JP6465194B2 - 付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の保存安定性を改善する方法 - Google Patents

付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の保存安定性を改善する方法 Download PDF

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Description

本発明は、室温で液状のオルガノポリシロキサンを主剤(ベースポリマー)とする液状シリコーンゴム組成物にシリコーン生ゴム成分を添加した場合でも、該生ゴム成分の分散性や組成物の保存安定性に優れた液状シリコーンゴム組成物を与えることができる付加硬化型液状シリコーンゴム組成物に関する。更に詳しくは、生ゴム成分を配合した場合でも、均質分散性に優れ、組成物の経時での増粘を少なくすることが可能で、なおかつ、好ましくは、硬化後の硬度(デュロメーターA)が1〜30程度の低硬度シリコーンゴムを与えることが可能な付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の保存安定性を改善する方法に関する。
シリコーンゴムは、耐熱性、耐寒性、安全性、外観の良さ(透明性)、肌触りの良さ、更には耐久性の良さから、幼児用遊具や食器、歯ブラシなど、特に哺乳瓶用乳首や赤ちゃん用おしゃぶり、食器用カバーを成形する材料として広く使用されている。特に、付加反応硬化タイプのシリコーンゴム組成物は、有機過酸化物硬化タイプのシリコーンゴム組成物のように有機過酸化物の分解による副生成物を生じないこと、特に安全面から、上記用途に好んで使用されている。
現在、広く使用されているシリコーンゴム製の哺乳瓶用乳首の硬さ(デュロメーターA)は40〜50であるが、そのデザインの多様化を図るため、あるいは吸引力の弱い赤ちゃん用に、更に低硬度のものが望まれていた。また、低硬度シリコーンゴムの用途として、マスクの顔面に接触する部分に低硬度シリコーンゴムを使用する場合がある。マスク材料に低硬度のゴムを使用した場合、装着時の不快感を低減させることができる。ところが、シリコーンゴムで低硬度のものを作製しようとするために補強性シリカの量を減らすと、強度がなくなり成型後に金型から成型物を取り外す際にゴムに亀裂が入ったり、使用時に容易にゴムが切断されてしまう。また、補強性シリカを減らさず、付加架橋のバランスを崩して低硬度にしようとすると、へたりのあるゴムや表面がべたつくゴムになってしまい、哺乳瓶用乳首やマスク材料としては、感触が不適なものとなってしまう。
上記の問題を解決するために、液状シリコーンゴム組成物にシリコーン生ゴムを添加し、ゴムの低硬度化及びべたつき感を解消する方法が提案されている(特許文献1:特許第4006581号公報)。しかしながら、室温で液状のオルガノポリシロキサンを主剤(ベースポリマー)とする液状シリコーンゴム組成物にシリコーン生ゴム成分を添加した場合、該生ゴム成分の分散性が悪く、架橋剤成分を含まない状態でも経時で著しく粘度が上昇し、保存安定性に問題があった。
特許第4006581号公報
本発明は、上記事情を改善するためになされたもので、室温で液状のオルガノポリシロキサンを主剤(ベースポリマー)とする液状シリコーンゴム組成物にシリコーン生ゴム成分を添加した場合でも、均質分散性が良好で、経時での増粘が少なく、保存安定性に優れると共に、硬化して低硬度のシリコーンゴム(硬化物)を与えることが可能な付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の保存安定性を改善する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を含有する室温で液状のオルガノポリシロキサンと、特定の末端基封鎖率と特定の重量平均分子量とを有する室温で生ゴム状である直鎖状オルガノポリシロキサンと、補強性シリカ(ヒュームドシリカ)を組み合わせることにより、生ゴムの均質分散性に優れ、経時での増粘が少なく、保存安定性に優れると共に、硬化して低硬度のシリコーンゴム(硬化物)を与えることが可能な付加硬化型液状シリコーンゴム組成物が得られることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、
(A)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を有する室温で液状のアルケニル基含有オルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)重量平均分子量が450,000〜850,000で、かつ、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され、末端基封鎖率が90モル%以上である室温で生ゴム状のオルガノポリシロキサン:1〜200質量部、
(C)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)及び(B)成分の合計100質量部に対して0.2〜20質量部、
(D)BET法による比表面積が200m2/g以上であるヒュームドシリカ:(A)及び(B)成分の合計100質量部に対して5〜50質量部、
(E)1分子中に1個又は2個のシラノール基を有するオルガノシラン及び/又はオルガノポリシロキサン:(A)及び(B)成分の合計100質量部に対して0〜10質量部、
(F)付加反応触媒:触媒量
