JP6472711B2 - 保護素子、二次電池の保護回路および電池状態管理システム - Google Patents

保護素子、二次電池の保護回路および電池状態管理システム Download PDF

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Description

本発明は、例えばリチウムイオン二次電池を使用した電池装置に適用される保護素子、二次電池の保護回路および電池状態管理システムに関する。
スマートフォン等のモバイル機器、電動工具の電源、電気自動車の電源等として、リチウムイオンのドープ・脱ドープを利用したリチウムイオン二次電池(以下、リチウムイオン電池と適宜称する)が使用されている。リチウムイオン電池は、リチウム複合酸化物を用いた正極活物質層が正極集電体上に形成された正極と、リチウムをドープ・脱ドープ可能な例えばグラファイトや難黒鉛化性炭素材料等の炭素系材料を用いた負極活物質層が負極集電体上に形成された負極とを有している。この正極および負極はセパレータを介して積層され、屈曲または巻回されて電池素子とされる。この電池素子は、リチウム塩を非プロトン性有機溶媒に溶解させてなる非水電解液とともに、例えば金属缶やラミネートフィルムに収容されて電池セルが構成されている。上述した電子機器の電源を構成する場合には、1または複数の電池セルが直列および/または並列に接続される。
リチウムイオン電池の過充電、過放電または過電流を阻止するために保護素子が必要とされる。従来、二次電池装置等に搭載される保護素子は、過電流のみならず、過電圧防止機能も有するものが使用されている。この保護素子は、基板上に発熱体と低融点金属体から成る可溶導体が積層され、過電流により可溶導体が溶断されるように形成されていると共に、過剰充電電圧または過剰放電電圧が生じた場合に電池制御部からの外部信号によりスイッチング素子がオンし、保護素子内の発熱体に通電され、発熱体の熱によって可溶導体が溶断されるものである。
しかしながら、実際に保護素子が動作したかどうかを確認するために、保護素子のケースを開けて中を目視する必要があった。そのための作業が面倒であり、さらに、保護素子が動作したことを迅速に知ることができない問題が生じる。
保護素子が動作したことを検知して無線で通知するシステムとして、特許文献1に記載のものが提案されている。具体的には、窓ガラスにICタグを組み込んだセンサを貼り付けておき、窓ガラスが割れたことをセンサによって検知して異常を知らせる信号を発生し、この信号を無線集端装置が受信して、さらに、無線集端装置が公衆網、インターネット網を通じて本人、責任者の携帯電話、情報機器に送信するものである。
特許文献2には、ワイヤレスタイヤ空気圧センサが送信した送信信号をECU(Engine Control Unit)が受信する場合、車輪速センサを接続しているワイヤーハーネスをアン
テナとして受信することが記載されている。
特開2008−123468号公報 特許第3370899号明細書
特許文献1に示される検知方法では、RFID(Radio Frequency Identification)と検知センサを一体化し、窓ガラスの破損、破壊を検知すると、RFIDの通信機能を使用して破損、破壊の情報を無線集端装置に送信し、無線集端装置が屋内アンテナを使用してこの情報を受信するようにしている。特許文献1に記載のものは、窓ガラスの破損を検出するためのセンサを使用しており、上述したように、電流経路を遮断することが必要とされる電池の保護素子としては使用できない。特許文献2に記載のものも、ワイヤレスタイヤ空気圧センサの信号を伝送し、受信側(ECU)がケーブルをアンテナとして使用して信号を受信するものであり、電流経路を遮断することが必要とされる電池の保護素子としては使用できないものである。
さらに、検知センサと一体化されたRFID、ワイヤレスタイヤ空気圧センサは、それぞれ送信アンテナを有する通信ユニットの構成とされている。すなわち、センサと別にアンテナを必要とするために、部品点数の増加の問題があった。
したがって、本発明の目的は、部品点数が少なく、電池の保護素子に適用することができる保護素子、保護素子を使用した二次電池の保護回路および電池状態管理システムを提供することにある。
本発明は、絶縁体上に形成された複数の電極と、
数の電極と接続された可溶導体と、
数の電極の中の少なくとも一つの電極に接続された無線通信ユニットとを備え、
