JP6461664B2 - 排出ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、排出ガスに含まれる測定成分の量を測定する排出ガスセンサに関する。
エンジンの排出ガス中に含まれる成分の量を測定する排出ガスセンサとしては、測定の対象となる成分である測定成分を多孔質体に吸着させて、多孔質体に測定光を照射し、特定波長域における光吸収度を測定成分の量として測定するガスセンサが知られている(特許文献1参照)。
特開2014−169912号公報
ところで、この種の排出ガスセンサにあっては、測定光を照射する光源や、光の強度を測定する受光器の構成が、測定光の波長帯ごと、すなわち、測定成分の種類ごとに異なる。そして、排出ガス中に含まれる複数の成分の各々の量を測定するためには、測定成分の種類の数だけ排出ガスセンサが必要となる。一方で、近年は、排出ガスの清浄化を図る観点から、測定が必要な排出ガスの成分の種類が増加する傾向があり、これに伴って、排出ガスの流路に配置される排出ガスセンサの数も増加する傾向にある。
本発明は、複数の成分の各々の量を測定することを可能にした排出ガスセンサを提供することを目的とする。
以上のような課題を解決する排出ガスセンサは、排出ガスに含まれる第1測定成分および第2測定成分を吸着する多孔質体と、前記多孔質体を加熱するヒータと、前記多孔質体にマイクロ波を照射するアンテナと、前記多孔質体を通過したマイクロ波の特性値を測定する測定部とを備える。第1測定成分の吸着量が前記多孔質体において減少し始める温度が、前記第1測定成分の特性温度であり、前記第1測定成分の前記特性温度は、第1温度以上、第2温度未満であり、第2測定成分の吸着量が前記多孔質体において減少し始める温度が、前記第2測定成分の特性温度であり、前記第2測定成分の前記特性温度は、前記第2温度以上、第3温度未満である。前記測定部は、前記第1温度における前記特性値と前記第2温度における前記特性値との差から前記第1測定成分の量を算出し、前記第2温度における前記特性値と前記第3温度における前記特性値との差から前記第2測定成分の量を算出する。
上記構成によれば、多孔質体、ヒータ、アンテナ、および、測定部を備える1つの排出ガスセンサが、排出ガスに含まれる第1測定成分の量と第2測定成分の量とを測定することができ、第1測定成分の量と第2測定成分の量とを測定するセンサが別々に必要とされる従来構成と比べ、排気系に設けられるセンサの数を減少させることができる。
排出ガスセンサにおいて、前記特性値は、たとえばマイクロ波の振幅であり、マイクロ波の位相である。
また、排出ガスセンサにおいて、前記多孔質体の温度を測定する温度センサをさらに備え、前記測定部は、前記温度センサの測定結果が前記第1温度、前記第2温度、および、前記第3温度であるときに、別々に前記特性値を測定するようにしてもよい。
さらに、前記第1測定成分は、全炭化水素(THC)であり、前記第2測定成分は、粒子状物質(PM)であり、前記第1温度は、100℃以上250℃以下の範囲の何れかの温度であり、前記第2温度は、450℃以上550℃以下の範囲の何れかの温度であり、前記第3温度は、600℃以上750℃以下の範囲の何れかの温度である。
排出ガスセンサが排出ガス流路に設けられた実施形態を示す斜視図である。 排出ガスセンサの一実施形態を示す斜視図である。 センシング期間と非センシング期間を説明する図である。 温度とマイクロ波吸収度の関係を示すグラフである。 位相差を説明する図である。
図1〜図5を参照して、排出ガスセンサを具体化した一実施形態について説明する。図1及び図2に示すように、排出ガスセンサ10は、例えば、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンの排出ガス流路1であって、排気浄化システムを構成するフィルタの上流側に配置されている。排出ガスセンサ10は、排出ガスが通過する多孔質体11と、多孔質体11を加熱するヒータ12と、多孔質体11に挿入されるアンテナ13と、多孔質体11の外周面においてアンテナ13から照射されたマイクロ波を反射する反射部材14とを備えている。また、アンテナ13で受信したマイクロ波の特性を検出する算出部16を備えている。
