JP6463510B2 - 熱電変換モジュール - Google Patents

熱電変換モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP6463510B2
JP6463510B2 JP2017557830A JP2017557830A JP6463510B2 JP 6463510 B2 JP6463510 B2 JP 6463510B2 JP 2017557830 A JP2017557830 A JP 2017557830A JP 2017557830 A JP2017557830 A JP 2017557830A JP 6463510 B2 JP6463510 B2 JP 6463510B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoelectric conversion
conversion layer
type thermoelectric
arrangement direction
conversion module
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2017557830A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2017110407A1 (ja
Inventor
鈴木 秀幸
秀幸 鈴木
真二 今井
真二 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Publication of JPWO2017110407A1 publication Critical patent/JPWO2017110407A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6463510B2 publication Critical patent/JP6463510B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N10/00Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects
    • H10N10/10Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects operating with only the Peltier or Seebeck effects
    • H10N10/17Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects operating with only the Peltier or Seebeck effects characterised by the structure or configuration of the cell or thermocouple forming the device
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N11/00Generators or motors not provided for elsewhere; Alleged perpetua mobilia obtained by electric or magnetic means
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N10/00Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects
    • H10N10/01Manufacture or treatment
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N10/00Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects
    • H10N10/10Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects operating with only the Peltier or Seebeck effects
    • H10N10/13Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects operating with only the Peltier or Seebeck effects characterised by the heat-exchanging means at the junction
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N10/00Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects
    • H10N10/80Constructional details
    • H10N10/81Structural details of the junction
    • H10N10/817Structural details of the junction the junction being non-separable, e.g. being cemented, sintered or soldered
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N10/00Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects
    • H10N10/80Constructional details
    • H10N10/85Thermoelectric active materials
    • H10N10/856Thermoelectric active materials comprising organic compositions

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Electric Clocks (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

本発明は、良好な熱電変換性能を有する熱電変換モジュールに関する。
熱エネルギーと電気エネルギーとを相互に変換することができる熱電変換材料が、熱によって発電する発電素子やペルチェ素子のような熱電変換素子に用いられている。
熱電変換素子は、熱エネルギーを直接電力に変換することができ、可動部を必要としない等の利点を有する。そのため、複数の熱電変換素子を接続してなる熱電変換モジュール(発電装置)は、例えば、焼却炉や工場の各種の設備など、排熱される部位に設けることで、動作コストを掛ける必要なく、簡易に電力を得ることができる。
熱電変換素子は、通常、複数を直列に接続した熱電変換モジュールとして使用される。熱電変換モジュールとしては、Bi−Te等の熱電変換材料等を用いた、いわゆるπ型の熱電変換モジュールが知られている。
π型の熱電変換モジュールは、一例として、P型およびN型の熱電変換材料をブロック状に加工して、セラミックス等の基板の上に交互に配列し、配列した熱電変換材料を直列に接続することで、作製される。
このようなπ型の熱電変換モジュールは、ブロック状の熱電変換材料の加工、熱電変換材料の配列、電極による熱電変換材料の接続等に手間がかかる。
これに対して、樹脂フィルム等の可撓性を有する絶縁性基板上に、印刷などの塗布法や真空蒸着などの真空成膜法によって熱電変換層および電極を形成した熱電変換モジュールが報告されている。
例えば、特許文献1には、蛇腹状(波形状)にすることで表面側に突出する複数の頂部および裏面側に突出する複数の底部が形成された、可撓性を有する絶縁性シートと、絶縁性シートに設けられた第1接点および第2接点を有する熱電対とからなり、第1接点を頂部に隣接する頂部隣接部に配置し、第2接点を底部に隣接する底部隣接部に配置した熱電変換モジュールが記載されている。
また、特許文献2には、頂部および底部が交互に繰り返される蛇腹状(波形状構造)の可撓性基材と、基材に形成される、頂部と頂部につながる第1の底部との間の第1の傾斜面に沿った第1の熱電変換層と、頂部と頂部につながる第2の底部との間の第2の傾斜面に沿った第2の熱電変換層とを有し、第1の熱電変換層と第2の熱電変換層とが同じ形を有し、第1の熱電変換層は頂部側と第1の底部側に、第2の熱電変換層は頂部側と第2の底部側に、それぞれ、配線との接続点を有する熱電変換モジュールが記載されている。
このような樹脂フィルム等を基板として用いる熱電変換モジュールにおいては、インク状の熱電変換材料や電極材料を用いる塗布法や、熱電変換材料や電極材料を真空蒸着等の真空成膜法によって、熱電変換層や電極を形成できる。
そのため、この熱電変換モジュールは、ブロック状の熱電変換材料を用いるπ型の熱電変換モジュールに比して、製造が容易であり、製造コストも安くできる。
また、熱電変換素子は、一つ当たりの起電力が非常に小さいため、熱電変換モジュールは、数百以上の熱電変換素子を直列に接続して、電圧および発電量を増加させる必要が有る。これに対して、樹脂フィルム等を基板として用いる熱電変換モジュールであれば、印刷等によって多数個の熱電変換素子の形成にも、容易に対応できる。
特開2005−328000号公報 国際公開第2013/114854号
特許文献1および特許文献2にも示されるように、樹脂フィルム等の可撓性基板を利用する熱電変換モジュールは、蛇腹状に折り返して使用することが考えられる。ここで、従来の蛇腹状に折り返した形状を有する熱電変換モジュールは、熱電変換層等が形成される蛇腹の傾斜面は、対面する傾斜面と離間した状態となっている。
しかしながら、このような蛇腹状に折り返した形状を有する熱電変換モジュールは、サイズを小型化できる、伝熱効率を向上できる、熱電変換素子の実装密度を向上できる等の点で、折り返した基板を熱電変換層の配列方向に圧縮して、可能な限り蛇腹を閉じた状態とした方が有利である。
ところが、従来の蛇腹状の熱電変換モジュールでは、蛇腹を閉じると、熱電変換層同士や、電極同士や、熱電変換層と電極とが接触して、短絡してしまい、全く発電しなくなってしまう。
このような短絡は、熱電変換層や電極を絶縁層で覆えば解決できる。
しかしながら、熱電変換層における伝熱効率すなわち熱電変換モジュールの発電効率を考えると、熱電変換層には、できるだけ伝熱に影響を与える部材を接触させない方が好ましい。また、熱電変換層と電極とが接触する可能性が有る場合に、熱電変換層には絶縁層を設けず、電極のみに絶縁層を設けた場合でも、蛇腹を閉じることで電極の絶縁層と熱電変換層とが接触して、熱電変換層の伝熱効率に影響を与えてしまう。
