JP6441364B2 - ジベンゾ−アルファ−ピロンを用いた体重増加制御 - Google Patents

ジベンゾ−アルファ−ピロンを用いた体重増加制御 Download PDF

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Description

本発明は、シラジット(Shilajit)中のフルボ酸の化学的成分である、ジベンゾ−アルファ−ピロン(DBPs)の使用を通して、体重増加の減少の促進及び/又は過剰な体重増加の治療又は防止に関するものである。
シラジットは、海洋生物と微生物代謝産物とが混合した岩層によって圧縮された岩石腐食物質と、岩石鉱物と、有機物とから成る。シラジットは1000−5000メートルの範囲にある標高が高いヒマラヤに黒色の塊として岩から滲出し、紀元前3500年まで遡ると、伝統的なインド医学体系であるアーユルヴェーダにおいてmaharasa(特別な活力剤)と呼ばれている。シラジットは、ジベンゾ−α−ピロン(“DBPs”)と、ジベンゾ−α−ピロン色素タンパクと共に、主成分としてフルボ酸を含んでいる。
フルボ酸複合体は、シラジットに由来し、天然の低及び中分子量の化合物の集合体であり、中心ベンゼン核として、酸化したジベンゾ−アルファ−ピロン(DBPs)を、酸化型並びに還元型の両方を含み、フルボ酸(“FAs”)と共に、部分的構造単位としてアシル化DBPsと脂質を含んでいる。沖積層源由来のフルボ酸複合体物質にはDBPsが欠如しており、代わりに、沖積層のフルボ酸の中心ベンゼン核は安息香酸でできている。
従って、シラジットの有効成分は、ジベンゾ−アルファ−ピロンと、関連する代謝産物と、(非タンパクアミノ酸を構成する)小ペプチドと、いくらかの脂質と、キャリア分子(フルボ酸)を含んでいる。Ghosal,S.,et al.,“Shilajit Part 1−Chemical constituents,”J.Pharm.Sci.(1976)65:772−3;Ghosal,S.,et al.,“Shilajit Part 7−Chemistry of Shilajit,an immunomodulatory ayurvedic rasayana,”Pure Appl.Chem.(IUPAC)(1990)62:1285−8;Ghosal,S.,et al.,“The core structure of Shilajit humus,”Soil Biol.Biochem.(1992)23:673−80;and U.S.Patent Nos.6,440,436and6,869,612(及びこれに引用される文献)参照。これらは全て、参照によって本書に組み込まれている。
シラジット(例えばPrimaVie(登録商標))は、アーユルヴェーダで様々な病態に対して、広く利用されている。ヒマラヤやヒマラヤに隣接する地域の孤立した村に住む人々は、何世紀にも亘って、シラジットを単独で又はその他の植物による治療と組み合わせて使用して、糖尿病の障害を防止し、これと戦ってきた。(Tiwari,V.P.,et al.,“An interpretation of Ayurvedica findings on Shilajit,”J.Res.Indigenous Med.(1973)8:57)。さらに抗酸化物質であるため、細胞毒性を持つ酸素ラジカルによって誘発される膵島細胞へのダメージを抑制するであろう(Bhattacharya S.K.,“Shilajit attenuates streptozotocin induced diabetes mellitus and decrease in pancreatic islet superoxide dismutase activity in rats,”Phytother.Res.(1995)9:41−4;Bhattacharya S.K.,“Effects of Shilajit on biogenic free radicals,”Phytother. Res.(1995)9:56−9; and Ghosal,S.,et al.,“Interaction of Shilajit with biogenic free radicals,”Indian J.Chem.(1995)34B:596−602)。糖尿病中のグルコース、脂質及びタンパク質の代謝異常は、高脂肪血症への発症につながることが提示されている。ある研究では、シラジットはラットの脂質プロファイルに顕著に有効な影響をもたらした。(Trivedi N.A.,et al.,“Effect of Shilajit on blood glucose and lipid profile in alloxan−induced diabetic rats,”Indian J.Pharmacol.(2004)36(6):373−376)。
