JP6462238B2 - 医用画像処理装置および医用画像処理方法 - Google Patents

医用画像処理装置および医用画像処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6462238B2
JP6462238B2 JP2014118150A JP2014118150A JP6462238B2 JP 6462238 B2 JP6462238 B2 JP 6462238B2 JP 2014118150 A JP2014118150 A JP 2014118150A JP 2014118150 A JP2014118150 A JP 2014118150A JP 6462238 B2 JP6462238 B2 JP 6462238B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stenosis
lumen
image processing
medical image
processing apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014118150A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015006336A (ja
Inventor
コスタス・プラケス
ブライアン・モー
サド・マスード
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Canon Medical Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Medical Systems Corp filed Critical Canon Medical Systems Corp
Publication of JP2015006336A publication Critical patent/JP2015006336A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6462238B2 publication Critical patent/JP6462238B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/0002Inspection of images, e.g. flaw detection
    • G06T7/0012Biomedical image inspection
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • A61B5/02007Evaluating blood vessel condition, e.g. elasticity, compliance
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • A61B5/026Measuring blood flow
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/72Signal processing specially adapted for physiological signals or for diagnostic purposes
    • A61B5/7271Specific aspects of physiological measurement analysis
    • A61B5/7275Determining trends in physiological measurement data; Predicting development of a medical condition based on physiological measurements, e.g. determining a risk factor
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/10Image acquisition modality
    • G06T2207/10072Tomographic images
    • G06T2207/10081Computed x-ray tomography [CT]
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/10Image acquisition modality
    • G06T2207/10072Tomographic images
    • G06T2207/10088Magnetic resonance imaging [MRI]
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30004Biomedical image processing
    • G06T2207/30101Blood vessel; Artery; Vein; Vascular
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30172Centreline of tubular or elongated structure

