JP6439841B1 - 配電盤およびアークエネルギー遮断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】配電盤で内部アーク事故が発生した際に、アークガスが吸気口から噴出することを遮断または抑制する。【解決手段】金属箱3を備える配電盤1である。金属箱3の一部を形成する背面板4から所定の間隔離れた位置に内部仕切板7を設け、内部仕切板7と背面板4の間に圧力緩和空間10を形成する。背面板4の換気口2に通気ギャラリ6を備え、換気口2を覆うように背面板4の外側に吸気部ダクト5を設ける。内部仕切板7に形成された内部換気口7aを覆うようにアークエネルギー遮断装置11を備える。アークエネルギー遮断装置11は、箱状の内部換気部材12と、内部換気部材12のスリット12bを閉塞可能なカバー14と、内部換気部材12にカバー14を支持する支持部材13を備える。内部アーク事故発生時に支持部材13が変形し、カバー14が内部換気部材12のスリット12bを塞ぐ。【選択図】図1

Description

本発明は、配電盤に関する。特に、閉鎖形配電盤の吸気口の構造に関する。
配電盤は、例えば、接地された金属箱内に、開閉器、母線、接続導体などの電気機器が収納された集合装置である。配電盤には、機器の発熱による温度上昇を抑制するため、例えば、金属箱の周囲の下部付近に、外気を吸気する吸気口が設けられ、天井部に吸気した外気を排気する排気口が設けられる。
配電盤で内部アーク事故が発生した場合、アークが発生して配電盤内の圧力が上昇し、アークガス(アークにより膨張した空気や、配電盤内部の部品やブッシングがアークにより溶けて形成される金属粉等の高温分解生成物など含んだガスの総称、以下同じ)が金属箱の吸気口や排気口から噴出する可能性がある。
金属箱の正面側には、保守点検などの作業員がいることがあり、金属箱の正面側に形成された吸気口からのアークガスの噴出を防止する必要がある。そこで、金属箱の正面側に形成された吸気口に金属箱内の圧力上昇により移動する防護板を設け、アーク発生時に、防護板が吸気口を閉蓋し、圧力が低下するまでこの状態を維持して、吸気口からのアークガスの噴出を防止している(例えば、特許文献1)。
特開2009−017756号公報
内部アーク事故で発生したアークガスは吸気口を閉蓋する方向に防護板を押すとは限らない。例えば、防護板を水平に押すだけでなく、防護板の上下からアークガスが回り込む可能性がある。防護板の閉蓋が十分でない場合や、防護板の上下からアークガスが回り込むことで、吸気口から金属箱外部へアークガスが噴出するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、配電盤で内部アーク事故が発生した際に、アークガスが吸気口から噴出することを遮断または抑制する技術を提供することを目的としている。
上記目的を達成する本発明の配電盤の一態様は、
電気機器を収納する箱体と、
前記箱体の内部であって、前記箱体を形成する外板と所定の間隔離して備えられる内部仕切板と、
前記外板に形成され、前記箱体内に外気を導入する換気口と、
前記内部仕切板に形成され、前記箱体内に外気を導入する内部換気口と、
前記箱体内で内部アーク事故が発生した際に、前記内部換気口を閉塞可能なアークエネルギー遮断装置と、を備え、
前記外板と前記内部仕切板により圧力緩和空間が形成された、ことを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明の配電盤の他の態様は、上記配電盤において、
前記外板の前記箱体外側に備えられ、前記換気口を覆う吸気部ダクトと、
前記換気口に備えられる通気ギャラリと、を備え、
前記通気ギャラリは、前記箱体の外に向かう気流を上方に案内する案内板を備え、
前記吸気部ダクトの吸気口は、当該吸気部ダクトの下端部に形成された、ことを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明の配電盤の他の態様は、上記配電盤において、
