットされていない場合は(S331;N)、S332に進む。
S332において演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否を判定する。大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合は(S332;Y)、S333に進み、大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S332;N)、大当り表示処理を終了する。
S333において演出制御用CPU120は、セットされている大当り開始指定コマンド受信フラグの値から特定される大当り種別を記憶する。そして、演出図柄変動開始処理のS322で記憶した演出図柄の停止図柄に応じたファンファーレ演出用プロセステーブルを選択する(S334)。また、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをクリアするとともに(S335)、ファンファーレ演出用プロセスタイマをスタートし(S336)、ファンファーレ演出期間タイマにファンファーレ演出時間に対応する値をセットする(S337)。
次に、演出制御用CPU120は、演出図柄変動開始処理のS322で記憶した演出図柄の停止図柄の組合せが偶数揃いであるか否か、つまり、非確変大当りを示す組合せであるか否かを判定する(S339)。演出図柄変動開始処理のS322で記憶した演出図柄の停止図柄の組合せが偶数揃いである場合は(S339;Y)、S340に進み、演出図柄変動開始処理のS322で記憶した演出図柄の停止図柄の組合せが奇数揃い、つまり、確変大当りAまたは確変大当りBを示す組合せである場合は(S339;N)、大当り表示処理を終了する。
S340において演出制御用CPU120は、演出図柄変動開始処理のS322で記憶した演出図柄の停止図柄の組合せが非確変大当りを示す偶数揃いの組合せであることに応じて、大当り遊技中に昇格用演出及び結果報知演出を実行することを示す昇格用演出・結果報知演出実行フラグをセットする。そして、大当り種別と図示しない昇格示唆演出対象ラウンド決定テーブルに基づいて、昇格示唆演出の対象ラウンドの有無、及び昇格示唆演出の対象とするラウンドを5ラウンド目と7ラウンド目とから決定する。具体的には、図21に示すように、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合は、10%の割合で昇格示唆演出の対象ラウンド無し、つまり、いずれのラウンドにおいても昇格示唆演出を実行可能としないことを決定し、30%の割合で昇格示唆演出の対象ラウンドを5ラウンド目に決定し、60%の割合で昇格示唆演出の対象ラウンドを7ラウンド目に決定する。一方、大当り種別が非確変大当りである場合は、60%の割合で昇格示唆演出の対象ラウンド無し、つまり、いずれのラウンドにおいても昇格示唆演出を実行可能としないことを決定し、30%の割合で昇格示唆演出の対象ラウンドを5ラウンド目に決定し、10%の割合で昇格示唆演出の対象ラウンドを7ラウンド目に決定する。つまり、昇格示唆演出の対象ラウンドが無しに決定された場合(昇格示唆演出が大当り遊技中のいずれのラウンドでも実行されない場合)は大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)に制御される割合が最も低く、昇格示唆演出の対象ラウンドが7ラウンド目に決定された場合は大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)に制御される割合が最も高くなっている(大当り遊技終了後の確変状態に制御される割合:昇格示唆演出の対象ラウンドを7ラウンド目に決定>昇格示唆演出の対象ラウンドを5ラウンド目に決定>昇格示唆演出の対象ラウンド無し)。
そして、図20に示すように、演出制御用CPU120は、昇格用演出を実行する7ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることを決定したか否かを判定する(S342a)。7ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることを決定した場合は(S342a;Y)、7ラウンド目を昇格示唆演出の対象と記憶して大当り表示処理を終了する(S343)。また、7ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることを決定しなかった場合は(S342a;N)、S342bに進む。
S342bにおいて演出制御用CPU120は、5ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることを決定したか否かを判定する(S342b)。5ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることを決定した場合は(S342b;Y)、5ラウンド目を昇格示唆演出の対象と記憶して大当り表示処理を終了する(S344)。また、5ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることを決定しなかった場合は(S342b;N)、大当り表示処理を終了する。つまり、本実施例では、昇格用演出と結果報知演出の実行を実行する場合は、昇格示唆演出は5ラウンド目と7ラウンド目とのどちらか一方で実行可能となる。また、昇格示唆演出が昇格用演出を実行するラウンドである7ラウンド目に実行可能となる場合は、昇格示唆演出が5ラウンド目に実行可能となる場合よりも高い割合で大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)に制御されるようになっている。そして、昇格示唆演出が5ラウンド目と7ラウンド目のどちらでも実行可能でない場合(前述の昇格示唆演出の対象ラウンドが無しの場合)は最も低い割合で大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)に制御されるようになっている。
このため、7ラウンド目の昇格用演出の実行後に昇格示唆演出が実行される場合は、5ラウンド目に昇格示唆演出が実行される場合や7ラウンド目と5ラウンド目に昇格示唆演出が実行されない場合よりも大当り遊技終了後に高い割合で大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)に制御されるので、遊技者に対して昇格示唆演出が5ラウンド目と7ラウンド目のどちらで実行されるかに注目させることができる。
また、S345において演出制御用CPU120は、ファンファーレ演出用プロセスタイマを−1するとともに、ファンファーレ演出期間タイマを−1する(S346)。そして、ファンファーレ演出期間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S347)。ファンファーレ演出期間タイマがタイマアウトした場合は(S347;Y)、S352に進み、ファンファーレ演出期間タイマがタイマアウトしていない場合は(S347;N)、S348に進む。
S348において演出制御用CPU120は、ファンファーレ演出用プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する。ファンファーレ演出用プロセスタイマがタイマアウトした場合は(S348;Y)、プロセスデータの切り替えを行い(S349)、次に設定されているファンファーレ演出用プロセスタイマをスタートさせて(S350)S351に進み、ファンファーレ演出用プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(S348;N)、S351に進む。
S351において、演出制御用CPU120は、ファンファーレ演出用プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種LED及びスピーカ8L,8R)の制御を実行して大当り表示処理を終了する。
尚、S352において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理に応じた値に更新して大当り表示処理を終了する。
図22及び図23は、演出制御プロセス処理における大当り遊技中処理(S78)を示すフローチャートである。大当り遊技中処理において演出制御用CPU120は、先ず、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S361)。大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされている場合は(S361;Y)、S382に進み、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S361;N)、S362に進む。
S362において演出制御用CPU120は、大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する。大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされている場合は(S362;Y)、S363に進み、大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S362;N)、S373に進む。
S363において演出制御用CPU120は、大入賞口に入賞した遊技球数を示す大入賞口入賞球数カウンタの値を0にセットする。そして、当該ラウンドが昇格用演出を実行可能である7ラウンド目であるか否かを判定する。尚、当該ラウンドが7ラウンド目であるか否かは、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータからラウンド数を特定すればよい。当該ラウンドが7ラウンド目である場合は、S365に進み、当該ラウンドが7ラウンド目でない場合は、S368に進む。
S365において演出制御用CPU120は、昇格用演出・結果報知演出実行フラグがセットされているか、つまり、昇格用演出と結果報知用演出を実行するか否かを判定する。昇格用演出・結果報知演出実行フラグがセットされている場合は(S365;Y)、大当り中演出用プロセステーブルとして、昇格用演出用プロセステーブルを選択してS372に進む(S366)。また、昇格用演出・結果報知演出実行フラグがセットされていない場合は(S365;N)、ラウンドに応じた大当り中演出用プロセステーブルを選択してS372に進む。
また、S368において演出制御用CPU120は、当該ラウンドが結果報知演出を実行可能である8ラウンド目であるか否かを判定する。尚、当該ラウンドが8ラウンド目であるか否かは、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータからラウンド数を特定すればよい。当該ラウンドが8ラウンド目である場合は、S369に進み、当該ラウンドが8ラウンド目でない場合は、S371に進む。
S369において演出制御用CPU120は、昇格用演出・結果報知演出実行フラグがセットされているか、つまり、昇格用演出と結果報知用演出を実行するか否かを判定する。昇格用演出・結果報知演出実行フラグがセットされている場合は(S369;Y)、大当り中演出用プロセステーブルとして、結果報知演出用プロセステーブルを選択してS372に進む(S370)。また、昇格用演出・結果報知演出実行フラグがセットされていない場合は(S369;N)、S371に進む。
尚、S371において演出制御用CPU120は、ラウンドに応じた大当り中演出用プロセステーブルを選択してS372に進む。
