JP6457044B1 - 複合ボルト、及び建物の構造体への被支持部材の支持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1,第2ネジ軸部を備える複合ボルトを使用して構造体と被支持部材間を結合しても、建物を激しく揺らす地震等の災害が発生した場合に複合ボルト自体に過大な衝撃荷重が作用するのを効果的に回避可能として、複合ボルトが被支持部材を支えきれなくなる事態の発生を未然に防止する。【解決手段】建物の構造体Fに設けた支持部Sと被支持部材Pの、支持部Sと対向する被支持部Paとの間を結合する複合ボルトCBが、支持部Sに第1ナットN1と協働して緊締される第1ネジ軸部21、及びその第1ネジ軸部21の一端に連設される第1頭部31を一体に有する第1ボルト体B1と、被支持部Paに第2ナットN2と協働して緊締される第2ネジ軸部22、及びその第2ネジ軸部22の一端に連設される第2頭部32を一体に有する第2ボルト体B2とを備え、第1,第2頭部31,32が相互に首振り可能に結合される。【選択図】 図1

Description

本発明は、建物の構造体(例えば柱、梁、躯体壁、スラブ等)に設けた支持部と、その構造体に支持させる被支持部材(例えば屋根材、天井材、外壁材、床材等)の、支持部と対向する被支持部との間を結合する複合ボルト、並びにこの複合ボルトを用いた建物の構造体への被支持部材の支持構造に関する。
上記構造体の支持部と被支持部材の被支持部間を結合する複合ボルトとして、例えば、支持部に第1ナットと協働して緊締される第1ネジ軸部と、被支持部に第2ナットと協働して緊締される第2ネジ軸部とを有するものが、例えば特許文献1に示すように知られている。
特許第4778364号公報
特許文献1の複合ボルトは、第1,第2ネジ軸部を中間フランジ部を挟んで一体に結合して構成されるため、この複合ボルトを介して構造体と被支持部材間を結合した状態では、構造体と被支持部材間の相対変位が許容されない。従って、建物を激しく揺らす地震等の災害が発生して構造体と被支持部材が相対変位しようとした場合には、その衝撃荷重で複合ボルトが破断し、被支持部材を支えきれなくなる等の問題がある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、第1,第2ネジ軸部を備える複合ボルトを使用して構造体と被支持部材間を結合しても、従来技術の上記問題のない複合ボルト、及びその複合ボルトを用いた、建物の構造体への被支持部材の支持構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は、建物の構造体に設けた支持部と、前記構造体に支持させる被支持部材の、前記支持部と対向する被支持部との間を結合する複合ボルトであって、前記支持部に第1ナットと協働して緊締される第1ネジ軸部、及びその第1ネジ軸部の一端に連設される第1頭部を一体に有する第1ボルト体と、前記被支持部に第2ナットと協働して緊締される第2ネジ軸部、及びその第2ネジ軸部の一端に連設される第2頭部を一体に有する第2ボルト体とを備えていて、前記第1,第2頭部が相互に首振り可能に結合されるものにおいて、前記第1,第2頭部のうち何れか一方の頭部は、何れか他方の頭部側に開口した有底筒状に形成されると共に、該他方の頭部は、該一方の頭部内面に首振り可能に係合される球面部を有しており、前記一方の頭部の開口縁部には、前記他方の頭部が該一方の頭部の開口端から外方へ離脱するのを阻止する内向きフランジ部が一体に連設され、前記内向きフランジ部は、前記第1,第2頭部相互の首振り角度を所定範囲以下に規制するように前記他方の頭部に連なるネジ軸部に係合可能であり、前記一方の頭部の開口端部と、その開口端部に対向する前記支持部又は前記被支持部との対向面間には、その間をシールし得る防水ゴムが介設されることを第の特徴とする。
また本発明は、第の特徴に加えて、前記支持部及び前記被支持部が上下に配置されると共に、前記一方の頭部の前記開口端が下向きであることを第の特徴とする。
また本発明は、第1又は第2の特徴に加えて、前記一方の頭部の外周面は、第1の回転操作用工具が相対回転不能に係合可能な第1被係合部を有し、前記他方の頭部に連なるネジ軸部は、第2の回転操作用工具が相対回転不能に係合可能な第2被係合部を有することを第の特徴とする。
