JP6468635B2 - 眠気推定装置及び眠気推定プログラム - Google Patents

眠気推定装置及び眠気推定プログラム Download PDF

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    • A61B5/346Analysis of electrocardiograms
    • A61B5/349Detecting specific parameters of the electrocardiograph cycle

Description

この発明は、眠気推定装置及び眠気推定プログラムに関するものである。
近年、健康管理の観点から、或いは、自動車事故防止等の観点から眠気に注目が集まっている。特に、車の運転、機器の操縦・操作、デスクワークなどの場合に、眠気が起こっていることの推定は重要である。
眠気を捕えようとする従来の技術としては、運転者の眠気度合いを心拍信号のFFT処理結果を用いて検出する装置が特許文献1に示されている。より詳細には、心拍信号のFFT処理結果であるスペクトル信号のピーク周波数を中心として覚醒度合指標帯域αを設定すると共に、覚醒時ピーク周波数に対して所定比率(65〜90%)を中心として眠気度合指標帯域βを設定する。運転開始後の所定時間帯において、覚醒度合指標帯域αと眠気度合指標帯域βに属するスペクトル信号の強度αp、βpを用いてパラメータSp(=βp/(αp+βp))を算出して、このパラメータSpに基づき眠気度合を評価するというものである。
また、引用文献2には、運転者の心拍等に基づいて、暗い場所、見通しが悪い場所、路上駐車が多い場所などの運転にとって慢性的な危険位置を特定して出力するに際し、眠気による心拍変動の影響を特定して適正な心拍変動を求めることにより正確な危険位置の特定を行うことが記載されている。
また、引用文献3には、心拍波形からR−R間隔を時系列化した心拍間隔データを求め、この心拍間隔データを周波数解析してパワースペクトル密度(PSD)と自律神経のトータルパワー(TP)を含む心拍揺らぎの周波数解析結果を初期状態とし、初期状態に含まれる推定の眠気の位置及び推定の覚醒の位置に基づき、眠気の位置の原点と覚醒の位置の原点が設定された眠気スケールを決定して、この眠気スケールを用いて眠気判定を行うことが記載されている。
更に、引用文献4には、心拍信号から心拍間隔を検出し、心拍間隔の変動に対するスペクトル密度を求め、極大周波数と極大周波数に対応する極大スペクトル密度を算出し、算出された極大周波数と極大周波数に対応する極大スペクトル密度の変動傾向を基にして覚醒状態であるか否かを判定することが記載されている。
特開2004−350773号公報 特開2013−205965号公報 特開2014−12042号公報 国際公開2008/065724号パンフレット
しかしながら、上記に示した従来の眠気に関する処理では、R−R間隔(以下、RRI)に基づくものであるものの、スペクトル密度をそのまま指標として用いているものが多い。引用文献3にあっては、RRIデータを統計処理した結果と合わせてスペクトル密度を指標とするものの、スペクトル密度をそのまま指標として用いている。
上記のような従来技術によっては、十分に眠気を推定するまでの指標がなく、不完全な眠気検出に終わる可能性が高い。特に、個人差によってある指標には変化が生じ難く、また、他のある指標に対しては変化が見られるなどのケースがあり、従来の手法では的確な眠気の推定を行うことができなかった。
本発明は上記のような従来の眠気推定に関する問題点を解決せんとしてなされたもので、その目的は、個人差などに対応してより精度の高い眠気の推定を行うことができる眠気推定装置及び眠気推定プログラムを提供することである。
本発明に係る眠気推定装置は、心電図信号のR波に相当する信号を検出するRRIセンサにより得られる信号からR−R間隔のデータであるRRIデータを取得するRRI取得手段と、前記RRIデータを統計処理した結果と前記RRIデータのスペクトル解析の結果とに基づいて、自律神経の活動に関する複数種の活動指標について指標値を計算する指標値計算手段と、前記指標値計算手段により計算される全活動指標から選択された1以上の活動指標の指標値とこの選択された活動指標に関する閾値により作成した推定関数及び/または前記選択された活動指標の指標値に関する変動状態により作成した推定関数によって構成される眠気推定ルールに基づき、前記指標値計算手段により算出された指標値を評価し眠気を推定する眠気推定手段とを具備することを特徴とする。
本発明に係る眠気推定装置では、前記RRIデータを統計処理した結果の活動指標には、
SDRR:(RRIの標準偏差)
RMSSD:(隣接するRRIの差の二乗平均値の平方根)
SDSD:(隣接するRRIの差の標準偏差)
pRR50:(隣接するRRIの差が50(ミリ秒)を超える割合)
の少なくとも1つが含まれることを特徴とする。
本発明に係る眠気推定装置では、前記RRIデータのスペクトル解析の結果の活動指標には、
LF:(PSD(パワースペクトル密度関数)の0.04〜0.15[Hz]のパワー)
HF:(PSDの0.15〜0.40[Hz]のパワー)
HF/(LF+HF)
(i=0,1,2,・・・,9):(PSDの0.15+i×0.025〜 0.15+(i+1)×0.025 [Hz]のパワー)
の少なくとも1つが含まれることを特徴とする。
本発明に係る眠気推定装置では、前記指標値計算手段は、第1の時間毎のRRIデータを用いて単位時間の指標値を算出し、単位時間の指標値を活動指標の種類分集めてベクトル化し、ベクトル化された指標値を時系列に並べて指標値ベクトル時系列を作成し、眠気推定手段は、閾値ベクトルと前記指標値ベクトル時系列を用いて評価する推定関数により眠気推定を行うことを特徴とする。
本発明に係る眠気推定装置では、眠気推定ルールの推定関数は、上記活動指標と対応するそれぞれの閾値との比較条件を含み、アンドとオアのいずれかを用いて、或いはこれらアンドとオアを用いて、前記条件を結合させて形成されていることを特徴とする。
本発明に係る眠気推定装置は、所定周波数成分の除去であるトレンド除去、異常値除去、データ補間、フィルタ処理の少なくとも1つを行うデータ整形手段を含んで構成されていることを特徴とする。
本発明に係る眠気推定プログラムは、コンピュータを、心電図信号のR波に相当する信号を検出するRRIセンサにより得られる信号からR−R間隔のデータであるRRIデータを取得するRRI取得手段、前記RRIデータを統計処理した結果と前記RRIデータのスペクトル解析の結果とに基づいて、自律神経の活動に関する複数種の活動指標について指標値を計算する指標値計算手段、前記指標値計算手段により計算される全活動指標から選択された1以上の活動指標の指標値とこの選択された活動指標に関する閾値により作成した推定関数及び/または前記選択された活動指標の指標値に関する変動状態により作成した推定関数によって構成される眠気推定ルールに基づき、前記指標値計算手段により算出された指標値を評価し眠気を推定する眠気推定手段として機能させることを特徴とする。
本発明に係る眠気推定プログラムでは、前記RRIデータを統計処理した結果の活動指標には、