S372において演出制御用CPU120は、S366、S367、S370、S371のいずれかにおいて選択した大当り中演出用プロセステーブルのプロセスデータ1における大当り中演出用プロセスタイマをスタートさせてS377に進む。尚、大当り中演出用プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのLED制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音を制御するための音制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
また、S373において演出制御用CPU120は、大当り中演出用プロセスタイマを−1する。そして、大当り中演出用プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S374)。大当り中演出用プロセスタイマがタイマアウトした場合は(S374;Y)、大当り中演出用プロセスデータの切り替えを行い(S375)、次に設定されている大当り中演出用プロセスタイマをスタートさせて(S376)S377に進み、大当り中演出用プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(S374;N)、S377に進む。
S377において、演出制御用CPU120は、大当り中演出用プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種LED及びスピーカ8L,8R)の制御を実行する。そして、演出制御用CPU120は、大入賞口入賞指定コマンド受信フラグがセットされているか否か、つまり、大入賞口へ遊技球が入賞したか否かを判定する(S378)。大入賞口入賞指定コマンド受信フラグがセットされている場合は(S378;Y)、大入賞口入賞球数カウンタの値を+1してS380に進み、大入賞口入賞指定コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S378;N)、S379を実行せずにS380に進む。
S380において演出制御用CPU120は、昇格用演出・結果報知演出実行フラグがセットされているか否か、つまり、昇格用演出と結果報知演出の実行が決定されているか否かを判定する。昇格用演出・結果報知演出実行フラグがセットされている場合は(S380;Y)、昇格示唆演出を実行するための処理を行う昇格示唆演出関連処理を実行して大当り遊技中処理を終了し、昇格用演出・結果報知演出実行フラグがセットされていない場合は(S380;N)、S381を実行せずに大当り遊技中処理を終了する。
尚、S382において演出制御用CPU120は、5ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることが記憶されているか否かを判定する。5ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることが記憶されている場合は(S382;Y)、S583に進み、5ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることが記憶されていない場合は(S382;N)、S384に進む。
S383において演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータから当該ラウンドを特定し、該特定したラウンドが5ラウンド目であるか否かを判定する。特定したラウンドが5ラウンド目である場合は(S383;Y)、S389に進み、特定したラウンドが5ラウンド目でない場合は(S383;N)、S393に進む。
S384において演出制御用CPU120は、7ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることが決定されているか否かを判定する。7ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることが記憶されている場合は(S384;Y)、S385に進み、7ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることが記憶されていない場合は(S384;N)、S393に進む。
S385において演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータから当該ラウンドを特定し、該特定したラウンドが7ラウンド目であるか否かを判定する。特定したラウンドが7ラウンド目である場合は(S385;Y)、S386に進み、特定したラウンドが7ラウンド目でない場合は(S385;N)、S393に進む。
S386において演出制御用CPU120は、後述する昇格示唆演出関連処理においてセットされる音量変更操作規制フラグをクリアする。また、同じく後述する昇格示唆演出関連処理において音量を「0」、すなわち、スピーカ8L,8Rから出力しないよう設定されていたSEと音声の音量をBGMと同じ音量変更処理において設定した音量に戻す(S387)。更に、演出制御用CPU120は、後述する昇格示唆演出関連処理においてセットされる昇格示唆演出実行決定フラグまたは昇格示唆演出非実行決定フラグをクリアし(S388)、S389に進む。
S389において演出制御用CPU120は、後述する昇格示唆演出関連処理においてセットされる昇格示唆演出開始待ちタイマのカウントを終了する。また、演出制御用CPU120は、演出表示装置5において昇格示唆演出を実行中であれば該昇格示唆演出を終了する(S390)。更に、演出制御用CPU120は、述する昇格示唆演出関連処理においてセットされる昇格示唆演出実行中フラウグをクリアし(S391)、演出表示装置5において表示されている入賞・操作促進画像(昇格示唆演出関連処理において表示開始)の表示を終了する(S392)。そして、S393に進む。
次に、S393において演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータから当該ラウンドを特定し、該特定したラウンドが8ラウンド目であるか否かを判定する。特定したラウンドが8ラウンド目である場合は(S393;Y)、昇格用演出・結果報知演出実行フラグがセットされていれば、該昇格用演出・結果報知演出実行フラグをクリアしてS595に進み(S394)、特定したラウンドが8ラウンド目でない場合は(S393;N)、S394を実行せずにS395に進む。
S395において演出制御用CPU120は、最終ラウンドが終了したか否かを判定する。最終ラウンドが終了したか否かは、大当り種別が確変大当りAまたは非確変大当りである場合は大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータが16ラウンド目を示しているか否かを判定し、大当り種別が確変大当りBである場合は大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータが8ラウンド目を示しているか否かを判定すればよい。
最終ラウンドが終了した場合は(S395;Y)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグをクリアするとともに(S396)、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理に応じた値に更新して大当り遊技中処理を終了する(S397)。尚、最終ラウンドが終了していない場合は(S395;N)、S596及びS597を実行せずに大当り遊技中処理を終了する。
図24及び図25は、大当り遊技中処理における昇格示唆演出関連処理(S382)を示すフローチャートである。昇格示唆演出関連処理において演出制御用CPU120は、先ず、昇格示唆演出が実行中であることを示す昇格示唆演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(S501)。昇格示唆演出実行中フラグがセットされている場合は(S501;Y)、S538に進み、昇格示唆演出実行中フラグがセットされていない場合は(S501;N)、S502に進む。
S502において演出制御用CPU120は、昇格示唆演出の対象ラウンドにおいて昇格示唆演出が実行可能となるまでの期間を示す昇格示唆演出開始待ちタイマがセットされているか否かを判定する。昇格示唆演出開始待ちタイマがセットされている場合は(S502;Y)、S509に進み、昇格示唆演出開始待ちタイマがセットされていない場合は(S502;N)、S504に進む。
S504において演出制御用CPU120は、昇格示唆演出の対象となるラウンドの記憶が有るか否か、つまり、図20に示す大当り表示処理のS342を実行して昇格示唆演出の対象ラウンドを5ラウンド目または7ラウンド目に決定しているか否かを判定する。昇格示唆演出の対象となるラウンドの記憶が有る場合は(S504;Y)、S505に進み、昇格示唆演出の対象となるラウンドの記憶が無い場合は(S504;N)、昇格示唆演出関連処理を終了する。
S505において演出制御用CPU120は、5ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることが記憶されているか否か、つまり、図20に示す大当り表示処理のS342を実行して昇格示唆演出の対象ラウンドを5ラウンド目に決定しているか否かを判定する。5ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることが記憶されている場合は(S505;Y)、S506に進み、5ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることが記憶されていない場合、すなわち、7ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることが記憶されている場合は(S505;N)、S507に進む。
S506において演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータから当該ラウンドを特定し、該特定したラウンドが5ラウンド目であるか否かを判定する。特定したラウンドが5ラウンド目である場合は(S506;Y)、S508に進み、特定したラウンドが5ラウンド目でない場合は(S506;N)、昇格示唆演出関連処理を終了する。
S507において演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータから当該ラウンドを特定し、該特定したラウンドが7ラウンド目であるか否かを判定する。特定したラウンドが7ラウンド目である場合は(S507;Y)、S508に進み、特定したラウンドが7ラウンド目でない場合は(S507;N)、昇格示唆演出関連処理を終了する。
そして、S508において演出制御用CPU120は、当該ラウンドが昇格示唆演出の対象ラウンドであることに基づいて、昇格示唆演出開始待ちタイマに昇格用演出の実行期間である7秒に応じた値をセットして昇格示唆演出関連処理を終了する。尚、本実施例では、昇格示唆演出の対象を7ラウンド目に決定している場合は、昇格用演出の最長実行期間が7秒であるので、演出制御用CPU120は昇格用演出が終了したことに基づいて昇格示唆演出の実行可能な期間となったことを判別することができる。一方で、昇格示唆演出の対象を5ラウンド目に決定している場合は、5ラウンド目の大当り中演出は最長実行期間が29秒であるので、演出制御用CPU120は昇格用演出が終了したことに基づいて昇格示唆演出の実行可能な期間となったことを判別することができない。そこで本実施例では、昇格示唆演出の対象ラウンドにおいて昇格示唆演出開始待ちタイマをセットし、該昇格示唆演出開始待ちタイマがタイマアウトしたことに基づいて昇格示唆演出の実行可能な期間となったことを演出制御用CPU120が判別可能となっている。つまり、昇格示唆演出開始待ちタイマは、昇格示唆演出の対象ラウンドにおいて昇格示唆演出の実行可能な期間となったことを判別するためのタイマである。
