JP6454854B2 - 排水器の取付構造 - Google Patents

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本発明は、排水器の取付構造に関し、排水器の取り付け作業を簡易に行うことができる排水器の取付構造に関するものである。
従来より、浴槽、洗面台、流し台、ショーケース等の排水機器の内部に生じた排水を処理するため、槽体の底面等に排水口を設けた排水器を取り付け、この排水器の排水口から配管部材を介し、下水側に排水を排出する方法が広く知られている。
以下に、この排水器の一例を説明する。
特許文献1に記載の排水器は、商品棚上を低温に維持しつつ商品の陳列を行う、低温ショーケースの結露水の排水を行う排水器であって、
低温ショーケースの底面に設けられた取付口と、
有底円筒形状であって上方の開口の周縁に備えられたフランジ部、側面の下方に備えた雄ねじ、底面部分に底面から屈曲して側方に向かう排出口、から構成される排水器と、
排水器の雄ねじと螺合する雌ねじを備えたリング状のナット部材と、
排出口に備えられる、封水式のトラップ機能を生じさせるトラップ部材と、
から構成される。ここで、「トラップ機能」とは、上流から下流側への排水は維持しつつ、下水側から臭気や害虫類が屋内側に逆流することを防止する機能である。「封水式のトラップ機能」の場合、排水の流路上に、封水と呼ばれる排水の溜まり部分を形成し、この溜まり部分によって、排水の流路の少なくとも一部が常に満水状態となることで、この満水部分から上流へ臭気や害虫類の逆流を防止する機能を示すものである。
上記のように構成された排水器は、以下のような手順にて、低温ショーケースの底面に設けられた取付口に取り付けられて、低温ショーケースに施工される。
まず、低温ショーケースの底面に設けられた取付口に、排水器を上方から挿入し、取付口周縁の上面に、排水器のフランジ部下面を当接させる。
次に、ナット部材の上面に水密的な接続を行う為、リング状のパッキングを配置した上で、排水器の雄ねじと、ナット部材の雌ねじを螺合させる。螺合が充分に進むと、排水器のフランジ部下面と、ナット部材の上面とで、取付口周縁を上下方向に強く挟持するため、排水器が取付口に接続固定される。更に排水器の外側から排出口に床下配管を接続し、また排水器の内側から排出口にトラップ部を配置して、排水器の低温ショーケースへの施工が完了する。
低温ショーケースを使用する際に、低温ショーケースに収納した品物からのドリップや、低温ショーケースの冷却機器によって冷やされた空気からの結露水が発生すると、これらドリップ・結露水等の排水は、最終的に低温ショーケースの底面にある排水口まで流下し、排水口から、排水器内部、排出口に配置されたトラップ部材、を通過し、最終的に床下配管から下水側に排出される。
また、この時、排出口内であって、トラップ部材によって形成された流路の一部において封水を形成し、臭気や害虫類の屋内側への逆流を防止している。
特開2007−215799
上記のように構成した、特許文献1に記載の排水器において、排水器を低温ショーケース等に設けられた取付口に取り付ける作業は、ナット部材を排水器に螺合させることで行われる。このため、取り付け時には、雄ねじを備えた排水器か、雌ねじを備えたナット部材の一方を固定し、他方を回転させて螺合を行う必要がある。ところが、ナット部材は底面の上側には露出しないため、ナット部材を固定または回転させる作業は、取付口を設けた底面の上側からのみの作業では不可能であり、少なくとも底面の下側からナット部材に作業を行う必要がある。
底面の下側からナット部材に作業を行いつつ、取付口を設けた底面の上側から排水器への作業を行う為には、作業者が片手でナット部材に作業を行いつつ、底面を迂回してもう一方の手で排水器に作業を行うか、又は作業者を二名用意するなど、取付口の上下から底面を迂回して作業を行う必要があり、取り付け作業は困難なものとなる。
また、排水器とナット部材の両方に対して、取付口を設けた底面の下側から作業を行う場合は、上記のような底面を迂回する必要は無くなるが、浴槽やショーケース等の機器の底面と、機器が設置される床面との間は狭く、この狭い部分において、排水器とナット部材の、一方を固定し、他方を回転させる、という作業はやはり困難なものとなる。
また、上記特許文献1に記載の排水器では、排水器の取り付け完了後には、排水器の方向を調整することができなかった。上記のように、排出口が排水器の側面方向を向いて設けられている場合、接続される床下配管など、下流側の配管の位置や方向に合わせて、排出口の方向に向ける必要がある。しかしながら、上記特許文献1に記載の従来の排水器の場合、排水器のフランジ部とナット部材とを螺合させ、取付口の周縁を強く挟持することで取り付けを行うと共に、間に配置したパッキングを上下方向から押圧して水密を確保している。このため、排水器の取り付け完了後に排水器を回転させて方向を調整しようとしても、排水器が強く取付口周縁に当接して回転を行うことができなかった。また、仮に排水器が回転可能な程度に螺合が弱ければ、パッキングの押圧が不十分な場合があり、漏水が発生する恐れがあった。
本発明は上記問題点に鑑み発明されたものであって、取り付け作業が容易で、また施工完了後であっても、漏水なく方向の調整が可能な排水器の取付構造を提供するものである。
