JP6473866B2 - 棒状物繰出容器 - Google Patents

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Description

本発明は、棒状物を繰り出す棒状物繰出容器に関する。
従来、棒状化粧料繰出容器として、以下の特許文献1に記載のものが知られている。この特許文献1に記載の棒状化粧料繰出容器は、容器前部と、この容器前部に回転可能且つ軸線方向に移動不能に装着された容器後部と、容器前部に対して同期回転可能且つ軸線方向に移動可能とされ、先端に棒状化粧料を支持し外周部に雄螺子を備えた移動体と、容器後部に対して同期回転可能とされ、内周部に雄螺子に螺合する雌螺子を備えた雌螺子部材と、を具備し、容器前部と容器後部が相対回転されると、雄螺子及び雌螺子より構成された螺合部が働いて移動体が進退し棒状化粧料が容器先端の開口から出没するものである。
特に、この棒状化粧料繰出容器にあっては、雌螺子部材が、前側から後側に向かって、雌螺子、軸線方向に伸縮可能なバネ部(第2のバネ部)をこの順に備えると共に、バネ部後端の軸線方向の移動がほぼ阻止された状態とされているため、例えば落下等により雌螺子部材に対して軸線方向前後の何れの方向に衝撃が作用しても、バネ部が軸線方向に縮退又は伸張し(伸縮し)これに伴い雌螺子も軸線方向前後に移動しこれに従い雌螺子に螺合する雄螺子を有する移動体も前後に移動し、その結果、棒状化粧料への衝撃を吸収でき、棒状化粧料を保護できるとされている。
特開2012−96009号公報
ここで、前述したように、上記棒状化粧料繰出容器にあっては、雌螺子部材に対して軸線方向(後方又は前方)に衝撃が作用すると、バネ部が縮退又は伸張しこの衝撃を吸収するわけであるが、縮退又は伸張後に元の形状に復元すべく、勢い良く軸線方向反対方向へ伸張又は縮退する。従って、棒状化粧料には、復元力による衝撃が再び作用することになり、棒状化粧料の保護をより高めることが望まれている。
そこで、本発明は、棒状化粧料を始めとした棒状物を十分に保護できる棒状物繰出容器を提供することを目的とする。
本発明による棒状物繰出容器は、容器前部及び当該容器前部に回転可能且つ軸線方向に移動不能とされた容器後部を備えた筒状の容器と、容器前部に対して同期回転可能且つ軸線方向に移動可能とされ、先端に棒状物を支持し外周部に雄螺子を備えた移動体と、容器後部に対して同期回転可能とされ、内周部に雄螺子に螺合する雌螺子を備えた雌螺子部と、を具備し、容器前部と容器後部の相対回転によって、雄螺子及び雌螺子より構成された螺合部が働いて移動体が進退し棒状物が容器先端の開口から出没する棒状物繰出容器において、雌螺子部は、軸線方向に移動可能とされており、雌螺子部の軸線方向後方への移動を抑制する第1のバネと、雌螺子部の軸線方向前方への移動を抑制する第2のバネと、第1のバネと第2のバネとの間に介在する第3のバネと、を備え、第3のバネは、容器組立時に軸線方向に完全に潰れた状態となることを特徴としている。
このような棒状物繰出容器によれば、棒状物は移動体の先端に支持され、この移動体の雄螺子に螺合する雌螺子を備えた雌螺子部に対して、軸線方向の衝撃が作用し当該雌螺子部が軸線方向後方へ移動する際には、雌螺子部の後方への移動が第1のバネにより抑制されて衝撃が吸収され、その後、第1のバネが元の形状に復元する際には、雌螺子部の前方への移動が第2のバネにより抑制されて復元力による衝撃が吸収される。また、雌螺子部に対して、軸線方向の衝撃が作用し当該雌螺子部が軸線方向前方へ移動する際には、雌螺子部の前方への移動が第2のバネにより抑制されて衝撃が吸収され、その後、第2のバネが元の形状に復元する際には、雌螺子部の後方への移動が第1のバネにより抑制されて復元力による衝撃が吸収される。このように、雌螺子部に作用する軸線方向の衝撃は、第1のバネ又は第2のバネの何れか一方のバネで吸収され、何れか一方のバネが復元する際の復元力による衝撃は他方のバネで吸収されるため、移動体の先端に支持された棒状化粧料を十分に保護することができる。
