JP6447975B2 - 電磁的情報漏洩評価装置、電磁的情報漏洩評価方法および電磁的情報漏洩評価処理プログラム - Google Patents

電磁的情報漏洩評価装置、電磁的情報漏洩評価方法および電磁的情報漏洩評価処理プログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、電磁的情報漏洩評価装置、電磁的情報漏洩評価方法および電磁的情報漏洩評価処理プログラムに関する。
電子機器から放射される微弱な電磁波から情報を取得する電磁的盗聴の脅威が従来から指摘されている。例えば、ディスプレイ機器などからの漏洩電磁波を利用した画面盗視の脅威が懸念されてきた。この画面盗視の脅威は、電磁波の強度が比較的大きい据え置き型のディスプレイについて特に懸念されている。
画面情報をディスプレイ機器に転送するインタフェースが従来から用いられているアナログインタフェースである場合、機器内部、もしくはディスプレイ機器と電子機器とを接続する配線において、輝度情報を含むアナログ電圧値のbit列として画面情報が伝送される。画面上に色彩変化や色の濃淡がある場合、上記のアナログ電圧値が変化するため、電磁界が少なからず発生し、所謂電磁波として外部に放射される可能性が有る。
大抵の場合、外部(遠方)まで放射される漏洩電磁波は、上記のアナログ電圧値の変化により発生する電磁界の高調波成分である。このため、漏洩電磁波をアンテナで受信し、検波、復調することで、元の画面情報を含むアナログ電圧値のbit列を得ることができる。さらに、このbit列を、アナログインタフェースに対応したモニタのRGB入力端子に入力し、画面盗視対象のディスプレイ機器に固有の垂直同期信号と水平同期信号とを同時に入力することで、表示画面内容を再現することができる(例えば非特許文献1参照)。
アナログインタフェースはラスタスキャン(Raster scan)方式で描画を行なうCRTディスプレイ(ブラウン管型ディスプレイ)のためのインタフェースである。現在主流のLCDディスプレイ(液晶ディスプレイ)においても、インタフェースの互換性を保つためにアナログインタフェースを備えているディスプレイは多い。
また、デジタルインタフェースを用いるLCDディスプレイにおいても、液晶ドライバICがD/A変換を行い、ビット数に応じた電圧値にて液晶を駆動すると共に、これらのデータがシリアルに処理および伝送される部分が機器内に存在する。このため、画面情報を含む電磁波が液晶駆動部から漏洩する可能性があり、アナログインタフェースを備えたディスプレイと同様に画面盗視の脅威が懸念されている。
また、近年の携帯端末の進展により、タッチスクリーン機能を有するスマートフォンやタブレット端末が急速に普及している。これらは、第3者が存在する公共の空間での利用が多く、スクリーン上で秘密情報を閲覧する機会も増加しているため、盗視の危険性が高まっている。
鈴木康直,田島公博,馬杉正男,山根 宏、「PCから放射される電磁波による情報漏洩への対策技術」、NTT技術ジャーナル(2008.8月号)、p.11-15、2015年11月30日検索、インターネット<URL:http://www.ntt.co.jp/journal/0808/files/jn200808011.pdf>
上記のような情報漏洩への対策としては、電子機器から漏洩する電磁波を遮断することが考えられる。しかし、通常、ディスプレイを備える電子機器から放射される電磁波をアンテナで受信した場合、この受信される電磁波は、電子機器内部で発生している信号成分や、この信号成分の高調波成分を含んでおり、広帯域な周波数成分を有する。つまり、ディスプレイ上の表示画面とは関連しない周波数成分もあわせて受信されるため、ディスプレイ上の表示画面と関連する周波数成分のみを特定して、これを遮断することは困難である。
そのため、漏洩電磁波を介した画面盗視の脅威に対する対策を実施するためには、広帯域の電磁波を遮断するシールド対策等が必要となるが、対策法により対応周波数帯域が異なるため、広帯域の電磁波への対応は困難である。