本発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決することにあり、蛇腹状に折り返した基板の傾斜面に、P型熱電変換層とN型熱電変換層とを交互に形成した熱電変換モジュールにおいて、蛇腹を圧縮して閉じた場合にも、熱電変換層が基板以外の物と接触することを防止でき、蛇腹を閉じた状態で使用して、効率の良い発電を行うことができる熱電変換モジュールを提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明の熱電変換モジュールは、蛇腹状に折り返された基板と、
基板の一方の面において、基板の折り返しの頂部と底部との間の傾斜面に、一面ずつ交互に設けられるP型熱電変換層およびN型熱電変換層と、
P型熱電変換層およびN型熱電変換層の配列方向に隣接するP型熱電変換層とN型熱電変換層とを1つの頂部を跨いで接続する頂部電極、および、配列方向に隣接するP型熱電変換層とN型熱電変換層とを1つの底部を跨いで接続する底部電極と、を有し、
P型熱電変換層およびN型熱電変換層は、頂部および底部を跨ぐことなく、かつ、対面するP型熱電変換層とN型熱電変換層との位置が、配列方向に見た際に重複しないことを特徴とする熱電変換モジュールを提供する。
このような本発明の熱電変換モジュールにおいて、配列方向において、P型熱電変換層およびN型熱電変換層の一方の配列方向と直交する幅方向の大きさが漸増し、かつ、他方の幅方向の大きさが漸減し、頂部電極は、配列方向に隣接する頂部電極同士で、対面する部分が配列方向に見た際に重複しないのが好ましい。
また、頂部電極が、頂部を跨ぐ本体部と、頂部を跨がずに本体部とP型熱電変換層とを接続する第1接続部と、頂部を跨がずに本体部とN型熱電変換層とを接続する第2接続部と、で構成され、さらに、配列方向に隣接する頂部電極同士で、本体部が配列方向に見た際に重複しないのが好ましい。
また、配列方向の途中の対面する傾斜面に、熱電変換層を有さず、配列方向の両側の傾斜面に形成されたP型熱電変換層とN型熱電変換層とを接続する接続電極を有するリセット部を有するのが好ましい。
また、配列方向のリセット部の両側に位置する対面する傾斜面では、P型熱電変換層およびN型熱電変換層の幅方向の大きさの関係が互いに逆になるのが好ましい。
また、頂部電極を覆う絶縁性部材を有するのが好ましい。
また、絶縁性部材が、蛇腹状に折り返された絶縁性のシート状物であるのが好ましい。
また、絶縁性部材が、絶縁性のシート状物の一面に熱伝導性層を有するものであるのが好ましい。
また、基板を配列方向に圧縮する圧縮部材を有するのが好ましい。
また、圧縮部材が、基板の傾斜面に形成された貫通孔と、貫通孔を挿通するワイヤーとを有するのが好ましい。
また、貫通孔が、P型熱電変換層およびN型熱電変換層、ならびに、頂部電極および底部電極の形成位置以外に位置するのが好ましい。
さらに、頂部電極および底部電極の少なくとも一方が、基板の折り返し線に一致して破線状の切れ目を有するのが好ましい。
このような本発明によれば、蛇腹状の熱電変換モジュールの蛇腹を閉じた場合でも、熱電変換層が、基板以外の部材と接触することを防止できるため、蛇腹を閉じた状態で、効率の良い発電を行うことができる。
図1Aは、本発明の熱電変換モジュールの蛇腹を開いた状態を概念的に示す図である。 図1Bは、本発明の熱電変換モジュールを概念的に示す図である。 図1Cは、本発明の熱電変換モジュールを概念的に示す図である。 図1Dは、頂部電極の一例を概念的に示す図である。 図2Aは、本発明の熱電変換モジュールの別の例の蛇腹を開いた状態を概念的に示す図である。 図2Bは、本発明の熱電変換モジュールを別の例を概念的に示す図である。 図2Cは、頂部電極の別の例を概念的に示す図である。 図3は、本発明の熱電変換モジュールの別の例を概念的に示す図である。 図4Aは、本発明の熱電変換モジュールの別の例のモジュール本体の蛇腹を開いた状態を概念的に示す図である。 図4Bは、本発明の熱電変換モジュールの別の例の絶縁性部材の蛇腹を開いた状態を概念的に示す図である。 図4Cは、本発明の熱電変換モジュールの別の例を概念的に示す図である。 図5は、本発明の熱電変換モジュールの蛇腹を閉じる方法の一例を概念的に示す図である。 図6Aは、従来の熱電変換モジュールの蛇腹を開いた状態を概念的に示す図である。 図6Bは、従来の熱電変換モジュールを概念的に示す図である。 図6Cは、従来の熱電変換モジュールを概念的に示す図である。
以下、本発明の熱電変換モジュールについて、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
なお、本明細書において、『〜』を用いて表される数値範囲は、『〜』の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の熱電変換モジュールは、山折りと谷折りとが交互に行われて、折り返しによって頂部(山部)と底部(谷部)とが交互に形成された、蛇腹状に折り返された基板を有する。本発明の熱電変換モジュールは、このような蛇腹状の基板の一面において、頂部と底部との間の傾斜面に、一面ずつ交互に、P型熱電変換層およびN型熱電変換層を有する。言い換えれば、本発明の熱電変換モジュールは、基板の折り返しによる傾斜面に、1面置きにP型変換層を有し、P型熱電変換層が形成されない傾斜面に1面置きにN型熱電変換層を有する。
さらに、隣接するP型熱電変換層とN型熱電変換層とは、頂部電極および底部電極によって、頂部と底部とにおいて直列に接続される。
図1Aに、本発明の熱電変換モジュール10の蛇腹を開いて基板12を平面状にした状態を概念的に示す。
また、図1Bに、蛇腹を閉じた状態の本発明の熱電変換モジュール10の一例を概念的に示す。なお、図1Bの左側は、熱電変換モジュール10を、図1Aの破線Iで示す位置において図1Aの図中上方側から見た図である。また、図1Bの右側は、熱電変換モジュール10を、図1Aの破線IIで示す位置において図1Aの図中下方側から見た図である。
なお、図1Bにおいては、熱電変換モジュール10の構成や各部材が明瞭に示せるように、蛇腹状の基板12の折り返し部を矩形状にして示している。
しかしながら、本発明の熱電変換モジュール10において、基板12の折り返し部すなわち後述する頂部および底部は、図1Cに概念的に示すように、基板12を直線状の折り返し線で鋭角に折り返したものである。すなわち、本発明の熱電変換モジュールは、図1Cに概念的に示すように、複数のW字を横方向に接続したような蛇腹状である。この点に関しては、後述する本発明の別の例も、同様である。
図1Aおよび図1Bに示すように、本発明の熱電変換モジュール10は、蛇腹状に折り返された基板12と、基板12の一方の面に形成される、P型熱電変換層14と、N型熱電変換層16と、底部電極20と、頂部電極24とを有して構成される。
熱電変換モジュール10の構成を明確に示すために、図1Aおよび図1Bは、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16は、網かけをして示している。この点に関しては、他の例も同様である。
図1Aにおいて、基板12は、長手方向に等間隔に設定された一点鎖線で示す折り返し線において、交互に、山折りおよび谷折りされて、蛇腹状に折り返される。なお、本発明において、山折りおよび谷折りは、熱電変換層などの形成面を基準にしており、熱電変換層等の形成面が凸状になる折り方を山折り、熱電変換層等の形成面が凹状になる折り方を谷折りとする。
図1Aでは、一点鎖線aと一点鎖線bとを交互に設定している。基板12(熱電変換モジュール10)は、一点鎖線aにおいて山折りされ、一点鎖線bにおいて谷折りされて、蛇腹状に折り返される。従って、一点鎖線aで示す位置が基板12の折り返しによる蛇腹の頂部で、一点鎖線bで示す位置が基板12の折り返しによる蛇腹の底部である。
以下の説明では、基板12の折り返しによる蛇腹の頂部すなわち図1Aの一点鎖線aの位置を『頂部a』とも言う。また、基板12の折り返しによる蛇腹の底部すなわち図1Aの一点鎖線bの位置を『底部b』とも言う。
基板12において、頂部aと底部bとの間の傾斜面には、P型熱電変換層14とN型熱電変換層16とが、1面毎に交互に設けられる。
図示例においては、図中左から右に向かう方向において、頂部aから底部bに到る傾斜面にはP型熱電変換層14が設けられ、底部bから頂部aに到る傾斜面には、N型熱電変換層16が設けられる。
以下の説明では、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16が交互に形成される方向すなわち図示例では基板12の長手方向を『配列方向』とも言う。また、配列方向と直交する方向すなわち図示例では基板12の短手方向を『幅方向』とも言う。従って、図1Cにおいては、図中横方向が配列方向で、紙面に対して垂直方向が幅方向になる。
基板12には、1つの底部bを跨いでP型熱電変換層14とN型熱電変換層16とを接続する底部電極20が形成される。また、基板12には、1つの頂部aを跨いでN型熱電変換層16とP型熱電変換層14とを接続する頂部電極24が形成される。なお、本発明において、頂部aおよび底部bを跨ぐとは、配列方向に跨ぐことを示す。
従って、図示例の熱電変換モジュール10は、基板12の一部と、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16と、底部電極20および頂部電極24と、からなる熱電変換素子を、直列に5個接続した構成を有する。
なお、配列方向の両端の頂部電極24Aは、熱電変換層には接続されず、外部への引き出し線と接続するために、頂部aの外側に幅方向に長尺な領域を有する。
このような本発明の熱電変換モジュール10は、蛇腹の頂部aと底部bとの間でP型熱電変換層14およびN型熱電変換層16に温度差を与えることで、発電する。
本発明の熱電変換モジュール10において、基板12は、可撓性を有し、かつ、絶縁性を有するものである。
本発明の熱電変換モジュール10において、基板12は、可撓性および絶縁性を有するものであれば、可撓性支持体を用いる公知の熱電変換モジュールで利用されている長尺なフィルム(シート状物、板状物)が、各種、利用可能である。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン−2,6−フタレンジカルボキシレート等のポリエステル樹脂、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエーテルスルホン、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、トリアセチルセルロース(TAC)等の樹脂、ガラスエポキシ、液晶性ポリエステル等からなるフィルムが例示される。