また、S509において演出制御用CPU120は、昇格示唆演出開始待ちタイマが既にタイマアウトしているか否かを判定する。昇格示唆演出開始待ちタイマが既にタイマアウトしている場合は(S509;Y)、S517に進み、昇格示唆演出開始待ちタイマがタイマアウトしていない場合は(S509;N)、S510に進む。
S510において演出制御用CPU120は、昇格示唆演出開始待ちタイマの値を−1する。そして、昇格示唆演出開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S511)。昇格示唆演出開始待ちタイマがタイマアウトした場合は(S511;Y)、S512に進み、昇格示唆演出開始待ちタイマがタイマアウトしていない場合は(S511;N)、昇格示唆演出関連処理を終了する。
S512において演出制御用CPU120は、S511において昇格示唆演出開始待ちタイマがタイマアウトしたこと、つまり、昇格示唆演出の対象ラウンドにおいてラウンド開始から7秒が経過したが未だ当該ラウンドが終了していないことで昇格示唆演出を実行可能な期間となったことに基づいて、遊技者に対して遊技球を大入賞口や第1始動入賞口、第2始動入賞口、普通入賞口40に入賞させるよう促す、または、遊技者に対してプッシュボタン31Bを操作するように促すための入賞・操作促進画像の表示を演出表示装置5にて開始する。また、昇格示唆演出の対象であるラウンド(5ラウンド目または7ラウンド目)において昇格示唆演出の実行可能な期間となったことに基づいて大入賞口入賞球数カウンタの値を昇格示唆演出開始可能時入賞球数として記憶し、S514に進む(S513)。
S514において演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータから当該ラウンドを特定し、該特定したラウンドが7ラウンド目であるか否かを判定する。特定したラウンドが7ラウンド目である場合は(S514;Y)、S515に進み、特定したラウンドが7ラウンド目でない場合は(S514;N)、昇格示唆演出関連処理を終了する。
S515において演出制御用CPU120は、S511において昇格示唆演出開始待ちタイマがタイマアウトしたこと、つまり、昇格示唆演出の対象ラウンドである7ラウンド目において昇格示唆演出を実行可能な期間となったことに基づいて、音量変更ボタン41,42の操作による音量の変更を規制するための音量変更操作規制フラグをセットする。更に、図16に示すように、SEと音声の音量を音量変更処理において設定した音量から「0」に設定して昇格示唆演出関連処理を終了する(S516)。つまり、本実施例では、5ラウンド目と7ラウンド目のどちらかで昇格示唆演出を実行可能となっているが、昇格示唆演出の対象ラウンドが7ラウンド目である場合に限り昇格示唆演出を実行可能な期間中に音量変更ボタン41,42の操作による音量の変更が不能となっているとともに(図15参照)、BGMとSEについてはスピーカ8L,8Rから出力されないようになっている。
S517において演出制御用CPU120は、S509において昇格示唆演出開始待ちタイマが既にタイマアウトしていること、つまり、昇格示唆演出を実行可能な期間中であることに基づいて、大入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、第1始動入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、第2始動入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、普通入賞口入賞指定コマンド受信フラグのいずれかがセットされているか否かを判定することで、遊技球の入賞が発生したか否かを判定する。大入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、第1始動入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、第2始動入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、普通入賞口入賞指定コマンド受信フラグのいずれかがセットされている場合は(S517;Y)、S519に進み、大入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、第1始動入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、第2始動入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、普通入賞口入賞指定コマンド受信フラグのいずれもセットされていない場合は(S517;N)、S518に進む。
S518において演出制御用CPU120は、S509において昇格示唆演出開始待ちタイマが既にタイマアウトしていること、つまり、昇格示唆演出を実行可能な期間中であることに基づいて、プッシュボタン31Bの操作を受け付けたか否かを判定する。プッシュボタン31Bの操作を受け付けた場合は(S518;Y)、S519に進み、プッシュボタン31Bの操作を受け付けていない場合は(S518;N)、昇格示唆演出関連処理を終了する。
本実施例では、昇格示唆演出を実行可能な期間中である場合は、いずれかの入賞口に遊技球が入賞したか否かをプッシュボタン31Bの操作を受け付けたか否かよりも優先して判定している。これは、仮にプッシュボタン31Bの操作を受け付けたか否かをいずれかの入賞口に遊技球が入賞したか否かよりも優先して判定する場合は、プッシュボタン31Bの操作を受け付けたことに応じて昇格示唆演出を実行すると、該昇格示唆演出の実行中に大入賞口に9球目の遊技球が入賞することでラウンドとともに昇格示唆演出が途中で終了してしまう場合が考えられるからである。尚、本実施例では、昇格示唆演出を実行可能な期間中である場合は、いずれかの入賞口に遊技球が入賞したか否かをプッシュボタン31Bの操作を受け付けたか否かよりも優先して判定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格示唆演出を実行可能な期間中である場合は、いずれかの入賞口に遊技球が入賞したか否かとプッシュボタン31Bの操作を受け付けたか否かを同一の処理にて判定する、つまり、いずれかの入賞口に遊技球が入賞したか否かとプッシュボタン31Bの操作を受け付けたか否かを並行して判定してもよいし、プッシュボタン31Bの操作を受け付けたか否かをいずれかの入賞口に遊技球が入賞したか否かよりも優先して判定してもよい。
このように、本実施例では、大当り遊技中に通常では遊技者が実行しないプッシュボタン31Bの操作を受け付けることにより昇格示唆演出を実行するようになっているが、昇格示唆演出の実行の契機が遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を受け付けるのみである場合は、昇格示唆演出を実行可能な期間となっても昇格示唆演出が実行されない場合が考えられる。そこで、本実施例では、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作の受け付けに加えて、大当り遊技中であればほぼ確実に発生する遊技球の入賞口への入賞によっても昇格示唆演出を実行するようになっている。
また、本実施例では、遊技球が大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、普通入賞口40のいずれかに入賞したことと、プッシュボタン31Bの操作を受け付けたことに応じて昇格示唆演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格示唆演出は、これら大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、普通入賞口40のうち少なくとも1の入賞口に遊技球が入賞したことのみに応じて実行してもよいし、また、プッシュボタン31Bの操作を受け付けたことのみに応じて実行してもよい。
S519において演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータから当該ラウンドを特定し、該特定したラウンドが5ラウンド目であるか否かを判定する。特定したラウンドが5ラウンド目である場合は(S519;Y)、S520に進み、特定したラウンドが5ラウンド目でない、つまり、7ラウンド目である場合は(S519;N)、S521に進む。
S520において演出制御用CPU120は、S513において記憶した昇格示唆演出開始可能時入賞球数と大当り種別及び図示しない昇格示唆演出種別決定テーブルに基づいて昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Aと昇格示唆演出Bとから決定し、S538に進む。尚、昇格示唆演出Aは、演出表示装置5の表示画面を青色の剣が通過する演出であり、昇格示唆演出Bは、演出表示装置5の表示画面を赤色の剣が通過する演出である。
具体的には、図26(A)に示すように、S513において記憶した昇格示唆演出開始可能時入賞球数が7球以上であり、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBであれば、20%の割合で昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Aに決定し、80%の割合で昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Bに決定する。また、S513において記憶した昇格示唆演出開始可能時入賞球数が7球以上であり、大当り種別が非確変大当りであれば、80%の割合で昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Aに決定し、20%の割合で昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Bに決定する。一方、図26(B)に示すように、S513において記憶した昇格示唆演出開始可能時入賞球数が6球以下であり、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBであれば、45%の割合で昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Aに決定し、55%の割合で昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Bに決定する。また、S513において記憶した昇格示唆演出開始可能時入賞球数が6球以下であり、大当り種別が非確変大当りであれば、55%の割合で昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Aに決定し、45%の割合で昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Bに決定する。
