JP6446140B2 - 光ファイバ及び光伝送システム - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバを用いたハイパワー光伝送に関する。
高出力レーザーの進展に伴い、レーザー光を用いた溶接など工業加工への応用が広く利用されている。特に近年では、出力が10kWに及び高出力なファイバレーザーが開発されており、医療・工業への利用が期待されている。このような高出力ファイバレーザーでは、例えば非特許文献1に示すように、数m以下の短尺の光ファイバにおいてコア面積を拡大することにより、非線形性による出力パワー制限を緩和している。またレーザー加工では、出射光のビーム品質が加工効率に大きく影響する。ビーム品質は出射光のモード状態に強く依存するため、単一モード伝送が可能な光ファイバがファイバレーザー中で使用される。
さらに非特許文献2に示すように、前記の高出力レーザーの出射端に光ファイバを接続し、遠隔からの溶接加工にも応用されている。この場合、出射端のビーム品質は接続した光ファイバにおける高次モードの励振状態が影響する。そのため、コア面積の大きいマルチモード光ファイバを伝送用光ファイバとして接続すれば、数kWのようなハイパワー光を数十m以上伝送することができるが、出射端におけるビーム品質は低くなる。ビーム品質を高くするためには伝搬モード数を低減する必要があるが、一般に光ファイバの構造設計において、伝搬モード数の低減とコア面積の拡大はトレードオフの関係にあり、伝送可能なパワーは制限される。
姫野、「高出力ファイバレーザの基礎と特徴」、フジクラ技報、Vol.1、pp.1−6、2014年1月 山崎ら、「10kWレーザ伝送用8芯長尺ケーブル」、三菱電線工業時報、第105号、pp.24−27、2008年10月
上述の通り、従来の光ファイバでは出力ビーム品質の向上と出力光パワーの増大若しくは伝送距離の長延化とがトレードオフの関係にあり、高出力かつ高品質なハイパワー光が得られないといった課題があった。
本発明の光ファイバは、フォトニック結晶ファイバを用いて伝搬可能なモード数をLP21モード以下とし、かつレーザー発振部の中心軸とフォトニック結晶ファイバの中心軸との軸ずれ量を一定量以下にし、任意の出力光パワーおよび伝送距離に対し所定の曲げ半径を設定することにより、課題を解決する。
ここで、式(2)に示されるように、誘導ラマン散乱を防ぐ最大出力光パワーPthと有効相互作用長Leffは反比例の関係ある。光ファイバが1km以下と比較的短い伝送距離の場合、Leffと伝送距離Lは同等の値となる。その場合、出力光パワー性能は、出力光パワーと伝送距離の積(kW・m)で表すことができる。なお伝送距離は1km以下に限定されず、LeffとLが同等とみなせる範囲であれば同様に適用できる。
Figure 0006446140
具体的には、本発明に係る光ファイバは、
光ファイバの長手方向に沿って複数の空孔が配置され、前記複数の空孔で囲まれた領域がコア領域として構成されている光ファイバであって、
前記光ファイバの伝送距離に対する伝送可能な最大出力光パワー定められる140mm以上500mm以下の許容曲げ半径を有し、
モード数3以下の光を伝送しかつ前記許容曲げ半径における基本モードの光の曲げ損失が1dB以下になるような、前記複数の空孔の空孔間距離及び前記複数の空孔の空孔直径と空孔間距離の比を有する。
ここで、前記光ファイバの伝送距離は、50m以上500m以下である。
前記光ファイバの実効断面積Aeffと前記許容曲げ半径Rが次式(1)の関係を有していてもよい。ここで係数aは、6.6以上6.9以下であり、係数bは、0.97以上1.0以下とすることができる。
記複数の空孔中にコア領域を構成する空孔1つ分の空孔欠陥を有し、かつ
前記複数の空孔の空孔間距離が32μm以上60μm以下であり、かつ
前記複数の空孔の空孔直径と空孔間距離の比が0.72以上0.78以下であってもよい。
記複数の空孔中に、コア領域を構成する空孔7つ分の空孔欠陥を有し、かつ
前記複数の空孔の空孔間距離が13μm以上28.5μmであり、かつ
前記複数の空孔の空孔直径と空孔間距離の比が0.37以上0.55以下であってもよい。
