JP6468061B2 - 自動変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速機に関し、特に、主変速機構と副変速機構とを備えた自動変速機に関する。
従来、自動車等の車両に搭載された自動変速機においては、所定変速段数の主変速機構と、高速段と低速段とを有する2速切換え副変速機構とを用いて、比較的簡素な構成で高変速比を実現したものがある。
従来のこの種の自動変速機としては、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。この自動変速機は、駆動源に常時連結された第1、第2の動力軸と、第1、第2の動力軸と同軸上に設けられ、第1、第2の動力軸に第1、第2の摩擦クラッチを介して選択的に接続される第1、第2の入力軸と、第1、第2の動力軸に第3の摩擦クラッチを介して選択的に接続されるアイドラ軸と、第1、第2の入力軸に複数のギヤ対を介して接続された出力軸と、これらのギヤ対を第1、第2の入力軸あるいは出力軸に選択的に結合する第1〜第4のシフトスリーブとを備えている。
この自動変速機は、出力軸のギヤに伝達された駆動力をそのまま出力軸に出力する場合と、駆動力を第1の入力軸のギヤを経由させることで減速してから出力軸に出力する場合とを、出力軸に設けられた第3のシフトスリーブで切換えることで、ギヤの数や噛合切換機構の数を増加させることなく多段化が可能になる。
特開2014−20384号公報
このような従来の自動変速機にあっては、自動変速機が、それぞれ平行に設置された第1、第2の動力軸、アイドラ軸および出力軸と、第1、第2の動力軸を第1、第2の入力軸に選択的に接続する第1、第2の摩擦クラッチおよび第1、第2の動力軸に選択的に接続する第3の摩擦クラッチとを有する。
これにより、自動変速機が、それぞれ平行に設置された第1、第2の動力軸、アイドラ軸および出力軸からなる4軸の構成となる。これに加えて、第1、第2の動力軸およびアイドラ軸の軸線方向の端部に3つの摩擦クラッチが必要となる上に、第1、第2の動力軸、アイドラ軸および出力軸のそれぞれにシフトスリーブが必要になる。
このため、自動変速機の軸線方向長さが長くなる上に、複数の摩擦クラッチが必要になる分だけ、自動変速機が大型化してしまう。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、シフトスリーブによって複数のギヤを軸に選択的に連結して変速を行う自動変速機において、軸の数やシフトスリーブの数を増加させることなく変速段を多段化でき、小型化を図ることができる自動変速機を提供することを目的とするものである。
本発明は、駆動源の駆動軸からの動力が伝達される入力軸と、前記入力軸と平行に設置されるカウンタ軸と、前記入力軸および前記カウンタ軸と平行に設置され、出力部材に動力を伝達する出力軸と、第1の高速用ギヤ列および第1の低速用ギヤ列を有し、前記第1の高速用ギヤ列または前記第1の低速用ギヤ列によって前記入力軸から前記カウンタ軸に動力を伝達する第1の副変速機構と、前記カウンタ軸と前記出力軸との間に設置され、前記カウンタ軸と前記出力軸との間で動力を伝達する複数のギヤ列を有する主変速機構と、
第2の高速用ギヤ列および第2の低速用ギヤ列を有し、前記第2の高速用ギヤ列または前記第2の低速用ギヤ列によって前記カウンタ軸から前記出力軸に動力を伝達する第2の副変速機構とを備えた自動変速機であって、前記第1の副変速機構の前記第1の高速用ギヤ列は、前記入力軸に回転自在に設置された高速入力ギヤと、前記カウンタ軸に固定され、前記高速入力ギヤに噛み合う第1の高速カウンタギヤとを含んで構成され、前記主変速機構は、前記カウンタ軸に回転自在に設置された複数の変速カウンタギヤと、前記複数の変速カウンタギヤに噛み合う複数の出力ギヤを有し、前記複数の出力ギヤが一体となるように連結されて前記出力軸に回転自在に設置された複合ギヤと、前記複数の変速カウンタギヤを選択して前記カウンタ軸に連結自在な第1のシフトスリーブとを含んで構成され、前記第1の副変速機構の前記第1の低速用ギヤ列は、前記入力軸に回転自在に設置された低速入力ギヤおよび前記低速入力ギヤに噛み合うようにして前記カウンタ軸に回転自在に設置され、前記複数の変速カウンタギヤの1つと連結された第1の低速カウンタギヤとを含んで構成され、前記第2の副変速機構の前記第2の高速用ギヤ列は、前記複数の変速カウンタギヤのうち、前記第1の低速カウンタギヤに一体に連結された第2の高速カウンタギヤと、前記複数の出力ギヤのうち、前記第2の高速カウンタギヤに噛み合う高速出力ギヤとを含んで構成され、前記第2の副変速機構の前記第2の低速用ギヤ列は、前記カウンタ軸に固定されて前記第1の副変速機構の前記第1の高速用ギヤ列に常時連結される第2の低速カウンタギヤと、前記第2の低速カウンタギヤと噛み合うとともに前記出力軸に回転自在に設置された低速出力ギヤとを備え、前記出力軸は、前記複合ギヤと前記低速出力ギヤとを前記出力軸に選択的に連結する第2のシフトスリーブを有し、最低速の変速段を含む低速走行用の変速段において、前記入力軸から前記第1の副変速機構の前記第1の低速用ギヤ列と前記第2の副変速機構の前記第2の高速用ギヤ列とを経て前記主変速機構に動力を伝達した後、前記主変速機構から前記カウンタ軸に動力を伝達し、次いで、前記第2の副変速機構の前記第2の低速用ギヤ列を経て前記出力部材に動力を伝達し、最高速の変速段を含む高速走行用の変速段において、前記入力軸から前記第1の副変速機構の前記第1の高速用ギヤ列を経て前記カウンタ軸に動力を伝達した後、前記カウンタ軸から前記主変速機構および前記出力軸を経て前記出力部材に動力を伝達するものから構成されている。
