JP6444241B2 - 土留め柵 - Google Patents

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Description

この発明は、盛土壁面の崩壊を防ぐ土留め壁を構築する際に設置される土留め柵であり、特に、土砂の流出防止が可能な防砂シートを壁面に備えた土留め柵に関する。
盛土壁面の崩壊を防ぐ土留め工法のなかで、特に土砂の流出防止や植生などが可能な防砂シートを壁面に備えた土留め壁として、例えば特許文献1の土留め工法がある。
特許文献1の土留め工法は、特許文献1中の符号を用いて説明すると、切土による水平な切土底面に置かれる埋設部3の前端に、土砂の崩落を防止する土留め部5が立設されたL形の土留部材1を設置し、前記埋設部3上に土砂を被せて土留するという、支柱は設けない工法であり、埋設部3に加わる土砂の自重により土留め部5の倒れ防止が図られる。
また、埋設部3の上方位置で土留部材1に連結される支持部材2によっても土留め部5のさらなる倒れ防止が図られる。また、前記土留め部5が鉄筋棒で格子状に形成した矩形面状体からなるので、その格子の開口部5aから植物等が生育するとされる。また、前記土留め部5にネット8を設けることで、開口部5aを通りぬける小石等の流出を防止できるとされる。
特許文献2は、特許文献2中の符号を用いて説明すると、ジオグリッドなどの面状アンカー材1を多層状に敷設して補強盛土を行う工法であり、法尻計画線に杭3を打ち、その杭3に連結した面状アンカー材1の上に盛土を行い、次層の盛土を行う場合には、杭3を盛土の法肩より少し後退して小段を設けるような位置に打ち、抗3と敷設した面状アンカー材1とを連結してから盛土を行い、以下この繰り返しにより、法面に小段のある急勾配の補強盛土を施工するというものである。また、杭3を外側から支える筋交い25を設けて杭3が土圧によって外側に傾かないようにしている。
また、杭3に盛土を堰止めて土の落ちこぼれを防ぐ堰板4を設けているが、植生が可能なネット状堰板43として、比較的強度が大きく、目の粗い亜鉛めっき金網44の内面に、土の落ちこぼれを防ぐため不織布等の透水性シート45を張り合わせしたものが記載されている(特許文献2の図8)。
特開平10−30233 特開平05−39613
特許文献1の土留め工法は、埋設部3を配置するために切土による水平な切土底面を設けなければ施工できず、小規模な斜面の土留め構造が求められる場合には、切土に手聞が掛かりすぎるとともに土砂を廃棄しなければならず、コストが掛かってしまう。
従来より、特許文献1のような埋設部3を備えず、斜面に対して多くの切土を行わずに、杭により壁面の倒れこみを防止する技術が知られているが、壁面の高さが高い場合には土圧が大きく、杭だけでは壁面の倒れこみを防止することが困難であった。
また、特許文献2は杭3を用いる工法であるが、壁面上方にかかる土圧が大きい場合に壁面が外側に倒れこむことを防ぐ構成として、筋交いを設ける構成が記載されている。しかし、土留め壁の外に筋交いが露出する構造は、土留め壁沿いに人が通ることもあるであろうから、その場合に邪魔であり、また景観的にも避けたい構造であるから、筋交いのないシンプルな壁面が美観がよく望ましい。
また、特許文献1では、壁面に植生を施すために透水性シートを配置した場合、支持部材2の先端と土留め部5との聞に透水性シートが配置されることになるため、支持部材2の土留め部5に対する掛止箇所の全てと対応する透水性シートの多数箇所に、支持部材2の先端を通す支持部材掛止用の孔を明けなければならず、また、都度、透水性シートの掛止用の孔に支持部材2の掛止部10を挿通させてから土留め部5に掛止しなければならず、大変手間がかかる。
また、特許文献2では、壁面に植生を施すために透水性シートを配置する場合、やはり面状アンカー材1の先端とネット状堰板43との間に透水性シートが配置されることになるため、透水性シートが面状アンカー材1の先端とネット状堰板43との接合に邪魔になり、透水性シートを何らか欠損させる必要が生じる。
