JP6441267B2 - 過活動膀胱を治療するためのβ−3アドレナリン受容体アゴニストおよびムスカリン受容体アンタゴニストの組み合わせ - Google Patents

過活動膀胱を治療するためのβ−3アドレナリン受容体アゴニストおよびムスカリン受容体アンタゴニストの組み合わせ Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2010年8月3日に出願された米国仮特許出願第61/370,171号の関連出願であり、米国特許法第119条(e)項に基づいて優先権の利益を主張し、その開示が全体として参照により本明細書に取り込まれる。
本発明は、製薬の組み合わせおよびそれらを用いる方法に関する。特に、本発明は、β−3アドレナリン受容体アゴニストおよびムスカリン性アセチルコリン受容体アゴニスト(以下では「ムスカリン受容体アンタゴニスト」という)を含む製薬の組み合わせに関し、および例えば切迫の頻尿(frequency of urgency)、夜間頻尿、および尿失禁などの過活動膀胱に関連する一以上の症候の治療において、前記組み合わせを用いる方法に関する。
過活動膀胱(overactive bladder、OAB)とは、切迫性尿失禁の有無に関わらず、頻尿と夜間頻尿とを伴う尿意切迫感症候群であると、国際禁制学会(ICS)によって定義された。過活動膀胱の症候は通常、排尿(膀胱)筋が不随意収縮することに関連し、膀胱の過活動状態を起こす。一般に、OABは、神経性の、特発性の、および排尿開口部閉塞を含むサブタイプに分類される。神経性のOABは、例えばパーキンソン病、多発性硬化症、脊髄損傷または脳卒中などの神経学的疾患の合併に起因する。係る基本的な病態生理学は、他の規律正しい排尿の障害であり、結果として上述した症候群をもたらす。特発性OABの原因は、明確的に定義されず、膀胱内のシグナル伝達における変化に関係があるとされている。そして、OABは、下部尿路における解剖学的変化に関連する可能性があり、例えば、膀胱排尿障害の患者において、前立腺肥大の結果となり得る。
概して、OABの発生率は年齢とともに増加する。発症する男女の比率は、年齢層に依存するが、一般的に女性の方が男性より発症しやすい。OABは、患者にとって重大な生活負担の質を表す。
例えば、Detrol(登録商標)LA(トルテロジン)、Ditropan XL(登録商標)(オキシブチニン)、Vesicare(登録商標)(コハク酸ソリフェナシン)などのムスカリン受容体アンタゴニスト(抗ムスカリン剤または抗コリン剤とも称する)は現在、OABを治療するための、認可および販売された主な薬理学的な選択肢を代表する。抗ムスカリン剤が膀胱の平滑筋の収縮性を抑制することにより膀胱過活動を低減すると考えられている。医師および患者らは、現状の治療に満足せず、有効性および忍容性(tolerability)が向上された医薬品を望んでいる。特に、これらの医薬品と関連して口内乾燥症および便秘の受け入れ難いほどの高発生率が存在している。さらに、現在の医薬品は、OABの最も厄介な症候の一つである切迫症を十分に治療できない。
したがって、現在に用いられる治療法以上のまたはそれを超える、過活動膀胱に関連する症候の治療において向上された有効性および忍容性を有する新しい医薬品および治療方法は、必要とされている。
新たな相乗的な効果のある治療の組み合わせを用いて過活動膀胱に関連する一以上の症候を治療するための方法が発見された。本発明による治療の組み合わせは、β−3アドレナリン受容体アゴニストおよびムスカリン受容体アンタゴニストを含む。本発明者らは、当該組み合わせがOABに関連する一以上の症候の治療に対して予想外に向上された有効性を有することを示している。
したがって、本発明は、(i)治療有効量のβ−3アドレナリン受容体アゴニスト、および(ii)治療有効量、または治療有効量以下の量(sub−therapeutically effective amount)のムスカリン受容体アンタゴニストを含む治療の組み合わせを提供する。本発明はまた、(i)および(ii)を単一の剤形または個別で投与して哺乳類における過活動膀胱に関連する一以上の症候を治療するための方法を提供する。薬物治療における前記組み合わせの使用および過活動膀胱に関連する一以上の症候を治療するための薬剤の調製における前記組み合わせの使用も提供される。
本発明の一態様において、哺乳類における過活動膀胱に関連する一以上の症候を治療するための方法が提供され、前記哺乳類に:
(i)治療有効量の化学式(I)の化合物、
または、その製薬上許容可能な塩(例えば、塩酸塩)、製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩;および
(ii)治療有効量、または治療有効量以下の量の化学式(II)の化合物、
または、その製薬上許容可能な塩、製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩、を投与することを含む。
本発明の他の態様において、
(i)治療有効量の化学式(I)の化合物、
またはその製薬上許容可能な塩(例えば、塩酸塩)、製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩;および
(ii)治療有効量、または治療有効量以下の量の化学式(II)の化合物、
またはその製薬上許容可能な塩、製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩、を含む組み合わせが提供される。
本発明のさらに他の態様において、薬物治療のために用いられる、
(i)治療有効量の化学式(I)の化合物、
またはその製薬上許容可能な塩(例えば、塩酸塩)、製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩;および
(ii)治療有効量、または治療有効量以下の量の化学式(II)の化合物、
またはその製薬上許容可能な塩、製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩、を含む組み合わせが提供される。
本発明のさらに他の態様において、過活動膀胱に関連する一以上の症候を治療するために用いられる、
(i)治療有効量の化学式(I)の化合物、
またはその製薬上許容可能な塩(例えば、塩酸塩)、製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩;および
(ii)治療有効量、または治療有効量以下の量の化学式(II)の化合物、
