JP6473012B2 - 循環型配管を備えたカップ式飲料自動販売機 - Google Patents
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Description
通常は、原材料の補充の際に、配管内の洗浄をして菌の発生を防止しているが、自動販売機の設置場所によっては、例えば、ある季節に限って営業をしているため、長期間店舗が閉鎖されている場合や、人の出入りが極端に少なく、自動販売機があまり稼働していない場合、また長期休暇によって、閉鎖されているビル等では、菌の発生を完全に防ぐことができない場合がある。
これを解決するための従来技術としては、外周面を形成する機体内でコーヒー,ジュース,炭酸飲料などの飲料を調理製造しカップなどの容器に入れて販売するカップ式自動販売機の前記機体内を殺菌するカップ式自動販売機の殺菌装置において、顆粒状若しくは粉末状の吸着剤に吸収させて安定化した二酸化塩素を前記機体内に配設したことを特徴とするカップ式自動販売機の殺菌装置(例えば、特許文献1参照)や、給水管路を通じて圧送された水道水等の塩素イオン含有水を貯留する貯水容器と、該貯水容器内に所定間隔をおいて同心円状に配置され直流電圧が印加される一対の筒状の電極と、該貯水容器内の水を内外の前記各電極間に通す通水管路と、該通水管路内を通った水を該貯水容器の外に送水する送水管路と、該通水管路中の流水を検知する流量検知手段とを有し、該各電極に直流電圧を印加して塩素イオン含有水を電気分解し有効塩素を含む水を生成する塩素発生器と、前記送水管路を通じて送水された有効塩素濃度の水を給水する家庭用の台所水配管、或いは、有効塩素濃度の水を用いて各種飲料を生成する飲料機等でなる端末部と、を備えた飲料供給装置において、前記通水管路中の流水時に前記各電極に直流電圧を印加する流水電解モードと、該通水管路中の停水時に該各電極に直流電圧を印加する停水電解モードと、該各電極への通電を任意に選択できる通電選択手段からの信号に基づき該各電極に直流電圧を印加する洗浄殺菌電解モードとを有する制御手段を備えたことを特徴とする飲料供給装置(例えば、特許文献2参照)が存在している。
しかしながら、前記従来技術の方法では、菌の発生を制限できるが、自動販売機内で調理したコーヒーや清涼飲料水の中に多くの塩素を含んだ水を利用することとなり、提供する商品に塩素臭を加えてしまうこととなる。
本発明は、カップ式飲料自動販売機の配管を循環型配管にすることによって、配管内の菌の発生・増殖を防ぐカップ式飲料自動販売機を提供することを目的としている。
水フィルター、リザーバー、水ポンプ、製氷機、湯タンク、水槽を配管で繋いで構成されたカップ式飲料自動販売機において、水道水を引き込む配管に電磁弁を配置して水フィルターと接続し、水フィルターで塩素を除いた水を配管にてリザーバーへ送り、リザーバーから水ポンプと製氷機へとバルブを備えた配管をつなげ、製氷機からの融氷水をリザーバーへ戻すバルブを備えた配管をつなげ、さらに水ポンプと湯タンクを配管でつなげ、湯タンクと水ポンプ間の配管から電磁弁を介して、水槽内の炭酸水の入った容器とコイル状の冷却配管へとそれぞれつなぎ、水槽から出る配管に電磁弁を介し、さらにリザーバーと、冷水・炭酸水を運ぶ配管に設けた電磁弁にバイパス配管を接続することによって、飲料カップへと水、炭酸水を運ぶ配管を設ける構成である。
(1)カップ式飲料自動販売機を長期間、使用しない場合であっても、自動販売機内の配管内の水を循環させることができるので、菌が大量発生・増殖することを防ぐものである。
(2)配管内の水を循環させることにより水が一か所に滞留することがなく、菌の発生を防止することができるため、余分な塩素を飲料内に入れることなく、飲料購入者に塩素臭のない商品を提供することができる。
(3)本発明の循環型配管を備えたカップ式飲料自動販売機では、カップ式飲料自動販売機を構成する各部位から余分な排水が出ることがないため、機内に排水タンクを設置する必要がなく、自動販売機の設置場所を選ばない。
長期に亘って自動販売機が稼働していない場合、リザーバー2の上部が開放していることから菌が発生し、さらに配管7内の水に流動がないことで、自動販売機の配管7内に菌が大量に発生してしまうという現象が起こる。