請求項1に記載の本発明は、機器の底面に設けられた取付口と、前記取付口に上方から取り付けられる、その内部に排水口を形成する筒状の排水栓と、排水栓と共に取付口に取り付けられる筒状の排水器と、から構成される排水器の取り付け構造であって、
上記排水器に、内側に縮径することで、取付口に着脱自在に係合する係合爪を備えると共に、排水器の上方の開口には、排水栓下方が挿入される受入部を構成し、
排水栓下方を受入部に挿入することで、排水栓の外側面に係合爪が当接することにより係合爪の内側への縮径を防止し、排水器が取付口から脱着不可能な状態となるように構成したことを特徴とする排水器の取り付け構造である。
請求項2に記載の本発明は、上記排水器の外側面に取付口よりも大径な鍔部を設け、取付口の内側面に、内径に沿って段部を設け、係合爪と鍔部とで段部を上下に係止することで、排水栓下方を受入部に挿入した際に、排水器が取付口から抜脱不可能となることを特徴とする、段落0004に記載の排水器の取り付け構造である。
請求項3に記載の本発明は、上記取付口の内側面に、内径に沿って溝部を備えると共に、該溝部に係合爪が嵌入することで、排水栓下方を受入部に挿入した際に、排水器が取付口から抜脱不可能となることを特徴とする、段落0004に記載の排水器の取り付け構造である。
請求項4に記載の本発明は、前記排水器の外側面と取付口内側面の間に、側面全周に沿って水密部材を配置構成したことを特徴とする、前記段落0004乃至段落0006のいずれか一つに記載の排水器の取り付け構造である。
請求項5に記載の本発明は、前記排水器の受入部に嵌合部を構成するとともに、前記排水栓の外側に排水器の嵌合部と嵌合する被嵌合部を構成したことを特徴とする、前記段落0004乃至段落0007のいずれか一つに記載の排水器の取り付け構造である。
請求項6に記載の本発明は、前記排水器の受入部に雌ねじを構成するとともに、前記排水栓の外側に排水器の雌ねじと螺合する雄ねじを構成したことを特徴とする前記段落0004乃至段落0007のいずれか一つに記載の排水器の取り付け構造である。
請求項7に記載の本発明は、前記排水器に、
封水を貯水する椀状のオワン部と、円筒状であって、上端が排水栓に取り付けられ、下端がオワン部内に配置される防臭筒と、から構成されるトラップ部を備えると共に、防臭筒を排水栓に取り付けた状態で、防臭筒を回転させることで、排水栓の雄ねじと排水器の雌ねじの螺合が行われることを特徴とする、段落0009に記載の排水器の取り付け構造である。
請求項1に記載の本発明では、内側に縮径することで、取付口に着脱自在に係合する係合爪を排水器に備えてなり、この係合爪によって排水器を取付口に仮止め状態として係合させて保持し、その後、排水栓を排水器の受入部に挿入して固定することで、係合爪が内側に縮径することを防止して排水器が取付口から抜脱不可能となるように構成した。
取付口に排水器を仮止めすることで、作業者が排水器を保持する必要が無くなり、取付孔の上方からの作業だけで排水栓を挿入するだけで施工が完了するため、施工作業を従来例に比べ簡易化できる。
また、本発明は、係合爪による排水器と取付口の係合を、排水栓の挿入により解除不可能とする取り付け構造であり、従来例のように、上下に強く押圧することが無いため、排水器外側面と取付口内側面を円形とすれば、排水器を取付口に対して取り付けた後でも、排水器を取付口に対して回転させて方向の調整を行うことができる。
請求項2、請求項3に記載の本発明では、係合爪と取付口の具体的な係合の構造を明確化できる。
請求項4に記載の本発明では、取付口と排水器との水密を行う部材を、取付口と排水器との側面に配置するように構成した。取付口と排水器との側面方向の隙間の幅は、設計によって一定の幅とすることができるため、この取付口と排水器との側面方向の隙間の幅と、間に配置される水密部材の寸法を適切な状態となるように設計しておけば、排水器を取付口内に配置するだけで、水密的な接続を完了することができる。これは、本発明のように、取付口周縁に対し上下に強く押圧することのない排水器の取り付け構造において好適である。
請求項5、請求項6に記載の本発明では、排水器に排水栓を挿入した後の、排水栓の接続構造を明確化できる。
請求項7に記載の本発明では、排水器と排水栓の螺合接続について、排水器に備えられたトラップの部材を利用することができる。排水器や排水栓の内部は、排水時に塵芥などが付着しないよう、凹凸を設けないようにすると好適だが、凹凸が無くなると排水栓をねじ締めのために回転させることが困難になる。そこで、着脱自在なトラップの部材に、例えば取っ手などを設け、この取っ手などを利用してトラップの部材ごと排水栓を回転させるようにすると好適である。
排水器が施工されたショーケースを示す参考図である。 第一実施例の排水器の断面図である。 第一実施例の排水器の部材構成を示す断面図である。 第二実施例の排水器の断面図である。 第二実施例の排水器の部材構成を示す断面図である。
以下に、本発明の第一実施例について、図面を参照しつつ説明する。
図2、図3に示した本発明の第一実施例の排水器2は、商品棚T上を低温に維持しつつ商品の陳列を行う、低温ショーケースSCの結露水の排水を行う、トラップ機能付きの排水器2であって、以下に記載する排水器2、排水栓5、防臭筒8、より構成されてなり、以下に記載する低温ショーケースSCの取付口1aに施工される。
