JP6469677B2 - 安定化ポリアミド組成物 - Google Patents

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Description

本出願は、2013年7月22日出願の欧州特許出願第133060509号に対する優先権を主張するものであり、この出願の全内容は、あらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。
本発明は、安定化ポリアミド組成物、特に熱老化に対して改善された安定性を示すポリアミド組成物に関する。
ポリアミドは、成形または押出によって製造される様々な完成品の製造に広範囲にわたって用いられる合成ポリマーである。ポリアミドは、光およびUV線、高温または悪天候条件のような外部作用因子への暴露時に劣化現象を受け得る。劣化現象は、製造プロセスおよび/または成形/押出プロセスにおいて達せられる高温によって特に引き起こされ得;結果として、機械的特性の損失および変色が観察される。高温に対するポリアミドの不安定性はまた、ポリアミド物品が高温に曝される用途で、例えば自動車用途で主要な問題である。
それ故、改善された耐高温性に恵まれたポリアミドを提供することが必要である。この目標を達成するために、安定剤、さもなければ熱老化安定剤と言われる、安定剤をポリアミドに添加することが知られている。例えば、KIを伴ってCuIを使用することが知られており、それは良好な安定化特性を提供するが;それにもかかわらず、CuI/KIの使用は、工業的規模の製造コストに関連のある影響を及ぼす。
熱安定剤としてポリオールを使用することがまた当技術分野で知られている。例えば、Rhodia Operationsに付与される国際公開第2012/140099 A号は、少なくとも1個のアミン官能基および少なくとも2個の脂肪族ヒドロキシ官能基を含む化合物の使用による熱、光、および/または悪天候条件に対して安定化されたポリアミドの使用を開示している。
Rhodia Operationsにまた付与される、国際公開第2012/140100号は、ポリアミド組成物における熱安定剤としてのポリオールの使用を開示している。
米国特許出願公開第2012196961号(DU PONT)は、熱安定剤としてアミノ多価酸を含有するポリアミド組成物を開示している。
ポリアミド組成物用のさらなる熱安定剤は、カルボン酸およびポリカルボン酸ならびにそれらの誘導体である。
例えば、米国特許第4727106号(CELANESE ENG RESINS INC)は、安定化量のポリアミドおよび有機酸の遷移金属塩をその中に組み込んでいるオキシメチレンポリマーを含む組成物を開示している。−OH基を任意選択的に含有する、ジ−およびトリ−カルボン酸塩(クエン酸、リンゴ酸および酒石酸などの)という遷移金属の塩が、例えばこの文書の8ページ、56行目〜9列目、5行目に言及されている。米国特許第4727106号の組成物はまた、ガラス、タルク、白雲母および金雲母などの充填材を含有してもよい。しかし、組成物中のポリアミドの量は、ポリアミドそれ自体が熱安定剤として使用されているので、非常に低く;この文献は、ポリアミド含有率が組成物の重量に対して約0.05〜2重量%の範囲であることを教示している(10列目、9〜14行目)。さらに、この文献は、ジ−およびトリ−カルボン酸塩の遷移金属の塩を含有する組成物を具体的には開示していない。
欧州特許出願公開第0475038号(GE PLASTICS JAPAN LTD)は、
− 40〜90%重量%のポリ(フェニレン)スルフィドPPS;
− 5〜55%重量%のポリ(フェニレンエーテル)PPE;
− 5〜55%重量%のポリアミド(PA);
− 0,01〜10重量部の相溶化剤;
− 5〜150重量部の無機充填材
を含む組成物を開示している。
この相溶化剤は、とりわけ、クエン酸、リンゴ酸、アガリン酸またはそれらの誘導体、例えば塩を含み(例えば、4ページ、49行目、53行目、56行目について言及される);リンゴ酸カルシウム、クエン酸カルシウムおよびクエン酸カリウムが5ページ、2行目および3行目に言及されている。この文献の組成物は、「改善された耐衝撃性、耐熱性、および外観」を有し、「高温でいびつにならないし、そしてまたそれらの表面が塩素化溶媒で処理されるときに曇らない」と言われている(2ページ、35〜37行目および9ページ、34〜36行目)。しかし、実施例は、クエン酸塩ではなく、クエン酸が相溶化剤として使用される組成物のみを開示している。
米国特許第4602058号(DOW CHEMICAL CO)は、
(a)少なくとも1つのポリアミドと;
(b)カルボン酸基を含む少なくとも1つのエチレンコポリマーと
(c)「ブレンドの相溶性および熱安定性を改善するのに有効な量で」少量の少なくとも1つのカルボン酸(請求項1、1列目、7〜10行目、4列目、22〜26行目)と
を含む組成物を開示している。カルボン酸の量は好ましくは、組成物の1〜10%の範囲である(請求項7および9)。このカルボン酸は、少なくとも2個のカルボキシ基を含有するヒドロキシ酸(例えば酒石酸:4列目、67行目;表VI、エントリー14を参照されたい)ならびにクエン酸およびピロメリット酸などの、3もしくは4個の−COOH基を有するマルチカルボン酸(5列目、24〜29行目)を含む。しかし、この文献には、熱安定剤としての前述の酸の塩の使用について言及も提案もされていない。
米国特許第5084484号(BASF AG)は、
− ポリアミドなどの熱可塑性ポリマー(1列目、6〜11行目および58〜62行目;請求項1)と;
− 化学発泡剤としての(熱可塑性ポリマーに対して)0.5〜10重量%のジカルボン酸またはポリカルボン酸と
を含む発泡体を開示している。そのような酸の例は、2〜8個の炭素原子を有するジカルボン酸であり、それはヒドロキシ基を含有してもよく(2列目、12〜21行目および請求項2);ピロメリット酸が好適な芳香族ポリカルボン酸として具体的に言及されている(2列目、19〜21行目および請求項2および実施例1〜4)。発泡体は高い熱変形抵抗を有すると言われている(1列目、6〜11行目)。しかし、この文献は、前述の酸の塩の使用を教示していないし提案してもいない。
特開平10−323902号公報(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社)は、強度、耐熱性および耐薬品性に優れていると言われるポリアミド樹脂成形品を開示している。この物品は、
− ポリアミドと;
− ガラス繊維または他の充填材と
− 2〜4個のカルボキシ基を含有する化合物と
を含む組成物から製造される。
