JP6468852B2 - 多孔性金属錯体成形体の製造方法 - Google Patents

多孔性金属錯体成形体の製造方法 Download PDF

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本発明は、多孔性金属錯体成形体の製造方法に関する。
多孔性金属錯体は有機配位子を金属原子又はそのイオンによって連結することで構成される無限骨格構造をもつ化合物群の総称である。ゼオライト、活性炭などの従来の多孔性材料と比較して、より自在に細孔を設計できることから、近年、この多孔性金属錯体が新しい多孔質材料として注目されている(非特許文献1)。
多孔性金属錯体を用いた吸着材を製造する又はその粒径を制御する方法として、ボールミル等の粉砕機を用いた方法が数多く報告されている(例えば非特許文献2)。しかしながら、粉砕に伴う加圧により、吸着性能の低下を招いてしまうという課題を抱えていた(非特許文献3)。
多孔性金属錯体を用いた吸着材を実際の吸着プロセスに用いる場合、打錠成型機等を使用して吸着材をペレット状に圧縮成型するのが一般的である。しかしながら、十分な圧壊強度をもつペレットを製造するためには、所定以上の圧力で圧縮せねばならず、加圧に伴う吸着性能の低下が不可避であった(非特許文献4)。
これまで、ボールミルを用いた加圧による吸着性能の低下について報告されている(非特許文献3)。しかしながら、これらの性能低下した吸着材の再生方法については何ら言及されていない。
これまで、打錠成形機等を用いたペレット化に伴う吸着性能の低下について数多く報告されている(例えば非特許文献4)。しかしながら、これらの性能低下した吸着材の再生方法については何ら言及されていない。
植村一広、北川進、未来材料、第2巻、第12号、44〜51頁(2002年) Stuart L. James, Christopher J. Adams, Carsten Bolm, Dario Braga, Paul Collier, Tomislav Friscic, Fabrizia Grepioni, Kenneth D. M. Harris, Geoff Hyett, William Jones, Anke Krebs, James Mack, Lucia Maini, A. Guy Orpen, Ivan P. Parkin, William C. Shearouse, Jonathan W. Steed and Daniel C. Waddell, Chem. Soc. Rev., 第41巻、413頁(2012年) Thomas D. Bennet and Anthony K. Cheetham, Accounts of Chemical Research, 第47巻、1555項(2014年) D. Bazer-Bachi, L. Assie, V. Lecocq, B. Harbuzaru, V. Falk, Powder Technology, 第255巻、52項(2014年)
多孔性金属錯体は後工程で所望する形状に成形したり、粒径をそろえたりするために摩砕等の粉砕工程を経る場合がある。しかしながら、前述のようにガスの吸着に伴ってその構造が変化するような柔軟な構造を有する多孔性金属錯体を一般的な粉砕機で粉砕した場合、多孔性金属錯体に圧力がかかり、構造が変化して吸着性能が低下するという問題が生じる。
打錠成形機等を使用して吸着材をペレット状(錠剤状)に加圧成形する場合にも同様の問題が発生する。
本発明の目的は、加圧により吸着性能が低下した多孔性金属錯体を再生する方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、加圧により吸着性能が低下した多孔性金属錯体を、溶媒(液体又は蒸気)に接触させることで、吸着性能を回復できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は以下の[1]〜[11]に関する。
[1]多孔性金属錯体を、乾式粉砕又は加圧成形した後に、水、アルコール、エーテル、ケトン、エステル、3級アミン、共役複素環化合物及びニトリルからなる群より選択される少なくとも一種の溶媒と接触させることを特徴とする多孔性金属錯体成形体の製造方法。
[2]前記溶媒が水、アルコール又はそれらの混合物である[1]に記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法。
[3]前記アルコールが炭素数1〜5の脂肪族アルコールである[2]に記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法。
[4]前記炭素数1〜5の脂肪族アルコールがメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール及びペンタノールからなる群より選択される少なくとも一種である[3]に記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法。
[5]前記エーテルが環状エーテルである[1]に記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法。
[6]前記環状エーテルがテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン又はそれらの混合物である[5]に記載の多孔性金属錯体の製造方法。
[7]前記アルコールがメタノール、エタノール、プロパノール及びブタノールからなる群より選択される少なくとも一種であり、エーテルがテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン又はそれらの混合物であり、ケトンがアセトン、メチルエチルケトン又はそれらの混合物であり、エステルが酢酸エチル、酢酸−n−プロピル又はそれらの混合物であり、3級アミンがトリエチルアミンであり、共役複素環化合物がピリジンであり、ニトリルがアセトニトリルである[1]に記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法。
[8]前記多孔性金属錯体を構成する有機配位子が、下記(1)〜(3):
(1)分子内に、カルボキシル基及び/又は水酸基を2つ以上有し、複素環を有さず、金属イオンに二座配位可能な有機化合物、