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Description

本明細書に記載する実施形態は、一般に立体画像データを処理して所定の状態を有する管腔領域を識別するための方法および装置に関する。実施形態は、管腔内の狭窄を識別および数量化する特定の用途を有する。
患者または他の対象の体内構造を表す画像データを取得するために、医学的画像診断技法を使用することは周知である。血管を画像化する血管造影法を実施することが知られている。
従来、血管造影法はカテーテル血管造影法の形態にあり、この場合カテーテルは、大型の管腔に挿入される。次いでカテーテルは、関心点(例えば心臓)まで誘導される。このとき、関心点で造影剤が注入される。その後、複数の2次元静止画像、または短い動画が、X線蛍光透視法を用いて撮影される。このような画像では、管腔は造影剤により明瞭に観察可能である。カテーテル血管造影法は、侵襲的なプロセスである。
カテーテル血管造影法の代替法は、CT(コンピュータ断層撮影:Computed Tomography)血管造影法である。CT血管造影法では、まず、造影剤が血管内に導入される。次にCTスキャンが行われる。CTスキャンにより、複数のスライスが組み合わされて、造影剤により血管が強調された三次元画像データセットが得られる。CT血管造影法は、構造的問題について管腔を非侵襲的に分析するための最良のツールの1つとみなされている。
造影剤の使用の有無によらず、他の画像診断手段も可能である。
血管内に生ずる構造的問題の1つの形態は、狭窄の形成である。狭窄とは、管腔の異常な収縮または狭小化である。図1は、正常管腔領域(健常領域)2の2箇所、および狭窄領域4の2箇所を示す血管の画像である。狭窄領域は、管腔の狭小化したセクションとして見える。狭窄は、異なる解剖学上の部分、例えば冠動脈の狭窄、腎動脈の狭窄、または頸動脈の狭窄に出現すると考えられる。
狭窄が明らかであるような適切なビューを見つけることができるとすれば、血管の医学的画像上において狭窄を手作業により識別することも可能である。しかし、これは時間と手間のかかるものとなり得る。管腔の可視性および狭小部の評価能力は、角度により変化するので、角度および測定ビューを選択することは簡単でない。さらに、手作業による識別および数量化は、ユーザに依存する測定結果を生み出す可能性がある。
所与の管腔セクション内の狭窄を自動的に識別する方法があるが、かかる方法は、多くの場合複雑であり、また場合によってはユーザが関連する管腔セクションを手作業で識別することも必要とする。
目的は、管腔の非分岐領域各々において、管腔の状態を評価し、自動的に狭窄の有無を識別可能な医用画像処理装置、および医用画像処理方法を提供することにある。
本実施形態に係る医用画像処理装置は、ボリュームデータにおける管腔の樹状構造の分岐領域により、前記樹状構造を複数の非分岐領域に分割する分割部と、前記非分岐領域各々において、前記管腔の断面形状に関する特徴量を測定する測定部と、前記特徴量に基づいて、前記非分岐領域各々の状態を示す管腔状態指標を計算する指標計算部と、前記管腔状態指標に基づいて、前記非分岐領域各々に対して非健常部分と健常部分とを特定する特定部と、前記非健常部分に隣接する前記健常部分の前記特徴量に基づいて、前記非健常部分における前記特徴量の期待値を計算する期待値計算部と、前記非健常部分において測定された前記特徴量の測定値と前記期待値とに基づいて、前記非健常部分における狭窄の有無を識別する識別部と、を具備する。前記特定部は、前記識別部により識別された結果に基づいて、前記非健常部分と前記健常部分とを再度特定する。前記期待値計算部は、前記再度特定された非健常部分に隣接する前記健常部分の前記測定値に基づいて、前記非健常部分における前記期待値を再計算する。前記識別部は、前記非健常部分において測定された前記特徴量の測定値と前記再計算された期待値とに基づいて、前記非健常部分における前記狭窄の有無を再度識別する。
図1は、従来技術に係り、従来の健常領域および狭窄領域を有する血管の画像を示す図である。 図2は、本実施形態に係る装置の概略を示す図である。 図3は、本実施形態において実施されるプロセスを概略的に示すフロー図である。 図4aは、本実施形態に係り、管腔の樹状構造から分岐領域の除去を示す概略図である。 図4bは、本実施形態に係り、管腔の樹状構造から分岐領域の除去を示す概略図である。 図4cは、本実施形態に係り、管腔の樹状構造から分岐領域の除去を示す概略図である。
いくつかの実施形態は、少なくとも1つの管腔パラメータを測定する測定ユニットと、非分岐管腔を表すデータを取得し、非分岐管腔のうち少なくとも1つの参照セクションを識別する参照識別ユニットと、少なくとも1つの参照セクションにおける少なくとも1つのパラメータの測定値に基づいて、管腔のさらなるセクションにおけるパラメータの期待値を計算する計算ユニットと、さらなるセクションにおけるパラメータの期待値とさらなるセクションにおけるパラメータの測定値との両方に依存する所定の状態を有する少なくとも1つの管腔領域を識別する領域識別ユニットと、を備えるボリュームデータを処理して所定の状態を有する管腔領域を識別するための装置を提供する。
いくつかの実施形態は、非分岐管腔を表すデータを取得すること、非分岐管腔の少なくとも1つの参照セクションを識別すること、少なくとも1つの参照セクションについて、少なくとも1つのパラメータの値を測定すること、管腔のさらなるセクションにおけるパラメータの値を測定すること、少なくとも1つの参照セクションに関する少なくとも1つの測定値に基づいて、管腔のさらなるセクションにおけるパラメータの期待値を計算すること、さらなるセクションにおけるパラメータの期待値とさらなるセクションにおけるパラメータの測定値との比較に依存する状態を有する管腔領域を識別すること、を備える状態を有する管腔領域を自動的に検出する方法を提供する。
ある1つの実施形態による装置10を、図2において図式的に説明する。この実施形態では、所定の状態は狭窄であり、またパラメータは管腔の内腔径である。
装置10は、処理ユニット12、この場合CTスキャナ14と連結したパーソナルコンピュータ(PC)またはワークステーション、表示画面16、ならびに1つまたは複数の入力デバイス18、例えばコンピュータキーボードおよびマウスを備える。装置10に関する医用画像処理装置は、例えば、処理ユニット12と、表示ユニットにおける表示画面16と、入力デバイス18と、メモリ20とを有する。この実施形態では、CTスキャナ14は、種々のCTスキャナ製品群のうちの1つである。CTスキャナ14は、三次元画像データを取得するように構成された任意のCTスキャナにより代替可能である。なお、CTスキャナ14の代わりに、別の画像診断モダリティ、例えばMRI(Magnetic Resonance Imaging)スキャナが用いられてもよい。
この実施形態では、CTスキャナ14より取得された複数の画像データセット(ボリュームデータ)は、メモリ20内に記憶され、その後処理ユニット12に提供される。代替の実施形態では、複数の画像データセットは、画像アーカイブおよび情報伝達システム(PACS:Picture Archiving and Communication System)の一部をなし得る遠隔データストア(図示せず)から供給される。メモリ20または遠隔データストアは、任意の好適な形態のメモリ記憶部を備え得る。
処理ユニット12は、複数の画像データセットを自動的または半自動的に処理する処理リソースを提供する。処理ユニット12は、図3を参照しながら以下に記載する方法を実施するように構成されている様々なソフトウェアモジュールまたは他のソフトウェア構成要素をロードおよび実行するように動作可能な中央処理装置(CPU)22を備える。
処理ユニット12は、管腔のパラメータを測定する測定ユニット25、ボリュームデータから管腔の参照セクションを識別する参照識別ユニット26、少なくとも1つのさらなるセクションにおけるパラメータの期待値を計算する計算ユニット28、および所定の状態(この実施形態では、狭窄領域)を有する領域を識別し、当該状態の重症度の指標(この場合、最大狭窄点における狭窄率(%))を決定する領域識別ユニット30を有する。
この実施形態では、処理ユニット12は、複数の画像データセットから管腔の樹状構造を抽出するセグメンテーションユニット24、および表示画面(表示部)16上に表示するために複数の画像データセットから導出された画像を生成する表示生成ユニット32を有する。表示画面16では、所定の状態(この場合、狭窄領域)を有する1つまたは複数の領域が強調される。管腔の樹状構造は、様々な実施形態において手動によりまたは自動的に抽出され得るが、場合によっては事前抽出され、また必要な時に読み出されることもある。
本実施形態において、測定ユニット25、参照識別ユニット26、計算ユニット28、領域識別ユニット30、セグメンテーションユニット24、および表示生成ユニット32は、本実施形態の方法を実施するために実行可能であるコンピュータ可読命令を有するコンピュータプログラムによって、処理ユニット12において、それぞれ実行される。しかしながら、他の実施形態では、各ユニットは、ソフトウェア内、ハードウェア内、またはハードウェアとソフトウェアの任意の好適な組み合わせにおいて実施可能である。いくつかの実施形態では、様々なユニットが、1つまたは複数のASIC(特定用途向け集積回路)として実施可能である。さらなる実施形態では、1つまたは複数のユニットが、GPU(グラフィクス処理ユニット)上で実施可能である。
処理ユニット12には、ハードドライブおよびRAM、ROM、データバスを含む他のPC構成要素、様々なデバイスドライバーを含むオペレーティングシステム、ならびにグラフィクスカードを含むハードウェアデバイスも含まれる。かかる構成要素は、見やすいように図2には図示されない。