また本発明は、第1〜第の何れかの特徴に加えて、前記被支持部材が、前記構造体の内側又は外側を覆う内装用又は外装用のパネル材で構成されることを第の特徴とする。
また本発明は、第の特徴を有する複合ボルトを複数の有する、建物の構造体への被支持部材の支持構造であって、前記複数の複合ボルトが、前記パネル材で各々構成されてシール部材を挟んで互いに隣接配置される複数の前記被支持部材の各被支持部と、前記支持部との間を個別に結合することを第の特徴とする。
以上のように本発明によれば、建物の構造体に設けた支持部と、被支持部材の、支持部と対向する被支持部との間を結合する複合ボルトが、支持部に第1ナットと協働して緊締される第1ネジ軸部、及びその第1ネジ軸部の一端に連設される第1頭部を一体に有する第1ボルト体と、被支持部に第2ナットと協働して緊締される第2ネジ軸部、及びその第2ネジ軸部の一端に連設される第2頭部を一体に有する第2ボルト体とを備え、第1,第2頭部が相互に首振り可能に結合されるので、この複合ボルトを介して構造体と被支持部材間を結合した状態では、その結合部に構造体及び被支持部材から大きな衝撃荷重が作用しても第1,第2ボルト体相互の首振り運動により構造体と被支持部材間の多少の相対変位が許容される。これにより、建物を激しく揺らす地震等の災害が発生した場合に複合ボルト自体に過大な衝撃荷重が作用するのを効果的に回避できるから、複合ボルトが破断して被支持部材を支えきれなくなる事態の発生を未然に有効に防止することができる。
また第1,第2頭部のうち一方の頭部は、他方の頭部側に開口した有底筒状に形成されると共に、他方の頭部は、一方の頭部内面に首振り可能に係合される球面部を有し、一方の頭部の開口縁部には、他方の頭部が一方の頭部の開口端から外方へ離脱するのを阻止する内向きフランジ部が一体に連設され、内向きフランジ部は、第1,第2頭部相互の首振り角度を所定範囲以下に規制するように前記他方の頭部に連なるネジ軸部に係合可能であるので、第1,第2ボルト体の頭部を上記のように成形・加工するだけで、第1,第2ボルト体相互の首振り機構が容易に得られ、コスト節減に寄与することができる。
その上、有底筒状をなす一方の頭部の開口端部と、その開口端部に対向する支持部又は被支持部との対向面間には、その間をシールし得る防水ゴムが介設されるので、この防水ゴムで一方の頭部の開口端を閉塞でき、一方の頭部への水の侵入を効果的に防止できる。しかも防水ゴムが一方の頭部と支持部又は被支持部との間に介在することで、第1,第2頭部相互の首振り運動に伴い構造体及び被支持部材が相対変位しようとする際に、防水ゴムが弾性変形して衝撃吸収作用を発揮できるため、複合ボルトの破断をより効果的に防止可能となり、更には被支持部材の過度のガタつきも効果的に防止可能となる。
また第の特徴によれば、支持部及び被支持部が上下方向一方側と他方側に配置されると共に、一方の頭部の開口端が下向きであるので、有底筒状をなす一方の頭部の内部にそれの開口端から水が侵入、滞留するのをより効果的に防止することができる。
また第の特徴によれば、一方の頭部の外周面は、第1の回転操作用工具が相対回転不能に係合可能な第1被係合部を有し、他方の頭部に連なるネジ軸部は、第2の回転操作用工具が相対回転不能に係合可能な第2被係合部を有するので、第1,第2頭部相互が首振り可能に結合されていても、第1,第2ボルト体に対するナット締め込み操作を支障なく行うことができる。
また第の特徴によれば、被支持部材が、構造体の内側又は外側を覆う内装用又は外装用のパネル材で構成されるので、建物を激しく揺らす地震等の災害が発生した場合に、複合ボルト破断に因り内装用又は外装用パネル材が脱落するのを、未然に効果的に防止することできる。
また第の特徴によれば、複数の複合ボルトが、パネル材で各々構成されてシール部材を挟んで互いに隣接配置される複数の被支持部材の各被支持部と、支持部との間を個別に結合するので、個々のパネル材を、互いに独立した本発明の複合ボルトで構造体に個別に連結することができ、従って、隣り合うパネル材間よりシール部材が脱落するのを効果的に防止することができるから、パネル材間の隙間からの水漏れ防止に有効である。