上述の通り、シラジットは、様々な病気を治療するのに利用されてきた。又、成績向上薬として推奨されている。フルボ酸(FAs)は、植物の生体系や、動物やヒトにおいて、(a)ミネラル及び栄養素のバイオアベィラビリティの向上、(b)電解質としてのの働き、(c)重金属を含む毒性物質の解毒作用、(d)抗酸化物質としての働き、及び(e)免疫機能の向上、を含む多くの重要な役割を引き出すことが報告されている。
さらに、ジベンゾ−α−ピロンは、ミトコンドリア内部への電子伝達に加わると仮定されており、従ってより多くのATPの産生を促し、エネルギーを増加させる。
従って、シラジット並びにDBPsによって、身体中のどの遺伝子が影響を受けるかを決定して、体重増加又は減少に特に関係する、これらの薬理学的機能の明確な理解を解明することが望まれている。
本発明の目的は、(過剰な)体重の減少を促す又は引き起こす、及び/又は、肥満した哺乳動物(例えば、2型糖尿病)並びに健常な哺乳動物の過剰な体重増加を治療する又は抑制する、DBP組成物の使用方法を開発することである。
一実施形態では、体重増加を治療する又は予防する方法が提供されており、この方法は、このような治療を要する体重が増加している哺乳動物を同定するステップと、このような治療を要する哺乳動物に、3−ヒドロキシ−ジベンゾ−アルファ−ピロン、3,8−ジヒドロキシ−ジベンゾ−アルファ−ピロン及びそれらの混合物からなる群から選択された化合物を有効量投与するステップを具え、治療前の体重増加と比較して体重増加が減少することを特徴とする。
別の実施形態では、哺乳動物の過剰な体重を減少させる方法が提供されており、この方法は、このような治療を要する哺乳動物に、3−ヒドロキシ−ジベンゾ−アルファ−ピロン、3,8−ジヒドロキシ−ジベンゾ−アルファ−ピロン及びそれらの混合物から成る群から選択された化合物を有効量投与するステップを具え、体重が減少することを特徴とする。
図1は、試験1において、標準実験食にシラジット及び3,8−(OH)−DBPを投与した場合のマウスの体重増加についての効果を示している。 図2は、試験2において標準実験食にDBPsを投与した場合のマウスの体重増加についての効果を示している。 図2は、試験3において高脂肪食にDBPsを投与した場合のマウスの体重増加についての効果を示している。 図4は、3,8−(OH)−DBPで処置したマウスに発現が増加した遺伝子を示している。 図5は、3,8−(OH)−DBPで処置したマウスに発現が減少した遺伝子を示している。 図6は、3,8−(OH)−DBP又はシラジットで処置したマウスに発現が増加した遺伝子を示している。 図7は、3,8−(OH)−DBP又はシラジットで処置したマウスに発現が減少した遺伝子を示している。
一実施形態で、本発明は、肥満した哺乳動物(例えば、2型糖尿病)並びに健常な哺乳動物における過剰な体重増加の減少を促進する又は引き起こす、及び/又は、過剰な体重増加の治療又は抑制における、3−ヒドロキシ−ジベンゾ−α−ピロン(3−OH−DBP)、3,8−ジヒドロキシ−ジベンゾ−α−ピロン(3,8−(OH)−DBP)、又はそれらの組合わせの有用性を示す。本明細書に使用されているように、限定するものではないが、哺乳動物はヒト、イヌ、ウマ、又はネコが含まれる。