図1に示した、低温ショーケースSCは、生鮮食品など低温を維持しつつ商品の展示を行うショーケースであって、前面及び側面の一部が開放された略箱体形状を成すと共に、該箱体の内部に、上下方向に複数の商品棚Tを有してなる。また、商品棚Tの更に下方であって、箱体の底面Bに、上下に貫通する取付口1aを備えてなる。
低温ショーケースSCの底面Bについて詳述すると、低温ショーケースSCの底面Bは、以下に記載する金属板M、及び取付口部材1から構成される。
金属板Mは、底面Bの上面、及び下面のそれぞれに各1枚づつ、計2枚使用される金属製の平板であって、2枚共に平面視円形の貫通孔Hを備えてなる。
取付口部材1は、断面視外側方向に向かって開口する断面視略コの字形状を成す筒体であって、筒体の内部が取付口1aを形成する。また、取付口1aの上下方向の中間部分に、中心方向に向けて縮径する段部1bを備えてなる。
上記金属板M及び取付口部材1を低温ショーケースSCの底面Bとする場合、二枚の金属板Mの間に取付口部材1を配置する。この時、取付口部材1の取り付け口と、上下の金属板Mの貫通孔Hとが同心円状になるように配置した上で、両面テープを用いて取付口部材1と金属板Mを仮止めする。
その後、上下の金属板Mの間に、発泡ウレタンFなどの樹脂を充満させることで、上下の金属板M、及び取付口部材1が分離不可能な状態となって、取付口1aを備えた低温ショーケースSCの底面Bという、一体の部材として使用することができる。
排水器2は、有底略円筒形状を成す、硬質樹脂からなる部材であって、上端部分には複数の係合爪3を、内側面部分には受入部2aを、外側面部分には上方から順に、凹部2c、鍔部2b、及び排出口2dをそれぞれ備えてなる。以下に各構成について説明する。
係合爪3は排水器2本体の筒部分の上端から上方に延出されたリブ部3aと、該リブ部3aの上端において外側方向に突出した爪部3bを備えてなる。該係合爪3は、リブ部3aが撓むことで該爪部3bは内側に縮径し、段部1bの内径よりも小径となって段部1b部分が通過可能となると共に、リブ部3aが撓まない状態では、爪部3b先端は段部1bの内径よりも大径を成すため、係合爪3の爪部3bが段部1b上に載架することで、係合爪3が段部1bに係合する。
受入部2aは、排水器2の、係合爪3よりも下方の内周部分であって、排水栓5を受け入れるように排水栓5よりも大径に形成され、周縁に沿って雌ねじ部7aが設けられてなる。
凹部2cは、排水器2の外側面に、周縁に沿って全周に渡って設けられた溝であって、施工時にはこの凹部2c内に水密部材としてのOリングOが配置される。
鍔部2bは、排水器2の外側面に、周縁に沿って全周に渡って設けられた突出部分であり、施工時には、鍔部2bの上面が取付口1a周縁の下面と当接するように構成されてなる(爪部3bの下面から該鍔部2b上面までの幅と、段部1bの上面から取付口1aの下面までの高さ幅が、ほぼ同じ寸法になるように設計されてなる)。
排出口2dは排水器2の内部に連通するように設けられた、下流側の配管が接続される筒部分であって、排水器2の底面Bを含む側面部分に、側面方向を向いて設けられてなる。
また、排出口2dの内部であって、排出口2dと排水器2の側面とのほぼ境界部分に、施工完了時トラップ機能を形成するための封水壁2eを、底壁から排出口2dの中心程度の高さ位置まで延出して設けてなる。この封水壁2eによって、排水器2の内部には、排水口4から流入した排水が貯水されるオワン部2fが形成される。
排水栓5は略円筒形状を成す部材であって、その内部には排水口4が形成されると共に、その外側面には排水器2の受入部2aの雌ねじ部7aと螺合する雄ねじを備えた雄ねじ部7bを設けてなり、また筒部分の上端には、周縁に沿って全周に渡って外方向に突出するフランジ部5aを備えてなる。また、排水栓5の円筒部分の内部に、側面視同じ高さ位置であって、平面視中心軸から見て90度毎に四か所、突起部5bを備えてなる。
防臭筒8は、略円筒形状を成す部材であって、その上端部分には取っ手部8aが備えられてなると共に、その外側面には、上方から順に、嵌合溝8b、通水孔8c、環状パッキング8d、がそれぞれ設けられてなり、施工完了時には、上端部分は排水口4内に配置され、下端部分は、排水器2のオワン部2f内に配置される。以下に各構成について説明する。
取っ手部8aは防臭筒8の上端から防臭筒8内部の一部までにわたって備えられた、防臭筒8の保持を容易にするためのリブ片である。
嵌合溝8bは、排水栓5の突起部5bと嵌合する溝部分であって、排水口4内に防臭筒8を挿入した後、防臭筒8を螺合の締め付け方向に回転させることで、嵌合溝8bと突起部5bが嵌合して、排水口4内に嵌合固定される。また逆方向、螺合を解除する方向に回転させることで、嵌合を解除して排水口4から着脱することも可能である。
通水孔8cは、防臭筒8の内外を貫通する開口であり、排水器2内側面と防臭筒8外側面との間であって、環状パッキング8dよりも上方の部分に溜まった排水が、この通水孔8cを介して防臭筒8内部に排出される。