またはその製薬上許容可能な塩、製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩、を含む組み合わせが提供される。
本発明のさらに他の態様において、過活動膀胱に関連する一以上の症候を治療するための薬剤の調製において、
(i)治療有効量の化学式(I)の化合物、
またはその製薬上許容可能な塩(例えば、塩酸塩)、製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩;および
(ii)治療有効量、または治療有効量以下の量の化学式(II)の化合物、
またはその製薬上許容可能な塩、製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩、を含む組み合わせの使用が提供される。
予想外に、新たな相乗的な効果のある医薬品の組み合わせが見出され、それはOABに関連する一以上の症候を治療するために有用である。これらの組み合わせは、(i)β−3アドレナリン受容体アゴニスト、および(ii)ムスカリン受容体アンタゴニストを含む。これらの組み合わせがOABに関連する少なくとも一つの症候を治療するために驚くほどの向上された有効性を有することは示されている。
したがって、本発明の一実施形態は、(i)治療有効量のβ−3アドレナリン受容体アゴニスト、および(ii)治療有効量、または治療有効量以下の量のムスカリン受容体アンタゴニストを含む治療の組み合わせを提供する。特に、一実施形態は、(i)治療有効量のβ−3アドレナリン受容体アゴニスト、および(ii)治療有効量、または治療有効量以下の量のムスカリン受容体アンタゴニストを含む相乗的な効果のある組み合わせを提供し、前記組み合わせは、個々の成分(i)および(ii)に比べて相乗的に過活動膀胱(OAB)に関連する一以上の症候を軽減するのに有用である。
本発明のさらなる一実施形態は、哺乳類における過活動膀胱に関連する一以上の症候を治療するための方法を提供し、前記哺乳類に:
(i)治療有効量のβ−3アドレナリン受容体アゴニスト;
および
(ii)治療有効量、または治療有効量以下の量のムスカリン受容体アンタゴニスト、を投与することを含み、この際、(i)および(ii)両方の投与は、成分(i)および(ii)の個々での投与に比べて、相乗的に過活動膀胱(OAB)に関連する一連の症候を軽減するのに有効的である。
本発明の他の実施態様において、薬物治療における前記組み合わせの使用、およびOABに関連する一以上の症候を治療するための薬剤の調製における前記組み合わせの使用も提供される。
本発明のさらなる一実施形態において、前記複合物(i)および(ii)、またはそれらを含む製薬上の調製は、OABに関連する一以上の症候を治療するために、個別で(分けて)投与することができ、当該個別での投与には、時間差があってもよく、なくてもよい。
本明細書でいう「有効量」の語は、例えば研究者または医師が求める組織、系統、動物またはヒトにおける生物学的または医学的の応答を引き起こす薬剤もしくは医薬品の量、またはそれらの薬剤もしくは医薬品の組み合わせの量を意味する。さらに、「治療有効量」の語は、本発明の出願時における技術分野での、かような量を投与していない対応する被検体に比べて、病気、疾患、もしくは副作用の改善された治療、ヒーリング、予防、または病気もしくは疾患の進展割合の減少をもたらす任意の量を意味する。当該語は、本発明の出願時における技術分野での正常な生理的機能を有効的に強化する範囲まで含む。
したがって、「治療有効量以下の量(sub−therapeutically effective amount)」の語は、本発明の出願当時の技術分野において、単独での治療上有効ではない量または最低限の治療有効量のムスカリン受容体アンタゴニストの任意の量で、かつ治療有効量のβ−3アドレナリン受容体アゴニストと組み合わせの場合において相乗的な治療効果を示すムスカリン受容体アンタゴニストの任意の量を意味する。本特許請求の範囲に係る組み合わせおよび方法の具体的な実施形態において、より低い投与量の抗ムスカリン剤(治療有効量以下の投与量、sub−therapeutic dose)は、抗ムスカリン剤の副作用を回避または最小限にし、前記組み合わせの優れた有効性を導き出すために用いられる。
本発明のさらなる実施形態において、β−3アドレナリン受容体アゴニスト、もしくはムスカリン受容体アンタゴニスト、もしくはその両方は、本発明の出願時の技術分野に定義された通りの治療有効量以下の量で組み合わせすることができ、さらに薬剤の組み合わせの相乗的な治療効果のために、治療上有用な組み合わせを提供することもできる。
本明細書でいう「相乗的な」の語、または「相乗的に」(in a synergistic manner)のフレーズは、二またはそれ以上の薬剤の相互作用によって、それらが組み合わせした効果は、それぞれ個別での効果の和よりも優れることを意味する。すなわち、上述のように、(i)および(ii)の組み合わせを投与する効果は、(i)のみを投与するときの効果と(ii)のみを投与するときの効果との和より大きいである。
本発明の一態様は、OABに関連する一以上の症候を治療するための方法を提供し、当該方法は:
(i)治療有効量の化学式(I)のβ−3アドレナリン受容体アゴニスト、
または、その製薬上許容可能な塩(例えば、塩酸塩)、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩;
および
(ii)治療有効量、または治療有効量以下の量の化学式(II)のムスカリン受容体アンタゴニスト、
またはその製薬上許容可能な塩、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩、を投与することを含む。
前記化学式(I)の化合物は、ソラベグロン(solabegron)という一般名を有する。具体的な実施形態において、前記化学式(I)の化合物は、塩酸塩であり、ソラベグロン塩酸塩として知られている。化学式(I)の化合物の塩酸塩は、3’−[(2−{[(2R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)−アミノ]−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸塩酸塩という化学名を有する。一実施形態において、前記化学式(I)は、化学式(I)の化合物の無水塩酸塩である。