ここで、第1及び第2のバネの製造誤差に起因して、第1及び第2のバネにより軸線方向に支持される雌螺子部の軸線方向の位置が、組立時においてばらついてしまい、雌螺子部の雌螺子に螺合する移動体のその先端に支持された棒状物が、容器先端の開口から飛び出してしまったり、又、容器内で下がり過ぎてしまったりする等の不具合を生じる場合がある。
しかしながら、本発明による棒状化粧料繰出容器によれば、第1及び第2のバネの製造誤差に起因した組立時の雌螺子部の軸線方向の位置のばらつきは、第1のバネと第2のバネとの間に介在する第3のバネが組立時において完全に潰されることにより吸収される。すなわち、第3のバネは、組立用の捨てバネとして機能し、完全に潰されることにより第1のバネ及び第2のバネの製造誤差を吸収し、雌螺子部の軸線方向の位置のばらつきを解消できる。その結果、組立時に棒状物が所定の位置に位置するように容易に組立を行うことができる。
ここで、第1のバネ、第3のバネ、雌螺子部は、軸線方向後方から前方へ向かってこの順に並び一体化された雌螺子バネ部材であるのが好ましい。このような構成を採用した場合、部品点数を低減できると共に、組立が一層容易となる。
また、上記作用を好適に奏する構成としては、具体的には、第1のバネ及び第3のバネは、周面にスリットを有する樹脂バネであり、第2のバネはコイルバネである構成が挙げられる。
また、上記作用を好適に奏する構成としては、具体的には、第2のバネは、容器前部の後端側の部分と雌螺子バネ部材の第3のバネより前側の部分との間に挟み込まれる構成が挙げられる。
このように本発明によれば、棒状物を十分に保護できると共に、棒状物が所定の位置に位置するように容易に組立を行うことができる。
本発明の実施形態に係る棒状物繰出容器としての棒状化粧料繰出容器の初期状態を示す縦断面図である。 図1中の棒状化粧料カートリッジを示す縦断面図である。 図2に示す初期状態から棒状化粧料が前進した状態を示す縦断面図である。 図2に示す棒状化粧料カートリッジの要部の破断斜視図である。 図2中の本体筒を示す縦断面図である。 図2中の雌螺子バネ部材を示す斜視図である。 図6に示す雌螺子バネ部材の縦断面図である。 図2中の先筒を示す縦断面図である。 図2中の移動体を示す一部断面側面図である。
以下、本発明による棒状物繰出容器の好適な実施形態について図1〜図9を参照しながら説明する。本実施形態では、棒状物は棒状化粧料とされ、棒状物繰出容器は、棒状化粧料繰出容器とされている。具体的には、本実施形態の棒状化粧料繰出容器は、例えば、アイライナー、アイブロー、リップライナー、コンシーラー等を始めとした種々の棒状化粧料を収容し、使用者の操作により適宜出没させるものである。
図1に示すように、棒状化粧料繰出容器100は、全体形状が筆記具の如き細長い丸棒状を呈し、前側の棒状化粧料カートリッジ10を、後側の長尺なホルダ(容器後部)11の開放端側に着脱可能に装着し使用するものである。
棒状化粧料カートリッジ10は、図1〜図3に示すように、先筒(容器前部)1と、本体筒2と、を備えた有底円筒状容器であり、これらの先筒1及び本体筒2内に、棒状化粧料Mと、棒状化粧料Mを支持すると共に螺合部の一方を構成する移動体3と、バネ4a,4bを有すると共に螺合部の他方を構成する雌螺子バネ部材4と、を収容し、さらに、雌螺子バネ部材4を後方へ付勢するバネ5を収容する。
本体筒2は、有底円筒状を成し、図5に示すように、外周面に設けられた鍔部2aより後側が、ホルダ11に内挿される内挿部とされる。鍔部2aより後側の外周面には、ホルダ11に着脱可能に装着するための雄螺子2bが、軸線方向に所定長延びるように設けられる。本体筒2の鍔部2aと雄螺子2bとの間の筒部には、内外を連通する小窓2cが一対、対向して開口され、この小窓2cの前側の内周面には、軸線方向に向かって突出する係止凸部2hが、先筒1を軸線方向に係合するためのものとして設けられる。また、本体筒2には、その内周面に、底部から先端側に向かって長尺に延びる突条2iが、雌螺子バネ部材4を回転方向に係合するためのものとして、周方向に沿って複数(ここでは4個)等配に並設される。
