JP6452246B2 - モニタリング装置 - Google Patents

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Description

この発明は、橋梁の上部構造と下部構造との間に配置したすべり支承について、上部構造が当接するすべり部材の厚さをモニタリングする技術に関する。
従来、自動車や列車等の移動体が走行する橋梁には、上部構造である橋桁と、下部構造である橋脚との間にすべり支承を配置することによって、上部構造と下部構造との間で伝達される振動を抑えたものがある(特許文献1等参照)。すべり支承は、下部構造にボルト等で固定される。すべり支承は、摩擦係数が比較的小さいすべり部材を有し、このすべり部材と上部構造とが面で当接する。すべり部材との当接面において、上部構造がすべる(スライドする)ことで、上部構造と下部構造とが相対的に変位する。
すべり支承は、上部構造と下部構造との間における相対的な変位を許容することによって、下部構造から上部構造に伝達される地震等による振動を抑えるとともに、上部構造から下部構造に伝達される、自動車や列車等の移動体の走行にともなう振動を抑える。
特開平 9− 41321号公報
しかしながら、すべり支承のすべり部材は、上部構造と下部構造との相対的な変位が繰り返されることによって、上部構造との当接面が磨耗し、その厚さが薄くなっていく。すべり支承は、すべり部材の厚さがある程度まで薄くなると、上部構造と下部構造との間で伝達される振動を十分に抑えられない。
このため、作業員が、現場(橋梁)で、パイゲージ等を用いて、すべり支承のすべり部材の厚さにかかる物理量を計測することによって、すべり支承のすべり部材の厚さ(または、すべり部材の磨耗量)を管理していた。したがって、すべり支承のすべり部材の厚さの管理に多大な人手がかかり、管理コストが嵩むという問題があった。
なお、すべり支承のすべり部材の厚さにかかる物理量とは、すべり部材の厚さに応じて変化する物理量である。例えば、支承の周辺における上部構造と、下部構造との対向面間における鉛直方向の距離であってもよいし、支承の特定位置と対向する上部構造との間における鉛直方向の距離であってもよい。
この発明の目的は、橋梁の上部構造と下部構造との間に位置するすべり支承のすべり部材の厚さの管理が簡単且つ安価に行える技術を提供することにある。
この発明のモニタリング装置は、上記目的を達するために、以下のように構成している。
この発明にかかるモニタリング装置は、橋梁の上部構造と下部構造との間に配置したすべり支承について、上部構造が当接するすべり部材の厚さをモニタリングする。
非接触センサが、すべり部材の厚さにかかる物理量を非接触で計測する。非接触センサは、センサの検知面から対象物までの距離を非接触で計測することができるセンサである(例えば、http://www.fa.omron.co.jp/products/family/1457/に記載されているリニア近接センサである。)。また、すべり部材の厚さにかかる物理量とは、すべり部材の厚さに応じて変化する物理量である。例えば、すべり部材の厚さ方向における上部構造の変位量が、すべり部材の厚さにかかる物理量である。非接触センサは、例えば、すべり部材の厚さ方向における、検知面と上部構造との距離を計測する。
判定部は、非接触センサによって計測されたすべり部材の厚さにかかる物理量に基づいて、すべり部材の状態を判定する。例えば、判定部は、すべり部材の厚さが予め定めた厚さ以下であるかどうかによって、すべり部材の状態が適正であるかどうかを判定する。出力部が、判定部における判定結果を出力する。なお、判定部は実施形態における制御部11に相当し、出力部は通信部14に相当する。
したがって、橋梁の上部構造と下部構造との間に位置するすべり支承のすべり部材の厚さの管理が人手をかけることなく、簡単且つ安価に行える。
また、非接触センサによって計測される、すべり部材の厚さにかかる物理量は、計測タイミングに橋梁の上部構造や下部構造において生じていたひずみの影響を受けている。橋梁の上部構造や下部構造のひずみは、振動や温度等の環境変化にともなって変動している。したがって、判定部は、非接触センサが複数回計測したすべり部材の厚さにかかる物理量を用いて、すべり部材の状態を判定する構成にするのが好ましい。このように構成すれば、すべり部材の状態が適正であるかどうかを判定において、非接触センサによって計測した、すべり部材の厚さにかかる物理量に含まれている橋梁の上部構造や下部構造のひずみの影響が抑えられる。すなわち、すべり部材の状態の判定が、精度よく行える。
