JP6457842B2 - アスファルト乳剤を分解する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アスファルト乳剤用分解剤及びアスファルト乳剤を分解する方法に関するものである。
アスファルト乳剤は、その取扱いの容易性からアスファルト舗装、防水用途などに幅広く使用されている。このアスファルト乳剤は、アスファルト、水、乳化剤をせん断性の高いコロイドミルなどを用いて製造され、使用される乳化剤により、カチオン系乳化剤、アニオン系乳化剤、ノニオン系乳化剤に分類される。その中でも、カチオン系乳化剤は製造及び貯蔵時の安定性に優れ、かつ舗装分野においては骨材表面との密着性、骨材表面上での迅速な分解性から、最も使用量の多いアスファルト乳剤である。例えば、路盤に浸透させ路盤を安定させるためのプライムコートやアスファルト舗装の各層を接着するためのタックコート、さらには表面保護のためのフォグシール工法、簡便な表面舗装であるマイクロサーフェシング工法等である。
カチオン系アスファルト乳剤の分解は、通常骨材表面でのイオン的分解や乳剤中の水分が蒸発することにより行われ、結果としてアスファルト被膜が形成される。
近年、施工時間の短縮や、施工中の降雨によるアスファルト乳剤の流出防止、寒冷時の施工などのためにアスファルト乳剤散布後あるいは散布と同時に分解剤を散布する工法が提案されている。これらの分解剤の多くはアルカリ金属塩などを用いた強制分解によるものである。例えば、特許文献1においては、炭酸水素ナトリウムを分解剤としてカチオン系アスファルト乳剤散布直後に分解し、被膜化させることが記載されている。
しかしながら、アルカリ金属塩の多くは分解作用を示すものの、必ずしも造膜作用に優れず、従って分解直後に微小なアスファルト細片が形成されるだけで、分解直後に降雨などがあった場合アスファルト細片として流出してしまう恐れがある。またアルカリ金属塩のなかには、例えば水酸化ナトリウムのように、有害性が強く舗装用の分解剤として使用に適さないものもある。
特許第3070737号公報
そこで、安全で分解性及び造膜性にも優れた分解剤を提供する。
以上のような状況に鑑み、本発明者は鋭意研究の結果、本発明アスファルト乳剤用分解剤及びアスファルト乳剤を分解する方法を完成したものであり、その特徴とするところは、分解剤については、リン酸の金属塩を主成分とする点にあり、アスファルト乳剤を分解する方法については、上記分解剤を水溶液として散布する点にある。
リン酸は、HPO、H7(ピロリン酸)、H10(トリポリリン酸、H13(テトラポリリン酸)のどれでもよいが、トリポリリン酸が最も好適である。
塩を構成する金属は、ナトリウム、カリウム、カルシウム等であるが、ナトリウムが最も適している。
これらのリン酸金属塩は水に溶解された水溶液の形で使用される。リン酸金属塩の濃度としては、基本的に飽和濃度までなら、どの濃度でも効果を有するが1〜10重量%水溶液が好適である。特に2〜6%がより好適である。1%以下ではリン酸金属塩の濃度が低すぎ、分解効果が弱く造膜性も劣る。逆に10%以上の高濃度の分解剤を多量散布することは経済的でない。経済性を考慮して高濃度の分解剤を少量散布することもできるがその場合、散布むらにより、分解反応が不均一になりやすい。
これらの分解剤水溶液には必要に応じて造膜助剤としての揮発性の有機溶剤等を加えることもできる。
本発明分解剤には次のような効果がある。
(1) 乳剤の分解が速い。
(2) アスファルトの硬化、造膜が速くなる。
(3) 安全性に優れる
以下実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明する。
実施例1
トリポリリン酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、リン酸三カリウムの各水溶液を実施例1〜4とした。各水溶液濃度は、トリポリリン酸カリウムは水への溶解性が低いため飽和濃度(1重量%)を用い、その他は5重量%とした。同様に、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸アルミニウムの5重量%水溶液を比較例としこれらの分解能を実験した。
実験の方法は、ストレートアスファルト(160℃粘度:100mPa・s、軟化点:40℃))を乳化して得られるカチオン系乳剤A(固形分50%)を直径10cmのシャーレに16ml注ぎ入れ、次にシャーレ底に広がったカチオン系乳剤に各分解剤水溶液を4ml、霧吹きを用いて散布した。この乳剤及び分解剤水溶液の散布量は舗装に使用される一般的なアスファルト乳剤の散布状況に合わせたものである。分解剤水溶液散布3分後に約100mlの水をシャーレに注ぎシャーレ内の状態及びあふれる水の濁りより、目視でその分解・造膜の程度を調べた。また、各材料の安全性の評価はそれぞれの製品安全データシート(SDS)から総合的に判断した。各分解剤のアスファルト乳剤分解性・造膜性の実験結果及び安全性を表1に示す。
Figure 0006457842
表1での評価表示は次の通りである。
分解性及び造膜性:
○はすぐに分解・造膜するため流出水に濁りがない。
△は分解するものの完全に造膜せず、流出水にアスファルト粒、アスファルト片が混じる。
×は乳剤が分解せず、流出水に茶色のアスファルト乳剤が混じる。
安全性:
○は問題なし
×は劇毒物指定
本発明実施例はすべての点で優れていた。
実験例2
実験例1で用いたカチオン系アスファルト乳剤は比較的柔らかく軟化点の低いストレートアスファルトバインダーを乳化したものであるが、舗装用途には、より硬く軟化点の高いポリマー改質アスファルトを用いることも多い。一般的にアスファルトが固く、軟化点が高くなるほど、得られた乳剤中のアスファルト粒子の粒子間融着が起きにくくなり、結果として造膜しにくくなることが知られている。そこで実験例2ではスチレン・ブタジエン・スチレン(SBS)添加により改質されたポリマー改質アスファルト(160℃粘度:300mPa・s、軟化点:57℃)を乳化したカチオン系乳剤B(固形分60%)を用いて分解性・造膜性を評価した。実験方法は実験例1と同様であるが、実験例1で結果の良かった実施例1〜実施例4の分解剤の濃度を1重量%から10重量%まで変化させて分解・造膜性を確認した(実施例5〜実施例8)。また比較例として実験例1の比較例で用いた水酸化ナトリウムについて同様に評価した(比較例4)
得られた実験結果を表-2に示す。
Figure 0006457842
表2での評価表示は次の通りである。
分解性及び造膜性:
○はすぐに分解・造膜するため流出水に濁りがない。
△は分解するものの完全に造膜せず、流出水にアスファルト粒、アスファルト片が混じる。
×は乳剤が分解せず、流出水に茶色のアスファルト乳剤が混じる。
‐はトリポリリン酸の飽和濃度以上のため実験不可。
表2に示されたように実施例1のトリポリリン酸ナトリウムは3重量%でも、それも造膜性が悪いと言われている改質アスファルトのカチオン系乳化剤においても優れた分解・造膜性を示した。

Claims (5)

  1. リン酸の金属塩を主成分とするアスファルト乳剤用分解剤を水溶液として散布することを特徴とするアスファルト乳剤を分解する方法
  2. リン酸はポリリン酸である請求項1記載のアスファルト乳剤を分解する方法
  3. 該金属は、軽金属である請求項1又は2記載のアスファルト乳剤を分解する方法
  4. 該金属はナトリウムである請求項3記載のアスファルト乳剤を分解する方法
  5. 該水溶液中の分解剤重量濃度が1〜10%である請求項1〜4のいずれかに記載のアスファルト乳剤を分解する方法。
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