本発明の複合ボルトを用いたパネル材の建物構造体への支持構造の第1実施形態を示す要部断面図 図1の2−2線断面図 (A)は、図1の3矢視部拡大断面図、(B)は、(A)において複合ボルトのみを示す単体断面図 複合ボルトの単体斜視図 本発明の複合ボルトを用いたパネル材の建物構造体への支持構造の第2実施形態を示す要部断面図 第3実施形態に係る複合ボルトの単体断面図(図3(B)の対応図)
本発明の実施の形態を、添付図面に示す本発明の好適な実施形態に基づいて以下に説明する。
先ず、図1及び図2において、建物の構造体の一例として、天井部の梁に使用される鋼材(例えばH型鋼材)よりなるフレームFが示されており、フレームFの下面には、支持部としての支持ステーSがボルト・ナットにより固着される。尚、支持ステーSの固定手段は図示例に限定されず、他の適当な固定手段(例えば溶接)で固着してもよい。尚また、支持部をフレームFに一体に形成してもよい。
また図1及び図2には、フレームFに固定、支持させる被支持部材の一例として、フレームFを内側から覆う内装用(例えば天井用)のパネル材Pが示されており、このパネル材Pの、支持ステーSと対面する被支持部Paとの間が、本発明の複合ボルトCBで結合される。これにより、パネル材Pは、複合ボルトCBを介してフレームF(支持ステーS)に結合、吊持される。
パネル材Pの被支持部Paは、本実施形態ではパネル材Pの一部で構成されるが、パネル材Pとは別部品(例えばパネル材Pの上面に重合する支持プレート)をパネル材Pに適当な固定手段(例えば溶接、ボルトナット等)で結合してもよい。
次に、図3及び図4も併せて参照して、複合ボルトCBの構造を説明する。
複合ボルトCBは、支持ステーSに第1ナットN1と協働して緊締、固定される第1ネジ軸部21、及びその第1ネジ軸部21の一端に連設される第1頭部31を一体に有する第1ボルト体B1と、被支持部Paに第2ナットN2と協働して緊締、固定される第2ネジ軸部22、及びその第2ネジ軸部22の一端に連設される第2頭部32を一体に有する第2ボルト体B2とを備える。第1,第2頭部31,32が相互に首振り可能に結合されており、また第1,第2頭部31,32は、第1,第2ネジ軸部21,22よりも大径に形成される。
第1,第2頭部31,32のうち何れか一方の頭部、本実施形態では第1頭部31は、何れか他方の頭部、即ち第2頭部32の側に開口した有底筒状に形成される。一方、第2頭部32は、第1頭部31内面に首振り可能に係合される球面部32rを有し、即ちボール状に形成される。
第1頭部31は、筒状の頭部本体31mと、頭部本体31mの一端(図示例では上端)を閉塞する閉塞壁部31wとを一体に有し、閉塞壁部31wの上面に第1ネジ軸部21が一体に連設される。
頭部本体31mの外周面は、横断面が正六角形状に形成され、その外周面に第1の回転操作用工具T1(例えばスパナ)が相対回転不能に係合可能である。即ち、第1頭部31は、その外周面に、第1の回転操作用工具T1が相対回転不能に係合可能な複数の平面よりなる第1被係合部31sを有する。
また頭部本体31mの開放側の他端(図示例では下端)の開口縁部には、第2頭部32が第1頭部31の開口端から外方へ離脱するのを阻止すべく第2頭部32に内面が係合可能な環状の内向きフランジ部31mfが一体に連設される。
この内向きフランジ部31mfは、第2頭部32に対する抜け止め機能を発揮し得るように第2頭部32に向かって先細りのテーパ状に形成されており、内向きフランジ部31mfの内周側のテーパ面が、ボール状の第2頭部32に相対回転摺動可能に係合する。そして、内向きフランジ部31mfは、第1,第2頭部31,32相互の首振り角度を所定範囲以下に規制し得るように、第2頭部32に連なるネジ軸部22の基部外周に係合可能である(図3の(B)二点鎖線を参照)。
第1頭部31の開口端部の外端面(即ち内向きフランジ部31mfの外周面)と、その開口端部に対向するパネル材Pの被支持部Paとの対向面間には、その間をシールし得る環状のシールゴム(防水ゴム)Rが介設される。このシールゴムRは硬質ゴムより構成されており、後述するように、シール機能のみならず緩衝機能をも発揮可能である。
また第2頭部32に連なる第2ネジ軸部22は、第2の回転操作用工具T2(例えばドライバー)が相対回転不能に係合可能な第2被係合部としての係合溝22sを、第2頭部32とは反対側の軸端、即ち下端に有している。