また、非接触センサは、下部構造、または下部構造に固定している部材(例えば、すべり支承)に取り付けるのがよい。このようにすれば、自動車や列車等の移動体の走行にともなう上部構造の振動による、非接触センサの取付状態の変化や、非接触センサの損傷が抑えられる。
また、複数の非接触センサ用い、判定部は、各非接触センサで計測されたすべり部材の厚さにかかる物理量を用いて、すべり部材の状態を判定してもよい。
この場合、橋軸直角方向に並べた一対の非接触センサの一方を橋軸直角方向において、すべり部材よりも一方の側に位置させ、他方を橋軸直角方向において、すべり部材よりも他方の側に位置させるのがよい。また、一対の非接触センサを、橋軸方向に複数並べてもよい。
この発明によれば、橋梁の上部構造と下部構造との間に位置するすべり支承のすべり部材の厚さの管理が人手をかけることなく、簡単且つ安価に行える。
この例にかかるモニタリング装置を用いた、橋梁監視システムを示す概略図である。 モニタリング装置の主要部の構成を示すブロック図である。 管理装置の主要部の構成を示すブロック図である。 図4(A)は、橋軸直角方向からすべり支承を見た平面図であり、図4(B)は、図4(A)に示すC方向の平面図である。 図4(A)に示すA−A方向の断面平面図である。 図4(A)に示すB−B方向の断面平面図であり、 モニタリング装置の動作を示すフローチャートである。 記憶部に記憶される計測データを示す図である。 記憶部に記憶される推定データを示す図である。 別の例にかかるすべり支承の断面平面図である。 別の例にかかるすべり支承の断面平面図である。
以下、この発明の実施形態であるモニタリング装置について説明する。
図1は、この例にかかるモニタリング装置を用いた、橋梁監視システムを示す概略図である。この橋梁監視システムは、複数のモニタリング装置1と、管理装置2とを備える。各モニタリング装置1は、ネットワーク3を介して管理装置2と通信可能に接続されている。この例では、モニタリング装置1と、橋梁のすべり支承とを1対1で対応付けている。すべり支承については後述する。各モニタリング装置1は、対応付けられているすべり支承のすべり部材の厚さにかかる物理量を計測し、その計測結果を用いて、すべり部材の状態を判定する。また、モニタリング装置1は、計測したすべり部材の厚さにかかる物理量の計測結果や、状態を判定した判定結果等を、ネットワーク3を介して管理装置2に通知する。
管理装置2は、橋梁の状態を管理する管理事務所等に設置される。管理者は、この管理装置2において、各モニタリング装置1で判定されたすべり部材の状態の確認等を行う。
図2は、モニタリング装置の主要部の構成を示すブロック図である。モニタリング装置1は、制御部11と、センサ処理部12と、記憶部13と、通信部14と、近接センサ16〜19を備えている。
制御部11は、モニタリング装置1本体各部の動作を制御する。
センサ処理部12は、接続されている近接センサ16〜19の計測信号が入力される。近接センサ16〜19は、モニタリング装置1本体が対応付けられているすべり支承のすべり部材の厚さにかかる物理量を計測する。近接センサ16〜19は、センサの検知面と、検知対象物との距離を、非接触で計測するセンサである。センサ処理部12は、接続されている近接センサ16〜19毎に、その近接センサ16〜19から入力された計測信号を処理する処理回路(この例では、4つの処理回路)を備えている。近接センサ16〜19の詳細については後述する。
記憶部13は、計測データ、推定データ、状態判定用データ、計測タイミング指定データ、判定結果データ等を記憶する。計測データは、近接センサ16〜19によって計測されたすべり支承のすべり部材の厚さにかかる物理量の計測値である。推定データは、計測データを集計して推定した、すべり支承のすべり部材の厚さにかかる物理量の推定値である。状態判定用データは、すべり支承のすべり部材が適正であるかどうかの判定に用いるデータである。計測タイミング指定データは、近接センサ16〜19によって、すべり支承のすべり部材の厚さにかかる物理量の計測を実行するタイミングを規定するデータである。判定結果データは、すべり支承のすべり部材が適正であるかどうかを判定した判定結果である。これらのデータの詳細については、後述する。
通信部14は、ネットワーク3を介した管理装置2との通信を制御し、判定結果を管理装置2へ出力する。
なお、各モニタリング装置1には、自装置を識別する識別コードが付与されている。上述したように、モニタリング装置1と、橋梁のすべり支承とを1対1で対応付けているので、モニタリング装置1の識別コードから、対応するすべり支承を特定することができる。