を含有する付加硬化型液状シリコーンゴム組成物であって、上記(A)〜(D)成分及び必要により上記(E)成分を均一に混合したシリコーンゴム混合物の、105℃で3日間保管時の23℃でせん断速度0.9s-1における粘度を、製造直後の23℃でせん断速度0.9s-1における粘度の1.5倍以下とすることを特徴とする付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の保存安定性を改善する方法を提供するものである。
なお、本発明において、室温又は常温とは20℃±10℃、特には25℃を意味する。また、生ゴム又は生ゴム状とは、オルガノポリシロキサンが高重合度(高分子量)であり、室温において自己流動性のない(あるいはほとんどない)非液状物(固体状又はペースト状物)であることを意味する。
本発明によれば、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を含有する室温で液状のオルガノポリシロキサンと、特定の末端基封鎖率と特定の重量平均分子量とを有する室温で生ゴム状である直鎖状オルガノポリシロキサンと、補強性シリカ(ヒュームドシリカ)との特定量の組み合わせにより、生ゴムの均質分散性に優れ、製造後、長期保管しても粘度上昇を低減でき、なおかつ、好ましくは、硬化後の硬度(デュロメーターA)が1〜30程度の低硬度シリコーンゴムを与えることが可能な付加硬化型液状シリコーンゴム組成物を提供できる。
以下、本発明について更に詳しく説明する。
まず、本発明において、保存安定性を改善するための付加硬化型液状シリコーンゴム組成物としては、下記の説明する(A)〜(F)成分を含有するものである。
(A)成分である室温(25℃、以下同じ。)で液状のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、上記付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の主剤(ベースポリマー)であって、好ましくは分子鎖(両)末端にケイ素原子に結合したアルケニル基を含有し、かつ1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を有する、通常、数平均重合度が1,500以下のオルガノポリシロキサンである。上記付加硬化型液状シリコーンゴム組成物において、室温で液状の(即ち、自己流動性のある)アルケニル基含有オルガノポリシロキサンとしては、このオルガノポリシロキサン((A)成分)のみからなるものである。
ここで、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンとしては、下記平均組成式(I)で示される、室温で液状のものを用いることができる。
1 aSiO(4-a)/2 ・・・(I)
(式中、R1は互いに同一又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、aは1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.05の範囲の正数である。)
上記R1で示されるケイ素原子に結合した炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられるが、全R1の90モル%以上がメチル基であることが好ましい。
また、R1のうち少なくとも2個はアルケニル基(炭素数2〜8のものが好ましく、更に好ましくは2〜6であり、特に好ましくはビニル基である。)であることが必要である。
なお、アルケニル基の含有量は、オルガノポリシロキサン中1.0×10-6mol/g〜3.0×10-3mol/g、特に1.0×10-5mol/g〜2.0×10-3mol/gとすることが好ましい。アルケニル基の量が1.0×10-6mol/gより少ないとゴム硬度が低すぎてゲル状になってしまう場合があり、また3.0×10-3mol/gより多いと架橋密度が高くなりすぎて、極端に硬度が高くなり、ゴムの弾性がなくなってしまう場合がある。
このオルガノポリシロキサンの構造は、基本的には、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖され、主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなる直鎖状構造を有するが、部分的にはモノオルガノシルセスキオキサン単位を有する分岐状構造、環状構造などであってもよい。
また、アルケニル基は、分子鎖末端のケイ素原子に結合していても、分子鎖途中(分子鎖非末端)のケイ素原子に結合していてもよいが、上記の(A)成分においては、分子鎖末端のケイ素原子(即ち、トリオルガノシロキシ基中のケイ素原子)に結合したアルケニル基を分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以上含有することが好ましく、分子鎖途中のケイ素原子(即ち、ジオルガノシロキサン単位又はモノオルガノシルセスキオキサン単位中のケイ素原子)に結合したアルケニル基は含有していても、していなくてもよい。分子鎖末端のケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも1個、好ましくは2個以上含有しないと、低硬度でかつ高引裂き強度のゴム硬化物が得られない場合がある。
重合度(分子中のケイ素原子の数又は2官能性ジオルガノシロキサン単位の数)については、平均重合度(数平均重合度、以下同じ。)が、通常1,500以下、好ましくは100〜1,500、より好ましくは150〜1,100である。100未満では、十分なゴム感が得られない場合があり、1,500より高いと粘度が高くなり、成形が困難になってしまう場合がある。ここで、分子量又は重合度は、例えば、トルエンを展開溶媒としたゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析におけるポリスチレン換算値として求めることができ、通常、平均重合度は数平均重合度等として、分子量については重量平均分子量等として求めることが好適である(以下同じ。)。