2〜4個のカルボキシ基を含有する化合物は、段落[0015]でリストアップされており、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、エタントリカルボン酸およびベンゼンテトラカルボン酸を含み;実施例2および3は、トリメリット酸に言及している。この酸は、ポリアミドの100部に対して0.005〜10部の範囲の量で含有され得る(段落[0017]を参照されたい)。
この文献は、2〜4個のカルボキシ基を含有する上記の化合物の塩を含有する組成物を開示していないし提案してもいない。
国際公開第2007/122142号(HUNTSMAN ADV MAT SWITZERLAND)は、変性され、蛍光増白されるかまたは染色されている天然もしくは合成織物材料の熱安定性の改善方法に関する(要約書、7ページ、30行目〜9ページ、10行目);特に、本方法は、織物材料が加熱を受ける場合に黄変の低減を可能にする(8ページ、1行目および9ページ、1行目;請求項13もまた参照されたい)。本方法は、ジ−もしくはトリ−カルボン酸であり得る(6ページ、2〜5行目および12行目ならびにまた請求項11を表参照されたい)、とりわけ、固体の、無機もしくは有機酸を含む組成物でポリアミド(7ページ、1〜7行目を参照されたい)などの、織物繊維を処理する工程を含む。酒石酸、シュウ酸、アジピン酸およびクエン酸(6ページ、14行目および請求項12)が特に好ましく;トリメリット酸が6ページ、5行目で具体的に言及されている。この酸は、組成物の10〜60重量%になる(6ページ、22列目)。しかし、この文献は、ポリアミド用の熱安定剤としての上記のカルボン酸の塩の使用について何も語っていない。
国際公開第2012/106319号(DU PONT)は、
− ポリアミド樹脂と;
− 1個もしくは複数個のアミノ基および2個以上のカルボン酸塩を含む約0.25〜約5重量%のアミノ酸熱安定剤と;
− 10〜60重量%の補強剤と;
− 0〜30%のポリマー強靱化剤と
を含む組成物を開示している。
特に、実施例1〜5および9は、熱安定剤としてエチレンジアミノ四酢酸(EDTA)もしくはEDTA塩を含有する組成物の例を開示している。
米国特許第5120801号(GEN ELECTRIC)は、ポリフェニレンエーテル樹脂と、第1および第2ポリアミド成分と、相溶化剤と、任意選択的に、充填材とを含有する組成物を開示している。相溶化剤としては、少なくとも2個の−COOH基を含有するヒドロキシ酸、例えばクエン酸が挙げられる。この文献は、酸が塩の形態で使用され得ることを述べている(5列目、24〜28行目について特に言及される)が、塩を使った実施例はそこにまったく報告されておらず、熱安定化効果が酸に関連しているとはまったく述べられていない。
米国特許出願公開第2012083558号(EMS PATENT AG)は、
・ 30〜92重量%の脂肪族および/または芳香族の半結晶性ポリアミド;
・ 0〜50重量%の充填材または補強剤(例えば、ガラス繊維);
・ 8〜18重量%のハロゲンを含まない難燃剤;
・ 0〜2重量%の少なくとも1つのバリウムカルボキシレ−ト;
・ 0〜5%の他の添加剤
を含有する難燃性PA組成物に関する。
上記の組成物に好適なバリウムカルボキシレ−トは、段落[0029]〜[0036]で言及されており、ヒドロキシ基を任意選択的に含有するジカルボン酸、例えばクエン酸、リンゴ酸および酒石酸のバリウム塩を含む(段落[0029]および[0033])。バリウムカルボキシレ−ト塩は、組成物の処理中の腐食を抑制するという目的のために組成物に使用される。しかし、実施例は、12−ヒドロキシステアリン酸バリウムを含む組成物のみに言及している。
米国特許第3947367号(GLYCO CHEMICALS INC)は、
− エチレン−ジアミンビス−ステアルアミド(EBS);
− リンゴ酸、クエン酸および没食子酸から選択される実質的に少量の少なくとも1つの酸
を含む組成物を開示している。
この文献は、この組成物がアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)における滑剤としておよび同樹脂の熱安定化を高めるために有効であることを教示している(要約書、請求項1および1列目、8〜13行目)。この文献は、ポリアミド用の熱安定剤としての前述の酸の塩の使用を教示していないし提案してもいない。
欧州特許出願公開第0392602号(STAMICARBON)は、
− 30〜90部のC/N比4〜7のポリアミド;
− 10〜70部のC/N比7超のポリアミド;
− 0.02〜3部のトリメシン酸、ピロメリット酸、または酸無水物のような、2個以上のカルボキシル基を含有する化合物;
− 任意選択的に5〜100部の繊維状充填材、例えばガラス繊維
を含む組成物を開示している。
欧州特許第0392602号の組成物は、優れた耐ハロゲン化金属化合物性を示し、PAの低い相溶性のためにダイ膨潤を抑制すると言われている。この文献は、熱安定性の問題を取り扱っていないし、前述の酸の塩の使用について言及していないし提案してもいない。
国際公開第00/50505号(RHODIA ENG PLASTICS SRL)は、メラミン誘導体およびモリブデン化合物を含む難燃性ポリアミドベースの組成物であって、電気材料の製造に好適である組成物に関する。
これらの組成物は、組成物に対して1〜50重量%の量で、補強充填材を含有してもよい(3ページ、33〜35行目)。組成物は、ポリカルボン酸(2ページ、34行目〜5ページ、7行目)、例えば、PAに対して0.01〜3重量%の量(請求項12)でトリメシン酸(2ページ、40行目および請求項13)をさらに含有してもよい。しかし、この文献は、熱安定剤としてのポリカルボン酸の使用を教示していないし提案してもいないし、前述の酸の塩の使用について言及していないし提案してもいない。
しかし、ポリカルボン酸またはEDTAを使用し、そしてCuI/KIのような熱安定剤の使用を場合により回避して組成物の全重量に対して40%超の量のポリアミドを含有するポリアミド組成物を安定させるという試みが本出願人によって行われたときに、所望の熱安定化効果は達成されなかった。
米国特許第3427190号(SHELL OIL CO)は、湿潤表面の処理のために使用される組成物に、およびそれらの製造方法に関する。これらの組成物は、硬化させると耐腐食性コーティングを形成することができると言われている。より詳細には、この文献は、
(1)炭素、水素および酸素のみを含有し、そして2つ以上のビシナル−エポキシ基を有する液体ポリエポキシドと;
(2)5%〜50%の化学量論過剰の、少なくとも7個の炭素原子を含有するポリカルボン酸と脂肪族ポリアミンとのPAであって、そのポリアミドが遊離アミノ基を含有するPAと、