多孔質体11は、排出ガス流路1内に配置され、コージライト等誘電体セラミックの多孔質で形成されたDPF(Diesel particulate filter)担体やハニカム構造体にゼオライトを担持して構成されている。例えば、DPF担体は、ウォールフロー型であり、全体が排出ガス流路1に配置されるように円柱状に形成されている。外周壁の内側は、格子状に形成されたセル壁によって区画され、セル壁によって区画された各セル11aが軸線方向に延在されている。また、相対する筒端それぞれに臨む各セル11aの開口部11bは、選択的に目封止部11cによって封止されている。このように構成された多孔質体11は、水分や全炭化水素(THC)や粒子状物質(PM)を吸着する。
このような多孔質体11の外周面には、ヒータ12が設けられている。このヒータ12は、発熱することによって、多孔質体11を750℃程度にまで加熱する。すなわち、ヒータ12は、多孔質体11を加熱することで、多孔質体11が吸着している水分を蒸発又は脱離させ、また、多孔質体11が吸着しているTHCを燃焼し又は脱離させ、更に、PMを燃焼させて消失させる。排出ガス流路1を構成する管部材には、ヒータ用取付部12aが形成されている。ヒータ用取付部12aからは、ヒータ12に電源12cから電力を供給する電力線12bが導出される。
また、多孔質体11には、その中心軸線に沿って、マイクロ波を照射するアンテナ13が設けられる。アンテナ13は、棒状に形成され、例えば多孔質体11の中心に位置するセル11aに挿入される。アンテナ13が挿入されるセル11aは、排出ガスの流入側の開口部11bが目封止部11cによって封止されており、アンテナ13に直接排出ガスが接触しないようにしている。アンテナ13は、マイクロ波発振器13aと接続され、例えば周波数が2.45GHzのマイクロ波を照射する。また、多孔質体11の外周面に配置された反射部材14で反射されたマイクロ波を受信する。排出ガス流路1を構成する管部材には、アンテナ用取付部13bが形成されている。アンテナ用取付部13bからは、送信するマイクロ波をアンテナ13に出力し、また、アンテナ13が受信したマイクロ波を算出部16に入力するアンテナ線13cが導出されている。
多孔質体11の外周面には、更に、アンテナ13から送信されたマイクロ波を反射する反射部材14が設けられている。反射部材は、アルミニウム等の金属板で構成されている。反射部材14は、アンテナから送信された入射波を反射し、アンテナ13が反射波を受信できるようにする。
多孔質体11の排出ガスの流れる方向Dに対して下流側の端部には、温度センサ15が設けられている。温度センサ15は、多孔質体11の現在の温度を測定し、温度データを算出部16に入力する。
算出部16は、測定成分のマイクロ波特性値を検出するため、アンテナ13からマイクロ波を送信するマイクロ波発振器13aを制御し、また、アンテナ13で受信したマイクロ波を検出する。また、図3に示すように、算出部16は、マイクロ波特性値を検出するとき、ヒータ12を駆動する。具体的に、算出部16は、測定成分の測定を行うセンシング期間であるとき、ヒータ12を駆動し多孔質体11を加熱する。これと共に、多孔質体11が所定温度のときマイクロ波をアンテナ13から送信し反射部材14で反射した反射波をアンテナ13で受信し振幅を検出する。測定成分の測定を行わない非センシング期間のとき、算出部16は、ヒータ12を駆動せず、マイクロ波の送受信も行わない。非センシング期間は、多孔質体11に排出ガスを供給し、測定成分である水分や全炭化水素(THC)や粒子状物質(PM)を吸着させる時間となる。測定にあたっては、非センシング期間をセンシング期間に対して長くすることで、センシング期間を相対的に短くし、センシング期間に流入する排気ガスの量を減らす。これにより、センシング期間中に測定成分が新たに吸着される量を減らし、測定精度が低下することを抑制できる。