(2)分子内に、N、O又はSから選択される1個のヘテロ原子を有する単環式又は多環式の飽和又は不飽和の複素環と、カルボキシル基又は水酸基とを有する、金属イオンに二座配位可能な有機化合物、及び
(3)分子内に、1又は複数の環内にN、O及びSからなる群より選択されるヘテロ原子を2個以上有する、単環式又は多環式の飽和又は不飽和の複素環を1又は複数有する、金属イオンに二座配位可能な有機化合物
からなる群より選択される少なくとも1種の有機化合物である[1]〜[7]のいずれかに記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法。
[9]前記多孔性金属錯体を構成する有機配位子が、炭素数4〜20のアルキレンジカルボン酸化合物、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸化合物、下記一般式(I)〜(III)で表されるジカルボン酸化合物:
Figure 0006468852
Figure 0006468852
Figure 0006468852
(式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ホルミル基、炭素数1〜4のアルキル基を有するアシロキシ基、炭素数1〜4のアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アミノ基、炭素数1〜4のモノアルキルアミノ基、炭素数1〜4のアルキル基を有するジアルキルアミノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を有するアシルアミノ基を示し、2つ以上のRが結合して環状であってもよく、2つ以上のRが環状に縮合してもよい。)、下記一般式(IV)で表されるジカルボン酸化合物:
Figure 0006468852
(式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Xは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、水酸基又はアミノ基を示す。)、下記一般式(V)で表されるヒドロキシカルボン酸化合物:
Figure 0006468852
(式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を示す。)、下記一般式(VI)〜(VIII)で表される有機化合物:
Figure 0006468852
Figure 0006468852
Figure 0006468852
(式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を示す。)、及び下記一般式(IX)〜(XII)で表される有機化合物:
Figure 0006468852
Figure 0006468852
Figure 0006468852
Figure 0006468852
(式中、Yは酸素原子、硫黄原子、−CH−、−C−、−CH(OH)−、−CO−、−NH−、−C−、−C≡C−、−C−又は−C−を示し、Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ホルミル基、炭素数1〜4のアルキル基を有するアシロキシ基、炭素数1〜4のアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アミノ基、炭素数1〜4のモノアルキルアミノ基、炭素数1〜4のアルキル基を有するジアルキルアミノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を有するアシルアミノ基を示し、nは0〜3の整数を示す。)からなる群より選択される少なくとも1種の有機化合物である[1]〜[7]のいずれかに記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法。
[10]前記多孔性金属錯体を構成する金属原子のイオンがベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、亜鉛、及びカドミウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属の陽イオンである[1]〜[9]のいずれかに記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法。
[11]前記多孔性金属錯体の含有量が50〜99質量%である[1]〜[10]のいずれかに記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法によって得られる多孔性金属錯体成形体。
本発明により、吸着性能が低下した多孔性金属錯体成形体の吸着性能を回復することができる。
多孔性金属錯体(1)の25℃での1,3−ブタジエンの吸着等温線である。 実施例1の金属錯体(1−2)及び比較例1〜3の金属錯体(1−5)〜(1−7)の25℃での1,3−ブタジエンの吸着等温線である。 多孔性金属錯体(1)の25℃での1−ブテンの吸着等温線である。 実施例1の金属錯体(1−2)及び比較例1の金属錯体(1−5)の25℃での1−ブテンの吸着等温線である。 実施例2の金属錯体(1−4)及び比較例4の金属錯体(1−8)の25℃での1,3−ブタジエンの吸着等温線である。 多孔性金属錯体(1)の粉末X線回折パターンである。 金属錯体(1−5)の粉末X線回折パターンである。 金属錯体(1−6)の粉末X線回折パターンである。 金属錯体(1−7)の粉末X線回折パターンである。 多孔性金属錯体(2)の粉末X線回折パターンである。 金属錯体(2−2)及び(2−3)の粉末X線回折パターンである。 多孔性金属錯体(3)の粉末X線回折パターンである。 金属錯体(3−2)及び(3−3)の粉末X線回折パターンである。 多孔性金属錯体(4)の粉末X線回折パターンである。 金属錯体(4−2)及び(4−3)の粉末X線回折パターンである。
1.多孔性金属錯体の製造方法
