JP6464977B2 - 投影制御装置、及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、投影面に画像を投影する投影システムの技術分野に関する。
従来、プロジェクターから画像の投影面までの間に人物がいる場合において、プロジェクターから人物を含む投影面に画像を投影すると、その人物は、プロジェクターからの投影光が目に入るため、眩しさを感じる。そのため、例えば特許文献1に開示された技術では、プロジェクターにより投影された投影画像をカメラで撮影し、撮影された画像から人物の領域を検出し、この人物の領域の画像信号を黒信号でマスクした投射画像信号をスクリーン上に投射する技術が開示されている。この技術によれば、投影画像における人物の領域を黒色でマスクすることができるため、プロジェクターの投影光が直接目に入ることによる眩しさを抑えることができる。
特開2004−254145号公報
しかしながら、プロジェクターにより投映される投影画像において黒色でマスクされた領域は、投影画像の一部が欠けた欠損領域となり、投影画像を見る者に、画像全体のうち一部が欠けた投影画像によって違和感を与えてしまう。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、画像の欠損領域を抑えつつ、人物が感じる眩しさも軽減することが可能な投影制御装置、及びプログラムを提供する。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、画像を投影する投影装置から前記画像の投影面までの3次元空間にいる人物の頭部の位置から、前記投影面に投影される画像上における前記頭部の領域を特定する第1特定手段と、前記投影装置から前記3次元空間にいる人物までの距離を特定する第2特定手段と、前記画像に対して、前記第1特定手段により特定された前記頭部の領域内に互いに離間する複数のライン状に形成される複数の一部領域それぞれの画素の色を、前記一部領域の元画素より暗くし、且つ、前記第2特定手段により特定された距離が短いほど、前記ライン状に形成される複数の前記一部領域の幅を長くする画素編集手段と、前記画素編集手段により編集がされた画像を前記投影面に投影させる投影制御手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の投影制御装置において、前記画素編集手段は、少なくとも縦方向にライン状に形成される前記一部領域の画素の色を、前記一部領域の元画素より暗くする編集を行うことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項に記載の投影制御装置において、前記画素編集手段は、複数の方向にライン状に形成される前記一部領域の画素の色を、前記一部領域の元画素より暗くする編集を行うことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、画像を投影する投影装置から前記画像の投影面までの3次元空間にいる人物の頭部の位置から、前記投影面に投影される画像上における前記頭部の領域を特定する第1特定手段と、前記投影装置から前記3次元空間にいる人物までの距離を特定する第2特定手段と、前記画像に対して、前記第1特定手段により特定された前記頭部の領域内の一部領域の画素の色を、前記一部領域の元画素より暗くし、且つ、前記第2特定手段により特定された距離が短いほど前記一部領域の範囲を広くする画素編集手段と、前記画素編集手段により編集がされた画像を前記投影面に投影させる投影制御手段と、を備え、前記画素編集手段は、前記一部領域を、第1の領域と、前記第1の領域より外側に位置する第2の領域とを少なくとも含む複数の領域に分けて段階的に前記画素の色の編集を行うものであり、前記第1の領域の画素の色を、前記第2の領域の画素の色より暗くし、且つ、前記第2特定手段により特定された距離が長いほど前記複数の領域の数を増やし、前記複数の領域を、外側に向けて前記画素の色の明るさを段階的に高くする編集を領域毎に行うことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、画像を投影する投影装置から前記画像の投影面までの3次元空間にいる人物の正面を判断し、前記人物の正面の頭部の位置から、前記投影面に投影される画像上における前記頭部の領域を特定する第1特定手段と、前記投影装置から前記3次元空間にいる人物までの距離を特定する第2特定手段と、前記画像に対して、前記第1特定手段により特定された前記頭部の領域内の一部領域の画素の色を、前記一部領域の元画素より暗くし、且つ、前記第2特定手段により特定された距離が短いほど前記一部領域の範囲を広くする画素編集手段と、前記画素編集手段により編集がされた画像を前記投影面に投影させる投影制御手段と、を備えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項に記載の投影制御装置において、前記第1特定手段は、前記人物の頭部の3次元モデルを生成し、前記人物の頭部の3次元モデルに基づき、前記人物の正面の頭部の領域を特定することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至の何れか一項に記載の投影制御装置において、前記画素編集手段は、前記一部領域を、第1の領域と、前記第1の領域より外側に位置する第2の領域とを少なくとも含む複数の領域に分けて段階的に前記画素の色の編集を行うものであり、前記第1の領域の画素の色を、前記第2の領域の画素の色より暗くする編集を行うことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の投影制御装置において、前記画素編集手段は、前記第2特定手段により特定された距離が長いほど前記複数の領域の数を増やし、前記複数の領域を、外側に向けて前記画素の色の明るさを段階的に高くする編集を領域毎に行うことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の投影制御装置において、前記画素編集手段は、前記色の明るさを表す値が閾値以下である画素については色の編集を行わず、前記色の明るさを表す値が閾値より大きい画素については前記色の明るさを表す値を前記閾値にする編集を行うことを特徴とする。