環状パッキング8dは、防臭筒8の外側面に、周縁に沿って全周に渡って配置される、断面略V字形状を成す水密部材であって、インサート成形にて防臭筒8と一体に成形されてなり、施工時にはこの環状パッキング8dが排水栓5内部と水密的に接続するように構成されてなる。
上記のように構成された本実施例の排水器2を施工する場合、以下のような手順にて施工を行う。
まず、低温ショーケースSCの底面Bであって、取付口1aの下方から、排水器2を、係合爪3を上側(取付口1a側)に向けて挿入する。排水器2を取付口1aに挿入すると、係合爪3の爪部3bが、段部1bの内側面を通過する際に、一旦リブ部3aが樹脂弾性により内周側(内側)に撓むことで縮径し、更に上昇させることで、爪部3bが段部1bを超えて段部1bの上方に乗り上げることで段部1bが係合爪3と係合する。
この爪部3bが段部1bを超えて段部1bの上方に乗り上げた状態では、排水器2の鍔部2b上面が取付口1a下面とほぼ当接した状態となり(鍔部2b上面と取付口1a下面との間に若干の隙間が生じる場合があるが、後述するように何ら支障はない)、排水器2は、係合爪3のリブ部3aが内周側に撓まない限り、取付口1aに対し、回動は可能であるが、抜脱することも、また上下動することもない状態となる。この状態は、排水器2が取付口1aに取り付けられてなるが、係合爪3の係合の解除が容易で、排水器2としての実際の使用に耐えられるほど確実な取り付けが行われていないため、「仮止め状態」と呼ばれる。
この仮止め状態より、低温ショーケースSCの底面Bに対し上方から、排水器2の上方の受入部2aに、排水栓5を挿入する。この際は、排水栓5を受入部2aに挿入して回転させることで、排水栓5の雄ねじ部7bと受入部2aの雌ねじ部7aとが螺合し、排水器2に排水栓5が抜脱不可能に接続される。
この排水栓5が排水器2の受入部2aに接続された状態では、係合爪3のリブ片に排水栓5の外側面が当接した状態、又は若干の隙間を有するものの、爪部3bが段部1bから抜脱するほどに内周側に撓む前に、排水栓5の外側面に当接してそれ以上内周側に撓むことが不可能な状態となっており、排水器2が取付口1aから抜脱することは不可能となっている。
次に、排水器2の排出口2dに下流側の排水配管を接続する。この際には、接着剤などを利用し、又はネジとパッキングによる水密的な接続を利用し、漏水が生じないように確実に接続を行う。また、この接続の際に、排水器2の排出口2dが、床下配管の接続に適切な方向を向いていない場合には、排水器2を取付口1aに対して回転させ、方向の調整を行う。本発明では、排水器2が取付口1aから抜脱しない理由は、従来例のように、取付口1a周縁を上下に締め付けることで面同士が強く当接し、回動も不可能なように固定されているためではなく、係合爪3が内周側に撓むことが不可能となったため、排水器2の取付口1aからの抜脱が不可能となったためであり、面同士が、回動が不可能なほど強く当接している箇所は無い。凹部2cに配置されているOリングOは、排水器2の凹部2cと取付口1aの間であって、水密を維持できる程度には強い、面による当接を、排水器2また取付口1aの間に生じているが、排水器2(又は排水器2の凹部2c)と取付口1aの側面方向の隙間の幅と、その間に配置されるOリングOの寸法は、設計により、設計者が希望する一定の幅や大きさを常に確保・維持できるため、「水密を確保しつつ、回転も可能な程度の当接を生じる、排水器2と取付口1aの間の幅、及びOリングOの寸法」に各部材を設計することで、排水器2の取付口1aへの取り付け後であっても、排水器2を取付口1aに対して回動可能とし、排水器2の排出口2dを配管接続に都合の良い方向に向けて調整することが可能である。
次に、排水栓5内部の突起部5bに、防臭筒8の嵌合溝8bを嵌合させて接続を行う。この際には、排水口4内に防臭筒8を挿入した後、防臭筒8を螺合の締め付け方向に回転させることで、嵌合溝8bと突起部5bが嵌合して、排水口4内に嵌合固定される。また、この防臭筒8の回転作業は、防臭筒8の取っ手部8aを把持して行うため、排水栓5のような凹凸の少ない部材を把持して回転させるよりも容易に回転をさせることができ、また回転させる際には作業者の力を作用させやすい。このため、防臭筒8の回転を進めると、排水栓5が防臭筒8と共に一体となって回転し、排水器2と排水栓5の螺合が更に追加して行われる場合がある。この場合は、排水器2と排水栓5の接続がより強固となり、排水器2の接続はより好適に行われる。
上記のように構成した、第一実施例の排水器2に対し、低温ショーケースSCの底面B上に、低温ショーケースSCに収納した品物からのドリップや、低温ショーケースSCの冷却機器によって冷やされた空気からの結露水が発生すると、これらドリップ・結露水等の排水は、最終的に低温ショーケースSCの底面Bにある排水口4まで流下し、主には排水口4から、防臭筒8内部を通過し、オワン部2f内部に溜まる。排水量が充分になると、オワン部2fに溜まった排水(封水)は、封水壁2e上端を超えて排出口2dに流出し、排出口2dから下流側配管を経て下水側に排出される。
また、本実施例では、フランジ部5a下面と取付口1a周縁の上面との間には水密部材等の配置は無く、隙間を無くすような強い当接も行っていないため、排水の一部は、排水口4ではなく、フランジ部5aの下面と取付口1aの上面の間に流入する場合がある。この場合でも、フランジ部5aの下面と取付口1aの上面の間から、排水器2の係合爪3と取付口1aの内側面の間、排水器2上縁、排水器2の内側面と防臭筒8外側面の間、を順に通過し、最終的には通水孔8cを介して、防臭筒8内に流入し、以上は排水口4からの排水と同様に流れて下流側の配管に向かって排出される。