本発明の多孔性金属錯体は有機配位子を金属原子又はそのイオンによって連結することで構成される無限骨格構造をもつ化合物であり、MOF(Metal Organic Framework)又はPCP(Porous Coordination Polymer)と称されることもある。本発明の多孔性金属錯体成形体の製造方法は、乾式粉砕又は加圧成形などの加圧工程を受けたことにより吸着性能が低下した、金属イオンと前記金属イオンと結合可能な有機配位子によって多孔質構造を構成している多孔性金属錯体(A)又はその成形体(B)を、溶媒(C)と接触させる工程を含むところに特徴を有する。
2.多孔性金属錯体(A)
本発明により製造される多孔性金属錯体は、金属イオンと前記金属イオンと結合可能な有機配位子とから形成される多孔質構造を有している。この金属錯体は、圧力などの外部からの刺激によってその構造又はサイズの変化を伴いながら特定種類のガスのみを選択的に吸着できるような柔軟な構造を有する。
2−1.金属イオン
本発明の多孔性金属錯体を構成する金属イオンとしては、有機配位子との組織化により特定の分子を収容可能な細孔を形成できるものであれば特に限定されないが、好ましくはベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、亜鉛、及びカドミウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属の陽イオンが挙げられる。金属イオンは、より好ましくはマグネシウム、アルミニウム、銅及び亜鉛からなる群より選択される少なくとも1種の金属イオンであり、もっとも好ましくは銅又は亜鉛である。
2−2.有機配位子
本発明の多孔性金属錯体を構成する有機配位子としては、分子内に金属イオンと配位結合可能な部位を2つ以上有し、金属イオンとの組織化により特定の分子を収容し得る細孔を複数有する多孔質構造を構成できる有機化合物であれば特に限定されないが、下記(1)〜(3):
(1)分子内に、カルボキシル基及び/又は水酸基を2つ以上有し、複素環を有さず、金属イオンに二座配位可能な有機化合物、
(2)分子内に、N、O又はSから選択される1個のヘテロ原子を有する単環式又は多環式の飽和又は不飽和の複素環と、カルボキシル基又は水酸基とを有する、金属イオンに二座配位可能な有機化合物、及び
(3)分子内に、1又は複数の環内にN、O及びSからなる群より選択されるヘテロ原子を2個以上有する、単環式又は多環式の飽和又は不飽和の複素環を1又は複数有する、金属イオンに二座配位可能な有機化合物
からなる群より選択される少なくとも1種の有機化合物であることが好ましい。
<有機配位子(1):分子内に、カルボキシル基及び/又は水酸基を2つ以上有し、複素環を有さず、金属イオンに二座配位可能な有機化合物>
有機配位子(1)としては、炭素数4〜20のアルキレンジカルボン酸化合物(炭素数には、カルボキシル基を構成する炭素が含まれる)、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸化合物(炭素数には、カルボキシル基を構成する炭素が含まれる)、下記一般式(I)〜(IV)で表されるジカルボン酸化合物、及び下記一般式(V)で表されるヒドロキシカルボン酸化合物が挙げられる。
炭素数4〜20のアルキレンジカルボン酸化合物(炭素数には、カルボキシル基を構成する炭素が含まれる)の炭素数は得られる錯体の持つ細孔サイズの観点から4〜10が好ましく、4〜6がより好ましい。具体的にはコハク酸、グルタル酸、及びアジピン酸が挙げられる。中でもコハク酸が好ましい。
炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸化合物(炭素数には、カルボキシル基を構成する炭素が含まれる)の炭素数は得られる錯体の持つ細孔サイズの観点から4〜10が好ましく、4〜6がより好ましい。具体的にはフマル酸、グルタコン酸、及びムコン酸(ヘキセンジカルボン酸)が挙げられる。中でもフマル酸が好ましい。
一般式(I)〜(IV)で表されるジカルボン酸化合物は下記の化学式で示される。
Figure 0006468852
Figure 0006468852
Figure 0006468852
(式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ホルミル基、炭素数1〜4のアルキル基を有するアシロキシ基、炭素数1〜4のアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アミノ基、炭素数1〜4のモノアルキルアミノ基、炭素数1〜4のアルキル基を有するジアルキルアミノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を有するアシルアミノ基を示し、2つ以上のRが結合して環状であってもよく、2つ以上のRが環状に縮合してもよい。)
Figure 0006468852
(式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Xは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、水酸基又はアミノ基を示す。)
におけるハロゲン原子としてはフッ素及び塩素原子が好ましい。炭素数1〜4のアルキル基としては、直鎖、分枝状又は環状のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が挙げられる。炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。炭素数1〜4のアルキル基を有するアシロキシ基としては、炭素数1〜4の直鎖状又は分枝状のアルキル基がカルボニル炭素に結合したもの(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、イソプロピオニルオキシ基等)が挙げられる。炭素数1〜4のアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基としては、炭素数1〜4の直鎖又は分枝状のアルコキシ基がカルボニル炭素に結合したもの(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等)が挙げられる。炭素数1〜4のモノアルキルアミノ基としては、炭素数1〜4の直鎖又は分枝状のアルキル基が置換したもの(例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基等)が挙げられる。