請求項10に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の投影制御装置において、前記画素編集手段は、前記一部領域の画素の色の明度を前記一部領域の元画素より低くすることで前記画素の色を暗くする編集を行うことを特徴とする。請求項11に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の投影制御装置において、前記第1特定手段は、前記画像を投影する投影装置から前記画像の投影面までの3次元空間にいる人物の正面を判断し、前記人物の正面の頭部の位置から、前記投影面に投影される画像上における前記頭部の領域を特定することを特徴とする。請求項12に記載の発明は、画像を投影する投影装置から前記画像の投影面までの3次元空間にいる人物の頭部の位置から、前記投影面に投影される画像上における前記頭部の領域を特定する第1特定ステップと、前記投影装置から前記3次元空間にいる人物までの距離を特定する第2特定ステップと、前記画像に対して、前記第1特定ステップにより特定された前記頭部の領域内に互いに離間する複数のライン状に形成される複数の一部領域それぞれの画素の色を、前記一部領域の元画素より暗くし、且つ、前記第2特定ステップにより特定された距離が短いほど、前記ライン状に形成される複数の前記一部領域の幅を長くする画素編集ステップと、前記画素編集ステップにより編集がされた画像を前記投影面に投影させる投影制御ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。請求項13に記載の発明は、画像を投影する投影装置から前記画像の投影面までの3次元空間にいる人物の頭部の位置から、前記投影面に投影される画像上における前記頭部の領域を特定する第1特定ステップと、前記投影装置から前記3次元空間にいる人物までの距離を特定する第2特定ステップと、前記画像に対して、前記第1特定ステップにより特定された前記頭部の領域内の一部領域の画素の色を、前記一部領域の元画素より暗くし、且つ、前記第2特定ステップにより特定された距離が短いほど前記一部領域の範囲を広くする画素編集ステップと、前記画素編集ステップにより編集がされた画像を前記投影面に投影させる投影制御ステップと、をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記画素編集ステップは、前記一部領域を、第1の領域と、前記第1の領域より外側に位置する第2の領域とを少なくとも含む複数の領域に分けて段階的に前記画素の色の編集を行うものであり、前記第1の領域の画素の色を、前記第2の領域の画素の色より暗くし、且つ、前記第2特定ステップにより特定された距離が長いほど前記複数の領域の数を増やし、前記複数の領域を、外側に向けて前記画素の色の明るさを段階的に高くする編集を領域毎に行うことを特徴とする。請求項14に記載の発明は、画像を投影する投影装置から前記画像の投影面までの3次元空間にいる人物の正面を判断し、前記人物の正面の頭部の位置から、前記投影面に投影される画像上における前記頭部の領域を特定する第1特定ステップと、前記投影装置から前記3次元空間にいる人物までの距離を特定する第2特定ステップと、前記画像に対して、前記第1特定ステップにより特定された前記頭部の領域内の一部領域の画素の色を、前記一部領域の元画素より暗くし、且つ、前記第2特定ステップにより特定された距離が短いほど前記一部領域の範囲を広くする画素編集ステップと、前記画素編集ステップにより編集がされた画像を前記投影面に投影させる投影制御ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
請求項1〜3、及び12に記載の発明によれば、色の編集のための処理速度を向上させることができる。
請求項4、及び13に記載の発明によれば、一部領域内において画素の色の明るさの差を小さくすることができる。
請求項5、6、11、及び14に記載の発明によれば、画像の欠損領域を抑えつつ、人物が感じる眩しさも軽減することができる。
請求項に記載の発明によれば、一部領域の中心から外側に向かって徐々に色が明るくなるので、投影画像を見る者の違和感を抑えつつ、上記人物が感じる眩しさも軽減することができる。請求項8に記載の発明によれば、一部領域内において画素の色の明るさの差を小さくすることができる。
請求項に記載の発明によれば、計算が複雑とならないため、色の編集のための処理速度を向上させることができる。
請求項10に記載の発明によれば、元画素の色を維持しつつ明るさだけを低下させることができ、投影画像を見る者に違和感を生じさせないことを、より確実に実現することができる。
(A)は、本実施形態の投影システムSの概要構成例を示す図である。(B)は、投影システムSが利用される部屋の上方から見た部屋内に配置された装置の位置関係の一例を表す図である。 制御部53により実行される投影制御処理の一例を示すフローチャートである。 (A)は、マスク対象領域内で画素の色の明るさをライン状に調整する画素編集処理の一例を示すフローチャートである。(B)は、マスク対象領域内で画素の色の明るさを段階的に調整する画素編集処理の一例を示すフローチャートである。(C)は、(B)に示す画素編集処理における明度調整処理を示すフローチャートである。 投影される色編集対象領域の幅が距離に応じて変化する例を示す図である。 (A)は、プロジェクターとの距離が長い場合のストライプ状のマスクパターンの一例を示す図である。(B)は、プロジェクターとの距離が短い場合のストライプ状のマスクパターンの一例を示す図である。(C)は、プロジェクターとの距離が長い場合の格子状のマスクパターンの一例を示す図である。(D)は、プロジェクターとの距離が短い場合の格子状のマスクパターンの一例を示す図である。 (A)は、明度閾値テーブルの一例を示す図である。(B)は、マスク対象領域における明度の調整例を示す図である。(C)は、プロジェクターとの距離が長い場合の同心円状のマスクパターンの一例を示す図である。(D)は、プロジェクターとの距離が短い場合の同心円状のマスクパターンの一例を示す図である。 プロジェクター2a〜2cそれぞれから人物を含む投影面に投影された様子を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[1.投影システムSの構成及び動作概要]
