JP6458243B2 - 電動送風機及びそれを用いた電気掃除機 - Google Patents

Description

本発明は、電動送風機及びこの電動送風機を搭載して運転される電気掃除機に関するものである。

従来、この種の電動送風機は、回転トルクを発生する電機子と界磁及びそれらを電気的に接続するブラシユニット、及びそれらを覆うブラケットとフレームからなるケーシングなどで構成される電動機部と、電機子の回転軸に固定されたファンと、ファンから排出された風を整流するディフューザと、それらを覆うファンケースなどからなる送風部で構成されている。

一般的な電動送風機の整流子とブラシユニットからなる整流部は、電機子コアを境に反送風部側に配置されているが、ブラシ及び整流子の温度低減と電動送風機の小型化を目的に前記整流部を送風部側に配置している電動送風機が提案されている（例えば、特許文献１参照）。

この時、ブラシユニットと界磁巻線、及び、電源と界磁巻線との接続作業を簡易にするため、界磁巻線の両端は界磁コア積層方向端面に位置する界磁巻枠に設けられたハウジングを介してタブ付端子に接続され、一端はブラシユニットに設けられた接続部と、他端は電源と接続する構成になっており、タブ付端子に挿入接続されるファストン端子との接続作業を容易にするために、タブ付端子は、回転軸に対し９０度程度に曲げられているものも提案されている（例えば、特許文献２参照）。

特開２００２−２３３１１０号公報 特開２０１０−１４２００３号公報

しかしながら、上記特許文献１に記載されたような従来の電動送風機の構成では、ブラケットフランジ部近傍にタブ付端子が配置されることとなり、ファストン端子接続作業で指がブラケットフランジ部に接触しやすく作業性を悪化させるだけでなく、タブ付端子が何らかの力で曲げられた場合、タブ先端とブラケットフランジ部との絶縁距離不足が発生する危険性があり、タブ付端子をブラケットフランジ部近傍に配置できず電動送風機の大型化を招くという課題があった。

又、電動送風機を大型化せずに、作業性及び絶縁距離を確保するには前記特許文献２に記載された従来の電動送風機のようにタブ付端子のタブを９０度程度外周側に曲げる必要があるが、曲げれば曲げるほど曲げ根元部の応力が大きくなり、曲げの繰り返しなどにより限界を超えると曲げ根元部に亀裂が入り、電動送風機の運転時の振動などで破断し端子折れに至る危険性があった。特に９０度を超える曲げでは１回の折り曲げで応力が降伏点を越え、タブ端子曲げ部に亀裂が入り破断する危険性が高いため、一般的に９０度を超える曲げは行わず、タブ付端子とブラケットフランジ部との距離を確保するため、電動送風機の大型化を招くといった課題があった。

本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたもので、界磁巻枠に設けられたハウジング形
状及び位置を変更することで、特殊なタブ付端子を使用することなく、且つ、電動送風機を大型化することなく、電源接続用のタブ付端子の曲げ折れ防止と、ブラケットフランジ部との絶縁距離確保と、ファストン端子との接続作業性の改善を実現し、小型且つ安価で信頼性及び作業性の高い電動送風機と電気掃除機を提供することを目的とする。

前記従来の課題を解決するために、本発明の電動送風機は、内部に回転軸を有する電機子と、当該電機子の周囲に配置されている巻線及び界磁コアと、を有し、前記界磁コアにはタブ付端子を固定するハウジングが隣接しており、前記ハウジングは、前記タブ付端子を圧入固定するハウジング凹部を有し、前記ハウジング凹部の凹部底面を前記界磁コアの積層方向の端面に対し外周側へ傾けて形成し、前記ハウジング凹部の形状に対応する形で前記タブ付端子を傾けた状態で前記ハウジング凹部に圧入し、前記タブ付端子のタブを前記界磁コアの積層方向の端面と略並行となるように曲げたことを特徴とするもので、タブ付端子の曲げ角度を９０度より小さくすることができるので、タブの折り曲げ部での曲げ応力は９０度の曲げに対し大きく低減し、ファストン端子との接続時の変形や曲げの繰り返しに対し大きな強度低下を招くことなくタブ付端子を構成できる。