中でも、熱伝導率、耐熱性、耐溶剤性、入手の容易性や経済性等の点で、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等からなるシート状物は、好適に利用される。
基板12の厚さは、熱電変換モジュール10の大きさ、基板12の形成材料等に応じて、蛇腹状の折り返し加工が可能で、かつ、蛇腹状を維持でき、十分な可撓性を得られ、また、基板12として機能する厚さを、適宜、設定すればよい。
基板12の長さや幅は、熱電変換モジュール10の大きさや用途等に応じて、適宜、設定すればよい。
P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16は、公知のP型熱電変換材料およびN型熱電変換材料からなるものが、各種、利用可能である。
P型熱電変換層14とN型熱電変換層16を構成する熱電変換材料としては、例えば、ニッケルまたはニッケル合金がある。
ニッケル合金は、温度差を生じることで発電するニッケル合金が、各種、利用可能である。具体的には、バナジウム、クロム、シリコン、アルミニウム、チタン、モリブデン、マンガン、亜鉛、錫、銅、コバルト、鉄、マグネシウム、ジルコニウムなどの1成分、または2成分以上と混合したニッケル合金等が例示される。
P型熱電変換層14とN型熱電変換層16にニッケルまたはニッケル合金を用いる場合、P型熱電変換層14とN型熱電変換層16は、ニッケルの含有量が90原子%以上であるのが好ましく、ニッケルの含有量が95原子%以上であるのがより好ましく、ニッケルからなるのが特に好ましい。ニッケルからなるP型熱電変換層14とN型熱電変換層16とは、不可避的不純物を有するものも含む。
P型熱電変換層14の熱電変換材料としては、NiおよびCrを主成分とするクロメルが典型的なものである。他方、N型熱電変換層16の熱電変換材料としては、CuおよびNiを主成分とするコンスタンタンが典型的なものである。
また、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16としてニッケルまたはニッケル合金を用いる場合であって、底部電極20および頂部電極24としてもニッケルまたはニッケル合金を用いる場合には、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16と、底部電極20および頂部電極24とを一体的に形成してもよい。
P型熱電変換層14とN型熱電変換層16のその他の熱電変換材料としては、例えば、以下の材料がある。なお、括弧内が材料組成を示す。BiTe系(BiTe、SbTe、BiSeおよびこれらの化合物)、PbTe系(PbTe、SnTe、AgSbTe、GeTeおよびこれらの化合物)、Si−Ge系(Si、Ge、SiGe)、シリサイド系(FeSi、MnSi、CrSi)、スクッテルダイト系(MX3、もしくはRM412と記載される化合物、ここでM=Co、Rh、Irを表し、X=As、P、Sbを表し、R=La、Yb、Ceを表す)、遷移金属酸化物系(NaCoO、CaCoO、ZnInO、SrTiO、BiSrCoO、PbSrCoO、CaBiCoO、BaBiCoO)、亜鉛アンチモン系(ZnSb)、ホウ素化合物(CeB、BaB、SrB、CaB、MgB、VB、NiB、CuB、LiB)、クラスター固体(Bクラスター、Siクラスター、Cクラスター、AlRe、AlReSi)、酸化亜鉛系(ZnO)などが挙げられる。
成膜法は任意であり、スパッタリング法、蒸着法、CVD法、メッキ法またはエアロゾルデポジッション法等の成膜方法や、これらの材料を含む塗布組成物を用いる塗布法等を用いることができる。
また、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16には、有機系熱電変換材料も利用可能である。有機系熱電変換材料を用いることにより、インキやペースト状の塗布組成物を用いる、印刷などの塗布法による熱電変換層の形成が好適に利用可能になる。
有機系熱電変換材料としては、具体的には、導電性高分子または導電性ナノ炭素材料等が例示される。
導電性高分子としては、共役系の分子構造を有する高分子化合物(共役系高分子)が例示される。具体的には、ポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフルオレン、アセチレン、ポリフェニレン等の公知のπ共役高分子等が例示される。特に、ポリジオキシチオフェンは、好適に使用できる。
導電性ナノ炭素材料としては、具体的には、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、グラファイト、グラフェン、カーボンナノ粒子等が例示される。以下の説明では、カーボンナノチューブを『CNT』とも言う。
これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、熱電特性がより良好となる理由から、CNTが好ましく利用される。
CNTには、1枚のグラフェン・シート(炭素膜)が円筒状に巻かれた単層CNT、2枚のグラフェン・シートが同心円状に巻かれた2層CNT、および複数のグラフェン・シートが同心円状に巻かれた多層CNTがある。本発明においては、単層CNT、2層CNT、多層CNTを各々単独で用いてもよく、2種以上を併せて用いてもよい。特に、導電性および半導体特性において優れた性質を持つ単層CNTおよび/または2層CNTを用いるのが好ましく、単層CNTを用いるのがより好ましい。
単層CNTは、半導体性のものであっても、金属性のものであってもよく、両者を併せて用いてもよい。半導体性CNTと金属性CNTとを両方を用いる場合、組成物中の両者の含有比率は、組成物の用途に応じて適宜調節すればよい。また、CNTには金属等が内包されていてもよく、フラーレン等の分子が内包されたものを用いてもよい。
CNTの平均長さは特に限定されず、組成物の用途に応じて適宜選択すればよい。具体的には、電極間距離にもよるが、製造容易性、成膜性、導電性等の観点から、CNTの平均長さが0.01〜2000μmが好ましく、0.1〜1000μmがより好ましく、1〜1000μmが特に好ましい。
また、CNTの直径は特に限定されないが、耐久性、透明性、成膜性、導電性等の観点から、0.4〜100nmが好ましく、50nm以下がより好ましく、15nm以下が特に好ましい。
特に、単層CNTを用いる場合には、0.5〜2.2nmが好ましく、は1.0〜2.2nmがより好ましく、1.5〜2.0nmが特に好ましい。
得られた導電性組成物中に含まれるCNTには、欠陥のあるCNTが含まれていることがある。このようなCNTの欠陥は、組成物の導電性を低下させるため、低減するのが好ましい。組成物中のCNTの欠陥の量は、ラマンスペクトルのG−バンドとD−バンドの比率G/Dで見積もることができる。G/D比が高いほど欠陥の量が少ないCNT材料であると推定できる。CNTは、組成物のG/D比が10以上であるのが好ましく、30以上であるのがより好ましい。
また、CNTを修飾または処理したCNTも利用可能である。修飾または処理方法としては、フェロセン誘導体または窒素置換フラーレン(アザフラーレン)を内包する方法、イオンドーピング法によりアルカリ金属(カリウム等)または金属元素(インジウム等)をCNTにドープする方法、真空中でCNTを加熱する方法等が例示される。
また、CNTを利用する場合には、単層CNTおよび多層CNTの他に、カーボンナノホーン、カーボンナノコイル、カーボンナノビーズ、グラファイト、グラフェン、アモルファスカーボン等のナノカーボンが含まれてもよい。
P型熱電変換層14および/またはN型熱電変換層16にCNTを利用する場合、P型ドーパントまたはN型ドーパントを含むのが好ましい。
(P型ドーパント)
P型ドーパントとしては、ハロゲン(ヨウ素、臭素等)、ルイス酸(PF5、AsF5等)、プロトン酸(塩酸、硫酸等)、遷移金属ハロゲン化物(FeCl3、SnCl4等)、金属酸化物(酸化モリブデン、酸化バナジウム等)、有機の電子受容性物質等が例示される。有機の電子受容性物質としては、例えば、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,5−ジメチル−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2−フルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,5−ジフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン等のテトラシアノキノジメタン(TCNQ)誘導体、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン、テトラフルオロ−1,4−ベンゾキノン等のベンゾキノン誘導体等、5,8H−5,8−ビス(ジシアノメチレン)キノキサリン、ジピラジノ[2,3−f:2’,3’−h]キノキサリン−2,3,6,7,10,11−ヘキサカルボニトリル等が好適に例示される。
中でも、材料の安定性、CNTとの相溶性等の点で、TCNQ(テトラシアノキノジメタン)誘導体またはベンゾキノン誘導体等の有機の電子受容性物質は好適に例示される。
(N型ドーパント)
N型ドーパントとしては、(1)ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、(2)トリフェニルホスフィン、エチレンビス(ジフェニルホスフィン)等のホスフィン類、(3)ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン等のポリマー類等の公知の材料を用いることができる。また、例えば、ポリエチレングリコール型の高級アルコールエチレンオキサイド付加物、フェノールまたはナフトール等のエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ジメチルシロキサン−エチレンオキサイドブロックコポリマー、ジメチルシロキサン−(プロピレンオキサイド−エチレンオキサイド)ブロックコポリマー等、または多価アルコール型のグリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミド等が挙げられる。また、アセチレングリコール系とアセチレンアルコール系のオキシエチレン付加物、フッ素系、シリコーン系等の界面活性剤も同様に使用できる。
P型ドーパントおよびN型ドーパントは、いずれも単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、P型ドーパントおよびN型ドーパントは市販品を使用することもできる。
熱電変換モジュール10においては、樹脂材料(バインダ)に、前述のような熱電変換材料を分散してなる熱電変換層も好適に利用される。