炭素数1〜4のアルキル基を有するジアルキルアミノ基としては、炭素数1〜4の直鎖又は分枝状のアルキル基が置換したもの(例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジsec−ブチルアミノ基等)が挙げられる。炭素数1〜4のアルキル基を有するアシルアミノ基としては、炭素数1〜4の直鎖又は分枝状のアルキル基がカルボニル炭素に結合したもの(例えば、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基等)が挙げられる。これらの中でもRとしては水素原子が好ましい。また、本明細書では「それぞれ独立に」とは複数のRが同一であっても異なっていてもよいことを意味する。他の置換基についても同様である。また、2つ以上のRは結合して環状であってもよく、2つ以上のRが環状に縮合して縮合環を構成していてもよい。
式(IV)におけるRのハロゲン原子としてはフッ素及び塩素原子が好ましい。炭素数1〜4のアルキル基としては、直鎖、分枝状又は環状のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が挙げられる。これらの中でもRとしては水素原子が好ましい。
Xは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、水酸基又はアミノ基を示す。炭素数1〜4のアルキル基としては、直鎖、分枝状又は環状のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が挙げられる。炭素数2〜4のアルケニル基としてはビニル基、アリル基等が挙げられる。炭素数2〜4のアルキニル基としてはエチニル基等が挙げられる。炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。これらの中でもXとしては水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ニトロ基、及びカルボキシル基が好ましい。
一般式(V)で表されるヒドロキシカルボン酸化合物は下記の化学式で示される。
Figure 0006468852
(式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を示す。)
の具体例は前記R及びRで説明したものと同様である。これらの中でもRは水素原子であることが好ましい。
有機配位子(1)としては、テレフタル酸及びその誘導体、並びにイソフタル酸及びその誘導体(例えば5−ニトロイソフタル酸、5−メチルイソフタル酸、及び1,3,5−ベンゼントリカルボン酸)が好ましい。
<有機配位子(2):分子内に、N、O又はSから選択される1個のヘテロ原子を有する単環式又は多環式の飽和又は不飽和の複素環と、カルボキシル基又は水酸基とを有する、金属イオンに二座配位可能な有機化合物>
有機配位子(2)としては、下記一般式(VI)〜(VIII)で表される有機化合物が挙げられる。
Figure 0006468852
Figure 0006468852
Figure 0006468852
(式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を示す。)
の具体例は前記R及びRで説明したものと同様である。これらの中でもRは水素原子であることが好ましい。
有機配位子(2)としては、3,5−ピリジンジカルボン酸、イソニコチン酸、ニコチン酸が好ましい。
<有機配位子(3):分子内に、1又は複数の環内にN、O及びSからなる群より選択されるヘテロ原子を2個以上有する、単環式又は多環式の飽和又は不飽和の複素環を1又は複数有する、金属イオンに二座配位可能な有機化合物>
有機配位子(3)としては、下記一般式(IX)〜(XII)で表される有機化合物が挙げられる。
Figure 0006468852
Figure 0006468852
Figure 0006468852
Figure 0006468852
(式中、Yは酸素原子、硫黄原子、−CH−、−C−、−CH(OH)−、−CO−、−NH−、−C−(1,2,4,5−テトラジン−3,6−ジイル基)、−C≡C−、−C−又は−C−を示し、Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ホルミル基、炭素数1〜4のアルキル基を有するアシロキシ基、炭素数1〜4のアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アミノ基、炭素数1〜4のモノアルキルアミノ基、炭素数1〜4のアルキル基を有するジアルキルアミノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を有するアシルアミノ基を示し、nは0〜3の整数を示す。)
Yとしては、−C−、−C≡C−、及び−C−が好ましい。Rの具体例は前記Rで説明したものと同様である。nは0〜3の整数であり、好ましくは0又は1である。
上記有機配位子は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよく、吸着等の対象とするガスの種類に応じて適宜選択すればよい。有機配位子として、上記有機化合物の中でも、炭素数4〜20のアルキレンジカルボン酸化合物、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸化合物、一般式(I)、一般式(IV)、一般式(IX)及び一般式(X)で示される有機化合物が好ましい。より好ましくは、フマル酸、テレフタル酸及びその誘導体、イソフタル酸及びその誘導体、ピラジン及びその誘導体、4,4’−ビピリジン、1,2−ビス(4−ピリジル)エタン、1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、及び1,2−ビス(4−ピリジル)アセチレンが挙げられ、さらに好ましくは、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、5−ニトロイソフタル酸、ピラジン、2,3−ピラジンジカルボン酸、及び1,2−ビス(4−ピリジル)エチレンが挙げられる。