例えば、図2のような水フィルター1、リザーバー2、水ポンプ3、製氷機4、湯タンク5、水槽6を配管7で繋いで構成された一般的なカップ式飲料自動販売機では、図中太線の配管7aの部分で菌が大量発生する可能性が高い。
そこで、配管7内に菌が大量発生しないような配管がないかの検証を行った。
つまり、長期間、自動販売機が稼働しない(商品が販売されない)状態では、給水配管から送られた水は、塩素の含まれた水のため、菌は発生しないが、上部が開放されたリザーバー2内に水が長期間貯められることにより、少量の菌が発生する可能性がある。すると、季節が冬等など寒い時期には、冷たい飲料を提供する割合が少なくなるので、製氷が完了してしまうと配管7内の水の動きがなくなる製氷機4とリザーバー2間の配管7内の水は、より長期間水が滞留することになり、菌の大量発生の可能性がより高まる。また同様に、コイル状の冷却配管11を通る配管7でも、冷たい飲料を提供する割合が減少することから、水が配管7内に滞留し、菌が発生する可能性がより高まることとなる。
しかしながら、第一実施例と同様に菌の発生する可能性が高い部分が数多く出てしまう(図4中の太い線の配管部分7a参照)。
次に、従来のカップ式飲料自動販売機の配管を変更した第三実施例として、第二実施例を改良して、図5のような配管を試みた。
しかし、製氷機4からの融氷水が流れる部位の配管の菌の発生する可能性は減ったものの、第二実施例とほとんど変わらない結果となった。
この第四実施例では、温かい飲み物は、塩素臭が強く感じる傾向があることから、湯タンク5へ流れる水だけを水フィルター1を通過させることによって塩素を除去し、冷たい飲料に関しては、塩素の含まれた水を配管7内に通すこととなる。そのため、配管7内の菌の発生・増殖は、最小限のものとなる。しかしながら、水ポンプ3を使用しないため、配管内の水の流動を水圧のみで行うことになり、水圧の強い・弱いで動作が不安定になるという問題が発生してしまうことが確認できた。
そこで、第五実施例として図7のような配管を試みた。この第五実施例では、水ポンプ3を給水配管の直後に配設したものであり、前記第四実施例での問題である水圧の安定供給を図れることができたものの、製氷機4から融氷水を排水バケツなどに排水する必要があり、長期間カップ式飲料自動販売機が稼働せず、設置場所に入れないなどの原因でメンテナンス作業ができない場合、排水バケツが溢れてしまうという問題が発生してしまう。
次に、第六実施例として、図8のように配管の一部を循環できるような配管を試みた。
この第六実施例は、上記第四実施例や第五実施例と同様に、湯タンク5へ流れる水だけを水フィルター1を通過させることによって塩素を除去し、冷たい飲料側の配管に関しては、塩素の含まれた水を配管7内に通すこととなる。
しかしながら、前記第五実施例と同様に、融氷水の排水の問題は解決されておらず、長期間カップ式飲料自動販売機が稼働せず、設置場所に入れないなどの原因でメンテナンス作業ができない場合、排水バケツが溢れてしまうという問題がある。
さらに、第四実施例〜第六実施例では、冷たい飲料水側の配管7内を通る水が全て塩素入りの水を通すことにより菌の発生・増殖を防止しているため、提供される飲料に塩素臭がしてしまう可能性があるため、本発明が求める課題を完全には達成できないものである。
その具体的な構成は、水フィルター1、リザーバー2、水ポンプ3、製氷機4、湯タンク5、水槽6を配管で繋いで構成されたカップ式飲料自動販売機において、水道水を引き込む配管に電磁弁8aを配置して水フィルター1と接続し、水フィルター1で塩素を除いた水を配管7にて塩素発生装置13を設置したリザーバー2へ送り、リザーバー2から水ポンプ3と製氷機4へとバルブ9a、9bを備えた配管7をつなげ、製氷機4からの融氷水をリザーバー2へ戻すバルブ9cを備えた配管7をつなげ、さらに水ポンプ3と湯タンク5を配管7でつなげ、湯タンク5と水ポンプ3間の配管7から電磁弁8b、8cを介して、水槽6内の炭酸水の入った容器10とコイル状の冷却配管11へとそれぞれつなぎ、水槽6から出る配管7に電磁弁8d、8eを介し、さらにリザーバー2と、冷水・炭酸水を運ぶ配管7に設けた電磁弁8d、8eにバイパス配管7を接続することによって、飲料カップへ水、炭酸水を運ぶ配管7を設けることで一定期間、本発明の循環型配管を備えたカップ式飲料自動販売機の稼働がない場合、配管7内の水を循環させることで配管7内に菌の発生・増殖を防止するものである。
