JP6455955B1 - 人の成長を促すための方法、該方法を実施するためのコンピュータプログラム、及び、パーソナリティ評価マップ - Google Patents

人の成長を促すための方法、該方法を実施するためのコンピュータプログラム、及び、パーソナリティ評価マップ Download PDF

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Abstract

本発明に係る人の成長を促すための方法は、適性検査によって得られる設問情報データを所定の判定基準に基づいて処理することにより、被検者の性格的な位置をパーソナリティ評価マップ1上にマッピングし、被検者からの経験に関する回答結果によって、パーソナリティ評価マップ1上の4つの各象限における被検者の到達レベルを評価し、これらに基づいて、成長の因果ダイヤグラム、成長の因果チャート、ヒートマップを出力する。

Description

本発明は、人のパーソナリティを特にその人が有する経験を考慮して評価し、今後の更なる経験に基づく成長の指針を与えて成長を促すための方法に関する。また、本発明は、そのような方法を実施するためのコンピュータプログラム、及び、そのような方法で使用されるパーソナリティ評価マップに関する。
企業における人材の採用や、企業内での人事評価、人事選考、及び、職場配属割り当てなどは、一般に、評価選考される対象者が有する能力や実績に基づいて行なわれている。また、職場や教育現場においては、人の能力や性格を把握するために適性検査なども行なわれ、その検査結果は、例えば、人材の採用・配置・配属・異動、能力別編成などにおいて活用されている。
これに関連して、人を効率的に評価して選別する様々な手法も従来から提案されてきている。例えば、特許文献1及び特許文献2には、適性検査を用いて求職者の適性を判断することにより企業等における求人支援(採用活動)を効率的に行なうシステムが開示されている。また、特許文献3には、利用者の目標キャリアを設定する際の基準を示して的確に目標キャリアを設定することができるとともに、不足スキルに応じた適切な育成方法を取得できる人材管理システムが開示されている。更に、特許文献4には、人材を選定して個々人のスキルレベルに応じた業務を割り当てることで適材適所な人事配置を行なう人材マッチングシステムも開示されている。
特開2001−297160号 特開2001−338106号 特開2009−237635号 特開2009−237636号
しかしながら、前述した特許文献1乃至特許文献4も含め、人の特性を評価する従来の評価支援システム等では、適性検査等によってその時点でのパーソナリティしか把握することができない。また、企業などにおける人事評価は、ビジネスの成果や実績を考慮しているに過ぎない。
本発明者らは、これまで実施してきた膨大な適性検査の質問事項、及びその回答結果、実際のインタビュー等を通じて、人の社会に対する適性(パーソナリティ)は、その人の経験によって変化するものであり、動的にダイナミズムがあることが見出されている。すなわち、パーソナリティが大きく変化するのには要因があり、この要因には、その人の経験(これまでの経験・今後の経験)が大きな要素を占めていると考えられる。ところが、従来の評価支援システム等では、その人がどのような経験をして成長してきたのか、そして、今からどの方向に向かっていくのか(どのように成長していくのか)、或いは、今後どのような経験をすれば自分が望む理想的な目標に近づけるのか等についての効果的な示唆が与えられない。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、被検者のパーソナリティの評価に経験を加味し、被検者がどのような経験及び成長をしてきて、今後どのように成長し得るのかを顕在化し、今後どのような経験をすれば自分が望む理想的な目標に近づけるのかについての効果的な方向性を可視化できる、人の成長を促すための方法、該方法を実施するためのシステム及びコンピュータプログラム、並びに、パーソナリティ評価マップを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、人の性格の能動性及び受動性の強弱を示すための座標軸と、人の性格の自己主張性及び協調性の強弱を示すための座標軸とによって4つの象限に分けられる座表面上に、これらの座標軸により規定される人の性格の強弱に基づいて人のタイプを表わす複数のパーソナリティ特性が振り分けて位置付けられるとともに、これらのパーソナリティ特性間の移行のために必要な経験を表わす複数の経験因子が前記複数のパーソナリティ特性と関連付けられて成るパーソナリティ評価マップを使用して人の成長を促すための方法であって、被検者が受けた適性検査から得られる回答結果を所定の判定基準に基づいて処理することで、その被検者の性格的な位置を前記パーソナリティ評価マップ上にマッピングするマッピングステップと、被検者から得られる経験に関する回答結果によって、前記4つの各象限における被検者の到達レベルを評価するレベル評価ステップと、前記マッピングステップにより得られるマッピングデータと、前記レベル評価ステップにより得られるレベルデータとに基づいて、被検者の過去から現在までの前記到達レベルの変化の履歴をその変化の原因及び結果とともに前記4つの象限別に示す成長の因果ダイヤグラムを出力するステップと、を含むことを特徴とする。
上記した構成では、人の各種の性格の強弱を表す座標軸により規定される象限を有する座標面上に、人のタイプを表わす複数のパーソナリティ特性が振り分けて位置付けられるとともに、これらのパーソナリティ特性間の移行のために必要な経験を表わす複数の経験因子が複数のパーソナリティ特性と関連付けられて成るパーソナリティ評価マップを使用して、適性検査によって得られる設問情報データから、被検者の性格的な位置をパーソナリティ評価マップ上にマッピングすることにより、二次元的な情報データを取得する。また、被検者の経験情報によって、4つの各象限における被検者の到達レベルに関する三次元的なレベルデータ(情報データ)を更に取得することから、被検者がどのような経験及び成長をしてきて、今後どのように成長し得るのかを顕在化させることが可能となる。
また、上記構成によれば、二次元的なマッピングデータと、三次元的なレベルデータとに基づいて、被検者の過去から現在までの4つの各象限の到達レベルの変化の履歴をその変化の原因及び結果とともに4つの象限別に示す成長の因果ダイヤグラムを出力する。このため、そのような出力結果を被検者に提示することにより、今後どのような経験をすれば自分が望む理想的な目標に近づけるのかについての効果的な方向性を可視化して、人の成長を促すことができる。この場合、成長の因果ダイヤグラムに基づいて、4つの各象限の到達レベルをグラフ形態で示す成長の因果チャートと、到達レベルの強弱をパーソナリティ評価マップ上に区別して視覚化するヒートマップとを更に出力することが好ましい。これにより、被検者の成長をより効果的且つ効率的に促すことができる。
なお、本発明では、前記方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、及び、前記方法を実行する上で利用されるパーソナリティ評価マップも提供される。
本発明によれば、被検者のパーソナリティの評価に経験を加味し、被検者がどのような経験及び成長をしてきて、今後どのように成長し得るのかを顕在化し、今後どのような経験をすれば自分が望む理想的な目標に近づけるのかについての効果的な方向性を可視化することが可能となる。