つまり、5ラウンド目に昇格示唆演出Bが実行される場合は、5ラウンド目に昇格示唆演出Aが実行される場合よりも高い割合で大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)に制御される。また、昇格示唆演出開始可能時入賞球数が7以上である場合と6以下である場合とではどちらも昇格示唆演出Bが実行される場合の方が昇格示唆演出Aが実行される場合よりも高い割合で大当り遊技終了後に確変状態(高確高ベース状態)に制御されるが、昇格示唆演出開始可能時入賞球数が7以上である場合の方が6以下である場合よりも昇格示唆演出Bの期待度が高く設定されている。尚、昇格示唆演出Bの期待度とは、昇格示唆演出Bが実行されて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される割合を、昇格示唆演出Bが実行されて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される割合と昇格示唆演出Bが実行されて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御されない割合の和で除算した値を指す。同様に、昇格示唆演出Aの期待度とは、昇格示唆演出Aが実行されて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される割合を、昇格示唆演出Aが実行されて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される割合と昇格示唆演出Aが実行されて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御されない割合の和で除算した値を指す。
そして、図24に示すように、S521において演出制御用CPU120は、7ラウンド目において昇格示唆演出の非実行が決定されていることを示す昇格示唆演出非実行フラグがセットされているか否かを判定する。昇格示唆演出非実行フラグがセットされている場合は(S521;Y)、昇格示唆演出関連処理を終了し、昇格示唆演出非実行フラグがセットされていない場合は(S521;N)、S522に進む。
S522において演出制御用CPU120は、7ラウンド目において昇格示唆演出の実行が決定されていることを示す昇格示唆演出実行フラグがセットされているか否かを判定する。昇格示唆演出実行フラグがセットされている場合は(S522;Y)、S536に進み、昇格示唆演出実行フラグがセットされていない場合は(S522;N)、S523に進む。
S523において演出制御用CPU120は、S513において記憶した昇格示唆演出開始可能時入賞球数と図示しない昇格示唆演出実行決定テーブルに基づいて昇格示唆演出を実行するか否かを決定する。具体的には、図27(A)に示すように、昇格示唆演出開始可能時入賞球数が5球以上である場合は、100%の割合で昇格示唆演出の実行を決定する。一方、昇格示唆演出開始可能時入賞球数が4球以下である場合は、70%の割合で昇格示唆演出の実行を決定し、30%の割合で昇格示唆演出の非実行を決定する。つまり、本実施例では、7ラウンド目が昇格示唆演出の対象であると決定されている場合は、昇格用演出の終了時点での大入賞口への入賞球数に応じて昇格示唆演出の実行割合が異なっている。
尚、本実施例では、7ラウンド目に昇格示唆演出が実行されるためには、7ラウンド目の開始時から該7ラウンド目が大入賞口に遊技球が9球入賞することなく7秒間継続する必要がある。このため、遊技者が昇格示唆演出を観るために、意図的に遊技球を大入賞口に入賞させないよう遊技を止めてしまうことが考えられるが、このように意図的に遊技球を大入賞口に入賞させないようにすると、パチンコ遊技機1の遊技時間が長くなり、該パチンコ遊技機1の稼働が落ちてしまう虞がある。
そこで、本実施例では、昇格用演出の終了時点、つまり、7ラウンド目の開始時から7秒が経過した時点での入賞球数が5球以上である場合は100%の割合で昇格示唆演出を実行する一方で、7ラウンド目の開始時から7秒が経過した時点での入賞球数が4球以下である場合は70%の割合で昇格示唆演出の実行を決定する、つまり、30%の割合で昇格示唆演出の非実行を決定する場合を設けることで、遊技者が昇格示唆演出を観るために意図的に遊技を止め、結果的にパチンコ遊技機1の稼働が低下してしまうことを防いでいる。
尚、本実施例では、昇格示唆演出の実行・非実行を昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数に応じて異なる割合で決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格示唆演出の実行・非実行を昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数に関わらずに昇格示唆演出の実行・非実行を決定してもよい。
また、本実施例では、昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が5球以上であれば昇格示唆演出を100%の割合で実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が5球以上であっても昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が4球以下の場合よりも低い割合であれば昇格示唆演出を実行しない場合を設けてもよい。
そして、図24に示すように、S524において演出制御用CPU120は、S523において昇格示唆演出の実行を決定したか否かを判定する。昇格示唆演出の実行を決定した場合は(S524;Y)、S526に進み、昇格示唆演出の非実行を決定した場合は(S524;N)、S525に進む。尚、S525において演出制御用CPU120は、S523において昇格示唆演出の非実行を決定したことに応じて、昇格示唆演出非実行決定フラグをセットして昇格示唆演出関連処理を終了する。また、S526において演出制御用CPU120は、S523において昇格示唆演出の実行を決定したことに応じて、昇格示唆演出実行決定フラグをセットしてS536に進む。
S536において演出制御用CPU120は、S513において記憶した昇格示唆演出開始可能時入賞球数と大当り種別及び図示しない昇格示唆演出種別決定テーブルに基づいて昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Cと昇格示唆演出Dとから決定し、S537に進む。尚、昇格示唆演出Cは、昇格用演出が終了したことにより該昇格用演出の最後の画像として演出表示装置5に表示されている味方キャラクタの剣を青色に表示する演出であり、昇格示唆演出Dは、昇格用演出が終了したことにより該昇格用演出の最後の画像として演出表示装置5に表示されている味方キャラクタの剣を赤色に表示する演出である。
具体的には、図27(B)に示すように、S513において記憶した昇格示唆演出開始可能時入賞球数が7球以上であり、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBであれば、20%の割合で昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Cに決定し、80%の割合で昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Dに決定する。また、S513において記憶した昇格示唆演出開始可能時入賞球数が7球以上であり、大当り種別が非確変大当りであれば、80%の割合で昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Cに決定し、20%の割合で昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Dに決定する。一方、図27(C)に示すように、S513において記憶した昇格示唆演出開始可能時入賞球数が6球以下であり、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBであれば、45%の割合で昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Cに決定し、55%の割合で昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Dに決定する。また、S513において記憶した昇格示唆演出開始可能時入賞球数が6球以下であり、大当り種別が非確変大当りであれば、55%の割合で昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Cに決定し、45%の割合で昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Dに決定する。
つまり、7ラウンド目に昇格示唆演出Dが実行される場合は、7ラウンド目に昇格示唆演出Cが実行される場合よりも高い割合で大当り遊技終了後に確変状態(高確高ベース状態)に制御される。また、昇格示唆演出開始可能時入賞球数が7以上である場合と6以下である場合とでは、どちらも昇格示唆演出Dが実行される場合の方が、昇格示唆演出Cが実行される場合よりも高い割合で大当り遊技終了後に確変状態(高確高ベース状態)に制御されるが、昇格示唆演出開始可能時入賞球数が7以上である場合の方が6以下である場合よりも昇格示唆演出Dの期待度が高く設定されている。尚、昇格示唆演出Dの期待度とは、昇格示唆演出Dが実行されて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される割合を、昇格示唆演出Dが実行されて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される割合と昇格示唆演出Dが実行されて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御されない割合の和で除算した値を指す。同様に、昇格示唆演出Cの期待度とは、昇格示唆演出Cが実行されて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される割合を、昇格示唆演出Cが実行されて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される割合と昇格示唆演出Cが実行されて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御されない割合の和で除算した値を指す。
このように、5ラウンド目に実行する昇格示唆演出は青色または赤色の剣が通過する演出であり、7ラウンド目に実行する昇格示唆演出は味方キャラクタの剣を青色または赤色に表示する演出である。つまり、本実施例では、5ラウンド目に実行する昇格示唆演出と7ラウンド目に実行する昇格示唆演出では演出態様がことなっているので、遊技者は、昇格示唆演出の演出態様を確認することによって実行中のラウンドが5ラウンドであるのか7ラウンドであるのかを認識することができる。
更に、図26(A)、図26(B)、図27(A)、図27(B)に示すように、本実施例では、昇格示唆演出を実行する場合であっても、昇格示唆演出開始可能時入賞球数が7球以上である場合は、昇格示唆演出開始可能時入賞球数が6球以下である場合よりも昇格示唆演出Aの期待度と昇格示唆演出Bの期待度の差及び昇格示唆演出Cの期待度と昇格示唆演出Dの期待度の差が大きくなっている。つまり、昇格示唆演出開始可能時入賞球数が7球以上である場合と昇格示唆演出開始可能時入賞球数が6球以下である場合とでは、昇格示唆演出間の期待度の傾向は変化しない(期待度:昇格示唆演出B>昇格示唆演出A、昇格示唆演出D>昇格示唆演出C)が、昇格示唆演出開始可能時入賞球数が7球以上である場合に昇格示唆演出Bや昇格示唆演出Dが実行される場合は、昇格示唆演出開始可能時入賞球数が6球以下である場合に昇格示唆演出Bや昇格示唆演出Dが実行される場合よりも大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)に制御される割合が高くなっている。このため、本実施例では、昇格示唆演出開始可能時入賞球数が7球以上である場合は、昇格示唆演出開始可能時入賞球数が6球以下である場合よりも昇格示唆演出Bや昇格示唆演出Dが実行されることに対して遊技者を注目させることができるので、遊技者に対して積極的に遊技球を大入賞口入賞させるよう促すことができ、パチンコ遊技機1の稼働を向上させることができる。