次に第1実施形態の作用を説明する。
複合ボルトCBの製造に際しては、例えば、第2ボルト体B2を先ず製作し、次に、第1ボルト体B1を二次成形(複合ボルトCBが金属製の場合は鋳造成形、また合成樹脂製の場合は射出成形)する。
その二次成形過程では、第1ボルト体B1を成形するための金型(不図示)のキャビティ内に、先行して製作した第2ボルト体B2と、第1,第2頭部31,32間の隙間に相当する形状に形成されて第2頭部32を囲繞する中子(例えば、製品成形後に水等で溶融可能な塩中子等、不図示)とを共にセットする。そして、そのセット状態で第1ボルト体B1を二次成形し、その成形後に上記中子を溶剤(例えば高温高圧水等)で溶かして外部に排出し、第1,第2頭部31,32間の隙間を形成する。
複合ボルトCBは、例えば構造体としてのフレームFに被支持部材としてパネル材Pを結合、吊持するのに使用される。その結合に際しては、支持ステーSを下方より貫通させた第1ボルト体B1の第1ネジ軸部21を第1ナットN1で支持ステーSに緊締し、その緊締時には、例えば第1頭部31の横断面正六角形状の外周面(第1被係合部31s)に第1の回転操作用工具T1(例えばスパナ)を係合させて回り止めした状態(図3(A)二点鎖線を参照)で、第1ナットN1を図示しないスパナ等で締付操作すればよい。
一方、パネル材Pの被支持部Paを上方より貫通させた第2ボルト体B2の第2ネジ軸部22を第2ナットN2で被支持部Paに緊締すると共に、第頭部3の下端部(内向きフランジ部31mf)とパネル材P(被支持部Pa)上面との間にシールゴムRを上下方向に挟圧する。この場合の第2ナットN2の締付は、例えば第2ネジ軸部22の係合溝22sに第2の回転操作用工具T2(例えばドライバー)を係合させて回り止めした状態(図3(A)二点鎖線を参照)で、第2ナットN2を図示しないスパナ等で締付操作すればよい。
そして、この第2ナットN2の締付に伴い、ボール状の第2頭部32が第1頭部31の内向きフランジ部31mf内面に圧接されると共に、シールゴムRが第頭部3の下端部とパネル材P上面間で強く挟圧されるため、パネル材Pがガタなく支持ステーS(フレームF)に吊持、固定される。
このように複合ボルトCBは、支持ステーSに第1ナットN1と協働して緊締される第1ネジ軸部21、及びそれの一端に連設される第1頭部31を一体に有する第1ボルト体B1と、パネル材Pの被支持部Paに第2ナットN2と協働して緊締される第2ネジ軸部22、及びそれの一端に連設される第2頭部32を一体に有する第2ボルト体B2とを備えていて、第1,第2頭部31,32が相互に首振り可能に結合される構造である。
これにより、この複合ボルトCBを介してフレームFとパネル材P間を結合した状態では、その結合部にフレームFとパネル材Pから大きな衝撃荷重が作用しても第1,第2ボルト体B1,B2相互の首振り運動(図3(B)二点鎖線を参照)により、フレームFとパネル材P間の多少の相対変位が許容される。そのため、建物を激しく揺らす地震等の災害が発生した場合に複合ボルトCB自体に過大な衝撃荷重が作用するのを効果的に回避できるから、複合ボルトCBが破断してパネル材Pを支えきれなくなる事態(即ちパネル材Pが脱落する事態)の発生を未然に有効に防止可能となる。
また本実施形態において、第1,第2頭部31,32のうち第1頭部31は、第2頭部32側に開口した有底筒状に形成されると共に、第2頭部32は、第1頭部31内に首振り可能に係合される球面部32rを有しており、第1頭部31の開口縁部には、第2頭部32が第1頭部31の開口端から外方へ離脱するのを阻止する内向きフランジ部31mfが連設され、この内向きフランジ部31mfは、第1,第2頭部31,32相互の首振り角度を所定範囲以下に規制するように他方の頭部32に連なるネジ軸部22に係合可能である。これにより、第1,第2頭部31,32を上記の如く成形・加工するだけで、第1,第2ボルト体B1,B2相互の首振り機構が容易に得られ、コスト節減が図られる。
