以下、第1の実施形態の構成を、図面を参照して説明する。
図1ないし図3において、10は電気掃除装置を示し、この電気掃除装置10は、電気掃除機本体11と、この電気掃除機本体11の充電用の基地部となる充電装置(充電台)12とを備えている。
電気掃除機本体11は、本実施形態において、被掃除面としての床面上を自律走行(自走)しつつ床面を掃除する、いわゆる自走式のロボットクリーナである。そして、この電気掃除機本体11は、走行・掃除部として、中空状の本体ケース20、この本体ケース20内に収容された動作部としての電動送風機21、この電動送風機21の吸込側に連通する集塵部22、例えば走行用の複数(一対)の駆動部としての駆動輪23,23、これら駆動輪23,23を駆動させる動作部としての駆動手段であるモータ24,24、旋回用の旋回輪25、本体ケース20の下部に床面に沿って旋回可能に配置された例えば複数(一対)の旋回清掃部としての補助掃除手段であるサイドブラシ26,26、これらサイドブラシ26,26を旋回させる動作部としての旋回駆動手段であるサイドブラシモータ27,27、本体ケース20の下部に回転可能に配置された回転清掃体としての掃除手段である回転ブラシ28、および、この回転ブラシ28を回転駆動させる動作部としての回転駆動手段であるブラシモータ29などを備えている。また、この電気掃除機本体11は、入出力・制御部として、各種センサを有する動作部としてのセンサ部31、受信手段である受光部32、送信手段である発光部33、入力操作手段および表示手段の機能を有するタッチパネル34、無線通信手段としての無線LANデバイス35、時間を計測する計時手段である計時部36、各種データを記憶する記憶手段である不揮発性の記憶部37、および、回路基板などにより構成された制御手段38などを備えている。そして、この電気掃除機本体11には、上記の各部に対して給電する二次電池39を本体ケース20内に備えている。なお、以下、電気掃除機本体11(本体ケース20)の走行方向に沿った方向を前後方向(図3などに示す矢印FR,RR方向)とし、この前後方向に対して交差(直交)する左右方向(両側方向)を幅方向として説明する。
本体ケース20は、例えば合成樹脂などにより平坦な円柱状(円盤状)などに形成されており、円形状の下面の幅方向の中央部の後部寄りの位置に、幅方向に長手状、すなわち横長の吸込口41が開口されている。この吸込口41は、集塵部22を介して電動送風機21の吸込側と連通している。また、この吸込口41には、回転ブラシ28が回転可能に配置されている。
電動送風機21は、駆動により負圧を発生させて吸込口41から集塵部22へと塵埃を吸い込むもので、例えば吸込側を後方に向けて、かつ、軸方向を前後方向(水平方向)に沿わせて本体ケース20の内部に収容されている。なお、この電動送風機21は、例えば回転ブラシ28などによって集塵部22へと塵埃を掻き上げる構成などの場合には不要となることもあり、必須の構成ではない。
集塵部22は、電動送風機21の駆動により吸込口41から吸い込まれた塵埃を捕集するものであり、例えば本体ケース20の後部に位置しており、本体ケース20に対して着脱可能となっている。
各駆動輪23は、電気掃除機本体11(本体ケース20)を床面上で前進方向および後退方向に走行(自律走行)させる、すなわち走行用のものであり、左右幅方向に沿って図示しない回転軸を有する円盤状に形成されている。また、これら駆動輪23は、本体ケース20の下部の前後方向の中心付近の位置にて、吸込口41の両側方に幅方向に互いに離間されて配置されており、幅方向に対称な位置となっている。
各モータ24は、例えば駆動輪23のそれぞれに対応して配置されており、各駆動輪23を独立して駆動させることが可能となっている。これらモータ24は、各駆動輪23に直接接続されていてもよいし、ギヤ、あるいはベルトなどの図示しない伝達手段を介して各駆動輪23と接続されていてもよい。
旋回輪25は、本体ケース20の幅方向の略中央部で、かつ、前部に位置しており、床面に沿って旋回可能な従動輪である。
各サイドブラシ26は、放射状に突出して床面と接触する複数(例えば3つ)の清掃体としてのブラシ毛43をそれぞれ有している。そして、サイドブラシ26,26は、本体ケース20にて駆動輪23,23の前方でかつ旋回輪25の後方の両側方の位置に配置されている。
各サイドブラシモータ27は、各サイドブラシ26を、本体ケース20の幅方向中心側へと、換言すれば右側のサイドブラシ26を左側へと、左側のサイドブラシ26を右側へと、すなわち各サイドブラシ26により塵埃を吸込口41側へと掻き集めるようにそれぞれ回転可能である。
なお、これらサイドブラシ26およびサイドブラシモータ27は、電動送風機21あるいは回転ブラシ28により充分に掃除できれば必須の構成ではない。
回転ブラシ28は、長尺状に形成され、吸込口41の幅方向両側部に両端部が回動可能に軸支されている。そして、この回転ブラシ28は、吸込口41から本体ケース20の下面の下方へと突出しており、電気掃除機本体11を床面上に載置した状態で下部が床面に接触して塵埃を掻き取るように構成されている。
ブラシモータ29は、本体ケース20の内部に収容されており、機構部としての図示しないギヤ機構を介して回転ブラシ28と接続されている。
なお、これら回転ブラシ28およびブラシモータ29は、電動送風機21あるいはサイドブラシ26,26により充分に掃除できれば必須の構成ではない。
また、センサ部31は、例えばモータ24の回転数を測定して電気掃除機本体11の移動距離を計測する位置検出センサ、電気掃除機本体11の向き(方向)を検出する角速度センサなどの方向センサ、電気掃除機本体11の移動時の加速度を検出する加速度センサ、壁や家具などの障害物を検出する赤外線センサなどの障害物センサ(測距センサ)などを備えている。