また、オワン部2f内に排水が溜まることで、防臭筒8内側面のオワン部2f水面上から、防臭筒8外側面とオワン部2f内側面の間のオワン部2f水面上までの流路が、常に満水状態となる。この流路の満水状態部分を、下水側の臭気や害虫類は通過することができないため、下水側の臭気や害虫類は屋内側に侵入することができない。このようにして、本実施例の排水器2は、屋内側への臭気や害虫類の侵入を防ぐトラップ機能を備えてなる。即ち、本実施例は、防臭筒8とオワン部2fと、からなるトラップ部を備えた排水トラップである。
上記のように構成されたトラップ機能付き排水器2は、施工時には、従来例の排水器2と異なり、取付口1aの上方側と下方側の両方に同時に作業を行う必要は無く、上方側からの作業のみ、下方側からの作業のみ、のいずれかの作業のみで排水器2の取り付けを行うことができ、上方側及び下方側の両側から、同時に作業を行う必要があった従来の排水器2と比べて、取り付け作業が極めて容易になっている。
また、上記実施例にて記載したように、排水器2と取付口1aとの水密的な接続を、上下方向に押圧することなく、側面方向へのOリングOを利用した接続により行うように構成してなる。これにより、排水器2の取り付け後であっても、排水器2を取付口1aに対して回転させて、方向の調整を行うことが可能となっている。
このように、フランジ部5aと取付口1a周縁とは強く押し圧されていないため、フランジ部5a下面と取付口1a周縁上面との間には隙間が発生し、排水の一部が該隙間に流入する可能性があるが、このような隙間に入り込んだ排水も、排水器2と取付口1aの間に配置されたOリングOによって止水され、低温ショーケースSCの底面Bの下面に漏水することなく、通水孔8cを介して防臭筒8の内部に排出され、排水口4からの排水と共に、下流側に支障なく排出される。
次に、本発明の第二実施例について、図面を参照しつつ説明する。
図4及び図5に示した本発明の第二実施例の排水器2は、商品棚T上を低温に維持しつつ商品の陳列を行う、低温ショーケースSCの結露水の排水を行う、トラップ機能付きの排水器2であって、以下に記載する排水器2、排水栓5、防臭筒8、より構成されてなり、以下に記載する低温ショーケースSCの取付口1aに施工される。
図1に示した、低温ショーケースSCは、生鮮食品など低温を維持しつつ商品の展示を行うショーケースであって、前面及び側面の一部が開放された略箱体形状を成すと共に、該箱体の内部に、上下方向に複数の商品棚Tを有してなる。また、商品棚Tの更に下方であって、箱体の底面Bに、上下に貫通する取付口1aを備えてなる。
低温ショーケースSCの底面Bについて詳述すると、低温ショーケースSCの底面Bは、以下に記載する金属板M、及び取付口部材1から構成される。
金属板Mは、底面Bの上面、及び下面のそれぞれに各1枚づつ、計2枚使用される金属製の平板であって、2枚共に平面視円形の貫通孔Hを備えてなる。
取付口部材1は、断面視外側方向に向かって開口する断面視略コの字形状を成す筒体であって、筒体の内部が取付口1aを形成する。また、取付口1aの上下方向の中間部分に、中心方向に向けて開口した溝部1cを備えてなる。尚、後に詳述するが、取付口1aの一部は、施工完了時排水口4を形成する。
上記金属板M及び取付口部材1を低温ショーケースSCの底面Bとする場合、二枚の金属板Mの間に取付口部材1を配置する。この時、取付口部材1の取り付け口と、上下の金属板Mの貫通孔Hとが同心円状になるように配置した上で、両面テープを用いて取付口部材1と金属板Mを仮止めする。
その後、上下の金属板Mの間に、発泡ウレタンFなどの樹脂を充満させることで、上下の金属板M、及び取付口部材1が分離不可能な状態となって、取付口1aを備えた低温ショーケースSCの底面Bという、一体の部材として使用することができる。
排水器2は、有底略円筒形状を成す、硬質樹脂からなる部材であって、上端部分には複数の係合爪3を、内側面部分には受入部2aを、外側面部分には上方から順に、凹部2c、及び排出口2dをそれぞれ備えてなる。以下に各構成について説明する。
係合爪3は排水器2本体の筒部分の上端から上方に延出されたリブ部3aと、該リブ部3aの上端において外側方向に突出した爪部3bを備えてなる。該係合爪3は、リブ部3aが撓むことで該爪部3bは内側に縮径し、溝部1cの開口部分の径よりも小径となって爪部3bが通過可能となると共に、リブ部3aが撓まない状態では、爪部3b先端は溝部1cの開口部分の径よりも大径を成すため、係合爪3の爪部3bが溝部1cに嵌入し、係合爪3が溝部1cに係合する。
受入部2aは、排水器2の、係合爪3よりも下方の内周部分であって、排水栓5を受け入れるように排水栓5よりも大径に形成され、周縁に沿って複数の爪形状部分からなる嵌合部6aを設けてなる。
また、同じく内周部分に、嵌合部6aとは別に、縦方向に設けられた溝からなるガイド溝9aを備えてなる。
凹部2cは、排水器2の外側面に、周縁に沿って全周に渡って設けられた溝であって、施工時にはこの凹部2c内に水密部材としてのOリングOが配置される。