つまり、本発明の循環配管を備えたカップ式飲料自動販売機では、例え長期間、カップ式飲料自動販売機の稼働がなかったとしても、一定時間毎に配管7内の水を流動させることができる。その際、配管7を水が循環できるようにしたことで、余分な排水がないため、配管7内の水の流動回数を自由に設定することができるものである。
これによって、カップ式飲料自動販売機の未稼働時間の長短、季節変化による菌の発生状況の変化や、カップ式飲料自動販売機の設置環境にも対応して配管7内の流動回数を制御することができる。
なお、図1中の太線部分の配管7は、カップへ水・炭酸水を注入するための配管7であり、直前の電磁弁8dと8eは、カップまでの距離を最小限にすることによって、ほとんど菌の発生する可能性をなくすことができるものである。
また、本発明や、第一実施例〜第六実施例に記載の湯タンク5からお湯を抽出する配管12は、本発明の循環配管に含まれていないが、湯タンク5内で熱湯消毒をされるため、除菌されて飲料カップに抽出されるものである。
また図中、冷たい飲料・炭酸水・温水タンクからの注出用配管がそれぞれ離れて記載されているが、図面記載上このように記載されているものであって、本来は同じ飲料用カップ配置場所へとつながっているものである。
さらに、給水方法は、水道直結型カップ式飲料自動販売機でも内部タンク型カップ式飲料自動販売機であっても採用することができるものである。
先ず、各装置の説明をすると、水フィルター1は、カーボンフィルター等のフィルターを使用して水道水から塩素を除去するための部位である。リザーバー2は、製氷機4の水位を一定にするために、飲料水を一時的に貯めておく場所であり、それぞれ配管7で製氷機4や水ポンプ3につながっている。本発明では、循環した水が戻ってくる場所でもあり、自動販売機が長期間稼働しなかった場合の配管内の水の循環時には、塩素発生装置13によって、再度適量の塩素をリザーバー内の水に注入する場所でもある。水ポンプ3は、水を流すための動力として使われるものである。製氷機4は、リザーバーから送られた水で氷を作り、貯める場所であり、氷ストッカー内に氷が満氷になると、製氷を停止しリザーバー2からの水の流れが停止する。氷は時間が経つと一部融けるが、本発明では、この氷の融けた融氷水は配管を通してリザーバー2へと戻される。湯タンク5は、温かい飲み物用の水が送られ、加熱されたお湯(熱湯)を貯めておくものである。なお、湯タンク5内のお湯が一定量減った場合には、リザーバー2から水が送られるものである。水槽6には、約0℃の水が貯めてあり、コイル状の冷却配管11が設置されており、このコイル状の冷却配管内を水が通ることにより、水が冷やされる。また、冷たい飲料の一部に使用される炭酸水が入った容器10が設置されており、それぞれの注文に合わせて冷水用、炭酸水用の配管に冷水・炭酸水を送るものである。
炭酸水を販売する場合は、水フィルター1を通過して、リザーバー2から電磁バルブ8b、8cを作動させることにより、水槽6内の炭酸が入った容器10側のみに水が流れるようにし、開かれた電磁バルブ8dを通って、飲料カップに炭酸水が供給される。なお、この際、製氷機4で作られた氷は、別の配管(図示せず)を通って、カップに内に供給されるものである。
温かい飲料を販売する場合は、水フィルター1を通過してリザーバー2を通って湯タンク5に供給されて温められたお湯は、配管12を通って飲料カップに供給されるものである。
このように、カップ式飲料自動販売機は通常稼働時には、配管7内の水は流れるようになっている。また、通常稼働時には、リザーバー2に設置された塩素発生装置13は作動せず、リザーバー2内には塩素が注入されないように設定されている。
なお、上記説明は、水、お湯、炭酸水の流れのみを説明しているもので、別の配管(図示せず)によって飲料の原料はカップに供給されるものである。また、コーヒーの場合には、カップに供給される前にコーヒー専用のブルワーに水・お湯は供給され、調理された後にカップに供給されるものである。