SDRR:(RRIの標準偏差)
RMSSD:(隣接するRRIの差の二乗平均値の平方根)
SDSD:(隣接するRRIの差の標準偏差)
pRR50:(隣接するRRIの差が50(ミリ秒)を超える割合)
の少なくとも1つが含まれることを特徴とする。
本発明に係る眠気推定プログラムでは、前記RRIデータのスペクトル解析の結果の活動指標には、
LF:(PSD(パワースペクトル密度関数)の0.04〜0.15[Hz]のパワー)
HF:(PSDの0.15〜0.40[Hz]のパワー)
HF/(LF+HF)
(i=0,1,2,・・・,9):(PSDの0.15+i×0.025〜 0.15+(i+1)×0.025 [Hz]のパワー)
の少なくとも1つが含まれることを特徴とする。
本発明に係る眠気推定プログラムでは、前記指標値計算手段は、第1の時間毎のRRIデータを用いて単位時間の指標値を算出し、単位時間の指標値を活動指標の種類分集めてベクトル化し、ベクトル化された指標値を時系列に並べて指標値ベクトル時系列を作成し、眠気推定手段は、閾値ベクトルと前記指標値ベクトル時系列を用いて評価する推定関数により眠気推定を行うことを特徴とする。
本発明に係る眠気推定プログラムでは、眠気推定ルールの推定関数は、上記活動指標と対応するそれぞれの閾値との比較条件を含み、アンドとオアのいずれかを用いて、或いはこれらアンドとオアを用いて、前記条件を結合させて形成されていることを特徴とする。
本発明に係る眠気推定プログラムは、前記コンピュータを、所定周波数成分の除去であるトレンド除去、異常値除去、データ補間、フィルタ処理の少なくとも1つを行うデータ整形手段として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、RRIデータを統計処理した結果とRRIデータのスペクトル解析の結果に基づいて、自律神経の活動に関する複数種の活動指標について指標値を計算し、各活動指標に関する閾値及び/または変動状態により評価する推定関数によって構成される眠気推定ルールに基づき、活動指標を評価し眠気を推定するので、RRIデータを統計処理した結果に基づく自律神経の活動指標と、RRIデータのスペクトル解析の結果に基づいて算出した複数の自律神経の活動指標とを用いて、多角的方向から眠気に関する推定がなされ、個人差などに対応してより精度の高い眠気の推定を行うことができる。
本発明に係る眠気推定装置の第1の実施形態のブロック図。 心電図信号におけるRRIを説明するための心電図波形を示す図。 本発明に係る眠気推定装置の第1の実施形態を、端末を中心として構成したシステムの内部構成を示すブロック図。 本発明に係る眠気推定装置の第1の実施形態の眠気推定処理プログラムによる処理を示すフローチャート。 本発明に係る眠気推定装置の実施形態における要部であるデータ整形手段の第1の構成例を示すブロック図。 本発明に係る眠気推定装置の実施形態における要部であるデータ整形手段の第2の構成例を示すブロック図。 本発明に係る眠気推定装置の実施形態における要部であるデータ整形手段の第3の構成例を示すブロック図。 本発明に係る眠気推定装置の実施形態における要部であるデータ整形手段の第4の構成例を示すブロック図。 本発明に係る眠気推定装置の実施形態における要部である指標値計算手段の構成例を示すブロック図。 本発明に係る眠気推定装置の実施形態に取り込んだRRIデータの一例を示す図。 本発明に係る眠気推定装置の実施形態に取り込んだRRIデータとその取り込み時刻により構成されるデータの一例を示す図。 本発明に係る眠気推定装置の実施形態におけるループ処理のループ回数が0の場合のRRIデータの一例を示す図。 本発明に係る眠気推定装置の実施形態におけるループ処理のループ回数が3の場合のRRIデータの一例を示す図。 本発明に係る眠気推定装置の実施形態において用いる複数の活動指標について、指標名と指標変数、その閾値の一例を示す図。 本発明に係る眠気推定装置の実施形態において処理するRRIデータであって、指標計算開始時刻T0 から4000秒後(cnt=400)のRRIデータ(整形前)を示す図。 図15に示したRRIデータについて、本発明に係る眠気推定装置の実施形態のトレンド除去部により波形整形した後のデータを示す図。 図16に示したRRIデータについて、本発明に係る眠気推定装置の実施形態の異常値除去部により波形整形した後のデータを示す図。 図17に示したRRIデータについて、本発明に係る眠気推定装置の実施形態のデータ補間部により波形整形した後のデータを示す図。 本発明に係る眠気推定装置の実施形態のフィルタ処理部のフィルタ特性を示す図。 図18に示したRRIデータについて、本発明に係る眠気推定装置の実施形態のフィルタ処理部により波形整形した後のデータを示す図。 FFT直接法により得たPSDを示す図。 最大エントロピー法(burg法)により求めたPSDを示す図。 図21に示したFFT直接法により得たPSDに対して、本発明に係る眠気推定装置の実施形態が用いる指標である特定周波数帯のパワーpを求める区間を示す図。 図22に示した最大エントロピー法(burg法)により得たPSDに対して、本発明に係る眠気推定装置の実施形態が用いる指標である特定周波数帯のパワーpを求める区間を示す図。 本発明に係る眠気推定装置の第2の実施形態のブロック図。 本発明に係る眠気推定装置の第2の実施形態の眠気推定プログラムによる処理を示すフローチャート。 本発明に係る眠気推定装置の第3の実施形態のブロック図。 本発明に係る眠気推定装置の第3の実施形態を、端末及びサーバを中心として構成したシステムの内部構成を示すブロック図。 本発明に係る眠気推定装置の第3の実施形態の眠気推定プログラムによる処理を示すフローチャート。 本発明に係る眠気推定装置の第4の実施形態のブロック図。 本発明に係る眠気推定装置の第4の実施形態を、端末及びサーバを中心として構成したシステムの内部構成を示すブロック図。
以下、添付図面を参照して本発明に係る眠気推定装置及び眠気推定プログラムの実施形態を説明する。各図において、同一の構成要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。眠気推定装置の第1の実施形態は、図1に示すように構成される。本実施形態では、心電図信号のR波に相当する信号を検出するRRIセンサ10として、心拍センサを用いることができる。このRRIセンサ10は、心拍センサ以外に、心電計の心電図信号を取り出す部分の構成や脈波センサを用いても良い。
RRIセンサ10は、生体に設けられ、無線或いは有線により図2(b)に示すような心電図信号を検出して、図1に示すようにRRI(整形前)1001を出力する。
ここで、心電図信号について説明を行う。図2(a)に示されるように、心電図信号には、Rのピークを有するQRS波を観測することができる。QRS波は、心室全体を急速に興奮させるときに発生するものとされる。また、その前方のP波は、洞房結節に興奮が発生し、心房が収縮したときの波とされる。更に、QRS波の後方に現れるT波は、心室の興奮か回復するときに発生する波とされる。心臓の解析には、上記のP波、QRS波、T波により得られるPQ時間、QRS時間、QT時間などが重要なパラメータとして用いられる。心電図信号には図2(b)に示すように、拍動に応じてR波が所定間隔で現れるので、RRIも重要なパラメータとされ、自律神経活動に関連していることが知られている。本実施形態では、このRRIデータを眠気推定に用いるものである。