前記複数の空孔の空孔数が18以下であってもよい。
たとえば、前記複数の空孔の空孔数が12であり、
前記複数の空孔の空孔間距離が50μm以上70μm以下であり、かつ
前記複数の空孔の空孔直径の空孔間距離に対する比が0.79以上0.90以下であってもよい。
前記予め定められたモード数の光は、LP01モード、LP11モード及びLP21モードを含みかつLP02モードを含まない光であってもよい。
前記予め定められたモード数の光は、LP01モード及びLP11モードを含みかつLP21モード以上のモードを含まない光であってもよい。
前記所定値は、1dB/kmであってもよい。
具体的には、本発明に係る光ファイバは、
本発明に係る光ファイバと、
前記光ファイバの伝送する光を出射する光源と、
前記光源からの出射光の中心軸と前記コア領域の中心軸の軸ずれ量を、前記光ファイバのモードフィールド半径に対して0.95以下にする結合部と、
を備える。
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
本発明の光ファイバでは、フォトニック結晶ファイバにおいて曲げ半径を所定の値に設定することにより、従来の光ファイバと比較して、高いビーム品質かつ高出力な出力光を得られる、といった効果を奏する。
実施形態に係るハイパワー光伝送用光ファイバの第1の構造例を表す概略図である。 実施形態に係るハイパワー光伝送用光ファイバの第2の構造例を表す概略図である。 実施形態に係る光ファイバケーブルを表す概略図である。 実施形態に係るハイパワー光伝送システムの一例を表す。 MFD不整合による高次モードに対する結合効率の一例を表す特性図である。 軸ずれによるモード間パワー比の一例を表す特性図である。 実施形態のハイパワー光伝送システムにおける結合部の拡大図の一例を表す。 実施形態のハイパワー光伝送用光ファイバの第1の構造例に係るPCFの構造条件の一例を表す。 実施形態のハイパワー光伝送用光ファイバの第2の構造例に係るPCFの構造条件の一例を表す。 実施形態のハイパワー光伝送用光ファイバに係る、許容曲げ半径と実効断面積の関係の一例を表す特性図である。 実施形態のハイパワー光伝送用光ファイバに係る、許容曲げ半径と最大出力光パワーの関係の一例を表す特性図である。 実施形態に係るハイパワー光伝送用光ファイバの第3の構造例を表す概略図である。 実施形態に係るハイパワー光伝送用光ファイバの第4の構造例を表す概略図である。 実施形態に係るハイパワー光伝送用光ファイバの第4の構造例に係る、PCFの第1の特性図である。 実施形態に係るハイパワー光伝送用光ファイバの第4の構造例の第2の特性図である。 実施形態に係るハイパワー光伝送用光ファイバの第4の構造例の第3の特性図である。 実施形態に係るハイパワー光伝送用光ファイバの第4の構造例の第4の特性図である。 図14および図17の重なる範囲を示す特性図である。 空孔欠陥が1つの場合の曲げ損失の波長依存性の一例を示す。 空孔欠陥が7つの場合の曲げ損失の波長依存性の一例を示す。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
図1〜図3に、実施形態に係るハイパワー光伝送用光ファイバの構造例を示す。本実施形態に係るハイパワー光伝送用光ファイバは、図1又は図2に代表されるように、光ファイバの長手方向に沿った複数の空孔を有するフォトニック結晶ファイバ(PCF)を用いる。図1及び図2は、それぞれ、本実施形態に係るハイパワー光伝送用光ファイバの第1の構造例及び第2の構造例を示す。実施形態に係る光ファイバケーブル83は、2以上の光ファイバを備え、2以上の光ファイバのうちの少なくとも1つが、図3に示すように、本実施形態に係るハイパワー光伝送用光ファイバである。
図1及び図2では、均一な材料(例えば純石英)中に複数を空孔を六方最密上に配置し、中心に空孔欠陥を配置することで、空孔欠陥を有する領域を光波が伝搬するコア領域としている。図1では中心に1つ分の空孔欠陥を、図2では中心に7つ分の空孔欠陥を配置する例を示す。
