JP6449978B2 - 腎動脈に分布する腎神経をマッピングし、アブレーションするデバイス - Google Patents

腎動脈に分布する腎神経をマッピングし、アブレーションするデバイス Download PDF

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Description

本出願は、2012年8月24日に出願された国際出願PCT/IB2012/054303号、2012年8月24日に出願された国際出願PCT/IB2012/054310号、2012年8月24日に出願された米国特許第61/693019号および2013年3月6日に出願された中国出願第201310070820.3号に対する優先権を主張する。先行出願の内容全体が本出願に参照により組み込まれる。本出願全体にわたり、種々の刊行物を参照する。本発明に属する最先端技術をより完全に説明するために、これらの出願の開示全体が本出願に参照により組み込まれる。
本発明は、カテーテル腎神経アブレーションの精度、有効性および安全性を改善するように腎動脈に分布する腎神経をマッピングし、アブレーションするためのカテーテルデバイスシステムに関する。
腎交感神経の活動亢進は、うっ血性心不全(CHF)、高血圧、糖尿病、慢性腎不全、不整脈および他の心臓障害などの疾患の病態生理学的な機序となる。最近では、腎交感神経除去法が交感神経の活動亢進を低減させることができるため、これらの疾患の治療に適用されている。一般に、病理学的機序の1つとして交感神経の活動亢進を伴う全ての疾患を、腎交感神経除去法を用いて治療することができる。腎交感神経は交感神経系のエフェクターおよびセンサーでもあると考えられるため、心血管系および他の器官の病態生理学的状態を、腎交感神経を介して調節することができる。
腎交感神経除去施術の臨床応用の可能性
1.高血圧:Krumらは高血圧患者の血圧におけるカテーテル腎交感神経除去の効果について研究した。2つの試験が完了し、公開されている:Symplicity HTN−1(Krumら、2009;Sadowskiら、2011)およびSymplicity HTN−2(Eslerら、2010)。1つの試験は進行中である:Symplicity HTN−3。Symplicity HTN−1およびSymplicity HTN−2はそれぞれ50例および106例の患者を包含し、経過観察期間は12か月間および6か月間であった。今のところ、Symplicity HTN−3についての詳細は報告されていない。これらの試験において試験を受けた全ての対象は、薬剤耐性高血圧患者、すなわち、利尿薬を含む少なくとも3種類の降圧剤の投与後に収縮期血圧が160mmHg以上の患者、または種々の理由により薬物療法で高血圧を治療することが不可能な患者であった。Symplicity HTN−1では、腎神経除去施術を受けた45例の患者において、治療後1、3、6、9および12か月においてそれぞれ平均収縮期/拡張期血圧が177/101mmHgから−14/−10、−21/−10、−22/−11、−24/−11および−27/−17mmHg降下した。この治療を受けなかった5例の患者の血圧レベルは同じ期間で上昇した(Krumら、2009)。対照群を含む無作為試験であるSymplicity HTN−2では、「白衣効果」を避けるため、自由行動下血圧モニターが外来診察室の手動の血圧測定器と入れ替えられたが、高血圧における腎神経除去の効果がさらにSymplicity HTN−1の結果を確かなものにした。施術後1、3および6か月において、52例の患者の収縮期および拡張期血圧もそれぞれの高血圧初期値からそれぞれ20/−7、−24/−8および−32/−12mmHg降下した(Eslerら、2010)。腎神経除去施術に費やした平均時間は約38分に過ぎず、低ラジオ波エネルギーを使用し(5〜8W)、アブレーションポイント間の距離を少なくとも5mm離し、腎動脈のそれぞれの側に4〜6個のアブレーションポイントを有し、各ポイントのアブレーション時間は2分間であった(Sobotkaら、2012)。この方法は安全であり、今日まで血管血栓症、腎塞栓症または腎機能障害などの副作用は報告されなかった。
2.糖代謝異常および糖尿病:Mahfoudらは、糖尿病の種々の臨床症候群をもつ37例の患者の腎交感神経除去施術後3か月間を試験した。絶食時の血糖値は118〜108mg/dLに低下し、インスリン値は20.8〜9.3μIU/mL、Cペプチド値は5.3〜3.0ng/mLに減少し、同時にインスリン抵抗性は6.0〜2.4に減少し、経口糖負荷試験2時間後の血糖値も27mg/dLに減少したことが認められた。対照群では、腎神経除去施術を受けなかった13例の患者の血圧およびこれらの代謝マーカー値は大きく変化しなった(Mahfoudら、2011)。これらの結果は腎神経除去が糖尿病患者のインスリン抵抗性および糖代謝を改善させることができることを示した。
3.睡眠時無呼吸症候群(SAS):Witkowskiらは、腎交感神経除去施術が薬剤耐性高血圧患者の睡眠時無呼吸をかなり改善することができることを認めた。睡眠時無呼吸を伴う薬剤耐性高血圧患者10例の無呼吸・低呼吸指数(AHI)が腎神経除去後6か月で16.3回/時(施術前)から4.5回/時に減少したことを認めた。これらの結果は薬剤耐性高血圧および睡眠時無呼吸の両方をもつ患者において、この治療方法が患者の血圧を低下させると同時に睡眠時無呼吸の程度を改善することができることを示す(Witkowskiら、2011)。
4.心不全:Brandtらは、薬剤耐性高血圧患者の腎交感神経除去施術後6か月で、左室肥大指数、左室中隔厚、左室拡張末期容量、等容性弛緩期および左室充満圧がかなり減少し、同時に心臓駆出率がかなり増大したことを報告した。これらのパラメータの同様の変化は、対照群であり、この治療を受けなかった患者18例には観察されなかった(Brandtら、2012)。これらの結果は腎交感神経除去施術が心機能不全の患者の心機能をかなり改善することができることを示す。Symplicity−HおよびREACHは、心不全患者における腎交感神経除去施術の効果を検討する進行中の臨床試験であるが、結果はまだ公表されていない(Sobotkaら、2012)。
5.慢性腎疾患および腎不全:交感神経の活動亢進および過度の緊張は、慢性腎不全の発症および進行に密接に関連する。腎臓を損なう因子が腎神経を介して全身の交感神経の活動亢進を引き起こす可能性があり、病理学的に高い全身の交感神経緊張が腎臓に有害となり、そのまま腎機能の損傷を生じる(Schlaichら、2009)。それゆえ、腎交感神経除去施術による全身の交感神経の活動亢進の抑制も、慢性腎疾患および腎不全を治療する新たな手段となり得る。腎交感神経除去施術後1年の、後期慢性腎疾患および薬剤耐性高血圧の患者はeGFRの顕著な変化を示さなかったことが報告されている(Heringら、2012;Heringら、2012;Dasguptaら、2012)。この結果は、治療が慢性腎疾患の進行を可能な限り遅延させることができることを示す。
6.高交感神経緊張に関連した心血管系疾患:高交感神経緊張が多くの心血管系疾患の発症および進行に重要な役割を果たすことが動物および臨床試験において示されている(D’Agrosa、1997;Esler、1992)。したがって、全身の交感神経の活動亢進を抑制することにより高交感神経緊張を再調整することができる腎交感神経除去を不整脈および心不全などの心血管系疾患の治療に使用することができる。
しかし、腎神経アブレーションまたは他の神経除去法の既存の施術において、腎神経の分布が配置されておらず、外科医は腎動脈のどの部分に腎神経除去施術を行うべきかわからない。それゆえ、手術は予備知識なしで行われており、その治療効果および安全性をさらに改善し、向上させるべきである。特に、Brinkmannらは最近において高血圧患者12例の腎神経を除去するアブレーション施術を行ったが、治療後3例の患者において血圧が低下したのみで、治療後他の7例の患者において血圧は低下しなかった(Brinkmannら、2012)。どういうわけか、これらの研究者は自身の刊行物の中で残りの2例の患者の血圧の変化を報告した。これらの研究者は、理由の1つに腎神経アブレーション施術が腎交感神経の分布ポイントで行われなかったことがあると考えた。Brinkmannらも、施術で適用したラジオ波エネルギーが腎求心性または遠心性神経をアブレーションしたかどうかはわからないと述べている。基本的に、外科医にはその施術が成功するかどうかを評価し、かつ証明する臨床的指標がない(Brinkmannら、2012)。それゆえ、腎交感神経および腎副交感神経をマッピングし、腎交感神経を正確に、効率的に、および安全に除去する方法を臨床医に示し、腎神経除去手術が成功するかどうかを評価し、かつ証明する実用的および実行可能な方法が臨床的に緊急に必要とされる。