図1に示すように、本実施形態の眠気推定装置では、端末20が、RRI取得手段21、データ整形手段22、指標値計算手段23、眠気推定手段24、出力手段25を備える。
RRI取得手段21は、上記RRIセンサ10により送出されるRRIデータを取得するものである。RRIセンサ10としては、心電図信号を出力するものでもよく、この場合には、RRI取得手段21が心電図信号に基づきRRIデータを作成する。データ整形手段22は、所定周波数成分の除去であるトレンド除去、異常値除去、データ補間、フィルタ処理の少なくとも1つを行う構成を備えている。これ等の構成は、トレンド除去部222、異常値除去部223、データ補間部224、フィルタ処理部225などとして後に詳述する。
指標値計算手段23は、上記RRIデータに基づいて自律神経の指標値を算出するもので、例えば、上記RRIデータを統計処理した結果と、上記RRIデータのスペクトル解析の結果に基づいて、複数種類である自律神経の活動指標について、その指標値を算出するように構成することができる。指標値計算手段23は、第1の時間毎のRRIデータを用いて単位時間の指標値を算出し、単位時間の指標値を活動指標の種類分集めてベクトル化し、ベクトル化された指標を時系列に並べて指標値ベクトル時系列を作成する。
また、眠気推定手段24は、活動指標に関する閾値及び/または変動状態により評価する推定関数によって構成される眠気推定ルールに基づき、上記指標値計算手段23により算出された活動指標を評価し眠気を推定する。
出力手段25は、眠気推定手段24による推定結果を出力し、警報発生や機器の動作停止、警告などに用いられるようにする。上記端末20は、スマートフォン、タブレット端末、モバイル端末などにより構成することができる。
端末20には、クラウドストレージ30が接続されている。クラウドストレージ30には、センサ特性情報1101、眠気推定ルール1102が予め備えられている。センサ特性情報1101は、データ整形手段22がデータ整形を実行するときに用いられる。眠気推定ルール1102は、眠気推定手段24が眠気を推定するときに用いられる。クラウドストレージ30には、端末20において取得した取得済RRIデータを履歴データの取得済RRI1012Xとして記憶しておいても良いことを示しており、この取得済RRI1012Xは、本実施形態では示さないが、眠気推定ルール1102の更新のために用いても良い。
以上の構成の眠気推定は、具体的には、図3に示す構成を有する。既に説明したRRIセンサ10と、端末20、クラウドストレージ30により構成される。
端末20は、CPUの制御によって処理を行うものであり、処理中のデータなどを一時保持するための一時記憶などを行うメモリと、各種の処理データを記憶するための不揮発性メモリなどにより構成される記憶装置を備える。端末20は、電話回線を介した通信やネットワークを介した通信などを行う通信部、タッチ画面による情報やコマンドの入力と、各種データや画像の表示を行うことのできる入出力部、時刻データを取り出すためのタイマを有する。上記通信部によって、クラウドストレージ30との間で通信を行うことができる。更に、記憶装置には、各種のアプリケーションプログラム、応用ソフト、各種ブラウザ、本実施形態において行うデータ取得やデータ整形等のデータ処理を行うためのデータ処理プログラム、眠気推定処理を行うための眠気推定プログラムなど、眠気推定処理用パラメータ・プログラム類を備えている。
クラウドストレージ30は、CPUの制御によって処理を行うものであり、処理中のデータなどを一時保持するための一時記憶などを行うメモリと、各種の処理データを記憶するための不揮発性メモリなどにより構成される記憶装置、ネットワークを介した通信(ここでは、主に端末20との間の通信)などを行う通信部を備えている。また、記憶装置には、眠気推定処理用の各種パラメータ・プログラム類を備えている。
以上の構成を有する眠気推定装置では、端末20において、データ処理プログラムと眠気推定プログラムによってCPUが図4に示すフローチャートに対応する処理を行う。クラウドストレージ30には、図1と図4に示すように、センサ特性情報1101、眠気推定ルール1102が備えられている。センサ特性情報1101は、センサ機種の違いによる特性差を吸収するために、図1と図4に示すデータ整形手段22においてRRIデータを補正する目的で利用されるもので、例えば、QRS波のピークが尖鋭でない特性や尖鋭であるが誤差が大きい特性となっている場合を補正値により補正する。クラウドストレージ30にセンサ特性情報1101が存在しない場合は、特にセンサ機種の違いを吸収する目的での補正を行わなくとも良い。
眠気推定ルール1102は、各活動指標に関する閾値及び/または変動状態により評価する推定関数によって構成されるものである。上記眠気推定ルール1102の推定関数は、後に詳述するが、上記活動指標と対応するそれぞれの閾値との比較条件と、所定変動状態の有無の条件とを含み、アンドとオアのいずれかを用いて、或いはこれらアンドとオアを2以上用いて、前記条件を結合させて形成することができる。
図4に示される処理では、初めに開始処理部201が実行され、次にループ開始部202が起動され、更にRRI取得手段21以降が実行される。ループ開始部202とループ終了判定部203に挟まれているRRI取得手段21以降の処理はループ処理であり、ループ終了判定部203で終了と判定されるまでループ処理が継続される。この場合の終了は、例えば端末20からユーザが所定のキー操作を行うことにより実行させることができる。上記ループ処理では、処理がRRI取得手段21に戻る度に、ループカウンタcntをカウントアップする。ここに、cnt=0,1,2,・・・(cntの開始値はゼロ)とする。
ループ処理(ループ開始部202からループ終了判定部203の間)は、開始処理部201で決定される指標値計算時間間隔DT[秒]毎に実施される。このため、RRIセンサ10による測定開始時刻をT0、1回のループ処理で扱うRRIのデータ長をLT[秒]間分とすると、cnt回目のループ処理では、時刻T0+cnt×DT〜時刻T0+cnt×DT+LTまでの、LT[秒]間に取得されたRRIデータが処理される。
開始処理部201では、本処理で実施される各処理のパラメータを設定する。パラメータとは、以降のループ処理(ループ開始部202からループ終了判定部203の間)による再処理の時間間隔DT[秒](指標値計算時間間隔)、1回のループ処理で扱うRRIのデータ長LT[秒]間分をはじめとし、以降のデータ整形手段22におけるデータ整形処理のパラメータ、定数類、以降の指標値計算手段23における心拍解析のパラメータ類、定数類である。パラメータは、通常は予め用意しているデフォルト値を利用することができるが、幾つかの候補パラメータを用意しておき、所定のタイミングなどで変更手続きを実行して変更してもよい。