図3は、管理装置の主要部の構成を示すブロック図である。管理装置2は、制御部21と、操作部22と、表示部23と、記憶部24と、通信部25とを備えている。
制御部21は、管理装置2本体各部の動作を制御する。
操作部22には、マウスやキーボード等の入力デバイスが接続されている。オペレータは、操作部22に接続されている入力デバイスを操作することにより、管理装置2本体に対する入力操作を行う。操作部22は、管理装置2本体に対する入力を受け付ける。
表示部23には、液晶ディスプレイ等の表示デバイスが接続されている。表示部23は、接続されている表示デバイスにおける画面表示を制御する。
記憶部24は、管理装置2本体の動作制御に用いる各種パラメータ等を記憶する。
通信部25は、ネットワーク3を介したモニタリング装置1との通信を制御する。
ここで、橋梁に取り付けられているすべり支承について説明するとともに、近接センサ16〜19の配置について説明する。図4は、橋梁におけるすべり支承の取り付け位置周辺の概略図である。図4(A)は、すべり支承を橋軸直角方向に見た平面図であり、図4(B)は、図4(A)に示すC方向の平面図である。また、図5は、図4(A)に示すA−A方向の断面平面図であり、図6は、図4(A)に示すB−B方向の断面平面図である。図4、図5、および図6では、紙面における左右方向が橋軸方向である。また、図4(A)では、紙面に垂直な方向が橋軸直角方向であり、図4(B)、図5、および図6では、紙面における上下方向が橋軸直角方向である。
すべり支承50は、橋桁101と、橋脚100との間に配置している。橋桁101が、橋梁の上部構造であり、橋脚100が橋梁の下部構造である。すべり支承50は、橋脚100にボルト等で固定されている。すべり支承50は、橋桁101の対向面側に設けたすべり部材51を備える。すべり部材51は、厚さ数mm(例えば、2〜3mm)のテフロン板(テフロン:登録商標)であり、橋桁101に対向する面の摩擦係数が比較的小さい。橋桁101は、すべり部材51が対向する位置にステンレス等の金属板55を取り付けている。橋桁101は、金属板55と、すべり部材51とを面で当接させ、橋脚100の上に載置している。橋桁101は、金属板55がすべり部材51との当接面においてすべる(スライドする)ことにより、橋脚100との位置が相対的に変位する。
また、すべり支承50には、近接センサ16〜19が取り付けられている。近接センサ16〜19は、近接センサ16〜19の検知面から検知対象物までの距離の計測が非接触で行えるセンサであればどのようなものであってもよい。近接センサ16〜19は、例えば、http://www.fa.omron.co.jp/products/family/1457/に記載されているセンサを用いればよい。
この例では、2つの近接センサ16、17が一対であり、残りの2つの近接センサ18、19が一対である。一対の近接センサ16、17(および近接センサ18、19)は、すべり支承50を挟んで、橋軸直角方向に並んでいる。近接センサ16〜19の検知面は、橋桁101側に対向している。
また、橋桁101には、各近接センサ16〜19の検知面が対向する位置に、検知対象物56〜59を取り付けている。各近接センサ16〜19は、検知面から検知対象物56〜59までの距離を計測する。
橋梁では、自動車や列車等の移動体の走行にともなって、金属板55がすべり部材51との当接面においてすべり(スライドし)、橋桁101と橋脚100との位置が相対的に変位する。このとき、すべり部材51が、金属板55との摩擦によって磨耗し、その厚さが薄くなる。橋梁は、すべり部材51の厚さが薄くなると、その分(薄くなった分)だけ橋桁101が橋脚100に近づく。上述したように、近接センサ16〜19は、検知面から橋桁101に取り付けた検知対象物56〜59までの距離を計測する。したがって、近接センサ16〜19によって計測される検知対象物56〜59までの距離は、すべり部材51の厚さの変化に応じて変化する。すなわち、近接センサ16〜19は、すべり部材51の厚さを直接計測していないが、すべり部材51の厚さにかかる物理量(すべり部材51の厚さの変化に応じて変化する距離)を計測している。
なお、近接センサ16〜19によって計測する距離は、すべり部材51の厚さに応じて変化する距離であれば特に制限されない。
以下、この例にかかる橋梁監視システムの動作について説明する。まず、モニタリング装置1の動作について説明する。