また、漏洩電磁波の中で画面情報に相当する周波数が分かれば、対象周波数領域についての遮断対策が可能となるが、そもそも、電子機器から画面情報が漏洩しているかどうかを評価する方法や、画面情報が漏洩している場合に、どの周波数帯に対して漏洩対策を行えばよいかを適切に評価する方法がなかった。
本発明の目的は、画面情報を含む電磁波の周波数および画面情報の描画周波数を適切に推定することができる電磁的情報漏洩評価装置、電磁的情報漏洩評価方法および電磁的情報漏洩評価処理プログラムを提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の実施形態における電磁的情報漏洩評価装置の第1の態様は、画面情報の描画周波数の推定対象となる表示装置から放射された電磁波を入力するアンテナ部と、前記アンテナ部により入力した電磁波について所定の帯域の周波数成分の信号を出力するバンドパスフィルタ部と、前記バンドパスフィルタ部により出力された信号を検波、復調する検波復調部と、前記検波復調部から出力された信号を高速フーリエ変換することで周波数スペクトルを得る周波数特性確認部と、前記周波数スペクトルにおいて、前記表示装置に表示される画面情報の水平方向の解像度と前記画面情報のリフレッシュレートとの積で示される第1の周波数の近傍、または前記表示装置に表示される画面情報の垂直方向の解像度と前記リフレッシュレートとの積で示される第2の周波数の近傍に、所定の条件を満たして高い電界強度レベルを有する周波数が存在する場合、この電界強度レベルのピークに対応する周波数を前記描画周波数の候補として推定し、前記所定の帯域を前記画面情報を含む電磁波の周波数の候補として推定する推定部とを有する装置を提供する。
上記構成の電磁的情報漏洩評価装置の第2の態様は、電磁的情報漏洩評価装置の第1の態様において、前記水平方向の解像度、前記垂直方向の解像度および前記リフレッシュレートが未知である前記表示装置に表示される画面情報の水平方向の解像度の候補、垂直方向の解像度の候補、および前記リフレッシュレートの候補の複数のパターンを記憶する記憶装置をさらに備え、前記推定部は、前記周波数スペクトルにおいて、前記記憶装置に記憶されるいずれかのパターンに属する水平方向の解像度と前記パターンに属するリフレッシュレートとの積で示される第1の周波数の近傍、または前記パターンに属する垂直方向の解像度と前記パターンに属するリフレッシュレートとの積で示される第2の周波数の近傍に、所定の条件を満たして高い電界強度レベルを有する周波数が存在する場合、この電界強度レベルのピークに対応する周波数を前記描画周波数の候補として推定し、前記所定の帯域を前記画面情報を含む電磁波の周波数の候補として推定する装置を提供する。
本発明の実施形態における電磁的情報漏洩評価方法の第1の態様は、電磁的情報漏洩評価装置に適用される方法であって、画面情報の描画周波数の推定対象となる表示装置から放射された電磁波を入力し、前記入力した電磁波について所定の帯域の周波数成分の信号を出力し、前記出力された信号を検波、復調し、前記検波、復調された信号を高速フーリエ変換することで周波数スペクトルを得て、前記周波数スペクトルにおいて、前記表示装置に表示される画面情報の水平方向の解像度と前記画面情報のリフレッシュレートとの積で示される第1の周波数の近傍、または前記表示装置に表示される画面情報の垂直方向の解像度と前記リフレッシュレートとの積で示される第2の周波数の近傍に、所定の条件を満たして高い電界強度レベルを有する周波数が存在する場合、この電界強度レベルのピークに対応する周波数を前記描画周波数の候補として推定し、前記所定の帯域を前記画面情報を含む電磁波の周波数の候補として推定する方法を提供する。
上記の電磁的情報漏洩評価方法の第2の態様は、電磁的情報漏洩評価方法の第1の態様において、前記電磁的情報漏洩評価装置は、前記水平方向の解像度、前記垂直方向の解像度および前記リフレッシュレートが未知である前記表示装置に表示される画面情報の水平方向の解像度の候補、垂直方向の解像度の候補、および前記リフレッシュレートの候補の複数のパターンを記憶する記憶装置をさらに備え、前記周波数スペクトルにおいて、前記記憶装置に記憶されるいずれかのパターンに属する水平方向の解像度と前記パターンに属するリフレッシュレートとの積で示される第1の周波数の近傍、または前記パターンに属する垂直方向の解像度と前記パターンに属するリフレッシュレートとの積で示される第2の周波数の近傍に、前記所定の条件を満たして高い電界強度レベルを有する周波数が存在する場合、この電界強度レベルのピークに対応する周波数を前記描画周波数の候補として推定し、前記所定の帯域を前記画面情報を含む電磁波の周波数の候補として推定する方法を提供する。