中でも、樹脂材料に導電性ナノ炭素材料を分散してなる熱電変換層は、より好適に例示される。その中でも、高い導電性が得られる等の点で、樹脂材料にCNTを分散してなる熱電変換層は、特に好適に例示される。
樹脂材料は、公知の各種の非導電性の樹脂材料(ポリマー)が利用可能である。
具体的には、ビニル化合物、(メタ)アクリレート化合物、カーボネート化合物、エステル化合物、エポキシ化合物、シロキサン化合物、ゼラチン等の公知の各種の樹脂材料が利用可能である。
より具体的には、ビニル化合物としては、ポリスチレン、ポリビニルナフタレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルフェノール、ポリビニルブチラール等が例示される。(メタ)アクリレート化合物としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリフェノキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリベンジル(メタ)アクリレート等が例示される。カーボネート化合物としては、ビスフェノールZ型ポリカーボネート、ビスフェノールC型ポリカーボネート等が例示される。エステル化合物としては、非晶性ポリエステルが例示される。
好ましくは、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、(メタ)アクリレート化合物、カーボネート化合物、エステル化合物が例示され、より好ましくは、ポリビニルブチラール、ポリフェノキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリベンジル(メタ)アクリレート、非晶性ポリエステルが例示される。
樹脂材料に熱電変換材料を分散してなる熱電変換層において、樹脂材料と熱電変換材料との量比は、用いる材料、要求される熱電変換効率、印刷に影響する塗布組成物の粘度または固形分濃度等に応じて、適宜設定すればよい。
また、熱電変換素子における熱電変換層の別の構成として、主にCNTと界面活性剤とからなる熱電変換層も好適に利用される。
熱電変換層をCNTと界面活性剤とで構成することにより、熱電変換層を界面活性剤を添加した塗布組成物で形成できる。そのため、熱電変換層の形成を、CNTを無理なく分散した塗布組成物で行うことができる。その結果、長くて欠陥が少ないCNTを多く含む熱電変換層によって、良好な熱電変換性能が得られる。
界面活性剤は、CNTを分散させる機能を有するものであれば、公知の界面活性剤を使用できる。具体的には、界面活性剤は、水、極性溶媒、水と極性溶媒との混合物に溶解し、CNTを吸着する基を有するものであれば、各種の界面活性剤が利用可能である。
従って、界面活性剤は、イオン性でも非イオン性でもよい。また、イオン性の界面活性剤は、カチオン性、アニオン性および両性のいずれでもよい。
一例として、アニオン性界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ドデシルフェニルエーテルスルホン酸塩等の芳香族スルホン酸系界面活性剤、モノソープ系アニオン性界面活性剤、エーテルサルフェート系界面活性剤、フォスフェート系界面活性剤およびデオキシコール酸ナトリウムまたはコール酸ナトリウム等のカルボン酸系界面活性剤、カルボキシメチルセルロースおよびその塩(ナトリウム塩、アンモニウム塩等)、ポリスチレンスルホン酸アンモニウム塩、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩等の水溶性ポリマー等が例示される。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩等が例示される。両性界面活性剤としては、アルキルベタイン系界面活性剤、アミンオキサイド系界面活性剤等が例示される。
さらに、非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル等の糖エステル系界面活性剤、ポリオキシエチレン樹脂酸エステルなどの脂肪酸エステル系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのエーテル系界面活性剤等が例示される。
中でも、イオン性の界面活性剤は好適に利用され、その中でも、コール酸塩またはデオキシコール酸塩は好適に利用される。
CNTおよび界面活性剤を含む熱電変換層においては、界面活性剤/CNTの質量比が5以下であるのが好ましく、3以下であるのがより好ましい。
界面活性剤/CNTの質量比を5以下とすることにより、より高い熱電変換性能が得られる等の点で好ましい。
有機系熱電変換材料を用いる熱電変換層は、必要に応じて、SiO2、TiO2、Al23、ZrO2等の無機材料を有してもよい。なお、熱電変換層が、無機材料を含有する場合には、その含有量は20質量%以下であるのが好ましく、10質量%以下であるのがより好ましい。
本発明の熱電変換モジュールにおいて、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16の厚さ、面方向の大きさ、基板12に対する面方向の面積率等は、熱電変換層の形成材料、熱電変換モジュール10の大きさ等に応じて、適宜設定すればよい。
このようなP型熱電変換層14およびN型熱電変換層16は、塗布法や真空蒸着等の真空成膜法など、形成材料に応じた公知の各種の方法で作製できる。
一例として、熱電変換層となる塗布組成物を調製して、形成する熱電変換層に応じてパターンニングして塗布する方法が例示される。この塗布組成物の塗布は、マスクを使う方法、印刷等、公知の方法で行えばよい。
塗布組成物を塗布したら、樹脂材料に応じた方法で塗布組成物を乾燥して、熱電変換層を形成する。なお、必要に応じて、塗布組成物を乾燥した後に、紫外線照射等による塗布組成物(樹脂材料)の硬化を行ってもよい。
また、絶縁性基板表面全面に、調製した熱電変換層となる塗布組成物を塗布し、乾燥した後、エッチング等によって、熱電変換層をパターン形成してもよい。
なお、水に、CNTと界面活性剤とを添加して、分散(溶解)してなる塗布組成物によって熱電変換層を形成する場合には、塗布組成物によって熱電変換層を形成した後、熱電変換層を界面活性剤を溶解する溶剤に浸漬するか、または熱電変換層を界面活性剤を溶解する溶剤で洗浄し、その後、乾燥することで、熱電変換層を完成するのが好ましい。これにより、熱電変換層から界面活性剤を除去して、界面活性剤/CNTの質量比が極めて小さい、より好ましくは界面活性剤が存在しない、熱電変換層を形成できる。
中でも、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16は、印刷によってパターン形成するのが好ましい。
印刷方法は、スクリーン印刷、メタルマスク印刷、インクジェット等の公知の各種の方法が利用可能である。なお、CNTを含有する塗布組成物を用いて熱電変換層をパターン形成する場合は、メタルマスク印刷を用いるのがより好ましい。
印刷条件は、用いる塗布組成物の物性(固形分濃度、粘度、粘弾性物性など)、印刷版の開口サイズ、開口数、開口形状、印刷面積等により、適宜設定すればよい。
具体的には、スクリーン印刷であれば、スキージのアタック角度は、50°以下が好ましく、40°以下がより好ましく、30°以下が特に好ましい。スキージは、斜め研磨スキージ、剣スキージ、角スキージ、平スキージ、メタルスキージ等を使用できる。スキージ方向(印刷方向)は、熱電変換素子の直列接続方向と同方向とするのが好ましい。クリアランスは0.1〜3.0mmが好ましく、0.5〜2.0mmがより好ましい。印圧は0.1〜0.5MPa、スキージ押し込み量は0.1〜3mmで行うことができる。このような条件で印刷することにより、膜厚が1μm以上の熱電変換層パターン、特にCNTを含有する膜厚が1μm以上の熱電変換層パターンを、好適に形成できる。
このようなP型熱電変換層14およびN型熱電変換層16は、頂部aおよび底部bの間の基板12の傾斜面に形成される。配列方向に隣接するP型熱電変換層14およびN型熱電変換層16は、頂部aにおいては頂部電極24によって、底部bにおいては底部電極20によって、直列に接続される。
頂部電極24および底部電極20の形成材料は、特に限定されるものではなく、導電性材料であれば、各種の材料が利用可能である。具体的には、Al、Cu、Ag、Au、Pt、Cr、Ni、半田などの金属材料が好ましく例示される。
底部電極20および頂部電極24は、端部を付き合わせることでP型熱電変換層14およびN型熱電変換層16と電気的に接続してもよいが、好ましくは、一部がP型熱電変換層14およびN型熱電変換層16の下層および/または上層となるように形成されて、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16と電気的に接続される。
図1Aおよび図1Bに示す例では、頂部電極24および底部電極20は、一部がP型熱電変換層14およびN型熱電変換層16の下層となるように形成されている。なお、図1Bでは、図面を簡潔にするために、熱電変換層と電極との重複は省略して示している(後述する図2Bおよび図4Cも同様)。
底部電極20および頂部電極24は、熱電変換層と同様、印刷などの塗布法や真空蒸着などの真空成膜法等、頂部電極24および底部電極20の形成材料に応じた公知の各種の方法で形成できる。なお、頂部電極24および底部電極20の一部をP型熱電変換層14およびN型熱電変換層16の上層に形成する場合には、銀ペーストや半田ペーストを用いて、印刷によって頂部電極24および底部電極20を形成するのが好ましい。
また、本発明の熱電変換モジュールにおいて、頂部電極24および底部電極20の厚さ、面方向の大きさ、基板12に対する面方向の面積率等は、電極の形成材料、熱電変換モジュール10の大きさ等に応じて、適宜設定すればよい。
このような本発明の熱電変換モジュール10は、一般的に、平板状の長尺な基板12の一面に、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16、ならびに、頂部電極24および底部電極20をパターン形成し、その後、基板12を蛇腹状に折り返し加工することで、製造される。
P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16、ならびに、頂部電極24および底部電極20は、形成材料に応じた公知の方法で形成すればよいのは、前述のとおりである。
また、基板12の折り返し加工も、プレス加工、突起を形成したローラによる挟持搬送による加工等、シート状物を蛇腹状に折り返し加工する公知の方法で行えばよい。