受光部32は、充電装置12から発光された赤外線などを検出することで充電装置12の位置を推定するためのものであり、例えば本体ケース20の側部に複数配置されている。
発光部33は、充電装置12へと赤外線などを発光するものであり、例えば本体ケース20の上部に配置されている。
タッチパネル34は、使用者が各種設定を直接入力可能であるとともに、電気掃除機本体11に関する各種情報を表示するものであり、例えば本体ケース20の上部に配置されている。
無線LANデバイス35は、図示しない外部端末と無線通信をするためのものである。したがって、この無線LANデバイス35を介して、インターネットなどの外部ネットワークから各種情報を受信したり、例えばスマートフォンなどの外部端末から各種情報を入力したりすることが可能となっている。
計時部36は、現在の日時などのカレンダ情報を計時するものである。
記憶部37は、例えばフラッシュメモリなどであり、電気掃除機本体11の動作モード(例えば第1モードである通常掃除モード、第2モード(省エネモード)であるエコ掃除モードなど)を記憶するモード記憶エリア、時間帯別料金制度の昼間時間帯、夜間時間帯、およびピーク時間帯などを記憶する時間帯記憶エリア、設定された掃除開始時刻、および、設定された帰宅予定時刻などの設定時刻である掃除終了期限時刻を記憶する掃除時刻記憶エリア、設定された第1の時刻である充電開始時刻、および、設定された第2の時刻である充電終了期限時刻を記憶する充電時刻記憶エリア、掃除が途中で中断されたかどうか(掃除が完了したかどうか)を記憶する掃除中断記憶エリア(掃除完了記憶エリア)などを備えている。
ここで、時間帯別料金制度とは、一日中供給される商用電源のうち、使用者の需要の度合いに応じて設定された時間帯毎に料金が異なる制度であり、例えば夏季においては、電力需要が通常値である午前7時から午後1時、および、午後4時から午後11時が通常料金である昼間時間帯、電力需要が相対的に小さい午後11時から午前7時が最も料金が安い夜間時間帯(夜間割引時間帯)、電力需要が最も大きい午後1時から午後4時が最も料金が高いピーク時間帯に設定される。すなわち、この時間帯別料金制度は、季節や使用者が居住する地域への商用電力の供給元となる電力会社などに応じて適宜設定されているものである。
なお、時間帯別料金制度の各時間帯については、タッチパネル34や外部端末を介して使用者が入力してもよいし、無線LANデバイス35を介して外部ネットワークなどから取得してもよい。
制御手段38は、制御手段本体であるCPU、このCPUによって読み出されるプログラムなどの固定的なデータを格納した格納部であるROM、および、プログラムによるデータ処理の作業領域となるワークエリアなどの各種メモリエリアを動的に形成するエリア格納部であるRAMなどを備えている。この制御手段38は、電動送風機21、各モータ24、各サイドブラシモータ27、ブラシモータ29、センサ部31、受光部32、発光部33、計時部36、記憶部37、タッチパネル34、および、無線LANデバイス35などと電気的に接続され、センサ部31による検出結果に基づいて、電動送風機21、各モータ24、各サイドブラシモータ27、ブラシモータ29などの駆動を制御可能である。また、この制御手段38は、二次電池39の電圧(容量)を検出する電圧(容量)検出手段の機能と、二次電池39の充放電を制御する充放電制御手段の機能を有している。この制御手段38による二次電池39の充電制御には、電気掃除機本体11の動作モードに応じて、例えば第1充電モードである通常充電モード、および、第2充電モードであるエコ充電モードが設定されている。これら通常充電モードおよびエコ充電モードの具体的な充電制御は後述する。
二次電池39は、電動送風機21、各モータ24、各サイドブラシモータ27、ブラシモータ29、センサ部31、受光部32、発光部33、無線LANデバイス35および制御手段38などに給電するものである。そして、この二次電池39は、例えば本体ケース20の下面の旋回輪25の両側すなわち前部に露出する充電端子45と電気的に接続されている。
一方、充電装置12は、充電装置ケース51、この充電装置ケース51に収容された充電回路52、この充電回路52と電気的に接続された充電用端子53、および、商用電源と接続される電源コード54、例えば赤外線などにより充電装置12の位置情報を出力する充電装置発光部55、電気掃除機本体11の発光部33からの発光を受信する充電装置受光部56、および、これら充電装置発光部55および充電装置受光部56などの動作をそれぞれ制御する充電装置制御手段57などを備えている。
充電装置ケース51は、壁部の近傍など、掃除の妨げにならない位置に配置されている。
充電回路52は、充電用端子53に充電端子45が接続された電気掃除機本体11の二次電池39を充電する定電流回路などである。
充電用端子53は、充電装置ケース51の下部に露出しており、充電装置12へと移動(帰還)した電気掃除機本体11の充電端子45が機械的および電気的に接続されるものである。
電源コード54は、充電回路52、充電装置発光部55および充電装置制御手段57と電気的に接続されており、壁部などに設置されたコンセントと接続されることで、商用電源から充電回路52へと給電可能とするものである。