更に本実施形態では、有底筒状をなす第1頭部31の開口端部と、その開口端部に対向するパネル材Pの被支持部Paとの対向面間に、その間をシールし得るシールゴムRが介設されるため、このシールゴムRで第1頭部31の開口端を閉塞でき、第1頭部31内への水の侵入が効果的に防止可能である。しかもシールゴムRが第1頭部31とパネル材Pの被支持部Paとの間に挟圧されることで、第1,第2頭部31,32相互の首振り運動に伴い支持ステーS(フレームF)とパネル材P相互が相対変位しようとする際に、シールゴムRが弾性変形して衝撃吸収作用を発揮できるため、その緩衝効果で複合ボルトCBの破断をより効果的に防止可能となり、更にはパネル材Pの過度のガタつきも効果的に防止可能となる。
更にまた有底筒状をなす第1頭部31の開口端は下向きであるため、第1頭部31の内部空間に第1頭部31の開口端から水が侵入、滞留するのをより効果的に防止することができる。
また第1頭部31の外周面は、第1の回転操作用工具(例えばスパナ)が相対回転不能に係合可能な平面(第1被係合部31s)を有し、第2ネジ軸部22は、第2の回転操作用工具(例えばドライバー)が相対回転不能に係合可能な係合溝22s(第2被係合部)を有するため、第1,第2頭部31,32相互が首振り可能に結合されていても、第1,第2ボルト体B1,B2に対するナットN1,N2の締め込み操作を支障なく行うことができる。
次に図5を参照して、第2実施形態について説明する。
第2実施形態では、フレームF(構造体)に支持されてその内側又は外側を覆う被支持部材が、縦横に配列された複数の矩形状パネル材P1,P2より構成される。そして、その各々のパネル材P1,P2が複数の複合ボルトCBを介してフレームF(支持ステーS)に個別に結合される。
相隣なる2枚のパネル材P1,P2の隣接端縁間には、その間をシールするシール部材としてのシールゴム40が介装される。シールゴム40は、各パネル材P1,P2の対応する端縁部に従来周知の係止構造で係脱可能に係止、固定される。
第2実施形態のその他の構成は、第1実施形態と基本的に同じであるため、各構成部材には、第1実施形態の対応する構成部材と参照符号と同じにして、具体的な構造説明を省略する。そして、この第2実施形態でも、第1実施形態の上記した作用効果と同等の作用効果を達成可能である。
更に第2実施形態によれば、複数あるパネル材P1,P2の各々を、互いに独立した本発明の複合ボルトCBでフレームF(構造体)に個別に連結できる。これにより、パネル材P1,P2が複数有っても、隣り合うパネル材P1,P2間よりシールゴム40が脱落するのを効果的に防止することができるから、パネル材P1,P2間の隙間からの水漏れ防止に有効である。
次に図6を参照して、第3実施形態について説明する。
第1,第2実施形態では、第1ボルト体B1において第1頭部31全体を一体成形したものを示したが、第3実施形態では、筒状の頭部本体31mと、頭部本体31mの一端を閉塞し且つ第1ネジ軸部21と一体の閉塞壁部31wとが別々に製作され、その両者31m,31wが後付けで、適当な結合手段(例えば溶接、カシメ等)で一体的に結合jされる。その結合作業は、頭部本体31m内に第2ボルト体B2の第2頭部32を装入した状態で行われ、その結合作業の終了後は、第2頭部32が第1頭部31内より離脱困難となる。
第3実施形態のその他の構成は、第1,第2実施形態と基本的に同じであるため、各構成部材には、第1,第2実施形態の対応する構成部材と参照符号と同じにして、具体的な構造説明を省略する。そして、この第3実施形態でも、第1,第2実施形態の上記した作用効果と同等の作用効果を達成可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、前記実施形態では、建物の構造体として天井用の梁を構成するフレームFを例示し、また被支持部材として、フレームFに吊持される天井用パネル材P,P1,P2を例示したが、本発明の構造体は、天井用の梁以外の梁や、柱、躯体壁、スラブ等であってもよく、また本発明の被支持部材は、天井用パネル材以外のパネル材や、各種の天井材、屋根材、外壁材、床材等であってもよい。この場合、被支持部材は、これを構造体の下方のみならず、上方や、側方(建物の内側方又は外側方)に配置して、複合ボルトCBを介して構造体に結合するようにしてもよい。