このように上記の本発明によれば、第1の副変速機構が、第1の高速用ギヤ列および第1の低速用ギヤ列を有し、第1の高速用ギヤ列または第1の低速用ギヤ列によって入力軸からカウンタ軸に動力を伝達し、主変速機構が、カウンタ軸と出力軸との間に設置され、カウンタ軸と出力軸との間で動力を伝達する複数のギヤ列を有し、さらに、第2の副変速機構が、第2の高速用ギヤ列および第2の低速用ギヤ列を有し、第2の高速用ギヤ列または第2の低速用ギヤ列によってカウンタ軸から出力軸に動力を伝達するように構成される。
これにより、第1の副変速機構における低速、高速の切換えと、主変速機構の第1のシフトスリーブによる変速と、第2の副変速機構における低速、高速の切換えとを組み合わせることにより、自動変速機の多段化を図ることができる。
また、主変速機構において、最低速の変速段を含む低速走行用の変速段と最高速の変速段を含む高速走行用の変速段とで動力の伝達方向を逆方向としたため、低速用の変速段と高速用の変速段とでカウンタ軸から出力軸に動力を伝達する場合に比べて、主変速機構に用いられるギヤやシフトスリーブの個数を減少できる。
さらに、第1の副変速機構と主変速機構とをカウンタ軸を介して連結し、カウンタ軸と出力軸との間において第2の副変速機構を主変速機構と並列に設置できる。これにより、自動変速機を構成する軸の数を入力軸、カウンタ軸および出力軸の3つにでき、かつ、入力軸、カウンタ軸および出力軸の軸長を短縮できる。このため、自動変速機を小型化でき、自動変速機を車両に搭載する場合には、自動変速機の搭載性を向上できる。
図1は、本発明の自動変速機の一実施の形態を示す図であり、自動変速機のスケルトン図である。 図2は、本発明の自動変速機の一実施の形態を示す図であり、クラッチの切換え状態およびシフトスリーブの切換え状態を示す動作図である。 図3は、本発明の自動変速機の一実施の形態を示す図であり、変速段が1速のときのトルクの伝達経路を示す図である。 図4は、本発明の自動変速機の一実施の形態を示す図であり、変速段が2速のときのトルクの伝達経路を示す図である。 図5は、本発明の自動変速機の一実施の形態を示す図であり、変速段が3速のときのトルクの伝達経路を示す図である。 図6は、本発明の自動変速機の一実施の形態を示す図であり、変速段が4速のときのトルクの伝達経路を示す図である。 図7は、本発明の自動変速機の一実施の形態を示す図であり、変速段が5速のときのトルクの伝達経路を示す図である。 図8は、本発明の自動変速機の一実施の形態を示す図であり、変速段が6速のときのトルクの伝達経路を示す図である。 図9は、本発明の自動変速機の一実施の形態を示す図であり、変速段が7速のときのトルクの伝達経路を示す図である。 図10は、本発明の自動変速機の一実施の形態を示す図であり、変速段が8速のときのトルクの伝達経路を示す図である。 図11は、本発明の自動変速機の一実施の形態を示す図であり、変速段がリバースのときのトルクの伝達経路を示す図である。
以下、本発明に係る自動変速機の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図11は、本発明に係る一実施の形態の自動変速機を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1において、自動車等の車両に搭載される自動変速機1は、前進8速、後進1速の変速段を有する。
自動変速機1は、エンジン2のクランク軸3から動力が伝達される入力軸4と、入力軸4と平行に設置されるカウンタ軸5と、入力軸4およびカウンタ軸5と平行に設置され、ディファレンシャル装置7に動力を伝達する出力軸6とを備えている。
入力軸4は、クランク軸3と平行に設置されており、カウンタ軸5は、クランク軸3と同軸上に設置されている。ここで、本実施の形態のエンジン2は、本発明の内燃機関および駆動源を構成し、クランク軸3は、本発明の駆動軸を構成する。
クランク軸3にはドライブギヤ8が固定されている。入力軸4にはドリブンギヤ9が固定されており、ドリブンギヤ9は、ドライブギヤ8に噛み合っている。これにより、エンジン2の駆動力は、クランク軸3からドライブギヤ8およびドリブンギヤ9を経て入力軸4に伝達される。
入力軸4には高速入力ギヤ10および低速入力ギヤ11が回転自在に設置されている。カウンタ軸5には高速カウンタギヤ12が固定されており、高速カウンタギヤ12は、高速入力ギヤ10に噛み合っている。
カウンタ軸5には低速カウンタギヤ13が回転自在に設置されており、低速カウンタギヤ13は、低速入力ギヤ11に噛み合っている。
入力軸4には油圧によって駆動される高速用摩擦クラッチ14および低速用摩擦クラッチ15が設けられている。高速用摩擦クラッチ14および低速用摩擦クラッチ15は、入力軸4に固定されたクラッチハブ51と、クラッチハブ51の径方向外周端に設けられたクラッチドラム52と、クラッチドラム52の内周部に設けられた高速用摩擦プレート53Aおよび低速用摩擦プレート53Bとを備えている。