充電装置発光部55は、電気掃除機本体11へと赤外線などを発光するものであり、例えば充電装置ケース51の上部に配置されている。なお、この充電装置発光部55は、常時発光していてもよいし、例えば電気掃除機本体11の発光部33からの発光を充電装置受光部56により受光したときに発光してもよい。
充電装置受光部56は、電気掃除機本体11の発光部33から発光された赤外線などを検出することで電気掃除機本体11と充電装置12との位置関係を把握するためのものであり、例えば充電装置ケース51の上部に配置されている。
充電装置制御手段57は、例えば充電装置発光部55から発光する赤外線信号を生成したり、充電装置受光部56により受信した電気掃除機本体11の発光部33からの赤外線信号を処理したりするものである。
次に、上記第1の実施形態の動作を、図4ないし図14に示すフローチャートも参照しながら説明する。
一般に、自律走行型の電気掃除機本体11を有する電気掃除装置の場合、電気掃除機本体11の動作モードを使用者が設定する設定作業と、この設定作業により設定された動作モードに応じて電気掃除機本体11が掃除をする掃除作業と、動作モードに応じて充電装置12によって二次電池39を充電する充電作業とに大別される。設定作業は、掃除の都度行ってもよいし、一旦入力された設定を記憶しておき、必要なときにのみ設定を変更するようにしてもよい。
(設定作業)
使用者が、電気掃除機本体11の動作モードを、タッチパネル34または外部端末などを介して選択設定すると、通常掃除モードを選択した場合には、記憶部37のモード記憶エリアに0が記憶され、エコ掃除モードを選択した場合には、記憶部37のモード記憶エリアに1が記憶される。
次いで、制御手段38は、使用者が所望する掃除開始時刻の設定の入力を促し、使用者が掃除開始時刻を入力すると、この入力された掃除開始時刻を記憶部37の掃除時刻記憶エリアに記憶する。このとき、例えば掃除終了期限時刻や、充電開始時刻、充電終了期限時刻なども使用者に入力設定させてもよいし、例えば充電開始時刻および充電終了期限時刻は、記憶部37の時間帯記憶エリアに記憶された時間帯別料金制度の夜間時間帯の開始時刻および終了時刻に対応して制御手段38が任意に決定して記憶部37の掃除時刻記憶エリアに記憶してもよい。
そして、制御手段38は、記憶部37のモード記憶エリアを参照して、エコ掃除モードが設定されているときには、さらに、記憶部37の充電時刻記憶エリアに充電開始時刻および充電終了期限時刻を記憶する。
ここで、充電開始時刻および充電終了期限時刻は、時間帯別料金制度のピーク時間帯と異なる時間、好ましくは時間帯別料金制度の夜間時間帯にそれぞれ設定する。
(掃除作業)
電気掃除機本体11は、記憶部37の掃除時刻記憶エリアに記憶した掃除開始時刻となると、電動送風機21、駆動輪23,23(モータ24,24)、サイドブラシ26,26(サイドブラシモータ27,27)および回転ブラシ28(ブラシモータ29)などを駆動させ、例えば充電装置12から離脱して、駆動輪23,23により床面上を自律走行しながら掃除を開始する。なお、掃除の開始位置は、電気掃除機本体11の走行開始位置、あるいは部屋の出入り口など、任意の場所に設定可能である。
走行中、制御手段38は、センサ部31の障害物センサを介して例えば掃除領域の周囲を囲む壁部や掃除領域内の障害物などとの距離を検出することで電気掃除機本体11(本体ケース20)の位置や走行状態を監視し、このセンサ部31の障害物センサからの検出に対応して、障害物を回避しながら床面上を走行する。
そして、この電気掃除機本体11は、旋回駆動されたサイドブラシ26,26により塵埃を吸込口41へと掻き集め、電動送風機21の駆動によって発生した負圧が集塵部22を介して作用した吸込口41により、床面上の塵埃を空気とともに吸い込む。また、回転駆動された回転ブラシ28が床面の塵埃を集塵部22へと掻き取る。
吸込口41から空気とともに吸い込まれた塵埃は、集塵部22に分離捕集され、塵埃が分離された空気は電動送風機21に吸い込まれ、この電動送風機21を冷却した後、排気風となって本体ケース20に設けられた図示しない排気口から外部へと排気される。
掃除領域の掃除が完了した、または、二次電池39の容量が所定量まで低下して掃除を完了させるのに不足している(二次電池39の電圧が放電終止電圧近傍まで低下している)などの所定条件時には、制御手段38は、充電装置12の充電装置発光部55および充電装置受光部56と電気掃除機本体11の受光部32および発光部33との通信のやり取りを行って充電装置12へと電気掃除機本体11を漸次接近させ、この充電装置12まで移動(帰還)した状態で充電用端子53に充電端子45を(機械的および電気的に)接続させ、各部を停止させて掃除作業を終了する。なお、掃除作業を中断した場合には、記憶部37の掃除中断記憶エリアに例えば1を記憶し、掃除作業を完了した場合には、記憶部37の掃除中断記憶エリアに例えば0を記憶する。
(充電作業)
この充電作業(図4)においては、通常掃除モード時には、二次電池39を早期に充電し、エコ掃除モード時には、時間帯別料金制度のピーク時間帯を避けて二次電池39を充電するように制御する。