尚、本実施例では、昇格示唆演出を実行する場合、昇格示唆演出開始可能時入賞球数と大当り種別に応じて昇格示唆演出の演出種別の決定割合が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格示唆演出の演出種別は、昇格示唆演出開始時入賞球数に関わらず、大当り種別のみに応じて決定してもよい。
また、本実施例では、昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が5球以上であれば昇格用演出の終了時の大入賞口の入賞球数が4球以下である場合よりも高い割合で昇格示唆演出の実行を決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格用演出の終了時の大入賞口の入賞球数が4球以下であれば昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が5球以上である場合よりも高い割合で昇格示唆演出の実行を決定してもよい。
また、本実施例では、昇格示唆演出の実行が決定される場合は、昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が7球以上であれば昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が6球以下である場合よりも高い期待度で昇格示唆演出Bや昇格示唆演出Dを実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格示唆演出の実行が決定される場合は、昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が6球以下であれば昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が7球以上である場合よりも高い期待度で昇格示唆演出Bや昇格示唆演出Dを実行してもよい。
そして、演出制御用CPU120は、S520またはS536の実行後、昇格示唆演出の実行中であることを示す昇格示唆演出実行中フラグをセットする(S537)。更に、S537またはS501で昇格示唆演出実行中フラグがセットされていると判定した場合は、各昇格示唆演出の演出種別に応じた演出制御を行う昇格示唆演出実行処理を実行して昇格示唆演出関連処理を終了する(S538)。尚、昇格示唆演出実行中フラグは、昇格示唆演出実行処理内において昇格示唆演出の終了毎にクリアされる。
このように、本実施例では、昇格示唆演出の対象であるラウンド中に昇格用演出の最長期間である7秒間が経過してから当該ラウンドが終了するまでの期間では、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作が受け付けられるか、遊技球がいずれかの入賞口に入賞することによって昇格示唆演出が実行されるようになっている。また、昇格示唆演出の実行中は、新たな遊技者によるプッシュボタン31Bの操作や遊技球のいずれかの入賞口への入賞が発生しても、昇格示唆演出実行中フラグがセットされていることにより、新たな昇格示唆演出が実行されないようになっている。
尚、前記実施例では、実行される昇格示唆演出の演出種別に応じて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)に制御される割合を異ならせる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格示唆演出の演出種別を1のみとし、更に昇格示唆演出の実行・非実行を昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数に関わらずに大当り種別のみで決定することで、昇格示唆演出が実行されることで大当り遊技終了後に確変状態(高確高ベース状態)に制御される割合が高いことを示すようにしてもよい。
また、本実施例では、昇格示唆演出の実行中は、遊技球が新たに入賞したりプッシュボタン31Bの操作が行われても新たな昇格示唆演出が重複して実行されない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格示唆演出の実行中に遊技球が新たに入賞したりプッシュボタン31Bの操作が行われた場合は、実行中の昇格示唆演出をキャンセルして新たな昇格示唆演出を実行してもよいし、また、複数の昇格示唆演出を重複して実行してもよい。
図28は、演出制御プロセス処理における電源断復旧表示処理(S80)を示すフローチャートである。電源断復旧表示処理は、演出制御プロセスフラグの値が変動パターン指定コマンド受信待ち処理、演出図柄変動開始処理、演出図柄変動中処理、演出図柄変動停止処理、大当り表示処理、大当り遊技中処理、大当り終了処理のいずれに対応した値ではない場合に実行される処理である。電源断復旧表示処理において演出制御用CPU120は、先ず、いずれかの演出制御コマンドの受信フラグがセットされているか否かを判定する(S601)。いずれかの演出制御コマンドの受信フラグがセットされている場合は(S601;Y)、S617に進み、いずれの演出制御コマンドの受信フラグもセットされていない場合は(S601;N)、S602に進む。
S602において演出制御用CPU120は、電源断復旧用プロセスタイマがセットされているか否かを判定する。電源断復旧用プロセスタイマがセットされている場合は(S602;Y)、S606に進み、電源断復旧用プロセスタイマがセットされていない場合は(S602;N)、S603に進む。
S603において演出制御用CPU120は、電源断復旧用プロセステーブルを選択する。そして、電源断復旧用プロセスタイマをセットするとともにスタートさせ(S604)、電源断復旧用プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種LED及びスピーカ8L,8R)の制御を実行し、S610に進む(S605)。
また、S606において演出制御用CPU120は、電源断復旧用プロセスタイマの値を−1する。そして、電源断復旧用プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S607)。電源断復旧用プロセスタイマがタイマアウトした場合は(S607;Y)、S609に進み、電源断復旧用プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(S607;N)、S605に進む。
S609において演出制御用CPU120は、電源断復旧用プロセスデータの切り替えを行い、次に設定されている電源断復旧用プロセスタイマをスタートさせる(S604)。
S610において演出制御用CPU120は、昇格示唆演出の実行中であることを示す昇格示唆演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する。昇格示唆演出実行中フラグがセットされている場合は(S610;Y)、S616に進み、昇格示唆演出実行中フラグがセットされていない場合は(S610;N)、S611に進む。
S611において演出制御用CPU120は、電源断時昇格示唆演出期間指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する。尚、前述したように、電源断時昇格示唆演出期間指定コマンドは、図9に示すように電源断からの復旧時にCPU103から受信するコマンドである。電源断時昇格示唆演出期間指定コマンド受信フラグがセットされている場合は(S611;Y)、S612に進み、電源断時昇格示唆演出期間指定コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S611;N)、電源断復旧表示処理を終了する。
S612において演出制御用CPU120は、大入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、第1始動入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、第2始動入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、普通入賞口入賞指定コマンド受信フラグのいずれかがセットされているか否かを判定することで、遊技球の入賞が発生したか否かを判定する。大入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、第1始動入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、第2始動入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、普通入賞口入賞指定コマンド受信フラグのいずれかがセットされている場合は(S612;Y)、S614に進み、大入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、第1始動入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、第2始動入賞口入賞指定コマンド受信フラグ、普通入賞口入賞指定コマンド受信フラグのいずれもセットされていない場合は(S612;N)、S613に進む。
S613において演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作を受け付けたか否かを判定する。プッシュボタン31Bの操作を受け付けた場合は(S613;Y)、S614に進み、プッシュボタン31Bの操作を受け付けていない場合は(S613;N)、電源断復旧表示処理を終了する。
尚、本実施例における電源断復旧表示処理では、前述した昇格示唆演出関連処理と同じく、昇格示唆演出を実行可能な期間中である場合は、いずれかの入賞口に遊技球が入賞したか否かをプッシュボタン31Bの操作を受け付けたか否かよりも優先して判定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格示唆演出を実行可能な期間中である場合は、いずれかの入賞口に遊技球が入賞したか否かとプッシュボタン31Bの操作を受け付けたか否かを同一の処理にて判定する、つまり、いずれかの入賞口に遊技球が入賞したか否かとプッシュボタン31Bの操作を受け付けたか否かを並行して判定してもよいし、プッシュボタン31Bの操作を受け付けたか否かをいずれかの入賞口に遊技球が入賞したか否かよりも優先して判定してもよい。
S614において演出制御用CPU120は、電源断が発生したことにより大当り種別を特定不能であることに基づいて昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Dに決定し、昇格示唆演出実行フラグをセットしてS616に進む(S615)。