溶導体が溶断した後に無線通信ユニットと接続された電極によってアンテナが構成される保護素子である。
本発明は、絶縁体上に形成された複数の電極、数の電極と接続された可溶導体および複数の電極の中の少なくとも一つの電極に接続された無線通信ユニットとを有し、可溶導体が溶断した後に無線通信ユニットと接続された電極によってアンテナが構成される保護素子と、
少なくとも1以上の二次電池を有し、電流経路中に保護素子の可溶導体が挿入された電池部とを備え、
流経路を流れる電流が過大な場合に可溶導体が溶断して電池部の保護を行うと共に、可溶導体が溶断したことを示す信号を無線通信ユニットが送信するようにした二次電池の保護回路である。
本発明は、絶縁体上に形成された複数の電極、数の電極と接続された可溶導体および複数の電極の中の少なくとも一つの電極に接続された無線通信ユニットとを有し、可溶導体が溶断した後に無線通信ユニットと接続された電極によってアンテナが構成される保護素子と、
少なくとも1以上の二次電池を有し、電流経路中に保護素子の可溶導体が挿入された電池部とを備え、
流経路を流れる電流が過大な場合に可溶導体が溶断して電池部の保護を行うと共に、可溶導体が溶断したことを示す信号を無線通信ユニットが送信するようにした電池装置と、
池装置の無線通信ユニットからの信号を受信する送受信装置と
を備える電池状態管理システムである。
本発明によれば、電池部の異常によって動作する保護素子を実現できる。さらに、保護素子が動作したことを外部に通信によって通知することができる。無線通信のために必要なアンテナを保護素子と一体化でき、部品点数を少なくできる。さらに、保護素子が動作した場合にのみ、電波を放射するので、常時、電波を放射する方式と比較して電力消費を少なくでき、放射される不要な電波も少なくできる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本明細書中に記載されたいずれかの効果であっても良い。
電池パックの保護回路の一実施の形態のブロック図である。 通信モジュールの構成の一例を示すブロック図である。 電池状態管理システムの一実施の形態のブロック図である。 保護素子の説明に使用するブロック図である。 保護素子の一例の平面図である。 保護素子の一例および他の例の断面図である。 動作後の保護素子の平面図および断面図である。 動作前の保護素子の回路図および動作後の保護素子の回路図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において、特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施の形態に限定されないものとする。
<1.一実施の形態>
「電池パック」
図1を参照して本発明を適用可能な電池パックの一例について説明する。電池パック1は、二次電池例えばリチウムイオン二次電池の電池セルBT1,BT2,BT3およびBT4(これらの電池を特に区別する必要がない場合には,電池セルBTと総称する)が直列接続された電池部を有する。一つの電池当たりの満充電電圧が例えば4.2Vのリチウムイオン電池を用いた場合、この一実施形態の電池パック1の満充電電圧が16.8Vとなる。
電池部の+側が電流遮断素子としての保護素子2と、スイッチング素子例えばFET(Field Effect Transistor)3aおよび3bを通じて+側端子として導出される。電池部の
−側が−側端子として導出される。電池パック1の充電時には、電池パック1の+側端子が充電器21の+側出力端子と接続され、電池パック1の−側端子が充電器21の−側出力端子と接続される。放電時には、電池パック1の+側端子および−側端子に対して負荷が接続される。
充電時には、電池パック1と充電器21との間で認証処理がなされる。例えば相互認証によって互いに相手が正規の電池パックおよび正規の充電器であることが確認される。認証が成立すると充電装置によって通常のリチウムイオン二次電池に対するのと同様の充電動作がなされる。電池パック1に負荷が接続される放電時には、電池パック1の電池セルBTの電圧が所定電圧以上であることが確認される。所定電圧以上であると、電池パック1からの放電が開始される。