また、タブ付端子を斜めに設置できるため、タブ付端子の軸方向長さが短くなり、ブラケットのブラケットフランジ部との距離を拡大でき、絶縁距離が拡大できるだけでなく、ファストン端子との接続作業性も改善できる。よって、電源接続用のタブ付端子がブラケットフランジ部側に位置していても特殊なタブ付端子を使用することなく、タブ付端子の曲げ劣化改善とブラケットフランジ部との絶縁距離拡大、及び、ファストン端子との接続作業性の改善を実現できる。

また、本発明の電気掃除機は、上述した電動送風機を搭載したもので、安価で信頼性が高く小型の電動送風機を提供できる。

本発明の電動送風機は、電源接続用のタブ付端子の曲げ形状と界磁巻枠に設置されるタブ付端子を内蔵するハウジングの形状、及び位置を変更すると言う簡単な方法で、特殊なタブ付端子を使用することなく、且つ、タブ付端子に９０度を超えて曲げる負荷を掛けることなく、且つ、電動送風機を大型化することなく、タブ付端子のタブ平面部先端とブラケットフランジ部との距離を確保できるため、タブ付端子の折れ防止と、ファストン端子との接続作業性の改善と、ブラケットフランジ部との絶縁距離確保を実現できる。よって安価で信頼性、作業性の高い電動送風機及び電気掃除機を実現できる。

本発明の実施の形態１における電動送風機の断面斜視図 同電動送風機のハウジングにタブ付端子を取り付けた状態を示す断面斜視図 本発明の実施の形態２における電動送風機のハウジングにタブ付端子を取り付けた状態を示す断面斜視図 本発明の実施の形態３における電動送風機のハウジングにタブ付端子を取り付けた状態を示す断面斜視図 本発明の実施の形態４における電動送風機の電動機部の斜視図 本発明の実施の形態５における電動送風機の電動機部の斜視図 同電動機部の界磁の斜視図

第１の発明は、内部に回転軸を有する電機子と、当該電機子の周囲に配置されている巻線及び界磁コアと、を有し、前記界磁コアにはタブ付端子を固定するハウジングが隣接し
ており、前記ハウジングは、前記タブ付端子を圧入固定するハウジング凹部を有し、前記ハウジング凹部の凹部底面を前記界磁コアの積層方向の端面に対し外周側へ傾けて形成し、前記ハウジング凹部の形状に対応する形で前記タブ付端子を傾けた状態で前記ハウジング凹部に圧入し、前記タブ付端子のタブを前記界磁コアの積層方向の端面と略並行となるように曲げたことを特徴とするもので、タブ付端子の曲げ角度を９０度より小さくすることができるので、タブの折り曲げ部での曲げ応力は９０度の曲げに対し大きく低減し、ファストン端子との接続時の変形や曲げの繰り返しに対し大きな強度低下を招くことなくタブ付端子を構成できる。

第２の発明は、一端側が開口した有底筒状のブラケットと、その開口した一端側に位置するフレーム若しくは前記フレームを兼ねるディフューザにより閉塞され、内部に界磁コアと界磁巻線からなる界磁及び電機子が収納された電動機部を有し、前記電機子の回転軸に固定されたファンと、それを覆い前記ブラケットに圧入固定されるファンケースから構成される送風部を有し、整流子及びブラシユニットを前記電機子を境に前記送風部側に配置している電動送風機において、界磁コア積層方向両端面に前記界磁コアと前記界磁巻線を絶縁する界磁巻枠が設置され、前記界磁巻枠にはタブ付端子を圧入固定するハウジング凹部を有するハウジングが設置され、前記ハウジング凹部の凹部底面を前記界磁コア積層
方向端面に対し外周側へ傾けて形成し、前記ハウジング凹部の形状に対応する形で前記タブ付端子も前記界磁コア積層方向端面に対し同等に傾けた状態で前記ハウジング凹部に圧入されると共に、前記タブ付端子のタブを前記界磁コア積層方向端面と略並行となるように曲げたことを特徴とするもので、タブ付端子の曲げ角度を９０度より小さくすることができるので、タブの折り曲げ部での曲げ応力は９０度の曲げに対し大きく低減し、ファストン端子との接続時の変形や曲げの繰り返しに対し大きな強度低下を招くことなくタブ付端子を構成できる。