自動販売機が稼働しない場合、水が供給される配管7に設けられた電磁バルブ8aは閉じられている。また、飲料カップへ供給するための配管7に設けられた電磁バルブ8d、8eも閉じている。そのため、機内の配管7内に水は滞留してしまう。そのため、一定期間自動販売機の稼働がない場合は、設定した時刻毎に水ポンプ3を稼働する。
その際、先ず、リザーバー2と製氷機4の間の配管7内を通して循環させる場合には、リザーバー2と水ポンプ3間に設けたピンチバルブ9aと製氷機4の融氷水が通る配管7に設けたピンチバルブ9cを閉じて、ピンチバルブ9bを開け、さらに電磁バルブ8b、8cをそれぞれ水槽6の炭酸の入った容器10側、コイル状の冷却配管11側へそれぞれ流れるように作動させ、温水タンク5側へは流れないようにする。
すると、それぞれの配管7に滞留している水がリザーバー2と製氷機4間の配管7を通って、リザーバー2を中心に流れ出し、循環する。次に、リザーバー2と水ポンプ3の間の配管7に水を通して循環させる。この場合は、前記ピンチバルブ9bと9cを閉じ、ピンチバルブ9aを開けることによって、リザーバー2と水ポンプ3との間の配管7を通って、水が循環する。そして次に、融氷水の通る配管7に水を通して循環させる。この場合は、前記ピンチバルブ9aと9bを閉じ、ピンチバルブ9cを開けることによって、融氷水の通る配管7に溜まっている水を吸引することができる。
水を循環させる際、リザーバー2内の塩素発生装置13が作動し、リザーバー2内の水に塩素が注入される。そのため、リザーバー2の上部が開放されていることで、長期間水の動きがない場合に発生する可能性のある菌は、この再度注入される塩素によって殺菌されるものである。なお、再度塩素を注入することによって、発生してしまう塩素臭は、循環時に菌を殺菌していく過程で、塩素は菌と相殺されていくため、塩素臭は、発生しないものである。
なお、塩素発生装置13は、塩素発生電極や塩素注入装置、オゾン発生装置、微酸性電解水発生装置等、種々選択できるものであり、また紫外線等の殺菌ランプに置き換えることもできるものである。
この上記3パターンの水の循環をさせることで、湯タンク5から電磁バルブ8cまでの配管7´内以外で、水が循環するようになり、配管7内に菌が発生・増殖することを防ぐことができるものである。
この時、配管7´内の水は循環されないが、湯タンク5内の湯量が減って湯タンク5内に水が給水されると、熱湯消毒により殺菌がされるため、菌の発生・増殖を防止することができるものである。
また、本実施例では、リザーバー2の上部が開放しているものについて記載しているが、リザーバー2の上部を密閉することで、外部からの菌の侵入を防ぐことができるものである。
2・・・・リザーバー
3・・・・水ポンプ
4・・・・製氷機
5・・・・湯タンク
6・・・・水槽
7・・・・配管
7´・・・・配管
7a・・・・菌が大量発生する可能性の高い配管
8a・・・・電磁弁
8b・・・・電磁弁
8c・・・・電磁弁
8d・・・・電磁弁
8e・・・・電磁弁
9a・・・・ピンチバルブ
9b・・・・ピンチバルブ
9c・・・・ピンチバルブ
10・・・・容器
11・・・・コイル状の冷却配管
12・・・・湯タンク用配管
13・・・・塩素発生装置
Claims (1)
- 水フィルター、リザーバー、水ポンプ、製氷機、湯タンク、水槽を配管で繋いで構成されたカップ式飲料自動販売機において、水道水を引き込む配管に電磁弁を配置して水フィルターと接続し、水フィルターで塩素を除いた水を配管にて塩素発生装置を設置したリザーバーへ送り、リザーバーから水ポンプと製氷機へとバルブを備えた配管をつなげ、製氷機からの融氷水をリザーバーへ戻すバルブを備えた配管をつなげ、さらに水ポンプと湯タンクを配管でつなげ、湯タンクと水ポンプ間の配管から電磁弁を介して、水槽内の炭酸水の入った容器とコイル状の冷却配管へとそれぞれつなぎ、水槽から出る配管に電磁弁を介し、さらにリザーバーと、冷水・炭酸水を運ぶ配管に設けた電磁弁にバイパス配管を接続することによって、飲料カップへ水、炭酸水を運ぶ配管を設けることを特徴とする循環型配管を備えたカップ式飲料自動販売機。
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