算出部16は、アンテナ13とでマイクロ波特性値を測定する測定部を構成する。算出部16は、マイクロ波特性値として、アンテナ13で受信したマイクロ波の振幅を検出し、送信波と受信波の差分である減衰量をマイクロ波吸収度として算出する。具体的に、算出部16は、水分の検出の場合、第1温度T1(例えば20℃)のときのマイクロ波吸収度A1と第2温度T2(例えば150℃)のときのマイクロ波吸収度A2の差分Δ1を検出する。また、THCの検出の場合、第3温度T3(例えば500℃)のときのマイクロ波吸収度A3を検出し、第2温度T2のマイクロ波吸収度A2と第3温度T3のマイクロ波吸収度A3の差分Δ2を検出する。更に、PMの検出の場合、第4温度T4(700℃)のときのマイクロ波吸収度A4を検出し、第3温度T3のマイクロ波吸収度A3と第4温度T4のマイクロ波吸収度A4の差分Δ3を検出する。マイクロ波吸収度の差分Δは、吸着物質の吸着量に比例して高くなる特性を有する。算出部16は、マイクロ波吸収度の差分Δ1,Δ2,Δ3の各々を、非センシング期間の時間で除算して、単位時間当たりの排出ガス中の測定成分量を算出する。
また、図5に示しように、算出部16は、マイクロ波特性値として、アンテナ13で受信したマイクロ波の位相を検出する。具体的に、算出部16は、水分の検出の場合、第1温度T1のときの位相と第2温度T2のときの位相とを検出し、これらの位相の位相差θ1を検出する。また、THCの検出の場合、第3温度T3のときの位相を検出し、第2温度T2のときの位相と第3温度T3のときの位相の位相差θ2を検出する。更に、PMの検出の場合、第4温度T4のときの位相を検出し、第3温度T3のときの位相と第4温度T4のときの位相の位相差θ3を検出する。位相差θは吸着物質の吸着量に比例して大きくなる特性を有している。算出部16は、位相差θ1,θ2,θ3の各々を、非センシング期間で除算することによって、単位時間当たりの排出ガス中の測定成分量を算出する。
なお、多孔質体11に吸着された測定成分の吸着量が減少し始める温度を特性温度とすると、THCの特性温度は、THCが多孔質体11から燃焼又は脱離を始める250℃程度となり、かつ、第2温度T2以上で第3温度T3未満の温度となる。また、PMの特性温度は、PMが多孔質体11から燃焼し消失し始め、吸着量が減少し始める550℃程度となり、かつ、第3温度T3以上で第4温度T4未満の温度となる。
すなわち、第2温度T2は、多孔質体11に吸着された測定成分に水分が含まれていない温度であり、かつ、THCが多孔質体11に吸着されている温度に設定される。第3温度T3は、多孔質体11に吸着された測定成分にTHCが含まれていない温度であり、かつ、PMが多孔質体11に吸着されている温度に設定される。第4温度T4は、多孔質体11に吸着された測定成分にPMが含まれていない温度に設定される。なお、第1温度T1は、例えばエンジン始動時等の温度であり、例えば20℃程度に設定される。
次に、以上のように構成された排出ガスセンサ10の作用について説明する。ここでは、排出ガスに含まれる水分量とTHC量とPM量を測定する。測定を開始するときには、ヒータ12を駆動し、多孔質体11の加熱を開始する。先ず、水分の測定について説明する。水分は、沸点が100℃であり、多孔質体11が150℃程度に上昇するまでには、多孔質体11に吸着されている水分は蒸発又は脱離される。また、エンジン始動時等における多孔質体11の温度は、常温(20℃程度)である。そこで、算出部16は、多孔質体11の温度が第1温度T1(20℃)のとき、アンテナ13よりマイクロ波を送信し、反射部材14で反射された受信波の振幅を検出し、送信波と受信波の差分であるマイクロ波吸収度A1を検出する。また、受信波の位相を検出する。また、ヒータ12や排出ガスによって加熱され多孔質体11の温度が第2温度T2(150℃)になったとき、マイクロ波吸収度A2を検出する。また、受信波の位相を検出する。そして、算出部16は、第1温度T1のときのマイクロ波吸収度A1と第2温度T2のときのマイクロ波吸収度A2の差分Δ1を検出する。また、第1温度T1のときのマイクロ波の位相と第2温度T2のときのマイクロ波の位相との位相差θ1を算出する。算出部16は、マイクロ波吸収度A1,A2の差分Δ1や位相差θ1を非センシング期間で除算することによって、単位時間当たりの排出ガス中の水分量を算出する。