シラジット及び3,8−ジヒドロキシ−ジベンゾ−α−ピロンによって、どの遺伝子の発現が増加したか、又、発現が減少したか決定するために、インビボでの遺伝子発現実験をマウスで行った。この実験において、 3,8−ジヒドロキシ−ジベンゾ−α−ピロンで処置したマウスは、プラセボ又はシラジットで処置したマウスよりも体重増加が少ないことがわかった。この第一の実験は、標準実験食を与えたマウスで行った。この第一の実験結果を確認するために、3−ヒドロキシ−ジベンゾ−α−ピロンを含む、標準実験食を与えたマウスで、第二の実験を再度行った。第二の実験により、第一の実験による3,8−ジヒドロキシ−ジベンゾ−α−ピロンの結果を確認し、3−ヒドロキシ−ジベンゾ−α−ピロンが3,8−ジヒドロキシ−ジベンゾ−α−ピロンよりも良好に機能することを示した。第三のインビボの実験を、高脂肪食を与えたマウスに行って、DBPsが高脂肪食を与えた動物の体重増加を減少させるかどうかを調べた。第三の実験は、DBPsによる体重増加の抑制が標準実験食を与えたマウスよりも高脂肪食を与えたマウスで緩慢であることを示した。上述の3つの実験の結果は全く予期しないものであり、本発明の所定の実施形態の基準を形成している。
以下に記載するように、遺伝子発現実験はC57/BL6マウスで行った。
実験1:
使用した材料:シラジット(PrimaVie(登録商標)、Natreon,Inc.,New Brunswick,New Jersey)と、シラジットを含む岩から抽出し製造した標準栄養補助食品成分であって、少なくとも約50重量%のフルボ酸(FAs)と、少なくとも約10重量%のジベンゾ−α−ピロン色素タンパクと、3−OH−DBP(99.0%純度,Natreon,Inc.)及び3,8−(OH)−DBP(99.0%純度,Natreon,Inc.)であるジベンゾ−α−ピロン(DBPs)を少なくともトータルで0.3重量%かそれ以上含む、食品を使用した。
マウスの実験手順
3つのグループのC57/BL6成体マウスの(n=8)に、純化したシラジット(PS)、3,8−ジヒドロキシ−ジベンゾ−α−ピロン(3,8−(OH)−DBP)又はプラセボを、12週間、胃内投与した。体重を、毎週測定した。12週の最後に、骨格筋組織を採取して遺伝子プロファイリングを行った。組織学的解析とHPLC解析用に組織をいくらか保存した。
コントロール群のマウスに、コーンオイル中のDMSOを与え、一方でPS群には、マウスの体重1kg当たり100mgの水に溶かした純化シラジットを与え、DBP群には、マウスの体重1kg当たり10mgのDMSO/コーンオイルに溶かした3,8−(OH)−DBPを与えた。
12週目に、心臓、肺、肝臓、脳、筋肉、脂肪組織、骨格筋(外側広筋)、及び全血液の組織を採取した。
結果:図1に示す通り、3,8−(OH)−DBP試験群のマウスに、年齢に依存した体重増加の顕著な減少が観察された。全ての群に、同じ標準実験食を与えたにもかかわらず、シラジット及びプラセボで処置した群の体重増加が20%を超えているのに比べて、3,8−(OH)−DBPを投与したマウスは、90日で体重増加は約7.5%であった。これは全く予期しない発見だった。
さらに、3,8−ジヒドロキシ−ジベンゾ−α−ピロンを投与したマウスは、健康阻害の明確な徴候を示さなかった。従って、3,8−ジヒドロキシ−ジベンゾ−α−ピロンは、健康へ悪影響を与えずに体重増加を制御する可能性があると考えられる。
実験1の結果が全く予期しないものであったことから、実験2を行って、実験1の結果を立証すると共に、また、シラジットの別の生理活性である3−ヒドロキシ−ジベンゾ−α−ピロンが、体重増加を制御する有益な効果を有するか否かを確認した。実験2は、最初の12週間に体重1kg当たり10mgの量を投与し、その後13週目から19週目に亘って投与量を体重1kg当たり50mgに増やしたこと以外は、標準実験食を用いて実験1と同様の条件で行った。投与量を増やす主な目的は、反応が投与量に比例するか否かを調べることである。図2に示すように、3−OH−DBP群と3,8−(OH)−DBP群それぞれの体重増加は、体重1kg当たり10mgの投与量で、4週目で約45%と40%未満であった。一方で、8週目ではDBP両群の体重増加が約50%未満であった。興味深いことに、DBPsの投与量を体重1kg当たり50mgに増やした後3週間で、3−OH−DBP群の体重増加は約45%未満を維持したが、3,8−(OH)−DBP群は、約10%未満の体重増加を維持した。従って、体重増加を制御するには、3−OH−DBPが、3,8−(OH)−DBPよりも優れた候補であることが判明した。投与量を増やす第二の目的は、投与量の増加が有害かをどうかを調べることである。マウスから様々な組織を採取して、毒性試験が行われるであろう。
