JP6443049B2 - カートリッジ式中空糸膜モジュール - Google Patents

カートリッジ式中空糸膜モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP6443049B2
JP6443049B2 JP2014540258A JP2014540258A JP6443049B2 JP 6443049 B2 JP6443049 B2 JP 6443049B2 JP 2014540258 A JP2014540258 A JP 2014540258A JP 2014540258 A JP2014540258 A JP 2014540258A JP 6443049 B2 JP6443049 B2 JP 6443049B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
potting
hollow fiber
fiber membrane
holding groove
holding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014540258A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014175409A1 (ja
Inventor
小林 敦
敦 小林
隼人 犬塚
隼人 犬塚
俊 志村
俊 志村
紀浩 武内
紀浩 武内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Publication of JPWO2014175409A1 publication Critical patent/JPWO2014175409A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6443049B2 publication Critical patent/JP6443049B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D63/00Apparatus in general for separation processes using semi-permeable membranes
    • B01D63/02Hollow fibre modules
    • B01D63/04Hollow fibre modules comprising multiple hollow fibre assemblies
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D63/00Apparatus in general for separation processes using semi-permeable membranes
    • B01D63/02Hollow fibre modules
    • B01D63/034Lumen open in more than two directions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2313/00Details relating to membrane modules or apparatus
    • B01D2313/02Specific tightening or locking mechanisms
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2313/00Details relating to membrane modules or apparatus
    • B01D2313/04Specific sealing means
    • B01D2313/041Gaskets or O-rings
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2313/00Details relating to membrane modules or apparatus
    • B01D2313/04Specific sealing means
    • B01D2313/042Adhesives or glues
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2313/00Details relating to membrane modules or apparatus
    • B01D2313/08Flow guidance means within the module or the apparatus
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2315/00Details relating to the membrane module operation
    • B01D2315/08Fully permeating type; Dead-end filtration
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/44Treatment of water, waste water, or sewage by dialysis, osmosis or reverse osmosis

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)

Description

本発明は、水処理分野、発酵工業分野、医薬品製造分野、食品工業分野などで使用するカートリッジ式中空糸膜モジュールに関するものである。
微生物や培養細胞の培養を伴う物質生産方法である発酵法は、大きく(1)回分発酵法(Batch発酵法)および流加発酵法(Fed−Batch発酵法)と、(2)連続発酵法とに分類することができる。
上記(2)の連続発酵法において、微生物や培養細胞を分離膜でろ過し、ろ過液から化学品を回収すると同時に濃縮液中の微生物や培養細胞を発酵培養液に保持または還流させることにより、発酵培養液中の微生物や培養細胞濃度を高く維持する方法が提案されている。
例えば、分離膜として有機高分子からなる平膜を用いた連続発酵装置において、連続発酵する技術が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1の技術は有効に連続発酵できるが、平膜ユニットの設置容積に対する有効膜面積が小さいため、目的化学品をこの技術で製造することに対するコストメリットが十分ではなく、効率化の点で検討の余地があった。
上記課題の解決のために、連続発酵装置に用いる分離膜を有機高分子からなる中空糸膜とした、連続発酵技術が提案されている(特許文献2参照)。この技術では、膜ユニットにおいて単位体積あたりの膜面積が大きくとれるため、従来の連続発酵と比べて発酵生産効率は格段に高くなった。
さらに中空糸膜を用いた分離膜モジュールとしては、多数本の中空糸膜束が筒状ケースに収納され、少なくとも一方は中空糸膜の端面が開口された状態で、該中空糸膜束の両方の端部が接着剤によって該筒状ケースに固定された一体型モジュールが知られている。また発酵分野など蒸気滅菌が必要な分野では、モジュールのコストを低減するため筒状ケース内にカートリッジを装着して使用するカートリッジ式モジュールが用いられることが多い。カートリッジ式中空糸膜モジュールの形態としては例えば中空糸膜の一方の端部を筒状ケース内に保持し、もう一方の端部を筒状ケースに保持しない状態としたものが提案されている(特許文献3参照)。
日本国特開2007−252367号公報 日本国特開2008−237101号公報 日本国特開2012−161288号公報
しかしながらこのような構造の中空糸膜モジュールでは、クロスフローろ過時や、エアスクラビング時に流体の流れによって中空糸膜が浮き上がり、膜が折れて損傷する場合があった。クロスフローろ過やエアスクラビングでは、一般的にモジュールの下方向から上方向に向かって流体を流す。そのため流れによる応力が発生し、モジュール下部のポッティング部や中空糸膜を上方向に押し上げる力が働く。ここで中空糸膜の下方の端部が筒状ケースに保持されていない状態だと、中空糸膜が浮き上がり、膜が折れて損傷する場合があった。
一方で、中空糸膜モジュールを発酵等の用途に使用する場合、雑菌による汚染を防止するため蒸気滅菌が必要となる。蒸気滅菌の標準的な条件は121℃、20分であり、温度が低下すると滅菌性を確保するのに必要な時間が非常に長くなるため、温度を121℃以上に保つことが重要である。蒸気滅菌時にモジュール内でエアの滞留やスチームドレンの滞留が発生すると、昇温不良となり、滅菌性を確保できない場合がある。エアは上向きの袋路空間に滞留しやすく、スチームドレンは下向きの袋路空間に滞留しやすいため、できるだけこのような滞留部を少なくすることが好ましい。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、クロスフローろ過時やエアスクラビング時の中空糸膜の浮上を抑制し、さらに蒸気滅菌性を確保したカートリッジ式中空糸膜モジュールを提供することを課題とする。
上述した課題を解決するために、本発明は以下の(1)〜(10)の構成を有する。
(1)筐体と、前記筐体内に収容された複数の中空糸膜と、前記中空糸膜の第1端部を開口した状態で束ねる第1ポッティング部と、前記中空糸膜の第2端部を封止した状態で束ねる第2ポッティング部と、前記第1ポッティング部を前記筐体に対して着脱可能に固定する固定部と、前記第1ポッティング部と前記筐体との間を液密に封止するシール部と、前記第2ポッティング部を前記筐体に対して、着脱可能に、かつ前記第2ポッティング部と前記筐体との間を通液可能に保持する保持部と、を備え、前記第2ポッティング部と前記筐体との間に間隙が設けられ、前記第2ポッティング部は前記筐体の径方向および軸方向に移動可能であり、前記保持部は、前記第2ポッティング部の前記筐体に対する軸方向への移動を規制する、カートリッジ式中空糸膜モジュール。
(2)前記筐体には、前記第2ポッティング部の外周面に対向する位置に、少なくとも1つの第1保持溝が設けられ、前記第2ポッティング部の外周面には、前記第1保持溝に対向する位置に、少なくとも1つの第2保持溝が設けられ、前記保持部はピンであり、前記ピンは前記第1保持溝と前記第2保持溝とに挿入される、前記(1)に記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
(3)前記筐体には、前記第2ポッティング部の外周面に対向する位置に、第1保持溝が設けられ、前記第2ポッティング部の外周面には、前記第1保持溝に対向する位置に、第2保持溝が設けられ、前記保持部は少なくとも1つの切り欠きを有するリング状部材であり、前記リング状部材は前記第1保持溝と前記第2保持溝とに挿入される、前記(1)に記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
(4)前記筐体の前記第2ポッティング部の外周面に対向する位置、または前記第2ポッティング部の前記筐体の内周面に対向する位置に、少なくとも1つの保持溝が設けられ、前記筐体が保持溝を備える場合は、前記第2ポッティング部の前記保持溝に対向する位置に前記保持部が設けられ、前記第2ポッティング部が保持溝を備える場合は、前記筐体の前記保持溝に対向する位置に前記保持部が設けられ、前記保持部はピンであり、前記ピンは前記保持溝に挿入される、前記(1)に記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
(5)前記第2ポッティング部が前記第1ポッティング部とは反対の方向に移動したときに、前記保持部は、前記第1保持溝および前記第2保持溝に線接触することで前記第2ポッティング部を保持する、前記(2)または(3)に記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
(6)前記第2ポッティング部が前記第1ポッティング部とは反対の方向に移動したときに、前記保持部は、前記保持溝と線接触することで前記第2ポッティング部を保持する、前記(4)に記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
(7)前記筐体は、第1留め具を少なくとも1つ備え、前記第2ポッティング部は、第2留め具を少なくとも1つ備え、前記保持部は紐状部材であり、前記紐状部材は前記第1留め具と前記第2留め具とを連結する、(1)に記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
(8)前記第2ポッティング部には、前記第2ポッティング部を前記筐体の軸方向に貫通する少なくとも1つの貫通孔が設けられ、前記貫通孔のうち少なくとも1つの貫通孔の開口部が、前記第2ポッティング部の第1ポッティング部との対向面において、前記対向面の最も低い部位から高さ3mm以内の範囲の領域に設けられる、前記(1)〜(7)のいずれか一つに記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
(9)前記第2ポッティング部には、前記第2ポッティング部を前記筐体の軸方向に貫通する少なくとも1つの貫通孔が設けられ、前記貫通孔の流路面積と、前記第2ポッティング部と前記筐体との間の間隙の流路面積との和が、筐体の断面積の5%以上、30%以下である、前記(1)〜(8)のいずれか一つに記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
(10)前記第1ポッティング部の下方に整流筒を備え、整流筒の下端部と前記筐体の間に間隙が設けられる、前記(1)〜(9)のいずれか一つに記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
本発明のカートリッジ式中空糸膜モジュールは、クロスフローろ過時やエアスクラビング時の中空糸膜の浮上を抑制し、中空糸膜の損傷を抑制する効果がある。さらに本発明のカートリッジ式中空糸膜モジュールは蒸気滅菌性を確保することもできる。
図1は、本発明の第1実施形態にかかるカートリッジ式中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。 図2は、中空糸膜カートリッジの概略断面図である。 図3は、図1のA−A線断面図である。 図4は、図1のカートリッジ式中空糸膜モジュールの第2ポッティング部の側面図である。 図5は、図1のカートリッジ式中空糸膜モジュールの保持部付近の拡大図である。 図6は、図1のカートリッジ式中空糸膜モジュールの保持部付近の拡大図である。 図7は、図1のカートリッジ式中空糸膜モジュールの保持部付近の拡大図である。 図8は、本発明の第2実施形態にかかるカートリッジ式中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。 図9は、図8のB−B線断面図である。 図10は、図8のカートリッジ式中空糸膜モジュールの第2ポッティング部の側面図である。 図11は、図8のカートリッジ式中空糸膜モジュールの保持部付近の拡大図である。 図12は、図8のカートリッジ式中空糸膜モジュールの保持部付近の拡大図である。 図13は、本発明の第3実施形態にかかるカートリッジ式中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。 図14は、図13のC−C線断面図である。 図15は、図13のカートリッジ式中空糸膜モジュールの第2ポッティング部の側面図である。 図16は、図13のカートリッジ式中空糸膜モジュールの保持部付近の拡大図である。 図17は、図13のカートリッジ式中空糸膜モジュールの保持部付近の拡大図である。 図18は、本発明の第4実施形態にかかるカートリッジ式中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。 図19は、カートリッジ式中空糸膜モジュールの第2ポッティング部の上面図である。 図20は、図19のD−D線断面図である。 図21は、図19のE−E線断面図である。 図22は、遠心ポッティング方法を説明する概略図である。
以下に、本発明の実施形態にかかるカートリッジ式中空糸膜モジュールを図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明において、「上」、「下」は、図面に示す状態に基づいており、便宜的なものであって、原水が流入する側を「下」方向、ろ過液が流出する側を「上」方向とする。通常、中空糸膜モジュールの使用時の姿勢において、上下方向は、図面における上下方向と一致する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態にかかるカートリッジ式中空糸膜モジュール101Aの構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態にかかるカートリッジ式中空糸膜モジュール101Aの概略縦断面図であり、図2は、中空糸膜カートリッジ100の概略断面図である。
本発明の第1実施形態にかかるカートリッジ式中空糸膜モジュール101Aは、筐体と、前記筐体内に収容された複数の中空糸膜1と、前記中空糸膜の第1端部を開口した状態で束ねる第1ポッティング部24と、前記中空糸膜1の第2端部を封止した状態で束ねる第2ポッティング部25と、前記第1ポッティング部24を前記筐体に対して着脱可能に固定する固定部と、前記第1ポッティング部24と前記筐体との間を液密に封止するシール部と、前記第2ポッティング部25を前記筐体に対して、着脱可能に、かつ前記第2ポッティング部25と前記筐体との間を通液可能に保持する保持部と、を備えている。
ここで第2ポッティング部25と筐体の間には、径方向に間隙26が設けられており、軸方向に間隙27が設けられている。
なお、「軸方向」とは、図1等に示す筒状ケース3の高さ方向(図1の上下方向)に一致する。また、径方向とは、筐体およびポッティング部24および25の径方向である。図9には下部キャップ5および第2端部ケース9の横断面形状を円で示している。上記「径方向」とは、この円の径方向と一致する。
第2ポッティング部25は筐体の径方向および軸方向に移動可能となっているが、保持部により第2ポッティング部25の筐体に対する軸方向への移動を規制し、第2ポッティング部25の可動範囲を一定の範囲内に規制している。つまり保持とは一定の範囲内に移動可能な状態で、第2ポッティング部25の移動を規制することを意味する。なお、第2ポッティング部25の径方向の移動については筐体によって規制されている。
ここで第2ポッティング部25の筐体に対する軸方向の可動範囲は、0.5mm以上、中空糸膜の有効長の5%以下とすることが好ましく、3%以下とすることがより好ましい。ここで中空糸膜の有効長とは、接着剤で接着されていない、ろ過可能な部分の長さのことである。可動範囲が0.5mm未満だと保持部と第2ポッティング部25、または保持部と筐体の間の間隙が少なく、蒸気滅菌時に蒸気が侵入しにくいため滅菌不良が発生する可能性があり、好ましくない。また可動範囲が5%より大きいと中空糸膜が折れ曲がり損傷する可能性があるため好ましくない。
以下、実施形態として示す中空糸膜モジュールは、全て外圧式である。ここで外圧式とは中空糸膜の外側から原水を供給し、中空糸膜の内側(中空部側)に向かってろ過を行うろ過方式のことである。
<筐体>
筐体は中空糸膜カートリッジ100を内部に設置させるものであり、中空状の筒状ケース3と、該筒状ケース3の両端部に設けられた上部キャップ4と下部キャップ5とで構成されている。
図1に示したように、筒状ケース3の上部には、ろ過液出口11を有する上部キャップ4が、筒状ケース3の下部には、原水流入口10を有する下部キャップ5がそれぞれ、液密かつ気密に接続されている。上部キャップ4と下部キャップ5を筒状ケース3に接続する方法としては、例えば図1に示したようにガスケット16を使用し、クランプ等で固定する方法が挙げられる。
筒状ケース3は、その上端および下端に筒状ケース3の全周に亘って鍔部3A,3Bを有している。また、筒状ケース3の側部には、上部キャップ4寄りに原水出口12が設けられている。
上部キャップ4は筒状ケース3の内径と略等しい内径を有し、その上端側が縮径してろ過液出口11を形成している。上部キャップ4の下端側には、筒状ケース3と接続したときに第1ポッティング部24の第1端部ケース7を固定する溝を形成するための段部4Aが上部キャップ4の全周に亘って形成されている。筒状ケース3と上部キャップ4を接続した際に上部キャップ4の下端部が筒状ケース3の上端の鍔部3Aと当接して前記溝(固定部)が形成され、この溝(固定部)により後述する第1ポッティング部24の第1端部ケース7の鍔部7Aを固定する。
下部キャップ5は筒状ケース3の内径と略等しい内径を有し、その下端側が縮径して原水流入口10を形成している。下部キャップ5の上端側には、筒状ケース3と接続したときに保持部を挿入する窪みを形成するための段部5Aが複数箇所(第1実施形態では4箇所)に等間隔で形成されている。筒状ケース3と下部キャップ5とが接続されると、下部キャップ5の上端部が筒状ケース3の下端の鍔部3Bと当接することで、下部キャップ5の上面と筒状ケース3の鍔部3Bの下面との間に第1保持溝17が形成される。第1実施形態では、この第1保持溝17には、ピン(保持部)18が挿入される。
<中空糸膜モジュール>
本発明のカートリッジ式中空糸膜モジュール101Aは、その筐体内に図2に示す中空糸膜カートリッジ100を装着する。中空糸膜カートリッジ100は複数の中空糸膜1を備え、筐体のろ過液出口11側に配置される第1ポッティング部24と筐体の原水流入口10側に配置される第2ポッティング部25とを有している。
<第1ポッティング部>
筐体のろ過液出口11側に配置される中空糸膜カートリッジ100の上端側である第1ポッティング部24は、多数本の中空糸膜1からなる中空糸膜束2の第1端部を接着剤等で接着して第1接着部6を形成し、第1接着部6を第1端部ケース7に収納して構成されている。ここで、中空糸膜束2は、中空糸膜1の上方の端面が開口された状態で束ねられている。第1端部ケース7は円筒状であり、その上端部には第1端部ケース7の全周に亘って鍔部7Aを有している。第1端部ケース7の鍔部7Aを筒状ケース3と上部キャップ4とを接続させた際に形成された溝(固定部)に挿入することで、第1ポッティング部24は、筒状ケース3の上端部に液密かつ気密に固定される。
中空糸膜1の外側から供給された原水は中空糸膜1を透過し、透過したろ過液は中空糸膜1の中空部を通過して該中空糸膜1の開口部から排出される。
第1実施形態では第1端部ケース7を使用しているが、必ずしも第1端部ケース7を使用する必要はなく、第1接着部6のみで第1ポッティング部24を形成させることもできる。
<整流筒>
第1端部ケース7には、その下側(すなわち、原水流入口10側)に軸方向に延びる複数のスリットを有する筒状の整流筒14が設けられている。整流筒14は、スリット部分から通液することができる。整流筒14は、処理原水の偏流を防ぐ目的で、筐体の原水出口12周辺に設けられる。カートリッジ式中空糸膜モジュール101Aを蒸気滅菌する場合、整流筒の下端部についてもスチームドレンの滞留を防止するため、筒状ケース3との間にスチームドレン排出のための間隙28を設けることが好ましい。スチームドレンの排出性を向上させるため、間隙28は、モジュールの径方向に0.5mm以上設けることが好ましく、1mm以上とすることがさらに好ましい。間隙28が0.5mm未満だとスチームドレンが排出されにくく、昇温不良が発生する可能性がある。供給する蒸気の温度を高くすれば、スチームドレンが滞留しても十分に昇温させることも可能だが、可能な限りスチームドレンの滞留を少なくすることが好ましい。また間隙28は筒状ケース3の内径の4%以下であることが好ましく、2%以下がより好ましい。間隙28が筒状ケース3の内径の4%より大きいと、クロスフローろ過時に間隙28を通る流量が多くなり、中空糸膜モジュールの径方向の中央部付近を通る流量が少なくなるため、クロスフローによる膜の洗浄効率が低下する。
<第2ポッティング部>
筐体の原水流入口10側には、中空糸膜カートリッジ100の下端側である第2ポッティング部25が配置されている。中空糸膜1の第2端部が位置する第2ポッティング部25は後述の<第2ポッティング部の製作方法>により作製され、多数本の中空糸膜1からなる中空糸膜束2を接着剤等で接着して第2接着部8を形成し、第2接着部8を第2端部ケース9に収納して構成されている。ここで、中空糸膜1の中空部は接着剤で封止されて開口しない状態となっている。第2端部ケース9は下方に底部を有する円筒状であり、その外径は筐体の内径よりも小さく構成されている。
また、第2ポッティング部25は筐体の軸方向に貫通する貫通孔13を有しており、原水の流路の役割を担っている。第2ポッティング部25の径方向における原水の流路は貫通孔13と間隙26であり、貫通孔13の流路面積と、第2ポッティング部25と筐体との間の間隙26の流路面積との和が、筐体(具体的には、筒状ケース3)の断面積の5%以上、30%以下であることが好ましい。なお、間隙26に保持部が存在する場合、流路面積は貫通孔13の断面積と間隙26の断面積の和から、間隙26の中で保持部が存在する面積を差し引いた面積となる。
この流路面積(断面積)の合計が筒状ケース3の断面積の5%未満だと、流路面積が少ないためクロスフローろ過の原水通液時の圧力損失が大きくなる。圧力損失が大きいと第2ポッティング部25を上方向に押し上げる力が大きくなるため、保持部への負荷が大きくなり、保持部が破損する可能性があるため好ましくない。また流路面積が少ないと、原水の流れに偏りが発生しやすくなり、原水の流れによる中空糸膜束の洗浄効果が低下する。一方、断面積の合計が30%より大きいと、第2ポッティング部25内で、中空糸膜を充填可能な面積が少なくなる。中空糸膜を充填可能な面積が少なくなると、中空糸膜の充填率(充填密度)が大きくなり、中空糸膜の間に蒸気が侵入しにくくなり、滅菌不良が発生する可能性があるため、好ましくない。
本発明のカートリッジ式中空糸膜モジュールは、保持部により第2ポッティング部25を保持し、クロスフローろ過時やエアスクラビング時に中空糸膜の浮上を抑制することができることが特徴である。
第2端部ケース9には、その外周面に、筐体に形成された第1保持溝17に対向する位置に凹状の第2保持溝19が形成されている(図4参照)。筐体には第1保持溝17が設けられているので、第2保持溝19を第1保持溝17と対向させた際に形成される空間に保持部としてピン18を挿入することができる(図5参照)。つまり、ピン18は、第1保持溝17および第2保持溝19の両方に挿入される。このように構成することにより、ピン18が第2端部ケース9の位置を一定の範囲内に保持するため、クロスフローろ過時やエアスクラビング時に中空糸膜の浮上を抑制することができる。
またピン18で第2ポッティング部25を保持する場合、図3に示すように第2ポッティング部25と筐体の間の間隙26について、通液可能な流路を確保することができ、蒸気滅菌時にスチームドレンを排出することができる。
第1実施形態では第2端部ケース9を使用しているが、必ずしも第2端部ケース9を使用する必要はなく、第2接着部8のみで第2ポッティング部25を形成させることもできる。この場合、第2接着部8の外周面に第2保持溝19を形成させる。
<ピンの構成>
第1実施形態に用いるピン18は、図5に示したように、中空糸膜カートリッジ100側に配置されるピン内側上面18Aとピン内側下面18Bと、筐体側に配置されるピン外側上面18Cとピン外側下面18Dとを有している。
ピン内側上面18Aは、先端部に向けて下降する傾斜面を有している。ピン内側下面18Bとピン外側上面18Cは、第2保持溝19の底面(底部)19Bと第1保持溝17の天井面(天井部)17Aとそれぞれ平行な平坦面を有している。そして、ピン外側下面18Dは、先端が縮径した鋭角状に形成されている。
<中空糸膜カートリッジ100の筐体への取り付け>
中空糸膜カートリッジ100を筐体に装着する際は、まず中空糸膜カートリッジ100を筒状ケース3に挿入し、筒状ケース3の鍔部3Aの上面に第1ポッティング部24の第1端部ケース7の鍔部7Aを保持させる。次に、上部キャップ4の下端部を、ガスケット16を介して筒状ケース3の鍔部3Aに当接させ、クランプ等で固定する。
続いて中空糸膜カートリッジ100の第2ポッティング部25の第2端部ケース9の第2保持溝19にピン18を挿入し、下部キャップ5を接続する。接続方法は上部キャップ4と同様であり、下部キャップ5の上端部を、ガスケット16を介して筒状ケース3の鍔部3Bに当接させ、クランプ等で固定する。
このようにして組み立てられたカートリッジ式中空糸膜モジュール101Aは、ピン18が筐体の第1保持溝17と第2ポッティング部25の第2端部ケース9の第2保持溝19とで形成した空間に挿入されるため、第2ポッティング部25を保持することができる(図5参照)。保持箇所が1箇所のみであると、クロスフローろ過時やエアスクラビング時の水圧によってピン18が脱落しやすくなるため、ピン18は2箇所以上設置されることが好ましい(第1実施形態では4箇所)。
<シール部>
本発明のカートリッジ式中空糸膜モジュール101Aでは、第1ポッティング部24と筐体との間にシール部が設けられていることで、原水側とろ過液側が液密かつ気密に分離される。図1に示したように、第1ポッティング部24と筒状ケース3の間にOリング15またはガスケットなどのシール材を設置することで原水側とろ過液側を液密かつ気密に分離することができる。Oリングやガスケットの材料は特に限定されないが、耐熱性に優れ、酸、アルカリ、塩素などへの耐性も強い材料であればより好ましく用いられる。材料の例としては、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)などを挙げることができる。
またカートリッジ式中空糸膜モジュール101Aを蒸気滅菌する場合、原水出口12から蒸気が供給され、発生したスチームドレンは原水流入口10から排出されるが、モジュール上部に上向きの空間があると、空気が滞留して十分に昇温せず、滅菌不良となることがある。そのため図に示したように第1ポッティング部24と筒状ケース3の間にOリング15を設置し、蒸気の供給部よりも上向きの空間を少なくすることが好ましい。
<第2ポッティング部と筐体との間隙>
図3は、図1のA−A線断面図である。
カートリッジ式中空糸膜モジュール101Aを蒸気滅菌する場合、図1、図3に示したように、第2ポッティング部25と筐体(すなわち、筒状ケース3と下部キャップ5)の間に間隙26を設けることが好ましい。間隙26を設けることで第2ポッティング部25と筐体の間を通液可能とすることができ、蒸気滅菌時に発生したスチームドレンはこの間隙26から排出することができる。間隙26は、第2端部ケース9の外径と筐体の内径を調整することにより所望の間隔とすることができる。スチームドレンの排出性を向上させるため、間隙26は、モジュールの径方向に0.5mm以上設けることが好ましく、1mm以上とすることがさらに好ましい。間隙26が0.5mm未満だとスチームドレンが排出されにくく、昇温不良が発生する可能性がある。供給する蒸気の温度を高くすれば、スチームドレンが滞留しても十分に昇温させることも可能だが、可能な限りスチームドレンの滞留を少なくすることが好ましい。また間隙26は筒状ケース3の内径の4%以下であることが好ましく、2%以下がより好ましい。間隙26が筒状ケース3の内径の4%より大きいと、クロスフローろ過時に間隙26を通る流量が多くなり、中空糸膜モジュールの径方向の中央部付近を通る流量が少なくなるため、クロスフローによる膜の洗浄効率が低下する。
また第2ポッティング部25と下部キャップ5の間で軸方向についても間隙を設けることで、スチームドレンを排出することができる。この間隙についてはスチームドレンの排出性を確保するため0.5mm以上とすることが好ましく、1mm以上とすることがさらに好ましい。
例えば第2ポッティング部25と下部キャップ5の間にOリングなどのシール材を設置して、第2ポッティング部25と下部キャップ5の間を液密にシールすると、シール材の上部にスチームドレンが滞留して十分に昇温せず、滅菌不良となることがあるため、好ましくない。
<カートリッジ式中空糸膜モジュールのクロスフローろ過方法>
原水は下部キャップ5の原水流入口10よりカートリッジ式中空糸膜モジュール101A内に流入し、中空糸膜1を透過しなかった原水は、原水出口12よりカートリッジ式中空糸膜モジュール101Aの外部に排出される。中空糸膜1の外側から内側に透過したろ過液は、中空糸膜1の中空部を通過して、上部キャップ4のろ過液出口11よりカートリッジ式中空糸膜モジュール101Aの外部に排出される。
このように膜面に対して原水を平行に流しながらろ過する方式をクロスフローろ過と呼び、原水中の懸濁物質等が膜面に堆積するのを抑制する効果がある。また、原水出口12を閉止すれば、原水を全てろ過する全量ろ過を行うこともできる。また原水流入口10からエアを供給することでエアスクラビングを行い、中空糸膜の洗浄を行うこともできる。流入したエアは原水出口12から排出される。
このようにクロスフローろ過やエアスクラビングでは流体がモジュール下部の原水流入口10からモジュール内に流入し、モジュール上部側側面の原水出口12より排出されるため、上昇流により第2ポッティング部25および中空糸膜1を上方向に押し上げる力が働く。第2ポッティング部25が保持されていないと、第2ポッティング部および中空糸膜1が押し上げられて、中空糸膜が折れ曲がり損傷する可能性がある。
<カートリッジ式中空糸膜モジュールの蒸気滅菌方法>
本発明のカートリッジ式中空糸膜モジュールを発酵等の用途に使用する場合、雑菌による汚染を防止するため蒸気滅菌が必要となる。蒸気滅菌の標準的な条件は121℃、20分であり、温度が低下すると滅菌性を確保するのに必要な時間が非常に長くなるため、温度を121℃以上に保つことが重要である。蒸気滅菌時にモジュール内でエアの滞留やスチームドレンの滞留が発生すると、昇温不良となり、滅菌性を確保できない場合がある。エアは上向きの袋路空間に滞留しやすく、スチームドレンは下向きの袋路空間に滞留しやすいため、できるだけこのような滞留部を少なくすることが好ましい。
蒸気滅菌では発生するスチームドレンの排出のため、通常配管の上方向から下方向に向かって蒸気を供給する。カートリッジ式中空糸膜モジュール101Aの原水側の領域を蒸気滅菌する場合、原水出口12から蒸気を供給し、原水流入口10からスチームドレンを排出すればよい。またカートリッジ式中空糸膜モジュール101Aのろ過液側の領域を蒸気滅菌する場合、ろ過液出口11から蒸気を供給し、原水流入口10からスチームドレンを排出すればよい。このとき第2ポッティング部25に設けられた貫通孔13はスチームドレンの排出口の役割も果たす。
<第2ポッティング部の製作方法>
中空糸膜1同士を接着剤で束ねることは、ポッティングと呼ばれる。ポッティングの方法としては、遠心力を利用して液状の接着剤を中空糸膜間に浸透させてから硬化させる遠心ポッティング法と、液状の接着剤を定量ポンプまたはヘッドにより送液し自然に流動させることにより中空糸膜間に浸透させてから硬化させる静置ポッティング法とが代表的な方法として挙げられる。
遠心ポッティング法は遠心力により接着剤が中空糸膜間に浸透しやすく、高粘度の接着剤も使用することができる。また遠心ポッティング法を行うと、遠心力の影響で図20のようにモジュールの中央部に凹みができる。また重力の影響で、図21のようにポッティング時の上方向と下方向で傾斜が形成される。従って第2接着部上面8A(第2ポッティング部の第1ポッティング部との対向面)において、ポッティング時の上方向に当たる部分が傾斜の下方となる(図19の点線で囲んだ領域)。従ってモジュール内で発生したスチームドレン29はポッティング時の上方向に滞留し、昇温不良が発生する可能性がある。
一方、静置ポッティング法では、第2端部ケース9を鉛直方向に立てることで第2接着部上面8Aを水平にすることもできるし、第2端部ケース9を鉛直方向から傾けた状態でポッティングを行うことで第2接着部上面8Aに傾斜を形成させることもできる。第2接着部上面8Aが水平であれば、貫通孔13の開口部13Aが特定の位置になくてもスチームドレン29を排出させることができる。第2接着部上面8Aに傾斜が形成された場合、傾斜の下方にスチームドレン29が滞留し、昇温不良が発生する可能性がある。
供給する蒸気の温度を高くすれば、スチームドレン29が滞留しても十分に昇温させることも可能だが、可能な限りスチームドレン29の滞留を少なくすることが好ましい。そのため第2接着部上面8Aにおいて、傾斜の下方にスチームドレン29排出のための貫通孔13の開口部13Aを設けることが好ましい。ここで第2接着部上面8Aの最も低い部位から高さ3mm以内の範囲の領域に貫通孔13の開口部13Aを設けることが好ましく、高さ1mm以内の範囲の領域に貫通孔13の開口部13Aを設けることがより好ましく、第2接着部上面8Aの最も低い部位に貫通孔13の開口部13Aを設けることが最も好ましい。
<遠心ポッティング方法>
遠心ポッティング方法の例を図22に示す。ポッティング用筒状ケース31(上下に分割可能)に予め接着剤で第1端部側を目止めした中空糸膜束2を挿入し、第1端部側に第1端部ケース7と第1端部用ポッティングキャップ32を装着し、第2端部側に第2端部ケース9と第2端部用ポッティングキャップ33を装着する。目止めとは中空糸膜の端部の中空部を接着剤で埋めて硬化させることで、遠心ポッティング時にそれ以上接着剤が中空糸膜の中空部まで侵入するのを防止するために行う。これは中空部の奥側まで接着剤が侵入して硬化すると、ポッティング後に接着部を切断しても中空糸膜が開口せず、通液できなくなるためである。また第2端部ケース9の底面には孔が設けられ、貫通孔形成ピン34が挿入されている。
これを遠心成型器内に設置し、接着剤投入器30とチューブ35をポッティング用筒状ケース31に接続する。その後遠心成型器を回転させ、接着剤投入器に接着剤を投入すると、遠心力で接着剤が第1端部ケースおよび第2端部ケースへ注入される。接着剤が硬化したら遠心を停止し、両端の第1端部用ポッティングキャップ32、第2端部用ポッティングキャップ33、ポッティング用筒状ケースを取り外す。ここで貫通孔形成ピン34を取り外すと、貫通孔13が形成される。その後第1端部側については図22のF−F線で、硬化した接着剤を切断し、中空糸膜1を開口させる。一方第2端部側については中空糸膜1の中空部まで接着剤が侵入して封止されており、通液できない状態となっている。
<第2ポッティング部浮上時の面接触による保持>
図6はカートリッジ式中空糸膜モジュール101Aの第2端部ケース9付近の拡大図である。図6ではクロスフローろ過時やエアスクラビング時に第2ポッティング部25が浮上した場合(上方移動した場合)の構造を示している。
クロスフローろ過時やエアスクラビング時に筐体の原水流入口10から原水またはエアが流入すると、第2ポッティング部25は、図6に示したように、上方向(X方向)に浮上する。このとき、ピン18のピン内側下面18Bと第2端部ケース9の第2保持溝19の底面(底部)19Bが互いに面接触し、ピン18のピン外側上面18Cと筐体の第1保持溝17の天井面(天井部)17Aが面接触する。これにより、第2ポッティング部25の上方向への移動が規制される。
線接触と比較すると面接触の方が部材にかかる負担が軽減されるため、クロスフローろ過時やエアスクラビング時に第2ポッティング部25が浮上した際は、ピン内側下面18Bと第2保持溝19の底面19B、およびピン外側上面18Cと第1保持溝17の天井面17Aをそれぞれ面接触させて第2ポッティング部25を保持することが好ましい。ここで面接触とは、2つの物体の接触部分が平面になる接触のことであり、接触面積が大きいほど、保持部への単位面積当たりの負荷が小さくなる。接触面積については第2ポッティング部にかかる力を勘案し、十分な強度が確保されるように設定すれば良い。
一方線接触とは、2つの物体の接触部分が1本の線になる接触のことである。ここでは2つの物体の接触部分により形成される線の太さが1mm以下となるものを線接触とする。
このように構成することにより、第1保持溝17の天井面17Aに接触したピン18が、一方では第2保持溝19の底面19Bに係止するので、第2ポッティング部25の移動が止まり、膜の浮上を抑えることができる。
<線接触による蒸気滅菌性向上>
図7はカートリッジ式中空糸膜モジュール101Aの第2端部ケース9付近の拡大図である。図7では、蒸気滅菌時に第2ポッティング部25が下降した場合(下方移動した場合)にピン18で第2ポッティング部25を支持する場合の構造を示している。第2ポッティング部25が下降すると中空糸膜が引っ張られて破断する場合があるため、第2ポッティング部25を支持して、下降を防止することが望ましい。
蒸気滅菌時、筐体の原水出口12から蒸気を供給し、原水流入口10から蒸気を排出させると、第2ポッティング部25は、図7に示したように下方向(Y方向)に移動する。このとき、ピン18のピン内側上面18Aが、第2端部ケース9の第2保持溝19の天井面(天井部)19Aと線接触し、ピン18のピン外側下面18Dが、筐体の第1保持溝17の底面(底部)17Bと線接触する。これにより、第2ポッティング部25の下方向への移動が規制される。
カートリッジ式中空糸膜モジュール101Aを蒸気滅菌する際は滅菌性を向上させるため接触面を少なくし、蒸気が侵入するための間隙を設けることが好ましい。図7のようにピン内側上面18Aと第2保持溝19の天井面19A、またピン外側下面18Dと第1保持溝17の底面17Bが線接触可能な構造とすれば、接触面を少なくし、蒸気が侵入するための間隙を確保することができる。線接触可能な構造とするためには、保持部または保持溝部に傾斜を設ける方法や、接触部分を鋭角構造、アール構造とする方法など挙げられる。
このように構成することにより、第2保持溝19の天井面19Aに接触したピン18が、一方では第1保持溝17の底面17Bに係止するので、第2ポッティング部25の移動が止まり、膜の下降を抑えることができる。
図7の構造の他、第2保持溝19の天井面19Aに傾斜を設けることでピン内側上面18Aと線接触させることもできる。また第1保持溝17の底面17Bに傾斜を設けることでピン外側下面18Dと線接触させることもできる。
<保持溝の長さ、間隙>
本発明において、第1保持溝17および第2保持溝19のモジュール径方向の長さは、1mm以上、20mm以下とすることが好ましい。長さが1mm未満であると第2ポッティング部の保持が困難になる。また長さが20mmより大きいと、モジュールの蒸気滅菌時にスチームドレンが滞留しやすくなるため好ましくない。
本発明のカートリッジ式中空糸膜モジュールを蒸気滅菌する場合、保持部部分の構造は、蒸気が侵入しやすく、スチームドレンが滞留しにくい構造とすることが好ましい。例えばカートリッジ式中空糸膜モジュール101Aを蒸気滅菌する場合、ピン18と第2端部ケース9の間、ピン18と下部キャップ5の間、またピン18とガスケット16の間に間隙を設けることが好ましい。モジュールの径方向および軸方向に間隙を設けることで蒸気が侵入しやすくなり、滅菌性を向上させることができる。
<中空糸膜湾曲>
またモジュール内が液体で満たされていない場合、中空糸膜の強度が低いと第2接着部8や第2端部ケース9の荷重により中空糸膜1が破断する場合がある。従ってろ過運転に使用するとき以外は、保持部で第2ポッティング部25を支持することが好ましい。
第2ポッティング部25を支持するためには、ピン18のピン内側上面18Aが第2保持溝19の天井面19Aに接触し、さらにピン18のピン外側下面18Dが第1保持溝17の底面17Bに接触している必要がある。予め中空糸膜を長めにして中空糸膜カートリッジ100を製作し、下部キャップ5を接続する際に中空糸膜を押し込み、中空糸膜が湾曲した状態で固定すれば、中空糸膜1の弾性により第2ポッティング部25がモジュール下方向に押され、ピン内側上面18Aが第2保持溝19の天井面19Aに接触し、さらにピン外側下面18Dが第1保持溝17の底面17Bに接触するため、第2ポッティング部25を支持することができる。ここで中空糸膜1を押し込む長さは、1mm以上、中空糸膜1の有効長の5%以下とすることが好ましい。1mm未満であると押し込み長さが不足し、第2ポッティング部を支持することができない可能性がある。また中空糸膜の有効長の5%以上であると膜が折れ曲がって損傷する可能性がある。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態にかかるカートリッジ式中空糸膜モジュール101Bの概略縦断面図であり、図9は図8のB−B線断面図である。尚、第2実施形態の説明において、第1実施形態と同じ部材については同じ符号を付して、その説明は省略する。
第2実施形態にかかるカートリッジ式中空糸膜モジュール101Bでは下部キャップ5に保持部としてのピン18が設けられている。ピン18は、図8および図9に示したように、下部キャップ5の内側側面から突出するようにして設けられている。また、第2ポッティング部25の第2端部ケース9の側面には第2保持溝19が設けられており、該第2保持溝19にピン18を挿入することで第2ポッティング部25を保持することができる。ピン18の形成方法は特に限定されないが、例えば切削加工で形成させることもできるし、溶接で形成させることもできる。またピン18と下部キャップ5にネジ加工を行って接続することもできる。ここでピン内側上面18Aは、先端部に向けて下降する傾斜面を有している。ピン内側下面18Bは、第2保持溝19の天井面(天井部)19Aおよび底面(底部)19Bと平行な平坦面を有している。
ピン18で第2ポッティング部25を保持する場合、図9に示すように第2ポッティング部25と筐体の間の間隙26について、通液可能な流路を確保することができ、蒸気滅菌時にスチームドレンを排出することができる。
<第2保持溝の構成>
図10は図8のカートリッジ式中空糸膜モジュール101Bの第2ポッティング部25の側面図であり、第2端部ケース9の側面に設けられた第2保持溝19を示している。
第2保持溝19は、ピン18の入口となる軸方向に延在する縦溝部19Dと該縦溝部19Dの端部から周方向に延在する横溝部19Eとを有している。横溝部19Eには、前記ピンの脱落防止のための段差19Cが設けられている。
中空糸膜カートリッジ100を筐体に装着する際は、第1実施形態と同様に、まず中空糸膜カートリッジ100を筒状ケース3に挿入した後に上部キャップ4を接続して第1ポッティング部24を固定する。続いて下部キャップ5を接続するが、このとき下部キャップ5に設けられたピン18を第2保持溝19の縦溝部19Dに挿入し、周方向にスライドさせる。その後、下部キャップ5を筒状ケース3と接続する。このように取り付けることで、第2保持溝19の中にピン18を保持させることができる。
第2実施形態において、カートリッジ式中空糸膜モジュール101Bのろ過運転時に中空糸膜カートリッジ100が回転すると、ピン18が第2保持溝19から脱落する場合があるため、下部キャップ5を30度以上、より好ましくは60度以上回転させて固定できるように第2保持溝19の横溝部19Eの長さを確保することが好ましい。
また、横溝部19Eに段差19Cを設けることで、中空糸膜カートリッジ100の回転によるピン18の脱落を防止することができる。段差19Cはカートリッジ式中空糸膜モジュール101Bの上方向と下方向に溝を広げることで形成させることができる。段差19Cは少なくとも1つ設けていればよく、ピン18の脱落防止のために複数設けてもよい。
ろ過運転に使用しないときは、図12のようにピン内側上面18Aを第2保持溝19の天井面19Aに接触させた状態で下部キャップ5を固定すると、ピン18が段差19Cに引っかかるため、中空糸膜カートリッジ100の回転を防止でき、ピン18の第2保持溝19からの脱落を防止できる。またクロスフローろ過時やエアスクラビング時に第2ポッティング部25が浮上した場合(上方移動した場合)、図11のようにピン内側下面18Bが第2保持溝19の底面19Bに接触するため、ピン18が段差19Cに引っかかり、中空糸膜カートリッジ100の回転を防止できる。また、段差19Cは図10のように複数設けてもよいが、第2保持溝19の終端以外の段差19Cの、第2端部ケース9の周方向における対向面19Fについては、下部キャップ5の取り付け時にピン18がスライドしやすいように、ピン18の進行方向に向かって徐々に溝幅が小さくなるようなテーパー形状とすることが好ましい。
<面接触による保持>
図11はカートリッジ式中空糸膜モジュール101Bの第2端部ケース9付近の拡大図である。図11ではクロスフローろ過時やエアスクラビング時に第2ポッティング部25が浮上した場合(上方移動した場合)の構造を示している。
クロスフローろ過時やエアスクラビング時に筐体の原水流入口10から原水またはエアが流入すると、第2ポッティング部25は、図11に示したように、上方向(X方向)に浮上する。
このとき、ピン18のピン内側下面18Bと第2端部ケース9の第2保持溝19の底面(底部)19Bが面接触する。これにより、第2ポッティング部25の上方向への移動が規制される。
線接触と比較すると面接触の方がピン18と第2保持溝19の部材にかかる負担が軽減されるため、クロスフローろ過時やエアスクラビング時に第2ポッティング部25が浮上した際は、ピン内側下面18Bと第2保持溝19の底面19Bが面接触可能な構造として第2ポッティング部25を保持することが好ましい。
このように構成することにより、下部キャップ5に設けられたピン18が、第2保持溝19の底面19Bに係止するので、第2ポッティング部25の移動が止まり、膜の浮上を抑えることができる。
<線接触による蒸気滅菌性向上>
図12はカートリッジ式中空糸膜モジュール101Bの第2端部ケース9付近の拡大図である。図12では、蒸気滅菌時に第2ポッティング部25が下降した場合(下方移動した場合)に、ピン18で第2ポッティング部25を支持する場合の構造を示している。第2ポッティング部25が下降すると中空糸膜が引っ張られて破断する場合があるため、第2ポッティング部25を支持して、下降を防止することが望ましい。
蒸気滅菌時、筐体の原水出口12から蒸気を供給し、原水流入口10から蒸気を排出させると、第2ポッティング部25は、図12に示したように下方向(Y方向)に移動する。このとき、ピン18のピン内側上面18Aが第2端部ケース9の第2保持溝19の天井面(天井部)19Aと線接触する。これにより、第2ポッティング部25の下方向への移動が規制される。
このように構成することにより、下部キャップ5に設けられたピン18が、第2保持溝19の天井面19Aに係止するので、第2ポッティング部25の移動が止まり、膜の下降を抑えることができる。
尚、2実施形態では、ピン18が筐体の内面に設けられた場合について説明したが、第2ポッティング部25の第2端部ケース9の外周面にピン18を設け、筐体に保持溝を形成してもよい。
(第3実施形態)<リング状部材による保持>
図13は、第3実施形態にかかるカートリッジ式中空糸膜モジュール101Cの概略縦断面図であり、図14は図13のC−C線断面図である。尚、第3実施形態の説明において、第1実施形態と同じ部材については同じ符号を付して、その説明は省略する。
第3実施形態にかかるカートリッジ式中空糸膜モジュール101Cでは、第1実施形態と同様に、第2ポッティング部25の第2端部ケース9の外周面に対向する位置に第1保持溝17が設けられ、第2端部ケース9の外周面には第1保持溝17に対向する位置に第2保持溝19が設けられている。第3実施形態において、第1保持溝17は筐体の内周面に連続して形成され、同様に、図15に示すように、第2保持溝19は第2端部ケース9の外周面に連続して形成されている。この第1保持溝17と第2保持溝19の間にリング20を挿入することで、第2ポッティング部25を保持することができる。
<リング状部材の構成>
図14に示したように、リング状部材としてのリング20は、環状部材であり、分割可能に構成されていることが好ましい。リング20には蒸気滅菌時にスチームドレンを排出するための切り欠き20Eが複数個設けられており、図14に示すように第2ポッティング部25と筐体の間の間隙26について、通液可能な流路を確保することができ、蒸気滅菌時にスチームドレンを排出することができる。切り欠き20Eは、スチームドレンの排出性を向上させるため、リング20の端部と下部キャップ5の間、またはリング20の端部と第2端部ケース9との間の間隙が0.5mm以上となるように切り欠きを設けることが好ましく、1mm以上がさらに好ましい。
リング20の断面形状は、図16および図17に示すように、中空糸膜カートリッジ100側に配置されるリング内側上面20Aとリング内側下面20Bと、筐体側に配置されるリング外側上面20Cとリング外側下面20Dとを有している。リング内側上面20Aとリング外側下面20Dは、先端部に向けて傾斜面を有し、リング内側下面20Bとリング外側上面20Cは、第2保持溝19の底面(底部)19Bと第1保持溝17の天井面(天井部)17Aとそれぞれ平行な平坦面を有している。
中空糸膜カートリッジ100を筐体に装着する際は、第1実施形態と同様に、まず中空糸膜カートリッジ100を筒状ケース3に挿入した後に上部キャップ4を接続して第1ポッティング部24を固定する。続いて第2端部ケース9の第2保持溝19に分割したリング20を挿入し、下部キャップ5を接続する。このように取り付けることで、リング20が第1保持溝17と第2保持溝19の間に挿入され、第2ポッティング部25を保持することができる。
<面接触による保持>
クロスフローろ過時やエアスクラビング時に浮上した第2ポッティング部25を保持する場合、すなわち、第2ポッティング部25が上方向(X方向)に移動する場合、図16に示したように、リング20の内側下面20Bと第2端部ケース9の第2保持溝19の底面(底部)19Bとが互いに面接触し、リング20の外側上面20Cと筐体の第1保持溝17の天井面(天井部)17Aが面接触する。
このように構成することにより、第1保持溝17の天井面17Aに接触したリング20が、一方では第2保持溝19の底面19Bに係止するので、第2端部ケース9の上方向への移動が止まり、膜の浮上を抑えることができる。
<線接触による蒸気滅菌性の向上>
カートリッジ式中空糸膜モジュール101Cを蒸気滅菌する際は接触面を少なくし、蒸気が侵入するための間隙を設けることが好ましい。第3実施形態において、リング20には切り欠き20Eが設けられているので、カートリッジ式中空糸膜モジュール101Cの蒸気滅菌時にはこの切り欠きからスチームドレンを排出することができる。
蒸気滅菌時にリング20を用いて第2ポッティング部25を支持する場合、すなわち、第2ポッティング部25が下方向(Y方向)に移動した場合、図17に示したように、リング20の内側上面20Aと第2保持溝19の天井面19A、またリング20の外側下面20Dと第1保持溝17の底面17Bが線接触する。これにより、第2ポッティング部25の下方向への移動が規制される。
(第4実施形態)<紐状部材による保持>
図18は、第4実施形態にかかるカートリッジ式中空糸膜モジュール101Dの概略縦断面図である。尚、第4実施形態の説明において、第1実施形態と同じ部材については同じ符号を付して、その説明は省略する。
第4実施形態にかかるカートリッジ式中空糸膜モジュール101Dでは、筐体の下部キャップ5の下端部に、第1の保持具として下部キャップフック23が設けられ、第2ポッティング部25の第2端部ケース9の底部に、第2の保持具として第2端部ケースフック22が設けられている。下部キャップフック23と第2端部ケースフック22はそれぞれ少なくとも1つ備えていればよい。そして、下部キャップフック23と第2端部ケースフック22とをワイヤー21などの紐状部材で係止している。第4実施形態ではワイヤーを使用しているが、紐状の保持具で固定可能なものであればワイヤー以外のものを使用してもよく、例えば針金、バネ、結束帯などを使用することができる。
中空糸膜カートリッジ100を筐体に装着する際は、第1実施形態と同様に、まず中空糸膜カートリッジ100を筒状ケース3に挿入した後に上部キャップ4を接続して第1ポッティング部24を固定する。続いてワイヤー21の片端を第2端部ケースフック22に接続し、さらにワイヤー21のもう一端を下部キャップフック23に接続して、その後下部キャップ5を接続する。このように構成することで、ワイヤー21により第2ポッティング部25を保持することができる。
図18に示したように、第2ポッティング部25と筐体の間には、径方向に間隙26が設けられており、軸方向に間隙27が設けられている。カートリッジ式中空糸膜モジュール101Dの蒸気滅菌時にはこの間隙26および間隙27からスチームドレンを排出することができる。
<中空糸膜>
本発明のカートリッジ式中空糸膜モジュールは、分離膜として、中空糸膜を用いる。中空糸膜は一般的に平膜よりも比表面積が大きく、単位時間当たりにろ過できる液量が多いため有利である。中空糸膜の構造としては全体的に孔径が一様な対称膜や、膜の厚み方向で孔径が変化する非対称膜、強度を保持するための支持層と対象物質の分離を行うための分離機能層を有する複合膜などが存在する。
本発明のカートリッジ式中空糸膜モジュールで使用する中空糸膜の平均孔径は分離対象によって適宜選択すればよいが、細菌類や真菌類などの微生物や、動物細胞の分離などを目的とする場合、10nm以上、200nm以下であることが好ましい。平均孔径が10nm未満だと透水性が低くなり、200nmを超えると微生物等が漏洩する可能性がある。本発明での平均孔径とは最も孔径の小さい緻密層の孔径とする。
本発明で使用する分離膜の材質は耐熱性、化学的耐久性などを満たせば特に限定されないが、分離膜は、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体などのフッ素系樹脂、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどのセルロースエステル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなどのポリスルホン系樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの樹脂を含有することができる。特にフッ素系樹脂やポリスルホン系樹脂からなる分離膜は耐熱性、物理的強度、化学的耐久性が高いことから、本発明のカートリッジ式中空糸膜モジュールに好適に用いることができる。
また、本発明で使用する中空糸膜は、フッ素系樹脂やポリスルホン系樹脂に加えて、親水性樹脂をさらに含有してもよい。親水性樹脂によって、分離膜の親水性を高め、膜の透水性を向上させることができる。親水性樹脂は、分離膜に親水性を付与することができる樹脂であればよく、具体的な化合物に限定されるものではないが、例えば、セルロースエステル、脂肪酸ビニルエステル、ビニルピロリドン、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ポリメタクリル酸エステル系樹脂及びポリアクリル酸エステル系樹脂などが好適に用いられる。
中空糸膜カートリッジを作製する際は端部ケースに中空糸膜を充填し、接着剤で固定するが、ハンドリングや接着の問題から予め中空糸膜を乾燥させておく。しかし中空糸膜の多くは乾燥により収縮が起こり、透水性が低下するという問題があるため、グリセリン水溶液に浸漬した後で乾燥させたものを用いる。グリセリン水溶液に浸漬した後で乾燥すると、グリセリンが細孔内に残留することで乾燥による収縮を防止することができ、その後エタノールなどの溶媒で浸漬処理を行うことで透水性を回復させることができる。
本発明のカートリッジ式中空糸膜モジュールは、蒸気滅菌してから使用することも可能だが、中空糸膜の種類によっては蒸気滅菌により収縮が起こるものがある。そのためモジュール作製後に蒸気滅菌を行うと中空糸膜の収縮により中空糸膜の破断が起こる可能性があるため、予め中空糸膜を蒸気処理し、収縮させておくことが望ましい。一般的に蒸気滅菌は121℃以上で実施するため、121℃以上の蒸気で前処理を実施しておくことが望ましい。
<筐体、端部ケース、整流筒、ピン、リング等の材質>
本発明のカートリッジ式中空糸膜モジュールで使用する筐体の材質は耐熱性、化学的耐久性などを満たせば特に限定されないが、例えばポリスルホン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂などのフッ素系樹脂、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ステンレス、アルミニウムなどを挙げることができる。また本発明の中空糸膜モジュールで使用する第1および第2端部ケース、整流筒、ピン、リング、第2端部ケースフック並びに下部キャップフックの材質は特に限定されないが、例えば筐体と同様の材料から選択することができる。
<接着剤>
本発明のカートリッジ式中空糸膜モジュールで使用する接着剤の種類は、接着対象部材との接着強度、耐熱性、化学的耐久性などを満たせば特に限定されないが、例えばエポキシ樹脂やポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂などを使用することができる。
<クロスフローろ過試験>
実施例におけるカートリッジ式中空糸膜モジュールのクロスフローろ過試験は次の方法で実施した。
原水タンクからポンプを用いてカートリッジ式中空糸膜モジュールの原水流入口に水を供給した。供給された水は原水出口とろ過液出口から排出させ、原水タンクへ戻した。ここで原水出口からの流量は20m/hとなるように調整し(膜面線速度0.5m/s)、ろ過液出口からの流量は300L/hとなるように調整して、100時間運転を行った。その後中空糸膜カートリッジを取り出し、目視で中空糸膜の折れ曲がり(座屈)が発生していないか確認した。
<蒸気加熱試験>
実施例におけるカートリッジ式中空糸膜モジュールの蒸気加熱試験は次の方法で実施した。
カートリッジ式中空糸膜モジュールの第2ポッティング部の側面について、筐体の軸方向における上部、中央部、下部に熱電対を設置し、ポリイミドテープで固定した。
また第2接着部上面については膜束内に熱電対を差し込み、接点が第2接着部上面に接触するようにして、熱電対をポリイミドテープで固定した。熱電対は第2接着部上面の最低部付近に3箇所以上設置した。
熱電対の設置後に、中空糸膜モジュール上側の原水出口から125℃の水蒸気を供給し、30分後に温度を測定した。ここで原水流入口の下部にスチームトラップを設置し、蒸気加熱時に発生するスチームドレンを排出した。
<実施例1>
東レ社製のPVDF中空糸膜(HFS膜)を6000本使用し、図1に示すカートリッジ式中空糸膜モジュール101Aを作製した。中空糸膜カートリッジ100は静置ポッティングにより作製した。第2ポッティング部25はピン18で保持される。ここで筒状ケース3の内径は159.0mmであり、第2ポッティング部25と筐体の径方向の間隙26は0.5mm、第2ポッティング部25と筐体の軸方向の間隙27は0.5mmとなるように製作した。また第2ポッティング部25には図3に示す貫通孔13を形成させた。ここで第2接着部上面8Aの最低面から高さ3.0mmの部分に貫通孔13の開口部13Aが配置されるように、静置ポッティング時に第2端部ケース9の鉛直方向の傾きを調整して作製した。
このカートリッジ式中空糸膜モジュール101Aについてクロスフローろ過試験を実施した結果、中空糸膜の折れ曲がりは認められなかった。
またこのカートリッジ式中空糸膜モジュール101Aについて蒸気加熱試験を実施した結果、第2ポッティング部側面の最低温度は125℃だった。また第2接着部上面の最低温度は124℃だった。
実施例1の中空糸膜モジュールの構造を表1に、クロスフローろ過試験および蒸気加熱試験の結果を表2にそれぞれ示す。
<実施例2>
東レ社製のPVDF中空糸膜(HFS膜)を6000本使用し、図8に示すカートリッジ式中空糸膜モジュール101Bを作製した。中空糸膜カートリッジ100は静置ポッティングにより作製した。第2ポッティング部25は下部キャップ5の内側に設けられたピン18で保持される。ここで筒状ケース3の内径は159.0mmであり、第2ポッティング部25と筐体の径方向の間隙26は0.5mm、第2ポッティング部25と筐体の軸方向の間隙27は0.5mmとなるように製作した。また第2ポッティング部25には図9に示す貫通孔13を形成させた。ここで第2接着部上面8Aの最低面から高さ1.0mmの部分に貫通孔13の開口部13Aが配置されるように、静置ポッティング時に第2端部ケース9の鉛直方向の傾きを調整して作製した。
このカートリッジ式中空糸膜モジュール101Bについてクロスフローろ過試験を実施した結果、中空糸膜の折れ曲がりは認められなかった。
またこのカートリッジ式中空糸膜モジュール101Bについて蒸気加熱試験を実施した結果、第2ポッティング部側面の最低温度は125℃だった。また第2接着部上面の最低温度は125℃だった。
実施例2の中空糸膜モジュールの構造を表1に、クロスフローろ過試験および蒸気加熱試験の結果を表2にそれぞれ示す。
<実施例3>
東レ社製のPVDF中空糸膜(HFS膜)を6000本使用し、図13に示すカートリッジ式中空糸膜モジュール101Cを作製した。中空糸膜カートリッジ100は静置ポッティングにより作製した。第2ポッティング部25は、通液可能な切り欠きを有するリング20で保持される。ここで筒状ケース3の内径は159.0mmであり、第2ポッティング部25と筐体の径方向の間隙26は3.0mm、第2ポッティング部25と筐体の軸方向の間隙27は3.0mmとなるように製作した。また第2ポッティング部25には図9に示す貫通孔13を形成させた。ここで第2接着部上面8Aが水平となるように、静置ポッティング時に第2端部ケース9を鉛直方向に立てて作製した。
このカートリッジ式中空糸膜モジュール101Cについてクロスフローろ過試験を実施した結果、中空糸膜の折れ曲がりは認められなかった。
またこのカートリッジ式中空糸膜モジュール101Cについて蒸気加熱試験を実施した結果、第2ポッティング部側面の最低温度は125℃だった。また第2接着部上面の最低温度は125℃だった。
実施例3の中空糸膜モジュールの構造を表1に、クロスフローろ過試験および蒸気加熱試験の結果を表2にそれぞれ示す。
<比較例1>
ピン18を装着しない以外は、実施例1と同様の方法でカートリッジ式中空糸膜モジュールを作製した。
このカートリッジ式中空糸膜モジュールについてクロスフローろ過試験を実施した結果、中空糸膜が流れで押し上げられており、中空糸膜の折れ曲がりが認められた。
またこのカートリッジ式中空糸膜モジュールについて蒸気加熱試験を実施した結果、第2ポッティング部側面の最低温度は125℃だった。また第2接着部上面の最低温度は124℃だった。
比較例1の中空糸膜モジュールの構造を表1に、クロスフローろ過試験および蒸気加熱試験の結果を表2にそれぞれ示す。
<比較例2>
リング20に替わって、切り欠きを有さないリング状弾性部材(シリコーンゴム)で第2ポッティング部25と筐体の間を液密にシールした以外は、実施例3と同様の方法でカートリッジ式中空糸膜モジュールを作製した。
このカートリッジ式中空糸膜モジュールについてクロスフローろ過試験を実施した結果、中空糸膜の折れ曲がりは認められなかった。
またこのカートリッジ式中空糸膜モジュールについて蒸気加熱試験を実施した結果、リング状弾性部材の上にスチームドレンが滞留したため、第2ポッティング部側面の最低温度は95℃だった。また第2接着部上面の最低温度は125℃だった。
比較例2の中空糸膜モジュールの構造を表1に、クロスフローろ過試験および蒸気加熱試験の結果を表2にそれぞれ示す。
Figure 0006443049
Figure 0006443049
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。本出願は、2013年4月25日出願の日本特許出願(特願2013−092701)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明のカートリッジ式中空糸膜モジュールは発酵工業分野、医薬品製造分野、食品工業分野、水処理分野などで使用することができる。
100 中空糸膜カートリッジ
101A,101B,101C,101D カートリッジ式中空糸膜モジュール
1 中空糸膜
2 中空糸膜束
3 筒状ケース
3A,3B 鍔部
4 上部キャップ
4A 段部
5 下部キャップ
5A 段部
6 第1接着部
7 第1端部ケース
7A 鍔部
8 第2接着部
8A 第2接着部上面
9 第2端部ケース
10 原水流入口
11 ろ過液出口
12 原水出口
13 貫通孔
13A 開口部
14 整流筒
15 Oリング
16 ガスケット
17 第1保持溝
17A 天井面(天井部)
17B 底面(底部)
18 ピン(保持部)
18A ピン内側上面
18B ピン内側下面
18C ピン外側上面
18D ピン外側下面
19 第2保持溝
19A 天井面(天井部)
19B 底面(底部)
19C 段差
19D 縦溝部
19E 横溝部
19F 対向面
20 リング(保持部)
20A リング内側上面
20B リング内側下面
20C リング外側上面
20D リング外側下面
20E 切り欠き
21 ワイヤー(保持部)
22 第2端部ケースフック
23 下部キャップフック
24 第1ポッティング部
25 第2ポッティング部
26 間隙(第2ポッティング部径方向)
27 間隙(第2ポッティング部軸方向)
28 間隙(整流筒径方向)
29 スチームドレン
30 接着剤投入器
31 ポッティング用筒状ケース
32 第1端部用ポッティングキャップ
33 第2端部用ポッティングキャップ
34 貫通孔形成ピン
35 チューブ

Claims (9)

  1. 筐体と、
    前記筐体内に前記筐体の軸方向に沿って収容された複数の中空糸膜と、
    前記中空糸膜の軸方向一端部を開口した状態で束ねる第1ポッティング部と、
    前記中空糸膜の軸方向他端部を封止した状態で束ねる第2ポッティング部と、
    前記第1ポッティング部を前記筐体に対して着脱可能に固定する固定部と、
    前記第1ポッティング部と前記筐体との間を液密に封止するシール部と、
    前記第2ポッティング部を前記筐体に対して、着脱可能に、かつ前記第2ポッティング部と前記筐体との間を通液可能に保持する保持部と、
    前記第1ポッティング部の、前記軸方向他端部側の端部に設けられる整流筒と、
    を備え、
    前記第2ポッティング部と前記筐体との間に間隙が設けられ、
    前記第2ポッティング部は前記筐体の径方向および軸方向に移動可能であり、
    前記保持部は、前記第2ポッティング部の前記筐体に対する軸方向への移動を規制し、
    前記整流筒の、前記中空糸膜の軸方向他端部側の端部と、前記筐体と、の間には、前記筐体の径方向で0.5mm以上の間隙が設けられる、カートリッジ式中空糸膜モジュール。
  2. 前記筐体には、前記第2ポッティング部の外周面に対向する位置に、少なくとも1つの第1保持溝が設けられ、
    前記第2ポッティング部の外周面には、前記第1保持溝に対向する位置に、少なくとも1つの第2保持溝が設けられ、
    前記保持部はピンであり、前記ピンは前記第1保持溝と前記第2保持溝とに挿入される、請求項1に記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
  3. 前記筐体には、前記第2ポッティング部の外周面に対向する位置に、第1保持溝が設けられ、
    前記第2ポッティング部の外周面には、前記第1保持溝に対向する位置に、第2保持溝が設けられ、
    前記保持部は少なくとも1つの切り欠きを有するリング状部材であり、前記リング状部材は前記第1保持溝と前記第2保持溝とに挿入される、請求項1に記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
  4. 前記筐体の前記第2ポッティング部の外周面に対向する位置、または前記第2ポッティング部の前記筐体の内周面に対向する位置に、少なくとも1つの保持溝が設けられ、
    前記筐体が保持溝を備える場合は、前記第2ポッティング部の前記保持溝に対向する位置に前記保持部が設けられ、
    前記第2ポッティング部が保持溝を備える場合は、前記筐体の前記保持溝に対向する位置に前記保持部が設けられ、
    前記保持部はピンであり、前記ピンは前記保持溝に挿入される、請求項1に記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
  5. 前記第2ポッティング部が前記第1ポッティング部とは反対の方向に移動したときに、前記保持部は、前記第1保持溝および前記第2保持溝に線接触することで前記第2ポッティング部を保持する、請求項2または請求項3に記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
  6. 前記第2ポッティング部が前記第1ポッティング部とは反対の方向に移動したときに、前記保持部は、前記保持溝と線接触することで前記第2ポッティング部を保持する、請求項4に記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
  7. 前記筐体は、第1留め具を少なくとも1つ備え、
    前記第2ポッティング部は、第2留め具を少なくとも1つ備え、
    前記保持部は紐状部材であり、前記紐状部材は前記第1留め具と前記第2留め具とを連結する、請求項1に記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
  8. 前記第2ポッティング部の、前記第1ポッティング部との対向面が、前記筐体の軸方向に対して傾斜して形成されており、
    前記第2ポッティング部には、前記第2ポッティング部を前記筐体の軸方向に貫通する少なくとも1つの貫通孔が設けられ、
    前記対向面のうち、少なくとも1つの貫通孔が設けられる部位と、前記対向面のうち、前記軸方向において前記軸方向一端部に最も離間する部位と、の前記軸方向の距離が3mm以内の範囲である、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
  9. 前記第2ポッティング部には、前記第2ポッティング部を前記筐体の軸方向に貫通する少なくとも1つの貫通孔が設けられ、
    前記貫通孔の流路面積と、前記第2ポッティング部と前記筐体との間の間隙の流路面積との和が、筐体の断面積の5%以上、30%以下である、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のカートリッジ式中空糸膜モジュール。
JP2014540258A 2013-04-25 2014-04-24 カートリッジ式中空糸膜モジュール Active JP6443049B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013092701 2013-04-25
JP2013092701 2013-04-25
PCT/JP2014/061641 WO2014175409A1 (ja) 2013-04-25 2014-04-24 カートリッジ式中空糸膜モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2014175409A1 JPWO2014175409A1 (ja) 2017-02-23
JP6443049B2 true JP6443049B2 (ja) 2018-12-26

Family

ID=51791975

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014540258A Active JP6443049B2 (ja) 2013-04-25 2014-04-24 カートリッジ式中空糸膜モジュール

Country Status (10)

Country Link
US (1) US9895664B2 (ja)
EP (1) EP2990098B1 (ja)
JP (1) JP6443049B2 (ja)
KR (1) KR102164846B1 (ja)
CN (1) CN105142764B (ja)
AU (1) AU2014258258B2 (ja)
ES (1) ES2732014T3 (ja)
HU (1) HUE044836T2 (ja)
SG (1) SG11201508777RA (ja)
WO (1) WO2014175409A1 (ja)

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG11201510090PA (en) * 2013-06-12 2016-01-28 Evonik Fibres Gmbh Membrane cartridge system
US20160317972A1 (en) * 2013-12-27 2016-11-03 Toray Industries, Inc. Hollow-fiber membrane module
JP6343227B2 (ja) * 2014-11-07 2018-06-13 株式会社クラレ 膜モジュール
CN104402093A (zh) * 2014-12-02 2015-03-11 深圳市博儒环境技术有限公司 水净化装置
CN104445523A (zh) * 2014-12-02 2015-03-25 深圳市博儒环境技术有限公司 水净化装置
WO2017131126A1 (ja) * 2016-01-29 2017-08-03 東レ株式会社 中空糸膜モジュール及び中空糸膜モジュールの製造方法
EP3578248A4 (en) * 2017-01-31 2020-03-11 Toray Industries, Inc. HOLLOW FIBER MEMBRANE MODULE
JP6853836B2 (ja) * 2017-02-10 2021-03-31 旭化成株式会社 中空糸膜モジュールおよびろ過方法
CN107174957A (zh) * 2017-06-23 2017-09-19 四川久润环保科技有限公司 一种高强度中空纤维膜组件及其制备方法
CN107138046A (zh) * 2017-06-23 2017-09-08 四川久润环保科技有限公司 一种耐高温中空纤维膜组件及其制备方法
EP3706887A1 (de) * 2017-11-09 2020-09-16 Evonik Fibres GmbH Membranbündelaufmachung mit abstandshaltern
CN108395012B (zh) * 2018-04-28 2024-04-30 中欧兴华膜技术(成都)有限公司 具有提高密封性的过滤膜装置
US11958017B2 (en) * 2018-07-27 2024-04-16 Toray Industries, Inc. Hollow fibre membrane module and method for manufacturing hollow fibre membrane module
CN113316481A (zh) * 2019-01-18 2021-08-27 费森尤斯医疗护理德国有限责任公司 包括含氟中空纤维膜的透析器
KR102709665B1 (ko) * 2019-11-29 2024-09-24 코오롱인더스트리 주식회사 연료전지용 가습기의 카트리지 및 연료전지용 가습기
KR102704080B1 (ko) * 2019-11-29 2024-09-05 코오롱인더스트리 주식회사 연료전지용 가습기
CN115605284B (zh) * 2020-05-15 2023-08-18 东丽株式会社 筒式中空纤维膜组件的制造方法
KR102577689B1 (ko) * 2020-05-22 2023-09-12 코오롱인더스트리 주식회사 가스켓 조립체 및 이를 포함하는 연료전지 가습기
CN111841330A (zh) * 2020-07-21 2020-10-30 暨南大学 一种易拆装的中空纤维膜组件及其制备方法
KR20220112452A (ko) * 2021-02-04 2022-08-11 코오롱인더스트리 주식회사 가스켓 조립체 및 이를 포함하는 연료전지 막가습기
KR20220112451A (ko) * 2021-02-04 2022-08-11 코오롱인더스트리 주식회사 가스켓 조립체 및 이를 포함하는 연료전지 막가습기
KR20220112453A (ko) * 2021-02-04 2022-08-11 코오롱인더스트리 주식회사 가스켓 조립체 및 이를 포함하는 연료전지 막가습기
CN115414792B (zh) * 2022-09-30 2024-03-05 国能龙源环保南京有限公司 中空黑晶纤维膜过滤组件及过滤方法

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4315819A (en) * 1978-06-12 1982-02-16 Monsanto Company Hollow fiber permeator apparatus
US4610789A (en) * 1985-04-22 1986-09-09 Ppg Industries, Inc. Filtration cartridge and reactor
JPS6430605A (en) * 1987-07-28 1989-02-01 Daicel Chem Hollow yarn-type ultrafilter membrane cartridge filter
JPH02121122U (ja) 1989-03-16 1990-10-01
JPH0775657B2 (ja) * 1990-10-15 1995-08-16 旭化成工業株式会社 中空糸型モジュール
JP3236103B2 (ja) * 1993-02-05 2001-12-10 ダイセル化学工業株式会社 中空糸膜モジュール
JP2001062532A (ja) 1999-08-30 2001-03-13 Toyota Motor Corp 中空パイプ状ワークの異形断面成形方法
JP4498373B2 (ja) * 2000-07-10 2010-07-07 旭化成ケミカルズ株式会社 中空糸膜カートリッジ、並びにそれを用いた中空糸膜モジュール及びタンク型濾過装置
DK1310291T3 (da) * 2000-07-10 2007-03-12 Asahi Chemical Ind Hulfiberfilmpatron, hulfiberfilmmodul med anvendelse af patronen og filter af beholdertypen
JP2003164735A (ja) * 2001-11-29 2003-06-10 Nok Corp 中空糸膜モジュール
US7118672B2 (en) 2003-02-13 2006-10-10 Zenon Technology Partnership Membrane supported bioreactor for municipal and industrial wastewater treatment
JP4791962B2 (ja) * 2003-08-25 2011-10-12 ポール・コーポレーション ろ過装置及び交換可能なフィルタカートリッジ
EP1674149B1 (en) 2003-09-29 2013-12-18 Asahi Kasei Chemicals Corporation External pressure type hollow fiber membrane module
FI117179B (fi) 2004-01-23 2006-07-14 Environics Oy Kaasukromatografi
US7122121B1 (en) * 2004-05-28 2006-10-17 Jiang Ji Advanced submerged membrane modules, systems and processes
KR101206292B1 (ko) * 2005-06-08 2012-11-29 에치투엘 주식회사 수처리용 중공사막 모듈의 에어공급홀 제조 방법
US7534349B2 (en) 2005-09-02 2009-05-19 Nephros, Inc. Dual stage ultrafilter devices in the form of portable filter devices, shower devices, and hydration packs
JP5082496B2 (ja) 2006-02-24 2012-11-28 東レ株式会社 連続発酵による化学品の製造方法および連続発酵装置
JP5092487B2 (ja) 2007-03-27 2012-12-05 東レ株式会社 連続発酵による化学品の製造法
JP2009018266A (ja) * 2007-07-12 2009-01-29 Panasonic Electric Works Co Ltd ろ過装置及びその洗浄方法
WO2012043679A1 (ja) * 2010-09-29 2012-04-05 旭化成ケミカルズ株式会社 中空糸膜モジュール、並びに、これを用いたろ過方法及び超純水製造システム
GB201021524D0 (en) 2010-12-20 2011-02-02 Univ Leuven Kath Fouling control in membrane filtration processes by magnetic field induced membrane vibration
JP2012161288A (ja) 2011-02-08 2012-08-30 Toray Ind Inc 化学品の製造装置および化学品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN105142764B (zh) 2018-09-11
EP2990098B1 (en) 2019-04-17
SG11201508777RA (en) 2015-11-27
EP2990098A4 (en) 2017-04-12
KR20160004278A (ko) 2016-01-12
ES2732014T3 (es) 2019-11-20
AU2014258258B2 (en) 2018-07-05
US20160107125A1 (en) 2016-04-21
CN105142764A (zh) 2015-12-09
AU2014258258A1 (en) 2015-11-12
JPWO2014175409A1 (ja) 2017-02-23
EP2990098A1 (en) 2016-03-02
KR102164846B1 (ko) 2020-10-13
HUE044836T2 (hu) 2019-11-28
WO2014175409A1 (ja) 2014-10-30
US9895664B2 (en) 2018-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6443049B2 (ja) カートリッジ式中空糸膜モジュール
KR102261438B1 (ko) 중공사막 모듈
CN111514759B (zh) 中空纤维膜模块和用于制造中空纤维膜模块的方法
JP6467920B2 (ja) カートリッジ式中空糸膜モジュールの製造方法
KR101527992B1 (ko) 중공사막 엘리먼트, 중공사막 엘리먼트용 프레임 및 여과막 장치
KR20130082363A (ko) 중공사 막 모듈
EP1946823A1 (en) Hollow fiber bundle, process for producing hollow fiber bundle, tubular hollow fiber membrane module and immersion type hollow fiber membrane module
JP5935808B2 (ja) 中空糸膜モジュールの親水化方法
JP2006102739A (ja) 中空糸膜モジュールおよびその製造方法
JP4934978B2 (ja) 中空糸膜モジュール
JP6341353B1 (ja) 中空糸膜モジュール
JP2007090309A (ja) 中空糸束、中空糸束の製造方法、筒型中空糸膜モジュールおよび浸漬型中空糸膜モジュール
JP2006281198A (ja) 浸漬型濾過装置
JP2015110198A (ja) モジュールユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180403

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180531

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181030

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181112

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6443049

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151