本発明に係るパーソナリティ評価マップを示す図。 パーソナリティ特性によって規定される複数の特性領域に区分けされる基準テーブルの一例を示す図。 適性職種マップの一例を示す図。 レベル評価ステップで行われる被検者とのインタビューの報告書である成長の因果インシデントリストの一例を示す図。 成長の因果ダイヤグラムの一例を示す図。 成長の因果チャートの一例を示す図。 ヒートマップの一例を示す図。 本発明の方法を実施するためのシステムの概略図。 本発明の方法の作業の流れを概略的に示すフローチャート。 図1に示したパーソナリティ評価マップに重ねられる要素マップの一例を示す図。 本発明の成長の因果理論に基づく因果連鎖図。 成長レベルを数値化するための視座と座標面とから構成される三次元図。 図12の三次元図に基づいて生成され得る成長線図。 成長の因果ダイヤグラムの他の例(成人期まで)を示す図。 図14に示す成長の因果ダイヤグラムの続きを示す図。
本発明者等は、膨大な適性検査のデータを整理及び分析するとともに、社会で実績のある特定人へのインタビュー(主に、その人の経験に関するインタビュー)を通じて、彼らがどのような成長を経てきたかを分析し、そこに関わってくる因子構造がどのようなものであるかを明らかにした。その分析結果に基づいて、それを視覚化したものが図1に示されるパーソナリティ評価マップ1であり、このパーソナリティ評価マップ1を活用することで、望ましい人の成長に役立つ指針情報を提示することが可能となる。
図1に示されるように、このパーソナリティ評価マップ1は、人の性格の能動性(proactive)及び受動性(reactive)の強弱を示すための第1の座標軸(縦軸)2と、人の性格の自己主張性(自尊(objective))及び協調性(他尊(collaborative))の強弱を示すための第2の座標軸(横軸)4とによって4つの象限I,II,III,IVに分けられる座標面6を有する。すなわち、パーソナリティとして、能動性が強くなるほど第1の座標軸のプラス側となり、受動性が強くなるほど第1の座標軸のマイナス側となる。また、パーソナリティとして、協調性が強くなるほど第2の座標軸のプラス側となり、自己主張性が強くなるほど第2の座標軸のマイナス側となる。
被検者が一般的な適性検査を受け、その回答結果を分析する(所定のアルゴリズムにしたがった分析であり、設問事項の内容と、その回答結果によって導かれる)ことによって、その被検者が、このように特定される座標面上のどの位置に存在するかを特定することが可能である。
ここで、第1の座標軸2は、行動性を示す座標軸であり、第1の座標軸2の一方側(プラス側)を規定する「能動性」とは、具体的には、例えば新しい環境や状況を自ら作り出そう(生み出そう)とする人の性質(性格)のことであり、また、第1の座標軸2の他方側(マイナス側)を規定する「受動性」とは、具体的には、例えば現状をうまく生かそうとする、或いは、今までに存在すものを生かして新たなものを生み出そうとする人の性質(性格)のことである。一方、第2の座標軸4は、社会性を示す座標軸であり、その一方側(プラス側)を規定する「協調性(他尊)」とは、具体的には、例えば異なった環境や立場に存する複数の者が互いに助け合ったり譲り合ったりしながら同じ目標に向かって任務を遂行する人の性質(性格)のことであり、また、第2の座標軸4の他方側(マイナス側)を規定する「自己主張性(自尊)」とは、具体的には、例えば自分の立場に重きをおいて物事を判断して行動するような人の性質(性格)のことである。
このような2つの直交する座標軸2,4によって、座標面6は、人の性格の能動性と協調性とによって規定される対人接遇象限(第1象限I)と、人の性格の受動性と協調性とによって規定される具現化象限(第2象限II)と、人の性格の受動性と自己主張性とによって規定される価値探求象限(第3象限III)と、人の性格の能動性と自己主張性とによって規定される課題提起象限(第4象限IV)とに区分けすることが可能である。
また、このような座標面6上には、これらの座標軸2,4により規定される人の性格の強弱に基づいて人のタイプを表わす複数のパーソナリティ特性が振り分けて位置付けられている。このパーソナリティ特性は、各象限特有のもの、及び、複数象限に亘るものがあり、上記した座標で特定されるパーソナリティ評価マップ1では、「1.寛容」11、「2.受容」12、「3.配慮」13、「4.独自」14、「5.深耕」15、「6.本質」16、「7.協調」17、「8.誠実」18の8つのパーソナリティ特性が振り分けて位置付けられる。
第1のパーソナリティ特性「1.寛容」11は、第2象限IIのほぼ中央に位置付けられ、第2のパーソナリティ特性「2.受容」12は、第1の座標軸2上の受動側(マイナス側)に位置付けられ、第3のパーソナリティ特性「3.配慮」13は、第1の座標軸2と第2の座標軸4との交点、すなわち、座標面6の中心に位置付けられる。また、第4のパーソナリティ特性「4.独自」14は、第2の座標軸4上の自尊側(マイナス側)に位置付けられ、第5のパーソナリティ特性「5.深耕」15は、第3象限IIIのほぼ中央に位置付けられ、第6のパーソナリティ特性「6.本質」16は、第4象限IVのほぼ中央に位置付けられる。更に、第7のパーソナリティ特性「7.協調」17は、第2の座標軸4上の他尊側(プラス側)に位置付けられ、第8のパーソナリティ特性「8.誠実」18は、第1象限Iのほぼ中央に位置付けられる。
また、この座標面6上では、これらのパーソナリティ特性11〜18間の移行のため(更にはその移行に伴って関連するパーソナリティ特性を伸ばす(パーソナリティ特性の幅を広げる)ため)に必要な経験を表わす複数の経験因子、ここでは、13個の経験因子21〜33が複数のパーソナリティ特性11〜18と関連付けされている。これらの13個の経験因子21〜33は、人が成長する上での因果の「果」が転換する因子を意味する。すなわち、人は、他人との出会いや知識の習得等によって、これらの13個の因子を経験して本来のパーソナリティを伸ばし、それにより、社会においてより大きな成果を発揮することができる。このような経験因子21〜33に該当する経験を積むことにより、この経験因子に関連付けられるパーソナリティ特性が伸びる(幅が広がる)ことが上記の分析結果から得られている。
具体的には、第1の経験因子21は、「目の前のことを意味化できる」という因子であり、第7のパーソナリティ特性「7.協調」17にのみ関連付けられる。また、第2の経験因子22は、「自分をさらけ出して相手の懐に飛び込む」という因子であり、第5のパーソナリティ特性「5.深耕」15にのみ関連付けられる。また、第3の経験因子23は、「異質な相手と世界を広げる」という因子であり、第6のパーソナリティ特性「6.本質」16と第8のパーソナリティ特性「8.誠実」18とに関連付けられる。また、第4の経験因子24は、「脚光を浴びなくても怠けない/評価や賞賛を求めてやらない」という因子であり、第5のパーソナリティ特性「5.深耕」15と第2のパーソナリティ特性「2.受容」12とに関連付けられる。
また、第5の経験因子25は、「世界を対立構造で捉えない」という因子であり、第1のパーソナリティ特性「1.寛容」11にのみ関連付けられる。また、第6の経験因子26は、「優れたものから謙虚に学ぶ」という因子であり、第4のパーソナリティ特性「4.独自」14と第3のパーソナリティ特性「3.配慮」13とに関連付けられる。また、第7の経験因子27は、「自らの足りなさを反省できる」という因子であり、第6のパーソナリティ特性「6.本質」16にのみ関連付けられる。また、第8の経験因子28は、「現状に満足しない好奇心・ワクワク」という因子であり、第3のパーソナリティ特性「3.配慮」13と第7のパーソナリティ特性「7.協調」17とに関連付けられる。