クラウドストレージ30の説明において既述した内容と重複するが、この開始処理部201では、クラウドストレージ30にアクセスし、RRIセンサ機種に応じたセンサ特性情報1101が存在すれば読み込む。クラウドストレージ30にセンサ特性情報1101が存在しない場合は、特にセンサ機種の違いを吸収する目的での補正は行われない。
更に開始処理部201では、クラウドストレージ30に接続し、推定精度向上のために更新された眠気推定ルール1102が存在すれば読み込む。クラウドストレージ30に更新された眠気推定ルール1102が存在しない場合は、前回の眠気推定処理で使用した眠気推定ルール1102が適用される。
開始処理部201の処理に続いてループ開始部202が起動され、RRI取得手段21の処理が実行される。RRI取得手段21では、測定開始時刻T0、RRI時間長LT、指標値計算時間間隔DTを用いて以下を順次実行する。即ち、RRIセンサ10からRRI(整形前)1001をリアルタイムに取得する。例えば、図10に示されるようなデータを取得する。図10の例では、RRIセンサ10からはじめに「680」(単位は[ミリ秒])を取り込み、以降、「710」,「593」,「827」,・・・とデータを取得したことを示している。
次に、RRI取得手段21では、RRIセンサ10に内蔵されるタイマ、或いは端末20に備えられているタイマから1つのRRIデータが発生した時刻1002を取得する。時刻1002とRRI(整形前)1001を対応付けたデータを、RRI2(整形前)1012として図示しないレジスタに追加・蓄積する。このデータは例えば、図11に示されるデータであり、図11では、RRIセンサ10から取得した初めのデータが15時09分19秒600ミリ秒の時刻のものであり、以降、図11中に示される時刻のデータであることを示している。
上記レジスタのRRI2(整形前)1012中の、所定の時刻から所定の時刻までのデータを抽出して図5などに示されるRRI3(整形前)1013を生成する。指標値計算開始時刻T0以降、図4のフローチャートによる処理の第cnt回目のループでは(cnt=0,1,2,・・・)、時刻T0+cnt×DT〜時刻T0+cnt×DT+LTまでのLT秒間に取得されたRRIを扱う。
尚、以降のデータ整形手段22の補間処理において、時刻T0+cnt×DT〜時刻T0+cnt×DT+LTの前後1つずつのデータも必要になるため、時刻T0+cnt×DT〜時刻T0+cnt×DT+LTまでのLT秒間に取得されたRRIと、その前後1つずつのRRIを含めたものが、RRI3(整形前)1013である。
例えば、指標値計算開始時刻T0が15時10分20秒、LT=300[秒](=5[分])、DT=10秒、cnt=0、の場合は、時刻15時10分20秒〜15時15分20秒までのデータに、15時10分20秒の1つ前のデータと、15時15分20秒の1つ後のデータを含めた図12に示すようなデータである。
cnt=3の場合は、時刻15時10分50秒〜15時15分50秒までのデータに、15時10分50秒の1つ前のデータと、15時15分50秒の1つ後のデータを含めた図13に示すようなデータである。
RRI取得手段21による処理に続いてデータ整形手段22による処理が行われる。データ整形手段22は、処理手法の相違により、例えば以下の図5から図8に示す複数の構成から所要のものが選択される。ここでは、データ整形手段22(図5)、データ整形手段221A(図6)、データ整形手段221B(図7)、データ整形手段221C(図8)の4種類を説明する。
データ整形手段22は、トレンド除去部222、異常値除去部223、データ補間部224、フィルタ処理部225により構成され、この順で、RRI3(整形前)1013に対して整形処理を行い、最終的にRRI(整形後)1014を生成する。トレンド除去部222では、本実施形態では扱わないRRIの超低周波成分を除去する。RRI3(整形前)1013にハウスホルダー法を適用し最小二乗推定量を算出する。次いでRRI3(整形前)1013から最小二乗曲線を除去する。5分程度のRRIデータを扱う場合は、ハウスホルダー法の次数は6次程度で十分である(日野幹男、「スペクトル解析」、朝倉書店(2009年))。
図15にRRI3(整形前)1013の波形を示し、図16にトレンド除去後の波形を示す。より詳細には、図15は、指標値計算開始時刻T0から4000秒後(cnt=400)のRRI3(整形前)1013の波形である。図16は、図15に示したRRI3(整形前)1013に対して、当該トレンド除去部222による処理を適用して得たトレンド除去後の波形データである。
トレンド除去部222に続いて処理を行う異常値除去部223は、センサの異常値を数理的根拠に基づき除去するものである。異常値が混入すると、以降の指標値計算手段23で算出される指標(活動指標)に関して正しい値が得られないために行われる処理である。
図17は、図16のトレンド除去後のデータに対して、当該異常値除去部223による処理を適用して得た異常値除去後のデータである。本実施形態では、図16に示したトレンド除去後のデータについて、±300[ms]を超えたものを異常値として扱っている。尚、±300のような絶対的な数値による排除だけでなく、例えばRRIのヒストグラムを作成した際に±5σを越えるデータは異常値として扱う、などとして処理する。
異常値除去部223の次に処理を行うデータ補間部224では、スプライン補間、線形補間等を利用して、一定時間間隔のRRIデータを算出する。これは、以降に処理を行う指標値計算手段23におけるFFTの計算のための前処理に相当している。図18は、図17に示した異常値除去後のデータに対して、当該データ補間部224による処理を適用して得た補間後のデータである。尚、本実施形態では1次補間を行っている。
データ補間部224に続く処理を行うフィルタ処理部225では、適宜FFTフィルタを作用させる(日野幹男、「スペクトル解析」、朝倉書店(2009年))。このフィルタ処理部225の処理は、データ補間部224の処理と同じく指標値計算手段23におけるFFTの計算のための前処理に相当している。図20は、図18の補間後のデータに対して当該フィルタ処理部225による処理を適用して得たRRI(整形後)1014を示している。
尚、本実施形態で適用したフィルタの特性は図19に示すようであり、波形整形以降の周波数解析において、最新のデータに含まれる周波数成分を最も注目(強調)したいという目的のものであり、古いデータの信号(パワー)を小さくしている。フィルタ処理部225に用いるフィルタはこの実施形態に示した特性に限るものではなく、解析の目的に合わせて様々なものを採用できる。
図6に示すデータ整形手段221Aは、図5に示したデータ整形手段22の前段に1段の第1異常値除去部226Aを設けた構成である。データ整形手段221Aは、第1異常値除去部226A、トレンド除去部222、第2異常値除去部223A、データ補間部224、フィルタ処理部225によって構成される。これら第1異常値除去部226Aからフィルタ処理部225によりRRI3(整形前)1013に対し順に整形処理を行い、最終的にRRI(整形後)1014を生成する。
第1異常値除去部226Aと第2異常値除去部223Aの相違は、第1異常値除去部226Aはセンサの特性等に関する既知の「明らかな」異常値を除去するものであるのに対し、第2異常値除去部223Aは、数理的根拠に基づき異常値を取り除くものである。