はじめに、図1等を参照して、本実施形態の投影システムSの構成及び動作概要について説明する。投影システムSは、図1(A)に示すように、映像再生装置1a〜1c、プロジェクター2a〜2c、カメラ3、操作機器4、及び投影制御装置5等を備えて構成される。投影システムSは、例えばカラオケ店舗等のアミューズメント施設における部屋で利用される。映像再生装置1a〜1cは、それぞれ、有線LAN(Local Area Network)または無線LAN、及びハブHUB等を介して投影制御装置5と接続される。プロジェクター2a〜2cは、投影装置の一例である。プロジェクター2a〜2cは、それぞれ、有線または無線を介して映像再生装置1a〜1cと接続される。カメラ3及び操作機器4は、有線または無線を介して投影制御装置5と接続される。操作機器4は、ユーザから操作指示を受け付け、その操作指示を示す指示信号を投影制御装置5へ出力する。なお、投影制御装置5には、カラオケ等の楽曲を再生する楽曲再生装置(図示せず)が接続される場合もある。
映像再生装置1a〜1cは、画像(映像)を再生する装置である。画像には、静止画像と動画像とがある。動画像は、例えば複数の静止画像の画像フレームが時系列で切り替えられることで表示される。映像再生装置1a〜1cは、例えば投影制御装置5から投影指示された画像を再生し、その画像信号をプロジェクター2a〜2cへ出力する。再生される画像のデータは、映像再生装置1a〜1cの図示しない記憶部に記憶される。或いは、映像再生装置1a〜1cが、再生する画像のデータを投影制御装置5の記憶部52から取得してもよい。プロジェクター2a〜2cは、映像再生装置1a〜1cにより再生出力された画像信号に応じた投影光を発光部から発することにより画像を出力する。これにより、プロジェクター2a〜2cは、その投影角に収まる投影範囲の投影面に画像を投影する。投影される画像の例として、アーティストのプロモーション画像、企業または商品の広告画像などが挙げられる。
プロジェクター2a〜2cは、図1(B)に示すように、それぞれ、壁面a〜cのうちいずれか2つの壁面に画像を投影するように配置されている。図1(B)の例では、プロジェクター2a〜2cから壁面a〜cまでの3次元空間に人物が存在している。そのため、プロジェクター2a〜2cは、それぞれ、いずれかの壁面と人物とを含む投影面に画像を投影する。なお、図1(B)の例では、プロジェクター2a〜2c間で、画像が投影される投影面の一部が重複している。しかし、画像が投影される投影面が、プロジェクター2a〜2c間で重複しないように、投影方向または投影角が設定されてもよい。また、プロジェクター2a〜2cは、それぞれ特定の1つの投影面に画像を投影するものであってもよい。また、投影面は、部屋の天井面及び床面にあってもよく、投影面は曲面であってもよい。
なお、図1(B)の例では、3つの映像再生装置1a〜1c、及び3つのプロジェクター2a〜2cを示しているが、映像再生装置とプロジェクターは、いくつであってもよい。また、図1(B)の例では、映像再生装置とプロジェクターとは1対1で対応しているが、1対N(Nは2以上の自然数)で対応してもよい。例えば、1つの映像再生装置に複数のプロジェクターが接続されてもよい。映像再生装置が1つである場合、映像再生装置が映像再生手段(ハードウェアまたはソフトウェアにより構成される)として投影制御装置5内に組み込まれていてもよい。
カメラ3には、例えば、深度センサーを備えたカメラが用いられる。深度センサーは、赤外線等を照射し対象物からの反射光によりデプスを計測するものである。カメラ3は、深度センサーにより、その画角に収まる撮像範囲を連続的に又は断続的に赤外線を受光することでデプス画像を連続的に又は断続的に取得する。デプス画像は、上記撮像範囲に存在する人物及び人物の背景における各位置までの深度を示す。カメラ3は、取得したデプス画像から人物を検出(認識)し、検出した人物の輪郭や骨格を形成する各部位の位置を示す部位情報を取得する。なお、撮像範囲内に複数の人物が存在する場合、それぞれの人物が検出され、それぞれの人物の輪郭や骨格を形成する各部位の位置を示す部位情報が取得されることになる。カメラ3は、検出した人物に対応する部位情報を連続的に投影制御装置5へ送信する。なお、投影制御装置5が、カメラ3からデプス画像を連続的に取得し、デプス画像から人物を検出し、検出した人物に対応する部位情報を取得してもよい。
上記部位情報は、例えば、人物の輪郭や骨格を形成する部位毎に、位置座標(X,Y,Z)が対応付けられた情報であり、デプス画像に示される各位置までの深度から特定することが可能である。具体的には、深度カメラにより取得された各位置までの深度を、人物の輪郭や骨格を形成する各部位の位置を判断するための人物位置パターンデータと比較することにより、人物の輪郭や骨格を形成する各部位が特定される。人物位置パターンデータは、例えば、予め所定のデータベース等に記憶された多数の種類の人物位置パターンから、デプス画像に示される各位置の深度に応じた所定のパターンデータを読み出して用いられる。人物の輪郭や骨格を形成する各部位の例として、頭部、左肩部、右肩部、左肘部、右肘部、左手部、右手部、首部、胴部、腰部、左尻部、右尻部、左膝部、右膝部、左足部、及び右足部等が挙げられる。このような部位情報には、部位の回転角Θが含まれる場合もある。部位の回転角Θとは、その部位に連結される他の部位を基準とする回転角Θである。もしくは、部位の回転角Θとは、その部位と間接的に連結される特定の部位の位置を基準とした回転角Θであってもよい。例えば、頭部の回転角Θは、頭部に連結される首部を基準とする回転角Θである。首部の回転角Θは、首部に連結される胴部を基準とする回転角Θである。回転角Θを含む部位情報は(X,Y,Z,Θ)というように表される。