前記化学式(I)の化合物の遊離塩基、および塩酸塩などの製薬上許容可能な塩は、例えば、1999年6月9日に出願された国際特許出願No.PCT/EP99/03958(1999年12月23日にWO99/65877として公開)、2000年12月8日に出願された国際特許出願No.PCT/GB00/04697(2001年6月14日にWO01/42195として公開)、および2001年12月17日に出願された国際特許No.PCT/US01/49355(2002年8月29日にWO2006/113649として効果)などに開示された手順に従って、調製することができる。
本発明のさらなる実施形態において、上述した成分(i)は、化学式(III)で示すソラベグロンのヒト一次(primary)代謝産物を含んでもよい:
前記化学式(II)の化合物は、オキシブチニン(oxybutynin)という一般名を有する。前記化学式(II)の化合物の化学名は、4−ジエチルアミノブト−2−イニル 2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−2−フェニル−エタノエートであり、4−(ジエチルアミノ)−2−ブチニル−α−シクロヘキシル−α−ヒドロキシベンゼンアセタートとしても知られ、4−(ジエチルアミノ)−2−ブチン−1−イル シクロヘキシル(ヒドロキシ)フェニルアセタートとしても知られる。前記化学式(II)の化合物は、例えば、1961年7月25日に出願され、1963年10月30日に公開されたUK特許明細書No.GB940,540に開示の手順に従って、調製することができる。オキシブチニンの(S)エナンチオマーは、EP0806948B1に記載の手順に従って調製することができる。オキシブチニンの(R)−エナンチオマーは、US6,123,961に記載の手順に従って調製することができる。オキシブチニンは、すでに患者の過活動膀胱の治療に安全的かつ有効的であることが証明され、世界中に販売されている。
一実施形態において、本発明はまた、付加的なβ−3アドレナリン受容体アゴニストの使用を提供し、例えば、1999年6月9日に出願された国際特許出願No.PCT/EP99/03958(1999年12月23日にWO99/65877として公開)に記載された内容、または、例えばアミベグロン(SR−58611、Sanofi−Aventis)、リトベグロンritobegron(KUC−7483、Kissei)、KRP204(N−5984、Kyorin)、GS−332(Mitsubishi Tanabe)、YM−178(Astellas)などが挙げられるが、これらに限定されない。
前述した特許出願の全ては、その内容の全体を参考として本明細書に取り込まれる。
さらなる実施形態において、本発明によって付加的に適宜なムスカリン受容体アンタゴニストを使用することもできる。かような抗ムスカリン剤は、トルテロジン、トロスピウム、ソリフェナシン、ダリフェナシン、プロピベリンおよびフェソテロジンフマルを含むが、これらに限定されない。
本発明の他の態様において、(i)治療有効量の化学式(I)の化合物、またはその製薬上許容可能な塩(例えば、塩酸塩)、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩、および(ii)治療有効量、または治療有効量以下の量の化学式(II)の化合物、またはその製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩を含む組み合わせが提供される。
本発明のさらなる態様において、(i)治療有効量の化学式(I)の化合物、またはその製薬上許容可能な塩(例えば、塩酸塩)、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩、およびおよび(ii)治療有効量、または治療有効量以下の量の化学式(II)の化合物、またはその製薬上許容可能な塩(例えば、塩酸塩)、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩を含み、薬物治療のために用いられる組み合わせが提供される。
本発明の他の態様において、(i)治療有効量の化学式(I)の化合物、またはその製薬上許容可能な塩(例えば、塩酸塩)、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩、および(ii)治療有効量、または治療有効量以下の量の化学式(II)の化合物、またはその製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩を含み、過活動膀胱(OAB)に関連する一以上の症候の治療に有用な薬剤の調製のために用いられる組み合わせが提供される。これらの症候として、切迫の頻尿(frequency of urgency)、夜間頻尿、および尿失禁が挙げられるが、これらに限定されない。本発明による(i)および(ii)の組み合わせは、OABに関連する症候の様々な複合症を治療するために用いられる。このようなOAB症候の複合症は、切迫の頻尿と夜間頻尿との複合症、または切迫の頻尿と尿失禁との複合症、または夜間頻尿と尿失禁との複合症、または切迫の頻尿と夜間頻尿と尿失禁との複合症を含むが、これらに限定されない。
本発明のいくつかの実施形態は、化学式(I)または(II)の製薬上許容可能な塩、製薬上許容可能な溶媒和、または製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩の使用を提供することを理解すべきである。本明細書でいう「溶媒和」または「溶媒和した塩(salt solvated)」との語は、溶質(本発明において、化学式(I)もしくは(II)の化合物(またはその塩)である)および溶媒によって形成された可変化学量論の複合体(錯体)を意味する。本発明の目的のため、このような溶媒は、前記溶質の生物活性を妨げない。適宜な溶媒の例として、水、メタノール、エタノールおよび酢酸が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい実施形態において、前記溶媒は、製薬上許容可能な溶媒である。適宜な製薬上許容可能な溶媒の例として、水、エタノールおよび酢酸が挙げられる。より好ましい実施形態において、当該溶媒は、「水和物」を供給する水である。