先筒1は、図8に示すように、軸線方向中程の外周面に段差部1aを有する段付き円筒状に構成され、この段差部1aより後側に続く小径の円筒部が、本体筒2に内挿される内挿部とされると共に、段差部1aより前側に続く大径で先端に向けて先細り形状となる円筒部が、本体筒2の先端から突出し使用者による先筒1と本体筒2の相対回転時に把持される把持部とされる。先筒1の段差部1aより後側の外周面には、本体筒2の小窓2cの前側の係止凸部2hに軸線方向に係合するための凸部1hが円環状に設けられる。
先筒1には、先端の開口1gから後端迄貫通する筒孔が設けられると共に、この筒孔のほぼ前半部が、棒状化粧料Mの進退を可能とする棒状化粧料孔1cとされる。棒状化粧料孔1cの周囲の複数箇所(ここでは四等配の位置)には、開口1gの近傍から筒孔の軸線方向中程辺りに亘って、移動体3の後述する支持片3dを収容し摺動を可能とする支持片溝1dが連設され、これらの棒状化粧料孔1c及び支持片溝1dにより、棒状化粧料M及び支持片3dが摺動する進退孔1eが構成される。また、先筒1の支持片溝1dより後方の内周面は、段差部1fを介して拡径され、この段差部1fが、バネ5の先端を突き当てるための段差部とされる。
この先筒1は、図2に示すように、その内挿部が本体筒2の先端側から内挿され、その段差部1aが本体筒2の先端面に突き当てられると共に、その凸部1hが本体筒2の係止凸部2hに軸線方向に係合することにより、本体筒2に対して回転可能且つ軸線方向に移動不能に装着される。
移動体3は、図9に示すように、棒状化粧料Mの後端部を支持するための支持部3aと、支持部3aより後側の軸体部3bと、を備える。軸体部3bは、軸線方向に延在する軸体であり、当該軸体部3bの外周面(外周部)には、螺合部の一方を構成する雄螺子3eが軸線方向に延びるように設けられる。支持部3aは、その外形が棒状化粧料Mの外形に略一致し棒状化粧料Mの後端面を突き当てるための基部3cと、この基部3cにおける外周面の周方向の複数位置(ここでは四等配の位置)に先端側に向かって突出するように設けられ、基部3cに突き当てられた棒状化粧料Mの後端部を相互間に挟んで支持する支持片3dと、を備える。
この移動体3は、図2に示すように、その先端側が先筒1の後端側から内挿され、その基部3cが先筒1の進退孔1eに進入すると共に、その支持片3dが先筒1の支持片溝1dに進入する。そして、移動体3の支持片3dが進入する支持片溝1dは、移動体3の回り止めとされ、移動体3は、先筒1に同期回転可能且つ軸線方向に移動可能に装着される。
雌螺子バネ部材4は、ここでは、樹脂による一体成形品とされ、図6及び図7に示すように、略円筒状に構成され、その後端側から先端側へ向かって、軸線方向に伸縮可能な後端側のバネ(第1のバネ)4a及び先端側のバネ(第3のバネ)4b、雌螺子部4cを、この順に具備する。先端側のバネ4b及び後端側のバネ4aは、それぞれ、周面にスリットを有し略螺旋状に一体成形された樹脂バネである。後端側のバネ4aは、ここでは、先端側のバネ4bより大径とされる。
雌螺子部4cの後端と先端側のバネ4bの先端とを連結する円筒部分には鍔部4dが設けられ、先端側のバネ4bの後端と後端側のバネ4aの先端とを連結する円筒部分には鍔部4fが設けられ、後端側のバネ4aの後端には円筒部が連結されて当該円筒部分には鍔部4gが設けられる。これら鍔部4d,4f,4gのうちの鍔部4dは、バネ5の後端を突き当てるための鍔部とされる。そして、鍔部4d,4f,4gの各外周面には、図6に示すように、軸線方向に延びる凹部4iが、本体筒2の突条2iに回転方向に係合するためのものとして、周方向に沿って複数設けられる。
また、雌螺子部4cは、図7に示すように、その先端部の内周面に、螺合部の他方を構成し移動体3の雄螺子3eに螺合する一対の螺合突起を雌螺子4e,4eとして対向して備える。