投影制御装置5は、画像の投影制御等を行う装置である。投影制御装置5は、図1(A)に示すように、IF51a〜51c、記憶部52、及び制御部53を備える。IF51a〜51c、記憶部52、及び制御部53は、バス54に接続されている。IF51aは、カメラ3と投影制御装置5との間のインターフェースである。IF51bは、操作機器4と投影制御装置5との間のインターフェースである。IF51cは、LANと投影制御装置5との間のインターフェースである。記憶部52は、例えばハードディスクドライブにより構成される。記憶部52には、OS(Operating System)、及び本発明のプログラム等が記憶される。本発明のプログラムは、後述する投影制御処理をCPUに実行させるプログラムである。また、記憶部52には、プロジェクター2a〜2cにより投影される画像のデータが画像を識別する画像IDに対応付けられて記憶される。制御部53は、コンピュータとしてのCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等により構成される。制御部53は、本発明の第1特定手段、第2特定手段、画素編集手段、及び投影制御手段の一例である。制御部53は、本発明のプログラムに従って投影制御処理を実行する。
[2.投影制御装置5の投影制御処理]
次に、図2等を参照して、本実施形態の投影制御装置5の投影制御処理について説明する。例えば部屋に入った利用者が操作機器4を操作して所望の画像を選択すると、選択された画像の画像IDが投影制御装置5へ送信される。投影制御装置5は、操作機器4から画像IDを受信すると、受信した画像IDに対応する画像のデータを記憶部52から取得し、図2に示す投影制御処理を開始する。このように、利用者により選択された画像が投影対象となる。なお、投影対象となる画像は、デフォルト設定されたものであってもよい。また、投影制御装置5は、人物を検知してから投影制御処理を開始してもよい。もしくは、投影制御装置5は、楽曲再生装置により選択された楽曲の再生に連動して投影制御処理を開始してもよい。
図2に示す投影制御処理が開始されると、制御部53は、カメラ3から、人物の部位情報を取得する(ステップS1)。この人物は、上述したように、プロジェクター2a〜2cから画像の投影面までの3次元空間にいる人物である。例えば、カメラ3から、人物の複数の部位について、部位ごとに、部位と対応付けられた位置座標(X,Y,Z)が、部位情報として取得される。或いは、ステップS1において、カメラ3から取得されたデプス情報から、前述した人物位置パターンデータと比較されることにより、人物の複数の部位について、部位ごとに位置座標(X,Y,Z)が、部位情報として取得される。なお、部位情報は、複数の部位のうちの一部の部位が推定値であってもよい。なお、位置座標(X,Y,Z)は、3次元座標である。次いで、制御部53は、ステップS1で取得された部位情報に基づき、プロジェクター2a〜2cから画像の投影面である壁a〜cまでの3次元空間にいる人物の頭部の位置を特定する(ステップS2)。例えば、上記部位情報に含まれる頭部の位置座標(X,Y,Z)が、人物の頭部の位置として特定される。
次いで、制御部53は、ステップS2で特定された頭部の位置に基づき、人物の頭部の3次元モデルを生成する(ステップS3)。例えば、制御部53は、人物の頭部の位置座標(X,Y,Z)を中心とする所定サイズの球体(または楕円体)を、人物の頭部の3次元モデルとして生成する。この3次元モデルは、例えば、人物の頭の表面上にある複数の部位それぞれの座標の集合により構成される。なお、制御部53は、ステップS1で取得した部位情報から、人物の頭の表面上にある複数の部位それぞれの位置を示す部位情報を取得し、取得した各部位情報が示す位置座標(X,Y,Z)から人物の頭部の3次元モデルを生成してもよい。このとき、制御部53は、人物の頭の表面上の各部位情報を時系列で連続して取得し、時系列で取得した各部位情報に基づいて3次元モデルを生成してもよい。また、このとき、制御部53は、カメラ3により時系列で複数撮像した画像を解析することで、各部位情報の時系列の動きの遷移から人物の正面を判断してもよい。
次いで、制御部53は、ステップS3で生成された頭部の3次元モデルの位置座標(X,Y,Z)を、プロジェクター2a〜2cそれぞれの位置から見た2次元平面上の2次元座標(x,y)に変換することで、上記投影対象の画像上に、投影される画像が重なる頭部の領域を、マスク対象領域として特定する(ステップS4)。投影される画像が重なる頭部の領域は、例えば、顔の領域を含む。マスク対象領域とは、上記投影対象の画像上においてマスクされる領域である。例えば、制御部53は、射影変換するための行列を用いて、頭部の3次元モデルの位置座標(X,Y,Z)を、プロジェクター2a〜2cそれぞれの位置を基準としてプロジェクター2a〜2cそれぞれが画像を投影する2次元平面ごとに投影変換することで2次元座標(x,y)を算出する。こうして算出された2次元座標(x,y)により、上記投影対象の画像上におけるマスク対象領域がプロジェクター2a〜2cごとに特定される。なお、人物の頭部の3次元モデルが球体または楕円体である場合、マスク対象領域の平面形状は円形または楕円形となるが、マスク対象領域は円形または楕円形を取り囲む矩形であってもよい。
次いで、制御部53は、ステップS1で取得された部位情報に基づき、プロジェクター2a〜2cから3次元空間にいる人物までの距離を、プロジェクター2a〜2cごとに特定する(ステップS5)。例えば、上記部位情報に含まれる頭部の位置座標の中のZ座標が人物までの距離として特定される。なお、制御部53は、プロジェクター2a〜2cから人物までの距離を計測可能なデバイスを用いて、人物までの距離を特定してもよい。