(3)0.5重量%〜5重量%のクエン酸ナトリウム(例えば、請求項2について言及される)と
を含むパテ様の組成物を開示している。
米国特許第3427190号は、金属表面に、その表面が真水に浸漬されている間に組成物を塗布することを教示している。
そのような組成物はまた、シリカ、シリケートおよびシリカエアロゲル(10列目、52〜54行目)のような、充填材などの、他の原料を含有してもよく;不活性充填材はまた、10列目、65〜67行目で言及されている;しかし、この文献ではガラス繊維および炭素繊維は言及されていない。
米国特許第3359127号(POLYMARK INT LTD)は、伝熱性マーキング要素または表面上に識別マーキングを生成するための移動に関するものであり、前記マーキングは、アルコールと水との混合物中に可溶化された熱可塑性PAの層と、クエン酸、アコニット酸、フタル酸、サリチル酸、酒石酸、チオサリチル酸ならびにそれらのアンモニウムおよびアミン塩を含む、硬化剤とを含む(たとえば、請求項1について言及される)。8列目のコーティング媒体6は、12.5%のPA N66、N610、N66/610、60%のジアセトンアルコール、27%の水、5%の二酸化チタン、5%のモナストラルブルーおよび0.7%のクエン酸アンモニウムを含有する。溶媒の蒸発および硬化後に、結果として生じる組成物は、PA、充填材およびクエン酸アンモニウムを含有し、ポリアミド含有率は40重量%超である。マーキングは、機械的影響および薬品または洗剤媒体に対して抵抗性があると言われている(1列目、45〜47行目)。この文献は、マーキングが加熱によって織物に塗布されることを教示している(例えば、11列目,19〜40行目について言及される)。この文献は、前述の硬化剤のアンモニウムおよびアミン塩のみに言及しており、組成物中のガラス繊維または炭素繊維の存在について言及していないし提案してもいない。
したがって、さらなる熱安定剤および熱老化に対して安定であるポリアミド組成物を提供する必要性が感じられた。
本出願人は、ポリアミド(本明細書では以下、PA)組成物が、ある種のポリカルボン酸の塩によって、光、UV線、悪天候条件および高温のような作用因子に対して効果的に安定化され得ることを今見いだした。特に、本発明のPA組成物は、高温に対して感情的に安定化され、いわゆる熱老化現象に対して向上した抵抗を示す。
本発明によれば、本塩は、
− 窒素原子を含まないポリカルボン酸であって、前記酸が少なくとも2個のカルボン酸基および少なくとも1個のヒドロキシ基を含有する酸[酸(A−1)];ならびに
− 窒素原子を含まないポリカルボン酸であって、前記酸が少なくとも3個のカルボン酸基を含有し、ヒドロキシ基をまったく含有しない酸[酸(A−2)]
から選択されるポリカルボン酸[酸(A)]中の少なくとも1個のカルボン酸基を塩化することによって得られる。
本発明はしたがって、酸(A)の塩を含有するPA組成物に、PA組成物での酸(A)の使用を含む熱老化に対するPA組成物の安定化方法に、および安定化組成物から得られる成形品に関する。本発明の組成物は、本明細書で下に定義されるような、補強充填材[充填材(F)]をさらに含有する。したがって、明確にするために、本発明による熱老化に対するPA組成物の安定化方法は、PAと本明細書で下に定義されるような補強充填材(F)とを含むPA組成物に酸(A)の塩を添加する工程を含む。
より詳細には、本発明によるPA組成物[組成物(C)]は、
(a)少なくとも40%の重量でのポリアミド[ポリアミド(PA)]と;
(b)補強充填材[充填材(F)]と;
(c)ポリカルボン酸[酸(A)]の塩[塩(S)]であって、
− 窒素原子を含まないポリカルボン酸[酸(A−1)]であって、前記酸が少なくとも2個のカルボン酸基および少なくとも1個のヒドロキシ基を含有する酸の塩[塩(S−1)];ならびに
− 窒素原子を含まないポリカルボン酸[酸(A−2)]であって、前記酸が少なくとも3個のカルボン酸基を含有し、ヒドロキシ基をまったく含有しない酸の塩[塩(S−2)]
から独立して選択される、塩(S)と
を含む。
したがって、本発明は、熱老化に対するPA組成物の安定化方法であって、前記方法が、
− 少なくとも40%の重量でのポリアミド[ポリアミド(PA)];
− 補強充填材[充填材(F)]
を含むPA組成物に、上に定義されたようなポリカルボン酸[酸(A)]の塩[塩(S)]を添加する工程を含む方法に関する。
以下の説明の全体にわたって:
− 表現「ポリカルボン酸の塩」(または「ポリカルボン酸塩」)は、少なくとも1個のカルボン酸基が塩形態下であるポリカルボン酸を意味することを意図される。
− 用語「塩」は、モノ−およびポリ水和物を含むことを意図される。
− 不定冠詞「a」は、上記の成分のそれぞれの一または複数が組成物(C)中に含有され得、特に塩(S)に関して、組成物が一または複数の酸(A−1)の塩、一または複数の酸(A−2)の塩またはそれらの組合せのどれかを含有してもよいことを意味する。
PA組成物中の原料の重量百分率は、組成物の全重量に対して言及される。
本発明の組成物での使用に好適なポリアミド(PA)としては、
− PA 5.6、PA 6.6、PA 5.10、PA 5.12、PA 6.10、PA 6.12、PA 10.10、PA 10.6、PA 10.12、PA 12.12、PA 4.6、PA MXD6、PA 92、PA 102などの、少なくとも脂肪族ジカルボン酸と脂肪族、脂環式またはアリール脂肪族ジアミンとの重縮合によって得られるPA;
− ジカルボン酸において様々なモル組成のタイプPA 4T、PA 9T、PA 10T、PA 10T/11、PA 10T/10I、PA 10T/6T、PA 10T/106、PA 11T、PA 12T、PA 13Tもしくは6T/MT、PA 6T/6I、PA 66/6T、PA 66/6T/6Iコポリマーのポリテレフタルアミド、タイプPA 6I、PA 6I/6Tのポリイソフタルアミド、タイプPA 10N、PA 11N、PA 12Nのポリナフタルアミド、Kevlar(登録商標)のようなポリアリールアミド、ならびにそれらの混合物および(コ)ポリアミドなどの、芳香族ジカルボン酸と脂肪族または芳香族アミンとの重縮合によって得られるPA;
− PA 6、PA 7、PA 11、PA 12、PA 13、ならびにそれらの混合物および(コ)ポリアミドなどの、少なくとも1つのアミノ酸またはラクタムの重縮合によって得られるPAであって、アミノ酸がラクタムの加水分解によって場合により得られるPA