図7に示すデータ整形手段221Bは、データ補間部224とフィルタ処理部225によって構成される。このデータ整形手段221Bは、特に高精度の心拍センサを利用する場合に利用するものである。図8に示すデータ整形手段221Cは、データ補間部224のみで構成される。以上の通り、本実施形態のデータ整形手段22は、データ補間部224を必須の構成要素とする他は任意の構成を採用することができる。従って、データ整形手段22には、本実施形態により示した構成以外の構成を適宜追加してもよい。
上記に示したデータ整形手段22、データ整形手段221A、データ整形手段221B及びデータ整形手段221Cでは、所定の時点のデータに対してセンサ特性情報1101に応じた補正がなされる場合がある。これはセンサ機種の違いによる特性差を吸収するためのものである。
次に、図9に示されている指標値計算手段23の説明を行う。指標値計算手段23は、指標1計算部232−1〜指標m計算部232−mと、ベクトル化部233によって構成される。指標1計算部232−1〜指標m計算部232−mでは、RRI3(整形前)1013およびRRI(整形後)1014を用いて、心拍変動に基づく自律神経の活動指標(複数)をm個算出する。
本実施形態において用いる、心拍変動に基づく自律神経の活動指標(複数)とは、例えば以下ものを挙げることができる。
・積率統計量に関する活動指標
SDRR:RRIの標準偏差(交感神経と副交感神経の活動指標)
RMSSD:隣接するRRIの差の二乗平均値の平方根(副交感神経の活動指標)
SDSD:隣接するRRIの差の標準偏差(副交感神経の活動指標)
pRR50:隣接するRRIの差が50[ミリ秒]を超える割合(副交感神経の活動指標)
・スペクトル解析に基づく活動指標
LF:PSDの0.04〜0.15[Hz]のパワー(主として交感神経の活動指標)
HF:(PSDの0.15〜0.40[Hz]のパワー(副交感神経の活動指標)
HF/(LF+HF)(副交感神経の活動比率)
特定周波数帯のパワーp(i=0,1,2,・・・,9):PSDの0.15+i×0.025〜0.15+(i+1)×0.025[Hz]のパワー(副交感神経の個別周波数帯の活動指標)
積率統計量に関する活動指標は、RRI3(整形後)1013のデータを
(1≦i≦m)としたとき、以下の式により与えられる。
スペクトル解析に基づく指標の算出は、はじめにRRI(整形後)1014(即ち、{x}系列(1≦i≦m))について、FFT、最大エントロピー法等を適用してPSD(パワースペクトル密度関数)を求める。FFT算出については良く知られており、ここではその詳細説明を省略する。
図21は、FFT直接法により得たPSDを示す図である。また、図22は、最大エントロピー法(burg法)により求めたPSDを示す図である。PSDを求める手法としては、上記の他に、FFTとARモデル予測(Yule-Walker 法)により求める手法がある。
周波数fにおけるパワースペクトル密度関数をPSD(f)と表すと、LF、HFは以下の式により与えられる。尚、LF、HFの積分区間の定義は諸説あり、定まったものは存在しない。従って、以下の式における積分区間は一例である。
上記の「スペクトル解析に基づく指標」においては、HF/(LF+HF)を指標として示したが、Ratio は、LF/(LF+HF)であっても、HF/LFであっても良い。特定周波数帯のパワーp(i=0,1,2,・・・,9)は、本願発明者が初めて提供する独自の指標であり、上記HFの積分区間が0.15〜0.40[Hz]であるところを、該区間を10分割し、分割区間単位でパワーを算出するものである。即ち、次の式により示す処理によりパワーを求める。
図23は、FFT直接法により得たPSDの上記0.15〜0.40[Hz]の区間を、区間Iから区間Xまでの10区間に分割し、各区間でパワーを求めることを示す図である。また、図24は、最大エントロピー法(burg法)により求めたPSDの上記0.15〜0.40[Hz]の区間を、区間Iから区間Xまでの10区間に分割し、各区間でパワーを求めることを示す図である。勿論、分割数10は一例であり、2以上の任意の数の区間に分割しても良い。
上記の実施形態において、眠気推定処理の第cnt回目のループでは、時刻T0+cnt×DT〜時刻T0+cnt×DT+LTまでのLT秒間に取得されたRRIを用いて、SDRR、RMSSD、SDSD、pRR50、LF、HF、HF/(LF+HF)、p、p、p、p、p、p、p、p、p、pのm(=17)個の指標の指標値が算出される。
以降では,それぞれの指標値をy(j=1,2,3,…,m)と表記する。特に、時刻T0+cnt×DT+LT(cnt値に依存)における指標値であることを表す場合には、ycnt(j=1,2,3,…,m)、(cnt=0,1,2,3,…)と表記する。すなわち、yα,βは、時刻T0+β×DT〜時刻T0+β×DT+LTまでのLT秒間に取得されたRRIから算出されたα番目の指標値を意味する。
図9に示す指標値計算手段23に備えられているベクトル化部233では、眠気推定処理の第cnt回目のループで算出される指標値をベクトル化する。すなわち、時刻T0+cnt×DT〜時刻T0+cnt×DT+LTまでのLT秒間に取得されたRRIに基づき生成された指標値y1,cnt〜ym,cntをまとめてベクトル化する。これにより、指標値ベクトル1021
YYcnt={y1,cnt,y2,cnt,y3,cnt,・・・・,ym,cnt}を生成する。ベクトルの標記は、文中ではYYのように、大文字を連続記載したものとする。以降、YYcntは、時刻T0+cnt×DT+LTにおける指標値ベクトルとして扱う。
図4の指標値計算手段23には、図示しない指標値ベクトルの時系列化部が含まれているので、以下に指標値ベクトルの時系列化部の説明を行う。指標値ベクトルの時系列化部では、眠気推定処理の第k回目(0≦cnt≦k)までに算出された指標値ベクトルYYをまとめて、指標値ベクトル時系列1051:DD={YY,YY,YY,・・・,YY}を生成する。
次に、指標値計算手段23に次いで処理を行う眠気推定手段24の説明を行う。眠気推定手段24では、再処理ループ(ループ開始部202〜ループ終了判定部203)の0〜k回目までのループで構成される指標値ベクトル時系列1051:DD={YY,YY,YY,・・・,YY}を参照し、眠気推定ルール1102に基づき眠気の推定を行う。
ここに、眠気推定ルール1102とは、閾値が定められた閾値ベクトルRRと、指標値ベクトル時系列DDと閾値ベクトルRRを引数とする推定関数fとで構成されるものである。f(DD,RR)は推定値を意味する。また、推定関数fは、推定値f(DD,RR)={1,0}(1:眠気可能性あり、0:眠気可能性なし)のように、離散化された整数値を返すように設計されている。上記では、2値のものを示したが、推定値f(DD,RR)={3,2,1,0}(3:眠気可能性大、2:可能性中、1:可能性低、0:なし)のように、4値化されていても良く、特に制限は無い。