米国特許出願第US2011/0306851A1号は、はじめて腎交感神経マッピングの特定の方法および腎交感神経マッピングを実施するデバイスについて記載した。特許明細書において、腎動脈内に電気刺激を印加すると同時に、動脈圧、心拍数および他の生理学的パラメータの変化をモニタリングすることにより腎交感神経の分布をマッピングする方法を示すブタの実験が行われた。腎動脈の所与の位置を刺激し、血圧および心拍数が増大した場合、その位置を腎交感神経が分布するポイントとして決定した。この腎交感神経マッピングの概念および取り組みは最近において他の研究者により確認された。イヌモデルを使用して、Chinushiら(Chinushiら、2013)は、一旦腎内電気刺激が腎動脈の特定の場所に印加されると、血圧および心拍数が増大したことを報告した。これらの場所を高ラジオ波を使用してアブレーションし、同じ電気刺激を同じ場所に再び印加した後、血圧および心拍数はもはや変化しなかった。
米国特許公開US2011/0306851A1号
Lancet. 2009, 373 : 1275-1281. Hypertension. 2011, 57: 911-917. Lancet. 2010, 376: 1903-1909. Curr.Cardiol. Rep. 2012, 14(3): 285-292. Circulation. 2011, 123 : 1940-1946. Hypertension. 2011, 58: 559-565. JACC. 2012, 59: 901-909. JASN. 2009, 20(5): 933-939. JASN. 2012, 23(7): 1250-1257. Hypertension. 2012, 60(2): 502. J. Hum.Hypertens. 2012, 26(10): 639. Am. J. Physiol. Heart Circ. Physiol. 1977, 233(5): H535-H540. Clin.Auton. Res. 1992, 2(2): 133-135. Prospective Case Series. Hypertension. 2012;60: 1485-1490 Hypertension. 2013(61):450-456.
腎交感神経除去は、交感神経系の活動亢進に関連する疾患を治療するための代替療法となるため、腎内動脈刺激および腎神経除去を行う機能を備えたデバイスを持つことが臨床的に必要とされる。上記2つの試験に使用されたデバイスは腎神経マッピングおよびアブレーションのために特に設計されていなかった。臨床医が使用している現在のカテーテルおよびアブレーションシステムは、心アブレーションおよび不整脈などの心疾患用の非常に高いエネルギーを用いて設計されていた。これらのカテーテルの構造および形状は腎動脈の解剖学および構造に従って設計されておらず、むしろ冠動脈/心臓解剖学および構造に基づき設計されていた。これらのカテーテルシステムは先端に電極を有し、心臓組織の異常な電気生理機能を検出するよう設計されているが、これらの設計は腎交感神経および副交感神経をマッピングし、アブレーションするための医師の要望を満たしていなかった。理想的な腎神経マッピングおよびアブレーションカテーテルシステムは2重の機能を有するべきである。:腎交感神経および副交感神経の分布をマッピングするために腎動脈内から電気刺激を送り、また腎神経をアブレーションするためにエネルギーを送るべきである。同時に、カテーテルの形状は腎動脈の解剖学的構造に最適化するべきである。このようなカテーテルシステムを使用して、医師は腎内に刺激を送り、刺激中の患者の生理学的変化をモニタリングし、腎交感神経支配をアブレーションし、腎神経除去が成功したかどうかを評価するためにこれらの位置を再び刺激することができる。しかし今日まで、これらの要件を満たすカテーテルシステムはまだ開発されていない。
腎神経除去施術の間、腎動脈の解剖学および構造を考慮に入れる必要がある。個体間の腎動脈のばらつきは、長さ、径および分岐点の差などで非常に大きい。高血圧患者は腎ステント、腎動脈狭窄、腎動脈プラークまたは他の解剖学的異常を内在している可能性がある。これらの因子を考慮に入れなかった場合、あまりに高いアブレーションエネルギーを備えた一部の既存のアブレーションカテーテルシステムにおいて(腎動脈アブレーションは低エネルギー施術であり、8ワットを上回ることはあり得ない)、施術中に、血管痙攣、浮腫、腎動脈内皮剥離、塞栓症、破裂、壊死および狭窄などの重篤な副作用が生じる可能性がある。したがって、腎動脈解剖学、構造、生理学および生物学に従い低エネルギーを用いて設計され、マッピングおよびアブレーションの両機能を有するアブレーションカテーテルシステムが腎神経除去において緊急に必要とされる。
要約すると、現在市販のアブレーションカテーテルシステムは、腎動脈の解剖学に基づいて設計されておらず、腎交感神経/副交感神経をマッピングするためでもないため、腎マッピングおよびアブレーションに適していない。これらのアブレーションカテーテルシステムは精度、有効性および安全性が要求される腎神経除去の臨床的必要性を満たすことができない。本発明はこれらの問題に対処する。
本発明は、カテーテル腎神経アブレーション施術の精度、有効性および安全性を改善するように腎動脈に分布する腎神経をマッピングし、アブレーションするためのカテーテルデバイスシステムを提供する。
一実施形態において、本発明は、腎動脈に分布する腎神経をマッピングし、アブレーションするデバイスであって、ガイドカテーテル、マッピング−アブレーションカテーテル、ハンドルおよびコネクタを備え、上記のガイドカテーテルは少なくとも1つのルーメンおよび調節可能な湾曲部を有する遠位端を有し、上記のマッピング−アブレーションカテーテルはガイドカテーテルのルーメンの1つに収容され、1つ以上の電極および1つ以上の検出デバイスを備える遠位端を有し、上記のマッピング−アブレーションカテーテルの遠位端は湾曲し、ガイドカテーテルから突出し、またはガイドカテーテルに後退することができ、ガイドカテーテルの開口端の中心軸に沿って回転可能であり、上記のハンドルはガイドカテーテルおよびマッピング−アブレーションカテーテルに接続し、1つ以上の制御構成要素を備え、上記の制御構成要素はガイドカテーテルおよびマッピング−アブレーションカテーテルの動作を制御するためのものであり、上記のコネクタは電極にエネルギーを供給するよう設計されている、デバイスを提供する。
一実施形態において、上記のハンドルはさらにガイドカテーテルに送入され、または送出する輸液を制御するための、ガイドカテーテルに接続した輸液交換コンジットを備える。別の実施形態において、上記の検出デバイスは温度検出デバイスおよび抵抗検出デバイスを備える。別の実施形態において、上記の電極は、電気エネルギー、ラジオ波エネルギー、レーザーエネルギー、高強度集束超音波を送るための、または冷凍アブレーションを行うための電極を備える。
一実施形態において、封止機構は輸液の送入または送出を制御するためにマッピング−アブレーションカテーテルとガイドカテーテルとの間に形成される。
一実施形態において、上記のガイドカテーテルの遠位端の材料は最も柔軟性があり、ガイドカテーテルの中位部の材料は中間の硬度を有し、ガイドカテーテルの近位端の材料は最も硬性があり、かつ材料の硬度はショア硬さ尺度において90A〜80Dの範囲に分布する。