また、第10の経験因子30は、「事実の前提を疑う」という因子であり、第6のパーソナリティ特性「6.本質」16にのみ関連付けられる。また、第11の経験因子31は、「一つの物事を繰り返して極める」という因子であり、第2のパーソナリティ特性「2.受容」12と第1のパーソナリティ特性「1.寛容」11とに関連付けられる。また、第12の経験因子32は、「注目を浴びたい」という因子であり、第8のパーソナリティ特性「8.誠実」18にのみ関連付けられる。また、第13の経験因子33は、「大人の理不尽さに免疫ができる」という因子であり、第1のパーソナリティ特性「1.寛容」11にのみ関連付けられる。
以上のように、人のパーソナリティについては、2つの座標軸2,4で整理すると、最も効率的にその特徴を説明することが可能であり、また、各象限に割り当てられる8つのパーソナリティ特性11〜18については、上記した経験因子を通じて互いに関係性が認められる。
例えば、能動(積極的なタイプ)で自尊の傾向がある人は、物事の「6.本質」(第6のパーソナリティ特性16)を重視する特徴がある。このようなタイプは、「異質な相手と世界を広げる」(第3の経験因子23)ことが得意である。また、座標面6の中心に位置する第3のパーソナリティ特性「3.配慮」13を伴う人は、いずれのパーソナリティ特性からも等距離を保っており、バランスが取れた人を表わす。このように、本発明に係るパーソナリティ評価マップ1では、各パーソナリティ特性同士の距離感も表わしている。例えば、第6のパーソナリティ特性16である「6.本質」のパーソナリティが強い人は、評価マップ上において、寛容さ(第1のパーソナリティ特性11)との距離があるため、「寛容さ」というパーソナリティが少ないという特徴を見出すことができる。
ただし、このように「本質」のパーソナリティが強い人であっても、これからの経験を経て(経験因子を伴って)、「本質」(第6のパーソナリティ特性16)のパーソナリティを、「寛容」(第1のパーソナリティ特性11)へと広げることができるようになる(パーソナリティ特性の幅が広がる)。すなわち、「寛容」に関連付けされている経験因子25,31,33に関する経験を積むことにより、「寛容」のパーソナリティを備える(積み上げる;レベルアップする)ことが可能となる。
また、このパーソナリティ評価マップ1では、特に関連性が強い(概念が近い)パーソナリティ特性同士が線Lで繋がっている。したがって、例えば第5のパーソナリティ特性「5.深耕」15と第8のパーソナリティ特性「8.誠実」18とは、線で繋がっておらず遠い概念となる。ただし、上記したように、「8.誠実」に関連する経験因子を伴う(そのような経験を積む)ことにより、「5.深耕」タイプの人が「8.誠実」タイプへとパーソナリティを広げて、周囲から人気のあるパーソナリティになることもあり得る。
また、線Lで繋がったパーソナリティ特性の4つの対は、パーソナリティから整理してみたときに、4種類の成長の仕方があることを意味する。例えば、「5.深耕」という第5のパーソナリティ特性15を有する人であれば、第2のパーソナリティ特性「2.受容」12にも関連付けられる第4の経験因子24を経験することにより「5.深耕」という第5のパーソナリティ特性15を更に伸ばすことができると共に、第2のパーソナリティ特性「2.受容」12についても併せて伸ばすことができる。
上記したパーソナリティ評価マップ1は、これまでの膨大な適性検査や、経験に関するインタビューを通じて構築されたものであり、したがって、このようなパーソナリティ評価マップ1を用いることにより、人の成長を促すための方法を提供することが可能である。
以下、人の成長を促す方法の実施形態(本発明の一実施形態)について、図9のフローチャートを参照して説明する。
最初に、被検者に対する適性検査、例えば、複数の設問に回答する形式の適性検査によって得られる設問情報及び回答データを所定の判定基準に基づいて処理することにより、被検者の性格的な位置を図1に示すパーソナリティ評価マップ1上にマッピングする(マッピングステップS1)。次いで、被検者とインタビューを行ないその回答結果(被検者のこれまでの経験に関する回答結果であり、インタビュー以外にも、一般的な適性試験による回答結果を用いても良い)によって、4つの各象限I,II,III,IVにおける被検者の到達レベルを評価する(レベル評価ステップS2)。次いで、マッピングステップS1により得られるマッピングデータと、レベル評価ステップS2により得られるレベルデータとに基づいて、被検者の過去から現在までの到達レベルの変化の履歴をその変化の原因及び結果とともに4つの象限別に示す成長の因果ダイヤグラム50(図5参照)を出力する(ステップS3)。次いで、成長の因果ダイヤグラム50に基づいて、4つの各象限I,II,III,IVの到達レベルをグラフ形態で示す成長の因果チャート60(図6参照)を出力する(ステップS4)。次いで、到達レベルの強弱をパーソナリティ評価マップ1上に色で区別して視覚化するヒートマップ70(図7参照)を出力する(ステップS5)。
そして、上記した工程で得られる成長の因果ダイヤグラム50、成長の因果チャート60、及び、ヒートマップ70を被検者に提示する(ステップS6)ことにより、その被検者は、現時点におけるパーソナリティを把握することができ、更には、今後、被検者が目指すパーソナリティを備えるためには、何を経験すべきかの指標を得ることが可能となる。
ここで、マッピングステップS1は、適性検査によって得られる設問情報データを所定の判定基準(例えば、適性検査の設問の回答を、統計的な基準に基づいて、及び/又は、設問に対応するパーソナリティ特性と経験因子との関連付けなどから、定量化/数値化するなどして総合的に判断するものであり、所定のアルゴリズムに基づいて判定される)に基づいて処理することにより、図2に示される基準テーブル40に基づいて、被検者の性格的な位置をパーソナリティ評価マップ1上にマッピングする。
基準テーブル40は、図1のパーソナリティ評価マップ1に示した8つのパーソナリティ特性11〜18によって規定される複数の特性領域(基準テーブル40中の矩形のそれぞれのマス(タイル)領域)に区分けされる。本実施形態では、8つのパーソナリティ特性11〜18が、それぞれ、例えば人の認知、思考伝達、物の見方、関心の持ち方等を考慮して、5つの特性領域を有するものとしている。いずれかの特性領域に該当するか否かは、適性検査の回答結果に基づいて特定される。
すなわち、第1のパーソナリティ特性11である「1.寛容」は、5つの特性領域1A〜1Eを有し、第2のパーソナリティ特性12である「2.受容」は、5つの特性領域2A〜2Eを有し、第3のパーソナリティ特性13である「3.配慮」は、5つの特性領域3A〜3Eを有し、第4のパーソナリティ特性14である「4.独自」は、5つの特性領域4A〜4Eを有し、第5のパーソナリティ特性15である「5.深耕」は、5つの特性領域5A〜5Eを有し、第6のパーソナリティ特性16である「6.本質」は、5つの特性領域6A〜6Eを有し、第7のパーソナリティ特性17である「7.協調」は、5つの特性領域7A〜7Eを有し、第8のパーソナリティ特性18である「8.誠実」は、5つの特性領域8A〜8Eを有するものとしている。ただし、本実施形態では、第1〜第4のパーソナリティ特性11〜14において、特性が近い一対の特性領域については、1つのマス(タイル)領域として捉えている(図2の領域1BE,2BE,3BE,4BE)。したがって、この基準テーブル40は、全体で6×6の36個のマス(特性領域)で区分けしている。
