JP6456629B2 - 復旧作業支援装置および復旧作業支援システム - Google Patents
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Description
撮影機能を備える携帯端末によって取得された互いに連携している複数の制御装置の撮影画像に基づいて、故障を有する機器を判別または推定して対応する復旧作業データを前記携帯端末へ送信する復旧作業支援装置であって、
複数の携帯端末から送信された複数の制御装置の撮影画像に基づいて、前記複数の制御装置の連携状態を判定する連携判定手段と、
前記複数の制御装置の撮影画像に基づいて、当該制御装置が備える故障報知手段の報知状態を認識する認識手段と、
前記認識手段による認識結果に基づいて、前記複数の制御装置によって制御可能な複数の被制御機器の中から故障を有する機器を判別または推定するとともに、その故障状態を判別または推定する判別手段と、
故障に対応して機器を復旧させるための復旧作業の内容を指示する指示情報が予め記憶された記憶手段と、
前記判別手段による判別または推定結果に基づいて、前記故障を有する機器を復旧させるために前記連携状態に応じて前記複数の制御装置で連携して行う復旧作業の内容を指示する指示情報を前記記憶手段から読み出して前記複数の携帯端末にそれぞれ表示させるための復旧作業データを作成する作成手段と、
前記複数の携帯端末によって送信された前記複数の制御装置の撮影画像を受信するとともに、前記作成手段によって作成された前記復旧作業データを対応する携帯端末に送信する通信手段と、を備えるようにしたものである。
具体的には、復旧作業支援装置が故障機器やその故障状態を判別または推定するため、作業員等は、故障機器やその故障状態を判別する必要がない。よって、故障機器やその故障状態を誤って判別してしまうことがないため、迅速かつ適確に復旧作業を行うことができる。
また、復旧作業の内容を指示する指示情報が携帯端末に表示されるため、作業員等は、復旧作業の仕方を覚えていなくても、マニュアル等を見たり製造メーカ等に問い合わせたりする必要がない。よって、マニュアル等を見たり製造メーカ等に問い合わせたりしなくても復旧作業を行うことができるため、迅速かつ適確に復旧作業を行うことができる。
ここで、「撮影画像」は、静止画像であってもよいし、動画像であってもよい。また、「撮影画像」は、モノクロ画像であってもよいし、カラー画像であってもよい。
また、「故障を有する機器を判別」とは、故障を有する機器を1つに決定することであり、「故障を有する機器を推定」とは、故障を有する機器の候補を決定することである。
また、「故障状態を判別」とは、故障状態を1つに決定することであり、「故障状態を推定」とは、故障状態の候補を決定することである。
前記認識手段は、前記報知状態として、前記複数の発光部それぞれの位置と、各位置にある発光部の発光の有無、発光色、および発光周期のうちの少なくとも1つと、の組み合わせを認識するように構成する。
前記作成手段は、前記復旧作業データとして、前記通信手段によって受信された前記制御装置の撮影画像に、前記指示情報を重畳したものを、前記携帯端末に表示させるためのデータを作成するように構成する。
前記作成手段は、前記複数の手順毎に前記復旧作業データを作成し、
前記通信手段は、
一の手順の復旧作業データを前記携帯端末に送信した後、当該復旧作業データに基づく復旧作業後に当該携帯端末によって取得された前記制御装置の撮影画像を受信すると、当該撮影画像に基づいて当該復旧作業データに基づく復旧作業が正しく行われたか否か判断し、
正しく行われたと判断した場合に、次の手順の復旧作業データを、前記携帯端末に送信するように構成する。
また、復旧作業支援装置は、故障機器が復旧するまでの進捗状況を確認することができ
る。
前記作成手段は、前記複数の制御装置毎に前記復旧作業データを作成し、
前記通信手段は、前記携帯端末に、当該携帯端末が送信してきた前記撮影画像の被写体になった制御装置用の復旧作業データを送信するように構成する。
前記記憶手段に記憶されている作業時間に基づいて、前記故障を有する機器が復旧するまでの残り時間を予測し、当該予測した残り時間を前記携帯端末に表示させるための残り時間データを作成する予測手段と、を備え、
前記通信手段は、前記予測手段によって作成された残り時間データを前記携帯端末に送信するように構成する。