が挙げられる。ポリアミド 6/66、ポリアミド 6/11、ポリアミド 6/12およびポリアミド 11/12を(コ)ポリアミドの例として挙げることができる。ジアミンおよび二酸は、ヘテロ原子をまた含むことができ;5−ヒドロキシイソフタル酸、5−スルホイソフタル酸および、リチウム、ナトリウム、または亜鉛塩などのそれらの塩を挙げることができる。
脂肪族または半芳香族の半結晶性ポリアミドが好ましい。
タイプ6、6/66、610、66、66/6T、6T/66、6T/6I、6T/66/6I、MXD6、106、10T、10/10I、10T/106、9Tのポリアミドがまた好ましい。
一般に、ポリアミドは、ポリアミドの溶融温度よりも20℃高い温度で1000s−1の剪断速度で標準ISO 1443に従って測定される、0.5〜1200Pa・s、好ましくは0.5〜500Pa・sの見掛け溶融粘度を有する半結晶性ポリアミドである。
特に、ポリアミドモノマーの重合前にもしくは重合中に、または溶融押出中にさえも、ポリアミドモノマーとまたはポリアミドと反応することができるアミノもしくはカルボン酸官能基を有する特に二官能性および/または一官能性化合物などの、鎖長変更モノマーを添加することによる異なる分子量を有するポリアミドを使用することができる。ポリアミドはまた、アミノおよびカルボン酸末端基の異なるモル含有率を有することができ;典型的には、本発明によれば、アミノ末端基およびカルボン酸末端基の全体含有率は1ミリ当量/kgよりも高く、好ましくは10ミリ当量/kgよりも高く、より好ましくは20ミリ当量/kgよりも高い。アミノおよびカルボン酸末端基の異なる含有率を有するポリアミドの中で、カルボン酸末端基の含有率よりも高いアミノ基の含有率を有する(「アミン−リッチのポリアミド」とも言われる)ものが好ましい。特に、本発明の目的のためには、アミン−リッチのポリアミドは、60ミリ当量/kg以上のアミノ末端基の含有率を有するポリアミドである。好ましい実施形態においては、アミン−リッチのポリアミド(PA)は、少なくとも脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジアミンとの重縮合によって得られる脂肪族PA(本発明では以下「脂肪族アミン−リッチのPA」である。
「カルボン酸」官能基を有する化合物は、カルボン酸ならびに酸無水物、酸塩化物およびエステルなどの、その誘導体を含む。「アミン」官能基を有する化合物は、アミンおよびアミド結合を形成することができるその誘導体を指す。
前述の酸およびアミンはすべて、重合の開始時、重合中または重合の終わりに使用することができる。
様々な割合の他のポリアミド形成モノマーを任意選択的に含んでもよい、アジピン酸およびヘキサメチレンジアミンまたはヘキサメチレンジアミンアジペートなどの、それらの塩から得られるポリアミドを特に挙げることができる。この関連で、異なるモル量のテレフタル酸モノマーを含有する、ポリアミド66/6Tを挙げることができる。
ポリアミドはまた、上述のポリアミド、またはそれらの混合物もしくは(コ)ポリアミドに由来する、コポリアミドであり得る。
ポリアミドモノマーを、重合の過程で、アミノおよびカルボキシ基から独立して選択される少なくとも3つの反応性官能基を含む少なくとも1つの多官能性化合物と混合することによって得られる高流動性または高粘度ポリアミドもまた使用することができる。これらのポリアミドは、
− アミノ酸またはラクタムが、ただ一つのタイプの反応性官能基を有する多官能性分子の存在下で重合させられる場合には、「星状の」ポリアミド;および
− アミノ酸 ラクタムが、少なくとも2つの異なる反応性官能基を有する多官能性分子の存在下で重合させられる場合またはジアミンの塩およびジカルボン酸の塩が、多官能性分子の存在下で重合させられる場合には「分岐」ポリアミド
と言うことができる。
高流動性ポリアミドとして、星型高分子鎖および、適切な場合、線状高分子鎖を含む星型ポリアミドを使用することができる。そのような星型高分子鎖を含むポリアミドは、例えば、国際公開第97/24388号および国際公開第99/64496号に記載されている。これらのポリアミドは、ポリアミドモノマーの存在下で、アミノ酸またはカプロラクタムなどの、ラクタムと、アミノおよびカルボキシ基から独立して選択される少なくとも3つの反応性官能基を含む少なくとも1つの多官能性化合物とを重合の過程で混合することによって得ることができる。
本記載においては、反応性アミノ基は、アミンおよびアミド結合を形成することができるそれらの誘導体を含み、一方、反応性カルボキシ官能基は、酸ならびに酸無水物、酸塩化物およびエステルなどの、その誘導体を含む。
PA組成物(C)中の充填材(F)の量は、組成物の全重量に対して、好ましくは10重量%よりも高い、より好ましくは30重量%超である。充填材(F)は典型的には、
− ガラス繊維、炭素繊維、または有機繊維などの、繊維状補強充填材;
− 粒子状充填材などの非繊維状充填材、アルミナ、カーボンブラック、粘土、リン酸ジルコニウム、カオリン、炭酸カルシウム、銅、珪藻、黒鉛、雲母、シリカ、二酸化チタン、ゼオライト、タルク、ウォラストナイトなどの薄板状および/または剥離性(exfoliable)もしくは非剥離性ナノ充填材;
− ジメタクリレート粒子のようなポリマー充填材
− ガラスビーズまたはガラス粉末
から選択される。
ガラス繊維または炭素繊維の使用が好ましい。ガラス繊維の使用が特に好ましい。より好ましくは、繊維は、7〜14ミクロンの直径および5mm未満の長さを有する、カット型の(刻んだ)最も幅広く使用されるガラス繊維である。充填材(F)は、ポリアミドマトリックスとのそれらの接着性を向上させるような方法でそれらの表面上を処理することができる。
ポリカルボン酸(A−1)および(A−2)は、脂肪族、脂環式または芳香族であり得、典型的には1000よりも低い分子量を有し;酸(A−1)および(A−2)は任意選択的に、窒素以外の一または複数のヘテロ原子を含有してもよい。
脂肪族ポリカルボン酸(A−1)は典型的には、3〜20個の炭素原子を含み、一方、脂肪族ポリカルボン酸(A−2)は通常、4〜20個の炭素原子を含み、炭素原子の数は、カルボキシ官能基の炭素原子をまた含む。
脂環式ポリカルボン酸(A−1)および(A−2)は典型的には、4〜20個の炭素原子を含有する脂環式環を含み、前記環は、飽和もしくは部分的に不飽和であり、OおよびSのような一または複数のヘテロ原子を任意選択的に含有し、カルボニル、スルホニルのような官能基を任意選択的に含有するおよび/またはそのような官能基で置換されている、ただしこの官能基はアミノ基ではない。
