JP6443251B2 - レーザ穴あけ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ穴あけ装置に関する。
ワークに穴をあけるために当該穴の周囲領域にレーザ光を走査して照射するレーザ穴あけ装置が知られている。特許文献1には、レーザ光を出射するレーザ光源と、レーザ光を反射させる反射部材と、反射部材からの反射光をワークに集光するf−θレンズと、を備え、反射部材を回転駆動させて反射光の光軸を変更させることでレーザ光の走査を行うレーザ穴あけ装置が記載されている。
特開2002−066780号公報
しかしながら、特許文献1に記載のレーザ穴あけ装置のようにレーザ光を走査する方式の装置では、穴あけ完了予定時間で穴あけ加工を終了すると、穴あけが完全に完了していない場合があった。ここで、穴あけ完了予定時間とは、レーザ光の出力などの装置設定、ワークの材質、ワークの厚さなどから推定される穴あけを完了するまでに要する時間である。加工終了時にワークの穴あけが不完全な状態であるのを避けるため、穴あけ完了予定時間を経過した後、一律に一定時間、レーザ光の走査を継続することも考えられる。しかし、ワークの穴あけがすでに完了している場合に、一定時間、レーザ光の走査を継続すると、ワークの切断箇所からレーザ光の熱エネルギーが入るためワークの切断箇所の周辺においてレーザ光による熱で変質した部分(熱影響部)の範囲が増大する問題がある。
以上の背景に鑑み、本発明の目的は、レーザ光を走査してワークの穴あけ加工をする場合に、穴あけが不十分な状態で加工を終了してしまうことなく、かつ、ワークの切断箇所の周辺における熱影響部の範囲を抑えることができる穴あけ加工装置を提供することである。
本発明にかかるレーザ穴あけ装置は、ワークに穴をあけるために当該穴の周囲領域にレーザ光を走査して照射することにより前記ワークの穴あけ加工を行うレーザ穴あけ装置であって、レーザ光を出射するレーザ出射部と、レーザ光を走査するレーザ走査部と、前記レーザ出射部および前記レーザ走査部を制御する制御部と、前記ワークのレーザ光照射箇所における貫通を検出する検出部と、を備え、前記制御部は、前記検出部によって前記レーザ光照射箇所における貫通が連続して検出された時間を計測し、当該計測した時間が前記ワーク上において前記レーザ光が走査によって穴の周囲に一周照射される時間以上となったときに、前記ワーク上におけるレーザ光の走査軌跡に対する出射を終了させるものである。
さらに、前記検出部は、前記レーザ光照射箇所から熱放射した戻り光の強度を測定する受光センサと、前記受光センサにより測定された前記戻り光の強度が予め定められた閾値以下であるときに前記ワークの前記レーザ光照射箇所においてレーザ光が貫通したと判断する処理装置と、を備えるものである。
さらに、前記制御部は、穴あけ加工を開始してからの経過時間が予め定められた穴あけ完了予定時間を超えても前記検出部により前記レーザ光照射箇所における貫通が検出されない場合にレーザ光の出力を上げるものである。
本発明により、レーザ光を走査してワークの穴あけ加工をする場合に、穴あけが不十分な状態で加工を終了してしまうことなく、かつ、ワークの切断箇所の周辺における熱影響部の範囲を抑えることができる。
実施の形態1にかかるレーザ穴あけ装置の概略構成を示す図である。 ワークとしてのCFRPの概略構成について示す図である。 ワーク上におけるレーザ光の走査軌跡について模式的に示す図である。 レーザ光を用いてワークの加工を行った場合に生じる熱影響部について説明する図である。 ワーク上におけるレーザ光の走査軌跡に対する出射の開始から終了(穴あけ加工の開始から終了)までのワークWの熱影響部の幅の変化について模式的に示す図である。 ワーク上におけるレーザ光の走査軌跡に対する出射の開始から終了(穴あけ加工の開始から終了)までの、受光センサにより測定される戻り光の強度の変化について模式的に示す図である。 実施の形態1にかかるレーザ穴あけ装置における、戻り光の強度によりワーク上におけるレーザ光の走査軌跡に対する出射を終了するタイミングを判断する処理フローのフローチャートである。 実施の形態1にかかるレーザ穴あけ装置における、戻り光の強度によりワーク上におけるレーザ光の走査軌跡に対する出射を終了するタイミングを判断する処理フローの他の例のフローチャートである。 実施の形態2にかかるレーザ穴あけ装置の概略構成を示す図である。 実施の形態2にかかるレーザ穴あけ装置における、カメラの撮影した画像情報に基づいてワーク上におけるレーザ光の走査軌跡に対する出射を終了するタイミングを判断する処理フローのフローチャートである。
[実施の形態1]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態1について説明する。