なお、本実施形態では、例えば、パーソナリティ特性(特性領域)の強弱が色分けして(例えば12色(LV01〜LV12)に分けられる)表示され(図2(図5〜図7も同様)では、便宜上、12種類の模様で分けている)、また、被検者の性格的な位置がパーソナリティ評価マップ1上にマス領域としてマッピングされるが、被検者の性格的な位置が点としてパーソナリティ評価マップ1上に細かくプロットされても構わない。
また、前述したように、レベル評価ステップS2では、被検者とのインタビュー(例えばナラティブインタビュー)によって、4つの各象限I,II,III,IVにおける被検者の到達レベルが評価される。本実施形態では、到達レベルが5つのレベルLv0,Lv1,Lv2,Lv3,Lv4に分けられており、具体的には、例えば、最も低い第1のレベルLv0は、「自分のことしか考えられない」レベル、第2のレベルLv1は、「他人を考えられるレベル」、第3のレベルLv2は、「社会を考えられるレベル」、第4のレベルLv3は、「次世代を考えられるレベル」、第5のレベルLv4は、「世代を越えて残るようなものを生み出せるレベル」、としてレベル分けしている。なお、レベル評価ステップS2で行なわれる被検者とのインタビューは、被検者との直接対話であってもよいが、対話形式でなく所定のテーマについて被検者に一人で語らせてもよく、その場合には、動画や音声データを用いてレベル評価についての解析が行なわれる。或いは、所定の設問形式を被検者に与え、被検者に具体的に記述してもらっても良いし、選択肢から選ぶような方式を用いても良い。
上記した解析に基づくレベル評価ステップS2では、少なくともマッピングステップS1で得られるマッピングデータと経験因子21〜33とに基づいて到達レベルを評価する。例えば、その場合、図4に示されるような被検者とのインタビューの報告書である成長の因果インシデントリストが使用されても良い。図示のように、このリストでは、被検者がこれまでに経験した各種のインシデント(出来事)及び時期から、そのインシデントに対応する経験因子21〜33を抽出し、それがパーソナリティ評価マップ1上のどの象限に位置付けられて、その象限のどのレベルに対応するのかを解析する。
例えば、被検者の回答結果から、その被検者が過去において、書籍に関する経験があれば、それを1つのインシデントとして捉え、その具体的な内容が、「冒険小説を17回読んでセリフを全部覚えた」等のようなものであれば、それは、インシデントファクターとして、パーソナリティ評価マップ1の13個の経験因子の内、「(11)一つの物事を繰り返して極める」に該当すると判断できる。すなわち、被検者の過去の経験には、多数のインシデントが存在しており、そのインシデント毎に、13個の経験因子の中から適切なものが割り当てられる。
また、インタビューでは、例えば、所定の統計的な基準に基づき、及び/又は、インタビューでの話し方により、インシデント毎に上記した到達レベルが判断される。例えば、被検者が自分中心で話しているのか、自分と社会や組織との関係の視点から語っているのかを見て判断する。具体的には、「〜が出来るようになった」、「〜といった学びがあった」というスピーチがインタビュー中に出現すれば、自己中心的と判断でき、一方、「チームのため、組織のために〜した」というように、社会との関わりをもった周囲を巻き込んだスピーチがインタビュー中に出現すれば、社会性があると判断できる。したがって、例えば、自己中心的であればあるほど数値を低くし、社会性があればあるほど数値を高くするなどして、対象とする回答内容を数値化すれば、インタビュー内容を定量化して到達レベルの評価に結び付けることができる。
また、このようなレベル評価に関連して、パーソナリティ評価マップ1の座標面6の各象限I,II,III,IVには、到達レベル間の移行のための基準が割り当てられる。例えば、第1象限Iでは、図1に示されるように、第1のレベルLv0から第2のレベルLv1へ移行する基準として、「明示された期待に応える」ことを挙げることができ、第2のレベルLv1から第3のレベルLv2へ移行する基準として、「明示されていない期待に応える」ことを挙げることができ、第3のレベルLv2から第4のレベルLv3へ移行する基準として、「相手の期待を越えて感動を与える」ことを挙げることができる。
また、第2象限IIでは、図1に示されるように、第1のレベルLv0から第2のレベルLv1へ移行する基準として、「定型業務をスピーディに全うする」ことを挙げることができ、第2のレベルLv1から第3のレベルLv2へ移行する基準として、「否定形業務をスピーディに全うする」ことを挙げることができ、第3のレベルLv2から第4のレベルLv3へ移行する基準として、「否定形業務を通して作った仕組みが新たな価値を生んでいる」ことを挙げることができる。また、第3象限IIIでは、図1に示されるように、第1のレベルLv0から第2のレベルLv1へ移行する基準として、「特定の物事にこだわり理解を深める」ことを挙げることができ、第2のレベルLv1から第3のレベルLv2へ移行する基準として、「一つの分野で極める」ことを挙げることができ、第3のレベルLv2から第4のレベルLv3へ移行する基準として、「物事の新たな捉え方を示す」ことを挙げることができる。また、第4象限IVでは、図1に示されるように、第1のレベルLv0から第2のレベルLv1へ移行する基準として、「物事の背景を確認し理解と納得を深める」ことを挙げることができ、第2のレベルLv1から第3のレベルLv2へ移行する基準として、「より良い方法を模索し提案する」ことを挙げることができ、第3のレベルLv2から第4のレベルLv3へ移行する基準として、「しかるべき姿を描き指し示す」ことを挙げることができる。
以上のようにして、マッピングデータと到達レベルのデータとが得られると、前述したように、被検者の過去から現在までの到達レベルの変化の履歴をその変化の原因及び結果とともに4つの象限別に示す成長の因果ダイヤグラム50を出力することが可能となる(レベル評価ステップS3)。
図5は、そのような成長の因果ダイヤグラム50の一例を示したものである。
この成長の因果ダイヤグラム50は、適性検査の回答結果やインタビュー等に基づき、被検者が第1象限(対人接遇象限)Iの第1のレベルLv0を起点(人生の出発点)とし、その後、様々な経験を積んで、各象限がどの程度のレベルに達しているかを把握することを可能にするものである。
以下、具体的に説明すると、被検者が第1象限(対人接遇象限)Iの第1のレベルLv0を人生の出発点とした場合、思春期にコーヒーを飲みながら話をすることでコミュニケーション能力の向上に役立ったことが経験できたことで第1象限Iの到達レベルが第2のレベルLv1へと上がっている。また、時を同じくして父親から受けた影響で第4象限(課題提起象限)IVの到達レベルが第2のレベルLv1へと上がっている。
この場合、同じ経験をしていても、その人の意識によって捉え方が変わり、成長に大きな影響を及ぼす。例えば、被検者は、思春期において、バスケットを始め、元々人とかかわることが得意だった被検者は、バスケットをきっかけに1つのことに没頭し始めることで第3象限(価値探究象限)IIIの到達レベルが第2のレベルLv1と上がった。ところが、成人期において、被検者は、バスケットで怪我(骨折)し、自分がバスケサークルで活躍できなくなったという事実があったときに、チームのために仲間をサポートしようとする気持ちが芽生えて行動を起こしたことにより、第1象限Iの到達レベルが第3のレベルLv2へ上がった。これに対して、怪我をしたことがきっかけで、自分が出られないなら意義を感じずサークルを辞めてしまったケースもあると考えられるが、このようなケースでは、第1象限Iの到達レベルが第3のレベルLv2へ上がることはない。すなわち、複数の人がバスケットをしていたという同じ経験をしていても、当人の意識によって、その後の行動に違いが出るのであり、成長の因果ダイヤグラムには違いが生じる。