本発明の実施形態における電磁的情報漏洩評価処理プログラムの態様は、第1の態様における電磁的情報漏洩評価装置の一部分として動作するコンピュータに用いられるプログラムであって、前記コンピュータを、前記アンテナ部、前記バンドパスフィルタ部、前記検波復調部、前記周波数特性確認部、および前記推定部として機能させるためのプログラムを提供する。
本発明によれば、画面情報を含む電磁波の周波数および画面情報の描画周波数を適切に推定することが可能になる。
本発明の第1の実施形態における電磁的情報漏洩評価装置の構成を説明する図。 本発明の第1の実施形態における電磁的情報漏洩評価装置による処理動作の一例を示すフローチャート。 本発明の第2の実施形態における電磁的情報漏洩評価装置で用いる、ディスプレイ端末の画面情報の解像度およびリフレッシュレートのパターンを登録したデータベースの一例を表形式で示す図。 本発明の第2の実施形態における電磁的情報漏洩評価装置による処理動作の一例を示すフローチャート。
以下、この発明に係わる実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。
この第1の実施形態では、ディスプレイ機器(表示装置)から放射される電磁波の周波数成分のうち、画面情報を含む電磁波の周波数成分のみを特定する。
この第1の実施形態では、ディスプレイ機器から放射される電磁波を取得し、この取得した電磁波に対し検波、復調を行い、特定の周波数成分の有無を確認する。この取得した電磁波に画面情報が含まれている場合、この電磁波を検波、復調すると描画周波数の信号を観測することができる。
ディスプレイ機器に表示される画面情報に関わるデータは解像度に依存した周期性を有している。このため、情報が漏洩している周波数チャネルでは、復調データに周期性が観測されることから、この周期性を有する周波数を描画周波数と呼ぶ。また、この描画周波数はアナログインタフェースの水平同期信号に相当する。
従って、検波、復調後の信号を解析し、この解析した信号において、画面情報の解像度とリフレッシュレートとから算出した周波数付近の周波数成分を調べることで、上記の取得した電磁波に画面情報が含まれているか否かを推定することが出来る。
次に、第1の実施形態の具体例について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態における電磁的情報漏洩評価装置の構成を説明する図である。
図1に示すように、第1の実施形態における電磁的情報漏洩評価装置は、画面情報の描画周波数の推定対象となる対象ディスプレイ端末10から放射される電磁波に画面情報が含まれるか否かを評価するもので、アンテナ部11、アンプ部12、バンドパスフィルタ部(BPF)13、検波復調部14、周波数特性確認部(スペクトラムモニタ)15、制御部16、記憶装置17を備える。
アンテナ部11は、対象ディスプレイ端末10から放射されるできるだけ広帯域の電磁波を受信する。アンプ部12は、アンテナ部11により受信して得た電波信号を後続の処理に十分なレベルまで増幅する。バンドパスフィルタ部13は、アンプ部12により増幅された電波信号のうち、特定の周波数成分の信号のみを通過させる。
検波復調部14は、バンドパスフィルタ部13を通過した信号に対し検波、復調を行う。
周波数特性確認部15は、検波復調部14から入力された信号をFFT(高速フーリエ変換)解析することで周波数領域の信号である周波数スペクトルを得て、この周波数スペクトルを、内蔵するモニタに表示する。
制御部16は、バンドパスフィルタ部13を通過させる信号の周波数帯域や、周波数特性確認部15で確認する周波数などを制御し、また、測定結果と測定進行状況とを記憶装置17に記録する。記憶装置17は、例えば不揮発性メモリなどの記憶媒体である。