図1は、本実施の形態にかかるレーザ穴あけ装置1の概略構成を示す図である。図1に示すように、レーザ穴あけ装置1は、レーザ出射部としてのレーザ発振器2と、レーザ走査部としてのスキャナ3と、制御部としての制御装置4と、検出部としての受光センサ5及び処理装置6と、を備える。
レーザ発振器2は、制御装置4からの指令に基づき、単一のレーザ光Lfをスキャナ3に出力する。スキャナ3は、レーザ光Lfを走査する。スキャナ3として、例えば、特許文献1に記載のある2軸のガルバノメータ方式のスキャナを用いることができる。2軸のガルバノメータ方式のスキャナは、2枚のミラーと、それぞれのミラーを各々1軸に関して回動させるモータと、レーザ光Lfの振れ角に応じてワークW上に焦点を結ぶf−θレンズと、を備えている。2枚のミラーによりレーザ光の光軸を変更させることでレーザ光Lfを走査させ、f−θレンズを通してレーザ光LfをワークWの所望の位置(レーザ光照射箇所)に集光する。制御装置4は、レーザ発振器2及びスキャナ3の制御を行う。
受光センサ5は、加工対象物であるワークWのレーザ光照射箇所から出射される戻り光の強度をリアルタイムに測定する。ここで、戻り光は、ワークWがレーザ光により熱を受けたときに放出される熱放射光である。熱放射光とは、物体の温度に応じて放出される電磁波であって、例えば約800ナノメートルの波長を有する赤外光や、約550ナノメートルの波長を有するプラズマ光などである。本実施の形態では、戻り光に含まれるプラズマ光成分について強度の測定を行う。
受光センサ5で測定する戻り光は、レーザ光Lfと同軸方向に放出された戻り光Lbで、スキャナ3に設置された受光部9、偏向ビームスプリッタ7、集光レンズ8を介して受光センサ5に入射する。偏向ビームスプリッタ7は、レーザ発振器2から出射されたレーザ光Lf(波長約1000ナノメートル)を透過させ、レーザ光照射箇所から放出され受光部9を通過した戻り光Lbのプラズマ光成分を反射させる。集光レンズ8は、偏向ビームスプリッタ7から反射された戻り光Lbを集光し受光センサ5に入射させる。
なお、戻り光は、レーザ光Lfと同軸方向以外の方向にも放出される(例えば、Lb_2、Lb_3)。レーザ光Lfと同軸方向以外の方向に放出された戻り光を受光センサ5に入射させるよう、偏向ビームスプリッタ7、集光レンズ8、受光部9を配置してもよい。
受光センサ5は、アンプを介して戻り光Lbの強度に応じた出力信号を処理装置6に出力する。処理装置6は、受光センサ5から入力された出力信号の分析処理を行う。出力信号の分析処理の詳細については後述する。
ワークWは、形状が板状で、材質は、例えば炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon−fiber−reinforced plastic)である。なお、ワークWの形状は板状に限られず、例えば直方体のブロックなどであってもよい。
ここで、レーザ光を走査してワークの穴あけ加工をする場合に発生する不具合について、ワークWの材質がCFRPである場合を例に説明する。
図2は、ワークWとしてのCFRPの概略構成について示す図である。図2に示すように、CFRPは、強化材としての炭素繊維と、母材としての樹脂(主にエポキシ樹脂)と、から構成される複合材料である。CFRPは、高い強度と軽さとを併せ持つため、自動車や航空機の部品など様々な用途に使用されている。
CFRPの穴あけ加工では、加工性の悪い炭素繊維を切断する必要がある。このため、CFRPの穴あけ加工に一般的な機械加工方法を用いると、摩耗により工具の寿命が著しく短くなるとともに品質の低下を招く恐れもある。現在、CFRPの穴あけ加工には、工具が対象物に触れない非接触加工方式であるウォータージェット加工が利用される場合が多い。ウォータージェット加工は、高圧・高速で噴出される水流を利用して加工対象物の切断などを行うものである。しかし、ウォータージェット加工によりCFRPの穴あけ加工を行うと加工時間が非常に長くなるという問題がある。このため、CFRPの穴あけ加工において、ウォータージェット加工に対して加工時間の短縮が期待できるレーザ光の適用が検討されている。
CFRPを構成する樹脂は、レーザ光の照射により高温の熱を受けると燃えて消失する。CFRPの穴あけ加工にレーザ穴あけ装置を用いる場合、レーザ光の熱による樹脂の消失をできるだけ抑えるために、2kW程度の低出力のレーザ光を用いる場合が多い。CFRPの穴あけに低出力のレーザ光を用いる場合、ワークWに穴をあけるために、当該穴の周囲領域に複数周回、レーザ光Lfを走査して照射する必要がある。