このような(A)成分のオルガノポリシロキサンとして、具体的には、分子鎖両末端ジオルガノアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン、分子鎖両末端オルガノジアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン、分子鎖両末端トリアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン、分子鎖両末端トリオルガノシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・オルガノアルケニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジオルガノアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・オルガノアルケニルシロキサン共重合体、分子鎖の片末端がジオルガノアルケニルシロキシ基封鎖で他方の片末端がトリオルガノシロキシ基封鎖であるジオルガノシロキサン・オルガノアルケニルシロキサン共重合体などが挙げられるが、好ましくは、分子鎖両末端ジオルガノアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン、分子鎖両末端トリオルガノシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・オルガノアルケニルシロキサン共重合体及び/又は分子鎖両末端ジオルガノアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・オルガノアルケニルシロキサン共重合体である。なお、上記各シロキサン中の「オルガノ基」とは、式(I)中のR1のうち、アルケニル基を除く非置換又は置換の一価炭化水素基と同様のものを意味するものである。なお、(A)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、分子中にシラノール基(即ち、ケイ素原子に結合した水酸基)を含有しないものである点において、後述する(E)成分とは明確に差別化されるものである。
次に、(B)成分は、重量平均分子量が450,000〜850,000で、かつ、末端基封鎖率が90モル%以上である室温(25℃)で生ゴム状(即ち、自己流動性のない非液状)の、好ましくは直鎖状のオルガノポリシロキサンであり、該オルガノポリシロキサンとしては、下記平均組成式(II)で示されるものを用いることができる。
2 bSiO(4-b)/2 ・・・(II)
(式中、R2は互いに同一又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、bは1.8〜2.5、好ましくは1.9〜2.1、より好ましくは1.98〜2.01の範囲の正数である。)
ここで、上記R2で示されるケイ素原子に結合した炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基としては、上記R1と同様のものが例示でき、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられるが、全R2の90モル%以上がメチル基で残余がビニル基であることが好ましい。
また、R2のうちにアルケニル基(炭素数2〜8のものが好ましく、更に好ましくは2〜6であり、特に好ましくはビニル基である。)は含まれても、含まれなくてもよいが、含まれる時、そのアルケニル基の含有量は、(B)成分のオルガノポリシロキサン中に、0.0026mol/100g以下(0〜0.0026mol/100g)、特に0.0014mol/100g以下(0〜0.0014mol/100g)とすることが好ましい。アルケニル基の量が0.0026mol/100gより多いと、硬化速度が著しく低下する場合がある。このアルケニル基は、分子鎖末端のケイ素原子に結合していても、分子鎖途中のケイ素原子に結合していても、両者に結合していてもよい。
このオルガノポリシロキサンの構造は、基本的には、前記(A)成分と同様に、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖され、主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなる直鎖状構造を有するが、部分的には分岐状の構造、環状構造などであってもよい。
重量平均分子量については、450,000〜850,000、好ましくは500,000〜800,000で、室温(25℃)で生ゴム状(即ち、自己流動性のない非液状)のものである。重量平均分子量が850,000を超えると液状シリコーンゴム組成物に分散及び溶解不良となり、450,000未満では、ゴム硬化物の表面タック力を生じてしまう。
また、末端基封鎖率は、90モル%以上(90〜100モル%)、好ましくは91〜100モル%、より好ましくは92〜100モル%が必要である。末端基封鎖率が90モル%未満の場合、経時での増粘が著しい。なお、末端基封鎖率とは、(B)成分の主鎖を構成するジオルガノシロキサン単位の繰り返し構造の両末端(生ゴム状の高重合オルガノポリシロキサンの場合には、該ポリマーの重合末端は通常、シラノール基あるいはヒドロキシジオルガノシロキシ基で停止している)が、トリオルガノシロキシ基(例えば、トリメチルシロキシ基やビニルジメチルシロキシ基等)で封鎖されている割合(モル%)を意味する。