また、タブ付端子を斜めに設置できるため、タブ付端子の軸方向長さが短くなり、ブラケットのブラケットフランジ部との距離を拡大でき、絶縁距離が拡大できるだけでなく、ファストン端子との接続作業性も改善できる。よって、電源接続用のタブ付端子がブラケットフランジ部側に位置していても特殊なタブ付端子を使用することなく、タブ付端子の曲げ劣化改善とブラケットフランジ部との絶縁距離拡大、及び、ファストン端子との接続作業性の改善を実現できる。

第３の発明は、内部に回転軸を有する電機子と、当該電機子の周囲に配置されている巻線及び界磁コアと、を有し、前記界磁コアにはタブ付端子を固定するハウジングが隣接しており、前記ハウジングは、前記タブ付端子を圧入固定するハウジング凹部を有し、前記ハウジング凹部の凹部底面を前記界磁コアの積層方向の端面に対し外周側へ傾けて形成し、前記ハウジング凹部の形状に対応する形で前記タブ付端子を傾けた状態で前記ハウジング凹部に圧入し、前記タブ付端子のタブ平面部を前記界磁コアの積層方向の端面と略並行となるように曲げ、前記タブ付端子のタブ平面の先端部を反送風部側に傾けたものであり、タブ付端子のタブは９０度程度まで曲げられるが、タブのタブ平面部先端は反ブラケットフランジ部側に傾くため、ブラケットフランジ部との絶縁距離は大きく拡大し、ファストン端子との接続作業性も大きく改善できる。よって、タブ付端子の取り付け位置をブラケットフランジ部側に近づけることが可能となり、電動送風機の小型化が実現できる。

第４の発明は、一端側が開口した有底筒状のブラケットと、その開口した一端側に位置するフレーム若しくは前記フレームを兼ねるディフューザにより閉塞され、内部に界磁コアと界磁巻線からなる界磁及び電機子が収納された電動機部を有し、前記電機子の回転軸に固定されたファンと、それを覆い前記ブラケットに圧入固定されるファンケースから構成される送風部を有し、整流子及びブラシユニットを前記電機子を境に前記送風部側に配置している電動送風機において、界磁コア積層方向両端面に前記界磁コアと前記界磁巻線を絶縁する界磁巻枠が設置され、前記界磁巻枠にはタブ付端子を圧入固定するハウジング凹部を有するハウジングが設置され、前記ハウジング凹部の凹部底面を前記界磁コア積層方向端面に対し外周側へ傾けて形成し、前記ハウジング凹部の形状に対応する形で前記タブ付端子も前記界磁コア積層方向端面に対し同等に傾けた状態で前記ハウジング凹部に圧入されると共に、前記タブ付端子のタブのタブ平面部が前記凹部底面に対し略並行となるように曲げて、前記タブ付端子のタブ平面先端部を反送風部側に傾けたことを特徴とするもので、タブ付端子のタブは９０度程度まで曲げられるが、タブのタブ平面部先端は反ブラケットフランジ部側に傾くため、ブラケットフランジ部との絶縁距離は大きく拡大し、ファストン端子との接続作業性も大きく改善できる。よって、タブ付端子の取り付け位置をブラケットフランジ部側に近づけることが可能となり、電動送風機の小型化が実現できる。

第５の発明は、特に、第４の発明の界磁巻枠のハウジング部外周側面にタブ付端子のタブ平面部に対抗し略並行となる面を有する補強リブを設置したもので、ファストン端子の圧入作業などでの外力によりタブ付端子が９０度以上に曲がることを確実に防止できる。よって、９０度以上の曲げによるタブの折り曲げ部での応力が降伏点に達することを防止でき、タブの折り曲げ部での破断の危険性を低減できる。