一実施形態において、上記のマッピング−アブレーションカテーテルの遠位端の湾曲部は、牽引ワイヤを使用することにより、つまり牽引ワイヤの一端をマッピング−アブレーションカテーテルの遠位端に固定する一方で、もう一端をハンドルの内部の弾性体に固定し、マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端がガイドカテーテルに後退するとき、遠位端が閉じ込められ、牽引ワイヤを伸長させ弾性体を圧縮し、マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端がガイドカテーテルから突出するとき、その遠位端はもはや閉じ込められず、弾性体が自然に復元し、牽引ワイヤを引っ張り、カテーテルの遠位端の屈曲を生じさせることにより、または遠位端がカテーテルに取り付けられた後に予備成形された湾曲部を維持することができるように予備成形形状のNi−Ti形状記憶合金を使用することにより維持される。
一実施形態において、上記の制御構成要素は、ガイドカテーテルの遠位端を屈曲させる制御ノブを備える。一実施形態において、上記の制御構成要素は、マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端をガイドカテーテルから突出させ、またはガイドカテーテルに回収する制御ノブを備える。別の実施形態において、上記の制御構成要素は、マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端を回転させる制御ノブを備える。別の実施形態において、上記の制御構成要素は、マッピング−アブレーションの遠位端をガイドカテーテルから突出させ、またはガイドカテーテルに回収し、かつマッピング−アブレーションカテーテルの遠位端を回転させる制御ノブを備える。
本発明はまた、本明細書に開示の腎動脈に分布する腎神経をマッピングし、アブレーションするためのデバイスを使用する方法であって、以下のステップ:(i)腹部大動脈を介して腎動脈にデバイスのガイドカテーテルの遠位端を挿入すること、(ii)電極と腎動脈壁との間に良好な接触を確立するためにガイドカテーテルからマッピング−アブレーションカテーテルを突出させること、および(iii)エネルギーが腎動脈壁に送られるよう電極にエネルギーを供給することを含む方法を提供する。一実施形態において、ガイドカテーテルの遠位端の湾曲部は腎動脈に容易に挿入されるように調節可能である。別の実施形態において、ガイドカテーテルから突出するマッピング−アブレーションカテーテルの長さは、電極と腎動脈壁との間に良好な接触を確立する位置の選択を可能にするよう制御可能である。別の実施形態において、上記のマッピング−アブレーションカテーテルは、電極と腎動脈壁との間の良好な接触を確立する位置の選択を可能にするため、ガイドカテーテルの開口端の中心軸に沿って回転するよう制御することができる。一実施形態において、腎動脈壁に送られる上記のエネルギーは、神経刺激のためのエネルギーおよび神経アブレーションのためのエネルギーを含む。別の実施形態において、上記のエネルギーは、電気エネルギー、ラジオ波エネルギー、レーザーエネルギー、高密度集束超音波、または冷凍アブレーション用を含む。さらに別の実施形態において、上記の方法はさらに、電極と腎動脈との間の良好な接触を新たな場所で確立するためにステップ(iii)の後にガイドカテーテルまたはマッピング−アブレーションカテーテルを移動するステップを含む。
本発明のカテーテルデバイスシステムの一実施形態を示す。本カテーテルデバイスシステムは、遠位端の湾曲部が調節可能な2つのルーメンを有するガイドカテーテル(11)、ガイドカテーテル(11)内に収容された、可動型で、予備成形形状の遠位端を有する可動型マッピング−アブレーションカテーテル(12)、制御構成要素を含むハンドル(13)、ハンドルの端部に配置され、ガイドカテーテルと接続する輸液交換コンジット(14)、マッピングおよびアブレーションコントローラと接続するためのハンドルの端部のコネクタ(15)およびガイドカテーテルの遠位端と制御構成要素を接続させる牽引ワイヤを備える。示された図において、マッピング−アブレーションカテーテルはガイドカテーテルに後退する。 制御ノブ(16)が回転した後にガイドカテーテル(11)の遠位端が屈曲したときの図1−1のカテーテルデバイスを示す。 制御ノブ(17)を押した後に、マッピング−アブレーションカテーテル(12)がガイドカテーテル(11)から突出したときの図1−1のカテーテルデバイスを示す。 制御ノブ(18)を回動させた後に、ガイドカテーテル(11)から突出するマッピング−アブレーションカテーテル(12)がガイドカテーテル(11)の開口端の中心軸に沿って回転したときの図1−1のカテーテルデバイスを示す。 マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端(21)の実施形態を示し、カテーテルの先端は電極(22)および温度検出デバイス(23)を有し、カテーテルの遠位端内に、牽引ワイヤ(21)または遠位端に固定の湾曲部または調節可能な湾曲部を記憶させる形状記憶デバイス(25)がある。 マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端の実施形態を示す。マッピング−アブレーションカテーテル(12)の先端とガイドカテーテル(11)との間の封止機構は、電極(22)の平滑な表面がガイドカテーテル(11)の開口端の平滑な縁部できっちりと適合することにより形成される。マッピング−アブレーションカテーテルの牽引ワイヤ(24)およびガイドカテーテル(11)の牽引ワイヤ(26)は鋼鉄またはNi−Ti合金からなる。 本発明の別の実施形態を示し、上記のカテーテルデバイスは、前方および後方に移動し、または回転することができる制御ノブ(19)を有することにより図1の実施形態と異なる。示された図において、マッピング−アブレーションカテーテルはガイドカテーテルに後退する。 図3−2は、ガイドカテーテル(11)の屈曲を制御するための機構の実施形態を示す。制御ノブ(16)は、ねじ山機構により滑動ブロック(31)を動作させる。制御ノブ(16)を回転させることにより、滑動ブロック(31)を滑り面(32)に直線状に移動させる。牽引ワイヤの一端を滑動ブロック(31)に固定する一方で、もう一端をガイドカテーテルの先端に接続する。ガイドカテーテルの遠位端は、牽引ワイヤが引っ張られると屈曲する。 図3−3は、ガイドカテーテル(11)からマッピング−アブレーションカテーテル(12)を突出させるための機構の実施形態を示す。制御ノブ(19)は、構造上の構成要素(33)を介して回転固定ブロック(34)と接触し、回転固定ブロック(34)は、回転固定ブロックが回転するときに、構造上の構成要素が回転固定ブロックとともに確実に回転しないようにするため、構造上の構成要素(33)との接触点に溝リングを有する。制御ノブ(19)を押すと、制御ノブ(19)が回転固定ブロック(34)を動作させ、マッピング−アブレーションカテーテル(12)がその上で固定され、構造上の構成要素(33)を介して前方および後方に移動し、そうしてマッピング−アブレーションカテーテル(12)が、制御ノブ(19)を前方および後方に移動させることによりガイドカテーテル(11)から突出し、またはガイドカテーテルに回収されることができる。 ガイドカテーテル(11)の開口端の中心軸に沿ってマッピング−アブレーションカテーテル(12)を回転させるための機構の実施形態を示す。制御ノブ(19)は、ギアセット(35)を介して回転固定ブロック(34)と接触する。回転固定ブロック(34)の外側は、ギアセット(35)の動きを伝達させることができるように歯が設計される。ねじを作動させながら、カテーテル(鋼鉄パイプ)の近位端に押圧することにより、固定ブロック(36)が回転固定ブロック(34)上にマッピング−アブレーションカテーテル(12)を固定すると、制御ノブ(19)を回動させて、その動きがギアセット(35)に伝達した後、マッピング−アブレーションカテーテル(12)がガイドカテーテル(11)の開口端の中心軸に沿って回転するように回転固定ブロック(34)を回転させる。
発明の詳細な説明
本発明は、以下の実験の詳細を参照することによりさらに理解されるが、当業者であれば、特定の実施例は例示目的に過ぎず、以下の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲を限定しないものとすることが容易に理解されるだろう。