その後、被検者は、青年前期において、職場異動し、異動先で新たな職員と積極的なコミュニケーションをすることで異動先の職員からの信頼度が向上し、第1象限Iの到達レベルが第4のレベルLv3へ上がった。また、時を同じくして、職場での営業実績も上がり、職場変革が起こることで、第2象限(具現化象限)IIの到達レベルが第3のレベルLv2へ上がり、また、異動先(横浜)での生活に起因して第4象限(課題提起象限)IVの到達レベルが第3のレベルLv2へと上がった。そして、青年後期である現在では、第2象限(具現化象限)IIの到達レベルは、第4のレベルLv3に至っており、退職して起業に至っている。
結果として、この成長の因果ダイヤグラム50には、生まれてから今日に至るまでの各象限におけるインシデントから、その到達レベルの進行度合いがタイムチャートとして表記されるとともに、例えば図の右端において、現状における各象限ごとの到達レベルが表記される。
このような成長の因果ダイヤグラム50が得られると、このダイヤグラム50に基づいて、4つの各象限I,II,III,IVの到達レベルをグラフ形態で示すことができる(図6に示されるような成長の因果チャート60が得られる;レベル評価ステップS4)。この成長の因果チャート60には、各象限I,II,III,IVの到達レベルを長さ(%)で示すチャート60a,60b,60c,60dが表記され、更には、基準テーブル40の特性領域内で、被検者の性格が占める占有度(前述したマスの占有度)を示すチャート60f、及び、各象限I,II,III,IVの到達レベルの平均を示すチャート60gを表記することもできる。
また、以上のような成長の因果ダイヤグラム50及び成長の因果チャート60に加えて、本実施形態では、図7に示すように、各象限における到達レベルの強弱をパーソナリティ評価マップ1上に色で区別して視覚化するヒートマップ70も出力することが可能である(レベル評価ステップS5;図7では、便宜上、色分けではなく、模様分けとなっている)。このヒートマップ70は、被検者毎に、各象限における到達レベル(現在のレベル)を色の濃淡で表現したものであり、これを、図3に示されるような適性職種マップ80と重ね合わせることによって、被検者に適した職種を把握させることが可能となる。
図3に示す適性職種マップ80は、図1に示したパーソナリティ評価マップ1上にあるパーソナリティ特性11〜18及び経験因子21〜33に対応付けされたものであり、業種や職種毎に最適なパーソナリティ特性の位置をプロットしたものである。なお、図3の適性職種マップ80には、適性職種がドットのみで示されているが、実際には、各ドットの位置に対応して適性職種の内容が付記される。
このような適性職種マップ80において、プロットされる位置は、業種や職種の内容、企業や職種における要望人材に関するアンケート結果に基づいて特定することが可能である。或いは、ある職種にはその職種に適したパーソナリティの人が従事する可能性が高いという関係性が存在するという事実に基づいて特定することも可能である。例えば、ある人のパーソナリティのデータと、その人がどのような仕事をしているのか、という関係性を読み取ると、Aというパーソナリティの人は、aという仕事が得意である、という関連性が見出せるため、業種や職種によって適切な位置をプロット化することができる。
したがって、このような適性職種マップ80を被検者に提示することにより、各人のパーソナリティ情報と職種の情報とを2次元上で一元管理することができる。例えば、図3に示す適性職種マップ80のプロットされている位置に、自己のパーソナリティが位置付けされていれば、現時点において、最適な業種や職種を見出すことができると共に、その色の濃淡(図7参照)から、その相性の度合いを視覚的に判断することが可能となる。或いは、ある人が将来、研究職に従事したいと考えた場合、その人の現在のパーソナリティ位置と、研究職に適した位置との距離感が視覚的に把握できると共に、図1に示したパーソナリティ特性11〜18及び経験因子21〜33も把握することができるため、将来、研究職に従事するに際して、これからどのような経験を積むのが良いのかを把握したり、被検者に対して、今後の指針を提供することが可能となる。
また、パーソナリティ評価マップ1上には、適性職種マップ(タスクマップ)だけではなく、様々な要素マップを重ねて評価することが可能である。図3では、適性職種マップを例示して説明したが、評価基準とされる要素マップは、様々な観点で作成しておくことが可能である。例えば、図10に示すように、スポーツをしていた(テニス、サッカー等)、人を指導していた、デスクワークをしていた、訪問販売をしていた等、経験やタスクに関する事項をパーソナリティ評価マップ1と同じ基準で、多数プロットした経験に関するマップ(経験・タスクに関する要素マップ80A)、或いは、こだわりがある、保守的である、革新性がある等、意識や信念に関する事項をプロットした意識に関するマップや信念に関する要素マップ80B(意識マップ、信念マップ)や、行動マップ、スキルマップ、欲求マップ、感情マップなど様々な要素マップを作成し、これをパーソナリティ評価マップ1に重ねることが可能である。この場合、各要素マップ80A,80Bには、パーソナリティ評価マップ1に対応して適性な職種・スキル・意識・感情・信念などの具体的な内容が付記されたドットが付与されている(図面では、ドットのみが付してある)。
すなわち、様々な要素マップを予め作成しておき、それを図1に示したような被検者のパーソナリティ評価マップや図7に示したヒートマップに重ね合わせると、要素に応じて、その被検者の向き・不向き、被検者が理想としたものからのずれ量、その人の強み・弱み、要素相互の関係性などを視覚的に把握することができる。また、そのような要素マップにおいて、被検者が理想とするプロットに近づくためには、今後、どのような経験を積むべきか、行動を取るべきか、どういうことを注意すべきか等、今後の指針情報を把握することができ、様々な観点から、その被検者を成功に導く情報を提示することが可能となる。
また、本実施形態では、前述した座標軸2,4によって規定されない(4つの象限で表現しきれないパーソナリティ特性を規定する)第5象限Vも考慮される。この第5象限Vは、経験を通じて知識を獲得することによってその到達レベルが上がる知識獲得象限であり、被検者とのインタビューによってのみ到達レベルが決定付けられる。また、この第5象限Vには、図1にも示されるように、「自分なりの勉強法を獲得した」という第9の経験因子29が関連付けられる。このような第5象限Vに関する情報については、前述した成長の因果ダイヤグラム50及び成長の因果チャート60に含ませることができる。
すなわち、図5に示した成長の因果ダイヤグラム50には、思春期に数学を学んだという経験によって、その被検者の第5象限Vの到達レベルが第1のレベルLv0となり、成人期において物理を学んだという経験によって、被検者の第5象限Vの到達レベルが第2のレベルLv1へと上がっている。さらに、青年前期で大学院へ進んだ経験によって、その被検者の第5象限Vの到達レベルが、最終的に第3のレベルLv2へと上がったことが視覚的に表わされる。また、図6に示される成長の因果チャート60においても、第5象限Vの到達レベルを長さ(%)で示すチャート60eも表記することが可能である。