前記アークエネルギー遮断装置は、
前記内部換気口を覆うように前記内部仕切板の内側に張り出して設けられ、張り出した側の端面に前記箱体内に外気を導入する開口部が形成された箱状の内部換気部材と、
前記内部換気部材の開口部を閉塞可能なカバーと、
前記カバーを支持する支持部材と、を備え、
前記支持部材は、前記内部換気部材の張り出した端面と前記カバーが接触しないように前記カバーを支持する支持部を備え、
前記支持部は、前記箱体の内部圧力の上昇に応じて変形し、
前記支持部の変形に応じて、前記内部換気部材の開口部が前記カバーで閉塞される、ことを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明の配電盤の他の態様は、
電気機器を収納する箱体と、
前記箱体を形成する外板と、
前記外板に形成され、前記箱体内に外気を導入する換気口と、
前記外板の前記箱体外側に備えられ、前記換気口を覆う吸気部ダクトと、
前記換気口に備えられる通気ギャラリと、を備え、
前記通気ギャラリは、前記箱体の外に向かう気流を上方に案内する案内板を備え、
前記吸気部ダクトの吸気口は、当該吸気部ダクトの下端部に形成された、ことを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明のアークエネルギー遮断装置の一態様は、
配電盤内を流通する外気が通る換気口に備えられ、前記配電盤内で内部アーク事故が発生した際に、前記換気口を閉塞可能なアークエネルギー遮断装置であって、
前記換気口に接続される第1開口部が形成された箱状の内部換気部材と、
前記内部換気部材の前記第1開口部が形成された面と対向する面に形成された第2開口部と、
前記第2開口部を閉塞可能なカバーと、
前記カバーを支持する支持部材と、
を備え、
前記支持部材は、前記第2開口部が形成された面と前記カバーが接触しないように前記カバーを支持する支持部を備え、
前記支持部は、前記配電盤の内部圧力の上昇に応じて変形し、
前記支持部の変形に応じて、前記第2開口部が前記カバーで閉塞される、ことを特徴としている。
以上の発明によれば、アークガスが吸気口から噴出することを遮断または抑制することができる。
本発明の実施形態に係る配電盤の金属箱の概略を示す分解断面図である。 本発明の実施形態に係る配電盤の要部の分解断面図である。 本発明の実施形態に係る配電盤の要部の分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る配電盤の要部の拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る配電盤のカバーの支持状態を説明する説明図である。 本発明の実施形態に係る配電盤に流入する外気の流れを説明する説明図である。 本発明の実施形態に係る配電盤の内部アーク事故発生時の気流の流れを説明する説明図である。
本発明の実施形態に係る配電盤およびアークエネルギー遮断装置について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る配電盤1は、換気口2が形成された金属箱3を備える。金属箱3内には、開閉器、母線、接続導体などの電気機器(図示せず)が収納される。
換気口2は、例えば、金属箱3の一部を形成する背面板4の下部付近に形成される。この換気口2を覆うように、背面板4の外側に吸気部ダクト5が設けられる。吸気部ダクト5の下端部には吸気口5aが形成されており、この吸気口5aから外気が吸気される。また、換気口2には、通気ギャラリ6が備えられる。