ここで、「記憶手段」には、制御装置で行う復旧作業の作業時間の他に、制御装置で行う復旧作業以外の復旧作業の作業時間が記憶されていてもよい。
前記復旧作業支援装置と、前記制御装置と、前記被制御機器と、前記携帯端末と、を備える。
具体的には、復旧作業支援装置が故障機器やその故障状態を判別または推定するため、作業員等は、故障機器やその故障状態を判別する必要がない。よって、故障機器やその故障状態を誤って判別してしまうことがないため、迅速かつ適確に復旧作業を行うことができる。
また、復旧作業の内容を指示する指示情報が携帯端末に表示されるため、作業員等は、復旧作業の仕方を覚えていなくても、マニュアル等を見たり製造メーカ等に問い合わせたりする必要がない。よって、マニュアル等を見たり製造メーカ等に問い合わせたりしなくても復旧作業を行うことができるため、迅速かつ適確に復旧作業を行うことができる。
本実施形態の復旧作業支援システム1は、図1に示すように、鉄道敷地内(具体的には、鉄道敷地内の鉄道軌道上など)に設置されている信号機、転てつ機、軌道回路、ATS等の信号機器10と、駅の機器室等に設置されている制御装置20と、作業員等が携帯しているユーザ端末30と、中央指令室等に設置されている復旧作業支援装置40と、ユーザ端末30と復旧作業支援装置40とを通信可能に接続するインターネット等の通信ネットワークNと、を主に備えて構成される。
なお、隣接する2つの駅の間に設置されている信号機器10の数、信号機器10を制御する制御装置20の数、駅に設けられている機器室の数、機器室に設置されている制御装置20の数等の構成は、図1に示す構成に限定されるものではなく、現状、場所(駅)によって異なっている。
また、4つの制御装置20、すなわち制御装置A,B,C,Dは、互いに接続されている。制御装置A,B,C,Dは、互いに有線接続されていてもよいし、互いに無線接続されていてもよい。
スイッチ21は、例えば、押しボタン式のスイッチである。スイッチ21には、当該スイッチ21を発光させるためにLEDが内蔵されている。
また、表示灯22には、LEDが内蔵されている。
)を把握できるようになっている。ここで、「発光状態」とは、複数のLEDそれぞれの位置と、各位置にあるLEDの発光の有無、発光色、および発光周期(すなわち、点滅周期)のうちの少なくとも1つと、の組み合わせである。
なお、制御装置20は、スイッチ(LED内蔵型スイッチ)21を複数備えているのであれば、表示灯22は備えていなくてもよい。また、制御装置20は、表示灯22を複数備えているのであれば、スイッチ(LED内蔵型スイッチ)21は備えていなくてもよい。すなわち、制御装置20は、操作面に複数のLEDが設けられていればよい。
そして、復旧作業支援装置40は、これらの撮影画像に基づいて、信号機器H,I,J,K,Lのうちの何れが故障しているのかを判別または推定するとともに、その故障状態を判別または推定して、復旧作業ルートを選択するよう構成されている。
具体的には、復旧作業支援装置40は、例えば、図1に示すように、制御部41と、画像認識エンジン42と、記憶部43と、通信部44と、を主に備えて構成される。
画像認識エンジン42を用いて複数のLEDの発光状態を認識する技術については、公知の技術を適用することができるので、詳しい説明は省略する。
b、連携状態データ記憶領域43c、復旧作業フロー記憶領域43d等を有している。
制御部41は、制御装置データ記憶領域43aに記憶されている撮影画像の中から、ユーザ端末30から送信されてきた制御装置20の撮影画像に一致するものを見つけ出し、見つけ出した撮影画像に対応する名称や設置場所を制御装置データ記憶領域43aから取得することで、送信されてきた撮影画像の被写体の名称や設置場所を特定することができる。
ここで、制御装置20が取り得る状態とは、例えば、「正常状態」や「故障報知状態」などである。「故障報知状態」には、例えば、「信号機故障報知状態」や「転てつ機故障報知状態」や「軌道回路故障報知状態」や「ATS故障報知状態」などがある。
また、当該状態であるときのLED発光状態とは、例えば、制御装置20の状態が「正
常状態」であるときにおける当該制御装置20に設けられている複数のLEDの発光状態(例えば「全LEDが緑色で点灯」)や、制御装置20の状態が「信号機故障報知状態」であるときにおける当該制御装置20に設けられている複数のLEDの発光状態(例えば「LED1が赤色で点滅(点滅周期:1秒)、その他のLEDは緑色で点灯」)などである。