また本実施形態に係るハイパワー光伝送用光ファイバ91は、コア領域拡大に伴う伝搬モード数の増加(すなわち出力光ビーム品質の低下)を避けるため、図3に示すようにケーブル化したときの曲げ半径を所定の値とする。これにより、本実施形態に係るハイパワー光伝送用光ファイバは、コア領域拡大と伝搬モード数の制限を同時に実現し、出力光の高品質化およびハイパワー化を実現する。
なお曲げ半径の設定は、運用上において所定の下限値を定めてもよいが、光ファイバケーブル83の外被を所定の曲げ半径以下に曲がらない剛性を有する材料を選定することが好ましい。このとき、ハイパワー光伝送用光ファイバ91の曲げ半径は、光ファイバケーブル83自体の曲げ半径Rに加え、光ファイバケーブル83内の曲げを考慮することが好ましい。この場合、光ファイバケーブル83の外径Dに対してR+D/2となることに留意する。
ここで、本実施形態におけるハイパワー光伝送システムは、図4に示すように、レーザー発振部92、レーザー発振部92からの出射光をハイパワー光伝送用光ファイバ91に入射する結合部94と、入射した光波を導波するハイパワー光伝送用光ファイバ91を含む。また結合部94において結合効率を高めるため、レーザー発振部92と結合部94との間に入射角を制御するレンズ93を入れることができる。
図5に、入射光とフォトニック結晶ファイバのモードフィールド径(MFD)不整合による結合効率を示す。縦軸は、基本モードであるLP01モードからLP11、LP21、LP02モードへの結合効率を示す。横軸は、フォトニック結晶ファイバのMFDに対する入射光のビーム直径の割合を示す。MFD不整合がない場合、すなわち、横軸の値が「1」の場合、角度ずれ等他の外乱のない理想条件下では全てLP01モードに結合するためビーム品質の低下が生じない。しかし、一般的に入射光のビーム径とフォトニック結晶ファイバのMFDが完全に一致することは極めて稀である。MFD不整合がある場合、LP11、LP21モードに対する結合効率は0.05以下と非常に小さい。これは、LP11モード及びLP21モードの電界分布が光ファイバの中心付近に成分を有さないため、入射光との結合が生じない結果である。
一方、基本モードと類似した電界分布を有するLP02モードについては、MFD不整合により結合効率が増加し、ビーム品質を低下させる要因となる。したがって、本実施形態のハイパワー光伝送用光ファイバ91および伝送システムでは、出力光ビーム品質の低下を避けるため、LP02モードが伝搬しない構造となるフォトニック結晶ファイバを採用する。これにより、本実施形態のハイパワー光伝送用光ファイバ91および伝送システムは、レーザー発振部92からの入射光と伝送用光ファイバ91のMFD不整合の度合いに依存せず、安定して高品質な出力光を得ることができる。
図6に、軸ずれによるモード間パワー比および出射光のビーム品質を表すMの変化を示す。横軸は、入射光の中心のファイバの中心からの軸ずれ量である。ここでは、LP01モードのモードフィールド半径に対する相対値で表している。モード間パワー比は、LP01に対するLP11モード又はLP21モードのパワー比、すなわちモード間の結合効率を示す。
LP11およびLP21モードはファイバ中心からずれた位置でピークを有するため、軸ずれによりこれらの高次モードの結合効率が増加し、結果としてビーム品質を低下させる。これらの高次モードによる出力光ビーム品質の低下(Mの増加)を避けるため、例えばMを2.0以下とするためには、相対軸ずれ量を0.95以下とする必要がある。
そのため本実施形態のハイパワー光伝送システムでは、図7に示すように、結合部94において、レーザー発振部92の中心軸、すなわちレーザー発振部92の出力光の光軸と、ハイパワー光伝送用光ファイバ91のコア領域の中心軸との軸ずれ量が、ハイパワー光伝送用光ファイバ91のモードフィールド半径に対して0.95以下にする。これにより、本実施形態のハイパワー光伝送システムは、Mが2.0以下となる極めて高品質な出力光を得ることができる。