図2のシステムは、図3のフロー図に概略的に示すような諸段階について、かかる順序を有するプロセスを実施するように構成される。
図3の実施形態では、管腔としての冠動脈が狭窄について評価される。さらなる実施形態では、狭窄の評価対象となる管腔は、血管系の任意の部分、例えば腎動脈または頸動脈であってもよい。すなわち管腔とは、例えば、動脈、静脈、冠動脈、腎動脈、頸動脈、気管支などである。以下説明を簡単にするために、管腔は血管として説明する。
はじめに、段階40では、セグメンテーションユニット24は、メモリ20または遠隔データストアから画像データセットを受け取る。この実施形態では、画像データセットは、CTスキャナ14を用いて冠動脈CT血管造影法により得られた患者の心臓領域に関係する三次元データセット(ボリュームデータ)である。図3のプロセスは、リアルタイム(CTスキャン期間中または直後)で、またはこれまでに得られたCTデータ(ボリュームデータ)について実施可能である。なお、メモリ20または遠隔データストアから受け取る画像データセットは、磁気共鳴イメージング(MRI)スキャナにより発生されたボリュームデータ(MRIデータ)であってもよい。また、3次元データセットは、MRアンギオグラフィにより発生されたボリュームデータであってもよい。
段階42では、セグメンテーションユニット24は、対象となる血管(この実施形態では、冠動脈を備える血管の樹状構造)を表す画像データの一部を隔離するために、任意の好適な既知セグメンテーション法(例えば、任意の1つまたは複数の領域拡張法に基づくセグメンテーション、動的輪郭法(active contours)、強度および形状の分類に基づくセグメンテーション)を用いて、ボリュームデータのセグメンテーションを実施する。代替の実施形態では、セグメンテーションは、手作業により実施される。
この実施形態では、セグメンテーションユニット24は、セグメント化された樹状構造の表現(表示)において分岐点を識別する。セグメンテーションユニット24は、任意の好適な方法、例えば各管腔について管腔中心線をたどり、それらの中心線が交差する箇所を識別することにより分岐点を識別してもよい。
さらなる実施形態では、メモリ20または遠隔データストアから供給されるボリュームデータは、メモリ20または遠隔データストアに追加される前に、管腔の樹状構造を抽出するためにすでにセグメント化されていてもよい。この場合、セグメント化されたボリュームデータは、参照識別ユニット26に直接供給される。このとき、処理ユニット12において、セグメンテーションユニット24は必要とされない。このセグメント化されたボリュームデータは、樹状構造の管腔の分岐点を有する。
段階44では、参照識別ユニット26は、セグメンテーションユニット24、メモリ20または遠隔データストアから、冠動脈を有する管腔の樹状構造を表すセグメント化されたボリュームデータを受け取る。
ボリュームデータは、分岐点を識別した管腔の樹状構造の表現を有する。分岐点毎に、参照識別ユニット26は、分岐領域を定義する。分岐領域は、分岐点、および当該分岐点において交わる複数の管腔各々の小さいセクション(部分管腔)を有する。分岐領域の範囲は、分岐閾長により規定される。分岐閾長は、分岐領域に含まれる各管腔の一部分の長さを決定する。この実施形態では、分岐閾長は、例えば1mmである。また、分岐閾長は、参照識別ユニット26において固定された設定値として設定されてもよい。したがって、分岐領域は、分岐点、および当該分岐点において交わり、分岐点から測定した長さが1mmの各管腔を有する。他の実施形態では、分岐閾長について異なる設定値が用いられる。代替の実施形態では、参照識別ユニット26は、任意の好適な自動的方法により分岐閾長を決定する。
さらなる実施形態では、分岐閾長は、段階44の前にユーザにより、例えば入力デバイス18を用いて入力される。ユーザによる入力は参照識別ユニット26により受け取られる。ユーザは、図3に記載するプロセスの1つの特定の場合に用いられる分岐閾長を入力してもよい。あるいは、ユーザは、すべてのプロセスで用いられる分岐閾長、または特定されたプロセスで用いられる1つまたは複数の分岐閾長を入力してもよい(例えば、ユーザは、冠動脈評価について腎動脈評価とは異なる値の分岐閾長を、入力してもよい。また、ユーザは、CTデータについてMRIデータとは異なる値の分岐閾長を入力してもよい)。分岐閾長は、血管樹内のすべての分岐点に適用されてもよい。また、分岐閾長は、異なる分岐点に対して異なってもよい。
他の実施形態では、参照識別ユニット26は、分岐閾長を決定する。単一の分岐閾長は、すべての分岐点に適用されてもよい。また、異なる分岐閾長が異なる分岐点に適用されてもよい。分岐閾長は、対象とするプロセス、または管腔の樹状構造のデータまたはパラメータの詳細に依存してもよい。分岐領域が識別された後で、参照識別ユニット26は、検討対象の管腔の樹状構造から分岐領域を除去し、管腔の分岐していないセクションのみを残す。図4a、図4b、および図4cは、分岐領域除去プロセスを表す概略図である。図4aは、3つの分岐点を備える管腔の樹状構造70を示す。図4bは、影付きの3つの分岐領域72を有する管腔の樹状構造70を示す。図4cは、分岐領域を除去した後に得られた分岐していない管腔セクション(非分岐領域)74を示す。これらの図は、原寸に比例しておらず、管腔の樹状構造の概略的表現にすぎないことに留意されたい。特に、各分岐領域72の範囲は、分岐していない管腔セクション74の長さと比較して誇張されている。これらの図は、分岐領域の除去について、このプロセスがあたかも管腔の樹状構造の画像上で実施されたかのように表しているが、分岐領域除去プロセスは、セグメンテーションユニット24、メモリ20、または遠隔データストアにより提供された、セグメント化された血管を有するボリュームデータ上で実施されること、および必ずしも画像を構築することを備えないことにも留意されたい。分岐領域の除去は、ボリュームデータから分岐領域データを除去することを備えることができ、あるいはプロセスのさらなるステップにおいて、分岐領域データを検討対象外とすることを備えることができる。分岐領域の除去は、オリジナルのデータセットから第2のまたはさらなるデータセットを作成するさらなる処理、または任意の他の好適なプロセスで用いられないように、データにフラッグを付加することを備え得る。
例えば、参照識別ユニット26は、ボリュームデータにおける管腔の樹状構造の分岐領域により、樹状構造を複数の非分岐領域に分割する分割部を有する。分割部は、分岐領域における管腔の長さを規定する分岐閾長に基づいて、樹状構造における分岐領域の範囲を規定する。
参照識別ユニット26が分岐領域72を除去した後で、管腔の樹状構造の残りの部分は、図4cに示すようないくつかの分岐していない管腔セクション74を有する。このような分岐していない管腔セクション74の1つに存在する狭窄を評価するプロセスは、図3のフロー図を参照しながら以下で考察される。このプロセスは、段階44における分岐領域72の除去に起因する、分岐していない管腔セクション74毎に実施される。
段階46では、分岐していない管腔セクション74毎に、測定ユニット25は、分岐していない管腔セクション74の長さ方向に沿って所定の間隔で一連の点を選択する。測定ユニット25は、各点において、内腔サイズパラメータ、この場合内腔径(管腔の内径)、および管腔サイズパラメータ、この場合管腔の外径を測定する。
すなわち、測定ユニット(測定部)25は、非分岐領域各々において、管腔の断面形状に関する特徴量を測定する。ここで、特徴量とは、例えば、管腔における内腔径、内腔半径、内腔断面積、外腔径、外腔半径、外腔断面積のうち少なくとも一つである。なお、特徴量は、管腔の状態を示す管腔状態指標(後ほど詳述)に関する特徴量であれば、どのようなものであってもよい。
初めに、測定ユニット25は、任意の好適な既知の方法を用いて、一連の各点において、管腔の中心線の位置を決定する。例えば、1つの実施形態では、管腔の中心線は、ある最低限のコストを有する提供された2点間でたどられる。代替の実施形態では、ボリュームデータにおける管腔状の領域が最初にセグメント化され、次にこのセグメンテーションの骨格が、中心線を形成するために見いだされる。
測定ユニット25は、各点における中心線に対して実質的に垂直な平面上の管腔の断面(スライス)において、少なくとも1つの内腔径および少なくとも1つの外腔径を測定する。
中心線に直交して取られた管腔断面(スライス)は、真円である可能性が低いと理解することができる。したがって、所与のスライスについて、内腔径のうち任意の1つ、例えば最大径、最小径、またはいくつかの中間的な直径のうちの任意の1つが選択され、この内腔径が測定される。同様のことは、外腔径にも適用される。本説明では、直径を測定することは、さらなる直径、例えば平均径を得るために、2つ以上の直径(例えば、最小径および最大径)を組み合わせることを有する。
この実施形態では、測定ユニット25は、スライスの最小内腔径および最小外腔径を測定する。ほとんどの実施形態では、外腔径を選択した測定は、血管の直径を選択した測定に対応する。例えば両者は最小径であり、両者は最大径であり、または両者は平均径に該当する。
さらなる実施形態では、スライスの異なるパラメータが、各直径の代わりに、または各直径に加えて、測定または計算される。パラメータは、幾何学的パラメータ、例えば半径または断面積であってもよい。あるいは、パラメータは、任意の他のパラメータ、または内部輪郭領域および外部輪郭領域のいずれかまたは両方を用いて計算される要約統計量であってもよい。
この実施形態では、測定ユニット25は、各点における最小内腔径および最小外腔径の数値(測定値)を参照識別ユニット26に受け渡す。次に参照識別ユニット26は、最小内腔径の測定値および最小外腔径の測定値を、各点について比較する。この実施形態では、参照識別ユニット26は、アテローム性動脈硬化指標(atherosclerosis index:ASI)に関する数値を管腔上の各点について計算する。