制御部41は、発光状態データ記憶領域43bに記憶されているLED発光状態の中から、画像認識エンジン42を用いて認識した実際のLED発光状態に一致するものを見つけ出し、見つけ出したLED発光状態に対応する制御装置20が取り得る状態を発光状態データ記憶領域43bから取得することで、制御装置20の現在の状態を判別することができる。
制御部41は、連携状態データ記憶領域43cに記憶されている制御装置20の名称や設置場所の中から、送信されてきた撮影画像の被写体の名称や設置場所(具体的には、制御装置データ記憶領域43aに記憶されているデータを参照して特定した名称や設置場所)に一致するものを見つけ出し、見つけ出した名称や設置場所に対応する連携状態を連携状態データ記憶領域43cから取得することで、制御装置20の連携状態を把握することができる。
具体的には、復旧作業フローは、例えば、作業工程と判定工程とからなり、復旧作業フローに従って「作業(復旧作業)」や「判定」を行っていくと、故障していた信号機器10が復旧して、当該故障に伴い運転を見合わせていた列車が運転可能な状態になる。
また、復旧作業フローに含まれる各作業工程(「作業(ア)」等)には、当該作業に要する作業時間(「作業時間10分」等)が付加されている。
また、復旧作業フローに含まれる作業工程は、人間(作業責任者や作業員など)が行うが、復旧作業の種類は複数あるため、復旧作業の仕方が覚えきれずマニュアル等を見たり製造メーカ等に問い合わせたりしなければ復旧作業を行うことができない等の不都合が発生してしまうことがあった。そこで、このような不都合の発生を抑制するために、本発明では、復旧作業フローに含まれる複数の作業工程のうちの、制御装置20の操作面を操作して作業する作業工程については、当該作業(復旧作業)の内容を復旧作業支援装置40から指示するよう構成した。
また、復旧作業フローに含まれる複数の判定工程のうちの、制御装置20の操作面に設
けられている複数のLEDの発光状態に基づき判定する判定工程以外の判定工程には、例えば、ケーブルが損傷しているか否かの判定等がある。
次に、本実施形態の復旧作業支援装置40の制御部41が行う復旧作業支援処理について説明する。図5は、本実施形態における復旧作業支援処理の一例を示すフローチャートである。
具体的には、制御部41は、例えば中央指令室等に設置されている他の装置からX駅とY駅との間で信号機器故障が発生した旨の通知を受信した場合、制御装置データ記憶領域43aに記憶されているデータを参照しながら、X駅とY駅との間に設置されている信号機器10を制御する制御装置20(制御装置A,B,C,D)全ての撮影画像を受信したか否かを判定する。
一方、ステップS1で、制御装置20の撮影画像を受信したと判定した場合(ステップS1;Yes)、具体的には、制御装置Aの撮影画像、制御装置Bの撮影画像、制御装置Cの撮影画像、および制御装置Dの撮影画像を受信したと判定した場合には、制御部41は、受信した各撮影画像を、画像認識エンジン42を用いて解析し、各制御装置20の操作面に設けられている複数のLEDの発光状態を認識する(ステップS2)。
すなわち、制御部41および画像認識エンジン42が、撮影機能を備える携帯端末(ユーザ端末30)によって取得された制御装置20の撮影画像に基づいて、当該制御装置20が備える故障報知手段の報知状態(本実施形態の場合、複数のLEDの発光状態)を認識する認識手段をなす。
具体的には、制御部41は、制御装置A用の手順N番目の復旧作業データおよび制御装置B用の手順N番目の復旧作業データを作成してユーザ端末Eに送信し、制御装置C用の手順N番目の復旧作業データを作成してユーザ端末Fに送信し、制御装置D用の手順N番目の復旧作業データを作成してユーザ端末Gに送信する。これにより、ユーザ端末Eの表
示部には、故障機器(故障を有する信号機器10)を復旧させるために制御装置Aで行う復旧作業の内容を指示する復旧作業指示画面や制御装置Bで行う復旧作業の内容を指示する復旧作業指示画面が表示され、ユーザ端末Fの表示部には、故障機器を復旧させるために制御装置Cで行う復旧作業の内容を指示する復旧作業指示画面が表示され、ユーザ端末Gの表示部には、故障機器を復旧させるために制御装置Dで行う復旧作業の内容を指示する復旧作業指示画面が表示される。