電池セルBTのそれぞれの電圧が制御部4によって測定される。制御部4は、測定された各電池セルの電圧を基準電圧と比較する比較器を有し、電池セルBTのそれぞれの電圧が危険と判断されるような過大電圧に達したことを検出することが可能とされている。何れかの電池セルBTの電圧が過大電圧に達したことを検出されると、制御部4がスイッチング素子例えばFET5に対する制御信号を発生し、FET5をオンとする。
FET5がオンすることによって、後述するように、保護素子2が備えている発熱体に電流が供給され、発熱体の熱によって保護素子2の可溶導体が溶断する。FET5は、発熱体に対する電流供給部として機能する。溶断によって、保護素子2が充電電流を遮断し、過充電状態からさらに充電が進んで、過熱等の危険な状態となることが防止される。なお、本発明では、保護素子2として、発熱体を有する構成に限らず、過大電流によって可溶導体が溶断する自己発熱型のものを使用してもよい。
FET3aおよび3bは、制御部6によって制御される。制御部6は、簡略化されているが、電池パック1の+側端子および−側端子間の電圧、並びに充放電電流を検出し、過充電、過放電、過電流に対して電池パック1を保護するようになされている。制御部6は、例えばマイクロコンピュータにより構成されている。電圧および電流の測定は所定の頻度で自動的に行われる。制御部6による保護動作は、電池セルBTの全体の電圧および電流に関してなされるのに対して、制御部4による保護動作は、各電池セルBTの電圧に関してなされる。
FET3aは、例えば充電電流のオン/オフのために接続されており、FET3bは、例えば充電電流のオン/オフのために接続されている。図示を省略しているが、充電制御用FET3aと並列に放電電流を流す方向の極性のダイオードが接続され、放電制御用FET3bと並列に充電電流を流す方向の極性のダイオードが接続されている。例えば過充電を防止するためには、充電制御FET3aがオフとされ、充電電流が遮断される。この場合でも、ダイオードおよび放電制御FET3b(オン)を通じて放電電流が流れることが可能である。過放電を防止するためには、放電制御FET3bがオフとされ、放電電流が遮断される。この場合でも、ダイオードおよび充電制御FET3a(オン)を通じて充電電流が流れることが可能である。
上述したように、FET3aおよび3bを用いて出力のオン/オフを行うことにより電池パックの過充電保護、過放電保護、過電流保護がなされる。しかしながら、何らかの原因でFETが短絡破壊した場合、雷サージ等が印加されて瞬間的な大電流が流れた場合、あるいは電池セルの寿命によって出力電圧が異常に低下したり、逆に過大異常電圧を出力した場合であっても、電池パックや電子機器は、発火等の事故から保護されなければならない。そこで、このような想定し得るいかなる異常状態においても、電池セルの出力を安全に遮断するために、電流経路を遮断する機能を有する保護素子(遮断素子)2が用いられている。
「通信ユニット」
上述した電池パック1に対して無線通信を行うための通信ユニット11が接続される。例えば電池パック1が有する制御基板上に通信ユニット11が実装される。通信ユニット11は、通信モジュール12を有する。通信モジュール12が整合回路13およびコンデンサ14を介して保護素子2に対して接続される。通信ユニット11に対して電源電圧+Vccが供給される。例えば通信ユニット11に対する電源電圧+Vccは、電池パック1の電池セルBTから形成される。充電器21の出力電圧から電源電圧+Vccを形成してもよい。さらに、別個の電池電源を使用するようにしてもよい。
整合回路13は、通信ユニット11とアンテナとの間の整合をとるために設けられている。後述するように、保護素子2は、可溶導体が溶断する動作後にアンテナを構成する電極が絶縁基板上に形成されている。通信ユニット11は、アンテナが構成されると、所定の信号をこのアンテナを通じて送信する。なお、通信ユニット11に電池パック1の電流経路で生じるノイズをカットするノイズカットフィルタを設けるようにしてもよい。
通信モジュール12の一例について図2を参照して説明する。通信モジュール12は、無線通信のための通信部15と、通信機能、記憶媒体の読み書き動作を制御する制御部としてのマイクロプロセッサ(以下、CPU(Central Processing Unit) と称する)16と、相手先の識別情報IDを記憶する記憶媒体17と、自身のIDを記憶する記憶媒体18とを有している。記憶媒体17および18が例えば書き込み可能な不揮発性メモリによって構成されている。