具体的に、電気掃除機本体11(充電端子45)が充電装置12(充電用端子53)に接続された状態で、制御手段38は、まず、記憶部37の掃除中断記憶エリアを参照して掃除が中断されたかどうかを判断する(ステップ1)。そして、このステップ1において、掃除が中断されていない、すなわち掃除が完了していると判断した場合には、制御手段38は、記憶部37のモード記憶エリアを参照して電気掃除機本体11の動作モードを判断し(ステップ2)、動作モードが通常掃除モードであると判断した場合には、通常充電制御を行う(ステップ3)。一方、ステップ2において、動作モードがエコ掃除モードであると判断した場合には、制御手段38は、計時部36および記憶部37の時間帯記憶エリアを参照し、現時刻が時間帯別料金制度のピーク時間帯以前であるか、ピーク時間帯中であるか、ピーク時間帯以後であるかを判断する(ステップ4)。そして、このステップ4で、ピーク時間帯以前であると判断した場合には、第1エコ充電制御を行い(ステップ5)、ピーク時間帯中であると判断した場合には、第2エコ充電制御を行い(ステップ6)、ピーク時間帯後であると判断した場合には、制御手段38は、計時部36および記憶部37の充電時刻記憶エリアを参照し、現時刻が充電開始時刻以前であるかどうかを判断する(ステップ7)。このステップ7において、現時刻が充電開始時刻以前であると判断した場合には、第3エコ充電制御を行い(ステップ8)、現時刻が充電開始時刻以前でない、すなわち充電開始時刻以後であると判断した場合には、制御手段38は、計時部36および記憶部37の充電時刻記憶エリアを参照し、現時刻が充電終了期限時刻以前であるかどうかを判断する(ステップ9)。そして、このステップ9において、現時刻が充電終了期限時刻以前であると判断した場合には、第4エコ充電制御を行い(ステップ10)、現時刻が充電終了期限時刻以前でない、すなわち充電終了時刻以後であると判断した場合には、ステップ5に進む。
ステップ3(図5)に示す通常充電制御では、時間帯別料金制度に拘らず、可能な限り早期に二次電池39の充電を開始し、早期に充電を終了するように制御する。
具体的に、制御手段38は、充電回路52を駆動させて二次電池39の充電を直ちに開始する(ステップ11)。そして、制御手段38は、二次電池39の電圧が所定の使用可能電圧まで上昇しているかどうか(二次電池39が所定以上の充電状態(満充電)になったかどうか)を判断する(ステップ12)。そして、このステップ12において、二次電池39の電圧が所定の使用可能電圧まで上昇している、すなわち二次電池39が所定以上の充電状態(満充電)になっていると判断した場合には、充電回路52による充電を停止させて(ステップ13)、充電作業を終了する。また、このステップ12において、二次電池39の電圧が所定の使用可能電圧まで上昇していない、すなわち二次電池39が所定以上の充電状態(満充電)になっていないと判断した場合にはステップ11に戻る。
ステップ5(図6)に示す第1エコ充電制御では、基本的に時間帯別料金制度のピーク時間帯までの間に二次電池39を充電し、仮にピーク時間帯までに満充電などの所定以上の充電状態となっていない場合には、ピーク時間帯後に追加充電するように制御する。
具体的に、制御手段38は、充電回路52を駆動させて二次電池39の充電を直ちに開始する(ステップ15)。そして、制御手段38は、二次電池39の電圧が所定の使用可能電圧まで上昇しているかどうか(二次電池39が所定以上の充電状態(満充電)になったかどうか)を判断する(ステップ16)。このステップ16において、二次電池39の電圧が所定の使用可能電圧まで上昇している、すなわち二次電池39が所定以上の充電状態(満充電)になっていると判断した場合には、制御手段38は充電回路52による充電を停止させ(ステップ17)、充電作業を終了する。また、ステップ16において、二次電池39の電圧が所定の使用可能電圧まで上昇していない、すなわち二次電池39が所定以上の充電状態(満充電)になっていないと判断した場合には、制御手段38は、計時部36および記憶部37の時間帯記憶エリアを参照して、現時刻が時間帯別料金制度のピーク時間帯であるかどうかを判断する(ステップ18)。このステップ18において、現時刻がピーク時間帯であると判断した場合には、制御手段38は充電回路52による充電を停止させ(ステップ19)、ステップ6に進む。また、このステップ18において、現時刻がピーク時間帯でないと判断した場合には、ステップ15に戻る。
ステップ6(図7)に示す第2エコ充電制御では、時間帯別料金制度のピーク時間帯中には二次電池39を充電せず、このピーク時間帯が過ぎてから二次電池39を充電するように制御する。
具体的に、制御手段38は、計時部36および記憶部37の時間帯記憶エリアを参照して、現時刻が時間帯別料金制度のピーク時間帯中であるかどうかを判断する(ステップ21)。このステップ21において、現時刻がピーク時間帯中であると判断した場合には、ステップ21を繰り返し、現時刻がピーク時間帯中でない(ピーク時間帯を過ぎた)と判断した場合には、制御手段38は、充電回路52を駆動させて二次電池39の充電を直ちに開始する(ステップ22)。そして、制御手段38は、二次電池39の電圧が所定の使用可能電圧まで上昇しているかどうか(二次電池39が所定以上の充電状態(満充電)になったかどうか)を判断する(ステップ23)。このステップ23において、二次電池39の電圧が所定の使用可能電圧まで上昇している、すなわち二次電池39が所定以上の充電状態(満充電)になっていると判断した場合には、制御手段38は充電回路52による充電を停止させ(ステップ24)、充電作業を終了する。また、ステップ23において、二次電池39の電圧が所定の使用可能電圧まで上昇していない、すなわち二次電池39が所定以上の充電状態(満充電)になっていないと判断した場合には、制御手段38は、計時部36および記憶部37の充電時刻記憶エリアを参照して、現時刻が充電終了期限時刻となったかどうかを判断する(ステップ25)。このステップ25において、現時刻が充電終了期限時刻となったと判断した場合には、ステップ24に進む。また、このステップ25において、現時刻が充電終了期限時刻となっていないと判断した場合には、ステップ22に戻る。