前述のように、熱電変換モジュール10は、基板12が、頂部a(山部)および底部b(谷部)を有する蛇腹状に折り返されたものであり、基板12の一方の面において、頂部aと底部bとの間の基板12の傾斜面に、P型熱電変換層14とN型熱電変換層16とが1面ずつ交互に形成される。図示例においては、配列方向の左から右に向かう方向において、頂部aから底部bに到る傾斜面にP型熱電変換層14が形成され、底部bから頂部aに到る傾斜面にN型熱電変換層16が形成される。
ここで、本発明の熱電変換モジュール10において、対面するP型熱電変換層14とN型熱電変換層16、すなわち、配列方向に底部bを挟むP型熱電変換層14とN型熱電変換層16とは、配列方向に見た際に重複しないように形成される。
また、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16は、共に、頂部aおよび底部bを跨ぐこと無く形成される。
さらに、P型熱電変換層14とN型熱電変換層16とは、頂部a側では、1つの頂部aを跨ぐ頂部電極24によって電気的に接続され、底部b側では、1つの底部bを跨ぐ底部電極20によって電気的に接続されて、基板12の傾斜面に一面ずつ交互に形成されたP型熱電変換層14とN型熱電変換層16とが、配列方向に直列に接続される。
本発明の熱電変換モジュール10は、このような構成を有することにより、基板12を配列方向に圧縮して、蛇腹を閉じたような状態にした際に、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16が、基板12以外の部材と接触することを防止できる。
その結果、本発明の熱電変換モジュール10は、このような構成を有することにより、蛇腹を閉じた状態として、効率の良い発電を行うことができる。
従来の蛇腹状の熱電変換モジュールでは、一例として、図6Aに概念的に示すように、一定間隔で設定された折り返し線(一点鎖線aおよび一点鎖線b)に対応して、線間にP型熱電変換層100とN型熱電変換層102とを交互に形成して、隣接するP型熱電変換層100とN型熱電変換層102とを、頂部aあるいは底部bを跨ぐ接続電極104で接続することで、交互に配列されたP型熱電変換層100とN型熱電変換層102とを直列に接続する。
このような熱電変換モジュールは、折り返し線で山折りおよび谷折りを交互に行うことによって、図6Bに概念的に示すように、頂部aおよび底部bで折り返した蛇腹状とされる。前述の特許文献1および特許文献2にも示されるように、従来の蛇腹状の熱電変換モジュールは、蛇腹を圧縮して閉じることは考えておらず、基板12の隣接すなわち対面する傾斜面、すなわちP型熱電変換層100とN型熱電変換層102とは、図6Bに概念的に示すように、完全に離間した状態となっている。
しかしながら、基板を蛇腹状に折り返して、傾斜面に熱電変換層を形成した熱電変換モジュールでは、小型化できる、伝熱効率を向上できる、熱電変換素子の実装密度を向上できる等の点で、基板を配列方向に圧縮して、蛇腹を閉じた状態すなわち蛇腹を完全に折り畳んだ状態とした方が有利である。
ところが、従来の熱電変換モジュールでは、蛇腹を閉じた状態にすると、図6Cに概念的に示すように、対面するP型熱電変換層100とN型熱電変換層102とが接触して短絡してしまい、発電しなくなってしまう。さらに、図6Cに示す構成では、頂部a側において隣接する接続電極同士が接触して短絡してしまう。
このような短絡は、対面するP型熱電変換層100やN型熱電変換層102等を絶縁層で覆えば解決できる。しかしながら、熱電変換モジュールにおける伝熱効率すなわち発電効率を考えると、熱電変換層には、熱電変換層における伝熱に影響を与える不要な部材を接触させない方が好ましい。
これに対し、本発明の熱電変換モジュール10は、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16が、頂部aおよび底部bを跨がず、かつ、底部bを挟んで対面するP型熱電変換層14とN型熱電変換層16とが配列方向に見た際に重複しない構成を有し、さらに、1つの頂部aを跨ぐ頂部電極24、および、1つの底部bを跨ぐ底部電極20によって、隣接するP型熱電変換層14とN型熱電変換層16とを接続する。
そのため、本発明の熱電変換モジュール10は、図1Bに示すように、蛇腹を閉じた状態でも、対面するP型熱電変換層14とN型熱電変換層16とが接触することを防止できる。さらに、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16と、接続されない頂部電極24および底部電極20とが接触することも防止できる。
従って、本発明によれば、蛇腹状の熱電変換モジュールにおいて、蛇腹を閉じた状態すなわち蛇腹を完全に畳んだ状態でも、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16が、基板12以外の部材と接触することを防止できる。
そのため、本発明によれば、蛇腹を閉じた状態のコンパクトかつ熱電変換素子の実装密度が高い熱電変換モジュールによって、高い伝熱効率で高効率の発電ができる。
ここで、図1Aおよび図1Bに示す熱電変換モジュール10は、好ましい態様として、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16は、幅方向の外側の端部を一定位置にして、配列方向に、一方の幅方向の大きさが漸増し、他方の幅方向の大きさが漸減する。図示例においては、配列方向の図中左から右に向かう方向で、P型熱電変換層14の幅方向の大きさが漸増し、N型熱電変換層16の幅方向の大きさが漸減する。
また、頂部電極24で接続されるP型熱電変換層14とN型熱電変換層16とは、幅方向に離間して形成され、頂部電極24は、接続するP型熱電変換層14とN型熱電変換層16との幅方向の間に設けられる。
従って、頂部電極24は、配列方向に向かって、漸次、幅方向の位置が移動する。図示例においては、頂部電極24の幅方向の位置は、配列方向の図中左から右に向かう方向で、図1Aの図中上方に、漸次、移動する。
さらに、配列方向に隣接する頂部電極24は、配列方向に底部bを挟んで対面する部分が、配列方向に見た際に重複しない形状を有する。
図示例においては、図1Dに概念的に示すように、頂部電極24は、本体部24aと、第1接続部24bと、第2接続部24cとから構成される。これらは、一体的に形成されても、電気的に接続されて個々に形成されてもよい。本体部24aは、頂部aを跨ぐ形状を有する。第1接続部24bは、頂部aを跨がずに、本体部24aとP型熱電変換層14との間で、本体部24aとP型熱電変換層14と接続する。第2接続部24cは、頂部aを跨がずに、本体部24aとN型熱電変換層16との間で、本体部24aとN型熱電変換層16とを接続する。さらに、頂部電極24は、配列方向に隣接する頂部電極24同士で、配列方向に見た際に本体部24aが重複しない。
そのため、図1Aおよび図1Bに示す熱電変換モジュール10は、蛇腹を閉じた場合でも、図1Bに示すように、配列方向に隣接する頂部電極24同士が接触して短絡することも防止できる。
また、離間する側の幅方向の端部の位置を一定にして、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16の幅方向の大きさを漸増/漸減することにより、配列方向に隣接する頂部電極24同士が接触しつつ、基板12の傾斜面を最大限に利用して、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16のサイズを大きくできる。
図2A〜図2Cに、異なる構成の頂部電極を有する熱電変換モジュールの一例を示す。なお、図2Aは図1Aに、図2Bは図1Bに、図2Cは図1Dに、それぞれ、相当する。
図2A等に示す熱電変換モジュール10Bの頂部電極24Bも、本体部24a、本体部24aとP型熱電変換層14とを接続する第1接続部24d、および、本体部24aとN型熱電変換層16とを接続する第2接続部24e、で構成されている。
図2A〜図2Cに示す熱電変換モジュール10Bの頂部電極24Bにおいて、本体部24aは、図1Aや図1D等に示す頂部電極24と同じものである。
ここで、前述の図1Aや図1D等に示す頂部電極24では、第1接続部24bおよび第2接続部24cが、頂部aを跨がずに、本体部24aと対応する熱電変換層との間で、本体部24aと熱電変換層とを接続している。
これに対し、図2A〜図2Cに示す頂部電極24Bにおいては、本体部24aとP型熱電変換層14とを接続する第1接続部24dは、頂部aを跨がずに、頂部aの折り返し線と同方向に長尺な形状を有し、P型熱電変換層14の頂部a側の端部の幅方向全域に接触する。また、本体部24aとN型熱電変換層16とを接続する第2接続部24eも、頂部aを跨がずに、頂部aの折り返し線と同方向に長尺な形状を有し、N型熱電変換層16の頂部a側の端部の幅方向全域に接触する。
この構成でも、配列方向に隣接する頂部電極24B同士で、頂部aを跨ぐ本体部24aが配列方向に見た際に重複せず、かつ、本体部24aと対応する熱電変換層とを接続する第1接続部24dおよび第2接続部24eは、頂部aを跨がない。
そのため、図2Bに示すように、熱電変換モジュール10Bの蛇腹を閉じた場合でも、配列方向に隣接する頂部電極24B同士が接触して短絡することを防止できる。
図1A等に示す頂部電極24は、基板12の傾斜面を最大限に利用して面積の大きな熱電変換層を形成できるという点で有利である。一方、図2A等に示す頂部電極24Bは、熱電変換層と頂部電極との接続面積を大きくできるため、熱電変換層と頂部電極24Bとの接続の電気抵抗を小さくし、接続を、より安定して、確実かつ強固にできるという点で有利である。
従って、いずれの構成を選択するかは、熱電変換モジュールの大きさ、熱電変換モジュールに要求される耐久性や機械的強度、目的とする発電量、熱電変換層と頂部電極との密着性等に応じて、適宜、決定すればよい。
また、熱電変換モジュールに要求される特性等に応じて、第1接続部は、頂部電極24の構成あるいは頂部電極24Bの構成とし、第2接続部は、他方の構成としてもよい。
P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16の漸増および漸減の程度、頂部電極24によって接続されるN型熱電変換層16とP型熱電変換層14との幅方向の離間量、頂部電極24の形状等は、熱電変換モジュール10の蛇腹を閉じた際に、配列方向に隣接する頂部電極24同士が接触しない形状等を、適宜、設定すればよい。
なお、図1Aに示す例では、図中左から右に向かう方向に、P型熱電変換層14の幅方向の大きさが漸増し、N型熱電変換層16の幅方向の大きさが漸減したが、本発明では、逆に、同方向に、P型熱電変換層14の幅方向の大きさが漸減し、N型熱電変換層16の幅方向の大きさが漸増してもよい。
図1Aに示すように、熱電変換モジュール10において、底部bを跨ぐ底部電極20は、底部bの折り返し線と同方向に長尺なものであり、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16の、底部b側の端部の幅方向全域に接触する。