図2に示すように、通気ギャラリ6は、外気が流通するスリット状に形成された複数の開口部6aと、各開口部6aの下端部に設けられる案内板6bを備える。開口部6aは、例えば、横方向に長い矩形であり、上下方向に並んで配置される。開口部6aの列は、少なくとも1列形成される。案内板6bは、例えば、開口部6aの下端部から金属箱3の外方向上側に傾斜して備えられており、金属箱3から放出されるアークガスを上方に案内する。なお、図1、2では図示していないが、通気ギャラリ6(または、換気口2)に、例えば、1つの開口穴寸法が1.0mm以下のステンレス製の網(IP4Xの網)を備えることで、アークにより生じた高温分解生成物が直接金属箱3の外に放出されることが防止される。IP4Xは、電気機器などの防塵性能の等級であり、直径1.0mm以上の固形物の侵入を阻止できる程度の保護性能を示す。
金属箱3内であって、背面板4から所定の間隔離れた位置に内部仕切板7が設けられる。内部仕切板7は、例えば、背面板4とほぼ同じ大きさであり、背面板4と対向配置される。実際には、金属箱3内であって背面板4と対向して碍子8を固定する碍子固定板9が設けられており、その上下に内部仕切板7が設けられる。このように、内部仕切板7は、1枚の板で形成する場合だけでなく、碍子固定板9を利用して複数の板により形成することもできる。図示省略しているが、内部仕切板7の各側端には、その端部から金属箱3の外方向に延在する固定部が設けられており、この固定部と金属箱3の側板とがボルトなどにより固定され、内部仕切板7が金属箱3内に固定される。内部仕切板7を背面板4から離して備えることで、内部仕切板7と背面板4の間に圧力緩和空間10が形成される。圧力緩和空間10は、吸気部ダクト5および換気口2を介して金属箱3外部と連通する空間であり、後に詳細に説明する内部換気口7aや内部換気部材12を介して電気機器が備えられる空間と連通する空間である。なお、内部仕切板7の大きさや配置位置は、圧力緩和空間10が形成可能であればよく、実施形態に限定されるものではない。また、圧力緩和空間10は、広ければ広いほどアークガスの圧力緩和効果が高くなる。
内部仕切板7の下部付近には、内部換気口7aが形成される。内部仕切板7の内側(電気機器が備えられる空間側)であって、内部換気口7aが形成された部分には、アークエネルギー遮断装置11が設けられる。
アークエネルギー遮断装置11は、配電盤1で内部アーク事故が発生した際、アークガスが内部換気口7aから噴き出すことを防止する。アークエネルギー遮断装置11は、内部換気部材12、支持部材13、カバー14を備える。
図3に示すように、内部換気部材12は、内部仕切板7の内側であって、内部換気口7aを覆うように設けられる。内部換気部材12は、例えば、直方体の箱状であり、内部換気口7aを覆うように内部仕切板7の内側にボルトなどで固定される。つまり、内部換気部材12は、内部仕切板7から金属箱3内に張り出して備えられる。内部換気部材12の金属箱3の外側(内部仕切板7と向かい合う側)には、内部換気口7aに接続される開口12aが形成される。また、内部換気部材12の金属箱3内に張り出した端面(電気機器が備えられる空間側の面であり、開口12aが形成された面と対向する面)には、外気が金属箱3内に導入されるスリット12bが形成される。スリット12bは、金属箱3内部に外気が取り入れ可能であれば任意の形状でよい。例えば、内部換気部材12には、縦長のスリット12bが横方向に配置されたものが2段形成される。内部換気部材12には、支持部材13を介してカバー14が備えられる。
カバー14は、内部換気部材12に形成されたスリット12bを閉塞可能な部材である。カバー14は、内部換気部材12に形成されたスリット12bを閉塞可能な蓋部14aと、蓋部14aの上端と下端から立設される1対の被支持部14bと、被支持部14bの端部に設けられる縁部14cを備える。
図4に示すように、カバー14は、その主面(蓋部14a)が内部換気部材12のスリット12bが形成された面から所定の間隔離隔した状態で、支持部材13に支持される。カバー14の被支持部14bには、後に詳細に説明する支持部材13の固定部13bがボルトなどで固定される。被支持部14bの長さは、内部換気部材12の厚さ(内部仕切板7から張り出した部分)とほぼ同じである。金属箱3内で内部アーク事故が発生すると、内部換気部材12のスリット12bが形成された面(および/または、内部仕切板7)にカバー14が当接して、金属箱3外部への空気の移動が遮断される。さらに、図3に示すように、カバー14の各側端部の近傍には、カバー14を挟むようにカバー支持部材15が一対設けられ、カバー14の脱落が防止されている。