CPU16は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などを含み、ROMに記憶されたプログラムを実行することにより、通信モジュール12の各部を統括的に制御する。記憶媒体17に記憶されている相手先の識別情報IDは、後述する電池状態管理システムのコントロールユニット(送受信装置)のIDである。記憶媒体18に記憶されている自身の識別情報IDは、電池パック1を識別するIDである。例えば車載用の電池装置のように、多数の電池セルまたは電池パックを使用する場合に、保護素子が動作した電池セルまたは電池パックをIDから特定することができる。
通信ユニット11およびコントロールユニット間では、所定の無線通信方式で双方向通信を行う。通信方式としては、例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.15.4等を使用できる。IEEE802.15.4は、PAN(Personal Area Network) またはW(Wireless)PANと呼ばれる短距離無線ネットワーク
規格の名称である。この規格の通信レートは、数10k〜数100kbps であり、通信距離は、数10m〜数100mになる。また、通信は、フレームの単位で行われる。
通信方式としては、他の通信方式を使用することができる。すなわち、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fi等の無線通信規格を利用してもよい。Bluetooth(登録商標)方式は、マルチメディア通信に適用され、一対多接続の通信を行うことができる。
「電池状態管理システム」
図3を参照して、電池状態管理システムの一例について説明する。図3では、上述した構成の電池パック1および通信ユニット11が一つのみ示されているが、好ましくは、複数の電池パックおよび通信ユニットを管理するようになされる。
電池状態管理システムにおける基地局としての機能を有するコントロールユニット30は、通信ユニット31、コントローラ36、表示装置37および記憶部38を有する。通信ユニット31は、上述した電池パック1の通信ユニット11と同様に、通信モジュール32、整合回路33、コンデンサ34を有し、アンテナ35を通じて電池パック1側の通信ユニット11と無線通信することが可能とされている。
コントローラ36は、コントロールユニット30の全体を制御する。表示装置37は、液晶、有機EL(Electroluminescence)等のディスプレイであり、表示装置37には、電
池状態等の表示がなされる。記憶部38には、管理対象の電池パックの状態の履歴等が記憶されている。なお、コントロールユニット30は、新たな装置として設計するのに限らず、既存のモバイル機器(スマートフォン、携帯型パーソナルコンピュータ等)に対して、ソフトウェアを追加することによって実現するようにしてもよい。
電池部の各電池セルBTの電圧値が正常な範囲である場合には、保護素子2において、図4Aにおいて破線で示すように、アンテナが構成されない。したがって、通信ユニット11が通信を行うことができない。一方、電池セルBTの電圧が過大となって保護素子2が動作した後では、図4Bに示すように、アンテナ19が構成される。したがって、通信ユニット11がアンテナ19を通じてコントロールユニット30の通信ユニット31と双方向無線通信を行うことができる。
通信方法の一例について説明する。コントロールユニット30の通信ユニット31から電池パック1の通信ユニット11に対して問い合わせを送信し、通信ユニット11からの応答を通信ユニット31が受け取るようになされる。電池パック1の通信ユニット11が所定の時間間隔でもって、コントロールユニット30のIDと自身のIDとを含む送信データを送信しようとする。保護素子2が動作する前では、アンテナが形成されていないので、電波として送信データを放射することができない。この場合では、コントロールユニット30の通信ユニット31は、問い合わせに対する応答を受け取ることができない。