図7は、モニタリング装置の動作を示すフローチャートである。モニタリング装置1は、すべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の計測を実行するタイミング(計測タイミング)になったかどうか(s1)、および、管理装置2からすべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の計測が指示されたかどうか(s2)、を判定する。s1、およびs2にかかる判定は、制御部11が行う。
モニタリング装置1は、計測タイミングを規定する計測タイミング指定データを記憶部13に記憶している。すべり支承50のすべり部材51が短期間(数日)で大きく磨耗することはないので、計測タイミングは数ヶ月周期や、数十日周期等にすればよい。例えば、すべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の計測を1ヶ月に1回実行する場合には、モニタリング装置1は、毎月1日の午前0時を計測タイミングに規定する計測タイミング指定データを記憶部13に記憶している。また、すべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の計測を2ヶ月に1回実行する場合には、モニタリング装置1は、偶数月(または奇数月)の1日の午前0時を計測タイミングに規定する計測タイミング指定データを記憶部13に記憶している。
なお、計測タイミングは、月単位ではなく、週単位や日数単位等で設定してもよい。また、月単位で設定する場合、計測タイミングは、1日に限らず、他の日を設定してもよい。また、計測タイミングは、午前0時に限らず、他の時刻であってもよい。
モニタリング装置1は、s1で計測タイミングであると判定すると、各近接センサ16〜19による検知対象物56〜59までの距離の計測を、予め定められた計測時間間隔aで、予め定めた計測時間b(a<b)にわたって繰り返し行う(s3)。s3では、すべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の推定を精度よく行うため、各近接センサ16〜19による検知対象物56〜59までの距離の計測を数千回〜数万回行う。例えば。計測時間間隔a=20msec、計測時間b=5minである場合、各近接センサ16〜19は、検知対象物56〜59までの距離の計測を、計測時間b/計測時間間隔a回(5min/20msec=15000回)行う。s3にかかる処理は、制御部11に指示されたセンサ処理部12が行う。
モニタリング装置1は、s3における、各近接センサ16〜19による検知対象物56〜59までの距離の計測結果を記憶部13に記憶する。図8は、記憶部に記憶される計測データを示す図である。図8では、計測時間間隔aを20msec、計測時間bを5分とした場合の例である。図8において、Sa#(#=1、2、3・・・)は、近接センサ16による検知対象物56までの距離の計測結果であり、Sb#は、近接センサ17による検知対象物57までの距離の計測結果であり、Sc#は、近接センサ18による検知対象物58までの距離の計測結果であり、Sd#は、近接センサ19による検知対象物59までの距離の計測結果である。また、ave#は、同じ計測時刻における、近接センサ16〜19による検知対象物56〜59までの距離の計測結果の平均である。
なお、モニタリング装置1は、s3で図8に示した計測データにおけるave#の算出を行っている。
モニタリング装置1は、s3における近接センサ16〜19による検知対象物56〜59までの距離の計測が完了すると、すべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の推定値を算出する(s4)。s4では、すべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の推定値として、図8に示したave#の平均値を算出する。s4で算出されるすべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の推定値は、s3で各近接センサ16〜19が繰り返し検出した検知対象物56〜59までの距離の平均値と等しい。s4にかかる処理は、制御部11が行う。
なお、s4では、すべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の推定値として、図8に示したave#の中央値や、ave#の二乗平均値の平方根を算出してもよい。