排出口2dは排水器2の内部に連通するように設けられた、下流側の配管が接続される筒部分であって、排水器2の底面部分を含む側面部分に、側面方向を向いて設けられてなる。
また、排出口2dの内部であって、排出口2dと排水器2の側面とのほぼ境界部分に、施工完了時トラップ機能を形成するための封水壁2eを、底壁から排出口2dの中心程度の高さ位置まで延出して設けてなる。この封水壁2eによって、排水器2の内部には、排水口4から流入した排水が貯水されるオワン部2fが形成される。
排水栓5は略円筒形状を成す、硬質樹脂からなる部材であって、その内部には排水口4の一部が形成されると共に、その外側面には、排水器2の受入部2aの嵌合部6aの爪形状部分と解除不可能、いわゆる嵌め殺しにて嵌合する、爪形状部分からなる被嵌合部6aを設けてなる。
また筒部分の上端には、周縁に沿って全周に渡って45度前後の角度で外方向に突出するフランジ部5aを備えてなる。このフランジ部5aは、断面外周側程先細りとなる形状であり、応力が作用してない状態では、その外径は取付口1aの内径よりも若干だけ大径である。
施工完了時、フランジ部5aの先端(外縁部分)は、樹脂弾性によって若干内径側に撓むことで、取付口1aの内側面にほぼ隙間なく当接する。このように構成したことで、排水口4は、排水栓5のフランジ部5aよりも上方は取付口1aによって、下方は排水栓5によって、それぞれ形成される。
また、外周面に、嵌合部6aとは別に、排水栓5のガイド溝9aに収納される、上下方向を向いたリブ片であるガイドリブ9bを備えてなる(図5においては、図面に対し排水栓5の背面側にあるため、点線にて示す)。ガイド溝9aにガイドリブ9bが嵌めこまれることにより、施工完了時、排水器2に対して排水栓5の回動が不可能となる。
また、排水栓5の円筒部分の内部に、側面視同じ高さ位置であって、平面視中心軸から見て90度毎に四か所、突起部5bを備えてなる。
防臭筒8は、略円筒形状を成す部材であって、その上端部分には取っ手部8aが備えられてなると共に、その外側面には、上方から順に、嵌合溝8b、通水孔8c、環状パッキング8d、がそれぞれ設けられてなり、施工完了時には、上端部分は排水口4内に配置され、下端部分は、排水器2のオワン部2f内に配置される。以下に各構成について説明する。
取っ手部8aは防臭筒8の上端から防臭筒8内部の一部までにわたって備えられた、防臭筒8の保持を容易にするためのリブ片である。
嵌合溝8bは、排水栓5の突起部5bと嵌合する溝部分であって、排水口4内に防臭筒8を挿入した後、防臭筒8を回転させることで、嵌合溝8bと突起部5bが嵌合して、排水口4内に嵌合固定される。また嵌合時とは逆方向に回転させることで、嵌合を解除して排水口4から着脱することも可能である。
通水孔8cは、防臭筒8の内外を貫通する開口であり、排水器2内側面と防臭筒8外側面との間であって、環状パッキング8dよりも上方の部分に溜まった排水が、この通水孔8cを介して防臭筒8内部に排出される。
環状パッキング8dは、防臭筒8の外側面に、周縁に沿って全周に渡って配置される、断面略V字形状を成す水密部材であって、インサート成形にて防臭筒8と一体に成形されてなり、施工時にはこの環状パッキング8dが排水栓5内部と水密的に接続するように構成されてなる。
上記のように構成された本実施例の排水器2を施工する場合、以下のような手順にて施工を行う。
まず、低温ショーケースSCの底面Bであって、取付口1aの下方から、排水器2を、係合爪3を上側(取付口1a側)に向けて挿入する。排水器2を取付口1aに挿入すると、係合爪3の爪部3bが、取付口1aの内周面に当接し、一旦リブ部3aが樹脂弾性により内周側(内側)に撓むことで縮径する。そのまま上昇させると、爪部3bが溝部1cに到達し、溝部1cに爪部3bが嵌り込むことで、溝部1cが係合爪3と係合する。
この爪部3bが溝部1cに嵌り込んだ状態では、排水器2は、係合爪3のリブ部3aが内周側に撓まない限り、取付口1aに対し、回動は可能であるが、抜脱することも、また上下動することもない状態となる。この状態は、排水器2が取付口1aに取り付けられてなるが、係合爪3の係合の解除が容易で、排水器2としての実際の使用に耐えられるほど確実な取り付けが行われていないため、「仮止め状態」と呼ばれる。
この仮止め状態より、低温ショーケースSCの底面Bに対し上方から、排水器2の上方の受入部2aに、排水栓5を挿入する。この際は、排水栓5のガイドリブ9bが受入部2aのガイド溝9aに合致して嵌り込むように位置を調整し、上方からそのまま回転させること無く排水栓5を受入部2aに挿入することで、排水器2の嵌合部6aに、排水栓5の被嵌合部6aが抜脱不可能な状態にて嵌合することで、排水器2に排水栓5が抜脱不可能に接続される。この時、排水栓5のフランジ部5aの先端部分は、取付口1a内に入り込み、樹脂弾性によって若干内径側に撓み、取付口1aの内側面にほぼ隙間なく当接している。
また、排水栓5のガイドリブ9bが排水器2のガイド溝9aに収納された状態となり、排水器2に対して排水栓5の回動が不可能となる。あくまで排水器2に対する排水栓5の回動が不可能なだけであり、取付口1aに対する排水器2の回動は可能である。