β−3アドレナリン受容体アゴニストおよびムスカリン受容体アンタゴニストは、(1)両方の化合物を含む単一の医薬組成物(単一の剤形、single dosage form)または(2)各々の組成物が前記化合物中の一つを含む別々の医薬組成物として同時に投与することによって組み合わせて用いられうる。また、前記組み合わせは、前記化合物を逐次的な方法で個別の投与を含んでもよく、例えば、まずβ−3アドレナリン受容体アゴニストまたはムスカリン受容体アンタゴニストのいずれか一方を投与し、次いで残りの片方を投与する。このような逐次的な投与は、短い時間間隔で投与してもよく、または長い時間間隔で投与してもよく、すなわち、当該投与は時間差があってもよい。
一般的に、本発明にかかる塩は、製薬上許容可能な塩である。「製薬上許容可能な塩」を含む塩は、本発明にかかる化合物の非毒性塩を意味する。本発明にかかる化合物の塩は、本発明にかかる化合物の置換基における窒素由来の酸付加塩を含んでもよい。代表的な製薬上許容可能な塩として、下記の:酢酸塩、ベンゼンスルホナート、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、酸性酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、カルシウムエデト酸塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストレート、エシレート、フマル酸塩、グルセプテート、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニレート、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、臭化メチル、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、一カリウムマレイン酸塩、ムケート、ナプシル酸塩、硝酸塩、N−メチルグルカミン、シュウ酸塩、パモ酸塩(embonate)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクトウロン酸塩、カリウム、サリチル酸塩、ナトリウム、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩、トリエチオダイド、トリメチルアンモニウムおよび吉草酸塩を含む。製薬上許容可能ではないその他の塩は、本発明の化合物を調製するために使用することができ、それらは、本発明のさらなる態様を構成する。
薬物治療用の、β−3アドレナリン受容体アゴニスト、ムスカリン受容体アンタゴニスト、またはその製薬上許容可能な塩、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩を、未加工の化学薬品として投与することが可能であるが、当該有効成分は医薬組成物として示すこともできる。したがって、本発明はさらに、治療有効量のβ−3アドレナリン受容体アゴニスト、および治療有効量もしくは治療有効量以下の量のムスカリン受容体アンタゴニスト、またはその製薬上許容可能な塩、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩、および一以上の製薬上許容可能な担体、希釈剤、もしくは賦形剤を含む医薬組成物を提供する。前記担体、希釈剤または賦形剤は、その他の製剤成分と相性がよく、医薬製剤(pharmaceutical formulations)ができ、および受容体に対して有害ではないという意味で許容されなければならない。本発明はまた、β−3アドレナリン受容体アゴニスト、ムスカリン受容体アンタゴニスト、またはその製薬上許容可能な塩、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩を一以上の製薬上許容可能な担体、希釈剤または賦形剤と混合させることを含む医薬製剤を調製する方法を提供する。
医薬製剤は、単位用量(unit dose)当たりの有効成分の所定量を含む単位剤形であってもよい。当業者に知られているように、用量当たりの有効成分の量は、治療される状況、投与経路ならびに患者の年齢、体重および状況に依存し、または前記医薬製剤は、単位用量当たりの有効成分の所定量を含む単位用量形態で存在する。好ましい単位用量製剤は、当該有効成分の、1日用量もしくはそれ以下(sub−dose)、またはその適当な画分を含むものである。さらに、このような医薬製剤は、当業者に知られている任意の方法によって調製されうる。
β−3アドレナリン受容体アゴニストおよびムスカリン受容体アンタゴニストは、任意の適切な経路によって投与されうる。好適な経路は、経口、直腸、経鼻、および非経口(膀胱内、皮下、筋肉内、静脈内、経皮、皮内、髄腔内および硬膜外を含む)を含む。(薬の)投与は、膀胱ポンプまたは膀胱内の継続した放出の方式によって行われる。
好ましい経路が例えば、前記組み合わせの受容体の状況によって異なることを理解されたい。また、投与されたそれぞれの薬剤が同じまたは異なる経路によって投与できること、ならびにβ−3アドレナリン受容体アゴニストおよびムスカリン受容体アンタゴニストが医薬組成物/製剤中に共に調合されうることも理解されたい。
本発明の方法はまた、過活動膀胱に関連する一以上の症候を治療するためのその他の治療法と一緒に用いられる。したがって、本発明による併用療法は、β−3アドレナリン受容体アゴニストおよびムスカリン受容体アンタゴニストの投与も、その他のβ−3アドレナリン受容体アゴニストおよびムスカリン受容体アンタゴニストを含むその他の治療薬の任意的な使用も含む。このような薬剤の組み合わせは、一緒に投与してもよく、個別で投与してもよく、個別で投与される場合は、同時に投与してもよく、または任意の順番で短い時間間隔もしくは長い時間間隔で投与してもよい。望ましい併用治療効果を達成するために、β−3アドレナリン受容体アゴニスト、ムスカリン受容体アンタゴニストおよびその他の任意の医薬活性薬剤の複合物の量および相対的な投与タイミングは選択されうる。
経口投与用の医薬製剤は、例えば、カプセルもしくはタブレット(錠剤);パウダーもしくは顆粒;水性または非水性液体中の溶液もしくは懸濁液;食用できるフォームもしくはホイップ;または水中油型乳濁液もしくは油中水型乳濁液などの個別のユニットで存在することができる。
例えば、タブレットまたはカプセルの形式で経口投与に対して、前記活性薬剤成分が、エタノール、グリセロール、水などの、経口のかつ非毒性の製薬上許容可能の不活性担体と併用することができる。パウダーは、化合物を適宜な大きさに細かく砕き、同様に細かく砕いた、例えば食用可能な炭水化物(例えば、でんぷんまたはマンニトール)のような医薬担体と混合させることによって製造される。香味料、防腐剤、分散剤および着色剤も添加してもよい。