次に、THCの測定について説明する。上述した第2温度T2(150℃)は、THCが多孔質体11から減少し始める特性温度より低く、かつ、水分が蒸発又は脱離し、水分が混じらない温度である。そこで、算出部16は、第2温度T2のときのマイクロ波吸収度A2をTHCのときのベースとなるマイクロ波吸収度とする。また、THCは、450℃程度で燃焼し又は脱離され、500℃程度に上昇するまでには、多孔質体11に吸着されているTHCは燃焼し又は脱離される。そこで、多孔質体11がヒータ12や排出ガスによって加熱され、多孔質体11の温度が第3温度T3(500℃)になったとき、算出部16は、マイクロ波吸収度A3を検出する。また、受信波の位相を検出する。そして、算出部16は、第2温度T2のときのマイクロ波吸収度A2と第3温度T3のときのマイクロ波吸収度A3の差分Δ2を検出する。また、第2温度T2のときのマイクロ波の位相と第3温度T3のときのマイクロ波の位相との位相差θ2を算出する。算出部16は、マイクロ波吸収度A2,A3の差分Δ2や位相差θ2を非センシング期間で除算することによって、単位時間当たりの排出ガス中のTHC量を算出する。
次に、PMの測定について説明する。上述した第3温度T3(500℃)は、PMが多孔質体11から減少し始める特性温度より低く、かつ、THC燃焼し又は脱離し、THCが混じらない温度である。そこで、算出部16は、第3温度T3のときのマイクロ波吸収度A3をPMのときのベースとなるマイクロ波吸収度とする。また、PMは、550〜650℃程度で燃焼させて消失され、700℃程度に上昇するまでには、多孔質体11に吸着されているPMは全て消失される。そこで、多孔質体11がヒータ12によって加熱され、多孔質体11の温度が第4温度T4(700℃)になったとき、算出部16は、マイクロ波吸収度A4を検出する。また、受信波の位相を検出する。そして、算出部16は、第3温度T3のときのマイクロ波吸収度A3と第4温度T4のときのマイクロ波吸収度A4の差分Δ3を検出する。また、第3温度T3のときのマイクロ波の位相と第4温度T4のときのマイクロ波の位相との位相差θ3を算出する。算出部16は、マイクロ波吸収度A3,A4の差分Δ3や位相差θ3を非センシング期間で除算することによって、単位時間当たりの排出ガス中のPM量を算出する。
以上のような排出ガスセンサ10によれば、以下に列挙する効果が得られる。
(1)単位時間当たりの排出ガス中の水分やTHCやPMの量を、多孔質体11に水分やTHCやPMといった測定成分が吸着されている温度のときのマイクロ波吸収度と多孔質体11の測定成分に水分やTHCやPMが含まれなくなる温度のときのマイクロ波吸収度の差分Δを検出し、非センシング期間で除算することで算出することができる。
(2)また、多孔質体11に水分やTHCやPMといった測定成分が吸着されている温度のときの位相と多孔質体11の測定成分に水分やTHCやPMが含まれなくなる温度のときの位相の位相差θを検出することで、単位時間当たりの排出ガス中の水分やTHCやPMの量を算出することができる。
(3)以上のように、排出ガスセンサ10は、1つで、排出ガスに含まれる複数の測定成分の量を検出することができる。したがって、排気浄化システム等に設けられるセンサの数を減少させることができる。
(4)多孔質体11は、排出ガスの温度によって水分の沸点以上に昇温することもある。このような場合であっても、少なくとも、排出ガス中のTHCとPMの量を算出することができる。
(5)排出ガスセンサ10は、排出ガス流路1中に多孔質体11を配置することができる。すなわち、排出ガス流路1に排出ガスセンサ10のためのバイパスを設ける必要がない。したがって、排気系配管の複雑化を抑制できる。