第６の発明は、内部に回転軸を有する電機子と、当該電機子の周囲に配置されている巻線及び界磁コアと、を有し、前記界磁コアにはタブ付端子を固定するハウジングが隣接しており、前記ハウジングは、前記タブ付端子を圧入固定するハウジング凹部を有し、前記ハウジング凹部の凹部底面を前記界磁コアの積層方向の端面に対して略９０度となるように形成し、前記タブ付端子の平面部が界磁コアの積層方向の端面に対して略直角であり、凹部底面が界磁コア積層方向端面に対し略９０度、且つ回転軸側に位置し、且つ、タブ付端子のタブ平面部が界磁コア積層方向端面に対し略直角に位置するもので、タブ付端子のタブ平面部の根元部での曲げを行う必要がなく、根元部での強度劣化が発生しない。また、タブ平面部がブラケットフランジ部と略直角に位置するため、ファストン端子を掴む両側が開放空間となり、指がブラケットフランジ部に接触することがなく、作業性を大きく向上させる事ができる。

また、タブ付端子がファストン端子圧入時などの作業でブラケットフランジ部側に曲がることがなく、絶縁距離が狭まることがないため、タブ付端子の位置をブラケットフランジ部側に近づけることが可能となり、電動送風機の小型化が実現できる。

第７の発明は、内部に回転軸を有する電機子と、当該電機子の周囲に配置されている巻線及び界磁コアと、を有し、前記界磁コアの両側に面には、夫々界磁巻枠が形成されており、前記界磁巻枠の内、送風部側に形成された界磁巻枠にブラシユニット接続用のタブ付端子を配し、前記送風部と反対側に形成された界磁巻枠に電源端子を接続するためのタブ付端子を配置するもので、電源端子用のタブ付端子が反ブラケットフランジ部側に位置するため、ブラケットフランジ部との絶縁距離や端子の曲がり、端子接続時の作業性などを考慮する必要がなくなるため、界磁をブラケットフランジ部側に近づけることが可能となり、電動送風機の小型化が実現できる。

第８の発明に係る電気掃除機は、第１〜第７のいずれかに記載の電動送風機を搭載したもので、安価で信頼性が高く小型の電動送風機を提供できる。

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。

（実施の形態１）
図１は、本発明の実施の形態１における電動送風機の断面斜視図、図２は、同電動送風機のハウジングにタブ付端子を取り付けた状態を示す断面斜視図である。

図１において、本実施の形態における電動送風機３５は、電動機部４０及び送風部４５から構成されている。先ず電動機部４０は、一端側を開口した有底筒状のブラケット１と、その開口した一端側に位置するフレーム３により閉塞されており、内部に電機子４及び界磁９が収納されている。次に、送風部４５は、前記フレーム３に固定されるディフューザ２８と、電機子４の回転軸８に固定されたファン２７と、それらを覆いブラケット１に圧入固定されるファンケース２９から構成されている。

界磁９は、界磁巻線１０と、界磁コア１１と、界磁巻枠１３で構成され、界磁コア積層方向端面１２の両端部に界磁巻枠１３が設置され、界磁巻枠１３を介して巻線加工が施されている。界磁巻枠１３には、タブ付端子２０を固定するハウジング１４が設置され、ハウジング１４には、タブ付端子２０が圧入され界磁巻線１０と接続されている。

タブ付端子２０のタブ２０ａの一方は電源と接続され、他方はブラケット１に取り付けられたブラシユニット２５と接続され、ブラシユニット２５内のカーボンブラシ２６と整流子７を介して電機子巻線５とシリーズに接続される構成となっている。

図２において、界磁巻枠１３に設置されたハウジング１４には、ハウジング凹部１５が形成され、ハウジング凹部１５の凹部底面１６は、界磁コア積層方向端面１２に対し５〜２５度ほど外周側へ傾斜しており、ハウジング凹部１５は、凹部底面１６を基準に略直角方向に抜き取られた形状で構成されている。