一実施形態において、本発明は腎動脈に分布する腎神経をマッピングし、アブレーションするためのカテーテルデバイスシステムであって、遠位端の湾曲部が調節可能である2つのルーメンを有するガイドカテーテル、可動型であり、予備成形形状の遠位端を有する、ガイドカテーテル内に収容されるマッピング−アブレーションカテーテル、制御構成要素を含むハンドル、ガイドカテーテルに連結するハンドルの端部に配置される輸液交換コンジット、外部装置に接続するためのハンドルの端部にあるコネクタおよびガイドカテーテルの端部を制御構成要素に連結する牽引ワイヤを含む、カテーテルデバイスシステムを提供する。
一実施形態において、本発明は、マッピング−アブレーションカテーテルおよびガイドカテーテルを1つのデバイスに一体化した多機能を発揮するシングルカテーテルであって、その電極が神経をマッピングまたはアブレーションのいずれかを行うために、電気刺激のための、または腎動脈の基礎となる神経のアブレーションのためのエネルギーを送ることができる、シングルカテーテルを提供する。別の実施形態において、本発明は使用者が造影剤を注入し、血液サンプルを採取し、またはガイドカテーテルを介して治療のための薬剤を注入することを可能にする。さらに別の実施形態において、本発明のデバイスの遠位端は、使用者がカテーテルに対してより制御を保てるように、腎動脈の構造または腹部大動脈と腎動脈との間の相対的な位置に調節するよう可動型である。これにより、カテーテルが腎動脈に入り、カテーテルの先端の電極が腎動脈壁と接触する場所を正確に選択することを容易にする。カテーテルの遠位端もカテーテルの先端が施術中に確実に移動しないよう選択された場所に固定させることを可能にする構造を有する。
一実施形態において、ハンドル内に含まれる制御構成要素は、マッピング−アブレーションカテーテルおよびガイドカテーテルの遠位端を制御するための1つ以上の制御ノブを備える。別の実施形態において、上記の制御ノブをハンドル、マッピング−アブレーションカテーテルおよび牽引ワイヤに接続し、上記のハンドルとの接続が固定され、または回転もしくは滑動が可能になる。マッピング−アブレーションカテーテルとの接続は、固定の接続または同軸固定接続であってよい。
一実施形態において、ガイドカテーテル内の1つ以上の牽引ワイヤは、上記カテーテルの先端をハンドル内の1つ以上の制御構成要素に接続させ、そうして上記の1つ以上の制御構成要素を操作することによりカテーテルの遠位端が屈曲する。別の実施形態において、上記の制御構成要素は、1つ以上の滑動ブロックおよび制御ノブを備え、上記の制御ノブは上記の1つ以上の滑動ブロックとねじ山機構の移動を動作させる。上記の制御ノブを回転させることにより、滑動ブロックを滑り面に直線状に移動させ、牽引ワイヤの一端を滑動ブロックに固定し、もう一端をガイドカテーテルの先端に接続するため、ガイドカテーテルの遠位端は牽引ワイヤを引っ張る間屈曲する。
一実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテルをハンドル内の1つ以上の制御構成要素に固定し、そうして上記の1つ以上の制御構成要素を操作することにより上記のマッピング−アブレーションカテーテルをガイドカテーテルから押し出すことができる。押し出される長さも制御することができる。別の実施形態において、上記の制御構成要素は制御ノブ、構造上の部分および回転固定ブロックを備える。別の実施形態において、上記の制御ノブは構造上の部分を介して回転固定ブロックと接触し、この回転固定ブロックは、構造上の部分と接触する点にリング溝を有し、回転固定ブロックが回転するときに構造上の部分が回転固定ブロックとともに確実に回転しないようにする。さらに別の実施形態において、制御ノブを押すと、ノブが、構造上の部分を介して回転固定ブロックを前方および後方に移動させるよう動作し、カテーテルの先端の電極が回転固定ブロックに固定されるため、上記の電極が回転固定ブロックの動きに従い移動する。一実施形態において、ハンドルの制御ノブの補正標識により、ガイドカテーテルから突出し、またはガイドカテーテルに後退するマッピング−アブレーションカテーテルの長さ、例えば、5mm、10mm、15mm、20mm、25mm、30mm、35mm、40mm、45mm、50mm、55mm、60mm、65mm、70mm、75mmおよび80mmなどの正確な制御が可能になる。ガイドカテーテルから突出した長さの正確な制御により、アブレーションポイント間の最小の距離、例えば5mmを確保することができる。一実施形態において、ガイドカテーテルから突出するマッピング−アブレーションカテーテルを同じ制御ノブまたは他の制御ノブを用いてガイドカテーテルに後退させることができる。
一実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテルをハンドルの1つ以上の制御構成要素に固定し、そうして1つ以上の制御構成要素を操作することによりマッピング−アブレーションカテーテルが回転可能になる。別の実施形態において、上記の制御構成要素は、制御ノブ、ギアまたギアセット、回転固定ブロックおよび固定ブロックを備える。さらに別の実施形態において、上記の制御ノブはギアまたはギアセットを介して回転固定ブロックと接触し、回転固定ブロックの外側は、ギアまたはギアセットからの動きを伝達させることができるように歯が設計される。一実施形態において、カテーテルの先端の電極を回転固定ブロックに固定し、そうして回転固定ブロックの動きに従い上記の電極が移動する。別の実施形態において、カテーテルの先端の電極を、ねじを作動させながらカテーテル(鋼鉄パイプ)の近位端に固定ブロックを押圧することにより固定する。一実施形態において、制御ノブの回転により、回転固定ブロックを回転させるギアまたはギアセットを動作させ、続いてカテーテルの先端の電極を回転させる。別の実施形態において、ハンドルの制御ノブの補正標識により、マッピング−アブレーションカテーテルが回転する度合いの正確な制御が可能になり、各標識は電気刺激が送られるときに確実に死角がないように最大360°の所与の角度の回転を表示する。例えば、各標識は15°のマッピング−アブレーションカテーテルの回転を表示する。
一実施形態において、制御ノブの移動はハンドルと接触した点の滑り面に沿って生じる(滑動)。別の実施形態において、上記の滑り面の長さが制御ノブの前方または後方の動きの範囲を制限し、続いてこれにより牽引ワイヤの過剰伸長または破断を防止する。さらに別の実施形態において、ハンドルに沿って回転する制御ノブにおいて、ハンドルに小さな突起があり、これが制御ノブの小さな突起に引っかかる。制御ノブは2つの突起が嵌合しないときその範囲内で滑り面に沿って自由に回転するが、2つの突起が引っかかるとき制御ノブの過剰回転が阻止され、それにより牽引ワイヤの過剰伸長または破断が回避される。
一実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテルは少なくとも2つの様式において回転可能である。一実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテルはガイドカテーテルから突出後に回転可能である。別の実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテルがガイドカテーテルに完全に後退した後に回転可能である。
一実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテルおよびガイドカテーテルの可動型遠位端の湾曲部を変更し、腎動脈の構造または腹部大動脈および腎動脈の相対的な位置に対して、カテーテルが腎動脈に容易に挿入され、腎動脈の内部で容易に操作されるように調節することができる。
一実施形態において、確実にガイドカテーテルの遠位端を適切な角度で腎動脈に挿入することができるよう、ガイドカテーテルの遠位端の湾曲部を、牽引ワイヤを介してハンドルの制御ノブを用いて制御することができる。