図4に示すように、支持部材13は、内部換気部材12の上部と下部に1対設けられ、カバー14を支持する。支持部材13は、内部換気部材12に固定される固定部13aと、カバー14に固定される固定部13bと、固定部13a、13b間に設けられる支持部13cを備える。
固定部13aは、内部換気部材12の上面または下面にボルトなどで固定される板状の部材であり、支持部13cの一端から内部仕切板7方向に延在して備えられる。
固定部13bは、カバー14の被支持部14bにボルトなどで固定される板状の部材であり、支持部13cの他端から固定部13aの延在方向と反対側に延在して備えられる。
支持部13cは、図5に示すように、固定部13aと固定部13bの間に一対設けられる。固定部13aと固定部13bの間に空間が形成されるように支持部13cを設けることで、固定部13aと固定部13bの間を外気が流通可能となっている。なお、支持部13cは、固定部13aと固定部13bの間を外気が流通可能であれば、配置形態は任意に設定可能である。例えば、固定部13aと固定部13bの間に支持部13cを3個以上備えることもできる。また、後に詳細に説明するが、支持部材13は、カバー14を支持する剛性を備え、内部アーク事故発生時に、金属箱3内における圧力上昇に応じて変形可能な部材である。
カバー支持部材15は、図3に示すように、内部仕切板7の内側に立設される。1対のカバー支持部材15でカバー14を挟み込むことで、カバー14が内部換気部材12方向に摺動可能な状態で支持される。カバー支持部材15の一端には固定部15aが設けられ、固定部15aは、内部仕切板7に固定される。また、カバー支持部材15の他端には係止部15bが設けられる。係止部15bは、カバー支持部材15の端部から、向かい合う他のカバー支持部材15方向に延在して設けられる。この係止部15bに、カバー14の蓋部14aが係止することで、カバー支持部材15間に備えられたカバー14の脱落が防止される。
次に、図6、7を参照して、本発明の実施形態に係る配電盤1における気体の移動について詳細に説明する。
図6に示すように、通常時、吸気部ダクト5の吸気口5aから配電盤1内に外気が取り込まれ、配電盤1の内部に備えられた電気機器(図示せず)が冷却される。図中矢印で示すように、吸気部ダクト5の吸気口5aから取り込まれた外気は、通気ギャラリ6の開口部6a、圧力緩和空間10、内部換気部材12を通り、カバー14の縁部14cと内部仕切板7との間から機器が備えられる空間へ流入する。そして、この換気ルートで配電盤1内部に取り込まれた外気は、金属箱3内の電気機器の近傍を通り、電気機器を冷却した後、配電盤1の天井部に形成された換気口(図示せず)から排気される。
配電盤1で内部アーク事故が発生した場合は、アークが発生して配電盤1の内部圧力が上昇する。
図7に示すように、配電盤1の内部圧力が上昇すると、カバー14にその圧力が加わる。カバー14に圧力が加わることで支持部材13が変形する。つまり、内部アーク事故により生じたアークガスによって、カバー14が内部換気部材12方向に移動し、内部換気部材12に形成されたスリット12bがカバー14により塞がれる。具体的には、カバー14の蓋部14aが、内部換気部材12の張り出した端面と接触して、内部換気部材12のスリット12bがカバー14により閉塞され、アークガスが内部換気口7aから圧力緩和空間10(延いては、吸気部ダクト5の吸気口5aから金属箱3外部)に噴き出すことが防止される。また、カバー14の縁部14cが内部仕切板7に当接して、アークガスが内部換気口7aから圧力緩和空間10(延いては、吸気部ダクト5の吸気口5aから金属箱3外部)に噴き出すことが防止される。