管腔上の所与の点におけるアテローム性動脈硬化指標は、最小外腔径を最小内腔径で割り算したものと規定される。
ある点においてASIが高い場合、ある点における管腔異常(例えば、狭窄または動脈瘤)の可能性を示唆する(しかし、この可能性の評価は、図3のプロセスに示すさらなる段階を通じて精密化される)。ある点においてASIが低い場合、管腔がある点において健常である可能性が高い、または少なくとも狭窄もしくは動脈瘤を有する可能性は極めて低いことを示唆する。したがって、ASIは、分岐していない管腔セクション(非分岐領域)74を、狭窄の疑いがあるセクション(非健常部分)と参照セクション(健常部分)とに切り分けるのに利用可能であり、参照セクションとは、健常である可能性が高い、分岐していない管腔セクション(非分岐領域)74の一部分である。
他の実施形態では、アテローム性動脈硬化指標の代わりにまたはこれに加えて、異なるインデックスまたは指標が計算される。他の直径、例えば最大径または平均径が利用可能である。あるいは、半径または断面積が利用可能である。インデックスまたは指標は比であってもよく、またパラメータの他の任意のしかるべき組み合わせであってもよい。
例えば、参照識別ユニット26は、測定された特徴量に基づいて、非分岐領域各々の管腔状態指標を計算する指標計算部を有する。指標計算部は、測定された特徴量を用いて、非分岐領域各々における中心線(長さ方向)に沿って所定の間隔で設定された複数の点各々において、管腔状態指標を計算する。ここで、管腔状態指標とは、管腔が血管である場合、例えば、上記アテローム性動脈硬化指標、プラークバーデン(plaque burden)などである。プラークバーデンとは、血管断面積に対するプラークの断面積である。このとき、測定ユニット25は、非分岐領域各々における上記複数の点各々において、血管断面積とプラーク断面積とを測定する。
段階48では、参照識別ユニット26は、管腔の長さ方向に沿った複数の点それぞれのASIとASI閾値とを用いて、分岐していない管腔セクション74を、狭窄の疑いがあるセクション(非参照セクション)と参照セクションとに切り分ける。この実施形態では、ASI閾値は、経験的に導出される。参照識別ユニット26は、非分岐領域の複数の点各々においてASIがASI閾値を超える点を狭窄の疑いのある点として指定する。参照識別ユニット26は、また一連の隣接した狭窄の疑いのある点それぞれを、狭窄の疑いのあるセクション(非健常部分)として指定する。次に、参照識別ユニット26は、ボリュームデータから狭窄の疑いがあるセクションを、次の段階のプロセスのために除去する。セクションの除去は、ボリュームデータから非健常部分のデータを除去すること、将来的なステップにおいて関連する非健常部分のデータを検討の対象に含めないこと、または任意の好適な方法により実施可能である。参照識別ユニット26は、分岐していない管腔セクションの残りのセクションそれぞれを参照セクション(健常部分)として、および各参照セクション内の各点(例えば、健常部分において中心線に沿った所定の間隔の複数の点各々)を参照点として指定する。分岐していない管腔セクション(非分岐領域)は、1つもしくは複数の参照セクション(健常部分)および/または1つもしくは複数の狭窄の疑いがあるセクション(非健常部分)を有していてもよい。本説明では、考察の対象となる特定の分岐していない管腔セクションは、少なくとも1つの参照セクションおよび少なくとも1つの狭窄の疑いがあるセクションを有するものとして仮定される。
例えば、参照識別ユニット26は、管腔状態指標に基づいて、非分岐領域各々に対して非健常部分と健常部分とを特定する特定部を有する。具体的には、特定部は、メモリ20に記憶された管腔状態指標に関する指標閾値と管腔状態指標とを比較することにより、分割単位である複数の非分岐領域各々に対して、非健常部分と健常部分とを特定する。すなわち、特定部は、指標閾値を超える管腔状態指標に関する非分岐領域を、非健常部分として特定する。また、特定部は、指標閾値以下の管腔状態指標に関する非分岐領域を、健常部分として特定する。
他の実施形態では、参照識別ユニット26は、異なるインデックスまたは指標に基づいて、分岐していない管腔セクション74を狭窄の疑いがあるセクションと参照セクションとに切り分ける。これらの実施形態の一部では、インデックスの閾値が適用される。さらなる実施形態では、参照識別ユニット26は、狭窄の疑いがあるセクションから参照セクションを区別するために代替的方法を使用してもよい。
段階50では、計算ユニット28は、狭窄の疑いがある点毎に、期待される内腔径を計算する。期待される内腔径は、狭窄または他の異常が存在しなかった場合に、狭窄の疑いがある点において、期待される直径である。狭窄の疑いがあるセクションにおいて、当該セクションが狭窄を含まなかったとしたら、どのような内腔径であったか推測するために、期待される内腔径は、1つまたは複数の参照セクション(狭窄が存在する可能性が極めて低いということが、ASIインデックスを用いて確認されているセクション)内の測定された内腔径を用いて計算される。
計算ユニット28は、参照識別ユニット26からデータを受け取る。参照識別ユニット26から受け取るデータは、段階48で規定された参照セクション(健常部分)および狭窄の疑いがあるセクション(非健常部分)の定義、ならびに管腔の各点における測定された内腔径を有する。
この実施形態の第1の変形形態では、計算ユニット28は、隣接した参照セクション(健常部分)内の複数の点における測定された管腔径を用いることにより、各狭窄の疑いがあるセクション(非健常部分)において期待される内腔径を計算する。回帰直線は、任意の好適な方法、例えば最小二乗法、最小平方メジアン法、またはRANSAC(ランダムサンプルコンセンサス)を用いて、参照セクションにおける測定された内腔径に近似される。次に回帰直線は、狭窄の疑いがあるセクション(非健常部分)の一部または全部について外挿される。狭窄の疑いがあるセクション(非健常部分)内の各点における期待される内腔径は、上記各点における外挿された回帰直線の値である。
実施形態の第2の変形形態では、狭窄の疑いがあるセクション(非健常部分)それぞれは、非健常部分の各端部に1つずつ、2つの隣接した参照セクション(健常部分)を有する。回帰直線は、両方の参照セクション(健常部分)内の複数の点における測定された内腔径に近似され、次に狭窄の疑いがあるセクション(非健常部分)内の各点に内挿される。各点における期待される内腔径は、内挿された回帰直線の値である。
分岐していない管腔セクション(非分岐領域)の端部に位置し、それゆえに隣接した1つの参照セクション(健常部分)を有する少なくとも1つの狭窄の疑いがあるセクション(非健常部分)と、2つの隣接した参照セクションを有する少なくとも1つの狭窄の疑いがあるセクション(非健常部分)とが存在する場合、第1および第2の実施形態は、組み合わせられてもよい。
実施形態の第3の変形形態では、分岐していない管腔セクション(非分岐領域)に含まれるすべての参照セクション(健常部分)における複数の点において測定された全内腔径に対して、単回帰直線は、当てはめられる。全参照セクション(健常部分)は、分岐していない管腔セクション(非分岐領域)からすべての狭窄の疑いがあるセクション(非健常部分)を引いた領域における全ての点と等価に、表現されてもよい。分岐していない管腔セクション(非分岐領域)に含まれるあらゆる狭窄の疑いがあるセクション(非健常部分)内の任意の点における期待される内腔径は、上記任意の点における単回帰直線の値である。
代替の実施形態では、回帰モデルまたは分類指標が回帰直線の代わりに用いられる。さらなる実施形態では、期待される内腔径は、回帰直線、回帰モデル、または分類指標を使用しないで、参照セクションから計算される。例えば、単純なモデルでは、狭窄の疑いがある点それぞれの期待される内腔径は、当該狭窄の疑いがある点に最も近い参照点における測定された内腔径、またはいくつかの最寄りの参照点における測定された内腔径の組み合わせとして得られる。
例えば、計算ユニット28は、非健常部分に隣接する健常部分の特徴量に基づいて、非健常部分における特徴量の期待値を計算する期待値計算部を有する。例えば、期待値計算部は、非健常部分に隣接する少なくとも1つの健常部分における複数の特徴量の測定値を関数で近似する。次いで、期待値計算部は、非健常部分において関数を内挿または外挿することにより、非健常部分における期待値を計算する。非健常部分において内挿または外挿される関数は、例えば、回帰直線と回帰モデルと分類指標とのうちいずれか一つにより規定される関数である。
狭窄の疑いがある点毎に、領域識別ユニット30は、期待される内腔径を段階48で測定された内腔径と比較する。この実施形態では、領域識別ユニット30は、期待値に対する測定値の比(以下、期待測定比と呼ぶ)を計算する(測定された内腔径を期待される内腔径で割り算する)。1未満の期待測定比の値は、非狭窄の管腔において予想される内腔径よりも、期待測定比が1未満となる点において内腔径が狭くなっていることを示唆する。
段階52では、領域識別ユニット30は、狭窄領域候補を識別するために、各狭窄点において期待測定比を使用する。期待測定比の閾値は、狭窄の疑いがある各点に適用される。この実施形態では、期待測定比の閾値は0.8である。0.8未満である期待測定比を有する狭窄の疑いがある点は、いずれも狭窄点候補に指定される。また一連の隣接した狭窄点候補は、いずれも狭窄領域候補に指定される。
狭窄点候補は、段階48における狭窄の疑いがある点の一部分に該当する。狭窄の疑いがある点それぞれは、ASI閾値を上回るASI(最小内腔径に対する最小外腔径の比)を有する。各狭窄点候補は、ASI閾値を上回るASIを有し、また期待測定比も、期待測定比の閾値を下回る。