上記の構成はハードウエア、ソフトウエアのいずれで構成されても良く、スペクトラムアナライザやパーソナルコンピュータ等の機器の機能を用いて構成されても良い。
次に、対象ディスプレイ端末10から放射される電磁波において、画面情報を含む電磁波の周波数の候補および描画周波数の候補を特定する手順について説明する。図2は、本発明の第1の実施形態における電磁的情報漏洩評価装置による処理動作の一例を示すフローチャートである。
まず、制御部16は、対象ディスプレイ端末10における画面の水平方向の解像度がX(dpi)で、垂直方向の解像度がY(dpi)で、画面のリフレッシュレートがZ(Hz)で、それぞれが既知であるときの、画面情報の描画周波数の暫定的な候補値、いわゆる大まかな候補値となる周波数f1,f2を計算し、これら計算したf1,f2を周波数特性確認部15に設定し、また、記憶装置17に記録する(S1)。
f1はX×Zで求められ、f2はY×Zで求められる。f1,f2については、制御部16によらず、別途計算された値が記憶装置17に予め記録されていてもよい。
次に、制御部16は、周波数特性確認部15により測定する周波数範囲の下限値をflとして、また、上限値をfhとして、これらの値を記憶装置17に記録する。flおよびfhは、使用する測定構成機器としての電磁的情報漏洩評価装置が対応する範囲内で設定される。
また、制御部16は、対象ディスプレイ端末10から放射される電磁波の周波数帯域のうちバンドパスフィルタ部13を通過させる周波数帯域の中心周波数fmの初期値を上記の下限値flとして、この値をバンドパスフィルタ部13および周波数特性確認部15に設定し、また、記憶装置17に記録する(S2)。上記の周波数fmは、所定の幅を有する周波数帯域の中心周波数である。
次に、対象ディスプレイ端末10に任意の画像を表示させる(S3)。なお、対象ディスプレイ端末10に表示させる画像は、ホワイトノイズ画面ではなく、文字や図形等、人間の視覚で有意と判断できる画像とする。
次に、対象ディスプレイ端末10から放射される電磁波をアンテナ部11で受信する。この受信した電波はアンプ部12で増幅された後、バンドパスフィルタ部13を通過することにより、上記のように設定された中心周波数fmから上記の所定の幅の帯域に属する周波数成分の信号のみが検波復調部14へ伝送される(S4)。検波復調部14は、バンドパスフィルタ部13から入力された信号に対し検波、復調を行う(S5)。
次に、周波数特性確認部15は、S5で得られた信号に対しFFT解析を行うことで周波数領域の信号を得て(S6)、この信号を、上記のように設定された下限値flから上限値fhの範囲内で内蔵のモニタに表示させる。
そして、周波数特性確認部15は、この表示された信号における、S1で設定された周波数f1の近傍または周波数f2の近傍に、他の周波数帯の電界強度レベルに比べて高い電界強度を有する周波数成分が存在するか否かを確認する(S7)。ここで言う他の周波数帯の電界強度レベルとは、f1もしくはf2から決められた周波数だけ離れた周波数を中心とし、決められた周波数範囲の間における電界強度レベルを平均した値を指す。
周波数f1の近傍もしくはf2の近傍に、他の周波数帯の電界強度レベルに比べてAdb以上高い電界強度レベルを有する周波数成分が存在すれば(S7のYes)、周波数特性確認部15は、制御部16から設定された中心周波数fmを、対象ディスプレイ端末10から放射される、画面情報を含む電磁波の周波数の候補として推定し、この周波数の値を記憶装置17に記録する。Aは検出閾値であり、任意に定めてよい。
さらに、周波数f1の近傍に、他の周波数帯の電界強度レベルに比べてAdb以上高い電界強度レベルを有する周波数成分が存在すれば、周波数特性確認部15は、この周波数成分におけるピークの電界強度を有する周波数を、対象ディスプレイ端末10から放射される電磁波に含まれる画面情報の描画周波数の候補として推定し、この周波数の値を記憶装置17に記録する。
また、周波数f2の近傍に、他の周波数帯の電界強度に比べてAdb以上高い電界強度レベルを有する周波数成分が存在すれば、周波数特性確認部15は、この周波数成分におけるピークの電界強度を有する周波数を、上記の描画周波数の候補として推定し、この周波数の値を記憶装置17に記録する(S8)。