この排水栓5が排水器2の受入部2aに接続された状態では、係合爪3のリブ片に排水栓5の外側面が当接した状態、又は若干の隙間を有するものの、爪部3bが溝部1cから抜脱するほどに内周側に撓む前に、排水栓5の外側面に当接してそれ以上内周側に撓むことが不可能な状態となっており、排水器2が取付口1aから抜脱することは不可能となっている。また、溝部1cの上方の壁面に爪部3bの上面が、下方の壁面に爪部3bの下面が、それぞれ若干の遊び空間のみを残して当接するため、単に排水器2が取付口1aから抜脱不可能となるだけではなく、排水器2が取付口1aから極端に上下動することも無い。
次に、排水器2の排出口2dに下流側の排水配管を接続する。この際には、接着剤などを利用し、又はネジとパッキングによる水密的な接続を利用し、漏水が生じないように確実に接続を行う。また、この接続の際に、排水器2の排出口2dが、床下配管の接続に適切な方向を向いていない場合には、排水器2を取付口1aに対して回転させ、方向の調整を行う。本発明では、排水器2が取付口1aから抜脱しない理由は、従来例のように、取付口1a周縁を上下に締め付けることで面同士が強く当接し、回動も不可能なように固定されているためではなく、係合爪3が内周側に撓むことが不可能となったため、排水器2の取付口1aからの抜脱が不可能となったためであり、面同士が、回動が不可能なほど強く当接している箇所は無い。
詳述すると、排水栓5のフランジ部5a先端と取付口1aの当接は、当接箇所がフランジ部5aの先端であって面積としては狭く、また水密を確保していないため、取付口1aに対する排水器2の回動を妨げることは無い。
また、凹部2cに配置されているOリングOは、排水器2の凹部2cと取付口1aの間であって、水密を維持できる程度には強い、面による当接を、排水器2また取付口1aの間に生じているが、排水器2(又は排水器2の凹部2c)と取付口1aの側面方向の隙間の幅と、その間に配置されるOリングOの寸法は、設計により、設計者が希望する一定の幅や大きさを常に確保・維持できるため、「水密を確保しつつ、回転も可能な程度の当接を生じる、排水器2と取付口1aの間の幅、及びOリングOの寸法」に各部材を設計することで、排水器2の取付口1aへの取り付け後であっても、排水器2を取付口1aに対して回動可能とし、排水器2の排出口2dを配管接続に都合の良い方向に向けて調整することが可能である。
次に、排水栓5内部の突起部5bに、防臭筒8の嵌合溝8bを嵌合させて接続を行う。この際には、排水口4内に防臭筒8を挿入した後、防臭筒8を回転させることで、嵌合溝8bと突起部5bが嵌合して、排水口4内に嵌合固定される。この時には、ガイドリブ9bがガイド溝9aに嵌り込むことで、排水器2に対して排水栓5が回転することが不可能となっており、排水栓5が防臭筒8と一体になって回転し、最後まで回転の嵌合を進めることができなくなる、という、いわゆる供回りの発生を防止している。尚、この防臭筒8を取り付ける時点では、排水器2の排出口2dは床下配管に接続されており、床下配管によって方向を固定され、排水器2も排水栓5や防臭筒8と共に回転してしまう、ということは無い。
上記のように構成した、第二実施例の排水器2に対し、低温ショーケースSCの底面B上に、低温ショーケースSCに収納した品物からのドリップや、低温ショーケースSCの冷却機器によって冷やされた空気からの結露水が発生すると、これらドリップ・結露水等の排水は、最終的に低温ショーケースSCの底面Bにある排水口4まで流下し、主には排水口4から、防臭筒8内部を通過し、オワン部2f内部に溜まる。排水量が充分になると、オワン部2fに溜まった排水(封水)は、封水壁2e上端を超えて排出口2dに流出し、排出口2dから下流側配管を経て下水側に排出される。
また、本実施例では、フランジ部5a下面と取付口1a周縁の上面との間には水密部材等の配置は無く、隙間を無くすような強い当接も行っていないため、排水の一部は、排水口4ではなく、フランジ部5aの下面と取付口1aの上面の間に流入する場合がある。この場合でも、フランジ部5aの下面と取付口1aの上面の間から、排水器2の係合爪3と取付口1aの内側面の間、排水器2上縁、排水器2の内側面と防臭筒8外側面の間、を通過し、最終的には通水孔8cを介して、防臭筒8内に流入し、以上は排水口4からの排水と同様に流れて下流側の配管に向かって排出される。
また、オワン部2f内に排水が溜まることで、防臭筒8内側面のオワン部2f水面上から、防臭筒8外側面とオワン部2f内側面の間のオワン部2f水面上までの流路が、常に満水状態となる。この流路の満水状態部分を、下水側の臭気や害虫類は通過することができないため、下水側の臭気や害虫類は屋内側に侵入することができない。このようにして、本実施例の排水器2は、屋内側への臭気や害虫類の侵入を防ぐトラップ機能を備えてなる。即ち、本実施例は、防臭筒8とオワン部2fと、からなるトラップ部を備えた排水トラップである。
上記のように構成されたトラップ機能付き排水器2は、施工時には、従来例の排水器2と異なり、取付口1aの上方側と下方側の両方に同時に作業を行う必要は無く、上方側からの作業のみ、下方側からの作業のみ、のいずれかの作業のみで排水器2の取り付けを行うことができ、上方側及び下方側の両側から、同時に作業を行う必要があった従来の排水器2と比べて、取り付け作業が極めて容易になっている。