また、制御部41および通信部44が、携帯端末(ユーザ端末30)によって送信された制御装置20の撮影画像を受信するとともに、作成手段によって作成された復旧作業データを当該携帯端末に送信する通信手段をなす。
そして、通信手段(制御部41および通信部44)は、携帯端末(ユーザ端末30)に、当該携帯端末が送信してきた撮影画像の被写体になった制御装置20用の復旧作業データを送信するように構成されている。
具体的には、ユーザ端末30の表示部には、復旧作業指示画面として、例えば、復旧作業の内容を指示する指示情報P1と、当該復旧作業の手順番号や当該復旧作業が行われる制御装置20の名称などに関する情報P2と、が制御装置20の画像P3に重畳されたものが表示される。指示情報P1には、手順N番目の復旧作業が行われる制御装置20用の指示情報と、手順N番目の復旧作業が行われない制御装置20用の指示情報と、がある。手順N番目の復旧作業が行われる制御装置20用の指示情報は、例えば図7(b)に示す指示情報P1のように、制御装置20における操作部位(図7(b)に示す例の場合「右下にあるスイッチ21」)を指し示すとともに操作方法(図7(b)に示す例の場合「OFF」)を示す情報である。また、手順N番目の復旧作業が行われない制御装置20用の指示情報は、例えば図7(a)に示す指示情報P1のように、復旧作業の待機を指示する情報である。
なお、復旧作業指示画面には、手順N番目の復旧作業が行われる制御装置20用の指示情報として、制御装置20における操作部位を指し示すとともに操作方法を示す情報に加えて(あるいは、代えて)、例えば制御装置20の画像P3に隣接する位置に、既存のマニュアル等から抜粋した当該復旧作業の内容を詳細に説明するためのテキスト情報等が表示されてもよい。
例えば、復旧作業データが、通信部44によって受信された制御装置20の撮影画像に、指示情報P1等を重畳したものを表示させるためのデータである場合、ユーザ端末30は、復旧作業支援装置40から送信されてきた復旧作業データに基づく画像を表示部に表示するだけで、復旧作業指示画面を表示することができる。この場合、ユーザ端末30が
復旧作業データを受信する前に取得して復旧作業支援装置40に送信した制御装置20の撮影画像が、制御装置20の画像P3になる。
一方、復旧作業データが、ユーザ端末30にライブビュー表示されている制御装置20の画像に、指示情報P1等を重畳させて表示するためのデータである場合、ユーザ端末30は、予め導入されている専用のソフト(アプリ)を起動し、表示部にライブビュー表示している制御装置20の画像に対し画像認識処理等を行って、当該ライブビュー表示している制御装置20の画像に合うように復旧作業支援装置40から送信されてきた復旧作業データに基づく画像を重畳して表示することで、復旧作業指示画面を表示することができる。この場合、ユーザ端末30の表示部にライブビュー表示されている制御装置20の画像が、制御装置20の画像P3になる。
ステップS7で、手順N番目の復旧作業データに基づく作業完了時に取得された制御装置20の撮影画像を受信していないと判定した場合(ステップS7;No)には、ステップS7の処理を繰り返し行う。
一方、ステップS7で、手順N番目の復旧作業データに基づく作業完了時に取得された制御装置20の撮影画像を受信したと判定した場合(ステップS7;Yes)には、制御部41は、受信した作業完了時の撮影画像を、画像認識エンジン42を用いて解析し、復旧作業が行われた制御装置20の操作面に設けられている複数のLEDの発光状態を認識する(ステップS8)。
ステップS9で、復旧作業が正しく行われていないと判定した場合(ステップS9;No)、すなわち誤った復旧作業が行われた場合には、ステップS6の処理に戻る。なお、その際、誤った復旧作業が行われる前の状態に戻す操作法を指示する情報をユーザ端末30に表示させるためのデータを、対応するユーザ端末30に送信し、当該操作後に取得された制御装置20の撮影画像を、画像認識エンジン42を用いて解析して、誤った復旧作業が行われる前の状態に戻ったことが確認できた場合に、ステップS6の処理に戻るよう構成することも可能である。
一方、ステップS9で、復旧作業が正しく行われたと判定した場合(ステップS9;Yes)には、制御部41は、変数Nに「1」を加算して更新し(ステップS10)、手順N番目があるか否かを判定する(ステップS11)。