推定関数fは、指標値ベクトル時系列DD={YY,YY,YY,・・・,YY}のk+1個の要素のうち、少なくとも1つ以上のYYcnt(0≦cnt≦k)を利用し、また、YYcnt={y1,cnt,y2,cnt,・・・・,ym,cnt}のm個の要素のうち、少なくとも1つ以上のyj,cnt(1≦j≦m)を利用するように構成することができる。即ち、k+1の時刻に対応する指標値ベクトルのうち少なくとも1つ以上の時刻に対応する指標値ベクトルを参照し、これらの指標値ベクトルのm個の要素のうち1つ以上を利用するようにすることができる。
上記推定関数fのより具体的な例1を示す。例1は、以下の条件1〜3を満たすときに「眠気あり」と判定することができる。これは、2値判定の例である。
条件1:HF/(LF+HF)≧0.2
条件2:p≧3.8 または p≧4.2
条件3:HF≦200
本実施形態では、指標名と、指標変数及びその閾値は、図14に示す如き対応があるものとする。例えば、HF/(LF+HF)の変数はy,閾値はr(=0.2)である。同様に、指標名p,p,HFの変数は、y13,y14,y,閾値はr13(=3.8),r14(=4.2),r(=200)であることを示している。これに対応する閾値ベクトルRRは、図14の上から下まで連番で1〜17までの指標番号とすると、RR={{7,0.2},{13,3.8},{14,4.2},{6,200}}であり、{{指標番号,閾値},{指標番号,閾値},{指標番号,閾値},{指標番号,閾値},・・・}などとして構成することができる。
処理時刻及びループカウントを意味する最新のcnt値をkとすると、例1の推定関数は以下のように与えられる。
f(DD,RR):=(y7,k≧r)∧((y13,k≧r13)∨(y14,k≧r14))∧(y6,k≦r
上記において、∧はANDを意味し、∨はORを意味する。
上記の推定関数f(DD,RR)がTRUEならば1、FALSEならば0とすることができる。
尚、本実施形態における推定関数が処理する内容は、一般的な指標を用いた判定が条件1であり、被検者に固有の特徴である、眠気時に特にPSDにおける0.275〜0.3[Hz]の領域或いは0.3〜0.325[Hz]の領域の成分が上昇するという傾向を用いた判定が条件2であり、食事やお喋りなど、副交感神経の活動が活性化する場合の判定が条件3であり、これら条件1と条件2が共に成立し、条件3を排除するようにしたものである。
上記のユーザに固有の特徴に係る条件については、ユーザについて予め全指標を用いた測定であって、眠気を生じたときの測定を行うことにより得るものとすることができる。この測定のデータから、眠気を生じたときの各活動指標において顕著な変化を求め、推定関数とすることができる。これは後述するクラウドストレージ30において、眠気推定処理が実行される毎に眠気推定ルール1102が更新され、推定精度を向上させて行く構成において処理を実行することができる。これによって、ユーザに固有の眠気推定ルールを設定することができる。
上記推定関数fの、より具体的な例2を示す。例2は、先の例1の推定関数fについて、条件4を加えたものであり、以下の通りである。
条件1:HF/(LF+HF)≧0.2
条件2:p≧3.8 または p≧4.2
条件3:HF≦200
条件4:条件1が過去連続して3回(現在を含め4回)満たしている
処理時刻及びループカウントを意味する最新のcnt値をkとすると、本例の推定関数は以下のように与えられる。
f(DD,RR):=(y7,k≧r)∧((y13,k≧r13)∨(y14,k≧r14))
∧(y6,k≦r)∧((y7,k−1≧r)∧(y7,k−2≧r)∧(y7,k−3≧r))
上記の推定関数(条件式)がTRUEならば1、FALSEならば0とすることができる。
以上の通り、指標値計算手段23(図1)は、第1の時間毎のRRIデータを用いて単位時間の活動指標を算出し、単位時間の活動指標を活動指標の種類分集めてベクトル化し、ベクトル化された指標値を時系列に並べて指標値ベクトル時系列を作成し、眠気推定手段24は、閾値ベクトルと上記指標値ベクトル時系列を用いて評価する関数により眠気推定を行う。
次に、眠気推定手段24に続き処理を行う出力手段25の説明を行う。出力手段25は、眠気推定手段24において算出された推定値f(DD,RR)を、眠気推定処理の呼び出し側/上位側への返り値として戻す処理を行う。
出力手段25の処理の次には、ループ終了判定部203が処理を行う。眠気推定処理の呼び出し側/上位側などから終了指示により、ループ終了判定部203はYESへ分岐し、RRIセンサ10によるデータ取得終了、停止し、及び眠気推定処理の呼び出し側/上位関数へコントロールを渡すことになる。ループ終了判定部203がNOへ分岐した場合には、ループ開始部202からRRI取得手段21の処理へ戻り、次ステップ以降のループ処理が行われる。
ループ終了部204は、ループ終了判定部203による終了判定(YESへの分岐)がなされた後に、図4に示すように、少なくとも、RRIセンサ10から取得したRRI2(整形前)1012と、指標値ベクトルの時系列データDDの一部或いは全部のデータである指標値ベクトル時系列1051を、好ましくは眠気が生じたときのデータであるか否かを示すフラグと共にクラウドストレージ30に転送する。この結果、クラウドストレージ30には、取得済RRI1012Xとして、また所定期間の指標値ベクトル時系列1051Xとして記憶されることになる。
クラウドストレージ30に転送されたデータは、クラウドストレージ30にアクセス可能な図示しないサーバによる眠気推定ルール1102の再計算のために使われても良い。眠気推定ルール1102は、眠気推定処理が実行される毎に更新され、推定精度を向上させて行く構成を採用しても良い。
眠気推定装置の第2の実施形態は、図25に示すように構成される。この第2の実施形態では、端末20が推定ルール1102を保持している。従って、開始処理部201は端末20の記憶装置から推定ルール1102を読み出して用いる。これ以外の構成は第1の実施形態と同様である。この第2の実施形態では、端末20の記憶装置から推定ルール1102を読み出す処理を有する図26に示したフローチャートにより処理が実行される。
眠気推定装置の第3の実施形態は、図27に示すように構成される。即ち、端末20にRRIセンサ10とサーバ60が接続され、サーバ60にクラウドストレージ30が接続された構成を有する。端末20には、RRI取得手段21、出力手段25が備えられる。また、サーバ60にデータ整形手段22、指標値計算手段23、眠気推定手段24が備えられる。サーバ60において推定値1005が得られるが、この推定値1005は、サーバ60及び/または端末20が備える、眠気推定処理の呼び出し側/上位側などへ送出され、そこで使用される。
クラウドストレージ30には、センサ特性情報1101、眠気推定ルール1102が予め備えられている。また、クラウドストレージ30には、端末20において取得した取得済RRIデータを履歴データの取得済RRI1012Xとして記憶しておくことができる。
図28に、第3の実施形態における、端末20、サーバ60、クラウドストレージ30の構成を示す。クラウドストレージ30の構成は、第1の実施形態のものと同じであり、端末20の構成は、データ取得処理を行うためのデータ処理プログラムを備え、データ整形等のデータ処理や眠気推定処理を行うための眠気推定プログラムを備えていない点が第1の実施形態のものと異なっている。