高速入力ギヤ10には高速用摩擦プレート10Bが取付けられたクラッチハブ10Aが一体に連結されている。高速入力ギヤ10は、高速用摩擦クラッチ14に油圧が供給されると、高速用摩擦プレート10Bが高速用摩擦プレート53Aに係合して高速入力ギヤ10が入力軸4と一体で回転する。これにより、入力軸4から高速入力ギヤ10および高速カウンタギヤ12を介してカウンタ軸5に動力が伝達される。
また、高速用摩擦クラッチ14から油圧が開放されると、高速用摩擦プレート10Bが高速用摩擦プレート53Aから離間して、高速入力ギヤ10と入力軸4とが相対回転する。これにより、入力軸4からカウンタ軸5に動力が伝達されない。
低速入力ギヤ11には低速用摩擦プレート11Bが取付けられたクラッチハブ11Aが一体に連結されている。低速入力ギヤ11は、低速用摩擦クラッチ15に油圧が供給されると、低速用摩擦プレート11Bが低速用摩擦プレート53Bに係合して低速入力ギヤ11が入力軸4と一体で回転する。これにより、入力軸4から低速入力ギヤ11および低速カウンタギヤ13を介してカウンタ軸5に動力が伝達される。
また、低速用摩擦クラッチ15から油圧が開放されると、低速用摩擦プレート11Bが低速用摩擦プレート53Bから離間して、低速入力ギヤ11と入力軸4とが相対回転する。これにより、入力軸4からカウンタ軸5に動力が伝達されない。
ここで、本実施の形態の高速入力ギヤ10は、本発明の高速入力ギヤを構成し、高速カウンタギヤ12は、本発明の第1の高速カウンタギヤを構成する。また、本実施の形態の低速入力ギヤ11は、本発明の低速入力ギヤを構成し、低速カウンタギヤ13は、本発明の第1の低速カウンタギヤを構成する。
高速入力ギヤ10および高速カウンタギヤ12は、本発明の第1の高速用ギヤ列を構成し、低速入力ギヤ11および低速カウンタギヤ13は、本発明の第1の低速用ギヤ列を構成する。また、高速入力ギヤ10、高速カウンタギヤ12、低速入力ギヤ11、および低速カウンタギヤ13は、本発明の第1の副変速機構16を構成する。
カウンタ軸5と出力軸6との間には主変速機構17が設置されている。主変速機構17は、カウンタ軸5に回転自在に設置された3つのギヤ列を構成する変速カウンタギヤ18、19および高速カウンタギヤ20を有する。
主変速機構17は、出力軸6に回転自在に設置され、それぞれ変速カウンタギヤ18、19および高速カウンタギヤ20に噛み合う複数の出力ギヤ21、22および高速出力ギヤ23を有し、これら出力ギヤ21、22および高速出力ギヤ23は、一体となるように連結されて複合ギヤ24を構成する。高速カウンタギヤ20は、低速カウンタギヤ13に一体に連結されており、高速カウンタギヤ20および低速カウンタギヤ13は、一体で回転する。
ここで、本実施の形態の変速カウンタギヤ18、19および高速カウンタギヤ20は、本発明の変速カウンタギヤを構成する。また、出力ギヤ21、22および高速出力ギヤ23は、本発明の出力ギヤを構成し、複合ギヤ24は、本発明の複合ギヤを構成する。
主変速機構17は、カウンタ軸5の軸線方向に移動自在、かつ回転方向に一体で回転するようにカウンタ軸5に取付けられたシフトスリーブ25、26を有する。
シフトスリーブ25、26は、変速段を1速〜8速およびリバースのいずれかに変速するときに、油圧が作用することにより、カウンタ軸5の軸線方向に移動する。具体的には、シフトスリーブ25、26は、運転者によって操作されるシフトレバーがドライブレンジにシフトされた状態において、予めスロットル開度と車速とをパラメータとして設定された変速マップに基づいて駆動される。これにより、変速段が低速の変速段から高速の変速段にシフトアップされ、または、高速の変速段から低速の変速段にシフトダウンされる。
シフトスリーブ25、26は、シフトレバーがリバースレンジにシフトされた状態において、リバースの変速段に変速される。
シフトスリーブ25は、図1中、左側(Left)に移動すると、カウンタ軸5と変速カウンタギヤ18とを非連結とする。これにより、カウンタ軸5から変速カウンタギヤ18を介して出力ギヤ21に動力が伝達されない。
シフトスリーブ25は、図1中、右側(Right)に移動すると、カウンタ軸5と変速カウンタギヤ18とを連結する。これにより、変速カウンタギヤ18および複合ギヤ24の出力ギヤ21を介してカウンタ軸5と出力軸6との間で動力が伝達される。このようにシフトスリーブ25は、2つの切換え位置の間で移動し、左側に移動した位置がニュートラル(N)となる。
シフトスリーブ26は、図1中、中立位置に移動したときに、カウンタ軸5と変速カウンタギヤ19および高速カウンタギヤ20とを非連結とする。これにより、カウンタ軸5から変速カウンタギヤ19および高速カウンタギヤ20を介して出力ギヤ22および高速出力ギヤ23に動力が伝達されない。
シフトスリーブ26は、中立位置から図1中、左側に移動すると、カウンタ軸5と変速カウンタギヤ19とを連結する。これにより、変速カウンタギヤ19および複合ギヤ24の出力ギヤ22を介してカウンタ軸5と出力軸6との間で動力が伝達される。