前述のように、底部電極20は、好ましくは金属材料で形成される。そのため、底部電極20を、底部bを跨ぎ、かつ、底部bの折り返し線と同方向に長尺な形状とすることにより、底部bにおける折り返しを、底部電極20によって、より確実に維持でき、熱電変換モジュール10の蛇腹形状を、より好適に維持できる。さらに、熱電変換モジュール10において、底部電極20側の幅方向の温度ムラも無くして、発電効率を向上できる。
好ましくは、底部電極20に、基板12の折り返し線と一致する破線状の切れ目(ミシン目)を形成する。これにより、基板12の蛇腹状の折り返しを、より適正に行うことが可能になる。
なお、図1A等に示す熱電変換モジュール10において、底部電極20の形状は、図示例に限定はされず、P型熱電変換層14とN型熱電変換層16とを接続できれば、各種の形状が利用可能である。
前述のように、図1Aおよび図1Bや図2Aおよび図2Bに示す熱電変換モジュールは、配列方向に図中左から右に向かう方向で、P型熱電変換層14の幅方向の大きさが漸増し、N型熱電変換層16の幅方向の大きさが漸減する。従って、配列する熱電変換層(熱電変換素子)の数が多くなると、最終的に、適正な大きさのP型熱電変換層14およびN型熱電変換層16が形成できなくなってしまう。
そのため、本発明においては、図3に概念的に示す熱電変換モジュール30のように、配列方向の途中の対面する傾斜面に、熱電変換層を有さず、配列方向の両側に位置するN型熱電変換層16とP型熱電変換層14とを接続する接続電極34のみを有する、リセット部32を設けるのが好ましい。
P型熱電変換層14の幅方向の大きさが漸増し、N型熱電変換層16の幅方向の大きさが漸減する、熱電変換層の配列の途中に、このような接続電極34のみを有するリセット部32を設けることにより、配列方向において、N型熱電変換層16とP型熱電変換層14とを接続する頂部電極24を、1つ、抜くことができる。
そのため、配列方向の図中左から右に向かう方向において、リセット部32の次に形成されるP型熱電変換層14およびN型熱電変換層16を、任意の大きさにできる。
従って、配列方向の途中に、このようなリセット部32を設けることにより、例えば、図3に示されるように、リセット部32の次に形成されるP型熱電変換層14およびN型熱電変換層16を、図中最も左の状態すなわち熱電変換層の大きさの初期位置に戻すことができる。言い換えれば、配列方向の途中に、このようなリセット部32を設けることにより、リセット部32の次に形成される頂部電極24の幅方向の位置を、初期位置に戻すことができる。
従って、図3に示す熱電変換モジュール30では、リセット部32の配列方向両側の対面する傾斜面では、形成されるP型熱電変換層14およびN型熱電変換層16の幅方向の大きさの関係が、互いに逆になる。
このような構成を有することにより、例えば図3に示すような、図1A等に示す熱電変換モジュール10を配列方向に複数個(図3では2個)、繰り返し形成して、リセット部32で接続した構成など、非常に多くの熱電変換素子を接続することが可能になる。そのため、対面する傾斜面に接続電極34のみを設けたリセット部32を形成することにより、1枚の長尺な基板に非常に多数の熱電変換素子を形成して接続した、大きな発電量が得られる熱電変換モジュールを実現できる。
本発明の熱電変換モジュールにおいて、リセット部32は、配列方向に周期的に設けても、非周期的に設けてもよい。
リセット部32を周期的に設けることにより、図3に示す熱電変換モジュール30のように、同じ構成の熱電変換モジュールを配列方向に繰り返し形成して、リセット部32によって接続することで、多数の熱電変換素子を直列に接続した熱電変換モジュールを作製できるので、生産性等の点で有利である。
接続電極34は、前述の頂部電極24等と同様の材料で、同様に形成すればよい。また、リセット部32の接続電極34の形状は、隣接するN型熱電変換層16とP型熱電変換層14とを電気的に接続できる形状であればよい。
ここで、図3に示す熱電変換モジュール30において、リセット部32の接続電極34は、底部bを跨ぎ、かつ、底部bの折り返し線と同方向に長尺な領域34aを有する。
接続電極34が、このような底部bを跨ぐ長尺な領域を有することにより、前述の底部電極20と同様、接続電極34によってリセット部32における底部bの折り返しを、より好適に維持できる。
好ましくは、この長尺な領域34aに、基板12の折り返し線と一致して破線状の切れ目を形成する。これにより、リセット部32における基板12の蛇腹状の折り返しを、より適正に行うことが可能になる。
なお、図3に示す例では、配列方向に図中左から右に向かう方向で、リセット部32の次に形成されるP型熱電変換層14およびN型熱電変換層16を最も左の初期状態に戻したが、本発明は、これに限定はされない。例えば、図中左から右に向かう方向で、リセット部32の次から、大きくなったP型熱電変換層14の幅方向の大きさ漸減し、逆に小さくなったN型熱電変換層16の幅方向の大きさを漸増するような構成も利用可能である。
図4Cに、本発明の熱電変換モジュールの別の例を概念的に示す。
図4Cに示す本発明の熱電変換モジュール50は、図4Aに概念的に示すようなモジュール本体52と、図4Bに概念的に示すような絶縁性部材53とを組み合わせて構成される。なお、図4Aは、モジュール本体52の蛇腹を開いて平面状にした状態を示し、図4Bは、絶縁性部材53の蛇腹を開いて平面状にした状態を示す。
また、前述の図1Bと同様、図4Cの左側は、熱電変換モジュール50を、図4Aの破線Iで示す位置において図4Aの図中上方側から見た図である。また、図4Cの右側は、熱電変換モジュール10を、図4Aの破線IIで示す位置において図4Aの図中下方側から見た図である。
モジュール本体52は、図1A等に示す熱電変換モジュール10と同様、基板12と、P型熱電変換層54と、N型熱電変換層56と、底部電極58と、頂部電極60とを有する。
熱電変換モジュール10と同様、モジュール本体52の基板12も、配列方向に等間隔の位置(一点鎖線)で交互に山折りおよび谷折りされて、頂部a(山部)および底部b(谷部)を有する蛇腹状に折り返される。
頂部aと底部bとの間の基板12の傾斜面には、一面毎に、P型熱電変換層54とN型熱電変換層56とが交互に設けられる。モジュール本体52では、配列方向に図中左から右に向かう方向において、頂部aから底部bに向かう傾斜面にはP型熱電変換層54が設けられ、底部bから頂部aに向かう傾斜面にはN型熱電変換層56が設けられる。
さらに、基板12には、1つの底部bを跨いでP型熱電変換層54とN型熱電変換層56とを接続する底部電極58が形成され、また、1つの頂部aを跨いでN型熱電変換層56とP型熱電変換層54とを接続する頂部電極60が形成される。これにより、配列方向に交互に形成されるP型熱電変換層54とN型熱電変換層56とが、直列に接続される。
前述のように、本発明においては、P型熱電変換層54およびN型熱電変換層56は、頂部aおよび底部bを跨がず、かつ、底部bを挟んで対面するP型熱電変換層54およびN型熱電変換層56は、配列方向に見た際に重複しない。
ここで、図1A等に示す熱電変換モジュール10では、P型熱電変換層14およびN型熱電変換層16は、幅方向の大きさは、配列方向で一方が漸増して他方が漸減する構成を有する。
これに対し、熱電変換モジュール50のモジュール本体52では、図4Aに示すように、P型熱電変換層54およびN型熱電変換層56は、同じ大きさで同じ形状を有するものであり、幅方向に離間して、幅方向の中心に対して幅方向に対称となる位置に配置される。
また、底部電極58は、前述の底部電極20と同様、1つの底部bを跨いで、底部bの折り返し線と同方向すなわち幅方向に長尺な形状を有する。この底部電極58は、P型熱電変換層54およびN型熱電変換層56の配列方向の底部b側の端部において、幅方向の全域に接続して、P型熱電変換層54とN型熱電変換層56とを電気的に接続する。
モジュール本体52では、頂部電極60も、同様に、1つの頂部aを跨いで、頂部aの折り返し線と同方向すなわち幅方向に長尺な形状を有する。この頂部電極60は、P型熱電変換層54およびN型熱電変換層56の配列方向の頂部a側の端部において、幅方向の全域に接続して、P型熱電変換層54とN型熱電変換層56とを電気的に接続する。
従って、先の底部電極20と同様の理由で、モジュール本体52は、蛇腹状を好適に維持でき、かつ、頂部電極60側および底部電極58側の両方で、幅方向の温度ムラも無くして、発電効率を向上できる。
なお、図4A〜図4Cに示す熱電変換モジュール50において、底部電極58および頂部電極60の形状は、図示例に限定はされず、隣接するP型熱電変換層54とN型熱電変換層56とを電気的に接続できれば、各種の形状が利用可能である。
また、好ましくは、頂部電極60にも、基板12の折り返し線と一致して破線状の切れ目(ミシン目)を形成する。これにより、基板12の蛇腹状の折り返しを、より適正に行うことが可能になる。
一方、絶縁性部材53は、絶縁性シート62の一面に、熱伝導性層64を設けたものである。
絶縁性シート62は、基板12と同様のフィルムである。
熱伝導性層64は、高い熱伝導性を有する材料で形成される層である。熱伝導性層64の形成材料としては、各種の金属材料、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウムなどの無機化合物、グラファイトなどのカーボン材等が例示される。中でも、銅などの金属材料は、好適に利用される。
絶縁性部材53も、モジュール本体52の配列方向に対応して等間隔に設定された折り返し線(一点鎖線)で、交互に山折りおよび谷折りされて、頂部c(山部)および底部d(谷部)を有する蛇腹状に折り返される。
なお、後述するが、絶縁性部材53は、モジュール本体52の頂部電極60のみに対応すれば良いので、モジュール本体52に比して、折り返し線(一点鎖線)の間隔は狭く、かつ、平面状にした際の配列方向の長さも短くてよい。
絶縁性部材53は、熱電変換層を有さない以外は、基本的に、熱電変換モジュールと同様にして作製すればよい。
図4Cに示すように、熱電変換モジュール50は、絶縁性シート62側をモジュール本体52に向けて、絶縁性部材53の底部d側を、モジュール本体52の頂部aの間に挿入にして、モジュール本体52と絶縁性部材53とを積層することで形成される。
前述のように、本発明は、底部bを挟んで対面するP型熱電変換層54およびN型熱電変換層56は、配列方向に見た際に重複しないように形成される。モジュール本体52では、P型熱電変換層54およびN型熱電変換層56は、同じ大きさで同じ形状であり、幅方向に離間して、幅方向の中心に対して幅方向に対称となる位置に形成される。