2種以上の有機配位子を使用する場合、それらの組み合わせにも特に制限はない。上記有機配位子(1)と有機配位子(3)のそれぞれから選択される有機配位子の組み合わせ、及び上記有機配位子(3)から選択される2種以上の有機配位子の組み合わせが好ましく、より好ましくは一般式(IV)と一般式(IX)で示される有機化合物との組み合わせ、及び一般式(X)で表される2種以上の有機化合物の組み合わせが挙げられ、さらに好ましくは5−ニトロイソフタル酸と1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン及び/又は1,2−ビス(4−ピリジル)エタンとの組み合わせ、及び2,3−ピラジンジカルボン酸とピラジンとの組み合わせが挙げられる。
2−3.多孔性金属錯体(A)の製法
多孔性金属錯体(A)は、上記金属の金属塩(例えば、硝酸塩、硫酸塩、蟻酸塩、酢酸塩、炭酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、四フッ化ホウ酸塩、六フッ化リン酸塩等)と上述の有機配位子とを、水又は有機溶媒に溶解させ、数時間から数日間反応させることにより、溶媒からの析出物として得られる。有機溶媒としては、上記金属塩及び有機配位子が溶解するものであればよく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、アセトン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、水又はこれらの2種以上の混合溶媒等が使用できる。反応条件も特に限定されず、反応の進行度合いに応じて適宜調節すればよいが、例えば、反応温度は室温(25℃)〜150℃とするのが好ましい。また、上記反応は加圧下で行ってもよい。
析出した多孔性金属錯体は乾式粉砕などにより、所望の粒径に調整してもよい。乾式粉砕装置としてはジェットミル、ボールミル、ビーズミル、シェイカーミル、ハンマーミル、乳鉢、石臼等があげられる。ボールミル又はビーズミルを用いることがより好ましい。乾式粉砕操作は、多孔性金属錯体を衝撃及び加圧により粉砕するので、「加圧工程」に相当し、この工程を経た金属錯体には吸着性能の低下が認められる。本発明はこの吸着性能が低下した乾式粉砕後の金属錯体を所定の溶媒と接触させることで、その吸着性能を回復することができる。
本発明に係る多孔性金属錯体(A)の形態としては粒状、粉末状、繊維状など種々の態様が挙げられる。
3.成形体(B)
本発明の多孔性金属錯体を含む成形体(B)に含まれる多孔性金属錯体(A)の量は50質量%〜99質量%であることが好ましい。吸着性能及び成形体の生産性を考慮すると、多孔性金属錯体(A)の含有量は60質量%〜95質量%であることがより好ましい。多孔性金属錯体(A)の含有量が50質量%未満では単位質量当たりのガスの吸着効率が悪くなり、一方95質量%を超えると成形体の生産性が低下したり、強度が得られなくなったりする傾向がある。
本発明に係る多孔性金属錯体を含む成形体(B)の形態としては、フィルム状、板状、ペレット状等が挙げられるが、粉砕された粉、微粒子状など、目的に応じて都合のよい形状であってもよい。必要に応じて成形体(B)に添加物、例えば高分子バインダー、滑剤等の成形助剤が混合されていてもよい。成形体(B)は、前記多孔性金属錯体を加圧成形すること(加圧工程)により、前記所望の形状とすることができる。加圧成形に用いる装置は、押出成形装置、オープンロール機、打錠成形機等が挙げられる。押出成形機又は打錠成形機を用いることがより好ましい。本発明では乾式粉砕と加圧成形を併せて「加圧工程」と称する。
4.溶媒(C)との接触
本発明では乾式粉砕又は加圧成形により吸着性能の低下した多孔性金属錯体に、特定の溶媒を接触させることでその性能を回復させる。溶媒との接触の方法としては、溶媒蒸気への曝露、液体溶媒への直接浸漬等が挙げられる。接触する溶媒の形態は気体でも液体でも好ましい方を選択すればよく、より高い圧力で溶媒蒸気又は液体と接触させることで短時間での再生が期待できる。溶媒接触工程の温度、圧力、溶媒との接触時間等の条件、接触後の溶媒との分離方法等を鑑みて適した方法を選択すればよい。
具体的な接触温度は、0〜50℃が好ましい。接触温度は常温(25℃)でもよい。接触時間は1時間〜15日間、好ましくは2時間〜10日間、より好ましくは3〜10日間である。圧力は常圧(1気圧)〜10気圧が好ましいが、溶媒を気化させるために減圧下で行ってもよい。
溶媒が「水蒸気」の場合、水蒸気への曝露とは相対湿度(RH)が80%以上の空気に多孔性金属錯体をさらすことをいう。相対湿度は90%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。
多孔性金属錯体の再生に用いる溶媒は、水、アルコール、エーテル、ケトン、エステル、3級アミン、共役複素環化合物及びニトリルからなる群より選択される少なくとも一種である。溶媒は二種以上の混合溶媒であってもよい。溶媒として、酸素又は窒素原子を構成原子として含み、かつ常圧での沸点が40〜120℃であるものを使用することが好ましい。
アルコールは、炭素数1〜5の脂肪族アルコールであることが好ましい。アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、及びペンタノールが挙げられる。プロパノール、ブタノール、及びペンタノールは、ノルマル体、イソ体等の異性体であってもよい。エーテルの具体例としては、ジメトキシエタン等の直鎖状エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等の環状エーテルが挙げられ、環状エーテルが好ましい。ケトンの具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。エステルの具体例としては、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル等が挙げられる。3級アミンの具体例としては、トリエチルアミンが挙げられる。共役複素環化合物の具体例としては、ピリジンが挙げられる。ニトリルの具体例としては、アセトニトリルが挙げられる。これらの中では水、アルコール及びそれらの混合物が取り扱いの容易さの面で好ましい。その他の溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)なども使用可能である。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下の実施例及び比較例における分析及び評価は次のようにして行った。
(1)吸脱着等温線の測定
高圧ガス吸着装置を用いて容量法で測定を行う。測定に先立って試料を150℃、50Paで6時間乾燥し、吸着水などを除去する。分析条件の詳細を以下に示す。
<分析条件>
装置:日本ベル株式会社製BELSORP(登録商標)−18HT、又は日本ベル株式会社製BELSORP(登録商標)−HP
平衡待ち時間:500秒
(2)粉末X線回折パターンの測定
株式会社リガク製のX線回折装置マルチフレックスを用いて、回折角(2θ)=3〜50°の範囲を走査速度3°/分で走査し、対称反射法で測定する。
<実施例1>
[Zn(NOip)(bpe)0.8(bpa)0.2]の合成
ジルコニア製容器(45mL)に、酸化亜鉛(0.41g,5.0mmol,1eq.)、5−ニトロイソフタル酸(1.06g,5.0mmol,1.0eq.)、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン(0.18g,1.0mmol,0.2eq.)、1,2−ジ(4−ピリジル)エチレン(0.73g,4.0mmol,0.8eq.)、蒸留水(5mL)、及びジルコニアボール(3mmφ、25g)を加え、常温(25℃)、400rpmで1時間、反応させながら湿式摩砕(フリッチュ社クラシックラインP−7を使用)した。その後、内容物を桐山漏斗(登録商標)を用いて濾過し、析出した金属錯体をイオン交換水、エタノールの順で洗浄後、乾燥した。多孔性金属錯体(1)が白色固体粉として2.09g(収率:91%)得られた。この多孔性金属錯体(1)の1,3−ブタジエン及び1−ブテンの吸着等温線並びに粉末X線回折パターンをそれぞれ図1、3及び6に示す。
多孔性金属錯体への加圧
得られた多孔性金属錯体(1)0.97gにグラファイト(日本黒鉛工業株式会社製、ACP)0.03gを加えよく混合したものを、打錠成形機を用いて打錠圧600MPaで打錠して、厚み約4mm、直径5mmの円柱状の成形体(ペレット)を製造した。製造したペレットを乳鉢で砕き0.25mm以下の粉体で金属錯体(1−1)を得た。
溶媒との接触
ガラス製50mLサンプル管に、別のガラス製10mLサンプル管を入れ、10mLのサンプル管に蓋をせずに打錠して粉砕した金属錯体(1−1)を入れ、10mLのサンプル管の外側にメタノール(和光純薬工業株式会社製、特級試薬)5gを入れ、50mLサンプル管を密栓し、室温(25℃)で3日間静置した後、10mLのサンプル管を取出して減圧乾燥して金属錯体(1−2)を得た。
<実施例2>
成形体の製造
多孔性金属錯体(1)87質量部、高分子バインダー(メタクリル酸メチルとメタクリル酸の共重合体(75:25(モル比)、polysciences社製)10質量部を、テトラヒドロフラン200質量部を混合して乳鉢で混練し、風乾しながら粉砕し、0.5mmメッシュの篩を通過したものを造粒品として得た。これに滑剤(3)としてグラファイト(日本黒鉛工業株式会社製、ACP)を、成形体100質量部に3質量部含まれるように加えてよく混合したものを、室温で打錠成形機を用いて成形体を製造した。得られた成形体を150℃、50Paで6時間以上減圧乾燥し、吸着水などを除去して金属錯体(1−3)を得た。
溶媒との接触
ガラス製50mLサンプル管に、別のガラス製10mLサンプル管を入れ、10mLのサンプル管に蓋をせずに打錠した金属錯体(1−3)を入れ、10mLのサンプル管の外側にメタノール(和光純薬工業株式会社製、特級試薬)5gを入れ、50mLサンプル管を密栓し、室温(25℃)で10日間静置した後、10mLのサンプル管を取出して減圧乾燥して金属錯体(1−4)を得た。
<比較例1>
溶媒との接触
実施例1のメタノールを入れない以外は同じ操作を実施して、金属錯体(1−5)を得た。金属錯体(1−5)の粉末X線回折パターンを図7に示す。
<比較例2>
溶媒との接触
実施例1のメタノールの代わりに酢酸(和光純薬工業株式会社製、特級試薬)5gを用いた以外は同じ操作を実施して、金属錯体(1−6)を得た。金属錯体(1−6)の粉末X線回折パターンを図8に示す。
<比較例3>
溶媒との接触
実施例1のメタノールの代わりに25%アンモニア水(和光純薬工業株式会社製、特級試薬)5gを用いた以外は同じ操作を実施して、金属錯体(1−7)を得た。金属錯体(1−7)の粉末X線回折パターンを図9に示す。
<比較例4>
溶媒との接触
実施例2のメタノールを入れない以外は同じ操作を実施して、金属錯体(1−8)を得た。
<実施例3>
Cu(BTC)(HO)の合成
1Lバイアル瓶に蒸留水(83.3mL)、エタノール(83.3mL)、ジメチルホルムアミド(83.3mL)の混合溶液を加え、さらに1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(BTC、5.02g、23.9mmol)、硝酸銅(II)三水和物(10.1g、41.8mmol)を加えた。このバイアルを85℃で25時間加熱し青色の金属錯体粉末を得た。その後、上澄み液を除去し、ジメチルホルムアミド200mLを用いて2回洗浄し、ジクロロエタン200mLを加えて1日静置した。その後、上澄み液を取り除き、ジクロロメタン200mLを加えて1日静置する操作を2回行った。上澄み液を除去し、170℃で2時間、加熱真空引き乾燥して固体粉として多孔性金属錯体(2)を得た。多孔性金属錯体(2)の粉末X線回折パターンを図10に示す。
多孔性金属錯体への加圧
20mLジルコニア容器に、得られた多孔性金属錯体(2)0.2gにジルコニアボール(10mmφ、10個)を加え、常温(25℃)、400rpmで1時間、乾式粉砕(フリッチュ社プレミアムラインP−7を使用)して金属錯体(2−1)を得た。
溶媒との接触
乾式粉砕後の金属錯体(2−1)を25℃、湿度95%下で3時間静置して金属錯体(2−2)を得た。
<比較例5>
溶媒への接触
実施例3の湿度95%を湿度5%未満にした以外は同じ操作を実施して、金属錯体(2−3)を得た。
<実施例4>