このような(B)成分のオルガノポリシロキサンとして、具体的には、分子中にアルケニル基を含有しないものとして、分子鎖両末端トリオルガノシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン生ゴムなどが挙げられ、また、分子中にアルケニル基を含有するものとして、分子鎖両末端ジオルガノアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン生ゴム、分子鎖両末端オルガノジアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン生ゴム、分子鎖両末端トリアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン生ゴム、分子鎖両末端トリオルガノシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・オルガノアルケニルシロキサン共重合体生ゴム、分子鎖両末端ジオルガノアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・オルガノアルケニルシロキサン共重合体生ゴム、分子鎖の片末端がジオルガノアルケニルシロキシ基封鎖で他方の片末端がトリオルガノシロキシ基封鎖であるジオルガノシロキサン・オルガノアルケニルシロキサン共重合体生ゴムなどが挙げられるが、好ましくは、分子鎖両末端トリオルガノシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン生ゴム、分子鎖両末端ジオルガノアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン生ゴム、分子鎖両末端トリオルガノシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・オルガノアルケニルシロキサン共重合体生ゴム及び/又は分子鎖両末端ジオルガノアルケニルシロキシ基封鎖ジオルガノシロキサン・オルガノアルケニルシロキサン共重合体生ゴムである。なお、上記各シロキサン中の「オルガノ基」とは、式(II)中のR2のうち、アルケニル基を除く非置換又は置換の一価炭化水素基と同様のものを意味するものである。なお、(B)成分の生ゴム状オルガノポリシロキサンは、分子中にシラノール基(即ち、ケイ素原子に結合した水酸基)を実質的に含有しないものである点において、後述する(E)成分とは明確に差別化されるものである。
(B)成分は、(A)成分100質量部に対し、1〜200質量部、好ましくは3〜150質量部、より好ましくは5〜120質量部の範囲である。この配合量が1質量部未満では、硬化したシリコーンゴムのゴム硬度(デュロメーターA)を十分下げることができず、200質量部を超えると、組成物の粘度が高く、成形が困難になってしまう。
(C)成分は、ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を1分子中に少なくとも2個、好ましくは3個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、分子中のSiH基が前記(A)及び(B)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基とヒドロシリル化付加反応により架橋し、組成物を硬化させるための硬化剤として作用するものである。
この(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、下記平均組成式(III)で示され、1分子中に少なくとも2個、好ましくは3個以上、より好ましくは3〜100個、更に好ましくは4〜50個のケイ素原子結合水素原子(SiH基)を有するものが好適に用いられる。
3 cdSiO(4-c-d)/2 ・・・(III)
(式中、R3は互いに同一又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基である。また、cは0.7〜2.1、dは0.001〜1で、かつc+dは0.8〜3を満足する正数である。)
ここで、R3の一価炭化水素基としては、R1で例示したものと同様のものを挙げることができるが、脂肪族不飽和基を有しないものが好ましい。
また、cは0.7〜2.1、好ましくは0.8〜2であり、dは0.001〜1、好ましくは0.01〜1であり、c+dは0.8〜3、好ましくは1〜2.5を満足する正数であり、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、環状、分岐状、三次元網目状のいずれの構造であってもよい。
この場合、1分子中のケイ素原子の数(又は重合度)は2〜300個、特に4〜150個程度の室温(25℃)で液状のものが好適に用いられる。なお、ケイ素原子に結合する水素原子は分子鎖末端、分子鎖の途中のいずれに位置していてもよく、両方に位置するものであってもよい。
上記(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)メチルシラン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)フェニルシラン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C65)SiO3/2単位とからなる共重合体や、これら例示化合物においてメチル基の一部又は全部を他のアルキル基やフェニル基などで置換したものなどが挙げられる。