この実施形態では、期待測定比の閾値は、領域識別ユニット30において固定された設定値である。他の実施形態では、期待測定比の閾値に関して異なる数値が用いられる。さらなる実施形態では、期待測定比の閾値はユーザにより提供され、また上記ASI閾値と同様に、プロセスまたはデータの種類に依存し得る。代替の実施形態では、狭窄領域候補を指定する際に、期待測定比の代わりに、異なる計算パラメータが用いられる。
例えば、領域識別ユニット30は、非健常部分において測定された特徴量の測定値と期待値とに基づいて、非健常部分における狭窄の有無を識別する識別部を有する。具体的には、識別部は、期待値に対する測定値の比(期待測定比)と期待測定比の閾値とに基づいて、非健常部分における狭窄の有無を識別する。
期待測定比の値が、短い距離に関して、閾値をわずかに下回るまたは上回るような管腔セクションが存在すると予想される場合がある。さらに、段階50の期待される内腔径の計算では、若干のノイズが生ずる場合がある。したがって、場合によっては、閾値を上回る軽微な変動、計算のアーチファクト、またはノイズの結果であるとして、互いに非常に接近した2つの狭窄領域候補間の1つまたは複数の点は、2つの狭窄領域候補とともに、1つの狭窄領域とみなされてもよい。
期待される直径は、回帰直線に基づくため、変動のない滑らかなプロファイルを有する。しかし、実際の管腔セグメンテーションは、より高い正確性を実現するように設定された場合、直径に小さな変動を有する。このような直径の小さな変動により、1つに組み合わされるべき狭窄領域が分離してしまう場合がある。
同様に、アーチファクトまたはノイズの結果であって、純粋な狭窄領域とみなすべきでない非常に短い狭窄領域候補がある。純粋な狭窄は、ある最低限度の物理的広がりを占めるものと予想される。
したがって、段階54では、領域識別ユニット30は、最終的な狭窄領域を取得するために、狭窄領域候補を選別および併合する。このプロセスの目的は、上記のようなアーチファクトおよびノイズの影響を除去することにある。
この実施形態では、狭窄領域候補が非常に小さい場合には(長さ0.5mm未満)、領域識別ユニット30は、この狭窄候補を無視し、これを最終的な狭窄領域として識別しない。2つの隣接した狭窄領域候補が、非常に短い距離(未満0.5mm)だけ分離している場合には、次に領域識別ユニット30は、2つの狭窄領域候補を単一の最終的な狭窄領域に併合する。異なる実施形態では、許容される長さまたは分離の大きさは様々であり得る。
さらなる実施形態では、領域識別ユニット30は、狭窄領域候補の長さまたは分離距離に依存するだけでなく、これらの領域内の点に対応する期待測定比の値、またはあらゆる他の好適な大きさおよび複合的な経験則にも依存して、選別プロセスおよび併合プロセスを実施する。例えば、期待測定比が閾値をわずかに超える狭窄の疑いがある点は、期待測定比が1に近い領域(狭小化がなく、測定された内腔径が、期待される内腔径に等しい)よりも、1つまたは複数の隣接した狭窄領域候補と併合される可能性が高い。あるいは、隣接した点に比べて期待測定比が大きく異なる単一の点は、期待測定比の差異がより小さな単一の点と比較して、アーチファクトである可能性がより高いと考えられる。すなわち、識別部は、非健常部分における狭窄の範囲に基づいて、狭窄の有無を識別し、識別された複数の狭窄の間隔が所定の距離未満である場合、複数の狭窄を合併する。
代替の実施形態では、選別プロセスも併合プロセスも実施されず、領域識別ユニット30は、段階56以降のために、狭窄領域候補を最終的な狭窄領域として指定する。
本実施形態では、図3のプロセスは、段階54終了後、段階56に進む。しかしながら、いくつかの実施形態は、図3に点線で表す反復した領域精密化プロセスを備える。反復した領域精密化プロセスでは、段階54で規定された最終的な狭窄領域は、段階48を繰り返すための入力として用いられ、段階48では、分岐していない管腔セクション(非分岐領域)が狭窄の疑いがあるセクション(非健常部分)と参照セクション(健常部分)とに切り分けられる。参照識別ユニット26は、最初の経路から段階48において行われたように、ASIを用いて狭窄の疑いがあるセクションを規定するのではなく、狭窄の疑いがあるセクションを段階54の最終的な狭窄領域として規定する。次に参照識別ユニット26は、このような更新された狭窄の疑いがあるセクションを分岐していない管腔セクションから除去し、残りのセクションを参照セクションとして指定する。段階50、52、および54が、これらの新たに規定された参照セクション、および狭窄の疑いがあるセクションについて繰り返され、新たな一連の最終的な狭窄領域が規定される。この時点で、プロセスは段階56に進むことができ、また段階48に向かう点線矢印に沿って、上記領域について別の反復をもう一度実施することもできる。この手順を反復することにより、その結果、最終的な狭窄領域がより正確に規定される。
すなわち、領域精密化プロセスにおいては、例えば以下のプロセスが繰り返し実行される。特定部は、識別部により識別された結果に基づいて、非健常部分と健常部分とを再度特定する。期待値計算部は、再度特定された非健常部分に隣接する健常部分の測定値に基づいて、非健常部分における期待値を再度計算する。識別部は、非健常部分において測定された特徴量の測定値と再計算された期待値とに基づいて、非健常部分における狭窄の有無を再度識別する。
分岐していない管腔セクション(非分岐領域)のそれぞれは、1つまたは複数の最終的な狭窄領域を備え得る(または狭窄が当該管腔セクション中に存在しなければ、最終的な狭窄領域を備えない場合もある)。段階56では、領域識別ユニット30は、最終的な狭窄領域それぞれの最大狭窄点を特定する。最終的な狭窄領域の最大狭窄点は、管腔の狭小化が最大の点として規定される。1つの実施形態では、最大狭窄点は、測定された内腔径が最小となる最終的な狭窄領域内の点を取ることにより求められる。代替の実施形態では、最大狭窄点は、期待測定比が最低となる、最終的な狭窄領域内の点を取ることにより求められる。さらなる実施形態では、最大狭窄点は、最終的な狭窄領域の長さ方向に沿った内腔径または期待測定比の変化勾配もしくは変化率に応じて、または任意の他の好適な方法により求められる。
段階58では、領域識別ユニット30は、最大狭窄点における狭窄の重症度を数量化する。この実施形態では、狭窄の重症度は、最大狭窄点における狭窄率(%)を計算することにより数量化される。狭窄率(%)は、最大狭窄点における測定された内腔径を、近接した参照点(proximal reference)における測定された内腔径と比較して計算される。この実施形態では、近接した参照点とは、分岐していない管腔セクション(非分岐領域)内の最も近傍の参照点であり、参照点までの距離は、管腔の中心線に沿って測定される。2つの参照点が等しく最大狭窄点に接近している場合には、領域識別ユニット30は、狭窄率(%)を計算する際に、それらの中間を選択することができ、また2つの参照点の内腔径を平均することもできる。さらなる実施形態では、近接した参照点について異なる定義が採用可能であり、またはいくつかの参照点における測定された内腔径は、統合した内腔径を得るために統合され得る。
この実施形態では、狭窄率(%)は、以下の式1を用いて計算される。
Figure 0006462238
上式において、率(%)は狭窄率(%)、Drefは参照点における測定された内腔径、およびDmspは最大狭窄点における測定された内腔径である。狭窄率を計算する方法は、臨床診療で利用可能な方法と類似している。臨床診療で利用可能な方法では、臨床医は、最大狭窄点において画像上で内腔径を測定し、管腔上の最も近傍の健全な点において内腔径を測定し、上記式1を用いることにより、画像から狭窄率(%)を計算する。
代替の実施形態では、狭窄率(%)または内腔径そのものの大きさ(この場合、管腔はほぼ一定の直径を有し、重症度が最も高い狭窄は、単に最も狭小化した管腔であり得る)の任意の計算を含めて、任意の好適な数量を、狭窄の重症度を数量化するために使用することができる。
上記実施形態の説明では、全体を通じて、内腔径(および、特に最小内腔径)に関して表現されてきたが、さらなる実施形態では、内腔半径または内腔断面積が、狭窄率(%)または狭窄の重症度に関する他の好適な指標を計算するのに用いられる。すなわち、識別部は、非健常部分における狭窄位置における測定値と、狭窄位置に隣接する非狭窄位置における測定値とに基づいて、樹状構造における狭窄の重症度(狭窄率)を決定する。
領域識別ユニット30は、分岐していない各管腔セクション内の最終的な狭窄領域それぞれについて、最大狭窄点における狭窄率(%)を計算する。最終的な狭窄領域それぞれについて、最終的な狭窄領域内の最大狭窄点に対応する狭窄率(%)は、最終的な狭窄領域における狭窄率(%)とも呼ぶことができる。この実施形態では、狭窄率(%)の数値を狭窄領域の長さ方向に沿って平均化することまたは統合することは存在せず、最大狭窄点にける狭窄率(%)は、狭窄領域全体に関連した狭窄率(%)の数値とみなされる。すなわち、識別部は、狭窄位置における測定値を、狭窄位置に隣接する近位基準点(proximal reference)における測定値と比較する。これにより、識別部は、樹状構造における最大重症度(最大狭窄率)の位置(最大狭窄点)を決定する。
さらなる実施形態では、領域識別ユニット30は、冠動脈における血管の樹状構造内のすべての狭窄領域について、狭窄率を計算する。加えて、領域識別ユニット30は、標準的なセグメント毎のQCA(quantitative coronary angiography:定量的冠動脈造影)分析法を提供するために、セグメント情報を使用する。冠動脈における血管の樹状構造に関する17個のAHA(American Heart Association:米国心臓協会)セグメントのそれぞれについて、狭窄率(%)が提供されてもよい。このとき、狭窄グレード(軽度、中等度、重度、閉塞)が、各狭窄に割り振られる。