シフトスリーブ26は、中立位置から図1中、右側に移動すると、カウンタ軸5と高速カウンタギヤ20とを連結する。これにより、高速カウンタギヤ20および複合ギヤ24の高速出力ギヤ23を介してカウンタ軸5と出力軸6との間で動力が伝達される。
このようにシフトスリーブ26は、3つの切換え位置の間で移動し、中立位置がニュートラルとなる。ここで、本実施の形態のシフトスリーブ25、26は、本発明の第1のシフトスリーブを構成する。
カウンタ軸5には低速カウンタギヤ27が固定されている。出力軸6には低速出力ギヤ28が回転自在に設置されており、低速出力ギヤ28は、低速カウンタギヤ27に噛み合っている。これにより、低速カウンタギヤ27は、第1の副変速機構16の高速用ギヤ列を構成する高速入力ギヤ10および高速カウンタギヤ12に常時連結されることになる。
ここで、高速カウンタギヤ20は、本発明の第2の高速カウンタギヤを構成し、高速出力ギヤ23は、本発明の高速出力ギヤを構成する。また、高速カウンタギヤ20および高速出力ギヤ23は、本発明の第2の高速用ギヤ列を構成する。
低速カウンタギヤ27は、本発明の第2の低速カウンタギヤを構成し、低速出力ギヤ28は、本発明の低速出力ギヤを構成する。また、低速カウンタギヤ27および低速出力ギヤ28は、本発明の第2の低速用ギヤ列を構成し、高速カウンタギヤ20、高速出力ギヤ23、低速カウンタギヤ27および低速出力ギヤ28は、本発明の第2の副変速機構29を構成する。
出力軸6は、シフトスリーブ30を有する。シフトスリーブ30は、上述したシフトレバーの操作により、変速段を1速〜8速およびリバースのいずれかに変速するときに、作用する油圧によって出力軸6の軸線方向に移動する。
シフトスリーブ30は、図1中、中立位置に移動したときに、出力軸6と高速出力ギヤ23および低速出力ギヤ28とを非連結とする。これにより、出力軸6から高速出力ギヤ23および低速出力ギヤ28に動力が伝達されない。
シフトスリーブ30は、図1中、左側に移動すると、出力軸6と高速出力ギヤ23とを連結する。これにより、変速カウンタギヤ18、19および高速カウンタギヤ20のいずれかを介してカウンタ軸5と出力軸6との間で動力が伝達可能となる。
シフトスリーブ30は、図1中、右側に移動すると、出力軸6と低速出力ギヤ28とを連結する。これにより、低速出力ギヤ28および低速カウンタギヤ27を介してカウンタ軸5と出力軸6との間で動力が伝達可能となる。ここで、本実施の形態のシフトスリーブ30は、本発明の第2のシフトスリーブを構成する。
出力軸6にはファイナルドライブギヤ31が固定されており、ファイナルドライブギヤ31は、ディファレンシャル装置7のファイナルドリブンギヤ7Aに噛み合っている。これにより、出力軸6からファイナルドライブギヤ31およびファイナルドリブンギヤ7Aを経てディファレンシャル装置7に動力が伝達され、ディファレンシャル装置7から左右に延びるドライブシャフト33L、33Rを経て図示しない左右の駆動輪に動力が伝達される。
一方、カウンタ軸5にはリバースドライブギヤ34が固定されており、出力軸6にはリバースドリブンギヤ35が固定されている。
自動変速機1には入力軸4、カウンタ軸5および出力軸6と平行となるようにリバースアイドラ軸36が設けられている。リバースアイドラ軸36にはリバースアイドラギヤ37が固定されており、リバースアイドラギヤ37は、リバースドライブギヤ34およびリバースドリブンギヤ35に噛み合っている。
これらリバースドライブギヤ34、リバースドリブンギヤ35およびリバースアイドラギヤ37は、リバースギヤ列38を構成している。リバースギヤ列38は、シフトスリーブ30が中立位置に移動すると、カウンタ軸5の回転をリバースドライブギヤ34からリバースアイドラギヤ37を経てリバースドリブンギヤ35に伝達することで、出力軸6をリバース方向に逆回転させる。これにより、車両が後進する。
本実施の形態の自動変速機1は、最低速の変速段(1速)を含む低速走行用の変速段において、入力軸4から第1の副変速機構16の低速入力ギヤ11および低速カウンタギヤ13と第2の副変速機構29の高速カウンタギヤ20および高速出力ギヤ23とを経て主変速機構17に動力を伝達する。
その後、主変速機構17からカウンタ軸5に動力を伝達した後、第2の副変速機構29の低速カウンタギヤ27および低速出力ギヤ28を経てファイナルドライブギヤ31およびファイナルドリブンギヤ7Aに動力を伝達する。ここで、ファイナルドライブギヤ31およびファイナルドリブンギヤ7Aは、本発明の出力部材を構成する。
一方、最高速の変速段(8速)を含む高速走行用の変速段において、入力軸4から第1の副変速機構16の高速入力ギヤ10および高速カウンタギヤ12を経てカウンタ軸5に動力を伝達した後、カウンタ軸5から主変速機構17および出力軸6を経てファイナルドライブギヤ31およびファイナルドリブンギヤ7Aに動力を伝達する。
本実施の形態の自動変速機1は、高速カウンタギヤ20を含んだ変速カウンタギヤ18、19によって3つのギヤ列が構成されており、この3つのギヤ列によって、後述するように低速用の3つの変速段(1速、2速、3速)と高速用の3つの変速段(6速、7速、8速)とを構成している。