図8及び図9に、本実施形態に係るハイパワー光伝送用光ファイバのPCFの構造条件の一例を示す。図8および図9は、それぞれ、図1及び図2に示すように、空孔欠陥が1つおよび7つの場合を示す。図では波長1060nmにおける構造条件である。実線は、LP02モードに対する損失が0.1dB/mとなる構造条件を示し、実線より左下の領域でLP02モードが伝搬しないこととなる。破線は、図中に示した曲げ半径Rにおいて、基本モードの曲げ損失が1dB/kmとなる構造条件を示し、破線より左の領域で基本モードに対する曲げ損失を十分低下し、低損失なハイパワー光伝送用光ファイバおよび光ファイバケーブル83を得ることができる。ここで出力光パワーの最大値は基本モードの実効断面積の拡大によって増加することができ、実効断面積はPCFの空孔間間隔Λを大きくすることで拡大できる。したがって、実線と破線の交点において、LP02モードの伝搬および曲げ損失の増大を同時に防ぎ、破線に対応する曲げ半径において実効断面積を極大とできる。
例えば、図8において、LP02モードの伝搬および曲げ損失の増大を同時に防ぎ、破線に対応する曲げ半径において実効断面積を極大とできる条件は、以下のとおりである。R=500mm以下の場合、Λが60μm以下であり、d/Λが0.78以下である。R=400mm以下の場合、Λが55.5μm以下であり、d/Λが0.775以下である。R=300mm以下の場合、Λが51μm以下であり、d/Λが0.77以下である。R=200mm以下の場合、Λが44μm以下であり、d/Λが0.755以下である。R=140mm以下の場合、Λが32μm以下であり、d/Λが0.72以下である。
例えば、図9において、LP02モードの伝搬および曲げ損失の増大を同時に防ぎ、破線に対応する曲げ半径において実効断面積を極大とできる条件は、以下のとおりである。R=500mm以下の場合、Λが28.5μm以下であり、d/Λが0.55以下である。R=400mm以下の場合、Λが23μm以下であり、d/Λが0.48以下である。R=300mm以下の場合、Λが20μm以下であり、d/Λが0.45以下である。R=200mm以下の場合、Λが15μm以下であり、d/Λが0.38以下である。R=140mm以下の場合、Λが13μm以下であり、d/Λが0.37以下である。
図10及び図11に、光ファイバの許容曲げ半径に対する実効断面積及び最大出力光パワーの関係を示す。図10において、縦軸は実効断面積であり、□は図9に示す空孔欠陥が7の場合であり、○は図8に示す空孔欠陥が1の場合である。図11において、縦軸は各伝送距離における最大出力光パワーであり、Lは伝送距離(m)である。また図中の結果は、図8及び図9における実線と破線の交点で得られる構造に対応する。
図10より、許容曲げ半径Rを緩和することで得られる実効断面積Aeffを拡大でき、例えば許容曲げ半径を200mm以上とすると、実効断面積で1000μm以上とすることができる。
また、図10により、実効断面積Aeffと許容曲げ半径Rには一定の相関関係があることが分かる。例えば、実効断面積Aeffは、比例係数aおよびbを用いて
(数1)
eff≦aR (1)
とすると、高い相関が得られた。なお、比例係数bは1以下である。
図10において、空孔欠陥が1の場合はa=6.9、b=0.97であり、空孔欠陥が7の場合はa=6.6、b=0.97であった。また、図10において、許容曲げ半径Rが500mm以下の領域において、所定の曲げ半径に対して得られる最大の実効断面積は、許容曲げ半径に対して概ね比例関係となった。それぞれに対し近似精度を表す相関係数は0.98以上となり、式(1)の近似がハイパワー光伝送用光ファイバ91におけるPCFの設計に有効であることがわかる。したがって、式(1)を用いることにより、任意の出力光パワー、すなわち実効断面積に対して、必要な曲げ半径を設計することができる。
なお図10より、許容曲げ半径と実効断面積の関係は空孔欠陥数に対して依存性が小さく、記述のように式(1)のaは6.6〜6.9であり、bは概ね1.0である。また図11より、上述の構造設計により得られたPCFを用いることで、例えば50m程度の伝送距離を考えた場合、許容曲げ半径50mm以下のような厳しい条件下でも1kW以上の出力が得られ、許容曲げ半径を500mmまで拡大すれば10kW近い出力を得ることもできる。また許容曲げ半径300mm程度とすることで、1kW以上のハイパワー光を300m以上の長距離で伝送可能なことが確認できる。