次いで、制御部53は、プロジェクター2a〜2cごとに画素編集処理を実行する(ステップS6)。画素編集処理において、制御部53は、上記投影対象の画像に対して、ステップS4で特定されたマスク対象領域内の少なくとも一部領域の画素の色を、この一部領域の元画素の色より暗くし、且つ、ステップS5で特定された人物までの距離が短いほど上記一部領域の範囲を広く設定する。このように、元画素の色より暗く設定される一部領域を、以下、「色編集対象領域」という。このような色編集対象領域によりマスクパターンが形成される。なお、マスク対象領域全てが色編集対象領域であってもよい。このような画素編集処理には、マスク対象領域内で画素の色の明るさをライン状に調整する画素編集処理(図3(A))と、マスク対象領域内で画素の色の明るさを段階的に調整する画素編集処理(図3(B))とがある。どちらの画素編集処理が実行されるかは任意に設定可能である。
図3(A)に示す画素編集処理では、制御部53は、ステップS4で特定されたマスク対象領域内で互いに離間する複数のライン状に形成される複数の色編集対象領域の幅(つまり、ラインの幅)を、ステップS5で特定された距離が短いほど長く決定する(ステップS51)。例えば、色編集対象領域の幅wは、下記(1)式で算出することができる。
幅w=w0×k×D・・・(1)
ここで、w0は、例えばデフォルト設定されたマスクパターンにおける色編集対象領域の幅である。kは1より小さい係数である。DはステップS5で特定された距離(すなわち、プロジェクターと人物との間の距離)である。(1)式は、w0:w=D0:Dで表す比を基に定まる。ここで、D0は、w0のときのプロジェクターと人物との間の距離である。w0:w=D0:Dを変形すると、w=w0×D/D0となる。つまり、1/D0がkに相当する。このように色編集対象領域の幅を決定する理由を、図4を参照して説明する。例えば、図4(A)に示すデフォルト設定されたマスクパターンの画像がプロジェクターから人物の目の部分に投影されたとき、プロジェクターと人物との間の距離が短いほど、図4(B),(C)に示すように、目の部分に投影されるマスクパターンにおける色編集対象領域の幅は短く(細く)なる(wa<wb)。例えば、図4に示すD2(m)の距離でwb(mm)等間隔で色編集対象領域を投影している場合、D2の1/2のD1(m)の距離では色編集対象領域の幅はwbの1/2のwa(mm)となる。しかも、プロジェクターと人物との間の距離が短いほど、プロジェクターからの投影光の照度は大きくなるため、色編集対象領域以外の明るい色の領域による照度によって、人物はより眩しさを感じることになる。このため、図4(D)に示すように、マスクパターンにおける色編集対象領域の幅を、デフォルト設定されたマスクパターンにおける色編集対象領域の幅より長く設定するのである。なお、照度は距離の二乗に反比例することから、プロジェクターと人物との間の距離D1における照度E1と、プロジェクターと人物との間の距離D2における照度E2とを等しくさせるためには、4倍の色編集対象領域の幅が必要である(E2=1/(D1/D2)^2×E1)。
次いで、制御部53は、マスク対象領域内においてステップS51で決定された幅の色編集対象領域それぞれの画素の色を、それぞれの色編集対象領域の元画素より暗くする編集を行うことで、上記投影対象の画像上にマスクパターンを形成する(ステップS52)。これにより、例えば、図5(A),(B)に示すように、プロジェクターと人物との間の距離に応じて異なる幅(w1>w2)を持つ色編集対象領域が縦方向にライン状(つまり、ストライプ状)に形成されたマスクパターンが形成される。つまり、制御部53は、プロジェクターと人物との間の距離が短いほど、ライン状に形成される複数の色編集対象領域の幅を長くしている。或いは、図5(C),(D)に示すように、プロジェクターと人物との間の距離に応じて異なる幅を持つ色編集対象領域が複数の方向(例えば、縦方向と横方向)にライン状(つまり、格子状)に形成されたマスクパターンが形成される。このようなマスクパターンの形成のための処理負荷は小さいため、色の編集のための処理速度を向上させることができる。なお、ステップS52において、マスクパターンは、上記投影対象の画像とは分離したマスクパターン画像として生成されてもよい。この場合、制御部53は、上記投影対象の画像上におけるマスク対象領域の座標位置に、生成されたマスクパターン画像を合成する。また、色編集対象領域の幅の変更は、ドット数、またはドットサイズを変更することにより行われる。
ステップS52において、制御部53は、色編集対象領域の画素の色の明度(色の明るさを表す値)を元画素より低くすることで画素の色を暗くする編集(明度調整)を行うことが望ましい。これにより、元画素の色を維持しつつ明るさだけを低下させることができ、投影画像を見る者に違和感を生じさせないことを、より確実に実現することができる。ここで、明度が低いとは、画素の色が暗いことを意味し、明度が高いとは、画素の色が明るいことを意味する。画素の色の明度を調整する場合、制御部53は、RGB−HSV変換計算式を用いて、画素のRGB値をHSV値に変換する。ここで、Hは色相(Hue)を示し、Sは彩度(Saturation)を示し、Vは明度(Value)を示す。例えば、R,G,Bの値の中で、最大の明度の値がVとなる(V=max[R,G,B])。RGB−HSV変換計算式は、公知であるため、詳しい説明を省略する。また、色相(波長)により、効果の差が生じるが、画素の色の明度を調整することに加え、制御部53は、色編集対象領域の画素の色の彩度を元画素より低くすることで画素の色を暗くする編集(彩度の調整)を行うように構成しても構わない。ただし、彩度を変化させると、ある値で別の色に変化するので、色が変化しない範囲で彩度を調整する必要がある。また、RGB値をHSV値に変換することなく、RGB値の各値を低下させることで色編集対象領域の元画素より暗くする編集を行っても構わない。