段階60では、表示生成ユニット32が画像を表示し、同画像中では、最終的な狭窄領域の一部または全部が、当該画像に対して視覚的な効果を適用することにより示される。すなわち、表示部(表示画面16)は、樹状構造において狭窄を有する領域を表す画像を表示する。視覚的効果は、当該効果の利用対象とされる領域に対してユーザの興味が向けられるように意図されている。したがって、ユーザの手作業による狭窄の識別と比較して、時間と労力とが節約される。この実施形態では、ある最終的な狭窄領域が視覚的な効果による表示の有無は、当該最終的な狭窄領域の狭窄率(%)が、表示閾値を満たすか否かに依存する。
表示生成ユニット32は、最終的な狭窄領域の位置や範囲および最大狭窄点における狭窄率(%)を含め、最終的な狭窄領域それぞれについてデータを、領域識別ユニット30から取得する。表示生成ユニット32は、セグメンテーションユニット24、メモリ20、またはデータストアから、管腔が隔離されたオリジナルのボリュームデータまたはセグメント化されたボリュームデータを取得する。あるいは、表示生成ユニット32は、任意の他のユニットまたは装置の一部から、ボリュームデータまたはセグメント化されたボリュームデータを取得する。
表示生成ユニット32は、取得したボリュームデータから、領域識別ユニット30により識別された、少なくとも1つの最終的な狭窄領域を表す画像を生成する。この画像は、CT血管造影画像データを表示するのに適する任意のビュー、例えばSVR(Shaved Volume Rendering:陰影付き可視化画像)のビューを備える。この画像は、表示画面16上に表示される。
この実施形態では、狭窄率の強調表示に関する表示閾値は、例えば、50%である。すなわち、狭窄率(%)が50%以上である最終的な狭窄領域それぞれは、臨床医の注意を引くように、最終的な狭窄領域に色(所定の色相)、例えば赤色を付けることにより、画像中で強調される。狭窄率(%)が50%以上である最終的な狭窄領域それぞれに、同じ色が付けられる。狭窄率(%)が50%未満の最終的な狭窄領域それぞれは強調されず、強調されない他のあらゆる画像部分と同様に表示される。
他の実施形態では、表示閾値は異なる数値、例えば狭窄率30%または狭窄率70%に設定される。さらなる実施形態では、狭窄率(%)について異なる数値を有する複数の表示閾値が設定される。1つの実施形態では、第1の表示閾値は、狭窄率50%に設定され、第2の表示閾値は、狭窄率70%に設定される。狭窄率(%)の値が50%以上であるすべての最終的な狭窄領域が最終画像で強調されるが、表示閾値が70%以上である最終的な狭窄領域は、50%〜70%の狭窄率(%)を有する最終的な狭窄領域とは異なる色で強調される。代替の実施形態では、狭窄率(%)による閾値処理を伴うことなく、すべての最終的な狭窄領域が強調される。
表示閾値は、システムパラメータとして設定可能であり、またはユーザにより入力可能である。ユーザは、生成画像それぞれに、または特定のタイプの画像に適用すべき、全体的な表示閾値を設けることができる。あるいは、ユーザは、特定の画像に特有の閾値を設けることもできる。1つの実施形態では、システム閾値(例えば50%)を用いて画像を表示した後、ユーザは、さらなる表示閾値(例えば70%)を選択し、新しい閾値を適用して画像を再表示することができる。
本実施形態では、最終的な狭窄領域を強調することは、画像に色を付けることを備える。さらなる実施形態では、表示生成ユニット32が強調するように選択した最終的な狭窄領域それぞれが、色を付けることによるのではなく、他の手法により強調される。他の手法とは、例えば、変更された強度値の使用、ハロー(例えば、シャープフィルタ)の適用、画像に対する矢印もしくは円もしくは他の指示の描画、または最終的な狭窄領域を表示可能な画像に対する任意の他の修正などである。さらなる実施形態では、表示生成ユニット32は、数値表示またはテキスト表示を画面に追加し、1つまたは複数の最大狭窄点における狭窄率(%)を示す(例えば、強調された最終狭窄セクションそれぞれの横に狭窄率(%)を示す、または画像内で特定された最高狭窄率(%)を表示する)。
さらなる実施形態では、表示閾値は、狭窄率(%)に応じて適用される色勾配または強度勾配により、置換または補足される。例えば、最終的な狭窄領域それぞれを強調する色は、狭窄率0%を青色、狭窄率100%を赤色、および中間的な値の狭窄率(%)を、事前に規定した色スケール上の青色と赤色の間の対応する中間的な色で表わす色スケールから選択される。
上記実施形態のすべてにおいて、最終的な狭窄領域に関する狭窄率(%)の値は、当該最終的な狭窄領域の最大狭窄点における狭窄率(%)である。しかしながら、代替の実施形態では、当該最終的な狭窄点における直径を最大狭窄点における直径に置き換えることなく、式1を用いて、最終的な狭窄点における測定された内腔径を最も近傍の参照点における測定された内腔径と比較することにより、狭窄率(%)は、最終的な狭窄内の各点に対して計算される。次に表示生成ユニット32は、1つまたは複数の表示閾値、色スケール、または上記のような他の強調法を、各領域ではなく各点について適用する。こうして、各点における狭窄率(%)に応じて、最終的な狭窄領域それぞれに応じた、ステップ状のまたは段階的な色を付けることができる。
上記実施形態は、式1に規定する狭窄率(%)に基づき、強調することおよび限界値を設けることについて記載するが、さらなる実施形態では、狭窄の重症度を数量化し得る任意の好適な数量、例えば期待測定比そのものが利用可能である。
上記で概説した狭窄率(%)の自動計算に加えて、臨床医は、望む場合には、得られた画像について、標準法を用いて手動測定を実施することも可能である。
他の実施形態では、類似した方法が、身体の他の管腔における狭窄範囲を評価、数量化、およびを表示するのに用いられる。上記管腔は、動脈、静脈、頸動脈、および腎動脈に限定されない。
以上に述べた構成によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態に係る医用画像処理装置によれば、管腔の樹状構造を分割した複数の非分岐領域各々における中心線に沿った複数の点各々において、管腔状態指標を計算することができる。これにより、非分岐領域を単位として、管腔の状態を評価することができる。次いで、管腔状態指標と所定の閾値とに基づいて、非分岐領域各々における非健常部分と健常部分とを特定することができる。さらに、非健常部分において、期待測定比と、期待測定比の閾値とに基づいて、狭窄位置(狭窄領域)を識別(決定)することができる。
これにより、本実施形態に係る医用画像処理装置によれば、管腔の樹状構造において、健常な管腔の状態を推定した推定健常管腔と実測した管腔とを比較すること無く、非分岐領域における非健常部位を自動的に特定し、非健常部位における狭窄位置を自動的に識別(決定)することができる。
これらのことから、本実施形態に係る医用画像処理装置によれば、狭窄位置の識別において、ユーザの負担および労力が軽減される。加えて、狭窄位置の識別において、時間が短縮され、診断効率が向上する。
さらに、本実施形態に係り医用画像処理装置によれば、ユーザの手作業(角度および測定ビューの選択、狭窄の識別および数量化等)によらずに、狭窄位置を識別できるため、狭窄位置、狭窄の重症度等の測定結果は、ユーザに依存せずに客観的なものとなる。これらのことから、狭窄位置の自動識別において、管腔の樹状構造における狭窄の評価の精度を向上させることができる。例えば、分岐領域に隣接して狭窄がある場合、および管腔の樹状構造全域に亘って狭窄がある場合においても、本実施形態に係る医用画像処理装置によれば、精度よく狭窄を客観的に評価(数量化)し、狭窄位置(狭窄領域)を識別することができる。
加えて、本実施形態に係る医用画像処理装置によれば、数量化した狭窄の重症度に応じて強調して狭窄位置を表示できるため、ユーザに対する狭窄位置の認識を向上させ、診断効率を向上させることができる。
本明細書では、特定のユニットについて記載してきたが、代替の実施形態では、1つまたは複数の上記ユニットの機能を、単一のユニットで提供することも可能であり、単一のユニットにより提供される処理リソースまたは他の構成要素または機能は、2つ以上のユニットまたは他構成要素により、これらを組み合わせて提供することも可能である。単一のユニットを参照する場合、これには当該ユニットの機能を提供する複数の構成要素が、かかる構成要素が互いに離れて位置するまたはしないを問わず含まれ、また複数のユニットを参照する場合、これにはそれらのユニットの機能を提供する単一の構成要素が含まれる。
いくつかの実施形態について記載してきたが、これらの実施形態は、例としてのみ提示されており、本実施形態の範囲を限定するように意図されていない。もちろん、本明細書に記載する新規の方法およびシステムは、様々な他の形態に組み込まれ得る。さらに、本明細書に記載する方法およびシステムの形態について、様々な省略、置換、および変更が、本実施形態の精神から逸脱せずに実施可能である。そのような形態および修正形態が、本実施形態の範囲に含まれるのと同様に、付随する特許請求の範囲およびその同等文書も、かかる形態をその対象に含めるように意図されている。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
10…装置、12…処理ユニット、14…CTスキャナ、16…表示画面、18…入力デバイス、20…メモリ、22…CPU、24 セグメンテーションユニット、25…測定ユニット、26…参照ユニット、28…計算ユニット、30…領域識別ユニット、32…表示生成ユニット、70…管腔の樹状構造、72…分岐領域、74…管腔セクション(非分岐領域)。