Al(OH)(1,4−ndc)の合成
23mLテフロン(登録商標)容器に硝酸アルミニウム九水和物(0.375g、1.0mmol)、1,4−ナフタレンジカルボン酸(1,4−ndc、0.108g、0.5mmol)、蒸留水10mLを加え、180℃で1日加熱した。その後、内容物を桐山漏斗(登録商標)を用いて濾過し、析出した黄色粉末の金属錯体を蒸留水で洗浄後、150℃で12時間真空引き乾燥して固体粉として多孔性金属錯体(3)を得た。多孔性金属錯体(3)の粉末X線回折パターンを図12に示す。
多孔性金属錯体への加圧
20mLジルコニア容器に、得られた多孔性金属錯体(3)0.2gにジルコニアボール(10mmφ、10個)を加え、常温(25℃)、400rpmで1時間、乾式粉砕(フリッチュ社プレミアムラインP−7を使用)して金属錯体(3−1)を得た。
溶媒との接触
乾式粉砕後の金属錯体錯体(3−1)を25℃、湿度95%下で8日間静置して金属錯体(3−2)を得た。
<比較例6>
溶媒への接触
実施例4の湿度95%を湿度5%未満にした以外は同じ操作を実施して、金属錯体(3−3)を得た。
<実施例5>
Zn(2,5−DHTA)の合成
400mL瓶に2,5−ジヒドロキシテレフタル酸(2,5−DHTA、1g、5.0mmol)、硝酸亜鉛六水和物(4.52g、15.2mmol)、及びジメチルホルムアミド(100mL)を加え、ソニケーションを行い溶解させた。水5mLを加え、さらにソニケーションを行い、瓶の蓋を閉め、110℃で21.5時間加熱し、粉末の金属錯体を得た。上澄み液を取り除き、ジメチルホルムアミド、及びメタノールを用いて3回洗浄した。その後メタノールに3日浸し、上澄み液を取り除き265℃で加熱真空引き乾燥して固体粉として多孔性金属錯体(4)を得た。多孔性金属錯体(4)の粉末X線回折パターンを図14に示す。
多孔性金属錯体への加圧
20mLジルコニア容器に、得られた多孔性金属錯体(4)0.2gにジルコニアボール(10mmφ、10個)を加え、常温(25℃)、400rpmで1時間、乾式粉砕(フリッチュ社プレミアムラインP−7を使用)して金属錯体(4−1)を得た。
溶媒との接触
乾式粉砕後の金属錯体錯体(4−1)を25℃、湿度95%下で8日間静置して金属錯体(4−2)を得た。
<比較例7>
溶媒への接触
実施例5の湿度95%を湿度5%未満にした以外は同じ操作を実施して、金属錯体(4−3)を得た。
<吸着等温線>
実施例1及び比較例1の金属錯体(1−2)及び(1−5)について25℃における1,3−ブタジエンの吸着等温線を測定した。結果を図2に示す。実施例1の金属錯体(1−2)は、比較例1の金属錯体(1−5)に比べて低圧部でのブタジエン吸着量が多い。よって、本発明の錯体が吸着材として優れているのは明らかである。
比較例2及び3の金属錯体(1−6)及び(1−7)について25℃における1,3−ブタジエンの吸着等温線を測定した。結果を図2に示す。実施例1の金属錯体(1−2)は比較例2の金属錯体(1−6)及び比較例3の金属錯体(1−7)と比較して明らかにブタジエンの吸着量が多い。よって、本発明の錯体が吸着材として優れているのは明らかである。また、図8及び9を参照すると、比較例2の金属錯体(1−6)及び比較例3の金属錯体(1−7)はピークがやや不鮮明になっていることから、加圧工程で受けたダメージが十分に回復していないことが分かる。
実施例1及び比較例1の金属錯体(1−2)及び(1−5)について25℃における1−ブテンの吸着等温線を測定した。結果を図4に示す。実施例1の金属錯体(1−2)は、比較例1の金属錯体(1−5)に比べて1−ブテン吸着量が少なく、相対的に1,3−ブタジエン選択性に優れる。よって、本発明の錯体が炭素数4の炭化水素からブタジエンを選択的に吸着する用途の吸着材として優れているのは明らかである。
実施例2及び比較例4の成形体、すなわち金属錯体(1−4)及び(1−8)について25℃における1,3−ブタジエンの吸着等温線を測定した。結果を図5に示す。実施例2の金属錯体(1−4)は、比較例4の金属錯体(1−8)に比べてブタジエン吸着量が多い。よって、本発明の成形体が吸着材として優れているのは明らかである。
実施例3及び比較例5の金属錯体(2−2)及び(2−3)について、粉末X線回折パターンを図11に示す。比較例5の金属錯体(2−3)はピークが不鮮明になりアモルファス化しているが、実施例3の金属錯体(2−2)は元のピークが確認できる。よって、本発明の方法によって加圧工程でダメージを受けた金属錯体が回復しており、本発明の方法が製造法として優れていることは明らかである。
実施例4及び比較例6の金属錯体(3−2)及び(3−3)について、粉末X線回折パターンを図13に示す。比較例6の金属錯体(3−3)はピークが不鮮明になりアモルファス化しているが、実施例4の金属錯体(3−2)は元のピークが確認できる。よって、本発明の方法によって加圧工程でダメージを受けた金属錯体が回復しており、本発明の方法が製造法として優れていることは明らかである。
実施例5及び比較例7の金属錯体(4−2)及び(4−3)について、粉末X線回折パターンを図15に示す。比較例7の金属錯体(4−3)はピークが不鮮明になりアモルファス化しているが、実施例5の金属錯体(4−2)は元のピークが確認できる。よって、本発明の方法によって加圧工程でダメージを受けた金属錯体が回復しており、本発明の方法が製造法として優れていることは明らかである。
Figure 0006468852

Claims (10)

  1. 多孔性金属錯体を加圧成形した後に、水、アルコール、エーテル、ケトン、エステル、3級アミン、共役複素環化合物及びニトリルからなる群より選択される少なくとも一種の溶媒と接触させることを特徴とする多孔性金属錯体成形体の製造方法。
  2. 前記溶媒が水、アルコール又はそれらの混合物である請求項1に記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法。
  3. 前記アルコールが炭素数1〜5の脂肪族アルコールである請求項2に記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法。