カプセルは、上述したパウダー混合物を用意し、成形したゼラチンシースに充填することによって製造される。例えば、コロイドシリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたは固体状ポリエチレングリコールなどの流動促進剤および潤滑剤は、前記充填操作の前に前記パウダー混合物に添加されてもよい。また、例えば、寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウムなどの崩壊剤または溶解補助剤は、カプセルが摂取される場合の薬剤の有効性を高めるために、添加されてもよい。
さらに、望ましいまたは必要な場合に、適宜な結合剤、潤滑剤、崩壊剤および着色剤を顆粒化に用いられてもよい。前記パウダー混合物を、錠剤機を通してもよく、成形した塊(slug)が不十分な場合に、それらを顆粒にしてもよく、前記顆粒を、潤滑剤を塗り、再度前記混合物に取り込む。好ましい結合剤は、でんぷん、ゼラチン、ブドウ糖またはβ−ラクトースのような天然糖、コーンシロップ、アラビア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウムなどの天然および合成ガム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどを含む。これらの剤形に用いられる潤滑剤は、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどを含む。崩壊剤は、でんぷん、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどを含むが、これらに限定されない。タブレットは、例えば、パウダー混合物を用意し、顆粒化または小塊化し、潤滑剤および崩壊剤を当該タブレット中に押し加えることによって製造される。パウダー混合物は、適宜に粉砕した前記化合物を上述した希釈剤または塩基と混合させ、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチンもしくはポリビニルピロリドンのような結合剤、パラフィンのような溶解遅延剤、第四級塩のような吸収促進剤、および/またはベントナイト、カオリン、もしくは第二リン酸カルシウムのような吸収剤を選択的に混合することによって製造される。前記パウダー混合物は、シロップ、でんぷん糊、アラビアゴム粘液またはセルロースもしくはポリマー材料のような結合剤で濡らせ、ふるい(screen)を通させることによって顆粒化にすることができる。タブレット成形型に粘着するのを防ぐための選択肢としては、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱油を加える方法がある。そして、前記潤滑化された混合物をタブレットに圧縮する。本発明にかかる化合物を自由流動性の不活性担体に結合させ、顆粒化または小塊化工程を直接に経由せずに、タブレットに圧縮することができる。シェラックシールコート層、糖もしくはポリマー材料のコート層、およびワックスの艶出しコート層(polish coating of wax)のからなる、透明または不透明の保護層を施すことができる。異なる単位の製剤と区別するために、これらのコート層に染料を添加することができる。
例えば溶液、シロップおよびエリキシル剤などの経口液は、前記化合物の所定量を含む特定量を有するために、投薬単位形態で調製される。シロップは、適宜なフレーバー水溶液中に前記化合物を溶解させることによって調製されるが、エリキシル剤は、非毒性のアルコール媒体(vehicle)を用いることによって調製される。懸濁液は、非毒性の媒体中に前記化合物を分散させることによって製造される。エトキシル化イソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤および乳化剤、防腐剤、ペパーミント油、天然甘味料、サッカリンまたはその他の人工甘味料などの香味用添加物などを添加してもよい。
必要に応じて、経口投与のための単位用量製剤はマイクロカプセル化されてもよい。前記製剤はまた、例えば、ポリマー、ワックスなどの中に粒子状物質をコーティングまたは組み込むことによって、放出(release)を延長または維持するように製造することもできる。
本発明によって使用される薬剤は、例えば、小型の単層ベシクル、大型の単層ベシクルおよび多層ベシクルのようなリポソームデリバリシステムの形態で投与されてもよい。リポソームは、例えば、コレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリンのような様々なリン脂質から形成することができる。
また、本発明によって使用される薬剤は、化合物分子が結合した個々の担体としてモノクローナル抗体を用いることによってデリバリすることもできる。前記化合物は、標的可能な薬剤担体としての可溶性ポリマーと結合させてもよい。このようなポリマーは、ポリビニルピロリドン、ピラン共重合体、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド−フェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルト−アミド−フェノール、またはパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキシドポリリシンを含むが、これらに限定されない。さらに、前記化合物は、薬剤の制御放出を達成するのに有用な生分解性ポリマー類、例えば、ポリ乳酸、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、およびヒドロゲルの架橋もしくは両親媒性ブロック共重合体に結合していてよい。
経皮投与に適した医薬製剤は、長期間、受容体(レシピエント)の表皮と密接な接触を維持することを目的とした、個別のパッチであってもよい。例えば、Pharmaceutical Research、3(6)、318(1986)に一般的に記載されるように、該活性成分はイオントフォレーシスによってパッチから送達されうる。
直腸投与に適した医薬製剤は、坐薬または浣腸剤であってよい。