実験1及び2は標準実験食を用いて行われたため、高脂肪食を与えたマウスで実験を行うことが必要である。実験3は、そのような食事(Bio−Serve Cat#S34282,36% fat)を用いて行った。11週間後、高脂肪食を標準実験食に変えた。図3に示すように、どちらのDBPもプラセボと比較して、体重増加に何ら差を示さなかった。しかしながら、標準実験食に切り替えた後、14週目から、DBP両群はプラセボ群と比較して、体重増加が少なくなる傾向を示す。この傾向は、特に3−OH−DBPで顕著である。従って、DBPs、特に3−OH−DBPは、通常食を与えた個体よりも緩やかなペースではあるものの、同様に高脂肪食を与えた個体の体重増加を制御する可能性がある。
これらの実施形態によれば、ヒトを含む哺乳動物へのDBPsの投与が、健常な対象と同様に肥満した対象(例えば、2型糖尿病)の体重増加を減少させる結果となることが、さらに考えられる。ヒトを含む、哺乳動物へのDBPsの投与が、健常な対象と同様に肥満した対象(例えば、2型糖尿病である)の体重を減少させることも、さらに考えられる。一実施形態では、有益な1日投与量は、哺乳動物の体重1kg当たり約0.2mgから哺乳動物の体重1kg当たり約20mgである。
GeneChip(登録商標)アッセイを用いた遺伝子発現プロファイリング
Affimetrix GeneChip(登録商標)technology(Affymetrix,Santa Clara,California)を用いて、マウスの骨格筋組織のトランスクリプトームプロファイリングを行った。ジーンチップの実験は、標準的な手法を用いて行った。所定の遺伝子クラスターアレイでの各酵素又はバンドの色は、赤(最も発現が増加した遺伝子)、黒(発現なし)、緑(最も発現が減少した遺伝子)のスリーポイント勾配を用いて算出した。従って、バンドの明度は定量的な発現の結果を示しており、図面及び表では、赤から緑へ、それぞれ「+/−」、「フォールドチェンジ」として数値で示されている。ジーンチップアッセイは、文献[Roy,S.,Biswas,S.,Khanna,S.,Gordillo,G.,Bergdall,V.,Green,J.,Marsh,C.B.,Gould,L.J.,Sen,C.K.,“Characterization of a preclinical model of chronic ischemic wound,”Physiol.Genomics(2009)May 13;37(3):211−24;Roy,S.,Khanna,S.,Rink,C.,Biswas,S.,Sen,C.K.,“Characterization of the acute temporal changes in excisional murine cutaneous wound inflammation by screening of the wound−edge transcriptome,”Physiol.Genomics(2008)Jul 15;34(2):162−84;and Roy,S.,Patel D,Khanna,S.,Gordillo,G.M.,Biswas,S.,Friedman,A.,Sen,C.K.,“Transcriptome−wide analysis of blood vessels laser captured from human skin and chronic wound−edge tissue,”Proc.Natl.Acad.Sci.USA(2007)Sep 4;104(36):14472−7]に従って行った。この文献は引用によって本明細書に組み込まれている。
図4は、3,8−ジヒドロキシ−ジベンゾ−α−ピロンを投与したマウス試験群において発現が増加した、フォールドチェンジに基づく上位20位の遺伝子を示しており、1037プローブのうち注記した883を分析に使用した。
図5は、3,8−ジヒドロキシ−ジベンゾ−α−ピロンを投与したマウス試験群において発現が減少した、フォールドチェンジに基づく上位20位の遺伝子を示しており、1174プローブのうち注記した1135を分析に使用した。