このハウジング凹部１５の形状に対応する形でタブ付端子２０も界磁コア積層方向端面１２に対し５〜２５度ほど外周側へ傾いた状態で圧入され、凹部開放端面１７の外周側端部近傍で外周側に曲げられタブ平面部２１が界磁コア積層方向端面１２と略並行となるようなテーパで曲げられた構成となっている。

本実施の形態における電動送風機は以上のように構成されているので、タブ付端子２０の曲げ角度は９０度−（５〜２５度）すなわち６５〜８５度となり、タブ平面部根元部２３の曲げ応力は９０度曲げに対し大きく低減し、ファストン端子（図示せず）の接続時の変形や曲げの繰り返しに対し大きな強度低下を招くことなくタブ付端子２０を構成できる。

また、タブ付端子２０を斜めに設置できるため、タブ付端子２０の軸方向長さが短くなり、ブラケットフランジ部２との距離を拡大でき、絶縁距離が拡大できるだけでなく、ファストン端子との接続作業性も改善できる。よって、電源接続用のタブ付端子２０がブラケットフランジ部２側に位置していても特殊なタブ付端子２０を使用することなく、タブ付端子２０の曲げ劣化改善とブラケットフランジ部２との絶縁距離拡大、及び、ファストン端子の接続作業性の改善を実現できる。

（実施の形態２）
図３は、本発明の実施の形態２における電動送風機のハウジングにタブ付端子を取り付けた状態を示す断面斜視図である。なお、上記実施の形態１における電動送風機と同一部分には同一符号を付与し、その説明を省略する。

上記実施の形態１における電動送風機３５では、タブ付端子２０のタブ平面部２１が界磁コア積層方向端面１２と略並行となるようにタブ２０ａが曲げられた構成となっているが、本実施の形態における電動送風機３５は、図３に示すように、タブ付端子２０のタブ
平面部２１が凹部底面１６に対し略並行となる角度で曲げられている。

上記構成により、タブ付端子２０のタブ２０ａは９０度程度まで曲げられるが、タブ平面部先端２２は反ブラケットフランジ部２側に傾くため、ブラケットフランジ部２との絶縁距離は大きく拡大し、ファストン端子との接続作業性も大きく改善できる。よって、タブ付端子２０の取り付け位置をブラケットフランジ部２側に近づけることが可能となり、電動送風機３５の小型化が実現できる。

（実施の形態３）
図４は、本発明の実施の形態３における電動送風機のハウジングにタブ付端子を取り付けた状態を示す断面斜視図である。なお、上記実施の形態における電動送風機と同一部分には同一符号を付与し、その説明を省略する。

本実施の形態における電動送風機３５は、図４に示すように、界磁巻枠１３のハウジング１４のハウジング部外周側面１８に、タブ付端子２０のタブ平面部２１に対抗し略並行となる面を有する補強リブ１９を設けたものである。

上記構成によりファストン端子圧入作業などでの外力によりタブ付端子２０が９０度以上に曲がることを確実に防止できる。よって、９０度以上の曲げによるタブ平面部根元部２３の応力が降伏点に達することを防止でき、タブ平面部根元部２３の破断の危険性を低減できる。

（実施の形態４）
図５は、本発明の実施の形態４における電動送風機の電動機部の斜視図である。なお、上記実施の形態における電動送風機と同一部分には同一符号を付与し、その説明を省略する。

本実施の形態における電動送風機は、図５に示すように、ハウジング１４の凹部底面１６が回転軸８側に位置し、且つ、タブ平面部２１がブラケットフランジ部２と略直角に配置しているもので、他の構成は実施の形態１における電動送風機３５と同じである。

上記構成によりタブ付端子２０のタブ平面部根元部２３の曲げを行う必要がなく、タブ平面部根元部２３での強度劣化が発生しない。又、タブ平面部２１がブラケットフランジ部２と略直角に位置するため、ファストン端子を掴む両側が開放空間となり、指がブラケットフランジ部２に接触することがなく、作業性を大きく向上させる事ができる。