上記したような出力結果は、適性検査の質問事項、回答結果、インタビューの内容、その回答内容を、所定のアルゴリズムにしたがって解析処理するプログラムを備えた情報処理装置(パーソナルコンピュータなど)によって得ることが可能である。また、上述した「人の成長を促すための方法」については、図8に示されるようなシステム100によって活用することもできる。
例えば、被検者は、PC(コンピュータ)90や携帯端末92などの各種通信端末を利用し、インターネット等の通信網93を介して、サーバ94によって管理、運営される所定のウェブページにアクセスして適性検査やインタビューを受けることで、上記した出力結果を得ることが可能である。適性検査の内容(質問事項・回答結果)やインタビューに関する情報は、サーバ94のデータベース95に、個人を特定するID情報と共に順次蓄積され、また、サーバ94では、そのような情報を管理して、前述した方法(図9参照)を実行するためのプログラムを格納している。
以上説明したように、本実施形態では、人の性格の強弱を表す座標軸2,4(能動−受動に関する軸2、及び、自己主張性−協調性に関する軸4)により規定される象限I,II,III,IVを有する座標面6上に、人のタイプを表わす複数のパーソナリティ特性11〜18を振り分けて位置付けするとともに、これらのパーソナリティ特性11〜18間の移行のために必要な経験を表わす複数の経験因子21〜33が複数のパーソナリティ特性11〜18と関連付けられたパーソナリティ評価マップ1を構築したことで、以下のような効果が得られる。
被検者に対する適性検査によって得られる設問情報データから、被検者の性格的な位置を上記したパーソナリティ評価マップ1上にマッピングして二次元的な情報データを取得(出力)することができる。また、そのような二次元的な情報データに加え、被検者から得られる経験データによって、4つの各象限I,II,III,IVにおける被検者の到達レベルLv0,Lv1,Lv2,Lv3,Lv4を考慮して、三次元的なレベルデータ(情報データ)を更に取得することが可能となり、被検者がどのような経験及び成長をしてきて、現在に至っているのかを顕在化することができる。
また、本実施形態によれば、二次元的なマッピングデータと、三次元的なレベルデータとに基づいて、被検者の過去から現在までの4つの各象限の到達レベルの変化の履歴をその変化の原因及び結果とともに4つの象限別に示す成長の因果ダイヤグラム50(図5参照)と、4つの各象限の到達レベルをグラフ形態で示す成長の因果チャート60(図6参照)と、到達レベルの強弱をパーソナリティ評価マップ1上に色で区別して視覚化するヒートマップ70(図7参照)とが得られる。このため、これらを被検者に提示することで、今後どのような経験をすれば自分が望む理想的な目標に近づけるのかについての効果的な方向性を可視化することができ、人の成長を促すことができる(レベル評価ステップS6)。また、パーソナリティ評価マップ1及びヒートマップ70を、上記した要素マップと重ね合せることで、様々な場面において、個人に適した成長を促すための指針情報を提示することが可能となる。
そして、このような「人の成長を促すための方法」は、例えば、企業において、経営幹部の発掘をする際に利用することができる。例えば、各象限においてバランスの良い成長度合いの人材を登用したり、必要となる象限で突出した成長度合いの人材を登用する等、その企業に合致した人材を発掘、採用することが可能となる。また、出力データを企業組織や被検者にフィードバックすることにより、高付加価値の人材の発掘及び育成に役立てることができ、企業の中で人材を採用する場合には、この方法を企業内の人材を育成する場面でも使用することができる。さらに、就職を控えた学生(大学生、専門学校生など)は、この方法の仕組みを利用して、今後、どのように成長すべきかの道標にすることもでき、就職活動に際して、この方法を利用することもできる。更に、人材を派遣する会社では、企業からの人材要望に応じて、適切な人材を紹介することもできる。
特に、前述した成長の因果ダイヤグラム50は、過去から現在まで被検者の内面にいかなる広がりを見せてきたか(動的な変化)を明らかにし、内面の経時的な変化を可視化することができる。また、被検者は、このような成長の因果ダイヤグラム50等により、今からどの方向に向かって成長すべきかに関して最も効果的な示唆が与えられ、また、過去の経験から現在に至る経験までを一貫性をもってフィードバックされることにより、成長するための要素(経験因子)が分かってくる。
上述したように、本発明は、「被検者がどこから来て、何者で、何処へ行くのか」といった成長の因果を解析して捉え、それを被検者に提示することによって被検者の成長を促すことを特徴としており、本質的に、被検者の成長を促すのは、「成長の因果」、すなわち、人材の成長における因(パーソナリティと経験)と果(社会的達成と態度の広がり高まり)を明らかにすることに基づく。この場合、「因」及び「果」は、「パーソナリティと経験」及び「社会的達成と態度の広がりと高まり」という対応関係に限らず、図11に示されるように、「パーソナリティ」と「経験」との間、「経験」と「態度の広がりと高まり」との間、「態度の広がりと高まり」と「社会的達成」との間、「社会的達成」と「パーソナリティ」との間の個々のそれぞれの関係に対しても成り立つものである。そして、これらの関係が生涯を通じて繰り返される因果の連鎖の過程で、本発明の方法が前述したように被検者の目標に近づける効果的な方向性を可視化することにより、被検者の成長が促されることになる。
このような本発明の成長の因果理論に基づくと、前述した三次元的なレベルデータを更に具体的に数値化することも可能になる。すなわち、前述した図5に示される因果ダイヤグラム50の生成では、到達レベルLv0,Lv1,Lv2,Lv3,Lv4間の移行が概念的であったが、レベルデータは、後述する図12〜図14に示されるように更に数値化することが可能である。具体的には、前述した図5に示される因果ダイヤグラム50では、4つの各象限I,II,III,IVにおける被検者の到達レベルが5つに分けられ、到達レベルLv0,Lv1,Lv2,Lv3,Lv4間の移行のための基準が各象限I,II,III,IVに割り当てられており、更に、被検者から得られる経験データ(マッピングデータ及び経験因子21〜33)に基づいて4つの各象限I,II,III,IVにおける被検者の到達レベルが評価されたが、以下で説明される図14の因果ダイヤグラム50Aでは、図12に示される「視座」なる概念を導入することにより、到達レベルが数式も利用して数値化される。
以下、この因果ダイヤグラムのスコアリング方法について詳しく説明する。
到達レベルのこの定量化(数値化)では、図12及び図13に示されるように「態度の広がり」(A:Area)という二次元的な広がりに関連して、「態度の高まり」という三次元的なレベル(L:Level)が数値化される。勿論、このような数値化は、前述したようにインタビューに伴う回答によってコンピュータ上で行なわれてもよい。ただし、この場合も、前述したように、インタビューの結果を経験因子に関連付けてレベルが評価される。