また、(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、上記で例示した化合物等において、分子を構成するシロキサン骨格の一部に、通常2〜4価の、芳香族環含有の炭化水素骨格(例えば、フェニレン骨格、ビスフェニレン骨格、ビス(フェニレン)エーテル骨格、ビス(フェニレン)メタン骨格、2,2−ビス(フェニレン)プロパン骨格、2,2−ビス(フェニレン)ヘキサフルオロプロパン骨格など)を含有する、多価芳香族環含有のオルガノハイドロジェンポリシロキサンであってもよい。
(C)成分であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して0.2〜20質量部であり、好ましくは0.3〜10質量部である。また、上記オルガノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)と、(A)及び(B)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基の総量とのモル比(SiH基/アルケニル基)が、0.8〜10、特に1.0〜5となる量が好ましい。この比が0.8より小さいと架橋が不十分になり、べたついたゴムになってしまう場合があり、10より大きいと、成型物に発泡が見られたり、金型からの離型が困難になったりしてしまうおそれがある。
(D)成分のヒュームドシリカは、得られるシリコーンゴムに十分な強度を与えるために必須なものである。ヒュームドシリカのBET法による比表面積は、200m2/g以上、通常、200〜400m2/g、好ましくは200〜380m2/gであり、200m2/gより小さいと十分な強度が得られないばかりか、成型物の透明性も低下してしまい、400m2/gより大きいと配合が困難になったり、変色したりしてしまうおそれがある。
(D)成分のヒュームドシリカの配合量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、5〜50質量部であり、10〜40質量部であることが好ましい。配合量が5質量部より少ないと十分なゴム強度が得られず、また50質量部より多いと粘度が高く成形が困難となってしまう。
上記(D)成分のヒュームドシリカは、通常、表面を疎水性処理したものを用いることが好ましい。表面処理をしない場合、シリコーンオイルへの分散性が悪く、シリカの凝集体が生成したり、配合が困難となる場合がある。シリカの表面処理は、粉体の状態で直接処理されたものでも、(A)成分との混合時に後述する(G)シリカ表面処理剤と共に加熱混合することにより表面処理されたものであってもよい。
通常の処理法として、一般的周知の技術により処理でき、例えば、常圧で密閉された機械混練装置又は流動層に上記未処理のシリカ微粉末と後述する(G)成分のシリカ表面処理剤を入れ、必要に応じて不活性ガス存在下において室温あるいは熱処理にて混合処理する。場合により、触媒を使用して処理を促進してもよい。混練後、乾燥することにより処理シリカ微粉末を製造し得る。
(G)成分のシリカ表面処理剤は、上述したように(D)成分であるヒュームドシリカの表面を疎水性処理するために用いることができるものであり、(G)成分のシリカ表面処理剤として、具体的には、へキサメチルジシラザン、ジビニルテトラメチルジシラザン等のシラザン類、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン及びクロロプロピルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、ポリメチルシロキサン、オルガノハイドロジェンポリシロキサン等の有機ケイ素化合物が挙げられる。処理剤としては、特にシラン系カップリング剤又はシラザン類が好ましい。
(G)成分を用いる場合の配合量は、(D)成分100質量部に対し、0.1〜50質量部であることが好ましく、0.5〜30質量部であることがより好ましい。配合量が0.1質量部より少ないとシリカの表面処理が不十分となる場合があり、50質量部より多いと付加反応を阻害したり、補強効果が低下してしまうおそれがある。
(E)成分の1分子中に1個又は2個のシラノール基を有するオルガノシラン及び/又はオルガノポリシロキサンは、通常、室温(25℃)で液状の成分であって、(B)成分と(D)成分の相互作用による組成物全体の増粘現象を防止する成分であり、本組成物で使用することができる任意成分である。具体的には、トリメチルシラノール、トリエチルシラノール、ジメチルビニルシラノール、ジメチルシランジオール、ジフェニルシランジオール等の、室温(25℃)で液状のオルガノシラン化合物、トリス(トリメチルシロキシ)シラノール等の分岐状シロキサン化合物、分子鎖両末端ジメチルヒドロキシシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、片末端ジメチルヒドロキシシロキシ基・片末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン等の、室温(25℃)で液状の直鎖状オルガノポリシロキサン化合物が挙げられる。特に、オルガノシラン化合物や分岐状シロキサン化合物の場合、トリメチルシラノールやトリス(トリメチルシロキシ)シラノールが合成上の点で好ましい。また、直鎖状オルガノポリシロキサン化合物の場合、(数平均)重合度が100以下(通常、2〜100)、好ましくは80以下(特には、5〜80程度)の、室温(25℃)で液状の片末端もしくは両末端ジメチルヒドロキシシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンが好ましい。直鎖状オルガノポリシロキサン化合物の重合度が100を超えたものになると増粘現象を防止する効果が十分に発揮できなくなる場合がある。(E)成分として、より好ましくはトリメチルシラノール、分子鎖両末端にシラノール基を有し、平均重合度が100以下の、室温で液状の、直鎖状オルガノポリシロキサンである。