S8の後、または、周波数f1およびf2の近傍の周波数の電界強度レベルが、他の周波数帯の電界強度に比べてAdb以上高いレベルでなければ(S7のNo)、周波数特性確認部15はこの情報を制御部16に通知する。この通知を受けた制御部16は、バンドパスフィルタ部13による通過帯域の中心周波数fmをfm+αに変更する(S9)。αは測定ステップであり、任意に定めてよい。制御部16は、この変更した中心周波数fmを、バンドパスフィルタ部13および周波数特性確認部15に設定し、また、記憶装置17に記録する。
次に、制御部16は、S9で変更されたfmと記憶装置17に記録されるfhとを比較する。fm>fhでなければ(S10のNo)、S9で変更された中心周波数fmに基づくS4以降の動作に移る。また、現在設定される中心周波数fm>fhであれば(S10のYes)、制御部16は、処理を終了する。
この終了時において、S8における画面情報を含む電磁波の周波数の候補や描画周波数の候補の記録が一度もなされなかった場合は、周波数特性確認部15は、画像情報を含む漏洩電磁波が確認されないことを示すメッセージなどを内蔵のモニタに表示させてもよい。
以上の手順により、画面情報を含む電磁波の周波数の候補と画面情報の描画周波数の候補とを推定することが出来る。
S1において、対象ディスプレイ端末10の仕様に基づいて、描画周波数のおおよその推測値としての、描画周波数の暫定的な候補値である周波数f1,f2は、対象ディスプレイ端末10が使用するクロックICの動作周波数のばらつきを考慮したものでなく、この周波数の漏洩電磁波をもとに画面を再構成できない可能性が高い。したがって、漏洩電磁波をもとに画面を再構成するには、漏洩元である対象ディスプレイ端末10の描画周波数を高精度に特定する必要がある。
これに対し、第1の実施形態で説明した手法を用いれば、実際に動作中の対象ディスプレイ端末10から漏洩した電磁波に基づいて、周波数f1,f2の近傍における、高い電界強度レベルを有する周波数を描画周波数の候補として推定することが出来るため、漏洩電磁波をもとに、画面を再構成するための十分な精度で描画周波数の候補を推定することができる。
本発明の第1の実施形態を実施することにより、画面情報を含む電磁波の周波数の推定と描画周波数の推定とを短時間で行うことが可能となり、盗視の脅威に対するリスクの評価や対策のための検討が容易に行えるようになる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。なお、この実施形態における、第1の実施形態と同様の説明は省略する。
第1の実施形態では、対象ディスプレイ端末10の画面情報の各種の解像度とリフレッシュレートとが既知であり、これらに基づいて描画周波数のおおよその値として、暫定的な候補値f1,f2を求めた。しかし、対象ディスプレイ端末10の画面情報の解像度が未知の場合、検波、復調後の信号をFFT解析し、高いレベルの周波数成分を観測したとしても、この周波数成分が画面情報に関連するか否かが不明であるため、第1の実施形態で説明した手法をそのまま用いることができない。
そこで、第2の実施形態では、市場に流通するディスプレイ端末が採用する一般的な解像度及びリフレッシュレートでなるパターンを複数種類登録したデータベースを記憶装置17に記録する。そして、このデータベースに登録されたパターンのそれぞれについて、第1の実施形態で説明した手法を実施することで、画面情報を含む電磁波の周波数の候補、および描画周波数の候補を推定する。
次に、第2の実施形態の具体例について説明する。
まず、第2の実施形態では、市場に流通するディスプレイ端末に採用される、画面情報の一般的な解像度とリフレッシュレートとを含む解像度パターンを複数登録したデータベースが記憶装置17に予め記録される。
制御部16は、このデータベースに登録されたパターンを、画面情報を含む電磁波の周波数の候補、および描画周波数の候補の推定に使用することができる。ディスプレイ端末の解像度は規格化されているため、パターンの種類は限定的である。そのため、事前に情報を収集することは容易である。図3は、本発明の第2の実施形態における電磁的情報漏洩評価装置で用いる、ディスプレイ端末の画面情報の解像度およびリフレッシュレートのパターンを登録したデータベースの一例を表形式で示す図である。