また、本実施の形態の自動変速機1は、低速用の1つの変速段から高速用の他の変速段に変速を行う際に、低速用摩擦クラッチ15を開放する一方で高速用摩擦クラッチ14を連結し、主変速機構17のシフトスリーブ25、26を操作する。
また、エンジン2には燃料噴射装置55が設けられており、燃料噴射装置55は、図示しないインジェクタ、燃料タンク、デリバリパイプ等を備えている。
燃料噴射装置55は、運転者によって図示しないアクセルペダルが踏み込まれた車両の加速時において、エンジン2に燃料を噴射し、アクセルペダルの踏み込みが解除された車両の減速時に燃料の噴射を停止する。
また、本実施の形態の自動変速機1は、高速用の1つの変速段から低速用の他の変速段にシフトダウンする際に、高速用摩擦クラッチ14を開放する一方で低速用摩擦クラッチ15を連結する。これにより、シフトダウン時において、車両にエンジンブレーキが発生する。
入力軸4にはオイルポンプ56が設けられており、オイルポンプ56は、入力軸4によって駆動され、潤滑および冷却用のオイルを自動変速機1の各部に供給する。
次に、図2の動作図と図3〜図11の各変速段における動力伝達経路を示す図とを用いて、作用を説明する。
(変速段が1速の場合の動力伝達経路)
図3において、変速段を1速にする場合には、クラッチが低速用摩擦クラッチ15(LoW)に切換えられるとともに、シフトスリーブ25が右側(Right)に移動する。さらに、シフトスリーブ26が中立位置に移動するとともに、シフトスリーブ30が右側に移動する。
これにより、エンジン2の駆動力は、クランク軸3からドライブギヤ8、ドリブンギヤ9、入力軸4、低速入力ギヤ11、低速カウンタギヤ13、高速カウンタギヤ20を経て、複合ギヤ24の出力ギヤ23に伝達される。
次いで、複合ギヤ24の出力ギヤ21から変速カウンタギヤ18、カウンタ軸5、低速カウンタギヤ27、低速出力ギヤ28、出力軸6に伝達された後、ファイナルドライブギヤ31からディファレンシャル装置7のファイナルドリブンギヤ7Aに伝達される。その後、ディファレンシャル装置7からドライブシャフト33L、33Rを介して駆動輪に伝達される。
(変速段が2速の場合の動力伝達経路)
図4において、変速段を2速にする場合には、クラッチが低速用摩擦クラッチ15に切換えられるとともに、シフトスリーブ25が左側(Left)の中立位置に移動する。さらに、シフトスリーブ26が左側に移動するとともに、シフトスリーブ30が右側に移動する。
これにより、エンジン2の駆動力は、クランク軸3からドライブギヤ8、ドリブンギヤ9、入力軸4、低速入力ギヤ11、低速カウンタギヤ13、高速カウンタギヤ20を経て、複合ギヤ24の出力ギヤ23に伝達される。
次いで、複合のギヤ24の出力ギヤ22から変速カウンタギヤ19、カウンタ軸5、低速カウンタギヤ27、低速出力ギヤ28、出力軸6に伝達された後、ファイナルドライブギヤ31からディファレンシャル装置7のファイナルドリブンギヤ7Aに伝達される。その後、ディファレンシャル装置7からドライブシャフト33L、33Rを介して駆動輪に伝達される。
(変速段が3速の場合の動力伝達経路)
図5において、変速段を3速にする場合には、クラッチが低速用摩擦クラッチ15に切換えられるとともに、シフトスリーブ25が中立位置に移動する。さらに、シフトスリーブ26が右側に移動するとともに、シフトスリーブ30が右側に移動する。
これにより、エンジン2の駆動力は、クランク軸3からドライブギヤ8、ドリブンギヤ9、入力軸4、低速入力ギヤ11、低速カウンタギヤ13、高速カウンタギヤ20を経て、カウンタ軸5に伝達される。
次いで、カウンタ軸5から低速カウンタギヤ27、低速出力ギヤ28、出力軸6に伝達された後、ファイナルドライブギヤ31からディファレンシャル装置7のファイナルドリブンギヤ7Aに伝達される。その後、ディファレンシャル装置7からドライブシャフト33L、33Rを介して駆動輪に伝達される。
(変速段が4速の場合の動力伝達経路)
図6において、変速段を4速にする場合には、クラッチが高速用摩擦クラッチ14(High)に切換えられるとともに、シフトスリーブ25、26が中立位置に移動する。さらに、シフトスリーブ30が右側に移動する。
これにより、エンジン2の駆動力は、クランク軸3からドライブギヤ8、ドリブンギヤ9、入力軸4、高速入力ギヤ10、高速カウンタギヤ12を経てカウンタ軸5に伝達される。
次いで、カウンタ軸5から低速カウンタギヤ27、低速出力ギヤ28、出力軸6に伝達された後、ファイナルドライブギヤ31からディファレンシャル装置7のファイナルドリブンギヤ7Aに伝達される。その後、ディファレンシャル装置7からドライブシャフト33L、33Rを介して駆動輪に伝達される。
(変速段が5速の場合の動力伝達経路)
図7において、変速段を5速にする場合には、クラッチが低速用摩擦クラッチ15に切換えられるとともに、シフトスリーブ25、26が中立位置に移動する。さらに、シフトスリーブ30が左側に移動する。
これにより、エンジン2の駆動力は、クランク軸3からドライブギヤ8、ドリブンギヤ9、入力軸4、低速入力ギヤ11、低速カウンタギヤ13、高速カウンタギヤ20を経て、複合ギヤ24の高速出力ギヤ23に伝達される。
次いで、高速出力ギヤ23から出力軸6を経てファイナルドライブギヤ31に伝達された後、ディファレンシャル装置7のファイナルドリブンギヤ7Aに伝達される。その後、ディファレンシャル装置7からドライブシャフト33L、33Rを介して駆動輪に伝達される。