図3は、ワークW上におけるレーザ光Lfの走査軌跡(以下、単に「レーザ光Lfの走査軌跡」という)について模式的に示す図である。図3に示すように、レーザ光Lfの走査軌跡の内側が穴あけ部である。レーザ光Lfの走査軌跡は、形状が円形でその直径がDであるとする。レーザ光Lfの走査速度をV、ワークWの穴あけが完了するまでにレーザ光Lfを走査させる周回数をn、とすると、ワークWの穴あけが完了するまでに要する時間はπDn/Vで表される。
例えば、ビーム径0.2mm、出力2.5kWのレーザ光Lfを走査速度833mm/secで走査させて厚さ3mmのCFRP材のワークに直径5mmの穴あけを行う場合について考える。レーザ光Lfの出力などの装置設定、ワークWの材質、ワークWの厚さなどの諸条件から、穴あけを完了するまでにレーザ光Lfを走査させる周回数は8回と推定される。このとき、ワークWの穴あけが完了するまでに要すると推定される時間(穴あけ完了予定時間Te)は、πDn/V=π×5[mm]×8[回]/833[mm/sec]=0.15secである。つまり、理論上は、0.15secでワークWの穴あけ加工を終了できる。
しかし、実際の加工では、ワークWの厚さのばらつきなどの誤差因子により、レーザ光Lfを8回走査させても穴あけが完全に完了しない場合がある。ここで、穴あけが完全に完了しない場合とは、レーザ光Lfの走査軌跡の一部に貫通していない箇所が存在する場合をいう。
誤差因子にかかわらず穴あけを確実に完了させるためには、穴あけを完了するために必要と推定されるレーザ光Lfの周回数に加えて、一律にレーザ光Lfを一定の周回数余分に走査させることも考えられる。上述のケースでは、穴あけを完了するまでにレーザ光Lfを走査させる周回数8回にさらに3回プラスする。つまり、ワークWの穴あけ加工を開始してから終了するまでの時間を、πDn/V=π×5[mm]×11[回]/833[mm/sec]=0.21secとする。
上述したように、CFRPを構成する樹脂は、レーザ光Lfの照射により高温の熱を受けると燃えて消失する。このため、レーザ光Lfを用いてワークWの加工を行うと、ワークWにはレーザ光Lfの熱によって変質する箇所(熱影響部)が生じる。つまり、熱影響部では、樹脂が燃えて蒸発し、炭素繊維だけが残る。図4は、レーザ光Lfを用いてワークWの加工を行った場合に生じる熱影響部について説明する図である。図4に示すように、熱影響部は、ワークWの切断箇所の周辺に生じる。この熱影響部の範囲を低減するためには、ワークWにレーザ光を照射する時間をできるだけ短くする必要がある。
上述のように、穴あけを完了するために必要と推定されるレーザ光を走査する周回数に加えて、一律にレーザ光を一定の周回数だけ余分に走査させると、誤差因子にかかわらず穴あけを確実に完了させることができる。しかしながら、すでにワークWの穴あけが完了している場合にさらにレーザ光を一定の周回数余分に走査させると、無駄な熱エネルギーがワークWの切断箇所から入り熱影響部の範囲が著しく増大する。
図5は、レーザ光Lfの走査軌跡に対する出射の開始から終了(穴あけ加工の開始から終了)までの、ワークWの熱影響部の幅の変化について模式的に示す図である。ここでワークWの熱影響部の幅は、レーザ光Lfの走査軌跡の外周曲線または切断箇所の法線方向(レーザ光Lfの走査軌跡が円の場合は半径方向)への幅を意味する。図5に示すように、レーザ光Lfの走査軌跡に対してレーザ光Lfの出射を開始(穴あけ加工開始)してから、レーザ光Lfによる熱が熱影響部の幅が徐々に広がる。ワークWの穴あけ完了後も、熱影響部の幅はレーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了(穴あけ加工終了)するまで広がり続ける。ワークWの穴あけ完了後における熱影響部の幅の広がりを抑えるには、レーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了するタイミングをワークWの穴あけが完了した時点にできるだけ近づける必要がある。
図6は、レーザ光Lfの走査軌跡に対する出射の開始から終了(穴あけ加工の開始から終了)までの、受光センサ5により測定される戻り光Lbの強度の変化について模式的に示す図である。図6に示すように、レーザ光Lfの出力が徐々に上昇する期間(スロープアップ期間)において、レーザ光Lfの出力に追随して戻り光Lbの強度が上昇する。その後、戻り光Lbの強度は相対的に高いレベルで推移する。レーザ光がワークWを貫通すると戻り光Lbの強度が急激に低下する。その後、レーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了するまで戻り光Lbの強度は相対的に低いレベルで推移する。