なお、(E)成分のオルガノシラン及び/又はオルガノポリシロキサンは、分子中にシラノール基を1個又は2個含有するものである点において、分子中にシラノール基を実質的に含有しないものである前述の(A)成分及び(B)成分とは明確に差別化されるものである。
(E)成分を配合する場合の配合量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して0.1〜10質量部、好ましくは0.1〜8質量部、より好ましくは0.1〜5質量部である。添加量が0.1質量部より少ないと増粘防止効果が十分に発揮できない場合があり、10質量部よりも多くなると、硬化時に発泡を生じてしまう。
(F)成分の付加反応触媒としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と一価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒などが挙げられる。
なお、この付加反応触媒の配合量は触媒量とすることができ、通常、白金族金属(質量換算)として、(A)〜(E)成分の合計質量に対し、0.5〜1,000ppm、特に1〜500ppm程度である。
上記の付加硬化型液状シリコーンゴム組成物には、その他の成分として、必要に応じて、沈降シリカ、石英粉、珪藻土、炭酸カルシウムのような充填剤や、カーボンブラック、導電性亜鉛華、金属粉等の導電剤、窒素含有化合物やアセチレン化合物、リン化合物、ニトリル化合物、カルボキシレート、錫化合物、水銀化合物、硫黄化合物等のヒドロシリル化反応制御剤、酸化鉄、酸化セリウムのような耐熱剤、ジメチルシリコーンオイル等の内部離型剤、接着性付与剤(特には、分子中にアルケニル基、エポキシ基、アミノ基、(メタ)アクリロキシ基、メルカプト基等から選ばれる少なくとも1種の官能性基を含有すると共に、分子中にSiH基を含有しないアルコキシシラン等の有機ケイ素化合物など)、チクソ性付与剤等を配合することは任意とされる。
また、上記の付加硬化型液状シリコーンゴム組成物は、(A)〜(F)成分全てを混合した場合、室温においても経時で架橋反応が進行してしまうため、組成物を長期保管する際には(C)成分と(F)成分を分けて保存することが好ましい。
(C)成分と(F)成分を分けた組成物、つまり、(A)、(B)及び(D)〜(F)成分を均一に混合してなるシリコーンゴム混合物、及び(A)〜(E)成分を均一に混合してなるシリコーンゴム混合物の粘度は、射出成形に用いる場合、通常、23℃でせん断速度が0.9s-1のときの粘度が、30〜10,000Pa・sであることが好ましく、より好ましくは50〜5,000Pa・s、更に好ましくは100〜3,000Pa・sの範囲である。この粘度が30Pa・s未満でも、10,000Pa・sを超えても成形が難しくなってしまう場合がある。これらの特定のせん断速度における粘度の測定は、例えば、精密回転式粘度計HAAKEレオストレス6000(Thermo scientific社製)や精密回転式粘度計ロトビスコRV1型(HAAKE社製)等の、精密回転式粘度計を用いて行うことができる。
上記(A)、(B)及び(D)〜(F)成分を均一に混合してなるシリコーンゴム混合物、及び(A)〜(E)成分を均一に混合してなるシリコーンゴム混合物は、経時での粘度増加、即ち、105℃で3日間保管時の23℃でせん断速度0.9s-1における粘度が、製造直後の23℃でせん断速度0.9s-1における粘度の1.5倍以下(1〜1.5倍)、特に1.3倍以下(1〜1.3倍)であることが好ましい。
射出成形において材料粘度が設定の1.5倍より高くなると成形条件を変更しないと成形が困難になってしまう場合があるばかりか、材料をポンプで吸い上げる時間が長くなる場合がある。このように経時での粘度増加を1.5倍以下とするには、上記混合物中で、(B)、(D)及び(E)成分をそれぞれ適量で配合することが望ましい。
このシリコーンゴム組成物の成形、硬化方法としては、常法を採用し得るが、成形法として液状射出成形法が好適に採用される。また、硬化条件としては、120〜230℃で3秒〜10分、好ましくは150〜210℃で5秒〜3分程度の加熱処理条件を採用し得る。上記シリコーンゴム組成物は、このような条件で硬化して得られるシリコーンゴム弾性体(エラストマー)の、JIS−K6249に基づく硬度(デュロメーターA)が好ましくは1〜30、より好ましくは5〜25、更に好ましくは5〜20程度の低硬度シリコーンゴムを与えることができるものである。なお、得られるシリコーンゴムが上記硬度等の値を有するためには、組成物中において、(A)〜(D)成分を適切な比率(質量比)で配合することにより達成することができる。
上記の付加硬化型液状シリコーンゴム組成物は、シリコーン生ゴムを添加した場合でも経時での増粘が少なく、保存安定性に優れたものであり、射出成形用途として有用である。
上記の付加硬化型液状シリコーンゴム組成物は、哺乳瓶用乳首、マスク材料等として好適に用いられる。
以下、実施例と比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、下記例で部は質量部を示す。また、(A)成分の平均重合度は、トルエンを展開溶媒としたゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析におけるポリスチレン換算の数平均重合度を示し、(B)成分の平均分子量は、同じくGPC分析におけるポリスチレン換算の重量平均分子量を示す。
[実施例1]