一方、ステップS11で、手順N番目がないと判定した場合(ステップS11;No)
、すなわち次の手順がない場合には、復旧作業支援処理を終了する。
例えば、ステップS4で図6に示すような復旧作業ルートが選択された場合であって、ステップS10で変数Nに「2」、「3」、「4」、または「5」が設定された場合には、手順N番目があると判定し、ステップS6で手順2番目、手順3番目、手順4番目、または手順5番目の復旧作業データを作成して各ユーザ端末30に送信する一方、ステップS10で変数Nに「6」が設定された場合には、手順N番目(すなわち手順6番目)がないと判定して、復旧作業支援処理を終了する。
すなわち、通信手段(制御部41および通信部44)は、一の手順の復旧作業データを携帯端末(ユーザ端末30)に送信した後、当該復旧作業データに基づく復旧作業後に当該携帯端末によって取得された制御装置20の撮影画像を受信すると、当該撮影画像に基づいて当該復旧作業データに基づく復旧作業が正しく行われたか否か判断し、正しく行われたと判断した場合に、次の手順の復旧作業データを、携帯端末(ユーザ端末30)に送信するように構成されている。
具体的には、例えば、ステップS2で認識した発光状態に基づいて、故障機器および故障状態を判別できる場合と、故障機器および故障状態を推定できる場合と、故障機器および故障状態のうちの一方を判別でき他方を推定できる場合と、がある。判別できる場合とは、1つに決定することができる場合であり、故障機器および故障状態を判別できる場合に、ステップS4で一の復旧作業ルートが選択される。一方、推定できる場合とは、1つに決定することはできないが、候補を決定することはできる場合のことであり、故障機器および故障状態を推定できる場合と、故障機器および故障状態のうちの一方を判別でき他方を推定できる場合と、にステップS4で複数の復旧作業ルートが選択され、ステップS8で認識した発光状態に基づき、選択された複数の復旧作業ルートの中から復旧作業ルートが絞られていって、最終的に故障機器および故障状態が判別(1つに決定)される。
すなわち、制御部41が、認識手段による認識結果に基づいて、制御装置20によって制御可能な複数の被制御機器(本実施形態の場合、信号機器10)の中から故障を有する機器(故障機器)を判別または推定するとともに、その故障状態を判別または推定する判別手段をなす。
含む復旧作業ルートが選択された場合が、複数の復旧作業ルートが選択された場合になる。一方、分岐を含まない復旧作業ルートが選択された場合が、一の復旧作業ルートが選択された場合になる。
ここで、ステップS4で選択される復旧作業ルートに含まれる判定工程が、制御装置20の操作面に設けられている複数のLEDの発光状態に基づき判定する判定工程であり、ステップS4で選択される復旧作業ルートに含まれる作業工程が、制御装置20の操作面を操作して作業する作業工程である。
ルートR21を選択すると判定した場合には、復旧作業ルートが1つに絞られて、手順2番目の復旧作業が「作業(キ)」、手順3番目の復旧作業が「作業(ク)」、手順4番目の復旧作業が「作業(ケ)」になる。
一方、ルートR22,R23を選択すると判定した場合には、手順2番目の復旧作業が「作業(サ)」で共通のため、変数Nに「2」が設定されている際におけるステップS6では「作業(サ)」の内容を指示する指示情報P1を表示させるための復旧作業データが各ユーザ端末30に送信される。そして、その後のステップS8での認識結果(すなわち「作業(サ)」の完了時に取得された制御装置20の撮影画像を認識した結果)に基づき「判定(お)」を行って、ルートR22を選択するか、ルートR23を選択するかを判定する。これにより、使用する復旧作業ルートが1つに絞られる。
すなわち、記憶部43の復旧作業フロー記憶領域43dが、復旧作業の作業時間を記憶する記憶手段をなす。
また、制御部41が、記憶手段に記憶されている作業時間に基づいて、故障を有する機器(故障機器)が復旧するまでの残り時間を予測し、当該予測した残り時間を携帯端末(ユーザ端末30)に表示させるための残り時間データを作成する予測手段をなす。
具体的には、例えば、「作業(イ)」の内容を指示する指示情報P1を表示させるため
の復旧作業データをユーザ端末30に送信してから、「作業(イ)」の完了時に取得された制御装置20の撮影画像を通信部44が受信するまでの時間を計測し、当該計測結果が「3分」であった場合には、「作業(イ)」に付加されている作業時間を「5分」から「3分」に更新することも可能である。