本実施の形態にかかるレーザ穴あけ装置1において、戻り光Lbの強度によりレーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了するタイミングを判断する方法について以下で説明する。
上述したように、レーザ光LfがワークWを貫通すると戻り光Lbの強度が急激に低下することから、戻り光Lbの強度が予め定められた閾値以下になったか否かで、ワークWがレーザ光照射箇所において貫通したか否かを判断できる。なお、ワークWがレーザ光照射箇所において貫通したか否かについて、戻り光Lbの強度の単位時間あたりの変化量(微分値)によって判断してもよい。
レーザ光Lfの走査軌跡の全周でレーザ光LfがワークWを貫通したとき、ワークWの穴あけが完了する。よって、ワークW上においてレーザ光Lfが走査によって穴の周囲に一周照射される時間以上、連続して戻り光Lbの強度が閾値以下であれば、レーザ光Lfの走査軌跡の全周でワークWが貫通した、つまり、穴あけが完了したと判断できる。ここで、ワークW上においてレーザ光Lfが走査によって穴の周囲に一周照射される時間は、ワーク上におけるレーザ光Lfの走査軌跡の一周の長さをレーザ光Lfの走査速度で割ることにより求められる。例えば、レーザ光Lfの走査軌跡の形状が直径Dの円でレーザ光Lfの走査速度がVであるとすると(図3参照)、ワークW上においてレーザ光Lfが走査によって穴の周囲に一周照射される時間はπD/Vで表せる。
ワークW上においてレーザ光Lfが走査によって穴の周囲に一周照射される時間を規定時間tとして、連続して戻り光Lbの強度が閾値以下である時間Tsが規定時間tを超えたとき、直ちに、レーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了すれば、ワークWの穴あけを確実に完了することができるとともに、ワークWの穴あけ完了後における熱影響部の幅の広がりを抑えることができる。なお、規定時間tは、レーザ光Lfが走査軌跡を1周する時間に安全率を乗じたものであってもよい。
次に、本実施の形態にかかるレーザ穴あけ装置1において、戻り光Lbの強度によりレーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了するタイミングを判断する処理フローについて以下で説明する。
図7は、本実施の形態にかかるレーザ穴あけ装置1において、戻り光Lbの強度によりレーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了するタイミングを判断する処理フローのフローチャートである。なお、以下の説明では図1についても適宜参照する。図7に示すように、まず、ステップS101では、レーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を開始する。次に、ステップS102では、戻り光Lbの強度を測定し、測定された戻り光Lbの強度が予め定められた閾値以下であるときにワークWのレーザ光照射箇所における貫通を検出する。具体的には、受光センサ5において戻り光Lbの強度を測定し、処理装置6において、測定された戻り光Lbの強度が予め定められた閾値以下であるか否かを判断する。そして、測定された戻り光Lbの強度が予め定められた閾値以下であるときには、処理装置6が、ワークWのレーザ光照射箇所における貫通を検出した旨の信号を制御装置4に出力する。
ステップS103では、連続して戻り光Lbの強度が閾値以下である時間(つまり、検出部によってレーザ光照射箇所における貫通が連続して検出された時間)Tsを計測する。具体的には、制御装置4が、処理装置6からワークWのレーザ光照射箇所における貫通を検出した旨の信号を連続して受けた時間の計測を行う。ステップS104では、制御装置4において、Tsが規定時間tを超えたか否かを判断する。ステップS104でTsが規定時間tを超えたと判断された時は、ステップS105において、レーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了する。具体的には、制御装置4が、レーザ発振器2及びスキャナ3に対して、レーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了するよう指令する。ステップS104でTsが規定時間tを超えていないと判断された時は、処理をステップS102に戻す。
このようにすることで、穴あけが不十分な状態で加工を終了してしまうことなく、かつ、ワークの切断箇所の周辺における熱影響部の範囲を抑えることができる。
[変形例]
本実施の形態にかかるレーザ穴あけ装置1の戻り光Lbの強度によりレーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了するタイミングを判断する処理フローの変形例について以下で説明する。図7で説明した処理フローとの違いは、穴あけを開始してからの経過時間である加工時間Tpによってレーザ光の出力を上げる否かの判断をする点である。