ステップ8(図8)に示す第3エコ充電制御では、時間帯別料金制度の夜間時間帯になるのを待ってから、二次電池39の充電を開始および終了するように制御する。
具体的に、制御手段38は、計時部36および記憶部37の充電時刻記憶エリアを参照して、現時刻が充電開始時刻になったかどうかを判断する(ステップ31)。このステップ31において、現時刻が充電開始時刻になっていないと判断した場合には、ステップ31を繰り返し、現時刻が充電開始時刻になったと判断した場合には、第2エコ充電制御のステップ22ないしステップ25と同様のステップ32ないしステップ35の各制御を行う。
ステップ10(図9)に示す第4エコ充電制御では、時間帯別料金制度の夜間時間帯中に二次電池39の充電を開始および終了するように制御する。
具体的に、制御手段38は、充電回路52を駆動させて二次電池39の充電を直ちに開始する(ステップ41)。そして、制御手段38は、二次電池39の電圧が所定の使用可能電圧まで上昇しているかどうか(二次電池39が所定以上の充電状態(満充電)になったかどうか)を判断する(ステップ42)。このステップ42において、二次電池39の電圧が所定の使用可能電圧まで上昇している、すなわち二次電池39が所定以上の充電状態(満充電)になっていると判断した場合には、制御手段38は充電回路52による充電を停止させ(ステップ43)、充電作業を終了する。また、ステップ42において、二次電池39の電圧が所定の使用可能電圧まで上昇していない、すなわち二次電池39が所定以上の充電状態(満充電)になっていないと判断した場合には、制御手段38は、計時部36および記憶部37の充電時刻記憶エリアを参照して、現時刻が充電終了期限時刻になったかどうかを判断する(ステップ44)。このステップ44において、現時刻が充電終了期限時刻になったと判断した場合には、ステップ43に進む。また、このステップ44において、現時刻が充電終了期限時刻になっていないと判断した場合には、ステップ41に戻る。
一方、ステップ1において、掃除が中断された、すなわち掃除が完了していないと判断した場合には、制御手段38は、記憶部37のモード記憶エリアを参照して電気掃除機本体11の動作モードを判断し(ステップ51)、動作モードが通常掃除モードであると判断した場合には、通常中断充電制御を行う(ステップ52)。一方、ステップ51において、動作モードがエコ掃除モードであると判断した場合には、制御手段38は、計時部36および記憶部37の時間帯記憶エリアを参照し、現時刻が時間帯別料金制度のピーク時間帯以前であるか、ピーク時間帯中であるか、ピーク時間帯以後であるかを判断する(ステップ53)。そして、このステップ53で、ピーク時間帯以前であると判断した場合には、第1中断エコ充電制御を行い(ステップ54)、ピーク時間帯中であると判断した場合には、第2中断エコ充電制御を行い(ステップ55)、ピーク時間帯以後であると判断した場合には、制御手段38は、計時部36および記憶部37の充電時刻記憶エリアを参照し、現時刻が充電開始時刻以前であるかどうかを判断する(ステップ56)。このステップ56において、現時刻が充電開始時刻以前であると判断した場合には、第3中断エコ充電制御を行い(ステップ57)、現時刻が充電開始時刻以前でない、すなわち充電開始時刻以後であると判断した場合には、制御手段38は、計時部36および記憶部37の充電時刻記憶エリアを参照し、現時刻が充電終了期限時刻以前であるかどうかを判断する(ステップ58)。そして、このステップ58において、現時刻が充電終了期限時刻以前であると判断した場合には、第4中断エコ充電制御を行い(ステップ59)、現時刻が充電終了期限時刻以前でない、すなわち充電終了期限時刻以後であると判断した場合には、ステップ54に進む。
ステップ52(図10)に示す通常中断充電制御では、時間帯別料金制度に拘らず、可能な限り早期に二次電池39の充電を開始し、早期に充電を終了した後、掃除を再開して残りの掃除をするように制御する。
具体的に、この通常中断充電制御は、ステップ3に示す通常充電制御のステップ11ないしステップ13と同様のステップ61ないしステップ63の制御に加えて、ステップ63の後、掃除を再開させて、充電作業を終了するステップ64を備える。この再開の際には、例えば制御手段38が電気掃除機本体11の電動送風機21、駆動輪23,23(モータ24,24)、サイドブラシ26,26(サイドブラシモータ27,27)、回転ブラシ28(ブラシモータ29)およびセンサ部31などを駆動させ、充電装置12から離脱して掃除を中断したときの位置へと復帰させる。なお、掃除を中断したときの位置は、例えばセンサ部31の位置検出センサによって充電装置12までに電気掃除機本体11が移動した距離および方向センサにより検出したその進行方向などを記憶部37などに記憶しておくことで容易に再現可能である。
ステップ54(図11)に示す第1中断エコ充電制御では、時間帯別料金制度のピーク時間帯以前に掃除を中断した後、二次電池39を充電している最中に現時刻がピーク時間帯になった場合に、充電を強制的に終了して掃除を再開するように制御する。