非経口投与に適した医薬製剤としては、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、および製剤を対象のレシピエントの血液と等張にする塩を含みうる水性および非水性の無菌注射液剤;ならびに懸濁化剤および増粘剤を含みうる水性および非水性の無菌懸濁剤が挙げられる。該製剤は、単位用量もしくは複数用量容器、例えば、密封アンプルおよびバイアルに入っていてよく、使用の直前に無菌の液体担体(例えば注射用の水)の添加のみを必要とする凍結乾燥状態で保存してもよい。即時調製注射液剤および懸濁剤は、無菌粉末剤、顆粒剤、および錠剤から調製されうる。
具体的に上述した成分に加えて、該製剤は、当該製剤のタイプに関して当分野で通常の他の剤を含んでもよい(例えば経口投与に適した製剤は香味剤を含んでもよい)ことが理解されるべきである。
また、β−3アドレナリン受容体アゴニストおよびムスカリン受容体アンタゴニストを含む薬剤の組み合わせは本発明において意図されている。他の実施形態において、β−3アドレナリン受容体アゴニスト、ムスカリン受容体アンタゴニスト、および選択的に少なくとも一つの追加のβ−3アドレナリン受容体アゴニストもしくはムスカリン受容体アンタゴニストを含む。β−3アドレナリン受容体アゴニスト、ムスカリン受容体アンタゴニスト、および追加のβ−3アドレナリン受容体アゴニストもしくはムスカリン受容体アンタゴニストは、上述の通りである。
治療有効量のβ−3アドレナリン受容体アゴニスト、治療有効量または治療有効量以下の量のムスカリン受容体アンタゴニスト、および選択的に追加のβ−3アドレナリン受容体アゴニストもしくはムスカリン受容体アンタゴニストは、哺乳類に投与される。一般的に、投与された本発明の薬剤の一つの治療有効量は、例えば、哺乳類の年齢および体重、必要とされる治療の精密状況、状況の重症度、製剤の特性、および投与の経路などを含む多数の要因に依存する。最終的に、当該治療有効量は付き添いの医師または獣医の判断で決める。さらに、抗ムスカリン剤の副作用を制御し、前記組み合わせの優れる効果を提供するために、当該抗ムスカリン剤をより低い用量(治療に十分でない用量、sub−therapeutic dose)で投与する。
本発明は、β−3アドレナリン受容体の作動作用(agonism)もしくはムスカリン受容体の拮抗作用の影響を受けやすい任意の状況、またはβ−3アドレナリン受容体の作動作用およびムスカリン受容体の拮抗作用の両方の影響を受けやすい状況の治療を含む。
任意の具体的な理論に束縛されるものではないが、これは、例えばソラベクロンのようなβ−3アドレナリン受容体アゴニストはβ−3アドレナリン受容体と結合することによって効果を発揮し、膀胱平滑筋の弛緩をもたらすと思われる。また、例えばオキシブチニンのようなムスカリン受容体アンタゴニストは膀胱収縮介在の副交感神経への遮断を介して作用すると思われる。このような2種類異なる作用のメカニズムを与えるこれらの薬剤は、これまでに知られていないかつ予期せぬ、相乗効果を与えるでしょう。
本発明のβ−3アドレナリン受容体アゴニストおよびムスカリン受容体アンタゴニストを含む組み合わせを使用する治療に適している、平滑筋の過度作用(over−activity)に関連する状況の例は、OAB、炎症性大腸炎(IBD)、潰瘍性大腸炎などを含む。したがって、本発明の薬剤の組み合わせは、このような状況の治療に対して効果を有し得る。β−3アドレナリン受容体はすでに心臓組織に発見されていた。したがって、本発明の薬剤の組み合わせは心臓血管疾患に対しても効果を有し得る。
以下の実施例は、本発明の具体的な実施形態を示すためのものであって、何ら本発明の範囲を限定するものではない。
本明細書において、これらの方法、スキームおよび実施例に使用される符号および慣例は、例えば、Journal of the American Chemical SocietyおよびJournal of Biological Chemistryなどの現代化学文献に用いられるものと一致する。特別な記載がない限り、全ての原料を市販から入手し、さらなる精製をせずに使用している。特に、下記の略称は、本明細書および実施例に用いられる:
BID 1日2回
ECG 心電図
g(グラム) mg(ミリグラム)
IR 即時放出(immediate release)
L(リットル) mL(ミリリットル)
μL(マイクロリットル) mol(モル)
M(モル濃度、モーラー) mM(ミリモーラー)
N(規定) Kg(キログラム)
mmol(ミリモル) RT(室温)
min(分) h(時間)
QID 1日4回
XL 持続放出(extended release)
1.健康ヒト被検体における薬物間相互作用の試験
薬物間相互作用の試験が健康ヒトボランティアにおいて行われた。それは、ソラベグロンおよびオキシブチニンの単独でまたはそれらの組み合わせでの重複経口投与を用いて、排尿後の(post void residual、PVR)残量を測定することにより薬物動態および薬力学のパラメーターを評価した。PVRは、それぞれの薬剤の単独投与治療およびそれらの組み合わせの投与治療を行った被検体の定常状態下で測定された。
前記試験は、健康成人被検体おける、二群ランダム(two−cohort randomized)化の、非盲検な、重複投与の、スリーウェークロスオーバー(3−way crossover)試験であった。二種類の市販されたオキシブチニンを試験中に用いた:i)Ditropan IR(登録商標)、即時放出(IR)型のオキシブチニンである;およびii)Ditropan XL(登録商標)、持続放出(XL)型のオキシブチニンである。1日の投与総量は20mgであった。ソラベグロンをタブレットとして投与した。用いられたソラベグロンタブレット組成物の詳細は表1(組成物)に示される。
第1番目の群(n=14被検体)に対して、まずソラベグロンを200mgBID(100mg×2)で五日間投与し、次いで第二段階でオキシブチニンIRを5mgQIDで五日間投与し、そして最後の投与段階でソラベグロン200mgBID(100mg×2)とオキシブチニンIR5mgQIDとの組み合わせを五日間投与した。
第2番目の群(n=12被検体)に対して、まずソラベグロンを200mgBID(100mg×2)で五日間投与し、次いで第二段階でオキシブチニンXLを10mgBIDで五日間投与し、そして最後の投与段階でソラベグロン200mgBID(100mg×2)とオキシブチニンXL10mgBIDとの組み合わせを五日間投与した。
各々の試験期間は、少なくとも五日間のウォッシュアウト期によって分けられた。安全な試験評価は、尿貯留および有害事象の可能性を評価するために、生命兆候、自由行動下血圧測定(ABPM)の身体検査、臨床検査安全性試験、12−leadECGs、PVR量を包含した。PVRはまた、膀胱平滑筋弛緩の生体指標(バイオマーカー)としても利用され、健康被検体においてオキシブチニンと組み合わせしたソラベグロンが弛緩に対して、それぞれの化合物を単独で投与する場合に比べて、より優れた効果を与えた否かを決める。