s4で算出される、すべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の推定値は、各近接センサ16〜19がs3で複数回(この例では、15000回)計測した検知対象物56〜59までの距離に基づくものである。各近接センサ16〜19によって計測される、すべり部材51の厚さにかかる物理量は、橋桁101や、橋脚100等において生じていたひずみの影響を受けている。橋桁101や、橋脚100のひずみは、振動や温度等の環境変化にともなって変動するが、モニタリング装置1は、各近接センサ16〜19がs3で複数回(この例では、15000回)計測した検知対象物56〜59までの距離に基づいて、s4ですべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の推定値を算出している。したがって、橋桁101や、橋脚100のひずみの影響を抑えた、すべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の推定値を算出することができる。
モニタリング装置1は、s4で算出した推定値と、計測日と、を対応付けた推定データを記憶部13に記憶する(s5)。図9は、記憶部に記憶されている推定データを示す図である。モニタリング装置1は、s3にかかる計測を行う毎に、s4で算出した推定値と、計測日と、を対応付けた推定データを蓄積的に記憶する。また、図9に示す、計測日が2015.04.18である推定データは、管理装置2からの計測指示にしたがって、すべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の計測を行ったときの推定データである。
モニタリング装置1は、s4で算出した推定値と、記憶部13に記憶している状態判定用データと、を比較し、すべり支承50のすべり部材51の厚さが適正であるかどうかを判定する(s6)。s6にかかる処理は、制御部11が行う。モニタリング装置1は、s4で算出した推定値が、記憶部13に記憶している状態判定用データ未満であると、すべり部材51の厚さが適正でないと判定する。言い換えれば、s4で算出した推定値が、記憶部13に記憶している状態判定用データ以上であると、すべり部材51の厚さが適正であると判定する。この例では、モニタリング装置1は、すべり部材51の厚さが適正でないとき、すべり部材51の状態が適正でないと判定する。記憶部13に記憶している状態判定用データは、例えば支承50の設置時に、上述したs3、s4にかかる処理を行って取得した推定値を基準にして定めた値である。例えば、状態判定用データは、支承50の設置時に取得した推定値に対して、数mm(1〜2)小さい値である。
したがって、モニタリング装置1は、支承50の設置時におけるすべり部材51の厚さを基準にし、磨耗によって、すべり部材51が状態判定用データによって決まる厚さ以下になると、すべり部材51の厚さが適正でないと判定する。
モニタリング装置1は、s6ですべり部材51の厚さが適正であると判定すると(s7)、s1に戻る。また、モニタリング装置1は、s6ですべり部材51の厚さが適正でないと判定すると(s7)、通信部14において、すべり部材51の厚さが適正でない旨を管理装置2に対して出力して通知し(s8)、s1に戻る。s8では、モニタリング装置1は、自機を識別する識別コードとともに、今回s4で算出した推定値、および記憶部13に記憶している状態判定用データを通信部14を介して管理装置2に出力して通知する。したがって、管理装置2は、通知されたモニタリング装置1の識別コードから、すべり部材51の厚さが適正でないと判定されたすべり支承50を特定することができる。また、記憶部13に記憶している状態判定用データを管理装置2に通知しているので、管理装置2は、支承50の設置時からのすべり部材51の磨耗量(厚さの減少量)を得ることができる。
また、モニタリング装置1は、s2で管理装置2からすべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の計測が指示されたと判定すると、s11〜s14において、上述したs3〜s6で説明した処理を実行する。モニタリング装置1は、s14ですべり支承50のすべり部材51の状態を判定すると、s12で算出した推定値、およびs14における判定結果を管理装置2に通知し(s15)、s1に戻る。
このように、モニタリング装置1は、管理装置2からすべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の計測が指示されたときには、すべり部材51が適正であるかどうかを判定した判定結果を管理装置2に対して出力し、通知する。
このように、この例にかかる橋梁監視システムでは、橋桁101と橋脚100との間に位置するすべり支承50のすべり部材51の厚さの管理が、人手をかけることなく、簡単且つ安価に行える。