一方、保護素子2が動作した後では、アンテナが形成されるので、通信ユニット11が電波として送信データを放射することができる。コントロールユニット30の通信ユニット31は、電池パック1の通信ユニット11からの送信データを受信できた場合には、電池パック1の保護素子2が動作したものと判定することができる。受信したデータ中には、電池パック1のIDが含まれているので、管理対象の複数の電池パックの中で、保護素子2が動作した電池パック1を特定することができる。コントロールユニット30では、例えば表示装置37によって、IDで示される電池パック1の保護素子2が動作し、電流が遮断されたことを表すメッセージ等の表示がなされる。コントロールユニット30の表示装置37を見ることによって、管理者等が保護素子2が動作したことを知ることができ、電池パック1を交換する等の対処を行うことができる。
さらに、コントロールユニット30は、電池パック1の通信ユニット11からのデータを正常に受信すると、アクノリッジ(acknowledge:承認する)を通信ユニット11に対し
て返信するようになされる。したがって、通信ユニット11は、コントロールユニット30からのアクノリッジを受け取ったか否かを判定することによって、送信データを送信できたかどうかを判定できる。送信できたことを知ると、通信モジュール12の不揮発性メモリに保護素子2が動作したこと、保護素子2が動作した年月日時刻等の情報を記憶した後に、通信ユニット11の電源をオフとするか、スタンバイ状態とする。さらに、電池パック1が表示用素子を備えている場合には、表示用素子を駆動して保護素子2の動作状態を表示するようにしてもよい。
「保護素子の構造」
以下、保護素子2の一例について説明する。保護素子2は、従来の保護素子と同様の構造を有する。図5Aは、可溶導体50(図5B)を半田付けする前の状態の平面図である。図5Cは、可溶導体50を半田付けした後の状態の平面図であり、図5Dは、絶縁カバー53で覆った状態の平面図である。保護素子の縦断面図(図5DのA−A’線断面図)の一例および他の例を図6Aおよび図6Bに示す。
絶縁基板であるベース基板41上に第1の電極42および第2の電極43が形成される。ベース基板41上に発熱体51が設けられ、発熱体51上に絶縁層52を介して第3の電極44および第4の電極45が形成されている。電極42、電極43、電極44および電極45は、整列して形成されている。これらの電極42〜45と可溶導体(ヒューズ)50とが半田46、47、48および49によって接続される。さらに、可溶導体50の上面を覆うように絶縁カバー53が設けられる。絶縁カバー53は、例えば熱可塑性プラスチック、セラミックス、ガラスエポキシ基板等の絶縁性を有する部材を用いて形成されている。
第3の電極44は、例えば絶縁層52上に形成された電極54を通じて発熱体51の一方の接続用の電極と接続され、発熱体51の他方の接続用の電極が外部接続用の電極と接続される。第4の電極45は、例えば絶縁層52上に形成された電極55およびスルーホールを通じて外部接続用の電極と接続される。外部接続用の電極は、図示しないが、ベース基板41の例えば裏面に設けられている。
ベース基板41は、例えばアルミナ、ガラスセラミックス、ムライト、ジルコニアなどの絶縁性を有する部材によって形成される。その他、ガラスエポキシ基板、フェノール基板等のプリント配線基板に用いられる材料を用いてもよい。
発熱体51は、ベース基板41の表面に積層され、絶縁層52によって覆われている。絶縁層52を介して発熱体51上に第3の電極44および第4の電極45が形成されている。なお、発熱体51は、図6Aに示すように、ベース基板41上に設ける以外に、図6Bに示すように、ベース基板41の裏面に設けても良い。
発熱体51は、比較的抵抗値が高く通電すると発熱する部材であって、例えばW、Mo、Ru等からなる。これらの合金あるいは組成物、化合物の粉状体を樹脂バインダ等と混合して、ペースト状にしたものをベース基板41上にスクリーン印刷技術を用いてパターン形成して、焼成する等によって形成される。発熱体51は、第3の電極44および外部接続用電極と接続されている。
可溶導体50は、発熱体51の発熱により溶断される金属を用いることができる。例えばSnを主成分とするPbフリーハンダ等の合金、Ag、Cu又はこれらを主成分とする合金などを用いることができる。可溶導体50は、発熱体51による熱によって溶断される。なお、可溶導体50が過電流によって自己発熱し、溶断されるようにしてもよい。この場合には、第4の電極44および発熱体51を設ける必要がない。
上述したように、電池パック1の何れかの電池セルBTの電圧が過大電圧に達したことを検出されると、制御部4が発生する制御信号によって発熱体51と直列接続されたFET5がオンとされる。FET5がオンすると、発熱体51に対して電流が流れ、熱が発生する。この熱によって、可溶導体50が溶断し、電流経路が遮断される。