本発明は、上記背景のもとになされたもので、斜面に土砂の流出防止や植生などが可能な防砂シートを備えた土留め壁を構築する際に、水平な切土底面を設ける必要がなく、また壁面の内側に配置される防砂シートを欠損させる必要もなく施工性が良好であり、また、景観を損なう筋交い等の設置を必要とせず、かつ安価な資材で壁面の倒れ込みを有効に防止することが可能な土留め柵を提供することを目的とする。
上記課題を解決する請求項1の発明は、斜面山側に盛り土して土留め壁を構築する際に設置される土留め柵であって、
斜面の横方向に間隔をあけて立設される支柱杭と、前記支柱杭間に取り付けられる壁面材と、前記壁面材の内側に配置される防砂シートと、前記壁面材の上部又は前記支柱杭の上部に掛止される網目状補強材とを備え、
前記網目状補強材は、盛土内に略水平に配置されて盛土の重量を受けかつ盛土に対して摩擦力による引抜き抵抗力を発揮する水平部と、前記水平部の前端から上向きに屈曲する屈曲部と、前記屈曲部から壁面材上部まで延びる上延部と、前記上延部の上部に設けられた、前記壁面材又は前記支柱杭の上部へ掛け止めされる掛止部を備えることを特徴とする。
請求項2は、請求項1の土留め柵において、前記網目状補強材の前記屈曲部は、前記水平部が前記壁面材まで延びた後に前記壁面材の立設角度と略同一角度で屈曲しており、前記上延部は、前記屈曲部から壁面材に沿って上方に延びていることを特徴とする。
請求項3は、請求項2の土留め柵において、前記壁面材は、略鉛直に立設された支柱杭に略鉛直に取り付けられており、前記網目状補強材の前記屈曲部は、前記水平部の前端から略鉛直に屈曲しており、前記上延部が壁面材に沿って上方に延びていることを特徴とする。
本発明の土留め柵において、網目状補強材は、盛土内に略水平に配置された水平部7を備えているので、この水平部が盛土の重量を受けかつ盛土に対して摩擦力による引抜き抵抗力を発揮して、壁面材の倒れ込みを防止する盛土補強作用を有効に果たす。
また、網目状補強材を配置する際にその時点の盛土を転圧することが好ましい場合には、水平に転圧してから網目状補強材の水平部を配置できるので、網目状補強材の配置が容易である。
また、網目状補強材は、土留め用の柵の上部(壁面材の上部又は支柱杭の上部)に掛止されるので、すなわち、壁面材に配置された防砂シートの上方で掛止されるので、防砂シートに掛止用の孔を明ける必要がない。したがって、特許文献1の施工法と異なり防砂シートに掛止用の孔を明ける作業が不要であり、施工性が良好である。また、掛止用の孔に掛止部を挿通させてから壁面材に掛止する必要もなく、掛止部を単に柵の上部に掛けるだけでよいので、掛止作業が容易であり、この点でも施工性が良好である。
また、支柱杭と水平部を持つ網目状補強材とが協同して壁面材の倒れ込みを防止し土留め効果を奏するので、資材として、細径で済む支柱杭と単なる矩形面状の壁面材と簡単な構造の網目状補強材とを用いるだけ済み、いずれも安価に製作できるものなので資材費が安く済み、また、その施工も、支柱杭を打設し単なる面状の壁面材を支柱杭に取り付け、次いで下部の盛土、網目状補強材の単なる掛止による取り付け、上部の盛土という作業をすればよいので、能率的に施工でき施工費も安く済む。このように、本発明の土留め柵は、斜面で施工する特に小規模の土留め壁を構築する場合に、資材面でも施工性でも極めて効率的に土留め壁を構築可能な土留め柵である。
また、支柱杭に働く土圧の一部が地中への押し込み力として支柱杭に作用するので、土圧への抵抗構造として望ましい。
請求項2によれば、網目状補強材は、その水平部が壁面材まで延びており、広い水平部を確保できるので、大きな盛土重量と摩擦抵抗とにより高い壁面材倒れ込み防止作用を奏する。
また、水平部が壁面材まで延びた後に屈曲して壁面材に沿って上に延び、その上部に掛止部を備えるので、支柱杭を斜面の山側に傾けて打設する場合は、支柱杭の打設はしにくいが、盛土量が少なく済むとともに、支柱杭に働く土圧の一部が地中への押し込み力として支柱杭に作用するので、土圧への抵抗構造として望ましい。
請求項3によれば、支柱杭を略鉛直に立設するので、斜面での支柱杭の打設がしやすい。