芳香族ポリカルボン酸(A−1)および(A−2)は典型的には、5〜18員、好ましくは6〜12員を有する一または複数の芳香環および/またはヘテロ芳香環を含み;酸がより多くの(ヘテロ)芳香環を含有する場合には、環は、互いに等しいかもしくは異なることができ;酸がより多くの芳香環を含有する場合には、環はまた縮合していることができるか、またはOおよびSのようなヘテロ原子で、もしくはカルボニル、スルホニル基のような官能基で任意選択的に割り込まれているアルキレン鎖によって結合していることができる。ただしこの官能基はアミノ基ではない。芳香環もしくはヘテロ芳香環を結合するこのアルキレン鎖はまた、(パー)ハロアルキレン鎖であり得る。芳香族ポリカルボン酸(A−1)および(A−2)はまた、芳香環もしくはヘテロ芳香環と、芳香環もしくは非芳香環を含有する多環縮合構造を形成することができるアルキルもしくは(パー)ハロアルキル置換基を有することができる。
窒素以外の一または複数のヘテロ原子を任意選択的に含有する脂肪族ポリカルボン酸(A−1)の例は、
− クエン酸(2−ヒドロキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸);
− 酒石酸(2,3−ジヒドロキシブタン二酸);
− リンゴ酸(ヒドロキシブタン二酸)
− オキソリンゴ酸[2−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシ−1,2−ジオキソエチル)ブタン二酸]
である。
それらの中で、クエン酸が好ましい。
窒素以外のもう一つのヘテロ原子を任意選択的に含有する、脂肪族ポリカルボン酸(A−2)の例は、
− エタン−1,1,2,2 テトラカルボン酸;
− ブタン−1,2,3,4 テトラカルボン酸;
− ペンタン−1,2,4,5−テトラカルボン酸
である。
それらの中で、ブタン−1,2,3,4 テトラカルボン酸が好ましい。
窒素以外の一または複数のヘテロ原子を任意選択的に含有する脂環式ポリカルボン酸(A−2)の例は、
− 1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸;
− 2,2,6,6−テトラ−(カルボキシエチル)シクロヘキサノン;
− (+)−(18−クラウン−6)−2,3,11,12−テトラカルボン酸;
− シクロペンタン−1,2,3,4 テトラカルボン酸;
− シクロヘキサン−1,2,4,5 テトラカルボン酸;
− シクロヘキサン−2,3,5,6 テトラカルボン酸;
− 3−エチルシクロヘキサン−1,2,4,5 テトラカルボン酸;
− 1−メチル−3−エチルシクロヘキサン−3−(1,2)5,6 テトラカルボン酸;
− 1−エチルシクロヘキサン−1−(1,2),3,4 テトラカルボン酸;
− 1−プロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3,4 テトラカルボン酸;
− 1,3−ジプロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3−(2,3) テトラカルボン酸;
− ジシクロヘキシル−3,4,3’,4’ テトラカルボン酸
である。
窒素以外の一または複数のヘテロ原子を任意選択的に含有する、芳香族ポリカルボン酸(A−2)の例は、
− ピロメリット酸(1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸);
− トリメシン酸(1,3,5−ベンゼントリカルボン酸);
− トリメリット酸(1,3,4−ベンゼントリカルボン酸);
− ベンゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸;
− テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸;
− 4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸;
− 4,4’−オキシジフタル酸無水物;
− 4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(フタル酸);
− 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸;
− 2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸;
− 2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸;
− 1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸;
− 2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸;
− ペリレン−3,4,9,10テトラカルボン酸;
− プロパン 2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)酸;
− エタン 1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)酸;
− エタン 1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)酸;
− フェナントレン−1,8,9,10−テトラカルボン酸;
− テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸;
− 3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸;
− 2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸;
− 2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸;
− 3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸;
− 2,2’−ビス(3,4−ビカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンテトラカルボン酸;
− 2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン酸;
− 4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸;
− 3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸;
− エチレングリコールビストリメリット酸;
− ヒドロキノンジフタル酸;
− ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸;
− チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸
である。
それらの中で、ピロメリット酸、トリメシン酸およびトリメリット酸が好ましい。
本発明による組成物(C)において、上記ポリカルボン酸(A−1)および(A−2)中の少なくとも1個のカルボン酸基は塩化されている。
本発明の組成物に使用される塩(A−1)および(A−2)の性質に制限はまったくないが、塩は典型的には、一価、二価、三価もしくは四価イオンまたはそれらの混合物である。一価イオンの例は、リチウム、ナトリウム、カリウム、銅(I)、銀、アンモニウムおよびホスホニウムイオンであり;二価イオンの例は、マグネシウム、カルシウム、銅(II)、マンガンおよび鉄(II)イオンであり;三価イオンの例は、鉄(III)およびアルミニウムイオンであり、一方、四価イオンの例は、チタン(IV)およびジルコニウム(IV)イオンである。好ましい対イオンは、ナトリウムおよび鉄(III)イオンである。
最も好ましい実施形態によれば、PA組成物(C)は、クエン酸の塩、より好ましくはクエン酸ナトリウム塩またはクエン酸鉄(III)塩を含有する。さらにより好ましくは、組成物(C)は、クエン酸一ナトリウム塩を含有する。クエン酸一ナトリウム塩を含む組成物(C)は好ましくは、上に定義されたような脂肪族アミン−リッチのPAを含む。
組成物(C)中で、酸(A−1)および/または(A−2)の塩の量は典型的には、組成物の全重量に対して0.05〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%、さらにより好ましくは1.2〜3重量%の範囲である。
本発明によるPA組成物(C)は、ポリアミド組成物の製造に共通して使用される添加剤をさらに含んでもよい。そのような添加剤としては、滑剤、難燃剤、可塑剤、核形成剤、UVおよび光安定剤、CuI/KIなどの他の熱安定剤、多価アルコール、元素状鉄、酸化亜鉛およびそれらの混合物、触媒、酸化防止剤、帯電防止剤、染色業者、艶消剤、成形助剤または他の従来の添加剤が挙げられる。一実施形態においては、組成物は、難燃剤、とりわけ米国特許出願公開第2008146704号に開示されているもののようなトリアジン難燃剤を含有しない。
本発明の組成物はまた、一または複数の衝撃改質剤、すなわち、耐久性を増加させることができる化合物を含有してもよい。好適な衝撃改質剤は、例えば国際公開第2012/140099 A1号に報告されているもののようなエラストマーである。
本発明による組成物(C)は、ポリアミド(PA)に加えて、さらなる熱可塑性ポリマーを含有してもよいが、組成物は好ましくは、熱可塑性ポリマーとして一または複数のポリアミド(PA)のみを含有する。ポリアミド(PA)の好ましい混合物は、PA 66とまたはポリフタルアミドとカプロラクタム−ベースのポリアミドとの混合物であり、後者は、PA混合物の3〜40重量%の範囲の量にある。好ましい実施形態においては、組成物(C)は、ポリフェニレンエーテル(PPE)および/また(ポリ)フェニレンスルフィド(PPS)を含有しない。
上記の添加剤および任意のさらなる原料は、従来法に従って組成物(C)に添加することができ;例えば、それらは、ポリアミドの製造のための重合プロセス中に、または溶融ブレンディングによって添加することができる。
組成物(C)は、酸(A)の塩に加えて熱安定剤をさらに含有してもよいが、好ましい実施形態において、組成物(C)は、CuI/KI安定剤を含有せず;実際に、CuI/KIの代わりに酸(A)の塩を含有する組成物は、長期加熱後に引張強度を保持することが観察されている。最も好ましい実施形態において、組成物(C)は、酸(A)以外のいかなる熱安定剤も含有しない。
好ましい実施形態によれば、本発明の組成物(C)は、
(a)少なくとも40重量%の重量でのポリアミド[ポリアミド(PA)]と;
(b)少なくとも30重量%の重量での、補強充填材[充填材(F)]、好ましくはガラス繊維と;
(c)1.2〜3重量%の範囲の量でのクエン酸塩、好ましくはナトリウムもしくは鉄(III)クエン酸塩と
を含有する。
最も好ましい実施形態によれば、本発明による組成物(C)は、
(a)カルボン酸末端基の含有率よりも高いアミノ末端基の含有率を有する脂肪族ポリアミド(PA)であって、前記PAが少なくとも40重量%の重量にあるPAと;
(b)少なくとも30重量%の重量でのガラス繊維と;
(c)1.2〜3重量%の範囲の量でのクエン酸一ナトリウム塩と
を含む。
実際に、本出願人は、210℃での500時間老化後に、前述の量での脂肪族アミン−リッチのポリアミド(PA)と、ガラス繊維とクエン酸一ナトリウム塩とを含む組成物(C)がそれらの初期の機械的特性を保持することを観察した。
本発明のポリアミド組成物は一般に、ポリアミド(PA)と、充填材(F)と、酸(A)の塩と、任意選択的に、任意の他の添加剤とを、好適なコンテナまたは容器中で常温−または溶融−混合することによって得られる。温度および剪断は、選択される原料の性質に応じて当業者によって調整されるであろう。原料は、同時にまたは引き続いて混合することができる。典型的には、コンテナは、その中で原料が加熱され、溶融させられ、剪断力にさらされ、そして押し出される押出機である。
すべての原料は、単一工程で、例えば押出プロセス中に溶融混合することができる。例えば、ポリマー材料の顆粒の混合物を調製することができ、次に混合物を押出機に入れることができ、その結果それは溶融させられ、剪断力を受けることができる。本発明の特定の実施形態によれば、組成物の原料のいくつかの融解もしくは非融解プレミックスチャを調製することができる。押出装置を用いて調製される場合、本発明によるPA組成物(C)は好ましくは、顆粒の形態で得られる。顆粒は次に、成形品を提供するために溶融加工することができる。本発明の典型的な実施形態によれば、PA組成物(C)は、例えば二軸スクリュー押出機で、ロッドの形態で押し出され、ロッドは次にカットされてペレットになる。その後、成形品は、ペレットを溶融させ、融解ペレットを射出成形装置などの、造形装置へ供給することによって製造することができる。
本発明によるPA組成物(C)は、射出成形、押出、ブロー成形および回転成形を含む、例えば成形方法などの、ラスチックの任意の造形方法に使用することができる。押出プロセス、特に紡糸プロセスまたはフィルム製造プロセスを用いることができる。