図12及び図13に、本実施形態のハイパワー光伝送用光ファイバの第3の構造例及び第4の構造例を示す。第3の構造例及び第4の構造例は、少ない空孔数で構成する光ファイバ構造を示す。図12及び図13の構造では図1と同様にコア領域を空孔欠陥1つ分とし、図12では空孔数を18、図13では空孔数を12としている。フォトニック結晶ファイバでは、個々の空孔の位置及び大きさの精度が光学特性に影響し、空孔数が増えるほど製造の困難さや構造の歩留りの劣化が顕著となる。図12及び図13に示した構造では空孔数が18以下の単純な構造で光波の導波を実現するため、量産性が高く光学特性の製造時の制御性がよくなり、好ましい。なお図12で示した構造の場合、図8で示した設計範囲においてMが2.0以下の高品質かつkW級のハイパワー光を伝送することが可能となる。
図14〜図17に、本実施形態のハイパワー光伝送用光ファイバにおける、空孔数を12孔とした場合の設計例を示す。図14は基本モードに対する曲げ損失が0.1dB/m以下となる構造範囲を示している。図15、図16及び図17はそれぞれLP11モード、LP21モード、LP02モードに対する損失値を示し、枠内に囲まれる領域において対象となるモードの損失が十分大きくなり、漏洩させることができる。
ここで図5及び図6で示した通り、LP02モードを遮断し、レーザー発振部92とハイパワー光伝送用光ファイバ91の軸ずれ量を一定以下とすることで、高品質かつハイパワーな出力光を得られる。したがって、図18に示す、図14および図17の重なる範囲において、その目的を達成しうる。すなわち、Λが50μm以上65μm以下かつd/Λが0.79以上0.88以下、またはΛが50μm以下かつd/Λが0.7以上かつ0.79以下の構造が好適となる。このとき、空孔数が12と少ないため製造における歩留りや製造精度が極めてよく、かつMが2.0以下かつkW級の出力光が得られ、好ましい。
なお、本実施形態では、予め定められたモード数が3であり、基本モードであるLP01、LP11及びLP21を伝搬し、LP02を伝搬しない構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、予め定められたモード数が2であり、LP01モード及びLP11モードを伝搬し、LP21モード以上のモードを伝搬しない構成としてもよい。これによって、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
たとえば図15および図16ではLP11モードおよびLP21モードが漏洩する構造が示されており、図14と図15の重なる領域を用いてモード数を2に、図14と図16の重なる領域を用いることでモード数を3にすることができる。すなわち、Λが30μm以上55μm以下かつd/Λが0.70以上かつ0.79以下、またはΛが55μm以上65μm以下かつd/Λが0.79以上0.83以下、またはΛが57μm以上65μm以下かつd/Λが0.83以上かつ0.88以下、またはΛが59μm以上68μm以下かつd/Λが0.88以上かつ0.89以下の構造にすることで、モード数を2にすることができる。また、Λが52μm以上65μm以下かつd/Λが0.79以上0.88以下、またはΛが52μm以下かつd/Λが0.7以上かつ0.77以下の構造にすることで、モード数を3にすることができる。
図19及び図20に、波長に対する曲げ損失の一例を示す。図19では、一例として、Λが50.0μmであり、d/Λが0.75又は0.8であり、空孔欠陥が1つであるPCFの曲げ半径Rを500mmにした場合を示す。図20では、一例として、Λが20.0μmであり、d/Λが0.45又は0.8であり、空孔欠陥が7つであるPCFの曲げ半径Rを500mmにした場合を示す。波長が1060nmのときと波長が1050nmのときで曲げ損失に変化が生じないことが分かる。このため、本実施形態は、図8及び図9における構造条件で例示した波長1060nmに限らず、波長1050nm以上1070nm以下の範囲内であれば同様に適用することができる。
本発明は、ハイパワー光を用いた工業加工に用いることができる。