従って、図4Cに示すように、モジュール本体52を配列方向に圧縮して蛇腹を閉じた場合であっても、底部bを挟んで対面するP型熱電変換層54とN型熱電変換層56とが接触することは無い。
他方、モジュール本体52において、頂部電極60は、幅方向に長尺で、P型熱電変換層54およびN型熱電変換層56の頂部側端部の幅方向全域に接続される。そのため、モジュール本体52を配列方向に圧縮して蛇腹を閉じた場合には、配列方向に隣接する頂部電極60が接触して、短絡してしまう。
これに対し、図4Cに示す熱電変換モジュール50では、絶縁性シート62に熱伝導性層64を形成して蛇腹状に折り返した絶縁性部材53を用い、絶縁性シート62側をモジュール本体52に向けて、絶縁性部材53の底部d側を、モジュール本体52の頂部aの間に挿入して、モジュール本体52と絶縁性部材53とを積層した構成を有する。
そのため、熱電変換モジュール50を配列方向に圧縮して蛇腹を閉じた場合でも、頂部電極60は、絶縁性部材53の絶縁性シート62に覆われた状態となるので、配列方向に隣接する頂部電極60が接触して、短絡することを防止できる。
従って、絶縁性部材53は、モジュール本体52に積層した際に、底部dとなる絶縁性部材53によって完全に頂部電極60を覆えるように、底部dの深さすなわち蛇腹状の折り返しのピッチ、配列方向の長さ、絶縁性シート62の幅方向の大きさ等を設定する必要が有る。
また、絶縁性部材53は、伝熱効率等の点ではP型熱電変換層54およびN型熱電変換層56との接触量が少ない方が好ましいので、この点も加味して、底部dの深さ、配列方向の長さ等を設定するのが好ましい。あるいは、モジュール本体52への絶縁性部材53の挿入量を調節して、絶縁性部材53と熱電変換層との接触量を調節してもよい。
本発明において、絶縁性部材は、絶縁性シート62に熱伝導性層64を形成したものに限定はされない。例えば、蛇腹状に折り返した絶縁性シート62のみを、絶縁性部材として使用してもよい。あるいは、頂部電極60の表面が露出している部分を覆って、樹脂材料等からなる絶縁層を形成して、絶縁性部材としてもよい。
ここで、前述のように、熱伝導性層64は好ましくは金属材料で形成される。そのため、図示例のように、絶縁性シート62に熱伝導性層64を形成した絶縁性部材53によれば、熱伝導性層64の作用によって、蛇腹状の形状をより好適に維持できる。さらに、熱伝導性層64を有することで、絶縁性部材53の面方向全域の温度ムラを無くして、効率の良い発電が可能になる。
また、好ましくは、熱伝導性層64が、絶縁性部材53の折り返し線に対応する位置に破線状の切れ目を有することにより、絶縁性部材53の蛇腹状の折り返しを、より適正にできる。
前述のように、本発明の熱電変換モジュールは、配列方向に圧縮することにより、蛇腹を閉じた状態すなわち蛇腹を完全に折り畳んだ状態として使用するのが好ましい。従って、圧縮部材を用いて、熱電変換モジュールを配列方向に圧縮して、蛇腹を閉じた状態とするのが好ましい。
熱電変換モジュールを圧縮して蛇腹を閉じる圧縮部材は、蛇腹状の物を閉じるのに利用される公知の各種の方法が利用可能である。一例として、熱電変換モジュールを配列方向に挟んで押圧する治具、熱電変換モジュールを配列方向に押圧するスプリングやゴムなどの付勢部材、蛇腹を閉じられた状態の熱電変換モジュールを嵌挿する枠体、ワイヤーなどの緊縛部材等が例示される。
好適な一例として、図5に熱電変換モジュール10を例にして概念的に示す、圧縮部材として貫通孔とワイヤーとを用いる方法が例示される。なお、図5においては、熱電変換モジュール10を圧縮して蛇腹を閉じる構成を明瞭に示すために、P型熱電変換層14、N型熱電変換層16、底部電極20および頂部電極24は、図示を省略している。
図5に示す例では、熱電変換モジュールの基板12の各傾斜面に、配列方向の両端部近傍および幅方向の両端部近傍の4箇所に、貫通孔68を形成している。各貫通孔68は、全ての傾斜面で互いに対応する貫通孔68が直線状に連通するように形成される。なお、図中符号72は、樹脂材料等で形成した補強部材である。
さらに、それぞれの貫通孔68にワイヤー70を挿通して、ワイヤー70で熱電変換モジュール10を圧縮した状態として、ワイヤー70を縛ることにより、熱電変換モジュール10を圧縮して蛇腹を閉じる。
ワイヤー70としては、糸(紐)、金属線、絶縁材料で被覆された金属線などの、各種の物が利用可能である。
図示例においては、各傾斜面の配列方向の端部近傍および幅方向の端部近傍に、計4個の貫通孔68を形成している。しかしながら、本発明においては、貫通孔68は、ワイヤー70によって熱電変換モジュールの蛇腹を適正に閉じることができれば、1〜3個でもよく、必要に応じて5個以上の貫通孔68を形成してもよい。
ただし、貫通孔68の数によらず、貫通孔68は、P型熱電変換層14、N型熱電変換層16、底部電極20および頂部電極24の形成位置以外に形成するのが好ましい。これにより、熱電変換層や電極の面積が低減することを防止し、また、熱電変換モジュールの強度も確保できる。さらに、電気伝導性を有するワイヤー70を用いた場合でも、熱電変換層や電極とワイヤーとの間で短絡が生じることを防止できる。
この貫通孔68とワイヤー70とからなる圧縮部材で、図4Cに示す熱電変換モジュール50の蛇腹を閉じる場合には、少なくとも1つの貫通孔68をモジュール本体52と絶縁性部材53の両者を連通するように設け、モジュール本体52および絶縁性部材53に共通のワイヤー70を挿通することにより、ワイヤー70を、モジュール本体52と絶縁性部材53との位置合わせ部材かつ圧縮部材として用いてもよい。
本発明の熱電変換モジュールは、基本的に、蛇腹の頂部aと底部bとの間でP型熱電変換層およびN型熱電変換層に温度差を与えることで、発電する。
一例として、ステンレス、銅、アルミニウム等の公知の高熱伝導性材料からなるフレームに、蛇腹の底部b側(あるいは頂部a側)を接触して熱電変換モジュールを載置し、フレームを高温部に接触させることで、高温部に接触した底部b側から、反対側の頂部a側に温度差を生じさせて、発電を行うことができる。
反対側の頂部a側(あるいは底部b側)にも、ステンレス、銅、アルミニウム等の公知の高熱伝導性材料からなるフレームを接触させ、さらにフレームに放熱フィンを取り付けることで、絶縁性基板の両端の温度差を大きくすることができ、発電量を向上できる。
本発明の熱電変換モジュールを熱源に接着し、発電する際には、熱伝導接着シートや熱伝導性接着剤を用いてもよい。
熱電変換モジュールの加熱側、もしくは冷却側に貼付して用いられる熱伝導接着シートおよび熱伝導性接着剤には特に限定はない。従って、市販されている熱伝導接着シートや熱伝導性接着剤を用いることができる。熱伝導接着シートとしては、例えば、信越シリコーン社製のTC−50TXS2、住友スリーエム社製のハイパーソフト放熱材 5580H、電気化学工業社製のBFG20A、日東電工社製のTR5912F等が例示される。なお、耐熱性の観点から、シリコーン系粘着剤からなる熱伝導接着シートが好ましい。熱伝導性接着剤としては、例えば、スリーエム社製のスコッチ・ウェルドEW2070、アイネックス社製のTA−01、シーマ電子社製のTCA−4105、TCA−4210、HY−910、薩摩総研社製のSST2−RSMZ、SST2−RSCSZ、R3CSZ、R3MZ等が例示される。
熱伝導接着シートや熱伝導性接着剤を用いることで、熱源との密着性が向上して熱電変換モジュールの加熱側の表面温度が高くなる、冷却効率が向上して熱電変換モジュールの冷却側の表面温度を低くできるなどの効果により、発電量を高くできる。
さらに、熱電変換モジュールの冷却側の表面には、ステンレス、銅、アルミニウム等の公知の材料からなる放熱フィン(ヒートシンク)や放熱シートを設けてもよい。放熱フィン等を用いることで、熱電変換モジュールの低温側をより好適に冷却でき、熱源側と冷却側との温度差が大きくなり、熱電効率がより向上する点で好ましい。
放熱フィンとしては、太陽金網社製のT−Wing、事業創造研究所製のFLEXCOOLや、コルゲートフィン、オフセットフィン、ウェービングフィン、スリットフィン、フォールディングフィンなどの各種フィンなどの公知のフィンを用いることができる。特に、フィン高さのあるフォールディングフィンを用いるのが好ましい。
放熱フィンのフィン高さとしては10〜56mm、フィンピッチとしては2〜10mm、板厚としては0.1〜0.5mmが好ましく、放熱特性が高く、モジュールの冷却ができ発電量が高くなる点で、フィン高さが25mm以上であるのがより好ましい。また、フィンのフレキシブル性が高い、軽量である等の点で、フィンは板厚0.1〜0.3mmのアルミニウム製を用いるのが好ましい。
また、放熱シートとしては、パナソニック社製のPSGグラファイトシート、沖電線社製のクールスタッフ、セラミッション社製のセラックα等の公知の放熱シートを用いることができる。
なお、以上の例では、本発明の熱電変換モジュールを、温度差を利用した発電装置に用いた例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、通電によって冷却もしくは加熱するペルチェモジュールとして利用することもできる。
以上、本発明の熱電変換モジュールついて説明したが、本発明は、上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行っても良いのは、もちろんである。
発電装置等に、好適に利用可能である。
10,30,50 熱電変換モジュール
12 基板
14,54,100 P型熱電変換層
16,56,102 N型熱電変換層
20,58 底部電極
24,60 頂部電極
32 リセット部
34 接続電極
52 モジュール本体
53 絶縁性部材
62 絶縁性シート
64 熱伝導性層

Claims (12)

  1. 蛇腹状に折り返された基板と、
    前記基板の一方の面において、前記基板の折り返しの頂部と底部との間の傾斜面に、一面ずつ交互に設けられるP型熱電変換層およびN型熱電変換層と、
    前記P型熱電変換層およびN型熱電変換層の配列方向に隣接するP型熱電変換層とN型熱電変換層とを1つの前記頂部を跨いで接続する頂部電極、および、前記配列方向に隣接するP型熱電変換層とN型熱電変換層とを1つの前記底部を跨いで接続する底部電極と、を有し、
    前記P型熱電変換層およびN型熱電変換層は、前記頂部および底部を跨ぐことなく、かつ、対面する前記P型熱電変換層とN型熱電変換層との位置が、前記配列方向に見た際に重複しないことを特徴とする熱電変換モジュール。
  2. 前記配列方向において、前記P型熱電変換層およびN型熱電変換層の一方の前記配列方向と直交する幅方向の大きさが漸増し、かつ、他方の前記幅方向の大きさが漸減し、