本発明はまた、含浸型布帛または連続繊維複合品の製造に関する。これらの物品は、布帛と固体または融解状態の本発明によるPA組成物(C)とを接触させることによって特に製造することができる。布帛は、接合、フェルト化、製織、編み組み、ニッティングのような、任意の好適な方法によって一緒に保持された糸または繊維をアセンブルすることによって得られる織物表面である。これらの布帛はまた、例えばガラス繊維、炭素繊維または他の繊維をベースとする、繊維状またはフィラメント状網状構造であり得る。それらの構造は、ランダム、一方向性(1D)、または多方向性(2D、2.5D、3Dなど)であり得る。
本発明はまた、本発明によるPA組成物(C)を造形することによって得られる成形品であって、この造形が、押出、押出ブロー成形、または射出成形によって例えば実施することができる成形品に関する。物品は、例えば、自動車、エレクトロニクスおよび電気用途に使用することができる。
特に、本発明は、高温が、特に80℃以上の温度、特に110℃以上の温度、より特に180℃以上の温度に達する、用途に使用するための成形品に関する。
一般に、そのような物品は、高温に加熱された、流体、すなわち、液体またはガスを含有するかまたは搬送するのに好適なもの、例えば、最適の、そして約100℃のほぼ一定の温度にエンジンを保つように設計されている自動車冷却回路の物品である。本発明による成形品は、具体的な意図される用途に応じて設計され、製造されるであろう。
本発明による組成物(C)を造形することによって得られる成形品は、長期加熱下に、特に熱い液体もしくは流体との長期接触下に使用することができる。典型的には、この接触は、500時間超の、好ましくは1000時間超のオーダーのものである。そのような成形品は、例えば、水/グリコール冷却回路用の物品、例えば水タンク、移送ホース、サーモスタット・ハウジング、ハウジング・ベント、ラジエーター、ターボノズルなどの、空気回路形材、空気/空気交換器(中間冷却器)、ターボ冷却装置の空気入口もしくは出口ハウジング、排ガスリサイクリング、空気インテーク・マニホールドおよび関連配管、触媒コンバーター・ハウジング、ファンモーター・アセンブリの部品、中間冷却器、ならびにシリンダーヘッドのようなオイル回路用の物品、オイルパン、オイル濾過用のモジュール、ギアアセンブリおよびオイル運搬パイプのための物品を含む。これらの物品は、自動車のようなエンジン動力源車両の分野でよく知られている。
参照により本明細書に援用される特許、特許出願、および刊行物のいずれかの開示が用語を不明瞭にさせ得る程度まで本出願の記載と矛盾する場合には、本記載が優先するものとする。
本発明は、本明細書で以下、次の実施例における非限定的な例によってより詳細に例示される。
組成物の調製
配合する前に、ポリアミドのペレットを、含水率を1500ppmよりも下に少なくするために乾燥させた。組成物は、以下のパラメータ:35kg/時、280回転毎分、8つの加熱域250、255、260、260、265、270、275、280℃を用いるWERNER&PLEIFEDER(登録商標)ZSK 40二軸スクリュー押出機での選択された原料の溶融ブレンディングによって得た。すべての原料を押出器の初めに供給した。押出ストランドを水浴中で冷却し、次にペレット化し、得られたペレットを、吸湿を防ぐために密封アルミニウム内張りバッグに保管した。
次の原料:
− Solvay(登録商標)によって供給されるポリアミド 66 Stabamid(登録商標)26AE2。VI=134mL/g(VI=ISO 307に従ってギ酸溶液で測定されるポリアミドの粘度指数);このポリアミドは、アミノ末端基よりも多いカルボン酸を有する;
− Solvay(登録商標)によって供給されるポリアミド 66 Stabamid(登録商標)27FE1。VI=136.5mL/g;このポリアミドは、カルボン酸末端基の濃度よりも高い、85ミリ当量/kgのアミノ末端基を有する;
− 滑剤;
− AJAY(登録商標)Europe製のCuI et KI;
− SIGMA−ALDRICH(登録商標)製のクエン酸鉄(III)テクニカルグレード;
− SIGMA−ALDRICH(登録商標)製のクエン酸ナトリウム一塩基性>99%;
− SIGMA−ALDRICH(登録商標)製のクエン酸ナトリウム三塩基性 二水和物>99%;
− SIGMA−ALDRICH(登録商標)製のクエン酸99%;
− SIGMA−ALDRICH(登録商標)エチレンジアミン四酢酸(EDTA);
− Herman Alexander BuisonおよびThomas W.Rienerによる“The Chemistry of Acrylonitrile II−Reactions with ketones”JACS,64,2850(1942)に記載されている方法に従って調製された2,2,6,6−テトラ−(β−カルボキシエチル)シクロヘキサノン(CAS番号:5107−67−5)。この化合物は、本明細書では以下T4と言われる。
− Owens Corning(登録商標)製のガラス繊維OCV 983
を使用した。
エアオーブン老化安定性の試験
組成物を次に、85℃の鋳型温度で290℃でのDEMAG(登録商標)50T射出成形機を用いて射出成形して4mm厚さのISO527試料を調製した。老化前に、初期機械的特性(弾性率、破断点引張強度(TS)および破断点歪み)を、23℃でISO 527/1Aに従って引張測定によって特性評価した。平均値は、5つの試料から得た。
試料を、210℃に設定された再循環エアオーブン(東洋精機 30SS)中で熱老化させた。様々な熱老化時間で、試料をオーブンから取り出し、室温まで放冷し、試験準備が整うまで密封アルミニウム内張りバッグ中へ入れた。機械的特性を、老化前と同じ手順に従って測定した。
機械的特性(破断点引張強度、弾性率、破断点歪み)の保持率は、ある一定の熱老化時間後の機械的特性の値と老化前の機械的特性の値との比の百分率として表す。例えば、500時間の熱老化について、保持率(TS)は、TS(500時間)/TS(初期)の百分率として表す。
原料および組成物中のそれらの相互関係量ならびにエアオーブン老化前後の試料の機械的特性を下の表1〜3に報告する。組成物1および2は、本発明による組成物であり、一方、組成物C1〜C4は、比較の目的のために報告する。
組成物C1へのポリカルボン酸(EDTAまたはクエン酸またはT4のどれか)でのCuI/KIの置換は老化前の機械的特性を低下させることが、C1とC2〜C4とを比較することによって上の表2から分かる。クエン酸塩でのCuI/KIの置換は老化前の機械的特性を保持するかまたは高めることが、組成物1および2とC4との比較からさらに分かる。