(イ)は本発明の一実施例の土留め柵にて構築された土留め壁の正面図、(ロ)は(イ)のA−A断面図である。 図1(イ)の平面図である。 図1(イ)の要部拡大図である。 図1(ロ)の拡大図である。 図2の要部拡大図である。 上記土留め柵における壁面材の詳細を示すもので、(イ)は正面図、(ロ)は平面図、(ハ)は右側面図である。 上記土留め柵における網目状補強材の詳細を示すもので、(イ)は正面図、(ロ)は平面図、(ハ)は右側面図である。 図4の要部拡大図である。 本発明における網目状補強材の他の実施例を示すもので、図4に対応する断面図である。 本発明において支柱杭を傾斜させて設置する場合の実施例を示すもので、図4に対応する断面図である。 網目状補強材の特に掛止部についてのさらに他の実施例を示すもので、(イ)は土留め柵の要部正面図、(ロ)は同要部平面図、(ハ)は(イ)のB-B断面図である。
以下、本発明の土留め柵を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
図1(イ)は本発明の一実施例の土留め柵2にて構築された土留め壁1の正面図、同図(ロ)は(イ)のA−A断面図、図2は図1(イ)の平面図である。図3は図1(イ)の要部拡大図、図4は 図1(ロ)の拡大図、図5は図2の要部拡大図である。
土留め壁1は、これらの図に示す通り、斜面に水平な切土底面を設けることなく土留め柵2を設置しその斜面山側(図1(ロ)で右側)に盛り土して構築される。
この土留め柵2は、斜面の横方向(図1(イ)、図2で左右方向)に間隔をあけて立設される支柱杭3と、前記支柱杭3間に取り付けられる壁面材4と、前記壁面材4の内側に配置される防砂シート5と、図示例では前記壁面材4の上部に掛止される網目状補強材6とを備えている。実施例の土留め柵2は支柱杭3の間隔が1000mm、高さ500mmである。
前記支柱杭3は、図示例では直径22mmφの異形鉄筋を用いており、斜面の傾斜とは関係なく鉛直に打設している。支柱杭3を鉛直に打設するのは容易であり、斜面での支柱杭打設として作業性がよい。
前記壁面材4は、図6に詳細を示すように、6mmφ鉄線による網目100mmの矩形の溶接金網12の左右両端に9mmφ鉄線による端部縦材13を溶接固定し、上下端に13mmφ鉄線による上部横材14、下部横材15を溶接固定した構成であり、上下の横材14、15の両端部は、支柱杭3に掛止させるためのU字形に折曲してなるフック状掛止部14a、15aとなっている。
前記横材14,15の両端のフック状掛止部14a、15aは、いずれも平面視で斜面谷側(図2、図5、図6(ロ)で図面下側)にU字形に屈曲している。したがって、壁面材4に作用する土圧により支柱杭3から外れることはない。
なお、実施例では、壁面材4に溶接金網を用いているが、土留めとして機能する構造であればよく、エキスパンドメタルや菱形金網、排水孔を設けたコルゲートシートなどの排水性を有する部材であればよい。
前記網目状補強材6は、機能的に敷網とも称される部材であるが、図7に示すように、盛土内に略水平に配置されて盛土の重量を受けかつ盛土に対して摩擦力による引抜き抵抗力を発揮する水平部7と、前記水平部7の前端(図7(ハ)で左端)で上向きに屈曲する屈曲部10aと、前記屈曲部10aから壁面材上部まで延びる上延部10bと、前記上延部10bの上部に設けられた掛止部10cを備えている。
実施例の網目状補強材6は、6mmφ鉄線の縦線18a、横線18bによる網目100mmの矩形平面状の溶接金網18の左右両端と中央の図示例では3カ所に、9mmφ鉄線を折曲してなるU字形屈曲部付きL形部材10を溶接固定した構成である。
前記平面状の溶接金網18と前記L形部材10の溶接金網18に溶接された部分10dとが前述の水平部7を構成し、L形部材10の立上った部分が前記上延部10bを構成し、その上延部10bの上端のU字形屈曲部が前記掛止部10cを構成する。
なお、図示例の網目状補強材6では、溶接金網18の部分が平面状で水平部7の部分のみに存在するが、L形に折り曲げた溶接金網を用いて、L形部材10の上延部10bの部分にも溶接金網が存在する構成としてもよい。
さらには、1枚の溶接金網を直角に折り曲げ、折り曲げたその先端部をU字形に折り返して、網目状補強材の全体、すなわち水平部と屈曲部と上延部と掛止部との全体を溶接金網で構成することも可能である。
なお、実施例では、網目状補強部材6に溶接金網を用いているが、土との摩擦力や盛土荷重を受けられる面状構造であればよく、布やコルゲートシートであってもよい。