分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が750である室温で液状のジメチルポリシロキサン(1)[ビニル基含有量3.9×10-5mol/g]70部、比表面積が300m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル300)30部、ヘキサメチルジシラザン8部、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン0.1部、水2.0部を室温で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。
このシリコーンゴムベース100部に、上記ジメチルポリシロキサン(1)28.5部、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され、末端封鎖率が92モル%で重量平均分子量が800,000であるジメチルポリシロキサン生ゴム[ビニル基含有量4.6×10-6mol/g](2)28部を入れ、30分撹拌を続けた後、架橋剤として側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(3)(重合度38、SiH基量0.0074mol/gの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体)を0.71部、分子鎖両末端にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(4)(重合度18、SiH基量0.0014mol/gの分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン)を0.91部[メチルハイドロジェンポリシロキサン(3)と(4)の合計中のSiH基/ジメチルポリシロキサン(1)及びジメチルポリシロキサン生ゴム(2)の合計中のアルケニル基=1.6(モル/モル)]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けて、シリコーンゴム混合物を得た。
このシリコーンゴム混合物について、製造直後、及び105℃で3日間保管後の23℃、せん断速度0.9s-1における粘度を精密回転式粘度計ロトビスコRV1型(HAAKE社製)により測定した結果を表1に示した。
このシリコーンゴム混合物100部に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1部を均一に混合してシリコーンゴム組成物を調製し、120℃で10分のプレスキュア後、オーブン内で150℃で1時間のポストキュアを行なった硬化物について、JIS−K6249に基づき、硬度を測定した結果、及び指触によるゴム表面の判定結果を表2に示した。
[実施例2]
実施例1において、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され、末端封鎖率が92モル%で重量平均分子量が800,000であるジメチルポリシロキサン生ゴム[ビニル基含有量4.6×10-6mol/g](2)28部に代えて、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され、末端封鎖率が92モル%で重量平均分子量が600,000であるジメチルポリシロキサン生ゴム[ビニル基含有量7.4×10-6mol/g](5)28部を添加した[メチルハイドロジェンポリシロキサン(3)と(4)の合計中のSiH基/ジメチルポリシロキサン(1)及びジメチルポリシロキサン生ゴム(5)の合計中のアルケニル基=1.6(モル/モル)]以外は同様にして、シリコーンゴム混合物を得た。
このシリコーンゴム混合物について、製造直後、及び105℃で3日間保管後の23℃、せん断速度0.9s-1における粘度を精密回転式粘度計ロトビスコRV1型(HAAKE社製)により測定した結果を表1に示した。
このシリコーンゴム混合物100部に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1部を均一に混合してシリコーンゴム組成物を調製し、120℃で10分のプレスキュア後、オーブン内で150℃で1時間のポストキュアを行なった硬化物について、JIS−K6249に基づき、硬度を測定した結果、及び指触によるゴム表面の判定結果を表2に示した。
[実施例3]
実施例1において、更に、分子鎖両末端がジメチルヒドロキシシロキシ基で封鎖された平均重合度10のジメチルポリシロキサン(6)1.0部を添加した以外は同様にして、シリコーンゴム混合物を得た。
このシリコーンゴム混合物について、製造直後、及び105℃で3日間保管後の23℃、せん断速度0.9s-1における粘度を精密回転式粘度計ロトビスコRV1型(HAAKE社製)により測定した結果を表1に示した。
このシリコーンゴム混合物100部に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1部を均一に混合してシリコーンゴム組成物を調製し、120℃で10分のプレスキュア後、オーブン内で150℃で1時間のポストキュアを行なった硬化物について、JIS−K6249に基づき、硬度を測定した結果、及び指触によるゴム表面の判定結果を表2に示した。
[比較例1]
実施例1において、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され、末端封鎖率が92モル%で重量平均分子量が800,000であるジメチルポリシロキサン生ゴム[ビニル基含有量4.6×10-6mol/g](2)28部に代えて、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され、末端封鎖率が88モル%で重量平均分子量が800,000であるジメチルポリシロキサン生ゴム[ビニル基含有量4.5×10-6mol/g](7)28部を添加した[メチルハイドロジェンポリシロキサン(3)と(4)の合計中のSiH基/ジメチルポリシロキサン(1)及びジメチルポリシロキサン生ゴム(7)の合計中のアルケニル基=1.6(モル/モル)]以外は同様にして、シリコーンゴム混合物を得た。