バネ(第2のバネ)5は、ここでは、コイルバネであり、SUSより成形される。このように、コイルバネをSUSより成形することによって、樹脂バネ4a,4bに比して製造上のばらつきを低減できる。このコイルバネ5は、雌螺子バネ部材4の雌螺子部4cに巻き付くように(囲繞するように)配置されるものである。そして、これらのバネ4a,4b,5の強度は、先端側のバネ4b<コイルバネ5<後端側のバネ4aの順で強くなっている。なお、バネ強度は、バネ定数、ピッチ、肉厚等により決定される。また、後端側のバネ4aは、棒状化粧料Mによる塗布の際の筆圧を吸収する強度に設定されている。
そして、図2に示すように、雌螺子バネ部材4の雌螺子4eに移動体3の雄螺子3eが螺合し、雌螺子バネ部材4の先端面に移動体3の基部3cの後端面が当接する移動体3の後退限まで当該移動体3が螺子込まれる。雌螺子バネ部材4に装着された移動体3は、前述したように先筒1に装着され、この移動体3及び雌螺子バネ部材4を装着した先筒1は、前述したように本体筒2に装着される。
すなわち、雌螺子バネ部材4は、その後端側が本体筒2の先端側から内挿され、図2及び図4に示すように、その鍔部4g,4f,4dの凹部4iに、本体筒2の突条2iが進入し回転方向に係合することにより、本体筒2に同期回転可能且つ軸線方向に移動可能に装着される。
また、先筒1が本体筒2に装着されることにより、雌螺子バネ部材4の後端側の鍔部4gが本体筒2の底部に当接すると共に、雌螺子バネ部材4の雌螺子部4cに巻き付くように配置されたコイルバネ5は、雌螺子バネ部材4の先端側の鍔部4dと先筒1の段差部1fとの間に挟み込まれる。この状態で、雌螺子バネ部材4の先端側のバネ4bは、鍔部4f,4dの間、すなわち、後端側のバネ4aとコイルバネ5との間で完全に潰れた状態になっている。具体的には、先端側のバネ4bは、組立時において軸線方向に隙間なく圧縮しきった状態になっている(理由については後述)。
斯くの如く、棒状化粧料カートリッジ10は構成される。
一方、図1に示すように、ホルダ11は有底円筒状に構成され、その先端側の内周面に、本体筒2の雄螺子2bに螺合する雌螺子11bを、棒状化粧料カートリッジ10を着脱可能に装着するためのものとして備える。
そして、棒状化粧料カートリッジ10が、ホルダ11の先端側から内挿され、棒状化粧料カートリッジ10の雄螺子2bがホルダ11の雌螺子11bに螺合しながら、棒状化粧料カートリッジ10の鍔部2aがホルダ11の先端面に突き当てられることにより、当該棒状化粧料カートリッジ10がホルダ11に装着されて一体化され、キャップ12が装着されることにより、初期状態の棒状化粧料繰出容器100が得られる。棒状化粧料繰出容器100は、この初期状態で販売に供される。
次に、このような構成を有する棒状化粧料繰出容器100の作用を説明する。使用者により、キャップ12が取り外されて先筒1とホルダ11とが繰り出し方向に相対回転されると、図3に示すように、移動体3の雄螺子3e及び雌螺子バネ部材4の雌螺子4eより構成された螺合部の螺合作用が働き、移動体3が前進し、棒状化粧料Mが先筒1の先端の開口1gから出現し塗布に供される。そして、棒状化粧料Mを塗布する際に棒状化粧料Mに作用する軸線方向の筆圧は、強度が強い後端側のバネ4aで吸収される。
また、塗布が終了し、使用者により、先筒1とホルダ11とが繰り戻し方向に相対回転されると、上記螺合部の螺合作用が働いて移動体3が後退し、棒状化粧料Mが先筒1の先端の開口1gから没入する。
なお、ここでは、棒状化粧料繰出容器100を、棒状化粧料カートリッジ10がホルダ11に装着されたものとしているが、棒状化粧料カートリッジ10がホルダ11から取り外されたものとすることもできる。このようなホルダ11がない棒状化粧料繰出容器において、棒状化粧料Mを先筒1の開口1gから出没させる際には、容器前部を構成する先筒1と容器後部を構成する本体筒2とを繰り出し方向又は繰り戻し方向に相対回転させれば良い。
ここで、棒状化粧料カートリッジ10がホルダ11に装着された棒状化粧料繰出容器100、若しくは、ホルダ11から棒状化粧料カートリッジ10が取り外された棒状化粧料繰出容器(棒状化粧料カートリッジ10)が、先端側又は後端側から落下した場合には、その衝撃でまず雌螺子バネ部材4の雌螺子部4cが軸線方向一方側へ移動し、次いで、雌螺子部4cに対して軸線方向他方側への衝撃が作用し、雌螺子部4cが軸線方向他方側へ移動する。