万が一、内部換気口7aからアークガスが噴き出した場合、内部仕切板7と背面板4の間に圧力緩和空間10が設けられていることにより、この圧力緩和空間10でアークガスの圧力が緩和される。その結果、吸気部ダクト5の吸気口5aから金属箱3の外部に放出されるアークガスの勢いが低減される。
また、通気ギャラリ6に備えられた案内板6bにより、背面板4に形成された換気口2から噴き出すアークガスは、吸気部ダクト5の上方に導かれる。したがって、換気口2から噴き出すアークガスは、吸気部ダクト5の上方に導かれた後に、吸気部ダクト5の下端部に形成された吸気口5aから噴き出すこととなる。このようにして、吸気部ダクト5の吸気口5aから噴き出すアークガスの勢いが低減される。さらに、換気口2にステンレス製の網を設けることで、運動エネルギーの高い高温の粒子が直接配電盤1の外へ放出されることが防止される。
つまり、配電盤1は、内部アーク事故で発生するアークガスが換気口2(または、吸気口5a)から噴出されることを遮断または抑制可能な構造を備えており、配電盤1の近くにいる人に対する確実な保護が可能となる。
以上のような、本発明の実施形態に係る配電盤1によれば、内部仕切板7と背面板4との間に圧力緩和空間10を設けることにより、アークエネルギー遮断装置11を通過して内部換気口7aからアークガスが噴き出した場合においても、アークガスの圧力を緩和することができる。その結果、吸気部ダクト5の吸気口5aから噴き出すアークガスの圧力を低減することができる。また、圧力緩和空間10を設けることにより、背面板4にかかる圧力が低減されるので、背面板4を固定するボルト間の隙間からガスが噴き出すことが抑制される。その結果、背面板4を固定するボルトの締め付け間隔を広くすることができ、配電盤1のコストを低減することができる。また、圧力緩和空間10によりガス圧が緩和されることにより、最終外被である背面板4を薄く安価に作成することができる。
また、アークエネルギー遮断装置11を備えることで、アークガスが金属箱3の吸気口5aから外部に噴出することを防止できる。すなわち、アークガスにより変形する支持部材13でカバー14を支持することで、内部アーク事故発生時に内部換気部材12のスリット12bをカバー14で塞ぐことができる。特に、支持部材13を断面Z字状に形成することで、支持部材13の変形により確実にカバー14を内部換気部材12方向に移動させることができる。
また、通気ギャラリ6と吸気部ダクト5を備えることで、吸気部ダクト5内でアークガスどうしがぶつかり合い、吸気部ダクト5の吸気口5aから排出されるアークガスの勢いを低減することができる。また、アークガスは、通気ギャラリ6により吸気部ダクト5の上方に案内された後に吸気部ダクト5の下方より排出されるので、アークガスの流通経路が長くなり、吸気部ダクト5から排出されるアークガスの温度を下げることができる。
以上、具体的な実施形態を示して本発明の配電盤およびアークエネルギー遮断装置について説明したが、本発明の配電盤およびアークエネルギー遮断装置は、実施形態に限定されるものではなく、その特徴を損なわない範囲で適宜設計変更が可能であり、設計変更されたものも、本発明の技術的範囲に属する。
例えば、本発明の実施形態に係る配電盤の技術的特徴の一部(内部仕切板7やアークエネルギー遮断装置11、通気ギャラリ6と吸気部ダクト5など)を個々に備える配電盤とすることも可能であり、その場合は、本発明の実施形態に係る配電盤の効果の一部を得ることができる。内部仕切板7を単独で備える配電盤の場合、従来技術に係る配電盤の防護板を、内部換気口7aを閉塞するアークエネルギー遮断装置として用いる態様とすることもできる。
また、実施形態の説明では、内部仕切板7にアークエネルギー遮断装置11(内部換気部材12やカバー14など)を設けているが、アークエネルギー遮断装置11を背面板4に設けることもできる。さらには、アークエネルギー遮断装置11を盤内を仕切る仕切板(仕切板の換気口が形成された部分)に設けることもできる。