具体的に、この第1中断エコ充電制御は、ステップ5に示す第1エコ充電制御のステップ15ないしステップ18と同様のステップ71ないしステップ74の制御に加えて、以下のステップ75ないしステップ77を備える。すなわち、ステップ74において、現時刻がピーク時間帯であると制御手段38が判断した場合には、ステップ73に進み、このステップ73において充電を停止した後、ステップ64と同様に掃除を再開させて(ステップ75)、充電作業を終了する。また、ステップ74において、現時刻がピーク時間帯でないと判断した場合に、制御手段38が二次電池39の現在の容量から電気掃除機本体11の稼動可能時間を予測し(ステップ76)、計時部36を参照して、現時刻と掃除終了期限時刻との差と稼動可能時間とを比較する(ステップ77)。そして、このステップ77において、稼働可能時間が現時刻と掃除終了期限時刻との差より大きいと判断した場合には、ステップ73に進み、稼働可能時間が現時刻と掃除終了期限時刻との差以下であると判断したときには、ステップ71に戻る。
ステップ55(図12)に示す第2中断エコ充電制御では、時間帯別料金制度のピーク時間帯中に掃除を中断した後、ピーク時間帯が過ぎると、二次電池39を所定時間のみ充電して、例えば少なくとも掃除の残りを継続可能な電圧(容量)を確保して、掃除を再開するように制御する。
具体的に、この第2中断エコ充電制御は、ステップ6に示す第2エコ充電制御のステップ21ないしステップ25と同様のステップ81ないしステップ85の制御に加えて、以下のステップ86ないしステップ89を備える。すなわち、ステップ84において充電を停止した後、ステップ64と同様に掃除を再開させて(ステップ86)、充電作業を終了する。また、ステップ85において、現時刻が充電終了期限時刻となっていないと判断した場合には、制御手段38は、計時部36を参照して、充電開始から所定時間が経過したかどうかを判断する(ステップ87)。そして、このステップ87において、所定時間が経過したと判断した場合には、ステップ84に進み、所定時間が経過していないと判断した場合には、ステップ76およびステップ77と同様に、制御手段38が二次電池39の現在の容量から電気掃除機本体11の稼動可能時間を予測し(ステップ88)、計時部36を参照して、現時刻と掃除終了期限時刻との差と稼動可能時間とを比較する(ステップ89)。そして、このステップ89において、稼働可能時間が現時刻と掃除終了期限時刻との差より大きいと判断した場合には、ステップ84に進み、稼働可能時間が現時刻と掃除終了期限時刻との差以下であると判断したときには、ステップ82に戻る。
ステップ57(図13)に示す第3中断エコ充電制御では、時間帯別料金制度の夜間時間帯になるのを待ってから、二次電池39の充電を開始および終了した後、掃除を再開するように制御する。
具体的に、この第3中断エコ充電制御は、ステップ8に示す第3エコ充電制御のステップ31ないしステップ35と同様のステップ91ないしステップ95の制御に加えて、ステップ75ないしステップ77と同様のステップ96ないしステップ98を備える。すなわち、ステップ94において充電を停止した後、ステップ64と同様に掃除を再開させて(ステップ96)、充電作業を終了する。また、ステップ95において、現時刻が充電終了期限時刻でないと判断した場合には、ステップ76およびステップ77と同様に、制御手段38が二次電池39の現在の容量から電気掃除機本体11の稼動可能時間を予測し(ステップ97)、計時部36を参照して、現時刻と掃除終了期限時刻との差と稼動可能時間とを比較する(ステップ98)。そして、このステップ98において、稼働可能時間が現時刻と掃除終了期限時刻との差より大きいと判断した場合には、ステップ94に進み、稼働可能時間が現時刻と掃除終了期限時刻との差以下であると判断したときには、ステップ92に戻る。
ステップ59(図14)に示す第4中断エコ充電制御では、時間帯別料金制度の夜間時間帯中に二次電池39の充電を開始および終了した後、掃除を再開するように制御する。
具体的に、この第4中断エコ充電制御では、ステップ10に示す第4エコ充電制御のステップ41ないしステップ44と同様のステップ101ないしステップ104の制御に加えて、ステップ75ないしステップ77と同様のステップ105ないしステップ107を備える。すなわち、ステップ103において充電を停止した後、ステップ64と同様に掃除を再開させて(ステップ105)、充電作業を終了する。また、ステップ104において、現時刻が充電終了期限時刻でないと判断した場合には、ステップ76およびステップ77と同様に、制御手段38が二次電池39の現在の容量から電気掃除機本体11の稼動可能時間を予測し(ステップ106)、計時部36を参照して、現時刻と掃除終了期限時刻との差と稼動可能時間とを比較する(ステップ107)。そして、このステップ107において、稼働可能時間が現時刻と掃除終了期限時刻との差より大きいと判断した場合には、ステップ103に進み、稼働可能時間が現時刻と掃除終了期限時刻との差以下であると判断したときには、ステップ101に戻る。
この結果、電気掃除機本体11(充電端子45)が充電装置12(充電用端子53)へと接続した状態で記憶部37により記憶されたピーク時間帯と異なる充電開始時刻になったら充電回路52により二次電池39の充電を開始させ(ステップ31およびステップ32、または、ステップ91およびステップ92)、少なくとも記憶部37により記憶された充電終了期限時刻になったら二次電池39の充電状態に拘らず、すなわち二次電池39の電圧が所定の使用可能電圧まで上昇しているかどうか(二次電池39が所定以上の充電状態(満充電)になったかどうか)に拘らず、充電回路52によるこの二次電池39の充電を停止させる(ステップ33ないしステップ35、または、ステップ93ないしステップ95)ので、電力需要が相対的に高く料金が高額となるピーク時間帯を避けて二次電池39を充電でき、節電および電気料金の低減が見込める。
特に、充電開始時刻および充電終了期限時刻を、それぞれ時間帯別料金制度の相対的に電気料金が低額の夜間時間帯に設定することで、より一層の節電および電気料金の低減が見込める。