なお、排出ガスセンサ10は、以下のように変更してもよい。
・反射波検出用のプローブを設けるようにしてもよい。また、測定波のエネルギの吸収度が測定できるのであれば、反射部材14を設けなくてもよい。
・算出部16は、第2温度T2、第3温度T3、第4温度T4において、水分やTHCやPMといった測定成分が多孔質体11に吸着された測定成分に含まれなくなったことを検出してからマイクロ波吸収度A2、A3、A4を検出するようにしてもよい。この場合、算出部16は、メモリを設ける。メモリには、第2温度T2において、水分が含まれなくなったときのマイクロ波吸収度A2´と、第2温度T2において、THCが含まれなくなったときのマイクロ波吸収度A3´と、PMが含まれなくなったときのマイクロ波吸収度A4´を予め格納しておく。算出部16は、温度センサ15からの温度データがフィードバックされることによって第2温度T2を維持し、測定したマイクロ波吸収度がA2´になったとき、マイクロ波を送受信し、マイクロ波吸収度A1,A2の差分Δ1や位相差θを検出し、水分量を算出する。また、算出部16は、第3温度T3を維持し、測定したマイクロ波吸収度がA3´になったとき、マイクロ波を送受信し、マイクロ波吸収度A2,A3の差分Δ2や位相差θを検出し、THC量を算出する。更に、算出部16は、第4温度T4を維持し、測定したマイクロ波吸収度がA4´になったとき、マイクロ波を送受信し、マイクロ波吸収度A3,A4の差分Δ3や位相差θを検出し、PM量を算出する。このような構成によれば、より正確に測定成分が多孔質体11に含まれなくなったときのマイクロ波吸収度や位相を測定することができる。
なお、第2温度T2や第3温度T3や第4温度T4に達してから、測定成分が多孔質体11に完全に含まれなくなる所定期間をタイマで計時し、所定期間を経過した後にマイクロ波吸収度や位相を検出するようにしてもよい。
・上述のように、多孔質体11を排出ガス流路1に配置し、排出ガスが流れた状態で測定するときには、マイクロ波吸収度の差分Δに補正値を乗算して、一層正確な単位時間当たりの測定成分量を検出できるようにしてもよい。
・排出ガスセンサ10は、排出ガス流路1に対して分岐したバイパスを設けて、バイパスに設けた測定室に配置するようにしてもよい。この場合に、排出ガスセンサ10への流入路と排出路にそれぞれ開閉弁を設けるようにしてもよい。開閉弁を設けた場合、非センシング期間では、流入側と排出側の開閉弁を開けた状態にし、多孔質体11に排出ガスを流し測定成分を吸着させる。そして、センシング期間のときには、流入側と排出側の開閉弁を閉じた状態にして検出を行う。
また、センシング期間において、排出ガスの温度が100℃を超えているときには、多孔質体11も100℃を超えていることが多く、このような場合には、水分の検出ができなくなり、また、THCの検出を正確に行うことができなくなるおそれがある。そこで、バイパスに接続された測定室において、多孔質体11を20℃程度にまで冷却してからセンシングを行うようにしてもよい。
・更に、水分を測定するときにおいて、第1温度T1は、20℃に限定されるものではなく、20℃より高くても低くてもよい。好ましくは、多孔質体11に吸着された水分の吸着量が減少し始める温度と同じ、又は、低いことが好ましい。
・第2温度T2は、150℃に限定されるものではない。例えば、100℃〜250℃の温度範囲の何れかの温度であればよい。すなわち、多孔質体11から水分が蒸発又は脱離されTHCの吸着量が減少し始める温度(250℃)又はそれより前の温度であればよい。
・第3温度T3は、500℃に限定されるものではない。例えば、450℃〜550℃の温度範囲の何れかの温度であればよい。すなわち、多孔質体11からTHCが燃焼し又は脱離されPMの吸着量が減少し始める温度(550℃)又はそれより前の温度であればよい。
・第4温度T4は、700℃に限定されるものではない。例えば、650℃〜750℃の温度範囲の何れかの温度であればよい。すなわち、多孔質体11からPMが消失される温度であればよい。