また、上記実施例にて記載したように、排水器2と取付口1aとの水密的な接続を、上下方向に押圧することなく、側面方向へのOリングOを利用した接続により行うように構成してなる。
また、排水栓5のフランジ部5a先端と取付口1aの当接も、当接箇所の面積が狭く、また水密を確保していないため、取付口1aに対する排水器2の回動を妨げることは無い。
これにより、排水器2の取り付け後であっても、排水器2を取付口1aに対して回転させて、方向の調整を行うことが可能となっている。
このように、フランジ部5aと取付口1aとは強く押し圧されていないため、フランジ部5a先端と取付口1aとの間に排水が入り込み、滲むようにして、排水の一部が排水栓5と取付口1aの隙間に流入する可能性があるが、このような隙間に入り込んだ排水も、排水器2と取付口1aの間に配置されたOリングOによって止水され、低温ショーケースSCの底面Bの下面に漏水することなく、通水孔8cを介して防臭筒8の内部に排出され、排水口4からの排水と共に、下流側に支障なく排出される。
本発明の実施例は以上のようであるが、本発明は上記実施例に限定される物ではなく、主旨を変更しない範囲において自由に変更が可能である。
例えば、上記実施例では、排水器2を取り付ける排水機器を、低温ショーケースSCとしているが、本発明は上記実施例に限定されるものでは無く、洗面台、流し台、浴槽や浴室の排水口4に用いる排水器2等、どのような排水機器に採用しても構わない。
また、上記各実施例では、排水器2を取付口1aに取り付けた後、排水器2の方向を調整した上で、排出口2dに床下配管を接続しているが、本発明は上記実施例に限定されるものでは無く、手順を変更し、先に排出口2dに床下配管を接続した後、排水器2を取付口1aに取り付けるようにして施工を行っても構わない。
1 取付口部材 1a 取付口
1b 段部 1c 溝部
2 排水器 2a 受入部
2b 鍔部 2c 凹部
2d 排出口 2e 封水壁
2f オワン部 3 係合爪
3a リブ部 3b 爪部
4 排水口 5 排水栓
5a フランジ部 5b 突起部
6a 嵌合部 6b 被嵌合部
7a 雌ねじ部 7b 雄ねじ部
8 防臭筒 8a 取っ手部
8b 嵌合溝 8c 通水孔
8d 環状パッキング 9a ガイド溝
9b ガイドリブ B 低温ショーケースの底面
F 発泡ウレタン H 貫通孔
M 金属板 O Oリング
SC 低温ショーケース T 商品棚

Claims (7)

  1. 機器の底面に設けられた取付口と、
    前記取付口に上方から取り付けられる、その内部に排水口を形成する筒状の排水栓と、
    排水栓と共に取付口に取り付けられる筒状の排水器と、
    から構成される排水器の取り付け構造であって、
    上記排水器に、内側に縮径することで、取付口に着脱自在に係合する係合爪を備えると共に、
    排水器の上方の開口には、排水栓下方が挿入される受入部を構成し、
    排水栓下方を受入部に挿入することで、排水栓の外側面に係合爪が当接することにより係合爪の内側への縮径を防止し、
    排水器が取付口から脱着不可能な状態となるように構成したことを特徴とする排水器の取り付け構造。
  2. 上記排水器の外側面に取付口よりも大径な鍔部を設け、
    取付口の内側面に、内径に沿って段部を設け、
    係合爪と鍔部とで段部を上下に係止することで、
    排水栓下方を受入部に挿入した際に、排水器が取付口から抜脱不可能となることを特徴とする、請求項1に記載の排水器の取り付け構造。
  3. 上記取付口の内側面に、内径に沿って溝部を備えると共に、該溝部に係合爪が嵌入することで、排水栓下方を受入部に挿入した際に、排水器が取付口から抜脱不可能となることを特徴とする、請求項1に記載の排水器の取り付け構造。
  4. 前記排水器の外側面と取付口内側面の間に、側面全周に沿って水密部材を配置構成したことを特徴とする、前記請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の排水器の取り付け構造。
  5. 前記排水器の受入部に嵌合部を構成するとともに、前記排水栓の外側に排水器の嵌合部と嵌合する被嵌合部を構成したことを特徴とする、前記請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の排水器の取り付け構造。
  6. 前記排水器の受入部に雌ねじを構成するとともに、前記排水栓の外側に排水器の雌ねじと螺合する雄ねじを構成したことを特徴とする、前記請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の排水器の取り付け構造。
  7. 前記排水器に、
    封水を貯水する椀状のオワン部と、
    円筒状であって、上端が排水栓に取り付けられ、下端がオワン部内に配置される防臭筒と、
    から構成されるトラップ部を備えると共に、
    防臭筒を排水栓に取り付けた状態で、防臭筒を回転させることで、
    排水栓の雄ねじと排水器の雌ねじの螺合が行われることを特徴とする、請求項6に記載の排水器の取り付け構造。
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