具体的には、棒状化粧料カートリッジ10がホルダ11に装着された棒状化粧料繰出容器100、若しくは、ホルダ11から棒状化粧料カートリッジ10が取り外された棒状化粧料繰出容器が、先端側から落下した場合には、その衝撃でまず雌螺子部4cが軸線方向前方へ移動し、次いで、雌螺子部4cに対して軸線方向後方への衝撃が作用し、雌螺子部4cが軸線方向後方へ移動する。
そして、雌螺子部4cが軸線方向に移動するにあたって、雌螺子部4cの前方への移動がコイルバネ5により抑制されて衝撃が吸収(緩衝)され、その後、コイルバネ5が元の形状に復元する(戻る)際には、雌螺子部4cの後方への移動が後端側のバネ4aにより抑制されて復元力による衝撃(振動)が吸収される。なお、このような雌螺子部4cの軸線方向の移動に際しては、先端側のバネ4bは、当初の潰れた状態を維持し、上記作用には影響を及ぼさない。
また、棒状化粧料カートリッジ10がホルダ11に装着された棒状化粧料繰出容器100、若しくは、ホルダ11から棒状化粧料カートリッジ10が取り外された棒状化粧料繰出容器が、後端側から落下した場合には、その衝撃でまず雌螺子部4cが軸線方向後方へ移動し、次いで、雌螺子部4cに対して軸線方向前方への衝撃が作用し、雌螺子部4cが軸線方向前方へ移動する。
そして、雌螺子部4cが軸線方向に移動するにあたって、雌螺子部4cの後方への移動が後端側のバネ4aにより抑制されて衝撃が吸収(緩衝)され、その後、後端側のバネ4aが元の形状に復元する(戻る)際には、雌螺子部4cの前方への移動がコイルバネ5により抑制されて復元力による衝撃(振動)が吸収される。なお、前述したように、このような雌螺子部4cの軸線方向の移動に際しては、先端側のバネ4bは、当初の潰れた状態を維持し、上記作用には影響を及ぼさない。
このように、本実施形態においては、雌螺子部4cに作用する軸線方向の衝撃は、雌螺子部4cに対して対向する付勢力を有する後端側のバネ4b又はコイルバネ5の何れか一方のバネで吸収され、何れか一方のバネが復元する際の復元力による衝撃は他方のバネで吸収されるため、雌螺子部4cの雌螺子4eに螺合する移動体3のその先端に支持された棒状化粧料Mを十分に保護することができる。
ここで、先端側のバネ4bが軸線方向に圧縮しきって潰れている理由について説明する。前述したように軸線方向の両方の衝撃を吸収すべく、後端側のバネ4a及びコイルバネ5を設け、先端側のバネ4bを設けないとすると、付勢力が対向するバネ4b,5の製造誤差により、組立時において雌螺子部4c(雌螺子4e)の軸線方向の位置がばらついてしまい(安定せず)、その結果、棒状化粧料Mの先端が、容器先端の開口1gから飛び出してしまったり、容器先端の開口1gより後ろに下がりすぎてしまう等の不具合を生じる場合がある。
しかしながら、本実施形態では、後端側のバネ4a及びコイルバネ5の製造誤差に起因した組立時の雌螺子部4cの軸線方向の位置のばらつきは、後端側のバネ4aとコイルバネ5との間に介在する先端側のバネ4bが、組立時において潰されることにより吸収されている。すなわち、先端側のバネ4bは、組立用の捨てバネとして機能し、潰されることにより後端側のバネ4a及びコイルバネ5の製造誤差を吸収し、雌螺子部4cの軸線方向の位置のばらつきを解消できる。その結果、組立時において棒状化粧料Mが所定の位置に位置するように容易に組立を行うことができる。
なお、組立時において先端側のバネ4bを潰さない程度に圧縮した場合(圧縮しきっていない場合)には、雌螺子部4cの軸線方向の位置が安定せず、棒状化粧料Mの出過ぎ又は下がり過ぎの問題は残ることになる。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態においては、第1のバネ及び第3のバネを、一体化され周面にスリットを有する後端側のバネ4a及び先端側のバネ4bから成る樹脂バネとし、第2のバネをコイルバネ5としているが、この組み合わせに限定されるものではない。すなわち、第1のバネ及び第3のバネを、別体の樹脂バネや、一体化され強度の異なるコイルバネや、別体としたコイルバネとしても良い。また、第2のバネを樹脂バネとしても良く、さらには、全てのバネを樹脂バネや、コイルバネとしても良い。