また、タブ付端子２０がファストン端子圧入時などの作業でブラケットフランジ部２側へ曲がることがなく、絶縁距離が狭まることがないため、タブ付端子２０位置をブラケットフランジ部２側に近づけることが可能となり、電動送風機３５の小型化が実現できる。

（実施の形態５）
図６は、本発明の実施の形態５における電動送風機の電動機部の斜視図、図７は、同電動機部の界磁の斜視図である。なお、上記実施の形態における電動送風機と同一部分には同一符号を付与し、その説明を省略する。

本実施の形態における電動送風機は、図６、７に示すように、送風部４５側の界磁巻枠１３に、ブラシユニット２５との接続用のタブ付端子２４を有し、反送風部４５側の界磁巻枠１３に電源端子（図示せず）との接続用のタブ付端子２０を分離して配置したもので、他の構成は上記実施の形態１における電動送風機３５と同じである。

この時、凹部底面１６と界磁コア積層方向端面１２とのテーパは０度としても良く、図６は０度の場合を記載している。

上記構成とすることにより、電源端子接続用のタブ付端子２０が反ブラケットフランジ部２側に位置するため、ブラケットフランジ部２との絶縁距離や端子の曲がり、端子接続時の作業性などを考慮する必要がなくなるため、界磁９をブラケットフランジ部２側に近づけることが可能となり、電動送風機３５の小型化が実現できる。

また、上記実施の形態における電動送風機３５を電気掃除機（図示せず）に搭載することにより、安価で信頼性が高く小型の電気掃除機を提供できる。

尚、上記実施の形態では、フレーム３とディフューザ２８が別部品であるが、特許文献１に示されるようなフレーム３とディフューザ２８が一体に構成された電動送風機でも同様である。

以上のように、本発明にかかる電動送風機は、安価で信頼性の高い汎用タブ付端子を使用する前提で、界磁巻枠のハウジングの形状とタブ付端子の曲げ及び取り付け方向を工夫することにより、ブラケットフランジ部との絶縁距離確保、タブ付端子の曲げ劣化防止、ファストン端子との接続作業性の改善、電動送風機の小型化が実現できるため、安価で信頼性が高い小型の電動送風機を実現でき、それを電気掃除機に搭載することにより安価で信頼性が高い小型の電気掃除機を実現できる。

１ ブラケット
２ ブラケットフランジ部
３ フレーム
４ 電機子
５ 電機子巻線
７ 整流子
８ 回転軸
９ 界磁
１０ 界磁巻線
１１ 界磁コア
１２ 界磁コア積層方向端面
１３ 界磁巻枠
１４ ハウジング
１５ ハウジング凹部
１６ 凹部底面
１７ 凹部開放端面
１８ ハウジング部外周側面
１９ 補強リブ
２０、２４ タブ付端子
２０ａ タブ
２１ タブ平面部
２２ タブ平面部先端
２３ タブ平面部根元部
２５ ブラシユニット
２６ カーボンブラシ
２７ ファン
２８ ディフューザ
２９ ファンケース
３５ 電動送風機
４０ 電動機部
４５ 送風部

Claims (8)