    前記頂部電極は、前記配列方向に隣接する前記頂部電極同士で、対面する部分が前記配列方向に見た際に重複しない請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  3. 前記頂部電極が、前記頂部を跨ぐ本体部と、前記頂部を跨がずに前記本体部とP型熱電変換層とを接続する第1接続部と、前記頂部を跨がずに前記本体部とN型熱電変換層とを接続する第2接続部と、で構成され、
    さらに、前記配列方向に隣接する前記頂部電極同士で、前記本体部が前記配列方向に見た際に重複しない請求項2に記載の熱電変換モジュール。
  4. 前記配列方向の途中の対面する前記傾斜面に、前記熱電変換層を有さず、前記配列方向の両側の傾斜面に形成された前記P型熱電変換層とN型熱電変換層とを接続する接続電極を有するリセット部を有する請求項2または3に記載の熱電変換モジュール。
  5. 前記配列方向の前記リセット部の両側に位置する対面する前記傾斜面では、前記P型熱電変換層およびN型熱電変換層の幅方向の大きさの関係が互いに逆になる請求項4に記載の熱電変換モジュール。
  6. 前記頂部電極を覆う絶縁性部材を有する請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  7. 前記絶縁性部材が、蛇腹状に折り返された絶縁性のシート状物である請求項6に記載の熱電変換モジュール。
  8. 前記絶縁性部材が、前記絶縁性のシート状物の一面に熱伝導性層を有するものである請求項7に記載の熱電変換モジュール。
  9. 前記基板を前記配列方向に圧縮する圧縮部材を有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  10. 前記圧縮部材が、前記基板の傾斜面に形成された貫通孔と、前記貫通孔を挿通するワイヤーとを有する請求項9に記載の熱電変換モジュール。
  11. 前記貫通孔が、前記P型熱電変換層およびN型熱電変換層、ならびに、前記頂部電極および底部電極の形成位置以外に位置する請求項10に記載の熱電変換モジュール。
  12. 前記頂部電極および底部電極の少なくとも一方が、前記基板の折り返し線に一致して破線状の切れ目を有する請求項1〜11のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
JP2017557830A 2015-12-21 2016-12-01 熱電変換モジュール Expired - Fee Related JP6463510B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015248424 2015-12-21
JP2015248424 2015-12-21
PCT/JP2016/085766 WO2017110407A1 (ja) 2015-12-21 2016-12-01 熱電変換モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017110407A1 JPWO2017110407A1 (ja) 2018-11-08
JP6463510B2 true JP6463510B2 (ja) 2019-02-06

Family

ID=59090058

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017557830A Expired - Fee Related JP6463510B2 (ja) 2015-12-21 2016-12-01 熱電変換モジュール

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10347811B2 (ja)
JP (1) JP6463510B2 (ja)
WO (1) WO2017110407A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10859326B2 (en) * 2019-01-09 2020-12-08 Dell Products L.P. Fin stack for processor cooling
JP7313660B2 (ja) 2019-03-13 2023-07-25 株式会社テックスイージー 熱電変換モジュール

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4859250A (en) * 1985-10-04 1989-08-22 Buist Richard J Thermoelectric pillow and blanket
JPH06151979A (ja) * 1992-11-10 1994-05-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 熱電装置
US6096964A (en) * 1998-11-13 2000-08-01 Hi-Z Technology, Inc. Quantum well thermoelectric material on thin flexible substrate
US6096965A (en) * 1998-11-13 2000-08-01 Hi-Z Technology, Inc. Quantum well thermoelectric material on organic substrate
US6828579B2 (en) * 2001-12-12 2004-12-07 Hi-Z Technology, Inc. Thermoelectric device with Si/SiC superlattice N-legs
JP4237520B2 (ja) * 2003-03-14 2009-03-11 学校法人立命館 熱電変換デバイス
US8455751B2 (en) * 2003-12-02 2013-06-04 Battelle Memorial Institute Thermoelectric devices and applications for the same
US9281461B2 (en) * 2003-12-02 2016-03-08 Battelle Memorial Institute Thermoelectric devices and applications for the same
US20050139250A1 (en) * 2003-12-02 2005-06-30 Battelle Memorial Institute Thermoelectric devices and applications for the same
JP4422548B2 (ja) 2004-05-17 2010-02-24 学校法人立命館 熱電変換デバイス
WO2008048275A2 (en) * 2005-10-28 2008-04-24 The Curators Of The University Of Missouri Rapid heating with nanoenergetic materials
JP2008130813A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Tokai Rika Co Ltd 熱発電装置
JP2008205129A (ja) * 2007-02-19 2008-09-04 Tokai Rika Co Ltd 回路ブロック及びその製造方法
JP5891584B2 (ja) * 2010-03-08 2016-03-23 富士通株式会社 熱電発電装置
US9601677B2 (en) * 2010-03-15 2017-03-21 Laird Durham, Inc. Thermoelectric (TE) devices/structures including thermoelectric elements with exposed major surfaces
WO2013114854A1 (ja) 2012-02-03 2013-08-08 日本電気株式会社 有機熱電発電素子およびその製造方法
JP6159532B2 (ja) * 2013-01-28 2017-07-05 株式会社Kri 熱電変換部材
US9064994B2 (en) * 2013-04-26 2015-06-23 Eastman Chemical Company Self-corrugating laminates useful in the manufacture of thermoelectric devices and corrugated structures therefrom
JP2018060822A (ja) * 2015-01-13 2018-04-12 株式会社日立製作所 熱電変換モジュールおよびその搭載方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20180351070A1 (en) 2018-12-06
JPWO2017110407A1 (ja) 2018-11-08
WO2017110407A1 (ja) 2017-06-29
US10347811B2 (en) 2019-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6488017B2 (ja) 熱電変換モジュール、熱電変換モジュールの製造方法および熱伝導性基板
JP6600012B2 (ja) 熱電変換デバイス
JP6247771B2 (ja) 熱電変換素子および熱電変換モジュール
JP6417050B2 (ja) 熱電変換モジュール
JP6564045B2 (ja) 熱電変換モジュール
WO2017038525A1 (ja) 熱電変換デバイス
US20180183360A1 (en) Thermoelectric conversion module
JP6659836B2 (ja) 熱電変換モジュール
JP6463510B2 (ja) 熱電変換モジュール
JP6431992B2 (ja) 熱電変換素子および熱電変換モジュール
JP6505585B2 (ja) 熱電変換素子
WO2016136363A1 (ja) 熱電変換素子および熱電変換モジュール
US10439124B2 (en) Thermoelectric conversion module, heat conductive laminate, and method of producing thermoelectric conversion module
US20200052180A1 (en) Thermoelectric conversion module
JP2016192424A (ja) 熱電変換素子および熱電変換モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6463510

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees