JP6443130B2 - 空調システム - Google Patents

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Description

本発明は、空調システムに関するものである。
従来より、室内を空調する空気調和機が知られている。特許文献1には、この空気調和機を、通信手段を介してネットワークに接続したシステムが開示されている。このシステムでは、ユーザの設定した空気調和機の設定温度に関する情報が、ネットワークを介して出力され、この情報に基づいてユーザが節電に寄与したエコポイントが算出される。このエコポイントが、ユーザの携帯端末に配布されて還元されることで、ユーザのエコ活動の促進を図っている。
特開2010−48455号公報
特許文献1に記載のように、ユーザの空気調和機の運転に関する情報を、ネットワークを介して所定のサーバ等に記憶させ、この情報に基づいて空気調和機のデマンド制御を行ったり、ユーザの節電の寄与度に応じてユーザにインセンティブ(電子マネーやポイント等)を配布したりする空調システムを構築することが考えられる。
しかし、ユーザの空気調和機の運転に関する情報としては、例えばユーザがどの時間に空気調和機をON/OFFさせ、どのような運転を行っていたか等を含むことがある。このような情報は、ユーザにとってはプライバシーに関わるセキュアな情報といえる。このため、このような情報がネットワーク上に配信されると、ユーザのセキュアな個人情報が第三者に漏洩してしまうリスクがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ユーザの空気調和機に係る情報の漏洩を防止しつつ、ネットワークを介して空気調和機を制御できる空調システムを提案することである。
第1の発明は、空調システムを対象とし、複数のユーザにそれぞれ対応し、運転に関するデータを送信する通信部(18)を有する空気調和機(10)と、上記データ及び該データに所定の処理を施したデータの一方又は両方を含む運転データを記憶する記憶部(32)と、該記憶部(32)に記憶された運転データに基づき上記空気調和機(10)に制御信号を出力する指令部(35)とを有する一次側サーバ(30)と備え、該一次側サーバ(30)は、他のユーザが通信可能な二次側サーバ(60)に対して、上記ユーザの空気調和機(10)の少なくとも一部の運転データの送信が禁止されるように構成されることを特徴とする。
第1の発明では、空気調和機(10)の通信部(18)を介して、該空気調和機(10)の運転データが一次側サーバ(30)に送信される。一次側サーバ(30)では、所定のユーザの空気調和機(10)の運転データが記憶部(32)に記憶される。一次側サーバ(30)の指令部(35)は、この運転データに基づき空気調和機(10)に所定の制御信号を出力する。これにより、空気調和機(10)は、一次側サーバ(30)の指令に応じた運転が行われる。
一次側サーバ(30)に記録された運転データは、他のサーバ(二次側サーバ(60))に送信することで、他の用途としても利用可能である。しかし、この運転データは、例えばユーザがどのような時刻に空気調和機(10)を運転しているか、どのような運転モードを好んで利用しているか等の、比較的プライバシーの高い情報も含んでいる。従って、この運転データの全てを二次側サーバ(60)に送信してしまうと、このようなデータが第三者に漏洩してしまうリスクが高くなる。
そこで、本発明では、空気調和機(10)と二次側サーバ(60)との間に、情報漏洩のリスクの低い一次側サーバ(30)を介在させている。一次側サーバ(30)は、ユーザの空気調和機(10)の運転データの少なくとも一部のデータについて、二次側サーバ(60)へ送信することが禁止されている。これにより、二次側サーバ(60)にユーザのプライバシーに関わるようなセキュアな情報が送信されることがなく、このような情報が第三者に漏洩してしまうことを防止できる。
第2の発明は、第1の発明において、上記一次側サーバ(30)は、上記空気調和機(10)の目標電力削減量を算出する目標電力削減量算出部(34)を有し、上記指令部(35)は、上記空気調和機(10)が上記目標電力削減量を満たすためのデマンド制御を実行させる制御信号を上記空気調和機(10)に送信することを特徴とする。
第2の発明では、一次側サーバ(30)の目標電力削減量算出部(34)が、ユーザに対応する空気調和機(10)の目標電力削減量を算出する。この目標電力削減量は、例えば電力会社の電力重要削減量(いわゆるデマンド値)に応じて決定される。一次側サーバ(30)の指令部(35)は、ユーザの空気調和機(10)に対し、目標電力削減量を満たすためのデマンド制御を実行させる制御信号を空気調和機(10)に出力する。この結果、空気調和機(10)では、消費電力量を削減するような省エネ運転が実行される。
第3の発明は、第2の発明において、上記一次側サーバ(30)は、上記記憶部(32)に記憶された上記運転データに基づき、上記空気調和機(10)の通常の運転条件下における消費電力量をベースラインとして導出するベースライン導出部(33)と、該ベースラインから上記デマンド制御時の空気調和機(10)の消費電力量を差し引くことで、上記デマンド制御時の空気調和機(10)の節電電力量を算出する節電効果算出部(36)とを有していることを特徴とする。
第3の発明では、一次側サーバ(30)の記憶部(32)に記憶された、ユーザの運転データに基づき、該ユーザに対応する空気調和機(10)の通常の運転条件下における消費電力量がベースラインとして導出される。一次側サーバ(30)の節電効果算出部(36)は、ベースラインから、デマンド制御時の空気調和機(10)の消費電力量(実測値)を差し引く。この値(節電電力量)は、ユーザがデマンド制御によりどの程度、節電に貢献したかを示す指標となる。
第4の発明は、第3の発明において、上記一次側サーバ(30)は、上記節電効果算出部(36)で算出した節電電力量に基づき、節電に寄与したユーザのインセンティブ値を算出するインセンティブ導出部(37)を有し、該インセンティブ導出部(37)で算出したインセンティブ値を上記二次側サーバ(60)に送信するように構成されていることを特徴とする。
第4の発明では、一次側サーバ(30)のインセンティブ導出部(37)が、節電効果算出部(36)で算出した節電電力量に基づき、節電に寄与したユーザのインセンティブ値を算出する。インセンティブ導出部(37)で求められたインセンティブ値は、二次側サーバ(60)へ送信される。このインセンティブ値は、ユーザのプライバシーに関わるようなセキュアな情報でない。従って、二次側サーバ(60)に受信されたインセンティブ値が、万が一第三者に漏洩してしまったとしても、ユーザのプライバシーはさほど損なわれない。
第1の発明によれば、ユーザに対応する空気調和機(10)と、他のユーザがアクセス可能な二次側サーバ(60)との間に、情報漏洩のリスクが比較的低い一次側サーバ(30)を設け、一次側サーバ(30)から二次側サーバ(60)に対する少なくとも一部の運転データの送信を禁止している。これにより、ユーザのプライバシーに関わるような運転データは、一次側サーバ(30)のみでセキュアに管理でき、このようなデータが第三者に漏洩してしまうことを防止できる。
第2の発明によれば、一次側サーバ(30)から空気調和機(10)へデマンド制御の実行指令を送信することで、空気調和機(10)で節電要求を満たすような運転を行うことができる。この結果、例えば電力会社は、電力需要を所望とする値に調整できる。また、ユーザは、空気調和機(10)の節電に貢献できるとともに、電力料金を低減できる。一次側サーバ(30)を取り扱う事業者は、電力会社等からインセンティブを得ることができる。また、このようなデマンド制御機能が付与される空気調和機(10)の販売が促され、該空気調和機(10)を取り扱う事業者の儲けも増加する。
第3の発明によれば、空気調和機(10)の通常の運転条件下におけるベースラインから、デマンド制御時の空気調和機(10)の消費電力量を差し引くことで、ユーザがどの程度、節電に寄与したかを具体的な指標(節電電力量)として求めることができる。特に第4の発明によれば、この節電電力量に基づきユーザのインセンティブ値を求めることで、例えばこのインセンティブ値に見合ったポイント(電子マネー等)をユーザに還元することができ、ユーザの節電活動を推進できる。ここで、二次側サーバ(60)には、空気調和機(10)の運転データではなく、ユーザのインセンティブ値が送信される。このインセンティブ値は、ユーザのプライバシーを損なうほどのセキュアな情報ではないため、万が一、この情報が第3者に漏洩してしまったとしても、ユーザが大きな被害を受けることはない。
図1は、実施形態に係るデマンド制御システムの全体構成を示す概略のブロックズ図である。 図2は、空気調和機、スマートフォン、及び制御アプリケーションの詳細を示した図1相当図である。 図3は、一次側サーバ、電力会社、及び情報提供事業者の詳細を示した図1相当図である。 図4は、二次側サーバの詳細を示した図1相当図である。 図5は、変形例1に係るデマンド制御システムの全体構成を示す概略のブロック図であり、実施形態に係るデマンド制御システムの詳細な構成の図示を省略したものである。 図6は、変形例2に係るデマンド制御システムの全体構成を示す概略のブロック図であり、実施形態に係るデマンド制御システムの詳細な構成の図示を省略したものである。 図7は、変形例3に係るデマンド制御システムの全体構成を示す概略のブロック図であり、実施形態に係るデマンド制御システムの詳細な構成の図示を省略したものである。 図8は、変形例4に係るデマンド制御システムの全体構成を示す概略のブロック図であり、実施形態に係るデマンド制御システムの詳細な構成の図示を省略したものである。 図9は、変形例5に係るデマンド制御システムの全体構成を示す概略のブロック図であり、実施形態に係るデマンド制御システムの詳細な構成の図示を省略したものである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
〈全体構成〉
本発明の実施形態は、デマンド制御システム(S)である。図1に示すように、デマンド制御システム(S)は、複数のユーザ毎の家屋の室内等に設置される空気調和機(10)と、これらのユーザ毎のスマートフォン(情報端末)(20)と、一次側サーバ(30)と、電力会社(40)と、情報提供事業者(50)と、二次側サーバ(60)とがネットワーク(N)上に接続されて構成される。空気調和機(10)及び一次側サーバ(30)は、事業者Aの管理下に置かれており、空調システム(A)を構成している。図1では、複数のユーザのうちユーザ1(以下、単にユーザともいう)の詳細のみを図示している。
〔空気調和機〕
図2に示すように、空気調和機(10)は、エアコンメーカである事業者Aにより製造される。空気調和機(10)は、室内の冷房や暖房を行うヒートポンプ式の空気調和装置(ヒートポンプ装置)である。空気調和機(10)は、空気調和機本体(11)を有している。空気調和機本体(11)は、圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、室内熱交換器が接続された冷媒回路を備えている。冷媒回路では、圧縮機で圧縮された冷媒が循環することで冷凍サイクルが行われる。これにより、蒸発器となる室内熱交換器により室内空気が冷却され、冷房が行われる。また、凝縮器となる室内熱交換器により室内空気が加熱され、暖房が行われる。
空気調和機(10)は、室内温度センサ(12)、室外温度センサ(13)、温度設定部(14)、消費電力量検知部(15)、記憶部(16)、制御部(17)、及び通信部(18)を備えている。
室内温度センサ(12)は、室内空気の温度を検出し、室外温度センサ(13)は、室外空気の温度を検出する。温度設定部(14)は、空気調和機(10)の対象となる室内空間の目標温度が設定される。なお、空気調和機(10)は、空気の状態を検出するセンサとして、室内の湿度を検出する室内湿度及び/又は室外の湿度を検出する室外湿度センサを有していてもよい。
消費電力量検知部(15)は、空気調和機(10)の消費電力量を検知する。消費電力量検知部(15)は、例えば空気調和機(10)に電力を供給するためのプラグと、該プラグが差し込まれるコンセント(200V)との間に接続される。消費電力量検知部(15)は、例えばネット接続式の電力量センサで構成される。
記憶部(16)は、各種の制御プログラムや必要なデータを不揮発的に記憶する、HDD(Hard disk drive:ハードディスクドライブ) やRAM(Random Access Memory:ランダムアクセスメモリ)等の記憶装置である。記憶部(16)には、空気調和機(10)のID(Identification:利用者や機器を識別するための符号)(以下、空気調和機のIDをエアコンIDともいう)や、空気調和機(10)の経時的な運転データが記憶される。運転データとしては、例えば空気調和機(10)のON動作及びOFF動作、運転モード(例えば冷房や暖房等)、室内温度センサ(12)で検出した室内温度、室外温度センサ(13)で検出した室外温度、温度設定部(14)に設定した設定温度、消費電力量検知部(15)で検知した消費電力量、室外や室内の温湿度等の時系列データが記憶される。なお、これらの運転データを、空気調和機(10)の記憶部(16)ではなく、一次側サーバ(30)の記憶部(32)に記憶させるのが好ましい(図3を参照)。
制御部(17)は、空気調和機本体(11)の圧縮機、膨張弁、四方切換弁、その他の開閉弁等を制御することで、空気調和機本体(11)の運転モードや、運転能力を調節可能に構成されている。
通信部(18)は、空気調和機(10)とネットワーク(N)とを有線又は無線により接続する通信モジュールでる。例えば通信部(18)は、空気調和機本体(11)に内蔵される無線通信モジュールであり、例えば3G回線等により一次側サーバ(30)やスマートフォン(20)と通信可能に構成されている。通信部(18)は、ユーザの家屋のルータとワイヤレスネットワークを介して接続され、一次側サーバ(30)、又は一次側サーバ(30)及びスマートフォン(20)と通信可能に構成されていてもよい。
〔スマートフォン〕
図1及び図2に示すように、スマートフォン(20)は、ユーザが所有する情報端末を構成している。この情報端末として、例えばタブレットやパソコン等を用いるようにしてもよい。スマートフォン(20)は、表示部(21)、操作部(22)、位置情報取得部(23)、制御アプリケーション(24)、ID第2設定部(25)、及び通信部(26)を備えている。
表示部(21)は、液晶や有機EL方式の画面等で構成され、所定の情報をユーザに表示する。操作部(22)は、タッチパネルやボタン等で構成される。位置情報取得部(23)は、スマートフォン(20)の位置情報を取得するGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)で構成される。
制御アプリケーション(24)は、例えば上記事業者Aによって開発される。この制御アプリケーション(24)は、事業者Aの独自のAPI(Application Programming Interface:ソフトウェアコンポーネントが互いにやりとりするのに使用するインタフェースの仕様)(以下、事業者Aの独自のAPIを「API(A)ともいう」)をベースとして作成されるのが好ましい。なお、制御アプリケーション(24)は、事業者Aの下請け業者や、他の事業者が作成してもよい。また、他の事業者が独自のAPIをベースに制御アプリケーションを作成した場合、詳細は後述するデマンド制御時の詳細な制御データは、他の事業者が作成した制御アプリケーションでは取り扱えないものとするのが好ましい。
制御アプリケーション(24)は、ユーザID第1設定部(24a)、デマンド制御参加可否設定部(24b)、デマンド制御運転設定部(24c)、デマンド制御結果通知部(24d)、及び消費電力量通知部(24e)を有している。
ユーザID第1設定部(24a)には、事業者Aが管理するユーザのID(以下、ID(A)ともいう)と空気調和機(10)のエアコンIDとが設定される。これにより、エアコンIDとユーザID(A)とが関連付けられる。この関連付けられたデータは、一次側サーバ(30)に送信される。
デマンド制御参加可否設定部(24b)は、ユーザがデマンド制御に参加するか否かを設定可能に構成される。つまり、ユーザは、スマートフォン(20)上において、制御アプリケーション(24)を起動し、デマンド制御参加可否設定部(24b)において、デマンド制御に参加するか否かを、操作部(22)を介して選択する。ユーザが「デマンド制御に参加すること」を選択すると、このユーザに対応する空気調和機(10)では、詳細は後述するデマンド制御が自動的に適宜実行される。ユーザが「デマンド制御に参加しないこと」を選択すると、このユーザに対応する空気調和機(10)では、デマンド制御は実行されず、通常運転のみ行われる。
デマンド制御運転設定部(24c)は、ユーザがデマンド制御時において、空気調和機(10)の複数の運転モード(例えば3つの運転モード)のうち、どの運転モードを実行させるかを設定可能に構成される。例えばこの運転モードとしては、空気調和機(10)の節電量を優先し、空調能力をできるだけ小さくする第1モード(節電重視モード)、空気調和機(10)の節電量と空調能力とをバランスよく保つ第2モード(バランス重視モード)、室内の快適性を優先し、空調能力はさほど低減させない第3モード(快適性重視モード)等が挙げられる。
なお、デマンド制御参加可否設定部(24b)及びデマンド制御運転設定部(24c)は、電力会社(40)及び一次側サーバ()30を介してデマンド制御の要求があった毎に、ユーザに参加可否や運転モードの選択を尋ねる通知(いわゆるプッシュ通知)を行うものであってもよい。
デマンド制御結果通知部(24d)は、デマンド制御によりユーザが寄与した節電電力量や、この節電電力量の見返りとしてユーザに付与されるポイント(例えば電子マネー等)が通知される。つまり、デマンド制御システム(S)では、ユーザが電力会社(40)からの電力の需要要求に協力することで、その見返りとして、ユーザに所定のインセンティブが付与される(詳細は後述する)。
消費電力量通知部(24e)は、空気調和機(10)の消費電力量検知部(15)で検出した消費電力の時系列データや積算量等をユーザに通知可能に構成される。
ID第2設定部(25)は、事業者Bが管理するユーザのID(以下、ID(B)ともいう)を設定可能に構成される。このユーザID(B)は、例えば上述した電子マネー等のポイントをユーザに還元する際に用いられる。
通信部(26)は、スマートフォン(20)と一次側サーバ(30)、又は一次側サーバ(30)及びスマートフォン(20)と通信可能に構成される通信モジュールである。
〔一次側サーバ〕
図3に示すように、一次側サーバ(30)は、事業者Aによって管理される。一次側サーバ(30)は、ID管理部(31)、記憶部(32)、ベースライン導出部(33)、目標電力削減量算出部(34)、デマンド制御指令部(35)、節電効果算出部(36)、インセンティブ分配部(37)、及び通信部(38)を備えている。
ID管理部(31)は、上述したエアコンIDと、ユーザ1のID(A)と、ユーザ1のID(B)とを関連付ける。これにより、空気調和機(10)は、ID(A)及びID(B)に対応するユーザ1の所有物であると紐付けられる。
記憶部(32)には、上述した空気調和機(10)の記憶部(16)と同様にして、空気調和機(10)の運転データが記憶される。なお、上述したように、空気調和機(10)の記憶部(16)にこれらの運転データを記憶しなくてもよい。更に、一次側サーバ(30)の記憶部(32)には、情報提供事業者(50)の通信部(52)から送信された、「位置情報に対応する天気情報」、「位置情報に対応する温度や湿度」、「位置情報に対応する花粉飛散情報」等が適宜記憶される。
ベースライン導出部(33)は、ユーザの空気調和機(10)の運転において、所定の運転条件下で通常の運転を行った場合、この空気調和機(10)でどの程度の消費電力量が発生するかを導出するものである。つまり、ベースライン導出部(33)は、空気調和機(10)でデマンド制御を行わず節電努力がなされていない通常の運転において、所定期間における平均的な消費電力量(これをベースラインという)が算出される。このベースラインは、空気調和機(10)の各種の運転データや、スマートフォン(20)の位置情報取得部(23)で取得した位置情報に対応する天気、気温、湿度等の環境条件データに基づいて適宜算出される。
目標電力削減量算出部(34)は、電力会社(40)で算出された電力需要削減量(即ち、電力需要削減のデマンド量)に基づいて、各ユーザの空気調和機(10)の目標電力削減量を算出する。この目標電力削減量は、ユーザのスマートフォン(20)のデマンド制御運転設定部(24c)の設定に応じて変化する。
デマンド制御指令部(35)は、各ユーザの空気調和機(10)のうちデマンド制御の参加が決定された空気調和機(10)に対し、デマンド制御を実行させる指令を発信する。ここで、この指令は、単に空気調和機(10)に対し、「デマンド制御を実行させる」データ(実行指令)のみ送信するものであるのが好ましい。この場合、空気調和機(10)の制御部(17)には、この実行指令を受信した場合に、具体的に各機器をどのように制御するかのプログラムないしデータが予め設定されている。更に、空気調和機(10)の記憶部(16)には、スマートフォン(20)側からデマンド制御時にどの運転モードを行うかの指令も予め設定されている。これにより、デマンド制御の要求があった場合には、一次側サーバ(30)から単にデマンド制御の実行指令に関するデータを空気調和機(10)に送信するだけでよく、データの転送量を低減でき、空気調和機(10)で速やかにデマンド制御を実行できる。
節電効果算出部(36)は、空気調和機(10)でデマンド制御が行われた際、ユーザがどの程度節電に貢献したか(即ち、デマンド制御時の節電電力量)を算出する。ここで、この節電電力量は、上述したユーザのベースライン(即ち、通常運転時の消費電力量)から、このユーザの空気調和機(10)のデマンド制御時の消費電力量を差し引くことで求めることができる。ここで得られた各ユーザの節電電力量は、電力会社(40)へ送信される。
インセンティブ分配部(37)(インセンティブ導出部)は、電力会社(40)のインセンティブ計算部(42)で求めたインセンティブ(即、デマンド制御により得られた節電効果の見返り)に基づき、事業者Aや、その他の事業者、節電に協力したユーザのインセンティブを分配する。インセンティブ分配部(37)で決定されたユーザのインセンティブ値は、通信部(18)を介して二次側サーバ(60)へ送信される。この際、事業者BのユーザID(B)と、このユーザのインセンティブとが紐付けられたデータが二次側サーバ(60)へ送信される。
なお、一次側サーバ(30)のインセンティブ分配部(37)において、ユーザのインセンティブを所定のポイント(電子マネー等)に換算し、このポイント値を二次側サーバ(60)に出力するようにしてもよい。
〔電力会社〕
電力会社(40)は、各ユーザの家屋等に電力を供給する。電力会社(40)は、電力需要削減量算出部(41)、インセンティブ計算部(42)、及び通信部(43)を有している。
電力需要削減量算出部(41)は、所定時刻における予測される発電量と、同時刻に予測される消費電力量とを差し引いて、この値を電力需要削減のデマンド量として算出する。このデマンド量は、一次側サーバ(30)に送信され、各空気調和機(10)の目標電力削減量の算出に用いられる。
インセンティブ計算部(42)は、各空気調和機(10)のデマンド制御による節電効果(節電電力量)に応じた、インセンティブを算出する。つまり、電力会社(40)は、デマンド制御システム(S)により所定の電力需要削減効果を得ることができたので、その見返りに相当するインセンティブを示す指標を算出する。このインセンティブを示す指標は、一次側サーバ(30)に送信され、インセンティブ分配部(37)に利用される。
〔情報提供事業者〕
情報提供事業者(50)は、環境情報等の各種のデータを取得し、このデータを所定の事業者(サーバ)へ提供する。情報提供事業者(50)は、記憶部(51)と通信部(52)とを有している。
記憶部(51)には、位置情報に対応する天気情報、位置情報に対応する温度や湿度、位置情報に対応する花粉飛散情報等が記憶される。記憶部(51)に記憶されたこれらのデータは、通信部(52)を介して一次側サーバ(30)へ送信される。なお、情報提供事業者(50)は、二次側サーバ(60)と直接的にネットワークが接続される構成であってもよい。この場合、情報提供事業者(50)の記憶部(51)に記憶されたデータは、二次側サーバ(60)を経由して、一次側サーバ(30)へ送信されることになる。
〔二次側サーバ〕
図4に示すように、二次側サーバ(60)は、事業者Aと異なる事業者Bによって管理される。二次側サーバ(60)には、他のユーザのデータの送受信が可能となっている。二次側サーバ(60)は、ID管理部(61)、記憶部(62)、ポイント算出部(63)、及び通信部(64)を有している。
ID管理部(61)は、スマートフォン(20)のID第2設定部(25)で登録されたユーザID(B)(事業者Bが管理するユーザID)の管理が行われる。記憶部(62)には、これらのユーザID(B)に関する情報等が記憶される。また、二次側サーバ(60)の記憶部(62)には、他の情報提供事業者から提供されたデータ(地図情報、天気情報等が)が記憶されていてもよい。
ポイント算出部(63)は、電子マネーや各種のポイント等が取り扱われる電子マネー経済圏(70)とネットワーク(N)を介して接続されている。ポイント算出部(63)は、一次側サーバ(30)から送信されたユーザのID(B)及びインセンティブ値に基づき、このID(B)に還元するポイント(電子マネー)を算出する。算出されたポイントは、ID(B)に対応するユーザのスマートフォン(20)に通知されるとともに、ユーザは、このポイントを取得することになる。
−デマンド制御システムの動作−
デマンド制御システム(S)の全体の動作について、図1〜図4を参照しながら時系列的に改めて詳細に説明する。
ユーザは、スマートフォン(20)の制御アプリケーション(24)よりユーザID第1設定部(24a)にユーザID(A)を登録する。ユーザは、デマンド制御参加可否設定部(24b)を操作し、「デマンド制御に参加すること」を選択する。ユーザは、デマンド制御運転設定部(24c)を操作し、上述した3つの運転モードのいずれかを選択する。ユーザは、ID第2設定部(25)にユーザID(B)を登録する。
一次側サーバ(30)のID管理部(31)では、ユーザの空気調和機(10)のエアコンIDと、このユーザのユーザID(A)と、このユーザのユーザID(B)とが関連付けられるデータが得られる。一次側サーバ(30)の記憶部(32)には、空気調和機(10)の各種の運転データ、及び情報提供事業者(50)から送信された各種の環境データが蓄積される。一次側サーバ(30)のベースライン導出部(33)は、ユーザの空気調和機(10)の定格の運転条件における消費電力量がベースラインとして導出される。
電力会社(40)では、電力需要削減量算出部(41)によりデマンド量が求められ、このデマンド量が一次側サーバ(30)に送信される。一次側サーバ(30)の目標電力削減量算出部(34)は、このデマンド量に基づいて、各ユーザの空気調和機(10)の消費電力量をどの程度削減できるかを算出する。一次側サーバ(30)のデマンド制御指令部(35)からは、この結果に基づき、適応するユーザの空気調和機(10)にデマンド制御を実行する指令が出力される。
空気調和機(10)では、予めスマートフォン(20)に設定された運転モードで消費電力を削減できる運転が実行される。これにより、ユーザは、家屋等において節電を図ることができる。ユーザは、デマンド制御時の運転モードのいずれかを任意に選択することで、空気調和機(10)では、省エネ性を重視したり、快適性を重視したりした運転を行うことができる。
一次側サーバ(30)や空気調和機(10)の記憶部(16,32)には、例えばユーザが住む地域での天気予報データ、外気の温度や湿度の予報データ、花粉飛散情報データ等を蓄積できる。これにより、空気調和機(10)の制御部(17)は、このような環境データに基づき、より節電効果の高い運転(例えばプリクール運転)や、快適性を重視した運転(換気抑制運転)等の運転を実行できる。
空気調和機(10)のデマンド制御が行われると、対象となる空気調和機(10)の消費電力量が一次側サーバ(30)へ送信される。一次側サーバ(30)の節電効果算出部(36)は、ユーザに対応するベースラインから、このユーザのデマンド制御時の空気調和機(10)の消費電力量を差し引く。この結果、このユーザの空気調和機(10)において、デマンド制御により節電された節電電力量が求められる。このユーザの節電電力量は、電力会社(40)へ送信される。
電力会社(40)のインセンティブ計算部(42)は、この節電電力量に応じたインセンティブ値を算出し、この結果を一次側サーバ(30)へ送信する。一次側サーバ(30)のインセンティブ分配部(37)は、インセンティブ値を各事業者やユーザに分配する計算を行う。このようにして決定されたユーザのインセンティブ値は、ユーザID(B)とともに二次側サーバ(60)へ送信される。
二次側サーバ(60)のポイント算出部(63)では、ユーザのインセンティブ値が電子マネーや各種のポイントに換算される。換算された電子マネーやポイントは、対応するユーザID(B)を有するユーザに配布される。また、この電子マネーやポイントを通知するためのデータが、ユーザID(B)に対応するユーザのスマートフォン(20)に送信される。
ユーザは、スマートフォン(20)の制御アプリケーション(24)を立ち上げることで、自分が節電にどの程度寄与したか(節電電力量)、このような節電に伴いどの程度のインセンティブ(電子マネー等)が付与されたかを、デマンド制御結果通知部(24d)を介して把握できる。
−実施形態の効果−
上記実施形態では、空気調和機(10)の通信部(18)を介して、該空気調和機(10)の運転データが一次側サーバ(30)に送信される。一次側サーバ(30)では、所定のユーザの空気調和機(10)の運転データが記憶部(32)に記憶される。記憶部(32)に記憶された運転データは、空気調和機(10)のデマンド制御に利用されるだけであり、二次側サーバ(60)には送信されない。つまり、本実施形態では、例えば空気調和機(10)をどの時刻に運転しているか等のユーザのプライバシーに関わる情報が、二次側サーバ(60)には送信されない。このように、空気調和機(10)の運転データは、情報漏洩のリスクが比較的低い一次側サーバ(30)のみで取り扱われる。このため、ユーザのプライバシーに関わる情報が第三者に漏洩してしまうことを防止できる。
一方、一次側サーバ(30)から二次側サーバ(60)にはユーザのインセンティブ値に関する情報が送信されるだけである。従って、万が一、このような情報が第三者に漏洩してしまったとしても、ユーザのプライバシーが大きく損なわれてしまうことがない。
実施形態では、電力会社のデマンド値に応じて、一次側サーバ(30)で目標電力削減量が算出され、この要求を満たすように空気調和機(10)の運転が制御される。これにより、電力会社(40)は、電力需要を所望とする量に調整できる。また、ユーザは、空気調和機(10)の消費電力を抑えることで、電力料金の節約を図ることができる。更に、ユーザには、節電の貢献度合いに応じたインセンティブ(電子マネーや各種のポイント)が還元されるので、節電の意識の向上を図ることができる。
事業者Aは、デマンド制御に対応する空気調和機(10)や、制御アプリケーション(24)の販売を促進できる。また、事業者Aには、デマンド制御による電力会社(40)のインセンティブの一部が分配される。
〈実施形態の変形例〉
上述した実施形態に係るデマンド制御システム(S)は、以下に示す各変形例の構成であってもよい。なお、以下の変形例について、特に言及しない構成は基本的に上記実施形態と同様であり、これらの構成の図示は省略している。
〔変形例1〕
図5に示すように、変形例1では、ユーザ1が照明機器(71)を有している。照明機器(71)は、照明機器(71)のIDが設定されている。照明機器(71)のIDと、ユーザ1のID(A)とは、スマートフォン(20)のユーザID第1設定部(24a)において関連付けられる。照明機器(71)の制御は、基本的に事業者Aが作成したAPIに基づいて行われる。なお、照明機器(71)のIDとID第2設定部(25)のユーザID(B)が関連付けられる場合、更に、事業者Aが管理するユーザID(A)とユーザID(B)を関連付けるとよい。これにより、照明機器(71)とユーザID(A)とが紐付けられ、ユーザID(A)に関する情報に基づき、照明機器(71)を制御することができる。
変形例1では、照明機器(71)がデマンド制御の対象となる。つまり、電力会社(40)からデマンド制御の要求があった場合、一次側サーバ(30)から照明機器(71)に対して節電を行う指令(例えば照度を落とす指令)が送信される。ここで、照明機器(71)を対象としたデマンド制御に参加するか否かは、上記実施形態と同様、デマンド制御参加可否設定部(24b)により設定される。また、デマンド制御時に照明機器(71)をどのように制御するか(省エネを重視するか、節電を重視するか等)は、デマンド制御運転設定部(24c)により設定される。
一次側サーバ(30)は、空気調和機(10)の節電電力量に対し照明機器(71)の節電電力量を合算する。電力会社(40)は、このトータルの節電電力量に見合ったインセンティブ値を算出し、一次側サーバ(30)は、このうちユーザに分配されるインセンティブ値を算出する。二次側サーバ(60)は、このインセンティブ値を換算したポイントをユーザに配布する。
〔変形例2〕
図6に示すように、変形例2では、事業者Aの開発したAPI(以下、API(A)ともいう)が一般公開される。このAPI(A)は、空気調和機(10)の制御に用いられるものであり、例えば一次側サーバ(30)や二次側サーバ(60)を通じて一般公開される。
変形例2では、API(A)が一般公開されているため、個人プログラム開発者等がAPI(A)をベースとしたアプリケーションを作成することができる。例えばAPI(A)をベースとしたコンペティションやハッキングマラソンを行ったり、認証制度等を導入したりすることで、空気調和機(10)を容易に制御できるAPI(A)を利用した様々なアプリケーションの開発を促すことができる。即ち、このような新規の面白いアプリケーションの開発を促すことで、API(A)のファン化が進み、事業者AがAPI(A)に基づくアプリケーション開発のイニシアティブを得ることができる。このようなアプリケーションの販売・運用に際しては、APIの開発元である事業者Aも課金が可能となる。
例えば変形例2では、スマートフォン(20)に新規のエアコン連動アプリケーション(27)が導入されている。エアコン連動アプリケーション(27)は、ユーザの所有するテレビ(72)のデータを、通信部(26)を介して一次側サーバ(30)へ送信し、このデータに基づいて空気調和機(10)を制御するものである。具体的には、例えばエアコン連動アプリケーション(27)は、「映画連動モード」や「現地気候再現モード」を選択できる。例えば「映画連動モード」を選択すると、テレビ(72)で映し出される映像に対応する温度/湿度データが、一次側サーバ(30)を経由して、又は一次側サーバ(30)を経由せず、空気調和機(10)へ送信される。空気調和機(10)は、この映像に対応する温度や湿度を再現するように空調制御を行う。
また、「現地気候再現モード」を選択すると、例えばテレビ(72)で映し出されるサッカー場や海外の気候に対応する温度/湿度データが、一次側サーバ(30)を経由して、又は一次側サーバ(30)を経由せず、空気調和機(10)へ送信される。空気調和機(10)は、この映像に対応する温度や湿度を再現するように空調制御を行う。
〔変形例3〕
図7に示すように、変形例3では、ユーザ1が、事業者Aと異なる事業者Dが製造した空気調和機(73)を有している。変形例3の空気調和機(73)は、二次側サーバ(60)と接続しており、一次側サーバ(30)とは接続していない。変形例3では、例えば二次側サーバ(60)を介して空気調和機(73)のデマンド制御の指令を出力し、空気調和機(73)を制御することができる。空気調和機(73)のエアコンIDと、ユーザID(B)とが関連付けられることで、空気調和機(73)の節電電力量に見合ったポイントがユーザに配布される。なお、空気調和機(73)と二次側サーバ(60)との間に、事業者Dが管理する別のサーバを介在させてもよい。
変形例3において、二次側サーバ(60)のデマンド制御の指令が、一次側サーバ(30)を経由して空気調和機(10)へ送信される構成としてもよい。また、電力会社(40)や情報提供事業者(50)は、二次側サーバ(60)と接続され、上記実施形態の一次側サーバ(30)の機能(即ち、ベースライン導出部(33)、目標電力削減量算出部(34)、デマンド制御指令部(35)、節電効果算出部(36)、インセンティブ分配部(37)等)が二次側サーバ(60)に付与されていてもよい。
スマートフォン(20)の制御アプリケーション(24)は、事業者Aが開発したAPI(A)がベースとなっていることが好ましいが、他社(例えば事業者B)が開発したAPI(B)がベースとなっていてもよい。
〔変形例4〕
図8に示すように、変形例4では、事業者Bが管理する二次側サーバ(60)に機器販売情報発信部(65)と機器ID関連付部(66)とが設けられている。
機器販売情報発信部(65)では、二次側サーバ(60)をプラットフォームとして所定の機器の販売情報が発信される。ユーザは、機器販売情報発信部(65)で得た情報に基づいて所望とする機器(購入機器(74))を、ネットワーク(N)を経由して購入する。
機器ID関連付部(66)は、ユーザが所定の機器を購入すると、二次側サーバ(60)において、この購入機器(74)のプロダクトIDと、事業者Bの管理するユーザID(B)とを関連付ける。プロダクトIDとユーザID(B)とが関連付けられたデータは、一次側サーバ(30)に送信される。これにより、一次側サーバ(30)の記憶部(32)には、プロダクトIDと、これに対応するユーザID(B)に関するデータが記憶される。
変形例4のスマートフォン(20)には、事業者Aの管理するユーザID(A)を登録するID設定部(28)が設けられている。購入機器(74)を入手したユーザは、スマートフォン(20)の操作部(22)を操作し、ID設定部(28)にユーザID(A)を設定する。このユーザID(A)は、一次側サーバ(30)に送信される。
このようにして、一次側サーバ(30)のID管理部(31)では、例えばユーザ1に対応するユーザID(A)、ユーザID(B)、エアコンID、購入機器(74)のプロダクトIDが関連付けられる。空気調和機(10)や購入機器(74)でデマンド制御が行われると、節電電力量に応じたインセンティブ値が算出され、二次側サーバ(60)のポイント算出部(63)では、このインセンティブ値を換算したポイント(電子マネー等)が算出される。このポイントは、ユーザID(B)の登録者であるユーザ1に配布される。
以上のように、変形例4では、二次側サーバ(60)で販売された機器のプロダクトIDと、二次側サーバ(60)の管理事業者BのユーザID(B)とが、購入の時点において予め自動的に関連付けられる。このため、ユーザは、例えば購入機器(74)のプロダクトIDと、ユーザID(B)との双方をスマートフォン(20)等に入力・設定することなく、購入機器(74)をデマンド制御の対象として組み込むことができる。
事業者Bは、自己の二次側サーバ(60)において付加価値の高い機器を販売できるため、販売促進効果、及び広告宣伝効果を得ることができる。また、事業者Bは、機器の販売に関する情報を蓄積することができる。更に、事業者Bは、中小企業等の機器の販売業者から販売サービス料を得ることも可能である。
事業者Aは、事業者Bを介して販売された機器(74)が、デマンド制御の対象となることで、電力会社等からインセンティブを受け取ることができる。また、デマンド制御用の制御アプリケーション(24)の改版権は、事業者Aが握ることになるので、他社が制御アプリケーション(24)を使用する際のライセンス権の販売を行うことも可能である。
〔変形例5〕
図9に示すように、変形例5のデマンド制御システム(S)には、ユーザの生体情報を管理する機能が付与されている。具体的に、ユーザ1は、生体情報検知装置(80)を有している。