1. 内部に回転軸を有する電機子と、当該電機子の周囲に配置されている巻線及び界磁コアと、を有し、
   前記界磁コアにはタブ付端子を固定するハウジングが隣接しており、
   前記ハウジングは、前記タブ付端子を圧入固定するハウジング凹部を有し、
   前記ハウジング凹部の凹部底面を前記界磁コアの積層方向の端面に対し外周側へ傾けて形成し、前記ハウジング凹部の形状に対応する形で前記タブ付端子を傾けた状態で前記ハウジング凹部に圧入し、前記タブ付端子のタブを前記界磁コアの積層方向の端面と略並行となるように曲げた、電動送風機。
2. 一端側が開口した有底筒状のブラケットと、その開口した一端側に位置するフレーム若しくは前記フレームを兼ねるディフューザにより閉塞され、内部に界磁コアと界磁巻線からなる界磁及び電機子が収納された電動機部を有し、前記電機子の回転軸に固定されたファンと、それを覆い前記ブラケットに圧入固定されるファンケースから構成される送風部を有し、整流子及びブラシユニットを前記電機子を境に前記送風部側に配置している電動送風機において、前記界磁コアの積層方向両端面に前記界磁コアと前記界磁巻線を絶縁する界磁巻枠が設置され、前記界磁巻枠にはタブ付端子を圧入固定するハウジング凹部を有するハウジングが設置され、前記ハウジング凹部の凹部底面を前記界磁コアの積層方向端面に対し外周側へ傾けて形成し、前記ハウジング凹部の形状に対応する形で前記タブ付端子も前記界磁コアの積層方向端面に対し同等に傾けた状態で前記ハウジング凹部に圧入されると共に、前記タブ付端子のタブを前記界磁コアの積層方向端面と略並行となるように曲げたことを特徴とする電動送風機。
3. 内部に回転軸を有する電機子と、当該電機子の周囲に配置されている巻線及び界磁コアと、を有し、
   前記界磁コアにはタブ付端子を固定するハウジングが隣接しており、
   前記ハウジングは、前記タブ付端子を圧入固定するハウジング凹部を有し、
   前記ハウジング凹部の凹部底面を前記界磁コアの積層方向の端面に対し外周側へ傾けて形成し、前記ハウジング凹部の形状に対応する形で前記タブ付端子を傾けた状態で前記ハウジング凹部に圧入し、前記タブ付端子のタブ平面部を前記界磁コアの積層方向の端面と略
   並行となるように曲げ、前記タブ付端子のタブ平面の先端部を反送風部側に傾けた電動送風機。
4. 一端側が開口した有底筒状のブラケットと、その開口した一端側に位置するフレーム若しくは前記フレームを兼ねるディフューザにより閉塞され、内部に界磁コアと界磁巻線からなる界磁及び電機子が収納された電動機部を有し、前記電機子の回転軸に固定されたファンと、それを覆い前記ブラケットに圧入固定されるファンケースから構成される送風部を有し、整流子及びブラシユニットを前記電機子を境に前記送風部側に配置している電動送風機において、前記界磁コアの積層方向両端面に前記界磁コアと前記界磁巻線を絶縁する界磁巻枠が設置され、前記界磁巻枠にはタブ付端子を圧入固定するハウジング凹部を有するハウジングが設置され、前記ハウジング凹部の凹部底面を前記界磁コアの積層方向端面に対し外周側へ傾けて形成し、前記ハウジング凹部の形状に対応する形で前記タブ付端子も前記界磁コアの積層方向端面に対し同等に傾けた状態で前記ハウジング凹部に圧入されると共に、前記タブ付端子のタブのタブ平面部が前記凹部底面に対し略並行となるように曲げて、前記タブ付端子のタブ平面先端部を反送風部側に傾けたことを特徴とする電動送風機。
5. 界磁巻枠のハウジング部外周側面にタブ付端子のタブ平面部に対抗し略並行となる面を有する補強リブを設置したことを特徴とする請求項４に記載の電動送風機。
6. 内部に回転軸を有する電機子と、当該電機子の周囲に配置されている巻線及び界磁コアと、を有し、
   前記界磁コアにはタブ付端子を固定するハウジングが隣接しており、
   前記ハウジングは、前記タブ付端子を圧入固定するハウジング凹部を有し、
   前記ハウジング凹部の凹部底面を前記界磁コアの積層方向の端面に対して略９０度となるように形成し、前記タブ付端子の平面部が界磁コアの積層方向の端面に対して略直角である電動送風機。
7. 内部に回転軸を有する電機子と、当該電機子の周囲に配置されている巻線及び界磁コアと、を有し、
   前記界磁コアの両側に面には、夫々界磁巻枠が形成されており、
   前記界磁巻枠の内、送風部側に形成された界磁巻枠にブラシユニット接続用のタブ付端子を配し、前記送風部と反対側に形成された界磁巻枠に電源端子を接続するためのタブ付端子を配置した電動送風機。
8. 請求項１〜７のいずれか１項に記載の電動送風機を搭載した電気掃除機。

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