一方、図3(B)に示す画素編集処理では、図6(A)に示すような明度閾値テーブルが用いられる。明度閾値テーブルは、例えば予め作成されて記憶部52に記憶される。明度閾値テーブルは、閾値として用いられる互いに異なる複数の明度を段階的に規定したテーブルである。図6(A)の例では、明度閾値テーブルの左端から右端に向かって、明度が段階的に高くなるように規定されている。このように閾値として用いられる明度を、以下、「明度閾値」という。図3(B)に示す画素編集処理では、制御部53は、ステップS5で特定された距離が短いほど狭い範囲の明度閾値V0〜Vnを明度閾値テーブルから取得する(ステップS61)。つまり、制御部53は、ステップS5で特定された距離が長いほど色編集対象領域の数(以下、「対象領域数」という)を増やし、複数の色編集対象領域を、外側に向けて画素の色の明るさを段階的に高くする編集を行うことになる。これにより、マスク対象領域内において画素の色の明るさの差を小さくすることができる。図6(A)の例では、プロジェクターと人物との間の距離が所定値より短い場合、4つの明度閾値V0〜V3が取得され、プロジェクターと人物との間の距離が所定値より長い場合、6つの明度閾値V0〜V5が取得される。なお、このような所定値は複数段階で設定されるとよい。プロジェクターと人物との間の距離が所定値より長い場合、輝度が減るので、明度閾値テーブルにおいて高い明度閾値まで使用することができる。
次いで、制御部53は、ステップS4で特定されたマスク対象領域を、ステップS61で取得された明度閾値の数の領域に区分することで、それぞれの明度閾値が割り当てられる色編集対象領域を決定する(ステップS62)。図6(B)の例では、マスク対象領域がその中心点から同心円状に区分されることで、明度閾値V0,V1,V2のそれぞれが割り当てられる3つの色編集対象領域が形成されている。なお、例えば、V0は10に、V1は20に、V2は30にそれぞれ予め段階的に設定されている。
次いで、制御部53は、RGB−HSV変換計算式を用いて、ステップS62で決定された各色編集対象領域の画素のRGB値をHSV値に変換する(ステップS63)。次いで、制御部53は、ステップS62で決定された各色編集対象領域の画素の色の明度Vを、それぞれの色編集対象領域に割り当てられた明度閾値Vnに基づいて調整する(ステップS64)。このステップS64では、例えば、図3(C)に示す明度調整処理が実行される。この明度調整処理では、制御部53は、ステップS62で決定された複数の色編集対象領域のうち、何れかの色編集対象領域を1つ選択する(ステップS641)。
次いで、制御部53は、ステップS641で選択された色編集対象領域の画素の色の明度Vが、この色編集対象領域に割り当てられた明度閾値Vnより大きいか否かを判定(これを「閾値判定」という)する(ステップS642)。制御部53は、画素の色の明度Vが明度閾値Vnより大きくないと判定した場合、つまり、画素の色の明度Vが明度閾値Vn以下であると判定した場合(ステップS642:NO)、ステップS644へ進む。一方、制御部53は、画素の色の明度Vが明度閾値Vnより大きいと判定した場合(ステップS642:YES)、画素の色の明度Vを明度閾値Vnに変更し(ステップS643)、ステップS644へ進む。
つまり、制御部53は、図6(B)に示すように、色の明度Vが明度閾値Vn以下である画素については色の編集を行わず、色の明度Vが明度閾値Vnより大きい画素については色の明度Vを明度閾値Vnにする編集を行う。この構成によれば、計算が複雑とならないため、色の編集(明度調整)のための処理速度を向上させることができる。しかも、色の明度Vが明度閾値Vn以下の画素については色の明度Vの変更はないので、そのような画素の色の明度Vが暗い方向へ行き過ぎてしまうことを防ぐことができる。一方、この構成では、色の明度Vが明度閾値Vnより大きい画素については色の明度Vが一律に明度閾値Vnにされるため、画像の見た目に影響を与えることが懸念されるが、画像は一般的に周辺画素と相関が高いため(つまり、画素の明度Vはなだらかに変わるため)、画像の見た目に影響を与える可能性は低い。なお、別の編集方法として、制御部53は、ステップS641で選択された色編集対象領域の画素の中で最大の明度Vmと明度閾値Vnとの比率(=明度閾値Vn/最大の明度Vm)を算出し、算出した比率を色編集対象領域の全ての画素の色の明度Vに乗算することで画素の色の明度Vを調整するように構成してもよい。ただし、この場合、図6(B)に示す編集方法よりも、計算が複雑になる。また、この場合、図6(B)に示す編集方法よりも、明度差が大きい領域では輪郭が残り易く効果があるが、元々閾値より小さい明度の部分は、黒に近づくため、色情報を失う可能性が高い。
ステップS644では、制御部53は、ステップS641で選択された色編集対象領域の全ての画素について閾値判定を行ったか否かを判定する。制御部53は、色編集対象領域の全ての画素について閾値判定を行っていないと判定した場合(ステップS644:NO)、ステップS642に戻り、まだ閾値判定を行っていない画素について閾値判定を行う。一方、制御部53は、色編集対象領域の全ての画素について閾値判定を行ったと判定した場合(ステップS644:YES)、ステップS645へ進む。
ステップS645では、制御部53は、ステップS62で決定された複数の色編集対象領域のうち、まだ選択されていない色編集対象領域があるか否かを判定する。制御部53は、まだ選択されていない色編集対象領域があると判定した場合(ステップS645:YES)、ステップS641に戻り、まだ選択されていない色編集対象領域を1つ選択して、上記と同様にステップS642以降の処理を行う。一方、制御部53は、選択されていない色編集対象領域がないと判定した場合(ステップS645:NO)、図3(B)に示す処理に戻る。このように、明度調整処理では、制御部53は、マスク対象領域を、図6(B)に示すように、明度閾値V0が割り当てられた色編集対象領域(第1の色編集対象領域の一例)と、明度閾値V0が割り当てられた色編集対象領域より外側に位置する、明度閾値V1が割り当てられた色編集対象領域(第2の色編集対象領域の一例)とを少なくとも含む複数の色編集対象領域に分けて段階的に画素の色の編集を行う。このとき、制御部53は、明度閾値V0が割り当てられた色編集対象領域の画素の色を、明度閾値V1が割り当てられた色編集対象領域の画素の色より暗くする編集を行う。これにより、マスク対象領域の中心から外側に向かって徐々に色が明るくなるので、投影画像を見る者の違和感を抑えつつ、上記人物が感じる眩しさも軽減することができる。なお、複数の色編集対象領域の境界において明るさが急に変わることによる違和感を低減するため、境界付近の画素の色の明度を例えば平滑フィルタにより平均化する処理を行ってもよい。