そして、S616において演出制御用CPU120は、昇格示唆演出Dに応じた演出制御を行う昇格示唆演出実行処理を実行して昇格示唆演出関連処理を終了する(S616)。尚、昇格示唆演出実行中フラグは、昇格示唆演出実行処理内において昇格示唆演出の終了毎にクリアされる。
尚、本実施例では、昇格示唆演出が実行可能な期間において電源断が発生した場合は、主基板11側で昇格示唆演出を実行可能な期間に関する電源断情報として昇格用演出実行期間経過フラグをバックアップデータとして保持し、電源断復旧時は該昇格用演出実行期間経過フラグにもとづいた電源断時昇格示唆演出期間指定コマンドを演出制御基板12側に送信することで昇格示唆演出を実行可能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、主基板11側で昇格用演出実行タイマの値をバックアップデータとして保持するようにし、電源断復旧時は、該昇格用演出実行タイマがタイマアウトしたことに応じて電源断時昇格示唆演出期間指定コマンドを演出制御基板12側に送信することで昇格示唆演出を実行可能としてもよい。
具体的には、電源断発生時に昇格用演出実行タイマのカウント中であった場合は、該昇格用演出実行タイマの値をバックアップデータとして保持することによって電源断からの復旧後も昇格用演出実行タイマのカウントを継続し、該昇格用演出実行タイマがタイマアウトしたことに応じた電源断時昇格示唆演出期間指定コマンドを演出制御基板12側に送信する。このようにすることで、昇格用演出の実行中、つまり、未だ昇格示唆演出を実行可能な期間でないときに電源断が発生した場合であっても、電源断からの復旧後にバックアップデータとして保持されていた昇格用演出実行タイマのカウントを継続することによって、昇格用演出を実行可能となった期間から昇格用演出を実行することが可能となる。
次に本実施例における大当り遊技中の演出態様について図29〜図33に基づいて説明する。先ず、図29(A)及び図30(A)に示すように、演出図柄が非確変大当りを示す偶数の組合せで停止表示される。次いで、図29(B)及び図30(B)に示すように大当り遊技が開始されると、ラウンドに応じた大当り中演出が実行される。
そして、この大当り遊技の開始時に5ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることが決定された場合は、5ラウンド目において7秒が経過しても5ラウンド目が終了しなければ図29(C)に示すように入賞・操作促進画像として「入賞orボタン操作で演出変化!」の画像が表示される。
このように入賞・促進画像が表示された状態で遊技球がいずれかの入賞口(大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、普通入賞口のいずれか)に入賞する、または遊技者によってプッシュボタン31Bが操作されると、図29(D)及び図29(E)に示すように、昇格示唆演出Aまたは昇格示唆演出Bとして青色または赤色の剣が通過する。そして、青色または赤色の剣が通過した後は、5ラウンド目が終了するまで(29秒が経過または遊技球が大入賞口に合計9球入賞するまで)に再び遊技球がいずれかの入賞口に入賞する、または遊技者によってプッシュボタン31Bが操作されることで再び昇格示唆演出Aまたは昇格示唆演出Bとして青色または赤色の剣が通過する。尚、5ラウンド目の終了後は、図30(B)〜図30(E)に示すように、7ラウンド目において昇格用演出が実行されるが、7ラウウド目において昇格示唆演出が実行されることはない。
また、大当り遊技の開始時に7ラウンド目を昇格示唆演出の対象とすることが決定された場合は、先ず、図30(C)及び図30(D)に示すように、7ラウンド目の開始時から昇格用演出が開始される。そして、7ラウンド目の開始から7秒が経過することで昇格用演出の最後の画像として味方キャラクタが表示された状態で昇格用演出が終了すると、図30(E)に示すように入賞・操作促進画像として「入賞orボタン操作で演出変化!」の画像が表示される。
このように入賞・促進画像が表示された状態で遊技球がいずれかの入賞口(大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、普通入賞口のいずれか)に入賞する、または遊技者によってプッシュボタン31Bが操作されると、図30(F)及び図30(G)に示すように、昇格示唆演出Cまたは昇格示唆演出Dとして味方キャラクタが所持している剣の色が青色または赤色に変化する。そして、剣の色が変化した後は、7ラウンド目が終了するまで(29秒が経過または遊技球が大入賞口に合計9球入賞するまで)に再び遊技球がいずれかの入賞口に入賞する、または遊技者によってプッシュボタン31Bが操作されることで再び昇格示唆演出Cまたは昇格示唆演出Dとして味方キャラクタが所持している剣の色が青色または赤色に変化する。
尚、7ラウンド目に昇格用演出を実行する場合は、図32に示すように、昇格用演出の終了時から7ラウンド目が終了するまでの最長22秒間に亘ってSEと音声の音量が「0」、すなわち、スピーカ8L,8Rから出力されないように設定される。また、昇格用演出の終了時から7ラウンド目が終了するまでの最長22秒間は、入賞・促進画像の表示期間であるとともに、遊技者の音量変更ボタン41,42による音量の変更が規制される期間でもある。
このように、本実施例では、昇格示唆演出の対象ラウンドにおいて入賞・促進画像を表示することで、昇格示唆演出の実行条件(遊技球のいずれかの入賞口への入賞とプッシュボタン31Bの操作)を遊技者に対して分かり易くしている。また、昇格示唆演出の対象ラウンドが7ラウンド目である場合は、SEと音声がスピーカ8L,8Rから出力されないようにすることによって、これらSEと音声の出力により遊技者の昇格示唆演出への注目が阻害されてしまうことを防止できるようになっている。更に、昇格示唆演出の対象ラウンドが7ラウンド目である場合は、SE及び音声とは異なりBGMはスピーカ8L,8Rから音量変更処理において設定した音量にて出力するので、昇格示唆演出の実行可能な期間である昇格用演出の終了時から7ラウンド目が終了するまでの期間が無音となってしまうことを防ぐことができるので、遊技の興趣の低下を抑えることができる。更に、昇格用演出の終了時から7ラウンド目が終了するまでの最長22秒間に亘って遊技者の音量変更ボタン41,42による音量の変更が規制されることにより、昇格示唆演出の実行中に音量が変更されることで昇格示唆演出が阻害されることを防ぐこともできる。
尚、図29及び図30に示すように、7ラウンド目の昇格用演出の実行後は、図31(A)〜図31(C)に示すように、8ラウンド目において結果報知演出が実行される。この結果報知演出としては、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBであれば、7ラウンド目の昇格用演出としてのバトル演出の結果として味方キャラクタが勝利することで大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)に制御されることを報知し、大当り種別が非確変大当りであれば、7ラウンド目の昇格用演出としてのバトル演出の結果として味方キャラクタが敗北することで大当り遊技終了後に遊技状態が時短状態(低確高ベース状態)に制御されることを報知すればよい。
また、図33(A)〜図33(C)に示すように、7ラウンド目の昇格用演出実行後に電源断が発生した場合は、電源が復旧することで演出表示装置5において電源断が発生した状態から復旧中であることを遊技者に報知する表示が行われる。この状態では、遊技球がいずれかの入賞口(大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、普通入賞口のいずれか)に入賞する、または遊技者によってプッシュボタン31Bが操作されると、昇格示唆演出Dとして、本来味方キャラクタが所持している剣の位置(図33(A)参照)が赤色に変化する。そして、本来味方キャラクタが所持している剣の位置が変化した後は、7ラウンド目が終了するまで(29秒が経過または遊技球が大入賞口に合計9球入賞するまで)に再び遊技球がいずれかの入賞口に入賞する、または遊技者によってプッシュボタン31Bが操作されると、昇格示唆演出Dとして、本来味方キャラクタが所持している剣の位置(図33(A)参照)が再び赤色に変化する。
以上、本実施例におけるパチンコ遊技機1においては、7ラウンド目に実行する昇格用演出の演出期間である7秒が経過したが未だ7ラウンド目が終了しない場合であっても、遊技球がいずれかの入賞口に入賞するか、遊技者によってプッシュボタン31Bが操作されることによって大当り遊技終了後に確変状態に制御されることを示唆する昇格示唆演出を実行することで、昇格用演出が終了した後であっても昇格示唆演出に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上させることができる。また、7ラウンド目において昇格用演出の実行後に実行可能な演出データとしては、図30(E)〜図30(G)に示す味方キャラクタが所持している剣の色を青色で表示するための演出データと赤色で表示するための演出データのみ記憶すればよく、演出期間が異なる複数の演出データを記憶する必要がないので、演出データを記憶するための記憶容量も抑えることができる。
また、図27(A)に示すように、7ラウンド目が昇格示唆演出の対象に決定されている場合は、昇格用演出が終了した時点の入賞球数(昇格示唆演出開始可能時入賞球数)に応じて昇格示唆演出の実行割合が異なっているので、昇格用演出が終了した時点の入賞球数に遊技者を注目させることができる。特に、本実施例では、昇格用演出が終了した時点での入賞球数が5球以上である場合は昇格用演出が終了した時点での入賞球数が4球以下である場合よりも高い割合で昇格示唆演出が実行されるので、遊技者に対して積極的に大入賞口への遊技球の入賞を促すことができる。更に、昇格示唆演出が実行される場合は、昇格用演出が終了した時点での入賞球数が7球以上であれば昇格用演出が終了した時点での入賞球数が6球以下である場合よりも昇格示唆演出Dの期待度が向上するため、遊技者に対して積極的に大入賞口への遊技球の入賞を促すことができる。
また、7ラウンド目において昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が7球以上である場合は、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBであれば20%の割合で昇格示唆演出Cを実行し、80%の割合で昇格示唆演出Dを実行する一方で、7ラウンド目において昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が6球以下である場合、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBであれば80%の割合で昇格示唆演出Cを実行し、20%の割合で昇格示唆演出Dを実行することで、遊技者に7ラウンド目の昇格用演出の終了時の大入賞口への遊技球の入賞球数に遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、昇格示唆演出の実行可能な期間においては、遊技球が大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、普通入賞口40のいずれに入賞しても昇格示唆演出が実行されるので、遊技興趣を向上できるばかりか、遊技球が大入賞口に入賞することにより昇格示唆演出を実行するラウンドの終了を促進することができ、遊技を円滑に進行することができる。
また、大当り遊技における各ラウンドは、昇格用演出の演出期間である7秒よりも長時間である29秒が経過するか、遊技球が大入賞口に9球入賞することによって終了するので、遊技を円滑に進行することができる。