前記防砂シート5は、土砂の流出防止や植生などが可能な素材からなるシートであり、図8にも示すように、前記壁面材4の内側(斜面山側)に張り付けられて、土砂の流出防止の作用をし、また植生を可能な仕様にしてもよい。
防砂シート5の素材として、金網、樹脂製網、キスパンドメタル、不織布、天然繊維による網又はマット、その他シート状で透水性を有する種々の素材を使用できる。
上記の土留め柵2において、網目状補強材6は、盛土内に略水平に配置された水平部7を備えているので、この水平部7が盛土の重量を受けかつ盛土に対して摩擦力による引抜き抵抗力を発揮して、壁面材4の倒れ込みを防止する盛土補強作用を有効に果たす。
また、網目状補強材6を配置する際にその時点の盛土を転圧することが好ましい場合には、水平に転圧してから網目状補強材6の水平部7を配置できるので、網目状補強材6の配置が容易である。
また、網目状補強材6は、土留め柵2の上部(壁面材4の上部又は支柱杭3の上部)に掛止されるので、すなわち、壁面材4に配置された防砂シート5を貫通させるものでなく壁面材4の上方で掛止されるので、防砂シート5に掛止用の孔を明ける必要がない。
したがって、特許文献1の施工法と異なり、防砂シート5に掛止用の孔を明ける作業が不要であり、施工性が良好であり、また、掛止用の孔に掛止部を挿通させてから壁面材に掛止する必要もなく、掛止部10cを単に柵の上部に掛けるだけでよいので、掛止作業が容易であり、この点でも施工性が良好である。
また、実施例の網目状補強材6は、その水平部7の先端が壁面材4まで延びており、広い水平部7を確保できるので、大きな盛土重量と摩擦抵抗とにより、高い壁面材倒れ込み防止作用を奏する。
壁面材4を支柱杭3に取り付ける場合、上下の横材14、15の左右両端のU字形のフック状掛止部14a、15aを左右の支柱杭3の上方に位置させ、下部横材15が斜面に載るまで壁面材4を下降させることで、壁面材4が支柱杭3間に架け渡される。
支柱杭3に対して横材両端のフック状掛止部14a、15aにより連結するこの連結構造は、ボルト・ナットが不要であり、連結作業が極めて容易である。
また、壁面材4の支柱杭3に対する水平方向の角度が可変、かつ、支柱杭3を鉛直方向へ傾斜させて打設した場合に、壁面材4も追従させて取り付けられるので、土留め壁の設計平面角及び設計傾斜角のいずれにも容易に対応することができる。
また、ボルト・ナットによる連結構造と異なり、フック状掛止部14a、15aが破損する惧れは殆どないので、強度的にも良好である。
なお、上記と異なる作業手順として、壁面材4の上下の横材14、15の片側のフック状掛止部14a、15aのみを片側の支柱杭3の上方に位置させ壁面材4を下降させることで、壁面材4の片側のフック状掛止部14a、15aだけを支柱杭3に掛止させ、その状態で他側のフック状掛止部14a、15aの位置に合わせて、他側の支柱杭3を打設することができる。この施工方法を採用することで、隣接する支柱杭3の間隔の精度をあまり考慮しなくて済み、支柱杭を高い位置精度で打設することが必ずしも容易でない斜面上で設置される土留め柵として、施工性が極めて良好である。
上述した通り本発明の土留め柵2は、支柱杭3と盛土内に略水平に配置された水平部7を持つ網目状補強材6とが協同して壁面材4の倒れ込みを防止し土留め効果を奏するのであるが、例えば特許文献1のような施工法と比較すると、使用する資材面でも施工性の面でも極めて有利である。
特許文献1のように、壁面部(土留め部5)と底面部(埋設部3)とでL形をなす土留め部材1を用い、この土留め部材の底面部を水平に掘削した掘削底面に配置し、その底面部に盛り土する施工法と比較すると、本発明の土留め柵2では、使用する土留め用の資材として、細径で済む支柱杭3と単なる矩形面状の壁面材4と簡単な構造の網目状補強材6とを用いるだけであり、いずれも安価に製作できるものなので資材費が安く済む。
また、その施工も、支柱杭3を打設し単なる面状の壁面材4を支柱杭3に取り付け、次いで下部の盛土、網目状補強材6の単なる掛止による取り付け、上部の盛土という、極めて簡単な作業で済む。
このように、本発明の土留め柵2は、斜面で施工する特に小規模の土留め壁を構築する場合には、資材面でも施工性でも極めて効率的な土留め柵である。