一実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端は特定の湾曲部を形成することができる。別の実施形態において、上記の湾曲部は、カテーテルの遠位端と動脈の内壁との間の良好な接触を確立することができ、アブレーション位置が正確にマッピングされた位置にあるように、カテーテルの遠位端が腎動脈内で所与の支持力を維持することができることを確実にし、また確実にカテーテルの遠位端を腎動脈の固定位置で固定することができることを確実にする。別の実施形態において、電極と動脈の内壁との間の良好な接触により、確実に電気刺激における電気エネルギーを効率よく動脈壁に送ることができる。さらに別の実施形態において、ラジオ波アブレーションのエネルギーは動脈壁に効率よく送られ、神経をアブレーションすることができる。
一実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端の湾曲部を維持するため、所望の形状に予備成形されたNi−Ti形状記憶合金材料が使用され、そうしてカテーテルに取り付けられた後に遠位端が予備成形された湾曲部を維持することができる。別の実施形態において、湾曲部は牽引ワイヤを使用することで実現され、この場合牽引ワイヤの一端はマッピング−アブレーションカテーテルの遠位端に固定され、もう一端はハンドル内の鋼鉄またはNi−Ti弾性体に固定される。一実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテルをガイドカテーテル内に後退させるとき、遠位端が閉じ込められ、牽引ワイヤを伸長し、同時に弾性体を圧縮する。マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端がガイドカテーテルから突出するとき、その遠位端はもはや閉じ込められず、弾性体は自然に復元し、牽引ワイヤを引っ張り、カテーテルの遠位端の屈曲を生じる。
一実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテルの先端に1つ以上の電極が存在する。一実施形態において、上記の電極は神経マッピングのための電気エネルギーを送ることができる。さらに別の実施形態において、上記の電極は腎神経アブレーションのためのラジオ波アブレーションエネルギーを送ることができる。さらなる実施形態において、上記の電極はまた、アブレーションのための他の種類のエネルギー、例えばレーザーもしくは高強度集束超音波を放出することができ、または冷凍アブレーションなどの他のアブレーション技術においてエネルギーを腎動脈壁に送り、腎交感神経もしくは任意の他の神経を除去するために使用することができる。
一実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテルの先端は1つ以上の検出デバイスを設ける。一実施形態において、上記のデバイスは使用者が動脈内または動脈壁上の温度を測定する温度検出デバイスである。さらに別の実施形態において、上記のデバイスは使用者がカテーテルの先端と動脈壁との間の良好な接触を確実にするために電極と動脈壁との間の抵抗を測定する抵抗検出デバイスである。
一実施形態において、本発明のカテーテルはさらに、ガイドカテーテルの先端に送入または送出することから輸液を制御する封止機構を備える。一実施形態において、上記の封止機構は、マッピング−アブレーションカテーテルの先端の電極の平滑な表面がガイドカテーテルの開口端の平滑な縁部にきっちりと適合されていることにより形成される。マッピング−アブレーションカテーテルがガイドカテーテルに後退すると、電極マッピング−アブレーションカテーテルとガイドカテーテルの開口端の縁部との間の密接な接触により、輸液がガイドカテーテルの開口端に送入または送出することを防止する。封止機構が開口すると、使用者が必要とした時に輸液をガイドカテーテルに送入または送出することができる。一実施形態において、上記の輸液は造影剤、血液または薬剤を含む。一実施形態において、ガイドカテーテルに送入または送出する輸液の制御は、血管造影のための造影剤、腎動脈または大動脈からの血液サンプルの採取、または腎動脈または大動脈への薬剤の注入のためである。
一実施形態において、ハンドルの端部はガイドカテーテルに接続した輸液交換コンジットを有し、上記の輸液交換コンジットを介して輸液をガイドカテーテルの遠位端に送ることができる。別の実施形態において、ガイドカテーテルの遠位端はさらにガイドカテーテルの端部に送入または送出する輸液用の1つ以上の側方孔を有する。
一実施形態において、ハンドルの端部は外部装置に接続するためのコネクタを有する。一実施形態において、上記の外部装置はマッピングおよびアブレーションのためのコントローラであり、上記のコントローラは神経の刺激またはアブレーションのためのエネルギーを有するマッピングおよびアブレーションカテーテルの電極を備える。
一実施形態において、ガイドカテーテルの材料の選択は、ガイドカテーテルを腎動脈に配置するときに必要とされる実際の必要性に基づき選択される材料の硬度に依存する。一実施形態において、上記のガイドカテーテルは、異なる硬度の1つ以上のポリマー材料からなり、上記の材料はポリエーテルブロックアミド、ポリイミドまたは熱可塑性ポリウレタンを含む。一実施形態において、上記の材料はそれらの硬度に基づきガイドカテーテルの様々な部分に沿って分配され、つまり遠位端の材料は最も柔軟性があり、中位部の材料は中間の硬度を有し、近位端の材料は最も硬性がある。別の実施形態において、材料の硬度はショア硬さ尺度において90A〜80Dの範囲に分布する。さらなる実施形態において、異なる材料を突合せ溶接により直接一緒に接合することができる。ガイドカテーテルは少なくとも1つの大きなルーメンおよび少なくとも1つの小さなルーメンを有する。一実施形態において、上記の大きなルーメンはマッピング−アブレーションカテーテルを収容するためのものである。別の実施形態において、ガイドカテーテルの外径は1.0〜5.00mmであり、内径は0.5〜4.0mmである。さらなる実施形態において、上記の小空洞は牽引ワイヤを収容するために設計される。
一実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテルは遠位端および近位端を含み、上記の遠位端および近位端は補強ポリマー材料を織り込まれた管からなり、上記ポリマー材料はポリエーテルブロックアミド、ポリイミドまたは熱可塑性ポリウレタンを含む。別の実施形態において、上記の近位端は金属材料の管からなり、上記の金属材料は鋼鉄またはNi−Ti合金を含む。さらなる実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテルの外径は0.1〜3.0mmである。
一実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテルの先端の電極は金属材料からなり、上記の金属材料は、白金、白金−イリジウム合金、金または銀を含む。別の実施形態において、上記の電極は円形、楕円形、螺旋形、球形、円筒形または環状の形状である。さらなる実施形態において、上記の電極の大きさは腎動脈内の使用に適し、0.1〜4mm径または0.1〜4mm長を含む。
一実施形態において、ハンドルはポリオキシメチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリカーボネート、ポリアミドまたはポリメチルメタクリレートを含むポリマー材料からなる。
一実施形態において、牽引ワイヤは鋼鉄またはNi−Ti合金などの材料からなる。
一実施形態において、本発明のカテーテルは、マッピングまたはアブレーション中の、操作時の実際の必要性に基づく様々な様式であってよい。一実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテルは、その先端をマッピングおよびアブレーションのために腎動脈のルーメンに挿入するときに、ガイドカテーテルに完全に後退させる。