(変速段が6速の場合の動力伝達経路)
図8において、変速段を6速にする場合には、クラッチが高速用摩擦クラッチ14に切換えられるとともに、シフトスリーブ25が中立位置に移動する。さらに、シフトスリーブ26が右側に移動するとともに、シフトスリーブ30が左側に移動する。
これにより、エンジン2の駆動力は、クランク軸3からドライブギヤ8、ドリブンギヤ9、入力軸4、高速入力ギヤ10、高速カウンタギヤ12、カウンタ軸5を経て高速カウンタギヤ20に伝達される。
次いで、高速カウンタギヤ20から複合ギヤ24の高速出力ギヤ23、出力軸6に伝達された後、ファイナルドライブギヤ31からディファレンシャル装置7のファイナルドリブンギヤ7Aに伝達される。その後、ディファレンシャル装置7からドライブシャフト33L、33Rを介して駆動輪に伝達される。
(変速段が7速の場合の動力伝達経路)
図9において、変速段を7速にする場合には、クラッチが高速用摩擦クラッチ14に切換えられるとともに、シフトスリーブ25が中立位置に移動する。さらに、シフトスリーブ26が左側に移動するとともに、シフトスリーブ30が左側に移動する。
これにより、エンジン2の駆動力は、クランク軸3からドライブギヤ8、ドリブンギヤ9、入力軸4、高速入力ギヤ10、高速カウンタギヤ12、カウンタ軸5を経て変速カウンタギヤ19に伝達される。
次いで、変速カウンタギヤ19から複合ギヤ24の出力ギヤ22、高速出力ギヤ23を経て出力軸6に伝達された後、ファイナルドライブギヤ31からディファレンシャル装置7のファイナルドリブンギヤ7Aに伝達される。その後、ディファレンシャル装置7からドライブシャフト33L、33Rを介して駆動輪に伝達される。
(変速段が8速の場合の動力伝達経路)
図10において、変速段を8速にする場合には、クラッチが高速用摩擦クラッチ14に切換えられるとともに、シフトスリーブ25が右側に移動する。さらに、シフトスリーブ26が中立位置に移動するとともに、シフトスリーブ30が左側に移動する。
これにより、エンジン2の駆動力は、クランク軸3からドライブギヤ8、ドリブンギヤ9、入力軸4、高速入力ギヤ10、高速カウンタギヤ12、カウンタ軸5を経て変速カウンタギヤ18に伝達される。
次いで、変速カウンタギヤ18から複合ギヤ24の出力ギヤ21、高速出力ギヤ23を経て出力軸6に伝達された後、ファイナルドライブギヤ31からディファレンシャル装置7のファイナルドリブンギヤ7Aに伝達される。その後、ディファレンシャル装置7からドライブシャフト33L、33Rを介して駆動輪に伝達される。
(変速段がリバースの場合の動力伝達経路)
図11において、変速段をリバースにする場合には、クラッチが高速用摩擦クラッチ14に切換えられるとともに、シフトスリーブ25が中立位置に移動する。さらに、シフトスリーブ26、30が中立位置に移動する。
これにより、エンジン2の駆動力は、クランク軸3からドライブギヤ8、ドリブンギヤ9、入力軸4、高速入力ギヤ10、高速カウンタギヤ12、カウンタ軸5を経てリバースドライブギヤ34に伝達される。
次いで、リバースドライブギヤ34からリバースアイドラギヤ37、リバースドリブンギヤ35を経て出力軸6に伝達される。このとき、出力軸6は、車両の前進時と反対方向に回転する。エンジン2の駆動力は、出力軸6からファイナルドライブギヤ31からディファレンシャル装置7のファイナルドリブンギヤ7Aに伝達される。その後、ディファレンシャル装置7からドライブシャフト33L、33Rを介して駆動輪に伝達される。このため、車両が後進する。
このように本実施の形態の自動変速機1によれば、第1の副変速機構16が、高速入力ギヤ10および高速カウンタギヤ12と、低速入力ギヤ11および低速カウンタギヤ13とを有し、高速入力ギヤ10および高速カウンタギヤ12、または、低速入力ギヤ11および低速カウンタギヤ13によって入力軸4からカウンタ軸5に動力を伝達する。また、主変速機構17が、カウンタ軸5と出力軸6との間に設置され、カウンタ軸5と出力軸6との間で動力を伝達する複数のギヤ列である変速カウンタギヤ18、19、高速カウンタギヤ20、出力ギヤ21、22および高速出力ギヤ23を有する。
さらに、第2の副変速機構29が、高速カウンタギヤ20および高速出力ギヤ23と、低速カウンタギヤ27および低速出力ギヤ28とを有し、高速カウンタギヤ20および高速出力ギヤ23、または低速カウンタギヤ27および低速出力ギヤ28によってカウンタ軸5から出力軸6に動力を伝達するように構成される。
そして、最低速の変速段を含む低速走行用の変速段において、入力軸4から第1の副変速機構16の低速入力ギヤ11および低速カウンタギヤ13と第2の副変速機構29の高速カウンタギヤ20および高速出力ギヤ23とを経て主変速機構17に動力を伝達した後、主変速機構17からカウンタ軸5に動力を伝達し、次いで、第2の副変速機構29の低速カウンタギヤ27および低速出力ギヤ28を経てファイナルドライブギヤ31およびファイナルドリブンギヤ7Aに動力を伝達する。
一方、最高速の変速段を含む高速走行用の変速段において、入力軸4から第1の副変速機構16の高速入力ギヤ10および高速カウンタギヤ12を経てカウンタ軸5に動力を伝達した後、カウンタ軸5から主変速機構17および出力軸6を経てファイナルドライブギヤ31およびファイナルドリブンギヤ7Aに動力を伝達する。