次いで、制御部53は、HSV−RGB変換計算式を用いて、明度調整処理がなされた各色編集対象領域の画素のHSV値をRGB値に逆変換することで、上記投影対象の画像上にマスクパターンを形成する(ステップS65)。これにより、例えば、図6(C),(D)に示すように、プロジェクターと人物との間の距離に応じて異なる対象領域数の色編集対象領域が同心円状に形成されたマスクパターンが形成される。HSV−RGB変換計算式は、公知であるため、詳しい説明を省略する。なお、ステップS65において、マスクパターンは、上記投影対象の画像とは分離したマスクパターン画像として生成されてもよい。この場合、制御部53は、上記投影対象の画像上におけるマスク対象領域の座標位置に、生成されたマスクパターン画像を合成する。
次いで、制御部53は、ステップS6の画素編集処理によりプロジェクター2a〜2cごとにマスクパターンが形成された画像のデータと投影指示とを、映像再生装置1a〜1cそれぞれへ送信する(ステップS7)。この投影指示は、マスクパターンの形成により色の編集がされた画像を投影面に投影させる指示である。映像再生装置1a〜1cは、マスクパターンが形成された画像のデータと投影指示とを受信すると、投影指示された画像を再生し、その画像信号をプロジェクター2a〜2cへ出力する。そして、プロジェクター2a〜2cは、映像再生装置1a〜1cにより再生出力された画像信号に応じた投影光を発光部から発することにより画像を投影面に投影する。なお、図2に示す処理は、例えば、利用者から操作機器4を介して終了指示があった場合に終了する。
以上説明したように、上記実施形態によれば、投影制御装置5は、プロジェクター2a〜2cから画像の投影面までの3次元空間にいる人物の頭部の位置から、投影面に投影される画像上における頭部の領域をマスク対象領域として特定し、プロジェクター2a〜2cから3次元空間にいる人物までの距離を特定する。そして、投影制御装置5は、投影される画像に対して、特定されたマスク対象領域内の色編集対象領域の画素の色を、この色編集対象領域の元画素より暗くし、且つ、特定された距離が短いほど領域の範囲を広くした色編集対象領域の画素の色を元画素より暗くする編集を行い、編集がされた画像を投影面に投影させる。このため、投影画像の欠損領域を抑えつつ、画像が投影された人物が感じる眩しさも軽減することができる。例えば、人物の頭部には上述したマスクパターンの領域が投影されるが、この領域は従来技術のように黒色の画像でマスク処理された領域ではなく、プロジェクター2a〜2cと人物との間の距離に応じて画素の明暗が調整された領域であるので、投影画像を見る者に欠損領域とは認識され難く、なおかつ、上記人物が感じる眩しさも軽減することができる。
また、例えば、図7に示すように、プロジェクター2aからの投影光により壁面bの一部には人物の頭部の影ができるが、この影は、プロジェクター2cからの画像により消されることになる。しかしながら、従来技術のように、頭部輪郭を考慮して黒色の画像を合成するマスク処理を行う場合、頭部輪郭より少し広い範囲にマスク処理を行うことが望ましい。しかし、この場合、頭部輪郭外のマスク処理がされた領域(図7に示す画像に影響を与える領域)は、上記影とは異なり、プロジェクター2cからの画像により消すことができないため、投影画像を見る者に違和感を与えてしまう。一方、本実施形態では、例えば図6(C),(D)に示すマスクパターンは、その中心から外側に向かって徐々に色が明るくなるので、投影画像を見る者に違和感を与えることを軽減することができる。
1a〜1c 映像再生装置
2a〜2c プロジェクター
3 カメラ
4 操作機器
5 投影制御装置
S 投影システム

Claims (14)

  1. 画像を投影する投影装置から前記画像の投影面までの3次元空間にいる人物の頭部の位置から、前記投影面に投影される画像上における前記頭部の領域を特定する第1特定手段と、
    前記投影装置から前記3次元空間にいる人物までの距離を特定する第2特定手段と、
    前記画像に対して、前記第1特定手段により特定された前記頭部の領域内に互いに離間する複数のライン状に形成される複数の一部領域それぞれの画素の色を、前記一部領域の元画素より暗くし、且つ、前記第2特定手段により特定された距離が短いほど、前記ライン状に形成される複数の前記一部領域の幅を長くする画素編集手段と、
    前記画素編集手段により編集がされた画像を前記投影面に投影させる投影制御手段と、
    を備えることを特徴とする投影制御装置。
  2. 前記画素編集手段は、少なくとも縦方向にライン状に形成される前記一部領域の画素の色を、前記一部領域の元画素より暗くする編集を行うことを特徴とする請求項に記載の投影制御装置。
  3. 前記画素編集手段は、複数の方向にライン状に形成される前記一部領域の画素の色を、前記一部領域の元画素より暗くする編集を行うことを特徴とする請求項に記載の投影制御装置。
  4. 画像を投影する投影装置から前記画像の投影面までの3次元空間にいる人物の頭部の位置から、前記投影面に投影される画像上における前記頭部の領域を特定する第1特定手段と、
    前記投影装置から前記3次元空間にいる人物までの距離を特定する第2特定手段と、
    前記画像に対して、前記第1特定手段により特定された前記頭部の領域内の一部領域の画素の色を、前記一部領域の元画素より暗くし、且つ、前記第2特定手段により特定された距離が短いほど前記一部領域の範囲を広くする画素編集手段と、
    前記画素編集手段により編集がされた画像を前記投影面に投影させる投影制御手段と、
    を備え、
    前記画素編集手段は、前記一部領域を、第1の領域と、前記第1の領域より外側に位置する第2の領域とを少なくとも含む複数の領域に分けて段階的に前記画素の色の編集を行うものであり、前記第1の領域の画素の色を、前記第2の領域の画素の色より暗くし、且つ、前記第2特定手段により特定された距離が長いほど前記複数の領域の数を増やし、前記複数の領域を、外側に向けて前記画素の色の明るさを段階的に高くする編集を領域毎に行うことを特徴とする投影制御装置。