また、実施形態では、金属箱3を形成する背面板4に換気口2が形成されているが、換気口2は、金属箱3を形成する正面板、側面板、背面板4のいずれの外板(配電盤1の四方を囲うように立設される外板のいずれか)に形成することもできる。また、内部仕切板7は、背面板4に対向して設けることに限定されるものではなく、換気口が形成された外板に対向して設けられる。ただし、配電盤1の正面側には、点検作業員がいることもあるので、配電盤1の背面板4に換気口2を形成することで点検作業員の保護がより確実となる。
また、支持部材13は、内部換気部材12の上下端に配置される態様だけでなく、内部換気部材12の両側端部に配置することもできる。この場合、カバー支持部材15は、カバー14の上下端部近傍に設けられることとなる。
1…配電盤
2…換気口
3…金属箱(箱体)
4…背面板(外板)
5…吸気部ダクト、5a…吸気口
6…通気ギャラリ、6a…開口部、6b…案内板
7…内部仕切板、7a…内部換気口
8…碍子、9…碍子固定板
10…圧力緩和空間
11…アークエネルギー遮断装置
12…内部換気部材、12a…開口(第1開口部)、12b…スリット(開口部、第2開口部)
13…支持部材、13a、13b…固定部、13c…支持部
14…カバー、14a…蓋部、14b…被支持部、14c…縁部
15…カバー支持部材、15a…固定部、15b…係止部

Claims (3)

  1. 電気機器を収納する箱体と、
    前記箱体の内部であって、前記箱体を形成する外板と所定の間隔離して備えられる内部仕切板と、
    前記外板に形成され、前記箱体内に外気を導入する換気口と、
    前記内部仕切板に形成され、前記箱体内に外気を導入する内部換気口と、
    前記箱体内で内部アーク事故が発生した際に、前記内部換気口を閉塞可能なアークエネルギー遮断装置と、を備え、
    前記外板と前記内部仕切板により圧力緩和空間が形成され、
    前記アークエネルギー遮断装置は、
    前記内部換気口を覆うように前記内部仕切板の内側に張り出して設けられ、張り出した側の端面に前記箱体内に外気を導入する開口部が形成された箱状の内部換気部材と、
    前記内部換気部材の開口部を閉塞可能なカバーと、
    前記カバーを支持する支持部材と、を備え、
    前記支持部材は、前記内部換気部材の張り出した端面と前記カバーが接触しないように前記カバーを支持する支持部を備え、
    前記支持部は、前記箱体の内部圧力の上昇に応じて変形し、
    前記支持部の変形に応じて、前記内部換気部材の開口部が前記カバーで閉塞される、ことを特徴とする配電盤。
  2. 前記外板の前記箱体外側に備えられ、前記換気口を覆う吸気部ダクトと、
    前記換気口に備えられる通気ギャラリと、を備え、
    前記通気ギャラリは、前記箱体の外に向かう気流を上方に案内する案内板を備え、
    前記吸気部ダクトの吸気口は、当該吸気部ダクトの下端部に形成された、ことを特徴とする請求項1に記載の配電盤。
  3. 配電盤内を流通する外気が通る換気口に備えられ、前記配電盤内で内部アーク事故が発生した際に、前記換気口を閉塞可能なアークエネルギー遮断装置であって、
    前記換気口に接続される第1開口部が形成された箱状の内部換気部材と、
    前記内部換気部材の前記第1開口部が形成された面と対向する面に形成された第2開口部と、
    前記第2開口部を閉塞可能なカバーと、
    前記カバーを支持する支持部材と、
    を備え、
    前記支持部材は、前記第2開口部が形成された面と前記カバーが接触しないように前記カバーを支持する支持部を備え、
    前記支持部は、前記配電盤の内部圧力の上昇に応じて変形し、
    前記支持部の変形に応じて、前記第2開口部が前記カバーで閉塞される、ことを特徴とするアークエネルギー遮断装置。
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