図6は、マウス両群、すなわち純化したシラジット(PS)又は3,8−ジヒドロキシ−ジベンゾ−α−ピロンを投与した群において発現が増加した、フォールドチェンジに基づく上位20位の遺伝子を示しており、221プローブのうち注記した208を分析に使用した。
図7は、マウス両群、すなわち純化したシラジット(PS)又は3,8−ジヒドロキシ−ジベンゾ−α−ピロンを投与したマウス群において発現が減少した、フォールドチェンジに基づく上位20位の遺伝子を示しており、231プローブのうち注記した225を分析に使用した。
3−OH−DBP群のマウス組織におけるトランスクリプトームプロファイリングは、未だ保留中である。
上述の実験に示すように、DBPの投与は、標準的な実験条件下で維持されたマウスで、年齢に依存する体重の増加を有意に鈍らせた。骨格筋遺伝子の発現を分析した結果は、DBPの投与が筋肉中の特定の遺伝子発現経路に特異的に影響しうるという仮説を導く。年齢に関連する体重増加を減らす、これら経路の特別な重要性が以前として確立されていないが、理論にしばられることなく、体重管理におけるDBPsの有効性は明白である。経口投与されたDBPsは、インビボでの組織における遺伝子発現経路に影響を与えることができる。
DBPが、脂肪分解を起こすかどうかを検証して、これによって体重増加を制限する追加実験が必要である。DBPの毒性の明確な徴候は示されなかった。
本願発明の製品は、産業において、標準的な賦形剤と製剤技術とを用いて、タブレット、カプセル、粉末、液体、チューズ、グミ、経皮用、注射用等を含む剤形の栄養補助食品又は薬剤に製剤化できる。対象発明の製品は、固形の剤形の形、又は経口投与で、又は非経口投与、筋肉内投与又は経皮投与で哺乳動物に投与できる。
上述の明細書において、本発明は特定の実施形態に関連して記載されており、説明のために多くの詳細が記載されているが、本発明の追加的の実施形態を受け入れ、且つ本書に記載した特定の詳細が、本発明の基本原理から逸脱することなく変形できることは、当業者には自明であろう。
本明細書で引用された全ての文献は、引用によって全体が組み込まれている。本発明は、それらの精神及び本項から逸脱することなく、その他の特定の形態で実施することができる。従って、発明の範囲を示すものとしては、上述の明細書ではなく、特許請求の範囲について言及すべきである。

Claims (10)

  1. 哺乳動物の体重増加を治療又は抑制するための組成物であって、
    治療前の体重増加と比較して体重増加を減少させるための化合物として、3−ヒドロキシ−ジベンゾ−アルファ−ピロンを有効量含み、前記化合物が、前記哺乳動物の体重1kg当たり0.2mg乃至20mgの1日投与量として存在することを特徴とする組成物。
  2. 請求項1に記載の組成物において、前記化合物が、経口、筋肉内、非経口又は経皮を含む何れかの経路によって投与できることを特徴とする組成物。
  3. 請求項1に記載の組成物において、前記哺乳動物が、ヒト、イヌ、ウマ又はネコであることを特徴とする組成物。
  4. 請求項1に記載の組成物において、体重増加が、少なくとも5%減少することを特徴とする組成物。
  5. 請求項1に記載の組成物において、体重増加が、少なくとも10%減少することを特徴とする組成物。
  6. 哺乳動物の過剰体重を減少させるための組成物であって、体重を減少させる化合物として、3−ヒドロキシ−ジベンゾ−アルファ−ピロンを有効量含み、前記化合物が、前記哺乳動物の体重1kg当たり0.2mg乃至20mgの1日投与量として存在することを特徴する組成物。
  7. 請求項に記載の組成物において、前記化合物が、経口、筋肉、非経口又は経皮を含む何れかの経路によって投与できることを特徴とする組成物。
  8. 請求項に記載の組成物において、前記哺乳動物が、ヒト、イヌ、ウマ又はネコであることを特徴とする組成物。
  9. 請求項に記載の組成物において、体重が、少なくとも5%減少することを特徴とする組成物。
  10. 請求項に記載の組成物において、体重が、少なくとも10%減少することを特徴とする組成物。
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