ここで、「態度の広がり」は、パーソナリティ評価マップ1の座標面6上の広がり(基準テーブルの特性領域内で被検者の性格が占める占有度又は経験の多さ)に対応し、前述したように、人の性格の能動性(proactive)及び受動性(reactive)の強弱を示すための第1の座標軸(縦軸)2と、人の性格の自己主張性(自尊(objective))及び協調性(他尊(collaborative))の強弱を示すための第2の座標軸(横軸)4とによって、8個のパーソナリティ特性11〜18と13個の経験因子(Incident Factor)21〜33を含む4つの象限I,II,III,IV(4 Zone)及び第5の象限Vで平面的に捉えられる。
概念的には、この「態度の広がり」A(Growth Area)は、経験因子F(e)の総和である(A=Σ(F(e)))。一方、「態度の高まり」は、前述した到達レベルに対応する成長の高さであり、発達段階の経験において体現された本質への気づきと選択した行動とからその先見性及び止揚に基づき、生来のレベル、他者との間で自立するレベル、組織・社会との間で自律するレベル、世代を繋ぐ自律のレベル、及び、世代を超えて伝承されるレベルの5段階に分けられる。
「態度の高まり」、すなわち、成長の高さ(成長レベル(Growth Level))は、同じ経験をしても当人の意識によって又は物事の捉え方によって異なってくるように、意味化視座、疎通視座、及び、因果視座の3つの視座(perspective)に基づいて数値化される。
「意味化視座(Memory)」とは、記憶の再現性及び意味化を数値として具現化するための視座(レベルを数値化するための第1の評価(基準)因子)であり、この視座では、例えば被検者に対するインタビュー時や記述回答時に被検者がインシデント(出来事)をどの程度思い出せるのかが評価される。具体的には、記憶数及び記憶状態が数値化され、記憶状態に関しては、思い出された各インシデントがネガティブな経験であったのか或いはポジティブな経験であったのかに応じて数値が決定される。例えば、被検者が親から言われて仕方なく行動を起こしたようなインシデントは、被検者が目の前の事象を意味化できていないため、成長の助けにならないネガティブな事象として評価され、マイナスの数値が付与される。これに対し、被検者が親や上司から言われた苦言を自分の成長のためであると捉えたようなインシデントは、被検者が目の前の事象を意味化できているため、成長の助けになるポジティブな事象として評価され、プラスの数値が付与される。
「疎通視座(Network)」とは、人や環境に対する言動の質(強さ)及び量(多さ)の即時的伝搬性を数値として具現化するための視座(レベルを数値化するための第2の評価(基準)因子)であり、この視座では、例えば自分と他者(社会)との繋がりの状況が評価される。前述した「意味化視座」で評価される記憶は、被検者の考え方やその後の他者(社会)との関わりによって意味合いが変化してくるものであるため、「意味化視座」の評価を更にこの「疎通視座」の評価と関連付けることが必要になってくる。具体的には、「意味化視座」では、被検者に対するインタビュー時や記述回答時に被検者が自分中心で話して(記述して)いるのか、自分と社会や組織との関係の視点から語っているのかを見て判断する。例えば、「〜が出来るようになった」、「〜といった学びがあった」というスピーチがインタビュー中に出現すれば、自己中心的と判断でき、一方、「チームのため、組織のために〜した」というように、社会との関わりをもった周囲を巻き込んだスピーチがインタビュー中に出現すれば、社会性があると判断できる。したがって、例えば、自己中心的であればあるほど数値を低くし、社会性があればあるほど数値を高くするなどして、対象とする回答内容を数値化すれば、インタビュー内容を定量化して到達レベルの評価に結び付けることができる。特に、この視座では、インシデントで被検者が関わった他者の数の規模に応じて数値が増大される。
「因果視座(Renewal)」とは、次なる経験への革新的連続性及びその度合いを数値として具現化するための視座(レベルを数値化するための第3の評価(基準)因子)であり、この視座では、例えば「意味化視座」で評価される記憶(経験;インシデント)がその後の人生においてどのように繋がったのかが評価される。特に、この視座では、互いに関連する(因果関係を成す)インシデントの数の規模に応じて数値が増大される。
このような評価手法に基づく具体的な因果ダイヤグラム50Aの一例が図14及び図15に示される。この因果ダイヤグラム50Aも、図5に示される因果ダイヤグラム50の場合とほぼ同様、5つの期間、すなわち、幼少期、思春期、成人期、青年前期、青年後期ごとに、長方形のブロックで示される各インシデント(又は経験)が対応する象限に表示される。各象限(第1象限(対人接遇象限)I、第2象限(具現化象限)II、第3象限(価値探究象限)III、第4象限(課題提起象限)IV、第5象限(知識獲得象限)V)には対応する経験因子が丸数字で示され、また、長方形の各ブロック内にも、インシデントの内容とそれに関連する経験因子が丸数字で示される。更に、互いに関連し合う(又は因果関係を成す)インシデント同士がダイヤグラムの全期間にわたって線で繋がれている。
また、この因果ダイヤグラム50Aでは、それぞれの期間ごとに、意味化視座、疎通視座、及び、因果視座の3つの各視座で数値化が行なわれる。具体的には、意味化視座では、この例の幼少期において、被検者は12個のインシデント(ブロック)を思い出しているため、各ブロックを例えば1点とし、また、ネガティブなインシデントをマイナス、ポジティブなインシデントをプラスとして数値化する(この因果ダイヤグラム50Aでは、ネガティブなインシデントのブロック内にのみ、丸数字の経験因子の前に「−」の符号が付されている)と、+1点のインシデントが9個、−1点のインシデントが3個存在することから、意味化視座数値Mは、(+9)+(−3)=+6となる。同様に、思春期では、+1点のインシデントが10個、−1点のインシデントが5個存在することから、意味化視座数値Mが(+10)+(−5)=+5となり、成人期では、+1点のインシデントが11個、−1点のインシデントが1個存在することから、意味化視座数値Mが(+11)+(−1)=+10となり、青年前期では、+1点のインシデントが16個、−1点のインシデントが3個存在することから、意味化視座数値Mが(+16)+(−3)=+13となり、青年後期では、+1点のインシデントが6個、−1点のインシデントが1個存在することから、意味化視座数値Mが(+6)+(−1)=+5となる。
一方、疎通視座では、それぞれの期間ごとに、存在するインシデントが全体としてどの程度の数の規模の他者(社会)と関わったかが判断されて数値化される。ここでは、4段階、すなわち、自分と相手との関わり(ほぼ1対1の関わり)を表わす第1段階(one on one)、複数人との関わりを表わす第2段階(some on one)、多数人との関わりを表わす第3段階(many on one)、更に多くの数の人との関わりを表わす第4段階(too many on one)に分類され、第1段階に1点、第2段階に2点、第3段階に3点、第4段階に4点が付与される。この例では、インシデントの内容に基づき、幼少期の疎通視座数値Nが1、思春期の疎通視座数値Nが2、成人期の疎通視座数値Nが2、青年前期の疎通視座数値Nが3、青年後期の疎通視座数値Nが4となっている。