また、電源供給が停止された場合であっても、電源断検出処理において昇格用演出実行期間経過フラグを含むバックアップデータをRAM102の所定のバックアップ領域に保持することによって、電源供給が再開された際に、主基板11側から演出制御基板12側に昇格示唆演出の実行可能な期間中であることを示す電源断時昇格示唆演出期間指定コマンドを送信することにより昇格示唆演出を実行することが可能となるので、電源供給が停止されたことによる遊技の興趣の低下を抑えることができる。
また、7ラウンド目以外のラウンドである5ラウンド目においてもラウンド開始から7秒間が経過した後に遊技球がいずれかの入賞口に入賞するか、遊技者によりプッシュボタン31Bが操作されることによって昇格示唆演出が7ラウンド目とは異なる演出態様にて実行されるので、昇格用演出が終了していない期間である5ラウンド目においても昇格示唆演出に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施例では、5ラウンド目に実行する昇格示唆演出と7ラウンド目に実行する昇格示唆演出とで演出態様が異なることにより、遊技者が昇格示唆演出の演出態様を視認することで実行中のラウンドが5ラウンドであるか7ラウンドであるのかを認識することができる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、5ラウンド目に実行する昇格示唆演出と7ラウンド目に実行する昇格示唆演出とは同一の演出態様であってもよい。また、昇格示唆演出の演出態様は、昇格示唆演出の対象とするラウンドに応じて昇格示唆演出にて発光するLEDやスピーカ8L,8Rから出力される音、動作する可動体等が異なっていてもよい。
また、7ラウンド目において、昇格用演出の実行期間である7秒が経過したが7ラウンド目が終了していないとき、図30(E)に示すように、演出表示装置5に「入賞orボタン操作で演出変化!」等の入賞・操作促進画像を表示することにより、遊技者に対して昇格示唆演出が実行されるための条件を分かり易く示すことができるので、遊技興趣を向上できる。尚、本実施例では、昇格用演出の終了時から促進演出として入賞・操作促進画像を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、促進演出は、LEDの発光やスピーカ8L,8Rからの音出力等であってもよい。特に、電源断復旧表示処理の実行中に昇格示唆演出を実行可能な期間となった場合は、入賞・操作促進画像の表示に替えて、LEDの発光やスピーカ8L,8Rからの音出力等により促進演出を実行してもよい。
また、昇格用演出の実行期間である7秒が経過したが7ラウンド目が終了していないとき、つまり、昇格示唆演出を実行可能な期間であるときに、スピーカ8L,8Rから出力可能なBGM、SE、音声のうち、SEと音声をスピーカ8L,8Rから出力しないようにしたことで、昇格示唆演出がこれらSEや音声によって阻害されてしまうことを防ぐことができ、遊技興趣を向上できる。更に、このように昇格用演出の実行期間である7秒が経過したが7ラウンド目が終了していないときにSEと音声をスピーカ8L,8Rから出力しないようにする一方でBGMは継続して音量変更処理において設定した音量にてスピーカ8L,8Rから出力することで、昇格用演出の実行期間である7秒が経過したが7ラウンド目が終了していないときに無音となってしまうことを防ぐことができ、遊技の興趣を向上できる。
また、昇格用演出の実行期間である7秒が経過したが7ラウンド目が終了していないとき、つまり、昇格示唆演出を実行可能な期間であるときには、遊技者の音量変更ボタン41,42の操作による音量の変更が規制されるため、昇格示唆演出の実行中に音量の変更が行われることで昇格示唆演出が阻害されてしまうことを防ぐことができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、本発明における第2演出として、大当り遊技終了後に確変状態に制御されるか否かを示唆する昇格示唆演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2演出としては、大当り遊技のラウンドが8ラウンドで終了せず16ラウンドまで継続するか否か、大当り遊技の終了後に時短状態に制御されるか否かを示唆してもよい。
また、前記実施例では、7ラウンド目の昇格用演出が終了してから該7ラウンド目が終了するまで等の昇格示唆演出の実行が可能である期間では、遊技球がいずれかの入賞口に入賞するか遊技者がプッシュボタン31Bを操作することで昇格示唆演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格示唆演出の実行が可能である期間では、所定時間の経過や遊技球が通過ゲート51A,51B等の特定の領域を通過すること、遊技者によるスティックコントローラ31Aの操作を受け付けること等により昇格示唆演出を実行してもよい。
また、前記実施例では、昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数に応じて異なる割合で昇格示唆演出の実行と非実行を決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格用演出が終了してからの経過時間や当該大当りの大当り種別(つまり、確変大当りであるか否かや、16ラウンド大当りであるか否か)、保留記憶内に大当りとなる保留記憶が有るか否かに応じて異なる割合で昇格示唆演出の実行と非実行を決定してもよい。
また、前記実施例では、昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数に応じて昇格示唆演出の演出種別を決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格示唆演出の演出種別は、該昇格示唆演出の演出種別を決定する時点での大入賞口への入賞球数に応じて決定してもよい。特に、昇格用演出が終了してから当該ラウンドが終了するまでに入賞個数カウント値の最大入賞判定値である9球を超えて(例えば、10球)大入賞口に入賞が発生した場合は、大入賞口への入賞球数が9球以下の場合は決定されない昇格示唆演出の演出種別(例えば、大当り遊技終了後に確変状態に制御されることを報知する演出態様)を決定してもよい。
また、前記実施例では、昇格示唆演出の演出種別を昇格示唆演出Aと昇格示唆演出B、または昇格示唆演出Cと昇格示唆演出Dの2種類から決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格示唆演出の演出種別は3種類以上から決定してもよい。
また、前記実施例では、5ラウンド目に昇格示唆演出を実行する場合と7ラウンド目に昇格示唆演出を実行する場合とでは共に昇格示唆演出の演出種別を2種類から決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、5ラウンド目に昇格示唆演出を実行する場合と7ラウンド目に昇格示唆演出を実行する場合とでは、実行可能な昇格示唆演出の演出種別数が異なっていてもよい。
また、前記実施例では、昇格示唆演出の対象とするラウンドに応じて昇格示唆演出の演出態様が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格用演出が終了してからの経過時間や当該大当りの大当り種別(つまり、確変大当りであるか否や16ラウンド大当りであるか否か)、保留記憶内に大当りとなる保留記憶が有るか否か、遊技球の入賞口への入賞とプッシュボタン31Bの操作のどちらが発生したか等に応じて異なる割合で昇格示唆演出の実行態様と非実行を決定してもよい。
また、前記実施例では、昇格示唆演出を5ラウンド目または7ラウンド目に実行可能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格用示唆演出は、同一の7ラウンド目における昇格用演出の実行中と昇格用演出の実行後とで実行可能としてもよい。
また、前記実施例では、大当り遊技中において昇格示唆演出を7ラウンド目、結果報知演出を8ラウンド目に実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇格示唆演出と結果報知演出とは、任意の連続したラウンドで実行してもよい。
また、前記実施例では、大当り遊技中に、本発明における第1演出として、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)に制御されるか否かを対象として昇格用演出を実行し、本発明における第2演出として、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)に制御されるか否かを対象として昇格示唆演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における第1演出及び第2演出としては、演出の対象が異なっていてもよい。
また、前記実施例では、大当り種別として、大当り遊技終了後に確変制御と時短制御が、再度大当りが発生するまで継続して実行される確変大当りAと確変大当りB、及び100回の特図ゲームが実行されること、或いは該100回の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となるまで時短制御が実行される非確変大当りを設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら確変大当りA、確変大当りB、非確変大当り以外にも大当り種別を設けてもよい。特に、前記実施例にける非確変大当りとは別に大当り遊技終了後に時短状態に制御される特図ゲーム回数が異なる非確変大当り(例えば、50回の特図ゲームが実行されること、或いは該50回の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となるまで時短制御が実行される非確変大当り)を設け、大当り遊技中に当該大当り遊技終了後に時短状態に制御される特図ゲーム数(時短状態に制御される最大特図ゲーム数)を報知するための演出として昇格用演出を実行してもよい。尚、このように、大当り遊技終了後に時短状態に制御される特図ゲーム数を報知するために昇格用演出を実行する場合は、大当り遊技終了後に最大で100回の特図ゲームが時短状態に制御されるか否かを示唆すればよい。
また、前記実施例では、昇格示唆演出の実行可能な期間中は、遊技者がプッシュボタン31Bを操作することにより昇格示唆演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、昇格示唆演出の実行可能な期間中は、遊技者の動作を赤外線センサやモーションセンサ等により非接触で検出することにより昇格示唆演出を実行してもよい。
また、前記実施例では、普通可変入賞球装置6Bの左右側方位置に複数の普通入賞口40を設け、普通可変入賞球装置6Bの左側方位置に設けられた普通入賞口40に入賞した遊技球を普通入賞口スイッチ24aにて検出し、普通可変入賞球装置6Bの右側方位置に設けられた普通入賞口40に入賞した遊技球を普通入賞口スイッチ24bにて検出する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら普通入賞口40に入賞する遊技球は1の普通入賞口スイッチにて検出してもよい。尚、このように、各普通入賞口スイッチに入賞する遊技球を1の普通入賞口スイッチにて検出する場合は、昇格示唆演出が実行可能な期間中に遊技球が入賞したか否かを判定する対象の普通入賞口に近接して普通入賞口スイッチを設けることで、当該普通入賞口に遊技球が入賞した場合は、即座に前記普通入賞口スイッチによって遊技球を検出できるようにし、普通入賞口に遊技球が入賞してから昇格示唆演出が開始されるまでのタイムラグを短くしてもよい。