また前記実施形態では、構造体(フレームF)側の第1ボルト体B1の第1頭部31が有底筒状に、また被支持部材(パネル材P,P1,P2)側の第2ボルト体B2の第2頭部32がボール状にそれぞれ形成されるものを示したが、本発明では、その逆の組み合わせ、即ち、第1頭部31がボール状に、また第2頭部32が有底筒状にそれぞれ形成されてもよい。尚、この場合は、第2頭部32の開口端部の外端面と、その開口端部に対向する構造体(フレームF)の支持部(支持ステーS)との対向面間に、その間をシールし得る環状のシールゴム(防水ゴム)Rが介設される。
CB・・・・・・複合ボルト
B1,B2・・・第1,第2ボルト体
F・・・・・・・フレーム(構造体)
N1,N2・・・第1,第2ナット
P;P1,P2・・パネル材(被支持部材)
Pa・・・・・・被支持部
R・・・・・・・シールゴム(防水ゴム)
S・・・・・・・支持ステー(支持部)
T1・・・・・・スパナ(第1の回転操作用工具)
T2・・・・・・ドライバー(第2の回転操作用工具)
21,22・・・第1,第2ネジ軸部
22s・・・・・係合溝(第2被係合部)
31・・・・・・第1頭部(一方の頭部)
31mf・・・・内向きフランジ部
31s・・・・・第1被係合部
32・・・・・・第2頭部(他方の頭部)
32r・・・・・球面部
40・・・・・・シールゴム(シール部材)

Claims (5)

  1. 建物の構造体(F)に設けた支持部(S)と、前記構造体(F)に支持させる被支持部材(P;P1,P2)の、前記支持部(S)と対向する被支持部(Pa)との間を結合する複合ボルト(CB)であって、
    前記支持部(S)に第1ナット(N1)と協働して緊締される第1ネジ軸部(21)、及びその第1ネジ軸部(21)の一端に連設される第1頭部(31)を一体に有する第1ボルト体(B1)と、前記被支持部(Pa)に第2ナット(N2)と協働して緊締される第2ネジ軸部(22)、及びその第2ネジ軸部(22)の一端に連設される第2頭部(32)を一体に有する第2ボルト体(B2)とを備えていて、前記第1,第2頭部(31,32)が相互に首振り可能に結合されるものにおいて、
    前記第1,第2頭部(31,32)のうち何れか一方の頭部(31)は、何れか他方の頭部(32)側に開口した有底筒状に形成されると共に、該他方の頭部(32)は、該一方の頭部(31)内面に首振り可能に係合される球面部(32r)を有しており、
    前記一方の頭部(31)の開口縁部には、前記他方の頭部(32)が該一方の頭部(31)の開口端から外方へ離脱するのを阻止する内向きフランジ部(31mf)が一体に連設され、
    前記内向きフランジ部(31mf)は、前記第1,第2頭部(31,32)相互の首振り角度を所定範囲以下に規制するように前記他方の頭部(32)に連なるネジ軸部(22)に係合可能であり、
    前記一方の頭部(31)の開口端部と、その開口端部に対向する前記支持部(S)又は前記被支持部(Pa)との対向面間には、その間をシールし得る防水ゴム(R)が介設されることを特徴とする、複合ボルト。
  2. 前記支持部(S)及び前記被支持部(Pa)が上下に配置されると共に、前記一方の頭部(31)の前記開口端が下向きであることを特徴とする、請求項1に記載の複合ボルト。
  3. 前記一方の頭部(31)の外周面は、第1の回転操作用工具(T1)が相対回転不能に係合可能な第1被係合部(31s)を有し、
    前記他方の頭部(32)に連なるネジ軸部(22)は、第2の回転操作用工具(T2)が相対回転不能に係合可能な第2被係合部(22s)を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の複合ボルト。
  4. 前記被支持部材(P;P1,P2)が、前記構造体(F)の内側又は外側を覆う内装用又は外装用のパネル材で構成されることを特徴とする、請求項1〜の何れか一項に記載の複合ボルト。
  5. 請求項に記載の複合ボルト(CB)を複数有する、建物の構造体への被支持部材の支持構造であって、
    前記複数の複合ボルト(CB)が、前記パネル材で各々構成されてシール部材(40)を挟んで互いに隣接配置される複数の前記被支持部材(P1,P2)の各被支持部(Pa)と、前記支持部(S)との間を個別に結合することを特徴とする、建物の構造体への被支持部材の支持構造。
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