最後に、以下の血漿濃度の薬物動態解析のために、必要に応じて血液サンプルを集めた:
−ソラベグロンおよび以下に示すその一次活性代謝産物
−R−オキシブチニン、S−オキシブチニンおよび以下に示すR−デスエチルオキシブチに代謝産物およびS−デスエチルオキシブチニン代謝産物。
ソラベグロンの一次活性代謝産物、化学式(III):
オキシブチニンの一次活性代謝産物はデスエチルオキシブチニンである、化学式(IV):
ソラベグロンタブレット組成物A
組成物Aは、表1に示す成分(a)〜(e)を適切な高剪断ミキサー/製粒機で、ブレンドすることおよび湿式顆粒化をすることによって製造された。成分(f)〜(h)はドライの顆粒に添加され、ブレンドされ、圧縮された。圧縮されたタブレットは、水性フィルム層で覆われた。
薬物間相互作用試験の結果−PVR量
PVR量を測定するために膀胱超音波走査を、それぞれの試験期間における、第1日目(投与期間より前の一日)および第6日目(投与期間の第6日目)に行った。
ソラベグロンを単独でまたはオキシブチニンIRを単独で投与した被検体におけるPVR量は、ベースラインに対して、それぞれ4.4mLおよび45.7mLの平均増加を示した一方、ソラベグロンとオキシブチニンIRとの組み合わせを投与した被検体におけるPVR量は、驚くべきことに、ベースラインに対して79.8mLの平均増加を示した。
オキシブチニンXLを単独で投与した被検体におけるPVR量は、ベースラインに対して20.2の平均増加を示した一方、ソラベグロンとオキシブチニンXLとの組み合わせを投与した被検体におけるPVR量は、ベースラインに対して50.8の平均増加を示した。これらのデータは表2に示される。
これらのデータから、健康被検体において、ソラベグロンを単独で投与した際にPVR量において最も小さい変化が見られ、オキシブチニンIRまたはXLを単独で投与した際にPVR量においてそれほど大きくない変化が見られたのに対して、ソラベグロンとオキシブチニンIRもしくはオキシブチニンXLのいずれか一方との組み合わせを投与した際にPVR量において、この2種類の活性成分のそれぞれに期待された効果の合計に比べて、より大きい増加が見られることが分かる。オキシブチニンIRが抗ムスカリン剤として用いられる場合において、併用治療(組み合わせ治療)のPVR結果は79.8mLであるのに対して、単独で投与した場合のPVR結果の合計は50.1mLである。同様に、オキシブチニンXLが抗ムスカリン剤として用いられる場合において、併用治療(組み合わせ治療)のPVR結果は50.8mLであるのに対して、単独で投与した場合のPVR結果の合計は24.6mLである。後者の比較では、単独の投与治療に比べて、組み合わせ治療の効果が100%以上の増加を示している。
これは、組み合わせ治療における薬理学の相乗効果の証拠として解釈され、PVR試験において流体が多く保持されているほど、膀胱筋がより弛緩し、それによって膀胱容量が増加することを示すため、この試験は、一以上のOABの症候の治療においての効果増強を示した。
2.β−3アドレナリン受容体アゴニストおよび抗ムスカリン剤の組み合わせによるラットの膀胱収縮性に対する効果
膀胱遠心性神経の刺激がアセチルコリン(ACh)の放出をもたらし、それによって、膀胱平滑筋において接合後部(post−junctional)ムスカリン(M3)受容体を刺激し、収縮およびその後の排尿をもたらす。M2受容体は、ヒトの膀胱平滑筋において機能的に発現しており、膀胱収縮性においても役割を果たしている可能性があるが、これはおそらく、間接的にM3媒介性の収縮を増強し、β−3アドレナリン受容体仲介の弛緩を抑制することによるものであろう。抗ムスカリン剤は、主にM3受容体を阻害する作用を示し、これにより過活動膀胱に関連する収縮を抑制するものと考えられている。
過活動膀胱を治療するための他のアプローチは、膀胱平滑筋上に存在するβ−3アドレナリン受容体をターゲットすることを含む。接合後部(post−junctional)β−3アドレナリン受容体の刺激は、cAMPの生成および平滑筋の直接弛緩の誘発をもたらす。
ムスカリン剤およびβ受容体経路の組み合わせにおける可能な薬剤の相乗効果を研究するために、ムスカリンアンタゴニストオキシブチニンおよびβ−3アドレナリン受容体アゴニストCL−316,243(非常に選択性のあるおよび強力な齧歯動物のβ3−ARアゴニスト)の組み合わせを、ラット膀胱条片(strips)のEFS(電場刺激)−誘発した応答に対して試験を行った。
ラット排尿筋の縦条片を酸素添加したクレブス溶液(pH7.4、37℃で95%Oおよび5%COのガスを供給)を含むオルガンバス(organ bath)チャンバー中に懸濁した。α1−アドレナリン受容体をブロックするために、プラゾシン(1μM)を前記クレブス溶液中に添加した。膀胱応答は、等尺性のトランスデューサーを用いて測定され、データ収集システムを用いて記録された。組織を1.0gの静止張力下で60分間平衡化させた。平衡期間後に、それらの生存能力を測定するために条片をKCL(80mM)にさらした。組織を洗浄し、さらに45分間平衡化させた。その後膀胱条片を以下のパラメーターを用いてEFSを受けさせた:最大電流800mA、15Hzの周波数、0.1msの方形波、2分毎に4sのトレーン(trains)。約15分後(EFS収縮が安定化した場合)、選択的なβ2−アドレナリン受容体アンタゴニストICI−118551(30nM)を15分間培養した。当該収縮反応が安定化した後に、それぞれの膀胱条片に対応する濃度反応曲線が、CL−316,243またはオキシブチニン(1nM〜10μM)(または対応するビヒクル)を加えることによって、log単位の濃度増加形式で得られた。
最初の実験シリーズにおいて、濃度10nMの時にオキシブチニンが最小値(EFS−誘発した膀胱条片収縮の薬15%抑制)を与えた。
第二の実験シリーズにおいては、10nMの単一の濃度(最初の実験シリーズで決定された)のオキシブチニンをオルガンバスチャンバー中に添加し、その後、CL−316,243の各種用量を用いて、CL−316,243に対する濃度反応曲線を得た。
オキシブチニンの最小有効量の存在下で、CL−316,243の濃度反応曲線の左側に約3.5−倍(3.5−fold)のシフトがあった。CL−316,243による膀胱収縮の抑制のEC50は7.2nMであったが、オキシブチニン(10nM)の存在下では、当該EC50は2.1nMであった。