保護素子2が動作した後、すなわち、可溶導体50が溶断した後の保護素子2について、図7を参照して説明する。図7Bに示す保護素子2の平面図におけるC−C’線断面図を図7Cに示し、D−D’線断面図を図7Dに示す。図7Aおよび図7Dに示すように、溶断した可溶導体(以下、溶融導体と適宜称する)62が第1の電極42上に形成され、溶融導体63が第2の電極43上に形成され、溶融導体64が第3の電極44上に形成され、溶融導体65が第5の電極45上に形成される。可溶導体50が溶融する場合には、半田が溶けるので、溶融導体62〜65は、可溶導体50および半田の合金の成分からなる。
図7Cに示すように、保護素子2の動作後では、第4の電極45上に溶融導体65が形成される。第4の電極45が接続用の電極55を通じて保護素子2の底面側の配線基板(図示しない)上の配線パターンと接続される。電極45および電極55がアンテナ用導体として機能し、高周波信号を空間に電波として放射することができるようになる。配線基板上には、通信ユニット11が実装されており、通信ユニット11のアンテナ端子(給電端子)が電極55と電気的に接続される。
保護素子2が動作する前では、通信ユニット11のアンテナ端子が電極45および電極55を通じて電池パック1の電流ラインと接続されているので、電極45および電極55が電波を空間に放射することができず、アンテナとして機能しない。一方、保護素子2の可溶導体50が溶断した後では、電極45および電極55の一端と電流ラインとの接続を斷たれるので、電極45および電極55の一端が開放とされ、電極45および電極55の長さが所定の長さとなり、電極45および電極55がアンテナとしての機能を持つことになる。したがって、通信ユニット11は、保護素子2が動作した後で、電波を送信することが可能となる。
「保護素子の回路構成」
保護素子2を回路構成で表すと、図8に示すものとなる。第1の電極42および第2の電極43とにそれぞれ対応する端子をt42およびt43で表し、第3の電極44に対応する接続点をt44で表し、第4の電極45に対応する接続点をt45で表す。
保護素子2が動作する前の回路構成を図8Aに示す。電池パック1(図1参照)の電池部の正極側と、FET3aとの間の電流経路が端子t42およびt43間の経路となる。可溶導体50において、第1の電極42(端子t42)および第3の電極44間の部分がヒューズ50aで示されており、第3の電極43および第4の電極45間の部分がヒューズ50bで示されており、第4の電極45および第2の電極43(端子t43)間の部分がヒューズ50cで示されている。
第3の電極44(接続点t44)が引き出し電極を介して発熱体51に対応する抵抗R51の一端と接続され、抵抗R51の他端がFET5を介して接地される。FET5は、上述したように、何れかの電池セルBTの電圧が過大電圧に達したことが検出されると、制御部4が発生する制御信号によってオンとされる。FET5がオンすると、発熱体51に対して電流が流れ、熱が発生する。この熱によって、可溶導体50(ヒューズ50a、50b、50c)が溶断し、電流経路が遮断される。保護素子2の動作後の回路構成は、図8Bに示すものとなる。
第4の電極45(接続点t45)が接続用の電極55を通じて通信ユニット11のアンテナ端子と接続されている。上述したように、可溶導体50が溶断した後には、電極45および電極55がアンテナとしての機能を有する。一例として、電極45および電極55は、L型モノポールアンテナとして機能する。電極45および電極55の長さは、λ/4とされている。但し、電極45および電極55は、誘電体(ベース基板41および絶縁層52)上に形成されているので、電極45および電極55の長さは、λ/4より短いものとすることが可能である。
本発明の一実施の形態によれば、電池部の異常によって動作する保護素子2を実現できる。さらに、保護素子2が動作したことを外部の送受信装置(コントロールユニット30)に無線通信によって通知することができる。したがって、保護素子2が動作したことをカバーを開けて目視する必要がない。さらに、無線通信のために必要なアンテナを保護素子と一体化でき、部品点数を少なくできる。さらに、保護素子が動作した場合にのみ、電波を放射するので、常時、電波を放射する方式と比較して電力消費を少なくでき、放射される不要な電波も少なくできる。