11:コア
12:クラッド
81:ハイパワー光伝送システム
82:被加工物
83:光ファイバケーブル
91:ハイパワー光伝送用光ファイバ
92:レーザー発振部
93:レンズ
94:結合部

Claims (6)

  1. 光ファイバの長手方向に沿って複数の空孔が配置され、前記複数の空孔に囲まれる領域がコア領域として構成されている光ファイバであって、
    前記光ファイバの伝送距離に対する伝送可能な最大出力光パワー定められる140mm以上500mm以下の許容曲げ半径を有し、
    モード数3以下の光を伝送しかつ前記許容曲げ半径における基本モードの光の曲げ損失が1dB以下になるような、前記複数の空孔の空孔間距離及び前記複数の空孔の空孔直径と空孔間距離の比を有し、
    前記複数の空孔の空孔数が12であり、
    前記複数の空孔の空孔間距離が50μm以上70μm以下であり、
    前記複数の空孔の空孔直径の空孔間距離に対する比が0.79以上0.90以下である、
    光ファイバ。
  2. 光ファイバの長手方向に沿って複数の空孔が配置され、前記複数の空孔に囲まれる領域がコア領域として構成されている光ファイバであって、
    前記光ファイバの伝送距離に対する伝送可能な最大出力光パワー定められる140mm以上500mm以下の許容曲げ半径を有し、
    モード数3以下の光を伝送しかつ前記許容曲げ半径における基本モードの光の曲げ損失が1dB以下になるような、前記複数の空孔の空孔間距離及び前記複数の空孔の空孔直径と空孔間距離の比を有し、
    a及びbを係数とすると、前記光ファイバの実効断面積Aeffと前記許容曲げ半径Rが次式の関係を有し、
    係数aは、6.6以上6.9以下であり、
    係数bは、0.97以上1.0以下である、
    光ファイバ。
    (式C1)
    eff≦aR
  3. 光ファイバの長手方向に沿って複数の空孔が配置され、前記複数の空孔に囲まれる領域がコア領域として構成されている光ファイバであって、
    前記光ファイバの伝送距離に対する伝送可能な最大出力光パワー定められる140mm以上500mm以下の許容曲げ半径を有し、
    モード数3以下の光を伝送しかつ前記許容曲げ半径における基本モードの光の曲げ損失が1dB以下になるような、前記複数の空孔の空孔間距離及び前記複数の空孔の空孔直径と空孔間距離の比を有し、
    前記複数の空孔中にコア領域を構成する空孔1つ分の空孔欠陥を有し、かつ
    前記複数の空孔の空孔間距離が32μm以上60μm以下であり、かつ
    前記複数の空孔の空孔直径と空孔間距離の比が0.72以上0.78以下である、
    ことを特徴とする、光ファイバ。
  4. 光ファイバの長手方向に沿って複数の空孔が配置され、前記複数の空孔に囲まれる領域がコア領域として構成されている光ファイバであって、
    前記光ファイバの伝送距離に対する伝送可能な最大出力光パワー定められる140mm以上500mm以下の許容曲げ半径を有し、
    モード数3以下の光を伝送しかつ前記許容曲げ半径における基本モードの光の曲げ損失が1dB以下になるような、前記複数の空孔の空孔間距離及び前記複数の空孔の空孔直径と空孔間距離の比を有し、
    前記複数の空孔中に、コア領域を構成する空孔7つ分の空孔欠陥を有し、かつ
    前記複数の空孔の空孔間距離が13μm以上28.5μm以下であり、かつ
    前記複数の空孔の空孔直径と空孔間距離の比が0.37以上0.55以下である、
    ことを特徴とする、光ファイバ。
  5. 前記光ファイバの伝送距離が、50m以上500m以下である、
    請求項1から4のいずれかに記載の光ファイバ。
  6. 請求項1からのいずれかに記載の光ファイバと、
    前記光ファイバの伝送する光を出射する光源と、
    前記光源からの出射光の中心軸と前記コア領域の中心軸の軸ずれ量を、前記光ファイバのモードフィールド半径に対して0.95以下にする結合部と、
    を備える光伝送システム。
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