また、CL−316,243のみによるEFS−誘発した収縮の最大抑制は65%であったが、オキシブチニン(10nM)の存在下でのCL−316,243による抑制は80%に達した。
EC50値および最大応答抑制の違いは、統計的に有意である(p<0.05)。
これらのデータは、抗ムスカリン剤と選択性のβ−3アドレナリン受容体アゴニストとの組み合わせが膀胱収縮の抑制に対する有意な薬学相乗効果は示唆された。

Claims (18)

  1. (i)治療有効量のβ−3アドレナリン受容体アゴニスト、および
    (ii)治療有効量、または治療有効量以下の量のムスカリン受容体アンタゴニスト、を含み、前記個々の成分(i)および(ii)に比べて相乗的に過活動膀胱(OAB)に関連する一以上の症候を治療するための組み合わせ剤であって
    前記β−3アドレナリン受容体アゴニストは、ソラベグロン、またはその製薬上許容可能な塩、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩を含み、
    前記ムスカリン受容体アンタゴニストは、オキシブチニン、トルテロジン、およびソリフェナシン、またはその製薬上許容可能な塩、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩からなる群から選択される、組み合わせ剤。
  2. 前記過活動膀胱に関連する一以上の症候は、切迫の頻尿(frequency of urgency)、夜間頻尿、および尿失禁からなる群より選択される、請求項1に記載の組み合わせ剤。
  3. 前記ムスカリン受容体アンタゴニストは、オキシブチニン、またはその製薬上許容可能な塩、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩を含む、請求項1または2に記載の組み合わせ剤。
  4. 前記ソラベグロンの製薬上許容可能な塩は、塩酸塩を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組み合わせ剤。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の組み合わせ剤に、一以上の製薬上許容可能なキャリア、希釈剤、または賦形剤をさらに含む、医薬組成物。
  6. 哺乳類における過活動膀胱に関連する一以上の症候を治療するために、治療有効量でそれを必要とする哺乳類に投与されるように用いられる、請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 哺乳類における過活動膀胱に関連する一以上の症候を治療するために投与される、
    (i)治療有効量のβ−3アドレナリン受容体アゴニスト、および
    (ii)治療有効量、または治療有効量以下の量のムスカリン受容体アンタゴニスト、
    を含み、
    前記β−3アドレナリン受容体アゴニストは、ソラベグロン、またはその製薬上許容可能な塩、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩を含み、
    前記ムスカリン受容体アンタゴニストは、オキシブチニン、トルテロジン、およびソリフェナシン、またはその製薬上許容可能な塩、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩からなる群から選択される、組み合わせ剤。
  8. 前記過活動膀胱に関連する一以上の症候は、切迫の頻尿、夜間頻尿、および尿失禁からなる群より選択される、請求項7に記載の組み合わせ剤。
  9. 前記ムスカリン受容体アンタゴニストは、オキシブチニン、またはその製薬上許容可能な塩、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩を含む、請求項7または8に記載の組み合わせ剤。
  10. 成分(i)および(ii)を、同時投与する(co−administered)、請求項7〜9のいずれか1項に記載の組み合わせ剤。
  11. 成分(i)および(ii)を、単一の剤形に包含する、請求項7〜10のいずれか1項に記載の組み合わせ剤。
  12. 成分(i)および(ii)を、個別で投与する、請求項7〜10のいずれか1項に記載の組み合わせ剤。
  13. 成分(i)および(ii)の投与の間に、時間差がある、請求項7〜9および12のいずれか1項に記載の組み合わせ剤。
  14. 前記ソラベグロンの製薬上許容可能な塩は、塩酸塩を含む、請求項7〜13のいずれか1項に記載の組み合わせ剤。
  15. 請求項7〜14のいずれか1項に記載の組み合わせ剤に、一以上の製薬上許容可能なキャリア、希釈剤、または賦形剤をさらに含む、医薬組成物。
  16. 哺乳類における過活動膀胱に関連する一以上の症候を治療するために、治療有効量でそれを必要とする哺乳類に投与されるように用いられる、請求項15に記載の医薬組成物。
  17. 過活動膀胱に関連する一以上の症候を治療するための薬剤の調製における、
    化学式(I)
    の化合物、または、その製薬上許容可能な塩、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩、と
    ムスカリン受容体アンタゴニスト、との組み合わせの、使用であって、
    前記ムスカリン受容体アンタゴニストは、オキシブチニン、トルテロジン、およびソリフェナシン、またはその製薬上許容可能な塩、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩からなる群から選択される、使用。
  18. 哺乳類における過活動膀胱に関連する一以上の症候を治療するために投与される、
    化学式(I)
    の化合物、または、その製薬上許容可能な塩、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩、と
    ムスカリン受容体アンタゴニスト、との組み合わせ剤であって、
    前記ムスカリン受容体アンタゴニストは、オキシブチニン、トルテロジン、およびソリフェナシン、またはその製薬上許容可能な塩、その製薬上許容可能な溶媒和物、もしくはその製薬上許容可能な溶媒で溶媒和した製薬上許容可能な塩からなる群から選択される、組み合わせ剤。
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