復旧作業フローに含まれる各作業工程に付加されている作業時間として、最初に記憶される時間値は、例えば、復旧作業フローを作成した者が経験等に基づき設定した時間値である。したがって、復旧作業データを各ユーザ端末30に送信してから、当該復旧作業データに基づく作業完了時に取得された制御装置20の撮影画像を受信するまでの時間を計測し、当該計測結果に基づいて、復旧作業フローに含まれる各作業工程に付加されている作業時間を更新することで、より正確な残り時間を算出することが可能となるため、作業員等により正確な残り時間を通知することができ、ひいては列車利用者に適確な情報を提供することが可能となる。
具体的には、復旧作業支援装置40が故障機器やその故障状態を判別または推定するため、作業員等は、故障機器やその故障状態を判別する必要がない。よって、故障機器やその故障状態を誤って判別してしまうことがないため、迅速かつ適確に復旧作業を行うことができる。
また、復旧作業の内容を指示する指示情報P1が携帯端末(ユーザ端末30)に表示されるため、作業員等は、復旧作業の仕方を覚えていなくても、マニュアル等を見たり製造メーカ等に問い合わせたりする必要がない。よって、マニュアル等を見たり製造メーカ等に問い合わせたりしなくても復旧作業を行うことができるため、迅速かつ適確に復旧作業を行うことができる。
また、制御装置20の撮影画像は、静止画像であってもよいし、動画像であってもよい。また、制御装置20の撮影画像は、モノクロ画像であってもよいし、カラー画像であってもよい。
なお、発光部は、LEDに限ることはなく、電球等のLED以外の発光体であってもよい。
また、故障報知手段は、複数の発光部からなるもの、すなわち発光によって故障を報知するものに限ることはなく、例えば、表示によって故障を報知することが可能な表示装置等であってもよい。
また、ユーザ端末30は、復旧作業支援装置40から送信されてきた復旧作業データに基づく画像を表示部に表示するだけで、復旧作業指示画面を表示することができる。
また、ユーザ端末30にライブビュー表示されている制御装置20の画像に指示情報P1を重畳させて表示しながら、復旧作業を行うことで、制御装置20の操作面を操作しようとしている作業員等の指もライブビュー表示されるため、作業員等が操作しようとしている操作部位と、指示情報P1が指し示している操作部位と、が一致しているか否かが分かりやすい。
また、復旧作業支援装置40は、故障機器が復旧するまでの進捗状況を確認することができる。
なお、ユーザ端末30に、各手順の復旧作業データを一度に送信してもよい。
および通信部44)は、携帯端末(ユーザ端末30)に、当該携帯端末が送信してきた撮影画像の被写体になった制御装置20用の復旧作業データを送信するように構成することも可能である。
なお、ユーザ端末30に、当該ユーザ端末30が送信してきた撮影画像の被写体になった制御装置20用の復旧作業データとともに、当該ユーザ端末30が送信してきた撮影画像の被写体になった制御装置20以外の制御装置20用の復旧作業データを送信してもよい。
なお、残り時間データを作成して送信するタイミングは、復旧作業データを作成して送信するタイミングに限ることはなく、適宜任意に変更可能である。
具体的には、復旧作業支援装置40が故障機器やその故障状態を判別または推定するため、作業員等は、故障機器やその故障状態を判別する必要がない。よって、故障機器やその故障状態を誤って判別してしまうことがないため、迅速かつ適確に復旧作業を行うことができる。
また、復旧作業の内容を指示する指示情報P1が携帯端末(ユーザ端末30)に表示されるため、作業員等は、復旧作業の仕方を覚えていなくても、マニュアル等を見たり製造メーカ等に問い合わせたりする必要がない。よって、マニュアル等を見たり製造メーカ等に問い合わせたりしなくても復旧作業を行うことができるため、迅速かつ適確に復旧作業を行うことができる。
10 信号機器(被制御機器)
20 制御装置
30 ユーザ端末(携帯端末)
40 復旧作業支援装置
41 制御部(認識手段、判別手段、作成手段、通信手段、予測手段)
42 画像認識エンジン(認識手段)
43 記憶部(記憶手段)
44 通信部(通信手段)
P1 指示情報
Claims (8)