クエン酸塩でのCuI/KIの置換は210℃での500時間老化後の引張強度を保持することを可能にし、一方、ポリカルボン酸T4でのまたはEDTAでのCuI/KIの置換は引張強度の劇的な低下をもたらすことが、表3に報告される結果から分かる。
下の表4は、異なるタイプの、カルボン酸末端基よりも多いアミノ末端基を有するPA66のガラス繊維入り組成物(実施例3、5および6)ならびにポリカルボン酸の塩の中身を開示する。同じ表に開示される実施例4の組成物は、実施例1に関して安定剤の濃度の影響を比較することを意図する。
老化前の組成物3〜4の機械的特性を下の表5に報告する。
エアオーブン老化を、210℃、500時間(表6に報告される結果)および210℃、1000時間(表7に報告される結果)で評価した。
− より高い濃度のクエン酸鉄IIIの使用は、高温での暴露後の機械的特性の保持を高める(比較実施例1および実施例4);
− カルボン酸末端基よりも高いアミノ末端基の濃度を有するPA 66の使用は、より良好な耐熱性をもたらす:実施例3の組成物が実施例1のそれよりも少ないクエン酸鉄IIIを含有する場合でさえも、機械的特性はより良好である;
− カルボン酸末端基のそれよりも高いアミノ末端基の濃度を有するPAを含み、そしてクエン酸一ナトリウム塩を含有する、実施例6の組成物は、210℃で500時間暴露後に初期機械的特性の100%を保持する
ことが得られた結果から分かる。

Claims (15)

  1. (a)少なくとも40%の重量のポリアミド[ポリアミド(PA)]と;
    (b)ガラス繊維および炭素繊維から選択される補強充填材[充填材(F)]と;
    (c)ポリカルボン酸[酸(A)]塩の塩[塩(S)]であって、
    − 窒素原子を含まないポリカルボン酸であって、前記酸が少なくとも2個のカルボン酸基および少なくとも1個のヒドロキシ基を含有する酸[酸(A−1)]の塩[塩(S1)];ならびに
    − 窒素原子を含まないポリカルボン酸であって、前記酸が少なくとも3個のカルボン酸基を含有し、ヒドロキシ基をまったく含有しない酸[酸(A−2)]の塩[塩(S2]
    から独立して選択される、塩(S)と
    を含むポリアミド組成物[組成物(C)]であって、
    ただし、一般式A (式中、Aは周期律表第1族金属元素あるいはCu、Ag、Ptのいずれかから選択され、BはAl、Fe、Te、Ti、Sc、In、Y、Ni、Co、Cr、Mn、Ga、Rhのいずれかから選択され、0<X<4および0<Y<2である)で示される金属化合物を含まない、ポリアミド組成物
  2. ポリアミドが、
    − 脂肪族ジカルボン酸と、脂肪族、脂環式またはアリール脂肪族ジアミンとの重縮合によって得られるポリアミド(PA);
    − 芳香族ジカルボン酸と、脂肪族または芳香族ジアミンとの重縮合によって得られるポリアミド(PA);
    − 少なくとも1つのアミノ酸またはラクタムの重縮合によって得られるポリアミド(PA)
    から選択され、
    前記ポリアミドが任意選択的に、重合の過程で、鎖長変更モノマー、ならびに/または反応性アミノおよびカルボキシ基から独立して選択される、少なくとも3つの反応性官能基を含む少なくとも1つの多官能性化合物を混合することによって得られる、請求項1に記載のポリアミド組成物。
  3. ポリアミドが、カルボン酸末端基の含有率よりも高いアミノ末端基の含有率を有し、かつ脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジアミンとの重縮合によって得られる、請求項2に記載のポリアミド組成物。
  4. 組成物(C)中の補強充填材(F)の量が、組成物の全重量に対して10重量%よりも高い、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
  5. 充填材(F)がガラス繊維である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
  6. 塩(S)が、1000g/モルよりも低い分子量を有する脂肪族、脂環式または芳香族ポリカルボン酸(A−1)もしくは(A−2)またはそれらの組合せの塩(S1)もしくは(S2)である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
  7. 塩(S)が、クエン酸、ブタン 1,2,3,4 テトラカルボン酸、ピロメリット酸、トリメシン酸およびトリメリット酸の塩から選択される、請求項6に記載のポリアミド組成物。
  8. 塩(S)がクエン酸一ナトリウム塩またはクエン酸鉄(III)塩である、請求項7に記載のポリアミド組成物。
  9. 塩(S)の量が、組成物の全重量に対して0.05〜20重量%の範囲である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
  10. 請求項3〜7のいずれか一項に記載のポリアミド組成物であって、前記組成物が、
    (a)カルボン酸末端基の含有率よりも高いアミノ末端基の含有率を有する脂肪族ポリアミド(PA)であって、前記PAが少なくとも40重量%の重量にあるPAと;
    (b)少なくとも30重量%の重量でのガラス繊維と;
    (c)1.2〜3重量%の範囲の量でのクエン酸一ナトリウム塩と
    を含む組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリアミド組成物を造形することによって得られる成形品。
  12. 布帛と、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリアミド組成物(C)とを含む含浸繊維または連続繊維複合品。
  13. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリアミド組成物(C)を使用する工程を含むプラスチックの造形方法。
  14. 布帛と、固体または融解状態の請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物(C)とを接触させる工程を含む含浸繊維または連続繊維複合品の製造方法。
  15. 熱老化に対するPA組成物の安定化方法であって、前記方法が、
    − 少なくとも40%の重量でのポリアミド[ポリアミド(PA)];
    − ガラス繊維および炭素繊維から選択される補強充填材[充填材(F)]
    を含むPA組成物に、請求項1、6、7または8のいずれか一項に記載のポリカルボン酸[酸(A)]の塩[塩(S)]を添加する工程を含む、方法。
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