  4. 前記炭素数1〜5の脂肪族アルコールがメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール及びペンタノールからなる群より選択される少なくとも一種である請求項3に記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法。
  5. 前記エーテルが環状エーテルである請求項1に記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法。
  6. 前記環状エーテルがテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン又はそれらの混合物である請求項5に記載の多孔性金属錯体の製造方法。
  7. 前記アルコールがメタノール、エタノール、プロパノール及びブタノールからなる群より選択される少なくとも一種であり、エーテルがテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン又はそれらの混合物であり、ケトンがアセトン、メチルエチルケトン又はそれらの混合物であり、エステルが酢酸エチル、酢酸−n−プロピル又はそれらの混合物であり、3級アミンがトリエチルアミンであり、共役複素環化合物がピリジンであり、ニトリルがアセトニトリルである請求項1に記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法。
  8. 前記多孔性金属錯体を構成する有機配位子が、下記(1)〜(3):
    (1)分子内に、カルボキシル基及び/又は水酸基を2つ以上有し、複素環を有さず、金属イオンに二座配位可能な有機化合物、
    (2)分子内に、N、O又はSから選択される1個のヘテロ原子を有する単環式又は多環式の飽和又は不飽和の複素環と、カルボキシル基又は水酸基とを有する、金属イオンに二座配位可能な有機化合物、及び
    (3)分子内に、1又は複数の環内にN、O及びSからなる群より選択されるヘテロ原子を2個以上有する、単環式又は多環式の飽和又は不飽和の複素環を1又は複数有する、金属イオンに二座配位可能な有機化合物
    からなる群より選択される少なくとも1種の有機化合物である請求項1〜7のいずれか一項に記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法。
  9. 前記多孔性金属錯体を構成する有機配位子が、炭素数4〜20のアルキレンジカルボン酸化合物、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸化合物、下記一般式(I)〜(III)で表されるジカルボン酸化合物:
    Figure 0006468852
    Figure 0006468852
    Figure 0006468852
    (式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ホルミル基、炭素数1〜4のアルキル基を有するアシロキシ基、炭素数1〜4のアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アミノ基、炭素数1〜4のモノアルキルアミノ基、炭素数1〜4のアルキル基を有するジアルキルアミノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を有するアシルアミノ基を示し、2つ以上のRが結合して環状であってもよく、2つ以上のRが環状に縮合してもよい。)、下記一般式(IV)で表されるジカルボン酸化合物:
    Figure 0006468852
    (式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Xは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、水酸基又はアミノ基を示す。)、下記一般式(V)で表されるヒドロキシカルボン酸化合物:
    Figure 0006468852
    (式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を示す。)、下記一般式(VI)〜(VIII)で表される有機化合物:
    Figure 0006468852
    Figure 0006468852
    Figure 0006468852
    (式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を示す。)、及び下記一般式(IX)〜(XII)で表される有機化合物:
    Figure 0006468852
    Figure 0006468852
    Figure 0006468852
    Figure 0006468852
    (式中、Yは酸素原子、硫黄原子、−CH−、−C−、−CH(OH)−、−CO−、−NH−、−C−、−C≡C−、−C−又は−C−を示し、Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ホルミル基、炭素数1〜4のアルキル基を有するアシロキシ基、炭素数1〜4のアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アミノ基、炭素数1〜4のモノアルキルアミノ基、炭素数1〜4のアルキル基を有するジアルキルアミノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を有するアシルアミノ基を示し、nは0〜3の整数を示す。)からなる群より選択される少なくとも1種の有機化合物である請求項1〜7のいずれか一項に記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法。
  10. 前記多孔性金属錯体を構成する金属原子のイオンがベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、亜鉛、及びカドミウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属の陽イオンである請求項1〜9のいずれか一項に記載の多孔性金属錯体成形体の製造方法。
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