サーバ60は、CPUの制御によって処理を行うものであり、処理中のデータなどを一時保持するための一時記憶などを行うメモリ、各種の処理データを記憶するための不揮発メモリなどにより構成されるストレージ、ネットワークを介した通信などを行う通信部を有する。上記通信部によって、端末20またはクラウドストレージ30との間で通信を行うことができる。サーバ60は、データ取得のデータ処理を行うためのデータ処理プログラムを備えておらず、データ整形等のデータ処理や眠気推定処理を行うための眠気推定プログラムを備えている。
第3の実施形態では、図29に示すフローチャートにより処理が実行される。図4と同一の符号の処理は基本的に同じ処理であるので、異なる部分を説明する。端末20では、開始処理部201がセンサ特性情報や推定ルールを取り込むことはないが、ループ処理(ループ開始部202からループ終了判定部203の間)による再処理の時間間隔DT[秒]、1回のループ処理で扱うRRIのデータ長LT[秒]間分などのパラメータを取り込む。サーバ60の開始処理部601は、図4の開始処理部201と同じ処理を行う。
この第3の実施形態では、同期して端末20とサーバ60が動作を行うために、端末20には、サーバ同期開始部206とサーバ同期終了部207が設けられ、サーバ60には、端末同期開始部606と端末同期終了部607が設けられている。サーバ同期開始部206と端末同期開始部606の通信による同期開始から、サーバ同期終了部207と端末同期終了部607の通信による同期終了まで、端末20により収集されたRRIデータをサーバ60へ送り、サーバ60は送られたRRIデータを用いてデータ処理と眠気推定処理を行う。
サーバ同期開始部206からサーバ同期終了部207までの間、端末20では、RRI取得手段21によるRRIデータの取得が行われ、取得されたRRIデータがサーバ60へ送られる。サーバ60は、端末20から送られる時刻1002とRRI(整形前)1001を対応付けたデータの取り込みを行うRRI取得手段21Aと、図4の第1の実施形態において端末20が備えていたデータ整形手段22、指標値計算手段23、眠気推定手段24を備えている。サーバ60では、送られた時刻1002とRRI(整形前)1001を対応付けたデータが取り込まれ、データ整形手段22、指標値計算手段23、眠気推定手段24による処理が実行されて、推定値1005が得られ、これが端末20へ送出される。
端末20では、上記推定値1005を受け取って、出力手段25が眠気推定処理の呼び出し側/上位側への返り値として戻す処理を行う。端末20のループ終了判定部203では、前述の如くの所定の条件が整うまでRRI取得手段21と出力手段25によるループ処理を継続させる処理が行われ、サーバ60のループ終了判定部603では、所定の条件が整うまでデータ整形手段22と指標値計算手段23と眠気推定手段24によるループ処理を継続させる処理が行われる。
端末20では、ループ終了判定部203による終了の判定及びループ終了部204による終了処理が行われ、更にサーバ同期終了部207による終了通知の後、終了処理部205が眠気推定処理を終了する。また、サーバ60では、ループ終了判定部603による終了の判定及びループ終了部604による終了処理が行われる。このループ終了部604による終了処理では、サーバ60が処理に用いたRRI2(整形前)1012及び指標値ベクトル時系列1051をクラウドストレージ30に転送し、取得済RRI1012X及び所定期間の指標値ベクトル時系列1051Xとして蓄積する。更に、端末同期終了部607による終了通知が行われ、その後、終了処理部605が眠気推定処理を終了する。
図30に、第4の実施形態における、端末20、サーバ60、クラウドストレージ30の接続構成を示す。この実施形態では、端末20にクラウドストレージ30及びサーバ60が接続され、更にクラウドストレージ30とサーバ60が相互に接続された構成を有する。各部の構成は図27と同一であるので、その説明を省略する。
また、図31に、第4の実施形態における、端末20、サーバ60、クラウドストレージ30の構成を示す。各部の構成は図28と同一であるので、その説明を省略する。更に、第4の実施形態における、端末20、サーバ60、クラウドストレージ30の動作は、既に説明した図29のフローチャートの如くであり、第3の実施形態と同様に、端末20が、RRIデータ取得処理を行い、端末20が取得したRRIデータを用いて、サーバ60がデータ整形等のデータ処理や眠気推定処理を行う。
以上の通り、本実施形態では、RRIセンサ10からRRI(心拍間隔)データを得て、心拍変動に基づく自律神経機能評価法を背景として、交感神経・副交感神経の活動状態を反映する指標(複数)を算出し時系列化することが特徴である。本実施形態では次に、指標の時系列データと眠気推定ルールに基づき眠気推定レベルを算出する。眠気推定レベルは、例えば(4.大、3.注意、2.低、1.なし)の離散化された整数とすることができ、眠気が高い状態の可能性を推定する。なお、本実施形態で扱う眠気推定レベルは、眠気が生じている可能性を指し示す文言であり、眠気の深さを意味するものではない。
本実施形態では、RRI測定からの眠気推定レベル算出までの処理を所定の時間間隔毎に繰り返して(例えば10秒間隔)、リアルタイム性の高い眠気推定を行うことができる。本実施形態では、心拍センサ(心電計等を含む心拍測定機器)が出力するRRI(心拍間隔データ)を取り込む。本実施形態では、装置内部の計算と判定に基づき、眠気推定レベルを算出出力することができる。
本実施形態は以下の特徴や特性を有する。本実施形態の装置が実装しているアプリケーション/システムは、眠気推定レベルを得て出力する。例えば、自動車の運転者や機械の作業者に対して警告を発し、休憩を促すことができ、機器類を安全停止させる等の眠気推定レベルに応じた適切なアドバイス、サービス、処理を提供可能である。本実施形態の装置が実装しているアプリケーション/システムは、本実施形態の装置を利用する作業者等が自らの眠気状態を客観的に知るために役立つことができ、作業者等が適切な処置を取ることが可能である。本実施形態の装置が実装しているアプリケーション/システムは、本実施形態の装置を利用する作業者を管理する管理者が、作業者の眠気推定時に適切な指示を与えるように使用することができる。
本実施形態に係る装置は、市販の心拍センサ、スマートフォン、モバイル端末等への適用が可能である。従って、RRIセンサ10や計算機器(ハードウェア)と解析処理(ソフトウェア)のシステムが一体化した特殊機器や専用端末として構成するよりも低コストに実現でき、かつ利便性も高いことを特徴とする。市販のセンサ利用に関しては、異なるセンサ機種間の特性差により異なる判定結果が導かれる場合があるという課題が危惧される。本実施形態に係る装置は、センサから取得した心拍間隔データ(RRI)に対して、センサ特性に応じた補正を加える構成を備えており、当該補正に係る情報は、クラウド経由で提供できるという特徴がある。