<2.変形例>
以上、本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げた構成、方法、工程、形状、材料および数値などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料および数値などを用いてもよい。例えば第4の電極45および接続用の電極55によって構成されるアンテナとしては、L型モノポールアンテナ以外の構成のアンテナを使用してもよい。例えば可溶導体に対して接続される二つの電極を使用してアンテナを構成することもできる。
BT1〜BT4 電池セル
1 電池パック
2 保護素子
4、6 制御部
11、31 通信ユニット
30 コントロールユニット
36 コントローラ
41 ベース基板
42〜45 電極
50 可溶導体
51 発熱体
54、55 電極
62〜65 溶融導体

Claims (9)

  1. 絶縁体上に形成された複数の電極と、
    前記複数の電極と接続された可溶導体と、
    前記複数の電極の中の少なくとも一つの電極に接続された無線通信ユニットとを備え、 前記可溶導体が溶断した後に前記無線通信ユニットと接続された前記電極によってアンテナが構成される保護素子。
  2. 発熱体と、前記発熱体が発熱するための電流を供給する電流供給部とを有し、
    前記電流供給部からの電流によって前記発熱体が発熱し、
    前記発熱体の熱によって前記可溶導体が溶断される請求項1に記載の保護素子。
  3. 前記絶縁体上に形成された複数の電極の一つの電極が前記発熱体と接続され、
    前記発熱体がスイッチ素子と接続され、
    前記スイッチ素子が制御信号によってオンする場合に前記発熱体が発熱して前記可溶導体が溶断される請求項2に記載の保護素子。
  4. 絶縁体上に形成された複数の電極、前記複数の電極と接続された可溶導体および前記複数の電極の中の少なくとも一つの電極に接続された無線通信ユニットとを有し、前記可溶導体が溶断した後に前記無線通信ユニットと接続された前記電極によってアンテナが構成される保護素子と、
    少なくとも1以上の二次電池を有し、電流経路中に前記保護素子の前記可溶導体が挿入された電池部とを備え、
    前記電流経路を流れる電流が過大な場合に前記可溶導体が溶断して前記電池部の保護を行うと共に、前記可溶導体が溶断したことを示す信号を前記無線通信ユニットが送信するようにした二次電池の保護回路。
  5. 発熱体と、前記発熱体が発熱するための電流を供給する電流供給部とを有し、
    前記電流供給部からの電流によって前記発熱体が発熱し、
    前記発熱体の熱によって前記可溶導体が溶断される請求項4に記載の二次電池の保護回路。
  6. 前記電流供給部が前記発熱体と制御されたスイッチ素子によって構成され、
    前記電池部の前記二次電池のそれぞれの電圧を検出し、検出された電圧が設定値に比して大きい場合に、前記スイッチ素子をオンさせる制御信号を発生し、
    前記スイッチ素子がオンする場合に前記発熱体が発熱して前記可溶導体が溶断される請求項5に記載の二次電池の保護回路。
  7. 絶縁体上に形成された複数の電極、前記複数の電極と接続された可溶導体および前記複数の電極の中の少なくとも一つの電極に接続された無線通信ユニットとを有し、前記可溶導体が溶断した後に前記無線通信ユニットと接続された前記電極によってアンテナが構成される保護素子と、
    少なくとも1以上の二次電池を有し、電流経路中に前記保護素子の前記可溶導体が挿入された電池部とを備え、
    前記電流経路を流れる電流が過大な場合に前記可溶導体が溶断して前記電池部の保護を行うと共に、前記可溶導体が溶断したことを示す信号を前記無線通信ユニットが送信するようにした電池装置と、
    記電池装置の前記無線通信ユニットからの信号を受信する送受信装置と
    を備える電池状態管理システム。
  8. 前記電池装置の前記無線通信ユニットが送信するデータが前記電池装置を特定するIDを含む請求項7に記載の電池状態管理システム。
  9. 前記無線通信ユニットが前記電池装置の制御基板上に実装される請求項7または請求項8に記載の電池状態管理システム。
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