Claims (15)

  1. ボリュームデータにおける管腔の樹状構造の分岐領域により、前記樹状構造を複数の非分岐領域に分割する分割部と、
    前記非分岐領域各々において、前記管腔の断面形状に関する特徴量を測定する測定部と、
    前記特徴量に基づいて、前記非分岐領域各々の状態を示す管腔状態指標を計算する指標計算部と、
    前記管腔状態指標に基づいて、前記非分岐領域各々に対して非健常部分と健常部分とを特定する特定部と、
    前記非健常部分に隣接する前記健常部分の前記特徴量に基づいて、前記非健常部分における前記特徴量の期待値を計算する期待値計算部と、
    前記非健常部分において測定された前記特徴量の測定値と前記期待値とに基づいて、前記非健常部分における狭窄の有無を識別する識別部と、
    を具備し、
    前記特定部は、前記識別部により識別された結果に基づいて、前記非健常部分と前記健常部分とを再度特定し、
    前記期待値計算部は、前記再度特定された非健常部分に隣接する前記健常部分の前記測定値に基づいて、前記非健常部分における前記期待値を再計算し、
    前記識別部は、前記非健常部分において測定された前記特徴量の測定値と前記再計算された期待値とに基づいて、前記非健常部分における前記狭窄の有無を再度識別する医用画像処理装置。
  2. 前記分割部は、前記分岐領域における前記管腔の長さを規定する分岐閾長に基づいて、前記樹状構造における前記分岐領域の範囲を規定する請求項1に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記識別部は、前記期待値に対する前記測定値の比に基づいて、前記非健常部分における狭窄の有無を識別する請求項1に記載の医用画像処理装置。
  4. 前記指標計算部は、前記管腔状態指標として、前記管腔の長さ方向に沿った複数の点各々において、アテローム性動脈硬化指標またはプラークバーデンを計算する請求項1に記載の医用画像処理装置。
  5. 前記識別部は、前記非健常部分における狭窄位置における前記測定値と、前記狭窄位置に隣接する非狭窄位置における前記測定値とに基づいて、前記樹状構造における前記狭窄の重症度を決定する請求項1に記載の医用画像処理装置。
  6. 前記識別部は、前記非分岐領域内の前記非健常部分における狭窄位置に最も近傍の非狭窄位置となる参照点を近位基準点とし、前記狭窄位置における前記測定値を前記狭窄位置に隣接する前記近位基準点における前記測定値と比較することにより、前記樹状構造における最大重症度の位置を決定する請求項5に記載の医用画像処理装置。
  7. 前記測定部は、前記健常部分の複数の点各々において、前記特徴量を測定し、
    前記期待値計算部は、前記非健常部分に隣接する少なくとも1つの前記健常部分における複数の前記特徴量の前記測定値を関数で近似し、前記非健常部分において前記関数を内挿または外挿することにより、前記非健常部分における前記期待値を計算する請求項1に記載の医用画像処理装置。
  8. 前記関数は、回帰直線と回帰モデルと分類指標とのうちいずれか一つを有する請求項7に記載の医用画像処理装置。
  9. 前記測定部は、前記非分岐領域各々における前記管腔の中心線上の複数の点を通り、前記中心線に垂直な平面上において、前記特徴量を測定する請求項1に記載の医用画像処理装置。
  10. 前記特徴量は、前記管腔における内腔径、内腔半径、内腔断面積、外腔径、外腔半径、外腔断面積のうち少なくとも一つである請求項1に記載の医用画像処理装置。
  11. 前記樹状構造において前記狭窄を有する領域を表す画像を表示する表示部をさらに具備する請求項1に記載の医用画像処理装置。
  12. 前記表示部は、前記狭窄の重症度に応じた視覚的効果を伴って、前記画像を表示する請求項11に記載の医用画像処理装置。
  13. 前記管腔は、動脈、静脈、冠動脈、腎動脈、頸動脈、気管支のうちいずれかである請求項1に記載の医用画像処理装置。
  14. 前記識別部は、前記非健常部分における前記狭窄の範囲に基づいて、前記狭窄の有無を識別し、前記識別された複数の狭窄の間隔が所定の距離未満である場合、前記複数の狭窄を合併する請求項1に記載の医用画像処理装置。
  15. 医用画像処理装置により実行される医用画像処理方法であって、
    前記医用画像処理装置が、ボリュームデータにおける管腔の樹状構造の分岐領域により、前記樹状構造を複数の非分岐領域に分割し、
    前記非分岐領域各々において、前記医用画像処理装置が、前記管腔の断面形状に関する特徴量を測定し、
    前記医用画像処理装置が、前記特徴量に基づいて、前記非分岐領域各々の状態を示す管腔状態指標を計算し、
    前記医用画像処理装置が、前記管腔状態指標に基づいて、前記非分岐領域各々に対して非健常部分と健常部分とを特定し、
    前記医用画像処理装置が、前記非健常部分に隣接する前記健常部分の前記特徴量に基づいて、前記非健常部分における前記特徴量の期待値を計算し、
    前記医用画像処理装置が、前記非健常部分において測定された前記特徴量の測定値と前記期待値とに基いて、前記非健常部分における狭窄の有無を識別すること、
    を具備し、
    前記非健常部分と前記健常部分とを特定することは、前記医用画像処理装置が、前記識別された結果に基づいて、前記非健常部分と前記健常部分とを再度特定し、
    前記期待値を計算することは、前記医用画像処理装置が、前記再度特定された非健常部分に隣接する前記健常部分の前記測定値に基づいて、前記非健常部分における前記期待値を再計算し、
    前記狭窄の有無を識別することは、前記医用画像処理装置が、前記非健常部分において測定された前記特徴量の測定値と前記再計算された期待値とに基づいて、前記非健常部分における前記狭窄の有無を再度識別する医用画像処理方法。
JP2014118150A 2013-06-24 2014-06-06 医用画像処理装置および医用画像処理方法 Active JP6462238B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US13/925,121 US9974442B2 (en) 2013-06-24 2013-06-24 Method of, and apparatus for, processing volumetric image data
US13/925,121 2013-06-24