また、近接センサ16〜19を橋脚100側に固定したので、車や列車の走行にともなう橋桁101の振動にかかる外力が近接センサ16〜19に作用するのを抑えられる。このため、近接センサ16〜19が外力の作用によって、取付状態が変化したり、破損したりするのを抑えられる。
また、モニタリング装置1は、s4、またはs12における推定値の算出にかかる処理を完了すると、s3、またはs11で記憶部13に記憶した計測データを消去してもよい。このようにすれば、記憶部13の記憶容量を抑えることができる。また、モニタリング装置1は、最近数回分の計測データを記憶部13に記憶するように構成してもよい。
また、モニタリング装置1は、図8に示した計測データや、図9に示した推定データの参照要求を管理装置2から受信したとき、該当するデータを管理装置2に返信するように構成してもよい。
また、上記の例では、4つの近接センサ16〜19で、すべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の計測を行う構成としたが、例えば図10や図11に示すように、2つの近接センサ16、17で、すべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の計測するように構成してもよい。図10は、2つの近接センサ16、17を、支承50のすべり部材51を挟んで橋軸直角方向の並べた例である。また、図11は、2つの近接センサ16、17を、支承50のすべり部材51を挟んで橋軸直角方向に対して45度傾けた方向に並べた例である。図10、図11は、図6に対応する方向の平面図である。
また、すべり支承50のすべり部材51の厚さにかかる物理量の計測は、上述した4つの近接センサ16〜19のいずれか1つで行う構成にしてもよい。
また、上記の例では、モニタリング装置1と支承50とを1対1で対応付けるとしたが、1つのモニタリング装置1に対して、複数の支承50を対応付けてもよい。
また、管理装置2は、いずれかのモニタリング装置1から、すべり支承50のすべり部材51の厚さが適正でない旨の通知を受信したとき、その旨を報知する構成にするのが好ましい。このように構成すれば、すべり部材51の厚さが適正でないすべり支承50があることを、橋梁の管理者に迅速に認識させることができる。また、管理装置2は、すべり部材51の厚さが適正でないすべり支承50の位置(橋梁における位置)を、表示部23に接続されている表示デバイスに表示してもよい。
1…モニタリング装置
11…制御部
12…センサ処理部
13…記憶部
14…通信部
16〜19…近接センサ
50…支承
51…すべり部材
55…金属板
56〜59…検知対象物
100…橋脚
101…橋桁

Claims (7)

  1. 橋梁の上部構造と下部構造との間に配置したすべり支承について、前記上部構造が当接するすべり部材の厚さをモニタリングするモニタリング装置であって、
    前記すべり部材の厚さにかかる物理量を非接触で計測する非接触センサと、
    前記非接触センサによって計測された前記すべり部材の厚さにかかる物理量に基づいて、前記すべり部材の状態を判定する判定部と、
    前記判定部における判定結果を出力する出力部と、を備えたモニタリング装置。
  2. 前記判定部は、前記非接触センサが複数回計測した前記すべり部材の厚さにかかる物理量を用いて、前記すべり部材の状態を判定する、請求項1に記載のモニタリング装置。
  3. 前記非接触センサは、前記下部構造、または前記下部構造に固定している部材に取り付けている、請求項1、または2に記載のモニタリング装置。
  4. 複数の前記非接触センサを備え、
    前記判定部は、前記非接触センサ毎に計測された前記すべり部材の厚さにかかる物理量を用いて、前記すべり部材の状態を判定する、請求項1〜3に記載のモニタリング装置。
  5. 橋軸直角方向に並べた一対の前記非接触センサを有し、
    一方の前記非接触センサは、橋軸直角方向において、前記すべり部材よりも一方の側に位置し、
    他方の前記非接触センサは、橋軸直角方向において、前記すべり部材よりも他方の側に位置する、請求項4に記載のモニタリング装置。
  6. 前記一対の非接触センサを、橋軸方向に複数並べている、請求項5に記載のモニタリング装置。
  7. 前記判定部は、前記すべり部材の厚さが予め定めた厚さ以下であるかどうかによって、前記すべり部材の状態が適正であるかどうかを判定する、請求項1〜6のいずれかに記載のモニタリング装置。
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