さらに、充電開始時刻と充電終了期限時刻との少なくともいずれか、本実施形態ではそれぞれを設定可能とするため、節電効果および電気料金の低減を見込める時間帯に使用者が適宜設定でき、より一層の節電および電気料金の低減が見込める。
そして、電気掃除機本体11が充電装置12へと接続した時刻が時間帯別料金制度のピーク時間帯である場合には充電回路52により二次電池39の充電を開始せずに、ピーク時間帯を過ぎた後に充電回路52により二次電池39の充電を開始する(ステップ21およびステップ22、または、ステップ81およびステップ82)ので、ピーク時間帯を避けて二次電池39を充電でき、節電および電気料金の低減が見込める。
また、例えば時間帯別料金制度のピーク時間帯に掃除中で二次電池39の容量が所定量まで低下したときに、掃除を中断して充電装置12へと電気掃除機本体11を接続させた場合に、時間帯別料金制度のピーク時間帯を過ぎた後、充電回路52により二次電池39を所定時間のみ充電させ、充電装置12に対する電気掃除機本体11の接続を解除して掃除を再開させる(ステップ81ないしステップ87)ので、ピーク時間帯を避けて二次電池39を充電しつつ、掃除が完了するまで電気掃除機本体11を動作させることができ、効果的な掃除が可能になる。
さらに、例えば時間帯別料金制度のピーク時間帯以前の時刻において、掃除の途中で二次電池39の容量が所定量まで低下したときに掃除を中断して電気掃除機本体11を充電装置12へと接続すると充電回路52により二次電池39の充電を開始させ、この充電中に時刻が時間帯別料金制度のピーク時間帯となった場合には、二次電池39の充電を終了するとともに、充電装置12に対する電気掃除機本体11の接続を解除して掃除を再開させる(ステップ71ないしステップ75)ので、ピーク時間帯を避けて二次電池39を充電しつつ、早期に掃除を再開して例えば使用者が帰宅する前などのタイミングで掃除を終えるようにすることも可能となり、より効果的な掃除が可能で、かつ、使い勝手がよい電気掃除装置10を提供できる。
そして、掃除の途中で二次電池39の容量が所定量まで低下したときに、掃除を中断して充電装置12へと電気掃除機本体11を接続させ、充電回路52により二次電池39を充電させている最中にこの二次電池39の容量から稼動可能時間を予測し、この稼動可能時間が掃除終了期限時刻と現時刻との差より大きいときに、二次電池39の充電を終了させ、充電装置12に対する電気掃除機本体11の接続を解除して掃除を再開させる(ステップ76およびステップ77、ステップ88およびステップ89、ステップ97およびステップ98、または、ステップ106およびステップ107)ので、使用者が帰宅する時刻などの掃除終了期限時刻以前に掃除を可能な限り終了させることができるので、より効果的な掃除が可能で、かつ、使い勝手がよい電気掃除装置10を提供できる。
なお、上記第1の実施形態において、時間帯別料金制度のピーク時間帯以前、あるいはピーク時間帯中に掃除作業を終了(中断または完了)した場合でも、充電開始時刻まで二次電池39の充電を待機してもよい。この場合には、ステップ15あるいはステップ71の前にステップ31(ステップ91)と同様のステップを配置したり、ステップ21あるいはステップ81をステップ31(ステップ91))と同様のステップに置き換えたりすることで、実現できる。
また、例えば周囲の環境に配慮しなければならない掃除領域の掃除の場合には、時間帯別料金制度の夜間時間帯には掃除をさせないようにしてもよい。この場合には、例えば第3および第4中断エコ充電制御(ステップ57およびステップ59)を、第3および第4エコ充電制御(ステップ8およびステップ10)に置き換えたり、制御手段38が、計時部36および記憶部37の時間帯記憶エリアを参照して現時刻が夜間時間帯などの掃除に不適切な時刻であると判断したときに、掃除を強制的に中断して充電装置12に接続させたりしてもよい。
さらに、ステップ74において、現時刻がピーク時間帯であると制御手段38が判断した場合には、充電を一旦停止させてステップ55に進むようにしてもよい。
次に、第2の実施形態を図15を参照して説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第2の実施形態は、電気掃除装置10の制御手段38が、記憶部37の掃除時刻記憶エリアに記憶した使用者の帰宅時間などの設定時刻である掃除終了期限時刻と、記憶部37の時間帯記憶エリアに記憶した時間帯別料金制度のピーク時間帯とに基づいて所定時刻である掃除開始時刻を設定するとともに、この掃除開始時刻になると電動送風機21、駆動輪23,23(モータ24,24)、サイドブラシ26,26(サイドブラシモータ27,27)、回転ブラシ28(ブラシモータ29)およびセンサ部31などを駆動させて掃除をさせ、かつ、電気掃除機本体11が充電装置12に接続した状態で、掃除開始時刻までの間でかつピーク時間帯を避けた任意の時間に充電回路52により二次電池39を充電させるものである。
なお、掃除終了期限時刻を使用者に入力設定させる場合には、掃除領域の広さや電気掃除機本体11の移動(走行)速度などから掃除完了までに少なくとも要すると推定される時間、および、現在の二次電池39の容量(電圧)に基づいて、掃除を完了するために必要となる二次電池39の充電時間をそれぞれ現時刻に対して加算した時刻以降の時刻のみを設定可能とする。