  5. 画像を投影する投影装置から前記画像の投影面までの3次元空間にいる人物の正面を判断し、前記人物の正面の頭部の位置から、前記投影面に投影される画像上における前記頭部の領域を特定する第1特定手段と、
    前記投影装置から前記3次元空間にいる人物までの距離を特定する第2特定手段と、
    前記画像に対して、前記第1特定手段により特定された前記頭部の領域内の一部領域の画素の色を、前記一部領域の元画素より暗くし、且つ、前記第2特定手段により特定された距離が短いほど前記一部領域の範囲を広くする画素編集手段と、
    前記画素編集手段により編集がされた画像を前記投影面に投影させる投影制御手段と、
    を備えることを特徴とする投影制御装置。
  6. 前記第1特定手段は、前記人物の頭部の3次元モデルを生成し、前記人物の頭部の3次元モデルに基づき、前記人物の正面の頭部の領域を特定することを特徴とする請求項5に記載の投影制御装置。
  7. 前記画素編集手段は、前記一部領域を、第1の領域と、前記第1の領域より外側に位置する第2の領域とを少なくとも含む複数の領域に分けて段階的に前記画素の色の編集を行うものであり、前記第1の領域の画素の色を、前記第2の領域の画素の色より暗くする編集を行うことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の投影制御装置。
  8. 前記画素編集手段は、前記第2特定手段により特定された距離が長いほど前記複数の領域の数を増やし、前記複数の領域を、外側に向けて前記画素の色の明るさを段階的に高くする編集を領域毎に行うことを特徴とする請求項7に記載の投影制御装置。
  9. 前記画素編集手段は、前記色の明るさを表す値が閾値以下である画素については色の編集を行わず、前記色の明るさを表す値が閾値より大きい画素については前記色の明るさを表す値を前記閾値にする編集を行うことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の投影制御装置。
  10. 前記画素編集手段は、前記一部領域の画素の色の明度を前記一部領域の元画素より低くすることで前記画素の色を暗くする編集を行うことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の投影制御装置。
  11. 前記第1特定手段は、前記画像を投影する投影装置から前記画像の投影面までの3次元空間にいる人物の正面を判断し、前記人物の正面の頭部の位置から、前記投影面に投影される画像上における前記頭部の領域を特定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の投影制御装置。
  12. 画像を投影する投影装置から前記画像の投影面までの3次元空間にいる人物の頭部の位置から、前記投影面に投影される画像上における前記頭部の領域を特定する第1特定ステップと、
    前記投影装置から前記3次元空間にいる人物までの距離を特定する第2特定ステップと、
    前記画像に対して、前記第1特定ステップにより特定された前記頭部の領域内に互いに離間する複数のライン状に形成される複数の一部領域それぞれの画素の色を、前記一部領域の元画素より暗くし、且つ、前記第2特定ステップにより特定された距離が短いほど、前記ライン状に形成される複数の前記一部領域の幅を長くする画素編集ステップと、
    前記画素編集ステップにより編集がされた画像を前記投影面に投影させる投影制御ステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  13. 画像を投影する投影装置から前記画像の投影面までの3次元空間にいる人物の頭部の位置から、前記投影面に投影される画像上における前記頭部の領域を特定する第1特定ステップと、
    前記投影装置から前記3次元空間にいる人物までの距離を特定する第2特定ステップと、
    前記画像に対して、前記第1特定ステップにより特定された前記頭部の領域内の一部領域の画素の色を、前記一部領域の元画素より暗くし、且つ、前記第2特定ステップにより特定された距離が短いほど前記一部領域の範囲を広くする画素編集ステップと、
    前記画素編集ステップにより編集がされた画像を前記投影面に投影させる投影制御ステップと、
    をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記画素編集ステップは、前記一部領域を、第1の領域と、前記第1の領域より外側に位置する第2の領域とを少なくとも含む複数の領域に分けて段階的に前記画素の色の編集を行うものであり、前記第1の領域の画素の色を、前記第2の領域の画素の色より暗くし、且つ、前記第2特定ステップにより特定された距離が長いほど前記複数の領域の数を増やし、前記複数の領域を、外側に向けて前記画素の色の明るさを段階的に高くする編集を領域毎に行うことを特徴とするプログラム。
  14. 画像を投影する投影装置から前記画像の投影面までの3次元空間にいる人物の正面を判断し、前記人物の正面の頭部の位置から、前記投影面に投影される画像上における前記頭部の領域を特定する第1特定ステップと、
    前記投影装置から前記3次元空間にいる人物までの距離を特定する第2特定ステップと、
    前記画像に対して、前記第1特定ステップにより特定された前記頭部の領域内の一部領域の画素の色を、前記一部領域の元画素より暗くし、且つ、前記第2特定ステップにより特定された距離が短いほど前記一部領域の範囲を広くする画素編集ステップと、
    前記画素編集ステップにより編集がされた画像を前記投影面に投影させる投影制御ステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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