また、上記実施形態においては、第3のバネを第1のバネ側に設けているが、第2のバネ側に設け潰すようにしても良い。具体的には、第2のバネ及び第3のバネを、一体化され周面にスリットを有する樹脂バネとし、第1のバネをコイルバネとしても良く、第2のバネ及び第3のバネを、別体の樹脂バネや、一体化され強度の異なるコイルバネや、別体としたコイルバネとしても良い。また、第1のバネを樹脂バネとしても良く、さらには、全てのバネを樹脂バネや、コイルバネとしても良い。さらに、第1〜第3のバネの強度も第3のバネ<第2のバネ<第1のバネに限定されるものではなく、第3のバネ<第1のバネ<第2のバネとすることもできる。この場合も、第3のバネが組立時に軸線方向に潰れていれば良く、また、第1のバネが、棒状化粧料Mによる塗布の際の筆圧を吸収する強度に設定されていれば良い。
また、雄螺子、雌螺子は、間欠的に配される突起群又は螺旋状且つ間欠的に配される突起群のように螺子山と同様な働きをするものであれば良く、また、螺合突起は、連続する螺子山であっても良い。
また、上記実施形態においては、特に好ましいとして、棒状物を棒状化粧料Mとした棒状化粧料繰出容器100に対する適用を述べているが、棒状物を例えば鉛筆等とした筆記具等の棒状物繰出容器に対しても勿論適用可能である。
1…先筒(容器前部)、1f…段差部(容器前部の後端側の部分)、1g…開口、2…本体筒(容器後部)、3…移動体、3e…雄螺子、4…雌螺子バネ部材、4a…後端側のバネ(第1のバネ)、4b…先端側のバネ(第3のバネ)、4c…雌螺子部、4d…鍔部(雌螺子バネ部材の第3のバネより前側の部分)、4e…螺合突起(雌螺子)、5…コイルバネ(第2のバネ)、10…棒状化粧料カートリッジ、11…ホルダ(容器後部)、100…棒状化粧料繰出容器(棒状物繰出容器)、M…棒状化粧料(棒状物)。

Claims (4)

  1. 容器前部及び当該容器前部に回転可能且つ軸線方向に移動不能とされた容器後部を備えた筒状の容器と、前記容器前部に対して同期回転可能且つ軸線方向に移動可能とされ、先端に棒状物を支持し外周部に雄螺子を備えた移動体と、前記容器後部に対して同期回転可能とされ、内周部に前記雄螺子に螺合する雌螺子を備えた雌螺子部と、を具備し、前記容器前部と前記容器後部の相対回転によって、前記雄螺子及び前記雌螺子より構成された螺合部が働いて前記移動体が進退し前記棒状物が容器先端の開口から出没する棒状物繰出容器において、
    前記雌螺子部は、軸線方向に移動可能とされており、
    前記雌螺子部の軸線方向後方への移動を抑制する第1のバネと、
    前記雌螺子部の軸線方向前方への移動を抑制する第2のバネと、
    前記第1のバネと前記第2のバネとの間に介在する第3のバネと、を備え、
    前記第3のバネは、容器組立時に軸線方向に完全に潰れた状態となることを特徴とする棒状物繰出容器。
  2. 前記第1のバネ、前記第3のバネ、前記雌螺子部は、軸線方向後方から前方へ向かってこの順に並び一体化された雌螺子バネ部材であることを特徴とする請求項1記載の棒状物繰出容器。
  3. 前記第1のバネ及び前記第3のバネは、周面にスリットを有する樹脂バネであり、前記第2のバネはコイルバネであることを特徴とする請求項2記載の棒状物繰出容器。
  4. 前記第2のバネは、前記容器前部の後端側の部分と前記雌螺子バネ部材の前記第3のバネより前側の部分との間に挟み込まれていることを特徴とする請求項2又は3記載の棒状物繰出容器。
JP2014159581A 2014-08-05 2014-08-05 棒状物繰出容器 Active JP6473866B2 (ja)

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