また、掃除開始時刻は、掃除終了期限時刻とピーク時間帯とを比較することで決定される。そして、この掃除開始時刻が決定されると、この掃除開始時刻を記憶部37の掃除時刻記憶エリアに記憶するとともに、制御手段38が二次電池39の充電開始時刻および充電終了期限時刻を設定して、この設定した充電終了期限時刻を記憶部37の充電時刻記憶エリアに記憶する。
具体的に、まず、制御手段38は、現在の二次電池39の容量(電圧)から、掃除領域の掃除に二次電池39の充電が必要かどうかを判断する(ステップ110)。このステップ110において、充電が必要でない(不要である)と判断した場合には、そのまま設定作業を終了する。また、ステップ110において、充電が必要であると判断した場合には、制御手段38は、掃除領域の広さや電気掃除機本体11の移動(走行)速度などから掃除完了までに少なくとも要すると推定される時間を掃除終了期限時刻から差し引いて掃除開始時刻として記憶部37の掃除時刻記憶エリアに記憶させる(ステップ111)。次いで、制御手段38は、掃除終了期限時刻がピーク時間帯以前であるか、ピーク時間帯中であるか、ピーク時間帯以後であるかを判断する(ステップ112)。このステップ112において、掃除終了期限時刻がピーク時間帯以前であると判断した場合には、制御手段38は、掃除開始時刻、またはこの掃除開始時刻に対して所定時間分早めた時刻、すなわち掃除開始時刻以前の時刻を充電終了期限時刻として記憶部37の充電時刻記憶エリアに記憶させる(ステップ113)とともに、現在の二次電池39の容量(電圧)に基づき、掃除領域の掃除に必要な容量(電圧)まで二次電池39を充電するのに必要な時間を算出し(ステップ114)、充電終了期限時刻に対して少なくともこの時間を差し引いて充電開始時刻を算出して記憶部37の充電時刻記憶エリアに記憶させる(ステップ115)。
また、ステップ112において、掃除終了期限時刻がピーク時間帯中であると判断した場合には、制御手段38は、掃除開始時刻がピーク時間帯中であるかどうかを判断する(ステップ116)。このステップ116において、掃除開始時刻がピーク時間帯中でない、すなわちピーク時間帯以前であると判断した場合には、ステップ113に進む。また、ステップ116において、掃除開始時刻がピーク時間帯中であると判断した場合には、制御手段38は、ピーク時間帯の開始時刻、または、この開始時刻に対して所定時間分早めた時刻、すなわちピーク時間帯の開始時刻以前の時刻を充電終了期限時刻として記憶部37の充電時刻記憶エリアに記憶させ(ステップ117)、ステップ114に進む。
さらに、ステップ112において、掃除終了期限時刻がピーク時間帯以降であると判断した場合には、制御手段38は、掃除開始時刻がピーク時間帯以前であるか、ピーク時間帯中であるか、ピーク時間帯後であるかを判断する(ステップ118)。このステップ118において、掃除開始時刻がピーク時間帯以前であると判断した場合には、ステップ113に進む。また、ステップ118において、掃除開始時刻がピーク時間帯中であると判断した場合には、ステップ117に進む。さらに、ステップ118において、掃除開始時刻がピーク時間帯後であると判断した場合には、制御手段38は、現在の二次電池39の容量(電圧)に基づき、掃除領域の掃除に必要な容量(電圧)まで二次電池39を充電するのに必要な時間を算出し(ステップ119)、掃除開始時刻とピーク時間帯の終了時刻との差がこの時間よりも大きいかどうかを判断する(ステップ120)。そして、このステップ120において、掃除開始時刻とピーク時間帯の終了時刻との差がこの時間よりも大きいと判断した場合には、充電終了期限時刻および充電開始時刻を掃除開始時刻とピーク時間帯の終了時刻との間に設定し、記憶部37の充電時刻記憶エリアに記憶させる(ステップ121)。一方、ステップ120において、掃除開始時刻とピーク時間帯の終了時刻との差がこの時間以下であると判断した場合には、ステップ117に進む。
この結果、時間帯別料金制度のピーク時間帯を確実に避けて二次電池39を充電できるとともに、使用者の帰宅時間などの掃除終了期限時刻以前に掃除を確実に終了させることができる。
なお、上記第1の実施形態と第2の実施形態とを互いに組み合わせて、二次電池39の充電制御を補完してもよい。例えば、第2の実施形態において、現時刻がピーク時間帯の開始時刻に近いなど、ピーク時間帯以前に二次電池39の充分な充電時間を確保できない場合などには、ピーク時間帯を避けて掃除開始時刻までの間に充電回路52により充電した二次電池39を用いて掃除を開始し、二次電池39の容量が低下した段階で掃除を中断して充電装置12へと電気掃除機本体11を移動させて充電装置12と接続し、上記第1の実施形態のエコ充電モードのようにピーク時間帯を避けて二次電池39を充電回路52により追加充電した後、掃除を再開するようにしてもよい。
そして、上記各実施形態において、充放電制御手段は、制御手段38に代えて、充電装置12(充電回路52)に設けてもよい。すなわち、充電装置12を主体として二次電池39の充放電を制御してもよい。
また、例えば冬季など、時間帯別料金制度のピーク時間帯が1日に複数設定されている場合でも、上記各実施形態によって同様に対応できる。
さらに、記憶部37と制御手段38のROMあるいはRAMとを別個に設けたが、これらの機能を共通させてもよい。すなわち、記憶部37に記憶されるデータの少なくとも一部を制御手段38のROMやRAMに記憶させるようにしてもよい。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、時間帯別料金制度のピーク時間帯を避けて二次電池39を充電しつつ、効果的に掃除できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。