図8は、本実施の形態にかかるレーザ穴あけ装置1において、戻り光Lbの強度によりレーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了するタイミングを判断する処理フローのフローチャートである。なお、以下の説明では図1についても適宜参照する。図8に示すように、まず、ステップS201では、レーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を開始する。次に、ステップS202では、戻り光Lbの強度を測定し、測定された戻り光Lbの強度が予め定められた閾値以下であるときにワークWのレーザ光照射箇所における貫通を検出する。具体的には、受光センサ5において戻り光Lbの強度を測定し、処理装置6において、測定された戻り光Lbの強度が予め定められた閾値以下であるか否かを判断する。そして、測定された戻り光Lbの強度が予め定められた閾値以下であるときには、処理装置6が、ワークWのレーザ光照射箇所における貫通を検出した旨の信号を制御装置4に出力する。
ステップS203では、連続して戻り光Lbの強度が閾値以下である時間Tsを計測する。具体的には、制御装置4が、処理装置6から連続してワークWのレーザ光照射箇所における貫通を検出した旨の信号を受けた時間の計測を行う。ステップS204では、制御装置4において、Tsが規定時間tを超えたか否かを判断する。ステップS204でTsが規定時間tを超えたと判断された時は、ステップS205において、レーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了する。具体的には、レーザ発振器2及びスキャナ3に対して、制御装置4が、レーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了させるよう指令する。
ステップS204でTsが規定時間tを超えていないと判断された時は、ステップS206では、穴あけを開始してからの経過時間である加工時間Tpが穴あけ完了予定時間Teを超えたか否かを制御装置4にて判断する。ここで、穴あけ完了予定時間Teは、上述したようにワークWの穴あけが完了するまでに要すると推定される時間である。ステップS206で加工時間Tpが穴あけ完了予定時間Teを超えたと判断されたときは、ステップS207では、レーザ光の出力を上げるよう制御装置4がレーザ発振器2を制御し、処理をステップS202に戻す。ステップS206で加工時間Tpが穴あけ完了予定時間Teを超えていないと判断されたときは、処理をステップS202に戻す。
これにより、レーザ光を走査してワークの穴あけ加工をする場合に、穴あけが不十分な状態で加工を終了してしまうことなく、かつ、ワークの切断箇所の周辺における熱影響部の範囲を抑えることができる。また、加工時間が穴あけ完了予定時間を超えた場合にレーザ光の出力を上げることで、穴あけ加工に要する時間を低減できる。
[実施の形態2]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態2について説明する。なお、実施の形態1と共通の部分には共通の符号を付してその説明を省略する。
図9は、本実施の形態にかかるレーザ穴あけ装置21の概略構成を示す図である。
実施の形態1にかかるレーザ穴あけ装置1では、ワークWに対してレーザ光Lfを照射する側に戻り光Lbの強度を測定する受光センサ5を設け、戻り光Lbの強度によりワークWのレーザ照射箇所における貫通を判断する(図1参照)。これに対し、本実施の形態にかかるレーザ穴あけ装置21では、ワークWのレーザ光Lfを照射する側の裏側に配置されたカメラ25により撮影された画像情報において、ワークWを貫通したときに貫通箇所から漏れる貫通光Ltが検出されたか否かによって、ワークWのレーザ照射箇所における貫通を判断する(図9参照)。
図9に示すように、レーザ穴あけ装置21は、検出部としてカメラ25及び処理装置26を備えている。カメラ25は、ワークWのレーザ光Lfを照射する側の裏側を連続的に撮影する。処理装置26は、カメラ25が撮影した画像情報について解析し、レーザ光LfがワークWを貫通したときに貫通箇所から漏れる貫通光Ltを検出する処理を行う。具体的には、画像解析によって画像情報に輝度が予め定められた閾値以上の箇所が検出された場合、当該画像情報に貫通光Ltが含まれていると判断する。
次に、レーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了するタイミングを判断する処理フローについて以下で説明する。