一実施形態において、本発明のデバイスは、これに適合する全ての種類の医療デバイスと組み合わせて使用され、上記の医療デバイスはカテーテルガイドワイヤ、牽引ガイドワイヤ、カテーテルシース、拡張器または心血管および腎血管系疾患のための介入デバイスを含む。一実施形態において、上記のカテーテルガイドワイヤを、ガイドカテーテルの遠位端を所望の位置に誘導するように事前に患者の血管に配置することができる。さらに別の実施形態において、上記の牽引ガイドワイヤは、カテーテルの遠位端を適切な位置に配置するときに役立つ。
本発明はさらに、腎神経の分布をマッピングするための本カテーテルデバイスを使用し、腎神経アブレーション施術を最適化するために腎動脈上の腎神経分布をマッピングし、腎動脈のアブレーションポイントを識別することができるようにする方法を提供する。一実施形態において、本方法は以下のステップを含む:マッピング−アブレーションカテーテルおよびガイドカテーテルを含むカテーテルの遠位端を腎動脈ルーメンに配置すること、ハンドルの制御ノブを操作し、マッピング−アブレーションカテーテルの電極と腎動脈壁との良好な接触を確立するようにマッピング−アブレーションカテーテルまたはガイドカテーテルの遠位端を移動させること、上記の電極を介して腎動脈に電気刺激を送ると同時に任意の変化における1つ以上の生理学的パラメータをモニタリングすること、上記の生理学的変化を含む腎神経マッピングデータを分析し、腎神経分布に関する情報を提供し、腎切除施術において臨床医を効率的に誘導すること。一実施形態において、上記の生理学的パラメータは、血圧、心拍数、心拍数の変動性、筋交感神経または腎ノルエピネフリン放出を含む。別の実施形態において、ある位置での電気刺激が上記の生理学的パラメータにおける変化をもたらすとき、交感神経の分布が存在し、刺激した位置はアブレーションに適している。さらに別の実施形態において、ある位置での電気刺激が上記の生理学的パラメータにおいて負の変化をもたらすとき、副交感神経の分布が存在し、刺激した位置でのアブレーションは避けるべきである。
一実施形態において、生理学的パラメータの変化を含む腎神経マッピングデータの分析は、腎切除施術において臨床医を効率的に誘導することができる腎神経分布に関する情報を提供する。
本発明はさらに、上記のデバイスを用いて腎神経をマッピングし、アブレーションする方法を提供し、
(1)大腿動脈の穿刺により腹部大動脈にデバイスの遠位端を配置し、
(2)デバイスの遠位端を屈曲させ、腎動脈への挿入を容易にするため、腎動脈の構造および腎動脈と腹部大動脈との相対的な位置に調節し、
(3)ガイドカテーテルからマッピング−アブレーションカテーテルを突出させ、マッピング−アブレーションカテーテルの先端の電極と腎動脈壁との間の良好な接触を確立し、
(4)電極と接触した位置に電気エネルギーを送り、任意の基礎となる神経を刺激すると同時に心拍数、血圧および/またはECGにおける生理学的応答を同時にモニタリングし、刺激した位置は、血圧、心拍数および/またはECG由来の心拍数の変動性が増大した場合、基礎となる交感神経のアブレーションに適切な場所として見なされ、基礎となる副交感神経があると考えられる位置の刺激にて、血圧、心拍数および/またはECG由来の心拍数の変動性が低下、または心拍数のみが低下した場合、アブレーションを避けるべきであり、
(5)マッピング−アブレーションカテーテルの先端が固定したままでラジオ波エネルギーをマッピング−アブレーションカテーテルの先端の電極を介して、識別したアブレーション位置に印加し、神経をアブレーションし、
(6)アブレーション中の心拍数、血圧および/またはECGの生理学的応答、つまりラジオ波エネルギーが交感神経にうまく送られている場合に血圧および心拍数がともに上昇することをモニタリングし、
(7)アブレーション後に基礎となる神経を刺激するために(血圧および心拍数が変化しないままである場合、基礎となる神経のアブレーションに成功している)、電極と接触する位置に再度電気エネルギーを送り、
(8)マッピング−アブレーションカテーテルを回転させ、その先端の電極を腎動脈壁の別の位置に移動させ、
(9)必要な場合、新たな接触位置でステップ(1)〜(8)を繰り返す、ステップを含む。
神経マッピング施術のさらなる詳細は、2012年8月24日に出願され、公開された国際出願PCT/IB2012/054303号および2012年8月24日に出願されたPCT/IB2012/054310号に開示される。
実施例1
図1−1〜1−4は、本発明の実施形態の1つを示す。図1−1に示されるように、カテーテルはルーメンを有する可動型ガイドカテーテル(11)、ガイドカテーテル内に収容された予備成形形状の遠位端を有する可動型マッピング−アブレーションカテーテル(12)、制御構成要素を含むハンドル(13)、ハンドルの端部でガイドカテーテルに接続した輸液交換コンジット(14)、マッピングおよびアブレーションコントローラに接続するためのハンドルの端部のコネクタ(15)、およびガイドカテーテルの先端を制御構成要素に接続する牽引ワイヤを備える。
一実施形態において、ハンドル(13)およびその中に含まれる制御構成要素は、ポリオキシメチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレンまたはポリメチルメタクリレートからなる。
一実施形態において、ガイドカテーテル(11)は、2.66mmの外径を有し、牽引ワイヤが通過するための0.4mm径の小ルーメンと、マッピング−アブレーションカテーテルが通過するための1.57mm径の大ルーメンが存在する。ガイドカテーテル(11)は3種の熱可塑性ポリウレタンからなり、それぞれが異なる硬度を有し、つまり遠位端が最も柔軟性があり、中位部が中間の硬度を有し、近位端が最も硬性である。一実施形態において、これらの3つ部分の硬度はそれぞれ、ショア硬さ尺度において90A〜40D、40D〜70Dおよび70D〜80Dである。一実施形態において、3種の材料を直接一緒に突合せ溶接する。
一実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテル(12)は1.1mmの外径を有し、その遠位端はポリイミド織布からなり、その近位端は鋼鉄からなる。
図2−1は、図1−1に示される同じ実施形態のマッピング−アブレーションカテーテルの遠位端を示す。マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端の湾曲部は牽引ワイヤ(24)により維持され、牽引ワイヤ(24)の一端をマッピング−アブレーションカテーテル(12)の遠位端に固定し、もう一端をハンドル(13)内の鋼鉄またはNi−Ti合金に固定する。マッピング−アブレーションカテーテルがガイドカテーテルに後退するとき、遠位端が閉じ込められ、牽引ワイヤ(24)を伸長し、同時に弾性体が圧縮される。マッピング−アブレーションカテーテル(12)の遠位端がガイドカテーテル(11)から突出するとき、その遠位端はもはや閉じ込められず、圧縮された弾性体が自然に復元し、牽引ワイヤ(24)を引っ張り、これがカテーテルの遠位端を屈曲させる。一実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテルは電極(22)および温度検出デバイスおよび抵抗検出デバイス(23)を設ける。
一実施形態において、電極(22)は白金−イリジウム合金からなる、2.33mm径の円形電極である。電極は電気およびラジオ波エネルギーの両方を送ることができる。
図2−2は、図1−1に示される同じ実施形態の遠位端の封止機構を示す。一実施形態において、マッピング−アブレーションカテーテル(12)の先端と、ガイドカテーテル(11)との間の封止機構は、円形電極(22)の平滑な表面がガイドカテーテル(11)の開口端の平滑な縁部にきっちりと適合することにより形成される。マッピング−アブレーションカテーテルの牽引ワイヤ(24)およびガイドカテーテルの牽引ワイヤ(26)は鋼鉄またはNi−Ti合金からなる。
一実施形態において、ハンドル(13)の制御構成要素は3つの制御ノブ(16、17、18)、滑動ブロック(31)、構造上の構成要素(33)、回転固定ブロック(34)、ギアまたはギアセット(35)および固定ブロック(36)を備える。