これにより、第1の副変速機構16における低速、高速の切換えと、主変速機構17においてシフトスリーブ25、26による変速と、第2の副変速機構29における低速、高速の切換えとを組み合わせることにより、自動変速機1の多段化を図ることができる。
また、主変速機構17において、最低速の変速段を含む低速走行用の変速段と最高速の変速段を含む高速走行用の変速段とで動力の伝達方向を逆方向とした。すなわち、低速用の変速段では、出力軸6からカウンタ軸5に動力を伝達し、高速用の変速段ではカウンタ軸5から出力軸6に動力を伝達したので、低速用の変速段と高速用の変速段とでカウンタ軸5から出力軸6に動力を伝達する場合に比べて、主変速機構17に用いられるギヤやシフトスリーブの個数を減少できる。
さらに、本実施の形態の自動変速機1によれば、第1の副変速機構16と主変速機構17とをカウンタ軸5を介して連結し、カウンタ軸5と出力軸6との間において第2の副変速機構29を主変速機構17と並列に設置できる。
これにより、自動変速機1を構成する軸を入力軸4、カウンタ軸5および出力軸6の3つの軸にして、従来よりも軸の数を少なくし、かつ、入力軸4、カウンタ軸5および出力軸6の軸長を短縮できる。このため、自動変速機1を小型化でき、自動変速機1を車両に搭載した場合に自動変速機1の搭載性を向上できる。
また、本実施の形態の自動変速機1によれば、入力軸4に、入力軸4を高速入力ギヤ10に連結する高速用摩擦クラッチ14と、入力軸4を低速入力ギヤ11に連結する低速用摩擦クラッチ15とを設け、入力軸4をクランク軸3と平行に設置し、カウンタ軸5をクランク軸3と同軸上に設置した。
これにより、変速カウンタギヤ18、19を有するカウンタ軸5および出力ギヤ21、22を有する出力軸6を備えた手動変速機に、高速入力ギヤ10および低速入力ギヤ11を備えた入力軸4と、高速用摩擦クラッチ14および低速用摩擦クラッチ15とを追加し、さらに、高速カウンタギヤ20、高速出力ギヤ23、低速カウンタギヤ27および低速出力ギヤ28の配列を変更することで、手動変速機を第1の副変速機構16および第2の副変速機構29を有する自動変速機1に転用できる。
また、本実施の形態の自動変速機1によれば、高速カウンタギヤ20を含んだ変速カウンタギヤ18、19によって3つのギヤ列を構成し、この3つのギヤ列によって低速用の3つの変速段と高速用の3つの変速段とを構成する。
これにより、3つのギヤ列を低速用の変速段と高速用の変速段とで共用でき、自動変速機1の軸線方向の長さをより効果的に短縮できる。このため、自動変速機1を構成する入力軸4、カウンタ軸5および出力軸6の長さを短縮でき、自動変速機1をより効果的に小型化できる。
また、本実施の形態の自動変速機1によれば、低速用の1つの変速段(1速、2速または3速から高速用の他の変速段(6速、7速または8速)に変速を行う際に、低速用摩擦クラッチ15を開放する一方で高速用摩擦クラッチ14を連結し、主変速機構17のシフトスリーブ25、26を操作する。
これにより、低速用の1つの変速段から高速用の他の変速段に変速を行う際に、入力軸4から出力軸6に動力を伝達しつつ、変速時に入力軸4から出力軸6に伝達されるトルクが遮断されることを防止できる。このため、円滑な変速を行うことができる。
また、本実施の形態の自動変速機1によれば、動力源を、車両に搭載されたエンジン2から構成し、エンジン2が、車両の加速時に燃料を噴射するとともに車両の減速時に燃料の噴射を停止する燃料噴射装置55を備え、高速用の1つの変速段から低速用の他の変速段にシフトダウンする際に、高速用摩擦クラッチ14を開放する一方で低速用摩擦クラッチ15を連結する。
これにより、車両の減速時に高速用の1つの変速段から低速用の他の変速段にシフトダウンする際に、駆動輪からファイナルドリブンギヤ7Aおよびファイナルドライブギヤ31に伝達される駆動力をエンジン2のクランク軸3に伝達できる。このため、車両の減速時にエンジン2の回転数が低下してしまうことを抑制しつつ、燃料噴射の停止時間を延長でき、燃費が悪化することを抑制できる。
なお、本実施の形態の自動変速機1は、車両に搭載されているが、これに限定されるものではなく、船舶、鉄道車両等に適用されてもよく、これらに限定されるものでもない。
本発明の実施の形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1...自動変速機、2...エンジン(内燃機関,駆動源)、3...クランク軸(駆動軸)、4...入力軸、5...カウンタ軸、6...出力軸、7A...ファイナルドリブンギヤ(出力部材)、10...高速入力ギヤ(高速入力ギヤ、第1の高速用ギヤ列)、11...低速入力ギヤ(低速入力ギヤ,第1の低速用ギヤ列)、12...高速カウンタギヤ(第1の高速カウンタギヤ、第1の高速用ギヤ列)、13...低速カウンタギヤ(第1の低速カウンタギヤ,第1の低速用ギヤ列)、14...高速用摩擦クラッチ、15...低速用摩擦クラッチ、16...第1の副変速機構、17...主変速機構、18,19...変速カウンタギヤ、20...高速カウンタギヤ(変速カウンタギヤ,第2の高速カウンタギヤ)、21,22...出力ギヤ、23...高速出力ギヤ(出力ギヤ,高速出力ギヤ)、24...複合ギヤ、25,26...シフトスリーブ(第1のシフトスリーブ)、27...低速カウンタギヤ(第2の低速カウンタギヤ,第2の低速用ギヤ列)、28...低速出力ギヤ(低速出力ギヤ,第2の低速用ギヤ列)、29...第2の副変速機構、30...シフトスリーブ(第2のシフトスリーブ)、31...ファイナルドライブギヤ(出力部材)、55...燃料噴射装置