- 撮影機能を備える携帯端末によって取得された互いに連携している複数の制御装置の撮影画像に基づいて、故障を有する機器を判別または推定して対応する復旧作業データを前記携帯端末へ送信する復旧作業支援装置であって、
複数の携帯端末から送信された複数の制御装置の撮影画像に基づいて、前記複数の制御装置の連携状態を判定する連携判定手段と、
前記制御装置の撮影画像に基づいて、当該制御装置が備える故障報知手段の報知状態を認識する認識手段と、
前記認識手段による認識結果に基づいて、前記複数の制御装置によって制御可能な複数の被制御機器の中から故障を有する機器を判別または推定するとともに、その故障状態を判別または推定する判別手段と、
故障に対応して機器を復旧させるための復旧作業の内容を指示する指示情報が予め記憶された記憶手段と、
前記判別手段による判別または推定結果に基づいて、前記故障を有する機器を復旧させるために前記連携状態に応じて前記複数の制御装置で連携して行う復旧作業の内容を指示する指示情報を前記記憶手段から読み出して前記複数の携帯端末にそれぞれ表示させるための復旧作業データを作成する作成手段と、
前記複数の携帯端末によって送信された前記複数の制御装置の撮影画像を受信するとともに、前記作成手段によって作成された前記復旧作業データを対応する携帯端末に送信する通信手段と、を備えることを特徴とする復旧作業支援装置。 - 前記故障報知手段は、複数の発光部からなり、
前記認識手段は、前記報知状態として、前記複数の発光部それぞれの位置と、各位置にある発光部の発光の有無、発光色、および発光周期のうちの少なくとも1つと、の組み合わせを認識することを特徴とする請求項1に記載の復旧作業支援装置。 - 前記指示情報は、前記制御装置における操作部位を指し示すとともに操作方法を示す情報であり、
前記作成手段は、前記復旧作業データとして、前記通信手段によって受信された前記制御装置の撮影画像に、前記指示情報を重畳したものを、前記携帯端末に表示させるためのデータを作成することを特徴とする請求項1または2に記載の復旧作業支援装置。 - 前記指示情報は、前記制御装置における操作部位を指し示すとともに操作方法を示す情報であり、
前記作成手段は、前記復旧作業データとして、前記携帯端末にライブビュー表示されている前記制御装置の画像に、前記指示情報を重畳させて表示するためのデータを作成することを特徴とする請求項1または2に記載の復旧作業支援装置。 - 前記復旧作業には、複数の手順があり、
前記作成手段は、前記複数の手順毎に前記復旧作業データを作成し、
前記通信手段は、
一の手順の復旧作業データを前記携帯端末に送信した後、当該復旧作業データに基づく復旧作業後に当該携帯端末によって取得された前記制御装置の撮影画像を受信すると、当該撮影画像に基づいて当該復旧作業データに基づく復旧作業が正しく行われたか否か判断し、
正しく行われたと判断した場合に、次の手順の復旧作業データを、前記携帯端末に送信することを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の復旧作業支援装置。 - 前記通信手段によって受信される撮影画像には、複数の制御装置の撮影画像が含まれており、
前記作成手段は、前記複数の制御装置毎に前記復旧作業データを作成し、
前記通信手段は、前記携帯端末に、当該携帯端末が送信してきた前記撮影画像の被写体になった制御装置用の復旧作業データを送信することを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の復旧作業支援装置。 - 前記復旧作業の作業時間を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている作業時間に基づいて、前記故障を有する機器が復旧する
までの残り時間を予測し、当該予測した残り時間を前記携帯端末に表示させるための残り時間データを作成する予測手段と、を備え、
前記通信手段は、前記予測手段によって作成された残り時間データを前記携帯端末に送信することを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の復旧作業支援装置。 - 請求項1から7の何れか一項に記載の復旧作業支援装置と、前記複数の制御装置と、前記複数の被制御機器と、前記複数の携帯端末と、を備えることを特徴とする復旧作業支援システム。
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