一実施形態において、第1の制御ノブ(16)はねじ山機構を有する滑動ブロック(31)を動作させ、第1の制御ノブ(16)を回転させることにより、滑動ブロック(31)を滑り面(32)に直線状に移動させる。牽引ワイヤの一端を滑動ブロック(31)に固定する一方で、もう一端をガイドカテーテル(12)の先端に接続する。ガイドカテーテル(11)の遠位端は牽引ワイヤが引っ張られるにつれて屈曲する。
一実施形態において、第2の制御ノブ(17)は構造上の構成要素(33)を介して回転固定ブロック(34)と接触し、回転固定ブロック(34)は構造上の構成要素(33)との接触点に溝リングを有し、これにより構造上の構成要素が、回転固定ブロックが回転するときに回転固定ブロックとともに確実に回転しないようにする。第2の制御ノブ(17)を押すと、制御ノブ(17)が回転固定ブロック(34)を構造上の構成要素(33)を介して前方および後方に移動させるよう動作する。カテーテルの先端の電極(22)は、電極が回転固定ブロックの動きに従い移動するように回転固定ブロック(34)に対して固定される。その結果、第2の制御ノブ(17)が前方および後方に移動するとき、マッピング−アブレーションカテーテル(12)がガイドカテーテル(11)から突出し、またはガイドカテーテルに回収される。一実施形態において、第2制御ノブ(17)の補正標識は、アブレーションポイント間の距離が例えば、少なくとも5mmであるようにガイドカテーテルから突出させ、またはガイドカテーテルに後退させるマッピング−アブレーションカテーテルの長さの正確な制御を可能にする。
一実施形態において、第3の制御ノブ(18)はギアセット(35)を介して回転固定ブロック(34)と接触し、回転固定ブロック(34)の外側はギアまたはギアセット(35)から動きを伝達することができるように歯が設計される。マッピング−アブレーションカテーテル(12)を、回転固定ブロック(34)の動きに従い移動させるように回転固定ブロック(34)に対して固定する。固定ブロック(36)はねじを作動させながらカテーテル(例えば、鋼鉄パイプ)の近位端に押圧することにより、マッピング−アブレーションカテーテル(12)を固定する。第3の制御ノブ(18)を回転させることにより、この動きをギアまたはギアセット(35)に伝達し、次いでこれによりマッピング−アブレーションカテーテル(12)がガイドカテーテル(11)の開口端の中心軸に沿って回転するように回転固定ブロック(34)を回転させる。一実施形態において、第3の制御ノブ(18)の補正標識は、マッピング−アブレーションカテーテルが例えば毎回15°に回転するよう正確に制御することができることを確実にする。
一実施形態におけるマッピング−アブレーションカテーテル(12)は2つの様式において回転することができる。第1の様式では、マッピング−アブレーションカテーテル(12)の遠位端が、回転するときにガイドカテーテル(11)から突出し、一方、第2の様式では、マッピング−アブレーションカテーテル(12)の遠位端が、回転するときにガイドカテーテルに完全に後退する。
実施例2
本実施例において、第2の制御ノブ(17)および第3の制御ノブ(18)は同じ制御ノブ(19)であり(図3−1)、すなわち、同じ制御ノブ(19)がマッピング−アブレーションカテーテルを突出または回収および回転させるよう制御することができるが、結合デバイスは、この制御ノブを押すか引っ張るときに確実に回転できないようにする。一方で、この制御ノブが回転しているとき、マッピング−アブレーションカテーテルを突出させ、または回収することはできない。一実施形態において、単一の制御ノブを前方および後方に移動させることにより、マッピング−アブレーションカテーテル(12)をガイドカテーテル(11)から突出させ、または回収することができ(図3−3)、同じ単一の制御ノブ(19)を回転させることにより、マッピング−アブレーションカテーテル(12)をガイドカテーテル(11)の開口端の中心軸に沿って回転させることができる(図3−4)。
図3−2〜3−4は、実施例2の実施形態の内部構造を示す。ハンドル(13)の制御構成要素は、2つの制御ノブ(16、19)、滑動ブロック(31)、構造上の構成要素(33)、回転固定ブロック(34)、ギアまたはギアセット(35)および固定ブロック(36)を備える。
一実施形態において、第1の制御ノブ(16)は、ねじ山機構を有する滑動ブロック(31)を動作させ、つまり第1の制御ノブ(16)を回転させることにより滑動ブロック(31)を滑り面(32)に直線状に移動させる。牽引ワイヤの一端を滑動ブロック(31)に固定する一方で、もう一端をガイドカテーテル(12)の先端に接続するため、ガイドカテーテル(11)は牽引ワイヤが引っ張られるにつれて屈曲する(図3−1)。
一実施形態において、第2の制御ノブ(19)は構造上の構成要素(33)を介して回転固定ブロック(34)と接触し、回転固定ブロック(34)は、構造上の構成要素(33)との接触点に溝リングを有し、回転固定ブロックが回転するとき、構造上の構成要素が回転固定ブロックとともに確実に回転しないようにする。第2の制御ノブ(19)を押すと、制御ノブ(19)が回転固定ブロック(34)を構造上の構成要素(33)を介して前方および後方に移動させるよう動作する。カテーテルの先端の電極(22)を、電極が回転固定ブロックの動きに従い移動するように回転固定ブロック(34)に固定する。その結果、第2の制御ノブ(19)が前方および後方に移動すると、マッピング−アブレーションカテーテル(12)がガイドカテーテル(11)から突出し、またはガイドカテーテルに回収される。一実施形態において、第2の制御ノブ(19)の補正標識は、アブレーションポイント間の距離が少なくとも例えば、5mmの間隔になり得るようにガイドカテーテルから突出させ、またはガイドカテーテルに後退させるマッピング−アブレーションカテーテルの長さの正確な制御を可能にする。
一実施形態において、第2の制御ノブ(19)はギアセット(35)を介して回転固定ブロック(34)と接触し、回転固定ブロック(34)の外側はギアまたはギアセット(35)から動きを伝達することができるように歯が設計される。マッピング−アブレーション(12)を回転固定ブロック(34)の動きに従い移動するように回転固定ブロック(34)に対して固定する。固定ブロック(36)はねじを作動させながらカテーテル(例えば、鋼鉄パイプ)の近位端に押圧することにより、マッピング−アブレーションカテーテル(12)を固定する。第2の制御ノブ(19)を回転させることにより、この動きをギアまたはギアセット(35)に伝達し、次いでこれにより、マッピング−アブレーションカテーテル(12)がガイドカテーテル(11)の開口端の中心軸に沿って回転するように回転固定ブロックを回転させる。一実施形態において、第2の制御ノブの補正標識は、マッピング−アブレーションカテーテルが例えば毎回15°に正確に回転することができることを確実にする。他の全ての態様において、本実施例は第1の実施例と同一である。
実施例3
本実施例において、マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端の湾曲部は、遠位端がカテーテルに取り付けられた後に予備成形された湾曲部を維持することができるように予備成形形状(25)の形状記憶Ni−Ti合金材料を使用することにより維持される。他の全ての態様において、本実施例は第1の実施例と同一である。
実施例4
本実施例において、ガイドカテーテル(11)は異なる硬度、つまり遠位端が最も柔軟性があり、中位部が中間硬度を有する一方で、近位端が最も硬性である3種の熱可塑性ポリウレタンからなる。一実施形態において、これらの3つ部分の硬度はそれぞれ、ショア硬さ尺度において90A〜40D、40D〜70Dおよび70D〜80Dである。一実施形態において、3種の材料を直接一緒に突合せ溶接する。他の全ての態様において、本実施例は第1の実施例と同一である。
実施例5
本実施例において、マッピング−アブレーションカテーテル(12)の頭部の検出デバイスは抵抗検出デバイスである。他の全ての態様において、本実施例は第1の実施例と同一である。
実施例6
本実施例において、マッピング−アブレーションカテーテル(12)の先端に抵抗検出デバイスおよび温度検出デバイス(23)の両方が存在する。他の全ての態様において、本実施例は第1の実施例と同一である。
実施例7