次に、本実施の形態にかかるレーザ穴あけ装置1において、戻り光Lbの強度によりレーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了するタイミングを判断する処理フローについて以下で説明する。
図10は、本実施の形態にかかるレーザ穴あけ装置21における、カメラ25の撮影した画像情報に基づいて、レーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了するタイミングを判断する処理フローのフローチャートである。なお、以下の説明では図9についても適宜参照する。図10に示すように、まず、ステップS301では、レーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を開始する。次に、ステップS302では、ワークWのレーザ光Lfを照射する側の裏側を連続して撮影し、撮影された画像情報に貫通光Ltが含まれているときにワークWのレーザ光照射箇所における貫通を検出する。具体的には、カメラ25においてワークWのレーザ光Lfを照射する側の裏側を連続して撮影を行い、撮影された画像情報について処理装置26で画像解析を行う。処理装置26は、画像解析の結果、当該画像情報に貫通光Ltが含まれていると判断したときに、ワークWのレーザ光照射箇所における貫通を検出した旨の信号を制御装置4に出力する。
ステップS303では、連続して、画像情報に貫通光Ltが含まれている時間(つまり、検出部によってレーザ光照射箇所における貫通が連続して検出された時間)Ts_2を計測する。具体的には、制御装置4が、処理装置6から連続してワークWのレーザ光照射箇所における貫通を検出した旨の信号を受けた時間の計測を行う。ステップS304では、制御装置4において、Ts_2が規定時間tを超えたか否かを判断する。ステップS304でTs_2が規定時間tを超えたと判断された時は、ステップS305において、レーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了する。具体的には、レーザ発振器2及びスキャナ3に対して、制御装置4が、レーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了させるよう指令する。ステップS304でTs_2が規定時間tを超えていないと判断された時は、処理をステップS302に戻す。
これにより、レーザ光を走査してワークの穴あけ加工をする場合に、穴あけが不十分な状態で加工を終了してしまうことなく、かつ、ワークの切断箇所の周辺における熱影響部の範囲を抑えることができる。
なお、実施の形態2にかかるレーザ穴あけ装置21のレーザ光Lfの走査軌跡に対する出射を終了するタイミングを判断する処理フローにおいて、実施の形態1の変形例における処理フロー(図8参照)のように、加工時間によってレーザ光の出力を上げるか否かの判断をしてもよい。
以上、本発明を上記実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
1 レーザ穴あけ装置
2 レーザ発振器
3 スキャナ
4 制御装置
5 受光センサ
6 処理装置

Claims (2)

  1. ワークに穴をあけるために当該穴の周囲領域にレーザ光を走査して照射することにより前記ワークの穴あけ加工を行うレーザ穴あけ装置であって、
    レーザ光を出射するレーザ出射部と、
    レーザ光を走査するレーザ走査部と、
    前記レーザ出射部および前記レーザ走査部を制御する制御部と、
    前記ワークのレーザ光照射箇所における貫通を検出する検出部と、を備え、
    前記制御部は、前記検出部によって前記レーザ光照射箇所における貫通が連続して検出された時間を計測し、当該計測した時間が前記ワーク上において前記レーザ光が走査によって穴の周囲に一周照射される時間以上となったときに、前記ワーク上におけるレーザ光の走査軌跡に対する出射を終了させ
    前記制御部は、穴あけ加工を開始してからの経過時間が予め定められた穴あけ完了予定時間を超えても前記検出部により前記レーザ光照射箇所における貫通が検出されない場合にレーザ光の出力を上げるレーザ穴あけ装置。
  2. 前記検出部は、前記レーザ光照射箇所から熱放射した戻り光の強度を測定する受光センサと、前記受光センサにより測定された前記戻り光の強度が予め定められた閾値以下であるときに前記ワークの前記レーザ光照射箇所においてレーザ光が貫通したと判断する処理装置と、を備える請求項1に記載のレーザ穴あけ装置。
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