生体情報検知装置(80)は、例えば脳活動量センサや、体動センサ等で構成されている。例えば脳活動量センサで取得したユーザの脳活動量は、認知症のケアとして用いることができる。また、体動センサで取得した就寝時のユーザの体動(粗体動、呼吸、心拍等)は、ユーザの睡眠障害等のケアとして用いることができる。脳活動量センサは、ユーザに接触して該ユーザの脳活動量を検知する接触式であってもよいし、赤外線等によりユーザに接触せずに該ユーザの脳活動量を検知する非接触式であってもよい。また、体動センサは、ユーザの体や腕等に装着される拘束式であってもよいし、ユーザの体の下に配置される感圧チューブからなる非拘束式であってもよい。
生体情報検知装置(80)で検出したこれらの生体情報は、有線又は無線により空気調和機(10)、スマートフォン(20)、及び一次側サーバ(30)の少なくとも1つに送信可能である。これにより、ユーザの生体情報の時系列データを一次側サーバ(30)の記憶部(32)に最終的に記憶できる。
スマートフォン(20)には、ヘルスケアアプリケーション(29)が搭載されている。ヘルスケアアプリケーション(29)は、事業者AのAPI(A)により開発されている。ヘルスケアアプリケーション(29)では、事業者Aの管理するユーザID(A)と、生体情報検知装置のIDとが関連付けられ、このデータが一次側サーバ(30)に出力される。これにより、ユーザ1の生体情報検知装置(80)から送信された生体情報が、ユーザ1のものであることが特定される。
一次側サーバ(30)は、ネットワークを介して医療施設(81)と接続されている。一次側サーバ(30)に記録されたユーザの生体情報は、医療施設(81)に送信される。医療施設(81)では、医者等がこのデータを観察し、所定のアドバイスを、一次側サーバ(30)を介してユーザのスマートフォン(20)へ送信する。
スマートフォン(20)のヘルスケアアプリケーション(29)では、生体情報検知装置(80)で取得した各生体情報や、この生体情報に対する医療施設(81)からのアドバイス結果を確認することができる。これにより、ユーザは、認知症や睡眠障害に対して速やかに対処することができる。また、事業者Aは、このようなサービスに対し、ユーザから課金できる。
一次側サーバ(30)で記憶された生体情報に関するデータは、情報の漏洩性のリスクの高い二次側サーバ(60)には送信されない。このため、生体情報のようなプライバシーの高い情報を機密性の高いサーバ(一次側サーバ(30))にて保護できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態では、ヒートポンプ装置としての空気調和機(10)をデマンド制御の対象としている。しかし、ヒートポンプ装置としての給湯器をデマンド制御の対象とし、上述した実施形態と同様の制御を行ってもよい。
一次側サーバ(30)及び二次側サーバ(60)の管理者の関係は、上述した実施形態に限られない。例えば一次側サーバ(30)と二次側サーバ(60)との双方を事業者Aが管理してもよいし、一次側サーバ(30)と二次側サーバ(60)との双方を事業者Bが管理してもよい。また、事業者Aは自己が管理する一次側サーバ(30)を事業者Bからレンタルしてもよい。
以上説明したように、本発明は、空調システムについて有用である。
A 空調システム
10 空気調和機
30 一次側サーバ
32 記憶部
33 ベースライン導出部
34 目標電力削減量算出部
35 デマンド制御指令部(指令部)
37 インセンティブ分配部(インセンティブ導出部)
60 二次側サーバ

Claims (4)

  1. 複数のユーザにそれぞれ対応し、運転に関するデータを送信する通信部(18)を有する空気調和機(10)と、
    上記データ及び該データに所定の処理を施したデータの一方又は両方を含む運転データを記憶する記憶部(32)と、該記憶部(32)に記憶された運転データに基づき上記空気調和機(10)に制御信号を出力する指令部(35)とを有する一次側サーバ(30)と備え、
    上記一次側サーバ(30)は、他のユーザが通信可能な二次側サーバ(60)に対して、上記ユーザの空気調和機(10)の少なくとも一部の運転データの送信が禁止されるように構成される
    ことを特徴とする空調システム。
  2. 請求項1において、
    上記一次側サーバ(30)は、上記空気調和機(10)の目標電力削減量を算出する目標電力削減量算出部(34)を有し、
    上記指令部(35)は、上記空気調和機(10)が上記目標電力削減量を満たすためのデマンド制御を実行させる制御信号を上記空気調和機(10)に送信する
    ことを特徴とする空調システム。
  3. 請求項2において、
    上記一次側サーバ(30)は、
    上記記憶部(32)に記憶された上記運転データに基づき、上記空気調和機(10)の通常の運転条件下における消費電力量をベースラインとして導出するベースライン導出部(33)と、
    上記ベースラインから上記デマンド制御時の空気調和機(10)の消費電力量を差し引くことで、上記デマンド制御時の空気調和機(10)の節電電力量を算出する節電効果算出部(36)とを有している
    ことを特徴とする空調システム。
  4. 請求項3において、
    上記一次側サーバ(30)は、上記節電効果算出部(36)で算出した節電電力量に基づき、節電に寄与したユーザのインセンティブ値を算出するインセンティブ導出部(37)を有し、該インセンティブ導出部(37)で算出したインセンティブ値を上記二次側サーバ(60)に送信するように構成されている
    ことを特徴とする空調システム。
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