一実施形態において、上記のデバイスのいずれかを使用するとき、コネクタ(15)を外部のマッピングおよびアブレーションコントローラに接続し、マッピング−アブレーションカテーテルの頭部に、神経を刺激するために必要な電気エネルギーおよび神経をアブレーションするために必要なラジオ波エネルギーを有する電極を設ける。
一実施形態において、上記のデバイスのいずれかを用いた腎神経をマッピングおよびアブレーションするための方法は、
(1)大腿動脈の穿刺により腹部大動脈にカテーテルの遠位端を配置し、
(2)デバイスの遠位端を第1の制御ノブ(16)を回転させることにより屈曲させ、腎動脈への挿入を容易にするため、腎動脈の構造および腎動脈と腹部大動脈との相対的な位置に調節し、
(3)第2の制御ノブ(17または19)を押すことにより、ガイドカテーテルからマッピング−アブレーションカテーテル(12)を突出させ、マッピング−アブレーションカテーテルの先端の電極(22)と腎動脈壁との間の良好な接触を確立し、
(4)電極と接触した位置に電気エネルギーを送り、任意の基礎となる神経を刺激すると同時に心拍数、血圧および/またはECGにおける生理学的応答を同時にモニタリングし、刺激した位置は、血圧、心拍数および/またはECG由来の心拍数の変動性が増大した場合、基礎となる交感神経のアブレーションに適切な場所として見なされ、基礎となる副交感神経があると考えられる位置の刺激にて、血圧、心拍数および/またはECG由来の心拍数の変動性が低下、または心拍数のみが低下した場合、アブレーションを避けるべきであり、
(5)マッピング−アブレーションカテーテル(12)の先端が固定したままでラジオ波エネルギーをマッピング−アブレーションカテーテルの先端の電極(22)を介して識別したアブレーション位置に印加し、神経をアブレーションし、
(6)アブレーション中の心拍数、血圧および/またはECGの生理学的応答、つまりラジオ波エネルギーが交感神経にうまく送られている場合に血圧および心拍数がともに上昇することをモニタリングし、
(7)アブレーション後に基礎となる神経を刺激するために、電極(22)と接触する位置に再度電気エネルギーを送り、血圧および心拍数が変化しないままである場合、基礎となる神経のアブレーションに成功しており、
(8)第3の制御ノブ(18)または第2の制御ノブ(19)を回転させ、マッピング−アブレーションカテーテル(12)を回転させ、その先端の電極(22)を腎動脈壁の別の位置に移動させ、必要な場合、新たな接触点でステップ(1)〜(8)を繰り返すこと、を含む。
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Claims (8)

  1. ガイドカテーテル、マッピング−アブレーションカテーテル、ハンドルおよびコネクタを備え、
    (A)前記ガイドカテーテルは、少なくとも1つのルーメン、遠位端および前記ガイドカテーテルの屈曲を前記ハンドルから制御するための機構を有し;
    前記機構は、その一端が前記ガイドカテーテルの先端と接続し、他方が前記ハンドルの制御構成要素と接続する第1の牽引ワイヤを有し、前記制御構成要素により前記第1の牽引ワイヤを引くことにより、前記ガイドカテーテルの先端の屈曲が起こり;
    (B)前記マッピング−アブレーションカテーテルは、前記ガイドカテーテルのルーメンの1つに収容され、1つ以上の電極および1つ以上の検出デバイスを備える遠位端を有し;
    (B1)前記電極が、電気エネルギーまたはラジオ波エネルギー送るため電極を備え、
    前記電極の少なくとも1つは、前記ガイドカテーテルのルーメンより大きく、且つ前記マッピング−アブレーションカテーテルの先端と前記ガイドカテーテルとの間に、液の送入または送出を制御するための封止機構を形成するために、前記ガイドカテーテルの開口端にきっちりと適合し
    (B2)前記マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端は、ガイドカテーテルから突出し、またはガイドカテーテルに後退し、且つ該ガイドカテーテルの開口端の中心軸に沿って回転可能であり;
    (B3)前記マッピング−アブレーションカテーテルの該遠位端が、前記ガイドカテーテルから突出した場合に自然に回復する湾曲部を有し、
    前記湾曲部が、(1)第2の牽引ワイヤ;その一端が前記マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端に固定され、もう一端が前記ハンドル内の弾性体に固定されており、該マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端が該ガイドカテーテルに後退するとき、前記ガイドカテーテルのルーメンに該遠位端が閉じ込められ、該弾性体が圧縮され、該マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端が該ガイドカテーテルから突出するとき、その遠位端はもはや前記ガイドカテーテルのルーメンに閉じ込められず、該弾性体が自然に復元し、該第2の牽引ワイヤ引っ張ることにより、該マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端の屈曲を生じさせる、または(2)予備成形形状を有するNi−Ti形状記憶合金;該遠位端が該カテーテルに取り付けられた後に前記予備成形された湾曲部を維持することができることにより維持されており;
    (C)前記ハンドルは、前記ガイドカテーテルおよび前記マッピング−アブレーションカテーテルと接続し、1つ以上の制御構成要素を備え、該制御構成要素は、前記ガイドカテーテルの屈曲並びに前記ガイドカテーテルからの前記マッピング−アブレーションカテーテルの突出および後退を制御するためのものであり;
    (D)前記コネクタは、前記1つ以上の電極にエネルギーを供給するよう設計されている;
    腎動脈に分布する腎神経をマッピングし、アブレーションするためのデバイス。
  2. 前記ハンドルが、前記ガイドカテーテルに送入または送出する輸液を制御するための、前記ガイドカテーテルに接続する輸液交換コンジットを更に備える、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記検出デバイスが、温度検出デバイスおよび抵抗検出デバイスを備える、請求項1に記載のデバイス。
  4. 前記ガイドカテーテルの前記遠位端の材料が最も柔軟性があり、前記ガイドカテーテルの中位部の材料が中間の硬度を有し、および前記ガイドカテーテルの近位端の材料が最も硬性があり、かつ上記各材料の硬度は、ショア硬さ尺度において90A〜80Dの範囲に分布する、請求項1に記載のデバイス。
  5. 前記制御構成要素が、前記ガイドカテーテルの遠位端を屈曲させる制御ノブを備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載のデバイス。
  6. 前記制御構成要素が、前記マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端を前記ガイドカテーテルから突出させ、または該ガイドカテーテルに回収する制御ノブを備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載のデバイス。
  7. 前記制御構成要素が、前記マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端を回転させる制御ノブを備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載のデバイス。
  8. 前記制御構成要素が、前記マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端を該ガイドカテーテルから突出させ、または該ガイドカテーテルに回収し、かつ該マッピング−アブレーションカテーテルの遠位端を回転させる制御ノブを備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載のデバイス。
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