このシリコーンゴム混合物について、製造直後、及び105℃で3日間保管後の23℃、せん断速度0.9s-1における粘度を精密回転式粘度計ロトビスコRV1型(HAAKE社製)により測定した結果を表1に示した。
このシリコーンゴム混合物100部に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1部を均一に混合してシリコーンゴム組成物を調製し、120℃で10分のプレスキュア後、オーブン内で150℃で1時間のポストキュアを行なった硬化物について、JIS−K6249に基づき、硬度を測定した結果、及び指触によるゴム表面の判定結果を表2に示した。
[比較例2]
実施例1において、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され、末端封鎖率が92モル%で重量平均分子量が800,000であるジメチルポリシロキサン生ゴム[ビニル基含有量4.6×10-6mol/g](2)28部に代えて、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され、末端封鎖率が92モル%で重量平均分子量が440,000であるジメチルポリシロキサン生ゴム[ビニル基含有量8.4×10-6mol/g](8)28部を添加した[メチルハイドロジェンポリシロキサン(3)と(4)の合計中のSiH基/ジメチルポリシロキサン(1)及びジメチルポリシロキサン生ゴム(8)の合計中のアルケニル基=1.6(モル/モル)]以外は同様にして、シリコーンゴム混合物を得た。
このシリコーンゴム混合物について、製造直後、及び105℃で3日間保管後の23℃、せん断速度0.9s-1における粘度を精密回転式粘度計ロトビスコRV1型(HAAKE社製)により測定した結果を表1に示した。
このシリコーンゴム混合物100部に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1部を均一に混合してシリコーンゴム組成物を調製し、120℃で10分のプレスキュア後、オーブン内で150℃で1時間のポストキュアを行なった硬化物について、JIS−K6249に基づき、硬度を測定した結果、及び指触によるゴム表面の判定結果を表2に示した。
[比較例3]
実施例1において、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され、末端封鎖率が92モル%で重量平均分子量が800,000であるジメチルポリシロキサン生ゴム[ビニル基含有量4.6×10-6mol/g](2)28部に代えて、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され、末端封鎖率が92モル%で重量平均分子量が1,000,000であるジメチルポリシロキサン生ゴム[ビニル基含有量3.7×10-6mol/g](9)28部を添加した[メチルハイドロジェンポリシロキサン(3)と(4)の合計中のSiH基/ジメチルポリシロキサン(1)及びジメチルポリシロキサン生ゴム(9)の合計中のアルケニル基=1.6(モル/モル)]以外は同様にしたが、ジメチルポリシロキサン生ゴムの一部が溶解できなかった。
Figure 0006465194
Figure 0006465194

Claims (2)

  1. (A)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を有する室温で液状のアルケニル基含有オルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)重量平均分子量が450,000〜850,000で、かつ、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され、末端基封鎖率が90モル%以上である室温で生ゴム状のオルガノポリシロキサン:1〜200質量部、
    (C)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)及び(B)成分の合計100質量部に対して0.2〜20質量部、
    (D)BET法による比表面積が200m2/g以上であるヒュームドシリカ:(A)及び(B)成分の合計100質量部に対して5〜50質量部、
    (E)1分子中に1個又は2個のシラノール基を有するオルガノシラン及び/又はオルガノポリシロキサン:(A)及び(B)成分の合計100質量部に対して0〜10質量部、
    (F)付加反応触媒:触媒量
    を含有する付加硬化型液状シリコーンゴム組成物であって、上記(A)〜(D)成分及び必要により上記(E)成分を均一に混合したシリコーンゴム混合物の、105℃で3日間保管時の23℃でせん断速度0.9s-1における粘度を、製造直後の23℃でせん断速度0.9s-1における粘度の1.5倍以下とすることを特徴とする付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の保存安定性を改善する方法。
  2. 上記(E)成分の配合量が、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して0.1〜8質量部である請求項1記載の付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の保存安定性を改善する方法。
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