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015006336A JP2015006336A (ja) 2015-01-15
JP6462238B2 true JP6462238B2 (ja) 2019-01-30

Family

ID=52111475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014118150A Active JP6462238B2 (ja) 2013-06-24 2014-06-06 医用画像処理装置および医用画像処理方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9974442B2 (ja)
JP (1) JP6462238B2 (ja)
CN (1) CN104224217B (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10034614B2 (en) * 2012-02-29 2018-07-31 General Electric Company Fractional flow reserve estimation
CN105078425B (zh) * 2015-09-09 2016-06-08 苏州润心医疗科技有限公司 冠状动脉负荷检测系统及检测方法
WO2017047819A1 (ja) * 2015-09-18 2017-03-23 イービーエム株式会社 血管形状分析装置、その方法、及びそのコンピュータソフトウェアプログラム
DE102016203860A1 (de) * 2016-03-09 2017-09-14 Siemens Healthcare Gmbh Vorrichtung und Verfahren zum Ermitteln zumindest eines individuellen fluiddynamischen Kennwerts einer Stenose in einem mehrere serielle Stenosen aufweisenden Gefäßsegment
WO2018029237A1 (en) * 2016-08-10 2018-02-15 Agfa Healthcare Method for automatically detecting systemic arteries in arbitrary field-of-view computed tomography angiography (cta).
EP3270355B1 (en) * 2017-01-27 2019-07-31 Siemens Healthcare GmbH Determining a complexity value of a stenosis or a section of a vessel
CN108451540B (zh) * 2017-02-17 2021-08-31 深圳先进技术研究院 一种血流储备分数测量方法和装置
CN108564568A (zh) * 2018-03-23 2018-09-21 沈阳东软医疗系统有限公司 冠脉的显示方法、装置、设备及存储介质
US11819309B2 (en) * 2019-03-17 2023-11-21 Lightlab Imaging, Inc. Arterial imaging and assessment systems and methods and related user interface based-workflows
CN110889896B (zh) * 2019-11-11 2024-03-22 苏州润迈德医疗科技有限公司 获取血管狭窄病变区间及三维合成方法、装置和系统
CN113837985B (zh) * 2020-06-24 2023-11-07 上海博动医疗科技股份有限公司 用于血管造影图像处理的训练方法和装置、自动处理方法和装置
CN114166121B (zh) * 2021-12-01 2023-05-12 福建工程学院 基于四边标尺的原木检尺方法

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3297725B2 (ja) 1991-12-09 2002-07-02 国立循環器病センター総長 造影血管高精度管径計測装置
FR2708166A1 (fr) 1993-07-22 1995-01-27 Philips Laboratoire Electroniq Procédé de traitement d'images numérisées pour la détection automatique de sténoses.
CA2421352A1 (en) 2002-03-08 2003-09-08 Giovanni Battista Mancini (A.K.A. Mancini, G.B. John) Vessel evaluation methods, apparatus, computer-readable media and signals
US7379574B2 (en) * 2002-11-27 2008-05-27 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Quantification of vascular irregularity
DE10312193A1 (de) 2003-03-19 2004-09-09 Siemens Ag Verfahren zum Betreiben eines bildgebenden medizinischen Untersuchungsgeräts
JP4421203B2 (ja) * 2003-03-20 2010-02-24 株式会社東芝 管腔状構造体の解析処理装置
DE10319546A1 (de) 2003-04-30 2004-11-25 Siemens Ag Verfahren und Vorrichtung zur automatischen Detektion von Anomalien in Gefäßstrukturen
US7742629B2 (en) 2003-09-25 2010-06-22 Paieon Inc. System and method for three-dimensional reconstruction of a tubular organ
JP2005198708A (ja) 2004-01-13 2005-07-28 Toshiba Corp 血管狭窄率解析装置及び血管狭窄率解析方法
US8355775B2 (en) * 2004-06-03 2013-01-15 Hitachi Medical Corporation Image diagnosing support method and image diagnosing support apparatus
US7583829B2 (en) * 2004-09-13 2009-09-01 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Method and apparatus for embolism analysis
US20060079746A1 (en) 2004-10-11 2006-04-13 Perret Florence M Apparatus and method for analysis of tissue classes along tubular structures
JP4822527B2 (ja) 2006-09-26 2011-11-24 国立大学法人岐阜大学 画像解析装置及び画像解析プログラム
US8126238B2 (en) * 2006-11-22 2012-02-28 General Electric Company Method and system for automatically identifying and displaying vessel plaque views
US8406488B2 (en) * 2006-11-23 2013-03-26 General Electric Company Systems, methods and apparatus for plaque visualization and quantification using fuzzy and adaptive region classes
JP2009261651A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Johns Hopkins Univ 画像処理装置及びプログラム
US9761004B2 (en) * 2008-09-22 2017-09-12 Siemens Healthcare Gmbh Method and system for automatic detection of coronary stenosis in cardiac computed tomography data
US8582844B2 (en) * 2008-11-13 2013-11-12 Hitachi Medical Corporation Medical image processing device and method
JP5624308B2 (ja) * 2008-11-21 2014-11-12 株式会社東芝 画像処理装置及び画像処理方法
US8422753B2 (en) * 2009-10-22 2013-04-16 Siemens Corporation Method and system for automatic extraction of personalized left atrium models
JP5723541B2 (ja) 2010-03-31 2015-05-27 富士フイルム株式会社 医用画像診断支援装置およびその作動方法、並びにプログラム
US8526699B2 (en) * 2010-03-12 2013-09-03 Siemens Aktiengesellschaft Method and system for automatic detection and classification of coronary stenoses in cardiac CT volumes
WO2012028190A1 (en) 2010-09-02 2012-03-08 Pie Medical Imaging Bv Method and apparatus for quantitative analysis of a tree of recursively splitting tubular organs
JP5844093B2 (ja) 2010-09-15 2016-01-13 株式会社東芝 医用画像処理装置及び医用画像処理方法
US20130066197A1 (en) * 2011-09-13 2013-03-14 Celine Pruvot System and method for blood vessel stenosis visualization and navigation

Also Published As

Publication number Publication date
US20140378850A1 (en) 2014-12-25
US9974442B2 (en) 2018-05-22
CN104224217B (zh) 2017-04-12
JP2015006336A (ja) 2015-01-15
CN104224217A (zh) 2014-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6462238B2 (ja) 医用画像処理装置および医用画像処理方法
US11707196B2 (en) Automated measurement system and method for coronary artery disease scoring
US8977339B1 (en) Method for assessing stenosis severity through stenosis mapping
US9842401B2 (en) Segmentation apparatus for interactively segmenting blood vessels in angiographic image data
JP5139441B2 (ja) 血管構造の可視化
US8611989B2 (en) Multi-planar reconstruction lumen imaging method and apparatus
CN107280696B (zh) 确定描述侧支内的血液流动的侧支信息的方法和拍摄装置
EP3169237B1 (en) Stenosis assessment
JP2018538076A (ja) 灌流デジタルサブトラクション血管造影
US20170068797A1 (en) Method and System for Non-Invasive Functional Assessment of Coronary Artery Stenosis Using Flow Computations in Diseased and Hypothetical Normal Anatomical Models
CN109843161B (zh) 用于确定针对狭窄评估的功能指数的装置
JP6415903B2 (ja) 医用画像処理装置
US20160350911A1 (en) Medical image processing apparatus and image display control method for the same
JP6169912B2 (ja) 医用画像処理装置、医用画像診断装置及び医用画像処理プログラム
Zhou et al. Pulmonary vessel segmentation utilizing curved planar reformation and optimal path finding (CROP) in computed tomographic pulmonary angiography (CTPA) for CAD applications
JP6116833B2 (ja) 医用画像処理装置
US10332255B2 (en) Method for assessing stenosis severity in a lesion tree through stenosis mapping
van Velsen et al. Evaluation of an improved technique for lumen path definition and lumen segmentation of atherosclerotic vessels in CT angiography
WO2022218774A1 (en) Determining end point locations for a stent
JP2023551132A (ja) 視覚化のための方法及びシステム
JP2022550267A (ja) 血流予備量比を決定するための画像データの自動解析
Bruining et al. An automated approach to quantify volumetric coronary plaque composition by multi-slice computed tomography: An ex-vivo feasibility study

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20160512

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170605

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6462238

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150