・排出ガスセンサ10の測定する成分は、複数であれば特に限定されるものではい。例えば、THCとPMであってもよいし、水分とTHCであってもよいし、水分とPMであってもよい。更に、排出ガスセンサ10は、その他の成分を測定してもよい。
・多孔質体11は目封止部11cを有しないウォールフローフィルタであってもよい。ヒータ12は多孔質体11の外周面以外の位置に設けられてもよい。
・マイクロ波は、測定成分に応じて敏感な周波数を用いてもよい。
・各測定成分の測定に際しては、マイクロ波吸収度の差分Δとマイクロ波の位相差θの何れか一方だけを用いるようにしてもよい。また、測定成分ごとに、変えるようにしてもよい。また、マイクロ波吸収度の差分Δとマイクロ波の位相差θの両方を参酌し、測定成分を検出するようにしてもよい。
・アンテナ13は、多孔質体11の中心に位置するセル11aに挿入されなくてもよい。例えば、多孔質体11の下流側の排出ガス流路1に多孔質体11の中心軸線に沿って、マイクロ波を照射するアンテナ13が設けられてもよいし、多孔質体11の下流側の排出ガス流路1に開口した管状部材を導波管として接続させて、その管状部材にアンテナ13が設けられてもよい。
1…排出ガス流路、10…排出ガスセンサ、11…多孔質体、11a…セル、11b…開口部、11c…目封止部、12…ヒータ、12a…ヒータ用取付部、12b…電力線、12c…電源、13…アンテナ、13a…マイクロ波発振器、13b…アンテナ用取付部、13c…アンテナ線、14…反射部材、15…温度センサ、16…算出部、Δ1〜Δ3…マイクロ波吸収度の差分、θ1〜θ3…位相差、A1〜A4…マイクロ波吸収度、T1…第1温度、T2…第2温度(請求項1の第1温度)、T3…第3温度(請求項1の第2温度)、T4…第4温度(請求項1の第3温度)。

Claims (5)

  1. 排出ガスに含まれる第1測定成分および第2測定成分を吸着する多孔質体と、
    前記多孔質体を加熱するヒータと、
    前記多孔質体にマイクロ波を照射するアンテナと、
    前記多孔質体を通過したマイクロ波の特性値を測定する測定部とを備え、
    前記第1測定成分の吸着量が前記多孔質体において減少し始める温度が、前記第1測定成分の特性温度であり、前記第1測定成分の前記特性温度は、第1温度以上、第2温度未満であり、
    前記第2測定成分の吸着量が前記多孔質体において減少し始める温度が、前記第2測定成分の特性温度であり、前記第2測定成分の前記特性温度は、前記第2温度以上、第3温度未満であり、
    前記測定部は、前記第1温度における前記特性値と前記第2温度における前記特性値との差から前記第1測定成分の量を算出し、前記第2温度における前記特性値と前記第3温度における前記特性値との差から前記第2測定成分の量を算出する
    排出ガスセンサ。
  2. 前記特性値は、マイクロ波の振幅である
    請求項1に記載の排出ガスセンサ。
  3. 前記特性値は、マイクロ波の位相である
    請求項1又は請求項2に記載の排出ガスセンサ。
  4. 前記多孔質体の温度を測定する温度センサを更に備え、
    前記測定部は、前記温度センサの測定結果が前記第1温度、前記第2温度、および、前記第3温度であるときに、別々に前記特性値を測定する
    請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の排出ガスセンサ。
  5. 前記第1測定成分は、全炭化水素(THC)であり、
    前記第2測定成分は、粒子状物質(PM)であり、
    前記第1温度は、100℃以上250℃以下の範囲の何れかの温度であり、
    前記第2温度は、450℃以上550℃以下の範囲の何れかの温度であり、
    前記第3温度は、600℃以上750℃以下の範囲の何れかの温度である
    請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の排出ガスセンサ。
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