また、因果視座では、それぞれの期間ごとに、線で繋がれるインシデントが幾つの他のインシデントと関連付けられているかが判断されて数値化される。ここでは、3つのインシデントに関連付けられる線が太線で表わされ、5つのインシデントに関連付けられる線が極太線で表わされ、それ以外の線が細線で表わされており、太線に2点、極太線に3点、太線に直接に関連付けられる細線に1点が付与される。また、点数は、0点がなく、最低1点が付与される。したがって、これに基づいて数値化すると、幼少期では、点数を伴う線がないため、因果視座数値Rが1となり、思春期では、1点の細線が3本存在するため、因果視座数値Rが3となり、成人期では、2点の太線が3本、1点の細線が2本存在するため、因果視座数値Rが8となり、青年前期では、3点の極太線が6本、2点の太線が1本、1点の細線が1本存在するため、因果視座数値Rが21となり、青年後期では、3点の極太線が1本、2点の太線が2本、1点の細線が1本存在するため、因果視座数値Rが8となる。
そして、このようにして数値化(点数化)された意味化視座数値M、疎通視座数値N、及び、因果視座数値Rに基づき、それぞれの期間ごとに、スコア、すなわち、成長レベルL(Growth Level)がべき乗の対数として表わされる以下の数式により算出される。
L=log((M^N)^R)
これにより、幼少期の成長レベルLは、log((6^1)^1)=0.8となり、思春期の成長レベルLは、log((5^2)^3)=4.2となり、成人期の成長レベルLは、log((10^2)^6)=16.0となり、青年前期の成長レベルLは、log((13^3)^21)=70.2となり、青年後期の成長レベルLは、log((5^4)^8)=22.4となる。
図14及び図15から分かるように、意味化視座数値M、疎通視座数値N、因果視座数値R、及び、成長レベルLは、因果ダイヤグラム50A上に付記される。また、これらの結果に基づき、図13に示されるような成長線図(成長ライン(Growth Line))が形成されて被検者に出力されてもよい。この場合、「態度の広がり」A(Growth Area)と「態度の高まり」L(Growth Level))との積が内部成長(internal growth)IGを表わす。
なお、意味化視座数値M、疎通視座数値N、因果視座数値R、及び、成長レベルLの算出形態は、前述した形態に限らない。すなわち、意味化視座数値の算出形態は、記憶の再現性及び意味化を数値として具現化できればどのような形態であってもよく、疎通視座数値の算出形態は、人や環境に対する言動の質及び量の即時的伝搬性を数値として具現化できればどのような形態であってもよい。また、因果視座数値の算出形態は、次なる経験への革新的連続性及びその度合いを数値として具現化できればどのような形態であってもよく、成長レベルLも、意味化視座数値M、疎通視座数値N、及び、因果視座数値Rを効果的に反映できれば、どのような算出形態であってもよい。
1 パーソナリティ評価マップ
2,4 座標軸
6 座標面
11〜18 パーソナリティ特性
21〜33 経験因子
40 基準テーブル
50 成長の因果ダイヤグラム
60 成長の因果チャート
70 ヒートマップ
80 適性職種マップ
100 システム
I,II,III,IV,V 象限

Claims (10)

  1. 人の性格の能動性及び受動性の強弱を示すための座標軸と、人の性格の自己主張性及び協調性の強弱を示すための座標軸とによって4つの象限に分けられる座表面上に、これらの座標軸により規定される人の性格の強弱に基づいて人のタイプを表わす複数のパーソナリティ特性が振り分けて位置付けられるとともに、これらのパーソナリティ特性間の移行のために必要な経験を表わす複数の経験因子が前記複数のパーソナリティ特性と関連付けられて成るパーソナリティ評価マップを使用して人の成長を促すのに利用される出力結果を得るためのコンピュータプログラムであって、
    被検者が受けた適性検査から得られる回答結果から、その被検者の性格的な位置を前記パーソナリティ評価マップ上にマッピング処理するマッピングステップと、
    被検者から得られる経験に関する回答結果から、前記4つの各象限における被検者の到達レベルを評価するレベル評価ステップと、
    前記マッピングステップにより得られるマッピングデータと、前記レベル評価ステップにより得られるレベルデータとに基づいて、被検者の過去から現在までの前記到達レベルの変化の履歴をその変化の原因及び結果とともに前記4つの象限別に示す成長の因果ダイヤグラムを出力する因果ダイヤグラム出力ステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  2. 前記成長の因果ダイヤグラムに基づいて、前記4つの各象限の前記到達レベルをグラフ形態で示す成長の因果チャートを出力する因果チャート出力ステップを更にコンピュータに実行させることを特徴とする請求項1に記載のコンピュータプログラム。
  3. 前記マッピングステップでは、前記複数のパーソナリティ特性によって規定される複数の特性領域に区分けされる基準テーブルに基づいて被検者の性格的な位置をマッピングし、
    前記成長の因果チャートには、前記基準テーブルの前記特性領域内で被検者の性格が占める占有度を示すチャートが含まれることを特徴とする請求項2に記載のコンピュータプログラム。
  4. 前記到達レベルの強弱を前記パーソナリティ評価マップ上に区別して視覚化するヒートマップを出力するヒートマップ出力ステップを更にコンピュータに実行させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
  5. 記パーソナリティ特性と前記経験因子とに対応して適性職種が位置付けられて成る適性職種マップを、前記ヒートマップに重ね合わせるステップを更にコンピュータに実行させる、ことを特徴とする請求項4に記載のコンピュータプログラム。
  6. 前記レベル評価ステップは、少なくとも前記マッピングデータと前記経験因子とに基づいて前記到達レベルを評価することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム
  7. 前記各象限には、前記到達レベル間の移行のための基準が割り当てられることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム
  8. 前記レベル評価ステップは、記憶の再現性及び意味化を数値として具現化するための意味化視座と、人や環境に対する言動の質及び量の即時的伝搬性を数値として具現化するための疎通視座と、次なる経験への革新的連続性及びその度合いを数値として具現化するための因果視座とに基づいて前記到達レベルを数値化することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム
  9. 前記4つの象限は、
    人の性格の能動性と協調性とによって規定される対人接遇象限(第I象限)と

    人の性格の受動性と協調性とによって規定される具現化象限(第II象限)と、
    人の性格の受動性と自己主張性とによって規定される価値探求象限(第III象限)と、
    人の性格の能動性と自己主張性とによって規定される課題提起象限(第IV象限)と、
    によって構成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム
  10. 前記座標軸により規定されない象限であって、知識を獲得することによってその到達レベルが上がるとともに、被検者とのインタビューによって到達レベルが決定付けられる知識獲得象限としての第5象限が更に設定されることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム
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