Claims (5)

  1. 駆動源の駆動軸からの動力が伝達される入力軸と、
    前記入力軸と平行に設置されるカウンタ軸と、
    前記入力軸および前記カウンタ軸と平行に設置され、出力部材に動力を伝達する出力軸と、
    第1の高速用ギヤ列および第1の低速用ギヤ列を有し、前記第1の高速用ギヤ列または前記第1の低速用ギヤ列によって前記入力軸から前記カウンタ軸に動力を伝達する第1の副変速機構と、
    前記カウンタ軸と前記出力軸との間に設置され、前記カウンタ軸と前記出力軸との間で動力を伝達する複数のギヤ列を有する主変速機構と、
    第2の高速用ギヤ列および第2の低速用ギヤ列を有し、前記第2の高速用ギヤ列または前記第2の低速用ギヤ列によって前記カウンタ軸から前記出力軸に動力を伝達する第2の副変速機構とを備えた自動変速機であって、
    前記第1の副変速機構の前記第1の高速用ギヤ列は、前記入力軸に回転自在に設置された高速入力ギヤと、前記カウンタ軸に固定され、前記高速入力ギヤに噛み合う第1の高速カウンタギヤとを含んで構成され、
    前記主変速機構は、前記カウンタ軸に回転自在に設置された複数の変速カウンタギヤと、前記複数の変速カウンタギヤに噛み合う複数の出力ギヤを有し、前記複数の出力ギヤが一体となるように連結されて前記出力軸に回転自在に設置された複合ギヤと、前記複数の変速カウンタギヤを選択して前記カウンタ軸に連結自在な第1のシフトスリーブとを含んで構成され、
    前記第1の副変速機構の前記第1の低速用ギヤ列は、前記入力軸に回転自在に設置された低速入力ギヤおよび前記低速入力ギヤに噛み合うようにして前記カウンタ軸に回転自在に設置され、前記複数の変速カウンタギヤの1つと連結された第1の低速カウンタギヤとを含んで構成され、
    前記第2の副変速機構の前記第2の高速用ギヤ列は、前記複数の変速カウンタギヤのうち、前記第1の低速カウンタギヤに一体に連結された第2の高速カウンタギヤと、前記複数の出力ギヤのうち、前記第2の高速カウンタギヤに噛み合う高速出力ギヤとを含んで構成され、
    前記第2の副変速機構の前記第2の低速用ギヤ列は、前記カウンタ軸に固定されて前記第1の副変速機構の前記第1の高速用ギヤ列に常時連結される第2の低速カウンタギヤと、前記第2の低速カウンタギヤと噛み合うとともに前記出力軸に回転自在に設置された低速出力ギヤとを備え、
    前記出力軸は、前記複合ギヤと前記低速出力ギヤとを前記出力軸に選択的に連結する第2のシフトスリーブを有し、
    最低速の変速段を含む低速走行用の変速段において、前記入力軸から前記第1の副変速機構の前記第1の低速用ギヤ列と前記第2の副変速機構の前記第2の高速用ギヤ列とを経て前記主変速機構に動力を伝達した後、前記主変速機構から前記カウンタ軸に動力を伝達し、次いで、前記第2の副変速機構の前記第2の低速用ギヤ列を経て前記出力部材に動力を伝達し、
    最高速の変速段を含む高速走行用の変速段において、前記入力軸から前記第1の副変速機構の前記第1の高速用ギヤ列を経て前記カウンタ軸に動力を伝達した後、前記カウンタ軸から前記主変速機構および前記出力軸を経て前記出力部材に動力を伝達することを特徴とする自動変速機。
  2. 前記入力軸に、前記入力軸を前記高速入力ギヤに連結する高速用摩擦クラッチと、前記入力軸を前記低速入力ギヤに連結する低速用摩擦クラッチとを設け、
    前記入力軸を前記駆動軸と平行に設置し、
    前記カウンタ軸を前記駆動軸と同軸上に設置したことを特徴とする請求項1に記載の自動変速機。
  3. 前記第2の高速カウンタギヤを含んだ前記複数の変速カウンタギヤによって3つのギヤ列を構成し、この3つのギヤ列によって低速用の3つの変速段と高速用の3つの変速段とを構成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動変速機。
  4. 低速用の1つの変速段から高速用の他の変速段に変速を行う際に、前記低速用摩擦クラッチを開放する一方で前記高速用摩擦クラッチを連結し、
    前記主変速機構の前記第のシフトスリーブを操作することを特徴とする請求項2に記載の自動変速機。
  5. 前記駆動源は、車両に搭載された内燃機関から構成され、
    前記内燃機関は、前記車両の加速時に燃料を噴射するとともに前記車両の減速時に燃料の噴射を停止する燃料噴射装置を備え、
    高速用の1つの変速段から低速用の他の変速段にシフトダウンする際に、前記高速用摩擦クラッチを開放する一方で前記低速用摩擦クラッチを連結することを特徴とする請求項2または請求項4に記載の自動変速機。
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