実施例では、鉛直の支柱杭3に取り付けられた壁面材4及び防砂シート5が鉛直をなし、網目状補強材6の水平部7の先端の屈曲部10aから上延部10bが壁面材4に沿って壁面材上部まで鉛直に延びているが、図9に示した網目状補強材6’のように、その水平部7’の先端を壁面材4から離し、その先端から斜めに延びている構成であってもよい。この場合の傾きを持つL形部材10’は、屈曲部10a’が壁面材4から離れた位置にあり、そこから壁面材4の上部まで斜めに延びた上延部10b’の上部に掛止部10c’が形成された形状である。
図10に示すように、支柱杭3を斜面の山側に傾けて打設し、この支柱杭3に合わせて壁面材4を傾けて設置することもできる。
この場合、網目状補強材6”の水平部7”が壁面材4まで延びた後に屈曲(屈曲部10a”)して傾斜した壁面材4に沿って上延部10b”が上に延び、その上部に掛止部10c”を備える構成とすると、支柱杭3の打設は若干しにくいが、盛土量が少なく済むとともに、フック状係止部14aを支柱杭3に金具や溶接などで固定することで、支柱杭3に働く土圧の一部が地中への押し込み力として支柱杭3に作用するので、土圧への抵抗構造として望ましい。
上述の実施例では網目状補強材6を壁面材4の上部に掛止したが、例えば図11(イ)、(ロ)、(ハ)で示した網目状補強材26のように、左右の支柱杭3の上部に掛止する構成とすることもできる。
この網目状補強材26は、部材としては溶接金網12と3本の単純L形部材30と掛止用部材31とからなり、水平部27と屈曲部30aと上延部30bと掛止部31bとが形成された構成である。
前記単純L形部材30は、鉄線を単にL形に折曲してなるもので、溶接金網18とともに水平部27の一部を構成する水平部分30dと、その先端の屈曲部30aと屈曲部30aから壁面材上部まで延びる上延部30bとからなる。
前記掛止用部材31は、真っ直ぐな棒状部31aの両端に、支柱杭3の上部に掛止できるように水平面内でU字形に折曲してなる掛止部31bを持つ部材であり、この掛止用部材31の棒状部31aに前記単純L形部材30の上延部30bの上端部が溶接固定されている。
網目状補強材26の水平面内でU字形に折曲してなる前記掛止部31bは、壁面材4の上部横材14の両側のフック状掛止部14aの上に載る態様で、支柱杭3に掛止される。
なお、支柱杭3の上方からフック状係止部14aや掛止部31bの上部を押さえて固定する固定部材を支柱杭3の上部に設けてもよい。
1 土留め壁
2 土留め柵
3 支柱杭
4 壁面材
5 防砂シート
6、6’、6”、26 網目状補強材
7、7’、7”、27 水平部
10 U字形屈曲部付きL形部材
10a、10a’、10a” 屈曲部
10b、10b’、10b” 上延部
10c、10c’、10c” 掛止部
12 溶接金網
13 端部縦材
14 上部横材
15 下部横材
14a、15a フック状掛止部
18 溶接金網
30 単純L形部材
31 掛止用部材
31a 棒状部
31b 掛止部

Claims (3)

  1. 斜面山側に盛り土して土留め壁を構築する際に設置される土留め柵であって、
    斜面の横方向に間隔をあけて立設される支柱杭と、前記支柱杭間に取り付けられる壁面材と、前記壁面材の内側に配置される防砂シートと、前記壁面材の上部又は前記支柱杭の上部に掛止される網目状補強材とを備え、
    前記網目状補強材は、盛土内に略水平に配置されて盛土の重量を受けかつ盛土に対して摩擦力による引抜き抵抗力を発揮する水平部と、前記水平部の前端から上向きに屈曲する屈曲部と、前記屈曲部から壁面材上部まで延びる上延部と、前記上延部の上部に設けられた、前記壁面材又は前記支柱杭の上部へ掛け止めされる掛止部を備えることを特徴とする土留め柵。
  2. 前記網目状補強材の前記屈曲部は、前記水平部が前記壁面材まで延びた後に前記壁面材の立設角度と略同一角度で屈曲しており、前記上延部は、前記屈曲部から壁面材に沿って上方に延びていることを特徴とする請求項1記載の土留め柵。
  3. 前記壁面材は、略鉛直に立設された支柱杭に略鉛直に取り付けられており、前記網目状補強材の前記屈曲部は、前記水平部の前端から略鉛直に屈曲しており、前記上延部が壁面材に沿って上方に延びていることを特徴とする請求項2記載の土留め柵。
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