データベースに登録する解像度パターンを構成するために必要な情報は、垂直方向の解像度、水平方向の解像度、およびリフレッシュレートである。
制御部16は、上記のデータベースに登録されている解像度パターンA,B,C…のうち未選択のいずれか1つの解像度パターンを選択する(S21)。ここでは、図3に示した解像度パターンAが選択されたとする。
この場合、制御部16は、選択した解像度パターンAに属する水平方向の解像度Xと、垂直方向の解像度Yと、リフレッシュレートZとを用いて、対象ディスプレイ端末10における画面情報の描画周波数の暫定的な候補値となる周波数f1,f2を第1の実施形態と同様に計算し、この計算した値を周波数特性確認部15に設定する(S1a)。以後は、第1の実施形態で説明したS2からS10までを同様に実施することができる。
S10でYesとされた場合、つまり、現在設定される中心周波数fm>fhである場合で、データベースに登録されている全ての解像度パターンを選択し終える前であれば(S22のNo)、S21に戻る。
また、データベースに登録されている全ての解像度パターンを選択し終えた後であれば(S22のYes)、制御部16は、処理を終了する。
この終了時において、S8における画面情報を含む電磁波の周波数の候補や描画周波数の候補の記録が一度もなされなかった場合は、周波数特性確認部15は、画像情報を含む漏洩電磁波が確認されないことを示すメッセージなどを内蔵のモニタに表示させてもよい。
上記のように、本発明の第2の実施形態では、解像度やリフレッシュレートが未知であるディスプレイ端末について、画面情報を含む電磁波の周波数の候補と描画周波数の候補を短時間で推定することが可能となる。よって、盗視の脅威に対するリスクの評価や対策のための検討が容易に行える。
本実施形態で使用するデータベースは、制御部16内のメモリに記録されても良いし、ネットワーク上に格納されても良い。
以上の各実施形態により、画面情報を含む電磁波の周波数の候補の推定と描画周波数の候補の推定とを短時間で行うことが可能となり、画面盗視の脅威に晒される様々なディスプレイ端末やディスプレイインタフェースについて、盗視の脅威に対するリスクの評価や対策のための検討が容易に行えるようになる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
また、各実施形態に記載した手法は、計算機(コンピュータ)に実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、計算機に実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)を計算機内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現する計算機は、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、計算機内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
10…対象ディスプレイ端末、11…アンテナ部、12…アンプ部、13…バンドパスフィルタ部、14…検波復調部、15…周波数特性確認部、16…制御部、17…記憶装置。

Claims (5)

  1. 画面情報の描画周波数の推定対象となる表示装置から放射された電磁波を入力するアンテナ部と、
    前記アンテナ部により入力した電磁波について所定の帯域の周波数成分の信号を出力するバンドパスフィルタ部と、
    前記バンドパスフィルタ部により出力された信号を検波、復調する検波復調部と、
    前記検波復調部から出力された信号を高速フーリエ変換することで周波数スペクトルを得る周波数特性確認部と、