更に、バイタルデータには個人差、年齢差等が現れるため、眠気推定ルールや閾値等は個人毎にカスタマイズする必要があるという課題がある。これに対応して、本実施形態に係る装置は、2つの特徴を有している。その第1は、眠気推定処理による眠気推定を実行後において、心拍データに基づく指標計算と共に、心拍データ以外の眠気収集手段により眠気データを収集し、双方を照合し解析の上で、個人毎に異なる眠気推定ルール、閾値、を決定する仕組みを有する。第2の特徴は、このとき、端末側の計算負担を軽減する目的で、端末はデータ収集に特化し、サーバで該データ解析と眠気推定ルールや閾値を決定する等の分割処理を採用することができる点に求められる。
10 RRIセンサ
20 端末
21 RRI取得手段
22、221A、221B、221C データ整形手段
23 指標値計算手段
24 眠気推定手段
25 出力手段
30 クラウドストレージ
60 サーバ
201 開始処理部
222 トレンド除去部
223 異常値除去部
224 データ補間部
225 フィルタ処理部
233 ベクトル化部

Claims (12)

  1. 心電図信号のR波に相当する信号を検出するRRIセンサにより得られる信号からR−R間隔のデータであるRRIデータを取得するRRI取得手段と、
    前記RRIデータを統計処理した結果と前記RRIデータのスペクトル解析の結果とに基づいて、自律神経の活動に関する複数種の活動指標について指標値を計算する指標値計算手段と、
    前記指標値計算手段により計算される全活動指標から選択された1以上の活動指標の指標値とこの選択された活動指標に関する閾値により作成した推定関数及び/または前記選択された活動指標の指標値に関する変動状態により作成した推定関数によって構成される眠気推定ルールに基づき、前記指標値計算手段により算出された指標値を評価し眠気を推定する眠気推定手段と
    を具備することを特徴とする眠気推定装置。
  2. 前記RRIデータを統計処理した結果の活動指標には、
    SDRR:(RRIの標準偏差)
    RMSSD:(隣接するRRIの差の二乗平均値の平方根)
    SDSD:(隣接するRRIの差の標準偏差)
    pRR50:(隣接するRRIの差が50(ミリ秒)を超える割合)
    の少なくとも1つが含まれることを特徴とする請求項1に記載の眠気推定装置。
  3. 前記RRIデータのスペクトル解析の結果の活動指標には、
    LF:(PSD(パワースペクトル密度関数)の0.04〜0.15[Hz]のパワー)
    HF:(PSDの0.15〜0.40[Hz]のパワー)
    HF/(LF+HF)
    i(i=0,1,2,・・・,9):(PSDの0.15+i×0.025 〜 0.15+(i+1)×0.025 [Hz]のパワー)
    の少なくとも1つが含まれることを特徴とする請求項1または2に記載の眠気推定装置。
  4. 前記指標値計算手段は、第1の時間毎のRRIデータを用いて単位時間の指標値を算出し、単位時間の指標値を活動指標の種類分集めてベクトル化し、ベクトル化された指標値を時系列に並べて指標値ベクトル時系列を作成し、
    眠気推定手段は、閾値ベクトルと前記指標値ベクトル時系列を用いて評価する推定関数により眠気推定を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の眠気推定装置。
  5. 眠気推定ルールの推定関数は、上記活動指標と対応するそれぞれの閾値との比較条件を含み、アンドとオアのいずれかを用いて、或いはこれらアンドとオアを用いて、前記条件を結合させて形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の眠気推定装置。
  6. 所定周波数成分の除去であるトレンド除去、異常値除去、データ補間、フィルタ処理の少なくとも1つを行うデータ整形手段を含んで構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の眠気推定装置。
  7. コンピュータを、
    心電図信号のR波に相当する信号を検出するRRIセンサにより得られる信号からR−R間隔のデータであるRRIデータを取得するRRI取得手段、
    前記RRIデータを統計処理した結果と前記RRIデータのスペクトル解析の結果とに基づいて、自律神経の活動に関する複数種の活動指標について指標値を計算する指標値計算手段、
    前記指標値計算手段により計算される全活動指標から選択された1以上の活動指標の指標値とこの選択された活動指標に関する閾値により作成した推定関数及び/または前記選択された活動指標の指標値に関する変動状態により作成した推定関数によって構成される眠気推定ルールに基づき、前記指標値計算手段により算出された指標値を評価し眠気を推定する眠気推定手段
    として機能させることを特徴とする眠気推定プログラム。
  8. 前記RRIデータを統計処理した結果の活動指標には、
    SDRR:(RRIの標準偏差)
    RMSSD:(隣接するRRIの差の二乗平均値の平方根)
    SDSD:(隣接するRRIの差の標準偏差)
    pRR50:(隣接するRRIの差が50(ミリ秒)を超える割合)
    の少なくとも1つが含まれることを特徴とする請求項7に記載の眠気推定プログラム。
  9. 前記RRIデータのスペクトル解析の結果の活動指標には、
    LF:(PSD(パワースペクトル密度関数)の0.04〜0.15[Hz]のパワー)
    HF:(PSDの0.15〜0.40[Hz]のパワー)
    HF/(LF+HF)
    i(i=0,1,2,・・・,9):(PSDの0.15+i×0.025〜 0.15+(i+1)×0.025 [Hz]のパワー)
    の少なくとも1つが含まれることを特徴とする請求項7または8に記載の眠気推定プログラム。
  10. 前記指標値計算手段は、第1の時間毎のRRIデータを用いて単位時間の指標値を算出し、単位時間の指標値を活動指標の種類分集めてベクトル化し、ベクトル化された指標値を時系列に並べて指標値ベクトル時系列を作成し、
    眠気推定手段は、閾値ベクトルと前記指標値ベクトル時系列を用いて評価する推定関数により眠気推定を行うことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の眠気推定プログラム。
  11. 眠気推定ルールの推定関数は、上記活動指標と対応するそれぞれの閾値との比較条件を含み、アンドとオアのいずれかを用いて、或いはこれらアンドとオアを用いて、前記条件を結合させて形成されていることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の眠気推定プログラム。
  12. 前記コンピュータを、
    所定周波数成分の除去であるトレンド除去、異常値除去、データ補間、フィルタ処理の少なくとも1つを行うデータ整形手段
    として機能させることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の眠気推定プログラム。
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