また、前記実施例では、7ラウンド目における昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が7球以上である場合と6球以下である場合とで、昇格示唆演出Cと昇格示唆演出Dとを実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、7ラウンド目における昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が7球以上である場合は、昇格示唆演出Cと昇格示唆演出Dとを実行可能とする一方で、7ラウンド目における昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が6球以下である場合は、昇格示唆演出Aと昇格示唆演出Bとを実行可能としてもよい。7ラウンド目における昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が7球以上である場合は、昇格示唆演出Cと昇格示唆演出Dの実行割合は同一であってもよいし異なっていてもよい。更に、7ラウンド目における昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が6球以下である場合は、昇格示唆演出Aと昇格示唆演出Bの実行割合は同一であってもよいし異なっていてもよい。
また、前記実施例では、7ラウンド目における昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が7球以上である場合と6球以下である場合とで、演出表示装置5において演出表示を行う昇格示唆演出Cと昇格示唆演出Dとを実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、7ラウンド目における昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が7球以上である場合と6球以下である場合とでは、昇格示唆演出を実行する演出装置が異なっていてもよい。具体的には、7ラウンド目における昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が7球以上である場合は、演出表示装置5において演出表示を行う昇格示唆演出Cと昇格示唆演出Dとを実行可能とし、7ラウンド目における昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が6球以下である場合は、昇格示唆演出としてスピーカ8L,8Rからの音声出力や、遊技効果LED9等を用いた演出を実行してもよい。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施例では、変動時間及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは、例えば、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよいし、1つ目のコマンドと2つ目のコマンドで変動時間のみを通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、前記実施例では、遊技球を打球発射装置により遊技領域よりも下方から打ち出す形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記打球発射装置をパチンコ遊技機1における遊技領域の上方位置に設けることによって、遊技球を遊技領域の上方位置から打ち出すようにしても良い。
また、前記実施例では、大当り遊技において大入賞口の開放を実施することで多くの遊技球を獲得できる大当りのみを発生させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、確変大当りBを、ラウンド遊技における大入賞口の開放時間を著しく短くして、大入賞口が開放したことを遊技者に認識されないようにして、該確変大当りBの発生により、突然に確変状態となったように見せる突確大当りとしても良い。尚、これら確変大当りBを突確大当りとする場合には、該確変大当りBの大当り遊技における大入賞口の開放パターンと同一の開放パターンにて大入賞口を開放する小当りを設けるようにして、確変大当りBや小当りの発生後の遊技状態が、高確状態であるのか、或いは低確状態にあるのかが不明な状態(いわゆる潜伏状態)が発生するようにしても良い。尚、これら確変大当りBを突確大当りとする場合には、大当り種別が確変大当りAまたは非確変大当りである場合にのみ大当り遊技中に昇格用演出、結果報知演出を実行するとともに、昇格用演出を実行するラウンドにおいて昇格示唆演出を実行可能とすればよい。
また、前記実施例では、始動入賞口を、第1始動入賞口と第2始動入賞口の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動入賞口を1つのみとしても良いし、始動入賞口を3以上としても良い。
また、前記実施例では、特別図柄を、第1特図と第2特図の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特別図柄を1つのみとしても良いし、特別図柄を3以上としても良い。
また、前記実施例では、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ変動表示結果となる最終停止図柄を含む複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果となる最終停止図柄を含めずに複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するものであっても良い。つまり、変動表示結果となる最終停止図柄は、変動表示に用いられる特別図柄と異なる図柄であっても良い。
前記遊技者にとって有利な状態とは、遊技者が多くの遊技媒体を獲得できる遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り等)や、獲得できる遊技媒体の期待値が異なる複数種類の特定遊技状態(ラウンド数が異なる大当り等)や、通常遊技状態よりも賞球払出の条件が成立しやすくなる高ベース状態(時短状態)や、前記特定遊技状態となる確率が高い高確率遊技状態(高確率状態)や高確低ベース状態(潜伏確変状態)、特別リーチ状態(例えば、スーパーリーチ等)、当該変動パターンが大当り変動パターンに基づく変動パターンである状態等が含まれる。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、変形例1として、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な演出表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該演出表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも本発明を適用してもよい。
尚、本発明をスロットマシンにも適用する場合は、複数のゲーム(例えば、2ゲーム)に亘ってボーナスやARTに当選していることを予告する演出を実行する。具体的には、1ゲーム目では、例えば前記実施例に示したように、味方キャラクタと敵キャラクタが戦うバトル演出の動画を演出表示装置5に表示する。そして、該バトル演出の演出期間が終了したが未だリールが回転中である場合に、リールの回転を停止するためのストップスイッチが操作されることや、該ストップスイッチの操作によってベルやリプレイ等の特定の役が入賞したことに応じてボーナスやARTが当選しているか否かを示唆する示唆演出を実行する。そして、2ゲーム目では、例えば前記実施例に示したように、バトル演出の結果として味方キャラクタが敵キャラクタに勝利することによりARTやボーナスの当選を報知したり、バトル演出の結果として味方キャラクタが敵キャラクタに敗北することによりARTやボーナスに当選していないことを報知すればよい。また、本発明をスロットマシンにも適用する場合は、次のゲーム(複数のゲーム(例えば、2ゲーム)に亘ってボーナスやARTに当選していることを予告する演出を実行する2ゲーム目)を開始するためのスタートスイッチやストップスイッチが操作されることによって前記示唆演出の対象であるゲームを終了し、次のゲームを開始すればよい。更に、本発明をスロットマシンにも適用する場合は、前記1ゲーム目に実行した演出の演出期間が終了した状態では、遊技者によるBETボタンの操作やスタートレバーの操作、貯留メダルを払い戻すための精算スイッチ等の操作を制限してもよい。
更に、前記変形例1では、本発明をスロットマシンに適用する場合の形態として、1ゲーム目に味方キャラクタと敵キャラクタが戦うバトル演出を実行し、2ゲーム目に該バトル演出の結果を報知する演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらバトル演出と該バトル演出の結果を報知する演出は1ゲームで完結してもよい。具体的には、ゲーム開始から第2停止が実行されるまで(ストップスイッチの操作による2個目のリールの回転の停止まで)はバトル演出を実行し、第3停止が実行されることで(ストップスイッチの操作による3個目のリールの回転が停止してから)バトル演出の結果を報知する演出を実行すれば良い。この場合は、第2停止が実行されてから第3停止が実行されるまでの期間で遊技者の動作を検出すること(例えば、スロットマシンに設けられたプッシュボタンの操作の受け付け)によってボーナスやARTが当選しているか否かを示唆する示唆演出を実行すればよい。また、バトル演出と該バトル演出の結果を報知する演出を1ゲームで完結させる場合は、該1ゲームの途中から(例えば、第1停止や第2停止の実行後から)遊技者によるBETボタンの操作やスタートレバーの操作、貯留メダルを払い戻すための精算スイッチ等の操作を制限してもよい。
また、前記実施例では、7ラウンド目における昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が7球以上である場合と6球以下である場合とで、昇格示唆演出Cと昇格示唆演出Dとが実行可能である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例2として、7ラウンド目における昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が7球以上である場合と6球以下である場合とで異なる示唆演出を実行可能としてもよい。具体的には、7ラウンド目における昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が7球以上である場合は、昇格示唆演出Cと昇格示唆演出Dを実行可能とし、7ラウンド目における昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が6球以下である場合は、昇格示唆演出Aと昇格示唆演出Bを実行可能とする。また、このように7ラウンド目における昇格示唆演出が実行可能となった時点での大入賞口への入賞球数が7球以上である場合と6球以下である場合とで異なる示唆演出を実行可能とする場合は、昇格示唆演出Aと昇格示唆演出B、昇格示唆演出Cと昇格示唆演出Dを同一割合や異なる割合で実行可能としてもよい。