    前記周波数スペクトルにおいて、前記表示装置に表示される画面情報の水平方向の解像度と前記画面情報のリフレッシュレートとの積で示される第1の周波数の近傍、または前記表示装置に表示される画面情報の垂直方向の解像度と前記リフレッシュレートとの積で示される第2の周波数の近傍に、所定の条件を満たして高い電界強度レベルを有する周波数が存在する場合、この電界強度レベルのピークに対応する周波数を前記描画周波数の候補として推定し、前記所定の帯域を前記画面情報を含む電磁波の周波数の候補として推定する推定部と
    を備えることを特徴とする電磁的情報漏洩評価装置。
  2. 前記水平方向の解像度、前記垂直方向の解像度および前記リフレッシュレートが未知である前記表示装置に表示される画面情報の水平方向の解像度の候補、垂直方向の解像度の候補、および前記リフレッシュレートの候補の複数のパターンを記憶する記憶装置をさらに備え、
    前記推定部は、
    前記周波数スペクトルにおいて、前記記憶装置に記憶されるいずれかのパターンに属する水平方向の解像度と前記パターンに属するリフレッシュレートとの積で示される第1の周波数の近傍、または前記パターンに属する垂直方向の解像度と前記パターンに属するリフレッシュレートとの積で示される第2の周波数の近傍に、所定の条件を満たして高い電界強度レベルを有する周波数が存在する場合、この電界強度レベルのピークに対応する周波数を前記描画周波数の候補として推定し、前記所定の帯域を前記画面情報を含む電磁波の周波数の候補として推定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁的情報漏洩評価装置。
  3. 電磁的情報漏洩評価装置に適用される方法であって、
    画面情報の描画周波数の推定対象となる表示装置から放射された電磁波を入力し、
    前記入力した電磁波について所定の帯域の周波数成分の信号を出力し、
    前記出力された信号を検波、復調し、
    前記検波、復調された信号を高速フーリエ変換することで周波数スペクトルを得て、
    前記周波数スペクトルにおいて、前記表示装置に表示される画面情報の水平方向の解像度と前記画面情報のリフレッシュレートとの積で示される第1の周波数の近傍、または前記表示装置に表示される画面情報の垂直方向の解像度と前記リフレッシュレートとの積で示される第2の周波数の近傍に、前記所定の条件を満たして高い電界強度レベルを有する周波数が存在する場合、この電界強度レベルのピークに対応する周波数を前記描画周波数の候補として推定し、前記所定の帯域を前記画面情報を含む電磁波の周波数の候補として推定する
    ことを特徴とする電磁的情報漏洩評価方法。
  4. 前記電磁的情報漏洩評価装置は、前記水平方向の解像度、前記垂直方向の解像度および前記リフレッシュレートが未知である前記表示装置に表示される画面情報の水平方向の解像度の候補、垂直方向の解像度の候補、および前記リフレッシュレートの候補の複数のパターンを記憶する記憶装置をさらに備え、
    前記周波数スペクトルにおいて、前記記憶装置に記憶されるいずれかのパターンに属する水平方向の解像度と前記パターンに属するリフレッシュレートとの積で示される第1の周波数の近傍、または前記パターンに属する垂直方向の解像度と前記パターンに属するリフレッシュレートとの積で示される第2の周波数の近傍に、前記所定の条件を満たして高い電界強度レベルを有する周波数が存在する場合、この電界強度レベルのピークに対応する周波数を前記描画周波数の候補として推定し、前記所定の帯域を前記画面情報を含む電磁波の周波数の候補として推定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の電磁的情報漏洩評価方法。
  5. 請求項1に記載の電磁的情報漏洩評価装置の一部分として動作するコンピュータに用いられるプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記アンテナ部、前記バンドパスフィルタ部、前記検波復調部、前記周波数特性確認部、および前記推定部
    として機能させるための電磁的情報漏洩評価処理プログラム。
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